JP2004181791A - 潜像表示体付き印刷物及びその作成装置 - Google Patents

潜像表示体付き印刷物及びその作成装置 Download PDF

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明夫 柳川
Yoshito Iijima
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Abstract

【課題】印刷物に付与された可視又は不可視の情報と対応して関連づけたカラー潜像表示体で色情報を比較して簡単かつ効果的に認証、真偽判別を可能とする。
【解決手段】被印刷基材1の表面に、可視情報が印刷されているとともに、カラー潜像表示体17が形成されて成り、カラー潜像表示体17は、複数の基本色要素が配列されて成る色表示面18を有し、色表示面18の表面には、上記複数の基本色要素C、Y、Mが選択されて無色蛍光インキ3が印刷され、可視情報と対応して関連づけられたカラー潜像20〜22が付与されており、カラー潜像20〜22は、紫外線が照射されるとカラー画像として見える。
【選択図】 図6

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、通常の白色光では見えないが、ブラックライトを照射するとカラー付きの画像が見える蛍光潜像が付与され、身分証明書、IDカード、パスポート、有価証券等の認証や偽造防止に利用された潜像表示体付き印刷物及びその作成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、カラー付きの潜像を有する印刷物としては次のような技術が知られている。
(1)Y(イエロー)、C(シアン)、M(マゼンダ)の三原色インキが所定の寸法の幅を有する帯状となるように隙間なく交互に印刷されている色画像形成シートを利用し、被覆手段で選択的に覆い隠すことにより、所望の色彩の画像を得るという技術は知られている(例えば、特許文献1〜6参照。)。
【0003】
(2)Y、C、Mの三原色インキと蛍光色Fが帯状に交互に印刷されている色画像形成シートを利用し、被覆手段で選択的に覆い隠すことにより、所望の色彩の画像を得るという技術は知られている(例えば、特許文献7参照。)。
【0004】
(3)Y、C、Mの三原色インキによる基本色要素から成る色表示面上に、機能性色材(緑色発光蛍光インキ)を重ね刷りすることにより、ブラックライトを照射することで、重ね刷りした基本色要素を発光させ色調を有するカラー画像を表示させるという技術は知られている(例えば、特許文献8参照。)。
【0005】
【特許文献1】
特開平7−137349号公報(段落0014、図1)
【特許文献2】
特開平8−310102号公報(段落0017、図1)
【特許文献3】
特開平8−310103号公報(段落0021、図1)
【特許文献4】
特開平9−150569号公報(段落0011、図1)
【特許文献5】
特開平9−197996号公報(段落0012、図1)
【特許文献6】
特開平9−272252号公報(図11)
【特許文献7】
特開平9−267543号公報(段落0013〜0015、図1)
【特許文献8】
特開平11−301089号公報(段落0059、図21)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来技術(1)、(2)は、Y、C、Mの色画像形成シートを利用し、被覆手段で選択的に覆い隠すことにより、所望の色彩の画像を得るという技術であるが、色画像形成シート上に、一々被覆手段を覆って観察する必要があった。特に従来技術(2)は、蛍光色Fが設けられているが、単に三原色インキと混色して明るくするものであり、特に潜像模様等を形成するものではない。
【0007】
又、従来技術(3)は、ブラックライトで潜像をカラー画像として表示するものであり、身分証明書等の印刷物に可視的に又は不可視に付与された情報(例えば、番号、顔写真、ロゴマーク、模様、図柄等)と対応して関連する意味のある情報(有意味情報)等を付与するものではなく、身分証明書の認証や偽造防止機能という観点からさらに改良が必要であった。
【0008】
本発明は、上記従来のカラー潜像を有する身分証明書等の印刷物の問題を解決することを目的とするものであり、印刷物に付与された可視又は不可視の情報と対応して関連づけられ、特に色情報で対応して関連づけられるようにするカラー潜像を有し、認証、偽造防止効果の大きな潜像表示体付き印刷物を実現することを課題とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記課題を解決するために、被印刷基材の表面に、可視情報が付与又は表示されているとともに、カラー潜像表示体が形成されて成る真偽判別可能な潜像表示体付き印刷物であって、上記カラー潜像表示体は、複数の基本色要素が配列されて成る色表示面を有し、上記色表示面の表面には、上記複数の基本色要素が選択されて無色蛍光インキが印刷され、上記可視情報と関連づけられたカラー潜像が付与されており、上記カラー潜像は、紫外線が照射されるとカラー画像として見えるものであることを特徴とする真偽判別可能な潜像表示体付き印刷物を提供する。
【0010】
本発明は上記課題を解決するために、被印刷基材の表面に、可視情報及び不可視情報が付与又は表示されているとともに、カラー潜像表示体が形成されて成る真偽判別可能な潜像表示体付き印刷物であって、上記カラー潜像表示体は、複数の基本色要素が配列されて成る色表示面を有し、上記色表示面の表面には、上記複数の基本色要素が選択されて無色蛍光インキが印刷され、少なくとも上記不可視情報と関連づけられたカラー潜像が付与されており、上記カラー潜像は、紫外線が照射されるとカラー画像として見えるものであることを特徴とする真偽判別可能な潜像表示体付き印刷物を提供する。
【0011】
上記可視情報は、文字、数字、写真、マーク、模様又は図柄等、或いはその他の可視的情報表示手段で付与されたものである構成としてもよい。
【0012】
上記不可視情報は、蛍光インキ、赤外線吸収インキ、赤外線反射インキ、サーモクロミックインキ、フォトクロミックインキ及びメタメリックインキから選択された1若しくは2以上の特殊インキ、磁気ストライプ、磁気インキ、電子すかし及びICチップから選択された1若しくは2以上の電磁的記録、バーコード又はホログラムの不可視情報手段で付与されたものである構成としてもよい。
【0013】
上記カラー潜像表示体が複数形成されており、該複数のカラー潜像表示体にそれぞれ付与された上記カラー潜像は互いに関連づけられた構成としてもよい。
【0014】
上記カラー潜像表示体は、可視情報の一部を構成するようにしてもよい。
【0015】
上記被印刷基材は、光が透過する透明な材料で形成されている構成としてもよい。
【0016】
上記カラー潜像は、色フィルターを通して観察すると有意味な情報が見えるように形成されている構成としてもよい。
【0017】上記無色蛍光インキは、可視的には無色であるが、上記紫外線が照射されると、無色又は色のついた励起光が生じることを特徴とする。
【0018】
本発明は上記課題を解決するために、画像変換装置、暗号付加装置、出力データ格納メモリ、色表示面作成装置、画素発生装置及び蛍光印刷出力装置を備えた潜像表示体付き印刷物の作成装置であって、上記画像変換装置は、カラー原図データを複数の画素から成るデジタル画像データに変換し、暗号付加装置は、可視情報と関連した有意味情報を上記デジタル画像データに付加し、出力データ格納メモリは、上記画像変換装置の出力を記憶し、画素発生装置は、基本色要素の1組又は複数の組から成る画素が複数配列されて成る色表示面を形成し、色表示面作成装置は、上記出力データ格納メモリから送られてくるデジタルデータに基づいて上記色表示面中の蛍光印刷される画素が全て選択されたカラー潜像デジタルデータを形成し、蛍光印刷出力装置は、上記カラー潜像デジタルデータに基づいて、上記色表示面中の選択された画素の表面に無色蛍光インキにより蛍光印刷を施すものであることを特徴とする潜像表示体付き印刷物の作成装置を提供する。
【0019】
【発明の実施の形態】
本発明に係る潜像表示体付き印刷物及びその作成装置の実施の形態を実施例に基づいて図面を参照して、以下に説明する。
【0020】
(原理)
図1〜3は、本発明が利用する蛍光潜像に関する基本的な原理を説明する図である。本発明に係る潜像表示体付き印刷物は、例えば、イエロー(黄、以下「Y」という。)、シアン(藍、以下「C」という。)、マゼンダ(紅赤、以下「M」という。)の三色の夫々を基本色要素とし、この三色の基本色要素Y、C、Mから成る画素が多数、被印刷基材1の表面に通常の色インキで印刷された印刷面2を有する。図1(a)〜(d)に示すものは、このような印刷面2を構成する被印刷基材1の表面の画素の一つを拡大して示すものである。
【0021】
三色の基本色要素Y、C、Mが夫々1つから成る組における三色の基本色要素Y、C、Mの互いの幾何学的配置は、図1に示すものは、Y、C、Mと一列に配列しているが、特にこのような配置としなくても、その他の配置であってもよい。又、表示体を特定するため選択的にその他の配置としなくてはならない場合もある。
【0022】
又、図1では、説明の都合上、Y、C、Mの三色の基本色要素が夫々1つづつ一列に印刷されて成る組一つ(一組)で、一つの画素を構成するものを示したが、画素を構成する三色の基本色要素の組は、一組から構成されるものとは限らず、選択すべき階調数の大きさによって二組以上から構成される場合もある。
【0023】
図1(a)の左図に示すようなY、C、Mの三色の基本色要素から成る印刷面2を、通常の白色光(自然光、電灯、蛍光灯等の光)下で観察すると、拡大鏡等を使用して微視的に観察した場合は、Y、C、Mの基本色要素が夫々観察できるが、全体として観察すると、図1(a)の右図に示すように、並置混色によって黒(Black。実際は黒みがかった褐色。)に見える。
【0024】
図1(b)の左図は、図1(a)の左図に示す印刷面2のCの基本色要素の表面に選択的に無色蛍光インキ3を印刷で付与したものを示す。この印刷面2も通常の白色光下で観察すると、全体的には並置混色で黒みがかった褐色に見える。ここで、本明細書における「無色蛍光インキ3」は、蛍光物質を含有する無色のインキであって、通常の白色光下で観察する可視的には無色であるが、その印刷面にブラックライトを照射すると励起光を生じる。
【0025】
本明細書におけるこの励起光は、▲1▼無色若しくはほぼ無色(「ほぼ無色」とは色を呈してもあまり色づいて見えない。)の場合も含まれるし、▲2▼ブラックライトの特定の波長領域が強いことにより、或いは無色蛍光インキの材料自体により、ある波長域の色を呈する場合も含まれる。但し、この原理説明、以下の実施例及びその変形例では、説明を分かりやすくするために、ブラックライトを照射すると生じる励起光は、▲1▼の無色若しくはほぼ無色であるものとして説明を進める。
【0026】
今、この印刷面2にブラックライトを照射(真っ暗な中でブラックライトを照射)すると、Cの基本色要素の表面に付与された無色蛍光インキ3が励起されて発光する。そして、この励起光がCの基本色要素を照射して反射され、図1(b)の右図に示すように、印刷面2中、Cの基本色要素が青色を呈して見える。なお、以下、ブラックライトを照射する場合は、真っ暗の中で照射するので、無色蛍光インキ3が励起されて発光するもの以外は、真っ暗の中であるから見えない(図1(b)、(c)の点線の部分参照。)。
【0027】
図1(c)の左図は、図1(a)の左図に示す印刷面2のY、Cの基本色要素の表面に無色蛍光インキ3を印刷で付与したものを示す。この印刷面2も通常の白色光下で観察すると、図1(a)の右図に示すように、全体的には並置混色により黒みがかった褐色に見える。しかし、この印刷面2にブラックライトを照射すると、Y、Cの基本色要素の表面に付与された無色蛍光インキ3が励起されて発光する。
【0028】
この結果、この励起光がY、Cの基本色要素に照射して反射され、黄色を呈する反射光と青色を呈する反射光が生じ、これら反射光の二つの色が加色混合(並置混色)して、図1(c)の右図に示すように、印刷面2中、Y、Cの基本色要素は緑色を呈して見える。
【0029】
図1(d)の左図は、図1(a)の左図に示す印刷面2の全面、即ちY、C、Mの基本色要素の表面に無色蛍光インキ3を印刷で付与したものを示す。この印刷面2も通常の白色光下で観察すると、全体的には並置混色により黒みがかった褐色に見える。
【0030】
しかし、この印刷面2にブラックライト4を照射すると、Y、C、Mの基本色要素の表面に付与された無色蛍光インキ3が励起されて発光する。この結果、この励起光がY、C、Mの基本色要素に照射して反射され、三色の夫々を呈する反射光が生じ、反射光の三色が加色混合して、図1(d)の右図に示すように、印刷面2が白色に近い明るい灰色を呈して見える。
【0031】
なお、ブラックライト4を生じる光源によってはブラックライト4の波長領域中の特定の波長が比較的強い場合があり、その場合は、光源からその特定の波長特有の色が比較的強いブラックライト4が印刷面2に照射されるから、上記印刷面2からの反射光に若干、その光源の色が加色されて、光源の色みを帯びることもある。或いは無色蛍光インキ3の材料によっては、特定の波長特有の色の光が比較的強く励起され、印刷面2からの反射光に若干、その色が加色されて、光源の色みを帯びることもある。
【0032】
このようにブラックライト3の波長又無色蛍光インキ3の材料に起因して、無色蛍光インキ3から生じる励起光自体が色づいている場合、例えば赤みがかった色である場合は、図1(b)の右図に示すように、励起光がCの基本色要素を照射して反射されると、印刷面2中、Cの基本色要素は、励起光が無色若しくはほぼ無色の場合のような青色を呈することなく、赤みがかった光を加色したものとして見える。しかしながら、このように励起光自体の色が加色された場合でも、本原理及び後述する実施例、変形例で示す本発明の有するカラー潜像は、その呈する色は若干異なってくるが、カラー潜像自体の識別機能は十分発揮する。
【0033】
図2(a)の左図は、図1と同様に、Y、C、Mの三色の基本色要素から成る画素が多数、被印刷基材の表面に通常の色インキで印刷された印刷面を示しており、この印刷面は三色の基本色要素が網目状に配置されて成る色表示面を構成している。
【0034】
三色の基本色要素の一組における夫々の基本色要素の配置は、前述のとおりいろいろな配置が考えられるが、この図2に示すものでは、夫々菱形をした三色の基本色要素Y、C、Mの一組において、互いに隣接してY、C、Mが配置(略「へ」の字型に順次配置)されている。又、画素を構成する三色の基本色要素の組は、この図2で示すものでは三色の基本色要素の一組で一つの画素を構成するものを示している。
【0035】
なお、ここでは図示はしないが、三色の基本色要素の二組で一つの画素としてもよい。三色の基本色要素の一組で一つの画素とする構成に較べて、各画素の大きさは大きくなる(粗くなる)が、色の濃淡(階調)は2倍きめ細かくなる。一般に画素を構成する三色の基本色要素の組が多くなると、画素は大きくなり粗くなるが階調表現は高まる。
【0036】
図2(a)に示す色表示面を、通常の白色光下で観察すると、拡大鏡等を使用して微視的に観察するとY、C、Mの基本色要素が夫々観察できるが、全体として観察すると、図2(a)に示すように、並置混色によって黒みがかった褐色に見える。
【0037】
図2(b)は、図2(a)に示す色表示面5の一部Bの拡大図を示し、複数のMの基本色要素のうち、所定の平面パターン(ここでは、数字の「1」というパターン)となるように、複数のMの基本色要素を選択し、それらの表面に無色蛍光インキを印刷で付与して成る印刷面6を示す。図2(b)において、無色蛍光インキを印刷で付与された基本色要素には説明の都合上、○印を付けた。
【0038】
この印刷面6は、通常の白色光下で観察すると、図2(a)に示すように全体的には並置混色によって黒みがかった褐色に見える。しかし、この印刷面6にブラックライトを照射すると、Mの基本色要素の表面に付与された無色蛍光インキが励起されて発光する。
【0039】
この結果、この励起光がMの基本色要素に照射して反射され、図2(C)に示すように、無色蛍光インキが選択的に付与された複数のMの基本色要素の部分が赤色を呈し、「1」というパターンとして観察することができる。
【0040】
図3(a)は、図2(a)に示す色表示面5を上、中、下部の三つの領域に分けて、上部領域については、Yの基本色要素のみ表面に無色蛍光インキ3を印刷で付与し、中央領域については、Y、C基本色要素のみ表面に無色蛍光インキを印刷で付与し、下部領域についてはCの基本色要素のみ表面に無色蛍光インキを印刷で付与して成る印刷面7である。図3(a)において、無色蛍光インキを印刷で付与された基本色要素には説明の都合上、○印を付けた。
【0041】
この印刷面7は、通常の白色光下で観察すると、図2(a)と同様に全体的には減色混合により黒みがかった褐色に見える。しかし、この印刷面7にブラックライトを照射すると、上部領域ではYの基本色要素の表面に付与された無色蛍光インキ3が励起されて発光し、中央領域ではY、Cの基本色要素の表面に付与された無色蛍光インキ3が励起されて発光し、下部領域ではCの基本色要素の表面に付与された無色蛍光インキ3が励起されて発光する。
【0042】
この結果、図3(b)に示すように、上部領域は、励起光がYの基本色要素に照射して反射され黄色に見え、中央領域は、励起光がY、Cの基本色要素に照射して反射され黄色、青色が反射されて加法混色(並置混色)によって緑色に見え、下部領域は、励起光がCの基本色要素に照射して反射され青色に見える。
【0043】
図3(c)は、図2(b)と図3(a)に夫々示すものを組み合わせたものである。要するに、上述した図3(a)に示す印刷面において、さらに図2(b)の左図に示すようにMの基本色要素を所定のパターン(ここでは「1」のパターン)になるように選択して、選択されたMの基本色要素表面に無色蛍光インキを印刷で付与して成る印刷面8を示す。図3(c)において、無色蛍光インキを印刷で付与された基本色要素には説明の都合上、○印を付けた。
【0044】
この印刷面8は、通常の白色光下で観察すると、図2(a)に示すように全体的には減色混合により黒みがかった褐色に見える。しかし、この印刷面8にブラックライト4を照射すると、図3(d)に示すように、上部領域が黄色、中央領域が緑、下部領域が青の背景中に、赤色の「1」のパターンが見えることとなる。
【0045】
以上説明した原理に基づいて、本発明に係る潜像表示体付き印刷物は想到されたものである。即ち、本発明に係る潜像表示体付き印刷物は、図1〜3で説明した、通常、白色光下で観察しても黒みがかった褐色としてしか見えない印刷面に、ブラックライト4を照射すると、所定の色、パターンが見えるという原理を利用することで、認証、偽造防止等のセキュリティー効果を有する印刷物を構成するものである。以下、これを実施例で説明する。
【0046】
(実施例)
図4〜6は、本発明に係る潜像表示体付き印刷物の実施例を説明する図である。この実施例は、本発明に係る潜像表示体付き印刷物として、図4(a)にその印刷面を示すようなカラー潜像表示体付き身分証明書として適用した例である。
【0047】
図4(a)において、カラー潜像表示体付き身分証明書9(以下単に、「身分証明書」という。)は、プラスチックや紙等で形成された被印刷基材1上に、この身分証明書9の使用者を認識するためのいろいろな情報が印刷されている。例えば、この実施例では、使用者の顔写真10、氏名11、ID番号12等の可視的情報が印刷されている。
【0048】
さらに、身分証明書9には、発行者名(組織名)13が印刷され、その証明印14が付与されている。ID番号の左側には身分証明書の発行組織のロゴマーク15が印刷されている。このロゴマーク15は、例えば、図4(b)にその印刷面を拡大して示すように、上部が黄色、中部が緑、下部が青でカラー印刷されたスペードマークである。そして、身分証明書9の上縁に沿って磁気ストライプ16が設けられ、これに使用者の暗証番号が記録されている。
【0049】
この実施例の特徴は、身分証明書の表面の一部(全面であってもよい。)に、認証、偽造防止機能を有するカラー潜像表示体が設けられている構成である。このカラー潜像表示体は、身分証明書の可視的情報である使用者の顔写真、氏名、ID番号、発行者名(組織名)、証明印等と対応して関連づけられた有意味な情報をカラー潜像として設けたものであり、通常の白色光の下では見ることができないが、ブラックライト4を照射することで簡単に可視状態となって見ることができる。
【0050】
このカラー潜像表示体17は、実施例の身分証明書9では、図4(a)に示すように、右下隅に被印刷基材1の表面に平面的に矩形に印刷されて形成されている。このカラー潜像表示体17を、図4(c)に示すように、白色光下で観察した際に見える状態を図4(d)に示す。そして、その一部Dを拡大鏡等で拡大して観察した際に見える状態を図4(e)として示し、そのF−F断面図(紙面に垂直な断面図)を図4(f)として示す。
【0051】
カラー潜像表示体17は、図4(e)、(f)にその一部の拡大図で示すとおりに、Y、C、Mの三色の基本色要素から成る画素が多数、被印刷基材1の表面に通常の色インキで印刷された印刷面をその全面に有し、この印刷面は三色の基本色要素が網状に配置されて成る色表示面18を構成している。この実施例では、三色の基本色要素の一つの組で一つの画素を構成している。なお、画素を構成する三色の基本色要素の組の数と画素の粗さ及び階調表現については、上述の原理の説明の通りである。
【0052】
カラー潜像表示体17のカラー潜像を図5で説明する。カラー潜像は、色表示面を構成する網状に配置された三色の多数の基本色要素上に一定の平面的パターンとなるように選択的に無色蛍光インキ3で印刷され、図5(c)に示すように、三色の多数の基本色要素上に無色蛍光インキ3が選択的に付与されて成る。
【0053】
なお、この実施例では、図5(c)に示すように、無色蛍光インキ3による印刷面のさらに表面に無色透明の保護膜19を付与しているが、これは必ずしも必須要件ではなく必要に応じて付与すればよい。
【0054】
図5(a)は、説明の便宜上、色表示面18において無色蛍光インキ3が付与された基本色要素のみをその基本色要素の色(色インキの色)で表示したものを示す。この実施例のカラー潜像表示体17は、図5(a)に示すような三つのカラー潜像20、21、22を有する。
【0055】
図5(a)の右側のカラー潜像20は、色表示面の上にスペード状のパターンの範囲内にあるY、C、Mの三色の基本色要素の全てについて、無色蛍光インキ3で印刷することにより、その表面に付与されたものである。
【0056】
図5(a)の中央のカラー潜像21は、やはりスペード状のパターンを有するものであるが、色表示面の上で、スペード状のパターンの範囲内にあるMの基本色要素のみについて選択的に無色蛍光インキ3で印刷することにより、このスペード状のパターンの範囲内にあるMの基本色要素のみの表面に無色蛍光インキ3が付与されたものである。
【0057】
図5(a)の左側のカラー潜像22は、やはりスペード状のパターンを有するものであり、図5(b)に示すように、スペード状のパターンの上部領域についてはYの基本色要素のみ、中央部領域についてはYとCの基本色要素のみ、下部領域についてはC基本色要素のみについて、夫々選択的に無色蛍光インキ3で印刷し蛍光インキが付与されている。さらに、スペード状のパターン内に「2」という符号(有意味の符号情報)が形成される領域についてはMの基本色要素のみについて選択的に無色蛍光インキ3で印刷し蛍光インキが付与されている。
【0058】
(作用)
以上の構成から成る実施例の身分証明書9の作用について、そのカラー潜像表示体17を中心にして説明する。この身分証明書9は上述のとおり白色光の下で観察すると、図4(a)に示すとおり、カラー潜像表示体17は黒みがかった褐色に見え、いずれのカラー潜像も見えない。
【0059】
即ち、カラー潜像表示体17を通常の白色光下で、拡大鏡等を使用して微視的に観察するとY、C、Mの基本色要素が夫々観察できる(図4(e)参照)が、拡大鏡等使用せずに通常の状態で観察すると、Y、C、Mの三色の基本色要素が並置混色によって黒みがかった褐色に見える(図4(c)参照)。このために、この身分証明書9のカラー潜像表示体17は、通常の使用状態ではその情報が不可視となり見ることができない。
【0060】
今、図6(b)に示すように、ブラックライト4をカラー潜像表示体17に照射すると、図1〜3でその原理で説明したように、無色蛍光インキ3が励起されて励起光を生じ、これがその下の基本色要素により反射されて、基本色要素の色を呈する。この結果、図6(a)に示すように、カラー潜像表示体17には三つのカラー潜像20、21、22が見える。なお、図6(a)では点線部分で示す身分証明書及びその可視情報は、暗所でブラックライト4照射しているので、実際は暗いために見えない。
【0061】
図6(c)は、図6(a)のカラー潜像表示体17を拡大した図である。この図において、右側のカラー潜像20は、励起光がY、C、Mの三色の基本色要素により反射し、加法混色(並置混色)によって、白色に近い灰色を呈したスペードが見える。中央のカラー潜像21は励起光がM色の基本色要素により反射するので赤色を呈したスペードが見える。
【0062】
左側のカラー潜像22は、上部領域では励起光がY色の基本色要素により反射し黄色を呈し、中央部領域では、励起光がY色及びC色の基本色要素により反射し、これらが加色混合して緑色を呈し、下部領域では励起光がC色の基本色要素により反射し青色を呈し、結局、上部が黄色、中央部が緑色、下部が青色に見えるスペードが見える。さらに、このスペード内に、M色の基本色要素により反射し赤色の「2」というパターンが見える。
【0063】
この左側のカラー潜像22を、身分証明書9のロゴマーク15のスペードと同じ形状でしかもその上中下の各部に黄色、緑、青の同じ配色とするように色情報において対応して関連づけておくことにより、有意味な情報とし、このカラー潜像とロゴマーク15に形状と配色を同定して、身分証明書9の認証、真偽判別等が可能である。さらに、左側のカラー潜像内の「2」という数字を、ID番号12の「2」と予め対応して関連づけておくことにより、有意味な情報とし、この数字の同定を行って同様に、身分証明書9の認証、真偽判別等が可能である。
【0064】
又、カラー潜像としては、磁気ストライプ16で記録された暗証番号(例.「1472」)と対応して関連づけた別の暗証番号(例.各桁に+1した「2583」)を、偶数はY色、奇数はM色の基本色要素のみで色を呈するように付与する等の構成も考えられる。このようなカラー潜像の暗証番号は、後述する暗号付加装置により生成する。
【0065】
以上のとおり、本発明では、カラー潜像表示体17のカラー潜像を、身分証明書9に印刷された可視的な情報(例えば、文字、番号、顔写真、ロゴマーク、模様、図柄等)や不可視情報(例えば、磁気ストライプ)と対応して関連づけた有意味情報として付与する。カラー潜像表示体17で付与する有意味な情報としては、カラー付きの文字、番号、マーク、模様、図柄等で付与する。そして、ブラックライト4を照射して、これらのカラー潜像を確認して、認証や真偽判別を可能とする。
【0066】
(実施例の変形例)
ところで、上記実施例では、身分証明書9に磁気ストライプ16を付与した構成を示したが、磁気ストライプでなくても、図7(a)に示すように、磁気ストライプの代わりに、バーコード23を身分証明書9に設けて、この暗証番号との対応して関連づけたカラー潜像を付与してもよい。その他、磁気インキ、ホログラフィー等の不可視な情報を身分証明書9に付与して、この情報と対応して関連づけた有意味情報をカラー潜像で付与してもよい。
【0067】
さらに、図7(b)に示すように、磁気ストライプの代わりに、第2のカラー潜像表示体24を設け、この第2のカラー潜像表示体17のカラー潜像と対応して関連づけたカラー潜像を基本となるカラー潜像表示体17に付与してもよい。この考えをさらに発展して、印刷物にカラー潜像表示体17を複数設け、複数のカラー潜像表示体17のカラー潜像を互いに対応して関連づけた有意味情報を付与するような構成としてもよい。
【0068】
さらに、図7(c)に示すように、身分証明書9の一部に富士山の外形でカラー潜像表示体25(白色光下では、黒みがかった褐色の可視情報として見える)を形成し、頂部(Y、C、Mの基本色要素の表面に無色蛍光インキ3が付与され、中間部(C、Mの基本色要素の表面に無色蛍光インキ3が付与され裾部(Cの基本色要素の表面に無色蛍光インキ3が付与されている構成としてもよい。
【0069】
このカラー潜像表示体25にブラックライト4を照射すると、図7(d)に示すように、頂部が白色に近い灰色に見え、中間部が紫色に見え、裾部に青色の低い山並みが見える富士山特有の色つきの図柄が浮き上がって見える。このように、図柄(例.富士山の外観)の可視情報(黒みがかった褐色に見えるカラー潜像表示体25)と対応して関連づけた有意味なカラー潜像(例.富士山特有なカラー画像)を一体的に設けた構成としてもよい。
【0070】
さらに、身分証明書9の被印刷基材1を、光が透過する透明なプラスチック材料等で形成し、その表面に上記実施例と同じ構造のカラー潜像表示体17を設けた構成とすれば、ブラックライト4によるカラー潜像を、上述のような反射光でなく、図7(e)に示すように、ブラックライト4の照射側と反対側から透過光により観察することも可能である。
【0071】
さらに、ブラックライト4を照射した際に生じる、カラー潜像表示体17からの反射光(又は透過光でもよい。)を、図7(f)で示すように、特定色の波長が透過するフィルタ26を通して観察することにより、可視カラー潜像の中に、さらにこの特定色から成る有意味情報を見えるように、カラー潜像表示体17の蛍光インキによる印刷面選択的に形成する構成としてもよく、これにより、より一層の認証、偽造防止効果を高めることができる。
【0072】
(潜像表示体付き印刷物の作成装置)
図8は、潜像表示体付き印刷物の作成装置27(以下、「作成装置」という。)を説明する図である。この作成装置27は、個人情報判別装置28、画像変換装置29、暗号付加装置30、出力データ格納メモリ31、色表示面作成装置2732、画素発生装置33及び蛍光印刷出力装置34を含み、実際はコンピュータが利用される。
【0073】
この作成装置27の構成を、特定の個人の身分証明書9に付されたカラー潜像表示体17を形成するプロセスを通して説明する。このカラー潜像表示体17は、説明の都合上、図5に示すカラー潜像表示体17と同じものとする。
【0074】
まずカラー原図(図5(a)で説明した色付された三つのスペードマークの基となるカラー原図)をスキャナ等で作成装置27に入力する。このカラー原図データは、個人情報判別装置28において、上記特定の個人情報のカラー画像要素として登録され。
【0075】
カラー原図データは、さらに画像変換装置29において、複数の画素から成るデジタル画像データ(例.ビットマップ画像データ)に変換される。そして、暗号付加装置において作成された有意味情報である「2」という符号(図5(a)の左側のスペード中に付与されている。)が、画像変換装置29においてデジタルフォントデータとされて、上記デジタル画像データの中央位置に配置されるように組み合わされ、デジタル画像データとデジタルフォントデータとから成るデジタルデータが形成される。
【0076】
ところで、有意味情報である「2」という符号は、暗号付加装置30において、有意味符号作成ソフトより形成される。有意味符号作成ソフトの具体例としては、例えば、作成装置27に、身分証明書9のID番号(図4(a)の身分証明書9中の「12345」という番号)がキーボード等で入力されている場合、そのID番号中の左から2番目の数字が有意味情報として自動的に選択される、というようなものである。
【0077】
これにより、身分証明書9のID番号とカラー潜像表示体17が対応して関連づけられる。なお、有意味情報である「2」という符号は、個人情報判別装置28に登録するようにしてもよい。
【0078】
画像変換装置29において形成された上記デジタルデータは、出力データ格納メモリ31に格納される。
【0079】
本発明のカラー潜像表示体17は、色表示面18を有するが、この色表示面18は、Y、C、Mの三色の基本色要素の1組又は複数の組から成る画素が複数配列されて構成される。この画素は、画素発生装置33により形成される。画素の構成、要するに三色の基本色要素を何組から構成するかは、キーボードで入力された画素構成データに基づいて予め決められており、画素構成データに従って画素発生装置33は自動的に画素を発生する。
【0080】
このようにして発生された画素は、色表示面作成装置32において、例えば網状に集合、配列されて、色表示面が作成される。そして、出力データ格納メモリ31に格納された上述のデジタルデータが色表示面作成装置32に送られ、色表示面を構成する画素のうち蛍光印刷される画素が選択される。これにより、色表示面18中の蛍光印刷される画素が全て選択されたカラー潜像デジタルデータが形成される。
【0081】
色表示面作成装置32において形成されたカラー潜像デジタルデータに基づいて、蛍光印刷出力装置34において、色表示面18中の選択された画素の表面に無色蛍光インキ3により蛍光印刷が施され、図5(a)に示すカラー潜像20〜22の付与されたカラー潜像表示体17が形成される。
【0082】
この身分証明書9の認証や真偽判別では、ブラックライト4をカラー潜像表示体17に照射してカラー潜像20〜22を可視状態に表出させて、このカラー潜像と予め個人情報判別装置28に登録されているカラー原図や暗証番号等の有意味情報を表示装置で表示して対比し、特にそれらの色情報を対比して、認証、真偽判別を行うことができる。
【0083】
以上、本発明に係る潜像表示体付き印刷物及びその作成装置の実施の形態を実施例に基づいて説明したが、本発明はこのような実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された技術的事項の範囲内でいろいろな実施例があることは言うまでもない。
【0084】
【発明の効果】
本発明は以上の構成であるから次の効果が生じる。
(1)印刷物に付与された可視又は不可視の情報と対応して関連づけられたカラー潜像表示体にブラックライトを照射することにより、認証、真偽判別の際に、特に被覆手段で覆うようなことをしなくても、きわめて簡単に、認証、真偽判別することができる。
【0085】
(2)印刷物の可視又は不可視の情報と対応して関連づけられ有意味情報として、符号や文字だけでなく、カラー潜像表示体は、きわめて多彩な色調を表現することができ、微妙な色調による認証データを付与することができるので、偽造防止効果はきわめて大きい。
【0086】
(3)カラー潜像表示体と対応して関連づけられる印刷物の可視又は不可視の情報は、蛍光インキ、赤外線吸収インキ、赤外線反射インキ、サーモクロミックインキ、フォトクロミックインキ及びメタメリックインキから選択された1若しくは2以上の特殊インキ、磁気ストライプ、磁気インキ、電子すかし及びICチップから選択された1若しくは2以上の電磁的記録、バーコード又はホログラムの不可視情報手段で付与されたもの等いろいろな手段で付与された符号、文字、マーク、模様等が利用可能であるから、本発明の潜像表示体付き印刷物は、身分証明書、IDカード、通行証、入場券、パスポート等の身分、権利、資格等を証明する書類、さらに紙幣、切手、印紙、株券、再建、商品券等の有価証券等の認証や真偽判別を必要とする各種の印刷物に適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る潜像表示体付き印刷物の原理を説明する図である。
【図2】本発明に係る潜像表示体付き印刷物の原理を説明する図である。
【図3】本発明に係る潜像表示体付き印刷物の原理を説明する図である。
【図4】本発明に係る潜像表示体付き印刷物の実施例を説明する図である。
【図5】図5の要部を説明する図である。
【図6】本発明に係る潜像表示体付き印刷物の実施例の作用を説明する図である。
【図7】本発明に係る潜像表示体付き印刷物の実施例の変形例を説明する図である。
【図8】本発明に係る潜像表示体付き印刷物の作成装置27を説明する図である。
【符号の説明】
1 被印刷基材
2、6、7、8 印刷面
3 無色蛍光インキ
4 ブラックライト
5 色表示面
9 身分証明書
10 顔写真
11 氏名
12 ID番号
14 証明印
15 ロゴマーク
16 磁気ストライプ
17、25 カラー潜像表示体
18 色表示面
19 保護膜
20、21、22 カラー潜像
23 バーコード
24 第2のカラー潜像表示体
26 フィルタ
27 作成装置
28 個人情報判別装置
29 画像変換装置
30 暗号付加装置
31 出力データ格納メモリ
32 色表示面作成装置
33 画素発生装置
34 蛍光印刷出力装置

Claims (10)

  1. 被印刷基材の表面に、可視情報が付与又は表示されているとともに、カラー潜像表示体が形成されて成る真偽判別可能な潜像表示体付き印刷物であって、
    上記カラー潜像表示体は、複数の基本色要素が配列されて成る色表示面を有し、
    上記色表示面の表面には、上記複数の基本色要素が選択されて無色蛍光インキが印刷され、上記可視情報と関連づけられたカラー潜像が付与されており、
    上記カラー潜像は、紫外線が照射されるとカラー画像として見えるものであることを特徴とする真偽判別可能な潜像表示体付き印刷物。
  2. 被印刷基材の表面に、可視情報及び不可視情報が付与又は表示されているとともに、カラー潜像表示体が形成されて成る真偽判別可能な潜像表示体付き印刷物であって、
    上記カラー潜像表示体は、複数の基本色要素が配列されて成る色表示面を有し、
    上記色表示面の表面には、上記複数の基本色要素が選択されて無色蛍光インキが印刷され、少なくとも上記不可視情報と関連づけられたカラー潜像が付与されており、
    上記カラー潜像は、紫外線が照射されるとカラー画像として見えるものであることを特徴とする真偽判別可能な潜像表示体付き印刷物。
  3. 上記可視情報は、文字、数字、写真、マーク、模様又は図柄であることを特徴とする請求項1又は2記載の真偽判別可能な潜像表示体付き印刷物。
  4. 上記不可視情報は、蛍光インキ、赤外線吸収インキ、赤外線反射インキ、サーモクロミックインキ、フォトクロミックインキ及びメタメリックインキから選択された1若しくは2以上の特殊インキ、磁気ストライプ、磁気インキ、電子すかし及びICチップから選択された1若しくは2以上の電磁的記録、バーコード又はホログラムの不可視情報手段で付与されたものであることを特徴とする請求項2記載の真偽判別可能な潜像表示体付き印刷物。
  5. 上記カラー潜像表示体が複数形成されており、該複数のカラー潜像表示体にそれぞれ付与された上記カラー潜像は互いに関連づけられたものであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の真偽判別可能な潜像表示体付き印刷物。
  6. 上記カラー潜像表示体は、可視情報の一部を構成するものであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の真偽判別可能な潜像表示体付き印刷物。
  7. 上記被印刷基材は、光が透過する透明な材料で形成されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の真偽判別可能な潜像表示体付き印刷物。
  8. 上記カラー潜像は、色フィルターを通して観察すると有意味な情報が見えるように形成されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の真偽判別可能な潜像表示体付き印刷物。
  9. 上記無色蛍光インキは、可視的には無色であるが、上記紫外線が照射されると、無色又は色のついた励起光が生じることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の真偽判別可能な潜像表示体付き印刷物。
  10. 画像変換装置、暗号付加装置、出力データ格納メモリ、色表示面作成装置、画素発生装置及び蛍光印刷出力装置を備えた潜像表示体付き印刷物の作成装置であって、
    上記画像変換装置は、カラー原図データを複数の画素から成るデジタル画像データに変換し、
    暗号付加装置は、可視情報と関連した有意味情報を上記デジタル画像データに付加し、
    上記出力データ格納メモリは、上記画像変換装置の出力を記憶し、
    画素発生装置は、基本色要素の1組又は複数の組から成る画素が複数配列されて成る色表示面を形成し、
    色表示面作成装置は、上記出力データ格納メモリから送られてくるデジタルデータに基づいて上記色表示面中の蛍光印刷される画素が全て選択されたカラー潜像デジタルデータを形成し、
    蛍光印刷出力装置は、上記カラー潜像デジタルデータに基づいて、上記色表示面中の選択された画素の表面に無色蛍光インキにより蛍光印刷を施すものであることを特徴とする潜像表示体付き印刷物の作成装置。
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