JP5518227B1 - ピッキングリフトの安全装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】運転台から誤って転落したオペレータの安全を十分に確保することができるピッキングリフトの安全装置、および該安全装置を備えたピッキングリフトを提供する。
【解決手段】本発明に係る安全装置は、オペレータの転落を検知する手段によってオペレータが転落していることを検知し、且つ、安全帯の長さからオペレータの転落位置を判定する手段によってオペレータの身体部分が運転台のステップと同じ高さに存在すると判定されると、当該検出に基づいてオペレータの身体部分が運転台のステップより低い位置に存在するようになるまで安全帯巻取部の降下を行い、その後、運転台の降下を行うことによりオペレータの安全を確保しつつオペレータを着地させることができるようにするものである。
【選択図】図1
【解決手段】本発明に係る安全装置は、オペレータの転落を検知する手段によってオペレータが転落していることを検知し、且つ、安全帯の長さからオペレータの転落位置を判定する手段によってオペレータの身体部分が運転台のステップと同じ高さに存在すると判定されると、当該検出に基づいてオペレータの身体部分が運転台のステップより低い位置に存在するようになるまで安全帯巻取部の降下を行い、その後、運転台の降下を行うことによりオペレータの安全を確保しつつオペレータを着地させることができるようにするものである。
【選択図】図1
Description
本発明は、ピッキングリフトの運転台に搭乗したオペレータが該運転台から転落した際に該オペレータの安全を確保する安全装置、および該安全装置を備えたピッキングリフトに関する。
ピッキングリフトは、バッテリや走行用モータ等を内蔵した車両本体2と、車両本体2の後方に設けられたマスト3と、マスト3に沿って昇降する運転台4とを備えたタイプのフォークリフトである。図6に示すように、ピッキングリフト100の運転台4は、通常、ステップ10と、ステップ10に搭乗したオペレータOの頭上を覆うヘッドガード14と、オペレータOの前方に設けられた操作盤15と、ステップ10の後端部11から後方に向かって延びた一対のフォーク12とを含んでいる。
ピッキングリフト100は、オペレータOが操作盤15を操作することで車両を走行させたり、運転台4を昇降させたりすることができる。
ところで、このピッキングリフト100による荷役作業には、オペレータOが操作盤15を操作して、オペレータOを乗せた運転台4を図6に示すような高所まで移動させて、運転台4をラック(不図示)に近づけ、パレットP上に積まれている荷物(不図示)をラックに移したり、ラックに保管されている荷物をパレットP上に移したりするピッキング作業が含まれる。このため、ピッキングリフト100の運転台4には、高所で荷役作業を行うオペレータOの安全を確保するための安全装置として、一端がフック等によりオペレータOが装着したベルト20に連結されるとともに、他端が安全帯巻取部18を介してヘッドガード14に固定された安全帯19が備えられている。この安全装置によれば、高所で荷役作業を行っているオペレータOが誤ってステップ10またはパレットPから転落した場合においても、オペレータOが地面に激突するのを防ぐことができる。
なお、安全帯を備えたピッキングリフトが開示された先行技術文献としては、例えば、特許文献1がある。
しかしながら、上記従来の安全装置は、地面への激突を免れたオペレータが長時間宙吊りになり、オペレータの安全が十分に確保できないという問題があった。なお、宙吊りになったときに近くに他の作業者がいれば、車両本体2に備えられた操作部を操作してもらい、運転台4を降下させてもらうことができる。しかしながら、少人数で荷役作業を行っている大規模な倉庫等では、そのようなことを頼める他の作業者が近くにいることは希である。
さらに、転落し宙吊り状態のオペレータの身体部分が運転台4のステップ10と同じ高さに存在する状態で、他の作業者が車両本体2に備えられた操作部を操作し運転台4を降下させると、降下時の衝撃で宙吊りのオペレータが揺らされ、オペレータの身体が運転台4のステップ10に衝突し怪我をする危険があった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであって、その課題とするところは、オペレータが誤って転落し宙吊りの状態で、オペレータの身体部分が運転台4のステップ10と同じ高さに存在する場合においても、オペレータの安全を十分に確保しながらオペレータを着地させることができるピッキングリフトの安全装置、および該安全装置を備えたピッキングリフトを提供することにある。
オペレータの搭乗するステップとオペレータの頭上を覆うヘッドガードと車両を操作する操作盤とを備え、該オペレータが搭乗した状態で昇降可能な運転台を備えたピッキングリフトにおいて、前記オペレータが該運転台から転落した際に前記オペレータの安全を確保する安全装置であって、前記オペレータが装着したベルトに一端が連結される安全帯と、前記安全帯の他端に固定された安全帯巻取部と、前記ヘッドガードに対して前記安全帯巻取部を上下に移動させ得る安全帯移動手段と、前記運転台からの前記オペレータの転落を検知する転落検知手段と、前記ステップと前記オペレータの身体部分が同じ高さに存在するか否かの転落位置を判定する転落位置判断手段と、前記転落検知手段と前記転落位置判断手段の検知結果に基づいて前記安全帯移動手段と前記運転台の降下を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記転落検知手段によって前記オペレータの転落が検知され、且つ、前記転落位置判断手段によって前記ステップと前記オペレータの身体部分が同じ高さに存在すると判断されると、前記安全帯巻取部を前記ヘッドガード近傍から下方へと降下させ、その後、前記転落位置判断手段によって前記ステップより前記オペレータの身体部分が低い位置に存在すると判断されると、前記安全帯巻取部の降下を停止させた後に、前記運転台を降下させ、他方、前記転落検知手段によって前記オペレータの転落が検知され、且つ、前記転落位置判断手段によって前記ステップより前記オペレータの身体部分が低い位置に存在すると判断されると、前記運転台を降下させることを特徴とする安全装置としたものである。
上記構成によれば、オペレータの転落及び転落位置を検知することで安全帯移動手段及び運転台の降下を制御できる。つまり、転落したオペレータおよび他の作業者が何も操作しなくても、転落したオペレータの身体部分がステップと同じ高さに存在する場合、転落したオペレータの身体部分がステップより低い位置に存在するようになるまで安全帯移動手段により自動的にオペレータを降下させ、その後、運転台を降下させるので、宙吊りのオペレータが運転台降下時の衝撃による揺れで身体をステップに衝突させ怪我をすることがなくなる。さらに、転落したオペレータの身体部分がステップより低い位置に存在する場合、運転台が自動的にオペレータを降下させるので、オペレータが長時間にわたって宙吊りになるのを防ぐことができる。
前記安全帯移動手段は、前記ヘッドガードに固定された、前記制御部の制御下で回転する降下用モータと、ワイヤが巻回されたワイヤリールと、前記降下用モータおよび前記ワイヤリールを同軸的に連結し、前記降下用モータの回転を前記ワイヤリールに伝達する連結棒と、を備え、前記ワイヤの先端に前記安全帯巻取部が固定されており、前記制御部の制御下で前記降下用モータが回転する際に前記ワイヤリールから繰り出される前記ワイヤの長さの分だけ前記安全帯巻取部が降下する。
上記構成によれば、制御部の制御下で降下用モータが回転する際にワイヤリールから繰り出されるワイヤの長さの分だけ安全帯巻取部が降下するため、安全帯巻取部を降下させた距離を確実に把握できる。
前記安全帯の長さを検出する安全帯長さ検知手段をさらに備え、前記転落位置判断手段は、前記安全帯長さ検知手段により検知された安全帯長さと前記運転台における前記ヘッドガードの高さと安全帯巻取部を降下させた距離との関係が所定の関係を満たした場合に、前記ステップと前記オペレータの身体部分が同じ高さに存在すると判定する。
より詳しくは、前記運転台における前記ヘッドガードの高さをH2、前記安全帯巻取部を降下させた距離をD、前記安全帯の長さをLとしたとき、前記制御部は、式“L+D−H2≦H3(ただし、H3はオペレータの身長によって決められた高さ)”を満たした場合に、前記ステップと前記オペレータの身体部分が同じ高さに存在すると判定することを特徴とする。
上記構成によれば、転落位置判断手段は、ヘッドガードの高さと、安全帯巻取部を降下させた距離と、安全帯の長さと、に基づいてステップと前記オペレータの身体部分が同じ高さに存在するか否かの転落位置を判定しているため、確実にオペレータの転落位置の判定が可能となる。
前記運転台の揚高を検知する揚高検知手段をさらに備え、前記制御部は、前記揚高検知手段によって検知された前記揚高と前記運転台における前記ヘッドガードの高さと前記安全帯長さ検知手段によって検知された前記安全帯の長さと前記安全帯巻取部を降下させた距離との関係が所定の関係を満たした場合に、前記オペレータが着地したと判定する。
より詳しくは、前記運転台の前記揚高をH1、前記運転台における前記ヘッドガードの高さをH2、前記安全帯巻取部を降下させた距離をD、前記安全帯の長さをLとしたとき、前記制御部は、式“H1+H2−(D+L)≦H4(ただし、H4はオペレータの身長によって決められた高さ)”を満たした場合に、前記オペレータが着地したと判定することを特徴とする。
上記構成によれば、制御部は、運転台の揚高と、ヘッドガードの高さと、安全帯巻取部を降下させた距離と、安全帯の長さと、に基づいて着地したオペレータの着地を判定しているため、確実にオペレータの着地の判定が可能となる。
本発明によれば、オペレータが誤って転落し宙吊りの状態で、オペレータの身体部分が運転台のステップと同じ高さに存在する場合においてもオペレータの安全を十分に確保しながらオペレータを着地させることができるピッキングリフトの安全装置、および該安全装置を備えたピッキングリフトを提供することができる。
以下、添付図面を参照しつつ、本発明に係る安全装置およびピッキングリフトの実施形態について説明する。
図1に、本発明の一実施形態に係るピッキングリフトを示す。同図に示すように、ピッキングリフト1は、走行用モータ等を収容した車両本体2と、車両本体2の後方に立設されたマスト3と、マスト3に沿って昇降する運転台4とを備えている。
運転台4は、主に、ステップ10と、ステップ10に搭乗したオペレータの頭上を覆うヘッドガード14と、ヘッドガード14を左右両側から挟み込んで支持する左右一対のサイドフレーム13と、ステップ10の後端部11から後方に向かって延びた左右一対のフォーク12と、オペレータの動きを規制し得るガード17と、ピッキングリフト1を操作するための操作盤15およびブレーキペダル16とを含んでいる。操作盤15には、ピッキングリフト1を起動させるためのキースイッチの他、ピッキングリフト1の走行や運転台4の昇降を指示するためのハンドルやレバーが設けられている。
ピッキングリフト1は、誤って転落したオペレータの安全を確保するための安全装置21をさらに備えている。安全装置21を構成する複数の部材のうちの一部分21Aは、図1に示すように、ヘッドガード14に設けられている。図2に示すように、安全装置21の一部分21Aは、主に、降下用モータ22、連結棒23、ワイヤリール24、ワイヤ25、安全帯巻取部18、および安全帯19を備えている。このうち、降下用モータ22、連結棒23、ワイヤリール24およびワイヤ25は、本発明の“安全帯移動手段”に相当する。
降下用モータ22は、ヘッドガード14の上部に不図示のブラケット等により固定されている。降下用モータ22は、制御部32(図3参照)の制御下で双方向に回転する。
連結棒23は、降下用モータ22の回転軸、または回転軸に固定された丸棒状の部材からなる。連結棒23は、降下用モータ22とワイヤリール24とを同軸的に連結し、降下用モータ22の回転をワイヤリール24に伝達する。
ワイヤリール24には、ワイヤ25が巻回されている。降下用モータ22が回転し、ワイヤリール24が図2中の矢印の方向に回転すると、ワイヤ25が繰り出される。一方、ワイヤリール24が矢印とは反対の方向に回転すると、ワイヤ25は巻き取られる。ワイヤ25としては、作業者の体重を支えることができる程度の機械的強度を有する任意のワイヤを使用することができる。
安全帯19は、安全帯巻取部18およびフックを有している。フックは、安全帯19の一端をオペレータが装着したベルト20に連結するためのものである。また、安全帯巻取部18は、ピッキング作業の邪魔になる余分な安全帯19を巻き取るためのものであり、ワイヤ25の先端に固定されている。安全帯巻取部18は、安全帯19を巻き取ることにより、安全帯巻取部18からベルト20までの安全帯19の長さを短くすることができる。また、オペレータは、安全帯巻取部18から安全帯19を引き伸ばすことにより、安全帯巻取部18からベルト20までの安全帯19の長さを長くすることができる。
安全帯巻取部18および安全帯19は、従来の安全装置(図6参照)におけるものと同一である。ただし、本実施形態に係る安全装置21における安全帯巻取部18は、ヘッドガード14ではなくワイヤ25に固定されている点において従来の安全装置における安全帯巻取部18と相違している。
図3に、本実施形態に係る安全装置のブロック図を示す。同図に示すように、安全装置21は、上記一部分21Aに加え、揚高センサ26(本発明の“揚高検知手段”に相当)、記憶部27、転落検知手段28、安全帯長さ検知手段29、転落位置判断手段30、油圧モータ31および制御部32を備えている。
本実施形態に係るピッキングリフト1では、マスト3を構成するアウタマストの下部に設けられたプーリから引き出されたワイヤの先端がインナマストの頂部に連結され、アウタマストに対してインナマストが運転台4とともに昇降すると、それに伴ってプーリが回転し、ワイヤが引き出されたり巻き取られたりするようになっている。揚高センサ26は、プーリの回転量を検出することにより、運転台4の揚高H1を検出する(図1参照)。
記憶部27は、不揮発性のメモリである。記憶部27には、運転台4におけるヘッドガード14の高さH2(図1参照)、および後述する高さH3、H4が予め格納されている。
転落検知手段28は、運転台4からオペレータが落下したことを検出する。例えば、転落検知手段28は、ベルトにより安全帯19が引っ張られる力である張力を検出する張力センサにより構成され、オペレータが運転台4から落下したときに発生する大きな張力を検出することにより、オペレータが落下したことを検出する。転落検知手段28がオペレータの落下を検出したとき、転落検知手段28から制御部32に転落検出信号が入力される。
安全帯長さ検知手段29は、安全帯巻取部から引き出された安全帯長さLを検出する。例えば、安全帯巻取部内の安全帯を巻き取るリール部分に回転式ポテンショメータを備え、回転式ポテンショメータの検出値より引き出されている安全帯長さLを算出する。
転落位置判断手段30は、記憶部27に格納された高さH2、H3、および安全帯長さ検知手段29で検知された安全帯長さLに基づいて、運転台4のステップ10とオペレータの身体部分が同じ高さに存在するか否かの転落位置を判定する。転落位置判断手段30がオペレータの転落位置を判定したとき、転落位置判断手段30から制御部32に転落位置判断信号が入力される。
制御部32は、マイコン等からなる。制御部32は、転落検知手段28の検知結果(オペレータが転落したか否か)、転落位置判断手段30の判断結果(ステップ10とオペレータの身体部分が同じ高さに存在するか否か)、揚高センサ26で検知された揚高H1、記憶部27に格納された高さH2、H3、H4、および安全帯長さ検知手段29で検知された安全帯長さLに基づいて、降下用モータ22および油圧モータ31を制御する。
図4を参照しながら、制御部32による降下用モータ22および油圧モータ31の制御について詳細に説明する。
ステップS1では、転落検知手段28の検知結果に基づき、オペレータが転落しているか否かを判定する。オペレータが転落していないと判定した場合(判定結果:No)、すなわち検知された張力が所定の閾値を下回っていた場合、制御部32は、オペレータの転落が検知されるまで、ステップS1を繰り返し実行する。
一方、ステップS1でオペレータが転落していると判定した場合(判定結果:Yes)、すなわち検知された張力が所定の閾値を上回っていた場合、制御部32は、ステップS2の判定を行う。
ステップS2では、転落位置判断手段30の判断結果に基づき、運転台4のステップ10とオペレータの身体部分が同じ高さに存在するか否かの転落位置を判定する。本実施形態では、ステップS2の判定を、運転台4におけるヘッドガード14の高さH2、安全帯19の長さL、安全帯巻取部を自動降下させた距離Dおよびオペレータの身長によって決められた高さH3に基づいて行う。
具体的には、転落位置判断手段30は、これらが式“L+D−H2≦H3”の関係を満たしているか否かにより、運転台4のステップ10とオペレータの身体部分が同じ高さに存在するか否かの転落位置を判定する。上式の左辺は、オペレータの腰に巻かれたベルト20の現在のステップ10からの高さSを示している。したがって、H2、H3、LおよびDが上式の関係を満たすということは、図5の(A)のようにオペレータの腰に巻かれたベルト20のステップ10からの高さSがH3cm以下、すなわち、運転台4のステップ10とオペレータの身体部分が同じ高さに存在することを意味する。
図5の(B)のようにオペレータの身体部分が運転台4のステップ10より低い位置に存在する場合(判定結果:No)、すなわち上式の関係を満たさない場合、制御部28は、下記ステップS3の処理が行われず、下記ステップS4の処理が行われる。
図5の(A)のように運転台4のステップ10とオペレータの身体部分が同じ高さに存在する場合(判定結果:Yes)、すなわち上式の関係を満たす場合、制御部32は、安全帯巻取部18の自動降下を開始させる(ステップS3)。
より詳しくは、制御部32は、降下用モータ22を一定の回転速度で図2の矢印方向に回転させる。これにより、ワイヤリール24から当該回転に応じた長さのワイヤ25が繰り出され、安全帯巻取部18、安全帯19および転落したオペレータは、繰り出されたワイヤ25の長さと同じ距離Dだけ降下する。なお、制御部32は、自動降下した距離Dを常に把握し得るようになっている。
ステップS3を実行した後、制御部32は再びステップS2の判定を行う。制御部32は、図5の(B)のように運転台4のステップ10とオペレータの身体部分が同じ高さに存在しなくなるまで、ステップS2、S3を繰り返し実行する。その後、上式“L+D−H2≦H3”の関係を満たさないようになった場合(判定結果:No)、すなわちオペレータの身体部分が運転台4のステップ10より低い位置に存在する場合、制御部32は、ステップS4の判定を行う。
続いて、制御部32は、ステップS4の判定を行う。ステップS2において、オペレータの身体部分が運転台4のステップ10より低い位置に存在する場合(判定結果:No)、ステップS3の処理、すなわち安全帯巻取部18の自動降下が行われないため、この判定結果はNoとなり、下記ステップS5の処理が行われず、下記ステップS6の処理が行われる。一方、ステップS3により既に安全帯巻取部18の自動降下が開始されている場合、制御部32は、安全帯巻取部18が自動降下中であると判定する(判定結果:Yes)。
安全帯巻取部18が自動降下中である場合、制御部32は、安全帯巻取部18の自動降下を停止させる(ステップS5)。
ステップS6において、制御部32は、オペレータが安全な高さまで降下したか否か、すなわち転落したオペレータが着地したか否かを判定する。本実施形態では、ステップS6の判定を、揚高センサ26によって検知された運転台4の揚高H1、運転台4におけるヘッドガード14の高さH2、安全帯巻取部18を自動降下させた距離D、安全帯19の長さL、およびオペレータの身長によって決められた高さH4に基づいて行う。
具体的には、制御部32は、これらが式“H1+H2−(D+L)≦H4”の関係を満たしているか否かにより、転落したオペレータが着地したか否かを判定する。上式の左辺は、転落したオペレータの現在の地面からの高さを示している。したがって、H1、H2、H4、DおよびLが上式の関係を満たすということは、オペレータの地面からの高さがH4cm以下、すなわち転落したオペレータが着地したことを意味する。
上式の関係を満たす場合(判定結果:Yes)、下記ステップS7の処理が行われず、下記ステップS8の処理が行われる。一方、上式の関係を満たさない場合(判定結果:No)、制御部32は、油圧モータ31を動作させ、運転台4を自動降下させる(ステップS7)。転落したオペレータが着地したとは言えないからである。制御部32は、転落したオペレータが着地したと判定されるまで、ステップS6、S7を繰り返し実行する。その後、上式の関係を満たすようになった場合(判定結果:Yes)、すなわち転落したオペレータが着地したと判定した場合、制御部32は、ステップS8の判定を行う。運転台4を自動降下させている場合(判定結果:Yes)、運転台4の自動降下を停止させる(ステップS9)。
自動降下によりヘッドガード14の下方へと移動した安全帯巻取部18およびは、無事に着地したオペレータが操作盤15を操作し、降下用モータ22を図2の矢印とは反対の方向に回転させることにより、図2に示されている初期の状態に戻る。
このように、本実施形態に係る安全装置21およびピッキングリフト1では、オペレータの転落が検知され、且つ、運転台4のステップ10とオペレータの身体部分が同じ高さに存在する場合、制御部32が降下用モータ22および油圧モータ31を作動させ、転落したオペレータおよび他の作業者が何も操作しなくても、オペレータの身体部分が運転台4のステップ10より低い位置に存在するようになるまで安全帯巻取部18を自動的に降下させ、その後、オペレータが着地するまで自動的に運転台4を降下させ続ける。したがって、安全装置21およびピッキングリフト1によれば、転落したオペレータが運転台4の降下時の衝撃による揺れで運転台4のステップ10に衝突し怪我をすることがなくなり、さらに、長時間にわたってオペレータが宙吊りになるのを防ぐことができる。
なお、本発明に係る安全装置21およびピッキングリフト1は、上記の実施形態に限定されるものではない。
例えば、オペレータの転落を検知する張力センサ(転落検知手段28)を、安全帯19にかかるテンションを検知するテンションセンサに置き換え、テンションが所定の閾値を超えた場合にオペレータが転落したと判定してもよい。揚高センサ26も、他のセンサに置き換えることができる。
また、転落した作業者の安全が確保されたか否かの判定基準(関係式)は適宜変更することができる。
1 ピッキングリフト
2 車両本体
3 マスト
4 運転台
10 ステップ
11 (ステップの)後端部
12 フォーク
13 サイドフレーム
14 ヘッドガード
15 操作盤
16 ブレーキペダル
17 ガード
18 安全帯巻取部
19 安全帯
20 ベルト
21 安全装置
21A 安全装置の一部分
22 降下用モータ
23 連結棒
24 ワイヤリール
25 ワイヤ
26 揚高センサ(揚高検知手段)
27 記憶部
28 転落検知手段
29 安全帯長さ検知手段
30 転落位置判断手段
31 油圧用モータ
32 制御部
100 従来のピッキングリフト
O オペレータ
P パレット
2 車両本体
3 マスト
4 運転台
10 ステップ
11 (ステップの)後端部
12 フォーク
13 サイドフレーム
14 ヘッドガード
15 操作盤
16 ブレーキペダル
17 ガード
18 安全帯巻取部
19 安全帯
20 ベルト
21 安全装置
21A 安全装置の一部分
22 降下用モータ
23 連結棒
24 ワイヤリール
25 ワイヤ
26 揚高センサ(揚高検知手段)
27 記憶部
28 転落検知手段
29 安全帯長さ検知手段
30 転落位置判断手段
31 油圧用モータ
32 制御部
100 従来のピッキングリフト
O オペレータ
P パレット
Claims (7)
- オペレータの搭乗するステップとオペレータの頭上を覆うヘッドガードと車両を操作する操作盤とを備え、該オペレータが搭乗した状態で昇降可能な運転台を備えたピッキングリフトにおいて、前記オペレータが該運転台から転落した際に前記オペレータの安全を確保する安全装置であって、
前記オペレータが装着したベルトに一端が連結される安全帯と、
前記安全帯の他端に固定された安全帯巻取部と、
前記ヘッドガードに対して前記安全帯巻取部を上下に移動させ得る安全帯移動手段と、
前記運転台からの前記オペレータの転落を検知する転落検知手段と、
前記ステップと前記オペレータの身体部分が同じ高さに存在するか否かの転落位置を判定する転落位置判断手段と、
前記転落検知手段と前記転落位置判断手段の検知結果に基づいて前記安全帯移動手段と前記運転台の降下を制御する制御部と、
を備え、
前記制御部は、前記転落検知手段によって前記オペレータの転落が検知され、且つ、前記転落位置判断手段によって前記ステップと前記オペレータの身体部分が同じ高さに存在すると判断されると、前記安全帯巻取部を前記ヘッドガード近傍から下方へと降下させ、その後、前記転落位置判断手段によって前記ステップより前記オペレータの身体部分が低い位置に存在すると判断されると、前記安全帯巻取部の降下を停止させた後に、前記運転台を降下させ、
他方、前記転落検知手段によって前記オペレータの転落が検知され、且つ、前記転落位置判断手段によって前記ステップより前記オペレータの身体部分が低い位置に存在すると判断されると、前記運転台を降下させることを特徴とする安全装置。 - 前記安全帯移動手段は、
前記ヘッドガードに固定された、前記制御部の制御下で回転する降下用モータと、
ワイヤが巻回されたワイヤリールと、
前記降下用モータおよび前記ワイヤリールを同軸的に連結し、前記降下用モータの回転を前記ワイヤリールに伝達する連結棒と、
を備え、
前記ワイヤの先端に前記安全帯巻取部が固定されており、
前記制御部の制御下で前記降下用モータが回転する際に前記ワイヤリールから繰り出される前記ワイヤの長さの分だけ前記安全帯巻取部が降下することを特徴とする請求項1に記載の安全装置。 - 前記安全帯の長さを検出する安全帯長さ検知手段をさらに備え、
前記転落位置判断手段は、前記安全帯長さ検知手段により検知された安全帯長さと前記運転台における前記ヘッドガードの高さと安全帯巻取部を降下させた距離との関係が所定の関係を満たした場合に、前記ステップと前記オペレータの身体部分が同じ高さに存在すると判定することを特徴とする請求項1または2に記載の安全装置。 - 前記運転台における前記ヘッドガードの高さをH2、前記安全帯巻取部を降下させた距離をD、前記安全帯の長さをLとしたとき、前記制御部は、式“L+D−H2≦H3(ただし、H3はオペレータの身長によって決められた高さ)”を満たした場合に、前記ステップと前記オペレータの身体部分が同じ高さに存在すると判定することを特徴とする請求項3に記載の安全装置。
- 前記運転台の揚高を検知する揚高検知手段をさらに備え、
前記制御部は、前記揚高検知手段によって検知された前記揚高と前記運転台における前記ヘッドガードの高さと前記安全帯長さ検知手段によって検知された前記安全帯の長さと前記安全帯巻取部を降下させた距離との関係が所定の関係を満たした場合に、前記オペレータが着地したと判定することを特徴とする請求項1から4までの何れかに記載の安全装置。 - 前記運転台の前記揚高をH1、前記運転台における前記ヘッドガードの高さをH2、前記安全帯巻取部を降下させた距離をD、前記安全帯の長さをLとしたとき、前記制御部は、式“H1+H2−(D+L)≦H4(ただし、H4はオペレータの身長によって決められた高さ)”を満たした場合に、前記オペレータが着地したと判定することを特徴とする請求項5に記載の安全装置。
- 請求項1から6までの何れかに記載の安全装置を備えたことを特徴とするピッキングリフト。
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