JP5517623B2 - マイクロカプセル - Google Patents

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Description

本発明は、カプセルコアと、カプセル壁と、またカプセル壁の外面上に配置された500〜1千万g/molの範囲の平均分子量を有する高分子電解質とを含み、カプセルの壁は、全てモノマーの総質量に対して、
1つ以上のアクリル酸および/またはメタクリル酸のC1〜C24−アルキルエステル(モノマーI)10〜100質量%と、
水不溶性または水難溶性の二官能性または多官能性モノマー(モノマーII)0〜80質量%と、
その他のモノマー(モノマーIII)0〜90質量%とから構成され、
マイクロカプセルは平均粒径1.5〜2.5μmを有し、粒子の90%は粒径≦4μmを有する、マイクロカプセルに関する。
また本発明は、それらの製造方法、テキスタイル、結合建築材料、および伝熱流体におけるそれらの使用、また中間生成物としてのマイクロカプセルに関する。
潜熱蓄熱媒体と組み合わせたテキスタイルは、近年、材料の新規の組み合わせとして研究されている。しばしば相変化材料(PCM(phase change material))としても知られる潜熱蓄熱媒体の作用原理は、固/液相転移の際に生じ、エネルギーの吸収またはエネルギーの周囲への放出を示す転換エンタルピーに依存している。したがってこれらを用いて、固定された温度範囲内で一定温度を維持することができる。
欧州特許出願公開第1 029 018号は、高度に架橋されたメタクリル酸エステルポリマーのカプセル壁と潜熱蓄熱コアとを有するマイクロカプセルの結合建築材料、例えばコンクリートまたは石膏などにおける使用を教示している。ドイツ特許出願公開第101 39 171号は、石膏プラスターボードにおけるマイクロカプセル化潜熱蓄熱材料の使用を記載している。さらに、国際公開第2005/116559号は、マイクロカプセル化潜熱蓄熱材料を結合剤としてのメラミン−ホルムアルデヒド樹脂とともにチップボードパネル中で使用することを教示している。
建築分野では比較的大きいマイクロカプセルを使用することがしばしば有利となるが、これはそれらが一般的に粉塵が少ないため、あるいは他の添加剤との加工が有利であるためである。しかしテキスタイル分野では、要求が異なる。繊維原液とともに紡糸されるマイクロカプセルは、繊維が脆弱にならず、紡糸作業において加工可能であるように、十分に小さくなければならない。
欧州特許出願公開第1 029 018号、国際公開第2005/116559号、およびドイツ特許出願公開第101 39 171号において教示されているマイクロカプセル粉末は、2〜25μmの範囲の平均粒径を有する。粉末粒子のサイズは、マイクロカプセル分散液中のカプセルのサイズに相当する。
欧州特許出願公開第1 321 182号は、高度に架橋されたメタクリル酸エステルポリマーのカプセル壁を有するマイクロカプセル化潜熱蓄熱材料を教示し、またテキスタイル中でのその使用を定めている。この参考文献は、粒径≦4μmのカプセルを特に低い割合で有するマイクロカプセル分散液を教示している。
欧州特許出願公開第1 251 954号は、繊維に含浸させるための粒径1.2μmを有するポリメタクリル酸に基づくマイクロカプセルを教示している。しかしながら、小さいカプセルは、特に洗浄剤に関して、しばしば不十分な堅固性を示す。
先行する欧州特許出願第06117092.4号は、平均粒径4.7μm以上を有する高分子電解質で改質されたマイクロカプセルを教示しているが、これはテキスタイル分野においてドライクリーニングに対して改善された耐久性を示す。
テキスタイル繊維の製造の際に配合可能な、カプセルコアとして潜熱蓄熱材料を有するマイクロカプセルを提供することは本発明の態様である。
したがって我々は、上述のマイクロカプセル、その製造方法、ならびにテキスタイル、結合建築材料、および伝熱流体におけるその使用を見いだした。また我々は、中間生成物として有用なマイクロカプセル、その製造方法、およびその使用をも見いだした。
本発明のマイクロカプセルは、カプセルコアおよびカプセル壁を含む。カプセルコアは、主に(95質量%を上回るまでの)親油性物質からなる。
カプセルの平均粒径(光散乱によるZ−平均)は、1.5〜2.5μmの範囲であり、好ましくは1.7〜2.4μmの範囲である。本発明によると、粒子の90%は、粒径(直径)≦4μm、好ましくは≦3.5μm、特に≦3μmを有する。マイクロカプセル分散液の半値全幅は、0.2〜1.5μm、好ましくは0.4〜1μmの範囲である。カプセルコアのカプセル壁に対する質量比は、一般的に50:50〜95:5の範囲である。70:30〜93:7の範囲のコア/壁比が好ましい。
本発明によると、高分子電解質は、カプセル壁の外面上に配置される。高分子電解質の量によって、表面上への高分子電解質の配置は、ポイント、スポット、またはドットの形をとるか、あるいは領域の形をとって、高分子電解質が層、鞘、殻、または外皮に似た均一配置を形成するまで拡張することができる。
一般に、高分子電解質の割合は、高分子電解質を有するマイクロカプセルの総質量に対して、0.1〜10質量%の範囲である。好ましくは、高分子電解質の割合は、高分子電解質を有するマイクロカプセルの総質量に対して、0.5〜5質量%、特に1〜3質量%である。
使用分野によって異なる壁厚を必要とでき、それにより壁中のモノマーの総量に基づいて高分子電解質の量をさらに賢明に調整することができる。
したがって一実施形態における高分子電解質の好ましい量は、壁材料中のモノマーの総量に対して、10〜30質量%の範囲である。
別の実施形態において、高分子電解質の好ましい量は、壁材料中のモノマーの総量に対して、5〜15質量%の範囲である。
高分子電解質という用語は、概して、ポリマー鎖の構成要素または置換基であってもよいイオン化可能基またはイオン解離性基を有するポリマーを指す。典型的には、高分子電解質中のこれらのイオン化可能基またはイオン解離性基の数は非常に多いため、ポリマーはイオンの形で水溶性または膨潤性である(ポリイオンとしても既知である)。25℃の水に対する溶解性≧4g/lを有する高分子電解質、特に水への限定されない溶解性を有する高分子電解質が好ましい。各反復単位に電解質官能基を有する高分子電解質が好ましい。
保護コロイドとは異なり、高分子電解質は、一般的に、乳化作用はあったとしてもわずかであり、主に増粘作用を有する。本発明の領域において、高分子電解質の平均分子量は、500〜10000000g/molの範囲、好ましくは1000〜100000g/molの範囲、特に1000〜10000g/molの範囲である。線状または分岐高分子電解質を使用できる。水中油型乳濁液を製造するために重合前に添加する、本発明の領域で使用される保護コロイドとは異なり、本発明のための高分子電解質は、イオン化可能基またはイオン解離性基を有するポリマーであり、これらを重合が行なわれたあとに、水性媒質中、好ましくは水中でマイクロカプセルと接触させる。本明細書において、水性媒質は、25℃、1バールにおいて所望の使用量で水混和性である水混和性溶剤を、水性媒質に対して10質量%まで含む水性混合物を指す。かかる溶剤には、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、グリコール、グリセロール、およびメトキシエタノールなどのアルコール類、ならびにテトラヒドロフランおよびジオキサンなどの水溶性エーテル類、またジメチルホルムアミドまたはジメチルスルホキシドなどの非プロトン性添加剤類が含まれる。
解離性基の本質により、カチオン性およびアニオン性高分子電解質(ポリイオンとしても既知である)がある。ポリイオンの電荷は、対イオンを含まずに考慮される。カチオン性高分子電解質は、陽子の付加または4級化によって、塩基性基(ポリ塩基)を含むポリマーから形成される。
アニオン性高分子電解質は、陽子の分離によって、酸性基(ポリ酸)を含むポリマーから形成される。
高分子電解質は、得られるポリイオンの正味電荷にしたがって分類される(すなわち、対イオンを含まずに)。高分子電解質が主に正に荷電した解離基を有する場合、それはカチオン性高分子電解質である。主に負に荷電した基を有する場合、それはアニオン性高分子電解質である。
1つ以上のカチオン性または1つ以上のアニオン性高分子電解質を用いることが好ましい。1つ以上のカチオン性高分子電解質を選択することが特に好ましい。複数の異なる電荷の高分子電解質を連続的に添加することは、高分子電解質の量が層を構成するのにいずれの場合も十分であるという条件で、複数の層の構成をもたらすと考えられている。一般に、高分子電解質を有するマイクロカプセルの総質量に基づいて少なくとも1質量%の量の高分子電解質は、層による被覆をもたらすであろう。しかしながら、好ましくは、高分子電解質の1つのみの層が塗布される。この層は、1つの高分子電解質か、あるいは同じ電荷を有する複数の高分子電解質の混合物を含んでもよい。
アニオン性高分子電解質は、例えば、水性媒質中でのエチレン性不飽和アニオン性モノマーのラジカル重合によって得ることが可能である。有用なエチレン性不飽和アニオン性モノマーには、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、エタクリン酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、およびイタコン酸などのモノエチレン性不飽和C3−〜C5−カルボン酸類、ビニルスルホン酸、スチレンスルホン酸、およびアクリルアミドメチルプロパンスルホン酸などのスルホン酸類、ならびにビニルホスホン酸などのホスホン酸類、および/またはそれらそれぞれのアルカリ金属、アルカリ土類金属、および/またはアンモニウム塩が含まれる。
好ましいアニオン性モノマーには、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、およびアクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸が含まれる。アクリル酸を主成分とするポリマーの水性分散液は特に好ましい。アニオン性モノマーは、単独で重合してホモポリマーを形成するか、あるいは互いとの混和物の形で重合してコポリマーを形成することができる。これらの例には、アクリル酸のホモポリマー、メタクリル酸のホモポリマー、あるいはアクリル酸とマレイン酸とのコポリマー、アクリル酸とメタクリル酸とのコポリマー、またメタクリル酸とマレイン酸とのコポリマーがある。
しかしながら、アニオン性モノマーは、少なくとも1つの別のエチレン性不飽和モノマーの存在下で重合することもできる。これらのモノマーは、非イオン性であっても、あるいはカチオン電荷を有してもよい。
非イオン性コモノマーの例には、アクリルアミド、メタクリルアミド、N−C1−〜C3−アルキルアクリルアミド、N−ビニルホルムアミド、1〜20個の炭素原子を有する一価アルコールのアクリル酸エステル類、具体的にはアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸イソブチル、およびn−ブチルアクリレートなど、1〜20個の炭素原子を有する一価アルコールのメタクリル酸エステル類、例えばメタクリル酸メチルおよびメタクリル酸エチル、ならびに酢酸ビニルおよびプロピオン酸ビニルがある。
アニオン性モノマーとの共重合に有用なカチオン性モノマーには、ジアルキルアミノエチルアクリレート、ジアルキルアミノエチルメタクリレート、ジアルキルアミノプロピルアクリレート、ジアルキルアミノプロピルメタクリレート、ジアルキルアミノエチルアクリルアミド、ジアルキルアミノエチルメタクリルアミド、ジアルキルアミノプロピルアクリルアミド、ジアルキルアミノプロピルメタクリルアミド、ジアリルジメチルアンモニウムクロライド、ビニルイミダゾール、またそれぞれ鉱酸を用いて中和および/または4級化されたカチオン性モノマーが含まれる。カチオン性モノマーの具体的な例には、ジメチルアミノエチルアクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ジエチルアミノエチルアクリレート、ジエチルアミノエチルメタクリレート、ジメチルアミノプロピルアクリレート、ジメチルアミノプロピルメタクリレート、ジエチルアミノプロピルアクリレートおよびジエチルアミノプロピルメタクリレート、ジメチルアミノエチルアクリルアミド、ジメチルアミノエチルメタクリルアミド、ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、ジメチルアミノプロピルメタクリルアミド、ジエチルアミノエチルアクリルアミド、ならびにジエチルアミノプロピルアクリルアミドがある。
カチオン性モノマーは、完全に、あるいは部分的にのみ、例えばそれぞれの場合に1%〜99%のある程度まで、中和または4級化することができる。硫酸ジメチルは、カチオン性モノマーに対する好ましい4級化剤である。しかしながら、モノマーは、硫酸ジエチルを用いて、またはアルキル化剤、特に塩化メチル、塩化エチル、または塩化ベンジルなどのハロゲン化アルキルを用いて4級化することもできる。アニオン性高分子電解質を製造するためのコモノマーは、例えば、水で希釈して、pH7.0を上回り20℃のときに、得られるポリマーの分散液が水溶性であり、アニオン電荷を有するような量で使用する。非イオン性および/またはカチオン性コモノマーの量は、重合に使用される総モノマーに対して、例えば0〜99質量%の範囲、好ましくは5〜75質量%の範囲であり、また通常は5〜25質量%の範囲である。カチオン性モノマーは、最大で、得られる高分子電解質がpH<6.0および20℃で正味アニオン電荷を有するような量で使用される。形成される両性ポリマー中の過剰なアニオン電荷は、例えば少なくとも5mol%、好ましくは少なくとも10mol%、特に少なくとも30mol%、また最も好ましくは少なくとも50mol%である。
好ましいコポリマーの例には、アクリル酸25〜90質量%とアクリルアミド75〜10質量%とから構成されるコポリマーがある。好ましくは、少なくとも1つのエチレン性不飽和C3〜C5−カルボン酸を他のモノエチレン性不飽和モノマーの不在下で重合させる。他のモノマーの不在下でのアクリル酸のラジカル重合によって得られる、アクリル酸のホモポリマーは特に好ましい。
分岐高分子電解質の製造に有用な架橋剤には、分子中に少なくとも2つのエチレン性不飽和二重結合を有する全ての化合物が含まれる。かかる化合物は、例えば、高吸水性ポリマーなどの架橋されたポリアクリル酸の製造に使用される(欧州特許出願公開第0 858 478、第4頁30行目〜第5頁43行目を参照)。架橋剤の例には、トリアリルアミン、ペンタエリスリトールトリアリルエーテル、ペンタエリスリトールテトラアリルエーテル、メチレンビスアクリルアミド、N,N′−ジビニルエチレン尿素、多価アルコール類、例えばソルビトール、1,2−エタンジオール、1,4−ブタンジオール、トリメチロールプロパン、グリセロール、ジエチレングリコールなどの、および糖類、例えばショ糖、グルコース、マンノースなどの少なくともジアリルエーテルまたは少なくともジビニルエーテル、2〜4個の炭素原子を有する完全にアクリル化またはメタアクリル化された二価アルコール、例えばエチレングリコールジメタクリレート、エチレングリコールジアクリレート、ブタンジオールジメタクリレート、ブタンジオールジアクリレートなど、分子量300〜600を有するポリエチレングリコールのジアクリレートまたはジメタクリレート、エトキシル化トリメチレンプロパントリアクリレートまたはエトキシル化トリメチレンプロパントリメタクリレート、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)ブタノールトリメタクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、およびトリアリルメチルアンモニウムクロライドがある。本発明の分散液の製造に架橋剤を使用する場合、それぞれの場合に使用する架橋剤の量は、重合に使用される総モノマーに対して、例えば0.0005〜5.0質量%、好ましくは0.001〜1.0質量%である。好ましい架橋剤は、ペンタエリスリトールトリアリルエーテル、ペンタエリスリトールテトラアリルエーテル、N,N′−ジビニルエチレン尿素、糖類、例えばショ糖、グルコース、またはマンノースなどの少なくともジアリルエーテル、およびトリアリルアミン、またそれらの混合物である。
有用なアニオン性高分子電解質は、例えばフェノールスルホン酸樹脂などの重縮合物をさらに含む。好適なのは、アルデヒド縮合物、特にホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、イソブチルアルデヒド、プロピオンアルデヒド、グルタルアルデヒド、およびグリオキサルを主成分とするもの、非常に具体的にはフェノールスルホン酸に基づくホルムアルデヒド縮合物である。アミンおよびアミド、特に、例えば尿素、メラミン、またはジシアンジアミドなどの炭酸のアミンおよびアミドは、フェノールスルホン酸樹脂の製造に共通使用できるさらなる反応化合物の例である。
フェノールスルホン酸樹脂は、好ましくは塩として存在する。本発明の縮合生成物は、好ましくは、1〜20の範囲の縮合度、および平均分子量500〜10,000g/molを有する。フェノールスルホン酸樹脂は、好ましくは、欧州特許出願公開第816 406号に示される方法と同様に製造される。
有用なカチオン性高分子電解質には、例えば、以下の群:
(a)ビニルイミダゾリウム単位を含むポリマー、
(b)ポリジアリルジメチルアンモニウムハロゲン化物、
(c)ビニルアミン単位を含むポリマー、
(d)エチレンイミン単位を含むポリマー、
(e)ジアルキルアミノアルキルアクリレートおよび/またはジアルキルアミノアルキルメタクリレート単位を含むポリマー、および
(f)ジアルキルアミノアルキルアクリルアミドおよび/またはジアルキルアミノアルキルメタクリルアミド単位を含むポリマーのポリマーが含まれる。
かかるポリマーは、公知であり、市販されている。(a)〜(f)群のカチオン性高分子電解質の基礎をなすモノマーは、遊離塩基の形で重合に使用できるが、好ましくは、塩酸、硫酸、またはリン酸などの鉱酸とのその塩の形、および4級化された形で重合に使用できる。有用な4級化剤には、例えば、硫酸ジメチル、硫酸ジエチル、塩化メチル、塩化エチル、塩化セチル、または塩化ベンジルが含まれる。
カチオン性高分子電解質の例には、以下のものがある:
(a)ビニルイミダゾリウムメトサルフェートのホモポリマー、および/またはビニルイミダゾリウムメトサルフェートとN−ビニルピロリドンとのコポリマー、
(b)ポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド、
(c)ポリビニルアミン、および部分的に加水分解されたポリビニルホルムアミド、
(d)ポリエチレンイミン、
(e)ポリジメチルアクリル酸アミノエチル、ポリメタクリル酸ジメチルアミノエチル、アクリルアミドとジメチルアミノエチルアクリレートとのコポリマー、およびアクリルアミドとジメチルアミノエチルメタクリレートとのコポリマーであり、これらには塩基性モノマーも鉱酸との塩の形または4級化された形で存在してよい、および
(f)ポリジメチルアミノエチルアクリルアミド、ポリジメチルアミノエチルメタクリルアミド、およびアクリルアミドとジメチルアミノエチルアクリルアミドとのコポリマーであり、これらにはカチオン性モノマーも鉱酸との塩の形または4級化された形で存在してよい。
カチオン性高分子電解質の平均モル質量Mwは、少なくとも500g/molである。それらは、例えば500〜1千万g/molの範囲であり、好ましくは1000〜500,000g/molの範囲であり、通常は1000〜5,000g/molの範囲である。
以下はカチオン性ポリマーとして使用するのに好ましい:
(a)いずれの場合も平均モル質量Mw500〜10,000g/molを有する、ビニルイミダゾリウムメトサルフェートのホモポリマー、および/またはビニルイミダゾリウムメトサルフェートとN−ビニルピロリドンとのコポリマー、
(b)平均モル質量Mw1000〜10,000g/molを有する、ポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド、
(c)平均モル質量Mw500〜10,000g/molを有する、ポリビニルアミンおよび部分的に加水分解されたポリビニルホルムアミド、および
(d)平均モル質量Mw500〜10,000g/molを有する、ポリエチレンイミン。
(a)に記載のビニルイミダゾリウムメトサルフェートとN−ビニルピロリドンとのコポリマーは、例えば、重合単位の形で配合されたN−ビニルピロリドン10〜90質量%を含む。N−ビニルピロリドンの代わりに、エチレン性不飽和C3−〜C5−カルボン酸類、例えば特にアクリル酸またはメタクリル酸など、あるいはこれらのカルボン酸類の1〜18個の炭素原子を含む一価アルコールとのエステル、例えばアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸イソプロピル、n−ブチルアクリレート、アクリル酸イソブチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、またはn−ブチルメタクリレートからなる群の少なくとも1つの化合物をコモノマーとして使用することが可能である。
(b)群の好ましいポリマーは、ポリジアリルジメチルアンモニウムクロライドである。また、ジアリルジメチルアンモニウムクロライドとアクリル酸ジメチルアミノエチルとのコポリマー、ジアリルジメチルアンモニウムクロライドとメタクリル酸ジメチルアミノエチルとのコポリマー、ジアリルジメチルアンモニウムクロライドとアクリル酸ジエチルアミノエチルとのコポリマー、ジアリルジメチルアンモニウムクロライドとアクリル酸ジメチルアミノプロピルとのコポリマー、ジアリルジメチルアンモニウムクロライドとジメチルアミノエチルアクリルアミドとのコポリマー、およびジアリルジメチルアンモニウムクロライドとジメチルアミノプロピルアクリルアミドとのコポリマーも好適である。ジアリルジメチルアンモニウムクロライドのコポリマーは、前述の重合単位の形で配合されたコモノマーのうちの少なくとも1つを、例えば1〜50mol%、一般に2〜30mol%含む。
ビニルアミン単位を含むポリマー(c)は、N−ビニルホルムアミドの重合(適切な場合にはコモノマー存在下で)、およびホルミル基の脱離とアミノ基の形成をともなうポリビニルホルムアミドの加水分解によって得られる。ポリマーの加水分解度は、例えば1〜100%でよく、好ましくは60〜100%の範囲である。本出願の領域において、部分的に加水分解されたポリビニルホルムアミドは、加水分解度が≧50%、好ましくは≧90%である。N−ビニルホルムアミドのホモポリマーおよびコポリマーの製造、およびビニルアミン単位を含むポリマーの形成をともなうこれらのポリマーの加水分解は、例えば、米国特許第6,132,558号の第2欄36行目〜第5欄25行目に詳細に記載されている。その記述は参考として本発明の開示で援用される。ビニルアミン単位を含むポリマーは、例えば、Catiofast(登録商標)およびPolymin(登録商標)ブランドとして、BASF Aktiengesellschaftが販売している。
ポリエチレンイミンなど、エチレンイミン単位を含む(d)群のポリマーは、同様に市販の製品である。これらは例えば、Polymin(登録商標)の名で、BASF Aktiengesellschaftにより販売されており、例えばPolymin(登録商標) SKがある。これらのカチオン性ポリマーは、少量の酸または酸発生化合物、例えばハロゲン化炭化水素(例えば、クロロホルム、四塩化炭素、テトラクロロエタン、または塩化エチル)などの存在下、水性媒質中でのエチレンイミンの重合によって製造されたエチレンイミンのポリマーであるか、あるいはエピクロルヒドリンと、モノアミンおよびポリアミンなどのアミノ基を含む化合物、例えばジメチルアミン、ジエチルアミン、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、およびトリエチレンテトラミン、またはアンモニアとの縮合物である。これらのモル質量Mwは、例えば500〜百万g/mol、好ましくは1000〜500,000g/molである。
このカチオン性ポリマーの群は、1級または2級アミノ基を有する化合物上のエチレンイミンのグラフトポリマー、例えばジカルボン酸のポリアミドアミンおよびポリアミンなども含む。エチレンイミンとグラフトされたポリアミドアミンは、適切な場合には、二官能性架橋剤、例えばポリアルキレングリコールのエピクロロヒドリンまたはビスクロロヒドリンエーテルと反応させてもよい。
(e)群の好適なカチオン性ポリマーは、ジアルキルアミノアルキルアクリレートおよび/またはジアルキルアミノアルキルメタクリレート単位を含むポリマーである。これらのモノマーは遊離塩基の形で使用できるが、好ましくは、塩酸、硫酸、またはリン酸などの鉱酸との塩の形、および4級化された形で重合に使用する。好適な4級化剤は、例えば、硫酸ジメチル、硫酸ジエチル、塩化メチル、塩化エチル、塩化セチル、または塩化ベンジルである。ホモポリマーとコポリマーは、ともにこれらのモノマーから製造することができる。好適なコモノマーは、例えば、アクリルアミド、メタクリルアミド、N−ビニルホルムアミド、N−ビニルピロリドン、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸メチル、および前述のモノマーの混合物である。
(f)群のカチオン性ポリマーは、ジメチルアミノエチルアクリルアミドまたはジメチルアミノエチルメタクリルアミド単位を含み、またカチオン性モノマーを好ましくは鉱酸との塩の形または4級化された形で含むポリマーである。これらはホモポリマーであっても、コポリマーであってもよい。例としては、硫酸ジメチルもしくは塩化ベンジルで完全に4級化されたジメチルアミノエチルアクリルアミドのホモポリマー、硫酸ジメチル、塩化メチル、塩化エチル、または塩化ベンジルで完全に4級化したジメチルアミノエチルメタクリルアミドのホモポリマー、およびアクリルアミドと硫酸ジメチルで4級化したジメチルアミノエチルアクリルアミドとのコポリマーがある。
カチオン性モノマーのみで構成されるポリカチオンに加え、全体的にカチオン電荷を帯びているという条件で、両性ポリマーもカチオン性ポリマーとして使用できる。両性ポリマー中の過剰なカチオン電荷は、例えば少なくとも5mol%、好ましくは少なくとも10mol%であり、一般的には15〜95mol%の範囲である。過剰なカチオン電荷を有する両性ポリマーの例には、以下のものがある:
−重合単位の形で配合されたアクリル酸よりも少なくとも5mol%多いアクリル酸ジメチルアミノエチルを含む、アクリルアミドと、アクリル酸ジメチルアミノエチルと、アクリル酸とのコポリマー、−重合単位の形で配合されたアクリル酸よりも少なくとも5mol%多いビニルイミダゾリウムメトサルフェートを含む、ビニルイミダゾリウムメトサルフェートと、N−ビニルピロリドンと、アクリル酸とのコポリマー、
−エチレン性不飽和カルボン酸の単位よりも少なくとも5mol%高いビニルアミン単位の含有量を有する、N−ビニルホルムアミド、およびエチレン性不飽和C3−〜C5−カルボン酸、好ましくはアクリル酸またはメタクリル酸の加水分解コポリマー、および
−重合単位の形で配合されたアクリル酸よりも少なくとも5mol%多いビニルイミダゾールがカチオンに荷電されるようにpHが選択された、ビニルイミダゾールと、アクリルアミドと、アクリル酸とのコポリマー。
本発明の目的に有用な高分子電解質には、バイオポリマー類、例えばアルギン酸、アラビアゴム、核酸、ペクチン、タンパク質など、また化学的に改質されたバイオポリマー類、例えばイオン性またはイオン化可能な多糖類などで、例えばカルボキシメチルセルロース、キトサン、キトサンサルフェート、およびリグニンスルホネートなどがさらに含まれる。
ポリアクリル酸、フェノールスルホン酸予備縮合物、ポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド、ポリビニルアミン、部分的に加水分解されたポリビニルホルムアミド、およびポリエチレンイミンからなる群から高分子電解質を選ぶことが好ましい。
一実施形態では、アニオン性高分子電解質、特にポリアクリル酸およびフェノールスルホン酸樹脂が好ましい。
一実施形態では、カチオン性高分子電解質、特に(b)、(c)、および(d)群のもの、すなわちポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド、ポリビニルアミン、ならびに部分的に加水分解されたポリビニルホルムアミドおよびポリエチレンイミンが好ましい。ポリジアリルジメチルアンモニウムクロライドをカチオン性高分子電解質として用いることが特に好ましい。
高分子電解質は、静電相互作用によって、静電気的に荷電したマイクロカプセル壁上に蓄積すると考えられている。しかしながら、カチオン性高分子電解が堅固なマイクロカプセル壁をもたらすのみでなく、アニオン性高分子電解質の添加も同様にカプセル壁の堅固性を向上させることが観察された。これらは、水素結合または対イオンを介して、マイクロカプセル壁と相互に作用すると考えられている。
本発明のマイクロカプセルは、カプセルコアと、全てモノマーの総質量に対して、
1つ以上のアクリル酸および/またはメタクリル酸のC1〜C24−アルキルエステル(モノマーI)10〜100質量%と、
水不溶性または水難溶性の二官能性または多官能性モノマー(モノマーII)0〜80質量%と、
その他のモノマー(モノマーIII)0〜90質量%と、から構成されたカプセル壁とを含み、平均粒径1.5〜2.5μmを有し、粒子の90%は粒径≦4μmを有するマイクロカプセルを、水または水性媒質中で1つ以上の高分子電解質と接触させることによって得られる。マイクロカプセル分散液は1つ以上の高分子電解質と接触することが好ましい。
これらは好ましくは以下の工程で得られる:
a)モノマーと、親油性物質と、ポリビニルアルコールおよび/または部分的に加水分解されたポリ酢酸ビニルとを含む水中油型乳濁液を製造し、油滴の平均サイズは1.5〜2.5μmとし、
b)a)によって得られた水中油型乳濁液のモノマーをラジカル重合させ、適切な場合にはマイクロカプセルを単離し、
c)b)によって得られたマイクロカプセル分散液またはマイクロカプセルを1つ以上の高分子電解質と、適切な場合には水または水性媒質中で、接触させる。
本発明のマイクロカプセルは、適切な場合には、続いて噴霧乾燥によって単離することができる。ラジカル重合プロセスステップb)は、中間生成物として出発マイクロカプセル分散液を生じさせ、これをステップc)で高分子電解質と接触させる。高分子電解質で改質されたマイクロカプセル分散液の粒径分布は、出発マイクロカプセル分散液と比較して変化がない。好ましくは、プロセスステップb)から得られたマイクロカプセル分散液を1つ以上の高分子電解質と接触させる、つまりマイクロカプセルの中間体単離を行なわない。この場合には水性分散液が存在するため、マイクロカプセルと高分子電解質とを接触させることができる所望の媒質は、すでに手元にある。接触には、例えば、常用の撹拌機またはミキサーを用いた混合が含まれる。
溶剤を含まずに、あるいは溶液の形で、好ましくは水溶液として、高分子電解質を出発マイクロカプセル分散液に添加する。高分子電解質の量は、マイクロカプセルの出発量に対して、0.1〜5質量%の範囲、好ましくは0.25〜1.5質量%の範囲である。
マイクロカプセルのカプセル壁は、モノマーIとして、1つ以上のアクリル酸および/またはメタクリル酸のC1〜C24−アルキルエステル10〜100質量%、好ましくは30〜99質量%から構成される。またポリマーは、モノマーIIとして、二官能性または多官能性モノマー80質量%まで、好ましくは1〜70質量%、より好ましくは5〜60質量%、特に10〜50質量%を共重合した形で備えてもよく、これは水不溶性または水難溶性である。さらに、ポリマーは、その他のモノマーIIIを90質量%まで、好ましくは0.5〜50質量%、特に1〜30質量%も共重合した形で含んでよい。
有用なモノマーIには、アクリル酸および/またはメタクリル酸のC1〜C24−アルキルエステルが含まれる。アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、n−プロピルアクリレート、およびn−ブチルアクリレート、および/または相当するメタクリル酸は、特に好ましいモノマーIである。アクリル酸イソプロピル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸sec−ブチル、およびアクリル酸tert−ブチル、および相当するメタクリル酸は好ましい。またメタクリロニトリルも挙げなければならない。一般に、メタクリル酸が好ましい。
有用なモノマーIIには、水不溶性または水難溶性であるが、親油性物質に対して良好ないし限定的溶解性を有する、二官能性または多官能性モノマーが含まれる。難溶性とは、20℃で60g/l未満の溶解性を意味すると理解されるものとする。二官能性または多官能性モノマーは、少なくとも2つの非共役エチレン二重結合を有する化合物である。最も興味深いのは、重合の際にカプセル壁の架橋に影響するジビニルおよびポリビニルモノマーである。
好ましい二官能性モノマーは、ジオールのアクリル酸またはメタクリル酸とのジエステル、またこれらのジオールのジアリルおよびジビニルエーテルである。例としては、エタンジオールジアクリレート、ジビニルベンゼン、エチレングリコールジメタクリレート、1,3−ブチレングリコールジメタクリレート、メタリルメタクリルアミド、およびメタクリル酸アリルがある。プロパンジオールジアクリレート、ブタンジオールジアクリレート、ペンタンジオールジアクリレート、およびヘキサンジオールジアクリレート、または相当するメタクリル酸は特に好ましい。
好ましいポリビニルモノマーは、トリメチロールプロパントリアクリレートおよびトリメタクリレート、ペンタエリスリトールトリアリルエーテル、ならびにペンタエリスリトールテトラアクリレートである。
有用なモノマーIIIには、モノマーIおよびIIと異なるその他のモノマーIII、例えば酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ビニルピリジン、およびスチレンなどが含まれる。電荷またはイオン化可能基を有し、モノマーIおよびIIと異なるモノマーIlIaは特に好ましく、これにはアクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリルアミド2−メチルプロパンスルホン酸、アクリロニトリル、メタクリルアミド、N−ビニルピロリドン、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、およびメタクリル酸ジエチルアミノエチルなどがある。
マイクロカプセルのカプセル壁が、全てモノマーの総質量に対して、
モノマーIとしての1つ以上のアクリル酸および/またはメタクリル酸のC1〜C24−アルキルエステル30〜99質量%と、
モノマーIIとしての水不溶性または水難溶性の二官能性または多官能性モノマー1〜70質量%、好ましくは5〜60質量%、特に10〜50質量%と、
その他のモノマーIIIa0.5〜50質量%、好ましくは1〜30質量%と、
から構成される実施形態は特に好ましい。
さらなる好ましい実施形態において、壁を形成するポリマーは、メタクリル30〜90質量%と、(メタ)アクリル酸のアルキルエステル、好ましくはメタクリル酸メチル、メタクリル酸tert−ブチル、メタクリル酸フェニル、およびメタクリル酸シクロヘキシル10〜70質量%と、さらなるエチレン性不飽和モノマー0〜40質量%とから形成される。このさらなるエチレン性不飽和モノマーは、本実施形態についてこれまでに記述していないモノマーI、II、および/またはIIIでもよい。一般にこれらは形成される本実施形態のマイクロカプセルにいかなる重大な影響も与えないことから、これらの割合は好ましくは<20質量%、特に<10質量%である。かかるモノマー組成物、およびマイクロカプセル分散液の製造は、参考として本明細書で援用される、欧州特許出願公開第1 251 954号に記載されている。
本発明のマイクロカプセルは、いわゆるin situ重合によって得られる。マイクロカプセル形成の原理は、モノマー、フリーラジカル開始剤、保護コロイド、およびカプセル化される親油性物質から製造される安定な水中油型乳濁液に基づく。次に加熱によってモノマーの重合を誘発し、適切な場合はさらなる温度上昇によって制御して、得られたポリマーは、親油性物質を包囲するカプセル壁を形成する。この一般的原理は、例えば、その内容が参考として本明細書で援用される、ドイツ特許出願公開第10 139 171号に記載されている。
本発明によると、製造された水中油型乳濁液は、モノマー、親油性物質、およびポリビニルアルコール、および/または部分的に加水分解されたポリ酢酸ビニルを含み、油滴の平均サイズは1.5〜2.5μmである(ステップa)。油滴のサイズは、重合後に存在するマイクロカプセルのサイズとほぼ等しい。
我々は、ポリビニルアルコールおよび/または部分的に加水分解されたポリ酢酸ビニルは、保護コロイドとして使用した場合に、本発明のマイクロカプセル分布をもたらすことを発見した。一般に、ポリビニルアルコールまたは部分的に加水分解されたポリ酢酸ビニルは、マイクロカプセルに対して、少なくとも3質量%、好ましくは6〜8質量%の範囲の総量で使用する(保護コロイドを用いない)。国際公開第2005/116559号に記載されるような常用の保護コロイドを、本発明において好ましいポリビニルアルコールまたは部分的に加水分解されたポリ酢酸ビニルの量に加えて添加することも可能である。
好ましくは、本発明のマイクロカプセルは、単にポリビニルアルコールおよび/または部分的に加水分解されたポリ酢酸ビニルを使用して、さらなる保護コロイドを含まずに製造される。
ポリビニルアルコールは、酢酸ビニルを重合し(適切な場合には、コモノマーの存在下で)、ポリ酢酸ビニルを加水分解してアセチル基を除去し、ヒドロキシル基を形成することによって得ることができる。ポリマーの加水分解度は、例えば1〜100%の範囲でよく、好ましくは50〜100%の範囲、特に65〜95%の範囲である。本明細書における部分的に加水分解されたポリ酢酸ビニルは、加水分解度<50%を有する一方、本明細書におけるポリビニルアルコールは、加水分解度≧50〜100%を有する。酢酸ビニルのホモポリマーおよびコポリマーを合成し、これらのポリマーの加水分解をしてビニルアルコール単位を含むポリマーを形成することは、共通の一般知識である。ビニルアルコール単位を含むポリマーは、例えば、Mowiol(登録商標)ブランドとしてKuraray Specialities Europe(KSE)により販売されている。
20℃、4質量%水溶液でのDIN 53015粘度が、3〜56mPa・sの範囲、好ましくは14〜45mPa・sの範囲、特に22〜41mPa・sの範囲のポリビニルアルコールまたは部分的に加水分解されたポリ酢酸ビニルが好ましい。加水分解度≧65%、好ましくは≧70%、特に≧75%を有するポリビニルアルコールが好ましい。
本発明のポリビニルアルコールまたは部分的に加水分解されたポリ酢酸ビニルの使用は、安定な乳濁液をもたらす。これは、単に温度をより均一にする目的を果たす攪拌を行なうだけで、重合すなわち壁の形成を可能にする。ドイツ特許出願公開第10230581号に記載されている安定な水中油型乳濁液を製造するための分散条件を選択することが好ましい。一般に、分散は、油滴が所望のマイクロカプセルのサイズとなるまで継続しなければならないが、これは壁形成作業中のあらゆるサイズ変化はわずかであるためである。
ラジカル重合反応に有用なフリーラジカル開始剤には、モノマーの質量に対して、有利には0.2〜5質量%の量の常用のペルオキソおよびアゾ化合物が含まれる。
フリーラジカル開始剤の物理的状態およびその溶解性特性により、フリーラジカル開始剤をそれ自体で添加してもよいが、特に少量のフリーラジカル開始剤をより正確に計量するために、好ましくは溶液、乳濁液、または懸濁液として添加する。
好ましいフリーラジカル開始剤は、tert−ブチルペルオキシネオデカノエート、tert−アミルペルオキシピバレート、過酸化ジラウロイル、tert−アミルペルオキシ−2−エチルヘキサノエート、2,2′−アゾビス−(2,4−ジメチル)バレロニトリル、2,2′−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、過酸化ジベンゾイル、tert−ブチルペル−2−エチルヘキサノエート、ジ−tert−ブチルペルオキシド、tert−ブチルヒドロペルオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチルペルオキシ)ヘキサン、およびクメンヒドロペルオキシドである。
特に好ましいフリーラジカル開始剤は、ジ−(3,5,5−トリメチルヘキサノイル)ペルオキシド、4,4′−アゾビスイソブチロニトリル、tert−ブチルペルピバレート、およびジメチル−2,2−アゾビスイソブチレートである。これらは、30〜100℃の温度範囲内で10時間の半減期を有する。
また、常用の量の従来の調節剤、例えばtert−ドデシルメルカプタンまたはエチルヘキシルチオグリコレートなどを重合に加えることも可能である。
重合を実施する温度は、一般的に20〜100℃の範囲、好ましくは40〜95℃の範囲である。所望の親油性物質により、水中油型乳濁液は、コア材料が液状/油状である温度で形成されるべきである。したがって、選択されるフリーラジカル開始剤は、この温度を上回る崩壊温度を有さなければならず、また重合も同様にこの温度を2〜50℃上回って実施しなければならないため、適切な場合には、崩壊温度が親油性物質の融点を上回るフリーラジカル開始剤を選択する。
約60℃までの融点を有する親油性物質のための通常方法の変形例は、60℃で開始する反応温度であり、これは反応過程で85℃に上昇させる。有利なフリーラジカル開始剤は、45〜65℃の範囲で10時間の半減期を有し、これにはt−ブチルペルピバレートなどがある。
60℃を上回る融点を有する親油性物質のためのさらなる方法の変形例では、それに対応して高い反応温度で開始する温度プログラムを選択する。70〜90℃の範囲で10時間の半減期を有するフリーラジカル開始剤は、およそ85℃の初期温度の場合に好ましく、これにはt−ブチルペル−2−エチル−ヘキサノエートなどがある。
重合は、好都合には常圧で実施するが、例えば100℃を上回る重合温度で、圧力を低下あるいはわずかに上昇させて、すなわち例えば0.5〜5バールの範囲で実施することもできる。
重合の反応時間は通常、1〜10時間の範囲であり、普通は2〜5時間の範囲である。
ポリビニルアルコールおよび/または部分的に加水分解されたポリ酢酸ビニルを使用する本方法は、簡易化された処理方法を可能にする。したがって、室温で分散させることは、可能ではあるが必要ではない。その代わりに、分散および重合を上昇した温度で直接実施することができ、別の方法では通例の制御された第一段階である分散後の加熱の必要性をなくす。
90〜99質量%転化での実際の重合反応後、水性マイクロカプセル分散液が、臭気担体、例えば残留モノマーおよびその他の有機揮発物構成要素などを概して含まないようにすることは、一般的に有利である。これは自体公知の方法で、蒸留除去(特に蒸気蒸留により)または不活性ガスを用いた除去により、物理的手段によって達成することができる。また、国際公開第99/24525号に記載されるように、化学的手段によって、有利には、ドイツ特許出願公開第44 35 423号、同第44 19 518号、および同第44 35 422号に記載されるように、レドックス開始重合によっても実施することができる。
本発明のマイクロカプセルは、親油性物質によって、ノーカーボンコピー紙に、化粧品に、香気、芳香化学物質、または接着剤のカプセル化に、あるいは作物保護に有用である。本発明のマイクロカプセルは、潜熱蓄熱材料に特に有用である。
潜熱蓄熱材料は、定義によると、熱伝達が行なわれるべき温度範囲で相転移を有する物質である。好ましくは、親油性物質は、−20〜120℃の範囲で固/液相転移を有する。
好適な物質の例には以下のものが挙げられる:
−脂肪族ヒドロカルビル化合物、例えば、分枝鎖状または好ましくは線状であり、飽和または不飽和のC10〜C40−炭化水素、例えばn−テトラデカン、n−ペンタデカン、n−ヘキサデカン、n−ヘプタデカン、n−オクタデカン、n−ノナデカン、n−エイコサン、n−ヘンエイコサン、n−ドコサン、n−トリコサン、n−テトラコサン、n−ペンタコサン、n−ヘキサコサン、n−ヘプタコサン、n−オクタコサンなど、および環式炭化水素、例えばシクロヘキサン、シクロオクタン、シクロデカンなど;
−芳香族ヒドロカルビル化合物、例えばベンゼン、ナフタレン、ビフェニル、o−又はn−テルフェニルなど、C1〜C40−アルキル置換芳香族炭化水素、例えばドデシルベンゼン、テトラデシルベンゼン、ヘキサデシルベンゼン、ヘキシルナフタレン、またはデシルナフタレンなど;
−飽和または不飽和のC6〜C30−脂肪酸、例えばラウリン酸、ステアリン酸、オレイン酸、またはベヘン酸、好ましくは、デカン酸と例えばミリスチン酸、パルミチン酸、またはラウリン酸との共融混合物;
−脂肪アルコール、例えばラウリルアルコール、ステアリルアルコール、オレイルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコールなど、ヤシ脂肪アルコールなどの混合物、ならびにα−オレフィンのヒドロホルミル化およびさらなる反応により得られるいわゆるオキソアルコール;
−C6〜C30−脂肪アミン、例えばデシルアミン、ドデシルアミン、テトラデシルアミン、またはヘキサデシルアミンなど;
−脂肪酸のC1〜C10−アルキルエステルなどのエステル、例えばパルミチン酸プロピル、ステアリン酸メチル、またはパルミチン酸メチルなど、また好ましくはそれらの共融混合物、またはメチルシンナメート;
−天然および合成ワックス、例えばモンタン酸ワックス、モンタンエステルワックス、カルナウバワックス、ポリエチレンワックス、酸化ワックス、ポリビニルエーテルワックス、エチレン酢酸ビニルワックス、またはFischer−Tropsch法による硬質ワックス;
−ハロゲン化炭化水素、例えばクロロパラフィン、ブロモオクタデカン、ブロモペンタデカン、ブロモノナデカン、ブロモエイコサン、ブロモドコサンなど。
これらの物質の混合物も、融点が所望の範囲外に低下していないか、あるいは混合物の融解熱が顕熱用途に低くなる限り、好適である。
例えば、純n−アルカン、80%を上回る純度を有するn−アルカン、または工業用留出物として製造され、かつそれ自体市販されているようなアルカン混合物の使用が有利である。
さらに、親油性物質にそれらの物質に対して可溶性の化合物を添加することによって、無極性物質を用いたときに発生することがある凝固点降下を防止することが有利となりうる。米国特許第5 456 852号に記載されているように、実際のコア物質よりも20〜120K高い融点を有する化合物の使用が有利である。好適な化合物は、親油性物質として前記に記載した、脂肪酸、脂肪アルコール、脂肪アミド、および脂肪族ヒドロカルビル化合物である。これらをカプセルコアに対して、0.1〜10質量%の量で添加する。
潜熱蓄熱材料は、蓄熱媒体が望まれる温度範囲にしたがって選択する。例えば、穏やかな気候における建築材料の蓄熱媒体の場合、固/液相転移が0〜60℃の温度範囲である潜熱蓄熱材料の使用が好ましい。したがって、屋内への適用例では、15〜30℃の転化温度を有する個々の材料または混合物を通常は選択する。蓄熱媒体としての、または透明断熱材の過熱を回避するためのソーラー適用例では、欧州特許出願公開第333 145号に記載されているように、30〜60℃の転化温度が特に好適である。0〜40℃の転化温度は特にテキスタイル分野、−10〜120℃の転化温度は特に伝熱流体における適用例に有利である。
好ましい潜熱蓄熱材料は脂肪族炭化水素であり、特に好ましくは、上記に例として記載したものである。14〜20個の炭素原子を有する脂肪族炭化水素、およびその混合物は特に好ましい。
本発明は、カプセルコアと、
1つ以上のアクリル酸および/またはメタクリル酸のC1〜C24−アルキルエステル(モノマーI)10〜100質量%と、
水不溶性または水難溶性の二官能性または多官能性モノマー(モノマーII)5〜60質量%と、
モノマー(モノマーIII)0〜85質量%と、
から構成されたカプセル壁とを含み、
平均粒径1.5〜2.5μmを有し、粒子の90%は粒径≦4μm、好ましくは≦3,5μm、特に≦3μmを有する、中間生成物としてのマイクロカプセルをさらに提供する。マイクロカプセル分散液の半値全幅は、0.2〜1.5μm、好ましくは0.4〜1μmである。この中間生成物は、上述の方法に従って得られる。得られた本発明のマイクロカプセルの水性分散液は、さらなる中間体単離を伴わずに、マイクロカプセルが本発明の高分子電解質を有するマイクロカプセルに転化することを可能にする。さらに、中間生成物自体が、マイクロカプセル化潜熱蓄熱材料のいくつかの適用例において、有利な特性を有する。
本発明のマイクロカプセル粉末は多様な用途を有する。これは繊維およびテキスタイル製品、例えばテキスタイル織布および不織布(例えば、芯)などを改質するのに非常に有用である。本明細書における有用な適用形態には、具体的には、マイクロカプセルコーティング、マイクロカプセルを有する発泡体、およびマイクロカプセルで改質したテキスタイル繊維が含まれる。コーティングの場合、マイクロカプセルをポリマー結合剤、また適切な場合にはその他の副材料ともに、通常は分散液として、テキスタイル製品に塗布する。常用のテキスタイル結合剤は、−45〜45℃、好ましくは−30〜12℃の範囲のガラス転移温度を有する皮膜形成ポリマーである。かかるマイクロカプセルコーティングの製造は、例えば、参考として本明細書で援用される、国際公開第95/34609号に記載されている。マイクロカプセルを用いた発泡体の改質は、ドイツ特許第981576T号および米国特許第5,955,188号の記載と同様に実施される。予め発泡させた基材、好ましくはポリウレタンまたはポリエーテルを結合剤を含有するマイクロカプセル分散液で表面処理する。続いて、減圧の適用によって、結合剤−マイクロカプセル混合物を連続気泡発泡体構造に至らせ、そこで結合剤は硬化して、マイクロカプセルを基材に結合させる。さらなる処理の可能性は、例えば米国特許出願第2002/0054964号に記載されるように、溶融物または水性分散液からの紡糸による際に、テキスタイル繊維自体を改質することである。溶融紡糸プロセスは、ナイロン繊維、ポリエステル繊維、ポリプロピレン繊維、および類似の繊維に採用されるのに対して、湿式紡糸プロセスは、特にアクリル繊維の製造に用いられる。
本発明のマイクロカプセル粉末は、ドライクリーニングに対する良好な耐久性を有する。
さらなる広い分野の適用例は、鉱物、シリカ、またはポリマー結合剤を含む結合建築材料の適用例である。成形品とコーティング組成物とは区別される。これらは、水性材料およびしばしばアルカリ性水性材料に対する加水分解安定性が著しい。
鉱物成形品という用語は、鉱物結合剤、水、骨材、および適切な場合には助剤の混合物から、鉱物結合剤−水混合物が、場合によって上昇した温度の作用を受けて、時間に応じて硬化することによる成形後に形成される成形品を指す。鉱物結合剤は、一般に知られている。これらは、微粉化された無機物質、例えば石灰、石膏、粘土、ローム、および/またはセメントなどを含むが、これらは水と練り合わせることによってすぐに使用できる形態に変換され、この形態で放置されたときに、空気中であるいは水中であっても、場合によって上昇した温度の作用を受けて、時間に応じて固化して石状の塊となる。
骨材は、一般に、粒状または繊維状の天然または合成の石(砂利、砂、ガラス繊維、または鉱物繊維)からなるか、あるいは特殊な例では、金属または有機骨材、あるいはその混合物からなり、いずれの場合も、従来の方法で目的の用途に適合された粒度または繊維長を有する。多くの場合、着色の目的で有色顔料も骨材として使用される。
有用な助剤には、特に、硬化を加速または遅延させる、あるいは固化した鉱物成形品の弾性または多孔性に影響を与える物質が含まれる。具体的には、これらは、例えば米国特許第4 340 510号、英国特許第1 505 558号、米国特許第3 196 122号、米国特許第3 043 790号、米国特許第3 239 479号、ドイツ特許出願公開第43 17 035号、ドイツ特許出願公開第43 17 036号、特開第91/131 533号、およびその他の参考文献から公知のポリマーである。
本発明の高分子電解質で改質されたマイクロカプセル、またその改質されていない中間生成物は、セメント70〜100質量%と、石膏0〜30質量%からなる鉱物結合剤を含む鉱物結合建築材料(モルタル様調合物)を改質するのに適している。これは、特に、セメントが唯一の鉱物結合剤である場合に当てはまる。本発明の効果は、セメントの種類とは本質的に無関係である。したがって、企画されているプロジェクトにより、高炉セメント、オイルシェールセメント、ポートランドセメント、疎水化されたポートランドセメント、急結セメント、膨張セメント、または高アルミナセメントを使用することができる。ポートランドセメントの使用が特に有益であることがわかっている。さらなる詳細については、ドイツ特許出願公開第19 623 413号を参照することができる。典型的には、鉱物結合建築材料の乾燥組成物は、鉱物結合剤の量に対して、マイクロカプセル0.1〜20質量%を含む。
本発明の高分子電解質で改質されたマイクロカプセル、またその改質されていない中間生成物は、好ましくは、下塗り材などの鉱物コーティング組成物に配合される。屋内分野向けのこの種の下塗り材は、典型的には、結合剤としての石膏から構成される。石膏/マイクロカプセルの質量比は、一般的に95:5〜70:30の範囲である。より高いマイクロカプセルの割合ももちろん可能である。
外装または湿潤環境などの屋外分野用のコーティングは、セメント(セメント系下塗り材)、石灰、または水ガラス(鉱物またはケイ酸下塗り材)、あるいはポリマー分散液(合成樹脂下塗り材)を結合材として、充填剤、および適切な場合は着色用の顔料とともに含んでもよい。マイクロカプセルからなる全固形分の割合は、石膏下塗り材の質量比に対応する。
さらに、本発明の高分子電解質で改質されたマイクロカプセル、またその改質されていない中間生成物は、ポリマー成形品またはポリマーコーティング組成物における添加剤としても好適である。これは、加工してもマイクロカプセルの破壊を引き起こさない熱可塑性物質および熱硬化プラスチック材料を意味する。例としては、エポキシ、尿素、メラミン、ポリウレタン、およびシリコン樹脂、またコーティング材料(溶剤型、ハイソリッド、粉末塗料、または水性)、および分散皮膜が挙げられる。またマイクロカプセル粉末は、ポリマー発泡体および繊維への配合にも好適である。発泡体の例には、ポリウレタンフォーム、発泡スチロール、ラテックスフォーム、およびメラミン樹脂フォームがある。
さらに、本発明の高分子電解質で改質されたマイクロカプセル、またその改質されていない中間生成物は、チップボードなどのリグノセルロース系成形品における添加剤としても有用である。
さらに、本発明の高分子電解質で改質されたマイクロカプセル、またその改質されていない中間生成物を発泡の対象となる鉱物成形品中で加工する場合に、有利な効果が達成できる。
さらに、本発明の高分子電解質で改質されたマイクロカプセル、またその改質されていない中間生成物は、石膏プラスターボードの改質にも有用である。マイクロカプセル粉末は、石膏プラスターボードの総質量(乾物)に対して、好ましくは5〜40質量%の範囲、特に20〜35質量%の範囲の量で配合する。マイクロカプセル化潜熱蓄熱媒体を含む石膏プラスターボードの製造は、周知であり、参考として本明細書で援用される、欧州特許出願公開第1 421 243号に記載されている。セルロースベースの厚紙の代わりに、「石膏プラスターボード」用の両面カバーとして、代替的な繊維状構造体も使用できる。代替材料は、例えばポリプロピレン、ポリエステル、ポリアミド、ポリアクリレート、ポリアクリロニトリルなどからなるポリマー繊維である。またガラス繊維も好適である。代替材料は、織物および不織物として採用することができる。かかる建築用板材は、例えば、米国特許第4,810,569号、米国特許第4,195,110号、および米国特許第4,394,411号から公知である。
また、本発明の高分子電解質で改質されたマイクロカプセル、またその改質されていない中間生成物は、伝熱流体の製造にも有用である。本明細書において、伝熱流体は、熱輸送のための流体だけでなく、冷却輸送のための流体、すなわち冷却用流体も指す。熱エネルギーの伝達の原理は、これら両例で同様であり、伝達方向のみが異なる。
以下の実施例は、本発明を説明している。実施例におけるパーセンテージは、特に指定のない限り質量による。
マイクロカプセル粉末の粒径は、3600E Malvern Particle Sizerを用いて、文献に記載されている計測の標準方法に従って測定した。半値全幅(FWHM)は、最大値の半分の高さにおける分布の幅を意味するとして理解されるものである。D(0.9)値は、粒子の90%が、この値を上回らない粒径を有する(容量による平均)ことを示す。D(0.1)値は、粒子の10%が、この値までの粒径を有する(容量による平均)ことを示す。これに対応して、D(0.5)は、粒子の50%が、この値を上回らない粒径を有する(容量による平均)ことを意味する。このスパンの値は、差(D(0.9)−D(0.1))とD(0.5)の商である。
蒸発率の測定
前処理として、マイクロカプセル分散液2gを金属皿に入れ、105℃で2時間乾燥させて、残留水を除去した。次に、質量(m0)を測定した。180℃で1時間加熱し、冷却したあと、質量を再測定した(m1)。m0に基づく質量差(m0−m1)が蒸発率である。
マイクロカプセル分散液の製造
実施例1(高分子電解質不使用)
水相
水 330g
ポリビニルアルコールの10質量%水溶液(4質量%溶液の場合の20℃でのDIN 53015粘度40mPa・s、および加水分解度88%を有する;Kuraray Specialities Europe(KSE)製Mowiol 40−88) 220g
デカン酸 4.4g
油相
融点62〜64℃のパラフィン 440g
メタクリル酸メチル 58.2g
ブタンジオールジアクリレート 19.4g
チオグリコール酸エチルヘキシル 0.8g
添加物1
tert−ブチルペルピバレートの75質量%脂肪族炭化水素溶液 0.92g
添加物2
tert−ブチルヒドロペルオキシドの10質量%水溶液 7.63g
供給流1
アスコルビン酸の1.1質量%水溶液 28.34g
a)70℃で上記の水相を初期充填物として導入し、油相と混合し、続いて高速溶解撹拌機を用いて6000rpmで分散させた。40分間の分散により、平均粒径D[4,3]=1.9μmの安定な乳濁液が得られた。
b)添加物1を加え、乳濁液を2500rpmで攪拌しながら、温度70℃で60分間維持した。次に、乳濁液を60分かけて温度85℃まで加熱し、85℃でさらに1時間維持した。添加物2を加え、得られたマイクロカプセル分散液を攪拌によって30分間で20℃まで冷却しながら、供給流1を加えた。
得られたマイクロカプセル分散液は、固形分49%および平均粒径D[4,3]=1.94μm(フラウンホーファー回折を用いて計測)を有した。分布の半値全幅は0.65μm、D(0.9)=2.26、および蒸発率は4.2%であった。
実施例2(高分子電解質不使用)
a)ポリビニルアルコールの10質量%水溶液(Mowiol 40−88)309gと、亜硝酸ナトリウムの2.5質量%水溶液2.1gと、水250gとの混合物を初期充填物として導入した。この水相を工業用オクタデカン(純度91%)431gと、Sasolwax 6805(Sasol Wax製高融点パラフィン)9gと、メタクリル酸メチル50.4gと、ブタンジオールジアクリレート19.4gと、メタクリル酸7.8gと、エチルヘキシルチオグリコレート0.76gと、tert−ブチルペルピバレートの75質量%脂肪族炭化水素溶液0.7gとの混合物と、計量添加および高速溶解撹拌機を用いた4000rpmでの分散によって混合した。40分間の分散により、平均粒径D[4,3]=2.36μm(直径)の安定な乳濁液が得られた。
b)次に、水250gを加え、乳濁液をアンカー撹拌機を用いて攪拌しながら、60分かけて70℃まで加熱し、さらに60分間で85℃まで加熱し、85℃で1時間維持した。次に、tert−ブチルヒドロペルオキシドの10質量%水溶液5.38gを加え、得られたマイクロカプセル分散液を攪拌によって30分間で20℃まで冷却しながら、アスコルビン酸の1.1質量%水溶液28.3gを加えた。さらに、水酸化ナトリウムの25質量%水溶液2.00gと、水1.43gと、増粘剤の30質量%水溶液(Viscalex HV 30)5.03gとを加えて、分散液のクリーム化を防止した。
得られたマイクロカプセル分散液は、固形分40%および平均粒径D[4,3]=2.36μm(フラウンホーファー回折を用いて計測)を有し、D(0.9)=2.88μm、分布の半値全幅は0.68μm、スパンは0.39μm、および蒸発率は7.0%であった。
実施例3(高分子電解質不使用)
a)ポリビニルアルコールの10質量%水溶液(Mowiol 1.5−79)206gと、亜硝酸ナトリウムの2.5質量%水溶液2.1gと、水350gとの混合物を初期充填物として導入した。この水相を工業用オクタデカン(純度91%)431gと、Sasolwax 6805(高融点パラフィン)9gと、メタクリル酸メチル31.9gと、ブタンジオールジアクリレート12.3gと、メタクリル酸4.9gと、エチルヘキシルチオグリコレート0.76gと、tert−ブチルペルピバレートの75質量%脂肪族炭化水素溶液0.7gとの混合物と、計量添加および高速溶解撹拌機を用いた6000rpmでの分散によって混合した。60分間の分散により、平均粒径D[4,3]=2.57μmの安定な乳濁液が得られた。
b)次に、水150gと、ポリビニルアルコールの10質量%水溶液(Mowiol 15−79)103gとを加えた。乳濁液をアンカー撹拌機を用いて攪拌しながら、60分かけて70℃まで加熱し、さらに60分間で85℃まで加熱し、85℃で1時間維持した。次に、tert−ブチルヒドロペルオキシドの10質量%水溶液5.38gを加え、得られたマイクロカプセル分散液を攪拌によって30分間で20℃まで冷却しながら、アスコルビン酸の1.1質量%水溶液28.3gを加えて、pHを7に調整した。
得られたマイクロカプセル分散液は、固形分39%および平均粒径D[4,3]=1.98μm(フラウンホーファー回折を用いて計測)を有し、D(0.9)=2.34μm、分布の半値全幅は0.55μm、スパンは0.35、および蒸発率は35.7%であった。
実施例4(高分子電解質不使用)
水相
水 425g
ポリビニルアルコールの10質量%水溶液(Mowiol 40−88) 412g
亜硝酸ナトリウムの2.5質量%水溶液 2.1g
油相
工業用オクタデカン(純度91%) 431g
Sasolwax 6805高融点パラフィン 9g
メタクリル酸メチル 50.4g
ブタンジオールジアクリレート 19.4g
メタクリル酸 7.8g
エチルヘキシルチオグリコレート 0.76g
tert−ブチルペルピバレートの75質量%脂肪族炭化水素溶液 0.7g
添加物1
tert−ブチルヒドロペルオキシドの10質量%水溶液 5.38g
供給流1
アスコルビン酸の1.1質量%水溶液 28.3g
添加物2
水酸化ナトリウムの25%水溶液 1.00g
水 1.43g
a)40℃で上記の水相を初期充填物として導入し、油相と混合し、続いて高速溶解撹拌機を用いて6000rpmで分散させた。40分間の分散により、平均粒径D[4,3]=1.96μm(直径)の安定な乳濁液が得られた。
b)乳濁液をアンカー撹拌機を用いて攪拌しながら、60分かけて温度70℃まで加熱し、さらに60分間で85℃まで加熱した。次に、混合物を85℃で1時間維持した。添加物1を加え、得られたマイクロカプセル分散液を攪拌によって30分間で20℃まで冷却しながら、供給流1を加えた。添加物2を加えてpHを7に調整した。
得られたマイクロカプセル分散液は、固形分40%および平均粒径D[4,3]=2.17μm(フラウンホーファー回折を用いて計測)を有し、D(0.9)=2.64μm、分布の半値全幅は0.58μm、スパンは0.42、および蒸発率は21.4%であった。
実施例5(高分子電解質使用)
実施例4に従って得られたマイクロカプセル分散液(固形分40質量%)100gを、続いて、フェノールスルホン酸重縮合物の20質量%水溶液(Tamol(登録商標) DN、BASF Aktiengesellschaft)2gと攪拌により混合した。実施例4と比較して変化のない粒径分布に対して、蒸発率はわずか3.6%であった。
実施例6(高分子電解質使用)
実施例4に従って得られたマイクロカプセル分散液(固形分40質量%)100gを、続いて、ISO 2555粘度500mPa・sを有するポリ(N,N−ジアリル−N,N−ジメチルアンモニウムクロライド)ベースのカチオン性ポリマーの30%水溶液(Catiofast(登録商標) CS、BASF Aktiengesellschaft)1.33gと攪拌により混合した。実施例4と比較して変化のない粒径分布に対して、蒸発率はわずか5.8%であった。
実施例7(高分子電解質不使用)
水相
水 425g
ポリビニルアルコールの10質量%水溶液(Mowiol 40−88) 412g
亜硝酸ナトリウムの2.5質量%水溶液 2.1g
油相
工業用オクタデカン(純度91%) 431g
Sasolwax 6805高融点パラフィン 9g
メタクリル酸メチル 50.4g
ブタンジオールジアクリレート 19.4g
メタクリル酸 7.8g
エチルヘキシルチオグリコレート 0.76g
tert−ブチルペルピバレートの75質量%脂肪族炭化水素溶液 0.7g
添加物1
tert−ブチルヒドロペルオキシドの10質量%水溶液 5.38g
供給流1
アスコルビン酸の1.1質量%水溶液 28.3g
添加物2
水酸化ナトリウムの25%水溶液 1.00g
水 1.43g
a)70℃で上記の水相を初期充填物として導入し、油相と混合し、続いて高速溶解撹拌機を用いて6000rpmで分散させた。40分間の分散により、平均粒径D[4,3]=2.3μm(直径)の安定な乳濁液が得られた。
b)乳濁液をアンカー撹拌機を用いて攪拌しながら、温度70℃で60分間維持した。次に乳濁液をさらに60分間かけて温度85℃まで加熱し、85℃でさらに1時間維持した。添加物1を加え、得られたマイクロカプセル分散液を攪拌によって30分間で20℃まで冷却しながら、供給流1を加えた。添加物2を加えてpHを7に調整した。
得られたマイクロカプセル分散液は、固形分40%および平均粒径D[4,3]=2.25μm(フラウンホーファー回折を用いて計測)を有し、D(0.9)=2.55μm、分布の半値全幅は0.68μm、スパンは0.26、および蒸発率は9.6%であった。
実施例8(高分子電解質不使用)
水相
水 437g
32質量%のイオン性乳化剤(Disponil(登録商標) FES77、Cognis) 12g
ポリビニルアルコールの10質量%水溶液(Mowiol 40−88)、水中10% 412g
亜硝酸ナトリウムの2.5質量%水溶液 2.1g
油相
工業用オクタデカン(純度91%) 431g
Sasolwax 6805高融点パラフィン 9g
メタクリル酸メチル 50.4g
ブタンジオールジアクリレート 19.4g
メタクリル酸 7.8g
チオグリコール酸エチルヘキシル 0.76g
tert−ブチルペルピバレートの75質量%脂肪族炭化水素溶液 0.7g
添加物1
tert−ブチルヒドロペルオキシドの10質量%水溶液 5.38g
供給流1
アスコルビン酸の1.1質量%水溶液 28.3g
添加物2
水酸化ナトリウムの25質量%水溶液 1.50g
水 1.43g
a)40℃で上記の水相を初期充填物として導入し、油相と混合し、続いて高速溶解撹拌機を用いて6000rpmで分散させた。40分間の分散により、平均粒径D[4,3]=1.81μm(直径)の安定な乳濁液が得られた。
b)乳濁液をアンカー撹拌機を用いて攪拌しながら、60分かけて温度70℃にした。次に、乳濁液をさらに60分間で85℃まで加熱し、85℃でさらに1時間維持した。添加物1を加え、得られたマイクロカプセル分散液を攪拌によって30分間で20℃まで冷却しながら、供給流1を加えた。添加物2を加えてpHを7に調整した。
得られたマイクロカプセル分散液は、固形分40%および平均粒径D[4,3]=1.88μm(フラウンホーファー回折を用いて計測)を有し、D(0.9)=2.15、分布の半値全幅は0.65μm、スパンは0.28、および蒸発率は15.3%であった。
実施例9(高分子電解質不使用)
水相
水 437g
イオン性乳化剤(Tween 20) 1g
ポリビニルアルコールの10質量%水溶液(Mowiol 40−88) 412g
亜硝酸ナトリウムの2.5質量%水溶液 2.1g
油相
工業用オクタデカン(純度91%) 431g
Sasolwax 6805高融点パラフィン 9g
メタクリル酸メチル 50.4g
ブタンジオールジアクリレート 19.4g
メタクリル酸 7.8g
エチルヘキシルチオグリコレート 0.76g
tert−ブチルペルピバレートの75質量%脂肪族炭化水素溶液 0.7g
添加物1
tert−ブチルヒドロペルオキシドの10質量%水溶液 5.38g
供給流1
アスコルビン酸の1.1質量%水溶液 28.3g
添加物2
水酸化ナトリウムの25%水溶液 1.00g
水 1.43g
a)40℃で上記の水相を初期充填物として導入し、油相と混合し、続いて高速溶解撹拌機を用いて6000rpmで分散させた。40分間の分散により、平均粒径D[4,3]=2.09μm(直径)の安定な乳濁液が得られた。
b)乳濁液をアンカー撹拌機を用いて攪拌しながら、60分かけて温度70℃にした。次に、乳濁液をさらに60分間で温度85℃まで加熱し、85℃でさらに1時間維持した。添加物1を加え、得られたマイクロカプセル分散液を攪拌によって30分間で20℃まで冷却しながら、供給流1を加えた。添加物2を加えてpHを7に調整した。
得られたマイクロカプセル分散液は、固形分40%および平均粒径D[4,3]=2.08μm(フラウンホーファー回折を用いて計測)を有し、D(0.9)=2.45μm、分布の半値全幅は0.71μm、スパンは0.36μm、および蒸発率は12.2%であった。
実施例10(高分子電解質不使用、本発明によらない)
水相
水 380g
メチルヒドロキシプロピルセルロースの5質量%水性分散液(Culminal(登録商標) MHPC 100) 190g
ポリビニルアルコールの10質量%水溶液(Mowiol 15−79) 47.5g
亜硝酸ナトリウムの2.5質量%水溶液 2.1g
油相
工業用オクタデカン(純度91%) 431g
Sasolwax 6805高融点パラフィン 9g
メタクリル酸メチル 19.6g
ブタンジオールジアクリレート 19.6g
メタクリル酸 9.8g
tert−ブチルペルピバレートの75質量%脂肪族炭化水素溶液 0.7g
添加物1
tert−ブチルヒドロペルオキシドの10質量%水溶液 5.38g
供給流1
アスコルビン酸の1.1質量%水溶液 28.3g
a)40℃で上記の水相を初期充填物として導入し、油相と混合し、続いて高速溶解撹拌機を用いて6000rpmで分散させた。40分間の分散により、平均粒径D[4,3]=3.6μm(直径)の安定な乳濁液が得られた。
b)乳濁液をアンカー撹拌機を用いて攪拌しながら、60分かけて温度70℃まで加熱した。次に、乳濁液をさらに60分間で温度85℃まで加熱し、85℃で1時間維持した。添加物1を加え、得られたマイクロカプセル分散液を攪拌によって30分間で20℃まで冷却しながら、供給流1を加えた。
得られたマイクロカプセル分散液は、固形分44%および平均粒径D[4,3]=3.5μm(フラウンホーファー回折を用いて計測)を有し、D(0.9)=5.67μm、分布の半値全幅は2.8μm、スパンは1.33、および蒸発率は3.8%であった。

Claims (12)

  1. カプセルコアと、カプセル壁と、また前記カプセル壁の外面上に配置された500g/mol〜1千万g/molの範囲の平均分子量を有する高分子電解質とを含み、前記カプセル壁は、モノマーI、II及びIIIの総質量に対して、
    1つ以上のアクリル酸および/またはメタクリル酸のC1〜C24−アルキルエステル(モノマーI)10〜100質量%と、
    水不溶性または水難溶性の二官能性または多官能性モノマー(モノマーII)0〜80質量%と、
    その他のモノマー(モノマーIII)0〜90質量%とから構成されるマイクロカプセルであって、前記マイクロカプセルは平均粒径1.5〜2.5μmを有し、前記粒子の90%は粒径≦4μmを有し、
    前記高分子電解質は、水性媒体中での、モノ−エチレン性不飽和C 3 −〜C 5 −カルボン酸、スルホン酸、又はホスホン酸、及び/又はこれらのアルカリ金属、アルカリ土類金属及び/又はアンモニウム塩のラジカル重合によって得られるアニオン性高分子電解質、又はフェノールスルホン酸に基づく重縮合物、並びに
    (a)ビニルイミダゾリウム単位を含むポリマー、
    (b)ポリジアリルジメチルアンモニウムハロゲン化物、
    (c)ビニルアミン単位を含むポリマー、
    (d)エチレンイミン単位を含むポリマー、
    (e)ジアルキルアミノアルキルアクリレートおよび/またはジアルキルアミノアルキルメタクリレート単位を含むポリマー、および
    (f)ジアルキルアミノアルキルアクリルアミドおよび/またはジアルキルアミノアルキルメタクリルアミド単位を含むポリマー、からなる群から選択されるカチオン性高分子電解質、
    から選択されることを特徴とする、テキスタイル、結合建築材料、又は伝熱流体に配合するためのマイクロカプセル。
  2. 前記高分子電解質の量が、前記マイクロカプセルの総質量に対して0.1〜10質量%の範囲であることを特徴とする、請求項1に記載のマイクロカプセル。
  3. 前記高分子電解質が、1つ以上のカチオン性高分子電解質を含むことを特徴とする、請求項1または2に記載のマイクロカプセル。
  4. 前記カプセル壁が、モノマーI、II及びIIIの総質量に対して、
    1つ以上のアクリル酸および/またはメタクリル酸のC1〜C24−アルキルエステル(モノマーI)10〜100質量%と、
    水不溶性または水難溶性の二官能性または多官能性モノマー(モノマーII)5〜60質量%と、
    その他のモノマー(モノマーIII)0〜85質量%と、
    から構成されることを特徴とする、請求項1から3までのいずれか1項に記載のマイクロカプセル。
  5. 前記カプセルコアが、−20〜120℃の温度範囲で固/液相転移を示す親油性物質であることを特徴とする、請求項1から4までのいずれか1項に記載のマイクロカプセル。
  6. 請求項1から5までのいずれか1項に記載のマイクロカプセルを製造するための方法において、
    カプセルコアと、
    モノマーI、II及びIIIの総質量に対して、
    1つ以上のアクリル酸および/またはメタクリル酸のC1〜C24−アルキルエステル(モノマーI)10〜100質量%と、
    水不溶性または水難溶性の二官能性または多官能性モノマー(モノマーII)0〜80質量%と、
    その他のモノマー(モノマーIII)0〜90質量%と、
    から構成されたカプセル壁と、
    を含むマイクロカプセルであって、平均粒径1.5〜2.5μmを有し、前記粒子の90%は粒径≦4μmを有する前記マイクロカプセルを水または水性媒質中で1つ以上の高分子電解質に接触させることを特徴とする方法。
  7. マイクロカプセル分散液を1つ以上の高分子電解質に接触させることを特徴とする、請求項6に記載のマイクロカプセルの製造方法。
  8. a)前記モノマーと、前記親油性物質と、ポリビニルアルコールまたは部分的に加水分解されたポリ酢酸ビニルとを含む水中油型乳濁液を製造し、油滴の平均サイズは1.5〜2.5μmとし、
    b)a)によって得られた前記水中油型乳濁液のモノマーをラジカル重合させ、
    c)b)によって得られたマイクロカプセル分散液を1つ以上の高分子電解質と接触させることを特徴とする、請求項6に記載のマイクロカプセルの製造方法。
  9. 請求項6から8までのいずれか1項に記載の方法により得られる、テキスタイル、結合建築材料、又は伝熱流体に配合するためのマイクロカプセル。
  10. カプセルコアと、カプセル壁と、また前記カプセル壁の外面上に配置された500g/mol〜1千万g/molの範囲の平均分子量を有する高分子電解質とを含み、前記カプセル壁は、モノマーI、II及びIIIの総質量に対して、
    1つ以上のアクリル酸および/またはメタクリル酸のC1〜C24−アルキルエステル(モノマーI)10〜100質量%と、
    水不溶性または水難溶性の二官能性または多官能性モノマー(モノマーII)5〜60質量%と、
    その他のモノマー(モノマーIII)0〜85質量%と、
    から構成されたカプセル壁と、
    を含むマイクロカプセルであって、前記マイクロカプセルの平均粒径が1.5〜2.5μmであり、前記粒子の90%粒径≦4μmを有し、
    前記高分子電解質は、水性媒体中での、モノ−エチレン性不飽和C 3 −〜C 5 −カルボン酸、スルホン酸、又はホスホン酸、及び/又はこれらのアルカリ金属、アルカリ土類金属及び/又はアンモニウム塩のラジカル重合によって得られるアニオン性高分子電解質、又はフェノールスルホン酸に基づく重縮合物、並びに
    (a)ビニルイミダゾリウム単位を含むポリマー、
    (b)ポリジアリルジメチルアンモニウムハロゲン化物、
    (c)ビニルアミン単位を含むポリマー、
    (d)エチレンイミン単位を含むポリマー、
    (e)ジアルキルアミノアルキルアクリレートおよび/またはジアルキルアミノアルキルメタクリレート単位を含むポリマー、および
    (f)ジアルキルアミノアルキルアクリルアミドおよび/またはジアルキルアミノアルキルメタクリルアミド単位を含むポリマー、からなる群から選択されるカチオン性高分子電解質、
    から選択されることを特徴とする、テキスタイル、結合建築材料、又は伝熱流体に配合するためのマイクロカプセル。
  11. 水性分散液の形態の請求項10に記載のマイクロカプセル。
  12. a)前記モノマーと、親油性物質と、ポリビニルアルコールおよび/または部分的に加水分解されたポリ酢酸ビニルとを含む水中油型乳濁液を製造し、油滴の平均サイズは1.5〜2.5μmとし、
    b)a)によって得られた前記水中油型乳濁液のモノマーをラジカル重合させることを特徴とする、請求項10または11に記載のマイクロカプセルの製造方法。
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