JP5525159B2 - アルテミア休眠嚢子の孵化率を増加させる方法 - Google Patents

アルテミア休眠嚢子の孵化率を増加させる方法 Download PDF

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Description

本発明は、休眠嚢子を含む一種以上のアルテミア種の嚢子のある量から始めて、少なくとも嚢子の一部が所定の抱卵期間内で孵化し、自由に泳ぐノープリウスを放出し得る条件下で前記嚢子を孵化媒体内で抱卵することによりアルテミアノープリウスを生み出す方法に関し、該方法では前記所定の抱卵期間内で自由に泳ぐノープリウスを産出し得るようにするために、前記嚢子を少なくとも多くの休眠嚢子の休眠を中断する化合物と接触させ、これにより前記抱卵嚢子の孵化率が前記化合物と接触させないときの全嚢子の総数のX%から前記化合物と接触させた際にX%より高い孵化率まで増加される。
アルテミアノープリウスは、水産養殖における生きた食物有機体、とりわけ初期の未熟な段階の海水魚及びエビ用の生きた食物として一般に使用される。生きた食物としてのアルテミアノープリウスは、そのまま市販されるのではなく、ノープリウスを生み出し得るアルテミア嚢子として市場に出される。Artemia franciscana,Artemia persimilis,Artemia urmiana,Artemia tunisian,Artemia tibetiana,Artemia sinicaandおよびArtemia parthogeneticaのような嚢子を産出し得る種々のアルテミア種がある。
アルテミアの被嚢胚、すなわち嚢子において、動物の胚の発育が原腸胚期で休止される(又は休眠に入る)。それ自体雌により水性環境内に放出されるので、これら休眠又は活動休止中の胚は、孵化促進環境条件に施されない限り、自由に泳ぐノープリウスに発育することはないだろう。休眠を制御するメカニズムを外部の刺激によって解除させる時、発育は再開するだけだろう。自然環境においては、低温衝撃(冬眠)及び脱水が休眠を終了させるとして知られている。このように活性化された(又は静止)胚は、抱卵条件が可能な時に発育を再開することができる。
休眠及び静止した嚢子は、脱水及び無酸素化、極端な温度及び圧力の長期間に耐えることができる。自然環境において、嚢子がよく一時的に所定の生息場所で動物の生活期段階のみであるので、かかる抵抗力は種の生存計画である。それらの自然環境以外で、十分に脱水され、適切に貯蔵、すなわち乾燥環境下で好ましくは低温並びに光及び酸素から離れて貯蔵されている場合、嚢子は相当な期間(数年)の間生存可能である。この長期にわたる貯蔵性及びそれに伴う年間を通しての容易な入手可能性が、自由に泳ぐノープリウスを産出するのに必要な短い抱卵時間とともに、水産養殖用の生きた食品の最も便利で、大きな労働力を要しない資源を構成する(ヴァンスタッペン、1996)。
最近の水産養殖用途のアルテミア嚢子は、自然環境から収集する。このように収集した原産物において、静止及び休眠の嚢子は様々な割合で存在する。乾燥状態で使用可能な商品が、一連の処理及び調節方法の適用後に得られる。この処理においては、原産物を精製(残骸の除去)し、洗浄(塩分の除去)し、最後に乾燥する。標準の調節技術は、冬眠(冷却倉庫での貯蔵)及び/又は乾燥(処理方法の一部としての加熱空気で乾燥)の自然の状況を一般的に真似てみて、個々の嚢子の事実上全てにおける休眠メカニズムの解除を大部分もたらす。
しかしながら、多くの場合、胚の嚢子は自由に泳ぐノープリウスの段階へ進むことができないため、処理された嚢子の孵化率が劣ったままである。
孵化率は、H%、Heff又はHoutputとして測定され、孵化工程、すなわち自由に泳ぐノープリウスの最終結果を考慮する。孵化割合(H%)は全部で100の嚢子から発生する自由に泳ぐノープリウスの数であり、孵化効率(Heff)は1グラムの嚢子生成物から孵化した自由に泳ぐノープリウスの数であり、孵化出力(Houtput)は1グラムの嚢子生成物から孵化した自由に泳ぐノープリウスの重量である。
胚の嚢子が泳ぐノープリウスの段階に進むことが時々できない理由は、不適切な抱卵条件に大部分関連づけられる。しかし、嚢子に固有の要因もこの問題(例えば、不十分な量の蓄積エネルギー)を引き起こすかもしれない。その上、いくつかのアルテミア株又は同じ株内でのいくつかのバッチにおいて、多少多くの胚の嚢子は、生存可能であるにもかかわらず、孵化処理を開始することができない。かかる株又はバッチに関して、モーメント適用処理、すなわち調節技術が個々の嚢子の全ての休眠を明らかに解除できず、自由に泳ぐノープリウスの最大の数を得るためには、追加及びより特定の休眠解除処理が必要になるだろう(ヴァンスタッペン、1996)。
上記に記載された方法は、乾燥嚢子の長期間冷温貯蔵、水分補給−脱水サイクルの繰り返し、特定の化学薬品の溶液(例えば過酸化水素)における短時間の培養を含む。これらの技術は、株及びバッチに固有のもので、さらに嚢子は不安定な方法で反応することが多い。適切に実行されないとき、さらなる逆効果が得られる(例えば、不適切な時間と投与の組合せ下での化学溶液内の培養)。これらの技術は、更にかつモーメントを適用、すなわち嚢子の使用者によって適用された処理技術の後に適用されるべきである。これらは、後者から、多くの行為、技術及び十分な一般的なアルテミアの背景知識、並びに処理すべき特定の株又はバッチについての特定の情報を必要とする。これの欠如は、誤り及び/又は望ましくない結果の由来となるであろう。これらの特定の、補助的な休眠解除技術のユーザーに不利な性質は、アルテミア嚢子の主な利点の1つ、すなわち、水産養殖用に容易に利用できる生鮮資源を排除する。
多くの処理工程を必要とすることなく嚢子を処理して孵化率を増加し得る方法が、欧州特許1195088号公報に開示される。この方法では、過酸化水素を孵化媒体に該孵化媒体1L当たり0.5〜30mg/Lの範囲内で選択した量で導入し、この場合嚢子を最大約5gの嚢子乾燥物/Lの密度で培養して、嚢子を過酸化水素と接触しない際の十分な嚢子の総数のX%から過酸化水素と接触した際のX%より高い値まで孵化率を増加させる。
この方法の欠点は、該方法における孵化がパーオキサイドの量に依存することである。とりわけ、休眠アルテミア嚢子が抱卵期間内で自由に泳ぐノープリウスを産出できるようにするためには、0.5〜30mg/Lの間の量を孵化媒体内に導入して、少なくとも多くの休眠嚢子の休眠を中断することを可能にする必要がある。最適パーオキサイド濃度の範囲より低いパーオキサイド濃度では、孵化が最大の値に到達せず、最適パーオキサイド濃度を超えたパーオキサイド濃度では、パーオキサイドがノープリウスに有毒であり、これは最大の値より低い孵化に反映される。この最適濃度範囲は非常に小さく、それはまたアルテミアの株又はバッチに依存するため、過酸化水素投与量を算出できる前に、標準化の試験によって各々のバッチ又は株に対する最適パーオキサイド濃度の範囲を決定する必要がある。この最適範囲の決定は、時間がかかる行為であり、注意深く実行されないと孵化率を低下させる可能性がある。
したがって、本発明の目的は、最大の孵化率を可能にする最適濃度の狭い範囲の制限なしにアルテミア嚢子の孵化率を増加させるための代替方法を提供することである。
この目的のために、嚢子を、少なくとも一つの―C(OH)=C(OH)―構造を備える少なくとも一つの化合物と接触させて少なくとも多くの休眠嚢子における休眠を中断して、自由に泳ぐノープリウスを産出することを可能にし、これにより前記嚢子が前記化合物と接触しない際の十分な嚢子の総数のX%から、前記化合物と接触した際のX%より高い値まで孵化率を増加させる。
本発明者らは、嚢子を前記化合物と接触させ、とりわけ孵化媒体内に前記化合物を導入すると、少なくとも多くの休眠嚢子の休眠を中断し、その結果孵化率を増加させ得ることを見いだした。驚くべきことに、この新しい方法では、最大の孵化が過酸化水素又は過酸化水素形成化合物の狭い範囲でのみ可能だったEP1195088に記載される方法に反して、最大の孵化を前記化合物の非常にかなり広い濃度範囲内で得た。
この特徴の重要な利点は、最適濃度の範囲を決定する時、この最適濃度の近くにとどまることはそれほど重大でないということである。アルテミアの致死作用は、最適結果に対する前記化合物の最小投与量が二−三倍になる時でさえ、発生しないことが多いだろう。
他の重要な利点は、少なくとも一つの―(OH)C=C(OH)―構造を備える化合物が、EP1195088で特定された過酸化物又は過酸化物発生化合物と比較して活動的でなく(酸化的でなく、可燃性でなく)、処理された嚢子の生産設備の労働者又は嚢子を用いる農民に対して有害でないことである。
本発明はまた、一つ以上のアルテミア種の嚢子の量に関し、該嚢子を孵化媒体内で抱卵して自由に泳ぐノープリウスを産出するようにし、少なくとも一つの―(OH)C=C(OH)―構造を備える化合物の不在下で孵化する際の十分な嚢子の総数のX%の孵化率を示す。本発明に係る嚢子は、少なくとも一つの―(OH)C=C(OH)―構造を備える少なくとも一つの化合物と、嚢子の孵化率をX%から前記化合物を前記孵化媒体内に導入する時のX%より高い孵化率まで増加させるのに十分な量で組合わせることを特徴とする。
EP1195088で言及された過酸化水素又は過酸化物発生化合物の代わりに、少なくとも1つの―(OH)C=C(OH)―構造を備える一つ以上の化合物を使用する利点は、孵化率に対する効果がその量に依存していないことである。さらに、これらの特定の化合物は、その比活性度を失うことなく、比較的容易に水に溶解して、孵化率を増加させることができる。その結果、これらを嚢子に比較的容易にもたらす(被覆する)ことができる。
更なる利点は、嚢子に付着した前記化合物が、まだ比活性度を有し、嚢子の密度が従来用いる通常の密度より低いか高い時に孵化率を増加させる。
他の利点は、前記化合物を孵化媒体内に導入する時、孵化の間又は後に自由に泳ぐアルテミアノープリウスを害することなくTCBS−寒天上の細菌数を同時に抑制することである。
本発明の他の詳細及び利点は、以下の明細書の、孵化方法及び本発明による容器で包装される嚢子の、いくつかの特定の実施形態から明らかになるだろう。この明細書において、参照を、添付の図面とする。
図のデータは、エピガロカテキン没食子酸塩が少なくとも50%である最小98%のポリフェノールを含む市販の緑茶抽出物に関するものである。この市販化合物をEGCGと称し、投与量をmg化合物/L又はppmで算出する。
一般に、本発明は、多くの休眠嚢子を含むアルテミア嚢子から出発して自由に泳ぐアルテミアノープリウスを産出する方法に関する。従来の孵化方法と同様に、嚢子を孵化しかつ自由に泳ぐノープリウスを放出し得る条件下で、必然的ではないが通常、一日(24時間)の抱卵期間内で、嚢子を孵化媒体内で抱卵する。乾燥嚢子、又は食塩水に貯蔵した嚢子(湿式嚢子)を少なくとも水を含む孵化媒体に加える時、すなわち嚢子が水和を開始する時に、抱卵期間は開始する。孵化媒体の組成及び最適孵化条件は、通常当業者によって知られ、文献、特に上述のヴァンスタッペン(1996)に記載されているので、これ以上この明細書では、この組成及びこれら条件をここで示すべき必要はない。しかしながら、嚢子を最適条件から若干異なる条件下でも孵化できることを注目すべきである。例えば、嚢子を大体28℃の温度、例えば約30℃の温度で、又は大体35g/Lの溶解塩を含む孵化媒体内で孵化することができる。約2g/L又は幾分少ない嚢子密度が実際条件の下で好ましいけれども、嚢子密度を大体2g/Lとすることもできる。しかしながら、嚢子密度は、通常10g/L未満、又はさらに5g/L未満であることになる。
本発明による方法の本質的特徴は、特に少なくとも一つの―(OH)C=C(OH)−構造を備える少なくとも一つの孵化増強化合物を孵化媒体内に導入することにより嚢子を該孵化増強化合物とを接触させて、休眠アルテミア嚢子が自由に泳ぐノープリウスを産出するために、少なくとも多くの休眠嚢子の休眠を中断することである。嚢子が一部の休眠嚢子を含む場合、孵化割合を、嚢子が前記化合物を全く導入しなかった孵化媒体内で孵化する際の十分な嚢子の総数のX%から、前記化合物を含む孵化媒体内で孵化する際のX%より高い孵化率まで増加させる。本発明による方法においては、できるだけ多くの休眠嚢子を孵化するのが好ましいが、少なくとも休眠嚢子の一部が孵化し、孵化媒体に加えた全ての休眠嚢子を必ずしも孵化しないことが明確であろう。
嚢子のより高い孵化率の帰結は、比較的多くの嚢子が孵化する時、比較的多くの有機栄養海洋バクテリア用の基板を孵化媒体内に放出することである。驚くべきことに、孵化媒体内に前記化合物を導入することによって嚢子の孵化を増加させる時、バクテリア(主にビブリオ)の成長が孵化媒体内の同じ化合物によって同時に抑制される。
図4は、特定の株の最大数の嚢子の休眠を中断するのに有効な範囲内で選択したEGCGの異なる濃度と接触させた少なくともいくつかは休眠中である嚢子の五つの異なる株(cyst1〜5)の孵化媒体の海藻寒天及びTCBS(チオ硫酸塩クエン酸塩胆汁酸塩スクロース寒天)上の細菌数を示す。少なくとも一つの−(OH)C=C(OH)−構造を備える孵化増強化合物を用いることなく孵化媒体内のTCBS(主にビブリオ)上のバクテリアの数は、通常24時間の抱卵後10CFU/mLより大きい。驚くべきことに、嚢子をEGCGで抱卵する時、孵化媒体内のビブリオの量が24時間の抱卵後非常に減少(コントロールと比較した2〜4logユニット)する。
本発明による方法において、孵化媒体内に導入する少なくとも一つの―(OH)C=C(OH)―構造を含む化合物の量は、好ましくは少なくとも1mg/L、より好ましくは少なくとも3mg/Lである。少なくとも5mg化合物/L孵化媒体、最も好ましくは少なくとも10mg化合物/L孵化媒体の量を使用するとき、最良の結果が得られる。前記量は、孵化媒体内に導入し、孵化を増強する少なくとも一つの―(OH)C=C(OH)―構造を含む全ての異なる化合物の合計で算出されるべきであり、その理由は孵化率を増加させるのに用い得る前記化合物を含むいくつかの生成物が実際には一つ以上の前記化合物の混合物を備えるためである。
少なくとも一つの―(OH)C=C(OH)―構造を備える化合物は、孵化媒体内に抱卵期間の始めで、特に嚢子を加える際に孵化媒体内に前記化合物を導入することによって、導入することができる。以下に説明するように、これは前記化合物を乾燥嚢子と混合する場合になる。少なくとも一つの―(OH)C=C(OH)―構造を備える化合物は、嚢子を加える前に孵化媒体内に導入してもよい。後者の場合、孵化媒体内に導入する前記化合物の量は、嚢子を加える際に存在する前記化合物の量であると理解すべきで、その理由は該化合物の添加後その一部が反応によりなくなる場合があるからである。
少なくとも一つの―(OH)C=C(OH)―構造を備える化合物又は複数の化合物を孵化媒体内の嚢子と同時に導入しない時、これらを抱卵期間の開始後、好ましくは10時間未満、より好ましくは8時間未満で導入する。前記化合物を孵化媒体内に抱卵期間の開始後6時間未満、特に5時間未満で導入する時、孵化率に関して最良の効果を達成する。前記化合物の総量を孵化媒体内に一度で導入すべきでなく、数回で導入し得るのは明確だろう。
最大孵化率を得るために孵化媒体内に導入すべき本発明に係る少なくとも一つの―(OH)C=C(OH)―構造を備える化合物の量は、嚢子の株から株又は嚢子のバッチからバッチまでに依存する。それは、とりわけ休眠嚢子の数、特に休眠の深さ、すなわち休眠段階に依存する。しかしなから、過酸化水素を使用した(EP1195088)従来技術の方法と対照的に、最大孵化率を達成し得る範囲は、少なくとも二−三倍の量をアルテミアノープリウスに対するあらゆる毒性作用なしに使用することができるように非常に大きくなる。さらに、最大孵化率値は過酸化水素を使用する方法より通常さらに大きい。
孵化率(H+及びH)に関する過酸化水素の用量効果に対するEPGCの用量効果を、図1に示す。この例では、一連の1Lの円錐を使用して、同じバッチの休眠嚢子(含水量:7.5%)を含む2gのアルテミア嚢子を人工海水(25g/L)内で培養した。円錐内の水の温度を約30℃で一定に保ち、水を常に曝気し、照射した。異なる投与量のEGCG及び過酸化水素(H)を、嚢子の抱卵開始時に、孵化媒体に加えた。各処理を三組で行い、処理の結果は三組の平均とする。この例において、8mg/Lでの過酸化水素の添加が78.9%の最大孵化率を示し、EGCGに関する最大の孵化率が83.8%であることが図1より明白である。より重要なことには、9mg過酸化物/Lの濃度で孵化率がすでに著しく減少する。8mg/Lより高い過酸化水素の投与量によって現れるH−とH+との相違は、自由に泳ぐノープリウスに対する毒性効果を立証する。この毒性効果はEGCGの曲線に現れない。16mgEGCG/Lの濃度で、孵化率は80%を超えて現れ、これはEGCGの少なくとも二倍(40mg/L)又は少なくとも三倍(60mg/L)の量を導入する場合でも80%を超えてとどまる。投与量に対する限界は過酸化水素に関するものより非常に広く、これが実際に処理を商業的な実行まで拡大する際に、過剰投与量に対する危険が少なくなることを意味する。
図2においては、EGCGの三つの異なる投与量を、アルテミア嚢子の五つの異なる株又はバッチに対して図1に関して記載したと同じ実験条件で適用する。最大の孵化率は、株から株、又はバッチからバッチで異なるが、例えば30mgEGCG/Lの投与量を全てのバッチに、これらバッチのそれぞれに対して最大の孵化率関する特定の濃度を決定することなく適用する場合、まだ、適用された投与量が依然としてこれらバッチのいずれにも毒性効果を有しなかった。したがって、嚢子の各バッチ又は株に対する最大孵化率を得るように最適範囲を決定することは重要ではないが、少なくとも対応する孵化率が最大孵化率に近い濃度の下限を決定するのが好ましい。
本発明による方法において、少なくとも一つの―(OH)C=C(OH)―構造を備える孵化増強化合物、又はかかる孵化増強化合物の一つ以上の混合物を備える生成物を用いることができる。孵化増強化合物内の−(OH)C=C(OH)−構造は、好ましくは該化合物の芳香族の基礎構造の一部である。孵化増強化合物をポリフェノール及び/又はフラボノイドを含む群、より好ましくはカテコール及び/若しくはガロル(gallol)構造(カテコール構造又は基:−C;ガロル構造又は基:−C)を含むポリフェノール並びに/又はフラボノイドから選択するのがより好ましい。
かかる生成物の実施例は、緑茶抽出物、アセンヤク抽出物、ブドウ種子抽出物等のような市販の製品である。これら製品は、種々のポリフェノール及び/又はフラボノイドの混合物を高い割合で含む場合が多い。
ポリフェノール及びフラボノイドは、二次植物代謝産物の大群を備える。現在、5000を超える個別化合物が既知で、極めて少ないコア構造に基づくものである。その大多数は、主として様々なヒドロキシル化パターン(最高六つのヒドロキシル基)、及び簡単なメチル化又は種々の単糖及び二糖類によるエーテル置換から誘導される。プロアントシアニジンは、緑茶(チャノキ Camillia sinensis)、ブドウ種子及び皮(ブドウ Vitis vinifera)又はカカオ(カカオ Theobroma cacao)で大部分発生する。
特にカテコール及び/若しくはガロル構造を含むポリフェノール及び/又はフラボノイドは、休眠嚢子の孵化率を増加させる良好な候補である。これを例示すると、カテコール、ピロガロール、ピロカテコール、没食子酸プロピル、ラウリル没食子酸エステル、没食子酸オクチル、メチルカテコール、プロピルカテコール、ジヒドロキシベンズアルデヒド、エラグ酸ハイドレート、ドーパミンHCl、DL−イソプロテレノール硫酸エステル無水物、ガラセトフェノン、ロスマリン酸、ベンゼントリオール及び特にフラボノイド類の群に属するもの、すなわち、例えばルテオリンのようなフラボノン群、例えばケルセチン、フィセチン、ミリセチンのようなフラボノール群、例えばタクシフォリンのようなフラバノール群、例えばカテキン、エピカテキン、エピガロカテキン、エピカテキン没食子酸エステル、エピガロカテキン没食子酸エステル及び他のシアニジン類似物のようなフラバン−3−オール群がある。
実際に、少なくとも一つの芳香族基礎構造をカテコール又はガロルの形態で含む殆どのフラボノイド又はポリフェノールは、休眠嚢子の孵化率を増加させる良好な候補である。フラボノイドの概要はPietta(2000)による論評で見つかり、これをここに引用し、援用する。
実際には、上述した化合物の混合物を含む生成物、大部分は市販の生成物が使用される。それにもかかわらず、前記化合物の一つを備える生成物も入手し得る。
嚢子の最大孵化率(M%)は、多数の嚢子サンプルを取り、少なくとも一つの―(OH)C=C(OH)―構造を備える一つ以上の選択された孵化増強化合物の単位体積あたりの導入量が互いに異なる以外実質的に同一の条件(同じ温度、塩分含量、嚢子密度など)の下でこれらサンプルを孵化させることによって決定することができる。続いて、孵化率は該孵化率で可能な増加を示す種々の量に関し決定することができ、特に最も高い孵化率M%を示す最適量を選ぶことができる。M%の最大孵化率を示す量を選ぶ代わりに、比較的少ない孵化率、特に少なくともX%+0.4×(M−X)%(X%=全く孵化増強化合物を加えない時の孵化率)に等しく、好ましくは少なくともX%+0.6×(M−X)%に等しい孵化率を示す量を選ぶことも可能であり、前記M%の最大孵化率を示す量にほぼ対応する量を選択するのが最も好ましい。
以下の実施例では、最大孵化率を、以下の濃度で少なくとも―(OH)C=C(OH)―構造を備える一つ未満の異なる化合物を備える次の生成物で達成した。
ピロカテコール: 孵化媒体内で14ppm
ピロガロール: 孵化媒体内で14ppm
ケルセチン: 孵化媒体内で30ppm
メチルカテコール: 孵化媒体内で15ppm
没食子酸プロピル: 孵化媒体内で40ppm
本発明による方法に用いる予定の嚢子は、一つ以上のアルテミア種の嚢子である。該嚢子を市場に提供する場合、これらを通常容器、特に缶内に収納する。しかしながら、これらをバッグ、ジャー、瓶などのような他の容器又はコンテナに収納することもできる。かかる容器は、様々な量の嚢子、すなわち、例えば0.01〜50kgの間、とりわけ0.1〜10kgの間で変化させる量の嚢子を含むことができる。本発明によれば、かかる量の嚢子を好ましくは容器内に収納し、少なくとも一つの―(OH)C=C(OH)―構造を含む一つ以上の上述の孵化増強化合物の量と結合する。嚢子と結合する孵化増強化合物の量は、パックされた嚢子をあらゆる密度で加える際に前述した量の前記化合物を孵化媒体内に導入するのに少なくとも十分である。
前記量の嚢子と結合する孵化増強化合物の量は、かかる量の孵化増強化合物が孵化媒体内に存在する下で嚢子を孵化する場合に、孵化率が少なくともX%+0.4×(M−X)%に等しく、好ましくは少なくともX%+0.6×(M−X)%に等しく、最も好ましくはM%に実質的に等しくなるようにするのが好ましい。すでに上述したように、M%は孵化増強化合物又は化合物類の最適量を孵化媒体内に導入する際に適用した孵化条件下で達成し得る最大孵化率である一方、X%は同じ孵化条件下でこれら化合物の添加なしの孵化率である。
本発明によれば、孵化媒体内で少なくとも一つの―(OH)C=C(OH)―構造を含む化合物の最適量が、孵化媒体内の嚢子の密度に依存することがわかった。本発明者によって行った実験より、孵化媒体内に2g/Lの嚢子密度で導入した孵化増強化合物の濃度は比較的高い嚢子密度(例えば6g/L)を用いた際と同じ孵化率の増加をもたらさないことが実際に明白である。これは、比較的高い嚢子密度で、孵化率に対する同一の効果を得るためには、前記化合物の比較的高い濃度を達成しなければならないことを意味する。
少なくとも1つの−(OH)C=C(OH)−構造を含む化合物は、過酸化物より安定で水溶性であるので、嚢子をタンク内で低比重(例えば2g/L未満の密度)又は高比重(例えば、2g/L超え、特にさらに5g/Lを超える密度)で抱卵する際に、孵化媒体内の前記化合物の濃度が嚢子密度の増加と共に増加するので、前記化合物を嚢子に加えなかった時よりも高い孵化率を得るために必要とされる最小濃度に更に少なくとも等しくなるような均質な方法で嚢子にそれらを混合又は被覆することは比較的容易である。これに対し、過酸化水素又は過酸化水素を発生する化合物は、大部分が不安定であるので、嚢子に付着させるのが難しかった。主に、これら化合物は嚢子と混合しなければならず、特に嚢子を高比重で加える場合、孵化媒体内の誤った濃度に至るかもしれなかった。
図3において、嚢子に孵化増強化合物又は化合物類を被覆する利点を視覚化する。休眠嚢子を含むアルテミア嚢子を1Lの円錐内で、上述した図1に示した例と同じ孵化条件下であるが、2g嚢子/L以上の異なる密度で抱卵した。一連の嚢子に対しては、嚢子を抱卵する際と同じモーメントで、EGCGを20ppm(20mg/L)の濃度で孵化媒体に加えた。嚢子の比較的高い密度を用い、同一量のEGCGを孵化媒体内に導入した時、かかるEGCGの量は最大孵化率まで孵化を増加させるのに十分でなかった(図3参照)。
他の連においては、7.5%の含水量を有する嚢子を、嚢子1g当たり8mgのEGCG(すなわち、約8.6mgEGCG/g嚢子乾燥物)で被覆し、孵化媒体内で抱卵した。通常の密度(2g/L)で、この被覆により孵化媒体におけるEGCGの濃度は16ppm(mg/L)を示した。比較的高い密度を使用すると、濃度もまた高くなり、嚢子に化合物を被覆する利点を示した。4g嚢子/Lの密度で、EGCGの濃度は32ppmであった(8mgEGCG/g嚢子×4g嚢子/L=32mgEGCG/L孵化媒体)。嚢子を6g/Lの密度で抱卵する場合、濃度は48mgEGCG/L孵化媒体になり、孵化率はこの例で80%以上に留まった。
好ましくは容器、特に缶内に収納する嚢子の量と結合する少なくとも一つの―(OH)C=C(OH)―構造を含む孵化増強化合物又は化合物類を、少なくとも1mg/g嚢子乾燥物、好ましくは少なくとも2mg/g嚢子乾燥物、より好ましくは少なくとも3mg/g嚢子乾燥物、最も好ましくは少なくとも5mg/グラム嚢子乾燥物の量で嚢子と結合するのが好ましい。実際、嚢子は決して絶対乾燥されず、その結果嚢子の含水量(一般的に10%未満)に依存して、実際的な嚢子1g当たりの前記化合物の対応する量が幾分少なくなる。しかしながら、本特許出願においては、孵化媒体内の嚢子の密度を、通常通り、実際の嚢子g(その含水量は10%未満)/L孵化媒体で示す。
嚢子と結合する孵化増強化合物は、好ましくは、前記構造が前記化合物の芳香族基礎構造の一部である化合物である。これらの化合物を、ポリフェノール及び/又はフラボノイド、特にカテコール及び/若しくはガロル構造を含むポリフェノール並びに/又はフラボノイドを備える群から選択するのが好ましい。
実際には、時々、一つ以上の前記化合物の混合物を備える生成物をパッケージ内で嚢子と結合する。かかる生成物の実施例が上記に示されている。
所定量の嚢子を容器内に収納する場合、これを別のパッケージ内に包装することにより孵化増強化合物を前記容器内に収納した嚢子と結合することができるので、嚢子を含む容器と、孵化増強化合物又は化合物類を含むパッケージとが、そのまま販売し得るセットを形成する。前記孵化増強化合物を嚢子と一緒に包装するのが好ましく、例えば嚢子を含む容器の外側に固定するか、又は同じパッケージ内で容器と共に収納する。
しかしながら、孵化増強化合物又は化合物類を容器内に収納することがより好ましい。液体溶液を使う時、これを例えばガラス又はプラスチックのバイアル若しくはバイアル類(瓶)に収納し、容器、特に缶内の嚢子と共に包装することができる。固形の孵化増強化合物を使用するとき、この化合物を粉末又は顆粒として、若しくは錠剤又は他の個体形状のいずれかで直接嚢子と混合することができる。もちろん、これを嚢子と混合して、例えばカプセル内に収納することもできる。孵化増強化合物又は化合物類を嚢子に付着、言い換えれば被覆するのが最も好ましい。このようにして、常に適正量の孵化増強化合物を孵化媒体に、特に容器内に含まれた嚢子の一部のみを孵化媒体内に導入する時加える。
参照:
Pietta,P-G.Reviews:flavonoidsasantioxidants.(2000)in:J.Nat.Prod.Vol.63,p1035-1042.
VanStappen,G.Introduction,biologyandecologyofArtemia.(1996)in:Manualontheproductionanduseoflivefoodforaquaculture.EditedbyLavens,P.andSorgeloos,P.LaboratoryofAquacultureandArtemiaReferenceCenter,UniversityofGhent,Belgium,p.79-136.
休眠嚢子を含むアルテミア嚢子の孵化に対する孵化媒体に加えた過酸化水素及びEGCGの投与量に関連した効果を示すグラフである。ノープリウスと、傘と、孵化させる胚との総数に対する孵化したノープリウスの数として算出した孵化率をH−と呼ぶ。ノープリウスと、傘と、胚との総数に対する孵化ノープリウスと傘との数として算出した孵化率をH+と呼ぶ。 休眠嚢子を含むアルテミア嚢子の種々のバッチ間でのEGCGの最適投与量の変動性を示すグラフである。 EGCGを孵化媒体内に導入する場合対これを嚢子に、とりわけ8mgEGCG/グラム嚢子の量で被覆する場合の孵化率に対する孵化媒体内の嚢子密度の効果を示すグラフである。 孵化媒体に30mgEGCG/Lを導入して24時間後の海藻寒天(MA)及びTCBS−寒天上の微生物数を示すグラフである。

Claims (29)

  1. 休眠嚢子を含む一種以上のアルテミア種の嚢子のある量から始めて、少なくとも嚢子の一部が所定の孵卵期間内で孵化し、自由に泳ぐノープリウスを放出し得る条件下で前記嚢子を孵化媒体内で孵卵することにより自由に泳ぐアルテミアノープリウスを産出するに当たり、
    前記嚢子を少なくとも一つの―C(OH)=C(OH)―構造を備える少なくとも一つの化合物と接触させて、少なくとも多くの休眠嚢子における休眠を中断して、自由に泳ぐノープリウスを前記所定の孵卵期間内で産出することを可能にし、これにより孵卵嚢子の孵化率を前記嚢子が前記化合物と接触しない際の十分な嚢子の総数のX%から、前記化合物と接触した際のX%より高い孵化率まで増加させることを特徴とするアルテミアノープリウスの産出方法。
  2. 前記化合物を前記孵化媒体内に導入することを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 前記化合物を、1mg/Lを超える量で前記孵化媒体内に導入することを特徴とする請求項2に記載の方法。
  4. 前記嚢子が、前記孵化媒体内に前記化合物の最適量を導入することにより前記孵化率をX%から最大孵化率のM%まで増加し得るような量の休眠嚢子を備え、前記化合物の量を選択して、孵化率をX%から少なくともX%+0.4×(M−X)%に等しい孵化率まで増加させることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
  5. 前記化合物の−C(OH)=C(OH)−構造が該化合物の芳香族基礎構造の一部であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  6. 前記化合物の−C(OH)=C(OH)−構造がポリフェノール又はフラボノイドの芳香族基礎構造の一部である請求項1に記載の方法。
  7. 前記化合物の−C(OH)=C(OH)−構造がカテコール若しくはガロル構造を含むポリフェノール又はフラボノイドの芳香族基礎構造の一部である請求項1に記載の方法。
  8. 前記化合物を、孵化媒体内で前記嚢子を孵化し始めた後、10時間未満で前記孵化媒体に導入することを特徴とする請求項1に記載の方法。
  9. 前記化合物を、前記孵化媒体に前記嚢子とほぼ同時に導入することを特徴とする請求項6に記載の方法。
  10. 少なくとも一つの―(OH)C=C(OH)―構造を備える化合物をさらに含むことを特徴とする、一種以上のアルテミア種の嚢子を含む組み合わせ物
  11. 前記化合物の−C(OH)=C(OH)−構造が、該化合物の芳香族基礎構造の一部であることを特徴とする請求項10に記載の組み合わせ物
  12. 前記化合物の−C(OH)=C(OH)−構造が、ポリフェノール又はフラボノイドの芳香族基礎構造の一部であることを特徴とする請求項10に記載の組み合わせ物
  13. 前記化合物の−C(OH)=C(OH)−構造が、カテコール若しくはガロル構造を含むポリフェノール又はフラボノイドの芳香族基礎構造の一部であることを特徴とする請求項10に記載の組み合わせ物
  14. 10%未満の含水量の嚢子と前記少なくとも一つの化合物との混合物である請求項10に記載の組み合わせ物
  15. 食塩水に貯蔵した嚢子と前記少なくとも一つの化合物との混合物である請求項10に記載の組み合わせ物
  16. 前記化合物の量が、少なくとも1mg/g嚢子乾燥物であることを特徴とする請求項10に記載の組み合わせ物
  17. 前記嚢子を容器内に収納することを特徴とする請求項10に記載の組み合わせ物
  18. 前記容器が、前記嚢子に加えて、前記化合物を含むことを特徴とする請求項17に記載の組み合わせ物
  19. 前記容器が、前記化合物を前記嚢子から分離するパッケージ内に入れた化合物を含むことを特徴とする請求項17に記載の組み合わせ物
  20. 前記化合物を前記嚢子と混合及び/又はそれに付着又は被覆することを特徴とする請求項10に記載の組み合わせ物
  21. 前記容器を前記化合物と一緒に包装することを特徴とする請求項10に記載の組み合わせ物
  22. 一つ以上のアルテミア種の嚢子を含む第一容器と、少なくとも一つの―(OH)C=C(OH)―構造を備える少なくとも一つの化合物を含む第二の容器
    とのセット。
  23. 前記化合物の−C(OH)=C(OH)−構造が、該化合物の芳香族基礎構造の一部であることを特徴とする請求項22に記載のセット。
  24. 前記化合物の−C(OH)=C(OH)−構造が、ポリフェノール又はフラボノイドの芳香族基礎構造の一部であることを特徴とする請求項22に記載のセット。
  25. 前記化合物の−C(OH)=C(OH)−構造が、カテコール若しくはガロル構造を含むポリフェノール又はフラボノイドの芳香族基礎構造の一部であることを特徴とする請求項22に記載のセット。
  26. 一つ以上のアルテミア種の嚢子の孵化率を増加させるための、少なくとも一つの―C(OH)=C(OH)―構造を備える化合物の使用であって、
    少なくとも該嚢子の一部が孵化し、自由に泳ぐノープリウスを放出し得る条件下で、少なくとも一つの―C(OH)=C(OH)―構造を備える該化合物を含む孵化媒体内で、該嚢子を孵化することによる使用
  27. 前記化合物の−C(OH)=C(OH)−構造が、該化合物の芳香族基礎構造の一部であることを特徴とする請求項26に記載の使用。
  28. 前記化合物の−C(OH)=C(OH)−構造が、ポリフェノール又はフラボノイドの芳香族基礎構造の一部であることを特徴とする請求項26に記載の使用。
  29. 前記化合物の−C(OH)=C(OH)−構造が、カテコール若しくはガロル構造を含むポリフェノール又はフラボノイドの芳香族基礎構造の一部であることを特徴とする請求項26に記載の使用。

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