JP5530030B2 - 台座を備えた封止され絶縁されたタンク - Google Patents

Description

本発明は、支持構造に設けられた封止され絶縁されたタンクの構造の分野に関し、特に台座を受け容れる必要のあるタンクの壁の構造に関する。

封止され絶縁されたタンクは、熱い又は冷たい産出物を貯蔵するために、様々な産業で用いられている。例えば、エネルギー分野において、液化天然ガス（LNG）が、地上又は浮動構造体上の貯蔵タンクに、大気圧で、およそ−１６３℃で貯蔵されている。このような浮動構造体には、産出物を輸送するためのメタン・タンカーや、特にＦＰＳＯやＦＳＲＵとして知られている産出物を貯蔵したり、液化したり、再ガス化したりするための海上設備などがある。

薄膜容器において、波型金属シート層が、例えば積荷の移動及び／又は温度変化による静的圧力や動的圧力に抵抗するのに十分な弾力性も有する封止障壁を生み出すために用いられる。しかし、そのような封止障壁やその基礎である熱絶縁材料は、比較的もろく、例えばポンプのような、タンクの底に沈められた重い装置を必ずしも支持することができない。

一つの実施例において、本発明は、支持構造に沿って設けられたタンク壁を有する前記支持構造に設けられた封止され絶縁されたタンクであって、
前記タンク壁が、
封止障壁と、
前記封止障壁と前記支持構造の間に設けられて、前記封止障壁のための支持面を有する熱絶縁障壁と、
タンク内に浸された設備のための台座と、を備えており、
前記封止障壁が、前記台座周りの窓によって割り込まれた少なくとも一連の平行な波型を有する波型金属シート層を備え、
前記台座が、前記波型金属シート層内の前記窓を通って縦方向に延在し、前記支持構造に当接する第１端部と、タンク内に突出して前記金属シート層から距離を空けて前記設備を支持する第２端部とを有し、
前記封止障壁が、前記台座周りの窓に設けられて前記台座を封止態様で窓を区切る前記波型金属シート層の縁部と接続する接続部を備え、
前記窓は、前記少なくとも一連の複数の平行な波型から延びる準線に割り込み、台座は、２列の平行に延びる波型の準線の間の中央に位置することを特徴とするタンクを提供する。

他の有利な実施例において、この種のタンクは、以下の特徴の1つ以上を有する。

台座は、支持されるべき装置の特長に応じて、様々な形状を取ることができる。１つの実施例において、前記台座が少なくとも１つの凸状側面を有し、前記台座が中央に位置する２つの波型の準線が、前記台座の前記凸状側面と交差する。1つの実施例において、前記台座が、円形断面を有している。

1つの実施例において、前記窓が、前記少なくとも一連の偶数番目の平行な波型の準線に割り込み、例えば、前記少なくとも一連の２つの平行な波型の準線に割り込む。

1つの実施例において、前記台座が、２つの波型の準線の略中央に位置している。代替的に、前記台座は中央からオフセットされて、他方より一方の波型により近くなるようにすることができ、例えばそのような位置では、前記台座の形状を与える波型の遮蔽長さを減じることが可能になる。

1つの実施例において、前記少なくとも一連の平行な波型が、等距離に配置されている。代替的に、前記一連の波型は、少なくとも局所的に、より不規則に配置することができる。

1つの実施例において、前記封止障壁の内面の側面に突出する前記波型が、流体と接触することを目的としたものである。

1つの実施例において、前記接続部が、前記台座から距離をおいて設けられた複数の端部を備え、前記端部が、前記台座を中心とする２つの波型の割り込まれた端部に隣接するように設けられている。そのような接続部の端部によって、窓によって準線を割り込まれた波型が封止障壁の連続性を再確立するように閉じることができる。

1つの実施例において、前記台座が、縦方向の軸がタンク壁と略垂直な全体的に筒状の中空の容器と、前記容器を封止態様で遮蔽して前記封止障壁の連続性を前記台座の高さレベルまで形成する横方向遮蔽壁と、を備えている。このような中空形状は、熱の逃げ道を作るように課せられた台座の有効断面積を制限するのに特に好ましい。

封止態様で台座と波型金属シート層の縁部とを接続することを目的とした接続部は、様々な形状を取ることができる。

1つの実施例において、前記接続部が、前記波型金属シート層（１１、１１１）の高さレベルで前記台座の周辺壁と接合した環状板（２４）を備えている。このような板は、台座に予め組み付けておくことができる。

1つの実施例において、前記接続部が、前記環状板と溶接された第１縁部と、前記窓を区切る前記波型金属シート層の前記縁部と溶接された第２縁部と、を有する中間板を備えている。

このようなタンクは、単一の封止障壁又は連続する複数の封止障壁を、例えば信頼性や安全性を理由として持つことができる。1つの対応する実施例において、前記熱絶縁障壁が、第１封止障壁と称される前記封止障壁の側に設けられた第１熱絶縁障壁と、前記支持構造の側に設けられた第２熱絶縁障壁とを備え、前記タンク壁が前記第１と第２熱絶縁障壁の間に設けられた第２封止障壁を備え、前記第２封止障壁が封止態様で前記台座の周辺壁と結合している。

1つの実施例において、前記接続部が、前記少なくとも一連の平行な波型に平行で、前記窓によって割り込まれた準線の一つに対して前記台座から横方向にオフセットした線上に設けられた波型を有する接続板と、それぞれが前記接続板の前記波型の一端を前記波型の端部と結合させ、その準線が前記窓によって割り込まれるように設けられた屈曲部と、を備え、前記接続板の前記波型と２つの前記屈曲部が、その準線が封止態様で前記窓に割り込まれる波型を、前記台座から横方向にオフセットした線に沿って延長するように設けられている。この方法における1つ以上のオフセット波型の生成によって、台座によって分断された波型の数を制限することが可能になり、従って、もし比較的大きな径を有する台座を適合させる必要がある場合でも、封止障壁の弾力性を保つことが可能になる。

一連の平行な波型に関する上述の条件や特徴は、必要ならば異なる方向を有する平行な波型の複数の連に適用させることができる。1つの対応する実施例において、前記波型金属シート層が、の第１の一連の平行な波型と、前記第１の一連の平行な波型と交点で交差する第２の一連の平行な波型と、を備え、前記窓が、前記第１の一連の平行な波型の第１複数本の準線及び／又は前記第２の一連の平行な波型の第２複数本の準線に割り込み、前記台座が、前記第１複数本のうちの２本の平行な波型の準線の間及び／又は前記第２複数本のうちの２本の平行な波型の準線の間の中央に位置する。

好ましい実施例において、前記第１の一連の平行な波型が、前記第２の一連の平行な波型と直交している。従って、異なる方向を向いた封止薄膜の弾力性は、バランスが取れている。

上述の窓は、台座の形状及び／又は波型金属シート層の構成部材の形状に応じて、様々な形状を取ることができる。1つの実施例において、前記窓が、前記第１の一連の平行な波型と平行な２側面と、前記第２の一連の平行な波型と平行な２側面とを有する四辺形、例えば長方形、正方形又は平行四辺形などである。

1つの実施例において、例えばポンプを支持するために、前記台座が、前記タンクから流体を放出するためのマストの基部に設けられている。

本発明の1つの基本的着想は、直接又は間接的に支持構造に当接する台座上でタンクに沈められた装置を支持することで、比較的もろい波型封止薄膜に作用する力を防ぐか、又は制限することにある。本発明のもう1つの基本的着想は、波型封止薄膜の本質的な機械的特性、特に封止効果及び熱収縮や圧力に対する耐性に影響を与えないような方法で台座を設けることである。本発明のいくつかの様相は、台座が貫通する領域において波型封止薄膜の波型に割り込むことと、この割り込んだ領域の長さを制限することで、そのような遮蔽から生じる薄膜の弾性力の低下を制限することが可能な位置に、この台座を設けることに関する着想から始まっている。本発明の他の様相は、波型に割り込むことなく台座が貫通する領域を回避するために、波型を局所的に設けるという着想から始まっている。

添付した図面を参照して以下の記述の、説明のためであって本発明を限定するものでない特定の実施例を通して、本発明はより良く理解され、本発明の目的や詳細や特徴や利点はより明らかになるであろう。

図１は、本発明の一実施例に係る封止され絶縁されたタンクの部分断面模式図である。 図２は、図１で用いられた台座とタンク壁構造の図３の線II−IIに沿った断面を有する斜視図である。 図３は、図２に示した台座と、前記台座周りのタンク壁領域の上面図である。 図４は、タンク壁を組み付ける中間段階での、図２に類似した図である。 図５は、図４の領域Vを拡大した詳細図である。 図６は、二次封止障壁の生成を示した図４のタンク壁領域の上面図である。 図７は、一次封止障壁を組み付ける中間段階を示した図６に類似した図である。 図８は、一次封止障壁の生成に用いる端末片の斜視図である。 図９は、本発明の別の実施例における台座周りの一次封止障壁を表わす図３に類似した図である。 図１０は、図９に示した一次封止障壁の生成に用いる屈曲部の斜視図である。

図１は、支持構造の対応する壁４、５の内面に固定されたタンク壁２、３から成る封止され熱的に絶縁されたタンク１の一部を示している。支持構造は、例えば二重船殻構造の船の内殻又は地上に据え付けられた構造物である。例えば液化天然ガス（ＬＮＧ）のような冷たい液体を収容するために、タンクのタンク壁は、少なくとも1つの封止障壁６と少なくとも1つの熱絶縁障壁７を備えている。安全性のために、支持構造とこの場合一次封止障壁と称する封止障壁６との間に、図示しない二次封止障壁を設けることもできる。

タンク１は、異なる機知の幾何学的形状を用いて製造することができ、例えば船の殻に角柱状の幾何学的形状、地上の設備に円筒状の幾何学的形状等を用いることができる。また、熱絶縁障壁や封止障壁を形成するために、様々な方法が利用可能であり、例えばプレハブ式の部材などがある。

タンクの底壁３には、台座１０を構成する剛性の細長い部材が見える。台座１０は、熱絶縁障壁７と封止障壁６を貫通して延在しており、一端が支持構造の底壁５に支持され、他端が封止障壁６から距離をあけてタンク内部へ突出している。台座１０は、例えばタンク内に沈められる設備９を支持している。排水ポンプを支持するために、例えば台座１０は図示しないタンクのポンピング・マストの基部に設けられる。ここでは台座１０はタンクの底壁１０に示されているが、例えば物体をタンク壁から距離を開けて保持するための支持部材又は離間部材として、類似の剛性部材を同様にしてタンクの他の箇所に設けることもできる。

封止障壁６を形成するために、熱収縮や静的及び動的圧力を吸収するための弾性領域を形成する波型を備えた薄いシート金属板を用いることができる。このような封止用波型又はウエハー状のシート金属障壁は、特にFA-A-1379651、FA-A-1376525、FA-A-2781557とFA-A-2861060に記載されている。この実現性は、図２と３を参照して、次に詳細に記載する。

図３を参照して、封止障壁６は、液体と接触することを意図して設けられた内面を有する複数の波型封止板１１で構成されている。波型封止板１１は、薄い金属（例えばステンレス鋼又はアルミニウム）の部材であり、縁の重なり領域１２で互いに溶接されている。溶接箇所は、詳細が例えば特許文献FA-A-1387955に記載された方法で重ね溶接で形成されている。波型封止板１１は、その形状と寸法に関し、様々なデザインを取ることができ、その結果として、溶接領域は様々な箇所に位置することになる。

波型封止板１１は、縦方向波型と称する第１の一連の波型１５と、横手方向波型と称する第２の一連の波型１６とを、その内面に有しており、それぞれの方向は相互に直交している。第１の一連の波型１５の高さは、第２の一連の波型１６より低い。従って、第１の一連の波型１５は、第２の一連の波型１６との交差点１８で分断されており、一方第２の一連の波型１６は連続している。縦方向波型１５と横手方向波型１６は、タンク１の内側に向かって突出している。

ここで、台座１０は円形断面を有し、最小半径の端部１７が円筒状上部１４と結合する截頭円錐状下部１３を備えている。截頭円錐状下部１３の最大半径の基部は、支持構造の壁５に支持されている。截頭円錐状下部１３は、封止障壁６の高さレベルを超えてタンク壁の厚さ方向を貫通して延在している。円筒状上部１４は、例えば円筒状上部１４の図示しない内部リムと溶接された円形板１９によって封止態様で閉鎖されている。

台座１０内部に通路を設けるために、封止障壁６を形成する波型封止板１１は、台座１０周りの四角い窓２５に割り込まれるようにして切断されている。窓２５の高さレベルでの封止障壁６の連続性を確立するために、接続部の封止されたアセンブリが台座１０と波型封止板１１の間に形成されている。台座１０の直径が第１の一連の波型１５の間隔より大きいので、参照符号２０で示された縦方向の波型と台座１０と交差する準線Aは、窓２５によって割り込まれている。同様に、台座１０の直径が第２の一連の波型１６の間隔より大きいので、参照符号２１で示された横手方向の波型と台座１０と交差する準線Bは、台座１０周りの窓２５によって割り込まれている。

また、図３からも判るように、実際には窓２５は台座１０の直径より大きく、接続部を適合させることは比較的容易である。従って、もし波型金属シート層で形成した場合、窓２５は、実際に台座１０と交差することなく、波型と準線を台座１０に近づけすぎないように割り込むことができ、接続部を台座１０との間に設けることができる。

台座１０の中心Cは、割り込まれた波型２０の準線Aの間であり、かつ、割り込まれた波型２１の準線Bの間に位置しており、より正確には図３のこれら準線間の中央に位置している。 この位置設定の結果として、各準線A又はBは、台座１０の直径より短い弦線に沿って台座１０と交差している。このため、そして接続部を設けることが可能な空間を窓２５の縁部と台座１０の間に設けたことによって、この台座１０の位置設定が、もし準線A又はBがその最大横方向寸法、即ち円形断面の直径に沿って交差した場合よりも短い距離で、波型２０と２１のそれぞれに割り込むことを可能にしている。これらの遮断が局所的な封止障壁の弾性度を減じ、そのため局所的な疲弊や損耗を促進するということを考えれば、封止障壁の波型を可能な限り短い距離で割り込むことは、有利に働く。

円形断面の場合、台座の中間部を割り込まれた波型２０の間で、かつ、割り込まれた波型２１の間の中央に置くことによって、最適な結果を得ることができる。しかし、他の断面形状の場合や、台座を他の位置に設定した場合も考慮することができる。波型の間の位置に台座を設ける場合に適合される原理は、割り込まれた波型の準線と交差する台座の横方向寸法を最小化するか、少なくとも減じる位置を選択することである。もし台座の特定の幾何学的形状及び／又は薄膜の波型の特定の配置が、複数の波型を異なる長さで遮断するものであった場合、台座の位置に関する適切な最適化パラメータは、最長の遮断長さ又は遮断の累積的な長さである。

図３において、窓２５は正方形であり、波型封止板１１を必要な形状に切断することを容易にしている。しかし、特に台座の幾何学形状に応じて、他の窓形状も用いることができる。

台座１０の領域のタンク壁の一実施例について、図４ないし８を参照して以下に詳細を記載する。この実施例は、特に２つの封止障壁と２つの熱絶縁障壁を備えたタンク壁に適している。従って、封止障壁６はここでは第１封止障壁と称される。台座１０の近傍に関してのみ記載するが、タンク壁は特許出願FR-A-2781557の教示に従って形成することができる。

図４は台座１０と台座１０周りのタンク壁の略四角領域の中間組み立て段階での片側断面図である。右側の部分は、第２封止障壁と第１絶縁障壁の部材を配置する前の状態を表わしており、左側の部分は、これらの部材が配置された後の状態を表わしている。

台座１０と第２封止障壁を接続するために、台座１０は第２絶縁障壁２２と非常に薄い２次封止障壁の上面に対応した高さで截頭円錐状下部１３の周りに固定された正方形の第２板２３を備えている。台座１０と第１封止障壁を接続するために、第１熱絶縁障壁２６の上面に対応した高さで截頭円錐状下部１３の周りに固定された丸い第１板２４を備えている。第２と第１板２３、２４は、台座１０と一体で形成されている。

第２板の下方で、第２絶縁障壁２２は、同様に正方形の外側輪郭を有するグラスウール梱包材２７を備えている。第１板の下方で、第１熱絶縁障壁２６は、同様に円形の外側輪郭を有するグラスウール梱包材２８を備えている。

グラスウール梱包材２７と第２板２３の周りの第２絶縁障壁と第２封止障壁と第１絶縁障壁とは、４つのコーナー・パネルによって形成されており、そのうちの１つ（３０）を図４の右側に示す。パネル３０は、段差付きの全体的にL字状で、第２絶縁障壁２２の構成部材であるL字状の下部絶縁ブロック３１と、下部絶縁ブロック３１のL字状上面を完全に覆う封止弾性被膜３２と、第１熱絶縁障壁２６の構成部材であるより小さいL字状の上部絶縁ブロック３３とを備えている。上部絶縁ブロック３３は、下部絶縁ブロック３１の外側側面と位置合わせされて、下部絶縁ブロック３１の内縁と端縁上に封止弾性被膜３２の覆われていない領域を残している。パネル３０は、特許出願FA-A-2781557に教示されているものに類似の接着材料でプレハブ式に作っておくことができ、特に絶縁障壁にはポリウレタン・フォームやベニヤ板が、第２封止障壁にはアルミニウム・フォイルとグラスファイバーの複合材料が用いられる。

４つのコーナー・パネル３０の内側面が、グラスウール梱包材２７と第２板２３の輪郭の側面に設けられている。下部絶縁ブロック３１の寸法は、２つの隣接する下部絶縁ブロック３１の間にそれぞれ位置する４つの径方向に延びる縦の裂け目(chimney)３４の形状で、それぞれの間に空間を形成するような寸法である。第２絶縁障壁２２の連続性を形成するために、各縦の裂け目３４にはグラスファイバー・フィルム３５が詰められている。このグラスファイバー・フィルム３５のグラスファイバーとグラスウール梱包材２７の多孔性が、気体が第２絶縁障壁２２を通って循環することを許容し、特に窒素を用いたタンク壁の不活性化に役立っている。

図６は、上に示した台座１０の領域の第２封止障壁の生成方法を表わしている。台座１０周りの第２封止障壁の連続性を確保するために、封止されたアルミニウム・フォイルとグラスファイバーの複合材料からなる４片(strip)３６が、パネル３０の第２板２３と封止弾性被膜３２に貼り付けられている。各片３６は、第２板２３の一側面と２つの下部絶縁ブロック３１の覆われていない内側縁部とに重なるように位置している。これら片３６は、端末領域３７に重なっている。縦の裂け目３４の上の第２封止障壁の連続性を形成するために、封止されたアルミニウム・フォイルとグラスファイバーの複合材料からなる４片３８がパネル３０の封止弾性被膜３２に張り付いており、それぞれ２つの下部絶縁ブロック３１の縁部に重ねられている。

図７は第１絶縁障壁を設けた後のタンク壁の同じ領域を表わしている。第１絶縁障壁は、上部絶縁ブロック３３と台座１０の間に、４つのコーナー・ブロック４０と４つの中間ブロック４１によって仕上げられており、それぞれの内側面は、第１板２４とグラスウール梱包材２８の丸いコーナーを支持している。これらのブロック４０、４１は、図４の左側にも表わされている。

図５の詳細図に示されているように、それぞれの中間ブロック４１の上面は、段差４３で区切られた溝（rebate）４４を有している。溝４４は第１板の高さのレベルに合致しており、台座１０周りの第１封止障壁を提供する金属遮蔽板４５の平坦な支持面を提供している。

図７に示すように、２枚の遮蔽板４５は第１板２４の周りに設けられ、封止態様で全周にわたって溶接される。これを達成するために、遮蔽板４５の内側端部４６は半円状に切断され、外側端部４７は波型封止板１１の窓２５よりわずかに大きな正方形状をしている。２枚の遮蔽板４５は、領域４８で重なりあって、一緒に溶接されている。遮蔽板４５を第１板２４に溶接する際に浮き上がらないように、その外側端部４７近傍に設けられた木ねじ又はリベット４９によって、遮蔽板４５は第１封止障壁のブロック４０、４１にきつく押し付けられるようにして、ブロック４０、４１に固定されている。

図２と３に戻って、台座１０周りの領域の第１封止障壁６は、一方で窓２５を区切る波型封止板１１の縁部を遮蔽板４５と溶接し、他方で割り込まれた波型２０、２１の端部を端末片５０で封止態様に閉じることで、完成している。波型封止板１１は、ねじ４９を含めた遮蔽板４５の境界に重なるようにして切断されている。

図８は、端末片５０の１つの実施例を示している。端末片５０は、封止態様で遮蔽板４５と波型封止板１１にそれぞれ溶接されることを意図した２つの部分５１、５２からなる基板と、波型２０又は２１の端部と封止態様で溶接されることを意図したシェル５４とを備えている。基板の部分５１と５２の間にある段差５３は、波型封止板１１の厚みに略等しい大きさである。

第２絶縁障壁と第２封止障壁と第１絶縁障壁とを構成するための図２、４、６、７に表わした絶縁ブロックや他のプレハブで作られた構成部材を切断する方法は、純粋に説明を目的としたものである。類似の構成部材を他の形状に切断したり、プレハブ形成したりして、タンク壁アセンブリをより大きな又はより少ない数の構成部材で構成することもできる。対応する他の実施例において、４つのL字状コーナー・パネルは、２つのU字状パネル又は正方形のフレーム状の単一パネルに置き換えられる。

図３によく示されているように、上述の台座は、ここでは等距離の二つの波型１５又は１６の間の空間５５の約２倍の大きさの窓を必要としている。この目的を達成するために、各列の２つの波型は窓に割り込まれている。しかし、この台座とその近傍のタンク壁の配置は、他の台座寸法にも対応できる。例えばより広い台座に対し、対応する窓は各列のより多くの波型に割り込むことになり、例えば３又は４又はそれ以上の波型に割り込むことになる。また、割り込まれる波型の数を制限することによって、封止薄膜の弾力性を高く維持するために、局所的に幾つかの波型を迂回させることもできる。この可能性を、図９の実施例に示す。

図９において、図３と同一又は類似の構成部材には、同じ参照番号に１００を加えて示している。台座１１０の横方向寸法はより大きくなっており、例えば波型１１５又は１１６の間の空間１５５の約３倍に等しいかそれより大きく、この台座１１０を貫通させるために波型金属薄膜内に形成された窓は、この場合各列の４つの波型の準線に割り込む。しかし、各列で４つの波型に割り込む代わりに、この実施例ではそれぞれ一連の２つの波型１２０、１２１に割り込み、他の一連の２つの波型１５８、１５９は、局所的に本来の準線に対して台座１１０からオフセットされ、割り込まれないようになっている。

この目的を達成するために、封止障壁１０６は２つの同心の正方形な窓１２５、１６０のところで変形されている。窓１６０の外側では、封止障壁１０６は等間隔をあけて配置された縦方向の波型１１５と横手方向の波型１１６を有する封止板１１１で構成されている。窓１６０と窓１２３の間では、封止障壁１０６は他の波型封止板、即ちここでは２つの全体的にコの字状の板１６１に連なっており、そこでは波型が異なる間隔で、即ちここでは間隔を狭めて配置されている。板１６１の波型は、波型１５８、１５９に対してそれぞれ台座１１０からオフセットされた中央よりのセグメント１６２、１６３で構成されている。最後に、窓１２５の高さレベルとその内側での封止障壁１０６の構造は、図３の実施例と同じである。

窓１６０の内側の中央よりのセグメント１６２又は１６３と窓１６０の外側に設けられた波型の部分１５８又は１５９とを接続するために、屈曲部１７０が用いられている。

図１０は、屈曲部１７０の１つの実施例を示している。屈曲部１７０は、封止態様で封止障壁１０６のそれぞれの板１１１、１１６とそして隣接した屈曲部１７０と溶接されることを意図された２つの部分１７１、１７２からなる基板と、その準線が選択された角度、例えば１３５度を形成する屈曲波型１７４と、を備えている。屈曲波型１７４は、封止態様で波型１５８又は１５９の隣接端部と接続され、かつ隣接する屈曲部１７０の屈曲波型１７４と接続されることを意図している。基板の部分１７１と１７２の間の段差１７３の大きさは、封止板１１１又は１６１又は屈曲部１７０を作るのに用いられた金属板の厚さに略等しい。同じ厚みの金属板が、これらの様々な部品に対して用いられるのが好ましい。

図示しない別の実施例において、例えばより小さな直径の台座に対して適している、すべての波型の準線が窓によって割り込まれ、例えば図３のような各連で２つの波型が、図９の波型１５８、１５９のように窓を横切るようにオフセットされて迂回している。この実施例において、どの波型も台座の高さレベルで端末片によって割り込まれていないので、薄膜の弾力性は向上している。

上記実施例において、第１封止障壁は相互に直交する２連の波型を有する金属板によって作成される。しかし、波型金属薄膜の他の種類も、より少ない又はより多い波型及び／又は波型の異なる配置を備えた類似の方法に対して用いることができる。

複数の特定の実施例を用いて本発明について記載してきたが、それらに限定されるものではなく、これらの手段の技術的に等価なものとその組み合わせは、本発明の範囲内であることは明らかである。

備えるという動詞の使用と、その活用形は、請求項に記載されたもの以外の他の要素や他の工程の存在を除外するものではない。明示されていない限り、「ａ」又は「ａｎ」という不定冠詞の使用は、その要素又は工程が複数存在する場合を除外するものではない。複数の手段又はモジュールが、同じハードウエア要素によって表現することができる。

請求項において、括弧内の参照符号は、請求項を限定するものと解釈すべきではない。

Claims (18)

1. 支持構造（４）に沿って設けられたタンク壁（３）を有する前記支持構造（４）に設けられた封止され絶縁されたタンクであって、
   前記タンク壁が、
   封止障壁（６、１０６）と、
   前記封止障壁と前記支持構造の間に設けられて、前記封止障壁のための支持面を有する熱絶縁障壁（７、２２、２６）と、
   タンク内に浸された設備のための台座（１０、１１０）と、を備えており、
   前記封止障壁が、前記台座周りの窓（２５）によって割り込まれた少なくとも一連の平行な波型（１５、１１５）を有する波型金属シート層を備え、
   前記台座が、前記波型金属シート層内の前記窓を通って縦方向に延在し、前記支持構造に当接する第１端部と、タンク内に突出して前記金属シート層から距離を空けて前記設備を支持する第２端部とを有し、
   前記封止障壁が、前記台座周りの窓に設けられて前記台座を封止態様で窓を区切る前記波型金属シート層の縁部と接続する接続部（２４、４５、５０）を備え、
   前記窓（２５、１２５）は、前記少なくとも一連の複数の平行な波型（２０、１２０、１５８）から延びる準線に割り込み、前記台座は、２列の平行に延びる波型（２０、１２０）の準線（Ａ）の間の中央に位置することを特徴とするタンク。
2. 前記台座が少なくとも１つの凸状側面（１３）を有し、
   前記台座が中央に位置する２つの波型（２０，１２０）の準線が、前記台座の前記凸状側面と交差することを特徴とする請求項１に記載のタンク。
3. 前記窓が、前記少なくとも一連の偶数番目の平行線の準線に割り込むことを特徴とする請求項１又は２に記載のタンク。
4. 前記窓が、前記少なくとも一連の２つの平行な波型の準線に割り込むことを特徴とする請求項３に記載のタンク。
5. 前記台座が、２つの波型の準線の略中央に位置していることを特徴とする請求項１ないし４のいずれか１項に記載のタンク。
6. 前記台座が、円形断面を有していることを特徴とする請求項１ないし５のいずれか１項に記載のタンク。
7. 前記少なくとも一連の平行な波型（１５，１１５）が、等距離に配置されていることを特徴とする請求項１ないし６のいずれか１項に記載のタンク。
8. 前記封止障壁の内面の側面に突出する前記波型（１５、１１５）が、流体と接触することを目的としたものであることを特徴とする請求項１ないし７に記載のタンク。
9. 前記接続部が、前記台座から距離をおいて設けられた複数の端部（５０、１５０）を備え、前記端部が、前記台座を中心とする２つの波型（２０、１２０）の割り込まれた端部に隣接するように設けられていることを特徴とする請求項１ないし８のいずれか１項に記載のタンク。
10. 前記台座が、縦方向の軸がタンク壁と略垂直な全体的に筒状の中空の容器（１３、１４）と、前記容器を封止態様で遮蔽して前記封止障壁の連続性を前記台座の高さレベルまで形成する横方向遮蔽壁（１９）と、を備えていることを特徴とする請求項１ないし９のいずれか１項に記載のタンク。
11. 前記接続部が、前記波型金属シート層（１１、１１１）の高さレベルで前記台座の周辺壁と接合した環状板（２４）を備えていることを特徴とする請求項１ないし１０のいずれか１項に記載のタンク。
12. 前記接続部が、前記環状板と溶接された第１縁部と、前記窓を区切る前記波型金属シート層の前記縁部と溶接された第２縁部と、を有する中間板（４５、１４５）を備えていることを特徴とする請求項１ないし１１のいずれか１項に記載のタンク。
13. 前記熱絶縁障壁が、第１封止障壁と称される前記封止障壁（６）の側に設けられた第１熱絶縁障壁（２６）と、前記支持構造の側に設けられた第２熱絶縁障壁（２２）とを備え、
    前記タンク壁が前記第１と第２熱絶縁障壁の間に設けられた第２封止障壁（２３、３２、３６、３８）を備え、
    前記第２封止障壁が封止態様で前記台座の周辺壁（１３）と結合している
    ことを特徴とする請求項１ないし１２のいずれか１項に記載のタンク。
14. 前記接続部が、前記少なくとも一連の平行な波型（１１５）に対して平行で、前記窓によって割り込まれた準線の一つに対して前記台座から横方向にオフセットした線上に設けられた平行な波型（１６２）を有する接続板（１６１）と、それぞれが前記接続板の前記波型の一端を前記波型（１５８）の端部と結合させ、その準線が前記窓によって割り込まれるように設けられた屈曲部（１７０）と、を備え、
    前記接続板の前記波型（１６２）と２つの前記屈曲部が、その準線が封止態様で前記窓に割り込まれた波型（１５８）を、前記台座（１０）から横方向にオフセットした線に沿って延長するように設けられている
    ことを特徴とする請求項１ないし１３のいずれか１項に記載のタンク。
15. 前記波型金属シート層が、第１の一連の平行な波型（１５、１１５）と、前記第１の一連の平行な波型と交点で交差する第２の一連の平行な波型（１６、１１６）と、を備え、
    前記窓が、前記第１の一連の平行な波型の第１複数本の準線及び／又は前記第２の一連の平行な波型の第２複数本の準線に割り込み、
    前記台座が、前記第１複数本のうちの２本の平行な波型の準線（Ａ）の間及び／又は前記第２複数本のうちの２本の平行な波型の準線（Ｂ）の間の中央に位置することを特徴とする請求項１ないし１４のいずれか１項に記載のタンク。
16. 前記第１の一連の平行な波型が、前記第２の一連の平行な波型と直交していることを特徴とする請求項１５に記載のタンク。
17. 前記窓（２５、１２５）が、前記第１の一連の平行な波型と平行な２側面と、前記第２の一連の平行な波型と平行な２側面とを有する四辺形であることを特徴とする請求項１５又は１６に記載のタンク。
18. 前記台座（１０、１００）が、前記タンクから流体を放出するためのマストの基部に設けられていることを特徴とする請求項１ないし１７のいずれか１項に記載のタンク。

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