JP2018170945A - ブラシレスモータの制御装置 - Google Patents

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【課題】仕様変更の影響を受けにくくし、かつ、応答性やロバスト性の低下を向上させる。【解決手段】外部から入力される指令角度とセンサによって検出される現在角度との偏差に応じたフィードバック制御を行ない、指令角度を保持するように制御する位置保持制御部と、センサによって検出される現在角度から指令角度に到達させるまでの間における加速度に応じた相電流を算出する駆動制御部と、モータの状況に応じて前記位置保持制御部と前記加速制御部とのいずれかによって前記モータを制御させる制御切換部を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、ブラシレスモータの制御装置に関する。
ブラシレスモータの制御において、アクチュエータ出力軸の角度をセンサにより計測し、計測された現在角度と指令角度との偏差をPID制御により相電流の出力Dutyを算出することでモータを制御する方法がある。この制御を行なう際、ブラシレスモータに加わる外乱を考慮し、周囲の温度や回転数などから算出した値で補正を実施した上で相電流を算出し、出力Dutyを求めることで指令角度まで駆動させる。このようなブラシレスモータの制御を行なう技術として、例えば特許文献1に記載されたようなアクチュエータの制御方法がある。
特開2010−223175号公報
しかしながら、上述した制御を行なう場合、出力Dutyの補正値は、アクチュエータの機械的特性(フリクション等)や実機合わせにより補正値算出方法を決定しているため、アクチュエータにおけるギア比やベアリング、潤滑剤等の仕様変更があった場合には、この仕様変更に合せて補正方法についても変更する必要が生じる。このような仕様変更に応じた補正方法の変更の手間を省くことが好ましいが、応答性やロバスト性が低下してしまわないようにすることが望ましい。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、その目的は、仕様変更の影響を受けにくくし、かつ、応答性やロバスト性の低下を向上させることができるブラシレスモータの制御装置を提供することにある。
上述した課題を解決するために、本発明は、外部から入力される指令角度とセンサによって検出される現在角度との偏差に応じたフィードバック制御を行ない、モータを駆動させて指令角度を保持するように制御する位置保持制御部と、センサによって検出される現在角度から指令角度に到達させるまでの間における加速度に応じた相電流を算出して前記モータを制御する駆動制御部と、モータの状況に応じて前記位置保持制御部と前記駆動制御部とのいずれかによって前記モータを制御させる制御切換部を有する。
また、本発明は、上述のブラシレスモータの制御装置において、前記駆動制御部は、定められた応答角度と応答時間から必要相電流及び必要加速度を算出する加速制御部を有する。
また、本発明は、上述のブラシレスモータの制御装置において、前記加速制御部は、前記応答角度と前記応答時間とに基づいて前記必要相電流を算出し、前記応答角度と前記応答時間とに基づいて必要加速度を算出し、得られた必要加速度から目標回転数を算出し、実回転数と当該目標回転数から相電流補正値を求め、前記必要相電流と前記相電流補正値とから目標相電流を求める速度FB制御部を有する。
また、本発明は、上述のブラシレスモータの制御装置において、前記駆動制御部は、応答角度への到達時の回転数から減速させ、回転数が0になったときに指令角度到達となる加速度を算出する減速制御部と、を有する。
また、本発明は、上述のブラシレスモータの制御装置において、前記加速制御部は、目標回転数から目標角度を算出し、当該目標角度と現在角度とから目標回転数補正値を求め、求められた目標回転数補正値によって前記速度FB制御部に入力される目標回転数を補正させる角度FB制御部と、を有することを特徴とする。
また、本発明は、上述のブラシレスモータの制御装置において、前記加速制御部は、制御対象のモータの特性に基づいて前記相電流からモータ回転数を算出するモータ回転数算出部と、前記算出されたモータ回転数の回転開始タイミングが実回転数におけるむだ時間に応じた時間だけずらしたむだ時間回転数を算出する時間補正部と、時間補正部で算出されたむだ時間回転数を実回転数と比較した偏差に応じて前記モータ回転数を補正し、補正されたモータ回転数を前記速度FB制御部の実回転数の代わりに入力する推定回転数補正部と、を有する。
また、本発明は、上述のブラシレスモータの制御装置において、前記加速制御部は、前記モータに印加している相電流からモータの無負荷加速度を算出する無負荷加速度算出部と、センサより実測の加速度を算出する実測加速度算出部と、前記無負荷加速度算出部と前記実測加速度算出部とによって算出された値の偏差からフリクション値を算出するフリクション推定部と、を有し、前記加速制御部は、前記フリクション推定部によって得られたフリクション値を用いて相電流を算出する。
また、本発明は、上述のブラシレスモータの制御装置において、前記減速制御部は、前記目標回転数から目標角度を算出し、当該目標角度と現在角度とから目標回転数補正値を求め、求められた目標回転数補正値によって前記速度FB制御部に入力される目標回転数を補正させる角度FB制御部を有する。
以上説明したように、この発明によれば、指令角度を保持するようにモータを制御する位置保持制御部と、現在角度から指令角度に到達させるまでの間における加速度に応じた相電流を算出してモータを制御する駆動制御部とのいずれかの制御を、モータの状況に応じて切替えるようにしたので、モータの速度の変換が伴う制御を行なう場合においても、目標としている時間を守るようにしてモータを制御することができる。これにより、外乱があっても目標時間を満たすようにしてモータを駆動させることができるので、応答性やロバスト性を向上させることができる。
この発明の一実施形態によるブラシレスモータの制御装置を適用した制御システムの構成を示す概略ブロック図である。 図1に示すブラシレスモータ制御装置13の機能ブロック図である。 モータ駆動Duty演算部133が行なう制御の概要を説明する図である。 モータ駆動Duty演算部133が行なう「位置保持制御」、「加速制御」、「減速制御」を切替える制御について説明するフローチャートである。 モータ駆動Duty演算部133内に予め記憶されたモータ駆動の物理式のモデルを表すブロック線図である。 角度を時間との関係を表す図である。 回転数と時間との関係とから加速度を求める手順を説明する図である。 モータを駆動制御する制御モデルを表すブロック線図である。 減速制御について説明する概念図である。 減速制御を行なう場合における制御モデルを表すブロック線図である。 角度FB機能を設けた場合におけるモータの制御モデルを表すブロック線図である。 回転数と時間、角度(位置)と時間との関係を説明する図である。 むだ時間について説明するための図である。 むだ時間を考慮すべく推定回転数を用いる場合について説明する図である。 むだ時間補償制御を行なう場合におけるモータの制御モデルを表すブロック線図である。 図15における回転数推定機能について説明する図である。 フリクションについて説明する図である。 フリクションが変動する場合における相電流と回転数について説明する図である。 変形例におけるフリクション推定機能を説明する図である。 変形例における推定フリクションを求める算出モデルを説明する図である。 変形例におけるフリクション推定機能を用いた場合について説明する図である。
以下、本発明の一実施形態によるブラシレスモータの制御装置について図面を参照して説明する。図1は、この発明の一実施形態によるブラシレスモータの制御装置を適用した制御システムの構成を示す概略ブロック図である。この制御システムは、エンジンECU(engine control unit)11とブラシレスモータ制御装置13とが接続される。
エンジンECU(engine control unit)11は、エンジンに設けられた各種センサから検出信号を取得し、各部を制御する。各種センサとしては、例えば、エンジン水温を検出するための水温センサ、エンジンの回転数を検出するためのものであって、一定のクランク角度毎にパルス信号を出力する回転数センサ、エアフローメーターによる吸入空気量やドライバーのアクセルペダルの踏込み操作量を検出して負荷量を算出するアクセルセンサ等がある。エンジンECU11は、これら各種センサから、水温信号、回転信号及び負荷信号等の検出出力を取得し、検出信号に応じた制御信号をブラシレスモータ制御装置13に出力する。
ブラシレスモータ制御装置13は、エンジンECU11からの制御信号に応じて、ブラシレスモータ制御装置13に接続されるブラシレスモータを駆動させる。このブラシレスモータの出力軸には、各種駆動対象が接続される。例えば、ブラシレスモータ制御装置13がアクチュエータに搭載される場合、ブラシレスモータ制御装置13は、アクチュエータの出力軸13Aに連結されたレバー13Bを、エンジンECU11からの制御信号に応じた角度となるように、ブラシレスモータの回転速度等を制御する。ブラシレスモータの出力軸とアクチュエータの出力軸との間には、複数のギヤ等を介して駆動力が伝達されるようになっており、そのギヤには潤滑剤が用いられている。
例えば、ブラシレスモータ制御装置13は、レバーの現在位置が初期位置にあり、エンジンECU11からの制御信号によって指定された目標角度である指令角度まで回転させる。ここでは、初期位置と指令角度の間には、応答角度がある。応答角度は、初期位置から所定の時間内に到達する角度として仕様によって定められている角度である。そのため、ブラシレスモータ制御装置13は、現在位置から指令角度までレバーの角度を到達させる場合、所定時間内に応答角度に到達させるようにしつつ、指令角度まで回転させる必要がある。
図2は、図1に示すブラシレスモータ制御装置13の機能ブロック図である。
図2において、マイクロコンピュータ(以下、マイコンという)130は、ブラシレスモータ制御装置13の動作を統括して制御する。
モータドライバ14は、マイコン130から出力する駆動信号に基づいて、ブラシレスモータ(以下、モータともいう)15を駆動する。
モータ15は、モータドライバ14から出力する信号に基づいて回転角度が制御されるブラシレスモータである。
ギヤ16は、モータ15の回転軸に接続され、モータの回転軸を減速する。出力軸17は、ギヤ16によって減速された上で、モータ15の出力を外部に伝達する。角度センサ18は、出力軸17の回転角度を検出する。角度センサ18の出力は、マイコン130へ入力される。
角度信号変換部131は、エンジンECU11から出力されるベーンの目標位置(開度)信号を入力し、この目標位置信号をマイコン130内で扱う角度信号に変換して出力する。角度信号比較部132は、角度信号変換部131が出力する目標位置の角度信号と、角度センサ18が出力する角度信号(現在の出力軸の回転角度)とを比較して、比較結果信号を出力する。
モータ駆動Duty演算部133は、角度信号比較部132が出力する比較結果信号を入力して、モータに与えるべき信号のデューティ比を演算によって求めて出力する。モータ駆動Duty演算部133には、モータ15の電流値、角度、回転数、加速度等を検出する各種センサから検出結果が入力される。モータ駆動Duty演算部133の詳細は後述する。
モータ駆動ロジック生成部134は、モータ駆動Duty演算部133が出力するデューティ比の信号を入力して、モータに与えるべきロジック信号を求めて出力する。通信信号変換部135は、角度センサ18が出力する角度信号をエンジンECU11へ送信するための通信信号に変換して出力する。通信信号変換部135が出力する角度の情報が現在のレバーの実位置情報(現在角度)となる。
次に、上述したモータ駆動Duty演算部133について更に説明する。図3は、モータ駆動Duty演算部133が行なう制御の概要を説明する図である。
図3(a)は、目標相電流と時間との関係を示す図であり、図3(b)は、回転数と時間との関係を示す図であり、図3(c)は、角度(指令角度、応答角度)と時間との関係を示すである。
図3において、モータ駆動Duty演算部133が行なう制御は、大きくわけて、「加速制御」、「減速制御」、「位置保持制御」の3つがあり、この3つの制御をモータの状態に応じて選択的に切替えることで、レバーの位置を現在位置から目標位置となるようにモータを加速させ、目標位置にある程度近づいた段階から減速し、目標位置に到達したらその位置を保持することができる。
モータ駆動Duty演算部133の位置保持制御機能は、外部から入力される指令角度とセンサによって検出される現在角度との偏差に応じたフィードバック制御を行ない、指令角度を保持するように制御する機能である。
モータ駆動Duty演算部133の駆動制御機能は、センサによって検出される現在角度から指令角度に到達させるまでの間における加速度に応じた相電流を算出する機能であり、例えば、上述の加速制御と減速制御とがある。
そして、モータ駆動Duty演算部133は、モータの状況に応じて位置保持制御部と加速制御部(加速制御、減速制御)とのいずれかによって前記モータを制御させるように、各機能のいずれの機能によって制御を行なうかを切替える機能を有する。
図3(a)において、位置保持制御から加速制御に移行する(切替える)場合、モータに印加する相電流は、加速制御開始時から目標相電流となるまで増加させ、目標相電流に到達した後、その目標電流を維持する。この目標電流は、加速時において、相電流FB(フィードバック)によって出力電圧が算出される。減速制御に移行すると、相電流FBは実施しない。
図3(b)においては、図3(a)における加速制御に対応する区間(時間)において、目標回転数は、加速制御開始時から加速制御終了時まで直線状に増加する。ここでは、
目標回転数y、傾きa、時間tとしたとき、目標回転数yは、
=a
によって表される。また、加速制御から減速制御に移行した場合には、目標回転数yは、加速制御が終了した時点における回転数(目標回転数に到達した時点の回転数)から、回転数が0となるように制御され、
=-a+b
によって表される。ここで時間tは、加速制御終了時の時間から回転数が0になるまでの時間であり、aは、傾きである。
加速制御を行なう場合には、回転数FBによる目標相電流補正を実施し、減速制御を行なう場合には、回転数FBにより出力電圧を算出する。
図3(c)においては、現在角度から指令角度に到達するまでの間に、加速制御が行なわれたのち、減速制御が行なわれ、回転数が0となったときに指令角度に到達し、その後、新たな指令角度が指定されるまでの間においては、位置保持制御が実施される。ここの減速制御では、回転数が0となった時に現在角度が指令角度となるように減速される。
ここで、指令角度の所定分だけ前の角度として応答角度が定められており、この応答角度に到達するまでの時間が仕様によって定められている。角度yは、応答角度に到達するまでの時間である応答時間をtとしたとき、
=(a/2)t
にて表される。すなわち、時間tにおける角度yは、応答角度に対応する。この応答角度は、例えば、
応答角度=(指令角度−現在角度)×応答率
によって表される。
ここでは、応答時間経過時に応答角度に到達することができるような目標の回転数が図3(b)において説明したように算出される。
応答角度に到達した後は、応答角度から指令角度に到達するように、減速制御が行なわれる。ここでは、応答角度に到達した時点の回転数は、図3(b)に示すように、
=a
によって求められる回転数に到達しているため、指令角度に到達した時点で、この回転数が0となっている必要がある。そのため、応答時間tから一定時間だけ経過した時間をtとした場合、角度yは、
=−(a/2)t +b
によって表される。
図4は、モータ駆動Duty演算部133が行なう「位置保持制御」、「加速制御」、「減速制御」を切替える制御について説明するフローチャートである。
モータ駆動Duty演算部133は、現在位置において位置保持制御を行なう(ステップS100)。この位置保持制御は、現在角度と指令角度の偏差に基づいてFB制御を行なうことで、現在角度が指令角度となるように制御される。この位置保持制御は、一般的に実施されている方法を採用することができる。
次に、モータ駆動Duty演算部133は、エンジンECU11から入力される制御信号を参照し、指令角度が変更されたか否かを判定する(ステップS101)。指令角度の変更がない場合、モータ駆動Duty演算部133は、ステップS100に移行する。一方、指令角度の変更があった場合には、位置保持制御から加速制御に切替えることで、現在角度が変更後の指令角度に到達するように加速制御を行なう。
そして、モータ駆動Duty演算部133は、現在角度が応答角度に到達したか否かを判定し(ステップS102)、現在角度が応答角度に到達した場合には、加速制御から減速制御に切替えることで、減速制御を行なう(ステップS104)。そしてモータ駆動Duty演算部133は、減速制御の結果、回転数が0に到達したか否かを判定し、回転(ステップS105)が0に到達していない場合には、減速制御を引き続き行ない、回転数が0に到達した場合には、位置保持制御に切替えることで、現在角度が指令角度を維持するように制御する(ステップS100)。位置保持制御を行なうことで、外乱や負荷が発生した場合であっても、レバーの角度を保持することができる。
以上説明した実施形態において、モータ駆動Duty演算部133は、「位置保持制御」と「加速制御」との2つを用いるようにし、この2つの制御を切替えるようにしてもよいし、「位置保持制御」と「減速制御」との2つを用いるようにし、この2つの制御を切替えるようにしてもよい。また、モータ駆動Duty演算部133は、「位置保持制御」、「加速制御」、「減速制御」の3つを用いるようにし、これら3つを切替えるようにしてもよい。
《加速制御》
次に、モータ駆動Duty演算部133が行なう加速制御についてさらに説明する。
図5は、モータ駆動Duty演算部133内に予め記憶されたモータ駆動の物理式のモデルを表すブロック線図である。
演算器200は、相電流とトルク定数とを乗算した結果を演算器201に出力する。演算器201は、演算器200からの出力とフリクション、外部負荷を入力し、演算器202に演算結果を出力する。演算器202は、演算器201から出力された値から、加速度を算出し、算出結果を外部に出力するとともに、演算器203に出力する。演算器203は、演算器202から入力される加速度から回転数を算出し、回転数を外部に出力するとともに、演算器204に出力する。演算器204は、演算器203から出力される回転数から角度を求める。
このようなモデルを前提とし、モータ駆動Duty演算部133は、センサから現在角度が得られると、その現在角度に対応して指令角度に到達させるための相電流をこのモデルに沿って(角度から相電流に向かって逆演算することで)相電流を求める。また、モータ駆動Duty演算部133は、定められた応答角度と応答時間から相電流及び加速度を算出する。ここでは、モータ駆動Duty演算部133は、応答角度と応答時間とに基づいて必要相電流を算出し、応答角度と応答時間とに基づいて必要加速度を算出し、得られた必要加速度から目標回転数を算出し、実回転数と当該目標回転数から相電流補正値を求め、必要相電流と相電流補正値とから目標相電流を求める速度FB制御機能を有する。
図6は、角度を時間との関係を表す図である。ここでは、応答時間と応答角度との関係は、一次式で表すことができることから、その一次式の傾きは、応答角度を応答時間で除することによって算出することができる。ここで、傾きは、応答を満たす平均回転数に対応しており、モータ駆動Duty演算部133は、モータを加速させる際には、平均回転数が傾きの値となるように回転数を加速させる。
図7は、回転数と時間との関係とから加速度を求める手順を説明する図である。ここで、所定の回転数に到達までの加速を1次式に沿って加速させた場合における加速度を求める。ここでは、平均回転数は、上述のように応答角度を応答時間で除することで求められる。すなわち、時間0から応答時間までの回転数を平均回転数の状態で駆動した場合には、応答角度に応答時間で到達できる。そのため、図7に示すように、縦軸を回転数(速度)、横軸を時間とした場合において、回転数を平均回転数として駆動した場合と同じ面積となるような加速度を求めることで、速度が0である状態から応答時間までに応答角度に到達するための回転数(速度)を求めることできる。応答時間が到来する時点までの時間において平均回転数が一致すれば、応答角度に到達できるといえる。
ここで、図7において、平均回転数で駆動した場合における面積x(平均回転数×応答時間)と、速度0から加速するようにして駆動する場合における面積y(a(傾き,加速度)×t(応答時間))とが一致するようにして加速度aを求めると、
a=2×平均回転数/応答時間
から求めることができ、これが必要な加速度(必要加速度)である。この加速度が図5における演算器203に入力される加速度に対応する。
次に、加速度から相電流を求める場合について説明する。相電流は、モータ駆動の物理式(図5)を元に、
相電流=(加速度×イナーシャ+フリクション+外部負荷)/トルク定数・・・(1)
に基づいて求めることができる。ここで得られる相電流は、必要相電流として得られる。
図8は、モータを駆動制御する制御モデルを表すブロック線図である。
応答角度は、指令角度、現在角度、応答率から算出される(応答角度算出機能)。必要相電流と必要加速度は、応答角度と応答時間とを元に求めることができる(モータ駆動の物理式から逆演算する機能)。目標回転数は、必要加速度を積分することで求められる。相電流補正値は、目標回転数と実回転数とを元に求めることができる(回転数FB機能)。目標相電流は、必要相電流と相電流補正値とから求めることができる。出力電圧は、目標相電流と実相電流とから求めることができる(相電流FB機能)。そして、出力電圧から相電流の出力Duty求めることができる(出力Duty算出機能)。
このようにして、モータ駆動Duty演算部133は、上記の相電流を求め、その相電流の出力Dutyに従ったDutyでモータを駆動することで、応答時間までの間に応答角度に到達するための加速を行なわせることができる(加速制御)。
《減速制御》
次に、モータ駆動Duty演算部133が行なう減速制御についてさらに説明する。図9は、減速制御について説明する概念図である。減速制御は、加速制御を行なうことで応答角度に到達したことを検出することで実施され、応答角度到達時の回転数から減速させ、回転数が0になった時に、指令角度に到達するような加速度(減速させるためのマイナスの加速度)を求める。
ここで、加速制御によって応答時間において回転数bに到達していたとした場合、応答角度到達時の回転数である回転数bから減速させて、回転数が0となる時間tまでの間における回転数yは、
=−a+b
によって表される。この回転y=0の時のtを求めるためには、この式を変形することで、
=b/a・・・・(2)
として求めることがきる。
そして、応答角度から指令角度に到達するまでの角度yは、下記の式で表される。
=−(a/2)t +b
そして、y=指令角度−現在角度とし、(2)式を代入すると、
指令角度−現在角度=−(a)(b/a)2+b(b/a
指令角度−現在角度=b /2a
として表される。これに基づいて、応答角度から指令角度に到達させるまでの間の加速度は、
=b /(2(指令角度−現在角度))
なる式に基づいて求めることができる。この加速度aは、必要加速度として表すことができる。
図10は、減速制御を行なう場合における制御モデルを表すブロック線図である。
必要加速度は、指令角度と現在角度と実回転数とから求めることができる(必要加速度演算機能)。目標回転数は、必要加速度を積分することで求めることができる。出力電圧は、目標回転数と実回転数とから求めることができる(回転数FB機能)。そして、出力電圧から相電流の出力Duty求めることができる(出力Duty算出機能)。
このようにして、モータ駆動Duty演算部133は、上記の出力Dutyに従ったDutyでモータを駆動することで、応答角度から指令角度に到達するための減速を行なわせることができる(減速制御)。
以上説明した実施形態によれば、モータ駆動の物理式逆演算において、応答時間内に応答角度に到達するための平均回転数と応答時間を元に、必要加速度を算出し、この必要加速度を積分することで回転数(目標回転数)を求めるようにした。そして得られた回転数を回転数FB機能に入力するようにした。そして、必要加速度を積分することで得られる目標回転数と、実回転数とから、相電流補正値を算出するようにした。これにより、必要相電流に対して、応答時間内に応答角度に到達することを考慮したFB制御(速度FB制御)を行なうことができ、出力Dutyを求めるにあたり、応答時間内に応答角度に到達させることができるようにして指令角度に到達させるための出力Dutyを得ることができる。したがって、アクチュエータの機械的特性(フリクション等)や実機合せにより補正値算出方法を決めることなく、応答時間内に応答角度に到達させるための出力Dutyを得てモータを制御することができるので、アクチュエータの仕様等に変更があっても、算出方法を変える必要がなくなる。また、外乱変化が生じたとしても、応答時間内に応答角度に到達させるようにモータを制御することができるので、ロバスト性や応答性を向上させることができる。
《角度FB制御》
次に、上述したブラシレスモータ制御装置13の変形例を説明する。上述のブラシレスモータ制御装置13は、速度FB制御機能によって、応答時間内に応答角度に到達させように速度FB制御を行なっていたが、周囲の環境の変化等の外乱等の状況によっては、実回転数が目標よりも遅れて回転を開始する場合も考えられる。そこで、この変形例においては、上述のブラシレスモータ制御装置13は、目標回転数から目標角度を算出し、目標角度と現在角度とから目標回転数補正値を求め、求められた目標回転数補正値によって速度FB制御部に入力される目標回転数を補正させる角度FB制御部を有する。この角度FB制御機能は、加速制御の場合と、減速制御の場合とのどちらにおいても適用することができる。
図11は、角度FB機能を設けた場合におけるモータの制御モデルを表すブロック線図である。ここでは、図8に示す制御モデルに対して、角度FB機能を用いることで、目標回転数を補正する。
ここでは、目標角度は、必要加速度が積分されることで求められた目標回転数を、積分することで求められる。目標回転数補正値は、目標角度と現在角度とから求められる(角度FB機能)。目標回転数補正値は、例えば、回転の開始が遅れた場合には、応答時間までに実回転数が目標回転数に到達するようにするべく、応答時間までの間において目標回転数が上がるように目標回転数を算出する。この目標回転数は、例えば目標角度と現在角度との誤差をPI演算で補正するようにして目標回転数補正値を算出する。目標回転数(補正後の目標回転数)は、目標回転数補正値と、必要加速度が積分されることで求められた目標回転数とから求められる(目標回転数補正機能)。
図12は、回転数と時間、角度(位置)と時間との関係を説明する図である。
目標回転数は、エンジンECU11から新たな指令角度が制御信号として入力された時点で、目標回転数が0から上昇するが、上述したように、何らかの外乱があった場合に実際のモータの回転開始タイミングが遅れてしまう場合がある。そうすると、回転開始タイミングが遅れた状態のまま移行すると、応答時間までに応答角度に到達しない可能性が生じる。そのため、角度FB制御による目標回転数の補正を実施することで、モータの回転開始タイミングが遅れたとしても、応答時間の間において応答角度に到達するようにさせることができ、必要な応答性を確保することができる。
《むだ時間補償制御》
次に、上述したブラシレスモータ制御装置13の他の変形例を説明する。この変形例においては、上述のブラシレスモータ制御装置13において、回転数FB制御を行なうにあたり実回転数が入力されるが、むだ時間を考慮し、この実回転数として推定回転数を入力する機能が追加される。
図13は、むだ時間について説明するための図である。
むだ時間は、例えば、モータの出力軸と、レバー13Bとの間の構成として、ギヤ(例えば、図2におけるギヤ16)が含まれる場合がある。このような場合、出力電圧をモータに供給したにも関わらず、直ぐには実回転数が上昇せず、モータが回転を開始してギヤが噛み合い、実際にレバー13Bが動作するまでのむだ時間があるため、目標通りの時間ではなく、目標回転数に対して実回転数の回転開始タイミングが遅れる場合がある。また、むだ時間が経過した後、応答時間までに応答角度に到達するように制御しようとすると、目標回転数に到達させるために実回転数を上げようとすると、実回転数が目標回転数を超えてしまときがあり、その場合、実回転数を下げるように補正すると、実回転数が目標回転数よりも下がりすぎてしまう場合があり、そのため、また実回転数を上げるような制御となることが考えられる。このため、出力電圧を変動させることになり、結果として制御が安定しない。
そこで、本変形例においては、むだ時間を考慮したむだ時間補償制御を実施する。
図14は、むだ時間を考慮すべく推定回転数を用いる場合について説明する図である。出力電圧を印加すると、むだ時間があるために実回転数は目標回転数よりも遅れて上昇し始める。このとき、出力電圧は、目標回転数に応じた出力電圧が出力する。この場合、実際の回転数は、目標回転数どおりになっていなかったとしても、むだ時間が経過し、ギヤ等が噛み合い始めて実際に回転し始めると、実際の回転数は、出力電圧に対応する目標回転数に近づき始める。そこで、出力電圧を求めるために目標相電流を用いる際、モータ駆動の物理式の逆演算によって得られた必要相電流をそのまま用いるのではなく、この変形例においては、出力電圧に対応してむだ時間要素が無かった場合における回転数として推定された推定回転数を用いる。そして、推定回転数と目標回転数とを回転数FB制御に用いた制御を行なう。
図15は、むだ時間補償制御を行なう場合におけるモータの制御モデルを表すブロック線図である。
この変形例における制御モデルは、図8に示す制御モデルに実回転数(符号310)と、回転数FB(符号300)において異なる。この変形例では、実回転数と実相電流とを二基づいて、推定回転数を求める(回転数推定機能)。そして、求められた推定回転数を、回転数FB機能に対し、実回転数の代わりに入力する。回転数FB機能において、相電流補正値は、目標回転数と推定回転数とから求められる。ここで、実回転数は、回転数を検出センサから得ることができ、実相電流は、モータに印加される電流値を用いる。
ここで、モータ駆動Duty演算部133は、制御対象のモータの特性に基づいて相電流からモータ回転数を算出するモータ回転数算出部と、算出されたモータ回転数の回転開始タイミングが実回転数におけるむだ時間に応じた時間だけずらしたむだ時間回転数を算出する時間補正部と、時間補正部で算出されたむだ時間回転数を実回転数と比較した偏差に応じてモータ回転数を補正し、補正されたモータ回転数を前記速度FB制御部の実回転数の代わりに入力する推定回転数補正部とを有する。
図16は、図15における回転数推定機能について説明する図である。この図の上段の制御モデルは、回転数推定機能をさらに詳細に表す制御モデルである。この図16上段において、回転数推定機能は、むだ時間がない場合における回転数(回転数_むだ時間なし)とむだ時間がある場合における回転数(回転数_むだ時間あり)と実回転数とに基づいて、推定回転数の補正を行なう推定回転数補正機能により推定回転数を求める。
ここで、むだ時間がない場合における回転数とむだ時間がある場合における回転数とを求めるにあたり、モータの制御モデル(図16上段左側)が用いられる。ここで用いられるモータの制御モデルは、実相電流と、トルク定数と、フリクション値と、イナーシャとから得られる加速度を積分することで、回転数が求まる制御モデルである。すなわち、実相電流が解れば、モータの仕様等に対応した制御モデルを元に、回転数を算出することができる。そして、この得られた回転数は、むだ時間がない場合における回転数(回転数_むだ時間なし)として推定回転数補正機能に入力されるとともに、むだ時間がある場合における回転数(回転数_むだ時間あり)を求めるための値として用いられる(むだ時間考慮機能)。むだ時間考慮機能は、むだ時間がない場合における回転数を元に、所定のむだ時間だけ回転開始タイミングを遅らせた場合における回転数を求めることで得られる。
また、推定回転数補正機能は、図16下段右に示すように、むだ時間がある場合における回転数(回転数_むだ時間あり)と実回転数とから偏差を求め、この偏差をなくすような回転数の補正値を求める(PI制御機能)。そして、むだ時間がない場合における回転数(回転数_むだ時間なし)と、PI制御機能における補正値とに基づいて、推定回転数を求める。そして、求められた推定回転数は、回転数FB機能に入力される。
これにより、図16下段左に示すように、実回転(ステップS)と、むだ時間がある場合における回転数(回転数_むだ時間あり)の偏差分をPI制御によって補正する。この補正を行なう際の補正値を用いて、むだ時間がない場合における回転数(回転数_むだ時間なし)に対して補正することで、推定回転数が得られる。
モータ駆動Duty演算部133において、モータ回転数算出部は、制御対象のモータの特性(モータモデル)に基づいて相電流からモータ回転数(回転数_むだ時間無し)を算出する。時間補正部は、算出されたモータ回転数の回転開始タイミングが実回転数におけるむだ時間に応じた時間だけずらしたむだ時間回転数(回転数_むだ時間あり)を算出する。推定回転数補正部は、時間補正部で算出されたむだ時間回転数(回転数_むだ時間あり)を実回転数と比較した偏差に応じてモータ回転数(回転数_むだ時間無し)を補正し、補正されたモータ回転数(推定回転数)を速度FB制御部の実回転数の代わりに入力する。
このようにすることで、回転数FB機能において、むだ時間が生じる場合においてもそのむだ時間を補償することができ、結果的にむだ時間があった場合を補償した上での出力Dutyを求めることができる。
《フリクション推定機能》
次に、上述したブラシレスモータ制御装置13の他の変形例を説明する。上述の実施形態において、図5のモータ駆動の物理式を元にした相電流を求める(1)式において、フリクション値が用いられている。このフリクション値として固定値を用いることができる。また、(1)式において、フリクション値は、フリクション及び外部負荷の両方を含めてフリクション値として用いることもできる。そして、フリクション値は、外部からの熱等の影響があった場合には、例えば潤滑剤の粘性の変化に応じて変動してしまう。フリクション値が実際のフリクションの状況から乖離すると、その乖離が大きいほど、計算された必要相電流の値の誤差も大きくなる場合がある。そうすると、理想的な加速が得られなくなってしまう。そこで、この変形例においては、フリクションの状態を推定することで、フリクション値と実際のフリクションとの誤差を低減させることで、必要相電流の算出精度を向上させ、理想的な加速に近づけることができる。
図17は、フリクションについて説明する図である。この図においては、フリクションが変動する一例として、フリクションの温度特性を示す一例であり、縦軸がフリクションであり、横軸が回転数である。例えば、常温におけるフリクションに対し、周囲が低温になった場合には、潤滑剤の特性として硬くなる場合には、フリクションが全体的に常温時よりも高い値となり、周囲が高温となった場合には、潤滑剤の特性として軟らかくなる場合には、フリクションが全体的に、常温よりも低い値となる。このように、温度によってフリクションが変化する場合には、フリクション値として固定値を用いて相電流を求めようとすると、必要相電流が実際のフリクションにおける必要相電流からずれが大きくなる。
図18は、フリクションが変動する場合における相電流と回転数について説明する図である。図18(a)、図18(b)のそれぞれの上段は、縦軸が相電流を表し、横軸が時間を表す。図18(a)、図18(b)のそれぞれの下段は、縦軸が回転数を表し、横軸が時間を表す。
図18(a)は、フリクションとして入力される入力値が、実際のフリクションよりも重い(大きい)場合を表している。この場合、上記(1)式に沿って相電流を算出した場合には、理想的な加速に必要な相電流よりも低い値が算出されてしまい、その結果、回転数として、理想の加速よりも実際の加速の方が低くなってしまう。その結果、応答性が悪化する。
図18(b)は、フリクションとして入力される入力値が、実際のフリクションよりも軽い(小さい)場合を表している。この場合、上記(1)式に沿って相電流を算出した場合には、理想的な加速に必要な相電流よりも高い値が算出されてしまい、その結果、回転数として、理想の加速よりも実際の加速の方が高くなってしまう。その結果、オーバーシュートが発生する可能性がある。
図19は、本変形例におけるフリクション推定機能を説明する図である。この図において、縦軸は回転数を表し、横軸は時間を表す。ここで、モータ駆動Duty演算部133は、モータに印加している相電流からモータの無負荷時における加速度である無負荷加速度を算出し、センサより得られた値から算出される実測の加速度と無負荷加速度との偏差を算出することにより、現在のフリクションと外部負荷との合算値を推定フリクションとして推定する。
この推定フリクションは、例えば次の式に従って求めることができる。
推定フリクション=((実相電流×トルク定数/イナーシャ)−実加速度)×イナーシャ
=(実相電流×トルク定数)−(実加速度×イナーシャ)・・・(3)
求められた推定フリクションは、例えば、上述の(1)式における「フリクション+外部負荷」の値として用いられる。
図20は、本変形例における推定フリクションを求める算出モデルを説明する図である。図20の符号(a)に示すモデルは、必要加速度、イナーシャ、実相電流、実加速度、トルク定数から、必要相電流を求めるモデルを表している。ここで、推定フリクション算出機能は、実相電流と実加速度から推定フリクションを算出する。ここで、図20の符号(b)には、推定フリクションを算出するための算出モデルを表す図である。この算出モデルは、上述の(3)式に対応しており、(実相電流×トルク定数)の値から(実加速度×イナーシャ)の値を引くことで、推定フリクションを求めることが表されている。
図21は、本変形例におけるフリクション推定機能を用いた場合について説明する図である。この図において、上段は相電流と時間の関係を表し、下段は、回転数と時間との関係を表す。上述の(3)式を適用して推定フリクションを算出し、算出された推定フリクションを、例えば、上述の(1)式における「フリクション+外部負荷」の値として用いて相電流を求めることで、図21上段に示すように、算出した相電流(出力値)は、理想における加速に必要な相電流とほぼ同じとなり、その結果、回転(ステップS)は、図21下段に示すように、実際の加速と理想の加速がほぼ一致するようになる。このように、求められる相電流は、理想における相電流と一致する(あるいは近づく)ので、理想の加速を得ることができる。
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
11・・・エンジンECU、13・・・ブラシレスモータ制御装置、130・・・マイクロコンピュータ(マイコン)、131・・・角度信号変換部、132・・・角度信号比較部、133・・・モータ駆動Duty演算部、134・・・モータ駆動ロジック生成部、135・・・通信信号変換部、14・・・モータドライバ、15・・・モータ、16・・・ギヤ、17・・・出力軸、18・・・角度センサ

Claims (8)

  1. 外部から入力される指令角度とセンサによって検出される現在角度との偏差に応じたフィードバック制御を行ない、モータを駆動させて指令角度を保持するように制御する位置保持制御部と、
    センサによって検出される現在角度から指令角度に到達させるまでの間における加速度に応じた相電流を算出して前記モータを制御する駆動制御部と、
    モータの状況に応じて前記位置保持制御部と前記駆動制御部とのいずれかによって前記モータを制御させる制御切換部
    を有するブラシレスモータの制御装置。
  2. 前記駆動制御部は、
    定められた応答角度と応答時間から必要相電流及び必要加速度を算出する加速制御部
    を有する請求項1記載のブラシレスモータの制御装置。
  3. 前記加速制御部は、
    前記応答角度と前記応答時間とに基づいて前記必要相電流を算出し、前記応答角度と前記応答時間とに基づいて必要加速度を算出し、得られた必要加速度から目標回転数を算出し、実回転数と当該目標回転数から相電流補正値を求め、前記必要相電流と前記相電流補正値とから目標相電流を求める速度FB制御部
    を有する請求項2記載のブラシレスモータの制御装置。
  4. 前記駆動制御部は、
    応答角度への到達時の回転数から減速させ、回転数が0になったときに指令角度到達となる加速度を算出する減速制御部と、
    を有する請求項1から請求項3のうちいずれか1項に記載のブラシレスモータの制御装置。
  5. 前記加速制御部は、
    目標回転数から目標角度を算出し、当該目標角度と現在角度とから目標回転数補正値を求め、求められた目標回転数補正値によって前記速度FB制御部に入力される目標回転数を補正させる角度FB制御部と、
    を有することを特徴とする請求項3または請求項4記載のブラシレスモータの制御装置。
  6. 前記加速制御部は、
    制御対象のモータの特性に基づいて前記相電流からモータ回転数を算出するモータ回転数算出部と、
    前記算出されたモータ回転数の回転開始タイミングが実回転数におけるむだ時間に応じた時間だけずらしたむだ時間回転数を算出する時間補正部と、
    時間補正部で算出されたむだ時間回転数を実回転数と比較した偏差に応じて前記モータ回転数を補正し、補正されたモータ回転数を前記速度FB制御部の実回転数の代わりに入力する推定回転数補正部と、
    を有する請求項2から請求項5のうちいずれか1項に記載のブラシレスモータの制御装置。
  7. 前記加速制御部は、
    前記モータに印加している相電流からモータの無負荷加速度を算出する無負荷加速度算出部と、
    センサより実測の加速度を算出する実測加速度算出部と、
    前記無負荷加速度算出部と前記実測加速度算出部とによって算出された値の偏差からフリクション値を算出するフリクション推定部と、
    を有し、前記加速制御部は、前記フリクション推定部によって得られたフリクション値を用いて相電流を算出する
    請求項2から請求項6のうちいずれか1項に記載のブラシレスモータの制御装置。
  8. 前記減速制御部は、
    前記目標回転数から目標角度を算出し、当該目標角度と現在角度とから目標回転数補正値を求め、求められた目標回転数補正値によって前記速度FB制御部に入力される目標回転数を補正させる角度FB制御部
    を有する請求項4に記載のブラシレスモータの制御装置。
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