JP5516311B2 - 高炉用含炭非焼成ペレットの製造方法 - Google Patents
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Description
一方、製鉄プロセスにおいて多量に発生する焼結機や高炉の排ガス処理設備に設けた集塵機などで回収した含鉄ダスト、更には、スラッジやスケール粉等の微粉のダストやペレットフィード等の微粉状原料(粒径0.25mm以下を80質量%以上含有)も、鉄含有原料として用いられる。このような微粉状原料は、造粒してペレットにした後、養生により造粒物の強度を高めた後、焼成せずにそのまま高炉用鉄原料として使用する非焼成ペレットとして利用されてきている。
特許文献1には、含酸化鉄原料とカーボン系炭材を配合し、バインダーを加えて混練、成型、養生してなるカーボン内装非焼成塊成鉱が開示されている。
また、特許文献2には、鉄分を40質量%以上含有する微粉状鉄含有原料と、炭素分を10質量%以上含有する微粉状炭材に、水硬性バインダーを添加し、水分を調整しつつ、混合し造粒する高炉用含炭非焼成ペレットの製造方法が開示されている。
特に、上記した傾向は、造粒物の炭素含有量が高く(例えば、25質量%超)なるに伴い、より顕著になっていた。
(1)微粉状鉄含有原料と微粉状コークスを原料とし、炭素含有量が15質量%以上25質量%以下で、早強セメントの配合量が5質量%以上15質量%以下で、添加する水分の合計量を前記原料と前記早強セメントの合計量の5質量%以上15質量%以下とする高炉用含炭非焼成ペレットの製造方法であって、
前記微粉状鉄含有原料と前記微粉状コークスを混合し、更に前記水分の一部を添加して混合した後、該混合物に前記早強セメントを添加して混合し、更に前記水分の一部を添加して混練し、該混練物に更に残部の前記水分を添加して造粒することを特徴とする高炉用含炭非焼成ペレットの製造方法。
従って、早強セメントによる原料の結合効果が高められ、高炉用含炭非焼成ペレットの養生後の強度を向上でき、歩留りの向上が図れて生産性を向上できる。
図1に示すように、本発明の一実施の形態に係る高炉用含炭非焼成ペレットの製造方法は、微粉状鉄含有原料と微粉状コークスを原料とし、炭素含有量が15質量%以上25質量%以下で、早強セメントの配合量が5質量%以上15質量%以下の高炉用含炭非焼成ペレット(以下、単にペレットともいう)を製造する方法である。以下、詳しく説明する。
微粉状鉄含有原料は、例えば、鉄分(T.Fe)を40質量%以上含むものであり、焼結ダスト(焼結機の排ガス処理経路に設けた電気集塵機あるいはバグフィルター等で回収)、微粉状鉄鉱石スラッジ(鉄鉱石を水洗浄した際に生じるスラッジ)、乾燥ダスト(製鉄プロセスで発生する湿ダストを乾燥したもの)等がある。
また、微粉状コークスは、例えば、炭素分(T.C)を10質量%以上含むものであり、高炉一次灰、送骸粉(コークスの搬送過程で集塵された微粉コークス)、等がある。
そして、早強セメントは、造粒物の冷間圧潰強度を向上させるものであり、例えば、早強ポルトランドセメント等があり、超早強セメントを使用することもできる。
ここで、上記した焼結ダスト、微粉状鉄鉱石スラッジ、乾燥ダスト、高炉一次灰、送骸粉(コークスダスト)、及び早強ポルトランドセメントの鉄分、炭素分、及び粒径等を表1に示す。
一般に、原料の粒度分布特性には、質量平均径が使用されることが多いが、同一の粒度分布特性の原料であっても、階級のとり方によって値が異なるため、本発明では、特に、微粉領域で精度がある質量基準のメジアン径を、原料粒度の指標として採用した。
そこで、微粉状鉄含有原料と微粉状コークスを混練機Aにより事前に混合することで、微粉状コークスの気孔内に微粉状鉄含有原料を埋没させる。この混練機には、例えば、ボールミルやアイリッヒミキサー等を使用できるが、微粉状コークスの気孔内に微粉状鉄含有原料を埋没させることができれば、これに限定されない。
この粒度調整方法としては、微粉状鉄含有原料(微粉状コークスも同様)を構成する各種原料量の配合割合を調整する方法や、篩分け処理や破砕(粉砕)処理、更には水洗処理などがある。
また、微粉状鉄含有原料と微粉状コークスの混練に際しては、全微粉状鉄含有原料と全微粉状コークスとをまとめて混合しているが、微粉状鉄含有原料の一部(例えば、種類ごと)と微粉状コークスの一部(例えば、種類ごと)を事前に混合し、これに他の微粉状鉄含有原料と微粉状コークスを混合することもできる。
従来から、ペレット中の酸化鉄を還元するのに必要な理論上の炭素量に対する炭素含有量(T.C)の比を、「炭素当量」と定義し、炭素による酸化鉄の還元度の目安にしている。ここで、ペレット中の炭素含有量を15質量%以上としたのは、炭素当量1.2以上に相当し、高炉で使用する際に、ペレット中の酸化鉄を還元し、更に余剰カーボンのガス化により、ペレット以外の焼結鉱などの高炉用鉄含有原料の還元を促進することも期待できることによる。
ここで、生ペレット中の炭素含有量を25質量%以下としたのは、造粒機で製造された生ペレットが、ベルトコンベア、振動篩等を通過し、養生ヤードまで健全に輸送されるのに必要な生ペレット強度、即ち一般的な搬送装置では、4回/1m以上を確保するためである。
また、早強セメント添加後の混練時間は、3分以上7分以下とするのが好ましい。この混練時間が3分未満の場合、混練時間が不足し早強セメントが偏った状態で微粉状コークスに付着する恐れがある。一方、混練時間が7分を超えると、混練が過度となり、微粉状コークスの表面に付着した早強セメントが脱落したり、原料の擬粒化等の悪影響が出る恐れがある。
ここで、早強セメント配合量を5質量%以上としたのは、製品としてヤードから払い出されてベルトコンベア等を乗り継ぎ高炉に装入する際、崩壊せずに使用できる圧潰強度、即ち、ペレットの粒径をφ16mmとした場合に980N/個(100kgf/個)以上の圧潰強度を安定して確保するためである。
従って、ペレット中の早強セメントの配合量を5質量%以上15質量%以下としたが、下限を7質量%、上限を13質量%とすることが好ましい。
なお、この造粒に際しても、製造するペレットの水分量を調整するため、水分の添加を行うが、この水分、前記した微粉状鉄含有原料と微粉状コークスの混合時の水分、及び前記した混合物と早強セメントの混合時の水分の合計量は、微粉状鉄含有原料、微粉状コークス、及び早強セメントの合計量の5質量%以上15質量%以下で調整することが好ましい。
ここで、水分量が5質量%未満の場合、早強セメントの水和反応による硬化が十分に発現せず、養生後の強度が充分でなく、一方、水分量が15質量%を超える場合、過剰水分により、安定した粒径の造粒物が得られなくなる恐れがある。
従って、本発明の高炉用含炭非焼成ペレットの製造方法を用いることで、ペレットの養生後の強度を向上させて、歩留りの向上が図れ、生産性を向上できる。
ここでは、微粉状鉄鉄含有原料として、焼結ダスト、微粉状鉄鉱石スラッジ、及び乾燥ダストを使用し、微粉状コークスとして、高炉一次灰及びコークスダストを使用し、バインダーとして早強セメント(早強ポルトランドセメント)を使用した。これらに含まれる鉄分、炭素分、及び持込水分量(含有水分量)を、表2にそれぞれ示す。
また、比較例2、3は、表3に示すように、微粉状鉄含有原料、微粉状コークス、及び早強セメントを、炭素含有量が25質量%を超え、かつ早強セメントの配合量が5質量%未満となるように配合したものである。なお、表4に示すように、比較例2は、微粉状鉄含有原料と微粉状コークスを混合した後、この混合物に更に早強セメントを添加し混練して造粒したものであり、比較例3は、それらを同時に添加し、混練し造粒したものである。
また、混練物の造粒を行う造粒機には、パンペレタイザーを使用した。このパンペレタイザーは、パン径:φ6500mm、パン傾斜角度:45〜55度(ここでは50度)、リム高さ:700〜1000mm(ここでは900mm)、回転速度:6〜10rpm(ここでは8rpm)、処理量:30トン/時間(水分を含む)、である。
なお、表4に示す評価は、得られた生ペレットの強度と製品の圧潰強度を用いて行った。
この生ペレット強度は、実設備を考慮して4(回/1m)以上を必要な強度とした。
また、製品の圧潰強度は、製品として高炉に装入できる必要な強度、即ち養生後のペレットで4.9MPa(50kgf/cm2)以上(φ16mmのペレットで980N/個)とした。
一方、比較例1〜3のように、微粉状鉄含有原料、微粉状コークス、及び早強セメントを一度に混合し混練したり、あるいは炭素含有量と早強セメントの配合量を適正範囲外とすると、得られた高炉用含炭非焼成ペレットは、養生ヤードまで健全に輸送されるのに必要な生ペレット強度と、製品として使用可能な圧潰強度を備えることができなかった。
Claims (2)
- 微粉状鉄含有原料と微粉状コークスを原料とし、炭素含有量が15質量%以上25質量%以下で、早強セメントの配合量が5質量%以上15質量%以下で、添加する水分の合計量を前記原料と前記早強セメントの合計量の5質量%以上15質量%以下とする高炉用含炭非焼成ペレットの製造方法であって、
前記微粉状鉄含有原料と前記微粉状コークスを混合し、更に前記水分の一部を添加して混合した後、該混合物に前記早強セメントを添加して混合し、更に前記水分の一部を添加して混練し、該混練物に更に残部の前記水分を添加して造粒することを特徴とする高炉用含炭非焼成ペレットの製造方法。 - 請求項1記載の高炉用含炭非焼成ペレットの製造方法において、前記早強セメントの添加後の混練時間は3分以上7分以下であることを特徴とする高炉用含炭非焼成ペレットの製造方法。
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