JP5521699B2 - 毛髪洗浄剤組成物 - Google Patents

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本発明は毛髪洗浄剤組成物に関する。
毛髪洗浄剤組成物に求められる諸性能として、泡立ちが良好であること、泡質がクリーミーであること、またすすぎ時の指通りがスムースであり、きしまないことが挙げられる。クリーミーな泡質を得ること及びすすぎ時の指通りをスムースにする目的で、毛髪洗浄剤組成物には、一般的に、洗浄成分かつ起泡成分である各種の界面活性剤に加えて、各種のカチオン化ポリマーが配合されている。また、最近の動向としてツヤのある健康的な髪を求める消費者が増えており、毛髪洗浄剤組成物にもその性能が求められてきている。髪にツヤを与える技術としては、毛髪表面に良く広がり、かつ良く吸着する特徴から、各種のシリコーン誘導体を応用する方法が提案されている。例えば、特許文献1では、特定の硫酸塩型界面活性剤と、特定の平均粒径を有する高重合ジメチルポリシロキサンを配合した毛髪洗浄剤が提案され、また特許文献2では、特定の平均粒子径を有するシリカゾルと、特定のポリオルガノシロキサンとからなるシリカゾル−シリコーン混合物エマルジョンを配合した毛髪化粧料組成物が提案されている。
しかしながら、上記の高重合ジメチルポリシロキサンやポリオルガノシロキサンを配合した毛髪洗浄剤組成物では、毛髪にそれらが残留することにより、乾燥後の時間経過とともに毛髪のボリューム感が不足するようになり、また翌日など次に洗髪する際の起泡性が著しく低下してしまい、十分な起泡性を得るためにシャンプーを複数回行なう必要があるという問題がある。
一方、特許文献3では、シリコーン類の油性感や残留性を改善したものとして、ポリエーテル変性シリコーン、アミノ変性シリコーン、脂肪酸変性シリコーン及び分岐ポリグリセロール変性シリコーンから選ばれる1種以上の変性シリコーンを用いることが試みられ、これらの変性シリコーン;アニオン界面活性剤、ノニオン界面活性剤および両性界面活性剤から選ばれる界面活性剤;多価アルコールのエチレンオキサイド付加物と分岐脂肪酸とのエステル、多価アルコールと分岐脂肪酸とのエステルのエチレンオキシド付加物およびポリエチレングリコールと分岐脂肪酸とのエステルから選ばれる化合物を配合した毛髪用洗浄剤組成物が提案されている。しかし、この洗浄剤組成物についても、ボリューム感や起泡性の低下は軽減されるものの十分ではなく、また毛髪に与えるツヤの点ではむしろツヤを抑えてしまい、満足できるものではなかった。
特許第4331673号公報 特許第4294677号公報 特開2009−221120号公報
そこで本発明の目的は、洗髪時に良好な泡立ちとクリーミーな泡質が得られ、すすぎ時の指通りがスムースであり、きしまず、乾燥後には毛髪にツヤを与え、時間が経過しても毛髪のボリューム感が不足することなく、かつ次の使用時にも一度の使用で十分な起泡性が得られる毛髪洗浄剤組成物を提供することである。
本発明者らは、下記一般式(1)で示されるアルギニン誘導体と、界面活性剤と、カチオン化ポリマーを所定の質量比で組み合わせることにより、上記の目的を達成するに至った。
すなわち本発明は、次の成分(A)、(B)および(C):
(A)アニオン性界面活性剤、両性界面活性剤およびノニオン性界面活性剤から選ばれる1 種以上の界面活性剤5〜40質量%、
(B)下記一般式(1)で示されるアルギニン誘導体0.05〜10質量%、
Figure 0005521699
(R1、R2はそれぞれ水素原子またはヒドロキシプロピル基である。但し、R1およびR2が共に水素原子となる場合は除外され、R1およびR2の少なくとも1つはヒドロキシプロピル基である。R3は水素原子、アルカリ金属原子、アンモニウムまたは有機アンモニウムである。)
(C)カチオン化ポリマー0.01〜5質量%
を含有することを特徴とする毛髪洗浄剤組成物を提供するものである。
本発明によれば、洗髪時に良好な泡立ちとクリーミーな泡質が得られ、すすぎ時の指通りがスムースであり、きしまず、乾燥後には毛髪にツヤを与え、時間が経過しても毛髪のボリューム感が不足することなく、かつ次の使用時にも一度の使用で十分な起泡性が得られる毛髪洗浄剤組成物を得ることができる。
以下、本発明の実施形態を説明する。本発明の毛髪洗浄剤組成物は、次の成分(A)、(B)および(C)を含有する。
〔成分(A)〕
成分(A)は界面活性剤であり、アニオン性界面活性剤、両性界面活性剤、およびノニオン性界面活性剤からなる群より選ばれる1種以上の界面活性剤を用いることができる。具体的には以下のものが挙げられる。
本発明で用いるアニオン性界面活性剤の例としては、例えば、アルキルサルフェート、ポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェート、ポリオキシエチレンアルキルアミドエーテルサルフェート、アシルイセチオネート、アシルメチルタウレート、ポリオキシエチレンアルキルスルホサクシネート、ポリオキシエチレンアルキルエーテルカルボキシレート、アルキルホスフェート、ポリオキシエチレンアルキルホスフェート、アシルグルタミネート、アシルグリシネート、アシルサルコシネート、アシルメチル−β−アラニネート、高級脂肪酸塩等が挙げられ、それぞれの具体例としては、ラウリルサルフェート、ポリオキシエチレン(2モル) ラウリルエーテルサルフェート、ポリオキシエチレン(2モル) ミリスチルエーテルサルフェート、ポリオキシエチレン(3モル) ラウリルエーテルサルフェート、ポリオキシエチレン(3モル) ミリスチルエーテルサルフェート、ポリオキシエチレン(3モル)ヤシ油脂肪酸アミドエーテルサルフェート、ココイルイセチオネート、ココイルメチルタウレート、ポリオキシエチレン(3モル)ラウリルスルホサクシネート、ポリオキシエチレン(3モル)ラウリルエーテルカルボキシレート、ラウリルホスフェート、ポリオキシエチレン(3モル)ラウリルホスフェート、ココイルグルタミネート、ココイルグリシネート、ココイルサルコシネート、ココイルメチル−β−アラニネート、ヤシ油脂肪酸塩等が挙げられる。また、これらのアニオン性界面活性剤は、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩、トリエタノールアミン塩、アルギニン塩、リジン塩等の塩として配合される。
本発明で用いる両性界面活性剤としては、例えば、アルキルベタイン、アルキルアミドベタイン、アルキルヒドロシキシスルホベタイン、アルキルアミドヒドロキシスルホベタイン、アルキルカルボキシメチルヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、アルキルアミドヒドロキシエチルアミノ酸型両性界面活性剤、アルキルイミノジアセテート、アルキルイミノジプロピオネート等が挙げられ、それぞれの具体例としては、ラウリルベタイン、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン、パーム核油脂肪酸アミドプロピルベタイン、ラウリルヒドロキシスルホベタイン、ヤシ油脂肪酸アミドヒドロキシスルホベタイン、ラウリルカルボキシメチルヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、ヤシ油脂肪酸アミドエチルヒドロキシエチルアミノ酸型両性界面活性剤、ラウリルイミノジアセテート、ラウリルイミノジプロピオネート等が挙げられる。
本発明で用いるノニオン性界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル、ポリグリセリンアルキルエーテル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、アルキルモノエタノールアミド、アルキルジエタノールアミド、アルキルモノイソプロパノールアミド、アルキルグリコシド、ポリオキシエチレンアルキルグリコシド、アルキルアミンオキシド、アルキルアミドアミンオキシド等が挙げられ、それぞれの具体例としては、ポリオキシエチレン(3モル) ラウリルエーテル、ポリオキシエチレン(2モル)ラウリン酸エステル、ショ糖ヤシ油脂肪酸エステル、ソルビタンラウリン酸エステル、ポリオキシエチレン(20モル)ソルビタンモノラウリン酸エステル、ポリオキシエチレン(40モル)ソルビットテトライソステアリン酸エステル、ポリオキシエチレン(40モル)ソルビットテトラオレイン酸エステル、ポリグリセリン(10モル)ラウリルエーテル、ポリグリセリン(10モル)ラウリン酸エステル、ポリオキシエチレン(7モル)グリセリンモノヤシ油脂肪酸エステル、ヤシ油脂肪酸モノエタノールアミド、ラウリン酸ジエタノールアミド、ヤシ油脂肪酸モノメチルエタノールアミド、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド、ラウリン酸モノイソプロパノールアミド、ラウリルグリコシド、ラウリルアミンオキシド、ヤシ油脂肪酸アミドアミンオキシド等が挙げられる。
成分(A)の界面活性剤は、本発明の毛髪洗浄剤組成物中に、1種以上を用いることができる。成分(A)は、毛髪洗浄剤組成物中に5〜40質量%含まれ、さらに7〜30質量%含まれるのが好ましい。含有量が5質量%未満では、良好な泡立ちが得られないことがある。一方、含有量が40質量%を超えると、すすぎ時にスムースな指通りが得られず、乾燥後に毛髪に十分なツヤを与えられず、時間の経過により毛髪のボリューム感が不足することがある。
〔成分(B)〕
成分(B)は式(1)で示されるアルギニン誘導体である。式中、R1、R2はそれぞれ水素原子またはヒドロキシプロピル基である。但し、R1およびR2が共に水素原子となる場合は除外され、R1およびR2の少なくとも1つはヒドロキシプロピル基である。
すなわち、成分(B)のアルギニン誘導体は、R1またはR2のいずれかがヒドロキシプロピル基である1モル付加体と、R1とR2がどちらもヒドロキシプロピル基である2モル付加体がある。付加モル数はプロピレンオキシドとアルギニンとの仕込比率で制御することができる。乾燥後の毛髪へのツヤの付与性については2モル付加体がより好ましい。
出発原料としてのアルギニンは、D体、L体およびDL体のいずれも使用できるが、汎用的に入手できる点でL体が好ましい。
式(1)において、R3は水素原子、アルカリ金属原子、アンモニウムまたは有機アンモニウムである。アルカリ金属原子としては、例えば、ナトリウム、カリウム、リチウム等が挙げられ、アンモニウムとは、式NH で表される基である。また、有機アンモニウムとは、式NR で表される基であり、式中Rは、水素原子あるいは、メチル、エチル等のアルキル基、又は一部の水素原子が他の基で置換されているアルキル基を表し、少なくとも1つのRは水素原子ではない。
本発明においては、これらアルギニン誘導体のうちから1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明の上記式(1)で表されるアルギニン誘導体は、アルギニンとプロピレンオキシドを水溶媒中、無触媒で反応させることにより得ることができる。具体的には、所定濃度のアルギニン水溶液を調製し、pH無調整で、加温しながら、撹拌下、プロピレンオキシドを滴下しながら反応を行うことで、式(1)で表されるアルギニン誘導体が得られる。但し、R3がアルカリ金属原子、アンモニウムまたは有機アンモニウムである場合、アルギニンとプロピレンオキシドとの反応の後、水酸化ナトリウム、アンモニア、有機アミン等のアルカリ剤と反応させることにより、式(1)で表されるアルギニン誘導体を得ることができる。
また、上記式(1)で表されるアルギニン誘導体を得た後、種々の有機酸や無機酸でpH調整をすることで酸付加塩にしてもよい。ここで、酸付加塩としては、酢酸塩、乳酸塩、グリコール酸塩、グルタミン酸塩、アスパラギン酸塩、ピロリドンカルボン酸塩、クエン酸塩、リンゴ酸塩、酒石酸塩、コハク酸塩、アジピン酸塩等の炭素数6以下の有機酸塩、塩酸塩、硫酸塩、リン酸塩等の無機酸塩等が挙げられる。
成分(B)の式(1)で示されるアルギニン誘導体の含有量は、本発明の毛髪洗浄剤組成物中に、0.05〜10質量%であり、0.1〜7質量%がより好ましい。含有量が0.05質量%未満であると、乾燥後の毛髪へのツヤの付与性が得られないことがある。一方、含有量が10質量%を超えると、洗髪時の泡のクリーミー性が低下することがある。
〔成分(C)〕
成分(C)はカチオン化ポリマーであり、本発明で用いる成分(C)のカチオン化ポリマーとしては、例えば、ジアルキルジアリルアンモニウムクロリドのホモポリマー、ジアルキルジアリルアンモニウムクロリドと(メタ)アクリレートとの共重合体、ジアルキルジアリルアンモニウムクロリドと(メタ)アクリレートエステルとの共重合体、ジアルキルジアリルアンモニウムクロリドと(メタ)アクリルアミドとの共重合体、ポリ塩化メタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロリド、カチオン化セルロース、カチオン化澱粉、カチオン化グアーガム、カチオン化タラガム、カチオン化ローカストビーンガム、カチオン化キサンタンガム、カチオン化フェヌグリークガム、カチオン化キサンタンガム、ビニルイミダゾリニウムトリクロリドとビニルピロリドンとの共重合体、ヒドロキシエチエルセルロースとジメチルジアリルアンモニウムクロリドとの共重合体、ビニルピロリドンとジメチルアミノエチルメタクリレートとの共重合体、ポリビニルピロリドンとアルキルアミノアクリレートとビニルカプロラクタムとの共重合体、ビニルピロリドンとメタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロリドとの共重合体、アルキルアクリルアミドとアクリレートとアルキルアミノアルキルアクリルアミドとポリエチレングリコールメタクリレートとの共重合体、アジピン酸とジメチルアミノヒドロキシプロピルエチレントリアミンとの共重合体等が挙げられ、特にカチオン化セルロース、カチオン化グアーガム、カチオン化タラガム、ジアルキルジアリルアンモニウムクロリドのホモポリマー、ジアルキルジアリルアンモニウムクロリドと(メタ)アクリルアミドとの共重合体が好ましい。
成分(C)のカチオン化ポリマーは、本発明の毛髪洗浄剤組成物中に、1種以上を用いることができる。カチオン化ポリマーの毛髪洗浄剤組成物中への含有量は、0.01〜5質量%であり、0.05〜3質量%がより好ましい。含有量が0.01%未満であると、泡質のクリーミー性、すすぎ時の指通り性が得られないことがある。一方、含有量が10質量%を超えると、洗髪時の起泡性、乾燥後の毛髪へのツヤの付与性が得られないことがある。
本発明ではさらに、通常の毛髪洗浄剤組成物に用いられる成分、例えば、グリセリン、ジプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール等の多価アルコール;オリーブ油、ホホバ油等の植物油;ミリスチン酸オクチルドデシル等の脂肪酸エステル;ヒアルロン酸、ポリペプタイド等の保湿剤;ベヘニルトリメチルアンモニウムクロリド、ステアリルトリメチルアンモニウムクロリド等のカチオン性界面活性剤、塩化ナトリウム等の無機塩;ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース等の高分子系増粘剤;ジステアリン酸エチレングリコール等のパール化剤;メチルパラベン、プロピルパラベン、フェノキシエタノール、安息香酸ナトリウム、サリチル酸ナトリウム等の防腐剤;ジブチルヒドロキシトルエン、没食子酸等の酸化防止剤;パラメトキシケイ皮酸エステル、メトキシジベンゾイルメタン等の紫外線吸収剤;エデト酸、クエン酸等のキレート剤;香料、植物抽出物等を適宜配合することができる。
本発明の毛髪洗浄剤組成物は、常法に従って製造できる。また、その剤型は任意であり、透明系液体状、パール系液体状、ペースト状、クリーム状、ゲル状、固形状、粉末状等にすることができるが、特に透明系やパール系の液体状にするのが好ましい。
以下、実施例および比較例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。まず、本発明の実施例で用いるアルギニン誘導体の化合物1、2の合成例を示す。
〔アルギニン誘導体の合成例:化合物1〕
L−アルギニン174g(1モル)をイオン交換水406gに溶解し、オートクレーブに仕込み、オートクレーブ内の空気を乾燥窒素で置換した。次に60℃にオートクレーブを加温し、滴下装置によりプロピレンオキシド58g(1モル)を1時間かけて徐々に滴下し、滴下終了後、さらに6時間攪拌した。反応終了後、30分間乾燥窒素でバブリングして未反応のプロピレンオキシドを除去し、オートクレーブから反応生成物を取り出した。この反応生成物に対し、固形分濃度が25質量%になるようにイオン交換水を加え、アルギニン誘導体の25質量%水溶液を調製し、以下の検討に用いた。なお、使用したL−アルギニンと、調製したアルギニン誘導体の25質量%水溶液の全アミン価を、「医薬部外品原料規格2006(薬事日報社編) 別記II 規格各条」掲載の「L−アルギニン」の「定量法」に従い測定したところ、L−アルギニンは642.0(理論全アミン価644.2)、アルギニン誘導体の25質量%水溶液は113.4であった。
〔アルギニン誘導体の合成例:化合物2〕
L−アルギニン174g(1モル)をイオン交換水406gに溶解し、オートクレーブに仕込み、オートクレーブ内の空気を乾燥窒素で置換した。次に60℃にオートクレーブを加温し、滴下装置によりプロピレンオキシド116g(2モル)を1時間かけて徐々に滴下し、滴下終了後、さらに6時間攪拌した。反応終了後、30分間乾燥窒素でバブリングして未反応のプロピレンオキシドを除去し、オートクレーブから反応生成物を取り出した。この反応生成物に対し、固形分濃度が25質量%になるようにイオン交換水を加え、アルギニン誘導体の25質量%水溶液を調製し、以下の検討に用いた。なお、使用したL−アルギニンと、調製したアルギニン誘導体の25質量%水溶液の全アミン価を、「医薬部外品原料規格2006(薬事日報社編) 別記II 規格各条」掲載の「L−アルギニン」の「定量法」に従い測定したところ、L−アルギニンは642.0(理論全アミン価644.2)、アルギニン誘導体の25質量%水溶液は87.5であった。
〔実施例1〜10および比較例1〜10〕
表1、2に示す毛髪洗浄剤組成物を常法に従って調製し、pHを5.5(25℃)に調整した。そして下記の方法で、起泡性、泡のクリーミー性、すすぎ時の指通り性、乾燥後の毛髪のツヤ、乾燥後の毛髪のボリューム感および次回使用時の起泡性を評価した。その結果を表1、2に示す。表中の数値は純分の質量%を示す。
A.起泡性、泡のクリーミー性
モデル健常毛(長さ25cmで10gを一組とした毛束)を40℃の温水に1分間浸した後、毛髪洗浄剤組成物2gで30秒間毛髪を揉みながら泡立てた。この時の起泡性および泡のクリーミー性について、下記4段階の基準で評価した。
(起泡性)
(評点):(評価)
3:起泡性が非常に良好
2:起泡性が良好
1:起泡性が普通
0:起泡性が悪い
(泡のクリーミー性)
(評点):(評価)
3:泡質が非常にクリーミー
2:泡質がクリーミー
1:泡質が普通
0:泡質が粗い
B.すすぎ時の指通り性
上記Aの評価を終えたモデル健常毛を、1分間40℃の温水ですすいだ時の指通り性について、下記4段階の基準で評価した。
(評点):(評価)
3:きしみ感がなく、指通りが非常に良好
2:きしみ感が少なく、指通りが良好
1:きしみ感がややあり、指が通りづらい
0:きしみ感が強く、指通りが悪い
C.乾燥後の毛髪のツヤ
上記Bの評価を終えたモデル健常毛について、乾燥したタオルで水分をふき取った後、ドライヤーの温風で3分間乾燥した後の毛髪のツヤについて、下記4段階の基準で評価した。
(評点):(評価)
3:毛髪に非常にツヤがある
2:毛髪にツヤがある
1:毛髪にややツヤがある
0:毛髪にツヤがない
D.乾燥後の毛髪のボリューム感
上記Cの評価を終えたモデル健常毛を、25℃で12時間保管した後の毛髪のボリューム感について、下記4段階の基準で評価した。
(評点):(評価)
3:12時間前と比べて、毛髪のボリューム感が十分ある
2:12時間前と比べて、毛髪のボリューム感がやや不足している
1:12時間前と比べて、毛髪のボリューム感が不足している
0:12時間前と比べて、毛髪のボリューム感が著しく不足している
E.次回使用時の起泡性
上記Dの評価を終えたモデル健常毛を、さらに25℃で12時間保管した後に、40℃の温水に1分間浸した後、毛髪洗浄剤組成物2gで30秒間毛髪を揉みながら泡立てた。この時の起泡性について、下記4段階の基準で評価した。
(評点):(評価)
3:上記Aの評価時と比べて、起泡性に差がない
2:上記Aの評価時と比べて、起泡性がやや低下している
1:上記Aの評価時と比べて、起泡性が低下している
0:上記Aの評価時と比べて、起泡性が著しく低下している
上記A〜Eの評価は、いずれも、20名の専門パネラーによって行ない、それぞれの平均点を求めた。いずれの評価も平均点が2.0点以上の場合、良好であると評価した。
Figure 0005521699
Figure 0005521699
実施例1〜10より、本発明の毛髪洗浄剤組成物は、いずれの試料においても良好な泡立ちとクリーミーな泡質が得られ、すすぎ時の指通りがスムースであり、きしまず、乾燥後には毛髪にツヤを与え、時間が経過しても毛髪のボリューム感が不足することなく、かつ次の使用時にも十分な起泡性が得られる良好な組成物であった。
一方、比較例1〜10では十分な効果が得られていない。比較例1では、成分(A)の界面活性剤の質量%が5質量%未満であるため、良好な起泡性が得られない。比較例2では、成分(A)の界面活性剤の質量%が40質量%を超えているため、すすぎ時の指通り性が悪く、乾燥後の毛髪に十分なツヤが得られず、乾燥後の毛髪のボリューム感が不足している。比較例3では、成分(B)のアルギニン誘導体の質量%が0.05質量%未満であるため、乾燥後の毛髪に十分なツヤが得られていない。比較例4では、成分(B)のアルギニン誘導体の質量%が10質量%を超えているため、クリーミーな泡質が得られていない。比較例5では、成分(B)のアルギニン誘導体の替わりにL−アルギニンを使用しているため、乾燥後の毛髪に十分なツヤが得られていない。比較例6では、成分(C)のカチオン化ポリマーの質量%が0.01質量%未満であるため、クリーミーな泡質が得られず、すすぎ時の指通りも悪くなっている。比較例7では、成分(C)のカチオン化ポリマーの質量%が5質量%を超えているため、起泡性が悪く、乾燥後の毛髪に十分なツヤが得られていない。比較例8では、成分(B)のアルギニン誘導体の替わりに高重合ジメチルポリシロキサンを使用しているため、起泡性が悪く、乾燥後の毛髪のボリューム感が不足し、次回使用時の起泡性が悪くなっている。比較例9および10では、成分(B)のアルギニン誘導体の替わりにポリエーテル変性シリコーン、アミノ変性シリコーンをそれぞれ使用しているが、いずれも乾燥後の毛髪に十分なツヤが得られず、乾燥後の毛髪のボリューム感が不足し、次回使用時の起泡性が悪くなっている。
実施例11
下記表3に示す組成の透明ヘアシャンプー組成物を常法により調製した。質量%は純分の数値である。
Figure 0005521699
この組成物を上記評価法A〜Eに従って評価した。結果を以下に示す。
(評価項目):(20名の平均点)
起泡性:2.6
泡のクリーミー性:2.7
すすぎ時の指通り性:2.7
乾燥後の毛髪のツヤ:2.7
乾燥後の毛髪のボリューム感:2.7
次回使用時の起泡性:2.8
上記の結果より、実施例11の透明ヘアシャンプー組成物は、良好な泡立ちとクリーミーな泡質が得られ、すすぎ時の指通りがスムースであり、きしまず、乾燥後には毛髪にツヤを与え、時間が経過しても毛髪のボリューム感が不足することなく、かつ次の使用時にも十分な起泡性が得られる良好な組成物であった。
実施例12
下記表4に示す組成のパール状ヘアシャンプー組成物を常法により調製した。質量%は純分の数値である。
Figure 0005521699
この組成物を上記評価法A〜Eに従って評価した。結果を以下に示す。
(評価項目):(20名の平均点)
起泡性:2.7
泡のクリーミー性:2.8
すすぎ時の指通り性:2.8
乾燥後の毛髪のツヤ:2.8
乾燥後の毛髪のボリューム感:2.7
次回使用時の起泡性:2.8
上記の結果より、実施例12のパール状ヘアシャンプー組成物は、良好な泡立ちとクリーミーな泡質が得られ、すすぎ時の指通りがスムースできしまず、乾燥後には毛髪にツヤを与え、時間が経過しても毛髪のボリューム感が不足することなく、かつ次の使用時にも十分な起泡性が得られる良好な組成物であった。

Claims (1)

  1. 次の成分(A)、(B)および(C):
    (A)アニオン性界面活性剤、両性界面活性剤およびノニオン性界面活性剤から選ばれる1種以上の界面活性剤5〜40質量%、
    (B)下記一般式(1)で示されるアルギニン誘導体0.05〜10質量%、
    Figure 0005521699
    (R1、R2はそれぞれ水素原子またはヒドロキシプロピル基である。但し、R1およびR2が共に水素原子となる場合は除外され、 1 およびR 2 少なくとも1つはヒドロキシプロピル基である。R3は水素原子、アルカリ金属原子、アンモニウムまたは有機アンモニウムである。)
    (C)カチオン化ポリマー0.01〜5質量%
    を含有することを特徴とする毛髪洗浄剤組成物。
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