JP5519511B2 - 試料採取用具 - Google Patents

試料採取用具 Download PDF

Info

Publication number
JP5519511B2
JP5519511B2 JP2010527765A JP2010527765A JP5519511B2 JP 5519511 B2 JP5519511 B2 JP 5519511B2 JP 2010527765 A JP2010527765 A JP 2010527765A JP 2010527765 A JP2010527765 A JP 2010527765A JP 5519511 B2 JP5519511 B2 JP 5519511B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
movable member
container
stick
sampling
filter
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2010527765A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2010026913A1 (ja
Inventor
幸司 奥村
敏彦 原田
和也 池谷
益史 小池
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Arkray Inc
Original Assignee
Arkray Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Arkray Inc filed Critical Arkray Inc
Priority to JP2010527765A priority Critical patent/JP5519511B2/ja
Publication of JPWO2010026913A1 publication Critical patent/JPWO2010026913A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5519511B2 publication Critical patent/JP5519511B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B10/00Other methods or instruments for diagnosis, e.g. instruments for taking a cell sample, for biopsy, for vaccination diagnosis; Sex determination; Ovulation-period determination; Throat striking implements
    • A61B10/0038Devices for taking faeces samples; Faecal examination devices
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01LCHEMICAL OR PHYSICAL LABORATORY APPARATUS FOR GENERAL USE
    • B01L3/00Containers or dishes for laboratory use, e.g. laboratory glassware; Droppers
    • B01L3/50Containers for the purpose of retaining a material to be analysed, e.g. test tubes
    • B01L3/502Containers for the purpose of retaining a material to be analysed, e.g. test tubes with fluid transport, e.g. in multi-compartment structures
    • B01L3/5029Containers for the purpose of retaining a material to be analysed, e.g. test tubes with fluid transport, e.g. in multi-compartment structures using swabs
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B10/00Other methods or instruments for diagnosis, e.g. instruments for taking a cell sample, for biopsy, for vaccination diagnosis; Sex determination; Ovulation-period determination; Throat striking implements
    • A61B10/0096Casings for storing test samples
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01LCHEMICAL OR PHYSICAL LABORATORY APPARATUS FOR GENERAL USE
    • B01L2300/00Additional constructional details
    • B01L2300/06Auxiliary integrated devices, integrated components
    • B01L2300/0681Filter
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01LCHEMICAL OR PHYSICAL LABORATORY APPARATUS FOR GENERAL USE
    • B01L2400/00Moving or stopping fluids
    • B01L2400/04Moving fluids with specific forces or mechanical means
    • B01L2400/0475Moving fluids with specific forces or mechanical means specific mechanical means and fluid pressure
    • B01L2400/0478Moving fluids with specific forces or mechanical means specific mechanical means and fluid pressure pistons
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01LCHEMICAL OR PHYSICAL LABORATORY APPARATUS FOR GENERAL USE
    • B01L2400/00Moving or stopping fluids
    • B01L2400/06Valves, specific forms thereof
    • B01L2400/0677Valves, specific forms thereof phase change valves; Meltable, freezing, dissolvable plugs; Destructible barriers
    • B01L2400/0683Valves, specific forms thereof phase change valves; Meltable, freezing, dissolvable plugs; Destructible barriers mechanically breaking a wall or membrane within a channel or chamber
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01LCHEMICAL OR PHYSICAL LABORATORY APPARATUS FOR GENERAL USE
    • B01L3/00Containers or dishes for laboratory use, e.g. laboratory glassware; Droppers
    • B01L3/50Containers for the purpose of retaining a material to be analysed, e.g. test tubes
    • B01L3/508Containers for the purpose of retaining a material to be analysed, e.g. test tubes rigid containers not provided for above
    • B01L3/5082Test tubes per se
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N1/00Sampling; Preparing specimens for investigation
    • G01N1/28Preparing specimens for investigation including physical details of (bio-)chemical methods covered elsewhere, e.g. G01N33/50, C12Q
    • G01N1/38Diluting, dispersing or mixing samples

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Heart & Thoracic Surgery (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Medical Informatics (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Surgery (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Hematology (AREA)
  • Clinical Laboratory Science (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Sampling And Sample Adjustment (AREA)
  • Investigating Or Analysing Biological Materials (AREA)

Description

本発明は、糞便などの試料を採取して検査に供するのに用いられる試料採取用具に関する。
試料採取用具の具体例として、特許文献1〜3に記載されたものがある。これらの文献に記載された試料採取用具は、ともに糞便採取用具であり、糞便の懸濁用の液体が収容されている容器と、糞便採取用スティックと、フィルタとを備えている。前記糞便採取用スティックは、前記容器内に差し込むことが可能であり、この差し込み操作により、前記糞便採取用スティックによって採取された糞便が前記液体中に拡散する。前記フィルタは、糞便が拡散した液体(糞便懸濁液)を濾過し、この液体中に存在する糞便の固形成分を除去するためのものである。前記フィルタによって濾過された液体は、たとえば自動分析装置の吸引ノズルによって吸引され、分析処理に供される。
前記フィルタを利用して前記液体を濾過するための手段として、特許文献1においては、たとえば自動分析装置の吸引ノズルを前記フィルタに当接させ、かつ前記吸引ノズルを利用して前記フィルタを前記容器内に押し込むようにしている。特許文献2においては、前記フィルタを筒状部材に保持させ、かつこの筒状部材を前記容器にスライド可能に嵌合させている。前記筒状部材がスライド操作されて、前記フィルタが前記容器内に押し込まれると、前記液体は前記フィルタを通過する。特許文献3においては、前記液体を濾過するための手段として、遠心処理装置が用いられている。試料採取用具を遠心処理装置にセットして高速回転させると、その際の遠心力により、前記液体は前記フィルタを通過する。
しかしながら、前記従来技術においては、次に述べるように、改善すべき点がある。
すなわち、特許文献1においては、自動分析装置の吸引ノズルを利用してフィルタを容器内に押し込む場合、前記吸引ノズルを前記フィルタに直接当接させることとなる。これでは、前記吸引ノズルとの当接に起因して前記フィルタが破損し、前記フィルタを適切に前記容器内に押し込むことができない事態が生じ得る。仮に、前記フィルタを前記容器内に押し込むことができたとしても、前記フィルタに破損部分が生じたのでは、この破損部分を液体(糞便懸濁液)がそのまま通過することとなり、前記液体が適切に濾過されないこととなる。このようなことから、特許文献1においては、フィルタとして、機械的強度が高く、容易に破損しない材質のものを用いる必要があり、強度の低いフィルタを用いることができないという不具合がある。
特許文献2においては、フィルタを保持する筒状部材を、容器にスライド可能に外嵌させているために、前記筒状部材は、比較的大きなサイズとなる。したがって、試料採取用具の全体の小型化を図る上で、改善の余地がある。
特許文献3においては、液体(糞便懸濁液)を濾過する場合に、遠心処理装置を用いねばならない。したがって、分析処理を行なう業者は、遠心処理装置を準備しておく必要があり、その負担が大きいものとなっていた。
特開2005−114654号公報 特許第3718017号公報 特開2007−170979号公報
本発明は、前記したような不具合を適切に抑制または解消することが試料採取用具を提供することを、その課題としている。
上記の課題を解決するため、本発明では、次の技術的手段を講じている。
本発明の第1の側面により提供される試料採取用具は、試料の懸濁用または希釈用の液体が収容された収容部を有し、かつこの収容部に試料採取用スティックを配置させることが可能とされた容器と、この容器内に設けられたフィルタと、を備えている、試料採取用具であって、前記容器内において所定方向に移動させることが可能であり、かつ前記所定方向に移動したときに、前記液体を押して前記フィルタに通過させる機能を有する可動部材を、さらに備えており、前記可動部材は、前記フィルタとは分離して設けられ、かつ前記容器の外部から押圧して移動させることが可能であることを特徴としている。
好ましくは、前記容器の内部には、仕切り壁を隔てて隣り合う第1および第2の領域が形成されており、前記第1の領域には、前記フィルタが配されており、前記可動部材が移動することにより前記液体が前記フィルタを通過したときには、前記フィルタを通過した液体の少なくとも一部が前記仕切り壁を越えて前記第2の領域に流れ込んでこの第2の領域に溜められる。
好ましくは、前記可動部材は、前記第2の領域にスライド可能に嵌入され、かつ上方から押圧されたときには下降して前記液体を前記フィルタに通過させるように押すことが可能であり、前記フィルタを通過した液体が前記第2の領域に流れ込んだときには、この液体を前記可動部材上に溜めることが可能である。
好ましくは、前記可動部材は、前記第2の領域とは異なる箇所に設けられており、前記第2の領域は、その底部が前記容器の一部または前記容器とは別体の固定部材によって塞がれた形態とされ、前記フィルタを通過した液体が前記第2の領域に流れ込んだときには、この液体を前記底部上に溜めることが可能である。
本発明の第2の側面により提供される試料採取用具は、試料の懸濁用または希釈用の液体が収容された収容部を有し、かつこの収容部に試料採取用スティックを配置させることが可能とされた容器と、この容器内に設けられたフィルタと、を備えている、試料採取用具であって、前記容器内において所定方向に移動させることが可能であり、かつ前記所定方向に移動したときに、前記液体を押して前記フィルタに通過させる機能を有する可動部材と、前記試料採取用スティックが前記容器内に差し込まれた状態において、前記試料採取用スティックを前記可動部材に連結することが可能な連結手段と、をさらに備えており、前記フィルタは、前記可動部材に保持されており、前記連結手段を介して前記試料採取用スティックが前記可動部材に連結された状態において、前記試料採取用スティックを動作させることにより前記可動部材を前記所定方向に移動させることが可能な構成とされていることを特徴としている。
好ましくは、前記連結手段は、前記可動部材および前記試料採取用スティックに設けられた一組のネジ部を含んでおり、前記試料採取用スティックは、前記容器内に差し込まれた状態において前記可動部材に向けての前進操作および回転操作が可能であり、かつこれらの操作を行なうことによって前記一組のネジ部を螺合させることが可能である。
好ましくは、前記連結手段は、前記可動部材および前記試料採取用スティックのうち、一方に設けられた凹部と、他方に設けられ、かつ前記可動部材に向けて前記試料採取用スティックを前進させたときに前記凹部に嵌入可能な凸部と、を含んでおり、前記凹部は、局所的に幅が狭くされた括れ部を有しており、前記凸部は、前記凹部に嵌入したときに、前記凹部からの抜け止めが図られるように前記括れ部に係合する膨出部を有している。
本発明の第3の側面により提供される試料採取用具は、試料の懸濁用または希釈用の液体が収容された収容部を有し、かつこの収容部に試料採取用スティックを配置させることが可能とされた容器と、この容器内に設けられたフィルタと、を備えている、試料採取用具であって、前記容器内において所定方向に移動させることが可能であり、かつ前記所定方向に移動したときに、前記液体を押して前記フィルタに通過させる機能を有する可動部材と、前記容器内に配され、かつ前記可動部材を前記所定方向に移動させる力を発生させるための動力発生要素と、をさらに具備しており、前記可動部材は、前記フィルタとは分離して設けられ、前記動力発生要素の発動は、前記容器の外部における所定の操作もしくは動作により、または前記試料採取用スティックの操作により行なわせることが可能とされていることを特徴としている。
好ましくは、前記動力発生要素は、前記可動部材の少なくとも一部を構成する磁石または磁化されていない強磁性体であり、前記磁石または前記強磁性体に対して前記容器の外部または前記試料採取用スティックから磁力を作用させることにより、前記可動部材を前記所定方向に移動させることが可能である。
好ましくは、前記可動部材は、前記容器内に前記収容部とは区画された空間部を形成するように設けられ、前記動力発生要素は、前記空間部に収容されたガス発生用物質であり、このガス発生用物質がガスを発生させたときのガス圧によって前記可動部材が前記所定方向に移動可能である。
本発明の第4の側面により提供される試料採取用具は、試料の懸濁用または希釈用の液体が収容された収容部を有し、かつこの収容部に試料採取用スティックを配置させることが可能とされた容器と、この容器内に設けられたフィルタと、を備えている、試料採取用具であって、前記容器内において所定方向に移動させることが可能であり、かつ前記所定方向に移動したときに、前記液体を押して前記フィルタに通過させる機能を有する可動部材を、さらに備えており、前記可動部材は、前記試料採取用スティックとの係合が可能であり、前記試料採取用スティックは、前記容器内に差し込まれた状態において回転および移動の少なくとも1つの動作を行なわせる操作が可能とされており、前記操作が行なわれて前記試料採取用スティックが動作したときには、前記可動部材が前記動作に連動して前記所定方向に移動するように構成されていることを特徴としている。
好ましくは、前記可動部材の外周面および前記容器の内周面には、互いに螺合する一組のネジ部が設けられ、前記試料採取用スティックは、前記容器内に差し込まれているときには、前記可動部材に設けられている貫通孔に挿通し、前記可動部材に対して前記所定方向への相対移動が可能であるとともに、前記可動部材に対する相対回転が阻止された状態とされ、前記試料採取用スティックを回転させたときには、前記一組のネジ部のネジ送り作用によって前記可動部材が前記所定方向に移動可能である。
好ましくは、前記試料採取用スティックは、前記容器内に差し込まれているときには、前記可動部材に設けられている貫通孔に挿通しており、前記試料採取用スティックが前記容器内への差し込み方向に所定量以上前進させられたときには、前記可動部材と前記試料採取用スティックとが係合して前記可動部材が前記試料採取用スティックに連動して前進する。
本発明のその他の特徴および利点は、添付図面を参照して以下に行なう発明の実施の形態の説明から、より明らかになるであろう。
本発明に係る試料採取用具の一例を示す断面図である。 図1のII−II断面図である。 図3Aおよび図3Bは、図1に示された試料採取用具が具備する可動部材の詳細な構造の具体例を示す要部断面図である。 図4Aおよび図4Bは、図1に示す試料採取用具の使用状態を示す断面図である。 図5Aは、本発明に係る試料採取用具の他の例を示す断面図であり、図5Bは、その使用状態を示す断面図である。 図6Aは、本発明に係る試料採取用具の他の例を示す断面図であり、図Bは、その使用状態を示す断面図である。 本発明に係る試料採取用具の他の例を示す断面図である。 図8Aは、本発明に係る試料採取用具の他の例を示す断面図であり、図8Bは、その使用状態を示す断面図である。 本発明に係る試料採取用具の他の例を示す断面図である。 図10Aは、図9に示された試料採取用具が具備する可動部材の平面図であり、図10Bは、図10AのXB−XB断面図である。 図11Aおよび図11Bは、図9に示された試料採取用具の使用状態を示す断面図である。 図12Aは、本発明に係る試料採取用具の他の例を示す要部断面図であり、図12Bおよび図12Cは、その使用状態を示す要部断面図である。 図13Aは、本発明に係る試料採取用具の他の例を示す断面図であり、図13Bは、その使用状態を示す断面図である。 本発明に係る試料採取用具の他の例を示す断面図である。 図15Aおよび図15Bは、図14に示された試料採取用具の使用状態を示す断面図である。 本発明に係る試料採取用具の他の例を示す要部断面図である。 本発明に係る試料採取用具の他の例を示す断面図である。 図18Aおよび図18Bは、図17に示された試料採取用具の使用状態を示す断面図である。 図19Aは、本発明に係る試料採取用具の他の例を示す要部断面図であり、図19Bは、その作用を示す要部断面図である。 本発明に係る試料採取用具の他の例を示す要部断面図である。 本発明に係る試料採取用具の他の例を示す断面図である。 図21のXXII−XXII断面図である。 図21に示された試料採取用具の使用状態を示す断面図である。 図24Aは、本発明に係る試料採取用具の他の例を示す断面図であり、図24Bは、その使用状態を示す断面図である。
以下、本発明の好ましい実施の形態について、図面を参照して具体的に説明する。
本発明に係る試料採取用具の代表的な類型としては、第1ないし第4の類型がある。以下、これらを順次説明していく。
〔第1の類型の試料採取用具〕
第1の類型の試料採取用具は、フィルタとは分離した可動部材を備えている。この可動部材が容器の外部から押圧されて移動することにより、前記フィルタを利用した所定の液体の濾過が行なわれる。
図1〜図4は、このような第1の類型の試料採取用具の一例を示している。以降の説明において、上下方向や水平方向などの方向は、図面の記載にしたがったものとする。図1によく表われているように、本実施形態の試料採取用具S1は、容器1、試料採取用スティック2、フィルタ3、および可動部材4を具備している。
容器1は、合成樹脂製であり、その内部には試料の懸濁用または希釈用の液体5が収容された収容部10が形成されている。液体5は、たとえば滅菌蒸留水あるいは生理食塩水である。容器1内の上部寄りの位置には、上下方向に延びた仕切り壁11が設けられ、かつこの仕切り壁11を隔てて隣り合う第1および第2の領域13A,13Bが区画形成されている。図2に示すように、仕切り壁11は、容器1の周壁部12に繋がっており、これら仕切り壁11および周壁部12は、第1および第2の領域13A,13Bをそれぞれ規定する2つの筒状部19A,19Bを構成している。第1の領域13Aには、フィルタ3が配されている。第2の領域13Bには、可動部材4が配されている。
フィルタ3は、試料の分析に不要な成分を除去するためのものであり、第1の領域13Aの上部寄りの位置に固定して取り付けられている。試料がたとえば糞便であって、便潜血検査あるいは癌細胞検査を行なう場合、フィルタ3は、糞便中の繊維物質などの固形物や、未消化物を除去するのに役立つ。フィルタ3の具体例としては、多孔質体、濾紙、スポンジ、脱脂綿、織布、不織布、ペーパーフィルタ、プラスチックフィルタ、ガラス繊維、海綿、焼結成形体、あるいは細かい目の金網が挙げられる。前記多孔質体の具体例としては、ポリエチレンやポリプロピレンなどの合成樹脂から形成されるものが挙げられる。フィルタ3の平均孔径は、限定されないが、たとえば1〜1000μmである。フィルタ3の下方には、シールド材9が配されており、通常時において液体5がフィルタ3に向けて進行することは阻止されている。前記シールド材9は、たとえばアルミラミネートシートである。
試料採取用スティック2の基端部は、容器1の下部に螺合装着される蓋体20に支持されている。この試料採取用スティック2の先端部およびその周辺部は、外周面が凹凸状に形成された試料採取部21aである。試料採取用スティック2は、容器1の下部開口部14aから容器1内に差し込み可能である。この差し込み状態において、蓋体20によって下部開口部14aが閉塞される。加えて、前記差し込み状態においては、試料採取用スティック2の先端がシールド材9の下方近傍に配置される。蓋体20のうち、試料採取用スティック2に連結された連結部20aは、上下方向に弾性復元力を伴って撓み変形可能である。この連結部20aを矢印N2に示す上向きに押圧すると、図4Aに示すように、試料採取用スティック2の先端部によってシールド材9の一部を突き破ることができる。容器1内の下部には、余剰試料排除部材25が設けられている。この余剰試料排除部材25は、試料採取用スティック2を容器1内に差し込む際に、試料採取部21aに付着している余剰の試料を排除する役割を果たす。
可動部材4は、液体5を押すピストンとしての役割を果たすものであり、比較的硬質の合成樹脂製である。この可動部材4は、第2の領域13Bの上部寄りに配されており、上方から下向きに所定以上の力で押圧されたときには、筒状部19Bの内周面19B’に沿って下降する。図1および図4においては、可動部材4の形態が簡略して記載されているが、可動部材4は、好ましくは、たとえば図3Aまたは図3Bに示すような構成である。図3Aに示す構成においては、可動部材4の外周面に、複数条の膨出部40が形成されている。可動部材4の下降時には、複数条の膨出部40が筒状部19Bの内周面19B’に摺接し、シール機能を発揮する。より好ましくは、各膨出部40は弾性変形可能である。一方、図3Bに示す構成においては、可動部材4の外周面に、弾性部材からなる複数のOリング40aが嵌合装着されている。可動部材4の下降時には、複数のOリング40aが内周面19B’に摺接し、シール機能を発揮する。図3Aまたは図3Bに示すような構成は、後述する他の実施形態の可動部材4A〜4Mについても適用することができる。
容器1の上部には蓋7によって閉塞される開口部14bが形成されており、蓋7を取り外した際には、可動部材4の上方が開放状態となる。このことにより、図4Aおよび図4Bに示すように、容器1の上方から自動分析装置(図示略)の吸引ノズル8を下降させて可動部材4を押圧することが可能である。
可動部材4が下降すると、収容部10の液体5は押される。したがって、図4Bに示すように、シールド材9を予め破損させておけば、液体5の一部はフィルタ3を上向きに通過することとなる。フィルタ3の上面から仕切り壁11の上端までの高さHは、比較的小さい寸法である。液体5の濾過量が所定以上になると、フィルタ3を通過した液体5’は、図4Bの矢印N1で示すように、仕切り壁11の上端を越えて可動部材4上に流れ込み、この可動部材4上に溜められるようになっている。
次に、試料採取用具S1の作用について説明する。
まず、糞便を試料として採取する場合、試料採取用スティック2を容器1から抜き外し、試料(図示略)を試料採取部21aに付着させる。その後は、試料採取用スティック2を元通りに容器1内に差し込む。このことにより、試料採取部21aに付着していた試料の一部は液体5中に拡散し、液体5は懸濁液となる。試料の拡散を促進する手段として、たとえば試料採取用スティック2を容器1内に差し込んだまま水平方向に振ることが可能な構成とすることもできる。
次いで、便潜血検査あるいは癌細胞検査などの試料検査を行なう場合には、図4Aを参照して説明したように、まず試料採取用スティック2を利用してシールド材9の一部を破損させる。また、蓋7を容器1から取り外す。このような状態において、試料採取用具S1を自動分析装置(図示略)の所定位置にセットする。分析処理に際しては、前記自動分析装置の昇降自在な吸引ノズル8を利用し、図4Bに示すように可動部材4を押圧して下降させる。この動作により、既述したように、液体5(試料の懸濁液)はフィルタ3を上向きに通過する。フィルタ3によって濾過された液体5’が所定以上の量になると、この液体5’は仕切り壁11の上部を越えて可動部材4上に流れ込み溜められる。したがって、この液体5’を吸引ノズル8によってそのまま吸引し、前記自動分析装置に取り込むことができる。
前記したように、この試料採取用具S1においては、フィルタ3を吸引ノズル8によって押圧する必要はなく、フィルタ3は固定されたままでかまわない。したがって、フィルタ3としては、機械的強度が比較的弱いものを用いることができる利点が得られる。一方、可動部材4は、吸引ノズル8によって押圧された際に第2の領域13Bにおいて液体5を押すように下降する構成であればよいため、その構造は単純なものとすることができる。加えて、可動部材4を小サイズに形成することもできる。したがって、試料採取用具S1の小型化ならびに製造コストの低減化を好適に図ることもできる。さらに、この試料採取用具S1においては、フィルタ3を通過した液体5’が可動部材4上に流れ込み、これが可動部材4を押圧下降させている吸引ノズル8によってそのまま吸引されるために、可動部材4を押圧するための専用の手段を別途設ける必要はなく、その構成は合理的である。
図5A〜図8Bは、第1の類型の試料採取用具の他の例を示している。これらの図において、前記実施形態と同一または類似の要素には、前記実施形態と同一の符号を付している。この点については、後述する図9〜図24Bについても同様であり、先に述べた実施形態と重複する事項についての説明は省略する。
図5Aに示す試料採取用具S2においては、容器1A内の上部に、フィルタ3Aが嵌入して固定された筒状部70が設けられている。この筒状部70は、たとえば容器1Aの上部に装着された蓋7Aに設けられている。シールド材9は、筒状部70の下部に設けられている。筒状部70と容器1Aの周壁部12との間に形成された空間部15には、リング状に形成された可動部材4Aがスライド可能に嵌入されている。蓋7Aのうち、可動部材4Aの上方には、複数の孔部71が上下方向に貫通して設けられている。蓋7Aの上面には、複数の孔部71や筒状部70の上部開口を塞ぐカバーシート79が接着されており、容器1A内へのダスト類の進入が阻止されている。
試料採取用具S2を自動分析装置にセットする場合、予め試料採取用スティック2を利用して採取された試料を液体5中に拡散させておく。また、図5Bに示すように、シールド材9を試料採取用スティック2を利用して破損させておく。このような状態において、吸引ノズル8およびこれとは別に設けられているプッシャ80を、容器1Aの上方から筒状部70内および空間部15内に下降させる。その際、カバーシート79は、吸引ノズル8やプッシャ80によって突き破られる。その後は、プッシャ80によって可動部材4Aを押圧し、下降させる。このことにより、液体5はフィルタ3Aを上向きに通過し、フィルタ3Aによって濾過された液体5’を吸引ノズル8によって吸引して前記自動分析装置に取り込むことができる。
本実施形態においては、可動部材4Aを押圧下降させるための手段として、自動分析装置にプッシャ80を設けておく必要があるものの、このプッシャ80は単に昇降動作を行なうだけでかまわない。したがって、プッシャ80を動作させるための機構を簡素なものとすることができる。また、本実施形態においては、可動部材4Aがリング状であり、フィルタ3Aの取り付け箇所の周囲において可動部材4Aが移動するために、これら可動部材4Aおよびフィルタ3Aは、容器1A内にスペース効率良く配され、容器1Aの大型化が抑制される。容器1Aのうち、可動部材4Aおよびフィルタ3Aが設けられている上部領域と、試料採取用スティック2が装着されている下部領域とを略同一径にすることも容易であり、試料採取用具S2の全体をスリムにすることもできる。
図6Aに示す試料採取用具S3においては、容器1B内の上部に、仕切り壁11によって仕切られた第1および第2の領域13A,13Bが区画形成されている。第2の領域13Bの下部は非開口状であり、容器1Bの一部により形成された底部17によって塞がれている。底部17上には、試料分析用の試薬Rが設けられている。一方、容器1Bのうち、試料採取用スティック2との干渉を避けた位置には、液体5の収容部10に内部が連通した筒状部16が形成されており、この筒状部16には、可動部材4Bが上下方向にスライド可能に嵌入されている。
試料採取用具S3を自動分析装置にセットする場合には、予め試料採取用スティック2を利用して採取された試料を液体5中に拡散させた後に、図6Bに示すように、シールド材9を試料採取用スティック2を利用して破損させておく。蓋7も取り外す。このような状態において、プッシャ81によって可動部材4Bを押圧して上昇させると、液体5はフィルタ3Bを通過し、フィルタ3Bによって濾過された液体5’は、仕切り壁11を越えてから第2の領域13Bに流れ込み、底部17上に溜められる。すると、第2の領域13Bにおいては、試薬Rと液体5’とが反応し、これらの反応液5”が生成される。
反応液5”が生成されると、容器1Bの上方に、たとえば比色法により反応液5”を検査する光学的分析装置(図示略)を配置させることにより、試料の分析処理を実行することができる。このように、試料採取用具S3においては、第2の領域13Bを液体5’と試薬Rとの反応室として機能させており、液体5’をこの試料採取用具S3の外部に取り出すことなく迅速に分析することが可能である。もちろん、本発明においては、前記とは異なり、第2の領域13Bに試薬Rを予め設けない構成とすることが可能である。この場合、試薬を第2の領域13Bに事後的に投入し、第2の領域13Bを反応室として機能させて、試料の分析処理を行なう手法を採用することができる。また、第2の領域13Bに溜められた液体5’中に試験片を浸漬させて試料を分析する手法を採用し、第2の領域13Bを液体5’用の測定部として機能させることもできる。さらに、吸引ノズルを用いて液体5’を第2の領域13Bから分析処理装置に取り込むこともできる。
図7に示す試料採取用具S4は、既述した試料採取用具S3とその基本的な構成が共通している。ただし、容器1Cに形成された筒状部16は、略水平に延びた形態であり、この筒状部16には、可動部材4Cが略水平方向にスライド可能に嵌入されている。この試料採取用具S4においては、プッシャ82によって可動部材4Cを略水平方向に押圧して移動させると、液体5の一部はフィルタ3Bを上向きに通過し、やはり既述した試料採取用具S3と同様な作用が得られる。本実施形態および既述した先の実施形態から理解されるように、本発明において、可動部材が押圧される方向は、限定されない。
図8Aに示す試料採取用具S5においては、可動部材4Dが第2の領域13Bの上部寄りに配されている。一方、フィルタ3Dは、容器1Dの周壁部12に設けられた孔部12aに嵌合して固定されている。容器1Dの上部には、フィルタ3Dを通過した液体5’を溜めておくための上部開口状の補助部18が形成されている。
この試料採取用具S5が自動分析装置にセットする場合には、図8Bに示すように、容器1Dの上部の蓋7Dを取り外し、かつシールド材9を破損させた状態とする。このような状態において、プッシャ83によって可動部材4Dを押圧して下降させると、液体5の一部はフィルタ3Dを略水平方向に通過し、フィルタ3Dにより濾過された液体5’は補助部18内に溜められる。この液体5’は、補助部18の上方から差し込まれた吸引ノズル8によって吸引することができる。本実施形態および先の実施形態から理解されるように、本発明においては、フィルタに対する液体の通過方向は、上向きに代えて、略水平方向とすることも可能であり、特定の方向に限定されるものではない。
〔第2の類型の試料採取用具〕
第2の類型の試料採取用具は、フィルタを保持する可動部材を備えている。この可動部材は、試料採取用スティックと連結可能であり、この試料採取用スティックの操作に伴わせて前記可動部材および前記フィルタを移動させることにより、前記フィルタを利用した所定の液体の濾過が行なわれる。
図9〜図11Bは、このような第2の類型の試料採取用具の一例を示している。図9によく表われているように、本実施形態の試料採取用具S6においては、略円筒状の容器1E内の上部に、可動部材4Eが上下方向にスライド可能に嵌入されている。フィルタ3Eは、可動部材4Eに保持されている。可動部材4Eと試料採取用スティック2Eとは、ネジ部41a,21bを利用して互いに連結可能である。
より具体的には、図10Aおよび図10Bに示すように、可動部材4Eには、ネジ部41aを有する下向き開口のネジ孔41と、このネジ孔41の周囲に位置する下向き開口リング状の凹部42とが形成されている。フィルタ3Eは、リング状であり、凹部42に嵌入されて保持されている。可動部材4Eの下部には、シールド材9が設けられており、通常時において液体5がフィルタ3Eに向けて進行することが阻止されている。可動部材4Eの上部には、複数の開口部43が設けられている。
図9に示すように、ネジ部21bは、試料採取用スティック2Eの先端部分に設けられている。試料採取用スティック2Eの基端部には、蓋体20Eの下方に位置する操作用の摘まみ部29が設けられている。蓋体20Eのうち、試料採取用スティック2Eに連結されている連結部20aは、上下方向に比較的大きなフレキシブル性を有しており、摘まみ部29を把持して試料採取用スティック2Eを矢印N3で示す上下方向に移動させることが可能である。加えて、試料採取用スティック2Eは、連結部20aに対して相対回転可能であり、摘まみ部29を把持して矢印N4で示す方向に回転操作することも可能である。このようなことから、この試料採取用具Sにおいては、図11Aに示すように、試料採取用スティック2Eを上昇させることによりシールド材9を突き破った後には、試料採取用スティック2Eをさらに上昇させて回転させることにより、ネジ部21bをネジ部41aに螺合させて、試料採取用スティック2Eを可動部材4Eに連結することが可能である。ネジ部21b,41aの組み合わせは、本発明でいう連結手段の一例に相当する。
液体5中に試料を拡散させた後に、この試料の検査を行なうには、まず図11Aを参照して説明したように、ネジ部21b,41aを螺合させて試料採取用スティック2Eと可動部材4Eとを連結させる。その後は、図11Bに示すように、摘まみ部29を把持して試料採取用スティック2Eを下降させる。すると、可動部材4Eも下降し、液体5の一部がフィルタ3Eを上向きに通過する。このようにして濾過された液体5’は、可動部材4E上に溜められ、たとえば自動分析装置の吸引ノズル8を利用して吸引される。
このように、本実施形態においては、フィルタ3Eを保持した可動部材4Eを、試料採取用スティック2Eを利用して下降させているために、フィルタ3Eを直接押圧する必要はない。したがって、やはりフィルタ3Eが破損する虞を無くすことができる。また、試料採取用スティック2Eとは別に、可動部材4Eを下降させるための専用の部品を試料採取用具S6に別途設ける必要もないために、全体の部品点数の増加を抑制し、全体構成の簡素化ならびに小型化を好適に図ることもできる。さらに、可動部材4Eと試料採取用スティック2Eとの連結は、一組のネジ部21b,41aの螺合により行なわせているために、それら可動部材4Eと試料採取用スティック2Eとの連結は確実かつ強固である。したがって、可動部材4Eを下降させる際の摩擦抵抗が比較的大きい場合であっても、可動部材4Eをフィルタ3Eと共に適切に下降させることができる。
図12A〜図12Cは、第2の類型の試料採取用具の他の例を示している。
図12Aによく表われているように、本実施形態の試料採取用具S7においては、可動部材4Eと試料採取用スティック2Eとの連結手段として、可動部材4Eに形成された下部開口状の凹部45と、試料採取用スティック2Eの先端部に形成された凸部26とが組み合わされた構造が採用されている。凹部45は、略球状の主要空洞部45aの下側に円錐台状の補助空洞部45bが繋がった構成であり、それら主要空洞部45aと補助空洞部45bとの境界部分は、括れ部45cとなっている。一方、凸部26は、シールド材9を突き破るための鋭利な先端部26bと、略球状の膨出部26aを有している。この膨出部26aの直径は、括れ部45cの内径よりも大きい。ただし、膨出部26aを凹部45内に進入させて括れ部45cに強く圧接させた際には括れ部45cが弾性変形し、この膨出部26aを主要空洞部45aに嵌入させることが可能である。このような嵌入状態においては、膨出部26aが主要空洞部45aの下方に容易に脱出しないように括れ部45cと係合する。容器1Eの上部には、凸部26を凹部45に嵌入させる際に、可動部材4Eの上昇を阻止するストッパ用凸部17aが設けられている。
この試料採取用具S7においては、図12Bに示すように、試料採取用スティック2Eを上昇させてシールド材9を破損させた後には、凹部45に凸部26を嵌入させることができる。これら凹部45と凸部26との嵌合状態においては、膨出部26aと括れ部45cとが係合し、凸部26が凹部45の下方には容易に脱出しないこととなり、可動部材4Eと試料採取用スティック2Eとの連結が確実に図られる。したがって、その後、図12Cに示すように、試料採取用スティック2Eを下降させると、可動部材4Eも下降し、液体5の一部がフィルタ4Eを通過する。濾過された液体5’は、可動部材4E上に溜められる。
本実施形態においては、可動部材4Eと試料採取用スティック2Eとを連結する場合に、試料採取用スティック2Eを上昇させるだけでよく、先に説明した試料採取用具S6とは異なり、試料採取用スティック2Eを回転させる必要がない。したがって、本実施形態においては、操作性がさらに向上する。また、試料採取用スティック2Eを回転操作可能に設ける必要がない分だけ、試料採取用具S7の構成を簡素にすることもできる。
前記したような第2の類型の試料採取用具において、試料採取用スティックと可動部材とを連結するための連結手段は、前記したようなネジ部を用いた構成や、括れ部を有する凹部と膨出部を有する凸部との組合せ構造に限定されない。たとえば、試料採取用スティックおよび可動部材に、前記した凹部や凸部とは異なる形状の凹部や凸部を形成し、これらを抜け止め可能に嵌合させるように構成することもできる。凹部と凸部との抜け止めを図るための係合は、たとえば試料採取用スティックを適当な角度だけ回転させることにより行なわれるように構成することもできる。さらに、余り現実的ではないが、試料採取用スティックの先端部を可動部材に当接させた際に、これらが互いに接着し、連結されるような構成を採用することもできる。
〔第3の類型の試料採取用具〕
第3の類型の試料採取用具は、容器内に可動部材と動力発生要素とが配された構成を有している。前記動力発生要素の発動により前記可動部材は移動し、この可動部材の移動により、フィルタを利用した所定の液体の濾過が行なわれる。
図13Aおよび図13Bは、このような第3の類型の試料採取用具の一例を示している。本実施形態の試料採取用具S8においては、容器1Fに設けられた補助室13内に、可動部材4Fが配されている。この可動部材4Fは、シート状の磁石49を具備している。磁石49は、本発明でいう動力発生要素の一例に相当する。
より具体的には、容器1F内の上部には、ホルダ30に保持されたフィルタ3Fが固定して設けられており、このフィルタ3Fの下方にシールド材9が設けられている。補助室13は、容器1Fの周壁部12の一部分を容器1Fの外方に張り出させることにより設けられており、液体5を収容する収容部10の一部をなしている。可動部材4Fは、合成樹脂製の本体部46の片面に、シート状の磁石49が固定して取り付けられた構成を有している。したがって、図13Bの仮想線で示すように、容器1Fの外部のうち、磁石49の近傍に磁石MGを配置し、これらの磁石49,MGの間に反発力を生じさせると、可動部材4Fを矢印N5で示す容器1の中心寄り方向に移動させることができる。本体部46は、補助室13の内壁面13aに対してシール性を維持しつつスライド可能である。したがって、可動部材4が前記矢印N5方向に移動する際には、この本体部46によって液体5を押すことができる。
図13Aおよび図13Bにおいては、磁石49が本体部46の片面の略全域にわたって設けられている。ただし、本発明においては、これに代えて、磁石49を本体部46の片面の一部分のみに設けたり、あるいは複数箇所に分散させて設けた構成とすることもできる。磁石49が1つのみ設けられて、この磁石49の磁極が一組のN極とS極とを有するだけの場合には、これとは別の磁石が偶然に容器1の近傍に配され、かつこの別の磁石が磁石49と反発し合う向きとされた際に、可動部材4が不用意に移動する虞がある。したがって、このような虞を解消する手段として、たとえば複数の磁石49を分散させて配置し、可動部材4FにN極とS極との磁極の組み合わせを複数組設けた構成を採用することもできる。このような構成によれば、磁極の複数の組み合わせに対応した複数の磁石が容器1の近傍に配されない限りは可動部材4Fが不用意に移動することはなく、可動部材4Fが偶発的に移動する可能性が少なくなる。
本実施形態の試料採取用具S8においては、先の実施形態と同様に、予め液体5中に試料を拡散させた後に、試料採取用スティック2を矢印N6で示す上向きに押圧してシールド材9の一部を破損させておく。このような状態において、図13Bを参照して説明したように、磁石MGを可動部材4Fの磁石49の近傍に配置させ、これらの間に互いに反発する磁力を発生させる。すると、可動部材4Fは容器1Fの中心寄りに移動することとなって、液体5は可動部材4Fによって押されるために、この液体5の一部は、フィルタ3Fを通過する。このようにして濾過された液体5’は、フィルタ3F上に溜められ、吸引ノズル8を利用して自動分析装置に取り込むことができる。
このように、試料採取用具S8においては、前記した第1および第2の類型の試料採取用具S1〜S7と同様に、フィルタ3Fを吸引ノズル8によって押圧する必要はなく、フィルタ3Fは固定したままでかまわない。したがって、フィルタ3Fとしては、機械的強度が比較的弱いものを用いることができる。一方、可動部材4Fを移動させるための操作としては、磁石MGを容器1の一側方に配置して磁石49に相対的に接近させるだけでよいために、その操作は非常に容易であり、その自動化も容易に図ることができる。磁石MGとしては、永久磁石に代えて、電磁石を用いることも可能である。
図14〜図20は、第3の類型の試料採取用具の他の例を示している。
図14に示す試料採取用具S9においては、略円筒状の容器1G内の下部に、磁石49を備えた可動部材4Gがスライド可能に嵌入されている。容器1G内の下部寄りの領域は、液体5が収容された収容部10であり、シールド材9によって封止されている。このシールド材9の上方にホルダ30Gに支持されたリング状のフィルタ3Gが固定して設けられている。
試料採取用スティック2Gは、容器1Gの上部の開口部14a’から容器1G内へ下向きに差し込み可能であり、その先端部はホルダ30Gに連設された筒状部31に嵌入可能である。図14は、試料採取用スティック2Gが未だ試料採取に使用されていない場合を示しており、試料採取用スティック2Gの下端先端は、シールド材9を突き破ることなく、このシールド材9の上方に位置している。ただし、蓋体20の連結部20aは、上下方向に比較的大きなフレキシブル性を有しており、試料採取用スティック2Gを図14に示す状態から、図15Aに示すように比較的大きなストロークで下降させて、シールド材9を突き破ってから液体5中に試料採取部21aを充分に浸漬させ得るように構成されている。試料採取用スティック2Gの上部のフランジ部28には、カバーシート28bによって封鎖された孔部28aが設けられている。この孔部28aは、図15Bに示すように、吸引ノズル8を挿通させるための部分である。
本実施形態の試料採取用具S9を使用する場合には、まず図14に示す状態において、試料採取用スティック2Gを容器1Gから抜き取って、試料採取部21aに試料を採取した後に、図15Aに示すように、試料採取用スティック2Gを容器1内に差し込む。この差し込み時には、試料採取用スティック2を利用してシールド材9を突き破り、試料採取部21aを液体5中に浸漬させる。このことにより、液体5中に試料を適切に拡散させることができる。次いで、試料の検査を行なう場合には、図15Bに示すように、容器1Gの下方近傍に磁石MGを配置し、磁石49,MGとの間で反発力を生じさせる。このことにより、可動部材4Gを上昇させる。すると、液体5は、可動部材4Gによって押し上げられ、この液体5の一部はフィルタ3Gを上向きに通過する。このようにして濾過された液体5’については、吸引ノズル8により吸引し、所定の自動分析装置に取り込むことが可能である。吸引ノズル8は、カバーシート28bを突き破って孔部28aに挿通することにより、容器1内に適切に進入させることができる。
本実施形態では、可動部材4Gを容器1G内の下部に配置させているものの、先に述べた試料採取用具S8と同様に、磁石MGを利用することにより、可動部材4Gを動作させて、液体5を適切に濾過することができる。試料採取用具S8,S9の構造から理解されるように、本発明においては、磁石を備えた可動部材の具体的な配置や移動方向は、とくに限定されるものではない。
図16に示す実施形態においては、磁石27が試料採取用スティック2Gの先端部に設けられており、この点が先の試料採取用具S9とは相違している。本実施形態において、試料採取用スティック2Gの先端部を可動部材4Gに接近させた際には、磁石27と可動部材4Gの磁石49とが引き合う力により、可動部材4Gを上昇させることが可能とされている。本実施形態から理解されるように、本発明では、可動部材に磁力を作用させるための手段としては、容器の外部に磁石を配置させる手段に代えて、試料採取用スティックに磁石を設ける手段を採用することもできる。
図13A〜図16に示した実施形態においては、可動部材の一部が磁石とされているが、本発明はこれに限定されない。可動部材の全体が磁石とされた構成とすることもできる。また、本発明においては、磁石に代えて、磁化されていない強磁性体を用いることもできる。可動部材の全体または一部を強磁性体とした場合であっても、容器の外部に磁石を配置することによって、前記可動部材をその磁石寄りに移動させて容器内の液体を押すことが可能である。ただし、可動部材の全体または一部を磁化されていない強磁性体とした場合には、容器の近傍に磁石が偶然配置された際に、この磁石の磁極の種類には関係なく、前記可動部材が前記磁石に引きつけられて不用意に移動する虞がある。したがって、このような虞を少なくする観点からすると、可動部材の全体または一部を磁石とすることが好ましい。
図17に示す試料採取用具S10においては、可動部材4Hおよびこの可動部材4Hを上昇させるための手段が、図14に示した試料採取用具S9とは相違しており、これ以外の構成については、試料採取用具S9と同様である。可動部材4Hは、容器1G内の下部寄りの位置に上下方向にスライド可能に嵌入されており、補助シールド材48によって開口部が閉鎖された貫通孔47を有している。補助シールド材48は、試料採取用スティック2Gを下降させることにより突き破ることが可能である。
可動部材4Hの下方には、この可動部材4Hによって液体5の収容部10とは区画された空間部15aが形成されている。この空間部15aには、ガス発生用物質6として、固形状の過酸化カルシウム60と、水収容袋61とが配されている。水収容袋61は、可撓性フィルム製の袋体内に、水が収容されたものである。図18Bに示すように、試料採取用スティック2Gは、その下端先端部が空間部15a内に進入して水収容袋61を突き破る高さまで下降させることが可能である。水収容袋61が突き破られると、その外部には水が流出し、この水と過酸化カルシウム60とが反応することにより酸素が発生する。この酸素の圧力が可動部材4Hを移動させる力となる。
本実施形態の試料採取用具S10を使用する場合、試料の採取操作については、先に述べた試料採取用具S9と同様である。すなわち、図17に示す状態から試料採取用スティック2Gを容器1Gから抜き取り、試料採取部21aに試料を採取した後に、図18Aに示すように、試料採取用スティック2Gを容器1G内に差し込む。この差し込み時には、試料採取用スティック2Gを利用してシールド材9を突き破り、試料採取部21aを液体5中に浸漬させる。このことにより、液体5中に試料が拡散する。次いで、試料の検査を行なう場合には、図18Bに示すように、試料採取用スティック2Gをさらに下降させることにより、補助シールド材48を突き破り、この試料採取用スティック2の下端先端部を空間部15aに進入させて水収容袋61をも突き破る。このことにより、既述したように、水収容袋61から流出した水と過酸化カルシウム60とが反応して酸素が発生し、この酸素の圧力によって可動部材4Hが上昇する。すると、液体5は、可動部材4Hによって押し上げられ、この液体5の一部は、フィルタ3Gを上向きに通過する。濾過された液体5’については、カバーシート28bを突き破って容器1G内に挿入された吸引ノズル8により吸引し、自動分析装置に取り込むことができる。
本実施形態の試料採取用具S10においても、先の試料採取用具S9と同様に、フィルタ3Gは固定させたままでよく、フィルタ3Gとしては機械的強度の低いものを用いることができる。可動部材4Hは、容器1G内に収容されているガス発生用物質6を利用して発生させたガス圧を利用して移動させているために、可動部材4Hを外部から押圧するといった必要もない。ガス発生用物質6を利用してガス圧を発生させる操作は、試料採取用スティック2Gを下降させるだけでよく、その操作はやはり容易であり、試料検査者の作業負担を少なくするのに好適である。
図19Aに示す実施形態においては、容器1G内の空間部15aに収容された水収容袋61を破断させるための手段として、容器1Gとは別体に形成された部材88が用いられている。この部材88は、1または複数の突起部88aを有している。容器1Gの底部には、突起部88aが挿入されて強い力で押圧された際にその押圧部分を破断可能とする孔部18が設けられている。液体5の濾過を行なうには、図19Bに示すように、突起部88aを孔部18の形成箇所から容器1G内に進入させる。このことにより、水収容袋61を破断させて、水と過酸化カルシウム60とを反応させて酸素を発生させ、可動部材4Jを上昇させることができる。本実施形態によれば、先の試料採取用具S10とは異なり、試料採取用スティックを水収容袋61に届くように大きなストロークで下降させる必要はない。
図20に示す実施形態においては、容器1G内の空間部15aに、ガス発生物質として、過炭酸ソーダ62が収容されている。本実施形態においては、ヒータHを利用して過炭酸ソーダ62を所定以上の温度に加熱すると、この過炭酸ソーダ62は炭酸ソーダと過酸化水素に分解した後に、過酸化水素が水と酸素とに分解される。この酸素の圧力により可動部材4Jを上昇させることが可能である。図17〜図20に示した実施形態から理解されるように、本発明でいうガス発生物質としては、種々の物質を用いることができる。
前記したような第3の類型の試料採取用具において、本発明でいう動力発生要素は、可動部材を所定方向に移動させる力を発生させ得るものであればよい。したがって、前記した磁石(または磁化されていない強磁性体)やガス発生用物質とは異なる手段を採用することもできる。
〔第4の類型の試料採取用具〕
第4の類型の試料採取用具は、可動部材と試料採取用スティックとが係合可能であり、前記試料採取用スティックの動作に連動させて前記可動部材を移動させるように構成されている。この可動部材の移動により、所定の液体をフィルタに通過させることが可能である。
図21〜図23は、このような第4の類型の試料採取用具の一例を示している。図21によく表われているように、本実施形態の試料採取用具S11においては、試料採取用スティック2Lが可動部材4Lに貫通しており、試料採取用スティック2Lを回転させると、可動部材4Lは、ネジ部17b,42bのネジ送り作用によってフィルタ3Lに向けて上昇するように構成されている。
より具体的には、フィルタ3Lは、ホルダ30Lに保持されて容器1L内の上部に固定して設けられており、ホルダ30Lの下に設けられたシールド材9よりも下方の領域は、液体5の収容部10である。容器1Lの上下方向中間部の内周面には、ネジ部17bが形成されている。容器1Lは、2つの円筒部材18A,18Bが連結されることにより構成されている。このような構成によれば、容器1Lの内周面にネジ部17bを形成することが容易となる。ただし、本実施形態とは異なり、容器1を単一の部材として形成することも可能である。可動部材4Lは、液体5を上向きに押すためのものであり、外周面にはネジ部17bに螺合するネジ部42bが形成され、かつ中央部には試料採取用スティック2Lを挿通させるための貫通孔44が設けられている。
試料採取用スティック2Lは、蓋体20Lの下方に位置する操作用の摘まみ部29を備えており、この摘まみ部29を操作することにより、矢印N7で示す上昇動作と、矢印N8で示す回転動作とが可能である。試料採取用スティック2Lは、可動部材4Lの貫通孔44に対して上下方向(試料採取用スティック2Lの軸長方向)にスライド可能に挿通しており、可動部材4Lを固定させたまま試料採取用スティック2Lのみを上昇させることが可能である。したがって、試料採取用スティック2Lのみを上昇させて、シールド材9を突き破ることが可能である。ただし、試料採取用スティック2Lと可動部材4Lとの相対回転は、阻止されている。このための手段として、試料採取用スティック2Lの外周面には、上下方向に延びた係合用凸部23が形成され、かつこの係合用凸部23は、図22に示すように、貫通孔44の内周面に形成されたキー溝状の凹部44aに係合している。もちろん、このような構成に代えて、たとえば試料採取用スティック2Lの軸部の断面形状を多角形とし、かつ貫通孔44をそれに対応した多角形とすることによって、試料採取用スティック2Lと可動部材4Lとの相対回転を阻止する構成とすることもできる。容器1Lのネジ部17b、可動部材4L、および試料採取用スティック2Lは、試料採取用スティック2Lを回転操作させることによって、可動部材4を上下方向に移動させることが可能なネジ送り機構を構成している。
液体5中に試料を拡散させた後に、この試料の検査を行なうには、まず試料採取用スティック2Lを上昇させてシールド材9の一部を破損させる。次いで、試料採取用スティック2Lを所定方向に回転させる。すると、図23に示すように、可動部材4Lがネジ部17b,42bのネジ送り作用によって上昇し、液体5が上方に押される。その結果、液体5の一部は、フィルタ3Lを上向きに通過する。このようにして濾過された液体5’は、フィルタ3L上に溜められ、吸引ノズル8を利用して所定の自動分析装置に取り込むことができる。
このように、本実施形態の試料採取用具S11においても、液体5を濾過するための手段として、フィルタ3Lを吸引ノズル8によって直接押圧するような必要はなく、フィルタ3Lの材質として機械的強度の低いものを用いることができる。可動部材4Lを移動させるための試料採取用スティック2Lの操作は、摘まみ部29を摘んで回転させるだけであり、その操作も容易である。可動部材4Lの移動は、ネジ送り機構を利用して行なわれるために、その動作も確実なものとなる。さらに、試料採取用スティック2Lは、試料採取用具S11が元々具備すべきものであって、可動部材4を移動させるための操作部材としても有効に利用されている。したがって、その構成は合理的であり、部品点数の増加も最小限度に抑えることができる。
図24Aおよび図24Bは、第4の類型の試料採取用具の他の例を示している。
本実施形態の試料採取用具S12においては、可動部材4Mが容器1M内にスライド可能に嵌入されている。蓋体20の連結部20aは、上下方向へのフレキシブル性が大きくされ、試料採取用スティック2Mを比較的大きなストロークで上昇させることができるように構成されている。試料採取用スティック2Mは、可動部材4Mの貫通孔44に挿通している。ただし、試料採取用スティック2Mの外面のうち、可動部材4Mの下方近傍部分には、凸状の係合部22が設けられており、試料採取用スティック2Mを上昇させた際には、この係合部22が可動部材4Mの下面部に当接し、可動部材4Mを上方へ押動するようになっている。フィルタ3Mのホルダ30Mの中心部には、下部開口の凹部39が形成されている。この凹部39は、試料採取用スティック2Mを上昇させた際に、この試料採取用スティック2Mとの干渉を回避するための部分であり、この干渉回避によって試料採取用スティック2Mおよび可動部材4Mの上昇ストロークを充分に大きくすることができる。フィルタ3Mは、リング状に形成されて、凹部39の周囲に配されている。
この試料採取用具S12においては、試料採取用スティック2Mを大きなストロークで上昇させると、図24Bに示すように、シールド材9が破損することに加え、可動部材4Mが係合部22によって押されて上昇する。すると、液体5が可動部材4Mによって押され、液体5の一部はフィルタ3Mを通過する。このようにして濾過された液体5’は、フィルタ3M上に溜められる。このように、この試料採取用具S12によっても、前記した試料採取用具S11と同様に、試料採取用スティック2Mを利用した簡易な構成によって、液体5をフィルタ3Mに通過させることができる。この試料採取用具S12においては、試料採取用スティック2Mを回転させる必要はなく、単に上昇させるだけでよいために、その操作は、試料採取用具S11の場合よりも容易となる。
本発明は、上述した実施形態の内容に限定されない。本発明に係る試料採取用具の各部の具体的な構成は、種々に設計変更自在である。
本発明に係る試料採取用具は、糞便の採取に好適であるものの、試料の種類は糞便に限定されない。粘土質またはこれに近い土壌を試料とするなど、種々の物質を試料とすることができる。試料は水溶性であってもよく、この場合には、試料採取用具の収容部に収容されている液体により試料を希釈してから、フィルタを利用して不純物を取り除くことができる。懸濁用または希釈用の液体、およびフィルタとしては、従来既知のもの、または新たに開発されたものなど種々のものを用いることが可能であり、それらの具体的な成分または材質は、試料の種類や試料の検査内容などに応じて適宜に選択できる事項である。可動部材、容器、および試料採取用スティックの具体的な形状や材質も限定されない。

Claims (13)

  1. 試料の懸濁用または希釈用の液体が収容された収容部を有し、かつこの収容部に試料採取用スティックを配置させることが可能とされた容器と、
    この容器内に設けられたフィルタと、
    を備えている、試料採取用具であって、
    前記容器内において所定方向に移動させることが可能であり、かつ前記所定方向に移動したときに、前記液体を押して前記フィルタに通過させる機能を有する可動部材を、さらに備えており、
    前記可動部材は、前記フィルタとは分離して設けられ、かつ前記容器の外部から押圧して移動させることが可能であることを特徴とする、試料採取用具。
  2. 請求項に記載の試料採取用具であって、
    前記容器の内部には、仕切り壁を隔てて隣り合う第1および第2の領域が形成されており、
    前記第1の領域には、前記フィルタが配されており、
    前記可動部材が移動することにより前記液体が前記フィルタを通過したときには、前記フィルタを通過した液体の少なくとも一部が前記仕切り壁を越えて前記第2の領域に流れ込んでこの第2の領域に溜められるように構成されている、試料採取用具。
  3. 請求項に記載の試料採取用具であって、
    前記可動部材は、前記第2の領域にスライド可能に嵌入され、かつ上方から押圧されたときには下降して前記液体を前記フィルタに通過させるように押すことが可能であり、
    前記フィルタを通過した液体が前記第2の領域に流れ込んだときには、この液体を前記可動部材上に溜めることが可能な構成とされている、試料採取用具。
  4. 請求項に記載の試料採取用具であって、
    前記可動部材は、前記第2の領域とは異なる箇所に設けられており、
    前記第2の領域は、その底部が前記容器の一部または前記容器とは別体の固定部材によって塞がれた形態とされ、
    前記フィルタを通過した液体が前記第2の領域に流れ込んだときには、この液体を前記底部上に溜めることが可能とされている、試料採取用具。
  5. 試料の懸濁用または希釈用の液体が収容された収容部を有し、かつこの収容部に試料採取用スティックを配置させることが可能とされた容器と、
    この容器内に設けられたフィルタと、
    を備えている、試料採取用具であって、
    前記容器内において所定方向に移動させることが可能であり、かつ前記所定方向に移動したときに、前記液体を押して前記フィルタに通過させる機能を有する可動部材と、
    前記試料採取用スティックが前記容器内に差し込まれた状態において、前記試料採取用スティックを前記可動部材に連結することが可能な連結手段と、
    をさらに備えており、
    前記フィルタは、前記可動部材に保持されており、
    前記連結手段を介して前記試料採取用スティックが前記可動部材に連結された状態において、前記試料採取用スティックを動作させることにより前記可動部材を前記所定方向に移動させることが可能な構成とされていることを特徴とする、試料採取用具。
  6. 請求項に記載の試料採取用具であって、
    前記連結手段は、前記可動部材および前記試料採取用スティックに設けられた一組のネジ部を含んでおり、
    前記試料採取用スティックは、前記容器内に差し込まれた状態において前記可動部材に向けての前進操作および回転操作が可能であり、かつこれらの操作を行なうことによって前記一組のネジ部を螺合させることが可能とされている、試料採取用具。
  7. 請求項に記載の試料採取用具であって、
    前記連結手段は、前記可動部材および前記試料採取用スティックのうち、一方に設けられた凹部と、他方に設けられ、かつ前記可動部材に向けて前記試料採取用スティックを前進させたときに前記凹部に嵌入可能な凸部と、を含んでおり、
    前記凹部は、局所的に幅が狭くされた括れ部を有しており、
    前記凸部は、前記凹部に嵌入したときに、前記凹部からの抜け止めが図られるように前記括れ部に係合する膨出部を有している、試料採取用具。
  8. 試料の懸濁用または希釈用の液体が収容された収容部を有し、かつこの収容部に試料採取用スティックを配置させることが可能とされた容器と、
    この容器内に設けられたフィルタと、
    を備えている、試料採取用具であって、
    前記容器内において所定方向に移動させることが可能であり、かつ前記所定方向に移動したときに、前記液体を押して前記フィルタに通過させる機能を有する可動部材と、
    前記容器内に配され、かつ前記可動部材を前記所定方向に移動させる力を発生させるための動力発生要素と、
    をさらに具備しており、
    前記可動部材は、前記フィルタとは分離して設けられ、
    前記動力発生要素の発動は、前記容器の外部における所定の操作もしくは動作により、または前記試料採取用スティックの操作により行なわせることが可能とされていることを特徴とする、試料採取用具。
  9. 請求項に記載の試料採取用具であって、
    前記動力発生要素は、前記可動部材の少なくとも一部を構成する磁石または磁化されていない強磁性体であり、
    前記磁石または前記強磁性体に対して前記容器の外部または前記試料採取用スティックから磁力を作用させることにより、前記可動部材を前記所定方向に移動させることが可能な構成とされている、試料採取用具。
  10. 請求項に記載の試料採取用具であって、
    前記可動部材は、前記容器内に前記収容部とは区画された空間部を形成するように設けられ、
    前記動力発生要素は、前記空間部に収容されたガス発生用物質であり、このガス発生用物質がガスを発生させたときのガス圧によって前記可動部材が前記所定方向に移動可能な構成とされている、試料採取用具。
  11. 試料の懸濁用または希釈用の液体が収容された収容部を有し、かつこの収容部に試料採取用スティックを配置させることが可能とされた容器と、
    この容器内に設けられたフィルタと、
    を備えている、試料採取用具であって、
    前記容器内において所定方向に移動させることが可能であり、かつ前記所定方向に移動したときに、前記液体を押して前記フィルタに通過させる機能を有する可動部材を、さらに備えており、
    前記可動部材は、前記試料採取用スティックとの係合が可能であり、
    前記試料採取用スティックは、前記容器内に差し込まれた状態において回転および移動の少なくとも1つの動作を行なわせる操作が可能とされており、
    前記操作が行なわれて前記試料採取用スティックが動作したときには、前記可動部材が前記動作に連動して前記所定方向に移動するように構成されていることを特徴とする、試料採取用具。
  12. 請求項11に記載の試料採取用具であって、
    前記可動部材の外周面および前記容器の内周面には、互いに螺合する一組のネジ部が設けられ、
    前記試料採取用スティックは、前記容器内に差し込まれているときには、前記可動部材に設けられている貫通孔に挿通し、前記可動部材に対して前記所定方向への相対移動が可能であるとともに、前記可動部材に対する相対回転が阻止された状態とされ、
    前記試料採取用スティックを回転させたときには、前記一組のネジ部のネジ送り作用によって前記可動部材が前記所定方向に移動可能な構成とされている、試料採取用具。
  13. 請求項11に記載の試料採取用具であって、
    前記試料採取用スティックは、前記容器内に差し込まれているときには、前記可動部材に設けられている貫通孔に挿通しており、
    前記試料採取用スティックが前記容器内への差し込み方向に所定量以上前進させられたときには、前記可動部材と前記試料採取用スティックとが係合して前記可動部材が前記試料採取用スティックに連動して前進するように構成されている、試料採取用具。
JP2010527765A 2008-09-08 2009-08-27 試料採取用具 Active JP5519511B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010527765A JP5519511B2 (ja) 2008-09-08 2009-08-27 試料採取用具

Applications Claiming Priority (10)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008229392 2008-09-08
JP2008229390 2008-09-08
JP2008229392 2008-09-08
JP2008229393 2008-09-08
JP2008229393 2008-09-08
JP2008229391 2008-09-08
JP2008229390 2008-09-08
JP2008229391 2008-09-08
PCT/JP2009/064953 WO2010026913A1 (ja) 2008-09-08 2009-08-27 試料採取用具
JP2010527765A JP5519511B2 (ja) 2008-09-08 2009-08-27 試料採取用具

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2010026913A1 JPWO2010026913A1 (ja) 2012-02-02
JP5519511B2 true JP5519511B2 (ja) 2014-06-11

Family

ID=41797081

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010527765A Active JP5519511B2 (ja) 2008-09-08 2009-08-27 試料採取用具

Country Status (5)

Country Link
US (1) US8491498B2 (ja)
EP (1) EP2325619B1 (ja)
JP (1) JP5519511B2 (ja)
CN (1) CN102124317B (ja)
WO (1) WO2010026913A1 (ja)

Families Citing this family (22)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2474822A1 (en) 2003-01-24 2012-07-11 University of Utah Methods of predicting mortality risk by determining telomere length
CN102439171B (zh) 2008-12-22 2017-07-14 犹他大学研究基金会 单色多重定量pcr
US20110048981A1 (en) * 2009-08-27 2011-03-03 Arkray, Inc. Sample collection implement
DE102010055561B4 (de) * 2010-12-23 2015-12-31 Heraeus Medical Gmbh Beschichtungsverfahren und Beschichtungsvorrichtung
CA2845572C (en) 2011-08-16 2019-10-29 Exact Sciences Corporation Sample collection device
TW201343919A (zh) * 2011-12-31 2013-11-01 Telome Health Inc 唾液衍生之端粒豐度計量及樣本收集裝置
CN102564796A (zh) * 2012-02-24 2012-07-11 万华普曼生物工程有限公司 一种粪便采集器
US9409175B2 (en) * 2012-02-28 2016-08-09 Arkray, Inc. Mixing apparatus
CN102645349A (zh) * 2012-04-24 2012-08-22 长春迪瑞医疗科技股份有限公司 多功能采便管
FR2999872A1 (fr) * 2012-12-20 2014-06-27 Commissariat Energie Atomique Dispositif de conservation d'un echantillon biologique
JP6546158B2 (ja) 2013-05-22 2019-07-17 テロメア ダイアグノスティクス インコーポレイテッド 短いテロメアの存在量の測定
JP6322634B2 (ja) * 2013-08-26 2018-05-09 栄研化学株式会社 採便容器
US9655598B2 (en) * 2014-07-21 2017-05-23 Chien-Liang Chen Sampling apparatus
BR112017014116A2 (pt) 2014-12-30 2018-03-06 Telomere Diagnostics Inc pcr quantitativo multiplex
ITUB20160397A1 (it) * 2016-02-05 2017-08-05 Thd Spa Contenitore per la raccolta di campioni di feci
ES2630163B1 (es) * 2016-02-16 2018-07-17 Consejo Superior De Investigaciones Científicas (Csic) Dispositivo de recogida y traslado de muestras en anaerobiosis
CN206095710U (zh) * 2016-08-19 2017-04-12 万华普曼生物工程有限公司 采集检测一体装置
WO2019171754A1 (ja) * 2018-03-06 2019-09-12 富士フイルム株式会社 検体容器および検体吸引装置
CN109646057B (zh) * 2019-02-17 2021-08-03 商丘市第一人民医院 一种男性尿液采样器及其使用和安装方法
JP7195217B2 (ja) * 2019-05-29 2022-12-23 富士フイルム株式会社 採便容器
WO2023107548A2 (en) * 2021-12-07 2023-06-15 Porex Corporation Liquid sample collection devices, systems, and methods
WO2024073645A1 (en) * 2022-09-30 2024-04-04 Idexx Laboratories, Inc. Fecal collection apparatuses, fecal collection attachment devices, and methods of using same

Family Cites Families (22)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3661265A (en) * 1970-07-27 1972-05-09 Contemporary Research And Dev Serum separator type container
US3819045A (en) * 1971-06-07 1974-06-25 R Greenwald Fecal examination device
US5358690A (en) * 1989-01-10 1994-10-25 Lamina, Ltd. Environmental sample collection and membrane testing device
US5393496A (en) * 1990-12-18 1995-02-28 Saliva Diagnostic Systems, Inc. Saliva sampling device and sample adequacy system
JP3242498B2 (ja) 1992-09-16 2001-12-25 富士レビオ株式会社 糞便採取具
JP3302097B2 (ja) 1993-05-12 2002-07-15 積水化学工業株式会社 便潜血判定装置
JP3302099B2 (ja) 1993-05-24 2002-07-15 積水化学工業株式会社 便潜血判定装置
JPH08160040A (ja) 1994-10-05 1996-06-21 Sekisui Chem Co Ltd 便潜血判定装置
US5543115A (en) * 1995-07-17 1996-08-06 Mizuho Usa, Inc. Specimen handling device
JP3728017B2 (ja) 1996-06-20 2005-12-21 キヤノン株式会社 カラー画像形成装置及びその制御方法
JP3718017B2 (ja) * 1996-12-02 2005-11-16 インターメディック株式会社 押し込み強制濾過構造を有する採便容器
JP3833770B2 (ja) 1997-03-18 2006-10-18 オリンパス株式会社 試料容器
JP3814395B2 (ja) 1997-12-17 2006-08-30 勝恒 佐藤 検体採取器具
JP2000193660A (ja) 1998-12-25 2000-07-14 Tomakomai Rinsho Kensa Center:Kk 免疫学的便潜血測定方法
JP4123401B2 (ja) 1999-01-05 2008-07-23 栄研化学株式会社 検診用容器、試料検体の採取方法および採便容器
JP4065750B2 (ja) 2002-10-01 2008-03-26 合同酒精株式会社 濾液管付検体採取容器
JP4349879B2 (ja) 2003-10-10 2009-10-21 合同酒精株式会社 可動式濾過材を有する採便容器及び試料検体の採取方法
WO2005124367A1 (ja) * 2004-06-18 2005-12-29 Kabushiki Kaisha Toshiba 分析装置、蓋装置、および試薬保管装置
JP4028865B2 (ja) 2004-10-05 2007-12-26 株式会社ヒポクラテス 検体と加え液を混合した混合検体から液状成分を分離するための分離構造
JP4774923B2 (ja) * 2005-11-01 2011-09-21 和光純薬工業株式会社 液体試料分析方法及び分析装置
JP2007170979A (ja) 2005-12-22 2007-07-05 Dic Plastics Inc 採便容器
WO2008030607A2 (en) * 2006-09-08 2008-03-13 Statspin, Inc. Centrifugal device and method for ova detection

Also Published As

Publication number Publication date
CN102124317A (zh) 2011-07-13
JPWO2010026913A1 (ja) 2012-02-02
US20110130681A1 (en) 2011-06-02
WO2010026913A1 (ja) 2010-03-11
EP2325619A1 (en) 2011-05-25
US8491498B2 (en) 2013-07-23
EP2325619B1 (en) 2016-02-17
CN102124317B (zh) 2013-05-15
EP2325619A4 (en) 2013-11-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5519511B2 (ja) 試料採取用具
US20110048981A1 (en) Sample collection implement
JP5379061B2 (ja) 抽出方法並びにそれに用いられる抽出容器および抽出キット
US20040014203A1 (en) Sample testing device
JP6191596B2 (ja) 便検査用キット
JPWO2005116641A1 (ja) 生体試料採取用具及び生体試料の採取方法
KR20120019885A (ko) 검체 채취 및 주입 장치
CN108780028A (zh) 包括血液采集器以及血液收容器的血液采集器具
GB2468683A (en) Oral fluid collection device
JPWO2017130780A1 (ja) 検査キット
JP5695078B2 (ja) 微生物数測定装置
JP4113464B2 (ja) 血液検査用容器及び血液検査方法
JPWO2018061464A1 (ja) 前処理キット、および前処理方法
WO2010026911A1 (ja) 試料採取用具およびそれに用いる収容容器
JP2007071698A (ja) 検体採取液容器
CN210802948U (zh) 收集和检测样本中被分析物质的装置
KR20180121622A (ko) 검사 용기 및 그를 사용한 검사 방법
KR102629716B1 (ko) 채취 수단이 장착된 판독 장비에 사용되는 바이오 샘플을 채취하는 키트
CN219044930U (zh) 核酸提取装置
KR200382860Y1 (ko) 액상세포 추출기구
JP4180410B2 (ja) 医療検査用カセット
JP2007033356A (ja) 検体採取液容器
KR200321078Y1 (ko) 피펫용 안전 거치대
JP2022063579A (ja) ケース及び検体処理方法
CN206627535U (zh) 一种样本收集检测器

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120822

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20120822

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140124

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140303

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140325

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140403

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5519511

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250