JP5524795B2 - 安定化されたチオフェン誘導体 - Google Patents

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Description

本発明は、安定化された単量体組成物、電子用コンデンサの製造のための方法、この方法により得られる電子用コンデンサ、安定化された単量体組成物の使用および安定剤の使用に関する。
カソード材料として導電性ポリマーを用いた固体電解コンデンサは、その有利に低い等価直列抵抗(ESR)および「非燃焼/非発火」故障モードに起因して電子産業で広く使用されてきた。Ta、Al、およびNbなどのバルブ金属ならびにセラミックのNbOなどの導電性酸化物がアノードとして使用される場合、ポリピロール、ポリアニリン、およびポリ(3,4−エチルジオキシチオフェン)(PEDOT)を含めた種々の種類の導電性ポリマーが、カソード材料として電解コンデンサに用いられる。導電性ポリマーベースのバルブ金属コンデンサを生産するための製造プロセスでは、例えばTa粉末は機械的にプレスされてTa金属ペレットが形成され、その後、このTa金属ペレットは高温真空下で焼結される。焼結されたペレットは電解質溶液の中でアノード酸化され、アノード表面上に誘電体層(Ta)が形成される。そのあと、ポリ3,4−エチレンジオキシチオフェン(PEDOT)などの導電性ポリマーの複数の層が複数の浸漬重合プロセスによって置かれる。この重合プロセスの間、溶媒中のp−トルエンスルホン酸鉄(III)溶液などの酸化剤溶液は、ある場合には、アノードの上へと最初に塗布される。この後に、D Wheelerらによって特許文献1に、およびR.Hahnらによって特許文献2に開示されるように、液体の単量体または単量体溶液の塗布が続く。
この関連で高電気伝導率を達成する目的のために、上記導電性ポリマーの調製のために使用されるチオフェン誘導体単量体の純度は非常に重要な役割を果たす。通常は、チオフェン誘導体についての従来の精製プロセスとして蒸留が使用される。
特許文献3に開示されるように、このようにして精製されたチオフェンは、貯蔵の過程で色の変化および/または例えば以下に示す構造を有する二量体または三量体のチオフェンの形成などの望ましくない二次成分の形成に向かう傾向を有する。これは、それらのチオフェンから調製されたポリチオフェンの特性の重大な機能障害を生じる。
Figure 0005524795
非共役の二量体または三量体のチオフェン誘導体のこれらの悪影響を回避するために、特許文献3は、当該チオフェン誘導体をアルカリ性物質で前処理することを示唆する。このアルカリ性物質は、当該単量体がコンデンサを形成するために使用される前に、例えば濾過によってその単量体から分離される。あるいは、両方の特許文献は、その単量体溶液を塩基性のアニオン交換カラムに通すことを示唆する。
特許文献3に開示される方法によりチオフェンの貯蔵時間を著しく改善することができるが、この方法の欠点は、当該単量体が使用されるときはいつも、この単量体を塩基性物質で前処理するという余計な工程を行う必要があるということに見ることができる。
米国特許第6,136,176号明細書 米国特許第6,334,966号明細書 欧州特許出願公開第1 860 111(A1)号明細書
従って、本発明の目的は、最新技術水準の欠点を低減または克服さえすることである。
特に、電子用コンデンサの製造のために使用される前にあとで除去される必要があるアルカリ性物質で前処理される必要がない、チオフェン誘導体の安定化された単量体組成物を提供することが本発明の目的である。
さらには、先行技術に開示されるプロセスと比較してより少ないプロセス工程しか必要としない、再現性のある低ESR値を有する電子用コンデンサの製造のためのプロセスを提供することが本発明の目的である。
上記の目的の少なくとも1つの解決策に対する貢献は、カテゴリーを形成する独立の主要かつ直前の請求項の主題によって与えられ、これによりそれに従属する従属請求項は本発明の好ましい実施形態を表し、その従属請求項の主題は同様に少なくとも1つの目的を解決することへの貢献をなす。
本発明は、安定化された単量体組成物(透明な溶液であることが好ましい)であって、
いずれの場合も当該安定化された単量体の総重量に基づき少なくとも90重量%、好ましくは少なくとも95重量%、より好ましくは少なくとも97.5重量%、最も好ましくは少なくとも98.5重量%の、一般式(I)を有するチオフェン誘導体単量体
Figure 0005524795
(式中、RおよびRは、互いに独立に、水素を表すか、任意に1〜5個の酸素原子および/もしくは硫黄原子に割り込まれた任意に置換されたC〜C20−アルキル基またはC〜C20−オキシアルキル基を表すか、あるいは一緒になって任意に置換されたC〜C20−ジオキシアルキレン基またはC〜C20−ジオキシアリーレン基を表す)と、
いずれの場合も当該安定化された単量体の総重量に基づき0.001〜10重量%、好ましくは0.01〜5重量%、より好ましくは0.05〜2.5重量%、最も好ましくは0.1〜1.5重量%の安定剤(これは、ラジカルスカベンジャー、アミンまたはUV/VIS吸収剤であることが好ましい)と
を含む安定化された単量体組成物に関する。
驚くべきことに、電子用コンデンサを形成するためにチオフェン誘導体を使用する前に除去される必要がない、ラジカルスカベンジャー、アミンまたはUV/VIS吸収剤などの安定剤を添加することにより、チオフェン誘導体を安定化することが可能であるということが本発明において見出された。このような安定剤の存在下でチオフェン誘導体を重合させることにより形成されたコンデンサのESRは、再現性のある態様で低く保つことができるということは、当業者でも予測できなかったであろう。これに関して、二量体および三量体のチオフェンの形成がラジカルスカベンジャーおよびUV/VIS吸収剤などの安定剤の添加により抑制されうるということは特に驚くべきことであった。なぜなら、これらの化合物の形成は酸触媒による、イオン反応であるということが知られていたためである。
本発明の範囲内にあるチオフェン誘導体は、好ましくは一般式(II)を有するチオフェン誘導体
Figure 0005524795
(式中、
Aは、任意に置換されたC〜C−アルキレン残基またはC〜C14−アリーレン残基を表し、好ましくは任意に置換されたC〜C−アルキレン残基を表し、
Rは、直鎖状もしくは分枝状の、任意に置換されたC〜C18−アルキル残基、好ましくは直鎖状もしくは分枝状の、任意に置換されたC〜C14−アルキル残基、任意に置換されたC〜C12−シクロアルキル残基、任意に置換されたC〜C14−アリール残基、任意に置換されたC〜C18−アラルキル残基、任意に置換されたC〜C−ヒドロキシアルキル残基、好ましくは任意に置換されたC〜C−ヒドロキシアルキル残基、またはヒドロキシル残基を表し、
xは、整数0〜8を表し、好ましくは0〜6、特に好ましくは0または1を表し、
いくつかの残基RがAに結合されている場合は、それらは同じであってもよいし異なっていてもよい)
である。
一般式(II)は、等しいかまたは異なるx個の置換基Rがアルキレン残基またはアリーレン残基Aに結合されていてもよいというように理解されるべきである。
本発明の範囲内にある特に好ましいチオフェン誘導体は、一般式(IIa)を有するチオフェン誘導体
Figure 0005524795
(式中、Rおよびxは一般式(II)について記載された意味を有する)である。
本発明の好ましい実施形態では、当該チオフェン誘導体は3,4−エチレンジオキシチオフェンである。
本発明の範囲内にあるC〜C−アルキレン残基Aは、メチレン、エチレン、n−プロピレン、n−ブチレンまたはn−ペンチレンである。本発明の範囲内にあるC〜C14−アリーレン残基Aは、例えば、フェニレン、ナフチレンまたはアントラセニリデンであってもよい。本発明の範囲内にあるC〜C18アルキルは、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、1−メチルブチル、2−メチルブチル、3−メチルブチル、1−エチルプロピル、1,1−ジメチルプロピル、1,2−ジメチルプロピル、2,2−ジメチルプロピル、n−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル、2−エチルヘキシル、n−ノニル、n−デシル、n−ウンデシル、n−ドデシル、n−トリデシル、n−テトラデシル、n−ヘキサデシルまたはn−オクタデシルなどの直鎖状もしくは分枝状のC〜C18−アルキル残基を表す。さらにはC〜C20−アルキル基としては、例えば、n−ノナデシルおよびn−エイコシルが挙げられる。本発明の範囲内にあるC〜C12シクロアルキルは、例えばシクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、シクロノニルまたはシクロデシルなどのC〜C12−シクロアルキル残基を表し、C〜C14アリールは、例えばフェニルまたはナフチルなどのC〜C14−アリール残基を表し、C〜C18アラルキルは、例えばベンジル、o−トリル、m−トリル、p−トリル、2,3−キシリル、2,4−キシリル、2,5−キシリル、2,6−キシリル、3,4−キシリル、3,5−キシリルまたはメシチルなどのC〜C18−アラルキル残基を表す。本発明の範囲内にあるC〜C20オキシアルキルは、例えばメトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、イソブトキシ、sec−ブトキシ、tert−ブトキシ、n−ペンチルオキシ、1−メチルブチルオキシ、2−メチルブチルオキシ、3−メチルブチルオキシ、1−エチルプロピルオキシ、1,1−ジメチルプロピルオキシ、1,2−ジメチルプロピルオキシ、2,2−ジメチルプロピルオキシ、n−ヘキシルオキシ、n−ヘプチルオキシ、n−オクチルオキシ、2−エチルヘキシルオキシ、n−ノニルオキシ、n−デシルオキシ、n−ウンデシルオキシ、n−ドデシルオキシ、n−トリデシルオキシ、n−テトラデシルオキシ、n−ヘキサデシルオキシ、n−ノナデシルオキシまたはn−エイコシルオキシなどのC〜C20−オキシアルキル残基を表す。上記の列挙は例として本発明を例証する働きをするが、他を排除するものと考えられるべきではない。
多くの有機基が、アルキレン残基またはアリーレン残基Aの任意のさらなる置換基として考慮される;例えば、アルキル、シクロアルキル、アリール、ハロゲン、エーテル、チオエーテル、ジスルフィド、スルホキシド、スルホン、スルホネート、アミノ、アルデヒド、ケト、カルボン酸エステル、カルボン酸、カーボネート、カルボキシレート、シアノ、アルキルシラン、アルコキシシランおよびカルボキシルアミド基。
当該チオフェン誘導体が1以上の立体中心を呈する場合は、当該チオフェン誘導体は、ラセミ化合物であってもよいし、鏡像異性体として純粋な化合物であってもよいしまたはジアスレテオマーとして純粋な化合物であってもよいし、または鏡像異性体が富化されたまたはジアステレオマーが富化された化合物であってもよい。「鏡像異性体が富化された化合物」という表現は50%を超える鏡像体過剰率(ee)を有する化合物を意味すると理解されたい。「ジアステレオマーが富化された化合物」という表現は30%を超えるジアスレテオマー過剰率(de)を有する化合物を意味すると理解されたい。しかしながら本発明によれば、それはジアステレオマーの任意の混合物の問題である場合がある。
一般式(I)、(II)、または(IIa)を有するチオフェン誘導体は、当業者に公知のプロセスによって調製することができる。このような調製プロセスは例えば欧州特許出願公開第1 142 888号明細書に記載されている。
本発明に係る安定化された単量体組成物は、これまでに説明されたチオフェン誘導体のほかに、安定剤を含む。本発明に関しての「安定剤」として、それは、当該単量体の貯蔵の間の、とりわけ当該単量体がUV/VIS光に曝露される場合の当該単量体における二量体または三量体のチオフェン誘導体の形成を抑制する化合物と理解されたい。
本発明に係る安定化された単量体組成物の第1の好ましい実施形態によれば、この安定剤はラジカルスカベンジャーであってもよい。
本発明に関しての「ラジカルスカベンジャー」として、それは、ある化合物がラジカルと反応した場合に、その化合物が反応したラジカルよりも反応性が低い反応生成物を形成する、その化合物と理解されたい。
当該安定剤がラジカルスカベンジャーである本発明に係る安定化された単量体組成物の好ましい実施形態によれば、この安定剤はいわゆる「HALS」(「ヒンダードアミン光安定剤」)であってもよい。
これに関して、このラジカルスカベンジャーは、一般式(III)を有する少なくとも1つの構造要素を含む化学構造
Figure 0005524795
(式中、
は、水素原子、ヒドロキシル基、直鎖状もしくは分枝状のC〜C18−アルキル残基または直鎖状もしくは分枝状のC〜C18−アルコキシ残基を表し、水素原子、メチル基またはH17−O−基は残基Rとしてとりわけ好ましく、
、RおよびRは、互いに独立に、水素原子または有機残基を表す)
を有してもよい。
本発明に係る安定化された単量体組成物のこの好ましい実施形態に関しては、ラジカルスカベンジャーは、一般式(IV)を含む化学構造
Figure 0005524795
(式中、Rは上で記載された意味を有する残基であり、nは2〜20の範囲の整数であり、水素原子、メチル基またはH17−O基は残基Rとしてとりわけ好ましく、nの値は好ましくは6〜10の範囲内にあり、8というnについての値が最も好ましい)を有してもよい。これに関して触れることができる適切なラジカルスカベンジャーの例は、Ciba AG、スイス、バーゼルから入手することができる製品Tinuvin(登録商標)123、Tinuvin(登録商標)292、Tinuvin(登録商標)765およびTinuvin(登録商標)770 DFである。
本発明に係る安定化された単量体組成物のこの好ましい実施形態に関しては、ラジカルスカベンジャーはまた、一般式(V)を含む化学構造
Figure 0005524795
(式中、Rは請求項5で記載された意味を有する残基であり、nは2〜20の範囲の整数であり、水素原子、ヒドロキシル基、メチル基またはH17−O基は残基Rとしてとりわけ好ましく、nの値は好ましくは4〜8の範囲内にあり、6というnについての値が最も好ましい)を有してもよい。これに関して触れることができる適切なラジカルスカベンジャーの例は、BASF AG、ドイツ、ルートヴィヒスハーフェン(Ludwigshafen)の製品Uvinul(登録商標)4050 Hである。
当該安定剤がラジカルスカベンジャーである本発明に係る安定化された単量体組成物の別の好ましい実施形態によれば、この安定剤はフェノール誘導体、例えば立体的にかさ高いフェノール誘導体、ピロカテキン誘導体またはヒドロキノン誘導体であってもよい。
本発明に係る安定化された単量体組成物のこの好ましい実施形態に関しては、当該ラジカルスカベンジャーは、一般式(VI)を有する少なくとも1つの構造要素を含む化学構造
Figure 0005524795
(式中、R、R、R、RおよびRは、互いに独立に、水素原子、ヒドロキシル基または有機残基を表すが、ただし残基R、R、R、RおよびRのうちの少なくとも1つ、好ましくは少なくともOH−基に隣接した残基は−C(CH)残基である)を有してもよい。これに関して触れることができる適切なラジカルスカベンジャーの例は2,2’−メチレン−ビス−(6−tert−ブチル−4−エチル)−フェノール、tert−ブチルヒドロキシアニソール、tert−ブチルピロカテキンおよび4−tert−ブチルカテコールである。これに関して、さらには、残基RおよびRのうちの少なくとも1つはヒドロキシル基であることが好ましい場合がある。
本発明に係る安定化された単量体組成物のこの好ましい実施形態に関しては、当該ラジカルスカベンジャーは、一般式(VII)を有する少なくとも1つの構造要素を含む化学構造
Figure 0005524795
(式中、R10は、水素原子、ヒドロキシル基または有機残基を表し、残基R10も一般式(VII)を有する構造要素を含むことがとりわけ好ましい)を有してもよい。これに関して触れることができる適切なラジカルスカベンジャーの例は、Ciba AG、スイス、バーゼルの製品Irganox(登録商標)1076、Irganox(登録商標)MD 1024およびIrganox(登録商標)1010、076、ならびにBASF AG、ドイツ、ルートヴィヒスハーフェンの製品Tinuvin(登録商標) 1130である。
本発明に係る安定化された単量体組成物のこの好ましい実施形態に関しては、当該ラジカルスカベンジャーは、さらには、一般式(VIII)を有する少なくとも1つの構造要素を含む化学構造
Figure 0005524795
(式中、R11、R12およびR13は、互いに独立に、水素原子または有機残基を表し、水素原子およびC〜C10−アルキル残基がとりわけ好ましい)を有してもよい。これに関して触れることができる適切なラジカルスカベンジャーの例は没食子酸プロピルおよびピロガロールである。
本発明に係る安定化された単量体組成物の第2の好ましい実施形態によれば、当該安定剤はアミンであってもよい。
当該安定剤がアミンである本発明に係る安定化された単量体組成物の好ましい実施形態によれば、この安定剤は、一般式(IX)を有する化学構造
Figure 0005524795
(式中、R14、R15およびR16は、互いに独立に、水素原子、C〜C20−アルキル残基またはC〜C−ヒドロキシアルキル残基を表し、残基R14、R15およびR16のうちの少なくとも1つがC〜C−ヒドロキシアルキル残基であることが有利である場合がある)を有してもよい。これに関して触れることができる適切なラジカルスカベンジャーの例はN−メチルジエタノールアミン、2−ジメチルアミノエタノールおよびトリエタノールアミンである。
本発明に係る安定化された単量体組成物の第3の好ましい実施形態によれば、当該安定剤はUV/VIS吸収剤、好ましくはUV吸収剤であってもよい。これに関して触れることができる適切なUV/VIS吸収剤の例は、Ciba AG、スイス、バーゼルの製品Tinuvin(登録商標)1130、およびBASF AG、ドイツ、ルートヴィヒスハーフェンの製品Uvinul(登録商標)DS 49である。
本発明によれば、この安定剤が当該チオフェン誘導体単量体に少なくとも部分的に可溶であることがさらに好ましい。安定剤が当該チオフェン誘導体単量体と上に示された相対量で合わされたときに、分離した液相または残留する固体の塊の形成なしにその安定剤が単量体の中に完全に溶解することができる場合、その安定剤はその単量体に少なくとも部分的に可溶であると理解されたい。
本発明に従い安定化されたチオフェン誘導体は、二量体または三量体のチオフェンなどの二次成分の形成において変化の傾向が明らかに少なく、それゆえ明らかにより高い貯蔵安定性を有する。その特性においては、それらは、本発明に従い安定化されていないチオフェン誘導体とは著しく異なる。
本発明に係る安定化された単量体組成物は、密閉容器の中に収容されてもよい。容器として、瓶、器(vessel)および樽状物が好ましい。これらの容器の内部容積は、好ましくは少なくとも50ml、より好ましくは少なくとも100ml、最も好ましくは少なくとも1000mlである。この瓶はねじぶたによって閉じることができることがさらに好ましい。さらに、この容器は、ガラス容器、プラスチック容器または金属容器であってもよい。さらには、この容器は光を通さないことが好ましく、UV光を通さないことが好ましい。
本発明はまた、コンデンサ、好ましくは電子用コンデンサの製造方法であって、
バルブ金属のアノードを形成する工程と、
このアノードおよび誘電体を含む前駆体を形成する工程と、
この前駆体の上に本質的に導電性のポリマーを加える工程であって、この本質的に導電性のポリマーは本発明に係る安定化された単量体組成物に基づく工程と、
を含む方法に関する。
この誘電体およびアノードに加えて、この前駆体は1以上のさらなる層を含んでもよい。本発明の1つの実施形態によれば、本発明に係る単量体をアノードの誘電体に付与することは、直接、あるいは例えばシラン、例えば有機官能性シランまたはその加水分解生成物、例えば3−グリシドオキシプロピルトリアルコキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシランもしくはオクチルトリエトキシシラン、および/または1以上の他の機能層などの接着促進剤を使用して行うことができる。上記本質的に導電性のポリマーは、そのポリマーが本発明に係る単量体からそれを重合することにより形成されるならば、本発明に係る単量体に基づき、これが好ましい。
第1の工程では、アノードはバルブ金属から形成され、高表面積を有するこのバルブ金属粉末は圧縮されて多孔性電極体へと焼結される。これがなされるとき、典型的には好ましくはバルブ金属(例えばタンタル)の電気接点ワイヤもこの電極体の中へと圧縮される。あるいは、多孔性膜を得るために金属箔をエッチングすることも可能である。巻回型コンデンサの場合は、上記電極体を形成する多孔性のアノード膜およびカソード膜はセパレータにより隔てられて巻き取られる。
本発明の範囲内では、バルブ金属は、金属の酸化物層が両方向に等しく電流の流れを許容するわけではない、その金属を表すと理解される。電圧がアノードに印加されるときこのバルブ金属の酸化物層は電流の流れを許容するが、他方、電圧がカソードに印加されるときその酸化物層を破壊する可能性がある大電流が流れる。バルブ金属としては、Be、Mg、Al、Ge、Si、Sn、Sb、Bi、Ti、Zr、Hf、V、Nb、TaおよびWならびにこれらの金属の少なくとも1つと他の元素との合金または化合物が挙げられる。バルブ金属の最も知られた例は、Al、TaおよびNbである。匹敵する特性を有する化合物は、酸化することができかつその酸化物層が本願明細書にこれまでに記載された特性を有する、金属的な電気伝導率を呈する化合物である。例えばNbOは金属的な電気伝導率を呈するが、一般にはバルブ金属とは考えられない。しかしながら酸化されたNbOの層はバルブ金属酸化物層の典型的な特性を呈し、そのため、NbOまたはNbOと他の元素との合金もしくは化合物は匹敵する特性を有するそのような化合物の典型例である。
結果として、用語「易酸化性の金属」は、金属だけでなく金属と他の元素との合金または化合物をも包含するが、ただしそれはその金属と他の元素との合金または化合物が金属的な電気伝導率を呈しかつ酸化することができる場合に限る。
従って本発明は、特に好ましくは、コンデンサの製造のためのプロセスであって、上記バルブ金属または匹敵する特性を有する化合物がタンタル、ニオブ、アルミニウム、チタン、ジルコニウム、ハフニウム、バナジウム、これらの金属の少なくとも1つと他の元素との合金もしくは化合物、NbOまたはNbOと他の元素との合金もしくは化合物であることを特徴とする、プロセスを提供する。
第2の工程では、上記アノードおよび誘電体を含む前駆体が形成される。
この誘電体は、好ましくはこのアノードの上に形成される。この誘電体は、好ましくは上記電極材料の酸化物または −これがすでに酸化物である場合は− その電極材料のより高酸化の形態のものからなる。この誘電体は、任意にさらなる元素および/または化合物を含有する。この易酸化性の金属は例えば粉末形態で焼結されて多孔性電極体が形成されるか、または多孔性構造体が金属体の上に刻印される。後者の手順は、例えば膜をエッチングすることにより実施されてもよい。この多孔性電極体は、電圧を印加することにより例えば適切な電解質、例えばリン酸などの中で酸化され、その結果、このようないわゆる「酸化された電極体(oxidised electrode body)」が得られる。この形成電圧の大きさは、達成するべき酸化物層の厚さまたはそのコンデンサの後に印加される電圧に応じて変わる。好ましい電圧は1〜300V、特に好ましくは1〜80Vである。
本発明の1つの実施形態の第3の工程では、本発明に係る安定化された単量体組成物に基づく本質的に導電性のポリマーが上記前駆体に加えられる。これに関して、この前駆体、好ましくは前駆体の誘電体は本発明に係る安定化された単量体組成物の溶液でコーティングされること、およびその後、この単量体は、好ましくは酸化重合または電気化学重合によって、とりわけ好ましくは適切な酸化剤を使用する酸化重合によって重合され、その結果、当該本質的に導電性のポリマーが得られることが好ましい。
任意にさらなる層、例えばポリマーの外側層が設けられる。グラファイトおよび銀などの良好な導電性層を含有するコーティングまたは金属カソード体は、電流の放電のための電極としての役割を果たす。最後に、当該コンデンサは接触され、封入される。
酸化剤として、チオフェンの酸化重合について当業者に公知のすべての適切な金属塩を使用してもよい。
酸化剤として適切な金属塩は、元素の周期律(Periodic System of the Elements)の主族金属または亜族金属の金属塩であり、後者は、以降、遷移金属塩と呼ばれる。適切な遷移金属塩は、特に遷移金属、例えば鉄(III)、銅(II)、クロム(VI)、セリウム(IV)、マンガン(IV)およびマンガン(VII)およびルテニウム(III)の、無機酸もしくは有機酸の塩または有機ラジカルを含む無機酸の塩である。
好ましい遷移金属塩は、鉄(III)の塩である。従来の鉄(III)塩は、有利に安価であり、容易に入手でき、かつ取り扱いが容易であり、これらとしては例えば鉄(III)ハロゲン化物(例えばFeCl)などの無機酸の鉄(III)塩、またはFe(ClOまたはFe(SOなどの他の無機酸の鉄(III)塩、および有機酸および有機ラジカルを含む無機酸の鉄(III)塩が挙げられる。
有機ラジカルを含む無機酸の鉄(III)塩として、例えばC〜C20−アルカノールの硫酸モノエステルの鉄(III)塩、例えばラウリル硫酸の鉄(III)塩を挙げることができる。
特に好ましい遷移金属塩は有機酸の塩、特に有機酸の鉄(III)塩である。
有機酸の鉄(III)塩として、例えば以下のものを挙げることができる:メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、プロパンスルホン酸、ブタンスルホン酸もしくはより高級のスルホン酸(ドデカンスルホン酸など)などのC〜C20−アルカンスルホン酸の鉄(III)塩、トリフルオロメタンスルホン酸、ペルフルオロブタンスルホン酸またはペルフルオロオクタンスルホン酸などの脂肪族ペルフルオロスルホン酸の鉄(III)塩、2−エチルヘキシルカルボン酸などの脂肪族C〜C20−カルボン酸の鉄(III)塩、トリフルオロ酢酸またはペルフルオロオクタン酸などの脂肪族ペルフルオロカルボン酸の鉄(III)塩、およびベンゼンスルホン酸、o−トルエンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸またはドデシルベンゼンスルホン酸などのC〜C20−アルキル基によって任意に置換された芳香族スルホン酸の鉄(III)塩、およびカンファースルホン酸などのシクロアルカンスルホン酸の鉄(III)塩。
これらの上述の有機酸の鉄(III)塩の任意の混合物も酸化剤として使用されてよい。
有機酸および有機ラジカルを含む無機酸の鉄(III)塩を使用すると、それらは腐食効果を有しないという大きい利点がある。
金属塩として最も特に好ましいものは、p−トルエンスルホン酸鉄(III)、o−トルエンスルホン酸鉄(III)またはp−トルエンスルホン酸鉄(III)およびo−トルエンスルホン酸鉄(III)の混合物である。
さらなる適切な酸化剤は、ペルオキソ二硫酸塩(過硫酸塩)、特にアンモニウムおよびアルカリ金属のペルオキソ二硫酸塩(ペルオキソ二硫酸ナトリウムおよびペルオキソ二硫酸カリウムなど)などのペルオキソ化合物、または −任意に触媒量の金属イオン(鉄、コバルト、ニッケル、モリブデンまたはバナジウムイオンなど)の存在下での− アルカリ金属の過ホウ素酸塩、ならびに遷移金属酸化物(例えば二酸化マンガン(酸化マンガン(IV))または酸化セリウム(IV)など)である。
チオフェンの酸化重合のために、チオフェン1モルあたり2.25当量の酸化剤が理論上必要とされる(例えばJ.Polym.Sc. Part A Polymer Chemistry 第26巻、1287頁(1988)を参照)。しかしながらより少ないまたはより多い当量の酸化剤も使用してよい。
本発明に係る方法によって製造されるコンデンサの中に固体電解質として含有される導電性ポリマーはカチオン性である。その正電荷を打ち消すために、このカチオン性導電性ポリマーは対イオンとしてアニオンを必要とする。
対イオンは、単量体アニオンまたは高分子アニオンであってもよく、後者は本願明細書中で以降、ポリアニオンとも呼ばれる。高分子アニオンは、例えば、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸もしくはポリマレイン酸などの高分子カルボン酸、またはポリスチレンスルホン酸およびポリビニルスルホン酸などの高分子スルホン酸のアニオンであってもよい。これらのポリカルボン酸およびポリスルホン酸はまた、ビニルカルボン酸およびビニルスルホン酸と、アクリル酸エステルおよびスチレンなどの他の重合性単量体との共重合体であってもよい。
単量体アニオンは酸化された電極体により容易に浸透するため、単量体アニオンは固体電解質用に使用されることが好ましい。
以下のものは、例えば単量体アニオンとしての役割を果たしうる:メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、プロパンスルホン酸、ブタンスルホン酸などのまたはより高級のスルホン酸(ドデカンスルホン酸など)などのC〜C20−アルカンスルホン酸の単量体アニオン、トリフルオロメタンスルホン酸、ペルフルオロブタンスルホン酸またはペルフルオロオクタンスルホン酸などの脂肪族ペルフルオロスルホン酸の単量体アニオン、2−エチルヘキシルカルボン酸などの脂肪族C〜C20−カルボン酸の単量体アニオン、トリフルオロ酢酸またはペルフルオロオクタン酸などの脂肪族ペルフルオロカルボン酸の単量体アニオン、およびベンゼンスルホン酸、o−トルエンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸またはドデシルベンゼンスルホン酸などのC〜C20−アルキル基によって任意に置換された芳香族スルホン酸の単量体アニオン、およびカンファースルホン酸などのシクロアルカンスルホン酸の単量体アニオン、またはテトラフルオロホウ酸の単量体アニオン、ヘキサフルオロリン酸の単量体アニオン、過塩素酸の単量体アニオン、ヘキサフルオロアンチモン酸の単量体アニオン、ヘキサフルオロひ酸の単量体アニオンまたはヘキサクロロアンチモン酸の単量体アニオン。スルホン酸の単量体アニオンはモノスルホン酸のアニオンに限定されず、ジスルホン酸、トリスルホン酸またはポリスルホン酸のアニオン、例えばベンゼンジスルホン酸またはナフタレンジスルホン酸のアニオンであってもよい。
p−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸またはカンファースルホン酸のアニオンは好ましい。
対アニオンは、好ましくはそのアルカリ金属塩または遊離酸の形態で、酸化剤または本発明に係る安定化された単量体へと加えられる。
使用される酸化剤のアニオンも存在する可能性があるが、このアニオンも対イオンとしての役割を果たしてよく、このことは、付加的な対イオンを加えることが絶対的に必須であるわけではないということを意味する。
上で述べたように、この前駆体は本発明に係る安定化された単量体組成物の溶液でコーティングされる。本発明に係る安定化された単量体組成物は、ある場合には溶液として与えられてもよく、他の場合にはそれ自体として与えられてもよい。当該反応条件下で不活性である以下の有機溶媒を、導電性ポリマーの製造のための本発明に係る安定化された単量体および/または酸化剤および/または対イオンのための溶媒として特に挙げることができる:メタノール、エタノール、i−プロパノールおよびブタノールなどの脂肪族アルコール;アセトンおよびメチルエチルケトンなどの脂肪族ケトン;酢酸エチルおよび酢酸ブチルなどの脂肪族カルボン酸エステル;トルエンおよびキシレンなどの芳香族炭化水素;ヘキサン、ヘプタンおよびシクロヘキサンなどの脂肪族炭化水素;ジクロロメタンおよびジクロロエタンなどの塩素化炭化水素;アセトニトリルなどの脂肪族ニトリル;ジメチルスルホキシドおよびスルホランなどの脂肪族スルホキシドおよびスルホン;メチルアセトアミド、ジメチルアセトアミドおよびジメチルホルムアミドなどの脂肪族カルボン酸アミド;ジエチルエーテルおよびアニソールなどの脂肪族エーテルおよび芳香環を含む脂肪族エーテル。加えて水また水と上述の有機溶媒との混合物も溶媒として用いてもよい。
本発明に係る方法では、上記加える工程が、
上記前駆体を本発明に係る安定化された単量体組成物の溶液でコーティングする工程と、
この単量体を重合させて、その結果、本質的に導電性のポリマーが得られる工程と、
を含むことがさらに好ましい。
当該本質的に導電性のポリマーは、酸化剤を用いた本発明に係る安定化された単量体組成物の重合により、または当該前駆体上での当該単量体の電気化学重合により、上記前駆体に加えることができる。酸化剤を用いた当該単量体の重合については、単量体および酸化剤は、誘電体によって覆われた電極体へと混合物としてまたは連続的に付与されてよい。
上記酸化剤および本発明に係る安定化された単量体組成物は、固体および/または液体形態で一緒に混合され、次いで固体電解質層を形成するために酸化された電極体アノードへと付与されてもよい。しかしながら、1以上の溶媒がこの混合物に加えられることが好ましい。適切な溶媒として、すでに上に列挙された溶媒を特に挙げることができる。
酸化剤および本発明に係る安定化された単量体組成物は、ある場合には溶液の形態で、当該固体電解質層を形成するための酸化された電極体へと連続的に付与されてもよい。この単量体が最初に付与される場合、その単量体が溶媒で希釈されることが好ましい。適切な溶媒として、すでに上に列挙された溶媒を特に挙げることができる。
本発明に係る安定化された単量体組成物は、当該固体電解質層を形成するための酸化された電極体の中で電気化学的に重合することもできる。
酸化重合は、−10℃〜300℃、好ましくは10℃〜200℃、特に好ましくは30℃〜150℃の温度で実施される。この熱処理の継続期間は、コーティングのために使用されるポリマーの性質に応じて変わり、5秒〜最高数時間に及ぶ。異なる温度および滞留時間をもつ温度プロファイルも、この熱処理のために使用してよい。
適切な溶媒、好ましくは水またはアルコールを使用して過剰の酸化剤および残留する塩を当該コーティングから洗い出すことが有利である場合がある。これに関しては、残留する塩は、上記酸化剤の還元形態および存在する可能性がある考えられるさらなる塩を意味すると理解されたい。
例えばバルブ金属の酸化物などの金属酸化物誘電体については、当該酸化物膜の中の可能性のある欠陥を修正し、これにより完成したコンデンサの残留電流を減少させるために、当該酸化物膜を電気化学的に処理することが有利である可能性がある。このいわゆる改質(reforming)では、コンデンサ体は電解質の中に浸漬され、電極体に対して正の電位で正の電圧が印加される。電流が当該電極体から当該酸化物膜の中の欠陥部位にわたって当該導電性ポリマーへと流れ、この電流はこれらの部位で酸化物膜を改質するか、またはこれらの欠陥部位で当該導電性ポリマーの電気伝導率を破壊する。
酸化された電極体の性質によっては、当該電極体の内部でのより厚いポリマー層を達成するために、洗浄手順の前および/または後に本発明に係る安定化された単量体組成物および酸化剤の混合物で、あるいは当該単量体および酸化剤で連続的に、1回、2回もしくは数回のさらなる回数のいずれかで、酸化された電極体を含浸させることが有利である可能性がある。これに関しては、この混合物の組成は様々であってもよい。この固体電解質は、任意に、複数の機能層を含む多層系から構成されてもよい。
コンデンサの製造方法の好ましい実施形態によれば、当該チオフェン誘導体単量体の重合は、少なくとも一部の当該安定剤の存在下で行われることが好ましい。前処理後に単量体が溶液の形態で誘電体の上に塗布される前に単量体から少なくとも部分的に除去されてきたアルカリ性物質で、当該単量体が前処理されていないことがさらに好ましい。
本発明は、本発明に係る方法によって製造されるコンデンサ、好ましくは電子用コンデンサにも関する。
本発明に従って製造されるコンデンサは、その低ESRのため、電子回路の中の構成要素として、例えばフィルターコンデンサまたはデカップリングコンデンサとして使用するのに極めて適している。この使用も本発明の主題の一部を形成する。例えば、コンピュータ(デスクトップ、ラップトップ、サーバー)の中に、コンピュータ周辺機器(例えばPCカード)の中に、携帯用電子デバイス、例えば携帯電話、デジタルカメラまたは娯楽用電子機器の中に、娯楽用電子機器用装置の中に、例えばCD/DVDプレーヤおよびコンピューターゲーム用コンソールの中に、ナビゲーションシステムの中に、電気通信設備の中に、家電製品の中に、電圧源の中に、または自動車用電子機器の中に存在するような、電子回路が好ましい。
本発明は、コンデンサ、好ましくは電子用コンデンサの製造のための、本発明に係る安定化された単量体組成物の使用にも関する。これに関して、好ましい安定化された単量体および好ましいコンデンサは、本発明に係る安定化された単量体組成物に関して、および本発明に係るコンデンサに関して上に記載されたものである。
本発明は、上で明記されたチオフェン誘導体単量体を安定化するための、上で明記されたラジカルスカベンジャーの使用にも関する。
以下の実施例は、本発明の例示的に説明する働きをするが、決して限定として解釈されるべきではない。
(実施例1〜15)
5gの純粋な3,4−エチレンジオキシチオフェン(「EDOT」;Clevios M V2;H.C.Starck Clevios GmbH)を、開放系のビーカーの中で23℃で撹拌することにより、1.0重量%(50mg)の様々な安定剤と混合した。ガラスビーカーの1mlの各混合物を、高圧Hgランプ(DESAGA HP−UVIS;Desaga GmbH、ドイツ、ヴィースロッホ(Wiesloch))によってUV光(波長λ=366nm)で6時間照射した。この開放系の試料はガラスキャップで覆わず、Hgランプとその試料の表面との間が10cmの距離のところに保持した。
6時間後、この試料を、EDOT二量体およびEDOT三量体含有量について、CDCl中でのH−NMR分光法によって分析した。2,2’,3,3’,5,7−ヘキサヒドロ−5,5’−ビチエノ[3,4−b][1,4]ダイオキシン(「EDOT二量体」)の5位に対応する5.42ppm(δ)の単一のプロトン吸収の強度を、EDOT二量体含有量を算出するために使用した。このプロトン共鳴は、2,2’,2”,3,3’,3”,5,5”,7,7”−デカヒドロ−5,5’:7,5”−ターチエノ[3,4b][1,4]ダイオキシン(「EDOT三量体」)の5および5”位のC原子のプロトンの吸収と一致する。EDOT二量体はEDOTの二量化および三量体化反応における主生成物であり(欧州特許第1 375 560(B1)号明細書、H.C.Starck GmbHを参照)、二量体および三量体は5.42ppmのH−NMR吸収によっては区別できないため、このEDOT反応生成物は二量体として算出する。100ppmが検出限界であった。
以下の表1は、様々な安定剤(実施例1〜15)を用いた結果を示し、この光化学的二量体形成の抑制または減少を実証する。
Figure 0005524795
(実施例16〜28)
純粋なEDOTの代わりに1490ppmのEDOT二量体を含有する予め劣化させたEDOT(数年間にわたる長期の保存後のもの)を使用した(H−NMRからの算出、上記を参照)ことを除いて、実施例1〜15からの手順を繰り返した。以下の表は、様々な安定剤による、追加的な光化学的二量体形成の減少を実証する。
Figure 0005524795
(実施例29および比較例C)
この実施例では、本発明に係る安定化された単量体組成物を使用してコンデンサを形成する。比較例Cとして、本発明に係って安定化しなかった単量体を使用した。
1.酸化された電極ペレットの製造
48,500μFV/gの比容量を有するタンタル粉末(VFI−50KD、H.C.Starck GmbH)をバインダーとしてのショウノウと混合し、次いで直径0.49mmのタンタルアノードワイヤと一緒に、5.5g/cmの圧粉密度を有する4.4mm×3.1mm×1.0mmの寸法の多孔性電極体(アノードペレット)の中へと横プレスで圧縮した。このショウノウバインダーを190℃での90分の熱処理によって除去した。次いでこの電極ペレットを1315℃で20分間焼結した。このペレットを、4300μSのリン酸電解質中、85℃で30Vまでアノード酸化した。電流密度は、使用したタンタル粉末1gあたり150mAに設定した。アノード酸化後、このペレットを85℃で60分間洗浄し、次いで乾燥した。
2.ポリマー固体電解質の形成
2.1.
1重量部の実施例4の安定化された単量体組成物および20重量部の、p−トルエンスルホン酸鉄(III)(Clevios C−E、H.C.Starck Clevios GmbH)の40重量%エタノール溶液からなる溶液を調製した。比較例Cとして、比較例Aの純粋なEDOTを使用した。
2.2.
この溶液を9個のアノードペレットをそれぞれ含浸するために使用した。このアノードペレットを、0.3mm/秒の速度で自動ディップコーターを用いてこの溶液の中に浸漬し、60秒の浸液時間の後に1mm/秒の速度でこの溶液から引き上げた。次いでこのアノードペレットを、25℃で15分間、95%の相対大気湿度に曝した。
2.3
次いでプロセスの工程2.1および2.2をこのアノードペレットに対して繰り返した。
2.4.
この後、このアノードペレットを乾燥機の中、50℃で30分間熱処理した。次いでこのペレットを、p−トルエンスルホン酸の2%水溶液の中で60分間洗浄した。このアノードペレットを、4300μSのp−トルエンスルホン酸の水溶液の中で、25℃で、30Vで30分間改質し、次いで蒸留水でリンスし、乾燥した。
2.5
プロセスの工程2.1〜2.4を2回繰り返した。
3. 外側コーティングの形成および電気測定
868gの脱イオン水、330gの、70,000の平均分子量および3.8重量%の固形分含量を有するポリスチレン硫酸水溶液を、撹拌機および内部温度計を具える2リットルの3つ口フラスコの中に入れた。反応温度を20〜25℃に維持した。5.1gの3,4−エチレンジオキシチオフェンを、撹拌しながら加えた。この溶液を30分間撹拌した。次いで0.03gの硫酸鉄(III)および9.5gの過硫酸ナトリウムを加え、この溶液をさらに24時間撹拌した。ひとたびこの反応が完結すると、無機塩を除去するために100mlの強酸性のカチオン交換体および250mlの弱塩基性のアニオン交換体を加え、この溶液をさらに2時間撹拌した。これらのイオン交換体を濾別し、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)/ポリスチレンスルホン酸塩分散液を得た。
2.5リットルの脱イオン水を、撹拌機および温度計を具える5リットルのガラス反応器の中に入れた。214.2gのp−トルエンスルホン酸一水和物および2.25gの硫酸鉄(III)七水和物を撹拌しながら導入した。ひとたびこの混合物全体が溶解すると、85.8gの3,4−エチレンジオキシチオフェンを加え、撹拌を30分間続けた。次いで192.9gの過硫酸ナトリウムを撹拌しながら導入し、この混合物を常温でさらに24時間撹拌した。反応終了後、上記PEDT/トルエンスルホン酸塩粉末を磁器製の吸引漏斗上で濾別し、3リットルの脱イオン水で洗浄し、最後に100℃で6時間乾燥した。89gの青みがかった黒のPEDTトルエンスルホン酸塩粉末を得た。
撹拌機付きのビーカーの中で、170gの上記ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)/ポリスチレンスルホン酸塩分散液、15gの水性ポリエステル分散液、8gのジメチルスルホキシド、1gの3−グリシドオキシプロピルトリメトキシシランおよび0.4gの非イオン性アセチレン系湿潤剤を、1時間激しく混合した。次いで6gのこのPEDT/トルエンスルホン酸塩粉末を、ビーズミル溶解装置(bead mill dissolver unit)を使用して分散させた。この目的のために、300gの酸化ジルコニウムビーズ(φ 1mm)を加え、この混合物を、水で冷却しながら7000rpmで1時間撹拌した。最後に、粉砕されたビーズを0.8μmのふるいを通して分離した。
この実施例のセクション1および2に従って調製したアノードペレットを、こうして調製した分散液の中に浸漬し、その後120℃で10分間乾燥した。この分散液の中への浸漬は、0.15mm/秒の速度で自動ディップコーターを用いて実施した。このアノードペレットは、10秒間の浸液時間の後に1mm/秒の速度でこの分散液から引き上げた。
この後、このペレットをグラファイト(1重量部のElectrodag PR406(Acheson)および3重量部のジエチレングリコールブチルエーテル(Aldrich)の混合物)でディップコーティングし、25℃で30分間、50℃で30分間および150℃で15分間乾燥した。次いでこのペレットを銀(Electrodag 503、Acheson)でディップコーティングし、25℃で15分間および150℃で45分間乾燥した。
四端子プローブを具えるLCRメーター(Agilent 4284A)を使用して、キャパシタンスを120Hzで測定し、等価直列抵抗(ESR)を100kHzで測定した。
9個のコンデンサの平均の電気的結果を表1に提示する。この平均の標準偏差は、キャパシタンスについては0.5%であり、ESRについては1mΩであった。
Figure 0005524795

Claims (13)

  1. 安定化された単量体組成物中の保存中における二量体および三量体のチオフェンの形成を阻害するための、ラジカルスカベンジャー、アミンまたはUV/VIS吸収剤から選択される安定剤の使用であって、
    前記安定化された単量体組成物が前記安定化された単量体の総重量に基づき、単量体として、少なくとも90重量%の3,4−エチレンジオキシチオフェンと、
    前記安定化された単量体総重量に基づき0.001〜10重量%の前記安定剤と
    を含み、
    ここで、前記安定剤が、分離した液相または残留する固体の塊の形成なしに単量体の中に完全に溶解し、前記安定化された単量体組成物が密閉容器の中に収容される、
    使用
  2. 前記安定剤はラジカルスカベンジャーである、請求項に記載の使用
  3. 前記ラジカルスカベンジャーは、一般式(III)を有する少なくとも1つの構造要素を含む化学構造
    Figure 0005524795
    (式中、
    は、水素原子、ヒドロキシル基、直鎖状もしくは分枝状のC〜C18−アルキル残基または直鎖状もしくは分枝状のC〜C18−アルコキシ残基を表し、
    、RおよびRは、互いに独立に、水素原子または有機残基を表す)
    を有する、請求項に記載の使用
  4. 前記ラジカルスカベンジャーは一般式(IV)を含む化学構造
    Figure 0005524795
    (式中、Rは請求項で記載された意味を有する残基であり、nは2〜20の範囲の整数である)を有する、請求項に記載の使用
  5. 前記ラジカルスカベンジャーは、一般式(V)を含む化学構造
    Figure 0005524795
    (式中、Rは請求項で記載された意味を有する残基であり、nは2〜20の範囲の整数である)
    を有する、請求項に記載の安定化された単量体組成物。
  6. 前記ラジカルスカベンジャーはフェノール誘導体である、請求項に記載の使用
  7. 前記ラジカルスカベンジャーは、一般式(VI)を有する少なくとも1つの構造要素を含む化学構造
    Figure 0005524795
    (式中、R、R、R、RおよびRは、互いに独立に、水素原子、ヒドロキシル基または有機残基を表すが、ただし残基R、R、R、RおよびRのうちの少なくとも1つは−C(CH 残基である)
    を有する、請求項に記載の使用
  8. 前記残基RおよびRのうちの1つはヒドロキシル基である、請求項に記載の使用
  9. 前記ラジカルスカベンジャーは、一般式(VII)を有する少なくとも1つの構造要素を含む化学構造
    Figure 0005524795
    (式中、R10は、水素原子、ヒドロキシル基または有機残基を表す)
    を有する、請求項7に記載の使用
  10. 前記ラジカルスカベンジャーは、一般式(VIII)を有する少なくとも1つの構造要素を含む化学構造
    Figure 0005524795
    (式中、R11、R12およびR13は、互いに独立に、水素原子または有機残基を表す)
    を有する、請求項に記載の使用
  11. 前記安定剤はアミンである、請求項に記載の使用
  12. 前記アミンは、一般式(IX)を有する化学構造
    Figure 0005524795
    (式中、R14、R15およびR16は、互いに独立に、水素原子、C〜C20−アルキル残基またはC〜C−ヒドロキシアルキル残基を表す;ただし、R 14 、R 15 およびR 16 のすべての残基が水素原子の場合を除く
    を有する、請求項11に記載の使用
  13. 前記安定剤はUV/VIS吸収剤である、請求項に記載の使用
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