JP6004180B2 - アンテナ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、複数の周波数で動作するアンテナパターンを備えたアンテナ装置に関する。
車両には様々な無線通信システム(例えば、AM/FM放送、地上デジタル放送、GPS、VICS(登録商標)、ETC)が搭載されているところ、各々の通信システムに対応するために、複数の周波数に対応するアンテナを設けることで、アンテナの小型化、低コスト化が可能となる。その一方で、アンテナの性能は体積に比例して変動することから、アンテナを小型化する場合には、アンテナ性能(例えば利得や効率)を向上させるための設計が必要となる。
このようなアンテナ装置として、地導体上の誘電体ブロックの表面に第1,第2のアンテナ電極を設け、地導体の一方の面をグランド側とし、当該第1,第2のアンテナ電極へ給電する給電線路を地導体の他方の面に形成し、各々のアンテナ電極の給電点に挿入された給電ピンを介して給電線路と電気的に接続する構造が知られている(特許文献1)。この構造では、第1のアンテナ電極の動作周波数帯を、第2のアンテナ電極の動作周波数帯よりも高くすることにより、第1のアンテナ電極を第2のアンテナ電極の内側に形成することができ、アンテナ装置の小型化を図ることができる。
特許文献2に記載のアンテナ装置では、誘電体層の一方の面にパッチ導体を設けるとともに、他方の面にリング状スロットが形成されたグランド導体が設けられている。この構造では、パッチ導体及びリング状スロットの間に配置されたL型プローブを用いて、これらを同時に給電することにより、装置を小型化しつつアンテナ性能を向上することができる。
特開2005−198335号公報 特開2008−54080号公報
しかしながら、特許文献1に記載のアンテナ装置では、第1のアンテナ素子と第2のアンテナ素子とが近接して配置されることから、これら2つのアンテナ素子が互いに電磁界的に結合してしまい、これによりアンテナ素子の性能が低下してしまうおそれがある。また、特許文献2に記載のアンテナ装置では、パッチ導体とグランド導体に形成したリング状スロットとを同時に給電するため、L型プローブを高い精度で配置する必要があり、装置の構成が複雑になってしまう。また、利得を上げるために反射板が必要となり、部品点数が増加してしまう。
本発明は、上記の事情に鑑みなされたものであり、小型化しつつ高いアンテナ性能を実現するアンテナ装置を提供することを目的とする。
本発明のアンテナ装置は、誘電体基板と、前記誘電体基板上に形成されたグランド導体と、前記グランド導体上に設けられた誘電体ブロックと、前記誘電体ブロック上に形成された略環状形状の第1アンテナ素子と、前記第1アンテナ素子の内側に配置された第2アンテナ素子とを備え、前記第2アンテナ素子と電磁界的に結合して前記第2アンテナ素子の動作周波数帯で励振する複数のL字形状のスリットを、前記グランド導体上に形成した構成を有する。
この構成により、スリットが第2アンテナ素子の動作周波数帯におけるアンテナとして動作するから、略環状の第1アンテナ素子の効率を低下させることなく、第1アンテナ素子の内側に設けられた第2アンテナ素子の利得を向上することができ、アンテナ素子の性能を維持しつつ小型化を実現することができる。
本発明のアンテナ装置において、前記複数のスリットは、前記グランド導体の中央部に均等に形成された4つのスリットであることが好ましい。また、本発明のアンテナ装置において前記誘電体ブロックは、前記スリットの一部を覆う位置に配置されることが好ましい。
本発明のアンテナ装置は、 前記第1アンテナ素子の外周に沿うように前記第1アンテナ素子から離れた位置に配置され、前記第2アンテナ素子の動作周波数帯で励振する複数の無給電素子を更に備えた構成を有する。この構成により、第2アンテナ素子の利得をさらに向上させることができ、アンテナ素子の性能を維持しつつ小型化を実現することができる。
本発明のアンテナ装置において、前記複数の無給電素子は、前記第1アンテナ素子の外周に沿って均等に配置された4つの矩形状の無給電素子であることが好ましい。また、本発明のアンテナ装置において、前記無給電素子のいずれか一つが、前記第1アンテナ素子の給電用の素子であることが好ましい。
本発明によれば、グランド導体にL字形状の複数のスリットを設けることにより、グランド導体上の誘電体ブロック上に形成された略環状の第1アンテナ素子の性能を低下することなく、その内側に配置された第2アンテナ素子の利得を向上することができる。
本発明の第1の実施形態におけるアンテナ装置の斜視図 図2のアンテナ装置の平面図 (A)は、図2のA−A線に沿った断面図、(B)は図2のB−B線に沿った断面図 図1のアンテナ装置のグランド導体部分の平面図 第2アンテナ素子におけるアンテナ利得を構造別に比較した図 図1のアンテナ装置における第2アンテナ素子の放射パターンを示す説明図 第1アンテナ素子におけるアンテナ利得を構造別に比較した図 図1のアンテナ装置における第1アンテナ素子の放射パターンを示す説明図 本発明の第2の実施形態におけるアンテナ装置の斜視図 図9のアンテナ装置の平面図 第2アンテナ素子におけるアンテナ利得を構造別に比較した図 図9のアンテナ装置における第2アンテナ素子の放射パターンを示す説明図 第1アンテナ素子におけるアンテナ利得を構造別に比較した図 図9のアンテナ装置における第2アンテナ素子の放射パターンを示す説明図
以下、本発明の好適な実施形態に係るアンテナ装置について、図面を用いて説明する。
(第1の実施形態)
図1ないし図3は、第1の実施形態に係るアンテナ装置を示すものであり、図1は斜視図を、図2は平面図を、図3は断面図をそれぞれ示している。アンテナ装置101は、誘電体基板102と、この基板102上に形成されたグランド導体103、誘電体ブロック104、第1アンテナ素子105、給電素子106を備える。
誘電体基板102は、例えば、一辺の長さLg、厚さTのガラスエポキシ基板であり、その比誘電率は4.5である。グランド導体103は、誘電体基板102の上面(図1の+Z側の面)に、導体パターンによって形成されており、かつ、電気的に接地されている。誘電体ブロック104は、一辺の長さLc、厚さTcの略直方体のブロックであり、例えばセラミック樹脂の高い比誘電率を有する誘電体材料から構成される。
第1アンテナ素子105は、誘電体ブロック104の上面(図1の+Z側の面)に、例えば外形寸法L1a、素子幅W1a、空隙寸法L1bの導電性材料(例えば銀メッキ)で形成され、第2アンテナ素子107を囲む略環状の形状を有している。第1アンテナ素子105の対角部分には、直角二等辺三角形状の切り欠きが形成されており、これが摂動素子として作用することで、円偏波放射を実現している。
給電素子106は、誘電体ブロック104の上面(+Z側の面)に、例えば長さLf、幅Wfの導電性材料(例えば銀メッキ)で形成され、第1アンテナ素子105から間隔S1だけ離れた位置に、第1アンテナ素子105と略平行に配置されている。給電素子106は、誘電体基板102の−Z側の面に形成された無線回路(図示せず)から、第1給電ピン301(図3参照)を介して第1給電点108の位置に給電を受ける。給電素子106に給電がなされると、給電素子106と第1アンテナ素子105とが電磁界的に結合され、第1アンテナ素子105が励振される。このようにして第1アンテナ素子105を励振することにより、無線回路とのインピーダンス整合を取ることが容易となり、インピーダンス整合回路が不要となる。
第2アンテナ素子107は、誘電体ブロック104の上面(+Z側の面)に設けられ、例えば外形寸法L2aの導電性材料(例えば銀メッキ)で形成されている。第2アンテナ素子107は、第1アンテナ素子105の空隙内の略中央の位置に配置されており、また、その対角部分には摂動素子としての直角二等辺三角形状の切り欠きが形成されており、これにより円偏波放射を実現している。
第2アンテナ素子107は、誘電体基板102の下面(−Z側の面)に形成された無線回路(図示せず)から、第2給電ピン302(図3参照)を介して第2給電点109の位置に給電され、励振される。第2給電点109の位置は、無線回路とインピーダンス整合がとれるように、第2アンテナ素子107内の所定の位置に定められる。
上記の構成において、誘電体ブロック104は、アンテナ素子105,107が形成される面と対向する面(−Z側の面)がグランド導体103と接するように配置されており、これにより、第1アンテナ素子105及び第2アンテナ素子107は、グランド導体103を地板としたマイクロストリップアンテナとして動作し、最大放射方向を+Z側とする単方向の指向特性を実現することができる。
図4に示すように、グランド導体103の中央部には、4つのスリット401a〜401dが、グランド導体103の導体パターンを切削することにより、形成されている。本実施形態のアンテナ装置では、各スリット401a〜401dは、長さはLs、幅がWsのL字形の形状を有しており、隣接するスリットの間隔はDsとされ、これら4つのスリット401a〜401dが正方形の角の部分を構成するように均等に(グランド導体103の中心を基準として対称な位置に)配置される。
これらスリット401a〜401dは、その寸法を適宜定めることにより、第2アンテナ素子107が動作する周波数において無給電素子として動作し、第2アンテナ素子107と相まって+Z方向へのアンテナ利得を向上させる。そして、L字形状のスリット401a〜401dにより構成される正方形の中心と、誘電体ブロック104の中心とが一致するように、誘電体ブロック104をグランド導体103上に配置することで、第1アンテナ素子105の性能を低下させることなく、第2アンテナ素子107の利得を向上することができる。なお、本実施形態では、スリット401a〜401dの各々は、誘電体ブロック104によってその一部が覆われているが、本発明はかかる構成に限定されるものではない。
上記構成によるアンテナ素子のアンテナ利得及び放射パターンを、電磁界シミュレーションにより計算を行い、スリットが設けられていない構成のアンテナ素子と比較した。電磁界シミュレーションモデルとして用いたアンテナ装置の寸法等は、以下のとおりとした。
グランド導体103: 一辺の長さLg=60mm、厚さT=0.8mm
スリット401a〜401d: 一辺の長さLs=11.1mm、幅Ws=2mm、スリット間の間隔Ds=4.8mm
誘電体ブロック104: 一辺の長さLc=25mm、厚さTc=2.5mm、比誘電率=19.5
第1アンテナ素子105: 外形寸法L1a=15.6mm、素子幅W1a=1.3mm、空隙寸法L1b=13mm
給電素子106: 長さLf=5.2mm、幅Wf=1.0mm、第1アンテナ素子との間隔S1=1.2mm
第2アンテナ素子107: 外形寸法L2a=4.5mm
上記のとおり構成することにより、第1アンテナ素子105は、GPS帯(1.575GHz帯)で共振するアンテナ素子として動作し、第2アンテナ素子107は、DSRC帯(5.8GHz帯)で共振するアンテナ素子として動作する。
第2アンテナ素子107の5.8GHz帯におけるアンテナ利得を、アンテナ装置の構造別に比較したものを、図5に示す。同図において、(A)は第2アンテナ素子単体の場合(第1アンテナ素子及びスリットが設けられていない場合)のアンテナ利得、(B)は第1アンテナ素子を設けた場合(ただし、スリットは形成されていない)のアンテナ利得、(C)は本実施形態に係るアンテナ装置におけるアンテナ利得を示す。なお、「アンテナ利得」とは、+Z方向における指向性利得を意味する。
図5の(A)と(B)の比較より、第1アンテナ素子を設けることにより、第1アンテナ素子との電磁結合によって第2アンテナ素子のアンテナ利得が0.7dB低下する。そして、同図(C)に示すように、グランド導体にスリットを形成することにより、設けない場合(同図(B))と比較して、第2アンテナ素子のアンテナ利得が1.1dB向上することが示されている。なお、本実施形態のアンテナ素子は摂動を設けた構成としているため、図5のアンテナ利得は右旋円偏波の利得を示している。
図6は、本実施形態に係るアンテナ装置の第2アンテナ素子の放射パターンを示す図であり、(A)はXZ面における放射パターン、(B)はYZ面における放射パターンを、それぞれ示している。なお、図6では、最大利得が0dBとなるように規格化している。図6の放射パターンより、本実施形態に係るアンテナ装置において、+Z方向に放射する単方向の指向特性が得られていることが分かる。
図6の放射パターンの半値角は、XZ面において102度、YZ面において98度であった。また、図5(B)の構成によるアンテナ装置における放射パターンの半値角は、XZ面において136度、YZ面において126度であった。さらに、図5(A)の構成によるアンテナ装置における放射パターンの半値角は、XZ面において106度、YZ面において116度であった。このように、本実施形態に係るアンテナ装置においては、他の構造と比較して半値幅が減少しており、+Z方向に対する指向特性が向上していることが分かる。
図7は、第1アンテナ素子105の1.575GHz帯におけるアンテナ利得を、アンテナ装置の構造別に比較したものである。同図において、(A)は第1アンテナ素子単体の場合(第2アンテナ素子及びスリットが設けられていない場合)のアンテナ利得、(B)は第2アンテナ素子を設けた場合(ただし、スリットは形成されていない)のアンテナ利得、(C)は本実施形態に係るアンテナ装置におけるアンテナ利得を示す。なお、「アンテナ利得」とは、+Z方向における指向性利得を意味する。
図7の結果より、第1アンテナ素子のアンテナ利得は、第2アンテナ素子が設けられ、あるいは、グランド導体上にスリットが形成された場合であっても、低下していないことが分かる。これは、第2アンテナ素子及びスリットが、第1アンテナ素子の動作周波数である1.575GHz帯の波長に対して十分小さく、これらの影響がほとんど生じないためである。
図8は、本実施形態に係るアンテナ装置の第1アンテナ素子の放射パターンを示す図であり、(A)はXZ面における放射パターン、(B)はYZ面における放射パターンを、それぞれ示している。なお、図8では、最大利得が0dBとなるように規格化している。図8の放射パターンより、本実施形態に係るアンテナ装置において、+Z方向に放射する単方向の指向特性が得られていることが分かる。
図8の放射パターンの半値角は、XZ面において107度、YZ面において106度であった。また、図7(B)の構成によるアンテナ装置における放射パターンの半値角は、XZ面において105度、YZ面において106度であった。さらに、図7(A)の構成によるアンテナ装置における放射パターンの半値角は、XZ面において105度、YZ面において107度であった。このように、本実施形態に係るアンテナ装置においては、第2アンテナ素子及びスリットにより、第1アンテナ素子の放射パターンにほとんど影響を与えていないことが分かる。
以上のとおり、グランド導体にL字形状のスリットを正方形状に形成し、それらスリット上に第1及び第2アンテナ素子が形成された誘電体ブロックを配置することにより、第1アンテナ素子の性能を劣化させずに、第2アンテナ素子のアンテナ利得を向上することができる。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について、図9及び図10を参照しながら説明する。図9は、第2の実施形態に係るアンテナ装置の斜視図を示しており、図10は平面図である。なお、本実施形態において、前記第1の実施形態と同一の部材には、同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
本実施形態におけるアンテナ装置901は、第1の実施形態におけるアンテナ装置101と比べ、無給電素子902a〜902dを備えている点で相違する。無給電素子902a〜902dは、誘電体ブロック104の上面(+Z側の面)に、例えば、長さがLr、幅がWrの銀メッキで形成され、第1アンテナ素子105の各辺から所定の間隔S2だけ離して、それぞれ第1アンテナ素子105に沿って配置されている。
無給電素子902aは、第1アンテナ素子105の給電素子として利用され、誘電体基板102の下面(−Z側の面)に形成された無線回路(図示せず)から、給電ピンを介して給電点903の位置に給電される。これにより、第1アンテナ素子105と無給電素子902aとが電磁界的に結合することにより、第1アンテナ素子105が励振される。つまり、無給電素子902aは、第1の実施形態の給電素子106と同様の動作を行う。なお、図9及び図10では、給電点903の位置を無給電素子902aの中央として図示しているが、これに限るものではなく、第1アンテナ素子105のインピーダンス整合が取れるような位置であればよい。
一方、無給電素子902aは、第2アンテナ素子107に関しては無給電素子として動作する。すなわち、第2アンテナ素子107が励振されると、無給電素子902aは第2アンテナ素子107と電磁界的に結合することにより励振され、アンテナとして動作し、その結果、アンテナの開口面積が大きくなるため+Z方向へのアンテナ利得が向上する。他の無給電素子902b〜902dについても同様である。このようにして、無給電素子902a〜902dは、第2アンテナ素子107のアンテナ利得を向上するように、作用する。
上記構成によるアンテナ装置のアンテナ利得及び放射パターンを、電磁界シミュレーションにより計算を行い、第1実施形態に係るアンテナ装置と比較した。電磁界シミュレーションモデルとして用いたアンテナ装置の寸法等は、以下のとおりとした。なお、他のパラメータの値は、第1の実施形態で説明したのと同じである。
第1アンテナ素子105: 外形寸法L1c=15.5mm、素子幅W1b=1.25mm、空隙寸法L1d=13mm
第2アンテナ素子107: 外形寸法L2b=4.7mm
無給電素子902a〜902d: 長さLr=14mm、幅Wr=1.0mm、第1アンテナ素子との間隔S2=1.3mm
上記のとおり構成することにより、第1アンテナ素子105は、GPS帯(1.575GHz帯)で共振するアンテナ素子として動作し、第2アンテナ素子107は、DSRC帯(5.8GHz帯)で共振するアンテナ素子として動作する。
第2アンテナ素子107の5.8GHz帯におけるアンテナ利得を、アンテナ装置の構造別に比較したものを、図11に示す。同図において、(A)は第1実施形態に係る第2アンテナ素子のアンテナ利得、(B)は本実施形態に係る第2アンテナ素子のアンテナ利得を示す。なお、「アンテナ利得」とは、+Z方向における指向性利得を意味する。図11より、4つの無給電素子を設けることにより、第2アンテナ素子のアンテナ利得が1.1dB向上することが分かる。
図12は、本実施形態に係るアンテナ装置の第2アンテナ素子の放射パターンを示す図であり、(A)はXZ面における放射パターン、(B)はYZ面における放射パターンを、それぞれ示している。なお、図12では、最大利得が0dBとなるように規格化している。図12の放射パターンより、本実施形態に係るアンテナ装置において、+Z方向に放射する単方向の指向特性が得られていることが分かる。
図12の放射パターンの半値角は、XZ面において82度、YZ面において80度であった。また、第1実施形態の構成(図11(A)の構成)によるアンテナ装置における放射パターンの半値角は、XZ面において102度、YZ面において98度であった。このように、本実施形態に係るアンテナ装置においては、他の構造と比較して半値幅が減少しており、+Z方向に対する指向特性が向上していることが分かる。
図13は、第1アンテナ素子105の1.575GHz帯におけるアンテナ利得を、アンテナ装置の構造別に比較したものである。同図において、(A)は第1実施形態に係る第2アンテナ素子のアンテナ利得、(B)は本実施形態に係る第2アンテナ素子のアンテナ利得を示す。図13の結果より、第1アンテナ素子のアンテナ利得は、無給電素子を設けた場合であっても、低下していないことが分かる。これは、無給電素子が第1アンテナ素子の動作周波数である1.575GHz帯の波長に対して十分小さく、無給電素子の影響がほとんど生じないためである。
図14は、本実施形態に係るアンテナ装置の第1アンテナ素子の放射パターンを示す図であり、(A)はXZ面における放射パターン、(B)はYZ面における放射パターンを、それぞれ示している。なお、図14では、最大利得が0dBとなるように規格化している。図14の放射パターンより、本実施形態に係るアンテナ装置において、+Z方向に放射する単方向の指向特性が得られていることが分かる。
図14の放射パターンの半値角は、XZ面において106度、YZ面において106度であった。また、第1実施形態の構成(図13(A)の構成)によるアンテナ装置における放射パターンの半値角は、XZ面において107度、YZ面において106度であった。このように、本実施形態に係るアンテナ装置においては、無給電素子の存在が第1アンテナ素子の放射パターンにほとんど影響を与えていないことが分かる。
以上のとおり、無給電素子を配置することにより、第1アンテナ素子の性能を低下させることなく、第2アンテナ素子のアンテナ利得を向上することができる。
以上、本発明の実施の形態を例示により説明したが、本発明の範囲はこれらに限定されるものではなく、請求項に記載された範囲内において目的に応じて変更・変形することが可能である。
上記実施形態では、L字形状のスリットの各辺の長さを等しくしているが、必ずしも等しくする必要はなく、第2アンテナ素子の動作周波数帯において励振される限りにおいて適宜変更することができる。また、上記実施形態では、スリットの屈曲部の角度が直角となっているが、必ずしも直角である必要はなく、第2アンテナ素子の動作周波数帯において励振される限りにおいて適宜変更することができる。さらに、上記実施形態では、スリットを4つ形成しているが、その数は適宜変更することができる。
上記実施形態では、矩形状の無給電素子を設けているが、必ずしも矩形状に限定されることはなく、第2アンテナ素子の動作周波数帯において励振される限りにおいて、その形状を適宜変更することができる。また、上記実施形態では、スリットを4つ形成しているが、その数は適宜変更することができる。
なお、上記実施形態で示した各パラメータの値は、あくまで一例であり、上記実施形態に記載の数値に限定されることは無い。例えば、給電部の配置やアンテナ装置周辺に近接する部品、筐体、ケーブル等の材質や配置に応じ、適宜、その値を変化させることができ、これにより放射効率及び利得を改善することができる。
上記実施形態では、1.575GHz帯と5.8GHz帯を例として挙げたが、この周波数に限定されることは無い。また、上記実施形態では、アンテナ素子に摂動を設けた円偏波特性を有するマイクロストリップアンテナとしたが、摂動を設けずに直線偏波特性を有するマイクロストリップアンテナとしても同様な効果を得ることができる。さらに、上記実施形態では、電波を送信する場合を例にして説明しているが、本発明は例えば無線基地局から送信されてくる電波を受信する場合にも、等しく適用することができる。
本発明のアンテナ装置は、高いアンテナ効率を有し、例えば車載用のアンテナ装置に適用することができ、有用である。
101、901 アンテナ装置
102 誘電体基板
103 グランド導体
104 誘電体ブロック
105 第1アンテナ素子
106 給電素子
107 第2アンテナ素子
108 第1給電点
109 第2給電点
301 第1給電ピン
302 第2給電ピン
401a〜401d スリット
902a〜902d 無給電素子
903 給電点

Claims (6)

  1. 誘電体基板と、
    前記誘電体基板上に形成されたグランド導体と、
    前記グランド導体上に設けられた誘電体ブロックと、
    前記誘電体ブロック上に形成された略環状形状の第1アンテナ素子と、
    前記第1アンテナ素子の内側に配置された第2アンテナ素子とを備え、
    前記第2アンテナ素子と電磁界的に結合して前記第2アンテナ素子の動作周波数帯で励振する複数のL字形状のスリットを、前記グランド導体上に形成したことを特徴とするアンテナ装置。
  2. 前記複数のスリットは、前記グランド導体の中央部に均等に形成された4つのスリットであることを特徴とする、請求項1記載のアンテナ装置。
  3. 前記誘電体ブロックは、前記スリットの一部を覆う位置に配置されることを特徴とする、請求項1記載のアンテナ装置。
  4. 前記第1アンテナ素子の外周に沿うように前記第1アンテナ素子から離れた位置に配置され、前記第2アンテナ素子の動作周波数帯で励振する複数の無給電素子を備えたことを特徴とする、請求項1記載のアンテナ装置。
  5. 前記複数の無給電素子は、前記第1アンテナ素子の外周に沿って均等に配置された4つの矩形状の無給電素子であることを特徴とする、請求項4記載のアンテナ装置。
  6. 前記無給電素子のいずれか一つが、前記第1アンテナ素子の給電用の素子であることを特徴とする、請求項4記載のアンテナ装置。
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