JP5517554B2 - 電子血圧計 - Google Patents
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Description
このタイプの血圧計で測定上問題となるのが、腕帯部の腕への装着の仕方である。腕帯部内の空気袋の位置が上腕に対して適当でない場合や、上腕に対して巻き付け強さが適当でない場合に、腕帯部の空気袋の圧迫が上腕に正しく行われず、血圧が高く測定される場合がある。近年、これを解決するために、筒状の腕帯部に腕を挿入するだけで、自動的に腕帯部の空気袋を腕の正しい位置に配置し、正しい巻き付け強さにて血圧測定を行うことができるようにした血圧計本体と腕帯部を一体とした電子血圧計(以降、アームインタイプと呼ぶ)が開発されている(特許文献1を参照)。
そこで、このような擬似高血圧症の発生という不都合に対応するために、血圧計本体から腕帯部が分離できて、血圧計本体の設置場所が測定者から離れていても、測定者が座位にて背を伸ばした状態で腹圧の掛からない測定をすることが可能なタイプ(以降、スル−インタイプと呼ぶ)の電子血圧計が開発されている。
そこで、上記課題を解消するために、本発明は、測定者は上腕を腕帯部に通して血圧測定する際に、測定者が測定情報のような情報を音により容易に確認できる電子血圧計を提供することを目的とする。
上記構成によれば、測定者は上腕を腕帯部に通して血圧測定する際に、測定者が測定情報のような情報を音により容易に確認できる。
上記構成によれば、測定者は、腕帯部を装着した状態で、測定情報である最高血圧値と最低血圧値の少なくとも一方と、脈拍数を、測定者の耳に近い位置で容易に確認できる。
上記構成によれば、測定者は、腕帯部を装着した状態で、操作のガイダンス情報を測定者の耳に近い位置で容易に確認できる。
本発明の電子血圧計では、前記スピーカは、前記硬質の筒体に配置されていることを特徴とする。
上記構成によれば、スピーカは筒体に確実に固定できる。
上記構成によれば、測定者は上腕を腕帯部に通して血圧測定する際に、測定者が測定情報のような情報を容易に確認できる。
図1は、本発明の電子血圧計の好ましい実施形態を前側から示す斜視図であり、図2は、この電子血圧計を後側から示す斜視図である。図3(A)は、電子血圧計の腕帯部と血圧計本体を分離した状態を示す斜視図であり、図3(B)は、腕帯部に測定者の上腕を挿入した状態を示す斜視図である。
図1〜図3に示す電子血圧計1は、自動電子血圧計ともいい、血圧計本体10から腕帯部2を分離でき、血圧計本体10の設置場所が測定者から離れていても、測定者は座位にて背を伸ばして腹圧の掛からない状態で測定が可能なタイプ(以下では、スル−インタイプと呼ぶ。)の電子血圧計である。この電子血圧計1は、血圧測定方式の一例としてリバロッチ・コロトコフ法が用いられ、コロトコフ音(K音)を検出して血圧測定を行う装置である。図1〜図3に示すように、電子血圧計1は、腕帯部2と、血圧計本体10を備える。腕帯部2と血圧計本体10は別体であり、図3に示すように腕帯部2が血圧計本体10に固定できるとともに、腕帯部2が血圧計本体10から分離可能に形成されている。
図1に示すように、腕帯部2にはスピーカ43Sが設けられている。このスピーカ43Sは、有線3を介して血圧計本体10側に電気的に接続されている。
図1に示すように、血圧計本体10は、ケーシング30と表示部31を有している。ケーシング30は、例えばプラスチック製の薄型の内部空間を有する部材であり、傾斜した上面部32と、前端面部33と後端面部34と、側面部35,36と、底面部42を有している。
図1に示すように、ケーシング30の上面部32には、傾斜した表示部31が配置されており、測定者が表示部31の表示内容を容易に確認できるようになっている。ケーシング30には、測定開始操作部の一例としての開始/停止ボタン37と、メモリ呼び出し・時刻・アラーム設定ボタン38と、モード選択ボタン39と、窪み部分40が設けられている。測定者が開始/停止ボタン37を押すことで、血圧測定操作の開始あるいは停止をするためのボタンである。
図3の窪み部分40と前端面部33の間には、表示部31がX方向に沿って配置されている。この表示部31は、例えば液晶表示装置を用いることができ、一例として図1に示すように、表示部31は、最高血圧値、最低血圧値、脈拍数、脈圧、測定動作中の表示マーク、電池交換の表示マーク等の各種の測定値等を表示することができる。
図4は、腕帯部2の構造例を示す斜視図である。図5は、腕帯部2の内部構造例を示す断面図である。
図3(B)に示すように、腕帯部2は、血圧測定時に測定者の上腕Tを挿入して圧迫するために、図1と図2に示すように上腕Tに差し込むことが可能な両端部が切れた略円筒状構造(筒状体)を有している。これにより、この腕帯部2は、通常の腕帯部と異なり測定者の上腕Tに対して巻き付ける必要が無く、左右のいずれの上腕Tへの挿入が可能で、測定者は容易に血圧測定ができる。
図4と図5に示す本体ケース11は、例えばプラスチックにより形成され略円筒状構造を有しており、開口部11Pと開口部11Rを有している。図1に示すように、本体ケース11は、D1方向に向かって先細りになるように形成され、開口部11Pの直径L1は開口部11Rの直径L2よりも大きい。例えば、L1は138mm〜142mm、L2は126mm〜130mmが好ましく、本体ケース11の厚みは、2〜3mmが好ましい。この寸法は、測定者の上腕挿入に適した寸法であり、本体ケース11は、およそ9割以上の一般の測定者の血圧測定に適合した形状となっている。また、本体ケース11は、開口部11R側に例えばほぼ扇型の把持部11Hを有している。
例えば、図5に示す左腕の上腕TをD1方向に挿入孔77に対して挿入し、あるいは逆方向に上腕Tを外す動作は、右手でこの把持部11Hを持って行うことができる。また、右腕の上腕TをD1方向に挿入穴77に挿入し、あるいは逆方向に上腕Tを外す動作は、左手でこの把持部11Hを持って行うことができる。これにより、測定者は左右いずれの上腕Tに対しても、腕帯部2の装着動作あるいは取り外し動作を容易に行うことができる。
図1と図2に示すように、筒状の本体ケース11の上側部分には、上述したスピーカ43Sが設けられている。このスピーカ43Sの位置は、後で説明するプレート部材210の位置とは反対側にある。
しかも、スピーカ43Sは、把持部11Hとは腕帯部2の軸方向に関して反対側に配置され、スピーカ43Sは、開口部11P寄りの位置にあり、把持部11Hは、開口部11R寄りの位置にある。
図3(B)に示すように、測定者の上腕Tを腕帯部2の開口部11Pから開口部11Rにかけて通して血圧測定をする際に、スピーカ43Sは、より測定者の耳に近い位置に位置されることになる。これにより、スピーカ43Sは、測定者が血圧測定をする際に測定者の耳により使い位置において必要な情報を音で報知することができるので、例えば高齢者の方や比較的耳の不自由な測定者であっても、必要な情報を確実に認識できる。
血圧測定時には、血圧計本体10に配置されたスピーカ43からも最高血圧値や最適血圧値等の測定情報や、その他の血圧測定の操作方法をガイダンスするための操作方法のガイダンス情報等を、測定者に対して音により確実に認識させることができる。
そして、この血圧計本体10のスピーカ43からの位置に比べてさらに測定者の耳に近い位置にあるスピーカ43Sを有効に利用することで、測定者は、血圧測定する際に、腕帯部2に配置されたスピーカ43Sを用いて、最高血圧値や最適血圧値、脈拍数等の測定情報や、その他の血圧測定の操作手順をガイダンスするためのガイダンス情報、例えば音声によるガイダンスデータもしくは音楽データ等を、音により確実に認識させることができる。
さらに好ましくは、このマグネット40Mがプレート部材210を磁気的に吸着する力は、例えば血圧計本体10の重量を超えるように設定することができる。これにより、測定者が電子血圧計1を運ぶ際に、測定者が血圧計本体10を持たずに腕帯部2だけを持ち上げてしまった場合に、腕帯部2から血圧計本体10だけが不用意に落下することを防止できる。
なお、図1と図2に示すように、血圧測定をしない場合に、腕帯部2が血圧計本体10に載置された状態では、腕帯部2のスピーカ43Sは、血圧計本体10のマグネット40Mに対して、反対側の離れた位置にあるので、マグネット40Mの磁力がスピーカ43Sに対して影響を与ええることがない。
図6(A)と図6(B)に示すように、ユニットUTは4つに折り曲げてほぼ正方形断面の開口部Gを形成することができる。ユニットUTは4つの折り曲げ部分200を有していることにより、図6(C)に示すように簡単に折りたたむことができる構造である。
図7(A)は、空気袋14とマイクロフォンMを示す斜視図であり、図7(B)は、空気袋14と外布16と内布カバー17Cと、マイクロフォンMを示す図である。図7に示すように、2つのマイクロフォンMが空気袋14に取り付けられ、2つのマイクロフォンMは互いに向かい合っている。
図8は、空気袋14を形成するためのシート例を示している。
図8に示すシートSWは、ほぼ長方形状の例えば透明のプラスチックシートであり、伸縮性を備えていない例えばほぼ長方形状のプラスチック製のシート、一例としてポリウレタンシートにより形成されている。このシートSWは、フィルタ付き接続管220、コードフック221、4つの折れ線部分222、接合部分223,224、2つのマイクロフォン保持部225を有している。
接続管220は、図1に示すチューブ4の端部を接続する。コードフック221は、図1に示す有線3とチューブ4を掛ける。接合部分223,224は熱圧着により空気袋14を形成する。マイクロフォン保持部225はそれぞれマイクロフォンMを保持できる。シートSWは4つの折れ線部分222の部分で折り曲げることにより、図7に示す形状の空気袋14を形成できる。
図9(A)に示すように、シートSWは、折り曲げ線226,227で折り曲げて,図9(B)に示すように接合部分223,224を接合する。そして、図9(C)に示すように、4つの折れ線部分222で折り曲げることで空気袋14が完成する。この空気袋14は、4つの側面部231,232,233,234を備える。
なお、図8(B)に示すように、この空気袋14内には、間隔をおいて3つのスペーサ240が配置されている。このスペーサ240は、弾性変形可能な直方体形状の部材であり、例えばプラスチックスポンジ等である。これにより、スペーサ240が配置されていることで、空気袋14が必要以上につぶれてしまうのを防止できる。
また、図8(B)と図10に示すように、空気袋14の幅Wは、好ましくは12cm以上である。空気袋14の内側が測定者の被測定面HMに対して少なくとも8cm以上当接していないと正しい血圧測定ができないので、8cm以上接しているためには、空気袋14の幅Wは12cm以上必要である。
図11に示す電子血圧計1の回路ブロックを説明する。電子血圧計1の回路ブロックを示している。電子血圧計1の回路ブロックの破線で示すように、血圧計本体10は、コロトコフ音(K音)検出システム50と、加圧システム51と、排気システム52と、圧力検出システム53と、電源システム54と、音声システム55と、制御システム56を有する。
すなわち、加圧して血管内の血流を止めた後に減圧し、再び血流が流れる時の最初のK音信号が検出された時点の圧力を最高血圧値に設定し、更に減圧を続けて血管の管路断面積が十分に拡がり、K音信号が検出されなくなったら、最後のK音信号が検出された時点の圧力を最低血圧値に設定する。また、制御システム56は、最高血圧値と最低血圧値から得られる血管脈動またはK音信号の出現間隔から脈拍数を演算する。
電子血圧計1では、腕帯部2内をポンプ44,45で加圧した後、微速度で排気して減圧しつつ圧力センサ64を用いて腕帯部2の空気袋内の圧力を検出すると同時に、マイクロフォンMを用いてコロトコフ音(K音)を検出する。そして、電子血圧計1は、K音信号と、このK音信号の発生ポイントと消滅ポイントを検出することで、最高血圧値と最低血圧値を算出して、算出した最高血圧値と最低血圧値を表示部31に表示できる。
図11に示すように、血圧計本体2のスピーカ43には、オンオフスイッチ199Sが電気的に接続され、腕帯部43Sには、オンオフスイッチ199Tが電気的に接続されている。図1と図2に示すように、このオンオフスイッチ199Sは血圧計本体10に配置され、オンオフスイッチ199Tは腕帯部2の本体ケース11に配置されている。これにより、測定者がこのオンオフスイッチ199Sを操作することで、スピーカ43から情報を音で報知する動作を任意に停止できる。
また、測定者がこのオンオフスイッチ199Tを操作することで、スピーカ43Sから情報を音で報知する動作を任意に停止できる。従って、測定者は、スピーカ43,43Sの少なくとも一方あるいは両方から音を出さないようにすることができる。
血圧測定プログラムでは、例えば通常モードM1、最高血圧モードM2、最低血圧モードM3を有する。以下に、これらのモードを順番に説明する。
(通常モードM1)
図1に示す腕帯部2の本体ケース11のプレート部材210は、すでに説明したように本体ケース11の軸方向に沿って長くなるように形成されており、腕帯部2は、このプレート部材210を用いて、血圧計本体10のマグネット40Mにより血圧計本体10の窪み部分40において磁気的に吸着して結合されている。図3に示すように、測定者は、この腕帯部2を血圧計本体10の窪み部分40から、マグネット40Mの磁気的吸引力に抗して持ち上げることで、腕帯部2を血圧計本体10の窪み部分40から容易に外すことができる。このように、測定者が血圧測定をする際には、腕帯部2を血圧計本体10から簡単に取り外すことができる。これにより、血圧計本体10の設置場所が測定者から離れていても、測定者は座位にて背を伸ばして腹圧の掛からない状態で容易に血圧測定ができる。
図1に示すように、腕帯部2を血圧計本体10の窪み部分40に載置された場合に、開始/停止ボタン37は腕帯部2の下側に位置しており、測定者が腕帯部2を血圧計本体10の窪み部分40から持ち上げて外さないと、開始/停止ボタン37が外部に露出しないようになっている。これにより、測定者は、腕帯部2を持ち上げて上腕Tを通して測定しようとする状態になってから、開始/停止ボタン37を押すことができるので、測定しない時に不用意に開始/停止ボタン37を押してしまうといったことが無くなる。
測定者が図1に示すモード選択ボタン39を押して通常モードM1を選択した場合には、スピーカ43,43Sは、選択されたモードが通常モードM1であることを測定者に音により報知する。測定者は図1の開始/停止ボタン37を押して血圧測定を開始する。図1のポンプ44,45が全速力で空気袋14を昇圧して、2つのマイクロフォンMが、測定者の血流音(血管情報)を検知して脈が消滅するまで全速力で腕帯部2内の空気袋14を昇圧する。制御システム56が脈の消失を判断したら腕帯部2内の昇圧を停止する。
そして、腕帯部2内を少しずつ減圧(例えば2〜5mmHg/秒)していき、最高血圧値と最低血圧値を検出する。最高血圧値と最低血圧値および脈拍数等を図1の表示部31に表示して、ポンプ44,45と排気バルブ46を作動して腕帯部2内の空気袋14を急排気する。このように、最高血圧値と最低血圧値を表示部31に表示できた時点で、腕帯部2内の空気袋14を急排気することで、測定者の上腕に対する圧迫を即座に解消できるので、測定者への負担を軽減できる。
また、最高血圧値と最低血圧値および脈拍数等を図1の表示部31に表示するとともに、血圧計本体10のスピーカ43と、腕帯部2のスピーカ43Sから、音声による最高血圧値と最低血圧値および脈拍数等の測定情報や、音声によるガイド用のアナウンスと音楽によるガイド用のアナウンスを、発生できる。
従って、血圧計本体10に配置されたスピーカ43からも最高血圧値や最適血圧値等の測定情報や、その他のガイダンス情報等を、測定者に音声により認識させることができる。
この血圧計本体10のスピーカ43の位置に比べてさらに測定者の耳に近い位置にあるスピーカ43Sを有効に利用することができる。これにより、測定者は、血圧測定する際に、腕帯部2に配置されたスピーカ43Sを用いて、最高血圧値や最適血圧値、脈拍数等の測定情報や、その他のガイダンス情報、例えば音声によるガイダンスデータもしくは音楽データ等を、音声により確実に認識できる。
また、測定者は把持部11Hを把持しながら例えば右の上腕を開口部11Pから開口部11Rにかけて挿入する。これにより、測定者の上腕Tを腕帯部2の開口部11Pから開口部11Rにかけて通して血圧測定をする際に、スピーカ43Sは、より測定者の耳に近い位置に位置されることになる。測定者が図1に示すモード選択ボタン39を押して最高血圧モードM2を選択した場合には、スピーカ43,43Sは、選択されたモードが最高血圧モードM2であることを測定者に音により報知する。測定者は図1の開始/停止ボタン37を押して血圧測定を開始する。図1のポンプ44,45が全速力で空気袋14を昇圧して、2つのマイクロフォンMが、測定者の血流音を検知して脈が消滅するまで全速力で腕帯部2内の空気袋14を昇圧する。制御システム56が脈の消失を判断したら腕帯部2内の空気袋14の昇圧を停止する。
また、最高血圧値や脈拍数等を図1の表示部31に表示するとともに、血圧計本体10のスピーカ43と、腕帯部2のスピーカ43Sから、音声による最高血圧値や脈拍数等の測定情報や、音声による操作ガイド用のアナウンスと音楽によるガイド用のアナウンスを、発生できる。
従って、血圧計本体10に配置されたスピーカ43からも最高血圧値や脈拍数等の測定情報や、その他のガイダンス情報等を、測定者に音声により認識させることができる。
この血圧計本体10のスピーカ43の位置に比べてさらに測定者の耳に近い位置にあるスピーカ43Sを有効に利用することができる。これにより、測定者は、血圧測定する際に、腕帯部2に配置されたスピーカ43Sを用いて、最高血圧値や脈拍数等の測定情報や、その他のガイダンス情報、例えば音声によるガイダンスデータもしくは音楽データ等を、音声により確実に認識できる。
また、測定者は把持部11Hを把持しながら例えば右の上腕を開口部11Pから開口部11Rにかけて挿入する。これにより、測定者の上腕Tを腕帯部2の開口部11Pから開口部11Rにかけて通して血圧測定をする際に、スピーカ43Sは、より測定者の耳に近い位置に位置されることになる。その後、測定者が図1に示すモード選択ボタン39を押して最低血圧モードM3を選択した場合には、スピーカ43,43Sは、選択されたモードが最低血圧モードM3であることを測定者に音により報知する。測定者は図1の開始/停止ボタン37を押して血圧測定を開始する。少しずつ昇圧(例えば2〜5mmHg/秒)していき、図1のスピーカ43と腕帯部2のスピーカ43Sが腕帯部2内の空気袋14を昇圧時のカフ値毎に、例えば10mmHg毎に圧力値を音声アナウンスし、最低血圧値を検出する。その後、脈が消失したら昇圧を停止して、図3のスピーカ43が最低血圧値を音声によるガイドでアナウンスをするとともに、ポンプ44,45と排気バルブ46を作動して腕帯部2内の空気袋14を急排気する。
この血圧計本体10のスピーカ43の位置に比べてさらに測定者の耳に近い位置にあるスピーカ43Sを有効に利用することができる。これにより、測定者は、血圧測定する際に、腕帯部2に配置されたスピーカ43Sを用いて、最低血圧値や脈拍数等の測定情報や、その他のガイダンス情報、例えば音声によるガイダンスデータもしくは音楽データ等を、音声により確実に認識させることができる。
なお、何れのモードにおいても、図1に示す音量ボタン39Vを操作すれば、スピーカ43,43Sの音量を調整できる。ガイダンス繰り返しボタン39Sを押せば、操作ガイドの音声ガイダンスを繰り返して報知できる。
上述した本発明の実施形態では、電子血圧計は、血圧測定方式としてリバロッチ・コロトコフ法が用いられ、コロトコフ音(K音)を検出して血圧測定を行うようになっているが、圧脈波(オシロメトリック法)等の他の血圧測定方式を採用しても良い。
また、腕帯部2は血圧計本体10に対して、プレート部材210とマグネット40Mを用いた磁気的吸引力により着脱可能に固定しているが、これに限らず他の種類の固定方式を用いても良い。例えば、腕帯部と血圧計本体とは、オス型部材を有するテープ部材と、このオス型部材に対して着脱可能に機械的に取り付けることができるメス型部材を有するテープ部材を貼り付けることで、着脱可能に固定することもできる。
上記スピーカ43Sは、1つだけでなく複数配置しても良い。スピーカ43Sは、本体ケース11に内蔵しても良いし、本体ケース11の表面に突出させて設けることもできる。スピーカ43Sを腕帯部2に設ける位置は、硬質の筒体である本体ケース11に限らず、本体ケース11の内側の例えば空気袋であっても良い。また、スピーカ43は、血圧計本体10の複数箇所に設けることもできる。
Claims (4)
- 硬質の筒体を有すると共に、かつ上腕が挿入される腕帯部と、血圧計本体とを有し、前記腕帯部と前記血圧計本体とが別体に形成されており、かつ、情報を音声で報知するためのスピーカを備えている電子血圧計であって、
前記腕帯部には、測定箇所を加圧するための空気が送られる空気袋を備えており、
該空気袋は、これを構成するためのシート体により中空の筒体となるようにされていて、
該空気袋は、その内側において、互いに所定距離を隔てた位置で、前記上腕を通す方向に沿って、かつ互いに所定間隔をあけて設けられた、複数の折り線部分にて前記空気袋が内側に曲折可能に形成されていることを特徴とする電子血圧計。 - 前記シート体は、展開状態において一方向に長い帯状のシートであり、該シートの長手方向に沿った折り曲げ線で二分される領域を互いに重ねて、内部に中空の気密空間を作るように前記折り曲げ線以外の外縁が接合されており、かつ前記展開状態において、前記折り曲げ線に関して、一側の前記シートの一側に前記複数の折り線部分が形成されていて、前記折り曲げ線に関して、前記シートの他の側には、前記折り線部分の間の前記所定間隔領域に、計測用のマイクロフォンが配置されるようにマイクロフォン保持部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の電子血圧計。
- 前記展開状態において、前記シートの前記折り曲げ線に関して、他側には、前記折り曲げ線に沿って折って重ねた際に、前記マイクロフォンと重なる個所に、弾性変形可能なスペーサが配置されていることを特徴とする請求項2に記載の電子血圧計。
- 前記折り線部分は、前記空気袋の内側において、前記上腕を通す方向に沿って、かつ互いに所定間隔をあけて4つ設けられていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の電子血圧計。
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