JP5534004B2 - 口腔内崩壊錠 - Google Patents

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Description

本発明は、アトルバスタチンを含有する核が被覆された粒を含有してなる、薬物溶出が改善された口腔内崩壊錠に関する。
詳細には、本発明は、アトルバスタチンおよびラウリル硫酸ナトリウムを含有する核が、メタアクリル酸メチル・メタアクリル酸ブチル・メタアクリル酸ジメチルアミノエチル共重合体またはポリビニルアセタールジエチルアミノアセテートと水溶性高分子物質とを含む被膜物質により被覆されてなる粒、及び「炭酸塩または炭酸水素塩」を含有してなる、薬物溶出が改善された口腔内崩壊錠に関するものである。
3−ヒドロキシ−3−メチルグルタリル−コエンザイムA(HMG−CoA)のメバロン酸塩への転化は、コレステロールの生合成経路における早期の律速過程である。この過程は、酵素のHMG−CoAレダクターゼによって触媒される。スタチンは、HMG−CoAレダクターゼがこの転化を触媒するのを抑制する。したがって、スタチンは総じて強力な脂質低下剤である。
現在、アトルバスタチンカルシウム水和物はLipitor(登録商標)として販売されており、これは化学名[R−(R*,R*)]−2−(4−フルオロフェニル)−β,δ−ジヒドロキシ−5−(1−メチルエチル)−3−フェニル−4−[(フェニルアミノ)カルボニル]−1H−ピロール−1−ヘプタン酸カルシウム塩(2:1)三水和物と次式を有する。
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アトルバスタチンとその製薬学的に許容される塩は、HMG−CoAレダクターゼの選択的で競合的な抑制剤である。アトルバスタチンカルシウムは、強力な脂質低下化合物であり、このため脂質低下剤及び/又はコレステロール低下剤として有用であり、同時に、骨粗しょう症、良性の前立腺肥大(BPH)、及びアルツハイマー病の治療に有用である。
アトルバスタチン又はその製薬学的に許容される塩を含有する製剤を厳格な製薬要件および規格に適合できるようにするために、アトルバスタチン又はその製薬学的に許容される塩を純粋な結晶型で製造する必要がある。更に、アトルバスタチン又はその製薬学的に許容される塩の製造方法は、大規模生産に従うものであることが必要とされる。また、製品が敏速に濾過でき、そして容易に乾燥される形態であることが望ましい。最終的には、製品が特殊な保存条件を必要とせずに長期間安定であることが経済的に望ましい。これまでにアトルバスタチン又はその製薬学的に許容される塩の様々な結晶型が開示されている(特許文献1、2)。
一方で、アトルバスタチンは難溶性の薬物であることから、イン・ビトロにおける分散性・溶出性が悪くバイオアベイラビリティ低下の問題となる。このような問題を改善させるための手段として、結晶を非晶質形態に変化させる方法が挙げられる。
例えば、非晶質アトルバスタチンの改良された製造方法を提供することを目的に、アトルバスタチン及び場合により賦形剤を非ヒドロキシル溶媒に溶解して溶液を形成し、そして溶媒を凍結乾燥して、アモルファスのアトルバスタチンを得ることを含むアモルファスのアトルバスタチンを形成する方法(特許文献3)や、ヒドロキシル基含有溶媒を含む溶液中にアトルバスタチンを溶解させ、該溶液から該ヒドロキシル基含有溶媒を急速に蒸発させて非晶質アトルバスタチンを生成させることを含む、非晶質アトルバスタチンの製造方法(特許文献4)が開示されている。
また、揮発性有機溶媒の使用を含まない非晶質アトルバスタチンを製造するための方法、及び非晶質アトルバスタチンを含有する安定な医薬組成物を得ることを目的に、非晶質アトルバスタチンと一つ又はそれより多い任意成分である医薬的に需要可能な賦形剤との固体分散物を含んでなる固体医薬組成物であって、非晶質アトルバスタチン或いはその医薬的に需要可能な複合体、塩、溶媒和物又は水和物及び溶融加工可能なポリマーを含んでなる固体医薬組成物が開示されている(特許文献5)。
更に、非晶質体のアトルバスタチンを安定化させるために、ある特定の温度で熱処理する方法が開示されている(特許文献6)。
また、アトルバスタチン又はその製薬学的に許容される塩は強い苦味を有する薬物である。薬物の不快な味の隠蔽、口腔内での吸収回避などの目的のために、薬物或いは薬物を含んでなる組成物に口腔内で一定時間薬物放出を抑制するコーティングなどの処理がなされる場合がある。コーティングは一般的に水不溶性の高分子等を用いるため、薬物の分散性・溶出性は低下する問題がある。
一方、顆粒剤、細粒剤、散剤等の経口粒子状医薬組成物は、錠剤やカプセル剤よりもサイズが小さいため、錠剤、カプセル剤の嚥下が困難な患者でも服用が容易な剤形である。しかし、経口投与用粒子状医薬組成物は、そのサイズが小さいため比表面積が増加することにより、服用後薬物が口腔内で速やかに放出されてしまい、種々の問題を引き起こす。例えば、薬物が不快な味を有する場合、口腔内で速やかに放出された薬物が患者に強い不快感を与え、服用コンプライアンスを著しく低下させることがある。
当該問題を回避するため、経口粒子状医薬組成物においては、一定時間口腔内で薬物放出を抑制あるいは低減することが必要となる。例えば、薬物が不快な味を有する場合には、口腔内に経口粒子状医薬組成物が存在する一定時間の間、薬物の放出を低減する手段等を採用することができる。
一方近年、口腔内崩壊錠は水なしでも服用することが出来、かつ嚥下困難な患者でも服用が比較的容易になることから、患者が薬を服用する際の利便性を高めた剤形として注目されている。
該口腔内崩壊錠に関する技術として、例えば、成形性の低い糖類に対し、成形性の高い糖類を結合剤として噴霧し被覆および/または造粒することを特徴とし、錠剤強度をさらに必要とするときには、加湿乾燥されてなる口腔内崩壊錠(特許文献7)、薬物、稀釈剤、および薬物と稀釈剤より相対的に融点の低い糖類を含有してなり、融点の低い糖類が錠剤中に均一に配合され、薬物および/または稀釈剤粒子を、融点の低い糖類の溶融固化物により架橋を形成してなる口腔内崩壊錠(特許文献8)、また、薬物、α化度が30%以上60%以下である加工したデンプン類、及び糖類を含有してなる口腔内崩壊錠(特許文献9)等が知られている。
これらの口腔内崩壊錠に、例えば苦味を有する薬物が適用される場合、例えば、結晶セルロースからなる核に対し、薬物溶液を噴霧して薬物含有粒子を調製した後、該粒子に適切な高分子物質でフィルムコーティングを施す方法が採用される。被覆する高分子物質の種類や打錠する際の圧力によっては、フィルムが断裂し、薬物が漏出するため、口腔内における薬物の苦味を抑制することは技術的に非常に難しい。逆に、被覆されたフィルムの打錠による破断を回避するために低圧で打錠した際には、製造工程、輸送工程におけるハンドリングに適した錠剤硬度が得られないなどの問題が懸念される。
不快な味を抑制する方法としてアクリル酸系高分子の使用が知られている。
薬物を含有する核と、2種類の水溶性成分である、不溶化促進剤および不溶化物質を含有する中間層と、最外層に内部への水浸入速度を制御する水浸入制御層を含有する経口投与用時限放出型粒子状医薬組成物が知られており、水浸入制御層に用いる素材としてアクリル酸系高分子が例示されている(特許文献10)。しかしながら、選択される薬物または基剤によっては、初期薬物溶出を低減し、かつその後の速やかな薬物放出性を達成するためには更なる改善の余地がある。
また、噛む事が出来、味がマスクされている製剤を調製するため、薬物、並びに少なくとも5重量%の高温フィルム形成ポリマー及び少なくとも5重量%の低温フィルム形成ポリマーの混合物を含んでなるコアをコートするポリマー混合物を含んで成る味がマスクされた医薬組成物に関する発明が知られている(特許文献11)。
また、メチルセルロースとモノマー単位にメタクリル酸エステルおよび/又はアクリル酸エステルを含むアクリル酸系ポリマーとを含むフィルムコートにより固形製剤の苦味などの不快な味を隠蔽し、かつ溶出性に優れるフィルムコーティング剤が開示されている(特許文献12)。
しかしながら、特許文献11又は12のいずれもコーティング顆粒を圧縮成形する際の溶出変化については記載されておらず、圧縮成形による溶出速度の変化が懸念される。
一方、メタアクリル酸メチル・メタアクリル酸ブチル・メタアクリル酸ジメチルアミノエチル共重合体を被覆した粒子状組成物を圧縮した際に溶出制御機能が失われるが、アルコール系溶媒で処理することにより、圧縮成形物の内部で溶出制御機能を再生させる方法が開示されている(特許文献13)。
さらに、圧縮による衝撃を吸収する賦形剤とともに圧縮する方法として、薬物含有被膜粒子に、平均粒子径20μm以下の被膜保護剤を物理混合し、圧縮成形した製剤が記載されている。薬物含有被覆粒子の圧縮成形時における被膜の損傷を低減した圧縮成形製剤を提供するため、薬物含有被膜粒子を含み、かつ平均粒子径が約50μm以上で初期溶出速度比が4以上を示す物質の微粒子を被膜保護剤として含む圧縮成形製剤に関する発明が開示されている(特許文献14)。
しかしながら、特許文献13又は14のいずれも、選択された薬物または基剤によっては、初期薬物溶出を低減しても、その後の速やかな薬物放出が達成されない、また、アルコール処理が可能な特別な装置の使用が必要とされる課題が考えられる。
また、特許文献15には、マンニトールと、その他の糖との組み合わせ、及び、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、炭酸カルシウム、タルク等の無機賦形剤を含有する口腔内崩壊錠が開示されているが、本発明とは技術的思想が全く異なる。
上記状況下、アトルバスタチンの初期薬物溶出量を低減し、その後の速やかな薬物放出を維持しつつ、圧縮成形後も薬物溶出速度の変化を抑制または低減可能な、粒を含有してなる、薬物溶出の改善された口腔内崩壊錠、すなわち口腔内における不快な味の隠蔽(服用コンプライアンス)を施した際の、消化管内における速やかな分散性・溶出性を達成する粒を含有してなる、薬物溶出が改善された口腔内崩壊錠に関する技術開発が必要である。
日本特許第3296564号明細書(I、II、IV型)、 日本特許第3965155号明細書(V、VI、VII、VIII、IX、X、XI、XII、XIII、XIV、XV、XVI、XVII、XVIII、およびXIX型) 国際公開第WO2006/046109号パンフレット 国際公開第WO2004/110407号パンフレット 国際公開第WO2006/059224号パンフレット 国際公開第WO2007/034316号パンフレット 国際公開第WO95/20380号パンフレット(対応米国特許5,576,014号明細書) 国際公開第WO02/92057号パンフレット(対応米国特許6,872,405号明細書) 国際公開第WO2008/032767号パンフレット 国際公開第WO2005/105045号パンフレット(対応米国特許出願公開USP20005/0287211号明細書) 特表平1−502589号公報 特開2001−192344号公報 特開2006−45134号公報 特開平8−333242号公報 国際公開第WO2005/037254号パンフレット
本発明は、アトルバスタチンの初期薬物溶出量を低減し、その後の速やかな薬物放出を維持しつつ、圧縮成形後も薬物溶出速度の変化を抑制または低減可能な粒を含有してなる、薬物溶出が改善された口腔内崩壊錠を提供するものである。
また、本発明は、アトルバスタチンの口腔内における不快な味の隠蔽(服用コンプライアンス)を施した際の、消化管内における速やかな分散性・溶出性を達成する粒を含有してなる、薬物溶出が改善された口腔内崩壊錠を提供するものである。
本発明者らは、アトバルスタチンとラウリル硫酸ナトリウムとを含有する核を、メタアクリル酸メチル・メタアクリル酸ブチル・メタアクリル酸ジメチルアミノエチル共重合体またはポリビニルアセタールジエチルアミノアセテートを含有する被膜により被覆した粒について検討したところ、pH中性領域において、ラグタイム形成後に速やかな薬物放出が達成されるが、pH酸性領域において、薬物放出が抑制される現象がみられた。
上記状況下、本発明者らは、アトルバスタチンの初期薬物溶出量を低減し、その後の速やかな薬物放出を維持しつつ、圧縮成形後も薬物溶出速度の変化を抑制または低減可能であり、アトルバスタチンの口腔内における不快な味の隠蔽(服用コンプライアンス)を施した際の、消化管内における速やかな分散性・溶出性を達成する粒を含有してなる口腔内崩壊錠の創製に鋭意検討した結果、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、
[1]アトルバスタチン又はその製薬学的に許容される塩、及びラウリル硫酸ナトリウムを含む核が、メタアクリル酸メチル・メタアクリル酸ブチル・メタアクリル酸ジメチルアミノエチル共重合体またはポリビニルアセタールジエチルアミノアセテートと水溶性高分子物質とを含有する被膜物質により被覆されてなる粒、及び炭酸塩または炭酸水素塩を含有してなる、薬物溶出性が改善された口腔内崩壊錠、
[2]炭酸塩または炭酸水素塩が、炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、炭酸アンモニウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸マグネシウムからなる群より選択される1種または2種以上である、[1]の口腔内崩壊錠、
[3]炭酸塩または炭酸水素塩を賦形剤として含有する、[1]又は[2]の口腔内崩壊錠、
[4]成形性の低い糖類を、賦形剤として更に含有する、[3]の口腔内崩壊錠、
[5]炭酸塩または炭酸水素塩を、被膜物質で被覆されてなる粒の被膜成分として、あるいは、被膜物質で被覆されてなる粒のその被覆層の内側または外側のコーティング中に含有する、[1]又は[2]の口腔内崩壊錠、
[6]成形性の高い糖類を、結合剤として更に含有する、[5]の口腔内崩壊錠、
[7]アトルバスタチン又はその製薬学的に許容される塩、及びラウリル硫酸ナトリウムを含む核が、メタアクリル酸メチル・メタアクリル酸ブチル・メタアクリル酸ジメチルアミノエチル共重合体またはポリビニルアセタールジエチルアミノアセテートと水溶性高分子物質とを含有する被膜物質により被覆されてなる粒を含んでなる口腔内崩壊錠を製造するための、炭酸塩または炭酸水素塩の使用
に関する。
本発明によれば、(1)圧縮成形後に粒子状医薬組成物の核からアトルバスタチンの放出を口腔内に粒子が存在する一定時間低減することができる、(2)一定時間後にアトルバスタチンが速やかに放出(薬物が消化管上部において放出)されることにより十分な薬効を発現することができる、(3)不快な味を有するアトルバスタチンについて、口腔内における不快な味の隠蔽を施した際の、消化管内における速やかな溶出性を達成することができる、(4)服用コンプライアンスと吸収の遅延の防止を達成することができる、などの効果が得られる、薬物溶出の改善された口腔内崩壊錠を提供することができる。
アミノアルキルメタクリレートコポリマーE(Eudragit E)を含む薬物含有粒子を含み、マンニトールを炭酸カルシウムに置換した口腔内崩壊錠(実施例2及び比較例1)について、液置換溶出試験を実施して得られた溶出プロファイルである。 ポリビニルアセタールジエチルアミノアセテート(AEA)を含む薬物含有粒子を含み、マンニトールを炭酸カルシウムに置換した口腔内崩壊錠(実施例1及び比較例2)について、液置換溶出試験を実施して得られた溶出プロファイルである。 アミノアルキルメタクリレートコポリマーE(Eudragit E)を含む薬物含有粒子を含み、各種置換率でマンニトールを炭酸カルシウムに置換した口腔内崩壊錠について、液置換溶出試験を実施して得られた溶出プロファイルである。 アミノアルキルメタクリレートコポリマーE(Eudragit E)を含む薬物含有粒子を含み、炭酸カルシウム以外の物質でマンニトールを置換した口腔内崩壊錠について、液置換溶出試験を実施して得られた溶出プロファイルである。 アミノアルキルメタクリレートコポリマーE(Eudragit E)を含む薬物含有粒子を含み、マンニトールを炭酸水素ナトリウムに置換した口腔内崩壊錠(実施例13及び比較例1)について、液置換溶出試験を実施して得られた溶出プロファイルである。 ポリビニルアセタールジエチルアミノアセテート(AEA)を含む薬物含有粒子を含み、マンニトールを炭酸水素ナトリウムに置換した口腔内崩壊錠(実施例14及び比較例2)について、液置換溶出試験を実施して得られた溶出プロファイルである。 アミノアルキルメタクリレートコポリマーE(Eudragit E)を含む薬物含有粒子を含み、各種置換率でマンニトールを炭酸水素ナトリウムに置換した口腔内崩壊錠について、液置換溶出試験を実施して得られた溶出プロファイルである。 結合剤(マルトース、マルチトール)の効果を評価するために、アミノアルキルメタクリレートコポリマーE(Eudragit E)を含む薬物含有粒子を含み、マンニトールを炭酸水素ナトリウムに置換した口腔内崩壊錠について、液置換溶出試験を実施して得られた溶出プロファイルである。 結合剤(マルトース、マルチトール)の効果を評価するために、ポリビニルアセタールジエチルアミノアセテート(AEA)を含む薬物含有粒子を含み、マンニトールを炭酸水素ナトリウムに置換した口腔内崩壊錠について、液置換溶出試験を実施して得られた溶出プロファイルである。 アミノアルキルメタクリレートコポリマーE(Eudragit E)及びタルクを含む被覆物質で被覆されてなる薬物含有粒子を含む口腔内崩壊錠(比較例1)と、前記タルクを炭酸カルシウムで置換した薬物含有粒子を含む口腔内崩壊錠(実施例16)、前記のアミノアルキルメタクリレートコポリマーE(Eudragit E)及びタルクを含む被覆膜の外側に炭酸水素ナトリウムを被覆した薬物含有粒子を含む口腔内崩壊錠(実施例18)について、液置換溶出試験を実施して得られた溶出プロファイルである。 マンニトールの全部又は一部を炭酸カルシウムで置換した口腔内崩壊錠について、イヌ試験を実施して得られた薬物動態(PK)プロファイルである。
以下、本発明の口腔内崩壊錠を説明する。
本明細書における「粒子状医薬組成物」とは、サイズが下記の一定値より小さく、1種または2種以上の医薬添加剤と共に、種々の形態として経口投与を行う薬物含有粒子状組成物を意味する。粒子状組成物の形状が球に近似できる場合、粒子状医薬組成物のサイズは平均粒子径が2mm以下であると規定する。また、粒子状医薬組成物の形状が球以外の形状の場合、粒子状医薬組成物のサイズは平均最長径が2mm以下であると規定する。
なお、下限数値は製薬学的に許容される範囲であれば特に制限されないが、例えば1μm以上、他の態様として10μm以上、更なる態様として20μm以上が挙げられる。
粒子径の測定法としては、第十五改正日本薬局方一般試験法に記載されている顕微鏡法が挙げられる。顕微鏡法は光学顕微鏡を用いて肉眼又は顕微鏡写真によって直接に個々の粒子の外観および形状を観察し、その大きさを測定する方法であり、長軸平均径、三軸平均径や、二軸平均径を粒子径として用いることができる。
「核」は、製薬学的に許容される粒となり得る基になるものであれば特に限定されない。本発明で用いる粒子状医薬組成物を構成し、中間層および本発明で用いられる被膜物質を被覆するための基である。核は、薬物それ自体から構成されたり、また製薬学的に許容される添加物から構成される。粒子[例えば結晶セルロース(粒)(微結晶セルロースとして記載している場合がある)、乳糖・デンプン等]を用いることも出来る。薬物のみや薬物と製薬学的に許容される添加物との混合物を用いることも出来る。公知の技術を用いて1種または2種以上の添加物からなる粒子を製造し、それを用いても良い。また、適当な核となる添加物粒子に、薬物及びラウリル硫酸ナトリウムと結合剤(例えば、水溶性高分子:例えば、ヒプロメロース(別称ヒドロキシプロピルメチルセルロース)(TC-5、信越化学)、ヒドロキシプロピルセルロース(日曹HPC、日本曹達株式会社)、特許第3563070号明細書で記載されている塩基性基の10%以上を中和する量の酸性物質を含んでなるメタアクリル酸メチル・メタアクリル酸ブチル・メタアクリル酸ジメチルアミノエチル共重合体[アミノアルキルメタクリレートコポリマーE(商品名;オイドラギットE100、エボニックデグザGmbH社)]、ポビドン(コリドン、BASF)、メチルセルロース(METOLOSE、信越化学)等)とを溶解または分散した液を噴霧しても良い。更に、所望により、核に対し、ラウリル硫酸ナトリウム及び水溶性高分子で被覆することもできる。核の大きさとして、例えば1μm以上1000μm以下、他の態様として5μm以上500μm以下、更なる態様として10μm以上200μm以下を挙げることができる。
本発明における「速やかな分散性・溶出性」とは、第十五改正日本薬局方溶出試験第1液(JP1)300mLを用いてパドル法(50rpm)を開始し、30分の時点で、日本薬局方溶出試験第2液(JP2)の5倍濃縮液600mLを追加する液置換溶出試験において、JP1:D10min(10分後の薬物溶出率)が30%以上(他の態様として40%以上)、かつ、JP2(液置換後):D45min(45分後の薬物溶出率)が60%以上(他の態様として70%以上)を示すことを意味する。また、D10minが30%以上(他の態様として40%以上)、かつ、D45minが60%以上(他の態様として70%以上)であるとき、「溶出性が改善」と規定する。
本明細書において「一定時間薬物放出を抑制する」あるいは「初期薬物溶出抑制」とは、口腔内を想定した溶出試験において、薬物の溶出率を0乃至3%に抑制することを意味する。
本明細書において「ラグタイム」とは、上記「薬物の溶出率が0〜3%に抑制された時間」を意味する。該「ラグタイム」は、口腔内における薬物の不快な味の遮蔽等を目的として、薬物・製剤の特性・目的(例えば、薬物の不快な味の種類や程度、味の持続時間、製剤の口腔内滞留時間等を考慮して適宜設定されるが、例えば2分以上と規定される。「ラグタイム」は、例えば、組成物中の「中間層」の成分とその配合割合・被覆量、水浸入量制御層の成分とその配合割合・被覆量を適宜増減する等の設計を行うことにより、任意に調整することができる。
本明細書において「不快な味」とは、服用時に不快感をもたらす味を意味し、具体的には苦味、渋味、えぐ味、酸味、辛味、収斂味等が挙げられる。
本明細書において「不溶化」とは、水に対する溶解度、あるいは溶解速度を低下させる現象を意味する。また、「不溶化する」「不溶化させる」「不溶化を促す」とは、溶解した物質を水と相分離させる、あるいは析出させる、沈殿させる、あるいは未だ溶解していない固体物質が水に溶解することを妨げることを示す。
本明細書において「口腔内を想定した試験液」とは、pH6.8リン酸緩衝液(第十五改正日本薬局方溶出試験法第2液)を意味する。
本発明の口腔内崩壊錠は、アトルバスタチン又はその製薬学的に許容される塩、及びラウリル硫酸ナトリウムを含む核が、メタアクリル酸メチル・メタアクリル酸ブチル・メタアクリル酸ジメチルアミノエチル共重合体またはポリビニルアセタールジエチルアミノアセテートと水溶性高分子物質とを含有する被膜物質により被覆されてなる粒、及び炭酸塩または炭酸水素塩を含有してなる、薬物溶出性が改善された口腔内崩壊錠である。
本発明に用いられるアトルバスタチン又はその製薬学的に許容される塩は、米国特許第5,273,995号に開示されたアトルバスタチンカルシウム水和物、化学名[R−(R*,R*)]−2−(4−フルオロフェニル)−β,δ−ジヒドロキシ−5−(1−メチルエチル)−3−フェニル−4−[(フェニルアミノ)カルボニル]−1H−ピロール−1−ヘプタン酸カルシウム塩(2:1)3水和物が含まれる。アトルバスタチンカルシウム水和物は、以下の式:
Figure 0005534004
により表される、リピトール(Lipitor)(登録商標)として現在販売されている。アトルバスタチン又はその製薬学的に許容される塩は、HMG−CoAレダクターゼの選択的で競合的な阻害剤である。製薬学的に許容される塩としては、例えばアルカリ金属及びアルカリ土類金属のような金属塩、又は有機アミンのようなアミン塩を挙げることができる。他の態様として、ナトリウム、カリウム、リチウム、カルシウム、マグネシウム、アルミニウム、鉄、亜鉛、炭酸カルシウム、水酸化カルシウム、炭酸マグネシウム、水酸化マグネシウム、珪酸マグネシウム、アルミン酸マグネシウム、水酸化マグネシウムアルミニウムとの塩を挙げることができる。更なる態様として、カルシウムとの塩を挙げることができる。アトルバスタチンカルシウムは、強力な脂質低下性化合物であり、このため脂質低下剤及び/又はコレステロール低下剤として有用であり、同時に、骨粗鬆症、良性の前立腺肥大症(BPH)、及びアルツハイマー病の治療に有用である。また、結晶性形態のアトルバスタチンは、例えばI、II、IV、V、VI、VII、VIII、IX、X、XI、XII、XIII、XIV、XV、XVI、XVII、XVIII、およびXIX型が挙げられ、他の態様としてI型が挙げられる。「I型結晶」は、日本特許第3296564号に開示された結晶性形態Iのアトルバスタチン水和物である。
アトルバスタチン又はその製薬学的に許容される塩の配合量は、医薬的に予防または治療上有効な量であれば特に制限されないが、例えば1日当たり約2.5mg以上約80mg以下、他の態様として約5mg以上約500mg以下、更なる態様として約2.5mg以上約80mg以下である。又は1日につき体重1kg当たり約0.1mg以上約8.0mg以下の成人投与レベルで患者に投与される。他の態様としては1日当たりの投与量は、約0.1mg/kg以上約2.0mg/kg以下の範囲にある。配合量は、効力又は適用によって、5mg以上80mg以下、他の態様としては5mg以上100mg以下に変化又は調節することが出来る。一般に、治療は化合物の最適の投与量より低い量で開始される。その後、投与量は、状況に応じて最適の作用に達するまで漸増される。必要に応じて、1日当たりの全投与量を分割して1日複数回投与することも出来る。
また、薬物の配合割合は、通常薬物の種類、用途(適応症)、年齢(又は体重)に応じ適宜選択されるが、治療学的に有効な量あるいは予防学的に有効な量であれば特に制限されない。例えば、本発明の「粒子状医薬組成物」又は医薬品製剤当たり0.5重量%以上90重量%以下であり、他の態様としては0.5重量%以上80重量%以下であり、更なる態様としては0.5重量%以上70重量%以下である。
本発明で用いられるラウリル硫酸ナトリウムは、アトルバスタチン又はその製薬学的に許容される塩の分散性を改善する機能を有するものであれば特に限定されるものではない。ラウリル硫酸ナトリウムとしては、例えば、商品名 NIKKOL SLS(日光ケミカルズ)、エマール0(花王)、TEXAPON K12 P PH(コグニスジャパン)、TEXAPON K12 G PH(コグニスジャパン)を挙げることができる。
ラウリル硫酸ナトリウムの配合量は、製薬学的に許容され、かつアトルバスタチン又はその製薬学的に許容される塩の分散性を改善する量であれば特に制限はされないが、それらの合計量として、例えば、アトルバスタチン又はその製薬学的に許容される塩の量に対して30重量%以上200重量%以下、他の態様として、40重量%以上100重量%以下、更に他の態様としてアトルバスタチン又はその製薬学的に許容される塩の量に対して60重量%以上100重量%以下であることができる。
また、ラウリル硫酸ナトリウムの配合量は、ポリビニルアセタールジエチルアミノアセテートの溶解性を向上させる量であれば特に制限はないが、ポリビニルアセタールジエチルアミノアセテートに対し、例えば、50重量%以上200重量%以下、他の態様として100重量%以上200重量%以下、更に他の態様として120重量%以上200重量%以下、更に他の態様として130重量%以上200重量%以下であることができる。
本発明に用いられる「メタアクリル酸メチル・メタアクリル酸ブチル・メタアクリル酸ジメチルアミノエチル共重合体」[以下、アミノアルキルメタクリレートコポリマーE、コポリマーE、オイドラギット(登録商標)E(エボニックデグザGmbH)、メタクリル酸メチルメタクリル酸ブチル(2−ジメチルアミノエチル)メタクリレートコポリマー等と記載することがある]とは、オイドラギット(登録商標)E100あるいはオイドラギット(登録商標)EPO(いずれもエボニックデグザGmbH社)の商品名で市販されている高分子物質であり、平均分子量は150,000である(医薬品添加物規格、P76-77、1998年、薬事日報社;Handbook of Pharmaceutical Ecipients second edition p362-366, 1994, American Pharmaceutical Association, Washington and The Pharmaceutical Press, London)。
メタアクリル酸メチル・メタアクリル酸ブチル・メタアクリル酸ジメチルアミノエチル共重合体の配合量は、薬物含有粒子に対して、例えば1重量%以上500重量%以下であり、他の態様として5重量%以上300重量%以下であり、更に他の態様として10重量%以上150重量%以下であることができる。中間層被覆粒子に対して、例えば1重量%以上300重量%以下であり、他の態様として5重量%以上200重量%以下であり、更に他の態様として5重量%以上150重量%以下であることができる。粒子状医薬組成物中の被覆量の割合が、例えば1重量%以上200重量%以下であり、他の態様として5重量%以上100重量%以下であり、更に他の態様として5重量%以上50重量%以下であることができる。
本発明に用いられる「ポリビニルアセタールジエチルアミノアセテート」(以下、AEAと略記することがある)とは、ポリビニルアルコールとアセトアルデヒドが脱水縮合して得たアセタール、また、残りの水酸基の一部とジエチルアミノ酢酸がエステル結合したものであり、製薬学的に許容されるものであれば特に制限されない。具体的には、例えば、胃溶性コーティング剤として「AEA(登録商標)」の商品名で市販されているもの(例えば、平均分子量65000)が挙げられる(医薬品添加物規格、pp. 634-635、2003年、薬事日報社)。
ポリビニルアセタールジエチルアミノアセテートの配合量は、薬物含有粒子に対して、例えば1重量%以上500重量%以下であり、他の態様として5重量%以上300重量%以下であり、更に他の態様として10重量%以上150重量%以下であることができる。中間層被覆粒子に対して、例えば1重量%以上300重量%以下であり、他の態様として5重量%以上200重量%以下であり、更に他の態様として5重量%以上150重量%以下であることができる。粒子状医薬組成物中の被覆量の割合が、例えば1重量%以上200重量%以下であり、他の態様として5重量%以上100重量%以下であり、更に他の態様として5重量%以上50重量%以下であることができる。
本発明で用いる粒子状医薬組成物においては、メタアクリル酸メチル・メタアクリル酸ブチル・メタアクリル酸ジメチルアミノエチル共重合体(コポリマーE)又はポリビニルアセタールジエチルアミノアセテートのいずれか一方のみを配合することもできるし、両方を同時に配合することもできる。
本発明に用いられる「水溶性高分子物質」としては、製薬学的に許容されるものであれば特に制限されない。また、当該高分子物質は、コポリマーE又はポリビニルアセタールジエチルアミノアセテートとともに被膜成分を構成し、当該被膜物質により「粒子状医薬組成物」が被覆されることにより、圧縮成形後に「粒子状医薬組成物」から薬物の溶出を低減する機能を有するものであれば特に制限されない。
前記高分子物質としては、例えば、アラビアゴム、アルギン酸ナトリウム、α化デンプン、カゼインナトリウム、カラギーナン、カルボキシビニルポリマー、カルボキシメチルスターチナトリウム、カルメロースナトリウム、キサンタンガム、デキストラン、デキストリン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒプロメロース、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、プルラン、ポビドン、コポリビドン、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレングリコール、ポリビニルアセタールジエチルアミノアセテート、ポリビニルアルコール−ポリエチレングリコールグラフトコポリマー、ポリビニルアルコール、マクロゴール、ポリエチレンオキサイドが挙げられ、他の態様として、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒプロメロース、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ポビドン、コポリビドン、ポリビニルアルコール−ポリエチレングリコールグラフトコポリマー、ポリビニルアルコール、マクロゴール、ポリエチレンオキサイド等が挙げられる。更なる態様としてヒドロキシプロピルセルロース、ヒプロメロース、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等が挙げられる。更に他の態様としてヒドロキシプロピルセルロース、ヒプロメロース、ヒドロキシエチルセルロース等が挙げられる。ヒプロメロースとしては、第十五改正日本薬局方ヒプロメロース(信越化学)の商品名で市販されている高分子物質(表示粘度3mPa・s以上15mPa・s以下)を挙げることができる。
これらの水溶性高分子物質は1種または2種以上を適宜組み合わせて使用することができる。
本発明に用いられるメタアクリル酸メチル・メタアクリル酸ブチル・メタアクリル酸ジメチルアミノエチル共重合体(コポリマーE)又はポリビニルアセタールジエチルアミノアセテートと水溶性高分子物質との組成比(配合割合)としては、通常薬物の物性、安定性、吸収部位、剤形の種類・用途等の目的に応じて、適宜適当な配合量が選択される。水溶性高分子物質の量はコポリマーE又はポリビニルアセタールジエチルアミノアセテートに対して、例えば1重量%以上30重量%以下であり、他の態様として5重量%以上20重量%以下、更なる態様として5重量%以上15重量%以下である。
本発明におけるコポリマーE又はポリビニルアセタールジエチルアミノアセテートと水溶性高分子物質とを含む被膜物質の被覆量についても、適宜適当な割合が選択される。例えば、薬物を含有する核に対して、1重量%以上500重量%以下である。他の態様として5重量%以上300重量%以下であり、更なる態様として10重量%以上150重量%以下である。被覆量が1重量%より低い場合には、粒子状医薬組成物表面への被覆が均一に行われず、かつ被覆層の厚さが極めて薄いため、圧縮成形による粒子状医薬組成物からの薬物溶出速度の変化の増大が懸念される。
また、所望により、薬物含有粒子を中間層により被覆した粒子(後記説明することとし、以下「中間層」被覆粒子と略記することもある)とする場合、該中間層被覆粒子に対して、例えば1重量%以上500重量%以下である。他の態様として5重量%以上200重量%以下であり、更なる態様として10重量%以上150重量%以下である。粒子状医薬組成物中の被覆量の割合が、例えば1重量%以上200重量%以下である。他の態様として5重量%以上100重量%以下であり、更に他の態様として5重量%以上50重量%以下である。
本発明で用いる粒子状医薬組成物には、所望により「流動化剤」を配合する態様を採用することができる。流動化剤の配合は、特定の製造方法時に特に限定されるものではないが、例えば、流動層造粒法により本発明で用いる「粒子状医薬組成物」を製造する場合、各成分の混合や粒子の乾燥に伴い、静電気が発生し、流動化の障害となることがある。流動化剤は、発生した静電気を中和する機能等を有するものであり、コーティング時の流動化を改善するものであれば特に限定されない。かかる流動化剤としては、例えば、ケイ酸金属類、二酸化ケイ素類、高級脂肪酸金属塩、金属酸化物、アルカリ土類金属塩、金属水酸化物が挙げられ、他の態様として、タルク、カオリン、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、軽質無水ケイ酸、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、酸化鉄、酸化チタン、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、セッコウ、炭酸マグネシウム、水酸化アルミニウム、含水二酸化ケイ素、結晶セルロース、合成ケイ酸アルミニウム、重質無水ケイ酸、水酸化アルミナマグネシウム、ステアリン酸、トウモロコシデンプン、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、リン酸水素カルシウム造粒物、およびグリセリルモノステアレートが挙げられ、更なる態様としては、タルク、カオリン、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、軽質無水ケイ酸、ステアリン酸マグネシウム、およびグリセリルモノステアレートが挙げられる。流動化剤は1種または2種以上適宜組み合わせて添加することができる。
流動化剤の配合量は、薬物含有粒子に対して、例えば1重量%以上500重量%以下である。他の態様として1重量%以上200重量%以下であり、更なる態様として5重量%以上100重量%以下である。コポリマーE又はポリビニルアセタールジエチルアミノアセテートに対して、例えば1重量%以上200重量%以下であり、他の態様として5重量%以上100重量%以下であり、更なる態様として20重量%以上60重量%以下である。
本発明に用いられる「炭酸塩または炭酸水素塩」については、製薬学的に許容され、アトルバスタチンの初期薬物溶出量を低減し、その後の速やかな薬物放出を維持しつつ、圧縮成形後も薬物溶出速度の変化を抑制または低減可能か、アトルバスタチンの口腔内における不快な味の隠蔽(服用コンプライアンス)を施した際の、消化管内における速やかな分散性・溶出性を達成する物質であれば特に制限されない。
具体的には、例えば、炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、炭酸アンモニウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸マグネシウム等が挙げられる。
これらの炭酸塩または炭酸水素塩は、1種または2種以上を適宜・適量組み合わせて用いることができる。
「炭酸塩または炭酸水素塩」は、経口投与されるとき、別個の製剤として同時に、またはある一定時間をおいて投与される態様、あるいは単一製剤として口腔内崩壊錠に含まれる製剤を投与される態様であれば特に制限されない。「炭酸塩または炭酸水素塩」が単一製剤として口腔内崩壊錠に含まれる態様としては、「炭酸塩または炭酸水素塩」が製薬学的に製剤中に含まれていれば特に制限されない。例えば、偏在する態様、あるいは均一に配合される態様が挙げられる。態様としては、例えば、(1)薬物含有粒子の中に含まれる態様、(2)核に対し薬物層が被覆される場合、該薬物層に同時におよび/または薬物層の内側および/または外側に含まれる態様、(3)「メタアクリル酸メチル・メタアクリル酸ブチル・メタアクリル酸ジメチルアミノエチル共重合体」または「ポリビニルアセタールジエチルアミノアセテート」と水溶性高分子とを含む被膜物質が被覆される場合、該被覆層に同時に含まれる態様、および/または該被覆層の内側および/または外側に含まれる態様、(4)「中間層」が被覆される場合、該中間層に同時に含まれる態様、および/または該中間層の内側および/または外側に含まれる態様、(5)「水浸入量制御層」が被覆される場合、該水浸入量制御層に同時に含まれる態様、および/または該水浸入量制御層の内側および/または外側に含まれる態様、あるいは前記1または2以上の態様を適宜・適量組み合わせて用いることができる。
炭酸塩または炭酸水素塩の量は、製剤全体の重量に対して、1重量%以上100重量%以下が挙げられる。
炭酸塩または炭酸水素塩の量は、賦形剤、例えば、後述の「成形性の低い糖類」(特にはマンニトール)の重量に対して、9%以上100%以下の量で含有させることができる。また、賦形剤、例えば、後述の「成形性の低い糖類」(特にはマンニトール)の通常の使用量に対して、置換率として10%以上100%以下の量で含有させることができる。
本発明の医薬品製剤については、口腔内崩壊錠の他、中間体の粒子を配合して、各種医薬品製剤とすることができる。口腔内崩壊錠以外の医薬品製剤としては、例えば、散剤、細粒剤、ドライシロップ剤、錠剤等が挙げられる。
以下に本発明の口腔内崩壊錠に関して説明するが、本発明の医薬品製剤を限定するものではない。
本発明において、「口腔内崩壊錠」とは、水を摂取せずに錠剤を服用した場合、口腔内で実質的に唾液のみにより2分以内、他の態様として1分以内、更なる態様として45秒以内に崩壊する錠剤、その他錠剤に類する製剤を意味する。
本発明で用いる粒子状医薬組成物はこのような口腔内崩壊錠に含有させることができ、例えば、国際公開第WO95/20380号パンフレット(米国対応特許第5576014号明細書)、国際公開第WO2002/92057号パンフレット(米国対応特許出願公開第2003/099701号明細書)、米国特許第4305502号明細書、米国特許第4371516号明細書、特許第2807346号(米国対応特許第5466464号明細書)、特開平5-271054号公報(欧州対応特許第553777号明細書)、特開平10-182436号公報(米国対応特許第5958453号明細書)、特許第3412694号(米国対応特許第5223264号明細書)、国際公開WO98/02185パンフレット(米国対応特許第6287596号明細書)、及び国際公開第WO2008/032767号パンフレット(米国対応特許出願公開第2008/0085309号明細書)に記載の公知の口腔内崩壊錠の薬物として該粒子状医薬組成物を適用し、該公報に記載の口腔内崩壊錠基剤を用い、該公報記載の方法に従い、口腔内崩壊錠とすることができる。このように粒子状医薬組成物を含有する口腔内崩壊錠としては、特許第3412694号明細書(米国対応特許第5223264号明細書)、特開2003-55197号公報に記載された口腔内崩壊錠が挙げられ、本発明で用いる粒子状医薬組成物はこれらの口腔内崩壊錠に含有させることができる。
口腔内崩壊錠は、一般に鋳型タイプ、湿製タイプ、通常打錠タイプに大別され、本発明で用いる粒子状医薬組成物はいずれのタイプの口腔内崩壊錠に含有させてもよい。鋳型タイプの口腔内崩壊錠は、例えば特許第2807346号明細書(米国対応特許第5466464号明細書)にも開示されているように、賦形剤等の溶液又は懸濁液を鋳型に充填し、乾燥して製するものである。本発明で用いる粒子状医薬組成物を含有する鋳型タイプの口腔内崩壊錠は、例えば本発明で用いる粒子状医薬組成物、糖類などの賦形剤、及びゼラチン、寒天などの結合剤の溶液又は懸濁液をPTPポケットに充填後、凍結乾燥、減圧乾燥、低温乾燥などの方法により水分を除去して製することができる。湿製タイプの口腔内崩壊錠は特許3069458号明細書(米国対応特許第5501861号明細書、米国対応特許第5720974号明細書)に示されているように、糖類等の賦形剤を湿潤させ、低圧で打錠した後、乾燥して製するものである。従って、例えば本発明で用いる粒子状医薬組成物、糖類などの賦形剤を少量の水あるいは水とアルコールの混液で湿潤させ、この湿潤混合物を低い圧力で成形後、乾燥させ製することができる。
通常打錠タイプの場合は、国際公開第WO95/20380号パンフレット(米国対応特許第5576014号明細書)、国際公開第WO2002/92057号パンフレット(米国対応特許出願公開第2003/099701号明細書)、特開平10-182436号公報(米国対応特許第5958453号明細書)、特開平9-48726号公報、特開平8-19589号公報(米国対応特許第5672364号明細書)、特許2919771号、特許3069458号(米国対応特許第5501861号明細書、米国対応特許第5720974号明細書)、国際公開第WO2008/032767号パンフレット(米国対応特許出願公開第2008/0085309号明細書)に開示されているように、通常の打錠工程を経て調製するものである。本発明で用いる粒子状医薬組成物を含有する通常打錠タイプの口腔内崩壊錠を調製するには、例えば国際公開第WO95/20380号パンフレット(米国対応特許第5576014号明細書)、特許2919771号明細書に開示されているように、本発明で用いる粒子状医薬組成物と成形性の低い糖類などの賦形剤とを、成形性の高い糖類又は水溶性高分子の溶液又は懸濁液を用いて造粒後、この造粒物を圧縮成形して圧縮成形物とするか、さらに該圧縮成形物を加湿乾燥して口腔内崩壊錠を製することができる。また、国際公開第WO99/47124号パンフレット(米国対応特許第6589554号明細書)に示されているような通常打錠タイプの口腔内崩壊錠を調製するには、例えば本発明で用いる粒子状医薬組成物と結晶性の糖類などの賦形剤と、非晶質の糖類を用いて圧縮成形後、加湿乾燥して口腔内崩壊錠を製することができる。さらに、国際公開第WO2002/92057号パンフレット(米国対応特許出願公開第2003/099701号明細書)に開示されているような通常打錠タイプの口腔内崩壊錠を調製するには、例えば本発明で用いる粒子状医薬組成物と賦形剤と、前記賦形剤よりも融点の低い糖類との混合物を圧縮成形後、加熱して、融点の低い糖類が溶融して固化することにより架橋を形成して口腔内崩壊錠を調製することができる。このような加湿乾燥あるいは加熱処理により、口腔内崩壊錠の錠剤強度を向上させることができる。さらに、国際公開第WO2008/032767号パンフレット(米国対応特許出願公開第2008/0085309号明細書)に開示されているような通常打錠タイプの口腔内崩壊錠を調製するには、例えば、本発明で用いる粒子状医薬組成物と賦形剤と、α化度が30%以上60%以下である加工したデンプン類との混合物を圧縮成形して口腔内崩壊錠を調製することが出来る。
本発明の口腔内崩壊錠に用いられる賦形剤としては、一般的な賦形剤も使用できるが、特に製薬学的に許容される糖類を用いるのが好ましく、糖類の成形性を利用する技術においては成形性の低い糖類、糖類の結晶/非晶質性と加湿乾燥による錠剤強度の向上技術を用いるときは結晶性の糖類、糖類の溶融固化物による架橋化技術を使用する場合は、一般的な賦形剤の他、融点の高い糖類が使用することができる。本発明の口腔内崩壊錠においては、賦形剤として、炭酸塩または炭酸水素塩を含有させることができる。
ここで「成形性の低い糖類」とは、例えば糖類150mgを直径8mmの杵を用いて打錠圧10kg/cm以上50kg/cm以下で打錠したとき、錠剤の硬度が0kp以上2kp以下を示すものを意味し、また「成形性の高い糖類」とは同様の方法による硬度が、2kp以上を示すものを意味する。成形性の低い糖類は、医薬的に許容されるものであり、例えば乳糖、マンニトール、ブドウ糖、白糖、キシリトール、エリスリトール等を挙げることが出来る。これらの1種又は2種以上を適宜組み合わせて用いることも可能である。成形性の高い糖類は、医薬的に許容されるものであり、例えばマルトース、マルチトール、ソルビトール、トレハロース、ラクチトール等を挙げることが出来る。かかる糖類についても、1種又は2種以上を適宜組み合わせて用いることも可能である。
本発明の口腔内崩壊錠においては、賦形剤として、「成形性の低い糖類」と「成形性の高い糖類」との組み合わせを用いる態様において、「成形性の低い糖類」の全部又は一部と置換して炭酸塩または炭酸水素塩を含有させることができる。
「結晶性の糖類」は医薬的に許容されるものであり、例えばマンニトール、マルチトール、エリスリトール、キシリトール等が挙げられる。これらは1種又は2種以上を適宜組み合わせて用いることも可能である。「非晶質の糖類」は、医薬的に許容されるものであり、例えばラクトース、白糖、ブドウ糖、ソルビトール、マルトース、トレハロース、ラクチトール等が挙げられ、これらの糖類も1種又は2種以上を適宜組み合わせて用いることも可能である。
また、「融点の高い糖類」は、医薬的に許容されるものであり、例えばキシリトール、トレハロース、マルトース、ソルビトール、エリスリトール、ブドウ糖、白糖、マルチトール、マンニトール、ラクチトール等を挙げることが出来る。これらの1種又は2種以上を適宜組み合わせて用いることも可能である。「融点の低い糖類」は、医薬的に許容されるものであり、例えばキシリトール、トレハロース、マルトース、ソルビトール、エリスリトール、ブドウ糖、白糖、マルチトール、マンニトール等を挙げることが出来る。かかる糖類についても、1種又は2種以上を適宜組み合わせて用いることも可能である。口腔内崩壊錠用結合剤としては、マルチトール、コポリビドン等を挙げることが出来る。かかる結合剤についても、1種又は2種以上を適宜組み合わせて用いることも可能である。
成形性の高い糖類に代えて水溶性高分子を使用するときは、例えばヒドロキシプロピルセルロース、ヒプロメロース、ポビドン、ポリビニルアルコール、アラビアゴム末、ゼラチン、プルランなどが好適である。
また、「α化」とは、デンプンに物理的処理を加えることで分子間に水が入り込んで膨潤化(糊化)することを意味し、α化度が増加するとα化が進んだことになる。加工したデンプンとして、例えばトウモロコシデンプン、コムギデンプン、バレイショデンプン、コメデンプン、タピオカデンプン等を挙げることができる。
本発明で用いる粒子状医薬組成物を含有させた口腔内崩壊錠に用いられる賦形剤の配合量、又は製剤全体における賦形剤の総量は、本発明で用いる粒子状医薬組成物の配合量及び/又は錠剤の大きさ等に応じて適宜調整されるが、通常1錠当たり20mg以上1000mg以下が好ましく、他の態様として50mg以上900mg以下であり、更なる態様として50mg以上800mg以下が好適である。
また、成形性の高い糖類、水溶性高分子、非晶質の糖類、融点の低い糖類の配合量は、個々の技術によって相違点はあるが、賦形剤の重量に対して0.5重量%以上50重量%以下が好ましく、他の態様として1重量%以上40重量%以下であり、更なる態様として2重量%以上30重量%以下であるか、製剤全体に対し1重量%以上20重量%以下が好適である。
その他の任意の添加剤の種類、その配合や配合量等については、前記口腔内崩壊錠の特許文献の記載が本明細書の記述として引用される。
また口腔内崩壊錠に本発明で用いる粒子状医薬組成物を含有させる場合、口腔内崩壊錠全体の0.5重量%以上90重量%以下相当の粒子状医薬組成物を含有させることができる。好ましくは0.5重量%以上80重量%以下であり、他の態様として1重量%以上60重量%以下相当である。
本発明で用いる経口投与用粒子状医薬組成物には、所望によりさらに各種医薬賦形剤が適宜使用され、製剤化される。かかる医薬賦形剤としては、製薬的に許容され、かつ薬理的に許容されるものであれば特に制限されない。例えば、結合剤、崩壊剤、酸味料、発泡剤、人工甘味料、香料、滑沢剤、着色剤、安定化剤、緩衝剤、抗酸化剤、界面活性剤などが使用される。
結合剤としては、例えばヒプロメロース、アラビアゴムなどが挙げられる。
崩壊剤としては、例えばトウモロコシデンプン、バレイショデンプン、カルメロースカルシウム、カルメロースナトリウムなどが挙げられる。
酸味料としては、例えばクエン酸、酒石酸、リンゴ酸などが挙げられる。
発泡剤としては、例えば重曹などが挙げられる。
人工甘味料としては、例えばサッカリンナトリウム、グリチルリチン二カリウム、アスパルテーム、ステビア、ソーマチンなどが挙げられる。
香料としては、例えばレモン、レモンライム、オレンジ、メントールなどが挙げられる。
滑沢剤としては、例えばステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ショ糖脂肪酸エステル、フマル酸ステアリルナトリウム、メタケイ酸アルミンマグネシウム、ポリエチレングリコール、タルク、ステアリン酸などが挙げられる。
着色剤としては、例えば黄色三二酸化鉄、赤色三二酸化鉄、食用黄色4号、5号、食用赤色3号、102号、食用青色3号などが挙げられる。
緩衝剤としては、クエン酸、コハク酸、フマル酸、酒石酸、アスコルビン酸まその塩類、グルタミン酸、グルタミン、グリシン、アスパラギン酸、アラニン、アルギニンまたはその塩類、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、水酸化マグネシウム、リン酸、ホウ酸またはその塩類などが挙げられる。
抗酸化剤としては、例えばアスコルビン酸、ジブチルヒドロキシトルエン、没食子酸プロピルなどが挙げられる。
界面活性剤としては、例えばポリソルベート80、ラウリル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油などが挙げられる。医薬賦形剤としては、1種または2種以上組み合わせて適宜適量添加することができる。
これらの各種医薬賦形剤の配合量は、薬物含有粒子に対して、例えば1重量%以上100重量%以下であり、他の態様として、5重量%以上80重量%以下、更なる態様として10重量%以上50重量%以下である。
本発明の経口投与用粒子状医薬組成物において、薬物およびラウリル硫酸ナトリウムを含有する核については、核に対して、アトルバスタチン、ラウリル硫酸ナトリウム、および水溶性高分子を含む被膜物質で被覆することができる。薬物を含有する核としては、薬物のみからなる粒子を用いることもできる。また公知の技術を用いて、薬物と1種または2種以上の添加物からなる粒子を製造し、それを用いてもよい。薬物と添加物からなる粒子の製造は、例えば薬物と適当な賦形剤(例えば微結晶セルロース、乳糖、トウモロコシデンプン等)とを混合し、必要に応じて結合剤(例えば、水溶性高分子:例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(別称ヒプロメロース)(TC-5、信越化学)、ヒドロキシプロピルセルロース(日曹HPC、日本曹達株式会社)、特許第3563070号明細書で記載されている塩基性基の10%以上を中和する量の酸性物質を含んでなるメタアクリル酸メチル・メタアクリル酸ブチル・メタアクリル酸ジメチルアミノエチル共重合体[アミノアルキルメタクリレートコポリマーE(商品名;オイドラギットE100、エボニックデグザGmbH社)]、ポビドン(コリドン、BASF)、メチルセルロース(METOLOSE、信越化学)等)を加えて、造粒し、整粒、乾燥してもよい。また適当な核となる添加物粒子[例えば結晶セルロース(粒)、精製白糖球状顆粒、白糖・デンプン球状顆粒等]に薬物と結合剤を溶解または分散した液を噴霧してもよい。これらの粒子に対し、更に、ラウリル硫酸ナトリウム及び水溶性高分子を含む被膜物質で被覆することができる。
本発明で用いる経口投与用粒子状医薬組成物において、コポリマーE又はポリビニルアセタールジエチルアミノアセテート、および水溶性高分子物質を含む被膜物質は、薬物を含有する核に直接被覆しても、また1層または2層以上の層を被覆した後に被覆してもよい。本発明の口腔内崩壊錠においては、前記被膜物質の被膜成分として、炭酸塩または炭酸水素塩を含有させることができる。1層または2層以上の層を被覆した後に被覆する場合には、例えば、コポリマーE又はポリビニルアセタールジエチルアミノアセテート、および水溶性高分子物質を含む被膜物質と、薬物を含有する核との間に「中間層」を配置させてもよい。「中間層」とは、1種または2種以上の水溶性の不溶化促進剤と、1種または2種以上の水溶性の不溶化物質を含有する被覆層を意味する。中間層は、直接薬物を含有する核に被覆することが可能である。またラグタイム形成及びその後の速やかな薬物放出を妨げない成分を、1層または2層以上の被覆層として、予め薬物を含有する核に被覆した後、中間層を被覆してもよい。中間層は、2種類以上の必須成分(不溶化促進剤及び不溶化物質)を含有するが、これらの複数の必須成分は、1層中に全て含有させて被覆することが可能であり、1層中に均一であってもよく、偏在してあってもよい。また、中間層は、2種類以上の必須成分(不溶化促進剤及び不溶化物質)を2層以上の複数層にそれぞれ分割して被覆することも可能であり、その場合は、成分をどのように分割してもよく、どのような配置にしてもよい。複数層からなる場合でも、複数の必須成分を含有する被覆層をまとめて中間層とよぶ。
「中間層」に用いられる「不溶化促進剤」としては、製薬学的に許容される水溶性の物質であり、かつ後記「不溶化物質」の不溶化を促す性質を有する物質であれば特に限定されない。具体的には、例えば、「不溶化促進剤」は、第十五改正日本薬局方の通則に記載されている「溶解性」の規定・測定法において、「極めて溶けやすい」、「溶けやすい」、「やや溶けやすい」、「やや溶けにくい」、「溶けにくい」とされる溶解性を有する物質である。
更に具体的には、「不溶化促進剤」としては、例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、リン酸二水素ナトリウム、リン酸二カリウム、リン酸水素二ナトリウム、メタリン酸ナトリウム、リン酸三ナトリウム、リン酸二水素カリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸アンモニウム、ポリリン酸ナトリウム、ピロリン酸ナトリウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、塩化マグネウム、硫酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム、水酸化ナトリウム、クエン酸ナトリウム、クエン酸二ナトリウム、グルタミン酸ナトリウム、グルタミン酸アルギニン、コハク酸二ナトリウム、酢酸カルシウム、グリシン、アラニン、ソルビトール、キシリトール、イノシトール、白糖、ブドウ糖、果糖又はそれらの水和物などが挙げられる。他の態様としては、炭酸ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム、メタリン酸ナトリウム、リン酸三ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素ナトリウム、ポリリン酸ナトリウム、ピロリン酸ナトリウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、硫酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、クエン酸二ナトリウム、グルタミン酸ナトリウム、コハク酸二ナトリウム、グリシン、アラニン、ソルビトール、キシリトール、イノシトール、白糖、ブドウ糖、若しくは果糖又はそれらの水和物、更なる態様としては炭酸ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム、クエン酸ナトリウム、クエン酸二ナトリウム又はそれらの水和物が挙げられる。不溶化促進剤は1種または2種以上を適宜組み合わせて使用することができる。
「中間層」に用いられる「不溶化物質」としては、製薬学的に許容される水溶性の物質であり、かつ前記「不溶化促進剤」により不溶化が促される物質であれば特に限定されない。具体的には、例えば、第十五改正日本薬局方の通則に記載されている「溶解性」の規定・測定法において、「極めて溶けやすい」、「溶けやすい」、「やや溶けやすい」、「やや溶けにくい」、「溶けにくい」とされる溶解性を有する物質である。
更に具体的には、「不溶化物質」としては、例えば、ヒプロメロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、ポリビニルアルコール−ポリエチレングリコール移植片コポリマー、カルボキシビニルポリマー、ポリビニルアルコール、ポリエチレンオキサイド、ポビドン、コポリビドン、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、N−イソプロピルアクリルアミド及びアクリルアミドのN位に疎水性を有する基を導入した誘導体を含む高分子、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレングリコール、マクロゴール(分子量6000以上)、ヒドロキシエチルセルロースなどが挙げられる。他の態様としては、ヒプロメロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、ポリビニルアルコール−ポリエチレングリコール移植片コポリマー、カルボキシビニルポリマー、ポリビニルアルコール、ポリエチレンオキサイド、ポビドン、コポリビドン、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、N−イソプロピルアクリルアミド及びアクリルアミドのN位に疎水性を有する基を導入した誘導体を含む高分子又はポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレングリコール、更なる態様としては、ヒプロメロース、メチルセルロース、ポリビニルアルコール−ポリエチレングリコール移植片コポリマー、N−イソプロピルアクリルアミド及びアクリルアミドのN位に疎水性を有する基を導入した誘導体を含む高分子が挙げられる。不溶化物質は1種または2種以上を適宜組み合わせて使用することができる。
中間層の重量に対する不溶化促進剤の比率としては、本発明の目的を達成するのに適した比率であれば特に限定されない。具体的には、例えば、20重量%以上95重量%未満であり、他の態様としては30重量%以上90重量%未満、更に他の態様としては40重量%以上80重量%未満が挙げられる。
中間層の被覆量については、本発明の目的を達成するのに適した量であれば特に限定されない。具体的には、例えば、薬物を含有する核粒子に対して、1重量%以上500重量%以下である。他の態様としては1重量%以上300重量%以下であり、更に他の態様としては、20重量%以上200重量%以下、更にまた他の態様としては30重量%以上100重量%以下である。被覆量が1重量%より低い場合には、十分な長さのラグタイムを形成することができないことが懸念される。また製造における効率性を考慮すると、被覆量が多すぎる場合には製造時間が長く、非効率である。また粒子状組成物の全体の重量に対する中間層の割合は、本発明の目的を達成するのに適した割合であれば特に限定されない。具体的には、例えば、0.1重量%以上95重量%以下、他の態様としては1重量%以上85重量%以下、更に他の態様としては3重量%以上80重量%以下、5重量%以上70重量%以下、更にまた他の態様としては10重量%以上60重量%以下である。
本発明で用いる粒子状医薬組成物には、コポリマーE又はポリビニルアセタールジエチルアミノアセテート、および水溶性高分子物質を含む被覆層の外側に、上記医薬賦形剤を更にコーティングする態様も採用することができる。コーティングする添加剤としては、例えば、グリシンやアラニンなどのアミノ酸、グリチルリチン酸などの甘味剤、白糖や果糖やマルトースやブドウ糖やシクロデキストリンなどの糖、マンニトールやキシリトールやマルチトールやソルビトールなどの糖アルコールなどが挙げられる。本発明の口腔内崩壊錠においては、コポリマーE又はポリビニルアセタールジエチルアミノアセテート、および水溶性高分子物質を含む被覆層の外側に設けることのできるこのコーティング中に、炭酸塩または炭酸水素塩を含有させることができる。医薬賦形剤からなる前記被覆層(外層)には1種または2種以上の医薬賦形剤を適宜適量添加することができる。
前記外層の被覆量は、薬物含有粒子に対して、例えば1重量%以上200重量%以下、他の態様として1重量%以上100重量%以下、更なる態様として5重量%以上40重量%以下である。また、粒子状組成物の全体の重量に対する外層の割合は、例えば1重量%以上50重量%以下、他の態様として1重量%以上25重量%以下、更なる態様として5重量%以上10重量%以下である。
以下に本発明で用いる粒子状医薬組成物の製造法を説明するが、これらは本発明を限定するものではない。
本発明で用いる粒子状医薬組成物は、例えば、コーティング、乾燥、熱処理、打錠等、自体公知の方法により製造可能である。
本発明で用いる粒子状医薬組成物を得るには、薬物を含有する核に対して本発明における被膜物質を被覆する。薬物を含有する核としては、薬物のみからなる粒子を用いることもできる。また公知の技術を用いて、薬物と1種または2種以上の添加物からなる粒子を製造し、それを用いてもよい。薬物と添加物からなる粒子の製造は、例えば薬物と適当な賦形剤(例えば結晶セルロース、乳糖、トウモロコシデンプン等)とを混合し、必要に応じて結合剤(例えばヒドロキシプロピルセルロース等)を加えて、造粒し、整粒、乾燥してもよい。また適当な核となる添加物粒子(例えば結晶セルロース(粒)(微結晶セルロースとして記載している場合がある)、精製白糖球状顆粒、白糖・デンプン球状顆粒等)に薬物と結合剤を溶解または分散した液を噴霧してもよい。
薬物を含有する核の外側に、本発明における被膜物質を被覆する方法としては、流動層コーティング装置、転動コーティング装置、遠心転動コーティング装置など、粒子状医薬組成物に被覆することが可能ないずれの方法を用いてもよい。例えば、流動層側方噴霧式コーティング装置中で、薬物を含有する核を温風で流動させながら、スプレーガンにて被覆成分を含有する液を必要量噴霧すればよい。この被膜成分を含有する液は、必須成分を水、エタノール、メタノール等の溶媒に溶解または分散して調製される。またこれらの溶媒を適宜混合し用いることも可能である。
また、薬物を含有する核の外側に中間層を被覆、あるいは本発明で用いる粒子状医薬組成物に更に医薬賦形剤をコーティング後、本発明における被膜物質を被覆してもよい。
薬物を含有する核粒子に対して、中間層を被覆する方法としては、自体公知の方法により製造される。例えば、流動層コーティング装置、転動コーティング装置、遠心転動コーティング装置など、粒子状医薬組成物に被覆することが可能ないずれの方法を用いてもよい。例えば、流動層側方噴霧式コーティング装置中で、薬物を含有する核粒子を温風で流動させながら、スプレーガンにて被覆成分を含有する液を必要量噴霧すればよい。この被覆成分を含有する液は、必須成分を水、エタノール、メタノール等の溶媒に溶解または分散して調製される。またこれらの溶媒を適宜混合し用いることも可能である。
好ましいコーティングの噴霧速度は、製造方法または製造するスケールにより異なるが、流動層造粒法により1kgスケールで製造するとき、2g/min以上8g/min以下であり、他の態様として、5g/min以上7g/min以下である。
薬物を含有する核に対して、中間層あるいは水浸入量制御層を被覆する際の好ましい品温は15℃以上60℃以下であり、他の態様として15℃以上45℃以下である。
薬物含有粒子に被覆した粒子状医薬組成物は、乾燥、熱処理などを施しても良い。このコーティング膜は、調温調湿により処理することもできる。例えば、温度は40〜80℃であり、湿度は10〜60RH%であることができる。
本発明における粒子状医薬組成物の粒径は、最長径が2mm以下であれば特に制限されない。口腔内崩壊錠に含有させる場合に関しては、服用時に砂のようなザラツキ感を不快に感じなければ特に限定されないが、好ましくは平均粒子径は350μm以下に調製される。他の態様として平均粒子径は1μm以上350μm以下であり、更なる態様として20μm以上350μm以下である。
打錠方法としては、薬物含有粒子と適当な添加剤を混合後に圧縮成形し錠剤を得る直接打錠法、薬物含有粒子と添加剤を混合後に結合剤液を噴霧し造粒する湿式造粒や薬物含有粒子と適当な低融点物質を混合後に加温し造粒する溶融造粒などの後に打錠する方法が挙げられる。
打錠装置としては、例えばロータリー打錠機、単発打錠機などが挙げられるが、通常製薬学的に圧縮成形物(好適には錠剤)が製造される方法であれば、装置とも特に限定されない。
本発明の炭酸塩または炭酸水素塩の使用としては、アトルバスタチン及びラウリル硫酸ナトリウムを含む核が、メタアクリル酸メチル・メタアクリル酸ブチル・メタアクリル酸ジメチルアミノエチル共重合体またはポリビニルアセタールジエチルアミノアセテートと水溶性高分子物質とを含有する被膜物質により被覆されてなる粒を含んでなる口腔内崩壊錠を製造するための使用であり、発明の詳細な説明については本発明の口腔内崩壊錠の説明を引用する。
以下に粒子状医薬組成物を含有する本発明の口腔内崩壊錠の製造法を説明する。
一例として国際公開第WO95/20380号パンフレット(米国対応特許第5576014号明細書)に記載された口腔内崩壊錠の場合を挙げると、本発明で用いる粒子状医薬組成物と成形性の低い糖類を混合して、かかる混合物を成形性の高い糖類を結合剤として噴霧して被覆及び/または造粒して、該造粒物を圧縮成形する工程を採用することが出来る。さらに調製した成形物の硬度を高めるために、加湿、乾燥の工程を採用することが出来る。「加湿」は、含まれる糖類の見かけの臨界相対湿度により決定されるが、通常その臨界相対湿度以上に加湿する。例えば、湿度として30RH%以上100RH%以下であり、他の態様として50RH%以上90RH%以下である。このときの温度は15℃以上50℃以下であることが好ましく、他の態様として20℃以上40℃以下である。処理時間は1時間以上36時間以下であり、他の態様として12時間以上24時間以下である。「乾燥」は、加湿により吸収した水分を除去する工程であれば特に限定されない。例えば乾燥の温度条件として、10℃以上100℃以下を設定でき、他の態様として20℃以上60℃以下、更なる態様として25℃以上40℃以下を設定することができる。処理時間は、0.5時間以上6時間以下とすることができ、他の態様として1時間以上4時間以下とすることができる。
加えて一例として国際公開第WO2002/92057号パンフレット(米国対応特許出願公開第2003/099701号明細書)に記載された口腔内崩壊錠の場合を挙げると、本発明で用いる粒子状医薬組成物、融点の高い賦形剤、融点の低い糖類を混合して、かかる混合物を口腔内崩壊錠用結合剤で噴霧して被覆及び/または造粒して、該造粒物を圧縮成形することも出来る。融点の高い賦形剤と低い糖類を組み合わせる場合、調製した成形物の硬度を高めるために、加熱の工程を採用することも出来る。「加熱」は、含まれる融点の低い糖類の融点により決定されるが、通常低い糖類の融点以上で高い賦形剤の融点未満の温度に加熱する。処理時間は、0.5分以上120分以下とすることが出来、他の態様として1分以上60分以下とすることができる。
以下、実施例によって本発明を具体的に説明するが、これらは本発明の範囲を限定するものではない。また、各層に番号をつけているが、この番号は本発明を制限するものではない。
参考例:
アトルバスタチンカルシウム三水和物は日本特許第3296564号明細書(WO97/03959)の実施例に従って製造された結晶性形態Iのアトルバスタチンを用いた。
実施例1:
(アトルバスタチン含有粒子の調製)
(1)第1層の調製
ラウリル硫酸ナトリウム(日光ケミカルズ社製、製品名NIKKOL SLS、以下同じ)3.25kgおよびヒプロメロース(信越化学工業社製、製品名TC-5E、以下同じ)2.17kgを精製水43.36kgに溶解した液に、アトルバスタチンカルシウム三水和物(ファイザー社製、以下同じ)5.42kgを攪拌下添加して、分散液を調製した。調製した分散液を流動層造粒装置(Glatt社製、製品名WCG-15/30、特に断らない限り、以下同じ)を用いて、結晶セルロース(粒)(旭化成ケミカルズ社製、製品名CP-102Y、以下同じ)5.42kgに噴霧し、第1層を被覆した粒子を調製した。
(2)第2層の調製
第1層を被覆した粒子7.80kgに対し、ラウリル硫酸ナトリウム1.33kgおよびメチルセルロース(信越化学工業社製、製品名METOLOSE SM-4、以下同じ)1.17kgを精製水33.21kgに溶解した液を、流動層造粒装置を用いて噴霧し、第2層を被覆した粒子を調製した。
(3)第3層の調製
第2層を被覆した粒子10.3kgに対し、メチルセルロース0.52kgを精製水12.48kgに溶解した液を、流動層造粒装置を用いて噴霧し、第3層を被覆した粒子を調製した。
(4)第4層の調製
ヒプロメロース0.29kgを精製水16.45kgに溶解した液にメタノール65.82kgを添加・混合し、ヒプロメロース液(水・アルコール混液)を調製した。このヒプロメロース液に、続いてポリビニルアセタールジエチルアミノアセテート(目黒化工社製、製品名AEA、以下同じ)2.57kgを添加し溶解させ、タルク(松村産業社製、製品名ハイフィラー、以下同じ)1.47kgを添加し分散させた。この分散液を、流動層造粒装置を用いて、第3層を被覆した粒子10.82kgに対して噴霧し、第4層を被覆した粒子を調製した。
(5)第5層の調製
第4層を被覆した粒子15.15kgに対し、マンニトール(ROQUETTE社製、製品名PEARLITOL 50C、以下同じ)0.76kgを精製水6.84kgに溶解した液を流動層造粒装置を用いて噴霧し、第5層を被覆した粒子を調製した。
(口腔内崩壊錠の調製)
アトルバスタチン含有粒子1326.2g、沈降炭酸カルシウム(小堺製薬製、以下同じ)4486.8g、マルトース(三和澱粉工業製、製品名サンマルトーS、以下同じ)66.0gアスパルテーム(味の素ヘルシーサプライ、以下同じ)50.0g、フレーバー調製品(アステラス社製、以下同じ)110.0gの混合物を流動層造粒装置(Glatt社製、製品名GPCG5/15)を用いて、マルトース水溶液(マルトース528.0g含む)2112.0gで造粒し、口腔内崩壊錠用の造粒物を調製した。この造粒物にショ糖脂肪酸エステル(第一工業製薬製、DKエステル F-20W、以下同じ)33.0gを混合し、この混合物をロータリー打錠機(畑鉄工所社製、製品名HT-X20、以下同じ)を用いて1錠330mgで打錠し、加湿乾燥処理(25〜30℃/40〜62%RH/18時間)を行って、本発明の口腔内崩壊錠を製した。
実施例2:
(アトルバスタチン含有粒子の調製)
(1)第1層の調製
ラウリル硫酸ナトリウム3.25kgおよびヒプロメロース2.17kgを精製水43.36kgに溶解した液に、アトルバスタチンカルシウム三水和物5.42kgを攪拌下添加して、分散液を調製した。調製した分散液を流動層造粒装置を用いて、結晶セルロース(粒)5.42gに噴霧し、第1層を被覆した粒子を調製した。
(2)第2層の調製
第1層を被覆した粒子7.80kgに対し、クエン酸ナトリウム水和物(和光純薬製、以下同じ)1.33kgおよびメチルセルロース1.17kgを精製水30.96kgに溶解した液を、流動層造粒装置を用いて噴霧し、第2層を被覆した粒子を調製した。
(3)第3層の調製
ヒプロメロース0.28kgを精製水15.67kgに溶解した液にメタノール62.67kgを添加・混合し、ヒプロメロース液(水・アルコール混液)を調製した。このヒプロメロース液に、続いてアミノアルキルメタクリレートコポリマーE(エボニックデグサジャパン製、製品名Eudragit E100、以下同じ)2.45kgを添加し溶解させ、タルク1.40kgを添加し分散させた。この分散液を、流動層造粒装置を用いて、第3層を被覆した粒子10.3kgに対して噴霧し、第4層を被覆した粒子を調製した。
(4)第4層の調製
第3層を被覆した粒子14.43kgに対し、マンニトール0.72kgを精製水6.48kgに溶解した液を流動層造粒装置を用いて噴霧し、第4層を被覆した粒子を調製した。
(口腔内崩壊錠の調製)
アトルバスタチン含有粒子1262.8g、沈降炭酸カルシウム3977.2g、マルトース60.0g、アスパルテーム50.0g、フレーバー調製品110.0gの混合物を流動層造粒装置(Glatt社製、製品名GPCG5/15)を用いて、マルトース水溶液(マルトース480.0g含む)1920.0gで造粒し、口腔内崩壊錠用の造粒物を調製した。この造粒物にショ糖脂肪酸エステル30.0gを混合し、この混合物をロータリー打錠機を用いて1錠300mgで打錠し、加湿乾燥処理(25〜30℃/40〜62%RH/18時間)を行って、本発明の口腔内崩壊錠を製した。
実施例3:
実施例2で調製したアトルバスタチン含有粒子1262.8g、マンニトール2982.8g、沈降炭酸カルシウム994.4g、マルトース60.0g、アスパルテーム50.0g、フレーバー調製品110.0gの混合物を流動層造粒装置(Glatt社製、製品名GPCG5/15)を用いて、マルトース水溶液(マルトース480.0g含む)1920.0gで造粒し、口腔内崩壊錠用の造粒物を調製した。この造粒物にフマル酸ステアリルナトリウム120.0gを混合し、この混合物をロータリー打錠機を用いて1錠300mgで打錠し、加湿乾燥処理(25〜30℃/40〜62%RH/18時間)を行って、本発明の口腔内崩壊錠を製した。
実施例4:
マンニトール545.5gを流動層造粒装置(Glatt社製;製品名GPCG-1)を用いて、マルトース水溶液(マルトース54.5gを含む)181.7gで造粒し、口腔内崩壊錠用の造粒物を調製した。また、同様に沈降炭酸カルシウム646.5gをマルトース水溶液(マルトース64.5gを含む)215gで造粒し、口腔内崩壊錠用の造粒物を調製した。このマンニトール造粒物213.2mgおよび沈降炭酸カルシウム造粒物23.7mg、実施例2で調製したアトルバスタチン含有粒子63.1mgを混合し、オートグラフ(島津製作所製、AGS-20KNG、以下同じ)を用いて打錠して、本発明の口腔内崩壊錠を製した。
実施例5:
実施例4で調製したマンニトール造粒物201.4mgおよび沈降炭酸カルシウム造粒物35.5mg、実施例2で調製したアトルバスタチン含有粒子63.1mgを混合し、オートグラフを用いて打錠して、本発明の口腔内崩壊錠を製した。
実施例6:
実施例4で調製したマンニトール造粒物177.8mgおよび沈降炭酸カルシウム造粒物59.1mg、実施例2で調製したアトルバスタチン含有粒子63.1mgを混合し、オートグラフを用いて打錠して、本発明の口腔内崩壊錠を製した。
実施例7:
実施例4で調製したマンニトール造粒物118.5mgおよび沈降炭酸カルシウム造粒物118.4mg、実施例2で調製したアトルバスタチン含有粒子63.1mgを混合し、オートグラフを用いて打錠して、本発明の口腔内崩壊錠を製した。
実施例8:
実施例4で調製した沈降炭酸カルシウム造粒物236.9mgと実施例2で調製したアトルバスタチン含有粒子63.1mgを混合し、オートグラフを用いて打錠して、本発明の口腔内崩壊錠を製した。
実施例9:
実施例4で調製したマンニトール造粒物165.8mg、炭酸水素ナトリウム(関東化学製、以下同じ)71.1mg、実施例2で調製したアトルバスタチン含有粒子63.1mgを混合し、オートグラフを用いて打錠して、本発明の口腔内崩壊錠を製した。
実施例10:
実施例4で調製したマンニトール造粒物165.8mg、炭酸水素カリウム(関東化学製)71.1mg、実施例2で調製したアトルバスタチン含有粒子63.1mgを混合し、オートグラフを用いて打錠して、本発明の口腔内崩壊錠を製した。
実施例11:
実施例4で調製したマンニトール造粒物165.8mg、炭酸マグネシウム(和光純薬製、製品名 塩基性炭酸マグネシウム)71.1mg、実施例2で調製したアトルバスタチン含有粒子63.1mgを混合し、オートグラフを用いて打錠して、本発明の口腔内崩壊錠を製した。
実施例12:
実施例4で調製したマンニトール造粒物213.2mg、炭酸水素ナトリウム23.7mg、実施例2で調製したアトルバスタチン含有粒子63.1mgを混合し、オートグラフを用いて打錠して、本発明の口腔内崩壊錠を製した。
実施例13:
実施例4で調製したマンニトール造粒物201.4mg、炭酸水素ナトリウム35.5mg、実施例2で調製したアトルバスタチン含有粒子63.1mgを混合し、オートグラフを用いて打錠して、本発明の口腔内崩壊錠を製した。
実施例14:
(アトルバスタチン含有粒子の調製)
(1)第2層の調製
実施例1で調製した第1層を被覆した粒子300.0gに対し、ラウリル硫酸ナトリウム51.3gおよびメチルセルロース45.1gを精製水688.6gに溶解した液を、流動層造粒装置(Glatt社製;製品名GPCG-1)を用いて噴霧し、第2層を被覆した粒子を調製した。
(2)第3層の調製
第2層を被覆した粒子300.0gに対し、メチルセルロース15.0gを精製水360.0gに溶解した液を、流動層造粒装置(Glatt社製;製品名GPCG-1)を用いて噴霧し、第3層を被覆した粒子を調製した。
(3)第4層の調製
ヒプロメロース8.1gを精製水456.0gに溶解した液に、メタノール1824.0gを添加・混合し、ヒプロメロース液(水・アルコール混液)を調製した。このヒプロメロース液に、続いてポリビニルアセタールジエチルアミノアセテート71.2gを添加し溶解させ、タルク40.7gを添加し分散させた。この分散液を、流動層造粒装置(Glatt社製;製品名GPCG-1)を用いて第3層を被覆した粒子300.0gに対して噴霧し、第4層を被覆した粒子を調製した。
(口腔内崩壊錠の調製)
アトルバスタチン含有粒子99.5g、マンニトール284.0g、炭酸水素ナトリウム50.1g、マルトース5.0g、アスパルテーム3.8g、フレーバー調製品8.3gを流動層造粒装置(Glatt社製;製品名GPCG-1)を用いて、マルトース水溶液(マルトース39.6gを含む)198.0gで造粒し、口腔内崩壊錠用の造粒物を調製した。この造粒物326.7mgとステアリン酸マグネシウム3.3mg(メルク製、以下同じ)を混合し、オートグラフを用いて打錠し、加湿乾燥処理(25〜30℃/40〜62%RH/18時間)を行って、本発明の口腔内崩壊錠を製した。
実施例15:
マンニトール253.5g、炭酸水素ナトリウム44.7g、マルチトール(ROQUETTE社製、製品名Sweet Pearl P200、以下同じ)4.5g、アスパルテーム3.8g、フレーバー調製品8.3gを流動層造粒装置(Glatt社製;製品名GPCG-1)を用いて、マルチトール水溶液(マルチトール36.0gを含む)180.0gで造粒し、口腔内崩壊錠用の造粒物を調製した。この造粒物233.9mg、実施例2で調製したアトルバスタチン含有粒子63.1mg、ステアリン酸マグネシウム3mgを混合し、オートグラフを用いて打錠し、加湿乾燥処理(25〜30℃/40〜62%RH/18時間)を行って、本発明の口腔内崩壊錠を製した。
実施例16:
(アトルバスタチン含有粒子の調製)
(1)第1層の調製
ラウリル硫酸ナトリウム3.25kgおよびヒプロメロース2.17kgを精製水43.36kgに溶解した液に、アトルバスタチンカルシウム三水和物5.42kgを攪拌下添加して、分散液を調製した。調製した分散液を流動層造粒装置を用いて、結晶セルロース(粒)5.42gに噴霧し、第1層を被覆した粒子を調製した。
(2)第2層の調製
第1層を被覆した粒子7.80kgに対し、クエン酸ナトリウム水和物1.33kgおよびメチルセルロース1.17kgを精製水30.96kgに溶解した液を、流動層造粒装置を用いて噴霧し、第2層を被覆した粒子を調製した。
(3)第3層の調製
ヒプロメロース8.1gを精製水4560gに溶解した液にメタノール1824.0kgを添加・混合し、ヒプロメロース液(水・アルコール混液)を調製した。このヒプロメロース液に、続いてアミノアルキルメタクリレートコポリマーE71.2gを添加し溶解させ、炭酸カルシウム40.7gを添加し分散させた。この分散液を、流動層造粒装置(Glatt社製;製品名GPCG-1)を用いて、第3層を被覆した粒子300.0gに対して噴霧し、第4層を被覆した粒子を調製した。
(口腔内崩壊錠の調製)
実施例4で調製したマンニトール造粒物239.9mgと本発明のアトルバスタチン含有粒子60.1mgを混合し、オートグラフを用いて打錠して、本発明の口腔内崩壊錠を製した。
実施例17:
マンニトール253.5g、炭酸水素ナトリウム44.7g、マルチトール4.5g、アスパルテーム3.8g、フレーバー調製品8.3gを流動層造粒装置(Glatt社製;製品名GPCG-1)を用いて、マルチトール水溶液(マルチトール36.0gを含む)180.0gで造粒し、口腔内崩壊錠用の造粒物を調製した。この造粒物233.9mgと実施例14で調製したアトルバスタチン含有粒子66.3mgを混合し、オートグラフを用いて打錠し、加湿乾燥処理(25〜30℃/40〜62%RH/18時間)を行って、本発明の口腔内崩壊錠を製した。
実施例18:
(アトルバスタチン含有粒子の調製)
実施例1で調製した第3層を被覆した粒子300.0gに対して、マンニトール60gと炭酸水素ナトリウム60gを精製水1080gに溶解した液を流動層造粒装置(Glatt社製;製品名GPCG-1)を用いて噴霧し、第4層を被覆した粒子を調製した。
(口腔内崩壊錠の調製)
マンニトール253.5g、炭酸水素ナトリウム44.7g、ラクチトール(ダニスコジャパン製、製品名ラクチトールMC)4.5g、アスパルテーム3.8g、フレーバー調製品8.3gを流動層造粒装置(Glatt社製;製品名GPCG-1)を用いて、ラクチトール水溶液(ラクチトール36.0gを含む)180.0gで造粒し、口腔内崩壊錠用の造粒物を調製した。この造粒物243.8mgとアトルバスタチン含有粒子86.2mgを混合し、オートグラフを用いて打錠し、加湿乾燥処理(25〜30℃/40〜62%RH/18時間)を行って、本発明の口腔内崩壊錠を製した。
実施例19:
(アトルバスタチン含有粒子の調製)
(1)第1層の調製
ラウリル硫酸ナトリウム5.42kgおよびヒプロメロース(HPMC)2.17kgを精製水43.36kgに溶解した液に、アトルバスタチンカルシウム三水和物5.42kgを攪拌下添加し、分散液を調製した。調製した分散液を、流動層造粒装置を用いて、結晶セルロース(粒)5.42kgに噴霧し、第1層を被覆した粒子を調製した。
(2)第2層の調製
ヒプロメロース9.9gを精製水558.2gに溶解した液にメタノール2233.0gを添加・混合し、ヒプロメロース液(水・アルコール混液)を調製した。このヒプロメロース液に、続いてポリビニルアセタールジエチルアミノアセテート87.1gを添加し溶解させ、タルク49.8gを添加し分散させた。この分散液を、流動層造粒装置を用いて、第1層を被覆した粒子300.0gに対して噴霧し、第2層を被覆した粒子を調製した。
(3)第3層の調製
メチルセルロース5.2gを精製水99.4gに溶解した液に、炭酸水素ナトリウム(東ソー製、重炭酸ナトリウム、以下同じ)52.3gを精製水994.2gに溶解した液を添加・混合した。この混合液を、第2層を被覆した粒子270.0gに対し、流動層造粒装置を用いて噴霧し、第3層を被覆した粒子を調製した。
(4)第4層の調製
メチルセルロース150gを精製水2850.0gに溶解した液を、第3層を被覆した粒子300.0gに対し、流動層造粒装置を用いて噴霧し、第4層を被覆した粒子を調製した。
(口腔内崩壊錠の調製)
実施例4で調製したマンニトール造粒物204.53mgと本発明のアトルバスタチン含有粒子95.47mgとを混合し、オートグラフを用いて打錠して、本発明の口腔内崩壊錠を製造した。
実施例20:
(アトルバスタチン含有粒子の調製)
(1)第2層の調製
メチルセルロース10.9gを精製水206.2gに溶解した液に、炭酸水素ナトリウム108.5gを精製水2061.9gに溶解した液を添加・混合した。この混合液を、実施例19で調製した第1層を被覆した粒子400.0gに対し、流動層造粒装置を用いて噴霧し、第2層を被覆した粒子を調製した。
(2)第3層の調製
ヒプロメロース10.8gを精製水607.6gに溶解した液にメタノール2430.2gを添加・混合し、ヒプロメロース液(水・アルコール混液)を調製した。このヒプロメロース液に、続いてポリビニルアセタールジエチルアミノアセテート94.9gを添加し溶解させ、タルク54.2gを添加し分散させた。この分散液を、流動層造粒装置を用いて、第2層を被覆した粒子400.0gに対して噴霧し、第3層を被覆した粒子を調製した。
(3)第4層の調製
マンニトール20.0gを精製水180.0gに溶解した液を、第3層を被覆した粒子400.0gに対し、流動層造粒装置を用いて噴霧し、第4層を被覆した粒子を調製した。
(口腔内崩壊錠の調製)
実施例4で調製したマンニトール造粒物229.65mgと本発明のアトルバスタチン含有粒子70.35mgとを混合し、オートグラフを用いて打錠して、本発明の口腔内崩壊錠を製造した。
比較例1:
実施例2で調製したアトルバスタチン含有粒子6314.0g、マンニトール19886.0g、マルトース300.0g、アスパルテーム250.0g、フレーバー調製品550.0gの混合物を流動層造粒装置(Glatt社製、製品名GPCG5/15)を用いて、マルトース水溶液(マルトース2400.0g含む)12000.0gで造粒し、口腔内崩壊錠用の造粒物を調製した。この造粒物にステアリン酸マグネシウム300.0gを混合し、この混合物をロータリー打錠機を用いて1錠300mgで打錠し、加湿乾燥処理(25〜30℃/40〜62%RH/18時間)を行って、本発明の口腔内崩壊錠を製した。
比較例2:
実施例4で調製したマンニトール造粒物263.7mgと実施例1で調製したアトルバスタチン含有粒子66.3mgを混合し、オートグラフを用いて打錠し、加湿乾燥処理(25〜30℃/40〜62%RH/18時間)を行って、本発明の口腔内崩壊錠を製した。
比較例3:
実施例4で調製したマンニトール造粒物225.1mgおよび沈降炭酸カルシウム造粒物11.8mg、実施例2で調製したアトルバスタチン含有粒子63.1mgを混合し、オートグラフを用いて打錠し、加湿乾燥処理(25〜30℃/40〜62%RH/18時間)を行って、本発明の口腔内崩壊錠を製した。
比較例4:
実施例4で調製したマンニトール造粒物225.1mg、炭酸水素ナトリウム11.8mg、実施例2で調製したアトルバスタチン含有粒子63.1mgを混合し、オートグラフを用いて打錠し、加湿乾燥処理(25〜30℃/40〜62%RH/18時間)を行って、本発明の口腔内崩壊錠を製した。
比較例5:
実施例4で調製したマンニトール造粒物165.8mg、酸化マグネシウム(和光純薬製)71.1mg、実施例2で調製したアトルバスタチン含有粒子63.1mgを混合し、オートグラフを用いて打錠し、加湿乾燥処理(25〜30℃/40〜62%RH/18時間)を行って、本発明の口腔内崩壊錠を製した。
比較例6:
実施例4で調製したマンニトール造粒物165.8mg、フルクトース(和光純薬製)71.1mg、実施例2で調製したアトルバスタチン含有粒子63.1mgを混合し、オートグラフを用いて打錠し、加湿乾燥処理(25〜30℃/40〜62%RH/18時間)を行って、本発明の口腔内崩壊錠を製した。
比較例7:
実施例4で調製したマンニトール造粒物165.8mg、リン酸水素カリウム(関東化学製)71.1mg、実施例2で調製したアトルバスタチン含有粒子63.1mgを混合し、オートグラフを用いて打錠し、加湿乾燥処理(25〜30℃/40〜62%RH/18時間)を行って、本発明の口腔内崩壊錠を製した。
比較例8:
実施例4で調製したマンニトール造粒物165.8mg、ポリエチレングリコール400(三洋化成製)71.1mg、実施例2で調製したアトルバスタチン含有粒子63.1mgを混合し、オートグラフを用いて打錠し、加湿乾燥処理(25〜30℃/40〜62%RH/18時間)を行って、本発明の口腔内崩壊錠を製した。
比較例9:
実施例4で調製したマンニトール造粒物165.8mg、スクロース(和光純薬製)71.1mg、実施例2で調製したアトルバスタチン含有粒子63.1mgを混合し、オートグラフを用いて打錠し、加湿乾燥処理(25〜30℃/40〜62%RH/18時間)を行って、本発明の口腔内崩壊錠を製した。
実験例1:炭酸カルシウムの有用性
(液置換溶出試験)
以下の実験例で実施した液置換溶出試験は、口腔内崩壊錠の水なし服用を想定し、ヒトにおける薬物動態(PK)を予測可能な溶出試験法として、以下の条件を設定した。すなわち、日本薬局方溶出試験第1液(JP1)300mLを用いてパドル法(50rpm)を開始し、30分の時点で、日本薬局方溶出試験第2液(JP2)の5倍濃縮液600mLを追加した。
本実験例では、アミノアルキルメタクリレートコポリマーE(Eudragit E)を含む薬物含有粒子を含む口腔内崩壊錠(実施例2及び比較例1の比較;結果を図1に示す)、ポリビニルアセタールジエチルアミノアセテート(AEA)を含む薬物含有粒子を含む口腔内崩壊錠(実施例1及び比較例2の比較;結果を図2に示す)について、液置換溶出試験を実施した。
アトルバスタチン及びラウリル硫酸ナトリウムを含有する核のEudragit E被覆粒を含有する口腔内崩壊錠(図1の比較例1)、あるいは、同核のAEA被覆粒を含有する口腔内崩壊錠(図2の比較例2)のいずれにおいても、薬物溶出が抑えられることが判明した。いずれも、JP1(0〜30min)で凝集が観察され、この凝集が原因と考えられた。口腔内崩壊錠の賦形剤のマンニトールの一部分を炭酸カルシウム(CaCO3)に置換することにより、粒は凝集せず、分散性が改善され、薬物溶出が改善されることが判明した(図1の実施例2、図2の実施例1)。
実験例2:炭酸カルシウム10%以上の有用性
(液置換溶出試験)
本実験例では、口腔内崩壊錠の賦形剤のマンニトールの炭酸カルシウムへの置換率が、0%(比較例1)、5%(比較例3)、10%(実施例4)、15%(実施例5)、25%(実施例6、実施例3)、50%(実施例7)、100%(実施例8)である各口腔内崩壊錠を用いて、実験例1と同じ条件で液置換溶出試験を実施した。
結果を図3に示す。口腔内崩壊錠の賦形剤のマンニトールの一部分を炭酸カルシウムに置換した結果、10%以上の炭酸カルシウムに置換することにより、薬物溶出が改善されることが判明した。
実験例3:炭酸カルシウム以外の物質の有用性
(液置換溶出試験)
本実験例では、炭酸カルシウム以外の物質により同様の効果が得られるか否かを検討した。
結果を図4に示す。炭酸カルシウムの他、炭酸水素ナトリウム(実施例9)、炭酸水素カリウム(実施例10)、炭酸マグネシウム(実施例11)でも同様の効果(分散性改善による溶出改善)が認められた。
実験例4:炭酸水素ナトリウムの有用性
(液置換溶出試験)
本実験例では、炭酸水素ナトリウムの効果を確認するために、Eudragit Eを含む薬物含有粒子を含む口腔内崩壊錠(実施例2及び比較例1の比較;結果を図5に示す)、AEAを含む薬物含有粒子を含む口腔内崩壊錠(実施例14及び比較例2の比較;結果を図6に示す)について、液置換溶出試験を実施した。
アトルバスタチン及びラウリル硫酸ナトリウムを含有する核のEudragit E被覆粒を含有する口腔内崩壊錠(図5の比較例1)、あるいは、同核のAEA被覆粒を含有する口腔内崩壊錠(図6の比較例2)のいずれにおいても、薬物溶出が抑えられた。いずれも、JP1(0〜30min)で凝集が観察され、この凝集が原因と考えられた。口腔内崩壊錠の賦形剤のマンニトールの一部分を炭酸水素ナトリウムに置換することにより、粒は凝集せず、分散性が改善され、薬物溶出が改善されることが判明した(図5の実施例13、図6の実施例14)。
実験例5:炭酸水素ナトリウム10%以上の有用性
(液置換溶出試験)
本実験例では、口腔内崩壊錠の賦形剤のマンニトールの炭酸水素ナトリウムへの置換率が、5%(比較例1)、10%(実施例12)、15%(実施例13)、30%(実施例9)である各口腔内崩壊錠を用いて、液置換溶出試験を実施した。
結果を図7に示す。口腔内崩壊錠の賦形剤のマンニトールの一部分を炭酸水素ナトリウムに置換した結果、10%以上の炭酸水素ナトリウムに置換することにより、薬物溶出が改善されることが判明した。
実験例6:結合剤のマルチトールの有用性
(錠剤硬度試験)
アトルバスタチン及びラウリル硫酸ナトリウムを含有する核のEudragit E被覆粒を含有する口腔内崩壊錠(実施例13)及びAEA被覆粒を含有する口腔内崩壊錠(実施例14)と、結合剤のマルトースをマルチトールに置換した口腔内崩壊錠(実施例15、17)の錠剤硬度を硬度測定装置(PHARMATRON社製、Model 6D)により、測定した。実施例13、14(マルトース)の口腔内崩壊錠(加湿乾燥処理せず)の錠剤硬度は53N、50Nであり、実施例15、17(マルチトール)の口腔内崩壊錠(加湿乾燥処理実施)の錠剤硬度は37N、34Nであった。口腔内崩壊錠の結合剤のマルトースをマルチトールに置換した結果、マルトースと同様に加湿乾燥による硬度上昇が認められた。
(液置換溶出試験)
錠剤硬度を測定したアトルバスタチン及びラウリル硫酸ナトリウムを含有する核のEudragit E被覆粒を含有する口腔内崩壊錠(実施例13、15)の液置換溶出試験を実施した。
結果を図8に示す。液置換試験においても良好なプロファイルを示し、マルトースと同様の性能の有することが確認された。
(液置換溶出試験)
錠剤硬度を測定したアトルバスタチン及びラウリル硫酸ナトリウムを含有する核のAEA被覆粒を含有する口腔内崩壊錠(実施例14、17)の液置換溶出試験を実施した。
結果を図9に示す。液置換試験においても良好なプロファイルを示し、マルトースと同様の性能の有することが確認された。
実験例7:炭酸カルシウム膜及び炭酸水素ナトリウム膜の有用性
(液置換溶出試験)
アトルバスタチン及びラウリル硫酸ナトリウムを含有する核のEudragit E被覆粒(被覆粒子の第3層がEudragit E、タルク、ヒプロメロースからなる)を含有する口腔内崩壊錠において、第3層のタルクを炭酸カルシウムに置換した口腔内崩壊錠(実施例16)及びアミノアルキルメタクリレートコポリマーE(Eudragit E)及びタルクを含む被覆膜の外側に炭酸水素ナトリウムを被覆した薬物含有粒子を含む口腔内崩壊錠(実施例18)の液置換溶出試験を実施した。
結果を図10に示す。Eudragit E膜のタルク(可塑剤)を炭酸カルシウムに置き換えたところ、溶出が改善された。また、炭酸水素ナトリウムを外側に被覆した場合も溶出が改善された。このことから、賦形剤として配合する他、微粒子の被覆成分として用いた場合も、本発明の所望の効果を有することが確認された。
実験例8:炭酸カルシウムの有用性(in vivo)
(イヌ試験)
炭酸カルシウムの有用性をvivoで評価するために、口腔内崩壊錠の水なし服用を想定し、少量の水(5mL)で投与するイヌ試験を実施した。健常人を想定し、胃内酸性イヌで評価した。
賦形剤としてマンニトールを含有する比較例1(Eudragit E被覆)、マンニトールを全て炭酸カルシウムに置換した実施例2(Eudragit E被覆)及び実施例1(AEA被覆)、マンニトールの一部(25%)を炭酸カルシウムに置換した実施例3(Eudragit E被覆)について、実験を行った。
結果を表1及び図11に示す。「AUC」はAUC0−8hを意味する。口腔内崩壊錠の賦形剤のマンニトールの部分を炭酸カルシウムに置き換えた処方(実施例2)、および、一部を炭酸カルシウムに置き換えた処方(実施例3)において、マンニトールの処方(比較例1)に比し、大幅に生物学的利用率が改善することが確認された。また、AEA被覆においても炭酸カルシウムの有用性が示された(実施例1)。このことから、in vivo(イヌ)においても、本発明の所望の効果を有することが確認された。
Figure 0005534004
本発明の粒子状医薬組成物は、現在医療の現場に提供されているアトルバスタチン又はその製薬学的に許容される塩を含有してなる固形製剤に比し、同等以上の薬物分散性・溶出性を示しており、口腔内における不快な味の隠蔽を施しても消化管内における速やかな分散性・溶出性を達成できる医薬組成物として有用である。
以上、本発明を特定の態様に沿って説明したが、当業者に自明の変形や改良は本発明の範囲に含まれる。

Claims (7)

  1. アトルバスタチン又はその製薬学的に許容される塩、及びラウリル硫酸ナトリウムを含む核が、メタアクリル酸メチル・メタアクリル酸ブチル・メタアクリル酸ジメチルアミノエチル共重合体またはポリビニルアセタールジエチルアミノアセテートと水溶性高分子物質とを含有する被膜物質により被覆されてなる粒、及び炭酸水素塩を含有してなる、薬物溶出性が改善された口腔内崩壊錠。
  2. 酸水素塩が、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウムからなる群より選択される1種または2種である、請求項1に記載の口腔内崩壊錠。
  3. 酸水素塩を賦形剤として含有する、請求項1又は2に記載の口腔内崩壊錠。
  4. 成形性の低い糖類を、賦形剤として更に含有する、請求項3に記載の口腔内崩壊錠。
  5. 酸水素塩を、被膜物質で被覆されてなる粒の被膜成分として、あるいは、被膜物質で被覆されてなる粒のその被覆層の内側または外側のコーティング中に含有する、請求項1又は2に記載の口腔内崩壊錠。
  6. 成形性の高い糖類を、結合剤として更に含有する、請求項5に記載の口腔内崩壊錠。
  7. アトルバスタチン又はその製薬学的に許容される塩、及びラウリル硫酸ナトリウムを含む核が、メタアクリル酸メチル・メタアクリル酸ブチル・メタアクリル酸ジメチルアミノエチル共重合体またはポリビニルアセタールジエチルアミノアセテートと水溶性高分子物質とを含有する被膜物質により被覆されてなる粒を含んでなる口腔内崩壊錠を製造するための、炭酸水素塩の使用。
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