JP5523091B2 - 自動水栓 - Google Patents
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この自動水栓では、センサによる検知対象の検知に基づいて吐水を自動的に行う。通常、そのセンサは受光量が設定したしきい値よりも多いことをもって検知対象有りと判定する。
しかしながらこれら特許文献1,特許文献2に開示のもののように、吐水管の先端部に発光素子,受光素子,センサ回路を含むセンサを設けた自動水栓の場合、吐水管の先端部の形状が必然的に大形状化してしまい、これに伴って吐水管全体が太く大型化し、デザイン性,意匠性を損なってしまうといった問題を生じる。
このようにセンサ本体を吐水管の外部に配置して、光ファイバを吐水管の先端部に到るまで吐水管内部に通し、光ファイバの先端部にて投光部と受光部とを構成した場合、センサ本体を吐水管先端部に設けた場合に比べて吐水管を細く小型化することが可能である。
またこの形態の自動水栓では、光ファイバを吐水管に組み付ける際に組付けしづらく、組付性の点でも問題がある。
しかしながらこの特許文献4に開示のものは、吐水管内部に挿通されるものが電気配線であって光ファイバではなく、またその電気配線用空間が吐水管の管壁自体によって形成されている点で本発明と異なる。
但しこの特許文献5における光ファイバは光センサとしてのものではなく、加えてここでは光ファイバがホース内部の通水空間に直接挿通されている点で本発明と異なる。
その鞘管は吐水管と異なって樹脂等で構成でき、その内面を平滑な内面とすることができ、従って光ファイバを吐水管内に挿通する際、鞘管をガイド管として円滑に光ファイバを吐水管内に挿通することができ、その際光ファイバが吐水管の管壁内面に接触したり当ったりすることによって傷付いてしまうのを防止しつつ、円滑に鞘管を介して光ファイバを吐水管内に挿通することができる。
同様に光ファイバをメンテナンス作業する際においても容易に同作業を行うことができ、また光ファイバが傷付くのを防止することができる。
例えば鞘管と吐水口部材とを別々の部品として各別に吐水管に組み付けるようになした場合、鞘管及び吐水口部材の組付けの手間と工数が多くなって組付性が悪化する。
また光ファイバを取り出してメンテナンス作業する際のメンテナンス作業性も良好となすことができる。
図1において、10は本実施形態の自動水栓で、12は自動水栓10における吐水管である。ここで吐水管12は金属製且つ鋳物製とされており、その内面は凹凸面状の鋳肌をなしている。
吐水管12は、カウンタ(取付基体)14から起立する形態で設置され、上部が逆U字状のグースネック形状をなしていて、その先端面が使用者に向って前方斜め下向きをなしている。
吐水管12には、図1及び図2に示しているように、その先端に吐水管12の横断面形状に対応した略楕円形状の開口16が形成されている。
挿通管20は、カウンタ14の取付穴22を挿通してカウンタ14の下側まで突き出しており、その外周面に設けられた雄ねじ部24に固定ナット26がねじ込まれている。
吐水管12は、着座部18をカウンタ14の上面に着座させ、その着座部18と固定ナット26とでパッキン28,30を介し、カウンタ14を上下両側から挟み込む状態にカウンタ14に取り付けられている。
電磁弁36は、給水元管からの水を後述の吐水口63(図3)に供給する給水路を開閉する弁であって、この電磁弁36に対し、給水チューブ38の下端が継手40を介して接続されている。
この例において、給水チューブ38は可撓性のもので、ここではポリウレタン樹脂にて形成されている。
尚図1において44は止水栓を表している。
制御部46は電磁弁36を作動制御し、センサによる検知対象の検知に基づいて電磁弁36を開弁させ、またセンサが検知対象を非検知となったところで電磁弁36を閉弁させる。
このセンサ本体48の発光素子からは投光側の光ファイバ50(図4参照)が延び出しており、また受光素子からは受光側の光ファイバ52が延び出している。
本例において、この吐水口部材56は樹脂製(ここではPOM樹脂(ポリアセタール樹脂)製)のもので、全体として吐水管12の先端部の形状に対応した略楕円形状の筒状をなしている。
吐水口部材56は、吐水管12の開口16から吐水管12内部に管軸方向に挿入され、雌嵌合面58に嵌合状態に吐水管12の先端部に保持されている。
尚吐水口部材56の挿入端は吐水管12に形成された段付部60への当接によって規定される。
尚、固定ねじ68に代えて他の固定手段を用いて固定することも可能である。
この実施形態では、図1に示すセンサ本体48,これから延び出した光ファイバ50,52の先端部にて構成される投光部70,受光部72にてセンサが構成され、そしてそのセンサが検知対象、通常は使用者が差し出した手を検知すると、制御部46による制御の下に電磁弁36が開弁し、図3の吐水口63から自動的に吐水を行う。
また使用者が手を引き込めてセンサによる検知エリアから外れると、センサが手を非検知となり、ここにおいて制御部46の制御の下に電磁弁36が閉弁し、吐水口63からの吐水を停止する。
図4において、76は光ファイバ50,52を吐水口部材56に固定するための固定部材で、横断面形状が略楕円形状をなす胴部78と、その先端で吐水管12の管軸と直角方向に張り出した鍔部80とを有している。
図4(B)に示しているように、固定部材76には胴部78に一対の差込穴82が設けられており、そこに光ファイバ50,52の先端部が差し込まれている。
一対の光ファイバ50,52は、上面が開口形状をなす固定部材76の凹部84に抜止部材86を図中下向きに嵌め入れることで、固定部材76から抜止めされる。
尚、抜止部材86には略半円形状をなす嵌合凹部98が設けられており、抜止部材86は凹部84への嵌入状態でそれら嵌合凹部98が環状凸部74に部分的に嵌合した状態となる。
詳しくは、固定部材76の一対の固定孔94に止めビス92を挿通して、それらを吐水口部材56のねじ孔96にねじ込むことで、固定部材76が吐水口部材56に固定されている。
吐水管12は、その内部且つ鞘管100の外側空間が上記の吐水口63に連通した通水空間103とされている。
一方鞘管100の内部は上記光ファイバ50,52の挿通空間をなしており、そこに光ファイバ50,52が挿通されている。
その一体化の手段として、鞘管100と吐水口部材56とを一体成形しておいても良いし、或いはそれらを別に成形しておいて溶着,接着等の固着手段により一体化したものであっても良い。
また溶着,接着等の手段にて吐水口部材56と一体化する場合には別材質のものであっても良い。
尚、図2に示しているように鞘管100は吐水管12の管壁から径方向に離隔した位置に配管されている。
ここで給水チューブ38は接続部材54の下端部の爪102によって抜止めされている。
従って給水チューブ38を通じて図中上向きに送られた水は、接続部材54の連通空間109を図中上向きに流れた後、吐水管12内部の通水空間103へと流れ込み、更に吐水管12内の通水空間103を流通した後、先端部の吐水口部材56の吐水口63から吐水される。
一方鞘管100の下端部には大径部114が設けられており、その大径部114が挿通孔112の上部の嵌合凹部116に図中下向きに差し込まれて、そこに嵌合せしめられている。
鞘管100に挿通された上記の光ファイバ50,52は、この接続部材54の挿通孔112を挿通して吐水管12から外部且つ下向きに突き出している。
投光部70は、その窓部119を通じて検知対象に向けて光を投射する。
また受光部72は、その窓部119を通じて反射光を受光する。
また図6に示しているように、接続部材54には光ファイバ50,52を掛止する掛止部122が設けられており、更にその上端には回転方向の位置決突起124が設けられていて、その位置決突起124が、これに対応して挿通管20に形成された位置決凹部126に嵌合し、それらの凹凸嵌合によって接続部材54が吐水管12に対して、詳しくは挿通管20に対して回転方向に位置決めされている。
同様に光ファイバ50,52をメンテナンス作業する際においても容易に同作業を行うことができ、また光ファイバ50,52が傷付くのを防止することができる。
また光ファイバ50,52を取り出してメンテナンス作業する際のメンテナンス作業性も良好となすことができる。
またシール個所が少なくなることによって、シールのための所要部品点数を少なくできるとともに、シール漏れを起す恐れのある個所を少なくすることができる。
12 吐水管
50,52 光ファイバ
56 吐水口部材
63 吐水口
70 投光部
72 受光部
100 鞘管
103 通水空間
Claims (1)
- 発光素子からの光を導く投光側の光ファイバと、検知対象からの反射光を受光素子に導く受光側の光ファイバとを吐水管の先端部に到るまで該吐水管の内部に通して、該投光側の光ファイバの先端部にて光センサの投光部を、該受光側の光ファイバの先端部にて該光センサの受光部をそれぞれ構成し、該光センサによる検知対象の検知に基づいて吐水口から吐水する自動水栓において、
前記吐水管の内部に、該吐水管とは別の管体から成る鞘管を該吐水管に沿って配管し、前記吐水管の先端部に到るまで該鞘管の内部に前記光ファイバを挿通するとともに、該鞘管の外面と吐水管の内面との間に該吐水管に沿って延びる通水空間を形成し、
また前記鞘管の先端部を、前記吐水管の先端部に装着される、前記吐水口を備えた吐水口部材に一体化してあることを特徴とする自動水栓。
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