JP5535009B2 - 燃料噴射ポンプ - Google Patents
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Description
以下では、本発明の第一実施形態に係る燃料噴射ポンプ1の全体的な構成について、図1及び図2を参照して説明する。なお、本明細書中の説明においては、カム軸11の軸線方向を前後方向と規定するとともにカム12が配置される側を後方と規定し、プランジャ32の軸線方向を上下方向と規定するとともに加圧室31aが形成される側を上方と規定する。また、重力が作用する方向を鉛直下方と規定し、重力が作用する方向とは反対の方向を鉛直上方と規定する。
第一実施形態に係る燃料噴射ポンプ1においては、案内部50は上部バネ受け34と一体的に設けられるものとした。しかしながら、この構成に代えて、案内部を上部バネ受けとは別体で設ける構成としてもよい。すなわち、案内部と上部バネ受けとをそれぞれ単独の部材としてもよい。図6に示す案内部150は、このような第一実施形態の変形例1に係る案内部の具体例である。案内部150は、例えば、フッ素樹脂等の樹脂材料により構成されるものであり、加工成形焼成法等の方法を用いて容易に製造することができる。図6(b)に示すように、案内部150は、上部バネ受け34の下端部に嵌合(外嵌)された状態で、上部バネ受け34に取り付けられる。なお、案内部150は、取付部150a及び庇部150bを有し、該庇部150bの内周面はテーパ状の案内面150cを成している。案内部150を上部バネ受け34とは別体で設けることにより、従前の上部バネ受けに案内部150を後付けすることができ、設計変更を最小限に抑えることができる。
また、図7に示す案内部250は、このような第一実施形態の変形例2に係る案内部の具体例である。案内部250は、板金状の部材であり、例えば、金属材料をプレス加工等の方法を用いて塑性加工することにより、容易に製造することができる。案内部250は、上部バネ受け34の下端部の外周に形成した係合溝34f(図7(b)参照)に係合された状態で、上部バネ受け34に取り付けられる。なお、案内部250は、取付部250a及び庇部250bを有し、該庇部250bの内周面はテーパ状の案内面250cを成している。取付部250aの上端部(上部バネ受け側の端部)は径方向内側に屈曲されており、当該屈曲された部分がリング状(環形状)の係合溝34fに係合される。
以下では、本発明の第二実施形態に係る燃料噴射ポンプ2の構成について、図8及び図9を参照して説明する。燃料噴射ポンプ2は、案内部50に代えて案内部60を具備する点で、第一実施形態に係る燃料噴射ポンプ1と相違する。なお、以下の説明においては、燃料噴射ポンプ2を構成する部材のうち、燃料噴射ポンプ1に具備されていた部材と形状、材質、及び機能の点で概ね同様の部材については同一の符号を付し、その説明を省略する。以降で説明する各実施形態の燃料噴射ポンプに関しても、同様に説明を適宜省略する。
第二実施形態に係る燃料噴射ポンプ2においては、案内部60は、上部バネ受け34の下側のうち、最も鉛直下方となる部分に設けるものとした。しかしながら、この構成に代えて、案内部を上部バネ受けの全周にわたって形成し、そのうちの最も鉛直下方に相当する部分だけをさらに径方向外側に延出するものとしてもよい。図10に示す案内部160は、このような第二実施形態の変形例1に係る案内部の具体例である。案内部160には、テーパ状の案内面160aを有する部分と、該案内面160aから径方向外側に部分的に延出する延出面160bと、が形成される。案内面160aと延出面160bとは連続して設けられる(図10(b)参照)。このように構成することにより、案内面160aに付着した潤滑油は、該案内面160aを伝って延出面160bまで流れ、該延出面160bの先端部から下方に滴り落ちる。
以下では、本発明の第三実施形態に係る燃料噴射ポンプ3の構成について、図11及び図12を参照して説明する。燃料噴射ポンプ3は、上部バネ受け34に代えて上部バネ受け334を具備する点で、第二実施形態に係る燃料噴射ポンプ2と相違する。
以下では、本発明の第四実施形態に係る燃料噴射ポンプ4の構成について、図13及び図14を参照して説明する。燃料噴射ポンプ4は、案内部60に代えて案内部70を具備する点で、第二実施形態に係る燃料噴射ポンプ2と相違する。
以下では、本発明の第五実施形態に係る燃料噴射ポンプ5の構成について、図15及び図16を参照して説明する。燃料噴射ポンプ5は、(1)案内部60に代えて案内部80を具備し、かつ、(2)床部10bに油落とし孔10c及び仕切り10dが形成されている点で、第二実施形態に係る燃料噴射ポンプ2と相違する。
以下では、本発明の第六実施形態に係る燃料噴射ポンプ6の構成について、図17及び図18を参照して説明する。燃料噴射ポンプ6は、案内部80(第二実施形態における案内部60に相当する部材)にさらに誘導部材81が設けられている点で、第二実施形態に係る燃料噴射ポンプ2と相違する。
第六実施形態に係る燃料噴射ポンプ6においては、誘導部材81は管状の形状を有するものとした。しかしながら、この構成に代えて、誘導部材を樋(とい)状の形状を有する構成としてもよい。図19及び図20に示す誘導部材181は、このような第六実施形態の変形例1に係る誘導部材の具体例である。誘導部材181は、断面視がU字形状の樋状に形成された部材である。換言すれば、誘導部材181は溝状の部材である。図19に示すように、誘導部材181の下端部は、油落し孔10cに接続される。換言すれば、誘導部材181の案内部80とは反対側の先端部は、油落とし孔10c内に収容される。誘導部材181の内側は、潤滑油が流れる溝(通路)を成している。誘導部材181の内周面と、案内部80の案内面80cと、は滑らかな曲面により繋がれている(図20(b)参照)。このように構成することにより、潤滑油が床部10bに落下することを極力防止して、より多くの潤滑油を油落とし孔10c内に直接滴下することができる。また、案内面80cにて受け止めることにより広範囲において集めた潤滑油を、誘導部材181により一つの箇所に集約し、所望の位置に集中的に滴下することができる。
10 下部ハウジング(ハウジング)
12 カム
31 プランジャバレル
32 プランジャ
33 下部バネ受け
34 上部バネ受け
35 プランジャバネ
40 タペット
50 案内部
50c 案内面(案内部の内面)
L (プランジャの)軸線
Claims (9)
- プランジャバレル内を昇降することにより燃料油を圧送するプランジャと、
該プランジャの下端部に係合される下部バネ受けと、
該下部バネ受けと対向して配置され、前記プランジャバレルに嵌装される上部バネ受けと、
前記下部バネ受け及び前記上部バネ受けの間に介在され、前記プランジャを下降方向に付勢するプランジャバネと、
前記下部バネ受けを嵌合し、ハウジングに形成された貫通孔に昇降可能に嵌装されるタペットと、
前記ハウジングの下部に回転可能に支持されるとともに、前記タペットを介して前記プランジャを昇降するカムと、を備える燃料噴射ポンプにおいて、
前記上部バネ受けの下側に、前記タペットの上端壁よりも外周側へ延出する案内部を設ける、ことを特徴とする燃料噴射ポンプ。 - 請求項1に記載の燃料噴射ポンプであって、前記プランジャの軸線に対する前記案内部の内面の角度αは、鉛直方向に対する前記プランジャの軸線の取付角βよりも大きく構成した、ことを特徴とする燃料噴射ポンプ。
- 請求項1または請求項2に記載の燃料噴射ポンプであって、前記案内部は、前記上部バネ受けの下側全周に設けられる、燃料噴射ポンプ。
- 請求項1または請求項2に記載の燃料噴射ポンプであって、前記案内部は、前記上部バネ受けの下側の、鉛直方向における最下端部に設けられる、燃料噴射ポンプ。
- 請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載の燃料噴射ポンプであって、前記上部バネ受けの下端部の内側に、前記案内部へ潤滑油を案内する案内溝が形成される、燃料噴射ポンプ。
- 請求項1から請求項5までのいずれか一項に記載の燃料噴射ポンプであって、前記ハウジングには、前記カムを収容するカム室と、該カム室の上方に配置されるとともに前記下部バネ受けや上部バネ受けやプランジャバネ等を収容するバネ室と、が形成され、前記案内部の下端下方位置における前記ハウジングのカム室とバネ室を隔てる床部に、上下方向に貫通する油落とし孔が形成される、燃料噴射ポンプ。
- 請求項1から請求項6までのいずれか一項に記載の燃料噴射ポンプであって、前記案内部の下端下方位置とタペットとの間に、前記ハウジングの床部より上方に延出される仕切りが形成される、燃料噴射ポンプ。
- 請求項1から請求項7までのいずれか一項に記載の燃料噴射ポンプであって、前記案内部の下端部には、潤滑油の通路を成す管状または樋状の誘導部材が連結され、前記誘導部材の下端は、前記ハウジングに形成される油落とし孔に接続される、燃料噴射ポンプ。
- 請求項1から請求項8までのいずれか一項に記載の燃焼噴射ポンプであって、前記案内部は前記上部バネ受けと一体または別体に設けた、燃料噴射ポンプ。
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