JP5470024B2 - 電子血圧計 - Google Patents

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Description

本発明は、電子血圧計に関し、特に腕帯部と腕帯部とは別体の血圧計本体を有し、血圧測定しない時には腕帯部を折り畳んで血圧計本体の収納部に簡易的に収納可能な電子血圧計に関する。
近年、医療機関で行われている高血圧治療向けの血圧測定において、白衣性高血圧症による擬似高血圧が問題にされている。この擬似高血圧症の原因としては、病院内での医師の前での緊張、不安等の精神面での不安定が考えられている。これに対して、精神的に安定している家庭にて一人で測定した血圧値に注目が集まっている。このため、この家庭血圧測定に用いる一人で測定するタイプの電子血圧計が注目されている。
このタイプの血圧計で測定上問題となるのが、腕帯部の腕への装着の仕方である。腕帯部内の空気袋の位置が上腕に対して適当でない場合や、上腕に対して巻き付け強さが適当でない場合に、腕帯部の空気袋の圧迫が上腕に正しく行われず、血圧が高く測定される場合がある。近年、これを解決するために、筒状の腕帯部に腕を挿入するだけで、自動的に腕帯部の空気袋を腕の正しい位置に配置し、正しい巻き付け強さにて血圧測定を行うことができるようにした血圧計本体と腕帯部を一体とした電子血圧計が開発されている。
しかし、使用者が家庭血圧測定に用いる一人で測定するタイプの血圧計を使用すると、腕を挿入する腕帯部が血圧計本体と一体となっているので、血圧計本体の位置が測定者から離れていた場合には、測定者は前かがみ状態での測定となり易い。このため、測定者の腹部が圧迫されて腹圧が上昇し、その結果、血圧が上昇する現象が見られる場合がある。この血圧上昇を、新たな擬似高血圧症の発生として、指摘されている。
そこで、このような擬似高血圧症の発生という不都合に対応するために、電子血圧計としては、血圧計本体と、この血圧計本体とは別体である変形可能な腕帯部と、を有するものがある。この種の電子血圧計は、血圧計本体から軟質の筒状の腕帯部が分離できて、血圧計本体の設置場所が測定者から離れていても、測定者が座位にて背を伸ばした状態で腹圧の掛からない測定をすることが可能なタイプである。この種の血圧計本体には、血圧値等を表示する液晶表示部を有している(特許文献1を参照)。
特開平5―56938号公報
ところが、特許文献1に記載されている電子血圧計では、軟質の腕帯部と血圧計本体とは空気を送るチューブにより接続されているだけであり、電子血圧計を使用しない場合には血圧計本体の周囲に腕帯部とチューブを巻きつけて、電子血圧計を所定の保管場所に仕舞っておくことが多い。このように、従来の電子血圧計は、測定者が血圧測定をしない場合には、特に測定者の目につくところには置かれず、何ら活用されないのが現状である。
そこで、上記課題を解消するために、測定者が血圧測定しない場合には、腕帯部を血圧計本体に簡易に収納できるとともに、インテリア性を持たせて血圧計の不使用時にも置いたまま活用することができる電子血圧計を提供することを目的とする。
本発明の電子血圧計は、血圧計本体と、該血圧計本体と別体に形成されるとともに測定者の上腕を挿入して加圧でき、変形可能な腕帯部とを有しており、前記血圧計本体には、前記腕帯部を収納する収納部を有する血圧計本体を有していて、前記血圧計本体は、情報表示部を備え、該情報表示部には、前記腕帯部を前記収納部に収納した状態で、血圧測定機能とは直接関係しない第1情報要素を表示し、前記腕帯部を前記収納部から取り外した状態で、血圧測定と関係する第2情報要素を表示する構成としたことを特徴とする。
上記構成によれば、測定者が血圧測定しない場合には、腕帯部を血圧計本体に簡易に収納できる。この状態では、第1情報要素として、血圧測定機能とは直接関係しない任意な表示、例えば、時刻表示やカレンダー表示、ポートレートの表示等を行うことができるので、インテリア性を持たせて置いたまま活用することができる。なお、この場合、第1情報表示には、血圧を測定すべき時間の到来の報知等の血圧測定機能と間接的に関係する表示は行うようにしてもよい。
本発明の電子血圧計では、前記腕帯部を前記収納部に収納しているか否かを検知する検知部を有し、前記検知部が発生する前記腕帯部を前記収納部に収納しているか否かの結果により、前記表示部は、前記第1情報要素あるいは前記第2情報要素を表示する構成とされたことを特徴とする。
上記構成によれば、検知部が発生する前記腕帯部を前記収納部に収納しているか否かの結果に基づいて、表示部は、前記第1情報要素あるいは前記第2情報要素を自動的に表示変更できる。
本発明の電子血圧計では、前記腕帯部を前記収納部に収納しているか否かを検知する検知部を有し、前記腕帯部を前記収納部から取り出された状態を前記検知部が検知すると、前記血圧計本体の電源をオンする構成とされたことを特徴とする。
上記構成によれば、測定者により腕帯部を収納部から取り出された状態を検知部が検知すると、電子血圧計は自動的に電源オンすることができ、測定者はそのまま血圧測定動作に移れる。
本発明の電子血圧計では、前記腕帯部は、空気が供給されることで前記上腕を加圧する空気袋と、前記空気袋の外側を覆う外側部材と、前記腕帯部を前記収納部から取り出すと前記上腕が挿入可能な状態に前記腕帯部の形状を復帰させる腕帯部形状復帰用部材と、を有することを特徴とする。
上記構成によれば、測定者が腕帯部を収納部から取り出すだけで、腕帯部は、測定者の上腕を挿入可能な状態になり、血圧測定が容易に行える。
本発明によれば、測定者が血圧測定しない場合には、腕帯部を血圧計本体に簡易に収納できるとともに、血圧測定機能の不使用時には、インテリア性を持たせて置いたまま活用することができる電子血圧計を提供することができる。
本発明の電子血圧計の実施形態1において腕帯部が血圧計本体側に収納されている状態を示す斜視図である。 図1の電子血圧計の腕帯部が血圧計本体から取り出された状態を示す斜視図である。 腕帯部に測定者の上腕を通して血圧測定をしている状態を示す斜視図である。 図1に示す血圧計本体を示す側面図である。 収納部の構造を示す断面を有する側面図である。 腕帯部の構成を示す分解斜視図である。 腕帯部の構成を示す一部切り欠いた側面図である。 図8(A)は、外布と空気袋のユニットUTを示す斜視図であり、図8(B)は、このユニットUTを別の方向から見た斜視図であり、図8(C)は、ユニットUTを折りたたんだ状態を示す斜視図である。 図9(A)は、空気袋とマイクロフォンを示す斜視図であり、図9(B)は、空気袋と外布と内布と、マイクロフォンを示す図である。 空気袋を形成するためのシート例を示す図である。 図1の電子血圧計のブロック構成図である。 本発明の電子血圧計の実施形態2の腕帯部を用いて血圧測定する状態を示す斜視図である。 腕帯部の構成を示す分解斜視図である。 腕帯部の構成を示す一部切り欠いた側面図である。
以下に、本発明の好ましい実施形態を、図面を参照して詳しく説明する。
(実施形態1)
図1は、本発明の電子血圧計の実施形態1において腕帯部が血圧計本体側に収納されている状態を示す斜視図であり、図2は、図1の電子血圧計の腕帯部が血圧計本体から取り出された状態を示す斜視図である。図3は、腕帯部に測定者の上腕を通して血圧測定をしている状態を示す斜視図である。
図1〜図3に示す電子血圧計1は、自動電子血圧計ともいい、電子血圧計1は、腕帯部2と血圧計本体10を有している。この電子血圧計1は、血圧測定方式の一例としてリバロッチ・コロトコフ法が用いられ、コロトコフ音(K音)を検出して血圧測定を行う装置である。電子血圧計1の腕帯部2は、変形可能でソフトな例えばほぼ矩形の開口部を有する筒体であり、図1に示すように測定者が腕帯部2を折り畳むことで、腕帯部2は血圧計本体10の収納部16内に着脱可能に収納可能である。
図3に示すように、この電子血圧計1の腕帯部2は、測定者の上腕Tを腕帯部2の挿入開口11Rから、D1方向に沿って挿入して血圧を測定するいわゆるタイプのものである。腕帯部2と血圧計本体10とは有線(電気信号線)3により電気的に接続され、しかも腕帯部2と血圧計本体10とがエアーの給排気路であるフレキシブルなチューブ4により接続されている。
まず、図1と図2を参照して、血圧計本体10の構造について説明する。
図1と図2に示すように、血圧計本体10は、例えばプラスチックにより作られており、血圧計本体10は、台座部10Bと、本体ケース12と、腕帯部2の収納部16を有している。台座部10Bは、例えば机等の置き場所に置くための部分であり、本体ケース12は台座部10Bに支持されている。好ましくは、本体ケース12は、台座部10Bに対して90度未満の角度で収納部16側に傾斜しており、本体ケース12は、表面部13と背面部14と頂部15と、左右の側面部12Bを有している。
本体ケース12の表面部13には、(情報)表示部31が配置されている。この表示部31は、例えば液晶表示装置やEL(エロクトロルミネッセンス)による表示装置等を用いることができる。
この表示部31は、表面領域を大きくするために、可能な限り表面部13において広い面積を占めるように配置されていることで、測定者が表示部31の表示内容を容易に確認できるようになっている。
本体ケース12の頂部15には、測定開始操作部の一例としての開始/停止ボタン37と、メモリ呼び出し・時刻・アラーム設定ボタン38と、モード選択ボタン39が設けられている。測定者が開始/停止ボタン37を押すことで、血圧測定操作の開始あるいは停止をするためのボタンである。
図1において、時刻を設定する場合には、例えば、メモリ呼び出し・時刻・アラーム設定ボタン38とモード選択ボタン39を同時に長押しすることで、操作・設定・入力機能として作用させることにより、表示部31には時刻表示31Fに表示されている時刻は、メモリ呼び出し・時刻・アラーム設定ボタン38で選択しながら設定することができる。
また、図1において、例えばメモリ呼び出し・時刻・アラーム設定ボタン38を押すことにより、過去の例えば100件の血圧測定記録を表示部31に表示できる。
図1に示すように、腕帯部2が血圧計本体10の収納部16側に収納されている状態では、表示部31は、血圧測定機能と直接関係しない第1情報要素として、例えば気温表示31Bと気圧表示31C、そしてアナログ時計31Dを表示するようになっている。
また、図2と図3に示すように、測定者が、腕帯部2を血圧計本体10の収納部16から取り外して血圧を測定しようとする状態では、表示部31は、血圧測定機能と関係する第2情報要素として、例えば気温表示31Bと気圧表示31Cに加えて時刻表示31Fと体温表示31Gが追加表示され、しかも図1に示す時計表示31Dの代わりに最高血圧表示31Hと最低血圧31Jと脈拍表示31Kを表示する。
このように、血圧計本体10の表示部31は、腕帯部2を収納部16に収納した状態で第1情報要素を表示し、腕帯部2を収納部16から取り外した状態では、第1情報要素から第2情報要素に切り替えて第2情報要素を表示することができる。
なお、表示部31は、図示を省略しているが、脈圧、測定動作中の表示マーク、電池交換の表示マーク等の各種の測定値等を表示することができる。
図1に示すように、血圧計本体10の内部には、スピーカ43と、2つのポンプ44,45と、排気バルブ46と、制御バルブ47と、制御システムを含む回路基板48と、メモリ部69が配置されている。スピーカ43は、音声によるガイドや音楽によるガイドを出力するために設けられている。
図4は、図1に示す血圧計本体10を示す側面図であり、図1に示す血圧計本体10は、その背面部14側に収納部16が固定されている。図5は、この収納部16の構造を示す断面を有する側面図である。図5(A)は、測定者により折り畳まれた腕帯部2が収納部16内に挿入され始めた状態(あるいは取り出されている途中の状態)を示し、図5(B)は、この腕帯部2が収納部16内に挿入して格納された状態を示している。
図4と図5を参照して、この収納部16の構造例を説明すると、収納部16は、左右の側面部16B、16Bと、傾斜保持面部16Cと、固定面部16Dと、底面部16Fを有する。左右の側面部16B、16Bは平行である。固定面部16Dは背面部14に固定されている。
図5に示すように、傾斜保持面部16Cは、固定面部16Dに対して平行ではなく、収納部16の上部開口16Gから底面部16Fに向けて先細りになるように、収納部16の内部空間16Hが形成されている。これにより、腕帯部2を図5(A)から図5(B)に示すようにZ方向に向けて差し込んでいくと、腕帯部2は簡易的に内部空間16H内で絞られるようにして保持される。
図5に示すように、上述した収納部16内には、腕帯部検知部33が配置されている。この腕帯部検知部33は、腕帯部2がこの収納部16に収納されているかあるいは取り出されているかを検知する非接触センサであり、腕帯部検知部33は例えば発光部34と受光部35を有するフォトカプラーである。
発光部34は、例えば発光ダイオードであり、受光部35はフォトダイオードであり、発光部34は傾斜保持面部16Cに固定され、受光部35は固定面部16Dに固定され、ている。発光部34と受光部35は対面している。発光部34と受光部35は、図5(A)に示すように、回路基板48に対して電気的に接続されている。
これにより、図5(A)に示すように、腕帯部2が収納部16内に収納されていない時には、発光部34の光LTは受光部35で受光され、図5(B)に示すように、腕帯部2が収納部16内に完全に収納されると、発光部34の光LTは受光部35で受光されない。従って、図5(A)に示す回路基板48の制御システム56は、受光部35に光LTが受光されているか否かにより、腕帯部2が収納部16内に収納されていないか収納されているかを判断することができる。
次に、図2〜図7を参照して、腕帯部2の構造について説明する。
図6は、腕帯部2の構成を示す分解斜視図であり、図7は、腕帯部2の構成を示す一部切り欠いた側面図である。
血圧測定時には測定者は、図2に示すように折り畳まれている腕帯部2を、図3に示すように広げる。そして、測定者の上腕Tを矩形の開口部11Rから挿入して矩形の開口部11Pから出した状態で圧迫するために、腕帯部2は上腕Tを差し込むことが可能な両端部が切れたほぼ筒状構造(筒体)を有している。これにより、この腕帯部2は、通常の腕帯部と異なり測定者の上腕Tに対して巻き付ける必要が無く、左右のいずれの上腕Tへの挿入が可能で、測定者は容易に血圧測定ができる。
図6および図7に示す腕帯部2は、変形可能でソフトな筒体であり、軽量に作られている。この腕帯部2は、空気袋(カフともいう)14と、外布16と、内布17を有している。外布16は、空気袋14の外側を覆うことができる外側部材であり、内布17は、空気袋14の内側を覆うことができる内側部材である。ここで、内布17には、伸縮性に富んだ物を使用し、外布16は変形するが、内布17よりの伸縮性が低く、好ましくは殆ど伸縮しない物を用いることが好ましい。外布16は外布カバーともいい、内布17は内布カバーともいう。外布16と外布17は、共に好ましくは筒状の部材(筒体)である。
外布16は、空気袋14を収納するように内布17の外側に接合され、変形可能であるが伸縮性の無い布部材で形成された外側部材である。外布16は、変形可能であるが伸縮性が非常に低いかほとんど無い布部材である例えば伸びにくい生地(201BE)を採用でき、引張強度は、JIS L1096−A法で測定した値として、タテが1445N/inで、ヨコが827N/inである。外布16としては、例えば、ポリエステル100%の生地を用いることができる。
内布17は、空気袋14の内面を覆う筒体でなり変形可能で伸縮性を有し、上腕Tの被測定面に当接する当接布部である。内布17は、変形可能で伸縮性を有する布部材である例えば伸びやすい生地を採用でき、引張強度は、JIS L1096−A法で測定した値として、タテが94.9N/inで、ヨコが150.7N/inである。引張伸度は、JIS L1096−A法で測定した値として、タテが517%で、ヨコが400%である。内布としては、例えば、ナイロン80%、ポリウレタン20%の生地である。
図6と図7に示すように、外布16は、空気袋14の外側に配置され、内布17は、空気袋14の内側に配置されている。図7に示す外布16と内布17は、両側の接合部分77により接合され、外布16と内布17で形成された空間内には空気袋14が収納されている。両側の接合部分77は、糸を用いた縫い合わせや、接着剤を用いた接着により形成されている。
また、図7に示すように、外側部材である外布16の上腕を通す方向D1に沿った幅Sから、空気袋14の上腕を通す方向D1に沿った幅Wを引いた値は、好ましくは4cm以下である。このように、(幅S−幅W)の値を4cm以下に設定するのは、空気袋14は、外布16に対して止めておらず、外布16の寸法に余裕を持たせて、空気袋14の膨張と収縮に対応できるようにするためである。もしも、(幅S−幅W)の値が4cmを超えると、空気袋14が外布16と内布17とで形成される空間内で移動する可能性があるので、好ましくはない。
例えば、図2に示す左腕の上腕TをD1方向に挿入し、あるいは逆方向に上腕Tを外す動作は、血圧計本体10を例えば机の上に置いた状態で行うことができる。また、右腕の上腕TをD1方向に挿入し、あるいは逆方向に上腕Tを外す動作は、血圧計本体10を例えば机の上に置いた状態で行うことができる。これにより、測定者は左右いずれの上腕Tに対しても、腕帯部2の装着動作あるいは取り外し動作を容易に行うことができる。
図6と図7に示す空気袋14は、例えば、塩化ビニル,ポリウレタン、合成ゴム,天然ゴム等の材質で形成されている。空気袋14内へは、図1に示す血圧計本体10内の破線で示すポンプ44,45の作動により、図1に示すチューブ4を通じてエアーを供給されることにより膨張することで上腕Tを圧迫する。空気袋14の内圧を一定速度で減圧するため、制御バルブ47により空気袋14内からエアーを徐々に外へ排気でき、測定を終了したときに、排気バルブ46により空気袋14内からエアーを外へ急排気できる。この空気袋14の詳しい構造については、後で説明する。
図8(A)は、外布16と内布17と空気袋14から成る腕帯部2を示す斜視図であり、図8(B)は、この腕帯部2を別の方向から見た斜視図であり、図8(C)は、腕帯部2を折りたたんだ状態を示す斜視図である。
図8(A)と図8(B)に示すように、腕帯部2は4つに折り曲げてほぼ正方形断面の開口部Gを形成することができる。腕帯部2は4つの折り曲げ部分200を有していることにより、図8(C)に示すように簡単に折りたたむことができる構造である。
図9(A)は、空気袋14とマイクロフォンMを示す斜視図であり、図9(B)は、空気袋14と外布16と内布17と、マイクロフォンMを示す図である。図9に示すように、2つのマイクロフォンMが空気袋14に取り付けられ、2つのマイクロフォンMは互いに向かい合っている。
ここで、空気袋14の構造例を説明する。
図10は、空気袋14を形成するためのシート例を示している。
図10に示すシートSWは、ほぼ長方形状の例えば透明のプラスチックシートであり、一例としてポリウレタンシートにより形成されている。このシートSWは、フィルタ付き接続管220、コードフック221、4つの折れ線部分222、接合部分223,224、2つのマイクロフォン保持部225を有している。
接続管220は、図2に示すチューブ4の端部を接続する。コードフック221は、図2に示す有線3とチューブ4を掛ける。接合部分223,224は熱圧着により空気袋14を形成する。マイクロフォン保持部225はそれぞれマイクロフォンMを保持できる。シートSWは4つの折れ線部分222の部分で折り曲げることにより、図8に示す形状の空気袋14を形成できる。
図10(B)に示すように、空気袋14の幅(短手方向の幅)Wは、好ましくは12cm以上である。この理由としては、空気袋14の内面側が測定者の被測定面に対して少なくとも8cm以上当接していないと、正しい血圧測定ができないので、空気袋14の内面側が8cm以上接しているためには、空気袋14の幅Wは12cm以上必要である。もし、空気袋14の幅Wは12cm未満であると、正確な血圧測定ができなくなる恐れがある。
次に、図11は、図1の電子血圧計1のブロック構成図である。
図11に示す電子血圧計1の回路ブロックを説明する。電子血圧計1の回路ブロックを示している。電子血圧計1の回路ブロックの破線で示すように、血圧計本体10は、コロトコフ音(K音)検出システム50と、加圧システム51と、排気システム52と、圧力検出システム53と、電源システム54と、音声システム55と、制御システム56を有する。
図11に示す制御システム56は、表示部31の駆動部58と、タイマ59と、メモリ部69等を有する。表示部31の駆動部58は、表示部31を駆動制御して表示すべき項目を表示させる。メモリ部69は、制御システム56のCPU(中央処理部)により処理すべきプログラムが記憶されているROM(読み出し専用メモリ)である。タイマ59は、各種の動作の時間のカウントを行う。操作部57は、制御システム56に電気的に接続されており、すでに説明した開始/停止ボタン37と、音量ボタン38と、モード選択ボタン39を有している。
この制御システム56には、温度計SR1と、気圧計SR2と、体温計SR3と、すでに説明した腕帯部検知部33が電気的に接続されている。温度計SR1と気圧計SR2は回路基板48に搭載されている。温度径SR1は、測定環境の温度を測定する。気圧計SR2は、測定環境の気圧を測定する。図11に示す体温計SR3は、図7に示すように腕帯部2の例えば内布17内に配置されている。これにより、体温計SR3は、測定者の上腕に直接接触することで測定者の概略の体温を検知するようになっている。
図11のコロトコフ音(K音)検出システム50は、腕帯部2の2つのマイクロフォンMと、K音検出回路部60と、ノイズセンサ15と、ノイズセンサ検出回路部61を有している。2つのマイクロフォンMは、K音検出回路部60を介して制御システム56に電気的に接続されている。図1に示すように、2つのマイクロフォンMは、開口部16に対して互いに対向した位置(上腕Tの動脈に近い位置と遠い位置)に配置されている。
図11の2つのマイクロフォンMは、測定者の血流音(血管情報)を検知し、K音検出回路部60はこの血流音からK音を検出して制御システム56にK音信号を伝える。制御システム56は、入力されたK音信号からコロトコフ音と、このコロトコフ音の発生ポイントと、消滅ポイントを検出する。ノイズセンサ15は、外部からマイクロフォンMに入る振動ノイズを検知して、ノイズセンサ検出回路部61を介して制御システム56にノイズ信号を送る。これにより、制御システム56は、K音信号からノイズを除去することで、K音検出信号の精度を高めている。
図11に示す圧力検出システム53は、配管部63と、圧力センサ64と、チューブ4により構成されている。圧力センサ64は、アンプ、フィルタ、積分A/D部65を介して制御システム56に電気的に接続されている。制御システム56は、K音信号を検出する。
すなわち、加圧して血管内の血流を止めた後に減圧し、再び血流が流れる時の最初のK音信号が検出された時点の圧力を最高血圧値に設定し、更に減圧を続けて血管の管路断面積が十分に拡がり、K音信号が検出されなくなったら、最後のK音信号が検出された時点の圧力を最低血圧値に設定する。また、制御システム56は、最高血圧値と最低血圧値から得られる血管脈動またはK音信号の出現間隔から脈拍数を演算する。
加圧システム51は、ポンプ44,45と、ポンプの駆動部62を有する。制御システム56の指令により、駆動部62は、ポンプ44,45を駆動制御する。ポンプ44,45は、圧力検出システム53の配管部63を通じて腕帯部2の空気袋内に接続されている。
電子血圧計1では、腕帯部2内をポンプ44,45で加圧した後、微速度で排気して減圧しつつ圧力センサ64を用いて腕帯部2の空気袋内の圧力を検出すると同時に、マイクロフォンMを用いてコロトコフ音(K音)を検出する。そして、電子血圧計1は、K音信号と、このK音信号の発生ポイントと消滅ポイントを検出することで、最高血圧値と最低血圧値を算出して、算出した最高血圧値と最低血圧値を表示部31に表示できる。
次に、排気システム52について説明する。排気システム52は、2つの駆動部66,67と、排気バルブ(強制排気部)46と、制御バルブ(減圧制御部)47を有する。排気バルブ46と制御バルブ47は配管部63の途中に配置されている。制御システム56が駆動部66に指令をすることで、排気バルブ46の開閉を行い、制御システム56が駆動部67に指令をすることで、制御バルブ47の開閉を行う。
電源システム54は、電池68と、電源コントロール部69Cと、電源監視部70を有する。電池68は、繰り返して充電可能な例えばリチウムイオン電池であるが、特に種類は限定されず、乾電池等でも良い。電池68の電圧は、電源コントロール部69Cにより制御されて制御システム56に供給されるとともに、ポンプ44,45の駆動電源、音声制御部71へ供給する電源でもある。電源監視部70は、電池68の残量等の監視を行う。また、ACアダプタを用いることで100Vの商用電源を用いることができる。
音声システム55は、音声制御部71と、増幅部72を有している。音声制御部71と増幅部72は、制御システム56からの指令により制御される。音声制御部71は、制御システム56の指令により、音声によるガイダンスデータもしくは音楽データを増幅部72に送って増幅することで、スピーカ43は音声によるガイド用のアナウンスと音楽によるガイド用のアナウンスを発生することができる。
次に、上述した電子血圧計1を用いて、血圧測定プログラムの手順に従って、血圧測定を行う例を説明する。
血圧測定プログラムでは、モード選択ボタン39を繰り返して押すことにより、例えば通常モードM1、最高血圧モードM2、最低血圧モードM3を選択可能である。以下に、これらのモードを順番に説明する。
測定者が血圧測定のために電子血圧計1を使用しない場合には、図1に示すように電子血圧計1は、例えば机の上に置かれており、腕帯部2が血圧計本体10の収納部16側に収納されている。このように、腕帯部2が血圧計本体10の収納部16側に収納されている状態では、表示部31には、例えばインテリア性のある情報としての血圧測定機能と直接関係しない第1情報要素である気温表示31Bと気圧表示31C、そしてアナログ時計31Dを表示する。表示部31には、気温表示31Bと気圧表示31Cとアナログ時計31Dを表示でき、特にアナログ時計31Dを比較的大きく表示している。これにより、血圧測定しない場合でも、電子血圧計1はオブジェのようなインテリア性を持たせてインテリア品として、室内に飾っておくことができる。
なお、第1情報要素としては、時刻や日時表示の他、ポートレートや絵画、簡単な動画を表示するようにしてもよい。
また、ユーザの選択により、血圧計の操作手順を、動画もしくは順序表示される数枚の手順を表す画面で表示することもできる。
また、図1に示すように、腕帯部2は、折り曲げられていることにより、押しつぶされたようにして、図4と図5(B)に示す状態で、収納部16内にコンパクトに収納されている。
(通常モードM1)
次に、図2と図3に示すように、測定者が腕帯部2を血圧計本体10の収納部16から取り外して、腕帯部2を図3に示すように広げて、腕帯部2内に上腕Tを挿入して血圧を測定する。
この血圧測定をする状態では、図5(A)に示すように発光部34の光LTが受光部35に受光されるので、図11と図5(A)に示す制御システム56は、腕帯部2が収納部16から取り外されたと判断して、制御システム56は、表示部31に指令を与える。これにより、図2に示すように、表示部31は、第2情報要素である、例えば図11に示す温度計SR1で測定した気温表示31Bと、気圧計SR2で測定した気圧表示31Cに加えて、デジタルの時刻表示31Fと、体温計SR3で測定した体温表示31Gが追加表示され、しかも図1に示すアナログ時計表示31Dの代わりに最高血圧表示31Hと最低血圧31Jと脈拍表示31Kが表示される。
そして、測定者が図1に示すモード選択ボタン39を押して通常モードM1を選択した場合には、測定者は図1の開始/停止ボタン37を押して血圧測定を開始する。図1のポンプ44,45が全速力で空気袋14を昇圧して、2つのマイクロフォンMが、測定者の血流音(血管情報)を検知して脈が消滅するまで全速力で腕帯部2内の空気袋14を昇圧する。制御システム56が脈の消失を判断したら腕帯部2内の昇圧を停止する。
そして、腕帯部2内を少しずつ減圧(例えば2〜5mmHg/秒)していき、最高血圧値と最低血圧値を検出する。最高血圧値と最低血圧値を図1の表示部31に表示して、ポンプ44,45と排気バルブ46を作動して腕帯部2内の空気袋14を急排気する。
このように、最高血圧値と最低血圧値を表示部31に表示できた時点で、腕帯部2内の空気袋14を急排気することで、測定者の上腕に対する圧迫を即座に解消できるので、測定者への負担を軽減できる。
(最高血圧モードM2)
測定者が図1に示すモード選択ボタン39を押して最高血圧モードM2を選択した場合には、測定者は図1の開始/停止ボタン37を押して血圧測定を開始する。図1のポンプ44,45が全速力で空気袋14を昇圧して、2つのマイクロフォンMが、測定者の血流音を検知して脈が消滅するまで全速力で腕帯部2内の空気袋14を昇圧する。制御システム56が脈の消失を判断したら腕帯部2内の空気袋14の昇圧を停止する。
そして、少しずつ減圧(例えば2〜5mmHg/秒)していき、図1のスピーカ43が腕帯部2内の空気袋14を減圧時のカフ値毎に、例えば10mmHg毎に圧力値を音声によりアナウンスし、最高血圧値だけを検出する。その後、図1のスピーカ43は最高血圧値と脈拍数を音声によるガイドでアナウンスして、ポンプ44,45と排気バルブ46を作動して腕帯部2内の空気袋14を急排気する。これにより、最高血圧値と脈拍数を音声によるガイドでアナウンスしながら腕帯部2内を急排気することで、測定者の上腕に対する圧迫を即座に解消できるので、測定者への負担を軽減できる。
(最低血圧モードM3)
測定者が図1に示すモード選択ボタン39を押して最低血圧モードM3を選択した場合には、測定者は図1の開始/停止ボタン37を押して血圧測定を開始する。少しずつ昇圧(例えば2〜5mmHg/秒)していき、図1のスピーカ43が腕帯部2内の空気袋14を昇圧時のカフ値毎に、例えば10mmHg毎に圧力値を音声アナウンスし、最低血圧値を検出する。その後、脈が消失したら昇圧を停止して、図3のスピーカ43が最低血圧値を音声によるガイドでアナウンスをするとともに、ポンプ44,45と排気バルブ46を作動して腕帯部2内の空気袋14を急排気する。
以上説明したように、上述した本発明の実施形態1では、測定者が電子血圧計1を用いて血圧測定をしない場合には、図1に示すように、電子血圧計1は例えば机の上に置いておき、表示部31は、通常表示されていると便利でインテリア性の高い第1情報要素である、例えば気温表示31Bと気圧表示31C、そしてアナログ時計31Dを表示することができる。表示部31には、気温表示31Bと気圧表示31Cとアナログ時計31Dを表示でき、特にアナログ時計31Dを比較的大きく表示している。
これにより、測定者が血圧測定しない場合でも、電子血圧計1は仕舞われることなく、電子血圧計1はインテリア品として、室内に飾っておくことができる。すなわち、測定者が血圧測定しない場合には、腕帯部2を血圧計本体10に簡易に収納できるとともに、電子血圧計1は、インテリア性を持たせて活用することができる。本発明の実施形態1の電子血圧計1は、測定者が血圧測定しない場合には、腕帯部を血圧計本体に簡易に収納できるとともに、インテリア性を持たせて置いたまま活用することができる。
そして、測定者が電子血圧計1を用いて血圧測定を行う場合には、この血圧計本体10を例えば机の上において、図3に示すように測定者は腕帯部2を収納部16から取り出して、上腕Tを腕帯部2に対して簡単に確実に挿入することで、血圧測定を行うことができる。
この血圧測定の際には、表示部31は、表示されていると便利な第2情報要素として、例えば気温表示31Bと気圧表示31Cに加えて、デジタルの時刻表示31Fと体温31Gが追加表示し、しかも図1に示すアナログ時計表示31Dの代わりに最高血圧表示31Hと最低血圧31Jと脈拍31Kを表示することができる。
(実施形態2)
次に、図12〜図14を参照して、本発明の電子血圧計の実施形態2を説明する。
図12は、本発明の電子血圧計の実施形態2の腕帯部を用いて血圧測定する状態を示す斜視図である。図13は、腕帯部の構成を示す斜視図である。図14は、腕帯部の構成を示す断面を有する側面図である。
図12〜図14に示す本発明の実施形態2の電子血圧計1Bの要素が、図1〜図11に示す本発明の実施形態1の電子血圧計1の要素と、実質的に同じ場合には、同じ符号を記してその説明に替える。
図12〜図14に示す電子血圧計1Bが、図1〜図6に示す電子血圧計1と異なるのは、表示部31に加えて別の表示部380が配置されていることと、腕帯部2には腕帯部形状復帰用部材150が配置されていることである。
図12に示すように、表示部31とは別の表示部380が、例えば台座部10Bに配置されている。表示部31は第1表示部であり、この別の表示部380は第2表示部であり、この別の表示部380は、図12に例示するように、任意のキャラクタ381の表示や、その他のゲームやアニメ等の人気キャラクタ、占いの結果を表示したり、WHO(世界保健機関)の年齢別の血圧の平均値等の数値を少なくとも1つを表示することができる。このように、別の表示部380には、任意にエンターテイメント要素を表示することができる。任意のキャラクタ381の表示や、その他のゲームやアニメ等の人気キャラクタの表示は、血圧測定の結果と同期して動くようにしても良い。
次に、図12〜図14を参照して、腕帯部2の外布16に配置された腕帯部形状復帰用部材150について説明する。この腕帯部形状復帰用部材150は、図12に示す腕帯部2が収納部16から取り外された時に、腕帯部2が折り畳まれて収納部16内に収納されていた状態から、図13と図14に示す使用状態に自動的に展開して形状を復帰できるようにするための部材である。
図14に示すように、例えば、2つの腕帯部形状復帰用部材150が、外布16の開口部11R側の位置と、開口部11P側の位置にそれぞれ配置されている。腕帯部形状復帰用部材150は、例えば、形状記憶機能もしくは超弾性機能を備えた帯状部材であり、外布16の外面側に例えば接着剤により全周囲にわたって固定されている。
この腕帯部形状復帰用部材150は弾性変形が可能であり、測定者は腕帯部形状復帰用部材150の反発力に抗して、腕帯部2を折り畳んで収納部16内に挿入することができる。また、折り畳まれた腕帯部2は、収納部16内から取り出すと、腕帯部形状復帰用部材150は、腕帯部2を折り畳んだ状態から腕帯部2の形状を、上腕Tを挿入できるように自動的に自己復帰させることができる。
このような自己復帰機能を持たせるために、腕帯部形状復帰用部材150の材質としては、所定の温度以上で、展張して、所定の剛性および弾性を発揮できる材料、例えば金属材、2種類以上の金属の合金、プラスチック等を採用できる。
本実施形態では、自己復帰機能を発揮するために、腕帯部形状復帰用部材の材質を選択して形状記憶材料を用いることとし、その変態温度に達した時に所定の剛性を発揮して、記憶させた形状を回復させている。
ここで、このような形状回復するための変態温度すなわち、形状回復温度としては、外気温より高く、体温より低い温度が良いので、例えば、20℃〜37℃の範囲で設定される。より好ましくはこの形状回復温度は、25℃〜30℃程度とされる。
腕帯部形状復帰用部材の材料として金属を選択する場合の好適な合金として、ニッケル―チタン合金が挙げられ、ニッケル―チタン合金の場合、Ni濃度が増加すると、変態温度が低下する。Ni組成が55%〜56%のとき、25℃〜40℃範囲内で変態温度を設定できる。
腕帯部形状復帰用部材の材料として合成樹脂材料を用いる場合には、ポリブチレンサクシネート(PBS)と呼ばれるものに有機高分子を合成して作ったものや、形状記憶性ポリ乳酸など、その他形状記憶樹脂と呼ばれるものを種々選択することができる。
このように、例えば、腕帯部形状復帰用部材の材料として、形状記憶金属材料を選ぶと、ニッケル―チタン合金、または、鉄−マンガン―ケイ素系合金等を選択して、マルテンサイト変態点を上述した血圧計使用環境に記憶設定することにより、収納部16から腕帯部2を取り出すと、記憶された形状に展張され、軟らかい腕帯部2が、所定の剛性を得ることができるので、測定時の取り扱いが容易となる。
また、腕帯部形状復帰用部材として、ステントに用いられる材料を採用することができる。ステントとは、人体の管状の部分(血管、気管、食道、十二指腸、大腸、胆道など)を管腔内部から広げる医療機器であり、例えば、金属でできた網目の筒状のものである。その材料に上述の形状記憶材料を用いることで、腕帯部形状復帰用部材として応用することができる。
さらに、冬など気温が低い状況下の使用のとき、腕帯部2の腕帯部形状復帰用部材150近傍に、面状ヒーターやニクロム線を設け(不図示)、発熱させることで、腕帯部形状復帰用部材150を早く形状回復可能な状態にすることができる。
なお、腕帯部形状復帰用部材150は、例えば線状体を所定のパターンに形成できるが、これに限らず板状部材を打ち抜いて形成することもできる。また、腕帯部形状復帰用部材150は、単純な形状の板状部材を用いることもできる。いずれにしても、腕帯部形状復帰用部材150の形状や製造方法は特に限定されない。線状体の場合、ニッケル―チタン合金の線径は0.3〜1.0mmであれば所定の剛体及び弾性を発揮できる。板状部材の場合、厚み50〜100μm、幅80〜150mmであれば所定の剛体及び弾性を発揮できる。線状体、板状部材のどちらの場合でも、腕帯部2の円周上に略1周形成されているが、これに限らず一部スリットを有していてもよく、また、数回巻かれていてもよい。
これにより、測定者が腕帯部2を収納部16内から取り外すことで、取り外された腕帯部2の形状を図13と図14に示すように断面矩形状の筒状の部材に展開することができ、この腕帯部2の形状展開動作の際には、腕帯部形状復帰用部材150の復帰力により腕帯部2を、血圧測定が実施できるように筒状に確実に自動的に展開させることができる。従って、図2に示すように測定者は、上腕Tを展開済みの腕帯部2に対して、簡単にしかも確実に挿入して血圧測定を行うことができる。
本発明の実施形態2の電子血圧計1Bは、測定者が血圧測定しない場合には、腕帯部を血圧計本体に簡易に収納できるとともに、インテリア性を持たせて置いたまま活用することができる。
本発明の実施形態1と実施形態2では、測定者が腕帯部2を収納部16から取り出したことを検知部33が検知した場合には、この検知をトリガーとして、電子血圧計1の電源をオフ状態からオン状態にし、逆に測定者が腕帯部2を収納部16に収納したことを検知部33が検知した場合には、この検知をトリガーとして、電子血圧計1の電源をオン状態からオフ状態にするようにしても良い。
本発明の電子血圧計では、検知部が発生する前記腕帯部を前記収納部に収納しているか否かの結果に基づいて、表示部は、第1情報要素あるいは第2情報要素を自動的に表示変更できる。測定者により腕帯部を収納部から取り出された状態を検知部が検知すると、電子血圧計は自動的に電源オンすることができ、測定者はそのまま血圧測定動作に移れる。腕帯部が腕帯部形状復帰用部材を有していることで、測定者が腕帯部を収納部から取り出すだけで、腕帯部は、測定者の上腕を挿入可能な状態になり、血圧測定が容易に行える。
ところで、本発明は上記実施形態に限定されず、種々の変形例を採用することができる。本発明の各実施形態の要素は、任意に組み合わせて用いることができる。表示部31は、例えば液晶表示装置の他に、有機EL装置、蛍光表示装置等、特に種類は限定されない。腕帯部2は断面矩形の開口部を有しているが、例えば断面円形の開口部を有するものであっても良い。腕帯部検知部33は例えば発光部34と受光部35を有するフォトカプラーであるが、これに限らず、腕帯部2を非接触で検出する他の形式の非接触式センサ、あるいは腕帯部2を接触で検出するセンサを用いても良い。
本発明の実施形態2では、2つの帯状の腕帯部形状復帰用部材150が外布16の表面側に接着剤を用いて固定されているが、これに限らず外布16の表面側に1つあるいは3つ以上の腕帯部形状復帰用部材を固定しても良い。腕帯部形状復帰用部材150を腕帯部2に固定するための手段は、接着剤に限らず他の方法であっても良い。腕帯部形状復帰用部材150は、外布16の表面側ではなく、外布16の内面側、あるいは空気袋に固定しても良い。腕帯部形状復帰用部材は帯状に限らず、他の形状を採用することもできる。
上述した本発明の実施形態では、電子血圧計は、血圧測定方式としてリバロッチ・コロトコフ法が用いられ、コロトコフ音(K音)を検出して血圧測定を行うようになっているが、圧脈波(オシロメトリック法)等の他の血圧測定方式を採用しても良い。
1・・・電子血圧計、2・・・腕帯部、10・・・血圧計本体、11P、11R・・・開口部、14・・・空気袋、16・・・外布(外側部材の一例)、17・・・内布(当接布部の一例)、31・・・表示部、31B・・・気温表示(第1情報要素)、31C・・・気圧表示(第1情報要素)、31D・・・アナログ時計(第1情報要素)、31B・・・気温表示(第2情報要素)、31C・・・気圧表示(第2情報要素)、31F・・・時刻表示(第2情報要素)、31G・・・体温表示(第2情報要素)、31H・・・最高血圧表示(第2情報要素)、31J・・・最低血圧(第2情報要素)、31K・・・脈拍表示(第2情報要素)、380・・・別の表示部、T・・・測定者の上腕

Claims (5)

  1. 血圧計本体と、該血圧計本体と別体に形成されるとともに測定者の上腕を挿入して加圧でき、変形可能な腕帯部とを有しており、前記血圧計本体には、前記腕帯部を収納する収納部を有していて、
    前記血圧計本体は、情報表示部を備え、該情報表示部には、前記腕帯部を前記収納部に収納した状態で、血圧測定機能とは直接関係しない第1情報要素を表示し、前記腕帯部を前記収納部から取り外した状態で、血圧測定と関係する第2情報要素を表示する構成とし、
    前記腕帯部は、
    血圧測定部位である空気袋と、
    前記空気袋の外側を覆う外側部材と、
    前記空気袋の内側を覆う内側部材とを有し、
    前記空気袋は、
    これを構成するためのシート体を幅方向のほぼ中心で折り返し、重ね合わせた外縁部を固定することにより内部に空気を収容可能な中空の筒体となるようにされていて、前記空気袋の前記筒体とした時に内側となるシート体には、互いに所定距離を隔てて、複数の折り線部分を設けることにより、前記空気袋が前記内側に曲折可能に形成されており、
    前記外側部材は、前記内側部材より伸縮性が低くなっている
    ことを特徴とする電子血圧計。
  2. 前記腕帯部を前記収納部に収納しているか否かを検知する検知部を有し、前記検知部が発生する前記腕帯部を前記収納部に収納しているか否かの結果により、前記表示部は、前記第1情報要素あるいは前記第2情報要素を表示する構成とされたことを特徴とする請求項1に記載の電子血圧計。
  3. 前記腕帯部を前記収納部に収納しているか否かを検知する検知部を有し、前記腕帯部を前記収納部から取り出された状態を前記検知部が検知すると、前記血圧計本体の電源をオンする構成とされたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電子血圧計。
  4. 前記腕帯部は、空気が供給されることで前記上腕を加圧する空気袋と、前記空気袋の外側を覆う外側部材と、前記腕帯部を前記収納部から取り出すと前記上腕が挿入可能な状態に前記腕帯部の形状を復帰させる腕帯部形状復帰用部材と、を有することを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1つの項に記載の電子血圧計。
  5. 前記情報表示部は前記本体の前面に設けられていて、前記情報表示部の画面の後ろに位置する前記収納部に前記腕帯部を折畳んで収納する構成としたことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の電子血圧計。
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