JP5525097B1 - 電源回路 - Google Patents

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Abstract

【課題】出力電圧の電圧値の安定性を確保する技術を提供する。
【解決手段】
出力電圧をフィードバックした電圧である帰還電圧、および、入力電流に基づき導出される導出電圧を含む複合電圧と基準電圧との比較結果に応じて、スイッチング制御を行う。そして、入力電流のピーク値に応じて前記基準電圧を設定する。これにより、フィードバックループの経路上に設けられていたエラーアンプを削除することができ、これにより位相補償回路を削除することができる。また、位相補償回路内のコンデンサ等の素子の選定に要する時間が不要となり、回路設計に要する工数を大幅に削減できる。さらに、複合電圧と基準電圧とに含まれる入力電流が同じ値となり、出力電圧と目標電圧との電圧差を小さくできる。

【選択図】図1

Description

本発明は、入力電圧を出力電圧に変圧する電源回路に関する。
従来、出力電圧をフィードバックしてMOSトランジスタのON/OFFの切替えにより、出力電圧を目標電圧となるように制御するスイッチングレギュレータを備えた電源回路が一般的に用いられている。
例えば、スイッチングレギュレータはフィードバックループを有し、フィードバックループの経路上にはエラーアンプとしての差動増幅器が設けられている。差動増幅器には出力電圧をフィードバックした帰還電圧が入力される。差動増幅器は、帰還電圧と基準電圧とを比較した差の電圧である差動電圧を出力する。差動電圧はコンパレータに入力される。
また、スイッチングレギュレータは、入力電流を検出する電流センスアンプを有する。入力電流は、電圧に変換され入力変換電圧としてコンパレータに入力される。その結果、コンパレータは、入力変換電圧と差動電圧とを比較し、その比較結果に応じてMOSトランジスタをONまたはOFFする。このようなフィードバック制御により出力電圧が一定に保たれるが、実際はトランジスタのON/OFF制御により出力電圧が脈動するため、これを平滑化する目的でスイッチングレギュレータの出力にコンデンサが設けられる。
さらに、スイッチングレギュレータは、位相補償回路を有する。位相補償回路は、コンデンサおよび抵抗を主体として構成され、入力信号に対する出力信号のゲインを下げる。また、位相補償回路は、入力信号に対する出力信号の位相の遅れを調整する。つまり、位相補償回路は、入力信号に対する出力信号のゲインと位相との関係を調整する。具体的には、平滑用のコンデンサと位相補償用のコンデンサの影響により、ボード線図において1stポールと2ndポールとが生じ、夫々のポールで90deg(計180deg)位相が遅れる。そして、抵抗により位相が90deg進む。これにより、位相補償回路は、位相が180deg遅れる前にゲインを0dB以下となるよう調整する。その結果、出力電圧の発振を防止できる。
ここで、スイッチングレギュレータの回路内に位相補償回路を設ける場合、位相補償回路内のコンデンサ等の素子の選定は、多くの時間を要するときがある。また、位相補償回路内のコンデンサの容量が比較的大きい場合、出力電圧の変動に対するMOSトランジスタのON/OFF制御の応答が遅れてしまう。このような課題を解決する一例として、DC−DCコンバータ制御回路が先行技術文献に開示されている(例えば、特許文献1)。このDC−DCコンバータ制御回路は、回路内に差動増幅器と位相補償回路とを設けることなく、出力電圧を目標電圧となるように制御する。
特開2007−174772号公報
しかしながら、特許文献1に記載されているDC−DCコンバータ制御回路は、「電圧モード」で制御される回路である。ここで、電圧モードとは、制御回路の出力電圧を目標電圧に近づけるよう入力電圧の変化に基づき出力電圧を制御することをいう。このように電圧モードで制御される特許文献1のDC−DCコンバータ制御回路は、差動増幅器と位相補償回路をなくすことによりポールを1つ減らすことができるが、電圧モードのため平滑用のコンデンサと、トランジスタ出力に接続されるコイルとのダブルポールにより位相が180deg遅れて、出力電圧が発振しやすくなる。出力を安定化させる対策として、別の位相補償回路を設ける等の対策が必要となる。その結果、設計が複雑となり、回路内に新たな部品を設けることで回路のサイズが大きくなる。
本発明は、設計を簡素化させ出力電圧の安定化を図ることを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、入力電圧を出力電圧に変圧するスイッチングレギュレータであって、前記出力電圧をフィードバックした電圧である帰還電圧、および、入力電流に基づき導出される導出電圧を含む複合電圧と基準電圧との比較結果に応じて、スイッチング制御を行う制御手段と、前記入力電流のピーク値に応じて前記基準電圧を設定する設定手段と、を備える。
また、本発明のスイッチングレギュレータは、請求項1に記載のスイッチングレギュレータにおいて、時間の経過とともに電流値が上昇した後に該電流値が下降するスロープ電流を前記複合電圧に供給する供給手段を更に備え、前記設定手段は、前記入力電流のピーク値と前記スロープ電流のピーク値とに応じて、前記基準電圧を設定する。
また、本発明のスイッチングレギュレータは、請求項2に記載のスイッチングレギュレータにおいて、前記設定手段は、前記入力電流のピーク値と前記スロープ電流のピーク値とを所定の電圧値の基準電源電圧に足し合わせて前記基準電圧を設定する。
また、本発明のスイッチングレギュレータは、請求項1ないし3のいずれかに記載のスイッチングレギュレータにおいて、電流のピーク値を取得する取得手段をさらに備え、前記取得手段は、前記スイッチング制御のONからOFFまでの1周期で前記ピーク値を取得し、前回周期で取得した前記ピーク値をリセットして今回周期の前記ピーク値を取得する。
また、本発明のスイッチングレギュレータは、請求項1ないし4のいずれかに記載のスイッチングレギュレータと前記スイッチングレギュレータの電圧を受けて動作する制御装置と、を備える。
また、本発明の電子回路は、入力電圧を出力電圧に変圧する電子回路であって、前記出力電圧をフィードバックした電圧である帰還電圧、および、入力電流に基づき導出される導出電圧を含む複合電圧と基準電圧との比較結果に応じて、スイッチング制御を行う制御手段と、前記入力電流のピーク値に応じて前記基準電圧を設定する設定手段と、を備える。
本発明によれば、出力電圧をフィードバックした帰還電圧と入力電流に基づき導出される導出電圧とを含む複合電圧と基準電圧との比較結果に応じて、スイッチング制御を行うため、フィードバックループの経路上に設けられていたエラーアンプを削除することができ、これにより位相補償回路を削除することができる。また、位相補償回路内のコンデンサ等の素子の選定に要する時間が不要となり、回路設計に要する工数を大幅に削減できる。さらに、本発明によれば、入力電流のピーク値に応じて基準電圧を設定することで、複合電圧と基準電圧とに含まれる入力電流が同じ値となり、出力電圧と目標電圧との電圧差を小さくできる。
また本発明によれば、入力電流のピーク値とスロープ電流のピーク値とに応じて基準電圧を設定することで、スロープ補償回路によるスロープ補償を行ったとしても出力電圧と目標電圧との差を小さくできる。
また、本発明によれば、入力電流のピーク値と前記スロープ電流のピーク値とを所定の電圧値の基準電源電圧に足し合わせて基準電圧を設定することで、帰還電圧に足し合わせる電圧と、基準電源電圧に足し合わせる電圧とを同じ電圧にできる。
また、本発明によれば、取得手段が、スイッチング制御のONからOFFまでの1周期で前記ピーク値を取得し、前回周期で取得したピーク値をリセットして今回周期のピーク値を取得することで、ピーク値の変化に追従して基準電圧を設定できる。
図1は、前提構成1の形態のレギュレータの回路構成を示す図である。 図2は、前提構成1のレギュレータに関する各信号の推移を示す図である。 図3は、電流モードの周波数特性を示すボード線図である。 図4は、基準電圧の補正の有無による基準電圧と出力電圧との変化を示すグラフである。 図5は、前提構成2のレギュレータの回路構成を示す図である。 図6は、前提構成2のレギュレータに関する各信号の推移を示す図である。 図7は、図6の一部の時刻(時刻t7〜t12)の信号波形を拡大した図である。 図8は、第1の実施の形態のレギュレータの回路構成を示す図である。 図9は、ピークホールド回路を用いた場合の各信号の推移を説明する図である。 図10は、入力ピーク電流に基づく補正後の基準電圧に対する各信号の推移を説明する図である。 図11は、図10のグラフに主にスロープ電流グラフを追加した図である。 図12は、第2の実施の形態のレギュレータの回路構成を示す図である。 図13は、図13は、入力電流のピーク値とスロープ電流のピーク値とに基づく基準電圧の設定について説明する図である。 図14は、複合ピーク電流に基づき設定された基準電圧に対する各信号の推移を説明する図である。
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態について説明する。
<1.前提構成1>
<1−1.回路構成>
図1は、前提構成1のスイッチングレギュレータ1(以下、「レギュレータ1」という。)の回路構成を示す図である。レギュレータ1は、後述するトランジスタ101のスイッチング制御により出力電圧Voutが目標電圧Vtar(例えば、5V)となるように調整し、負荷3に対して出力電流Ioutを出力する。なお、負荷3はその一端がグランドに接続されている。
負荷3は、例えばECU(Electro Control Unit)のマイクロコンピュータである。ECUは、例えばエンジンの駆動を制御するエンジン制御ECUであり、ECUのマイクロコンピュータへ必要な電力を供給するためにレギュレータ1が用いられる。そのため、レギュレータ1は、エンジン制御ECU以外にもレギュレータ1の電圧を受けて動作する制御装置を含むナビゲーション装置、オーディオ装置等の各種電子機器の電源として用いられる。
レギュレータ1では、一定周期のクロック信号がクロック入力端子Tcを介してフリップフロップ104に入力される。フリップフロップ104は、トランジスタ101の駆動を制御するもので、セット(S)端子、リセット(R)端子、および、出力(Q)端子を有する。フリップフロップ104は、クロック信号をセット(S)端子に受けてセットされ、出力(Q)端子から“H”信号をドライバ102に出力する。
また、フリップフロップ104は、リセット(R)端子に後述するコンパレータ103からの信号を受けて、出力(Q)端子から“L”信号をドライバ102に出力する。
ドライバ102は、フリップフロップ104の出力(Q)端子からの信号に基づき、トランジスタ101のON/OFFを制御する。ドライバ102は、出力(Q)端子からの信号が“H”信号の場合、ゲートに所定以上の電圧を印可してトランジスタ101をONし、“L”信号の場合、ゲートに所定未満の電圧を印加または電圧を印加することなくトランジスタ101をOFFする。
トランジスタ101は、入力電流Iinの電流量をスイッチング制御により調整するNチャンネルのMOSトランジスタである。入力電流Iinは、バッテリ2から入力端子Taに印加される入力電圧Vin(例えば、14V)に基づいて流れる電流である。トランジスタ101のゲートにドライバ102から所定以上の電圧が印加された場合、トランジスタ101がONし、入力電流Iinがセンス抵抗22を介してトランジスタ101のドレイン−ソース間を流れる。トランジスタ101のゲートに印加される電圧が所定未満または電圧が印可されていない場合、トランジスタ101はOFFし、入力電流Iinはドレイン−ソース間を流れない。つまり、センス抵抗22にも入力電流Iinは流れない。
センス抵抗22は、入力電流Iinの電流値を検出するための抵抗である。センス抵抗22に流れる入力電流Iinの電流値は、上述のようにトランジスタ101のスイッチング制御に応じて変化する。センス抵抗22を用いた入力電流Iinの検出については後述する。
また、トランジスタ101がONするのは、上述のように一定周期のクロック信号に基づくものである。詳細には、トランジスタ101がONするのは、クロック信号の立ち上がりの信号がフリップフロップ104のセット(S)端子に入力された場合である。これに対して、トランジスタ101がOFFするのは、コンパレータ103からの出力信号がフリップフロップ104のリセット(R)端子に入力された場合である。つまり、トランジスタ101のONタイミングは一定のタイミングであり、OFFタイミングはコンパレータ103の比較結果に応じて変化する。トランジスタのOFFに関するコンパレータ103の動作は後述する。
トランジスタ101がONの場合、ドレイン−ソース間を流れる入力電流Iinは、コイル21に流れる。
コイル21は、トランジスタ101のスイッチング制御による入力電流Iinの電流の変化を緩やかにする。トランジスタ101がONの場合、コイル21には入力電流Iinが流れ、トランジスタ101がOFFの場合、コイル21にはショットキーダイオード109からの電流が流れる。つまり、トランジスタ101がOFFの場合、ショットキーダイオード109のアノード側の電位に比べて、カソード側の電位が低くなる。その結果、トランジスタ101がONからOFFに切り替った場合でも、ショットキーダイオード109を介してコイル21に電流が流れる。このようにコイル21に流れる電流(以下、「コイル電流IL」という。)は、トランジスタ101がOFFとなった場合に瞬時に0Aとなるのではなく、一定の傾きで電流値が徐々に低下していく。そのため、入力電流Iinとコイル電流ILとはトランジスタ101がONの場合、同じ電流値となるが、トランジスタ101がOFFの場合、両方の電流値が0Aのとき以外は異なる電流値となる。
コイル21から出力されるコイル電流ILは、コンデンサ23に流れる。コイル電流ILがコンデンサ23に流れ込むことで、出力電圧Voutの電圧値が上昇する。そして、コンデンサ23は、コイル電流ILから交流(AC)成分を除去する。これにより、コイル電流ILの直流(DC)成分である出力電流Ioutが、出力端子Tbを介して負荷3に流れる。なお、コンデンサ23はその一端が、上述のショットキーダイオード109のアノードと共にグランドに接続されている
レギュレータ1は、出力電流Ioutの増減に対して、出力電圧Voutが一定になるようトランジスタ101を制御する。これによりコイル電流ILが変化する。また、コイル電流ILの変化は入力電流Iinの変化であるともいえる。つまり、出力電圧Voutの変動は入力電流Iinの変化に対応している。このように変化する入力電流Iinが、後述するコンパレータ103による基準電圧Vrefとの比較に用いられる。
そして、出力電圧Voutが変動すると、目標電圧Vtarとの電圧差を生じる。出力電圧Voutは、コイル21とコンデンサ23との間の接続点に設けられたフィードバックループにより抵抗25および抵抗26からなる分圧回路に印可される。抵抗25および26は、出力電圧Voutを分圧する抵抗である。なお、抵抗26はその一端がグランドに接続している。抵抗25および抵抗26は、出力電圧Voutを分圧した帰還電圧Vfbを加算回路30に出力する。この加算回路30には帰還電圧Vfb以外にも後述するように入力電流Iinが入力される。以下、加算回路30への入力電流Iinの入力について説明する。
入力電流Iinは、上述のセンス抵抗22に流れることで、センス抵抗22の電圧がセンスアンプ24の非反転入力端子および反転入力端子に入力される。センスアンプ24は、センス抵抗22の両端の電圧差と予め設定されているセンス抵抗22の抵抗値から入力電流Iinの電流値を検出し、加算回路30に出力する。
センスアンプ24は、電流検出回路を構成するものであるが、本実施の形態では入力電流の値をセンス抵抗22により検出している。もちろんセンス抵抗22をコイル21の出力側に接続することでコイル電流ILを直接検出するようにしてもよい。
加算回路30は、複数の電流を足し合わせて電圧に変換し、コンパレータ103に出力する。加算回路30は、帰還電圧Vfbを電流に変換した帰還電流Ifbと入力電流Iinとを足し合わせた複合電流Iadを電圧に変換し、この変換した複合電圧Vadをコンパレータ103に出力する。このため、複合電圧Vadには、帰還電圧Vfbと、入力電流Iinを電圧変換した電圧VL(以下、「導出電圧VL」という。)が含まれているともいえる。
コンパレータ103は、非反転入力端子の電圧と反転入力端子の電圧とを比較してその比較結果に応じた信号を出力する。コンパレータ103は、非反転入力端子の複合電圧Vadと反転入力端子の基準電源105の電源電圧VB(例えば1.25V)(以下、基準電源電圧VB」という。)とが同じ電圧値となった場合、フリップフロップ104のリセット(R)端子にリセット信号を出力する。これによりトランジスタ101のゲートに印加されるドライバ102からの電圧が所定の電圧値未満となり、トランジスタ101はONからOFFに切り替る。
なお、ドライバ102がトランジスタ101のゲートに所定の電圧を印可するための構成として、定電圧源106、ダイオード107、および、コンデンサ108による公知のブーストトラップ回路が設けられている。この回路構成により安定してトランジスタ101のスイッチング制御が行われる。
本実施の形態は以上の構成であるが、特徴点は次の2点である。1点目は、従来のフィードバック用に設けていた差動増幅器および位相補償回路を設けることなく出力電圧Voutを制御することである。そのために、フィードバック用の帰還電圧Vfbに入力電流Iinに対応する導出電圧VLを加算した複合電圧Vadを基準電圧Vrefと比較するようにしている。2点目は、トランジスタ101のONをクロック信号による固定周期で行い、OFFをコンパレータ103の出力により行うことである。
<1−2.信号の推移>
次に、レギュレータ1の各信号について説明する。図2は、前提構成1のレギュレータ1の各信号の時間ごとの推移を示すグラフである。各グラフの横軸は時間[msec]を示す。以下、各グラフについての概要を説明した後、時間ごとの各信号の変化について説明する。
図2(a)のクロック信号グラフは、クロック入力端子Tcを介して入力されるクロック信号CLの変化を示すグラフである。クロック信号CLは、固定周波数で立ち上りと立ち下りとを繰り返す。図2(b)のトランジスタ制御グラフは、トランジスタ101のON/OFFの状態を示すと共に、トランジスタ101のON時間とOFF時間とを示すグラフである。図2(c)のコイル電流グラフは、コイル21に流れるコイル電流ILの時間ごとの電流値[A]を示すグラフである。図2(d)の複合電圧グラフは、コンパレータ103の非反転入力端子に入力される複合電圧Vadの時間ごとの電圧値[V]を示すグラフである。図2(e)の出力電圧グラフは、出力電圧Voutの時間ごとの電圧値[V]を示すグラフである。
図2(a)に示すように時刻t1において、クロック信号CLが立ち上がるとフリップフロップ104がセットされ、図2(b)に示すようにトランジスタ101がONする。これにより入力電流Iinがセンス抵抗22に流れ、図2(c)に示すようにコイル21にもコイル電流ILが流れ、電流値I1から増加する。また、センス抵抗22に入力電流Iinが流れることで、センスアンプ24が入力電流Iinを検出して加算回路30に出力する。加算回路30で入力電流Iinと帰還電圧Vfbの帰還電流Ifbとを足し合わせて得られる複合電圧Vadは、図2(d)に示すように入力電流Iinの増加に伴い、電圧値V1から増加する。
時刻t2において、複合電圧Vadが基準電圧Vrefと同じ電圧値V4に達すると、コンパレータ103の出力端子からリセット(R)信号が出力され、これを受けてフリップフロップ104がリセットされ、図2(b)に示すようにトランジスタ101がOFFする。その結果、入力電流Iinの電流値は瞬時に電流値0Aとなり、図2(d)に示すように複合電圧Vadに含まれる導出電圧VL(入力電流Iin)の交流(AC)成分および直流(DC)成分が0(ゼロ)となり、複合電圧Vadは帰還電圧Vfb(帰還電流Ifb)分のみとなる。その結果、複合電圧Vadは電圧値V0まで低下する。なお、コイル電流ILは、図2(c)に示すようにショットキーダイオード109からコイル21に流れる電流によりトランジスタ101がOFFした時点の電流値I2から徐々に低下する。
トランジスタ101は、図2(b)に示すように時刻t1でONして時刻t2でOFFするまでの間がON時間となり、時刻t2でOFFした後、次のONタイミングである時刻t3までの間がOFF時間となる。その結果、例えばトランジスタ101のONデューティは50%となる。そして、トランジスタ101のOFFタイミングを決定するコンパレータ103による複合電圧Vadと基準電圧Vrefとの比較結果に応じて、ONデューティが変化する。
このようなトランジスタ101の制御により、出力電圧Voutは、図2(e)に示すように時刻t1〜t3までの間、目標電圧Vtarの電圧値と略同じ電圧値V10の状態を維持する。また、出力電圧Voutが目標電圧Vtarと略同じ電圧値の状態で推移するため、帰還電圧Vfbも略一定の電圧値V0の状態を維持する。このように少なくとも後述する直流(DC)成分を含む電流に基づいて、出力電圧Voutを制御する方式を「電流モード」という。
時刻t3では、上述の時刻t1と同様にクロック信号CLが立ち上がるとフリップフロップ104がセットされトランジスタ101がONする。そして、トランジスタ101がONすることで、入力電流Iinがセンス抵抗22に流れ、コイル21にもコイル電流ILが流れる。以降、各信号は上述の変化と同様に推移する。
<1−3.ボード線図>
次に、本実施の形態の作用効果をボード線図を用いて説明する。本実施の形態のレギュレータ1は、電流モードにより制御を行う。図3では、図3上段に電流モードにおける周波数ごとのゲイン特性をゲイン特性曲線gaで示す。また、図3下段に位相特性を位相特性曲線phで示す。レギュレータ1は、電流モードでの制御であるため、コイル21のインピーダンスの影響を受けず、ポールはコンデンサ23による1つだけが現われる。その周波数は例えばゲイン特性曲線gaに示すように約1kHzである。従って、ゲインは、0Hzから約1kHzまで略一定のゲイン(例えば40dB)であり、約1kHz以降低下する。このようなゲインの低下は、周波数が高くなることでコンデンサ23のインピーダンスが低下することにより生じる。本実施の形態では更にフィードバック用の差動増幅器を使用しないため、ゲインは比較的低い値となる。そのため、ゲインは周波数の増加に伴い比較的早く0dBまで落ちる。例えばゲインは約100kHzで0dBとなる。
一方、位相特性曲線phに示すように、位相はポール周波数の前後で90deg回る。例えば、位相は約50Hzまで略一定の180degであり約50Hz以降遅れ始め約10kHzで90deg遅れる。ポールの影響による位相遅れはこの90degのみであるため、ゲインが0dBとなる100kHzでは位相余裕は約80degと十分な値とすることができる。従って、出力電圧Voutが発振することなく安定した動作を保障できる。
このように本実施の形態のレギュレータ1は、差動増幅器および位相補償回路を使用せず電流モードにより回路内の信号のゲインおよび位相を制御する。これにより、出力電圧Voutの発振を防止でき、出力の安定した出力電圧Voutが得られる。そのため本実施の形態のレギュレータ1は、電圧モードの回路と比べて設計が容易となり、回路内に新たな部品を設ける必要もないため回路全体の小型化が図れる。
また、本実施の形態のレギュレータ1は、差動増幅器を設けず位相補償回路も設けることもないため、位相補償回路内のコンデンサの容量が比較的大きい場合による出力電圧の変動に対するMOSトランジスタのON/OFF制御による応答の遅れが解消される。
また、本実施の形態のレギュレータ1は、入力電流Iinの電流値の変化を利用してトランジスタ101を制御する。レギュレータ1は、帰還電圧Vfbに対応する帰還電流Ifbに入力電流Iinを加えて得られる複合電圧Vadと、基準電圧Vrefとを比較する。その結果、レギュレータ1は、出力電圧Voutの変化に応じてトランジスタ101のON/OFFを制御でき、出力電圧Voutと目標電圧Vtarとの電圧差を小さくできる。しかも、トランジスタ101のONタイミングは、固定周波数のクロック信号CLに基づき制御されるため、トランジスタ101のスイッチング周波数も固定周波数となる。スイッチング周波数が変動する場合、車載機ではラジオなどにノイズの影響を与える可能性が高くなる。それに対して、本実施の形態のレギュレータ1は、固定周波数でスイッチング動作を行なわせているため、ラジオの受信周波数とスイッチング周波数とを異なる周波数とすることが可能となる。その結果、レギュレータ1は、ラジオへのスイッチングノイズの重畳が回避できる。また、レギュレータ1は、スイッチング周波数を予め知ることができることからラジオ等他の機器でノイズ対策が可能となりノイズの影響を与えにくくなる。
<2.前提構成2>
次に、前提構成2について説明する。前提構成1のレギュレータ1において、出力電流Ioutの電流値が増加した場合、出力電流Ioutの増加に伴って出力電圧Voutの電圧値が減少するという課題がある。その結果、出力電圧Voutと目標電圧Vtarとの電圧差が大きくなり、負荷3に対する安定した電力の供給が困難となる。そのため、前提構成2の、レギュレータ1aは、基準電圧Vrefを入力電流Iinに応じて補正することで出力電流Ioutが増加しても出力電圧Voutの電圧値の減少を防ぐ構成とした。
<2−1.基準電圧と出力電圧との関係>
最初に、出力電流Ioutの電流値の増加と出力電圧Voutの減少との関係について説明する。図4は、前提構成2のスイッチングレギュレータ1a(以下、「レギュレータ1a」という。)の基準電圧Vrefの補正の有無による基準電圧Vrefおよび出力電圧Voutの変化を示すグラフである。図4のグラフは、横軸が電流値[A]、縦軸が電圧値[V]を示す。図4(a)のグラフは、基準電圧Vrefを補正しないレギュレータ1の出力電圧Voutの変化と基準電圧Vrefとを示すグラフである。出力電圧Voutは、ラインVout1aで示し、基準電圧Vrefは、ラインVref1aで示す。
出力電流Ioutが、図4(a)のグラフの横軸に示すように電流値IaからIcへと増加すると、出力電圧Voutの電圧値は、ラインVout1aに示すように電圧値V14〜V12に減少する。その結果、出力電圧Voutと目標電圧Vtarとの電圧差が大きくなり、負荷3に対する安定した電力の供給が困難となる。なお、基準電圧Vrefの電圧値は、ラインVref1aに示すように一定である。このように出力電流Ioutの増加に伴い出力電圧Voutが低下するのは次の理由による。出力電流Ioutが増加するということは電流の直流(DC)成分が増加することを意味する。つまり、出力電流Ioutに対応する入力電流Iinの直流(DC)成分が増加し、入力電流Iinの直流(DC)成分の増加に伴い、入力電流Iinに対応する導出電圧VLも増加する。その結果、複合電圧Vadが増加する。
レギュレータ1は、複合電圧Vadと基準電圧Vrefとが一致するよう出力電圧Voutをフィードバック制御する。例えば、出力電流IoutがΔI増加し、それに伴い導出電圧VLがΔV増加したとする。すると複合電圧Vadは、出力電流Ioutが増加した当初はΔV増加するため、トランジスタ101がONした時点の複合電圧Vadと基準電圧Vrefとの差が小さくなり、複合電圧Vadが基準電圧Vrefに比較的早く到達することでトランジスタ101のONデューティが小さくなる。その後、フィードバック制御によりトランジスタ101のONデューティが例えば約50%に落ち着く。この状態では入力電流Iinの増加に伴う複合電圧Vadの電圧増加分ΔVはそのまま残っている。その結果、ΔVだけ出力電圧Voutが減少した状態で落ち着くことになる。
本実施の形態のレギュレータ1aは、このような出力電圧Voutの電圧値の減少に対して、基準電圧Vrefを補正することで、出力電圧Voutと目標電圧Vtarとの電圧差を小さくする。
図4(b)のグラフは、基準電圧Vrefを補正するレギュレータ1aの出力電圧Voutの変化と基準電圧Vrefとを示すグラフである。出力電圧Voutは、ラインVout1bで示し、基準電圧Vrefは、ラインVref1bで示す。この図4(b)のグラフと図4(a)のグラフとの異なる点は、一定であった基準電圧Vrefを示すラインVref1aの電圧値V30が、ラインVref1bに示す電圧値のように出力電流Ioutの電流値の増加に伴い増加することである。
出力電流Ioutが電流値Iaに変化すると、後述するように基準電源電圧VBに導出電圧VLが加算され、基準電圧Vrefの電圧値が増加する。その結果、ラインVref1bは、電圧値V30からより大きい電圧値V20となる。また、出力電流Ioutが電流値Iaよりも大きい電流値Ibに変化すると、ラインVref1bは、電圧値V20からより大きい電圧値V21に変化する。さらに、出力電流Ioutが電流値Ibよりも大きい電流値Icに変化すると、ラインVref1bは、電圧値V21からより大きい電圧値V22に変化する。このような電圧値の変化は、上述のように基準電源電圧VBに導出電圧VLを加算して、基準電圧Vrefの電圧値を増加させることにより生じる変化である。
このように、出力電流Ioutの電流値の増加に伴い、基準電圧Vrefの電圧値を増加させることで、出力電流Ioutの電流値増加分を基準電圧Vrefの増加分で補うことができる。その結果、出力電圧Voutは、目標電圧Vtarの電圧値V15と略同じ電圧値となる。このようにレギュレータ1aは、出力電圧Voutを安定した電圧値で制御できる。そして、レギュレータ1aは、出力電圧Voutと目標電圧Vtarとの電圧差を小さくできる。
<2−2.構成>
次に、前提構成2のレギュレータ1aの構成について説明する。レギュレータ1aは、前提構成1のレギュレータ1の一部の構成を変更したものである。以下では図5および図6を用いて構成の変更とその変更に伴う信号の推移を中心に説明する。
図5は、前提構成2のレギュレータ1aの回路構成を示す図である。レギュレータ1aは、前提構成1のレギュレータ1の構成に加えて、平均電流導出回路50、および、電源加算回路51を新たな構成として有しており、他の構成は前提構成1のレギュレータ1と同様の構成である。なお、図5では出力電流Iout1に対応する電流の検出として入力電流Iin1を検出するようにしているが、コイル電流ILを直接検出してもよい。
図5の平均電流導出回路50は、入力電流Iinにおけるトランジスタ101のON時間の電流値の極大と極小とを平均した平均電流Id1(以下、「平均電流Id1」という。)を導出して電源加算回路51に出力する。この平均電流Id1は、コイル電流ILの極大と極小とを平均した電流であるともいえる。また、平均電流導出回路50は、入力電流Iin1の直流(DC)成分を導出する直流成分導出回路であるともいえる。
電源加算回路51は、平均電流Id1と、基準電源電圧VBを変換した電流とを足し合わせて得られる基準電圧Vref1をコンパレータ103の反転入力端子に印加する。すなわち、平均電流導出回路50、および、電源加算回路51により基準電圧Vref1を補正する基準電圧補正回路を構成する。そして、コンパレータ103は、複合電圧Vad1と基準電圧Vref1とを比較する。このようにレギュレータ1aは、複合電圧Vad1と基準電圧Vref1とによりトランジスタ101のスイッチングを制御することで、出力電流Iout1が増加しても出力電圧Vout1の安定させることができ、出力電圧Vout1と目標電圧Vtarとの電圧差を小さい値に制御できる。
<2−3.信号の推移>
図6は、前提構成2のレギュレータ1aに関する各信号の時間ごとの推移を示す図である。最初にレギュレータ1aにおいて基準電圧Vref1を補正しないと仮定した場合の各信号の推移について説明する。つまり、基準電源電圧VBの電圧を電圧値V5aとして、この電圧値が基準電圧Vref1の電圧値と仮定した場合である。
レギュレータ1aの各信号は、時刻0〜t6の間は、前提構成1と同様の周期的な変化繰り返す信号となる。その後、出力電流Iout1が時刻t6〜t7の間で増加し、その後も電流値が増加した状態を維持している。その場合、図6(a)に示すクロック信号CLの立ち上がりで図6(b)に示すようにトランジスタ101がONすると、電流値の増加分により図6(d)に示すように複合電圧Vad1が増加するため、トランジスタ101のON時間は小さくなる。しかし、その後フィードバック制御によりトランジスタ101のON時間が徐々に長くなり、やがてONデューティは、出力電流Iout1の増加前と同じ状態に落ち着く。図6の時刻t7以降は出力電流Iout1が増加したまま落ち着いた状態を示している。
時刻t6〜t7の間の各信号の変化についてより詳細に説明すると、図6(d)に示すように複合電圧Vad1は、時刻t6〜7の間に過渡的に変化する。つまり、複合電圧Vad1は、時刻t6以降、入力電流Iin1の電流値が増加することにより、時刻t6以前と比べて電圧値の増加時間が短くなる。このように複合電圧Vad1の増加時間が短くなるのは、入力電流Iin1の増加分複合電圧Vad1の電圧値が増加し、基準電圧Vref1の電圧値に到達するまでの時間が短くなるためである。
その結果、トランジスタ101のON時間が短くなりOFF時間が長くなる。その後、フィードバック制御によりトランジスタ101のON時間が徐々に長くなる。そして、複合電圧Vad1は、図6(d)に示すように時刻t7以降電圧値が安定し、時刻t6以前と同様にトランジスタ101のON、OFFタイミングに同期して周期的な変化を繰り返す。言い換えると、制御グラフのONデューティが、時刻t6以前のONデューティと同じ値となる。
そして、出力電圧Vout1は、時刻t6以降トランジスタ101のON時間が短くなってから元の状態に落ち着く過程で、入力電流Iin1の増加分を吸収するように時刻t6での電圧値V10が過渡的に減少し、時刻t7では電圧値V10aに減少する。そして、出力電圧Vout1は、時刻t7以降、複合電圧Vad1の電圧値の安定に伴うトランジスタ101のONデューティとOFFデューティの比率により、電圧値がV10aに低下した状態を維持する。
なお、帰還電圧Vfb1の電圧値は、時刻t6〜t7の出力電圧Vout1の電圧値の過渡的な減少に伴い電圧値V0aに減少し、時刻t7以降、出力電圧Vout1と同様に電圧値が低下した状態を維持する。
このように、入力電流Iin1に応じた電圧を帰還電圧Vfb1に加算して、基準電圧Vref1と比較する構成としたため、出力電流Iout1が増加すると電流値の増加分を吸収するように出力電圧Vout1が減少した状態で安定する。そして、基準電圧Vref1を一定とした場合、出力電流Iout1の変化に対して出力電圧Vout1も変化し、目標電圧Vtarとの電圧差が生じることがあった。
次に、出力電流Iout1の増加に対する出力電圧Vout1の減少に対して、平均電流Id1を基準電源電圧VBに加えて基準電圧Vref1を増加させた場合の信号の推移について説明する。尚、以下の説明ではこれまでと異なり時刻t7で出力電流Iout1が増加したものとして説明する。また、基準電源電圧VBは電圧値V5とし、時刻0〜t6の間は、平均電流Id1が基準電源電圧VBに加えられた結果、基準電圧Vref1が電圧値V5aであるとして説明を続ける。
平均電流Id1は、出力電流Iout1に対応する入力電流Iin1の増加に伴い増加する。時刻t7において出力電流Iout1の増加に伴い図6(c)に示すようにコイル電流ILに対応する入力電流Iin1が増加したとすると、平均電流Id1も増加する。その結果、図6(d)に示す基準電圧Vref1は、一点鎖線で示すように電圧値V5aからV5bに増加する。
また、図6(d)に示す複合電圧Vad1は、一点鎖線で示すように平均電流Id1の増加に伴い電圧値V2からV2aに増加する。つまり、複合電圧Vad1が増加することでほぼ同時に基準電圧Vref1も同じ電圧値だけ増加することになる。そのため、トランジスタ101のONデューティは時刻t6までと同じほぼ50%を維持でき、以後も同じ状態を繰り返す。その結果、出力電圧Vout1は、一点鎖線で示すように電圧値が減少することなく時刻t6以前と同じ電圧値V10を維持した状態で推移する。また、帰還電圧Vfb1は、出力電圧Vout1に伴い変化するため、一点鎖線で示すように時刻t6以前と同じ電圧値V0を維持した状態で推移する。
このようにレギュレータ1aは、平均電流Id1の電流値の増加に応じて基準電圧Vref1の電圧値を増加させることで、出力電流Iout1が増加したとしても出力電圧Vout1の出力を安定させ、出力電圧Vout1と目標電圧Vtarと電圧差の小さい電圧値に制御できる。
<3.第1の実施の形態>
次に、第1の実施の形態について説明する。上述の前提構成2では、レギュレータ1aが、平均電流Id1を基準電源電圧VBに加えて補正することで、基準電圧Vref1を設定しており、これにより出力電圧Vout1の減少を防止する対策を説明した。ところが、この対策以外にも出力電圧Vout1の減少を防止する必要性があることが判明した。図7を用いて出力電圧Vout1が減少する理由を説明する。図7は、前提構成2における図6の一部の時刻(時刻t7〜t12)の信号波形を拡大した図である。なお、図7では、図6(c)のコイル電流グラフを図7(f)に示す入力電流グラフに置き換え、クロック信号グラフは省略して説明する。
前提構成2では、図7(d)に示すように帰還電圧Vfb1に入力電流Iin1の直流(DC)成分と交流(AC)成分を加算した。その一方で、基準電圧Vref1としては基準電源電圧VBに入力電流Iinの直流(DC)成分である平均電流Id1を補正量ad1として加算することで、出力電流Iout1の増加に対応した出力電圧Vout1の低下を防止するようにした。なお、入力電流Iinの直流(DC)成分は、図7(f)に示す極小値I1aと極大値I3aとの平均電流Id1(電流値I2a)である。
しかしながら、実際は図7(e)に示すように出力電圧Vout1は、目標電圧Vtarの電圧値V10に対して電圧値V10bとなり、差分d1だけ目標電圧Vtarよりも電圧値が下回る結果となった。この差は例えば数mVの電圧差である。また、出力電圧Vout1が差分d1だけ低下し、帰還電圧Vfb1は、基準電源電圧VBの電圧値V5よりも差分d1aだけ下回る電圧値V0bとなる。なお、出力電圧Vout1の差分d1は、出力電圧Vout1をフィードバックした帰還電圧Vfb1の差分d1aに対応し、差分d1が差分d1aよりも大きくなる。
このように出力電圧Vout1が低下するのは、例えば時刻t8において、複合電圧Vad1は、入力電流Iin1の最大値I3aが加算されるのに対して、基準電圧Vref1は、入力電流Iin1の平均電流Id1の電流値I2aが加算されるためである。つまり、入力電流Iin1における最大値I3aと、平均電流Id1の電流値I2aとの差分d1だけ、基準電圧Vref1の電圧値が低くなっている。そのため、入力電流Iin1の電流値が増加しても、複合電圧Vad1は、差分d1に相当する電圧分が増加することなく基準電圧Vref1に到達する。その結果、トランジスタ101のON時間が差分d1に相当する時間だけ短くなり、出力電圧Vout1に差分d1に相当する電圧値の低下が生じることとなる。
このような出力電圧Vout1の低下を改善する回路構成、および、信号の推移について以下に説明する。
<3−1.構成>
図8は、第1の実施の形態のレギュレータ1bの回路構成を示す図である。レギュレータ1bは、前提構成2のレギュレータ1aの構成に加えて、ピークホールド回路52、および、LPF(Low Pass Filter)53を新たな構成として有しており、平均電流導出回路50を取り外した構成となっている。他の構成は前提構成2のレギュレータ1aと同様の構成である。
ピークホールド回路52は、入力電流Iin1のピーク値を取得するための回路である。より詳細にはピークホールド回路52は、トランジスタ101の制御の1サイクル(1周期)における入力電流Iin1の最大値を検出する回路である。ピークホールド回路52は、センスアンプ24から入力電流Iin1の出力を受け、トランジスタ101がONしてからOFFするまでの1サイクル(1周期)の間の入力電流Iin1の最大値(ピーク値)を取得し、入力電流Iinのピーク値で構成される電流(以下、「入力ピーク電流Ip1」という。)をLPF53に出力する。なお、ピークホールド回路52は、1サイクルの間のピーク値を取得した後、次のサイクルが開始されるトランジスタ101のONタイミングで前回のサイクルで取得したピーク値をリセットし、今回サイクルにおけるピーク値を取得する。これにより、ピーク値の変化に追従して基準電圧Vref1を設定できる。
LPF53は、入力ピーク電流Ip1の時間ごとの変化を緩やかにするフィルタ装置である。入力ピーク電流Ip1があるタイミングで変化した場合にそのままの状態で基準電源電圧VBに足し合わせると発振する可能性がある。そのため、LPF53は、入力ピーク電流Ip1の時間ごとの変化を緩やかにして、電源加算回路51に出力する。その結果、LPF53によりフィルタリングされた入力ピーク電流Ip1が電源加算回路51に出力される。
電源加算回路51は、入力ピーク電流Ip1と、基準電源電圧VBを変換した電流とを足し合わせて得られる基準電圧Vref1をコンパレータ103の反転入力端子に印加する。
<3−2.信号の推移>
図9は、ピークホールド回路52を用いた場合の各信号の推移を説明する図である。前提構成2のレギュレータ1aは、図7で説明したように平均電流Id1を補正量ad1として基準電源電圧VBに加算し、基準電圧Vref1を設定した。これに対して、本実施の形態のレギュレータ1bは、例えば、時刻t8においてピークホールド回路52が取得した入力電流Iinのピーク値I3aに対応する入力ピーク電流Ip1を補正量ad2として基準電源電圧VBに加算し、基準電圧Vref1を設定する。つまり、レギュレータ1bは、入力ピーク電流Ip1と平均電流Id1との差の電流値を補正量ad1に加えた補正量ad2に基づき基準電圧Vref1を設定する。
その結果、基準電圧Vref1の電圧値は、電圧値V5bよりも大きい電圧値V5cとなる。つまり、基準電圧Vref1の電圧値V5bとV5cとの差が図7で示した差分d1に相当する。
図10は、入力ピーク電流Ip1に基づく補正後の基準電圧Vref1に対する各信号の推移を説明する図である。入力ピーク電流Ip1に基づく補正量ad2により基準電圧Vref1が電圧値V5bからV5cに増加したことに伴い、複合電圧Vad1の基準電圧Vref1への到達時間が長くなる。その結果、トランジスタ101のON時間が長くなり、最終的には安定したデューティ(例えば、50%)で推移する。そのため、出力電圧Voutは低下することなく、目標電圧Vtarと同じ電圧値V10を維持できる。また、出力電圧Vout1の電圧値が目標電圧Vtarと同じ電圧値を維持するため、帰還電圧Vfb1は、基準電源電圧VBと同じ電圧値V5を維持できる。なお、図7で示した出力電圧Vout1の電圧値V10とV10bの差分d1が、基準電圧Vref1の電圧値V5bとV5bとの差分d1に相当する。
このように、入力電流Iin1のピーク値に応じて基準電圧Vref1を設定することで、複合電圧Vad1と基準電圧Vref1とに含まれる入力電流Iinが同じ値となり、出力電圧と目標電圧との電圧差を小さくできる。また、帰還電圧Vfb1に加算する電圧と、基準電源電圧VBに加算する電圧とが同じ電圧にできる。さらに、入力電流Iinのピーク値がトランジスタ101のスイッチングの1サイクルごとに取得され、各サイクルのピーク値に基づいて基準電圧Vref1が設定されるため、ピーク値の変化に対して追従する基準電圧Vref1を設定できる。
<4.第2の実施の形態>
次に、第2の実施の形態について説明する。上述の第1の実施の形態では、入力電流Iin1のピーク値に基づいて、基準電源電圧VBを補正することで、出力電圧Vout1と目標電圧Vtarとの電圧差を小さくすることについて説明した。
ここで、レギュレータの回路構成において、スロープ補償回路が設けられることがある。スロープ補償回路は、トランジスタ101のONデューティが50%以上で入力電流Iin1が増加した場合に、トランジスタ101のOFFタイミングが不定期となる低調波発振を防止するために用いられる。低調波発振が生じると、トランジスタ101のスイッチング波形にジッタが生じ、他の機器にノイズの影響を与える可能性がある。そのため、レギュレータにスロープ補償回路を設けることで、低調波発振を防止する。具体的には、スロープ補償回路は、電流の上りのスロープがトランジスタ101のON時間に応じて、所定の上昇率で増加し、OFFタイミングで電流値が低下するスロープ電流を生成する回路である。例えば、第1の実施の形態のレギュレータ1bにおいてこのスロープ補償回路がスロープ電流を加算回路30に出力し、複合電圧Vad1に加えるスロープ補償を行う。これにより、複合電圧Vad1の上りのスロープの傾きがスロープ電流を加える前よりも大きくなり低調波発振を防止できる。
しかしながら、例えばレギュレータ1bにスロープ補償回路を設けた場合、図11に示すような問題がある。図11は、レギュレータ1bにスロープ補償回路を設けた場合の問題について説明する図であり、図10のグラフに主にスロープ電流グラフを追加した図である。時刻t7におけるトランジスタ101のONタイミングでスロープ電流SIは、所定の上昇率で増加する。そして、時刻t8でスロープ電流SIは、ピーク値である電流値I11に達した後、トランジスタ101のOFFにより電流値が低下して0Aとなる。その後、スロープ電流SIは、トランジスタ101のスイッチング制御に応じて同様の変化を繰り返す。
スロープ電流SIは、加算回路30に供給され、複合電圧Vad1に加算される。そうすると、スロープ電流SIを加える前よりも複合電圧Vad1の上りのスロープの傾きが大きくなり上昇率が増加する。その結果、複合電圧Vad1の電圧値が基準電圧Vref1の電圧値V5cに到達する時間が比較的早い時間となる。そのため、トランジスタ101のON時間が短くOFF時間が長くなる。その結果、出力電圧Vout1は、目標電圧Vtarよりも低下する。出力電圧Vout1の低下に伴い、帰還電圧Vfb1も電源電圧VBより低下し、それによりトランジスタ101のON時間が長くなる。このようなフィードバック動作を繰り返すことにより、出力電圧Vout1は、例えば、目標電圧Vtarの電圧値V10よりも低いV10cで落ち着くこととなる。そして、電圧値V10と電圧値V10cとの差分d2がスロープ電流SIの電流値I11に対応する値となる。
また、帰還電圧Vfb1は、例えば、基準電源電圧VBの電圧値V5よりも低い電圧値V0cで落ち着くこととなる。そして、電圧値V5と電圧値V0cとの差分d2aが、スロープ電流SIの電流値I11に対応する値となる。なお、出力電圧Vout1の差分d2は、出力電圧Vout1をフィードバックした帰還電圧Vfb1の差分d2aに対応し、差分d2が差分d2aよりも大きくなる。
このような出力電圧Vout1の低下を改善する回路構成、および、信号の推移について以下に説明する。
<4−1.構成>
図12は、第2の実施の形態のレギュレータ1cの回路構成を示す図である。レギュレータ1cは、第1の実施の形態のレギュレータ1bの構成に加えて、スロープ補償回路54を新たな構成として有しており、さらにピークホールド回路52の構成を変更し、ピークホールド回路52aとしている。他の構成は第1の実施の形態のレギュレータ1bと同様の構成である。
スロープ補償回路54は、電流の上りのスロープがトランジスタ101のON時間に応じて、所定の上昇率で増加し、OFFタイミングで電流値が低下するスロープ電流SIを生成する回路である。つまり、スロープ電流SIは、時間の経過とともに電流値が上昇した後に電流値が下降する
そして、スロープ補償回路54は、スロープ電流SIを加算回路30に出力すると共に、スロープ電流SIをピークホールド回路52aに出力する。加算回路30に出力されたスロープ電流SIは、帰還電流Ifb1と入力電流Iin1とを含む複合電圧Vad1に足し合わされ、コンパレータ103に出力される。また、スロープ電流SIは、ピークホールド回路52aにより最大値であるピーク値が取得される。ピークホールド回路52aは、スロープ電流SIのピーク値の電流(以下、「スロープピーク電流Ip2」という。)と入力ピーク電流Ip1と足し合わせた電流Ip3(以下、「複合ピーク電流Ip3」という。)をLPF53に出力する。その結果、LPF53によりフィルタリングされた複合ピーク電流Ip3が電源加算回路51に出力される。電源加算回路51は、複合ピーク電流Ip3と、基準電源電圧VBを変換した電流とを足し合わせて得られる基準電圧Vref1をコンパレータ103の反転入力端子に印加する。
<4−2.信号の推移>
次に、複合ピーク電流Ip3を基準電源電圧VBに足し合わせて基準電圧Vref1を設定することで、出力電圧Vout1の低下を改善する方法について、図13および図14を用いて説明する。
図13は、入力電流Iinのピーク値とスロープ電流SIのピーク値とに基づく基準電圧Vref1の設定について説明する図である。第1の実施の形態のレギュレータ1bは、入力ピーク電流Ip1を補正量ad2として基準電源電圧VBに加算し、基準電圧Vref1を設定した。これに対して、本実施の形態のレギュレータ1cは、例えば、時刻t8においてピークホールド回路52aに入力された入力電流Iinのピーク値I3aを含む入力ピーク電流Ip1と、スロープ電流SIのピーク値I11を含むスロープピーク電流Ip2とを足し合わせた複合ピーク電流Ip3を補正量ad4として基準電圧Vref1を設定する。つまり、レギュレータ1cは、入力電流Iinの電流値I3aに対応する補正量ad2と、スロープ電流SIの電流値I11に対応する補正量ad3とを足し合わせた補正量ad4を基準電源電圧VBに加算し基準電圧Vref1を設定する。
その結果、基準電圧Vref1の電圧値は、補正量ad2に基づく電圧値V5cよりも大きい電圧値V5dとなる。基準電圧Vref1の電圧値V5cとV5dとの差が図11で示した差分d2に相当する。
図14は、複合ピーク電流Ip3に基づき設定された基準電圧Vref1に対する各信号の推移を説明する図である。複合ピーク電流Ip3に基づく補正量ad4により基準電圧Vref1が電圧値V5cからV5dに増加したことに伴い、複合電圧Vad1の基準電圧Vref1への到達時間が長くなる。その結果、トランジスタ101のON時間が長くなり、最終的には安定したデューティ(例えば、50%)で推移する。そのため、出力電圧Voutは低下することなく、目標電圧Vtarと同じ電圧値V10を維持できる。
なお、図7で示した出力電圧Vout1の電圧値V10とV10cの差分d1が、基準電圧Vref1の電圧値V5bとV5cとの差分d1に相当する。
このように、入力電流Iin1のピーク値とスロープ電流SIのピーク値とに応じて基準電圧Vref1を設定することで、スロープ補償回路54を設けてスロープ電流SIを複合電圧Vad1に加えるスロープ補償を行ったとしても帰還電圧Vfb1に加算する電圧と、基準電源電圧VBに加算する電圧とが同じ電圧となり、出力電圧Vout1と目標電圧Vtarとの差を小さくできる。また、入力電流Iinのピーク値とスロープ電流SIのピーク値とがトランジスタ101のスイッチングの1サイクルごとに取得され、各サイクルのピーク値に基づいて基準電圧Vref1が設定されるため、ピーク値の変化に対して追従する基準電圧Vref1を設定でき、出力電圧Vout1と目標電圧Vtarとの電圧差を小さくできる。
<変形例>
以上、本発明の実施の形態について説明してきたが、この発明は上記実施の形態に限定されるものではなく様々な変形が可能である。以下では、このような変形例について説明する。なお、上記実施の形態で説明した形態、および、以下で説明する形態を含む全ての形態は、適宜に組み合わせ可能である。
上記実施の形態では、レギュレータ1b(1c)は、センス抵抗22およびセンスアンプ24を用いて入力電流Iin1の電流値を検出し、加算回路30を用いて帰還電流Ifb1と足し合わせて複合電圧Vad1を導出していた。これに対して、レギュレータ1b(1c)は、入力電流Iin1に替えてコイル電流IL1を帰還電流Ifb1と足し合わせて複合電圧Vad1を導出してもよい。
また、上記実施の形態では、レギュレータ1b(1c)は、入力電流Iin1を入力端子Taとトランジスタ101との間にセンス抵抗22およびセンスアンプ24を設けて検出することについて説明した。これに対して、レギュレータ1b(1c)は、入力電流Iin1の検出が可能であれば、回路内の他の箇所で電流値を検出する構成としてもよい。
また、上記実施の形態では、レギュレータ1b(1c)は、複合電圧Vad1を導出する場合、帰還電流Ifb1と入力電流Iin1とを足し合わせた複合電流Iad1を電圧変換することについて述べた。これに対して、レギュレータ1b(1c)は、帰還電圧Vfb1と入力電流Iin1を電圧変換した導出電圧VL1とを足し合わせて複合電圧Vad1を導出してもよい。
また、上記実施の形態では、基準電源電圧VBに足し合わせるものを電流(例えば、入力ピーク電流Ip1)であると説明したが、電圧(例えば、入力ピーク電流Ip1を変換した電圧)であってもよい。
また、上記実施の形態では、フィードバックした出力電圧Vout1を含む電圧を抵抗25および抵抗26で分圧して帰還電圧Vfb1を導出し、加算回路30に入力する構成について説明した。これに対して、抵抗25および抵抗26を設けることなく、出力電圧Vout1を含む電圧を直接、加算回路30に入力してもよい。
また、上記実施の形態では、帰還電圧Vfb1の電流変換は、加算回路30の内部で行うことについて説明した。これに対して、帰還電圧Vfb1の電流変換は、加算回路30の外部に電流変換する回路を設けて行ってもよい。
また、上記実施の形態では、基準電源電圧VBの電流変換は、電源加算回路51の内部で行うことについて説明した。これに対して、基準電源電圧VBの電流変換は、電源加算回路51の外部に電流変換する回路を設けて行ってもよい。
また、上記実施の形態では、NチャンネルのMOSトランジスタ101はスイッチング素子の一例を示したものであり、回路構成を変更して他のスイッチング素子(例えば、PチャンネルのMOSトランジスタ)に変更してもよい。
また、上記実施の形態では、レギュレータ1b(1c)の構成は、一例として示したものであり、実施の形態で説明した以外の要素を含んでもよい。
また、上記実施の形態では、レギュレータ1b(1c)の構成は、一例を示したものであり、スイッチングレギュレータ内の素子を外部に設けてもよい。
また、上記実施の形態では、主にレギュレータに関する制御について説明したが、レギュレータに限定されることなくPWM制御を行う電子回路であれば、その他の電子回路にも本実施の形態で説明した技術を適用できる。
1・・・・スイッチングレギュレータ
2・・・・バッテリ
3・・・・負荷
21・・・コイル
22・・・抵抗

Claims (6)

  1. 入力電圧を出力電圧に変圧するスイッチングレギュレータであって、
    前記出力電圧をフィードバックした電圧である帰還電圧、および、入力電流に基づき導出される導出電圧を含む複合電圧と基準電圧との比較結果に応じて、スイッチング制御を行う制御手段と、
    前記入力電流のピーク値に応じて前記基準電圧を設定する設定手段と、
    を備えることを特徴とするスイッチングレギュレータ。
  2. 請求項1に記載のスイッチングレギュレータにおいて、
    時間の経過とともに電流値が上昇した後に該電流値が下降するスロープ電流を前記複合電圧に供給する供給手段を更に備え、
    前記設定手段は、前記入力電流のピーク値と前記スロープ電流のピーク値とに応じて、前記基準電圧を設定すること、
    を特徴とするスイッチングレギュレータ。
  3. 請求項2に記載のスイッチングレギュレータにおいて、
    前記設定手段は、前記入力電流のピーク値と前記スロープ電流のピーク値とを所定の電圧値の基準電源電圧に足し合わせて前記基準電圧を設定すること、
    を特徴とするスイッチングレギュレータ。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載のスイッチングレギュレータにおいて、
    電流のピーク値を取得する取得手段をさらに備え、
    前記取得手段は、前記スイッチング制御のONからOFFまでの1周期で前記ピーク値を取得し、前回周期で取得した前記ピーク値をリセットして今回周期の前記ピーク値を取得すること、
    を特徴とするスイッチングレギュレータ。
  5. 請求項1ないし4のいずれかに記載のスイッチングレギュレータと
    前記スイッチングレギュレータの電圧を受けて動作する制御装置と、
    を備える電子機器。
  6. 入力電圧を出力電圧に変圧する電子回路であって、
    前記出力電圧をフィードバックした電圧である帰還電圧、および、入力電流に基づき導出される導出電圧を含む複合電圧と基準電圧との比較結果に応じて、スイッチング制御を行う制御手段と、
    前記入力電流のピーク値に応じて前記基準電圧を設定する設定手段と、
    を備えることを特徴とする電子回路。
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