JP5521543B2 - 暗号記録媒体 - Google Patents
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Description
例えば、特許文献1は、視覚復号型暗号技術を用いて、隠蔽層等の手段によらずに情報を隠蔽する記録媒体の構成および製作に関する技術を開示している。
なお、視覚復号型暗号技術やシェア画像の生成手段等については種々の方式のものが提案されているが、特に先駆的論文である非特許文献1に原理や生成法が詳しく述べられている。
元となる画像を視覚復号型秘密分散法による暗号画像から生成する第1の暗号パターンと第2の暗号パターンを基材上に重畳して形成した暗号記録媒体であって、
前記第1の暗号パターンと前記第2の暗号パターンは、前記第1の暗号パターンの画素を構成するドットと、前記第2の暗号パターンの画素を構成するドットとは互いに重ならないように配列され、
元画像の4×4ドットに対して、ともに少なくとも空白部分を含む粗と密の差異により、復元画像が視認可能に表示されることを特徴とする。
図3は、本発明の暗号パターンの生成過程を、従来の視覚復号型暗号技術による暗号パターンの生成過程と比較しながら示した模式図である。図3(A)は従来の視覚復号型暗号技術による暗号パターンの生成過程について、また図3(B)は本発明による暗号パターンの生成過程について、それぞれのパターンを形成する画素に着目して説明したものである。なお、以下では従来の視覚復号型暗号技術による暗号パターンと本発明による暗号パターンを区別するために、前者をシェアパターン、後者を新暗号パターンと呼ぶこととする。
従来の視覚復号型暗号技術によるシェアパターンは、図3(A)に示すように、元の画像を構成する画素(元画像の画素30)を整数比(図例では2×2)の小領域35に分割し、各小領域35に白または黒を割り当てることにより生成される。
このように生成されたシェアパターンがシェア画像Aおよびシェア画像Bを構成する画素である。すなわち、シェアパターンa32aおよびシェアパターンa33aのパターンがシェア画像Aの画素となり、シェアパターンb32bおよびシェアパターンb33bのパターンがシェア画像Bの画素となる。そしてシェア画像Aとシェア画像Bとを重ね合わせ元の画像を復元する際は、シェアパターンa32aとシェアパターンb32bのような2つのパターンの重ね合わせが復元画素32のような「白」を表わす画素となり、シェアパターンa33aとシェアパターンb33bの2つのパターンの重ね合わせが復元画素33のような「黒」を表わす画素となる。
本発明の新暗号パターンの生成にあたっては、図3(B)に示すように、まず、図3(A)に示した2×2の小領域をさらに整数比で分割する新分割パターン41を規定する。このように分割された各領域(これをドットと呼ぶ)に白または黒を割り当てることによりそれぞれ新暗号パターンaおよび新暗号パターンbを生成する。なお、新暗号パターンを生成する過程は、後に図5を用いて詳述する。
従来の視覚復号型暗号技術による復元画像を表わす図4(A)は、2つのシェア画像を重ね合わせた際に現れる画像を観察し、「白」を表わす不規則パターンと「黒」を表わす塗りつぶしパターンの濃度差により文字部36と背景部37を区別する。
図5(イ)は、本発明の新暗号パターンの生成に用いるテンプレートを説明する図であり、図5(ロ)は、同テンプレートにより新暗号パターンを生成する過程を示す図である。
図5(イ)のテンプレート50は、新分割パターン41に千鳥格子状に「1」または「2」を割り振ったものであり、この「1」「2」により、元画像の画素40を、重複なく2つの暗号パターンに分割することができる。
図6に示すように、新暗号パターンaと新暗号パターンbとの重畳により新復元パターン42と新復元パターン43の2種の組み合わせが現われる。なお、図では、理解のために縦横のハッチングにより新復元パターンaと新復元パターンbを区別している。
また、新復元パターンaおよび新復元パターンbは、それぞれ異なる波長の励起光で発光する蛍光物質を含有する2種のインキで形成され、図6における、ハッチングを施された各ドットは、前記インキが発光状態にあることを表わす。
復元画像70は、第1の暗号パターン71と第2の暗号パターン72とが、ともに発光状態にあることを示しており、この結果、文字部46と背景部47が識別でき、「s」の文字が視認できる。これに対し、第1の暗号パターン71、第2の暗号パターン72の何れかが単独で発光した状態では、それぞれの不規則パターンが現われるのみで文字部46と背景部47の判別はできない。
境界拡大像76は、文字部46と背景部47の境界部の様子を拡大して示したものであり、これにより、背景部と文字部とでは、ドットの分布に「粗」「密」の違いがあることがわかる。
また、拡大像75は、暗号パターンのドットの態様を拡大して示したものである。
例えば、A光源の励起光でAインキが発光し、A光源と異なる波長のB光源の励起光でBインキが発光するものとすると、A光源ではBインキは発光せず、B光源ではAインキが発光しないため、このようなAインキおよびBインキで第1、第2の暗号パターンを形成すれば、A光源とB光源を同時に用いたときのみ復元画像が現われることになる。これにより、可視光下ではもちろんのこと、AまたはB光源の何れか単独の条件下では復元画像が現われず、暗号記録媒体の秘密性が保たれる。
ここで赤外線発光蛍光体について簡単に触れると、紫外線発光蛍光体の発光は、紫外領域の光に励起された電子または正孔が、より低いエネルギー準位に戻る際により長波長の光(可視光)を放出する現象によるのに対し、赤外線発光蛍光体の発光は、赤外線で励起された状態からさらに光を吸収して高い準位に上がる二段階励起により準位が上がり可視光を放出する現象による。
11 シェア画像A
12 シェア画像B
13 復元画像
21 透明媒体a
22 媒体b
30 元画像の画素
31 分割パターン
32 シェアパターン
33 シェアパターン
36 文字部
37 背景部
40 元画像の画素
41 新分割パターン
42 新復元パターン
43 新復元パターン
50 テンプレート
70 復元画像
71 第1の暗号パターン
72 第2の暗号パターン
Claims (1)
- 元となる画像を視覚復号型秘密分散法による暗号画像から生成する第1の暗号パターンと第2の暗号パターンを基材上に重畳して形成した暗号記録媒体であって、
前記第1の暗号パターンと前記第2の暗号パターンは、前記第1の暗号パターンの画素を構成するドットと、前記第2の暗号パターンの画素を構成するドットとは互いに重ならないように配列され、
元画像の4×4ドットに対して、ともに少なくとも空白部分を含む粗と密の差異により、復元画像が視認可能に表示されることを特徴とする暗号記録媒体。
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JP2009296087A JP5521543B2 (ja) | 2009-12-25 | 2009-12-25 | 暗号記録媒体 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2009296087A JP5521543B2 (ja) | 2009-12-25 | 2009-12-25 | 暗号記録媒体 |
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JP2009296087A Expired - Fee Related JP5521543B2 (ja) | 2009-12-25 | 2009-12-25 | 暗号記録媒体 |
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