JP5533521B2 - 帯電装置、帯電装置の製造方法、プロセスカートリッジ、及び画像形成装置 - Google Patents
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Description
また特許文献3及び特許文献4では、スパイラル形状の清掃部材を用いた帯電装置が開示されている。
請求項1に係る発明は、
帯電部材と、
芯体とシリコーンオイルを含み前記芯体の外周面に螺旋状に配置された弾性層とを有する帯電部材清掃部材と、を備え、
前記弾性層の螺旋幅両端部が螺旋幅中央部よりも、前記帯電部材清掃部材の外側に突出しており、
初期状態での前記帯電部材清掃部材の前記弾性層と初期状態での前記帯電部材とを24時間接触させた後に、前記帯電部材の表面をX線光電子分光分析により分析して得られた、全原子に対するシロキサン骨格を構成するSi原子の含有量のうち、前記弾性層と接触していた領域である接触部における前記シロキサン骨格を構成するSi原子の含有量、及び前記弾性層と接触していなかった領域である非接触部における前記シロキサン骨格を構成するSi原子の含有量の最大値が6原子%以下である、帯電装置である。
前記帯電部材の前記表面における十点平均粗さ(Rz)は、5μm以上17μm以下であり、
前記弾性層は、平均セル径が0.1mm以上1.0mm以下の発泡体である、請求項1に記載の帯電装置である。
前記弾性層は、発泡ウレタン樹脂を含んで構成された、請求項1又は請求項2に記載の帯電装置である。
前記弾性層は、ポリエーテルポリウレタンを含んで構成された、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の帯電装置である。
芯体の外周面に螺旋状に配置された弾性層を形成する弾性層形成工程と、前記弾性層を洗浄する洗浄工程と、を含む帯電部材清掃部材製造工程を有する、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の帯電装置の製造方法である。
像保持体と、
請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の帯電装置と、
を備えた、プロセスカートリッジである。
像保持体と、
前記像保持体の表面を帯電する、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の帯電装置と、
帯電された像保持体の表面に潜像を形成する潜像形成装置と、
前記像保持体の表面に形成された前記潜像を、トナーを含む現像剤により現像してトナー像を形成する現像装置と、
前記像保持体の表面に形成された前記トナー像を被転写体に転写する転写装置と、
を備える、画像形成装置である。
本実施形態の帯電装置は、帯電部材と、芯体とシリコーンオイルを含み前記芯体の外周面に螺旋状に配置された弾性層とを有する帯電部材清掃部材と、を備え、初期状態での前記帯電部材清掃部材の前記弾性層と初期状態での前記帯電部材とを24時間接触させた後に、前記帯電部材の表面をX線光電子分光分析により分析して得られた、全原子に対するシロキサン骨格を構成するSi原子の含有量のうち、前記弾性層と接触していた領域である接触部における前記シロキサン骨格を構成するSi原子の含有量、及び前記弾性層と接触していなかった領域である非接触部における前記シロキサン骨格を構成するSi原子の含有量の最大値が6原子%以下である。
なお、本実施形態では、前記弾性層の螺旋幅両端部が螺旋幅中央部よりも、前記帯電部材清掃部材の外側に突出している形態を適用する。
以下、「全原子に対するシロキサン骨格を構成するSi原子の含有量」を「シリコーン濃度」と称する場合がある。また、初期状態での「シリコーン濃度」とは、帯電部材と帯電清掃部材が未使用の状態から、画像をA4サイズで500枚プリントした状態までを指す。
以下、帯電部材の一例として本実施形態に係る帯電ロール、帯電部材清掃部材の説明をするが、もちろん帯電部材または帯電部材清掃部材が有する各層の構成材料は、他の形状の帯電部材または帯電部材清掃部材についても同様に用いられる。
帯電ロール10は、例えば、導電性芯体14と、導電性芯体14の外周に形成された帯電層16と、を備える。帯電層16は、例えば、導電性弾性層を有し、必要に応じて表面層等が形成されたものである。
クリーニングロール12は、図3に示すように、芯体18と、芯体18の外周に形成された弾性層20と、を備ええたロール状の部材であり、弾性層20は、芯体18の表面に螺旋状に配置されている。具体的には、弾性層20は、例えば、芯体18の一端から他端にかけて、芯体18の軸を螺旋軸とし、間隔を持って螺旋状に巻き回された状態で配置されている。
しかし上記の通り、本実施形態の帯電装置1では、初期状態でのクリーニングロール12の弾性層20と初期状態での帯電ロール10とを24時間接触させた後に、帯電ロール10の表面をX線光電子分光分析により分析して得られたシリコーン濃度のうち、接触部における前記シリコーン濃度及び非接触部における前記シリコーン濃度の最大値が6原子%以下である。
そして、上記のようにシリコーンオイルを含む螺旋状の弾性層20を有するクリーニングロール12を用いた場合、上記エッジ部の帯電ロール10表面に対する摺擦力は、帯電ロール10の表面上に存在するシリコーンオイルの量(すなわち、弾性層20から帯電ロール10の表面に移行したシリコーンオイルの量)に依存することを見出した。
具体的には、まず、帯電ロール10の外周面にクリーニングロール12の弾性層20が接した状態(温度:30℃、湿度:75%)で24時間放置する。
その後、帯電ロール10とクリーニングロール12とを離し、帯電ロール10の外周面のうち、接触部(弾性層20が接触していた領域)及び非接触部(弾性層20が接触していなかった領域)について、それぞれX線光電子分光分析により分析を行う。
帯電装置1が、上記形態であることにより、帯電ロール10に対するクリーニング性が維持されやすいという効果が得られる。
この十点平均粗さ(Rz)は、例えば、表面粗さ測定装置(SURFCOM 1500DX(東京精密社製))を用いて、測定長4mm、カットオフ波長0.8mm、測定倍率1000倍、測定速度0.3mm/sec、カットオフ種類ガウシアン、傾斜補正最小二乗曲線補正の方法で測定が行われる。
なお、上記帯電ロール10の表面における十点平均粗さは、上記の通り5μm以上17μm以下が望ましく、6μm以上15μm以下がより望ましく、8μm以上15μm以下がさらに望ましい。
以下、クリーニングロール12等の帯電部材清掃部材を構成する各層等について説明する。帯電部材清掃部材の構成としては、帯電ロール等の帯電部材の清掃機能を有した上で、前記要件を満たしていれば特に制限されるものではなく、画質として現れる帯電ロール表面への傷、汚染等を生じない構成になっていることが好ましい。
なお、芯体18の外径としては、例えば、φ3mm以上φ6mm以下の範囲が挙げられる。
ポリウレタンとしては、特に制限するものではないが、例えば、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、アクリルポリオールなどのポリオールと、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、4,4−ジフェニルメタンジイソシアネート、トリジンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネートなどのイソシアネートとの反応により得られるものが挙げられる。また、1,4−ブタンジオール、トリメチロールプロパンなどの鎖延長剤が混合されていてもよい。水やアゾジカルボンアミド、アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ化合物などの発泡剤を用いて発泡させてもよい。さらに必要に応じて発泡助剤、整泡剤、触媒などの助剤を加えてもよい。
また、上記発泡ポリウレタンのなかでも、ウレタンの原料としてポリエーテルポリオールを用いたポリエーテル系ポリウレタン(エーテル系発泡ポリウレタン)がよく、ポリエステル系ポリウレタンに比べて加水分解等を起こしにくいため、高温高湿(例えば湿度45℃・95%)下での保存性が良好である。
特に、ポリエーテル系ポリウレタンを製造する際に、シリコーンオイルが整泡剤として使用されることが多いため、ポリエーテル系ポリウレタンを弾性層20の材料として用いる場合は、弾性層20にシリコーンオイルが含まれることとなる場合が多い。
螺旋幅R1とは、弾性層20における芯体18の軸方向Q(芯体軸方向)に沿った長さを意味する。
螺旋ピッチR2とは、弾性層20における芯体18の軸方向Q(芯体軸方向)に沿った、隣り合う弾性層20間の長さを意味する。
また、弾性層20とは、100Paの外力印加により変形しても、もとの形状に復元する材料から構成される層をいう。
上記弾性層20の被覆率が上記範囲であると、上記範囲よりも大きい場合に比べ、弾性層20が帯電ロール10に接触する時間が長くなることに起因してクリーニングロール12の表面に付着した付着物が帯電ロール10へ再汚染ことが抑制される。また上記範囲よりも小さい場合に比べ、弾性層20の厚み(肉厚)のバラツキが少なく、帯電ロール10の清掃能力が良好となる。
弾性層20の厚みは、螺旋幅方向に亘って一定でもよく、弾性層20の螺旋幅方向中央部における厚みTa(mm)と弾性層20の螺旋幅方向両端部における厚みTb(mm)とで異なっていてもよいが、下記条件式(A1)及び(A2)を満たすことが望ましく、下記条件式(B1)及び(B2)を満たすことがより望ましく、下記条件式(C1)及び(C2)を満たすことがさらに望ましい。
・条件式(A1):1<Tb/Ta<1.75
・条件式(A2):0.5<Ta<4.0
(より望ましい条件式)
・条件式(B1):1<Tb/Ta<1.75
・条件式(B2):0.5<Ta<4.0
(さらに望ましい条件式)
・条件式(C1):1<Tb/Ta<1.75
・条件式(C2):0.5<Ta<4.0
レーザ測定機(ミツトヨ社製レーザースキャンマイクロメータ、型式:LSM6200)を用いて、クリーニングロール12の周方向を固定した状態で、1mm/sのトラバース速度にてクリーニングロール12の長手方向(芯体18の軸方向)へスキャンさせて弾性層厚み(弾性層肉厚)のプロファイルの測定を行う。その後、周方向位置をずらし同様の測定を行う(周方向位置は120°間隔、3箇所)。このプロファイルを基に弾性層20における厚みの算出を行う。
クリーニングロール12の製造方法としては、特に制限はないが、例えば、芯体18の外周面に螺旋状に配置された弾性層20を形成する弾性層形成工程と、弾性層20を洗浄する洗浄工程と、を含む方法が挙げられる。
上記洗浄工程において弾性層20を洗浄し、弾性層20中のシリコーンオイルの含有量を制御することで、上記24時間接触後のシリコーン濃度の最大値が容易に制御される。
弾性層形成工程としては、例えば、次の方法が挙げられる。
1)角柱状に成型された弾性層用部材(発泡ポリウレタン等)を準備し、弾性層用部材にドリル等によって芯体18を挿入する穴を形成し、次いで、外周表面に接着剤を塗布した芯体18を弾性層用部材の穴に挿入した後、弾性層用部材に対して切削加工を施して螺旋状の弾性層20を形成して、クリーニングロール12を得る方法。
2)金型により螺旋状に成形された弾性層用部材(発泡ポリウレタン等)を準備し、弾性層用部材にドリル等によって芯体18を挿入する穴を形成し、次いで、外周表面に接着剤を塗布した芯体18を弾性層用部材の穴に挿入して、クリーニングロール12を得る方法。
3)シート状の弾性層用部材(発泡ポリウレタンシート等)を準備し、これに両面テープを貼り付けた後、打ち抜いて短冊状に形成した弾性層(以下単に「短冊」と称する場合がある)を得て、この短冊を芯体18に巻き付けて弾性層20を形成し、クリーニングロール12を得る方法。
上記のように短冊を芯体18に巻き付ける際に付与する張力としては、例えば、短冊の長さが元の短冊の長さに対して0%%以上5%の伸びになる張力とすることがよく、5%程度の伸びになる張力とすることがより望ましい。
洗浄方法としては特に限定するものではないが、例えば、漂白剤、洗剤、超還元水等により洗浄すればよい。これらの中でも、シリコーン成分の除去性等の観点から、漂白剤を用いた洗浄が好ましい。漂白剤は、化学物質の酸化反応、還元反応を利用して色素を分解する化合物であり、例えば、次亜塩素酸ナトリウム等の塩素系漂白剤、過酸化水素、過炭酸ナトリウム等の酸素系漂白剤等が挙げられる。
洗浄は、例えば、10℃以上60℃以下、2時間以上100時間以下の条件で、浸漬、噴霧等により行えばよい。
次に、帯電部材である帯電ロール10の説明をするが、被帯電体としての像保持体を帯電するように予め定めた帯電性能を有するものであれば、以下の構成に限定されるものではない。
また、帯電ロール10のマイクロ硬度は高分子計器株式会社製MD−1型硬度計にて測定した値を用いればよい。
本実施形態に係るプロセスカートリッジは、像保持体と、前記像保持体の表面を帯電する前記帯電装置と、を備える。
本実施形態のプロセスカートリッジは、必要に応じて、帯電された像保持体の表面に潜像を形成する潜像形成装置と、像保持体の表面に形成された潜像を、トナーを含む現像剤により現像してトナー像を形成する現像装置と、像保持体の表面に形成されたトナー像を被転写体に転写する転写手段と、転写後の像保持体表面を清掃する像保持体清掃手段と、からなる群より選択される少なくとも一種を備えていてもよい。
プロセスカートリッジ3は、静電潜像が形成される像保持体としての感光体(電子写真感光体)24と、感光体24の表面を接触帯電する帯電部材としての円筒状の帯電ロール10と、帯電ロール10に接触して帯電ロール10の表面を清掃する帯電部材清掃部材としてのクリーニングロール12と、感光体24の表面に形成された静電潜像にトナーを付着させてトナー像を形成する現像装置の部材としての現像ロール52と、感光体24の表面に接触して、トナー像の転写後に感光体24に残ったトナーなどを清掃する像保持体清掃装置の部材としてのクリーニングブレード56と、が一体に支持されており、プロセスカートリッジ3は画像形成装置に着脱自在である。また、帯電ロール10とクリーニングロール12とで構成された帯電装置は、上記実施形態にかかる帯電装置である。
以下、図4に示すプロセスカートリッジ3の動作について説明する。
帯電後、感光体24表面に露光装置58により画像情報に応じた画像光(露光)60が照射されると、照射された部分は電位が低下する。画像光60は画像の黒/白などに応じた光量の分布であるため、画像光60の照射によって感光体24表面に記録画像に対応する電位分布、すなわち静電潜像が形成される。静電潜像が形成された部分が、現像ロール52を通過すると、その電位の高低に応じてトナーが付着し、静電潜像を可視化したトナー像が形成される。
トナー像が形成された部分に、位置あわせロール(図示せず)により記録用紙62が搬送され、感光体24表面のトナー像と記録用紙62とが重なる。このトナー像が、転写ロール54によって記録用紙62に転写された後、記録用紙62は、感光体24から分離される。分離された記録用紙62は搬送経路を通って搬送され、定着装置としての定着ユニット(図示せず)によって、加熱加圧定着されたあと、機外へ排出される。
このため、長期にわたり帯電ロール10に汚れが蓄積しにくく、帯電性能が維持される。
本実施形態に係る画像形成装置は、像保持体と、像保持体の表面を帯電させる前記実施形態の帯電装置と、帯電された像保持体の表面に潜像を形成する潜像形成装置と、像保持体の表面に形成された潜像を、トナーを含む現像剤により現像してトナー像を形成する現像装置と、像保持体の表面に形成されたトナー像を被転写体に転写する転写装置と、を備える。本実施形態の画像形成装置は、必要に応じて、転写後の像保持体表面を清掃する像保持体清掃装置と、被転写体に転写されたトナー像を被転写体に定着させる定着装置と、からなる群より選択される少なくとも一種を備えていてもよい。また、本実施形態に係る画像形成装置は、上記プロセスカートリッジを使用するものであってもよい。
画像形成装置5は、静電潜像が形成される像保持体としての感光体24と、感光体24の表面を接触帯電する帯電部材としての円筒状の帯電ロール10と、帯電ロール10に接触して帯電ロール10の表面を清掃する帯電部材清掃部材としてのクリーニングロール12と、レーザ光あるいは原稿の反射光などにより感光体24の表面に静電潜像を形成する潜像形成装置としての露光装置58と、感光体24の表面に形成された静電潜像にトナーを付着させてトナー像を形成する現像装置の部材としての現像ロール52と、感光体24表面のトナー像を被転写体である記録用紙62に転写処理する転写装置の部材としての転写ロール54と、感光体24の表面に接触して、転写後に感光体24に残ったトナーなどを清掃する像保持体清掃装置の部材としてのクリーニングブレード56とを備える。また、帯電ロール10とクリーニングロール12とで構成された帯電装置は、上記実施形態にかかる帯電装置である。
図6及び図7に示す画像形成装置5では、例えば、感光体(感光体ドラム)24、帯電ロール10、クリーニングロール12、現像器66Y、及びクリーニングブレード等を含むイエローのカートリッジ64Yが備えられている。そして同様に、現像器66Yの代わりにそれぞれ現像器66M、66C、又は66Kを用いたマゼンタのカートリッジ64M、シアンのカートリッジ64C、及び黒のカートリッジ64Kが備えられている。また、帯電ロール10とクリーニングロール12とで構成された帯電装置は、上記実施形態にかかる帯電装置である。
感光体24の表面は、帯電ロール10によって予め定めた電位に帯電された後、露光装置58から出射されるレーザビーム等によって画像露光が施され、画像情報に応じた静電潜像が形成される。
なお本実施形態に係る画像形成装置は、上記構成に限られず、中間転写方式の画像形成装置等、周知の画像形成装置を採用してもよい。
(クリーニングロール作製)
材料としてポリエーテルポリオールを用いて製造された、シリコーン系整泡剤を含む発泡ウレタン(品番:EPM−70;株式会社イノアックコーポレーション社製;平均セル径;0.4mm)を漂白剤として花王社製ハイター中に浸して、25℃で24時間放置した。その後に、イオン交換水にて洗浄した後に、厚さ2mmに加工し、そのシートに厚み0.2mmの両面テープを貼付け、幅6mm、長さ353mmの短冊になるように切り出す。この短冊を段付金属シャフト(外径φ6、全長337mm、軸受け部の外径φ4、長さ6mmのシャフトを使用。発泡ウレタンの有効長は320mm。)へ、巻き付け角度25°で、シート全長が0%から5%程度伸びるように張力を付与しつつ巻き付けて、螺旋状に配置した弾性層を形成し、クリーニングロールを作製した。
−弾性層の形成−
下記混合物をオープンロールで混練りし、SUS416からなる直径6mmの導電性芯体表面に、厚さ3mmとなるように円筒状に被覆し、内径18.0mmの円筒型の金型に入れ、170℃で30分間加硫させ、金型から取り出した後、研磨して、円筒状の導電性弾性層を得た。
導電剤(塩化ベンジルトリエチルアンモニウム:関東化学社製) 0.9質量部
導電剤(ケッチェンブラックEC:ライオン社製) 15質量部
加硫剤(硫黄、200メッシュ:鶴見化学工業社製) 1質量部
加硫促進剤(ノクセラーDM:大内新興化学工業社製) 2.0質量部
加硫促進剤(ノクセラーTT:大内新興化学工業社製) 0.5質量部
下記混合物をビーズミルにて分散し得られた分散液を、メタノールで希釈し、前記導電性弾性層の表面に浸漬塗布した後、140℃で15分間加熱乾燥し、厚さ10μmの表面層を形成し、帯電ロールを得た。
高分子材料1(N−メトキシメチル化ナイロン、F30K:ナガセケムテック社製) 100質量部
高分子材料2(ポリビニルブチラール樹脂、エスレックBL−1:積水化学工業社製) 10質量部
導電剤(カーボンブラック、ケッチェンブラックEC:ライオン社製)20質量部
多孔質充填剤(ポリアミド樹脂粒子、2001UDNAT1:アケルマ社製) 30質量部
触媒(燐酸解離、イソプロパノール/イソブタノール触媒、NACURE4167:キングインダストリーズ社製) 7質量部
溶剤(メタノール) 900質量部
得られた帯電ロールの外周面における十点平均粗さ(Rz)は5μmであった。
(帯電ロールの作製)
弾性層の形成において研磨条件を変更し、帯電ロールの外周面における十点平均粗さ(Rz)を17μmとした以外は、実施例1と同様にして帯電ロールを作成した。
なお、クリーニングロールは実施例1で得られたものと同じものを用いた。
(クリーニングロールの作製)
漂白剤に浸す時間を4時間にした以外は、実施例1と同様にして、クリーニングロールを作製した。
なお、帯電ロールは実施例1で得られたものと同じものを用いた。
帯電ロールは実施例2で得られたものと同じものを用い、クリーニングロールは実施例3で得られたものと同じものを用いた。
(クリーニングロール作製)
漂白剤に浸す時間を2時間にした以外は、実施例1と同様にして、クリーニングロールを作製した。
なお、帯電ロールは実施例1で得られたものと同じものを用いた。
帯電ロールとして実施例2で得られたものと同じものを用いた。
また、クリーニングロールとして実施例5で得られたものと同じものを用いた。
(クリーニングロール作製)
漂白剤に浸さず、イオン交換水での洗浄も行わない以外は、実施例1と同様にして、クリーニングロールを作製した。
なお、帯電ロールは実施例1で得られたものと同じものを用いた。
帯電ロールとして実施例2で得られたものと同じものを用いた。
また、クリーニングロールとして比較例1で得られたものと同じものを用いた。
(帯電ロールの作製)
弾性層の形成において研磨条件を変更し、帯電ロールの外周面における十点平均粗さ(Rz)を4μmとした以外は、実施例1と同様にして帯電ロールを作製した。
また、クリーニングロールとして実施例3で得られたものと同じものを用いた。
(帯電ロールの作製)
弾性層の形成において研磨条件を変更し、帯電ロールの外周面における十点平均粗さ(Rz)を18μmとした以外は、実施例1と同様にして帯電ロールを作製した。
また、クリーニングロールとして実施例3で得られたものと同じものを用いた。
(クリーニングロール作製)
材料として、シリコーン系整泡剤を含む発泡ウレタン(品番:RR26:株式会社イノアックコーポレーション製:平均セル径:0.8mm)を使用した以外は、比較例1と同様にしてクリーニングロールを作製した。
なお、帯電ロールは実施例1で得られたものと同じものを用いた。
−クリーニング性の評価−
帯電ロール及びクリーニングロールを取り付けられるように改造したカラー複写機DocuCentre Color400CP(富士ゼロックス社製)用プロセスカートリッジに、実施例及び比較例で作製したクリーニングロール及び帯電ロールをそれぞれ装着した。プロセスカートリッジをカラー複写機DocuCentre Color400CP(富士ゼロックス社製)に装着し、A4紙(富士ゼロックス社製、C2紙)で10,000枚の印字テストを行い、その後、ハーフトーン画質にて帯電ロールのクリーニングむらによる濃度むら(クリーニング性評価)を以下の基準で評価した。
◎:画質上の濃度むら全く発生しない
○:画像上の濃度むらがほとんど発生しない
△:画質上の濃度むらが発生するが、許容レベル
×:画質上の濃度むらが発生し、許容できないレベル
Claims (7)
- 帯電部材と、
芯体とシリコーンオイルを含み前記芯体の外周面に螺旋状に配置された弾性層とを有する帯電部材清掃部材と、を備え、
前記弾性層の螺旋幅両端部が螺旋幅中央部よりも、前記帯電部材清掃部材の外側に突出しており、
初期状態での前記帯電部材清掃部材の前記弾性層と初期状態での前記帯電部材とを24時間接触させた後に、前記帯電部材の表面をX線光電子分光分析により分析して得られた、全原子に対するシロキサン骨格を構成するSi原子の含有量のうち、前記弾性層と接触していた領域である接触部における前記シロキサン骨格を構成するSi原子の含有量、及び前記弾性層と接触していなかった領域である非接触部における前記シロキサン骨格を構成するSi原子の含有量の最大値が6原子%以下である、帯電装置。 - 前記帯電部材の前記表面における十点平均粗さ(Rz)は、5μm以上17μm以下であり、
前記弾性層は、平均セル径が0.1mm以上1.0mm以下の発泡体である、請求項1に記載の帯電装置。 - 前記弾性層は、発泡ウレタン樹脂を含んで構成された、請求項1又は請求項2に記載の帯電装置。
- 前記弾性層は、ポリエーテルポリウレタンを含んで構成された、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の帯電装置。
- 芯体の外周面に螺旋状に配置された弾性層を形成する弾性層形成工程と、前記弾性層を洗浄する洗浄工程と、を含む帯電部材清掃部材製造工程を有する、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の帯電装置の製造方法。
- 像保持体と、
請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の帯電装置と、
を備えた、プロセスカートリッジ。 - 像保持体と、
前記像保持体の表面を帯電する、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の帯電装置と、
帯電された前記像保持体の表面に潜像を形成する潜像形成装置と、
前記像保持体の表面に形成された前記潜像を、トナーを含む現像剤により現像してトナー像を形成する現像装置と、
前記像保持体の表面に形成された前記トナー像を被転写体に転写する転写装置と、
を備える、画像形成装置。
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