以下、本発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、以下の説明により本発明が限定されるものではない。また、以下の説明における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。以下においては、文字入力装置の一例である携帯電子機器として携帯電話機を例として説明するが、本発明の適用対象は携帯電話機に限定されるものではなく、例えば、PHS(Personal Handyphone System)、PDA、ポータブルナビゲーション装置、ゲーム機等に対しても本発明は適用できる。また、以下に示す実施形態では、放送波として、携帯電話・移動体端末向けの1セグメント部分受信サービス、いわゆるワンセグ放送を受信する場合として説明するが、放送波はこれに限定されない。放送波としては、例えば、12セグメントの地上デジタル放送や、アナログ放送、デジタルラジオ放送の場合にも用いることができる。
図1は、本発明の文字入力装置の一例である携帯電子機器の一実施形態の概略構成を示す正面図である。図2は、図1に示す携帯電子機器の側面図である。まず、携帯電子機器の構成を説明する。携帯電子機器1は、無線通信機能を備えた携帯電話機である。携帯電子機器1は、筐体1Cが第1筐体1CAと第2筐体1CBとで開閉可能に構成された、折り畳み式の携帯電話機である。なお、図1、図2は、携帯電子機器1を開いた状態である。
第1筐体1CAには、表示部として、図1に示すメインディスプレイ2Mが設けられる。メインディスプレイ2Mは、所定の画像として、携帯電子機器1が受信を待機している状態のときに待ち受け画像を表示したり、携帯電子機器1の操作を補助するために用いられるメニュー画像を表示したりする。また、図1に示すように、第1筐体1CAには、携帯電子機器1の通話時に音声を発するレシーバ6が設けられている。また、第1筐体1CAには、着信音や、音声を出力するスピーカ(図示省略)も設けられている。
第2筐体1CBには、通話相手の電話番号や、メール作成時等に文字を入力するための操作キー3が複数設けられ、また、メインディスプレイ2Mに表示されるメニューの選択及び決定や画面のスクロール等を容易に実行するための方向及び決定キー4が設けられる。なお、操作キー3及び方向及び決定キー4は、携帯電子機器1の操作部28(図3参照)を構成する。また、第2筐体1CBには、携帯電子機器1の通話時に音声を受け取るマイク5が設けられる。また、第2筐体1CBは、メインディスプレイ2Mの反対側の面にもサブディスプレイ(図示省略)が設けられている。
また、第1筐体1CAと第2筐体1CBとは、ヒンジ18で連結されている。これによって、第1筐体1CA及び第2筐体1CBは、ヒンジ18を中心としてともに回動して、互いに遠ざかる方向及び互いに接近する方向(図2の矢印Rで示す方向)に回動できるように構成される。第1筐体1CAと第2筐体1CBとが互いに遠ざかる方向に回動すると携帯電子機器1が開き、第1筐体1CAと第2筐体1CBとが互いに接近する方向に回動すると携帯電子機器1が閉じる。
次に、携帯電子機器1の機能と制御部との関係を説明する。図3は、図1に示す携帯電子機器の機能の概略構成を示すブロック図である。図3に示すように携帯電子機器1は、主制御部22と、記憶部24と、通信部26と、操作部28と、入力データ取得部29と、音声処理部30と、表示部32と、表示制御部33と、ワンセグ受信部36と、GPS受信部38とを有する。
主制御部22は、携帯電子機器1の全体的な動作を統括的に制御する処理部、例えばCPU(Central Processing Unit)である。すなわち、携帯電子機器1の各種の処理が、操作部28の操作や携帯電子機器1の記憶部24に保存されるソフトウェアに応じて適切な手順で実行されるように、通信部26、表示部32、ワンセグ受信部36等の動作を制御する。主制御部22は、記憶部24に保存されているプログラム(例えば、オペレーティングシステムプログラム、アプリケーションプログラム等)に基づいて処理を実行する。また、主制御部22は、ワンセグ受信部36の感度を検出する感度検出ソフトウェアと、ワンセグ受信部36で受信するテレビ番組の状態を判定する判定ソフトウェアと、操作者等に状態を報知する報知ソフトウェアと、操作者を案内するナビゲーションソフトウェアと、所定の天候情報を取得する天候情報取得ソフトウェア等に基づいて各種処理も実行する。なお、各種処理については、後ほど説明する。
記憶部24には、主制御部22での処理に利用されるソフトウェアやデータが保存されている。具体的には、上述した各種ソフトウェアである感度検出タスク52と、判定タスク54と、報知タスク56と、ナビゲーションタスク58と、天候情報取得タスク60とが記憶されている。記憶部24には、さらに、ワンセグ受信部36で受信したデータに基づいてテレビ放送を行うソフトウェアや、文字入力処理を行うソフトウェアや、メール等の情報の送受信を行うソフトウェアも保存されている。
通信部26は、基地局によって割り当てられるチャネルを介し、基地局との間でCDMA方式などによる無線信号回線を確立し、基地局との間で電話通信及び情報通信を行う。
操作部28は、例えば、電源キー、通話キー、数字キー、文字キー、方向キー、決定キー、発信キーなど、各種の機能が割り当てられた操作キー3と、方向及び決定キー4とで構成され、これらのキーがユーザの操作により入力されると、その操作内容に対応する信号を発生させる。そして、発生した信号は、ユーザの指示として入力データ取得部29へ入力される。
入力データ取得部29は、操作部28から発生した信号と、入力の設定に基づいて、制御信号を生成し、生成した制御信号を主制御部22に入力する。また、入力データ取得部29は、操作キーの押下を検出し、例えば、押下の回数に基づいて配列順番の文字の中で表示させる(選択する)文字を決定する。
音声処理部30は、マイク5に入力される音声信号やレシーバ6から出力される音声信号の処理を実行する。
表示部32は、液晶ディスプレイ(LCD、Liquid Crystal Display)や、有機EL(Organic Electro−Luminescence)パネルなどで構成された表示パネル(上述したメインディスプレイ2M等)を備え、主制御部22から表示制御部33を介して供給される映像データに応じた映像、画像データに応じた画像を表示パネルに表示させる。なお、表示部32は、第2筐体1CBの裏面側、つまりメインディスプレイ2Mが配置されている面とは反対側の面にサブディスプレイを有する。
ワンセグ受信部(ワンセグチューナ)36は、複数のチャンネルを有する地上デジタル放送、本実施形態では、ワンセグ放送の所定チャンネルの電波を受信するTVアンテナを有し、TVアンテナで受信した受信信号を処理し、主制御部22に送る。一例としては、ワンセグ受信部36は、同調装置により、TVアンテナで受信した受信信号に増幅、検波、周波数変換などの信号処理を行い、デジタル信号、本実施形態では、MPEG−2 TS(Transport Stream)に変換して主制御部22に出力する。出力されたデジタル信号は、主制御部22で駆動されるアプリケーションプログラムにより、処理され、表示部32のディスプレイ2Mに表示されたり、記憶部24に記憶されたりする。また、音声は、レシーバ6や、別途、設けられたスピーカから出力される。
GPS受信部38は、GPS衛星から発信されるGPS信号を受信する受信部である。また、GPS受信部38は、受信したGSP信号から携帯電子機器1の緯度経度を算出し、算出した緯度経度の情報を主制御部22に送る。
次に、記憶部24に記憶されている感度検出タスク52と、判定タスク54と、報知タスク56と、ナビゲーションタスク58と、天候情報取得タスク60について説明する。なお、各タスクは、主制御部22により記憶部24から読み出され、ソフトウェアとして実行されることで上記処理を行う。なお、以下で説明するタスクの機能は、ソフトウェアとして実行される機能である。
感度検出タスク52(正確には、感度検出タスク52を読み出して実行される感度検出ソフトウェア)は、ワンセグ受信部36で受信されるテレビ放送の電波の感度を検出する。つまり、テレビ放送として送られる電波の情報をどの程度受信しているかを検出する。ここで、受信感度は、受信した電波を複合化して映像化し映像化可能な領域に基づいて算出したり、受信した電波の信号の欠損率から算出したり、C/N値に基づいて算出したりすることで検出する。
判定タスク54(正確には、判定タスク54を読み出して実行される判定ソフトウェア)は、感度検出タスク52(正確には、感度検出ソフトウェア)で検出した受信感度に基づいて、ワンセグ受信部36で受信したテレビ放送の録画の状態を判定する。なお、判定タスク54は、予約録画が設定された場合は、感度検出タスク52で検出した受信感度、さらには、設定に応じて、天候情報取得タスク60によりテレビ放送を録画した場合の録画状態を推定し、推定結果に基づいて判定を行う。
報知タスク56(正確には、報知タスク56を読み出して実行される報知ソフトウェア)は、判定タスク54(正確には、判定ソフトウェア)で判定された結果を、操作者に報知する。なお、判定タスク54は、設定によって、画像表示、音、光、振動等、種々の方法で操作者に判定結果を報知する。なお、画像は、表示部32に表示し、音声は、レシーバ6やスピーカ(図示省略)から出力させ、光は、表示部32や、LED(図示省略)等から出力させ、振動は、バイブ機能に利用される加振部により出力させるようにすればよい。
ナビゲーションタスク58(正確には、ナビゲーションタスク58を読み出して実行されるナビゲーションソフトウェア)は、携帯電子機器1の使用時に、GPS受信部38で受信した位置情報と、感度検出タスク52(正確には、感度検出ソフトウェア)で検出した受信感度の情報とから、受信感度が一定以上(つまり一定よりも大きい受信感度)となる位置情報を検出して記憶部24に記憶させる。さらに、ナビゲーションタスク58は、必要に応じて、記憶部24に記憶させた位置情報と、GPS受信部38で受信した位置情報とに基づいて、受信感度がより向上する位置を検出し、操作者を、該受信感度が向上する位置に案内する案内情報を出力させる。なお、ナビゲーションタスク58は、案内情報を音声や、画面表示で出力させる。また、案内情報としては、目的地の位置を出力するようにしても、移動方向を出力するようにしてもよい。
天候情報取得タスク60(正確には、天候情報取得タスク60を読み出して実行される天候情報取得ソフトウェア)は、通信部26を介して、外部情報機関から、天候の情報を取得する。なお、この時、天候情報取得タスク60は、GPS受信部38から取得した位置情報に基づいて位置を特定し、ワンセグ放送の録画の予約時間から時間を特定し、該当する位置と時間の天気情報を取得する。なお、取得した情報は判定タスク54に送られる。記憶部24に記憶され、主制御部22で処理される各タスク(ソフトウェア)は、以上のような機能である。
次に、携帯電子機器1の動作、操作部28に入力される操作と、主制御部22における処理について説明する。ここで、図4−1及び図4−2は、携帯電子機器の処理動作の一例を示すフロー図であり、図5−1及び図5−2は、携帯電子機器の動作を説明するための説明図である。なお、図4−1及び図4−2に示すフロー図は、1つの処理工程を2つの図に分割して示している。また、図4−1及び図4−2に示すフロー図の処理を行う場合、主制御部22は、必要に応じて記憶部24から感度検出タスク52、判定タスク54、報知タスク56、ナビゲーションタスク58を読み出し、各ソフトウェアを起動させる。
まず、操作者により録画、または、予約録画の指示が入力されると、主制御部22は、ステップS12として、ワンセグの感度を検出する。具体的には、主制御部22は、感度検出タスク52を読み出し起動したソフトウェアにより処理を行い、ワンセグ受信部36が受信した信号に基づいて受信感度を算出する。
主制御部22は、ステップS12で受信感度を検出したら、ステップS14として、検出したワンセグの受信感度レベルを3段階で判定する。具体的には、主制御部22は、判定タスク54を読み出し起動したソフトウェアにより処理を行い、ステップS12で検出した受信感度から受信感度レベルを判定する。ここで、受信感度レベルは、テレビ放送の電波をほとんど受信できず、画像が止まったり、表示できなかったりする状態をレベル1とし、画像にノイズが入るが画像が止まったりしない状態をレベル2とし、テレビ放送の電波を問題なく受信することができ、基本的にノイズが入ることなく画像を表示することができる状態をレベル3と設定した。なお、具体的な各レベルの閾値は、実験等に基づいて予め設定されている。つまり、主制御部22は、ステップS12で検出した受信感度と各レベルの閾値とを比較して、受信感度レベルを算出することができる。
主制御部22は、ステップS14でレベルを算出したら、ステップS16として、検出した感度レベルがレベル3であるかを判定する。つまり、主制御部22は、ステップS16で、受信感度が問題なくテレビ放送を録画できるレベルであるかを判定する。
主制御部22は、ステップS16で感度レベルがレベル3ではない(No)、つまり、レベル1またはレベル2であると判定したら、ステップS18として、報知ソフトを用いて感度を通知する。例えば、感度レベルがレベル1であることを、画面表示として報知する場合は、図5−1に示すように、メインディスプレイ2Mに「受信状態 レベル1 端末を移動してください」と表示させたり、図5−2に示すように、サブディスプレイ2Sに「受信状態 レベル1 端末を移動してください」と表示させたりする。なお、筐体1Cが開状態の場合は、メインディスプレイ2Mにメッセージを表示させ、筐体1Cが閉状態の場合は、サブディスプレイ2Sにメッセージを表示させればよい。
主制御部22は、ステップS18で感度の通知を行ったら、ステップS20として、ナビゲーションソフト58を起動させる。つまり、主制御部22は、記憶部24からナビゲーションタスクを読み出し、ナビゲーションソフトを起動させる。主制御部22は、ステップS20でナビゲーションソフトを起動させたら、ナビゲーションソフトにより、より受信感度が高くなる位置への案内を開始する。具体的には、主制御部22は、記憶部24から蓄積させた位置と受信感度との関係を読み出し、さらに、GPS受信部38により現在の位置を検出し、現在の位置と、位置と受信感度との関係とから、現在の位置よりも受信感度の高くなる位置を検出し、検出した位置への案内を開始する。
主制御部22は、ステップS20でナビゲーションソフトを起動し、案内を開始したら、ステップS22として、感度を検出し、報知ソフトを用いて感度を通知する。つまり、主制御部22は、ナビゲーションソフトにより案内をしている間も、感度検出ソフト、判定ソフトにより受信感度レベルを検出し、検出した受信感度レベルをステップS18と同じ様に報知する。
主制御部22は、ステップS22で感度を報知したら、ステップS24としてユーザ(操作者)判定がOKであるかを判定する。つまり、操作者により現状の感度で録画を行うという決定が入力されたかを判定する。なお、録画を行うという決定が、ユーザ判定OKとなる。主制御部22は、ステップS24でユーザ判定がOKである(Yes)と判定されたら、ステップS30に進む。なお、主制御部22は、ユーザ判定がOKとされた場合は、ナビゲーションソフトの駆動を停止し、案内を終了する。
また、主制御部22は、ステップS24でユーザ判定がOKではない(No)と判定されたら、ステップS26として、録画開始5分前であるかを判定する。つまり、主制御部22は、録画開始までの時間が5分より短いかを判定する。主制御部22は、ステップS26で録画開始5分前ではない(No)、つまり、録画開始まで、5分以上あると判定したら、ステップS22に進み、ステップS22とステップS24の処理を繰り返す。また、主制御部22は、ステップS24で録画開始5分前である(Yes)、つまり、録画開始までの時間が5分より短いと判定したら、ステップS44に進む。
次に、主制御部22は、ステップS16で感度レベルがレベル3である(Yes)と判定したら、また、ステップS24でユーザ判定がOKと判定されたら、ステップS30として、録画開始5分前に再度ワンセグの感度を検出する。つまり、主制御部22は、録画開始5分前となったら、ステップS12と同様にワンセグの感度を検出する。
主制御部22は、ステップS30で受信感度を検出したら、ステップS32としてワンセグの受信感度レベルを3段階で判定する。なお、判定方法は、ステップS16と同様であるので詳細な説明は省略する。主制御部22は、ステップS34で感度レベルがレベル3である(Yes)と判定したらステップS49に進む。
また、主制御部22は、ステップS34で感度レベルがレベル3ではない(No)と判定したら、ステップS36として、報知ソフトを用いて感度を通知する。なお、報知方法は、ステップS18と同様の報知方法を用いることができる。主制御部22は、ステップS36で感度を通知したら、ステップS38として、ユーザ操作があるかを判定する。なお、ユーザ操作は、任意の操作としてもよく、予め設定された操作としてもよい。また、画面に端末を移動させるか否かを問い合わせるメッセージを表示させ、移動させる旨の決定の入力があった場合は、ユーザ操作があったと判定してもよい。
主制御部22は、ステップS38でユーザ操作がない(No)と判定した場合は、感度改善の意思はないもしくはユーザがその場にいないと判定し、ステップS40として、録画開始1分前であるかを判定する。つまり、録画開始までの時間が1分より短いかを判定する。主制御部22は、ステップS40で録画開始1分前ではない(No)、つまり録画開始までの時間が1分以上あると判定したら、ステップS38に進み、ユーザ操作があるかを判定する。つまり、主制御部22は、録画開始1分前まで、ユーザ操作があるかの判定を繰り返す。また、主制御部22は、ステップS40で録画開始1分前である(Yes)と判定したら、ステップS49に進む。
また、主制御部22は、ステップS38でユーザ操作あり(Yes)と判定したら、受信感度レベルの改善の意思ありと判定して、ステップS42として、ナビゲーションソフトを起動させ、案内を開始する。
主制御部22は、ステップS42でナビゲーションソフトを起動させたら、または、ステップS26でYesと判定したら、ステップS44として、感度を検出し、報知ソフトを用いて感度を通知する。なお、報知方法は、ステップS22と同様の方法である。
主制御部22は、ステップS44で感度を報知したら、ステップS46としてユーザ(操作者)判定がOKであるかを判定する。主制御部22は、ステップS46でユーザ判定がOKである(Yes)と判定されたら、ステップS49に進む。なお、主制御部22は、ユーザ判定がOKとされた場合は、ナビゲーションソフトの駆動を停止し、案内を終了する。
また、主制御部22は、ステップS46でユーザ判定がOKではない(No)と判定されたら、ステップS48として、録画開始1分前であるかを判定する。主制御部22は、ステップS48で録画開始1分前ではない(No)、つまり、録画開始まで、1分以上あると判定したら、ステップS44に進み、ステップS44とステップS46の処理を繰り返す。また、主制御部22は、ステップS48で録画開始1分前である(Yes)、つまり、録画開始までの時間が1分より短いと判定したら、ステップS49に進む。
主制御部22は、ステップS34、ステップS40、ステップS46またはステップS48でYesと判定されたら、ステップS49として予約録画を実行する。つまり、主制御部22は、予約録画の時間となったら、ワンセグ受信部36で録画予約されているチャンネルの番組のテレビ放送を受信し、受信したテレビ放送の情報を記憶部24に記憶させる。主制御部22は、ステップS49で予約録画を実行したら、処理を終了する。
このように、録画予約時に受信感度レベルを検出し、操作者に通知することで、操作者は、予約録画した番組が、良好に録画できる状況か否かを知ることができ、期待した品質で録画ができていない、画像が映らない状態で録画されている等の事態の発生を抑制することができる。また、操作者は、録画開始前に、より受信感度レベルがよい位置(より大きい受信感度となる位置)を探すか否かの判断を行うことができ、より受信感度レベルがよい位置を見つけることでよりよい品質で予約番組を録画することができる。また、録画するか否かの判断もできるため、受信感度レベルの問題で視聴できない番組を録画しないようにすることができ、電力を節約することができる。また、操作者が事前に受信感度レベルを知ることができることで、携帯電子機器1で録画できない場合は、家の録画機器で録画する等、代替手段で録画を実行することができ、録画漏れを防止することができる。
また、ナビゲーションタスク(ナビゲーションソフト)により、より受信感度が良好な位置を案内することで、操作者は、受信感度が良好な位置を短時間で発見することができ、操作者は少ない労力で、より良好な受信感度で予約番組を録画することができる。
ここで、上記実施形態では、画面表示により受信感度レベルを報知したが、報知方法は特に限定されず、上述したように音声、光、振動等、種々の通知方法を用いることができる。例えば、LED等の発光部で発光させる光の色や、光量、発光方法(例えば点滅)を受信感度レベルに応じて変化させるようにすればよい。また、振動により受信感度レベルを通知する場合も、振動の強度や、振動パターンを受信感度レベルに応じて変化させるようをすればよい。
また、受信感度レベルがレベル3(つまり良好)ではない場合は発光させ、レベル3になったら発光させないようにしてもよく、同様に、受信感度レベルがレベル3ではない場合は加振部により筐体を振動させ、レベル3になったら振動させないようにしてもよい。このように受信感度レベルが良好になるまで発光、振動させるように設定することで、発光が停止、または振動が収まったら、受信感度レベルが良好であると判定することができる。このように、光、振動、音等のON/OFFで良好であるか否かを通知することで、操作者は、受信感度レベルが良好であるか否かを直感的に、また簡単に理解することができる。なお、主制御部22は、報知方法は、種々の方法の中から、予め設定された方法で通知を行うようにすればよい。
また、上記実施形態では、受信感度レベルを3段階で設定したが、受信感度レベルは、何段階で設定してもよい。また、各レベルの設定値も種々の設定とすることができる。例えば、受信感度レベル3は、一定範囲で電波状態が変化してもノイズが発生しない程度の余裕を持たせた感度としてもよい。
また、主制御部22は、所定時間時、例えば、予約時間の1分前、5分前、また、予約入力時から一定時間経過しても、受信感度レベル、適切なレベル(本実施形態ではレベル3)とならない場合は、通信部26を介して、他の通信録画機器、例えば、他の携帯電子機器、家庭用録画機、サーバ等と通信を行い、録画入力された番組を他の通信録画機器で録画させるようにしてもよい。これにより、携帯通信機器で、適切な録画が困難な場合は、他の通信録画機器で適切に録画させることが可能となり、操作者は、予約録画した番組を適切に、視聴することが可能となる。
ここで、上記実施形態では、受信感度を現状の受信感度のみから算出したが、録画時の天候情報を加味して、受信感度を算出するようにしてもよい。以下、図6及び図7を用いて説明する。図6は、携帯電子機器の処理動作の他の例を示すフロー図であり、図7は、携帯電子機器の動作を説明するための説明図である。なお、図6に示すフロー図は、感度検出タスク52と天候情報取得タスク60とにより実行される。
まず、上記実施形態のように、録画指示が入力され、ステップS12等、受信感度を検出する処理となったら、主制御部22は、ステップS50として、GPS及びWEBからユーザ及び電波塔の位置情報を取得する。つまり、GPS受信部38により受信した位置情報に基づいて、ユーザ(操作者)つまり携帯電子機器1の現在の位置を検出する。また、通信部26を用いWEB上のデータベース等から電波塔の位置情報を検出する。なお、取得する電波塔の位置情報は、携帯電子機器1の現在の位置における、ワンセグ受信部36が受信する録画チャンネルの電波を発信する電波塔の位置である。
主制御部22は、ステップS50でユーザと電波塔の位置情報を検出したら、ステップS52として、ユーザ及び電波塔付近の現在と予約録画時間帯の天候情報を取得する。具体的には、主制御部22は、通信部26を用いWEB上のサイト、データ発信源と通信を行い、ユーザ付近及び電波塔付近の天候情報を取得する。また、主制御部22は、天候情報として現在の天候情報と予約録画時間帯の天候情報の両方を取得する。
主制御部22は、ステップS52でユーザ及び電波塔付近の予約録画時間帯の天候情報を取得したら、ステップS54として、ユーザと電波塔とを結んだ直線上の現在と予約録画時間帯の天候情報を取得する。具体的には、主制御部22は、通信部26を用いWEB上のサイト、データ発信源と通信を行い、ユーザと電波塔とを直線で結んだ領域、つまり、ユーザと電波塔との間の天候情報を取得する。また、主制御部22は、天候情報として、現在の天候情報と予約録画時間帯の天候情報の両方を取得する。
主制御部22は、ステップS54で天候情報を取得したら、ステップS56として、受信感度を算出する。つまり、ステップS52、ステップS54で取得した現在と予約録画時間帯の天候情報及び感度検出タスク52により検出した受信感度に基づいて、予約録画時間帯における受信感度を算出する。例えば、現在と予約録画時間帯の天候に変化がない場合は、感度検出タスク52により検出した受信感度をそのまま受信感度として算出する。また、天候が悪化する場合、つまり、天候が晴れ/曇りから雨/雪、晴れ/曇りから雷等に変化する場合は、感度検出タスク52により検出した受信感度を所定割合低下させて、受信感度を算出する。さらに、天候が回復する場合、つまり、天候が雨/雪から晴れ/曇り、雷から雨/雪等に変化する場合は、感度検出タスク52により検出した受信感度を所定割合向上させて、受信感度を算出する。ここで、天候に対する受信感度は、例えば、晴れ/曇りの場合が最もよく、雨/雪、雷の順で悪化する。
主制御部22は、ステップS56で受信感度を算出したら、処理を終了する。なお、受信感度の検出処理は、終了するが、主制御部22は、ステップS56で算出した受信感度に基づいて、上述した各種処理を行う。ここで、天候情報も加味して受信感度レベルを算出した場合は、図7に示すように、受信(感度)レベルの予測値として受信レベルを表示させるようにする。また、その際、雨/雪、雷等の受信レベルが低下する天候の場合は、天候によって、受信感度レベルが変化する可能性がある点を表示させることが好ましい。
このように、天候情報を取得し、その天候情報の変化に基づいて受信感度レベルを算出することで、予約録画時の受信感度をより正確に算出することができる。これにより、より適切にテレビ放送を録画することが可能となり、無駄な録画等が発生することを抑制することができる。
なお、上記実施形態では、天候を晴れ/曇り、雨/雪、雷の3つに分類させたが、本発明はこれに限定されず、種々の設定とすることができる。また、ユーザ、電波塔付近の天候、また、ユーザと電波塔との間の天候の状態、例えば雲の量、質、種類、雨が降っている領域の大きさ等も加味して、受信感度を算出することが好ましい。これにより、より正確な受信感度を算出し、予測することができる。
なお、上記実施形態では、より正確に予約録画時の感度レベルを予測できるため、感度検出タスク52で検出した受信感度に基づいて感度レベルを算出するようにしたが、つまり、図4−1のステップS12等の受信感度を算出するために天候情報を利用したが、本発明はこれに限定されない。
例えば、受信感度を検出せずに、天候情報のみで、予約録画時の受信感度レベルを予測するようにしてもよい。つまり、録画予約時の天候情報を取得し、その天候情報が、晴れ/曇り、雨/雪、雷のいずれかで受信感度レベルを予測するようにしてもよい。より具体的には、晴れ/曇りのときは感度良好と判定し、雨/雪のときは感度悪化の可能性ありと判定し、雷の場合は、感度悪化の可能性大と判定し、その旨を操作者に報知する。このように、予約録画時の天候情報のみに基づいて判定した場合でも、適切に録画できるかを操作者が知ることができる。また、天候の変化に基づいて判定することで、現在は良好にテレビ放送を受信できている場合でも予約録画時には、適切に受信できない状態になる可能性の有無を知ることができる。これにより、必要に応じて、電波の最もよい位置に携帯電子機器1を移動させたり、別の録画機器で番組の録画を試みたりすることができる。
次に、図8及び図9を用いて、携帯電子機器1の動作の他の例を説明する。ここで、図8及び図9に示す動作は、携帯電子機器1で録画した番組を再生させる際の動作の一例である。ここで、図8は、携帯電子機器の処理動作の他の例を示すフロー図であり、図9は、携帯電子機器の動作を説明するための説明図である。なお、図8に示すフロー図の制御は、上述した判定タスクと、報知タスクにより実行することができる。
まず、操作者により再生する録画番組が選択されたら、主制御部22は、ステップS60として、再生するデータの先頭から1分間のデータ(パケット)を取り込む。つまり、再生する録画番組の最初の1分間のデータを記憶部24から取り出す。
主制御部22は、ステップS60で録画番組のデータを取り出したら、ステップS62として、取り込んだデータをサーチして、連続したパケットエラーやドロップの割合を検出する。つまり、主制御部22は、1分間分のデータを解析し、記憶しているデータのエラーや、データの欠落が発生している割合を検出し、1分間分の動画の中で再生可能なデータの割合を検出する。また、再生可能であってもブロックノイズ等のノイズが発生する割合も検出する。主制御部22は、エラー等の割合を検出することで、有効データの割合を検出する。なお、有効データとは、問題なく再生が可能な動画、つまり、ブロックノイズが発生する動画や、再生不可ではない動画のデータである。また、有効データの判定方法は特に限定されず、上述と同様に録画する際に同時に取得したC/N値から判定するようにしてもよい。
主制御部22は、ステップS62でエラー等の割合を検出したら、ステップS64として、有効データが95%〜100%であるかを判定する。つまり、主制御部22は、1分間分の動画のデータのうち有効データの割合が95%より大きく100%以下であるかを判定する。なお、有効データが95%〜100%である場合は、録画データを問題なく再生できる。主制御部22は、ステップS64で有効データの割合が95%〜100%である(Yes)と判定したら、ステップS66として、サーチした1分間は「正常再生可能」区間と判定し、ステップS74に進む。
主制御部22は、ステップS64で有効データの割合が95%〜100%ではない(No)と判定したら、ステップS68として、有効データが70%〜95%であるかを判定する。つまり、主制御部22は、1分間分の動画のデータのうち有効データの割合が70%より大きく95%以下であるかを判定する。なお、有効データが70%〜95%である場合は、時々ノイズが入ったり画像が飛んだりするが、画像が止まるほどではない状態で再生することができる。また、有効データが70%以下である場合は、ほとんど再生できなかったり、画像が止まったりする。主制御部22は、ステップS68で有効データの割合が70%〜95%である(Yes)と判定したら、ステップS70として、サーチした1分間は「ノイズが入る」区間と判定し、ステップS74に進む。また、主制御部22は、ステップS68で有効データの割合が70%〜95%はない(No)つまり、有効データの割合が70%以下であると判定したら、ステップS72として、サーチした1分間は「正常再生不可」区間と判定し、ステップS74に進む。このように主制御部22は、ステップS64からステップS72で、有効データの割合に基づいてサーチした1分間のデータが、「正常再生可能」、「ノイズが入る」、「正常再生不可」の3つに分類する。
次に、主制御部22は、ステップS66、ステップS70、ステップS72の処置が終了したら、ステップS74として、全データの取り込みが終了したかを判定する。つまり、選択された番組の再生データの全データの取り込みが終了したかを判定する。
主制御部22は、ステップS74で取り込みが終了していない(No)と判定したら、ステップS76として、次の1分間のデータを取り込みステップS62に進む。つまり、主制御部22は、有効データの割合に基づいて3つの分類のいずれかになるかを判定した1分間のデータの次の1分間のデータを取り込んで、ステップS62からステップS74の処理を行う。主制御部22は、全データの取り込みが終了するまで、上記操作を繰り返し、再生する録画データの全データをそれぞれの有効データの割合に応じて、「正常再生可能」、「ノイズが入る」、「正常再生不可」の3つに分類する。
主制御部22は、ステップS74で全データの取り込みが終了した(Yes)と判定したら、ステップS78として、タイムバーとして画面に表示して処理を終了する。
ここで、図9を用いて、ステップS78で表示される画面の一例を説明する。図9に示すように、表示部32のメインディスプレイ2Mの画面には、録画番組102と、タイムバー104と、凡例106とが表示されている。録画番組102は、操作者により再生すると選択された録画番組を表示している欄である。タイムバー104は、再生する録画データの全データの時間軸を表示しており、各時間帯の有効データの割合に基づいて、「正常再生可能」、「ノイズが入る」、「正常再生不可」の3つの分類のいずれに分類したかを示している。つまり、タイムバー104は、一方の端部が録画番組の最初の1分、他方の端部が録画番組の最後の1分となっており、各時間のデータが、3つの分類のいずれであるかを示している。なお、3つの分類は、色、ドット、ハッチング等を換えて表示されている。凡例106は、「正常再生可能」、「ノイズが入る」、「正常再生不可」がタイムバー104でどのように表示されているかを示すように、各分類と、タイムバー104での表示方法とを対応付けて表示している。このように凡例106により、タイムバー104の各時間帯が3つの分類のいずれの分類であるかを容易に確認することができる。また、図9に示す画面では、全データの時間(つまり、選択された録画データの再生時間)に対して、正常再生可能と判定された時間の割合、つまり、問題なく再生できる画像の再生時間の割合も表示している。
このように、録画番組の再生前に、録画状態、つまり、再生できるか、ノイズが入っているか等を検出し、その検出結果を画面上に表示させることで、録画番組の視聴開始前に、録画番組の状態、再生できない、ノイズが発生する時間帯の有無を認識することができる。これにより、実際に視聴(再生)を開始してから、再生できないため全てを視聴できない、ノイズが入って好適な視聴ができない等に気づくことを防止でき、操作者が無駄な時間を使うことを抑制することができる。また、視聴できない部分を把握できるため、適切に視聴できる時間帯だけ選択して視聴することも可能となる。
なお、上記実施形態では、有効データが95%〜100%のときを「正常再生可能」とし、有効データが70%〜95%のときを「ノイズが入る」とし、有効データが70%未満のときを「正常再生不可」としたが、これらの数値範囲は一例であり、使用者の好み、機器の設定によって適宜設定すればよい。
なお、上記実施形態では、説明の簡略化のために、各例を個別に説明したが、それぞれの実施形態の処理を組み合わせてもよいことは言うまでもない。例えば、予約録画時は、図4−1及び図4−2の処理を行い、再生時は、図8の処理を行うようにしてもよい。