JP5531107B2 - 反射材 - Google Patents

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Description

本発明は、特に液晶ディスプレイ、照明器具或いは照明看板などの構成部材として好適に使用することができる反射材に関する。
液晶ディスプレイをはじめ、照明器具或いは照明看板など多くの分野で反射材が使用されている。最近では、特に液晶ディスプレイの分野において装置の大型化および表示性能の高度化が進み、少しでも多くの光を液晶に供給してバックライトユニットの性能を向上させることが求められ、そのために反射材に対して、より一層優れた光反射性(単に「反射性」ともいう)が求められるようになってきている。
従来、反射材としては、例えば、白色ポリエステルフィルムを用いた液晶ディスプレイ用の反射フィルムが知られている(特許文献1参照)。
しかしながら、反射材の材料として、芳香族ポリエステル系樹脂を用いた場合、芳香族ポリエステル系樹脂の分子鎖中に含まれる芳香環が紫外線を吸収するため、液晶表示装置等の光源から発せられる紫外線によって、フィルムが劣化、黄変して、反射フィルムの光反射性が低下するという問題があった。
これに対し、ポリプロピレン樹脂に充填剤を添加して形成されたフィルムを延伸することによって、フィルム内に微細な空隙を形成させ、光散乱反射を生じさせたものも知られており(特許文献2および3参照)、このようなポリオレフィン系樹脂を用いた反射フィルムは、紫外線によるフィルムの劣化や黄変の問題は少ない。
しかしながら、ポリオレフィン系樹脂は、熱に対する機械的物性の低下などの問題があるため、例えば、加工時の熱ならびに使用時の熱および酸素の作用により劣化して、機械的物性が低下するのを防ぐために、ヒンダードフェノール系酸化防止剤、アクリレート系化合物およびリン系化合物を含有してなるポリオレフィン組成物(例えば、特許文献4参照)や、ポリプロピレン樹脂に流動パラフィン、フェノール系酸化防止剤、有機燐系酸化防止剤を配合したポリプロピレン樹脂組成物(例えば、特許文献5参照)なども提案されてきた。
一方で、芳香族ポリエステル系樹脂を用いた反射フィルムであっても、光源からの熱の影響を受けて、光反射フィルムに形成された塗布層の架橋剤が熱酸化し、変色により光反射性能が低減することが知られており、このような問題に対して、ヒンダードフェノール系酸化防止剤などを添加して熱安定性を向上させる試みがなされていた(特許文献6参照)。
加えて、本出願人らも、脂肪族ポリエステル系樹脂(A)と、アクリル系樹脂(B)と、微粉状充填剤(C)と、酸化防止剤(D)とを配合してなる樹脂組成物から形成され、該酸化防止剤(D)として、リン系酸化防止剤、ラクトン系酸化防止剤またはフェノール系酸化防止剤を用いた、反射フィルム(特許文献7参照)を提案してきた。
特開平04−239540号公報 特開平06−298957号公報 特開2005−031653公報 特許第3082333号 特開平09−255827号公報 特開2006−163378号公報 特開2007−199650号公報
上述した特許文献5や6においては、ポリオレフィン系樹脂成形体における一般的な熱特性を改善できることが開示されているだけであり、反射材用途との関係については何ら開示されておらず、結果として、反射材用途においては、特許文献6や7に開示されているような様々な酸化防止剤が使用されてきた。
しかしながら、これらは、依然として、経時的な光反射性能の低下に対しては、必ずしも満足できるものではなく、改善の余地があった。
そこで本発明の課題は、優れた反射性を有し、高温条件での長期間使用においても光反射性の低下が極めて小さい、新たな反射材を提供することにある。
本発明者らは、反射材に添加される酸化防止剤に再度注目し、鋭意検討したところ、驚くべきことに、酸化防止剤の種類によって、高温条件下による特定波長領域の反射率低下を抑制できることを見出した。すなわち、特定構造を有するヒンダードフェノール系酸化防止剤が、高温条件下による波長430nm〜460nmの反射率低下を抑制できることを見出したのである。
そして、この知見により、前記特定波長領域と重複する領域において光散乱性の高い反射材に、このような酸化防止剤を添加することで反射率低下を顕著に抑制できることを見出し、本発明を完成するに至ったのである。
すなわち、本発明の反射材は、熱可塑性樹脂と、平均粒径が0.15〜0.50μmおよび平均アスペクト比が3以下である微粉状充填剤と、以下の一般式(1)または(2)で表される、いずれか1種以上のフェノール系酸化防止剤(A)とを含有する樹脂組成物から形成され、少なくとも一軸方向に延伸してなることを特徴とする。
(ただし、一般式(1)および(2)において、RおよびRは、水素原子または炭素数1〜18の分岐もしくは直鎖の置換基を有してもよい任意の炭化水素基を表し、Rは有機残基を表す。)
本発明の反射材によれば、特定構造の酸化防止剤と、特定平均粒径および特定アスペクト比を有する微粉状充填剤とを含有することにより、高温条件での長期間使用においても光反射性の低下を極めて小さくすることができる。よって、本発明の反射材は、液晶ディスプレイ、照明器具、或いは照明看板などの反射材として好適に用いることができる。
本発明において、反射材のとり得る形態としては、特に限定されるものではなく、フィルム状、あるいはシート状等のいずれであっても構わない。なお、一般的に「フィルム」とは、長さおよび幅に比べて厚さが極めて小さく、最大厚さが任意に限定されている薄い平らな製品で、通常、ロールの形で供給されるものをいい(日本工業規格JISK6900)、一般的に「シート」とは、JISにおける定義上、薄く、一般にその厚さが長さと幅のわりには小さく平らな製品をいう。しかし、シートとフィルムの境界は定かでなく、本発明において文言上両者を区別する必要がないので、本発明においては、「フィルム」と称する場合でも「シート」を含むものとし、「シート」と称する場合でも「フィルム」を含むものとする。
また、本発明において、「X〜Y」(X、Yは任意の数字)と表現した場合、特にことわらない限り「X以上Y以下」の意と共に、「好ましくはXより大きい」および「好ましくはYより小さい」の意を包含するものである。
本発明の反射材は、特定構造の酸化防止剤と、特定平均粒径および特定アスペクト比を有する微粉状充填剤とを含有するため、優れた反射性を有し、高温条件での長期間使用においても光反射性の低下が極めて小さいという利点がある。
図1は、実施例1の反射材の促進試験前後における波長420〜600nmでの反射率を示した図である。 図2は、比較例1の反射材の促進試験前後における波長420〜600nmでの反射率を示した図である。 図3は、特定平均粒径および特定アスペクト比を有する微粉状充填剤が含有されていない反射材の波長420〜600nmにおける反射率を示した図である。
<反射材>
本発明の反射材としては、熱可塑性樹脂と、平均粒径が0.15〜0.50μmおよび平均アスペクト比が3以下である微粉状充填剤と、以下の一般式(1)または(2)で表される、いずれか1種以上のフェノール系酸化防止剤(A)とを含有する樹脂組成物から形成され、少なくとも一軸方向に延伸してなるものであれば、特に制限されず、反射材の構成材料として、特定構造のフェノール系酸化防止剤(A)と、特定の平均粒径および平均アスペクト比を有する微粉状充填剤とを用いることによって、優れた反射性を有し、高温条件での長期間使用においても光反射性の低下を極めて小さくすることができる。
(ただし、一般式(1)および(2)において、RおよびRは、水素原子または炭素数1〜18の分岐もしくは直鎖の置換基を有してもよい任意の炭化水素基を表し、Rは有機残基を表す。)
図1は、実施例1の反射材の促進試験前後における波長420〜600nmでの反射率を示した図であるが、この図からわかるように、平均粒径が0.15〜0.50μmおよび平均アスペクト比が3以下である微粉状充填剤を用いた場合、波長430〜460nmでの反射率が顕著に高くなっていることが分かる。これは、このような平均粒径およびアスペクト比をもつ微粉状充填剤が、波長430〜460nmと重複する範囲で光散乱性が高いことに由来する。
より詳細には、延伸により微粉状充填剤が核となって空隙が形成され、波長430〜460nmと重複する範囲で、特に光散乱性が高くなるのである。
一方、図2は、比較例1の反射材、すなわち、本発明の特定構造を有しないフェノール系酸化防止剤を用いたときの促進試験前後における波長420〜600nmでの反射率を示した図であるが、この図からわかるように、本発明の特定構造を有しないフェノール系酸化防止剤を用いたときには、波長430〜460nmでの反射率が顕著に低下していることが分かる。
このような結果から、本発明の反射材は、特定構造の酸化防止剤と、特定平均粒径および特定アスペクト比を有する微粉状充填剤とを含有することにより、高温条件での長期間使用においても光反射性の低下を極めて小さくすることができたのである。
なお、図3は、平均粒径が0.15〜0.50μmおよび平均アスペクト比が3以下の範囲にない微粉状充填剤(平均粒径が0.50μmを超える微粉状充填剤)を用いた反射材の波長420〜600nmにおける反射率を示した図であるが、この図からわかるように、波長430〜460nmでの反射率は、他の波長領域での反射率とほぼ同様であることが分かる。
したがって、本発明の反射材は、平均粒径が0.15〜0.50μmおよび平均アスペクト比が3以下である微粉状充填剤を用いることで、特に優れた効果を発揮することができるのである。
(フェノール系酸化防止剤(A))
本発明の反射材は、少なくとも以下の一般式(1)または(2)で表される、いずれか1種以上のフェノール系酸化防止剤(A)を含有することを要する。
(ただし、一般式(1)および(2)において、RおよびRは、水素原子または炭素数1〜18の分岐もしくは直鎖の置換基を有してもよい任意の炭化水素基を表し、Rは有機残基を表す。)
およびRは、水素原子または炭素数1〜18の分岐もしくは直鎖の置換基を有していてもよい任意の炭化水素基を表し、具体的には、水素原子、メチル基およびエチル基などが挙げられる。
またRは、有機残基を表し、具体的には、カルボン酸エステルやリン酸エステル構造を有する基、エチル基、プロピル基、ブチル基などのアルキル基、ベンジル基、トリル基などのアリール基、メトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基などのアルコキシル基、メチルアミノ基、エチルアミノ基、プロピルアミノ基などのアルキルアミノ基およびチオール基、スルフィド基などのチオ基を有する構造などが挙げられる。
前記一般式(1)で表される化合物は、ヒドロキシ基の隣り合う位置がt-ブチル基とメチル基により置換された骨格を有するものであり、係る骨格を有することで、高温条件での長期間使用においても、反射材の光反射性低下を抑えることができる。
前記一般式(1)で表されるフェノール系酸化防止剤(A−1)としては、例えば、3,9−ビス{2−〔3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ〕−1,1−ジメチルエチル}−2,4,8,10−テトラオキサスピロ〔5.5〕ウンデカン(例えば、ADEKA社製、商品名「アデカスタブAO−80」や、住友化学社製、商品名「スミライザーGA−80」など)、エチレンビス(オキシエチエレン)
ビス[3−(5−t−ブチル−ヒドロキシ−m−トリル) プロピオネート](例えば、チバスペシャルティケミカルズ社製、商品名「IRGANOX245」)、トリエチレングリコールビス[3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオネート(例えば、ADEKA社製、商品名「アデカスタブAO−70」)などを挙げることができる。
前記一般式(2)で表される化合物は、ヒドロキシ基の隣り合う位置にメチル基がなく、ヒドロキシ基に対し、パラ位が有機残基に置換された骨格を有するものであり、立体障害が少なくラジカルを速やかに補足することできるので、反射材の光反射性低下を抑えることができる。
前記一般式(2)で表されるフェノール系酸化防止剤(A−2)としては、1,1,3−トリス−(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン(例えば、ADEKA社製、商品名「アデカスタブAO−30」)、4,4´−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチル)フェノール(例えば、ADEKA社製、商品名「アデカスタブAO−40」)および4,4´−チオビス(3−メチル−6−t−ブチル)フェノール(例えば、大内新興化学工業社製、商品名「ノクラック300」および住友化学社製、商品名「スミライザーWX−R」)などが挙げられる。
酸化防止剤として、上記一般式(1)または(2)で表されるフェノール系酸化防止剤(A)以外にも、ペンタエリスリトール型リン系酸化防止剤および/またはイオウ系酸化防止剤を併用することがより好ましい。上記一般式(1)または(2)で表されるフェノール系酸化防止剤(A)と、ペンタエリスリトール型リン系酸化防止剤および/またはイオウ系酸化防止剤とを併用することにより、より優れた効果が得られる。
上記ペンタエリスリトール型リン系酸化防止剤としては、ジステアリル−ペンタエリスリトール−ジフォスファイト(ADEKA社製、商品名「アデカスタブPEP−8」)、ビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリスリトール−ジフォスファイト(ADEKA社製、商品名「アデカスタブPEP−36」)およびビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトール−ジフォスファイトビス(2,6−シ−t−ブチル−4−n−オクタデシルオキシカルボニルエチル−フェニル)ペンタエリスリトール−ジフォスファイトなどを例示することができる。
上記イオウ系酸化防止剤としては、3,3´−チオジプロピオン酸ジテトラデシル(住友化学社製、商品名「スミライザーTPM」)、ビス[3−(ドデシルチオ)プロピオン酸]2,2−ビス[[3−(ドデシルチオ)−1−オキソプロピルオキシ]メチル]−1,3−プロパンジイル(住友化学社製、商品名「スミライザーTP−D」や、ADEKA社製、商品名「アデカスタブAO−412S」など)、3,3´−チオジプロピオン酸ジオクタデシル(住友化学社製、商品名「スミライザーTPS」)などを例示することができる。
(微粉状充填剤)
本発明の反射材は、上記フェノール系酸化防止剤(A)のほかに、少なくとも、平均粒径が0.15〜0.50μmおよび平均アスペクト比が3以下である微粉状充填剤を含有することを要する。前記範囲の平均粒径および平均アスペクト比を有する微粉状充填剤を使用することで、延伸処理により得られた反射材の内部に特定の微細気泡が生じ、これにより特定波長(430〜460nm)での反射率を高めることができる。
なお、微粉状充填剤の平均粒径およびアスペクト比は、下述する実施例に記載の方法に準拠して求めることができる。
上記微粉状充填剤としては、平均粒径が0.15〜0.50μmおよび平均アスペクト比が3以下のものであれば、その種類は制限されず、例えば、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、硫酸マグネシウム、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化チタン、酸化亜鉛、アルミナ、水酸化アルミニウム、ヒドロキシアパタイト、シリカ、マイカ、タルク、カオリン、クレー、ガラス粉、アスベスト粉、ゼオライト、珪酸白土、ポリマービーズ、ポリマー中空粒子等を挙げることができる。これらは、いずれか1種または2種以上を混合して用いることができる。
なお、微粉状充填剤を含有することで、屈折率差による屈折散乱のほか、微粉状充填剤の周囲に形成される空洞との屈折率差による屈折散乱、さらに微粉状充填剤の周囲に形成される空洞と微粉状充填剤との屈折率差による屈折散乱などから光反射性を得ることができる。よって、微粉状充填剤の中でも、屈折率が1.6以上であるものがより好ましく、酸化チタンは、他の微粉状充填剤に比べて屈折率が顕著に高く、ベース樹脂との屈折率差を顕著に大きくすることができるため、他の充填剤を使用した場合よりも少ない配合量で優れた反射性を得ることができる。さらに、酸化チタンを用いることにより、反射材の厚みを薄くしても高い光反射性を得ることができる。これらの理由から酸化チタンが最も好ましい。
なお、本発明の反射材は、特定の平均粒径および特定の平均アスペクト比を有する微粉状充填剤を含有していればよく、この範囲内にない微粉状充填剤の添加を阻害するものではない。
また、無機質微粉体の樹脂への分散性を向上させるために、微粉状充填剤の表面に、シリコン系化合物、多価アルコール系化合物、アミン系化合物、脂肪酸、脂肪酸エステル等で表面処理を施したものを使用してもよい。
また、上記の微粉状充填剤量(特定の平均粒径および特定の平均アスペクト比を有しない微粉状充填剤も添加される場合には、これを含めた合計の微粉状充填剤量を表す。)としては、反射材の光反射性、機械的強度、生産性等を考慮すると樹脂組成物全体の質量に対して、10〜80質量%であるのが好ましく、20〜70質量%であるのがさらに好ましい。微粉状充填剤の含有量が20質量%以上であれば、ベース樹脂と微粉状充填剤との界面の面積を充分に確保することができ、反射材に高反射性を付与することができる。微粉状充填剤の含有量が70質量%以下であれば、反射材に必要な機械的強度を確保することができる。
(熱可塑性樹脂)
本発明の反射材に用いられる熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、フッ素系樹脂、ポリエーテル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ジエン系樹脂等が挙げられ、中でも反射性能の観点から、ポリオレフィン系樹脂を好ましい例として挙げることができ、ポリオレフィン系樹脂としては、例えば、ポリプロピレン、プロピレン−エチレン共重合体等のポリプロピレン樹脂や、ポリエチレン、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン等のポリエチレン樹脂や、エチレン−
環状オレフィン共重合体等のシクロオレフィン系樹脂や、エチレン−プロピレンゴム(EPR)、エチレン−プロピレン−ジエンターポリマー(EPDM)等のオレフィン系エラストマーから選ばれた少なくとも一種のポリオレフィン樹脂が挙げられる。これらの中でも、機械的性質、柔軟性などから、ポリプロピレン樹脂やポリエチレン樹脂が好ましく、ポリプロピレンが最も好ましい。
(配合割合)
熱可塑性樹脂、微粉状充填剤およびフェノール系酸化防止剤(A)の配合割合としては、熱可塑性樹脂100重量部に対して、微粉状充填剤を12〜400重量部、フェノール系酸化防止剤(A)を0.01〜2重量部含有することが好ましく、また微粉状充填剤を26〜233重量部、フェノール系酸化防止剤(A)を0.05〜1重量部含有することがより好ましい。
(他の成分)
上述した以外にも、他の樹脂(「他成分樹脂」という)を含有しても良く、また、光安定剤、熱安定剤、分散剤、紫外線吸収剤、蛍光増白剤、相溶化剤、滑剤およびその他の添加剤を含有しても良い。
(反射材の製造方法)
本発明の反射材の製造方法としては、特に制限されるものではなく、公知の方法を採用することができる。以下に、反射材の製造方法について、一例を挙げて説明するが、下記製造方法に何ら限定されるものではない。
まず熱可塑性樹脂に、微粉状充填剤、フェノール系酸化防止剤(A)およびその他の添加剤等を必要に応じて配合した樹脂組成物を作製する。
具体的には(以下、熱可塑性樹脂としてオレフィン系樹脂を用いた場合を一例として説明する。)、オレフィン系樹脂に、微粉状充填剤、フェノール系酸化防止剤(A)およびその他の添加剤等を加え、リボンブレンダー、タンブラー、ヘンシェルミキサー等で混合した後、バンバリーミキサー、1軸または2軸押出機等を用いて、樹脂の融点以上の温度(例えば、190℃〜270℃)で混練することにより樹脂組成物を得ることができる。
または、オレフィン系樹脂、微粉状充填剤、フェノール系酸化防止剤(A)およびその他の添加剤等を別々のフィーダー等により所定量を添加することにより樹脂組成物を得ることができる。また、微粉状充填剤、フェノール系酸化防止剤(A)およびその他の添加剤等を予めオレフィン系樹脂に高濃度に配合した、いわゆるマスターバッチを作っておきこのマスターバッチとオレフィン系樹脂とを混合して所望の濃度の樹脂組成物とすることもできる。
次に、このようにして得られた樹脂組成物を乾燥させた後、押出機に供給し、それぞれ所定の温度以上に加熱して溶融させる。
押出温度等の条件は、分解によって分子量が低下すること等を考慮して設定されることが必要であるが、例えば、オレフィン系樹脂の場合、樹脂組成物の押出温度は190〜270℃であることが好ましい。
その後、溶融した樹脂組成物をTダイに合流させ、Tダイのスリット状の吐出口から押出し、冷却ロールに密着固化させてキャストシートを形成する。
得られたキャストシートは、少なくとも1軸方向に延伸されている(具体的には、少なくとも一軸方向に1.1倍以上延伸されていることが好ましい。)。延伸することにより、樹脂層内部のオレフィン系樹脂と微粉状充填剤の界面が剥離して空隙が形成されるとともに、シートの白化が進行して、フィルムの光反射性(特に波長430〜460nmでの反射率)を高めることができる。更に、キャストシートは2軸方向に延伸されていることが特に好ましい。1軸延伸をしたのみでは形成される空隙は一方向に伸びた繊維状形態にしかならないが、2軸延伸することによって、その空隙は縦横両方向に伸ばされたものとなり円盤状形態になる。
すなわち、2軸延伸することによって、樹脂層内部のオレフィン系樹脂と微粉状充填剤との界面の剥離面積が増大し、シートの白化がさらに進行し、その結果、フィルムの光反射性をさらに高めることができる。また、2軸延伸するとフィルムの収縮方向の異方性が少なくなるので、フィルムに耐熱性を向上させることができ、またフィルムの機械的強度を増加させることもできる。
キャストシートを延伸する際の延伸温度は、樹脂層のガラス転移温度(Tg)以上であることが好ましい。
延伸温度がガラス転移温度(Tg)以上であれば、延伸時にフィルムが破断することなく安定して行うことができる。
2軸延伸の延伸順序は特に制限されることはなく、例えば、同時2軸延伸でも逐次延伸でも構わない。延伸設備を用いて、溶融製膜した後、ロール延伸によってMDに延伸した後、テンター延伸によってTDに延伸しても良いし、チューブラー延伸等によって2軸延伸を行ってもよい。2軸延伸の場合の延伸倍率は、面積倍率として6倍以上延伸することが好ましい。面積倍率を6倍以上延伸することによって、反射フィルム全体の空隙率が40%以上を実現することができる場合がある。
延伸後は、反射フィルムに寸法安定性(空隙の形態安定性)を付与するため熱固定を行うことが好ましい。フィルムを熱固定するための処理温度は110〜170℃であることが好ましい。熱固定に要する処理時間は、好ましく1秒〜3分である。また、延伸設備等については特に限定はないが、延伸後に熱固定処理を行うことができるテンター延伸を行うことが好ましい。
<積層構成>
本発明である反射材は、熱可塑性樹脂と、平均粒径が0.15〜0.50μmおよび平均アスペクト比が3以下である微粉状充填剤と、以下の一般式(1)または(2)で表される、いずれか1種以上のフェノール系酸化防止剤(A)とを含有する樹脂組成物から形成された樹脂層Aの少なくとも片面側に、ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂およびポリスチレン系樹脂のいずれか1種以上を主成分とする樹脂組成物から形成された支持層Bが積層され、少なくとも一軸方向に延伸されてなる構成とすることもできる。このような構成とすることによって、熱によるカール防止、輝度ムラ防止および加工時のハンドリング性を向上などの利点がある。
また、その他の積層構成としては、例えば、樹脂層(A)の両面に支持層(B)を設けた3層の積層構成を挙げることができる。さらに、樹脂層(A)および支持層(B)以外に他の層を備えてもよいし、樹脂層(A)および支持層(B)の各層間に他の層が介在してもよい。例えば、樹脂層(A)、支持層(B)間に接着層が介在してもよい。
積層構成の反射材の製造方法としては、例えば、樹脂層(A)の溶融原料と支持層(B)の溶融原料を共押し出して成型した後、得られた成形品を少なくとも一方向に延伸して積層体を得る方法がある。また、このような共押し出し法による場合、樹脂脂(A)としてオレフィン系樹脂を採用したときは、樹脂層(A)との密着性を考慮して、上記の支持層(B)も、オレフィン系樹脂を使用することが特に好ましい。なお支持層(B)に微粉状充填剤を添加しても良い。
さらに、予め樹脂層(A)の溶融原料を押し出して成型したのち、少なくとも一方向に延伸した樹脂層(A)と、支持層(B)とを準備しておき、一般的な接着剤を用いたドライラミネーション、ヒートシール性のある溶融樹脂を用いた押出ラミネーション、樹脂層(A)および支持層(B)に粘着層を設けて、ニップロール等で圧着し感圧接着する方法なども採用することができる。なお、支持層(B)も予め少なくとも一方向に延伸しても良い。また、このような製造方法において、支持層(B)としては、耐熱性、剛性を考慮して、オレフィン系樹脂(中でも環状オレフィン系樹脂)、ポリエチレンテレフタレートおよびポリスチレンを使用することが好ましい。なお支持層(B)に微粉状充填剤を添加しても良い。
(厚み)
本発明の反射材の層厚みとしては、特に限定されるものではないが、30μm〜1500μmであるのが好ましく、特に、実用面における取り扱い性を考慮すると50μm〜1000μm程度の範囲内であるのが好ましい。
例えば、液晶ディスプレイ用途の反射材としては、厚みが50μm〜700μmであるのが好ましく、例えば、照明器具、照明看板用途の反射材としては、厚みが100μm〜1000μmであるのが好ましい。
また、積層構成の場合において、各層の合計厚み比は、樹脂層(A):支持層(B)=1:5〜10:1の範囲とすることが好ましく、1:4〜8:1の範囲とすることがより好ましい。
(反射率)
本発明の反射材は、少なくとも片面の平均反射率が、波長420nm〜600nmの光に対して97%以上であることが好ましい。このような反射性能を有するものであれば、反射材として良好な反射特性を示し、この反射材を組み込んだ液晶ディスプレイ等はその画面が十分な明るさを実現することができる。
また、温度85℃で1000時間熱処理した前後における波長430〜460nmの平均反射率の低下(反射率差)は、0.7%以下であることが好ましく、0.3%以下であることがより好ましい。
(空隙率)
本発明の反射材は、内部に空隙を有していてもよく、その空隙率は、10%以上90%以下、特に20%以上80%以下であることが好ましい。このような範囲の空隙を設けることで、反射材の白化が十分に進行するので高い光反射性を達成することができ、また、反射材の機械的強度が低下して、破断することがない。さらに、積層構成においては、樹脂層(A)にのみ、上記の範囲内で空隙を有することがより好ましい。このような範囲の空隙を樹脂層(A)のみに形成することで、支持層(B)に空隙が存在するフィルムに比べて、フィルムの機械的強度の低下などの虞がない。なお、反射材の内部に、延伸して空洞を含有させる場合の空隙率は、下記式に代入して求めることができる。
空隙率(%)={(延伸前のフィルムの密度−延伸後のフィルムの密度)/延伸前のフィルムの密度}×100
<用途>
本発明の反射材は、高温条件での長期間使用において、波長430〜460nmの平均反射率の低下が極めて低いという性質から、液晶ディスプレイ等の液晶表示装置、照明器具、照明看板等に用いられる反射部材として有用である。
これは、該用途において用いられる光源、例えば、冷陰極蛍光ランプ(CCFL)やLEDなどは、波長430〜460nmでの光量が大きいことに基づくものである。すなわち、この波長領域での反射率低下が少ないということは、輝度低下を抑制することができる。なお、一般に液晶ディスプレイは、液晶パネル、偏光反射シート、拡散シート、導光板、反射シート、光源、光源リフレクタ等から構成されている。本発明の反射材は、光源からの光を効率よく液晶パネルや導光板へ入射させる役割をする反射シートに使用することもできるし、エッジ部に配置された光源からの照射光を集光し導光板に入射させる役割を有する光源リフレクタに使用することもできる。
以下に実施例を示し、本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではなく、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲内で種々の応用が可能である。なお、実施例に示す測定値および評価は以下に示すようにして行った。ここで、フィルムの引取り(流れ)方向をMD、その直交方向をTDと表示する。
<測定および評価方法>
(恒温促進試験)
85℃の熱風乾燥機を用いて促進試験を行った。乾燥機投入前と投入してから1000時間後の黄色度および光反射率を測定した。
(黄変度(ΔYI))
分光測色計(「SC−T」、スガ試験機株式会社製)で、本体付属の白色校正標準板を基準として正反射光を除いた測定(d/8)をおこない、黄色度(YI)を得た。ΔYIは次式から算出した。
ΔYI={YI(促進試験後)−YI(促進試験前)}
(平均反射率(%))
分光光度計(「U―3900H」、株式会社日立製作所製)に積分球を取付け、アルミナ白板を100%とした時の反射率を、波長420nm〜600nmにわたって0.5nm間隔で測定する。得られた測定値の平均値を計算し、この値を平均反射率とした。得られた測定値から波長430〜460nmの平均反射率を算出した。
(微粉状充填剤の平均粒径)
X線透過式粒度分布測定装置(SediGraph5100 Micromeritics社製)にて測定して得られる積算体積分率50%の粒径を平均粒径(D50)として求めた。
(微粉状充填剤のアスペクト比)
アスペクト比は、微粉状充填剤を電子顕微鏡により観察し、微粉状充填剤の長軸径、短軸径を決定した後、計算により得ることができる。なお、微粉状充填剤の粒子30個についてアスペクト比を算出し、その平均を平均アスペクト比とした。
(アスペクト比=長軸径/短軸径)
ポリプロピレン樹脂(商品名「ノバテックPP FY6HA」、日本ポリプロ株式会社製)のペレットと、一般式(1)で表されるフェノール系酸化防止剤(商品名「AO−80」、株式会社ADEKA製)、ペンタエリスリトール型リン系酸化防止剤(商品名「PEP−36」、株式会社ADEKA製)を100:0.2:0.2の質量割合で混合した後、酸化チタン(商品名「KRONOS2230」、KRONOS社製 平均粒径:0.37μm、平均アスペクト比:2.1)をポリプロピレン樹脂と同質量加え、270℃で加熱された二軸押出機を用いてペレット化した。
上記で作製したペレットを200℃に加熱された押出機に供給し、シート状に押出し冷却固化して単層シートを形成した。次いで、得られたシートを、温度130℃でMDに2倍ロール延伸した後、さらに130℃でTDに3倍テンター延伸することで二軸延伸を行い、厚さ185μmの反射フィルムを得た。最後に、得られた反射フィルムについて恒温促進試験前後の黄色度、反射率評価を行った。
実施例1において、ポリプロピレン樹脂(商品名「ノバテックPP FY6HA」、日本ポリプロ株式会社製)のペレットと、一般式(1)で表されるフェノール系酸化防止剤(商品名「AO−80」、株式会社ADEKA製)、ペンタエリスリトール型リン系酸化防止剤(商品名「PEP−36」、株式会社ADEKA製)を100:0.1:0.1の質量割合で混合した以外は、実施例1と同様の方法で反射フィルムを成膜し、得られた反射フィルムの評価を行った。
実施例1において、ポリプロピレン樹脂(商品名「ノバテックPP FY6HA」、日本ポリプロ株式会社製)のペレットと、一般式(1)で表されるフェノール系酸化防止剤(商品名「AO−80」、株式会社ADEKA製)、イオウ系酸化防止剤(商品名「SUMILIZERTPM」、住友化学株式会社製)を100:0.2:0.2の質量割合で混合した以外は、実施例1と同様の方法で反射フィルムを成膜し、得られた反射フィルムの評価を行った。
実施例1において、ポリプロピレン樹脂(商品名「ノバテックPP FY6HA」、日本ポリプロ株式会社製)のペレットと、一般式(2)で表されるフェノール系酸化防止剤(商品名「AO−30」、株式会社ADEKA製)、ペンタエリスリトール型リン系酸化防止剤(商品名「PEP−36」、株式会社ADEKA製)を100:0.2:0.2の質量割合で混合した以外は、実施例1と同様の方法で反射フィルムを成膜し、得られた反射フィルムの評価を行った。
実施例1において、ポリプロピレン樹脂(商品名「ノバテックPP FY6HA」、日本ポリプロ株式会社製)のペレットと、一般式(1)で表されるフェノール系酸化防止剤(商品名「AO−80」、株式会社ADEKA製)を100:0.2の質量割合で混合した以外は、実施例1と同様の方法で反射フィルムを成膜し、得られた反射フィルムの評価を行った。
実施例1において、ポリプロピレン樹脂(商品名「ノバテックPP FY6HA」、日本ポリプロ株式会社製)のペレットと、一般式(2)で表されるフェノール系酸化防止剤(商品名「AO−30」、株式会社ADEKA製)を100:0.2の質量割合で混合した以外は、実施例1と同様の方法で反射フィルムを成膜し、得られた反射フィルムの評価を行った。
ポリプロピレン樹脂(商品名「ノバテックPP FY6HA」、日本ポリプロ株式会社製)のペレットと、一般式(1)で表されるフェノール系酸化防止剤(商品名「AO−80」、株式会社ADEKA製)、ペンタエリスリトール型リン系酸化防止剤(商品名「PEP−36」、株式会社ADEKA製)を100:0.2:0.2の質量割合で混合した後、酸化チタン(商品名「KRONOS 2230」、KRONOS社製)をポリプロピレン樹脂と同質量加え、270℃で加熱された二軸押出機を用いてペレット化して、樹脂組成物Aとした。
環状オレフィン系樹脂A(商品名「ZEONOR 1430R」、日本ゼオン株式会社製)、環状オレフィン系樹脂B(商品名「ZEONOR 1060R」、日本ゼオン株式会社製)、ポリプロピレン樹脂(商品名「ノバテックPP EA9」、日本ポリプロ株式会社製)のペレットを50:25:25の質量割合で混合した後、230℃に加熱された二軸押出機を用いてペレット化して、樹脂組成物Bとした。
樹脂組成物A、Bをそれぞれ、200℃、230℃に加熱された押出機AおよびBに供給し、各押出機において、200℃および230℃で溶融混練した後、2種3層用のTダイに合流させ、樹脂層B/樹脂層A/樹脂層Bの3層構成になるようにシート状に押出し、冷却固化して積層シートを形成した。
得られた積層シートを、温度130℃でMDに2倍ロール延伸した後、さらに130℃でTDに3倍テンター延伸することで二軸延伸を行い、厚さ225μm樹脂層A:185μm、樹脂層B:20μm 積層比B:A:B=1:9.25:1 合計厚み比B:A=1:4.625)の反射フィルムを得た。得られた反射フィルムについて、恒温促進試験前後の黄色度、反射率評価を行った。
(比較例1)
実施例1において、ポリプロピレン樹脂(商品名「ノバテックPP FY6HA」、日本ポリプロ株式会社製)のペレットと、ヒンダード型フェノール系酸化防止剤(商品名「Irganox1010」、BASFジャパン株式会社製)とリン系酸化防止剤(商品名「IRGAFOS 168」、BASFジャパン株式会社製)の1:1混合品である商品名「IRGANOX B225」BASFジャパン株式会社製)を100:0.4の質量割合で混合した以外は、実施例1と同様の方法で反射フィルムを成膜し、得られた反射フィルムの評価を行った。
(比較例2)
実施例1において、ポリプロピレン樹脂(商品名「ノバテックPP FY6HA」、日本ポリプロ株式会社製)のペレットと、ヒンダード型フェノール系酸化防止剤(商品名「Irganox1010」、BASFジャパン株式会社製)とペンタエリスリトール型リン系酸化防止剤(商品名「PEP−36」、株式会社ADEKA製)を100:0.2:0.2の質量割合で混合した以外は、実施例1と同様の方法で反射フィルムを成膜し、得られた反射フィルムの評価を行った。
(比較例3)
実施例1において、ポリプロピレン樹脂(商品名「ノバテックPP FY6HA」、日本ポリプロ株式会社製)のペレットと、ヒンダード型フェノール系酸化防止剤(商品名「Irganox1010」、BASFジャパン株式会社製)を100:0.2の質量割合で混合した以外は、実施例1と同様の方法で反射フィルムを成膜し、得られた反射フィルムの評価を行った。
表1から明らかなように、実施例1〜7の反射材は、80℃1000時間の熱処理後も430〜460nmの反射率低下が0.3%以下であり、高温条件下、長時間使用においても優れた光反射性を維持していることがわかる。
一方、比較例1〜3の反射材は、熱処理後の430〜460nmの反射率低下が0.8%以上であり、高温・長時間使用において実施例1〜7の反射材に劣ることがわかった。
本発明である反射材は、その性質から、液晶ディスプレイ等の液晶表示装置、照明器具、照明看板等の用途に好適に用いることができる。

Claims (6)

  1. ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、フッ素系樹脂、ポリエーテル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリウレタン系樹脂又はジエン系樹脂からなる熱可塑性樹脂と、平均粒径が0.15〜0.50μmおよび平均アスペクト比が3以下である微粉状充填剤と、以下の一般式(1)または(2)で表される、いずれか1種以上のフェノール系酸化防止剤(A)とを含有する樹脂組成物から形成され、少なくとも一軸方向に延伸してなることを特徴とする反射材。
    (ただし、一般式(1)および(2)において、RおよびRは、水素原子または炭素数1〜18の分岐もしくは直鎖の置換基を有してもよい任意の炭化水素基を表し、Rは有機残基を表す。)
  2. ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、フッ素系樹脂、ポリエーテル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリウレタン系樹脂又はジエン系樹脂からなる熱可塑性樹脂と、平均粒径が0.15〜0.50μmおよび平均アスペクト比が3以下である微粉状充填剤と、以下の一般式(1)または(2)で表される、いずれか1種以上のフェノール系酸化防止剤(A)とを含有する樹脂組成物から形成された樹脂層Aの少なくとも片面側に、ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂およびポリスチレン系樹脂のいずれか1種以上を主成分とする樹脂組成物から形成された支持層Bが積層された構成を有し、少なくとも一軸方向に延伸してなることを特徴とする反射材。

    (ただし、一般式(1)および(2)において、RおよびRは、水素原子または炭素数1〜18の分岐もしくは直鎖の置換基を有してもよい任意の炭化水素基を表し、Rは有機残基を表す。)
  3. 前記フェノール系酸化防止剤(A)と、ペンタエリスリトール型リン系酸化防止剤(B)および/またはイオウ系酸化防止剤(C)との複合酸化防止剤を含有する、請求項1または2に記載の反射材。
  4. 前記熱可塑性樹脂が、ポリエステル系樹脂及びポリオレフィン系樹脂のいずれか一種以上である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の反射材。
  5. 温度85℃で1000時間熱処理した前後における波長430〜460nmの平均反射率の低下が0.3%以下である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の反射材。
  6. 液晶ディスプレイ、照明器具、或いは照明看板の構成部材として使用される、請求項1〜5のいずれか一項に記載の反射材。
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