JP5519703B2 - 切削工具用ホルダおよび切削工具、並びにそれを用いた切削加工物の製造方法 - Google Patents

切削工具用ホルダおよび切削工具、並びにそれを用いた切削加工物の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、金属部品等の切削加工に用いる切削工具用ホルダおよび切削工具、並びにそれを用いた切削加工物の製造方法に関する。
従来から、金属部品等の溝入れ加工や突切り加工等に用いる切削工具が知られている。例えば、特開2001−001204号公報の図1に示されるように、切削工具用ホルダ(以下、「ホルダ」と言うことがある。)の上部から鉛直下側に向かってネジを挿入し、ホルダの上顎を下方に押圧することによって、切削インサート(以下、「インサート」と言うことがある。)をホルダの下顎と上顎との間に固定する構成を備えている。
しかしながら、上述のような切削工具を用いて切削加工を行う場合、ネジによる押圧力が不十分でインサートを十分に固定できないおそれがあった。
また、例えば、特表2009−528175号公報の図1に示されるように、工具ホルダ10aとクランプ10bとが、ソケットボルト16を用いて固定された構成を有する切削工具が開示されている。
しかしながら、上述のような切削工具によれば、送りが大きい切削加工時に、クランプ10bから工具ホルダ10aに向かって加わる背分力によって、工具ホルダ10aとクランプ10bとの間にびびり振動が生じて、被削材に対する加工精度が低下するおそれがあった。なお、このびびり振動は、インサートやクランプ10bが破損する原因にもなりえる。
本発明の実施形態は、切削インサートを安定して固定することができる切削工具用ホルダおよび切削工具、並びにそれを用いた切削加工物の製造方法を提供する。
本発明の他の実施形態は、被削材に対する加工精度の向上を可能とする切削工具用ホルダおよび切削工具、並びにそれを用いた切削加工物の製造方法を提供する。
本発明の一の実施形態に係る切削工具用ホルダは、押圧部と挿入部とを有する押圧部材と、ホルダ本体と、第1先端領域と第1後端領域とに区分され、第1面のうち前記第1後端領域を基準にして前記第1先端領域側の部位に、前記押圧部材の前記挿入部が挿入される第1固定穴と前記押圧部材の前記押圧部によって押圧される当接部とを有する、第1固定材と、第2先端領域と第2後端領域とに区分され、前記第1固定材のうち前記第1面と異なる第2面との間において前記第2後端領域側から前記第2先端領域側に延びている固定空間が位置するように、前記第1固定材の前記第1後端領域と前記第2後端領域とが接合された、第2固定材と、を有するヘッド部材と、を備えている。そして、前記当接部は、前記第1固定穴の中心点を基準にして前記第1後端領域側に位置する第1当接部と前記第1先端領域側に位置する第2当接部とを有し、且つ、前記第1当接部の面積よりも前記第2当接部の面積の方が大きい。
本発明の他の実施形態に係る切削工具用ホルダは、押圧部と挿入部とを有する押圧部材と、前記押圧部材の前記挿入部が挿入される第1固定穴を有する、ホルダ本体と、第1先端領域と第1後端領域とに区分され、第1面のうち前記第1後端領域を基準にして前記第1先端領域側の部位に、前記押圧部材の前記押圧部によって押圧される当接部を有する、第1固定材と、第2先端領域と第2後端領域とに区分され、前記第1固定材のうち前記第1面と異なる第2面との間において前記第2後端領域側から前記第2先端領域側に延びている固定空間が位置するように、前記第1固定材の前記第1後端領域と前記第2後端領域とが接合された、第2固定材と、を有するヘッド部材と、を備えている。そして、前記当接部は、前記第1固定穴の中心点を基準にして前記第1後端領域側に位置する第1当接部と前記第1先端領域側に位置する第2当接部とを有し、且つ、前記第1当接部の面積よりも前記第2当接部の面積の方が大きい。
本発明のさらに他の実施形態に係る切削工具用ホルダは、押圧部と挿入部とを有する押圧部材と、第1先端領域と第1後端領域とに区分され、第1面のうち前記第1後端領域を基準にして前記第1先端領域側の部位に、前記押圧部材の前記挿入部が挿入される第1固定穴と前記押圧部材の前記押圧部によって押圧される当接部とを有する、第1固定材と、第2先端領域と第2後端領域とに区分され、前記第1固定材のうち前記第1面と異なる第2面との間において前記第2後端領域側から前記第2先端領域側に延びている固定空間が位置するように、前記第1固定材の前記第1後端領域と前記第2後端領域とが接合された、第2固定材と、を備えている。そして、前記当接部は、前記第1固定穴の中心点を基準にして前記第1後端領域側に位置する第1当接部と前記第1先端領域側に位置する第2当接部とを有し、且つ、前記第1当接部の面積よりも前記第2当接部の面積の方が大きい。
本発明のさらに他の実施形態に係る切削工具用ホルダは、前記ホルダ本体が、ホルダ先端領域と前記ホルダ先端領域に対して上面視で幅方向に突出している幅広部を有するホルダ後端領域とに区分され、前記ホルダ先端領域のうち前記幅広部側の側面に、第1のセレーション部と少なくとも一つの穴部とを有している。前記ヘッド部材は、第1側面に位置しており前記第1のセレーション部に嵌合している第2のセレーション部と、前記第1側面から前記第1側面の反対側に位置している第2側面へと貫通している少なくとも一つの貫通穴とを有し、ヘッド後端領域が前記幅広部のうち前記ホルダ先端領域側の端部に当接している。前記少なくとも一つの穴部の内部から前記少なくとも一つの貫通穴の内部へと跨って位置している固定部材をさらに備えている。そして、前記少なくとも一つの貫通穴の中心軸が、前記少なくとも一つの穴部の中心軸に対して、前記ホルダ本体の前記ホルダ先端領域側に偏心している。
本発明のさらに他の実施形態に係る切削工具用ホルダは、前記ホルダ本体が、ホルダ先端領域と前記ホルダ先端領域に対して上面視で幅方向に突出している幅広部を有するホルダ後端領域とに区分され、前記ホルダ先端領域のうち前記幅広部側の側面に、第1のセレーション部と少なくとも一つの穴部とを有している。前記ヘッド部材は、第1側面に位置しており前記第1のセレーション部に嵌合している第2のセレーション部と、前記第1側面から前記第1側面の反対側に位置している第2側面へと貫通している少なくとも一つの貫通穴とを有し、ヘッド後端領域が前記幅広部のうち前記ホルダ先端領域側の端部に当接している。前記少なくとも一つの穴部の内部から前記少なくとも一つの貫通穴の内部へと跨って位置している固定部材をさらに備えている。そして、前記ヘッド部材は前記固定部材によって押圧される押圧面を有し、前記押圧面は前記第1側面側から前記第2側面側に向かうにつれて前記ヘッド後端領域側に傾斜している。
本発明の実施形態に係る切削工具は、前記切削工具用ホルダと、前記固定空間において前記第1固定材および前記第2固定材に当接している被固定部、および、前記固定空間よりも前記第1先端領域側の外方に位置している切削部を有する、インサートと、を備えている。
本発明の実施形態に係る切削加工物の製造方法は、被削材を回転させる工程と、回転している前記被削材と、前記切削工具の前記切刃部と、を接触させる工程と、前記被削材と前記切削工具とを相対的に離隔させる工程と、を備えている。
本発明の一の実施形態に係る切削工具用ホルダおよび切削工具によれば、押圧部材が第1固定材を押圧する力は、第1固定材の第1後端領域側と比較して第1先端領域側において強く作用するため、押圧部材の押圧力をインサートを固定するための力として効果的に利用することができ、インサートの固定の信頼性を向上させることができる。
本発明の他の実施形態に係る切削工具用ホルダおよび切削工具によれば、貫通穴の中心軸が穴部の中心軸に対してホルダ本体のホルダ先端領域側に偏心しているため、或いは、ヘッド部材のうち固定部材に押圧される押圧面が第1側面側から第2側面側に向かうにつれてヘッド後端領域側に傾斜しているため、固定部材によってホルダ本体とヘッド部材とが固定されると、ヘッド部材はホルダ本体に対して相対的にヘッド後端領域側へ向かう力を受けて、ヘッド部材のヘッド後端領域がホルダ本体の幅広部のホルダ先端領域側の端部と強く当接するため、両者間の固定強度を向上させることができる。その結果、切削加工時に生じる背分力に起因する、ヘッド部材とホルダ本体との間のびびり振動を低減することができ、被削材に対する加工精度を向上させることが可能となる。特に、背分力が大きくなる高送り条件下において、優れた効果を奏することができる。
本発明の第1の実施形態に係る切削工具を示す分解斜視図である。 図1に示す切削工具の先端部を拡大して示す部分拡大図であり、(a)は斜視図、(b)は上面図、(c)は(b)のA−A線断面図である(押圧部材の側面図を含む)。 本発明の第2の実施形態に係る切削工具の先端部を拡大して示す部分拡大図であり、(a)は斜視図、(b)は上面図である。 図3の切削工具の変形例を示す部分拡大図であり、(a)は斜視図、(b)は上面図である。 図4の切削工具のヘッド部材を示す図であり、(a)は斜視図、(b)は上面図、(c)は側面図である。 本発明の第3の実施形態に係る切削工具の先端部を拡大して示す部分拡大図であり、(a)は斜視図、(b)は上面図、(c)は(b)のB−B線断面図である(押圧部材の側面図を含む)。 (a)および(b)は、本発明の第4の実施形態に係る切削工具を示す斜視図である。 図7の切削工具を示す図であり、(a)は側面図、(b)は上面図である。 図7に示す切削工具の先端部を拡大して示す部分拡大図であり、(a)は斜視図、(b)は上面図である。 図7に示す切削工具のホルダ本体の先端部を拡大して示す部分拡大図であり、(a)は斜視図、(b)は上面図、(c)は側面図である。 図7に示す切削工具のヘッド部材を示す図であり、(a)は斜視図、(b)は上面図、(c)は側面図である。 図7に示す切削工具を分解して先端部を示す部分分解図である。 (a)〜(c)は、本発明の一実施形態に係る切削加工物の製造方法を示す概略説明図である。 本発明に係る押圧部材の変形例を示す側面図である。
<切削工具用ホルダおよび切削工具>
(第1の実施形態)
以下、本発明の切削工具用ホルダおよび切削工具に係る第1の実施形態について、図1および図2を参照して詳細に説明する。
図1および図2に示すように、本実施形態に係る切削工具100は、大略的に、ホルダ101と、インサート102と、を備えている。ホルダ101は、第1固定材111(上顎部)と第2固定材112(下顎部)とを有するヘッド部材110と、ホルダ本体120と、押圧部材130と、を備えている。なお、本実施形態に係る切削工具100は、インサート102がホルダ101に着脱可能に取り付けられてなる、いわゆるスローアウェイ式の切削工具である。以下、各構成要素について順に説明する。
ヘッド部材110は、第1固定材111と第2固定材112とを有し、且つ、第1固定材111と第2固定材112との間にインサート102を固定保持する役割を有する。なお、ヘッド部材110は、切削工具100によって被削材の溝入れ加工等を行う際に、インサート102に追従するようにして被削材の溝の内部に進入できるような形状を備えることが好ましい。本実施形態では、図2に示すように、第1固定材111と第2固定材112との接合構造が一つの部材で構成されているが(一体化)、これに代えて、別部材である第1固定材111と第2固定材112とを例えばネジ等を用いて接合する構成としてもよい。この点については、後述の他の実施形態においても同じである。
第1固定材111および第2固定材112のうち第1固定材111は、インサート102を上方から固定する役割を有する部材である。具体的な構成としては、第1固定材111は、図2(c)に示すように、第1先端領域111cと第1後端領域111dとに区分され、第1面111aを有している。本明細書において「第1面111a」とは、第1固定材111の上面をいう。なお、図2において、第1先端領域111cなどの各領域を点線で囲って示しているが、これらの点線で囲われた部分は、各領域の位置を概略的に示すものであって、各領域を厳密に特定するものではない。この点、その他の図面においても同様である。
第1固定材111は、第1面111aのうち第1後端領域111dを基準にして第1先端領域111c側の部位に、押圧部材130の挿入部132が挿入される第1固定穴111eと押圧部材130の押圧部131によって押圧される当接部111fとを有している。本明細書において、「当接部」とは、押圧部材の押圧部による押圧に用いられる部位をいう。なお、当接部の形状と押圧部材の押圧部の形状との関係によっては、当接部の内側部分のみが押圧されており、それ以外の領域は押圧されていない場合もありえる。
本実施形態において、第1固定穴111eは、切削工具100の第1固定材111から第2固定材112に向かう上下方向(鉛直方向)に延びている。また、第1面111aの当接部111fは、第1固定穴111eの押圧部材130を挿入する方向に対して垂直な平面である。
当接部111fは、図2(b)に示すように、第1固定穴111eの中心点Pを基準にして第1後端領域111d側に位置する第1当接部111xと第1先端領域111c側に位置する第2当接部111yとを有している。本明細書において「第1固定穴111eの中心点Pを基準」とは、上面視において、第1固定穴111eの中心点Pを通り、ホルダ本体120の側面か、この側面を延長した面Sと略直交する線Lを基準にすることをいう。
本実施形態では、第1固定材111の第1面111a側から透視したときに、第1当接部111xの少なくとも一部が、インサート102を固定する固定空間140と重なっている。より具体的には、第1固定材111の第1面111a側から透視したときに、第1当接部111xの全体が固定空間140と重なっている。
一方、第2固定材112は、インサート102を下方から固定する役割を有する部材である。具体的な構成としては、第2固定材112は、図2(c)に示すように、第2先端領域112cと第2後端領域112dとに区分され、且つ、第1固定材111の第2面111bとの間において第2後端領域112d側から第2先端領域112c側に延びている固定空間140が位置するように、第1固定材111の第1後端領域111dと第2後端領域112dとが一体化されている。
本明細書において、第1先端領域および第2先端領域をまとめてヘッド先端領域と、第1後端領域および第2後端領域をまとめてヘッド後端領域と言うことがある。本実施形態においては、第1先端領域111cおよび第2先端領域112cをまとめてヘッド先端領域と、第1後端領域111dおよび第2後端領域112dをまとめてヘッド後端領域と言うことがある。また、本明細書において「第2面111b」とは、第1面111aの反対側に位置する第1固定材111の下面をいう。
押圧部材130は、図2(c)に示すように、押圧部131と挿入部132とを有している。押圧部材130は、第1固定材111の第1固定穴111eに対して矢印線Zの方向に挿入され、そして、押圧部131が第1固定材111の当接部111fを押圧する力によってヘッド部材110の第1固定材111と第2固定材112との間の固定空間140を狭くし、固定空間140に配置されたインサート102を挟んで固定する役割を有する。
本実施形態において、押圧部材130の押圧部131による当接部111fの押圧は、次のようにして行われる。すなわち、上述した第1固定材111の第1固定穴111eは、第1面111aから第2面111bまで貫通している。一方、第2固定材112は、図2(c)に示すように、固定空間140を介して第1固定穴111eと連続している第2固定穴112yをさらに有している。第2固定穴112yは、第1固定材111の第2面111bに対向する第2固定材112の表面に開口しているネジ穴である。したがって、第1固定穴111eに押圧部材130を挿通し、挿入部132の先端を、第2固定穴112yに螺合することによって、押圧部131で当接部111fを押圧することができる。
なお、押圧部材130は、押圧部131と挿入部132とを有する形状で上述した役割を発揮できるものであれば特に限定されるものではなく、例えば、クランプネジ等のネジ、ボルトとナット等が挙げられる。この点については、後述する第4、第5の実施形態における固定部材450も同様である。また、本実施形態において、押圧部材130の押圧部131は、その下方側(挿入部132側)の表面131a(当接面)が、挿入部132の中心軸に対して垂直な平面である。
インサート102は、切削部102bによって被削材を切削加工する役割を有する部材である。そして、図2(c)に示すように、インサート102は、固定空間140において第1固定材111および第2固定材112に当接している被固定部102a、および、固定空間140よりも第1先端領域111c側の外方に位置している切削部102bを有している。
ホルダ本体120は、ヘッド部材110を固定する役割を有するものである。本実施形態において、ホルダ本体120およびヘッド部材110は、互いに対向するホルダ本体120の側面とヘッド部材110の側面とを当接させた状態で、図示しないネジ部材等の固定部材を用いて互いに固定されている。
ここで、上述したように、押圧部材130の押圧部131によって押圧される当接部111fは、第1当接部111xおよび第2当接部111yを有している。そして、本実施形態では、第1当接部111xの面積よりも第2当接部111yの面積の方が大きく構成されている。すなわち、図2(b)に示すように、切削工具100を第1固定材111の第1面111aから透視したときに、第1固定材111は、押圧部131と第1面111aとが重なる当接領域111Aのうち、第1固定穴111eの中心点Pよりも第1後端領域111d側の領域に、逃げ部111zを有している。本明細書において「逃げ部111z」とは、面取り部のことをいう。本実施形態では、逃げ部111zが上述した領域に設けられているので、第1後端領域111d側における当接面積(第1当接部111xの面積)が、第1先端領域111c側における当接面積(第2当接部111yの面積)と比較して、逃げ部111zに相当する面積に応じて小さくなる。本明細書において、「当接領域」とは、当接部の一部であって、押圧部材の押圧部によって実際に押圧されている領域をいう。
本実施形態に係る切削工具100は、以上のような構成を有することから、押圧部材130が第1固定材111を押圧する力は、第1固定材111の第1後端領域111d側と比較して第1先端領域111c側において強くなるため、押圧部材130の押圧力をインサート102を固定するための力として効果的に利用することができ、インサート102の固定の信頼性を向上させることができる。
また、本実施形態では、第1固定材111のうち第1先端領域111cの幅、および第2固定材112のうち第2先端領域112cの幅が、インサート102の幅よりも小さい(図2(b)参照)。第1固定材111および第2固定材112は、インサート102を挟むヘッド先端領域の幅が、インサート102の幅よりも小さい。これにより、ヘッド部材110が、切削工具100によって被削材の溝入れ加工等を行う際に、インサート102に追従するようにして被削材の溝の内部に進入し易くなる。本明細書において「インサート102の幅」とは、切削部102bの幅うち、最も大きい幅をいう。
なお、本実施形態において、ヘッド部材110およびホルダ本体120はそれぞれ、先端領域(第1先端領域111cおよび第2先端領域112c)から後端領域(第1後端領域111dおよび第2後端領域112d)へと延びるセレーション部103を有している(図2(a)参照)。本明細書において「セレーション部」とは、ノコギリ歯状の凹凸をいう。本実施形態において、ヘッド部材110およびホルダ本体120は、互いのセレーション部103が嵌合するような状態で2つのネジ部材(固定部材)によって固定されている。この形状は、図5に示す切削工具と同一である。
具体的には、ホルダ本体120に設けられた2つのネジ穴の中心とヘッド部材110に設けられたネジ挿入孔の中心とが偏心していることから、ネジを締め付けるに伴ってヘッド部材110のヘッド後端領域がホルダ本体120の対応する拘束部に押圧される。それ故、押圧部材130によって第1固定材111を押圧する力が、ヘッド部材110とホルダ本体120とを相互に固定するために使われることなく、ヘッド部材110に対してインサート102を固定するために有効に使うことができる。なお、ヘッド部材110のセレーション部103は、第2固定材112に形成されている。
次に、本発明のホルダおよび切削工具に係るいくつかの実施形態について説明する。なお、以下の各実施形態においては、上述の第1の実施形態と同一の構成要素については説明を省略し、第1の実施形態と異なる構成要素を中心に説明を行う。
(第2の実施形態)
次に、本発明に係るホルダおよび切削工具の第2の実施形態について、図3を参照して詳細に説明する。
図3に示すように、本実施形態の切削工具200も、上述の第1の実施形態の切削工具100と同様、大略的に、ホルダ201と、インサート202と、を備えている。ホルダ201は、第1固定材211と第2固定材212とを有するヘッド部材210と、ホルダ本体220と、押圧部材230と、を備えている。
第1固定材211は、第1先端領域211cと第1後端領域211dとに区分され、第1面211aのうち第1後端領域211dを基準にして第1先端領域211c側の部位に、押圧部材230の押圧部231によって押圧される当接部211fを有している。
すなわち、本実施形態において、第1固定材211は、押圧部材230の挿入部232が挿入される第1固定穴211eを有さない。第1固定穴211eは、ホルダ本体220に形成されている。なお、本実施形態において、第1固定穴211eは、切削工具200の第1固定材211から第2固定材212に向かう上下方向(鉛直方向)に対して傾斜している。具体的には、本実施形態においては、ホルダ本体220は、ホルダ先端領域とホルダ後端領域とに区分される。そして、第1固定穴211eは、下方に向かうにつれてホルダ後端領域側に傾斜している。また、第1面211aの当接部211fは、第1固定穴211eの押圧部材230を挿入する方向に対して垂直な平面である。
本実施形態の切削工具200は、第1固定穴211eが上述のように上下方向に対して傾斜しているため、ヘッド部材210とホルダ本体220とが別部材で形成されている分割型でありながら、第1の実施形態の切削工具100と比較して大きなクランプネジ(押圧部材230)を用いることができる。
押圧部材230は、押圧部231と挿入部232とを有している。押圧部材230は、押圧部231が第1固定材211の当接部211fを押圧する力によってヘッド部材210の第1固定材211と第2固定材212との間の固定空間240を狭くし、固定空間240に配置されたインサート202を挟んで固定する役割を有する(図5(c)参照)。
本実施形態においては、押圧部材230は、挿入部232と押圧部231とが別部材に対して作用する。すなわち、挿入部232はホルダ本体220の第1固定穴211eに挿入され、押圧部231は第1固定材211の当接部211fを押圧する。
インサート202は、固定空間240において第1固定材211および第2固定材212に当接している被固定部202a、および、固定空間240よりも第1先端領域211c側の外方に位置している切削部202bを有している(図3(a)および図5(c)参照)。
上述した第1の実施形態の切削工具100との相違は、第1固定穴221がホルダ本体220に形成されている点である。それに伴い、第1固定材211の第1面211aが、隣接するホルダ本体220の表面(上面)と比較して高位である。すなわち、第1固定材211の第1面211a側から透視したときに、第1固定材211は、押圧部231と第1面211aとが重なる第1当接領域211Aを有し、ホルダ本体220は、押圧部231とホルダ本体220とが重なる第2当接領域220Aを有している。そして、側面視において、第1当接領域211Aは第2当接領域220Aよりも高位である(図3(a)参照)。これにより、インサート202を挟んで固定する際に、押圧部材230の押圧部231は、隣接するホルダ本体220の表面(上面)に当接することなく、第1固定材211の第1面211aに当接して押圧することができる。
そして、本実施形態において、当接部211fは、第1固定穴211eの中心点Pを基準にして第1後端領域211d側に位置する第1当接部211xと第1先端領域211c側に位置する第2当接部211yとを有し、且つ、第1当接部211xの面積よりも第2当接部211yの面積の方が大きく構成されている。すなわち、図3(b)に示すように、第1固定材211の第1面211aと押圧部材230の押圧部231とが重なる第1当接領域211Aにおいて、第1固定穴211eの中心点Pを基準にして第1後端領域211d側にズレた状態で所定の逃げ部211zが設けられている。これにより、第1後端領域211d側における当接面積(第1当接部211xの面積)が第1先端領域211c側における当接面積(第2当接部211yの面積)と比較して逃げ部211zのズレに相当する面積に応じて小さくなる。
本実施形態に係る切削工具200は、以上のような構成を有することから、押圧部材230が第1固定材211を押圧する力は、第1固定材211の第1後端領域211d側と比較して第1先端領域211c側において強くなるため、押圧部材230の押圧力をインサート202を固定するための力として効果的に利用することができ、インサート202の固定の信頼性を向上させることができる。
なお、本実施形態においても、ヘッド部材210およびホルダ本体220はそれぞれ、先端領域(第1先端領域211cおよび第2先端領域212c)から後端領域(第1後端領域211dおよび第2後端領域212d)へと延びるセレーション部203を有する(図3(a)および図5(a)、(c)参照)。
その他の構成は、第1の実施形態と同様であるので、説明を省略する。
(第2の実施形態の変形例)
次に、上述した第2の実施形態の変形例について、図4および図5を参照して詳細に説明する。なお、図4および図5においては、上述した図3と同一の構成部分には同一の符号を付して説明は省略する。
上述の第2の実施形態に係る切削工具200において、第1固定材211の当接部211fが有する第1当接部211xおよび第2当接部211yは同一面(平面)であったのに対して、図4および図5に示す本変形例の切削工具200’では、第1当接部211x’および第2当接部211y’が、次のように構成されている。
すなわち、本変形例では、第2当接部211y’と第1当接部211x’の第1先端領域211c側の領域211gは同一面(平面)であるが、第1当接部211x’の第1後端領域211d側の領域211hが領域211gよりも低位である。また、第2の実施形態に係る切削工具200において第1固定穴111eの中心点Pを基準にして第1後端領域211d側にズレた状態で設けられていた逃げ部211zは、本変形例では、第1固定穴111eの中心点Pに対応する位置に、すなわち第1先端領域211cおよび第1後端領域211dの中央部に設けられている。
このような構成にすることによって、押圧部材230の押圧部231は、第1当接部211x’の第1後端領域211d側の領域211hに当接することなく、第2当接部211y’および第1当接部211x’の第1先端領域211c側の領域211gに当接して押圧することができる。それ故、押圧部材230が第1固定材211を押圧する力は、第1固定材211の第1後端領域211d側と比較して第1先端領域211c側において強くなるため、押圧部材230の押圧力をインサート202を固定するための力として効果的に利用することができ、インサート202の固定の信頼性を向上させることができる。
その他の構成は、第1および第2の実施形態と同様であるので、説明を省略する。
(第3の実施形態)
次に、本発明に係るホルダおよび切削工具の第3の実施形態について、図6を参照して詳細に説明する。
図6に示すように、本実施形態の切削工具300は、大略的に、ホルダ301と、図示しないインサートと、を備えている。ホルダ301は、第1固定材311と、第2固定材312と、押圧部材330と、を備えている。すなわち、本実施形態の切削工具300は、上述した第1の実施形態の切削工具100および第2の実施形態の切削工具200におけるヘッド部材110、210とホルダ本体120、220とが一体化した構成を有する。以下、各構成要素について順に説明する。
第1固定材311および第2固定材312は、図6(c)に示すように、両者間に第2後端領域312d側から第2先端領域312c側に延びる固定空間340が位置するように、第1固定材311の第1後端領域311dと第2後端領域312dとが一体化されている。
このように一体化された状態にある第1固定材311および第2固定材312のうち、インサートを固定するための部位がヘッド部310であり、その他の部位がホルダ本体部320である。本実施形態において、固定空間340は、ヘッド部310とホルダ本体部320とに跨って位置している。また、本実施形態において、第1固定穴311eは、切削工具300の第1固定材311から第2固定材312に向かう上下方向(鉛直方向)に延びている。第2固定穴312yは、固定空間340を介して第1固定穴311eと連続している。そして、第1面311aの当接部311fは、第1固定穴311eの押圧部材330を挿入する方向に対して垂直な平面である。
ヘッド部310において、第1固定材311と第2固定材312との間にインサートを固定保持する。また、ヘッド部310は、切削工具300によって被削材の溝入れ加工等を行う際に、インサートに追従するようにして被削材の溝の内部に進入できるような形状を備えることが好ましい。
押圧部材330は、図6(c)に示すように、押圧部331と挿入部332とを有している。押圧部材330は、第1固定材311の第1固定穴311eに対して矢印線Zの方向に挿入され、そして、押圧部331が第1固定材311の当接部311fを押圧する力によってヘッド部310における第1固定材311と第2固定材312との間の固定空間340を狭くし、固定空間340に配置されたインサートを挟んで固定する役割を有する。
そして、本実施形態において、当接部311fは、第1固定穴311eの中心点Pを基準にして第1後端領域311d側に位置する第1当接部311xと第1先端領域311c側に位置する第2当接部311yとを有し、且つ、第1当接部311xの面積よりも第2当接部311yの面積の方が大きく構成されている。すなわち、図6(b)に示すように、第1固定材311の第1面311aから透視したときに、第1固定材311は、押圧部331と第1面311aとが重なる当接領域311Aのうち、第1固定穴311eの中心点Pよりも第1後端領域311d側の領域に、逃げ部311zを有している。これにより、第1後端領域311d側における当接面積(第1当接部311xの面積)が第1先端領域311c側における当接面積(第2当接部311yの面積)と比較して逃げ部311zに相当する面積に応じて小さくなる。
本実施形態に係る切削工具300は、以上のような構成を有することから、押圧部材330が第1固定材311を押圧する力は、第1固定材311の第1後端領域311d側と比較して第1先端領域311c側において強くなるため、押圧部材330の押圧力をインサートを固定するための力として効果的に利用することができ、インサートの固定の信頼性を向上させることができる。
その他の構成は、第1および第2の実施形態と同様であるので、説明を省略する。
(第4の実施形態)
次に、本発明に係るホルダおよび切削工具の第4の実施形態について、図7〜図12を参照して詳細に説明する。
図7および図8に示すように、本実施形態に係る切削工具400は、大略的に、ホルダ401と、インサート402と、を備えている。ホルダ401は、第1固定材411と第2固定材412とを有するヘッド部材410と、ホルダ本体420と、押圧部材430と、を備え、固定部材450をさらに備えている。以下、各構成要素の詳細について、順に説明する。
ヘッド部材410を構成する第1固定材411および第2固定材412のうち第1固定材411は、図11(c)に示すように、第1側面417から見た側面図において、第1先端領域411cと第1後端領域411dとに区分され、第1面411aのうち第1後端領域411dを基準にして第1先端領域411c側の部位に、押圧部材430の押圧部431によって押圧される当接部411fを有している。当接部411fは、第1固定穴411eの押圧部材430を挿入する方向に対して垂直な平面である(図9参照)。
第2固定材412は、図11(c)に示すように、第2先端領域412cと第2後端領域412dとに区分され、第1固定材411の第2面411bとの間において第2後端領域412d側から第2先端領域412c側に延びている固定空間440が位置するように、第1固定材411の第1後端領域411dと第2後端領域412dとが一体化されている。なお、本実施形態において、第1先端領域411cおよび第2先端領域412cをまとめてヘッド先端領域410aと、第1後端領域411dおよび第2後端領域412dをまとめてヘッド後端領域410bと言うことがある。
上述した第1固定材411および第2固定材412を有するヘッド部材410は、図11に示すように、第1側面417に位置し後述する第1のセレーション部423に嵌合する第2のセレーション部413と、第1側面417から第1側面417の反対側に位置する第2側面418へと貫通する2つの貫通穴414(第1貫通穴414a、第2貫通穴414b)と、を有している。そして、図9(b)に示すように、ヘッド後端領域410bが、後述するホルダ本体420の幅広部422のうちホルダ先端領域側の端部422aに当接している。
2つの貫通穴414は、いずれも第1側面417のうち第2のセレーション部413に位置していることが好ましい(図11参照)。第2のセレーション部413は、溝413aとランド413bとが交互に形成された構成を有するものであり、本実施形態では、溝413aがヘッド先端領域410a側からヘッド後端領域410b側に向かって延びている。また、側面視において、溝413aは、ホルダ本体420のホルダ先端領域側の端部422aに当接しているヘッド後端領域410bに対して、垂直方向に延びていることが好ましい。
また、ヘッド部材410は、側面視において、第2のセレーション部413の少なくとも一部が、ヘッド部材410のヘッド後端領域410bに対して下方に突出する第2下方突出部415を有することが好ましい(図11(c)および図12参照)。そして、ヘッド部材410は、側面視において、そのヘッド先端領域410aに、そのヘッド後端領域410bに対して上方に突出する上方突出部416を有し、かつ、側面視において、第2下方突出部415の後端415aは、上方突出部416の後端416aよりも、ヘッド部材410のヘッド後端領域410b側に位置することが好ましい。
ホルダ本体420は、図8(b)および図10に示すように、ホルダ先端領域420aとホルダ先端領域420aに対して上面視で幅方向に突出する幅広部422を有するホルダ後端領域420bとに区分され、ホルダ先端領域420aのうち幅広部422側の側面426に、第1のセレーション部423と2つの穴部424(第1穴部424a、第2穴部424b)とを有している。本明細書において「側面426」とは、ホルダ先端領域420aのうちヘッド部材410の第1側面417と対向する側面をいう。
2つの穴部424は、側面426のうち第1のセレーション部423に位置していることが好ましい。第1のセレーション部423は、溝423aとランド423bとが交互に形成された構成を有するものであり、本実施形態では溝423aがホルダ先端領域420a側からホルダ後端領域420b側に向かって延びている。そして、ホルダ本体420およびヘッド部材410は、ホルダ本体420の側面426に位置する第1のセレーション部423とヘッド部材410の第1側面417に位置する第2のセレーション部413とが嵌合した状態で、固定部材450を用いて相互に固定されている。また、ホルダ本体420は、側面視において、第1のセレーション部423の少なくとも一部が、ホルダ本体420のホルダ後端領域420bに対して下方に突出する第1下方突出部425を有することが好ましい。
本実施形態では、図12に示すように、ヘッド部材410の貫通穴414の中心軸A1が、ホルダ本体420の穴部424の中心軸A2に対して、ホルダ本体420のホルダ先端領域420a側に偏心している。本明細書において「中心軸が偏心する」とは、側面視において、中心軸がズレていることをいう。本実施形態では、具体的には、第1貫通穴414aの中心軸A1と第1穴部424aの中心軸A2とが偏心し、第2貫通穴414bの中心軸A1と第2穴部424bの中心軸A2とが偏心している。
すなわち、図12に示すように、ヘッド部材410の後端410cと第1貫通穴414aの中心軸A1との間の距離をX1、後端410cと第2貫通穴414bの中心軸A1との間の距離をX2とし、ホルダ本体420の幅広部422のホルダ先端領域側の端部422aと第1穴部424aの中心軸A2との間の距離をY1、端部422aと第2穴部424bの中心軸A2との間の距離をY2としたとき、X1、X2、Y1およびY2が、X1−Y1=D1(D1>0)、X2−Y2=D2(D2>0)の関係を有している。
ここで、互いの偏心方向が平行であることが好ましい。また、側面視において、偏心の方向と第1のセレーション部423の溝423aの長手方向とが平行であることが好ましい。
固定部材450は、ホルダ本体420とヘッド部材410とを固定する役割を有するものであり、本実施形態では、頭部(押圧部)451と図示しない軸部(挿入部)とを備えたネジである(図7(b)および図8(a)参照)。本実施形態において、固定部材450の挿入部は、穴部424の内部から貫通穴414の内部へと跨って位置しており、固定部材450の押圧部451は、図12に示すヘッド部材410の第2側面418のうち押圧面414cを押圧している。
以上のような本実施形態のホルダ401によれば、貫通穴414の中心軸A1が穴部424の中心軸A2に対してホルダ本体420のホルダ先端領域420a側に偏心しているため、固定部材450によってホルダ本体420とヘッド部材410とが固定されると、ヘッド部材410はホルダ本体420に対して相対的にヘッド後端領域410b側へ向かう矢印C方向の力を受ける(図8(b)、図9(b)および図12参照)。その結果、ヘッド部材410のヘッド後端領域410bがホルダ本体420の幅広部422のホルダ先端領域側の端部422aと強く当接するため、両者間の固定強度を向上させることができる。それ故、切削加工時に生じる背分力に起因する、ヘッド部材410とホルダ本体420との間のびびり振動を低減することができ、被削材に対する加工精度を向上させることが可能となる。
上述の作用についてさらに詳細に説明すると、貫通穴414の中心軸A1が穴部424の中心軸A2に対してホルダ本体420のホルダ先端領域420a側に偏心しているため、固定部材450が穴部424の内部から貫通穴414の内部へと跨って位置する場合に、固定部材450は、ホルダ本体420の穴部424の内壁のうちホルダ先端領域420a側の部位を押圧すると同時に、ヘッド部材410の貫通穴414の内壁のうちヘッド後端領域410b側の部位を押圧する。その結果、ヘッド部材410のヘッド後端領域410bがホルダ本体420の幅広部422のホルダ先端領域側の端部422aと強く当接するため、両者間の固定強度を向上させることができるのである。
また、本実施形態によれば、次のような効果を奏することが可能となる。
すなわち、第1貫通穴414aの中心軸A1と第1穴部424aの中心軸A2とが偏心し、第2貫通穴414bの中心軸A1と第2穴部424bの中心軸A2とが偏心しており、互いの偏心方向が平行であるため、2つの偏心に基づくホルダ本体420とヘッド部材410との当接力が合わさって、両者間の固定強度の更なる向上が可能となる。
また、側面視において、偏心の方向と、第1のセレーション部423を構成する溝423aの長手方向と、が平行であるため、偏心に起因して発生する力を第1のセレーション部423を介してホルダ本体420とヘッド部材410との当接力として効果的に作用させることが可能となる。
また、側面視において、第2のセレーション部413を構成する溝413aは、ヘッド部材410のヘッド後端領域410bに対して垂直方向に延びているため、偏心に起因して発生する力を、第2のセレーション部413を介してヘッド部材410のヘッド後端領域410bで効果的に受け止めることができ、ホルダ本体420とヘッド部材410との当接力として効果的に作用させることが可能となる。
また、側面視において、ホルダ本体420は、第1のセレーション部423の少なくとも一部が、ホルダ本体420のホルダ後端領域420bに対して下方に突出する第1下方突出部425を有し、且つ、側面視において、ヘッド部材410は、第2のセレーション部413の少なくとも一部が、ヘッド部材410のヘッド後端領域410bに対して下方に突出する第2下方突出部415を有するため、第1のセレーション部423と第2のセレーション部413との嵌合面積を増大させて、嵌合によるホルダ本体420とヘッド部材410との固定強度を向上させることができる。特に、切削速度が大きく、上方から下方に向けて加わる切削の主分力が大きい切削条件下において、優れた効果を奏することができる。
また、側面視において、ヘッド部材410は、そのヘッド先端領域410aに、そのヘッド後端領域410bに対して上方に突出する上方突出部416を有し、且つ、側面視において、第2下方突出部415の後端415aは、上方突出部416の後端416aよりも、ヘッド部材410のヘッド後端領域410b側に位置するため、インサート402をできるだけその先端領域側で保持して保持強度を確保しつつ、上下の突出部(第2下方突出部415、上方突出部416)によってホルダ401の撓みを抑制することができる。
また、2つの穴部424は、いずれも側面426の第1のセレーション部423に位置し、且つ、2つの貫通穴414は、いずれも第1側面417の第2のセレーション部413に位置するため、偏心に起因して発生する力を第1のセレーション部423および第2のセレーション部413によりダイレクトに伝えることが可能となり、ホルダ本体420とヘッド部材410との当接力として効果的に作用させることが可能となる。
一方、本実施形態において、上述した以外の他の構成は、第1〜第3の実施形態と同様である。すなわち、押圧部材430は、押圧部431と図示しない挿入部とを有している。本実施形態においては、押圧部材430は、挿入部と押圧部431とが別部材に対して作用する。すなわち、挿入部はホルダ本体420の第1固定穴411eに挿入され、押圧部431は第1固定材411の当接部411fを押圧する。
インサート402は、図11(c)に示すように、固定空間440において第1固定材411および第2固定材412に当接している被固定部402a、および、固定空間440よりも第1先端領域411c側の外方に位置している切削部402bを有している。
なお、本実施形態では、図9に示すように、第1固定穴411eがホルダ本体420に形成されている。それに伴い、ヘッド部材410の第1固定材411の第1面411aが、隣接するホルダ本体420の表面(上面)と比較して高位である。これにより、上述した第2の実施形態と同様の効果を奏することができる。
また、本実施形態において、当接部411fは、第1固定穴411eの中心点Pを基準にして第1後端領域411d側に位置する第1当接部411xと第1先端領域411c側に位置する第2当接部411yとを有し、且つ、第1当接部411xの面積よりも第2当接部411yの面積の方が大きく構成されている。すなわち、図9(b)に示すように、第1固定材411の第1面411aと押圧部材430の押圧部431とが重なる当接領域411Aにおいて、第1固定穴411eの中心点Pを基準にして第1後端領域411d側にズレた状態で所定の逃げ部411zが設けられている。これにより、第1後端領域411d側における当接面積(第1当接部411xの面積)が第1先端領域411c側における当接面積(第2当接部411yの面積)と比較して逃げ部411zのズレに相当する面積に応じて小さくなり、上述した各実施形態と同様の効果を奏することができる。
なお、本実施形態において、第1固定穴411eは、切削工具400の第1固定材411から第2固定材412に向かう上下方向(鉛直方向)に対して傾斜している。具体的には、第1固定穴411eは、下方に向かうにつれてホルダ後端領域420b側に傾斜している。したがって、ヘッド部材410とホルダ本体420とが別部材で形成されている分割型でありながら、上述した第2の実施形態と同様に、比較的大きなクランプネジ(押圧部材430)を用いることができる。
その他の構成は、第1〜第3の実施形態と同様であるので、説明を省略する。
(第5の実施形態)
次に、本発明に係るホルダおよび切削工具の第5の実施形態について、詳細に説明する。なお、本実施形態の基本的な構成は、上述の第4の実施形態と同一であり、下記に説明する内容を除いて、図7〜図12の構成を有する。
本実施形態のホルダは、上述の第4の実施形態と同様、ホルダ本体420、ヘッド部材410、押圧部材430、および固定部材450、を備えている。
そして、本実施形態では、ヘッド部材410は固定部材450によって押圧される押圧面414cを有し、押圧面414cは第1側面417側から第2側面418側に向かうにつれてヘッド後端領域410b側に傾斜している。これにより、上述の第4の実施形態と同様に、固定部材450によってホルダ本体420とヘッド部材410とが固定されると、ヘッド部材410はホルダ本体420に対して相対的にヘッド後端領域410b側へ向かう力を受けて、ヘッド部材410のヘッド後端領域410bがホルダ本体420の幅広部422のホルダ先端領域側の端部422aと強く当接するため、両者間の固定強度を向上させることができる。その結果、切削加工時に生じる背分力に起因する、ヘッド部材410とホルダ本体420との間のびびり振動を低減することができ、被削材に対する加工精度を向上させることが可能となる。
上述の作用についてさらに詳細に説明すると、本実施形態においても、固定部材450は、頭部(押圧部)451と図示しない軸部(挿入部)とを備えたネジである。そして、上述の通り、押圧面414cがヘッド部材410の第1側面417側から第2側面418側に向かうにつれてヘッド後端領域410b側に傾斜しているため、固定部材450の押圧部451が押圧面414cを押圧する力が、ヘッド部材410がホルダ本体420に対して相対的にヘッド後端領域410b側へ向かう力として作用する。その結果、ヘッド部材410のヘッド後端領域410bがホルダ本体420の幅広部422のホルダ先端領域側の端部422aと強く当接するため、両者間の固定強度を向上させることができる。
また、本実施形態においては、貫通穴414の中心軸A1と穴部424の中心軸A2とが同心である構成としてもよい。本実施形態は上述のような構成を有することから、中心軸A1、A2同士を偏心させることなく、押圧面414cの構成を制御することによって上述の効果を奏することができる。
また、本実施形態において、ホルダ本体420の穴部424は、第2側面418から第1側面417に向かうにつれてホルダ後端領域420b側に傾斜し、ヘッド部材410の貫通穴414は、側面426から内方に向かうにつれてヘッド後端領域410b側に傾斜するようにしてもよい。この場合においても、ホルダ本体420とヘッド部材410との固定強度を向上させることができる。
その他の構成は、第1〜第4の実施形態と同様であるので、説明を省略する。
<切削加工物の製造方法>
次に、本発明に係る切削加工物の製造方法の一実施形態について、上述した第3の実施形態に係る切削工具300を用いる場合を例に挙げ、図13を参照して詳細に説明する。
まず、図13(a)に示すように、ホルダ301にインサート302を取り付ける。取り付けたインサート302は、被固定部が固定空間340において第1固定材311と第2固定材312とに当接しており、切削部302bが固定空間340よりも第1先端領域311c側の外方に位置している。
そして、図13(a)に示すように、被削材50を回転させて切削工具300の切削部302bを被削材50に近づける。なお、切削部302bと被削材50は、相対的に近づけばよく、例えば、被削材50を切削工具300に近づけてもよい。
次いで、図13(b)に示すように、切削部302bを被削材50に接触させて被削材50を切削する。
その後、図13(c)に示すように,被削材50から切削工具300を離隔させる。なお、さらに切削加工を継続する場合は、被削材50を回転させた状態を保持して、被削材50の異なる箇所に切削工具300の切削部302bを接触させる工程を繰り返す。
以上のようにして、被削材50を切削することによって、所望の切削加工物を得ることができる。また、本実施形態では、ホルダ301に対してインサート302を安定して固定できているため、被削材50に対して長期に渡り安定した切削加工を施すことができる。
なお、第3の実施形態に係る切削工具300に代えて、上述した他の実施形態に係る切削工具を用いても、同様の効果を奏することができる。特に、第4、第5の実施形態に係る切削工具を用いると、ヘッド部材410およびホルダ本体420の固定強度が高いため、切削加工時に生じる背分力に起因するヘッド部材410とホルダ本体420との間のびびり振動を低減し、加工精度を向上させることが可能となる。
以上、本発明に係るいくつかの実施形態について説明したが、本発明は以上の実施形態に限定されるものではなく、請求の範囲に記載の範囲内において、種々の改善や変更が可能である。
例えば、上述の各実施形態の切削工具における構成を、相互に変更或いは組み合わせてもよい。一例として、第1の実施形態の切削工具におけるセレーション構造を第4の実施形態におけるセレーション構造に変更してもよく、その他の変更或いは組み合わせについても同様である。
また、上述の実施形態においては、溝入れ加工用の切削工具を例にして示したが、本発明の目的を逸脱しない限り、倣い加工、端面溝加工、横引き加工、内径加工および突っ切り加工等の他の加工用の切削工具に適用してもよい。
また、上述の第1の実施形態において、押圧部材130の押圧部131は、その下方側(挿入部132側)の表面131a(当接面)が挿入部132の中心軸に対して垂直な平面としたが、表面131aを傾斜面にしてもよい。具体例を挙げると、図14に示す押圧部材130’では、押圧部131’の下方側(挿入部132側)の表面131b(当接面)が、挿入部132の中心軸に対して所定の傾斜角度で傾斜している。表面131bの傾斜角度を調整すると、第1固定材111の当接部111fの面積を制御することが可能となり、それによってインサート102の固定の信頼性を向上させることができる。
また、上述の第2の実施形態において、第1固定穴211eは、切削工具200の第1固定材211から第2固定材212に向かう上下方向(鉛直方向)に対して、下方に向かうにつれてホルダ後端領域側に傾斜するようにしたが、これに代えて、下方に向かうにつれてホルダ本体220側に傾斜するようにしてもよい。当該傾斜を制御することによって、第1固定材211の当接部211fの面積を制御することが可能となり、それによってインサート202の固定の信頼性を向上させることができる。

Claims (10)

  1. 押圧部と挿入部とを有する押圧部材と、
    前記押圧部材の前記挿入部が挿入される第1固定穴を有する、ホルダ本体と、
    第1先端領域と第1後端領域とに区分され、第1面のうち前記第1後端領域を基準にして前記第1先端領域側の部位に、前記押圧部材の前記押圧部によって押圧される当接部を有する、第1固定材と、第2先端領域と第2後端領域とに区分され、前記第1固定材のうち前記第1面と異なる第2面との間において前記第2後端領域側から前記第2先端領域側に延びている固定空間が位置するように、前記第1固定材の前記第1後端領域と前記第2後端領域とが接合された、第2固定材と、を有するヘッド部材と、を備える切削工具用ホルダであって、
    前記第1固定材の前記第1面側から透視したときに、前記第1固定材は、前記押圧部と前記第1面とが重なる第1当接領域を有し、前記ホルダ本体は、前記押圧部と前記ホルダ本体とが重なる第2当接領域を有し、側面視において前記第1当接領域は前記第2当接領域よりも高位であって、前記第1当接領域と前記第2当接領域との間に段差が形成され、
    前記当接部は、前記第1固定穴の中心点を基準にして前記第1後端領域側に位置する第1当接部と前記第1先端領域側に位置する第2当接部とを有し、且つ、前記第1当接部の面積よりも前記第2当接部の面積の方が大きく、
    前記ホルダ本体は、ホルダ先端領域と前記ホルダ先端領域に対して上面視で幅方向に突出している幅広部を有するホルダ後端領域とに区分され、前記ホルダ先端領域のうち前記幅広部側の側面に、第1のセレーション部と少なくとも一つの穴部とを有し、
    前記ヘッド部材は、第1側面に位置しており前記第1のセレーション部に嵌合している第2のセレーション部と、前記第1側面から前記第1側面の反対側に位置している第2側面へと貫通している少なくとも一つの貫通穴とを有し、ヘッド後端領域が前記幅広部のうち前記ホルダ先端領域側の端部に当接しており、
    前記少なくとも一つの穴部の内部から前記少なくとも一つの貫通穴の内部へと跨って位置している固定部材をさらに備え、
    前記少なくとも一つの貫通穴の中心軸が、前記少なくとも一つの穴部の中心軸に対して、前記ホルダ本体の前記ホルダ先端領域側に偏心している、切削工具用ホルダ。
  2. 前記少なくとも一つの貫通穴は第1貫通穴および第2貫通穴を有し、且つ、前記少なくとも一つの穴部は第1穴部および第2穴部を有し、
    前記第1貫通穴の中心軸と前記第1穴部の中心軸とが偏心し、且つ、前記第2貫通穴の中心軸と前記第2穴部の中心軸とが偏心しており、互いの偏心方向が平行である、請求項に記載の切削工具用ホルダ。
  3. 側面視において、前記偏心の方向と、前記第1のセレーション部を構成する溝の長手方向と、が平行である、請求項またはに記載の切削工具用ホルダ。
  4. 側面視において、前記ホルダ本体は、前記第1のセレーション部の少なくとも一部が、前記ホルダ本体の前記ホルダ後端領域に対して下方に突出している第1下方突出部を有し、
    側面視において、前記ヘッド部材は、前記第2のセレーション部の少なくとも一部が、前記ヘッド部材の前記ヘッド後端領域に対して下方に突出している第2下方突出部を有する、請求項のいずれかに記載の切削工具用ホルダ。
  5. 側面視において、前記ヘッド部材は、そのヘッド先端領域に、その前記ヘッド後端領域に対して上方に突出している上方突出部を有し、
    側面視において、前記第2下方突出部の後端は、前記上方突出部の後端よりも、前記ヘッド部材の前記ヘッド後端領域側に位置している、請求項に記載の切削工具用ホルダ。
  6. 前記少なくとも一つの穴部は、前記側面の前記第1のセレーション部に位置しており、
    前記少なくとも一つの貫通穴は、前記第1側面の前記第2のセレーション部に位置している、請求項のいずれかに記載の切削工具用ホルダ。
  7. 押圧部と挿入部とを有する押圧部材と、
    前記押圧部材の前記挿入部が挿入される第1固定穴を有する、ホルダ本体と、
    第1先端領域と第1後端領域とに区分され、第1面のうち前記第1後端領域を基準にして前記第1先端領域側の部位に、前記押圧部材の前記押圧部によって押圧される当接部を有する、第1固定材と、第2先端領域と第2後端領域とに区分され、前記第1固定材のうち前記第1面と異なる第2面との間において前記第2後端領域側から前記第2先端領域側に延びている固定空間が位置するように、前記第1固定材の前記第1後端領域と前記第2後端領域とが接合された、第2固定材と、を有するヘッド部材と、を備える切削工具用ホルダであって、
    前記第1固定材の前記第1面側から透視したときに、前記第1固定材は、前記押圧部と前記第1面とが重なる第1当接領域を有し、前記ホルダ本体は、前記押圧部と前記ホルダ本体とが重なる第2当接領域を有し、側面視において前記第1当接領域は前記第2当接領域よりも高位であって、前記第1当接領域と前記第2当接領域との間に段差が形成され、
    前記当接部は、前記第1固定穴の中心点を基準にして前記第1後端領域側に位置する第1当接部と前記第1先端領域側に位置する第2当接部とを有し、且つ、前記第1当接部の面積よりも前記第2当接部の面積の方が大きく、
    前記ホルダ本体は、ホルダ先端領域と前記ホルダ先端領域に対して上面視で幅方向に突出している幅広部を有するホルダ後端領域とに区分され、前記ホルダ先端領域のうち前記幅広部側の側面に、第1のセレーション部と少なくとも一つの穴部とを有し、
    前記ヘッド部材は、第1側面に位置しており前記第1のセレーション部に嵌合している第2のセレーション部と、前記第1側面から前記第1側面の反対側に位置している第2側面へと貫通している少なくとも一つの貫通穴とを有し、ヘッド後端領域が前記幅広部のうち前記ホルダ先端領域側の端部に当接しており、
    前記少なくとも一つの穴部の内部から前記少なくとも一つの貫通穴の内部へと跨って位置している固定部材をさらに備え、
    前記ヘッド部材は前記固定部材によって押圧される押圧面を有し、前記押圧面は前記第1側面側から前記第2側面側に向かうにつれて前記ヘッド後端領域側に傾斜している、切削工具用ホルダ。
  8. 前記少なくとも一つの貫通穴の中心軸と、前記少なくとも一つの穴部の中心軸とは同心である、請求項に記載の切削工具用ホルダ。
  9. 請求項1または7に記載の切削工具用ホルダと、
    前記固定空間において前記第1固定材および前記第2固定材に当接している被固定部、および、前記固定空間よりも前記第1先端領域側の外方に位置している切削部を有する、インサートと、を備える、切削工具。
  10. 被削材を回転させる工程と、
    回転している前記被削材と、請求項に記載の前記切削工具の前記切刃部と、を接触させる工程と、
    前記被削材と前記切削工具とを相対的に離隔させる工程と、
    を備える、切削加工物の製造方法。
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