JP5532587B2 - 放電灯の駆動装置および駆動方法、光源装置並びに画像表示装置 - Google Patents
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Description
放電灯の駆動装置であって、
前記放電灯の2つの電極間に交流電流を供給する交流電流供給部と、前記交流電流供給部が供給する交流電流の周波数を、前記放電灯の所定の状態に応じて所定の上下限値の範囲内で変調する周波数変調部と、前記周波数変調部による前記周波数の変調条件を設定する変調条件設定部とを備え、前記変調条件設定部は、前記放電灯が第1の状態である際の下限周波数を、前記放電灯が前記第1の状態よりもフリッカが発生しにくい第2の状態である際の下限周波数よりも高くするように、前記変調条件を設定する放電灯の駆動装置。
適用例1記載の放電灯の駆動装置であって、前記変調条件設定部は、前記放電灯が前記第1の状態である際の上限周波数を、前記放電灯が前記第2の状態である際の上限周波数よりも高くするように、前記変調条件を設定する放電灯の駆動装置。
適用例1または2記載の放電灯の駆動装置であって、前記第1の状態は、前記第2の状態よりも前記交流電流の電力が小さい状態である放電灯の駆動装置。
適用例3記載の放電灯の駆動装置であって、前記放電灯が前記第2の状態から前記第1の状態に切り替わった際の前記第1の状態における初期の周波数を、所定の周波数よりも高い周波数とする放電灯の駆動装置。
適用例1ないし4のいずれか記載の放電灯の駆動装置であって、前記周波数変調部は、互いに周波数が異なる複数の期間を有する変調パターンに従って前記周波数を変調し、前記変調条件設定部は、前記第1と第2の状態に応じて、前記周波数変調部に前記第1と第2の状態とのそれぞれに対応する変調パターンを設定する放電灯の駆動装置。
適用例5記載の放電灯の駆動装置であって、前記第1の状態に対応する変調パターンは、前記第2の状態に対応する変調パターンが有する複数の期間のうち少なくとも前記下限周波数の期間を除去した変調パターンである放電灯の駆動装置。
適用例5記載の放電灯の駆動装置であって、前記第1の状態に対応する変調パターンは、前記第2の状態に対応する変調パターンが有する複数の期間の各期間の周波数を所定の値高くした変調パターンである放電灯の駆動装置。
図1は、本発明の第1実施例を適用するプロジェクタ1000の概略構成図である。プロジェクタ1000は、光源装置100と、照明光学系310と、色分離光学系320と、3つの液晶ライトバルブ330R,330G,330Bと、クロスダイクロイックプリズム340と、投写光学系350とを備えている。
図2は、光源装置100の構成を示す説明図である。光源装置100は、上述のように、光源ユニット110と放電灯駆動装置200とを有している。光源ユニット110は、放電灯500と、回転楕円形の反射面を有する主反射鏡112と、出射光をほぼ並行光にする平行化レンズ114とを備えている。ただし、主反射鏡112の反射面は、必ずしも回転楕円形である必要はない。例えば、主反射鏡の112の反射面は、回転放物形であってもよい。この場合、放電灯500の発光部を放物面鏡のいわゆる焦点に置けば、平行化レンズ114を省略することができる。主反射鏡112と放電灯500とは、無機接着剤116により接着されている。
図4は、放電灯500を交流パルス電流で駆動した際に、電極532,542間でアークが発生する様子を示す説明図である。図4に示すように、放電灯500の2つの電極532,542には、それぞれ、対向する電極に向かって突起538,548が形成されている。
図5は、変調パターン設定部614により設定される駆動周波数fdの変調パターンの一例を示す説明図である。図5(a)は、点灯回路220が定格電力モードに設定されている状態(以下、単に「定格電力モード」という)における変調パターンを示し、図5(b)は、点灯回路220が低電力モードに設定されている状態(以下、単に「低電力モード」という)における変調パターンを示している。図5の2つのグラフにおいて、横軸は時間を表しており、縦軸は駆動周波数fdを表している。
図6および図7は、電力モードおよび変調パターンがアークの発生状態に与える影響を示す説明図である。図6は、定格電力モードにおいて、駆動周波数fdの違いが主鏡側電極532の形状とアークARの発生状態に与える影響を示している。図7は、低電力モードにおける駆動周波数fdの変調が主鏡側電極532の形状に与える影響を示している。なお、副鏡側電極542の形状に対するこれらの電力モードおよび変調パターンの影響は、主鏡側電極532と同様であるので、その説明を省略する。
図8は、第2実施例において、変調パターン設定部614により設定される駆動周波数fdの変調パターンの一例を示す説明図である。図8(a)は、定格電力モードにおける変調パターンを示しており、図8(b)は、低電力モードにおける変調パターンを示している。図8(a)に示す第2実施例の定格電力モードにおける変調パターンは、図5(a)に示す第1実施例と同じである。
図9は、第3実施例において、電力モードが定格電力モードから低電力モードにより切り替えられる際の駆動周波数fdの変調パターンの一例を示す説明図である。図9に示すように、第3実施例では、定格電力モードから低電力モードに切り替えられた後、駆動周波数fdは最も高い状態に設定される。なお、定格電力モードにおける変調パターンと、低電力モードにおける変調パターンとは、いずれも第2実施例と同じであるので、ここではその説明を省略する。
なお、この発明は上記実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
上記各実施例では、フリッカが発生しやすい低電力モードにおける最低周波数を定格電力モードにおける最低周波数よりも高くしているが、低電力モードに限らず、一般に、フリッカが発生しやすい条件下においてフリッカが発生すると、アークの位置が移動することにより、突起全体に発熱が分散して突起の先端の平坦化が進行する。そこで、特定の条件における最低周波数よりも、その特定の条件よりもフリッカが発生しやすい条件における最低周波数より高くすることにより、駆動周波数fdが低いために生じる突起の平坦画が抑制され、フリッカが発生しやすい条件におけるフリッカの発生を抑制することが可能となる。
上記各実施例では、駆動周波数fdが異なる複数の期間を有する変調パターンに従って、駆動周波数fdの変調を行っているが、駆動周波数fdの変調の態様は、必ずしもこの限りでない。駆動周波数fdの変調範囲、駆動周波数fdが一定に保たれる時間、駆動周波数fdの変化量等は、放電灯500の特性などによって適宜変更される。さらに、駆動周波数fdを連続的に変調することも可能である。このようにしても、低電力モードにおける最低周波数を定格電力モードにおける最低周波数よりも高くすることにより、フリッカの発生を抑制することができる。但し、突起538,548の形成をより安定的に行わせることができる点で、所定の駆動周波数fdを所定の時間一定に保つのが好ましい。より好ましくは、駆動周波数fdが互いに異なる複数の期間が設けられる。これにより、それぞれの駆動周波数fdに応じた突起538,548が安定的に形成される。また、駆動周波数fdの変調の効果を高めるため、少なくとも所定の時間よりも長い最低周波数期間Tl1〜Tl3と最高周波数期間Th1〜Th3とを有する変調パターンに従って駆動周波数fdを変調するのがさらに好ましい。
上記各実施例では、プロジェクタ1000(図1)における光変調手段として、液晶ライトバルブ330R,330G,330Bを用いているが、光変調手段としては、DMD(デジタルマイクロミラーデバイス:Texas Instruments社の商標)など、他の任意の変調手段を用いることも可能である。また、本発明は、放電灯を光源とする装置であれば、液晶表示装置をはじめとする種々の画像表示装置や、露光装置や照明装置等に適用することもできる。
110…光源ユニット
112…主反射鏡
114…平行化レンズ
116…無機接着剤
200…放電灯駆動装置
210…駆動制御部
220…点灯回路
310…照明光学系
320…色分離光学系
330R,330G,330B…液晶ライトバルブ
340…クロスダイクロイックプリズム
350…投写光学系
500…放電灯
510…放電灯本体
512…放電空間
520…副反射鏡
522…無機接着剤
532,542…電極
534,544…接続部材
536,546…電極端子
538,548…突起
538a〜538d…突起
610…CPU
612…駆動周波数変調部
614…変調パターン設定部
616…電力モード設定部
620…ROM
630…RAM
640…タイマ
650…出力ポート
660…入力ポート
670…外部インタフェース
1000…プロジェクタ
Claims (7)
- 放電灯の駆動装置であって、
前記放電灯の2つの電極間に交流電流を供給する交流電流供給部と、
前記交流電流供給部が供給する交流電流の周波数を、前記放電灯の所定の状態に応じて、互いに周波数が異なる複数の期間を有する変調パターンに従って、所定の上下限値の範囲内で変調する周波数変調部と、
前記周波数変調部による前記周波数の変調パターンを設定する変調条件設定部と
を備え、
前記放電灯の状態は、前記放電灯の劣化が進んでいる第1の状態、または、前記放電灯の劣化が進んでいない第2の状態であり、
前記変調条件設定部は、
前記第1の状態に対応する変調パターンを、前記第2の状態に対応する変調パターンが有する前記複数の期間のうち少なくとも下限周波数の期間を除去した変調パターンとすることで、前記放電灯の状態が前記第1の状態である際の下限周波数を、前記第2の状態である際の下限周波数よりも高くするように、前記第1の状態と前記第2の状態とのそれぞれに対応する変調パターンを設定する
放電灯の駆動装置。 - 請求項1記載の放電灯の駆動装置であって、
前記変調条件設定部は、前記放電灯の状態が前記第1の状態である際の上限周波数を、前記放電灯が前記第2の状態である際の上限周波数よりも高くするように、前記第1の状態と前記第2の状態とのそれぞれに対応する変調パターンを設定する
放電灯の駆動装置。 - 請求項1または2記載の放電灯の駆動装置であって、
前記第1の状態は、前記第2の状態よりも前記交流電流の電力が小さい状態である
放電灯の駆動装置。 - 請求項3記載の放電灯の駆動装置であって、
前記放電灯が前記第2の状態から前記第1の状態に切り替わった際の前記第1の状態における初期の周波数を、所定の周波数よりも高い周波数とする
放電灯の駆動装置。 - 放電灯の駆動方法であって、
前記放電灯の2つの電極間に供給する交流電流の周波数を、前記放電灯の所定の状態に応じて、互いに周波数が異なる複数の期間を有する変調パターンに従って、所定の上下限値の範囲内で変調する際に、前記放電灯の劣化が進んでいる第1の状態に対応する変調パターンを、前記放電灯の劣化が進んでいない第2の状態に対応する変調パターンが有する前記複数の期間のうち少なくとも下限周波数の期間を除去した変調パターンとすることで、前記放電灯の状態が前記第1の状態である際の下限周波数を、前記第2の状態である際の下限周波数よりも高くする
放電灯の駆動方法。 - 光源装置であって、
放電灯と、
前記放電灯を点灯するために、前記放電灯の2つの電極間に交流電流を供給する交流電流供給部と、
前記交流電流供給部が供給する交流電流の周波数を、前記放電灯の所定の状態に応じて、互いに周波数が異なる複数の期間を有する変調パターンに従って、所定の上下限値の範囲内で変調する周波数変調部と、
前記周波数変調部による前記周波数の変調パターンを設定する変調条件設定部と
を備え、
前記放電灯の状態は、前記放電灯の劣化が進んでいる第1の状態、または、前記放電灯の劣化が進んでいない第2の状態であり、
前記変調条件設定部は、
前記第1の状態に対応する変調パターンを、前記第2の状態に対応する変調パターンが有する前記複数の期間のうち少なくとも下限周波数の期間を除去した変調パターンとすることで、前記放電灯の状態が前記第1の状態である際の下限周波数を、前記第2の状態である際の下限周波数よりも高くするように、前記第1の状態と前記第2の状態とのそれぞれに対応する変調パターンを設定する
光源装置。 - 画像表示装置であって、
画像表示用の光源である放電灯と、
前記放電灯を点灯するために、前記放電灯の2つの電極間に交流電流を供給する交流電流供給部と、
前記交流電流供給部が供給する交流電流の周波数を、前記放電灯の所定の状態に応じて、互いに周波数が異なる複数の期間を有する変調パターンに従って、所定の上下限値の範囲内で変調する周波数変調部と、
前記周波数変調部による前記周波数の変調パターンを設定する変調条件設定部と
を備え、
前記放電灯の状態は、前記放電灯の劣化が進んでいる第1の状態、または、前記放電灯の劣化が進んでいない第2の状態であり、
前記変調条件設定部は、
前記第1の状態に対応する変調パターンを、前記第2の状態に対応する変調パターンが有する前記複数の期間のうち少なくとも下限周波数の期間を除去した変調パターンとすることで、前記放電灯の状態が前記第1の状態である際の下限周波数を、前記第2の状態である際の下限周波数よりも高くするように、前記第1の状態と前記第2の状態とのそれぞれに対応する変調パターンを設定する
画像表示装置。
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