JP3567184B2 - カラー潜像表示方法及びカラー潜像表示体 - Google Patents

カラー潜像表示方法及びカラー潜像表示体 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、階調をもった任意の色調のカラー画像が潜像となるように埋め込まれた全体として一様な色調をもった色表示面から、使用された機能性色材の性質に応じた所定の視認条件のもとで、カラー画像を原稿と同様の色調となるように、又は、原稿と異なる色調となるように顕像として再現、表示せしめる技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、IDカード、有価証券等の貴重印刷物の悪意の複製、偽造を困難とならしめるための方法として、特開昭50―6410号、特開昭54―159004号、特開昭55―510号、特開昭55―36871号、特開平5―262086号、実開昭63―194371号、実公平1―31511号、実公平7―53987号、実登第3029273号などに示される如く、表示すべき画像の画素部分又は画素以外の部分を条件等色性(メタメリック)インキ、フォトクロミックインキ、示温インキ、無色蛍光インキ、赤外線発光インキなどの機能性色材を用いて印刷することで表示体上に潜像となるように情報を記録した上、使用した機能性色材の性質に応じて所定の光線や熱線を照射するなどして視認条件を変化させることによって、表示体上に記録されていた秘密情報を再現、表示させる方法が広く用いられてきた。
【0003】
また、特開昭63―133185号、特開平7―137349号、特開平8−310102号、特開平9−150569号などには、加熱手段や被覆シートを用いるなど所定の視認条件のもとで、所望の色彩をもった画像情報を表示体上に表示せしめる色画像の表示方法とその情報表示体について開示されている。
【0004】
更に、あらかじめR(レッド)、G(グリーン)、B(ブルー)の三原色成分を希土類蛍光体等に埋め込んだシャドーマスクに対して、表示すべき階調をもった任意のカラー画像の色情報量に応じて電子線を照射することで、ディスプレイ上にR、G、Bの蛍光成分を発光させ、表示すべきカラー画像に関する電気信号を色要素の配置信号に変換してカラフルな画像をディスプレイ上に表示せしめるテレビジョンの原理が広く知られている。ディスプレイ上に表示される画像の表示色バランス、輝度レベルを調整、補正する方法等については、特開平7―140949号、特開平7―168549号、特開平7―274014号、特開平8―30768号、特許第2522369号などに開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記した従来からの技術を用いて得られた画像表示体では、顕像として表示されるべき画像の階調、色調が、印刷された色要素の形状、使用される印刷インキや被印刷基材の色調、あるいは、所定の視認条件のもとで発光、発色した機能性色材の色調によって少なからず制約されてしまい、所望の階調をもたせた任意の色調のカラー画像を潜像となるように表示体の内部に埋め込み、且つ、表示体上に印刷された機能性色材の性質に応じた所定の視認条件のもとで原稿と同様の色調となるように、又は、原稿と異なる色調となるように再現、表示せしめることによって、高度の偽造防止機能を付与することはできなかった。
【0006】
このため、従来からの技術を用いて得られた画像表示体では、所定の視認条件のもとで顕像として表示することのできる画像情報の階調、色調、デザイン等が制約されざるを得ないので、十分な偽造防止効果が期待できない難点があった。
【0007】
また、従来のテレビジョン方式による画像表示方法では、画像信号処理回路、電子線照射装置などの特殊な装置類を含むディスプレイ構成が必要とされ、その製造コストが相当に高価なものとならざるを得なかった。
【0008】
そこで、本発明では、印刷という一般的で簡便な方法を用いて、所望の階調をもたせた任意の色調のカラー画像を通常の状態において潜像となるように表示体上に形成し、印刷された色要素の形状、使用される印刷インキや被印刷基材の種類、色調、あるいは、所定の視認条件のもとで発光、発色させた機能性色材の種類、色調に制約されることなく、所望の階調をもたせた任意の色調のカラー画像を原稿と同様の色調となるように、又は、原稿と異なる色調となるように顕像として再現、表示することのできる画像表示方法と画像表示体を開示することによって、より高度な偽造防止手段を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、図1に示されるように、所定の形状からなる一群の微小な基本色要素eが隙間なく交互に配置された所望の階調を表現することのできる単位画素Eによって構成された色表示面Oにおいて、カラー入力画像の任意の座標点Pにおける色情報に対応するフルカラー色空間F内の色座標点C(P)との距離によって示される色差△Eが最小となるように、単位画素Eが構築する有限個の色座標点を持つ色空間L内で近似的な色座標点E(P)を求め、前記E(P)の色座標値を色表示面O上に表示可能な基本色要素eの布置として展開し、基本色要素eの布置を除く色表示面Oの領域に通常の状態では無色透明で所定の視認条件のもとで下地となる基本色要素eを隠蔽する色材Zを付与するか、あるいは、基本色要素eの布置からなる色表示面Oの領域に通常の状態では無色透明で所定の視認条件のもとで下地となる基本色要素eのみを表示する色材Zを付与することによって、任意の階調をもったカラー画像を色材Zの特性に応じた所定の視認条件のもとで再現、表示せしめる画像表示方法及び画像表示体、並びに、それらを用いたIDカード、通行証、登録証、入場券、出入国証などの身分、権利、資格などを証明する証書類及び紙幣、切手、印紙、株券、債券、商品券などの有価証券類に関するものであり、更には、複数の異なる種類の機能性色材を用いた複合的な画像表示方法及び画像表示体、並びに、それらを用いたIDカード、通行証、登録証、入場券、出入国証などの身分、権利、資格などを証明する証書類及び紙幣、切手、印紙、株券、債券、商品券などの有価証券類に関するものである。
【0010】
なお、上述した「布置」という用語は、所定の視認条件のもとで任意の階調をもったカラー画像を所望の色調で再現、表示せしめるために、単位画素Eごとに所定の配置をもって存在せしめている基本色要素eの中から選択すべき基本色要素eの位置を特定することを意味する用語として用いられている。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明では、肉眼で判別することのできない所定の形状の微小な基本色要素を隙間なく交互に配置することによって、あらかじめ全ての基本色要素を内在させた所望の階調を表現することのできる単位画素を形成する。この単位画素をオフセット印刷や凸版印刷等の通常の印刷方法、又は、レーザープリンター、ジェットプリンター、昇華転写等のいずれかの出力形態を用いて被印刷基材の表面上に隙間なく配置することによって、通常の状態で全体として一様な色調をもつが、たとえば、加熱手段を用いたり、あるいは、紫外線を照射するなど所定の視認条件のもとで、所望の階調をもった任意の色調のカラー画像を再現、表示することのできる色表示面を作製する。
【0012】
この時の基本色要素には、単位画素によって構築される色空間の領域が色彩的に最大となるように、たとえばシアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)といった一般的な3要素が選択されるべきであるが、必要に応じて特徴をもった色再現を実現するために、当然にも任意の特定色を採用することが可能である。
【0013】
次に、色座標点圧縮アルゴリズムによって、表示すべきカラー入力画像の任意の座標点における色情報に対応するフルカラー色空間内の色座標点との距離によって示される色差を最小とならしめるように、本発明の単位画素から構築される有限個の色座標点をもつ色空間内で近似的な色座標点を求め、色座標値展開アルゴリズムによって、この色座標点がもつ色座標値を色表示面で再現、表示することができるように単位画素ごとに基本色要素の布置として展開し、更に、基本色要素の布置を除く色表示面の領域に通常の状態で無色透明であるとともに所定の視認条件のもとで下地となる基本色要素を隠蔽する特性をもった色材を付与する。こうして、表示しようとするカラー画像の色情報に基いて、使用された機能性色材の性質に応じた所定の視認条件のもとでカラー画像を表示する際に不必要とされる基本色要素を単位画素ごとに除去することができる。
【0014】
このうち、色座標点圧縮アルゴリズムでは、たとえば図5に示す演算処理を行うことでカラー入力画像の任意の座標点Pに対応する近似的な色座標点E(P)を求め、色座標値展開アルゴリズムでは、所定の視認条件のもとで表示すべきカラー画像に要求される階調、色調を実現できるように、所定の形状からなる一群の微小な基本色要素eが隙間なく交互に配置された単位画素E内で、カラー画像を再現、表示せしめる際に必要とされる基本色要素eを布置として展開すべく、単位画素E内で選択すべき基本色要素eの位置に関する所定の順序を定めた単純なシーケンシャルな方法によって、単位画素E内で布置すべき基本色要素eの位置を特定すればよい。
【0015】
ここで、上記のアルゴリズムにしたがって本発明の表示体を得るためには、たとえば表示すべきカラー画像の分色版から合成されたカラー印刷版のネガ状態に相当する刷版を用いて、全ての基本色要素が内在された単位画素から構成される色表示面のうち、所定の視認条件のもとでカラー画像を原稿と同様の色調に、又は、原稿と異なる色調に再現、表示するために必要とされることのない領域に機能性色材を重ね刷りすればよい。
【0016】
実際に使用される機能性色材は、太陽光、蛍光灯、白熱電球などの通常照明下では下地となる基本色要素が地色として表示されるように無色透明な状態を示すが、所定の視認条件のもとでは下地となる基本色要素が隠蔽される程度に白濁、又は、特定の色調に発色するものであればよく、例えば、特開昭55―154198号、特開昭57―89992号、特開昭57―92370号、特開昭62―257883号、特開平3―200935号、特開平9―123611号、特開平9―169181号に開示されている熱履歴によって透明度が変化する可逆性の感熱記録材料、あるいは、熱線照射によって変色するサーモクロミック色材等を必要に応じて適宜、選択して用いればよい。
【0017】
また、本発明においては、色座標点圧縮アルゴリズムによって、表示すべきカラー入力画像の任意の座標点における色情報に対応するフルカラー色空間内の色座標点との距離によって示される色差を最小とならしめるように、単位画素から構築される有限個の色座標点をもつ色空間内で近似的な色座標点を求め、色座標値展開アルゴリズムによって、この色座標点がもつ色座標値を色表示面で再現、表示することができるように単位画素ごとに基本色要素の布置として展開し、更に、基本色要素の布置からなる色表示面の領域に通常の状態で無色透明であるとともに所定の視認条件のもとで下地となる基本色要素のみを表示する特性をもった色材を付与することにより、表示しようとするカラー画像の色情報に基いて、使用された機能性色材の性質に応じた所定の視認条件のもとでカラー画像を表示する際に必要とされる基本色要素のみを単位画素ごとに抽出して表示することができる。
【0018】
このうち、色座標点圧縮アルゴリズムでは、たとえば図5に示す演算処理を行うことでカラー入力画像の任意の座標点Pに対応する近似的な色座標点E(P)を求め、色座標値展開アルゴリズムでは、所定の視認条件のもとで表示すべきカラー画像に要求される階調、色調を実現できるように、所定の形状からなる一群の微小な基本色要素eが隙間なく交互に配置された単位画素E内で、カラー画像を再現、表示せしめる際に必要とされる基本色要素eを布置として展開すべく、単位画素E内で選択すべき基本色要素eの位置に関する所定の順序を定めた単純なシーケンシャルな方法によって、単位画素E内で布置すべき基本色要素eの位置を特定すればよい。
【0019】
ここで、上記のアルゴリズムにしたがって本発明の表示体を得るためには、たとえば表示すべきカラー画像の分色版から合成されたカラー印刷版のポジ状態に相当する刷版を用いて、全ての基本色要素が内在された単位画素から構成される色表示面のうち、所定の視認条件のもとでカラー画像を原稿と同様の色調に、又は、原稿と異なる色調に再現、表示するために必要とされる領域に機能性色材を重ね刷りすればよく、実際に使用される機能性色材は、太陽光、蛍光灯、白熱電球などの通常照明下では下地となる基本色要素が地色として表示されるべく無色透明な状態を示すが、所定の視認条件のもとでは下地となる基本色要素のみを表示できるものであればよく、例えば、特開昭55―5896号、特開昭60―23464号、特開平3―166276号に開示されている紫外励起光下で発光する性質をもった、いわゆる無色蛍光インキ、燐光インキ、蓄光インキ等の色材を必要に応じて適宜、選択して用いればよい。
【0020】
本発明の表示体は、所定の形状からなる一群の微小な基本色要素を隙間なく交互に配置した所望の階調を表現することができる単位画素から構成されており、且つ、表示すべき任意の色調のカラー画像の色情報に応じて単位画素ごとに基本色要素を布置できる構成となっているため、所望の階調をもった任意の色調のカラー画像が潜像となるように埋め込まれているにもかかわらず、通常の状態では反射光による混色(並置混色)のために全体として一様な色調を示す画像表示体となっている。
【0021】
ところが、本発明の表示体では、表示すべきカラー画像を再現、表示するために必要とされない基本色要素を単位画素ごとに抽出し、且つ、所定の視認条件のもとでこれらの基本色要素を隠蔽することができるのであるから、表示すべきカラー画像を再現、表示するために必要とされる基本色要素を単位画素ごとに選択して表示せしめることができる。
【0022】
また、本発明の表示体では、表示すべきカラー画像を再現、表示するために必要とされる基本色要素を単位画素ごとに抽出し、且つ、所定の視認条件のもとでこれらの基本色要素のみを表示できるのであるから、表示すべきカラー画像を再現、表示するために必要とされる基本色要素を単位画素ごとに選択して表示せしめることができる。
【0023】
このため、本発明の表示体においては、所望の階調をもたせた任意の色調のカラー画像を通常の状態で表示体上に潜像となるように形成せしめ、且つ、所定の視認条件のもとで原稿と同様の色調となるように、又は、原稿と異なる色調となるように再現、表示せしめることができる。
【0024】
ここで、本発明の表示体では、表示すべきカラー画像の階調の程度に応じて単位画素の大きさと単位画素を構成する基本色要素の種類、形状を自由に設定できるので、任意の色調のカラー画像を所望の階調をもたせて原稿と同様の色調に、又は、原稿と異なる色調に再現、表示せしめることができる。
【0025】
そして、潜像として隠蔽されているカラー画像を所定の視認条件のもとで顕像として再現、表示させるプロセス、又は、所定の視認条件のもとで顕像として表示されているカラー画像を潜像として表示体の内部に隠蔽させるプロセスは、視認条件を変化させることで容易に、且つ、繰り返し実行できる。
【0026】
更に、本発明では、カラーコピー機では解像することのできない程度の微小な基本色要素からなる単位画素によって表示体を構成し、且つ、表示すべき任意の色調のカラー画像の色情報に応じて布置された基本色要素を除く領域、あるいは、表示すべき任意の色調のカラー画像の色情報に応じて布置された基本色要素からなる領域に、たとえば通常の状態で無色透明の機能性色材を重ね刷りすることによって、カラーコピー機や写真製版による悪意の複製、偽造に対して強い抵抗力を備えることができる。
【0027】
なお、表示すべきカラー画像を原稿と同様の色調に再現、表示するために必要とされない基本色要素の領域に、通常の状態で無色透明であるが所定の視認条件のもとで下地となる基本色要素を隠蔽する特性をもった機能性色材を付与し、且つ、原稿を適宜、所望の色調に変換したカラー入力画像を用いて、表示すべきカラー画像を原稿と異なる色調に再現、表示するために必要とされない基本色要素の領域に、通常の状態で無色透明であるが所定の視認条件のもとで下地となる基本色要素を隠蔽する特性をもった他の種類の機能性色材を付与すれば、使用された互いに異なる種類の機能性色材の性質に応じて視認条件を変化させるたびごとに、表示すべきカラー画像を原稿と同様の色調で、又は、原稿と異なる色調で可逆的に再現、表示することができる。ここで、ある単位画素を構成するいずれかの基本色要素の領域で互いに異なる種類の機能性色材が重畳して印刷されることになったとしても、機能性色材の性質に応じて視認条件を変化させるたびごとに、共通の画像情報を原稿と同様の色調で、又は、原稿と異なる色調で再現、表示せしめる機能に支障をもたらすものではない。
【0028】
また、表示すべきカラー画像を原稿と同様の色調に再現、表示するために必要とされる基本色要素の領域に、通常の状態で無色透明であるが所定の視認条件のもとで下地となる基本色要素のみを表示する特性をもった機能性色材を付与し、且つ、原稿を適宜、所望の色調に変換したカラー入力画像を用いて、表示すべきカラー画像を原稿と異なる色調に再現、表示するために必要とされる基本色要素の領域に、通常の状態で無色透明であるが所定の視認条件のもとで下地となる基本色要素のみを表示する特性をもった他の種類の機能性色材を付与すれば、使用された互いに異なる種類の機能性色材の性質に応じて視認条件を変化させるたびごとに、表示すべきカラー画像を原稿と同様の色調で、又は、原稿と異なる色調で可逆的に再現、表示することができる。ここで、ある単位画素を構成するいずれかの基本色要素の領域で互いに異なる種類の機能性色材が重畳して印刷されることになったとしても、機能性色材の性質に応じて視認条件を変化させるたびごとに、共通の画像情報を原稿と同様の色調で、又は、原稿と異なる色調で再現、表示せしめる機能に支障をもたらすものではない。
【0029】
このように、通常の状態で無色透明な状態を示す複数の種類の機能性色材を用いた表示体は、通常の状態で並置混色のために全体として一様な色調を示す表示体に過ぎないが、共通の画像情報を適宜、所望の色調に変換した複数の異なる色調のカラー入力画像を用いることによって、使用された複数の異なる種類の機能性色材の性質に応じて視認条件を変化させるたびごとに、共通の画像情報を複数の異なる色調で再現、表示させることができるため、共通の画像情報を複合的に活用しながら表示体のより正確な真偽判別をなし得る構造となっている。また、通常の状態では無色透明な状態を示すが所定の視認条件のもとでは互いに異なる特性を示す複数の種類の機能性色材を用いている場合は、カラーコピー機や写真製版による悪意の複製、偽造に対する抵抗力をより一層、強めることができる。
【0030】
【実施例】
以下、本発明の実施例として、印刷画素によって構成される潜像を任意の色調のカラー画像として表示せしめる方法と表示体について、図面を参照しながら説明するが、本発明は必ずしもこれらの実施例に限定されるものではなく、被印刷基材の表面の状態及び表示すべきカラー画像の階調の程度や色調の情報に応じて基本色要素の種類、形状、配置、単位画素の大きさ、形状、構成、あるいは、使用される機能性色材の種類などを適宜、選択しながら、オフセット印刷、グラビア印刷、スクリーン印刷、凸版印刷等の通常の印刷方法、又は、レーザープリンター、ジェットプリンター、昇華転写、サーマル転写等の出力形態など使用される機能性色材に応じた印刷方式を採用して実施することができる。
【0031】
なお、被印刷基材(1)としてセルロース系の基材を用いる場合には、表示すべきカラー画像を所望の階調と色調をもたせて正確に再現、表示せしめるためにも、所定の形状が必要とされる基本色要素(2、3、4)を印刷するインキ成分が被印刷基材(1)のセルロース繊維内に浸透することによって単位画素(8)の形状に歪みを生じることのないように、あらかじめ表面サイズをほどこした用紙やアート紙、コート紙などの塗工紙を選択して用いることが好ましい。
【0032】
また、被印刷基材(1)としては、必ずしもセルロース系の基材に限定されるものではなく、プラスチック系のカード基材などを適宜、選択して用いることもできるが、その際に使用される機能性色材として、緑色発光蛍光インキなどのいわゆる無色蛍光インキを用いる場合には、無色蛍光インキが重ね刷りされている基本色要素の領域のみを所定の視認条件のもとで高輝度に発光させるためにも、蛍光増白剤を含まない被印刷基材を選択して用いることが好ましい。
【0033】
(実施例1)
図2は、単位画素(8)によって再現、表示可能な階調レベルをC(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)の基本色要素ごとに4段階、すなわち、単位画素(8)によって再現、表示可能な全色調を 125(=5×5×5)段階に設計した場合を示したものであって、被印刷基材(1)(東レ社製、商品名「ルミラー」)上に、たとえば通常のオフセット印刷や凸版印刷等によって正六角形の形状のC、M、Yの微小な基本色要素(2、3、4)から構成された太枠部に相当する単位画素(8)を隙間なく配置して色表示面を作製し、且つ、所定の視認条件のもとで原稿と同様の色調でカラー画像を再現、表示せしめるために必要とされないC、M、Yの基本色要素(5、6、7)の領域に、通常の状態で無色透明であるが所定の視認条件のもとで下地となる基本色要素(5、6、7)を隠蔽する程度に白濁する特性をもった機能性色材である熱可逆性材料(9)をスクリーン印刷等によって重ね刷りした印刷物とその部分拡大図を示したものである。
【0034】
ここで、単位画素(8)内で機能性色材である熱可逆性材料(9)が重ね刷りされるべきC、M、Yの基本色要素(5、6、7)を求めるにあたっては、色座標点圧縮アルゴリズムによって、単位画素(8)内で実現可能な図3に示す 125(=5×5×5)通りのC、M、Yの基本色要素の組み合わせの中から、所定の視認条件のもとで原稿と同様の色調で再現、表示すべきカラー画像の任意の座標点における色情報に対応するフルカラー色空間内の色座標点との距離によって示される色差△Eを最小とならしめるように、単位画素(8)内のC、M、Yの基本色要素の組み合わせを選択した上で、任意の色座標値展開アルゴリズムによって、単位画素(8)内で展開された前記C、M、Yの基本色要素の組み合わせの布置を除く領域を求めればよい。こうした一連のアルゴリズムをフローチャートとして図示したものが図4であり、このうち色座標点圧縮部の演算処理を図示したものが図5である。
【0035】
図4には、所定の形状からなる一群の微小な基本色要素eが隙間なく交互に配置された所望の階調を表現することのできる単位画素Eによって構成された色表示面Oにおいて、カラー入力画像の任意の座標点P における色情報に対応するフルカラー色空間F内の色座標点C(P) との距離によって示される色差△E が最小となるように、色座標点圧縮部によって単位画素Eが構築する有限個の色座標点を持つ色空間L内で近似的な色座標点E(Pを求め、色座標値展開部によって前記E(Pの色座標値を色表示面O上に表示可能な基本色要素eの布置として展開し、基本色要素eの布置を除く色表示面Oの領域に通常の状態では無色透明で所定の視認条件のもとで下地となる基本色要素eを隠蔽する色材Zを付与するか、あるいは、基本色要素eの布置からなる色表示面Oの領域に通常の状態では無色透明で所定の視認条件のもとで下地となる基本色要素eのみを表示する色材Zを付与する本発明のフローチャートが示されているが、実施例1においては、基本色要素eの布置を除く色表示面Oの領域に通常の状態では無色透明で所定の視認条件のもとで下地となる基本色要素eを隠蔽する色材Zを付与すればよい。
【0036】
図5には、カラー入力画像の任意の座標点P における色情報に対応するフルカラー色空間F内の色座標点C(P) との距離によって示される色差△E が最小となるように、単位画素Eが構築する有限個の色座標点を持つ色空間L内で近似的な色座標点E(Pを求める処理を前記入力画像の全ての座標点にわたっておこなう色座標点圧縮部の演算処理が示されている。
【0037】
なお、図6は、図2に示す印刷物のX―X方向の断面図を示したものであり、図7は、所定の視認条件のもとでカラー画像を原稿と同様の色調に再現、表示せしめた状態の図2に相当する印刷物とその部分拡大図を示したものである。
【0038】
図2に示す印刷物は、太陽光、蛍光灯、白熱電球等の通常の光源下では並置混色のために全体として褐色の一様な色調をもった印刷物に過ぎないが、90℃〜 130℃に一様に加熱したプレートを被印刷基材(1)の裏面から20〜30秒間あてがったのちに常温まで冷却すれば、図7に示すように、基本色要素(5、6、7)の領域に重ね刷りされた通常の状態で無色透明な機能性色材である熱可逆性材料(9)が白濁して基本色要素(5、6、7)を隠蔽する状態となり、機能性色材(9)を重ね刷りされていないC、M、Yの基本色要素(2、3、4)から構成される原稿と同様の色調をもったカラー画像が白地の背景部(10)とともに再現、表示された。
【0039】
また、図7に示す状態の印刷物を 100℃〜 120℃に再び加熱して常温まで冷却すれば、所定の視認条件のもとで原稿と同様の色調でカラー画像を再現、表示せしめるために必要とされないC、M、Yの基本色要素(5、6、7)の領域に重ね刷りされた機能性色材である熱可逆性材料(9)は、白濁した状態から再び無色透明な状態に戻り、通常の状態で全体として褐色の一様な色調をもった図2に示す印刷物を再び得ることができた。このように、潜像を顕像として表示させるプロセス、顕像を潜像として隠蔽させるプロセスは、いずれも可逆的に必要に応じて適宜、実行することができた。
【0040】
更に、図8は、図2に示す表示体(20)を少なくとも一部に有するIDカード(21)を示したものであるが、使用した機能性色材の特性に応じた所定の視認条件のもとで上述した作用、効果を奏することが容易に確認できた。
【0041】
(実施例2)
図9は、単位画素(8)によって再現、表示可能な階調レベルをC(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)の基本色要素ごとに3段階、すなわち、単位画素(8)によって再現、表示可能な全色調を64(=4×4×4)段階に設計した場合を示したものであって、被印刷基材(1)(山陽国策パルプ社製、商品名「銀環」)上に実施例1と同様の方法によって正六角形の形状のC、M、Yの微小な基本色要素(2、3、4)から構成された太枠部に相当する単位画素(8)を隙間なく配置して色表示面を作製し、且つ、所定の視認条件のもとで原稿と同様の色調でカラー画像を再現、表示せしめるために必要とされるC、M、Yの基本色要素(11、12、13)の領域に、通常の状態で無色透明であるが所定の視認条件のもとで下地となる基本色要素(11、12、13)のみを表示する程度に発光する特性をもった機能性色材(緑色発光蛍光インキ)(14)を実施例1と同様の方法によって重ね刷りした印刷物とその部分拡大図を示したものである。
【0042】
ここで、単位画素(8)内で機能性色材(緑色発光蛍光インキ)(14)が重ね刷りされるべきC、M、Yの基本色要素(11、12、13)を求めるにあたっては、実施例1と同様の色座標点圧縮アルゴリズムによって、単位画素(8)内で実現可能な図10に示す64(=4×4×4)通りのC、M、Yの基本色要素の組み合わせの中から、所定の視認条件のもとで原稿と同様の色調に再現、表示すべきカラー画像の任意の座標点における色情報に対応するフルカラー色空間内の色座標点との距離によって示される色差△Eを最小とならしめるように、単位画素(8)内のC、M、Yの基本色要素の組み合わせを選択した上で、実施例1と同様に任意の色座標値展開アルゴリズムによって、単位画素(8)内で展開された前記C、M、Yの基本色要素の組み合わせの布置からなる領域を求めればよい。
【0043】
なお、図11は、図9に示す印刷物のX―X方向の断面図を示したものであり、図12は、所定の視認条件のもとでカラー画像を原稿と同様の色調に再現、表示せしめた状態の図9に相当する印刷物とその部分拡大図を示したものである。
【0044】
図9に示される印刷物は、太陽光、蛍光灯、白熱電球等の通常の光源下では全体として褐色の一様な色調をもった印刷物に過ぎないが、市販のブラックライト照射装置により紫外線を照射すれば、図12に示すように、通常の状態で無色透明である機能性色材(緑色発光蛍光インキ)(14)を重ね刷りした基本色要素(11、12、13)の領域のみが基本色要素(11、12、13)を表示できる程度に発光する状態となり、機能性色材(14)を重ね刷りされているC、M、Yの基本色要素(11、12、13)から構成される原稿とほぼ同様の色調をもったカラー画像が発光しない黒地の背景部(15)とともに再現、表示された。
【0045】
ここで、単位画素(8)内のYの基本色要素(4)は、下地となる基本色要素を表示せしめるための機能性色材(緑色発光蛍光インキ)(14)が重ね刷りされているといないとにかかわらず、市販のブラックライト照射装置による紫外線の照射によって通常、それ自体が微妙にYの色情報を伴って発光してしまうことが多いので、紫外線の照射によってYの色情報を伴って発光することのない特性をもったインキを選択してYの基本色要素(4)を印刷するか、あるいは、あらかじめ単位画素(8)の構成要素としてのYの基本色要素(4)を色表示面の全体にわたって白抜き状態となるように除いておき、所定の視認条件のもとでカラー画像を所望の色調で再現、表示するためにYの色情報が必要とされる単位画素では、その単位画素内の白抜き状態の領域に通常の状態で無色透明であるが紫外線の照射によってYの色情報を伴って発光する特性をもった機能性色材(黄色発光蛍光インキ)(16)を付与しておくことが好ましい。
【0046】
図13は、色表示面の全体にわたって単位画素(8)を構成するYの基本色要素(4)を白抜き状態とし、カラー画像を原稿と同様の色調で再現、表示せしめるために必要とされるC、Mの基本色要素(11、12)に、通常の状態で無色透明であるが所定の視認条件のもとで下地となる基本色要素(11、12)のみを表示する特性をもった機能性色材(緑色発光蛍光インキ)(14)を重ね刷りし、且つ、カラー画像を原稿と同様の色調で再現、表示せしめるために必要とされる単位画素内の白抜き状態の領域に、通常の状態で無色透明であるが所定の視認条件のもとでYの色情報を伴って発光する特性をもった機能性色材(黄色発光蛍光インキ)(16)を付与した印刷物とその部分拡大図を示したものである。また、図14は、図13に示す印刷物のX―X方向の断面図を示したものであり、図15は、所定の視認条件のもとでカラー画像を原稿と同様の色調に再現、表示せしめた状態の図13に相当する印刷物とその部分拡大図を示したものである。
【0047】
図13に示される印刷物は、太陽光、蛍光灯、白熱電球等の通常の光源下では全体として紫色の一様な色調をもった印刷物に過ぎないが、市販のブラックライト照射装置により紫外線を照射すれば、図15に示すように、通常の状態で無色透明である機能性色材(緑色発光蛍光インキ)(14)を重ね刷りした基本色要素(11、12)がそれぞれ発光し、且つ、機能性色材(黄色発光蛍光インキ)(16)を付与された単位画素内の白抜き状態の領域がYの色情報を伴って発光する状態となり、原稿とほぼ同様の色調をもったカラー画像が発光しない黒地の背景部(15)とともに再現、表示された。
【0048】
また、図12に示す状態の印刷物に対して、市販のブラックライト照射装置による紫外線の照射を中止すれば、通常の状態で全体として褐色の一様な色調をもった図9に示す印刷物を再び得ることができた。
【0049】
同様に、図15に示す状態の印刷物に対して、市販のブラックライト照射装置による紫外線の照射を中止すれば、通常の状態で全体として紫色の一様な色調をもった図13に示す印刷物を再び得ることができた。
【0050】
このように、潜像を顕像として表示させるプロセス、顕像を潜像として隠蔽させるプロセスは、いずれも市販のブラックライト照射装置による紫外線の照射の有無に応じて可逆的に適宜、実行することができた。
【0051】
更に、図16は、図9に示す表示体(22)を少なくとも一部に有するIDカード(21)を示したものであるが、使用した機能性色材の特性に応じた所定の視認条件のもとで上述した作用、効果を容易に奏することが確認できた。
【0052】
(実施例3)
図17は、被印刷基材(1)(東レ社製、商品名「ルミラー」)上に実施例1と同様の方法によって正六角形の形状のC(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)の微小な基本色要素(2、3、4)から構成された太枠部に相当する単位画素(8)を隙間なく配置することで色表示面を作製した上、所定の視認条件のもとで原稿と異なる色調でカラー画像を再現、表示せしめるために必要とされないC、M、Yの基本色要素(17、18、19)の領域に、通常の状態で無色透明であるが所定の視認条件のもとで下地となる基本色要素(17、18、19)を隠蔽する程度に白濁する特性をもった機能性色材である熱可逆性材料(9)を実施例1と同様の方法によって重ね刷りし、且つ、所定の視認条件のもとで原稿と同様の色調でカラー画像を再現、表示せしめるために必要とされるC、M、Yの基本色要素(11、12、13)の領域に、通常の状態で無色透明であるが所定の視認条件のもとで下地となる基本色要素(11、12、13)のみを表示する程度に発光する特性をもった機能性色材(緑色発光蛍光インキ)(14)を実施例2と同様の方法によって重ね刷りした印刷物とその部分拡大図を示したものである。
【0053】
ここで、単位画素(8)内で機能性色材である熱可逆性材料(9)が重ね刷りされるべきC、M、Yの基本色要素(17、18、19)を求めるにあたっては、実施例1と同様の色座標点圧縮アルゴリズムによって、単位画素(8)内で実現可能な図18に示す27(=3×3×3)通りのC、M、Yの基本色要素の組み合わせの中から、原稿を適宜、所望の色調に変換したカラー入力画像を用いて、所定の視認条件のもとで原稿と異なる色調で再現、表示すべきカラー画像の任意の座標点における色情報に対応するフルカラー色空間内の色座標点との距離によって示される色差△Eを最小とならしめるように、単位画素(8)内のC、M、Yの基本色要素の組み合わせを選択した上で、実施例1と同様に任意の色座標値展開アルゴリズムによって、単位画素(8)内で展開された前記C、M、Yの基本色要素の組み合わせの布置を除く領域を求めればよい。
【0054】
また、単位画素(8)内で機能性色材(緑色発光蛍光インキ)(14)が重ね刷りされるべきC、M、Yの基本色要素(11、12、13)を求めるにあたっては、実施例1と同様の色座標点圧縮アルゴリズムによって、単位画素(8)内で実現可能な図18に示す27(=3×3×3)通りのC、M、Yの基本色要素の組み合わせの中から、所定の視認条件のもとで原稿と同様の色調に再現、表示すべきカラー画像の任意の座標点における色情報に対応するフルカラー色空間内の色座標点との距離によって示される色差△Eを最小とならしめるように、単位画素(8)内のC、M、Yの基本色要素の組み合わせを選択した上で、実施例1と同様に任意の色座標値展開アルゴリズムによって、単位画素(8)内で展開された前記C、M、Yの基本色要素の組み合わせの布置からなる領域を求めればよい。
【0055】
なお、図19は、図17に示す印刷物のX―X方向の断面図を示したものであり、図20は、所定の視認条件のもとでカラー画像を原稿と異なる色調に、図21は、所定の視認条件のもとでカラー画像を原稿と同様の色調に再現、表示せしめた状態の図17に示す印刷物とその部分拡大図を示したものである。ここで、図19に示すように単位画素(8)を構成するいくつかのC、M、Yの基本色要素の領域で、通常の状態で無色透明であるが所定の視認条件のもとで基本色要素(17、18、19)を隠蔽する程度に白濁する特性をもった機能性色材である熱可逆性材料(9)、通常の状態で無色透明であるが所定の視認条件のもとで基本色要素(11、12、13)のみを表示する程度に発光する特性をもった機能性色材(緑色発光蛍光インキ)(14)が重畳して印刷されていたとしても、カラー画像を所定の視認条件のもとで所望の色調に再現、表示せしめる機能に支障をもたらすものではない。
【0056】
ここで、部分的に互いに重畳して印刷されるべき2種類の機能性色材(9)と(14)を付与せしめる順序は、それぞれの機能性色材がもつ熱又は光エネルギー受理性や下地に形成された基本色要素のインキ層との親和性などを考慮しながら適宜、選択すればよい。
【0057】
図17に示される印刷物は、太陽光、蛍光灯、白熱電球等の通常の光源下では全体として褐色の一様な色調をもった印刷物に過ぎないが、90℃〜 130℃に一様に加熱したプレートを被印刷基材(1)の裏面から20〜30秒間あてがったのちに常温まで冷却すれば、図20に示すように、基本色要素(17、18、19)の領域に重ね刷りされた通常の状態で無色透明な機能性色材である熱可逆性材料(9)が白濁して基本色要素(17、18、19)を隠蔽する状態となり、機能性色材である熱可逆性材料(9)を重ね刷りされていないC、M、Yの基本色要素から構成される原稿と異なる色調をもったカラー画像が白地の背景部(10)とともに再現、表示された。
【0058】
また、図20に示す状態の印刷物を100℃〜120℃以上に再び加熱して常温まで冷却すれば、所定の視認条件のもとで原稿と異なる色調でカラー画像を再現、表示せしめるために必要とされないC、M、Yの基本色要素(17、18、19)の領域に重ね刷りされた機能性色材である熱可逆性材料(9)は、白濁した状態から再び無色透明な状態に戻り、通常の状態で全体として褐色の一様な色調をもった図17に示す印刷物を再び得ることができた。
【0059】
図17に示される印刷物は、太陽光、蛍光灯、白熱電球等の通常の光源下では全体として褐色の一様な色調をもった印刷物に過ぎないが、市販のブラックライト照射装置により紫外線を照射すれば、図21に示すように、通常の状態で無色透明である機能性色材(緑色発光蛍光インキ)(14)を重ね刷りした基本色要素(11、12、13)の領域のみが基本色要素(11、12、13)を表示できる程度に発光する状態となり、機能性色材(14)を重ね刷りされているC、M、Yの基本色要素(11、12、13)から構成される原稿とほぼ同様の色調をもったカラー画像が発光しない黒地の背景部(15)とともに再現、表示された。
【0060】
また、図21に示す状態の印刷物に対して、市販のブラックライト照射装置による紫外線の照射を中止すれば、通常の状態で全体として褐色の一様な色調をもった図17に示す印刷物を再び得ることができた。
【0061】
このように、共通の画像情報を視認条件の変化に応じて複数の色調で顕像として表示させるプロセス、表示させた顕像を潜像として隠蔽させるプロセスは、視認条件の変化に応じて可逆的に適宜、実行することができた。
【0062】
ただし、図13に示す場合と同様に、単位画素(8)内のYの基本色要素(4)は、下地となる基本色要素を表示せしめるための機能性色材(緑色発光蛍光インキ)(14)が重ね刷りされているといないとにかかわらず、市販のブラックライト照射装置による紫外線の照射によって通常、それ自体が微妙にYの色情報を伴って発光してしまうことが多いので、紫外線の照射によってYの色情報を伴って発光することのない特性をもったインキを選択してYの基本色要素(4)を印刷するか、あるいは、あらかじめ単位画素(8)の構成要素としてのYの基本色要素(4)を色表示面の全体にわたって白抜き状態となるように除いておき、所定の視認条件のもとでカラー画像を所望の色調で再現、表示するためにYの色情報が必要とされる単位画素では、その単位画素内の白抜き状態の領域に通常の状態で無色透明であるが紫外線の照射によってYの色情報を伴って発光する特性をもった機能性色材(黄色発光蛍光インキ)(16)を付与しておくことが好ましい。
【0063】
更に、図22は、図17に示す表示体(23)を少なくとも一部に有するIDカード(21)を示したものであるが、使用した機能性色材の特性に応じた所定の視認条件のもとで上述した作用、効果を容易に奏することが確認できた。
【0064】
【発明の効果】
本発明は、これまでに説明した特徴と構成を備えているので、以下に示すような従来にない顕著な作用、効果を奏する。
【0065】
あらかじめ所定の形状の微小な基本色要素が隙間なく交互に配置された所望の階調を表現することのできる単位画素ごとに、表示すべきカラー画像の色情報に応じて基本色要素を布置として展開し、且つ、布置された基本色要素を除く領域、あるいは、布置された基本色要素からなる領域に通常の状態では無色透明な状態を示す機能性色材を付与することによって、通常の状態では反射光による並置混色のために全体として一様な色調を示す表示体を作製することができ、表示すべきカラー画像を隠蔽された秘密の情報となるように潜像として内部に埋め込んだ表示体を作製することができる。
【0066】
表示すべきカラー画像の階調の程度に応じた所定の形状の基本色要素からなる単位画素によって表示体を構成しているので、表示すべきカラー画像を所定の視認条件のもとで所望の階調をもたせて再現、表示することができる。
【0067】
表示すべきカラー画像を原稿と同様の色調に再現、表示することができるように単位画素ごとに布置された基本色要素を除く領域に、通常の状態で無色透明であるが所定の視認条件のもとで下地となる基本色要素を隠蔽する特性をもった機能性色材を付与し、且つ、表示すべきカラー画像を原稿と同様の色調に再現、表示することができるように単位画素ごとに布置された基本色要素からなる領域に、通常の状態で無色透明であるが所定の視認条件のもとで下地となる基本色要素のみを表示する特性をもった他の種類の機能性色材を付与すれば、使用された複数の異なる種類の機能性色材の性質に応じて視認条件を変化させるたびごとに、表示すべきカラー画像を原稿と同様の色調に再現、表示することができる。
【0068】
表示すべきカラー画像を原稿と同様の色調に再現、表示することができるように単位画素ごとに布置された基本色要素を除く領域に、通常の状態で無色透明であるが所定の視認条件のもとで下地となる基本色要素を隠蔽する特性をもった機能性色材を付与し、且つ、原稿を適宜、所望の色調に変換したカラー入力画像を用いて、表示すべきカラー画像を原稿と異なる色調で再現、表示することができるように単位画素ごとに布置された基本色要素を除く領域に、通常の状態で無色透明であるが所定の視認条件のもとで下地となる基本色要素を隠蔽する特性をもった他の種類の機能性色材を付与すれば、使用された複数の異なる種類の機能性色材の性質に応じて視認条件を変化させるたびごとに、表示すべきカラー画像を原稿と同様の色調で、又は、原稿と異なる色調で再現、表示することができる。
【0069】
表示すべきカラー画像を原稿と同様の色調に再現、表示することができるように単位画素ごとに布置された基本色要素を除く領域に、通常の状態で無色透明であるが所定の視認条件のもとで下地となる基本色要素を隠蔽する特性をもった機能性色材を付与し、且つ、原稿を適宜、所望の色調に変換したカラー入力画像を用いて、表示すべきカラー画像を原稿と異なる色調で再現、表示することができるように単位画素ごとに布置された基本色要素からなる領域に、通常の状態で無色透明であるが所定の視認条件のもとで下地となる基本色要素のみを表示する特性をもった他の種類の機能性色材を付与すれば、使用された複数の異なる種類の機能性色材の性質に応じて視認条件を変化させるたびごとに、表示すべきカラー画像を原稿と同様の色調で、又は、原稿と異なる色調で再現、表示することができる。
【0070】
表示すべきカラー画像を原稿と同様の色調に再現、表示することができるように単位画素ごとに布置された基本色要素からなる領域に、通常の状態で無色透明であるが所定の視認条件のもとで下地となる基本色要素のみを表示する特性をもった機能性色材を付与し、且つ、原稿を適宜、所望の色調に変換したカラー入力画像を用いて、表示すべきカラー画像を原稿と異なる色調で再現、表示することができるように単位画素ごとに布置された基本色要素からなる領域に、通常の状態で無色透明であるが所定の視認条件のもとで下地となる基本色要素のみを表示する特性をもった他の種類の機能性色材を付与すれば、使用された複数の異なる種類の機能性色材の性質に応じて視認条件を変化させるたびごとに、表示すべきカラー画像を原稿と同様の色調で、又は、原稿と異なる色調で再現、表示することができる。
【0071】
表示すべきカラー画像を原稿と同様の色調に再現、表示することができるように単位画素ごとに布置された基本色要素からなる領域に、通常の状態で無色透明であるが所定の視認条件のもとで下地となる基本色要素のみを表示する特性をもった機能性色材を付与し、且つ、原稿を適宜、所望の色調に変換したカラー入力画像を用いて、表示すべきカラー画像を原稿と異なる色調で再現、表示することができるように布置された基本色要素を除く領域に、通常の状態で無色透明であるが所定の視認条件のもとで下地となる基本色要素を隠蔽する特性をもった他の種類の機能性色材を付与すれば、使用された複数の異なる種類の機能性色材の性質に応じて視認条件を変化させるたびごとに、表示すべきカラー画像を原稿と同様の色調で、又は、原稿と異なる色調で再現、表示することができる。
【0072】
原稿を適宜、所望の色調に変換したカラー入力画像を用いて、表示すべきカラー画像を原稿と異なる色調に再現、表示することができるように単位画素ごとに布置された基本色要素からなる領域に、通常の状態で無色透明であるが所定の視認条件のもとで下地となる基本色要素のみを表示する特性をもった機能性色材を付与し、且つ、原稿を前記色調と異なる所望の色調に変換したカラー入力画像を用いて、表示すべきカラー画像を原稿と異なる色調で再現、表示することができるように布置された基本色要素を除く領域に、通常の状態で無色透明であるが所定の視認条件のもとで下地となる基本色要素を隠蔽する特性をもった他の種類の機能性色材を付与すれば、使用された複数の異なる種類の機能性色材の性質に応じて視認条件を変化させるたびごとに、表示すべきカラー画像を原稿と異なる複数の種類の色調で再現、表示することができる。
【0073】
なお、使用された複数の種類の機能性色材の性質に応じて視認条件を変化させるたびごとに色表示面O上に再現、表示されるカラー画像が、互いに同一の形状をもったカラー画像として互いに異なる領域に再現、表示されるようにすることも可能であるし、あるいは、互いに異なる形状をもったカラー画像として互いに異なる領域に再現、表示されるようにすることも可能である。この場合、視認条件を変化させるたびごとに色表示面O上に再現、表示されるカラー画像が、互いに同一の色調となるようにすることも可能であるし、あるいは、互いに異なる色調となるようにすることも可能である。
【0074】
本発明に示された表示体では、カラーコピー機では解像することのできない程度の所定の形状の微小な基本色要素によって単位画素が構成されており、且つ、通常の状態で無色透明な機能性色材が重ね刷りされているので、カラーコピー機や写真製版による悪意の複製、偽造に対して強い抵抗力が付与されている。
【0075】
本発明に示された表示体では、使用された機能性色材の性質に応じて視認条件を変化させることによって、潜像として表示体の内部に隠蔽されている任意の色調のカラー画像を顕像として繰り返し再現、表示せしめることができるので、表示体の真偽判別を容易に、且つ、正確に行うことができる。
【0076】
また、本発明に示された表示体では、使用された機能性色材の性質に応じて視認条件を変化させることによって、潜像として表示体の内部に隠蔽されている画像情報を複数の種類の色調で再現、表示せしめることができるので、表示体の真偽判別を複合的に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の表示体にかかる画像入力方法、画像表示方法を図示した説明図
【図2】印刷画素によって構成された潜像を原稿と同様の色調のカラー画像として表示せしめる表示体とその部分拡大図
【図3】基本色要素の組み合わせにより表示可能な単位画素の色空間を示す図
【図4】本発明の表示体を作製するための一連のアルゴリズムをフローチャートとして示した図
【図5】図4に示すフローチャートのうち色座標点圧縮部の演算処理を示した図
【図6】印刷画素によって構成された潜像を原稿と同様の色調のカラー画像として表示せしめる表示体とそのX―X方向の断面図
【図7】印刷画素によって構成された潜像を原稿と同様の色調のカラー画像として表示せしめた表示体とその部分拡大図
【図8】印刷画素によって構成された潜像を熱線の照射によって原稿と同様の色調のカラー画像として表示せしめる表示体を少なくとも一部に有するIDカードを示した図
【図9】印刷画素によって構成された潜像を原稿と同様の色調のカラー画像として表示せしめる表示体とその部分拡大図
【図10】基本色要素の組み合わせにより表示可能な単位画素の色空間を示す図
【図11】印刷画素によって構成された潜像を原稿と同様の色調のカラー画像として表示せしめる表示体とそのX―X方向の断面図
【図12】印刷画素によって構成された潜像を原稿と同様の色調のカラー画像として表示せしめた表示体とその部分拡大図
【図13】印刷画素によって構成された潜像を原稿と同様の色調のカラー画像として表示せしめる表示体とその部分拡大図
【図14】印刷画素によって構成された潜像を原稿と同様の色調のカラー画像として表示せしめる表示体とそのX―X方向の断面図
【図15】印刷画素によって構成された潜像を原稿と同様の色調のカラー画像として表示せしめた表示体とその部分拡大図
【図16】印刷画素によって構成された潜像を紫外線の照射によって原稿と同様の色調のカラー画像として表示せしめる表示体を少なくとも一部に有するIDカードを示した図
【図17】印刷画素によって構成された潜像を原稿と異なる色調のカラー画像として、又は、原稿と同様の色調のカラー画像として表示せしめる表示体とその部分拡大図
【図18】基本色要素の組み合わせにより表示可能な単位画素の色空間を示す図
【図19】印刷画素によって構成された潜像を原稿と異なる色調のカラー画像として、又は、原稿と同様の色調のカラー画像として表示せしめる表示体とそのX−X方向の断面図
【図20】印刷画素によって構成された潜像を原稿と異なる色調のカラー画像として表示せしめた表示体とその部分拡大図
【図21】印刷画素によって構成された潜像を原稿と同様の色調のカラー画像として表示せしめた表示体とその部分拡大図
【図22】印刷画素によって構成された潜像を熱線の照射によって原稿と異なる色調のカラー画像として、又は、紫外線の照射によって原稿と同様の色調のカラー画像として表示せしめる表示体を少なくとも一部に有するIDカードを示した図
【符号の説明】
1 被印刷基材
2 シアン(C)インキからなる基本色要素
3 マゼンタ(M)インキからなる基本色要素
4 イエロー(Y)インキからなる基本色要素
5 所定の視認条件のもとで原稿と同様の色調でカラー画像を再現、表示せしめるために必要とされないシアン(C)インキからなる基本色要素
6 所定の視認条件のもとで原稿と同様の色調でカラー画像を再現、表示せしめるために必要とされないマゼンタ(M)インキからなる基本色要素
7 所定の視認条件のもとで原稿と同様の色調でカラー画像を再現、表示せしめるために必要とされないイエロー(Y)インキからなる基本色要素
8 シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の基本色要素を隙間なく交互に配置した所望の階調を表現することのできる単位画素
9 所定の視認条件のもとで下地となる基本色要素(C、M、Y)を隠蔽する性質をもった機能性色材
10 所定の視認条件のもとで下地となる基本色要素(C、M、Y)を隠蔽する程度に発色した機能性色材の色調(W)が示される基本色要素
11 所定の視認条件のもとで原稿と同様の色調でカラー画像を再現、表示せしめるために必要とされるシアン(C)インキからなる基本色要素
12 所定の視認条件のもとで原稿と同様の色調でカラー画像を再現、表示せしめるために必要とされるマゼンタ(M)インキからなる基本色要素
13 所定の視認条件のもとで原稿と同様の色調でカラー画像を再現、表示せしめるために必要とされるイエロー(Y)インキからなる基本色要素
14 所定の視認条件のもとで下地となる基本色要素(C、M、Y)を表示する性質をもった機能性色材
15 所定の視認条件のもとで下地となる基本色要素(C、M、Y)が表示されずに黒地(K)となって表示される基本色要素
16 通常の状態で無色透明であるが、所定の視認条件のもとでYの色情報を伴って発光する特性をもった機能性色材
17 所定の視認条件のもとで原稿と異なる色調でカラー画像を再現、表示せしめるために必要とされないシアン(C)インキからなる基本色要素
18 所定の視認条件のもとで原稿と異なる色調でカラー画像を再現、表示せしめるために必要とされないマゼンタ(M)インキからなる基本色要素
19 所定の視認条件のもとで原稿と異なる色調でカラー画像を再現、表示せしめるために必要とされないイエロー(Y)インキからなる基本色要素
20 印刷画素によって構成された潜像を熱線の照射によって原稿と同様の色調のカラー画像として表示せしめる表示体
21 IDカード
22 印刷画素によって構成された潜像を紫外線の照射によって原稿と同様の色調のカラー画像として表示せしめる表示体
23 印刷画素によって構成された潜像を熱線の照射によって原稿と異なる色調のカラー画像として、又は、紫外線の照射によって原稿と同様の色調のカラー画像として表示せしめる表示体

Claims (36)

  1. 所定の形状からなる一群の微小な基本色要素eが隙間なく交互に配置された所望の階調を表現することのできる単位画素Eによって構成された色表示面Oにおいて、カラー入力画像の任意の座標点Pにおける色情報に対応するフルカラー色空間F内の色座標点C(P)との距離によって示される色差△Eが最小となるように、単位画素Eが構築する有限個の色座標点を持つ色空間L内で近似的な色座標点E(P)を求め、前記E(P)の色座標値を色表示面O上に表示可能な基本色要素eの布置として展開し、基本色要素eの布置を除く色表示面Oの領域に通常の状態では無色透明で所定の視認条件のもとで下地となる基本色要素eを隠蔽する色材Zを付与することによって、任意の階調をもったカラー画像を色材Zの特性に応じた所定の視認条件のもとで再現、表示せしめることを特徴とする画像表示方法。
  2. 所定の形状からなる一群の微小な基本色要素eが隙間なく交互に配置された所望の階調を表現することのできる単位画素Eによって構成された色表示面Oにおいて、カラー入力画像の任意の座標点Pにおける色情報に対応するフルカラー色空間F内の色座標点C(P)との距離によって示される色差△Eが最小となるように、単位画素Eが構築する有限個の色座標点を持つ色空間L内で近似的な色座標点E(P)を求め、前記E(P)の色座標値を色表示面O上に表示可能な基本色要素eの布置として展開し、基本色要素eの布置からなる色表示面Oの領域に通常の状態では無色透明で所定の視認条件のもとで下地となる基本色要素eのみを表示する色材Zを付与することによって、任意の階調をもったカラー画像を色材Zの特性に応じた所定の視認条件のもとで再現、表示せしめることを特徴とする画像表示方法。
  3. 請求項1記載の表示方法によって、色表示面O上の互いに独立する二つの領域のいずれか一方の領域に、任意の階調をもったカラー画像を再現、表示せしめ、且つ、請求項2記載の表示方法によって、色表示面O上の前記二つの領域のうちの他方の領域に、前記カラー画像と同一の形状をもったカラー画像を前記カラー画像と同一の色調で再現、表示せしめることを特徴とする画像表示方法。
  4. 請求項1記載の表示方法によって、色表示面O上の一部の領域が共有された互いに異なる二つの領域のいずれか一方の領域に、任意の階調をもったカラー画像を再現、表示せしめ、且つ、請求項2記載の表示方法によって、色表示面O上の前記二つの領域のうちの他方の領域に、前記カラー画像と同一の形状をもったカラー画像を前記カラー画像と同一の色調で再現、表示せしめることを特徴とする画像表示方法。
  5. 請求項1記載の表示方法によって、色表示面O上の所定の領域に、任意の階調をもったカラー画像を再現、表示せしめ、且つ、請求項2記載の表示方法によって、色表示面O上の前記領域と同一の領域に、前記カラー画像と同一の形状をもったカラー画像を前記カラー画像と同一の色調で再現、表示せしめることを特徴とする画像表示方法。
  6. 請求項1記載の表示方法によって、色表示面O上の互いに独立する二つの領域のいずれか一方の領域に、任意の階調をもったカラー画像を再現、表示せしめ、且つ、請求項2記載の表示方法によって、色表示面O上の前記二つの領域のうちの他方の領域に、前記カラー画像と同一の形状をもったカラー画像を前記カラー画像と異なる色調で再現、表示せしめることを特徴とする画像表示方法。
  7. 請求項1記載の表示方法によって、色表示面O上の一部の領域が共有された互いに異なる二つの領域のいずれか一方の領域に、任意の階調をもったカラー画像を再現、表示せしめ、且つ、請求項2記載の表示方法によって、色表示面O上の前記二つの領域のうちの他方の領域に、前記カラー画像と同一の形状をもったカラー画像を前記カラー画像と異なる色調で再現、表示せしめることを特徴とする画像表示方法。
  8. 請求項1記載の表示方法によって、色表示面O上の所定の領域に、任意の階調をもったカラー画像を再現、表示せしめ、且つ、請求項2記載の表示方法によって、色表示面O上の前記領域と同一の領域に、前記カラー画像と同一の形状をもったカラー画像を前記カラー画像と異なる色調で再現、表示せしめることを特徴とする画像表示方法。
  9. 請求項1記載の表示方法によって、色表示面O上の互いに独立する二つの領域のいずれか一方の領域に、任意の階調をもったカラー画像を再現、表示せしめ、且つ、請求項2記載の表示方法によって、色表示面O上の前記二つの領域のうちの他方の領域に、前記カラー画像と異なる形状をもったカラー画像を前記カラー画像と同一の色調で再現、表示せしめることを特徴とする画像表示方法。
  10. 請求項1記載の表示方法によって、色表示面O上の一部の領域が共有された互いに異なる二つの領域のいずれか一方の領域に、任意の階調をもったカラー画像を再現、表示せしめ、且つ、請求項2記載の表示方法によって、色表示面O上の前記二つの領域のうちの他方の領域に、前記カラー画像と異なる形状をもったカラー画像を前記カラー画像と同一の色調で再現、表示せしめることを特徴とする画像表示方法。
  11. 請求項1記載の表示方法によって、色表示面O上の互いに独立する二つの領域のいずれか一方の領域に、任意の階調をもったカラー画像を再現、表示せしめ、且つ、請求項2記載の表示方法によって、色表示面O上の前記二つの領域のうちの他方の領域に、前記カラー画像と異なる形状をもったカラー画像を前記カラー画像と異なる色調で再現、表示せしめることを特徴とする画像表示方法。
  12. 請求項1記載の表示方法によって、色表示面O上の一部の領域が共有された互いに異なる二つの領域のいずれか一方の領域に、任意の階調をもったカラー画像を再現、表示せしめ、且つ、請求項2記載の表示方法によって、色表示面O上の前記二つの領域のうちの他方の領域に、前記カラー画像と異なる形状をもったカラー画像を前記カラー画像と異なる色調で再現、表示せしめることを特徴とする画像表示方法。
  13. 請求項1記載の表示方法によって、色表示面O上に特定の階調をもったカラー画像を所定の視認条件のもとで再現、表示せしめることを特徴とする画像表示体。
  14. 請求項2記載の表示方法によって、色表示面O上に特定の階調をもったカラー画像を所定の視認条件のもとで再現、表示せしめることを特徴とする画像表示体。
  15. 請求項3記載の表示方法によって、色表示面O上の互いに独立する二つの領域のいずれか一方の領域に、特定の階調をもったカラー画像を所定の視認条件のもとで再現、表示せしめ、且つ、色表示面O上の前記二つの領域のうちの他方の領域に、前記カラー画像と同一の形状をもったカラー画像を前記視認条件と異なる視認条件のもとで前記カラー画像と同一の色調で再現、表示せしめることを特徴とする画像表示体。
  16. 請求項4記載の表示方法によって、色表示面O上の一部の領域が共有された互いに異なる二つの領域のいずれか一方の領域に、特定の階調をもったカラー画像を所定の視認条件のもとで再現、表示せしめ、且つ、色表示面O上の前記二つの領域のうちの他方の領域に、前記カラー画像と同一の形状をもったカラー画像を前記視認条件と異なる視認条件のもとで前記カラー画像と同一の色調で再現、表示せしめることを特徴とする画像表示体。
  17. 請求項5記載の表示方法によって、色表示面O上の所定の領域に、特定の階調をもったカラー画像を所定の視認条件のもとで再現、表示せしめ、且つ、色表示面O上の前記領域と同一の領域に、前記カラー画像と同一の形状をもったカラー画像を前記視認条件と異なる視認条件のもとで前記カラー画像と同一の色調で再現、表示せしめることを特徴とする画像表示体。
  18. 請求項6記載の表示方法によって、色表示面O上の互いに独立する二つの領域のいずれか一方の領域に、特定の階調をもったカラー画像を所定の視認条件のもとで再現、表示せしめ、且つ、色表示面O上の前記二つの領域のうちの他方の領域に、前記カラー画像と同一の形状をもったカラー画像を前記視認条件と異なる視認条件のもとで前記カラー画像と異なる色調で再現、表示せしめることを特徴とする画像表示体。
  19. 請求項7記載の表示方法によって、色表示面O上の一部の領域が共有された互いに異なる二つの領域のいずれか一方の領域に、特定の階調をもったカラー画像を所定の視認条件のもとで再現、表示せしめ、且つ、色表示面O上の前記二つの領域のうちの他方の領域に、前記カラー画像と同一の形状をもったカラー画像を前記視認条件と異なる視認条件のもとで前記カラー画像と異なる色調で再現、表示せしめることを特徴とする画像表示体。
  20. 請求項8記載の表示方法によって、色表示面O上の所定の領域に、特定の階調をもったカラー画像を所定の視認条件のもとで再現、表示せしめ、且つ、色表示面O上の前記領域と同一の領域に、前記カラー画像と同一の形状をもったカラー画像を前記視認条件と異なる視認条件のもとで前記カラー画像と異なる色調で再現、表示せしめることを特徴とする画像表示体。
  21. 請求項9記載の表示方法によって、色表示面O上の互いに独立する二つの領域のいずれか一方の領域に、特定の階調をもったカラー画像を所定の視認条件のもとで再現、表示せしめ、且つ、色表示面O上の前記二つの領域のうちの他方の領域に、前記カラー画像と異なる形状をもったカラー画像を前記視認条件と異なる視認条件のもとで前記カラー画像と同一の色調で再現、表示せしめることを特徴とする画像表示体。
  22. 請求項10記載の表示方法によって、色表示面O上の一部の領域が共有された互いに異なる二つの領域のいずれか一方の領域に、特定の階調をもったカラー画像を所定の視認条件のもとで再現、表示せしめ、且つ、色表示面O上の前記二つの領域のうちの他方の領域に、前記カラー画像と異なる形状をもったカラー画像を前記視認条件と異なる視認条件のもとで前記カラー画像と同一の色調で再現、表示せしめることを特徴とする画像表示体。
  23. 請求項11記載の表示方法によって、色表示面O上の互いに独立する二つの領域のいずれか一方の領域に、特定の階調をもったカラー画像を所定の視認条件のもとで再現、表示せしめ、且つ、色表示面O上の前記二つの領域のうちの他方の領域に、前記カラー画像と異なる形状をもったカラー画像を前記視認条件と異なる視認条件のもとで前記カラー画像と異なる色調で再現、表示せしめることを特徴とする画像表示体。
  24. 請求項12記載の表示方法によって、色表示面O上の一部の領域が共有された互いに異なる二つの領域のいずれか一方の領域に、特定の階調をもったカラー画像を所定の視認条件のもとで再現、表示せしめ、且つ、色表示面O上の前記二つの領域のうちの他方の領域に、前記カラー画像と異なる形状をもったカラー画像を前記視認条件と異なる視認条件のもとで前記カラー画像と異なる色調で再現、表示せしめることを特徴とする画像表示体。
  25. 請求項13記載の画像表示体を少なくとも一部に有するIDカード、通行証、登録証、入場券、出入国証などの身分、権利、資格などを証明する証書類及び紙幣、切手、印紙、株券、債券、商品券などの有価証券類。
  26. 請求項14記載の画像表示体を少なくとも一部に有するIDカード、通行証、登録証、入場券、出入国証などの身分、権利、資格などを証明する証書類及び紙幣、切手、印紙、株券、債券、商品券などの有価証券類。
  27. 請求項15記載の画像表示体を少なくとも一部に有するIDカード、通行証、登録証、入場券、出入国証などの身分、権利、資格などを証明する証書類及び紙幣、切手、印紙、株券、債券、商品券などの有価証券類。
  28. 請求項16記載の画像表示体を少なくとも一部に有するIDカード、通行証、登録証、入場券、出入国証などの身分、権利、資格などを証明する証書類及び紙幣、切手、印紙、株券、債券、商品券などの有価証券類。
  29. 請求項17記載の画像表示体を少なくとも一部に有するIDカード、通行証、登録証、入場券、出入国証などの身分、権利、資格などを証明する証書類及び紙幣、切手、印紙、株券、債券、商品券などの有価証券類。
  30. 請求項18記載の画像表示体を少なくとも一部に有するIDカード、通行証、登録証、入場券、出入国証などの身分、権利、資格などを証明する証書類及び紙幣、切手、印紙、株券、債券、商品券などの有価証券類。
  31. 請求項19記載の画像表示体を少なくとも一部に有するIDカード、通行証、登録証、入場券、出入国証などの身分、権利、資格などを証明する証書類及び紙幣、切手、印紙、株券、債券、商品券などの有価証券類。
  32. 請求項20記載の画像表示体を少なくとも一部に有するIDカード、通行証、登録証、入場券、出入国証などの身分、権利、資格などを証明する証書類及び紙幣、切手、印紙、株券、債券、商品券などの有価証券類。
  33. 請求項21記載の画像表示体を少なくとも一部に有するIDカード、通行証、登録証、入場券、出入国証などの身分、権利、資格などを証明する証書類及び紙幣、切手、印紙、株券、債券、商品券などの有価証券類。
  34. 請求項22記載の画像表示体を少なくとも一部に有するIDカード、通行証、登録証、入場券、出入国証などの身分、権利、資格などを証明する証書類及び紙幣、切手、印紙、株券、債券、商品券などの有価証券類。
  35. 請求項23記載の画像表示体を少なくとも一部に有するIDカード、通行証、登録証、入場券、出入国証などの身分、権利、資格などを証明する証書類及び紙幣、切手、印紙、株券、債券、商品券などの有価証券類。
  36. 請求項24記載の画像表示体を少なくとも一部に有するIDカード、通行証、登録証、入場券、出入国証などの身分、権利、資格などを証明する証書類及び紙幣、切手、印紙、株券、債券、商品券などの有価証券類。
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