JP5519432B2 - 高周波用パッケージ - Google Patents

高周波用パッケージ Download PDF

Info

Publication number
JP5519432B2
JP5519432B2 JP2010150155A JP2010150155A JP5519432B2 JP 5519432 B2 JP5519432 B2 JP 5519432B2 JP 2010150155 A JP2010150155 A JP 2010150155A JP 2010150155 A JP2010150155 A JP 2010150155A JP 5519432 B2 JP5519432 B2 JP 5519432B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
conductor
bent
hole
high frequency
central
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2010150155A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2012015310A (ja
Inventor
隆行 白崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyocera Corp
Original Assignee
Kyocera Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kyocera Corp filed Critical Kyocera Corp
Priority to JP2010150155A priority Critical patent/JP5519432B2/ja
Publication of JP2012015310A publication Critical patent/JP2012015310A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5519432B2 publication Critical patent/JP5519432B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Waveguide Connection Structure (AREA)
  • Waveguides (AREA)

Description

本発明は、高周波信号を伝送するための高周波用パッケージに関し、特には同軸線路構造を有する高周波用パッケージに関する。
高周波信号を伝送するための伝送線路には、用途および要求される特性に応じた複数種類の伝送線路がある。高周波素子などの電子部品から出力された高周波信号を配線基板に伝送する、または配線基板を伝送する高周波信号を高周波素子に入力する場合、電子部品を搭載し、搭載した電子部品の入出力端子と配線基板の信号配線とを接続するための高周波用パッケージを用いることが多い。
高周波用パッケージには、たとえば同軸線路構造の伝送線路が備えられる。同軸線路構造は、円筒状の接地導体と、円筒の中心軸を通る信号端子と、接地導体と信号端子との間に充填される誘電体とからなる。このような同軸線路構造を備えるパッケージを、配線基板に実装する場合、配線基板の表層に設けられた信号配線の延びる方向と、信号端子の延びる方向とが平行となるように実装することになる。
特許文献1記載のターミナル用同軸コネクタは、取付用フランジに実装位置決め用の一対の支柱体が設けられており、中心導体が配線基板のストリップ伝送ラインに接続され、支柱体および可動ブロック体がグラウンドプレーン層に接触して信号伝送を行っている。
実用新案登録第3119263号公報
同軸線路構造を有する構成では、接地導体が信号端子を取り囲むように設けられているため、特許文献1記載のターミナル用同軸コネクタのように、信号端子と配線基板の信号配線とを接続するためには、配線基板の端部から外方に同軸線路構造の接地導体が突出した状態で接続する必要があり、高周波用パッケージの実装位置が大きく制限される。配線基板の主面内に高周波用パッケージの実装位置を収めようとすると、配線基板に貫通孔を設け、高周波用パッケージを貫通孔内に配置する必要があり、貫通孔を設けることによって配線基板の内層および裏面に信号配線、接地配線などを設けることができなくなる。
これらの問題点から配線基板の主面に表面実装が可能な、同軸線路構造を有する高周波用パッケージが求められている。
本発明の目的は、配線基板に表面実装が可能な高周波用パッケージを提供することである。
本発明は、金属材料からなり、厚み方向に貫通する貫通孔が設けられた基体と、
前記貫通孔の中心部に挿通される中心導体および前記中心導体の一方端部から屈曲して連なる屈曲導体を含む信号線路導体と、
前記中心導体と前記貫通孔の内周面との間に設けられる誘電体とを備え、
前記貫通孔は、前記屈曲導体と前記貫通孔の内周面との間隔が、前記前記中心導体と前記貫通孔の内周面との間隔よりも狭くなるように設けられ
前記屈曲導体は、信号伝送方向が前記中心導体の信号伝送方向に対して90°となるように設けられ、
前記屈曲導体の前記中心導体との接続端部とは反対側の端部が、前記基体の端面から外方に突出して設けられることを特徴とする高周波用パッケージである。
また本発明は、前記中心導体を取り囲む前記貫通孔の内周面を規定する円筒部材と、
前記屈曲導体の前記中心導体との接続端部を部分的に取り囲むとともに、前記屈曲導体と予め定める間隔をあけて前記屈曲導体と平行に延びる接地部材とをさらに備えることを特徴とする。
また本発明は、前記接地部材は、前記円筒部材と近接する部分において、前記屈曲導体に沿って延びるに従い、前記屈曲導体との間隔が広くなるように構成されることを特徴とする。
また本発明は、前記中心導体および前記屈曲導体は四角柱状に形成され、前記屈曲導体の信号伝送方向に直交する断面積が、前記中心導体の信号伝送方向に直交する断面積よりも広くなるように構成されることを特徴とする。
本実施形態の高周波用パッケージによれば、金属材料からなる基体には、厚み方向に貫通する貫通孔が設けられており、前記貫通孔の中心部に挿通される中心導体および前記中心導体に一方端部から屈曲して連なる屈曲導体を含む信号線路導体が備えられ、同軸線路構造を実現している。
信号線路導体が屈曲導体を備えることにより、この屈曲導体と配線基板の表層に設けられた信号配線とを接続することができ、高周波用パッケージは配線基板に対して表面実装が可能となる。
前記中心導体と前記貫通孔の内周面との間には誘電体が設けられ、前記中心導体を伝送する高周波信号に対する特性インピーダンスは、接地導体となる前記貫通孔の内周面との間隔および前記誘電体の比誘電率によって規定される。屈曲導体は、前記中心導体に対して屈曲しているため、高周波信号の伝送方向が変化し、前記貫通孔の内周面が特性インピーダンスに与える影響が小さくなる。単に屈曲導体を設けただけでは、前記屈曲導体と前記貫通孔の内周面との間に発生する容量成分が、前記中心導体と前記貫通孔の内周面との間に発生する容量成分よりも小さくなることで、屈曲導体の特性インピーダンスは、中心導体の特性インピーダンスよりも大きくなる。このような特性インピーダンスの不整合が生じると、信号線路導体としての高周波信号の伝送特性が大きく低下してしまう。
本実施形態の高周波用パッケージでは、前記基体に設けられる前記貫通孔を、前記屈曲導体と前記貫通孔の内周面との間隔が、前記前記中心導体と前記貫通孔の内周面との間隔よりも狭くなるように設ける。
これにより、前記屈曲導体において、前記貫通孔の内周面との間に発生する容量成分を保持し、前記屈曲導体の特性インピーダンスの上昇を抑えることができる。特性インピーダンスの上昇が抑えられれば、中心導体と屈曲導体との特性インピーダンスの整合性を高めることができ、表面実装を可能としながら、高周波信号の伝送特性を維持することができる。
本発明の実施形態である高周波用パッケージ1の外観を示す斜視図である。 図1の切断面線A−Aにおける高周波用パッケージ1の断面斜視図である。 同軸線路構造を示す断面図である。 高周波用パッケージ1を実装面側から見た平面図である。 本発明の他の実施形態である高周波用パッケージ30の構成を示す断面斜視図である。 本発明のさらに他の実施形態である高周波用パッケージ40の実装面側から見た平面図である。
本実施形態の高周波用パッケージは、同軸線路構造を含み、配線基板の主面上に表面実装可能としたものである。金属材料からなる基体には、厚み方向に貫通する貫通孔が設けられており、前記貫通孔の中心に挿通される中心導体および前記中心導体に対して屈曲した屈曲導体を含む信号線路導体が備えられ、同軸線路構造を実現している。信号線路導体が屈曲導体を備えることにより、この屈曲導体と配線基板の表層に設けられた信号配線とを接続することができ、配線基板に対して表面実装が可能となる。
さらに、基体に設けられる前記貫通孔を、屈曲導体と貫通孔の内周面との間隔が、前記中心導体と貫通孔の内周面との間隔よりも狭くなるように設ける。これにより、屈曲導体の特性インピーダンスの低下を抑えることができ、中心導体と屈曲導体との特性インピーダンスの整合性を高めて、高周波信号の伝送特性を維持することができる。
図1は、本発明の実施形態である高周波用パッケージ1の外観を示す斜視図である。図1は、高周波用パッケージ1を配線基板10表面に実装した状態を図示したものであり、高周波用パッケージ1には電子部品23が搭載されている。
図2は、図1の切断面線A−Aにおける高周波用パッケージ1の断面斜視図である。
高周波用パッケージ1は、基体本体2、信号線路導体3、誘電体4、円筒部材5および接地部材6を備える。基体本体2、円筒部材5および接地部材6が基体を構成する。
基体本体2は、金属材料からなり、誘電体4および円筒部材5を収容する収容空間2aが設けられる。円筒部材5は、基体本体2と同様に金属材料からなり、同軸線路構造の接地導体となる。なお、円筒部材5は、基体本体2と同様に金属材料からなるので、電気的には基体本体2と同電位となり一体化したものと見なせる。したがって、円筒部材5は、収容空間2aに収容された状態で、基体に設けられる貫通孔の内周面を規定することになる。組立工程などの便宜上、円筒部材5を用いているだけであり、円筒部材5を設けず、基体本体2に直接貫通孔を設けて誘電体4を充填しても構わない。
信号線路導体3は、貫通孔の中心に挿通される中心導体3aと、中心導体3aに対して屈曲した屈曲導体3bとを含む。本実施形態の高周波用パッケージ1では、円筒部材5の中心軸に沿って中心導体3aが設けられる。中心導体3aと円筒部材5貫通孔の内周面との間には、誘電体4が設けられ、中心導体3aを取り囲んでいる。中心導体3aの屈曲導体3bとの接続端部とは反対側の端部は、誘電体4から露出しており、この露出部分において、接続基板20と電気的に接続している。
接続基板20は、基体本体2の上面に設けられたキャビティ2b内に設けられる。接続基板20の上面には、信号配線21と、信号配線21に対して一定の間隔をあけて配される接地導体22とが設けられている。中心導体3aの露出端部は、キャビティ2b内に設けられた接続基板20の表面よりも高い位置まで露出し、接続基板20の端面が中心導体3aの露出端部に接する状態で、信号配線21と中心導体3aとが、はんだなどの導電性接続材料で電気的に接続される。
電子部品23は、接続基板20と同様に、基体本体2の上面に、ろう付けなどにより実装される。電子部品23の表層に設けられた接続パッドと、接続基板20の信号配線21および接地導体22とが、たとえばボンディングワイヤなどの接続部材によって接続される。これにより、電子部品23は、接続基板20を介して中心導体3aと電気的に接続することができる。たとえば、電子部品23の信号パッドから出力した信号は、接続基板20の信号配線21を伝送し、中心導体3aに入力される。
屈曲導体3bは、中心導体3aと一体的に設けられる。すなわち、信号線路導体3としては、予め直線状に形成された導体を所定の位置で折り曲げて得られる。この折り曲げた信号線路導体3のうち、貫通孔の中心、すなわち円筒部材5の中心に挿通された部分が中心導体3aとなり、その他の部分が屈曲導体3bとなる。
屈曲導体3bは、中心導体3aに対して90°屈曲するように設けられる。中心導体3aは、基体本体2の厚み方向に平行に設けられ、中心導体3aに対して90°屈曲した屈曲導体3bは、基体本体2の厚み方向に直交する、すなわち基体本体2の主面に平行に延びるように設けられる。したがって、屈曲導体3bは、伝送する高周波信号の伝送方向も基体本体2の主面に平行となる。これによって、高周波用パッケージ1を配線基板10に対して表面実装しようとした場合に、屈曲導体3bを、配線基板10の信号配線11に接続することができる。また、本実施形態では、屈曲導体3bの中心導体3aとの接続端部とは反対側の端部が、基体本体2の端面から外方に突出するように設けられる。基体本体2端面から突出した部分において、屈曲導体3bと配線基板10の信号配線11とを電気的に接続する。屈曲導体3bが基体本体2端面から突出しない状態で信号配線11と接続することは当然可能であるが、このような場合には、高周波用パッケージ1の配線基板10への実装時に、接続部分が基体本体2の裏面の直下に位置することになるので、実装での位置合わせが複雑になり時間を要する。これに対して、屈曲導体3bを基体本体2の端面から突出させることにより、屈曲導体3bをアウターリードのようにして配線基板10の信号配線11に接続することができるので、実装時の位置合わせが容易になり、実装時間を短縮できる。
また、搭載している電子部品23が耐熱性の低い材質であった場合、高周波用パッケージ1の配線基板10への実装にリフローなど全体を加熱してはんだ接続する手段を用いることは難しい。本実施形態の高周波用パッケージ1は、信号配線11と屈曲導体3bとの接続において、屈曲導体3bの突出したアウターリード部分を、はんだごてなどで局部加熱することによってはんだ接続することができるので、耐熱性の低い電子部品23を搭載した場合であっても、容易に配線基板10へ実装することができる。
本実施形態の高周波用パッケージ1では、信号線路導体3は四角柱状に形成される。屈曲導体3bは、四角柱の一平面が基体本体2の裏面に平行となるように折り曲げて設けられる。高周波用パッケージ1の配線基板10への実装時には、この屈曲導体3bの一平面が、信号配線11の表面に対向するので、屈曲導体3bと信号配線11とを面同士で接続することができる。これにより、はんだなどの導電性接続材料と、屈曲導体3bおよび信号配線11との接触面積を大きくすることができ、接続部分での電気抵抗を小さくできるとともに、接続強度を大きくできるので実装信頼性を向上することができる。
このように、屈曲導体3bを設けることによって、同軸線路構造を有する高周波用パッケージであっても配線基板に対して表面実装が可能となる。しかしながら、単に屈曲導体3bを設けただけでは、表面実装は可能となったとしても高周波特性は劣化することが考えられる。これは、中心導体3aと屈曲導体3bの特性インピーダンスに不整合が生じてしまうおそれがあるからである。
中心導体3aを伝送する高周波信号に対する特性インピーダンスは、同軸線路構造によって決まる。具体的には、中心導体3aと、接地導体となる円筒部材5との間には誘電体4が設けられており、中心導体3aと円筒部材5の内周面との間隔および誘電体4の比誘電率によって中心導体3aの特性インピーダンスは規定される。屈曲導体3bは、中心導体3aに対して屈曲しているため、高周波信号の伝送方向が変化し、屈曲導体3bの伝送線路構造が同軸線路構造とはならなくなる。円筒部材5の内周面と屈曲導体3bとの電磁気的結合は、円筒部材5の内周面と中心導体3aとの電磁気的結合よりも小さくなるので、単に屈曲導体3bを設けた場合には、中心導体3aの特性インピーダンスと屈曲導体3bの特性インピーダンスとが大きく異なることになり、中心導体3aと屈曲導体3bとの間で特性インピーダンスの不整合が生じてしまう。
より詳細には、屈曲導体3bと円筒部材5との間に発生する容量成分が、中心導体3aと円筒部材5との間に発生する容量成分よりも小さくなることで、屈曲導体3bの特性インピーダンスは、中心導体3aの特性インピーダンスよりも大きくなる。このような特性インピーダンスの不整合が生じると、中心導体3aと屈曲導体3bとの境界において、高周波信号の反射などが発生し、信号線路導体3としての高周波信号の伝送特性が大きく低下してしまう。
図3は、同軸線路構造を示す断面図であり、図4は、高周波用パッケージ1を実装面側から見た平面図である。
本実施形態の高周波用パッケージ1では、基体本体2に設けられる貫通孔を、屈曲導体3bと貫通孔の内周面との間隔g2が、中心導体3aと貫通孔の内周面との間隔g1よりも狭くなるように設けている。具体的には、屈曲導体3bの周辺に接地部材6を設け、屈曲導体3bと接地導体との間隔を狭くしている。接地部材6は、基体本体2と同様に金属材料からなり、基体本体2の裏面側に設けられる。なお、接地部材6は、基体本体2と同様に金属材料からなるので、電気的には基体本体2と同電位となり一体化したものと見なせる。接地部材6は、板状に形成された基部6aと、基部6aの一側面から、一側面に直交する方向に延びる2本の接地配線導体6bとを有する。基部6aには、接地配線導体6bが設けられる一側面に開放する切り欠き部が設けられる。切り欠き部は、断面形状が円形の円形切り欠き部6cと、円形切り欠き部6cの一部と接続し前記一側面にまで至る矩形状の矩形切り欠き部6dとからなる。円形切り欠き部6cは、屈曲導体3bの、中心導体3aとの接続端部にあたる端部を取り囲むように設けられており、円形切り欠き部6cの内周面が、基体に設けられる貫通孔の内周面を規定することになる。円筒部材5と同様に、組立工程などの便宜上、接地部材6を用いているだけであり、接地部材6を設けず、基体本体2に直接貫通孔を設けても構わない。矩形切り欠き部6dは、屈曲導体3bの、中心導体3aとの接続端部から延びる延在部分に対して一定の間隔をあけて設けられる。
円形切り欠き部6cによって、屈曲導体3bの、中心導体3aとの接続端部における特性インピーダンスが上昇することを防ぐことができる。円形切り欠き部6cの内周面と屈曲導体3bとの間隔g2が、中心導体3aと円筒部材5の内周面との間隔g1よりも狭いので、円形切り欠き部6cの内周面と屈曲導体3bとの間に生じる容量成分を保持し、特性インピーダンスの上昇を抑えている。また、屈曲導体3bの延在部分も、接続端部と同様に矩形切り欠き部6dによって容量成分を保持し、延在部分の特性インピーダンスの上昇も抑えられる。
また、基部6aは、主面が中心導体3aに対して直交し、裏面側から見て同軸線路構造断面の50%〜80%を覆うように設けられる。屈曲導体3bの延在部分のうち、基部6aの矩形切り欠き部6dに対向する部分は、裏面側から見て円筒部材5の内側に位置する。屈曲導体3bの延在部分のうち円筒部材5の内側に位置する部分は、接続端部から延びるに従って円筒部材5との距離が近くなる。円筒部材5との距離が近くなると円筒部材5と屈曲導体3bとの間に容量成分が生じるため、たとえば、屈曲導体3bの延在部分の全てにわたって、基部6aの矩形切り欠き部6dが対向した構造とすると、屈曲導体3bの延在部分において、円筒部材5との距離が近い部分は容量成分が大きく特性インピーダンスが小さくなり、円筒部材5との距離が遠い部分は容量成分が小さく特性インピーダンスが大きくなる。これにより、屈曲導体3b中に特性インピーダンスの不整合が発生する。このような特性インピーダンスの不整合は、接地部材6が無い場合の中心導体3aと屈曲導体3bとの不整合に比べると度合いは小さいため、高周波特性の大きな低下とはならないが、小さな不整合であっても無くすことでより優れた高周波特性が得られるので好ましい。
屈曲導体3bの延在部分のうち、円筒部材5よりもさらに外側に延びる部分は、配線基板10の信号配線11と接続されるので、配線基板10の特性を含めて特性インピーダンスの設計を行うことで、円筒部材5よりもさらに外側に延びる部分においても特性インピーダンスを整合させることができる。
図1に示すように、配線基板10の表層には、信号配線11の両側に接地導体12が設けられている場合がある。これは信号配線11の伝送特性向上のために設けられる。接地部材6の基部6aから延びる接地配線導体6bは、配線基板10の接地導体12に電気的に接続される。
図5は、本発明の他の実施形態である高周波用パッケージ30の構成を示す断面斜視図である。本実施形態の高周波用パッケージ30では、信号線路導体7の構成が上記の高周波用パッケージ1の信号線路導体3の構成と異なること以外は同一であるので、同じ部材には同じ参照符号を付して説明は省略する。
本実施形態の高周波用パッケージ30では、信号線路導体7が、中心導体7aと屈曲導体7bとからなり、屈曲導体7bの信号伝送方向に直交する断面積が、中心導体7aの信号伝送方向に直交する断面積よりも広くなるように構成される。これにより、たとえば、接地部材6との間隔をさらに狭くすることができ、特性インピーダンスの上昇をさらに抑えることができる。
中心導体7aおよび屈曲導体7bの断面矩形の4辺のうち、基体の厚み方向に平行な2辺は、中心導体7aと屈曲導体7bとで同じ長さであり、他の2辺は屈曲導体7bのほうが中心導体7aよりも長く構成されるほうが好ましい。これにより、配線基板10の信号配線11と対向する屈曲導体7bの平面がより広くなり、実装信頼性がさらに向上する。
図6は、本発明のさらに他の実施形態である高周波用パッケージ40の実装面側から見た平面図である。本実施形態の高周波用パッケージ30では、接地部材8の構成が上記の高周波用パッケージ1の接地部材6の構成と異なること以外は同一であるので、同じ部材には同じ参照符号を付して説明は省略する。
接地部材8は、接地部材6と構成が類似しており、板状に形成された基部8aと、基部8aの一側面から、一側面に直交する方向に延びる2本の接地配線導体8bとを有する。基部8aには、円形切り欠き部8cと矩形切り欠き部8dとが設けられる。接地部材6と異なる点は、2本の接地配線導体8bと基部8aとの接続部において、矩形切り欠き部8dの開放端部から接地配線導体8bに向かうテーパ部8eを有している点である。テーパ部8eを有することで、円筒部材5と近接する部分において、屈曲導体3bと接地部材8との間隔が、屈曲導体3bに沿って延びるに従い、徐々に広くなるように構成される。
屈曲導体3bの延在部分のうち円筒部材5の内側に位置する部分は、接続端部から延びるに従って円筒部材5との距離が徐々に近くなる。屈曲導体3bの延在部分の円筒部材5との距離が徐々に近くなるにつれて、屈曲導体3bの延在部分と接地部材8との間隔、すなわち屈曲導体3bの延在部分とテーパ部8eとの間隔は、徐々に大きくなる。これにより、円筒部材5との距離の変化に伴う延在部分の特性インピーダンスの変化は、テーパ部8eとの間隔との変化により相殺され、結果的に屈曲導体3bの延在部分の特性インピーダンス変化は小さく抑えられる。
以下では、本実施形態の高周波用パッケージ1,30,40における各部位を構成する材質などについて説明する。
基体本体2は、搭載された電子部品23が発生する熱をパッケージの外部に放散する機能を有する。このため、基体本体2は、熱伝導性の良い金属からなる。また、実装信頼性を向上するために、搭載される電子部品23、接続基板20および配線基板10の各材質の熱膨張係数に近い熱膨張係数を有する材質、コストの低い材質が好ましい。たとえば、Fe−Ni−Co合金、Fe−Mn合金などの鉄系の合金、純鉄などの金属を用いることができる。より具体的には、Fe99.6質量%−Mn0.4質量%系のSPC(Steel
Plate Cold)材を用いることができる。
基体本体2がFe−Mn合金から成る場合は、Fe−Mn合金のインゴット(塊)に圧延加工、打ち抜き加工などの既存の金属加工方法を施すことによって、所定形状に製作される。円筒部材5を収容する貫通形状の収容空間は、ドリル加工、金型による打ち抜き加工などによって設けることができる。また、基体本体2のキャビティ2bの表面は、切削加工、プレス加工することによって形成することができる。
また、円筒部材5および接地部材6,8は、基体本体2と同じ材質を用いることができる。円筒部材5については、加工方法も基体本体2と同様である。接地部材6,8は形状が複雑であるので、たとえば、化学エッチングなどにより精度よく加工することができる。
基体本体2の表面は、耐食性に優れ、電子部品23および接続基板20と接合して固定するためのろう材との濡れ性に優れた表面とするため、厚さが0.5〜9μmのニッケル層と厚さが0.5〜5μmの金層とをめっき法によって順次被着させておくのがよい。これにより、基体本体2表面の酸化腐食を有効に防止できるとともに電子部品23および接続基板20を基体本体2の表面に良好にろう接することができる。
誘電体4は、ガラスまたはセラミックスなどの無機材料から成り、信号線路導体3と円筒部材5との間隔を確保するとともに、信号線路導体3を円筒部材5の内側に固定する機能を有する。このような誘電体4の例としては、ホウケイ酸ガラス、ソーダガラスなどのガラス材料およびこれらのガラス材料に熱膨張係数、比誘電率を調整するためのセラミックフィラーを加えたものが用いられる。信号線路導体3を予め定める特性インピーダンスとするために誘電体4の比誘電率を適宜選択すればよい。セラミックフィラーは、本来ガラス成分よりも比誘電率が高いため、混合することで誘電体4の比誘電率を高めることができる。なお、ガラス材料に混合することで比誘電率を低下させるフィラーとしては、酸化リチウムなどがある。
信号線路導体3は、Fe−Ni−Co合金、Fe−Ni合金などの金属から成り、たとえば信号線路導体3がFe−Ni−Co合金から成る場合は、Fe−Ni−Co合金のインゴットに圧延加工、打ち抜き加工、切削加工などの既存の金属加工方法、または化学エッチングなどによって、円柱状、四角柱状などの形状で予め定める長さに形成される。
誘電体4を貫通して信号線路導体3を固定するには、たとえば、誘電体4がガラス成分から成る場合は、まず、公知の粉体プレス法、押し出し成形法を用いてガラス粉末を成形して、内径を信号線路導体3の外径に合わせ、外径を円筒部材5の形状に合わせた筒状の成形体を作製する。この成形体の孔に信号線路導体3を挿通して成形対を型に挿入して、所定の温度に加熱してガラスを溶融させた後、冷却して固化させることによって、信号線路導体3が固定された所定形状の誘電体4を形成しておく。これにより、誘電体4によって円筒部材5が気密に封止されるとともに、誘電体4によって信号線路導体3が円筒部材5と絶縁されて固定され、同軸線路構造が形成される。
予め円筒部材5の内周形状に合わせた誘電体4を形成しておき、これを円筒部材5に挿入するとともに信号線路導体3も誘電体4の孔に挿通し、誘電体4と円筒部材5および信号線路導体3との接合を同時に行なってもよい。
電子部品23としては、LD(レーザーダイオード)、PD(フォトダイオ−ド)などの光半導体素子、半導体集積回路素子を含む半導体素子、水晶振動子や弾性表面波素子などの圧電素子、圧力センサー素子、容量素子、抵抗器などを搭載することができる。
電子部品23の高周波用パッケージへの搭載は、ろう材や導電性樹脂などの導電性の接合材によって固定することによって行なえばよい。
接続基板20は、公知のセラミックス配線基板の製造方法で製造することができ、たとえば、酸化アルミニウム(アルミナ:Al)質焼結体,窒化アルミニウム(AlN)質焼結体等のセラミックス絶縁材料などから成る絶縁基板の表面に、絶縁基板との同時焼成によりタングステンなどの金属材料からなる信号配線21および接地導体22を設けてもよく、フォトリソグラフィなどにより金(Au),Cu,Ni,銀(Ag)などの金属材料からなる信号配線21および接地導体22を設けてもよい。
1 高周波用パッケージ
2 基体本体
3,7 信号線路導体
3a 中心導体
3b 屈曲導体
4 誘電体
5 円筒部材
6,8 接地部材
6a 基部
6b 接地配線導体
10 配線基板
11 信号配線
12 接地導体
20 接続基板
21 信号配線
22 接地導体
23 電子部品
30 高周波用パッケージ
40 高周波用パッケージ

Claims (4)

  1. 金属材料からなり、厚み方向に貫通する貫通孔が設けられた基体と、
    前記貫通孔の中心部に挿通される中心導体および前記中心導体の一方端部から屈曲して連なる屈曲導体を含む信号線路導体と、
    前記中心導体と前記貫通孔の内周面との間に設けられる誘電体とを備え、
    前記貫通孔は、前記屈曲導体と前記貫通孔の内周面との間隔が、前記前記中心導体と前記貫通孔の内周面との間隔よりも狭くなるように設けられ
    前記屈曲導体は、信号伝送方向が前記中心導体の信号伝送方向に対して90°となるように設けられ、
    前記屈曲導体の前記中心導体との接続端部とは反対側の端部が、前記基体の端面から外方に突出して設けられることを特徴とする高周波用パッケージ。
  2. 前記中心導体を取り囲む前記貫通孔の内周面を規定する円筒部材と、
    前記屈曲導体の前記中心導体との接続端部を部分的に取り囲むとともに、前記屈曲導体と予め定める間隔をあけて前記屈曲導体と平行に延びる接地部材とをさらに備えることを特徴とする請求項記載の高周波用パッケージ。
  3. 前記接地部材は、前記円筒部材と近接する部分において、前記屈曲導体に沿って延びるに従い、前記屈曲導体との間隔が広くなるように構成されることを特徴とする請求項記載の高周波用パッケージ。
  4. 前記中心導体および前記屈曲導体は四角柱状に形成され、前記屈曲導体の信号伝送方向に直交する断面積が、前記中心導体の信号伝送方向に直交する断面積よりも広くなるように構成されることを特徴とする請求項1〜のいずれか1つに記載の高周波用パッケージ。
JP2010150155A 2010-06-30 2010-06-30 高周波用パッケージ Active JP5519432B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010150155A JP5519432B2 (ja) 2010-06-30 2010-06-30 高周波用パッケージ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010150155A JP5519432B2 (ja) 2010-06-30 2010-06-30 高周波用パッケージ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2012015310A JP2012015310A (ja) 2012-01-19
JP5519432B2 true JP5519432B2 (ja) 2014-06-11

Family

ID=45601385

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010150155A Active JP5519432B2 (ja) 2010-06-30 2010-06-30 高周波用パッケージ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5519432B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6122309B2 (ja) * 2013-02-23 2017-04-26 京セラ株式会社 電子部品搭載用パッケージおよびそれを用いた電子装置
JP2017098549A (ja) * 2015-11-18 2017-06-01 日亜化学工業株式会社 発光装置

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0697709A (ja) * 1991-12-05 1994-04-08 Fujitsu Ltd マイクロ波回路の垂直端子構造

Also Published As

Publication number Publication date
JP2012015310A (ja) 2012-01-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5473583B2 (ja) 電子部品搭載用パッケージおよびそれを用いた電子装置
JP6258724B2 (ja) 電子部品搭載用パッケージおよびそれを用いた電子装置
JP6470428B2 (ja) 電子部品搭載用パッケージおよび電子装置
CN109478537B (zh) 半导体元件安装用基板以及半导体装置
JP2016189431A (ja) 電子部品搭載用パッケージおよびそれを用いた電子装置
JP6193595B2 (ja) 電子部品搭載用パッケージおよびそれを用いた電子装置
JP6039470B2 (ja) 電子部品搭載用パッケージおよびそれを用いた電子装置
JP5241609B2 (ja) 構造体,接続端子,パッケージ、並びに電子装置
US10629505B2 (en) Electronic component mounting package and electronic device using the same
JP7119119B2 (ja) 配線基板、電子部品搭載用パッケージおよび電子装置
CN113474883B (zh) 电子元件搭载用封装件以及电子装置
JP5519432B2 (ja) 高周波用パッケージ
JP6122309B2 (ja) 電子部品搭載用パッケージおよびそれを用いた電子装置
JP5312358B2 (ja) 電子部品搭載用パッケージおよびそれを用いた電子装置
JP4903738B2 (ja) 電子部品収納用パッケージおよび電子装置
CN109075527B (zh) 半导体封装件及使用其的半导体装置
JP7036646B2 (ja) 半導体素子用パッケージおよび半導体装置
JP5404484B2 (ja) 電子部品搭載用パッケージおよびそれを用いた電子装置
JP3686855B2 (ja) 回路基板および半導体素子収納用パッケージ並びにそれを用いた半導体装置
JP6408661B2 (ja) To−can型パッケージ用ヘッダーおよび半導体装置
JP4164011B2 (ja) 半導体素子収納用パッケージおよび半導体装置
JP2019041045A (ja) 電子部品収納用パッケージおよび電子装置
JP2009158520A (ja) 接続基板および電子装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20130515

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130808

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20131001

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140311

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140403

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5519432

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150