JP5523466B2 - アンテナ - Google Patents

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Description

関連出願の相互参照
本国際出願は、2009年8月28日に日本国特許庁に出願した日本国特許出願第2009−198244号に基づく優先権を主張するものであり、日本国特許出願第2009−198244号の全内容を本国際出願に援用する。
本発明は、電波を送受信するアンテナに関する。
現在、実用に供されている送信用のアンテナは、基本的には、半波長ダイポールアンテナ、又はその変形か、それらを組み合わせたものが殆どである。従って、アンテナのサイズは、使用周波数帯における電波の半波長程度の大きさが必要となり、例えば、UHF用のアンテナであれば数十cm程度、長波帯用のアンテナであれば本来ならば数kmもの大きさが必要となる。実際、大電力を必要とし効率の良い輻射が要求される中長波帯の送信用施設では、図13に示すように、高さhaが200m程度の巨大な鉄塔が用いられる等、莫大な建設費と維持費とが費やされている。
これに対して、例えば、放射エレメントをコイル状に形成したり(例えば、特許文献1参照)、放射エレメントをメアンダ形状に形成したり(例えば、特許文献2参照)、或いは、放射エレメントに誘電体材料を装荷したり(例えば、特許文献3参照)する等、放射エレメントを小型化する様々な手法が提案されている。
特開2000−138516号公報 特開2002−141727号公報 特開2002−222398号公報
ところで、アンテナは、線状アンテナとスロットアンテナとに大別することができ、また、スロットアンテナは、これと相補(Complementary) 構造の線状アンテナに置き換えて考えることができることが知られている。結局、すべてのアンテナは線状アンテナの理論で解析することができる。
代表的な線状アンテナである半波長ダイポールアンテナでは、図14Aに示すように、電波の輻射部分である線状のエレメント上に正弦波状の電流定在波が生じ、その面積に比例した強さの電波がエレメントの軸に対して直交する方向に輻射される。それ以外の方向への輻射は、エレメントの軸に対する輻射方向の角度をθとすると、sinθ倍となり、エレメント上の各部に流れる電流からの寄与が位相合成されたものとなる。このため、その輻射特性(指向性)D1(θ)は(1)式で求められ、図14Bに実線で示すように8の字状になる。
Figure 0005523466
なお、(2)式は、ダイポールアンテナのエレメント長を、波長に対して極端に短くした微小ダイポールアンテナの輻射特性D2(θ)(微小エレメントに均一電流が流れると仮定した場合の理論値)を求める式であり、図14Bに点線で示すような特性となる。
半波長ダイポールアンテナの絶対利得が2.15dBiであるのに対し、微小アンテナの絶対利得は1.76dBiであり、その差はわずか−0.4dBでしかない。つまりアンテナを極端に小型化しても、アンテナの利得は殆ど損なわれることはない。
ところが、微小アンテナの輻射抵抗(アンテナインピーダンスの実数部)Raは、輻射する電波の波長をλ、エレメント長をha(但し、ha<<λ)とすると、(3)式で与えられ、非常に小さな値となる。例えば、ha=λ/20ではRa≒2Ω、ha=λ/30ではRa≒0.9Ω、ha=λ/40ではRa≒0.5Ωである。
Figure 0005523466
また、輻射に寄与する電力(即ち、放射電力)Paは、アンテナに流す電流をIaとすると、(4)式で表される。
Figure 0005523466
つまり、エレメント長haを短くするほど、その二乗に比例してエレメントの輻射抵抗Raが低下するため、必要な輻射を得るためにはアンテナに大電流を流す必要が生じる。その場合、整合回路や給電線の電気抵抗も輻射抵抗Raと大差がなくなるため、整合回路や給電線を含めたアンテナシステム全体の伝送効率が極端に低下する(つまり、供給したエネルギーの殆どが内部の熱損失となる)。なお、伝送効率(η)は、輻射抵抗Ra、アンテナシステムにおける伝送路の損失抵抗RLOSSを用いて、η=Ra/(Ra+RLOSS)で表すことができる。
更に、輻射抵抗Raとは反対に、微小アンテナのリアクタンス(アンテナインピーダンスの虚数部)は巨大なものとなるため、アンテナのQ値(Q=2ω0・(We/Pa)≒f0 /B)が極端に高くなり、狭帯域のアンテナになってしまう。なお、ω0は2πf0、Weは1サイクルの間にアンテナに蓄積される電力の平均値、f0 は共振周波数、Bは共振周波数とのゲイン差が3dB以内となる帯域幅である。
このように、アンテナの小型化と輻射効率や広帯域化とはトレードオフの関係にあるため、従来技術では、出力が大きく輻射効率や伝送効率が重視される送信アンテナを大幅に小型化することは非常に困難であった。
そこで、本発明は、アンテナシステムとしての輻射効率を著しく低下させることなく大幅な小型化が可能なアンテナを提供することを目的とする。
上記目的を達成するためになされた本発明のアンテナは、リアクタンス素子を用いて柱状に形成された一対の輻射体を含む輻射手段と、信号の給電点にて分岐し、前記輻射手段に含まれる各輻射体に個別に給電する一対の分岐給電線を含む個別給電手段とを備える。そして、前記各輻射体のインピーダンス、及び前記各分岐給電線の線路長が、予め設定された周波数(波長λ)の信号に対して、前記給電点から前記各輻射体を見たインピーダンスが互いに共役となるように設定されている。
このように構成された本発明のアンテナでは、給電点から見て一対の輻射体が並列共振状態となるため、この一対の輻射体には、給電点に供給される給電電流より遙かに大きい共振電流が流れ、その共振電流が電波の輻射に寄与することになる。
その結果、輻射抵抗の低い輻射体とこれに給電するための分岐給電線には大きな電流を流して輻射に寄与させるが、主給電線と整合回路には大きな電流が流れないため、伝送効率の低下を回避することができる。換言すれば、アンテナシステムとしての輻射効率を従来装置と同程度に維持しつつ、輻射体として輻射抵抗の低い微小アンテナを用いることが可能となる。
従って、本発明のアンテナによれば、アンテナシステムとしての輻射効率を著しく低下させることなく、大幅な小型化を実現することができる。
例えば、輻射体の全長(即ち、アンテナのエレメント長)をha=λ/30、両分岐給電線の合計長をλ/2πにする場合、前述したように輻射抵抗はRa≒0.9Ωであり、これに対して、半波長ダイポールアンテナの輻射抵抗が73.13Ωであることから、輻射体から半波長ダイポールアンテナと同じ電力を発射するには、約9倍(≒(73.13/0.9)1/2 )の電流を流さなければならない。また、給電電流Isと共振電流(輻射体に流れる電流)Iaとの関係は、共振回路のQ値を用いて、(5)式で表されるため、Q値が9以上となるように、輻射体のリアクタンス分を設定すれば、給電電流に対する輻射効率を著しく低下させることがない。また、前述のとおり、アンテナの小型化と引き換えに狭帯域となるが、所望の帯域幅からQ値を設定することもできる。
Figure 0005523466
本発明のアンテナにおいて、前記分岐給電線に接続される前記輻射体の両端間の長さである輻射体全長はλ/10以下の小型アンテナであることを想定したものである。
この場合、例えば、輻射体を地面に対して立設させる場合(図13参照)、輻射体の高さが大幅に低くなるため、アンテナ施設の設置や維持に要するコストを大幅に削減することができる。
本発明のアンテナにおいて、前記輻射手段に含まれる一対の輻射体のリアクタンスは、前記給電電流に対する当該アンテナの輻射効率の向上と、当該アンテナの広帯域化との間にあるトレードオフの関係に基づき、予め設定された最低限の輻射効率及び最低限の帯域幅がいずれも確保される大きさに設定されているとよい。
即ち、輻射手段と個別給電手段とで形成される共振回路のQ値は、輻射体の輻射抵抗と輻射体のリアクタンスによって決まる。そして、アンテナの輻射効率を向上させるにはQ値を大きくして、給電電流に対する共振電流の比を増大させる必要があり、一方、アンテナを広帯域化させるにはQ値は小さくする必要がある。そして、輻射体の輻射抵抗は輻射体の全長と、輻射体間の間隔とで決まるため、輻射体のリアクタンスは、上記関係を考慮して設定することになる。
ところで、本発明のアンテナの水平指向性は、輻射体からの輻射(ひいては輻射体に流れる共振電流)と、給電点からの輻射(ひいては給電点に流れる給電電流)と、これら輻射体と給電線との位置関係により決まる。
なお、本発明のアンテナでは、給電電流は共振電流と比較して十分に小さいため、実質的には、両輻射体から放射される電波の位相差、ひいては、両輻射体に流れる共振電流の位相差と、両輻射体の配置によってアンテナの指向性が決まる。また、分岐給電線からの輻射は、給電点から輻射体までの往路と復路とで電流方向が逆向きとなるため互いに打ち消し合うことになり、アンテナの垂直指向性に寄与する。
従って、輻射手段に含まれる一対の輻射体は、所望の指向性が得られるように任意に配置すればよい。
但し、アンテナを小型化するにあたって、輻射体の全長だけでなく、両輻射体の配置間隔も短くする場合、両輻射体の電流はほぼ逆相になっていると、遠方における電磁界が相殺されるため、配置間隔を短くすればするほど輻射特性が損なわれてしまう。即ち、輻射抵抗の極端な低下を招く。
そして、各輻射体の電流位相が180[deg]のとき、配置間隔をλ/3以下(位相差120[deg]以上)にすると、この輻射特性の低下は、輻射体が単一のときのそれより下回ることになる。
具体的には、輻射手段と個別給電手段とを含む回路が共振状態にある場合、輻射手段に含まれる一対の輻射体に流れる電流の位相差は、180[deg]に分岐給電線間の位相差を加えたものとなるため、輻射体の配置間隔をd=λ/2とすれば、各輻射体からの輻射が、輻射体の位置で同相となり、両輻射体の配列方向に沿って進む電波の位相差を0[deg]とすることができる。ここから輻射体の配置間隔dを狭めるに従って、位相差は大きくなるが、位相差が120[deg]となるのは配置間隔d=λ/3の場合であり、輻射効率を著しく低下させることなく一対の輻射体を接近させることができるのは、この範囲(λ/3≦d≦λ/2)となる。
ところが、本発明のアンテナでは、両輻射体の電流位相差が同相に近づくように、両輻射体の配置間隔とは別にそれぞれ分岐給電線の長さに必要な差を持たせることによって、輻射効率を著しく低下させることなく、配置間隔をλ/3より短くすることができる。
この場合、本発明のアンテナは、輻射体の全長が短いだけでなく、輻射体の配置間隔も狭くなるため、アンテナをより小型化することができる。
但し、両分岐給電線の長さを決定するにあたっては、給電点において並列共振状態にするというもう一つの優先的要件が必要となる。
しかるに、両分岐給電線の長さは給電点から見た両輻射体のインピーダンスが共役関係にさえあれば良く、インピーダンスの値そのものにはある程度自由度がある。
換言すれば、輻射体のリアクタンス次第で、インピーダンスの共役条件を満たす分岐給電線の長さを自在に変えられることを意味している。
従って、インピーダンスの共役条件を満たしつつ、両分岐給電線の長さに差を持たせて、両輻射体の電流位相差をできる限り同相に近づけることが可能となる。
かくして、「輻射体のリアクタンス」と「分岐給電線の長さ」の両者を合理的に設定することによって、給電点において並列共振状態とし、かつ、各輻射体の電流位相差を最小限とすることができる。
ところで、輻射体のリアクタンスを変えるとQ値が変わることから、ひいては帯域幅に影響を与えることになる。
従って、「輻射体のリアクタンス設定」は、完全に自由である訳ではない。
詰まるところ、(1)輻射体のリアクタンスと(2)分岐給電線の長さ、という二つの設定要素により、(a)並列共振状態と(b)各輻射体の電流位相差最小限(即ち、輻射指向性及び利得)と(c)帯域幅、という三つの関係を目的に応じて合理的に設定することになる。
ここで、並列共振条件は優先的要件であるから、各輻射体の電流位相差最小限と帯域幅にうまく折り合いをつければ良い。
但し、輻射体を接近させて配置した場合、輻射体間に生じる相互インピーダンスが大きくなり、輻射体のインピーダンスの設定と電流位相の設定にも影響が現れるので、これを考慮しなければならない。厳密には、輻射体のインピーダンスは、両輻射体から輻射されるベクトルポテンシャルの相互の関係から決まる。
ここで図12は、波長λ=3.75m(周波数f=80MHz)、輻射体の全長ha=0.14mとして、輻射体の配置間隔dを変化させて、輻射体間に生じる相互インピーダンスZm(実数部rm(d),虚数部xm(d))を計算によって求めた結果を示すグラフである。図12に示すように、相互インピーダンスZmは、輻射体間の配置間隔がλ/10(0.375m)より小さくなると急激に大きくなることがわかる。
従って、本発明のアンテナにおいて、前記輻射手段に含まれる一対の輻射体の配置間隔をλ/10以下とする場合は、相互インピーダンスの影響を考慮しなければならない。そして、両輻射体が接近すればするほど、両輻射体のインピーダンスの設定及び両輻射体の電流位相の設定の自由度が狭まるため、極端な小型化は自ずと限界がある。
一方、一対の輻射体の配置間隔がλ/10以上である場合は、相互インピーダンスの影響が少ないため、アンテナの設計が比較的簡単になる
発明のアンテナは、例えば、前記輻射手段に含まれる一対の輻射体のうち、一方の輻射体を、容量性リアクタンス素子、他方の輻射体を、該容量性リアクタンス素子とはリアクタンスが共役となる誘導性リアクタンス素子を用いて構成し、前記個別給電手段に含まれる一対の分岐給電線の線路長がいずれもλ/4に設定することで実現されていてもよい。
なお、分岐給電線の長さを任意に設定するためには、一対の輻射体として、いずれの輻射体も容量性リアクタンス素子で構成したり、いずれの輻射体も誘導性リアクタンス素子で構成してもよい。また、一対の輻射体のうちの一方の輻射体を容量性リアクタンス素子,他方の輻射体を誘導性リアクタンス素子とする場合、必ずしもリアクタンスを共役にする必要はない。但し、これらの場合、双方の輻射体の分岐給電線路長が同じ長さとなるとは限らない。
本発明のアンテナは、例えば、前記輻射手段と前記個別給電手段とを含む2つの部分アンテナを備え、前記2つの部分アンテナに含まれる4つの輻射体は、予め設定された中心点の周囲に等角度間隔に配置されると共に、同一の前記部分アンテナに含まれる一対の輻射体は、前記中心点に対して点対称な位置に配置され、更に、給電位相調整手段が、前記各部分アンテナの給電点間に90[deg]の位相差を持たせて給電するように構成されていてもよい。
また、本発明のアンテナは、例えば、前記輻射手段と前記個別給電手段とを含む3つの部分アンテナを備え、前記3つの部分アンテナに含まれる6つの輻射体は、予め設定された中心点の周囲に等角度間隔に配置されると共に、同一の前記部分アンテナに含まれる一対の輻射体は、前記中心点に対して点対称な位置に配置され、更に、給電位相調整手段が、前記各部分アンテナの給電点間に120[deg]の位相差を持たせて給電するように構成されていてもよい。
これらの場合、アンテナの輻射特性は、部分アンテナの輻射特性を合成したものとなり、全方位に渡ってほぼ均一な指向性にすることができる。
本発明のアンテナにおいて、例えば、前記給電点から給電される信号の周波数帯がVHF帯以下(周波数300MHz以下,波長1m以上)とした場合、輻射体の全長を例えばλ/10程度にすれば、λ/2ダイポールアンテナの全長(即ち、λ/2)と比較して、数十cm〜数十m単位の大きな短縮効果を得ることができる。なお、アンテナの小型化の効果は、通常、波長が長くなるほど絶大になる。
本発明が適用されたアンテナシステムの構成を示す図面であって、図1Aは、概略構成図であり、図1Bは、電気的な接続関係を示す回路図である。 第1実施形態のアンテナの外観を示す図面であって、図2Aは、平面図であり、図2Bは、正面図である。 図3Aは、第1実施形態のアンテナの電気的な接続関係を示す回路図であり、図3Bは、アンテナの作用を説明するためのスミスチャートである。 個別給電部を構成する導体板の他の形状、及び導体板の他の配置方法を示す説明図。 個別給電部を構成する導体板の他の形状、及び導体板の他の配置方法を示す説明図。 図6Aは、第2実施形態のアンテナの電気的な接続関係を示す回路図であり、図6Bは、アンテナの作用やパラメータの設定方法を説明するためのスミスチャートである。 図7Aは、第3実施形態のアンテナの電気的な接続関係を示す回路図であり、図7Bは、アンテナの作用やパラメータの設定方法を説明するためのスミスチャートである。 図8Aは、第4実施形態のアンテナの電気的な接続関係を示す回路図であり、図8Bは、アンテナの作用やパラメータの設定方法を説明するためのスミスチャートである。 他の実施形態の構成を示す説明図。 輻射体の配置間隔と分岐給電線の合計線路長に相当する変位量とがアンテナの輻射特性に与える影響を例示したグラフ。 輻射体の配置間隔と分岐給電線の合計線路長に相当する変位量とがアンテナの輻射特性に与える影響を例示したグラフ。 輻射体の配置間隔と輻射体間の相互インピーダンスとの関係を示すグラフ。 中長波帯における従来のアンテナ施設の概略を示す説明図。 半波長モノポールアンテナ、及び微小アンテナの特性を説明するための説明図。 図9に示すアンテナの輻射特性を例示したグラフ。
1…アンテナシステム 3…発振器 5…主給電線 7…整合回路 10,10a,10b…アンテナ 11…輻射部 13…個別給電部 13a,13b…導体板 15…λ/4迂回線路 111,112…輻射体 131,132…分岐給電線
以下に本発明の実施形態を図面と共に説明する。
[共通構成]
図1A−1Bに示すように、アンテナシステム1は、予め設定された所定周波数帯の信号(周波数f,波長λとする)を発生させる発振器3と、発振器3から給電を受けて電波を送信するアンテナ10と、発振器3からアンテナ10への給電を行う同軸ケーブルを含む主給電線5とを備えており、主給電線5は、λ/4の分布定数回路型の整合回路7を介してアンテナ10の接続端(給電点)p,p’に接続されている。
なお、整合回路7は、分布定数回路型に限らず、集中定数回路なども含んだ整合回路を用いてもよい。
アンテナ10は、リアクタンス素子を用いて構成された第1及び第2の輻射体111,112を含む輻射部11と、給電点p,p’と各輻射体111,112との間を接続し各輻射体111,112に対してそれぞれが個別に給電を行う第1及び第2の分岐給電線131,132を含む個別給電部13とを備えている。
[第1実施形態]
図2A−2Bに示すように、本実施形態のアンテナ10では、第1の輻射体111が容量性のリアクタンス素子であるコンデンサ(容量C)を用いて構成され、第2の輻射体112として誘導性のリアクタンス素子であるインダクタ(インダクタンスL)を用いて構成されている。
なお、第1及び第2の輻射体111,112は、いずれも円柱形状をしており、その高さは、例えばha=λ/20に設定されている。即ち、第1及び第2の輻射体111,112は微小アンテナとして作用し、その輻射抵抗がRa≒2Ωとなる。
更に、第1の輻射体111と第2の輻射体112とでは、リアクタンスが共役(符号が反対で値が同じ:1/(ωC)=ωL,ω=2πf)となるように設定されている。
また、本実施形態のアンテナ10では、個別給電部13は、該個別給電部13の一端で第1の輻射体111を挟持すると共に、該個別給電部13の他端で第2の輻射体112を狭持するように平行に配置された一対の導体板13a,13bを含んでいる。つまり、導体板13a,13bのうち、給電点p,p’から第1の輻射体111を挟持する端部までの部分が第1の分岐給電線131に相当し、給電点p,p’から第2の輻射体112を挟持する端部までの部分が第2の分岐給電線132に相当する。
なお、各導体板13a,13bの幅は一定に形成され、分岐給電線131,132上の位置によらず一定の特性インピーダンスを呈するように構成されている。
<作用>
図3A−3Bに示すように、アンテナ10では、上述した第1の輻射体111,112の輻射抵抗Raと、リアクタンス1/(jωC),jωLとにより、スミスチャート上では、第1の輻射体111のインピーダンスはZ1S、第2の輻射体112のインピーダンスはZ2Sにより表される。
また、給電点p,p’は、第1及び第2の輻射体111,112からそれぞれ電気的にλ/4だけ離れた所に位置するため、給電点p,p’から第1及び第2の輻射体111,112を見たインピーダンスは、スミスチャート上では、それぞれZ1S,Z2Sを時計回りに180°回転させたZ1E,Z2Eにより表される。なお、図3B中の太線は、この回転の際の経路を示す(以下、図6B,図7B,図8Bでも同様である)。
この給電点p,p’から見たインピーダンスZ1E,Z2Eは共役関係にあり、換言すれば、輻射部11及び個別給電部13を含む回路は共振状態となる。
なお、第1及び第2の輻射体111,112に含まれるコンデンサの容量C、インダクタのインダクタンスLは、(4)式に(5)式を代入することで得られる(6)式に基づき、給電電流Isに対して十分な放射電力Paが得られるようなQ値が得られるように設定する。
Figure 0005523466
なお、Q値を必要最小限の大きさに設定すれば、必要な放射電力Paが得られる範囲内でアンテナの帯域を最大限に広げることができる。
<効果>
以上説明したように、本実施形態のアンテナ10は、輻射部11及び個別給電部13を含む回路が給電点p,p’から見て共振状態となるように設定されており、給電電流IsのQ倍の共振電流Iaを輻射部11に流すことができる。このため、輻射部11に含まれる第1及び第2の輻射体111,112の輻射抵抗Raが小さく(即ち、輻射体単体の輻射効率が低く)ても、従来の半波長ダイポールアンテナと比較して、給電電流Isに対する輻射効率を著しく低下させることがない。つまり、発振器3,主給電線5,整合回路7を含んだアンテナシステム1全体としての輻射効率を著しく低下させることなく、輻射体111,112を大幅に小型化(λ/2→例えば、λ/20)することができる。
特に、輻射体111,112を、地上に対して垂直に立設させる場合には、その高さが大幅に低減されることになり、例えば200mの高さが必要であったものを十m程度の高さとすることができるため、アンテナ施設の設置や維持に要するコストを大幅に削減することができる。
<変形例>
本実施形態では、個別給電部13を形成する導体板13a,13bとして、一定幅を有するものを用いているが、例えば、図4Aに示すように、給電点p,p’での幅が最も広く、輻射体を挟持する挟持端での幅が最も狭くなる形状(菱形)のものや、図4Bに示すように、逆に、給電点p,p’での幅が最も狭く、挟持端での幅が最も広くなる形状(鼓形)のものを用いてもよい。
また、本実施形態では、導体板13a,13bを平行に配置しているが、例えば、図4Cに示すように、給電点p,p’に近づくほど間隔が狭くなるように配置したり、図4Dに示すように、逆に、給電点p,p’に近づくほど間隔が広くなるように配置したりしてもよい。即ち、分岐給電線の単位長当たりのインダクタンスと静電容量を連続的に変化させることにより、(7)式で表される分岐給電線の特性インピーダンスを連続的に変化させて整合をより有利に導くことができる。
Figure 0005523466
なお、導体板13a,13bの幅の変化のさせ方、及び導体板13a,13bの間隔の変化のさせ方は、図4A−4Dに示した直線的な変化に限らず、二次関数又は指数関数的な変化であってもよい。更に、これら導体板13a,13bの形状と、導体板13a,13b間の間隔を任意に組み合わせて使用してもよい。
これらの場合、第1及び第2の分岐給電線131,132の特性インピーダンスを連続的に変化させることができ、給電点p,p’でのインピーダンスと、各輻射体111,112のインピーダンスとが異なっていても、その両者に対してインピーダンスの整合を有利に導くことができる。特に分岐給電線131,132の特性インピーダンスが指数関数的に変化するように設定した場合には、分岐給電線131,132での反射を最小限に抑えることができる。
また、上記実施形態や変形例では、導体板13a,13bを、同じ形状のものを用いて構成したが、図5Aに示すように、接地側の導体板13bを、他方の導体板13aより大きくしてもよい。なお、図5Aでは、円板状に形成された導体板13bを示したが、楕円板状、矩形状であってもよい。この場合、導体板13aは、図5Bに示すように、導体板13bに対して平行に配置してもよいし、図5Cに示すように、給電点p,p’に近づくほど間隔が狭くなるように配置したり、図5Dに示すように、逆に、給電点p,p’に近づくほど間隔が広くなるように配置したりしてもよい。更に、導体板13aは、図4A−4Bに示した形状のものを用いてもよい。
また、導体板13bは、図13に示すように、カウンターポイズやラジアルアース、又は大地に置き換えることもできる。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態について説明する。
なお、本実施形態では、第1実施形態とは、アンテナ10の輻射部11及び個別給電部13の構成が一部異なるだけであるため、この相違点を中心に説明する。
図6A−6Bに示すように、本実施形態のアンテナ10では、第1及び第2の輻射体111,112がいずれもコンデンサ(容量C1 ,C2 )を用いて構成されている。
そして、第1及び第2の分岐給電線131,132の長さd1,d2が、d1=d2=λ/6に設定されている。
<リアクタンスの設定方法>
ここで、輻射体111,112に含まれるコンデンサの容量C1 ,C2 の設定方法について説明する。
まず、並列共振回路において所望のQ値が得られるような共役インピーダンス対(但し、実数部はRa)を設定する。これをスミスチャート上では、Z1E,Z2Eで表す。
所望のアンテナ指向性が得られるように輻射体間隔dを設定し、第1及び第2の分岐給電線131,132の線路長d1,d2を、d1=d2=d/2に設定する。なお、ここでは、d=λ/3,d1=d2=λ/6とする。
1E,Z2Eの点を、線路長d1,d2に相当する量(ここでは60°)だけ、スミスチャート上で反時計回りに回転させることで得られる点を、Z1S,Z2Sとする。なお、図6Bでは、上述した具体的な数値に対応するものではなく、操作のイメージを表すものである(以下、図7B,図8Bも同様)。
このZ1S,Z2Sに対応するリアクタンス1/(ωC1 ),1/(ωC2 )を求め、そのリアクタンスから求められる容量C1 ,C2 を、それぞれ、第1及び第2輻射体111,112に含まれるコンデンサの容量とする。
<効果>
本実施形態のアンテナ10によれば、第1実施形態の場合と比較して、輻射体間隔をd=λ/2に限らず任意に設定することができ、設計の自由度を高めることができる。
[第3実施形態]
次に、第3実施形態について説明する。
なお、本実施形態では、第1実施形態とは、アンテナ10の輻射部11及び個別給電部13の構成が一部異なるだけであるため、この相違点を中心に説明する。
図7A−7Bに示すように、本実施形態のアンテナ10では、第1及び第2の輻射体111,112がいずれもインダクタ(インダクタンスL1 ,L2 )を用いて構成されている。
そして、第1及び第2の分岐給電線131,132の長さd1,d2が、d1=d2=λ/6に設定されている。
<リアクタンスの設定方法>
ここで、輻射体111,112に含まれるインダクタのインダクタンスL1 ,L2 の設定方法について説明する。
まず、並列共振回路において所望のQ値が得られるような共役インピーダンス対(但し、実数部はRa)を設定する。これをスミスチャート上では、Z1E,Z2Eで表す。
所望のアンテナ指向性が得られるように輻射体間隔dを設定し、第1及び第2の分岐給電線131,132の線路長d1,d2を、d1=d2=d/2に設定する。なお、ここでは、d=λ/3,d1=d2=λ/6とする。
1E,Z2Eの点を、線路長d1,d2に相当する量(ここでは60°)だけ、スミスチャート上で反時計回りに回転させることで得られる点を、Z1S,Z2Sとする。
このZ1S,Z2Sに対応するリアクタンスωL1 ,ωL2 を求め、そのリアクタンスから求められるインダクタンスL1 ,L2 を、それぞれ、第1及び第2輻射体111,112に含まれるインダクタのインダクタンスとする。
<効果>
本実施形態のアンテナ10によれば、第2実施形態の場合と同様に、輻射体間隔をd=λ/2に限らず任意に設定することができ、設計の自由度を高めることができる。
[第4実施形態]
次に第4実施形態について説明する。
図8A−8Bに示すように、本実施形態のアンテナ10は、個別給電部13に含まれる第1及び第2の分岐給電線131,132の線路長d1,d2が異なっている(d1≠d2)以外は、第2実施形態の場合と同様に構成されている。
<リアクタンスの設定方法>
ここで、輻射体111,112に含まれるコンデンサの容量C1 ,C2 (但し、C1 =C2 =C)の設定方法について説明する。
まず、並列共振回路において所望のQ値が得られるような共役インピーダンス対(但し、実数部はRa)を設定する。これをスミスチャート上では、Z1E,Z2Eで表す。
所望の指向性が得られるように輻射体間隔dを設定し、スミスチャート上で反時計回りに回転させた時に、ほぼ同じ点となるように、線路長d1,d2を分配する(d1≠d2、d1+d2=d)。
1E,Z2Eの点を、それぞれ線路長d1,d2に相当する量だけ、スミスチャート上で反時計回りに回転させることで得られる点をZs(=Z1S=Z2S)とする。
このZsに対応するリアクタンス1/(ωC)を求め、そのリアクタンスから求められる容量Cを、第1及び第2輻射体111,112に含まれるコンデンサの容量とする。
<効果>
本実施形態のアンテナ10によれば、第1及び第2輻射体111,112を構成する部品を共通化することができるため、製造コストを低減することができる。
また、本実施形態のアンテナ10によれば、分岐給電線131,132の長さを異ならせることができるため、設計の自由度をより高めることができる。
なお、本実施形態では、両輻射体111,112のリアクタンス(容量C)を同じ大きさとしたが、これらが異なっていてもよい。
また、本実施形態では、第1及び第2の輻射体111,112をいずれもコンデンサを用いて構成したが、その一方又は両方をインダクタを用いて構成してもよい。
[他の実施形態]
上記実施形態では、給電点p,p’から共振状態となるように接続された一対の輻射体111,112によりアンテナ10を構成したが、図9に示すように、アンテナ10と同様に構成された2つの部分アンテナ10a,10bを組み合わせて構成してもよい。この場合、部分アンテナ10a,10bに含まれる4つの輻射体を、ある中心点の周囲に等角度(ここでは90°)間隔に配置する。但し、同一の部分アンテナ10a(又は10b)に含まれる一対の輻射体は、前記中心点に対して点対称となるように配置する。
このように、2つの部分アンテナ10a,10bを90°の角度差で交差する配置にすると同時に、電気的に90[deg]の位相差となるよう、部分アンテナ10aの給電点p,p’と、部分アンテナ10bの給電点q,q’の間に90[deg]の位相差を持たせて給電する。ここでは、この位相差を持たせるために、部分アンテナ10aの給電点p,p’と部分アンテナ10bの給電点q,q’との間にλ/4迂回線路15(給電位相調整手段の一例)を接続し、部分アンテナ10aは、主給電線5の給電端(整合回路7が接続された端部)から直接給電され、部分アンテナ10bは、その給電端からλ/4迂回線路15を介して給電されるようにしている。
ここで、図15は、直線的に配置された一対の輻射体を含むアンテナと、部分アンテナ10a,10bを互いに直交するように配置することで構成された、二対の輻射体を含むアンテナの輻射特性を計算によって求めた結果を示すグラフである。
但し、周波数f=80MHz(波長λ=3.75m)、輻射体の高さha=375mm(=λ/10)、対になる輻射体の配置間隔d=1875mm(=λ/2)、分岐給電線の長さL=938mm(=d/2)とした。
図15に示すように、一対の輻射体を含むアンテナ10は、8の字状の指向性が得られ、部分アンテナ10a,10bを組み合わせたアンテナは、全方位に渡ってほぼ均一な指向性が得られることがわかる。
ここでは、2つの部分アンテナ10a,10bを組み合わせたものを例示したが、3つ以上の部分アンテナを組み合わせてもよい。特に3つの部分アンテナを組み合わせる場合は、3つの部分アンテナを120°の角度差で交差する配置にすると同時に、各部分アンテナを流れる共振電流のそれぞれの給電点での位相が、電気的に120[deg]の位相差となるよう、各部分アンテナの給電点間に120[deg]の位相差を持たせて給電すればよい。この位相差を持たせるために、3つの部分アンテナを第1〜第3の部分アンテナと呼ぶものとして、例えば、第1の部分アンテナの給電点と第2の部分アンテナの給電点との間、及び第2の給電点と第3の部分アンテナの給電点との間に、それぞれ第1及び第2のλ/3迂回線路(給電位相調整手段の一例)を接続し、第1の部分アンテナは、主給電線5の給電端(整合回路7が接続された端部)から直接給電され、第2の部分アンテナは、その給電端から第1のλ/3迂回線路を介して給電され、第3の部分アンテナは、その給電端から第1及び第2のλ/3迂回線路を介して給電されるようにすればよい。
上記実施形態では、第1及び第2の輻射体111,112及び給電点p,p’が1列に並ぶ場合について説明したが、これらが三角形の頂点を形成する配置となっていてもよい。この場合、輻射体間隔dを、分岐給電線131,132の合計線路長d1+d2以下の範囲内で任意に設定することができる。
また、上記実施形態では、個別給電部13が導体板13a,13bを含み、分岐給電線131,132の線路長d1,d2が、各輻射体111,112と給電点p,p’との間隔に等しい場合について説明したが、個別給電部13を柔軟な信号線で構成してもよい。この場合、分岐給電線の線路長d1,d2を、各輻射体111,112と給電点p,p’との間隔以上の任意の長さに設定することができる。
これらのように、分岐給電線の線路長d1,d2と、輻射体111,112間の間隔とを独立して設定可能に構成した場合、アンテナの指向性を、他の部分(輻射体のリアクタンスや線路長d1,d2等)とは独立に設計することが可能となるため、設計の自由度を更に高めることができる。
但し、輻射体間隔dを接近させ過ぎると、これら輻射体111,112間の相互インピーダンスの影響を無視することができなくなる。
ここで、図10,図11は、輻射体間隔dと合計線路長d1+d2に相当する変位量φ(=2π・(d1+d2)/λ)とがアンテナの輻射特性に与える影響を例示したグラフである。
具体的には、図10は、輻射体間隔をd=λ/30に固定し、合計線路長d1+d2に変位量φを変化させてアンテナの輻射特性を計算によって求めた結果を示すグラフであり、図11は、両輻射体111,112に流れる電流が逆相となるように、即ち、両電流の位相差が180[deg]となるように固定し、輻射体間隔dを変化させてアンテナの輻射特性を計算によって求めた結果を示すグラフである。
図10からは、給電点p,p’から見て並列共振状態にある両輻射体111,112には、互いに逆相の電流が流れるため、変位量をφ=180[deg]にして、両輻射体111,112から輻射される電波の位相が同相となるようにした場合に最大の輻射特性が得られ、変位量をφ=0に近づけるほど、輻射特性が劣化することがわかる。
また、図11からは、両輻射体111,112に流れる電流が逆相である場合には、輻射特性は8の字形となる。そして、輻射体間隔をd=λ/2とすると、両輻射体111,112から輻射された電波が各輻射体の位置でそれぞれ同相となるため、最大の輻射特性が得られ、輻射体間隔dを0に近づけるほど、輻射された電波が互いに相殺し合う割合が増大し、輻射特性が劣化することがわかる。
上記実施形態では、使用周波数帯をVHF帯としたが、輻射体111,112の全長(アンテナのエレメント長)haの短縮効果は、周波数が低いほど絶大なものとなる。

Claims (8)

  1. リアクタンス素子を用いて柱状に形成された一対の輻射体を含む輻射手段と、
    信号の給電点にて分岐し、前記輻射手段に含まれる各輻射体に個別に給電する一対の分岐給電線を含む個別給電手段と、
    を備え、前記各輻射体のインピーダンス、及び前記各分岐給電線の線路長が、予め設定された周波数(波長λ)の信号に対して、前記給電点から前記各輻射体を見たインピーダンスが互いに共役となるように設定されていることを特徴とするアンテナ。
  2. 前記分岐給電線に接続される前記輻射体の両端間の長さである輻射体全長が、λ/10以下であることを特徴とする請求項1に記載のアンテナ。
  3. 前記輻射手段に含まれる一対の輻射体のリアクタンスは、前記給電電流に対する当該アンテナの輻射効率の向上と、当該アンテナの広帯域化との間にあるトレードオフの関係に基づき、予め設定された最低限の輻射効率及び最低限の帯域幅がいずれも確保される大きさに設定されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のアンテナ。
  4. 前記輻射手段に含まれる一対の輻射体の配置間隔が、λ/3以下であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のアンテナ。
  5. 前記輻射手段に含まれる一対の輻射体の配置間隔が、λ/10以上であることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載のアンテナ。
  6. 前記輻射手段と前記個別給電手段とを含む2つの部分アンテナを備え、
    前記2つの部分アンテナに含まれる4つの輻射体は、予め設定された中心点の周囲に等角度間隔に配置されると共に、同一の前記部分アンテナに含まれる一対の輻射体は、前記中心点に対して点対称な位置に配置され、
    前記各部分アンテナの給電点間に90[deg]の位相差を持たせて給電するための給電位相調整手段を備えることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載のアンテナ。
  7. 前記輻射手段と前記個別給電手段とを含む3つの部分アンテナを備え、
    前記3つの部分アンテナに含まれる6つの輻射体は、予め設定された中心点の周囲に等角度間隔に配置されると共に、同一の前記部分アンテナに含まれる一対の輻射体は、前記中心点に対して点対称な位置に配置され、
    前記各部分アンテナの給電点間に120[deg]の位相差を持たせて給電するための給電位相調整手段を備えることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載のアンテナ。
  8. 前記給電点から給電される信号の周波数帯がUHF(Ultra High Frequency)帯以下であることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載のアンテナ。
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