JP5528381B2 - 自動変速機の制御装置 - Google Patents
自動変速機の制御装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5528381B2 JP5528381B2 JP2011067067A JP2011067067A JP5528381B2 JP 5528381 B2 JP5528381 B2 JP 5528381B2 JP 2011067067 A JP2011067067 A JP 2011067067A JP 2011067067 A JP2011067067 A JP 2011067067A JP 5528381 B2 JP5528381 B2 JP 5528381B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- input torque
- value
- automatic transmission
- predicted
- change
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Control Of Transmission Device (AREA)
Description
ΔTengが所定値Aを下回るとき、すなわち、入力トルク予測値Tengの変化率が大きな値から小さな値に変化したときに入力トルク予測値T1に切り替えると、入力トルク実測値T1の応答性は低いことからΔT1は未だ大きい状態であると考えられる(図6参照)。この状態でT1に切り替えると、一旦入力トルク情報は低下した後、再度上昇するというハンチング状態を引き起こすおそれがある。このように入力トルク情報がハンチングすると、この情報を用いて制御を行う油圧機器等の制御性に影響を与えてしまい、適正な制御を行えないという問題がある。
上記第1パターンにおける課題を解決すべく、ΔTengが所定値Aを下回り、更に、ΔT1が所定値Aを下回った場合にTengからT1に切り替えることが考えられる。入力トルク予測値Tengと入力トルク実測値T1の両方の変化率が小さくなった段階であれば、ハンチングは生じないと考えられるからである。しかしながら、入力トルク予測値Tengはその応答性が高いことに起因して、比較的大きな値までオーバーシュートし、その後、安定した値に戻る性質を有する。一方、入力トルク実測値T1はその応答性が遅いことに起因して、なかなか変化率が小さくならない。よって、必要以上に長い期間に亘って入力トルク予測値Tengが使用されてしまい、上述したようにオーバーシュートした値を用いて入力トルク情報を生成してしまうことから精度の悪化を招く。
図2は実施例1の入力トルク情報生成処理を表すフローチャートである。本制御フローは所定周期で繰り返し実行される。
ステップS2では、入力トルク予測値Tengの変化率ΔTengを算出する。
ステップS3では、ΔTengの変化率ΔΔTengの符号を判定する。
ステップS5では、入力トルク実測値T1の変化率ΔT1を算出する。
ステップS7では、入力トルク信号が切り替えられた直後か否かを判断し、直後のときはステップS8に進み、それ以外のときはステップS9に進む。
ステップS8では、時定数を「大」に設定する。これは、入力トルク予測値Tengと入力トルク実測値T1との間に乖離がある場合、切り替えた値をそのまま出力すると、急激な入力トルク変動があったと誤認識するおそれがあることから、大きな時定数を設定し、信号切り替えに伴う急激な変化をなまらせるものである。
ステップS9では、時定数を「小」に設定する。これは、切り替え直後にステップS8において信号を大きくなまらせた後は、ある程度応答よくT1に収束させる必要があることから、時定数を小さくすることで収束性を高める処理を行なうものである。
図3は、実施例1の入力トルク情報生成処理における入力トルク信号切り替え処理を表すマップである。このマップにおいて、左端は入力トルク予測値Tengの変化率の変化率であるΔΔTengの符号を表す。その右隣は入力トルク予測値変化率ΔTengが第1所定値よりも大きいときをT、第1所定値以下のときをFとして表す。その右隣は入力トルク実測値変化率ΔT1が第1所定値よりも大きな第2所定値よりも大きいときをT、第2所定値以下のときをFとして表す。左端は上記情報に基づいた判断結果を表し、判断の結果、入力トルク予測値Tengを使用する場合はTengと、入力トルク実測値T1を使用する場合はT1として表す。
次に、上記制御フローの作用について説明する。図5は実施例1においてΔΔTengが負、かつ、ΔTengがTからFに変化後、ΔT1がTからFに変化した場合における入力トルク信号切り替え処理を表すタイムチャートである。このタイムチャートにおける時刻t=0の状態は、入力トルク予測値Tengを用いて入力トルク信号が生成されており、入力トルク予測値Tengの変化が上昇傾向から一定傾向に変化し始める状態を表す。
まず、ΔTengが第1所定値以下となった段階でTengからT1へ切り替える第1パターンの場合について説明する。この場合、図6のタイムチャートに示すように、T1の変化率は十分に小さくなっておらず、上昇傾向にあることから、入力トルク信号がハンチングするおそれがある。
次に、ΔTengが第1所定値以下となり、かつ、ΔT1も第1所定値以下となった場合に切り替える第2パターンの場合について説明する。この場合、図6のタイムチャートに示すように、T1の変化率は十分に小さくなっているが、それまでにTengがオーバーシュートした値を出力しており、この分だけ入力トルク信号の精度が悪化する。
まず、ΔT1が第2所定値以下となり、かつ、ΔTengが第1所定値以下となった段階でTengからT1に切り替える第3パターンの場合について説明する。この場合、図8のタイムチャートに示すように、T1の変化率が十分に小さくなっているにも関わらずT1を使用しているため、オーバーシュートした値を出力しており、この分だけ入力トルク信号の精度が悪化する。
まず、ΔT1がFからTに切り替わったときにT1からTengに切り替える第4パターンの場合、応答性が悪いT1が変化した後にTengに切り替えることになり、そもそも応答性を確保したいがために切り替えるという目的を達成できない。これを解決するために、ΔΔTengの符号を確認し、正のときは入力トルク予測値Tengを選択し、負のときは入力トルク実測値T1を選択するものである。
(1)自動変速機3への入力トルクに関する入力トルク情報に基づいて自動変速機3の制御を行うATコントローラ20(制御手段)と、車両の走行状態に基づいて入力トルクを予測するエンジントルク推定部10a(入力トルク予測手段)と、自動変速機3内に設けられ入力トルクを検出するトルクセンサ21(入力トルク検出手段)と、入力トルク予測値Tengの変化率の変化率ΔΔTengが負か否かを判断するステップS3(判断手段)と、エンジントルク推定部10aにより予測された入力トルク予測値Tengと、トルクセンサ21により検出された入力トルク実測値T1とに基づいて入力トルク情報を生成する入力トルク情報生成部20a(入力トルク情報生成手段)と、を備え、入力トルク情報生成部20aは、ΔΔTengが負でないと判断された場合であって、かつ、入力トルク予測値の変化率が第1所定値よりも大きい場合は入力トルク予測値Tengに基づいて入力トルク情報を生成し、ΔΔTengが負であると判断された場合であって、かつ、入力トルク実測値T1の変化率ΔT1が第2所定値以下の場合は、入力トルク実測値T1に基づいて入力トルク情報を生成するステップS6(切り替え手段)を有する。
一方、ΔΔTengが負であると判断された場合は、自動変速機3への入力トルクの増加が終了間際と判断でき、また、入力トルク予測値の変化率ΔTengが第1所定値よりも大きい場合であっても、入力トルク実測値の変化率が第2所定値以下となったときは、入力トルク予測値Tengに基づく入力トルク情報の生成から入力トルク実測値T1に基づく入力トルク情報の生成に切り替えたとしてもハンチングは起こりにくいと判断できる。したがって、これらの条件が成立したときには入力トルク実測値T1に基づいて入力トルク情報を生成することで、切り替え時のハンチングを抑制しながら精度の高い入力トルク情報とすることができる。
すなわち、緩やかに信号を変化させることで、入力トルク予測値Tengと入力トルク実測値T1との間に乖離がある場合であっても、急激な入力トルク変動があったと誤認識することを抑制できる。特に、TengからT1に切り替えるときは時定数により徐々に変化させることで、早めに入力トルク実測値T1に切り替えたとしても、入力トルク情報がT1と等しくなる時点ではトルクセンサ信号の増加はなく、ハンチングすることなくトルクセンサ値への切り替えができる。
一方、入力トルク推定値Tengの変化率の変化率ΔΔTengが正であって、かつ、入力トルク予測値Tengの変化率が所定値Aよりも大きい場合は入力トルク予測値Tengに切り替えて入力トルク情報を生成する(図12参照)。これにより、そもそも応答性が要求される場面において、素早く入力トルク予測値Tengを使用することができ、精度の高い入力トルク情報を生成することができる。尚、所定値Aを適宜調整し、例えば実施例1における第1所定値と第2所定値との略中間の値に設定することで精度の悪化を抑制することができる。
実施例では、有段式自動変速機の油圧制御に入力トルク情報を用いる例を示したが、ベルト式無段変速機を搭載した車両の場合には、ベルト挟圧力の制御等においても適用できる。
実施例では、入力トルク予測値の演算において、燃料噴射量と吸入空気量のマップから演算する例を示したが、その他のパラメータを用いてもよいし、マップではなく演算によって予測してもよい。
2 変速機入力軸
3 自動変速機
4 変速機出力軸
10 エンジンコントローラ
10a エンジントルク推定部
20 ATコントローラ
20a 入力トルク情報生成部
21 トルクセンサ
Claims (2)
- 自動変速機への入力トルクに関する入力トルク情報に基づいて自動変速機の制御を行う制御手段と、
車両の走行状態に基づいて前記入力トルクを予測する入力トルク予測手段と、
自動変速機内に設けられ前記入力トルクを検出する入力トルク検出手段と、
前記自動変速機への入力トルクの変化率の変化率が負か否かを判断する判断手段と、
前記入力トルク予測手段により予測された入力トルク予測値と、前記入力トルク検出手段により検出された入力トルク実測値とに基づいて前記入力トルク情報を生成する入力トルク情報生成手段と、
を備え、
前記入力トルク情報生成手段は、自動変速機への入力トルクの変化率の変化率が負でないと判断された場合であって、かつ、前記入力トルク予測値の変化率が第1所定値よりも大きい場合は前記入力トルク予測値に基づいて前記入力トルク情報を生成し、前記自動変速機への入力トルクの変化率の変化率が負であると判断された場合であって、かつ、前記入力トルク実測値の変化率が前記第1所定値よりも大きい第2所定値以下である場合は前記入力トルク実測値に基づいて前記入力トルク情報を生成する切り替え手段を有することを特徴とする自動変速機の制御装置。 - 請求項1に記載の自動変速機の制御装置において、
前記入力トルク情報生成手段は、前記入力トルク予測値に基づく前記入力トルク情報の生成から、前記入力トルク実測値に基づく前記入力トルク情報の生成へ切り替えるときは、該入力トルク情報を徐々に変化させる緩変化手段を有することを特徴とする自動変速機の制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011067067A JP5528381B2 (ja) | 2011-03-25 | 2011-03-25 | 自動変速機の制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011067067A JP5528381B2 (ja) | 2011-03-25 | 2011-03-25 | 自動変速機の制御装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2012202467A JP2012202467A (ja) | 2012-10-22 |
JP5528381B2 true JP5528381B2 (ja) | 2014-06-25 |
Family
ID=47183688
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2011067067A Expired - Fee Related JP5528381B2 (ja) | 2011-03-25 | 2011-03-25 | 自動変速機の制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5528381B2 (ja) |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2873614B2 (ja) * | 1990-09-06 | 1999-03-24 | 株式会社ユニシアジェックス | 流体伝動装置付変速機における流体伝動装置の特性学習装置 |
JPH0587227A (ja) * | 1991-09-30 | 1993-04-06 | Mazda Motor Corp | 自動変速機の変速制御装置 |
-
2011
- 2011-03-25 JP JP2011067067A patent/JP5528381B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2012202467A (ja) | 2012-10-22 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US8010272B2 (en) | Control device for internal combustion engine | |
RU2392472C2 (ru) | Способ содействия запуску автотранспортного средства и соответствующее устройство | |
JP2002130463A (ja) | トルクコンバータのスリップ制御装置 | |
US20160084874A1 (en) | Display control apparatus for meter | |
US9102332B2 (en) | Method and device for operating a hybrid drive system | |
KR102209165B1 (ko) | 차량 클러치 터치 포인트를 검출하기 위한 시스템 및 방법 | |
JP2010216648A (ja) | 液圧制御装置 | |
EP1600616A2 (en) | Idle rotation control of an internal combustion engine | |
EP3536941A1 (en) | Controller for internal combustion engine and method for controlling internal combustion engine | |
JP2002192979A (ja) | 車両の走行制御装置 | |
JPH10176579A (ja) | スロットルバルブ制御装置 | |
NL1022582C2 (nl) | Besturingssysteem voor stationaire snelheid. | |
JP6437124B2 (ja) | 車両のロックアップクラッチ制御装置及びロックアップクラッチ制御方法 | |
WO2017043380A1 (ja) | 車両のロックアップクラッチ制御装置及びロックアップクラッチ制御方法 | |
JP5528381B2 (ja) | 自動変速機の制御装置 | |
US6876918B2 (en) | Method and apparatus for estimating engine torque | |
JP5546488B2 (ja) | 自動変速機の制御装置 | |
US9709166B2 (en) | Control device of lock-up clutch | |
KR101401551B1 (ko) | 차량용 마찰 클러치 토크 예측 방법 및 장치 | |
KR101737640B1 (ko) | 유온의 추정 장치 및 유온의 추정 방법 | |
JP2007218132A (ja) | 内燃機関の制御装置 | |
JP2018170945A (ja) | ブラシレスモータの制御装置 | |
JP2012021549A (ja) | 自動変速機のロックアップクラッチ制御装置 | |
JP2010090813A (ja) | 内燃機関の制御装置 | |
KR20160067454A (ko) | 차량용 변속 제어 방법 및 장치 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20130208 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20131025 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20131105 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20131202 |
|
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711 Effective date: 20131213 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20140129 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20140415 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20140415 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5528381 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |