JP2003013148A - 焼結鉱の製造方法 - Google Patents
焼結鉱の製造方法Info
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Abstract
焼性向上、発熱量の有効利用による焼結鉱の品質、歩
留、生産性の改善を図ることができる焼結鉱の製造方法
を提供する。 【解決手段】 フリーカーボン含有量5質量%以上かつ
70質量%以下で粒径−1mm比率50質量%以上の原料を予
め造粒し、得られた造粒物をDL式焼結機において焼結
原料の一部として使用する。あるいは、フリーカーボン
含有量80質量%以上の燃料とフリーカーボン含有量5質
量%以上かつ70質量%以下で粒径−1mm比率50質量%以
上の原料を予め造粒し、得られた造粒物を焼結原料の一
部として使用する。さらに、CaO 換算組成を12質量%以
上60質量%以下、および/または、FeO 組成を5質量%
以上とする。
Description
用した焼結鉱の製造方法において、焼結鉱の品質および
生産性を向上させる方法に関する。
と、CaO 源としての石灰石、SiO2およびMgO 源としての
蛇紋粉、CaO およびMgO 源としてのドロマイト、燃料と
しての粉コークス等の副原料と、返鉱とから構成されて
いる。通常、これらの原料はその銘柄毎に原料槽に貯蔵
されており、使用時に目的とする配合量に応じて定量切
り出されている。切り出された各銘柄の原料は原料搬送
用のベルトコンベア上で合流し、原料混合物として造粒
機まで搬送される。造粒機において、この原料混合物に
水分が添加されて造粒が行われる。造粒後の焼結原料は
必要によりその他の追加原料とともに焼結機に供給され
る。
その最上部が点火される。その後、焼結原料から成る充
填層へ大気が下方吸引されることによって焼結反応が充
填層の上部から下部に進行する。充填層の下部まで焼結
原料が焼結されて得られた塊状物 (焼結ケーキと称す
る) は、焼結機の排鉱部で排出され、粗破砕される。そ
の後にクーラで冷却され、得られる焼結鉱が高炉原料と
して使用される。
ークス等の燃料を焼結原料中に内装し、含燃料の焼結原
料充填層を上部から下部に通過する高温ガスからの伝熱
によってその燃料を燃焼させることを大きな特徴として
いる。
と、換言すれば、燃料であるコークスを未燃焼状態で焼
結ケーキ中に残存させずにCO2 にまで燃焼させることが
焼結鉱の歩留改善や焼結鉱の冷間強度の向上そして還元
粉化性の低減にとって重要である。また、燃料の燃焼を
遅延させないことが焼結速度の上昇、つまり生産性改善
にとって重要である。
原料の造粒の際に焼結原料中に燃料が埋没してしまう。
焼結原料中に埋没した燃料には焼結の際に、十分に酸素
が供給されずに未燃焼の状態で残存したり、あるいはCO
までの燃焼にとどまってしまう。逆に燃料の粒径が大き
いと燃料全体への伝熱が遅延し、その分だけ焼結速度が
低下し、生産性が低下する。よって、焼結原料としての
燃料の粒径には適正値が存在し、それは1〜3mmといわ
れている。
有効であり、特公平8−19485 号公報では粒度構成で粒
径1.0mm 以下が70質量%以上の粉コークスや無煙炭を事
前に予備造粒する方法が開示されている。
比較して造粒性が悪いので、それらの原料の造粒にはド
ラム半円筒型の造粒機を高速回転させる遠心力を利用し
た造粒機を使用している。このように、粉コークスや無
煙炭を造粒するには特殊な造粒機を必要とする。
粒径1mm未満の微粉コークスと製鉄所内で発生する微粉
原料(所内発生ダスト)とを、微粉コークス/ 微粉原料
=60/40 〜80/20 の比率で混合してペレタイザーで造粒
する方法が開示されている。これは、所内発生ダストを
核粒子として周囲に微粉コークスを配置・付着させるこ
とによって微粉コークスの燃焼性を向上させ、焼結原料
の燃料比を低減させようとするものである。かかる方法
によってそれなりの改善が実現された。
小粒径燃料の燃焼性の問題が、焼結原料中のフリーカー
ボン含有率の低い場合に顕在化してきている。ここに、
「フリーカーボン」とは、遊離状態の炭素である。
昭61−291926号公報に記載の発明が対象とするのはフリ
ーカーボン100 %の微小燃料である。すなわち、かかる
フリーカーボンは造粒後に焼結される際に燃料として作
用する。しかし、フリーカーボン含有率の低い小粒径原
料は、造粒物の表層部に存在すると燃焼性が悪くなりや
すい。これは、そのような小粒径原料が表層部に存在す
ると、造粒物を構成する他粒子への伝熱に時間を要する
一方、焼結の進行はフリーカーボン含有率の高い燃料に
律速され、よって、フリーカーボン含有率の低い原料が
燃焼する前に焼結の高温帯が通過してしまい、そのよう
な原料については燃焼の遅延や未燃焼状態で残存する可
能性が高くなるからである。
カーボン含有量の低い小粒径原料は造粒物当たりの発生
熱量が低いので、造粒物の溶融に必要な熱量確保が困難
で溶融塊成化に貢献できない可能性が高い。
粒径原料」とは具体的には例えば焼結工場や高炉から発
生するダストであって、それらは多くの商業用プラント
において焼結工程へリサイクルされているのが現状であ
る。
発明は、微粉コークスの燃焼性を改善するには有効であ
り、製鉄所内で発生する微粉ダストについては、微粉コ
ークスとともに造粒することでその改善を図っている
が、そのときの微粉ダストについてはフリーカーボンの
含有量の制限がなく、単に造粒の核として利用している
にすぎない。
や高炉から発生するダスト等のフリーカーボン含有率の
低い小粒径原料を使用すると、燃焼効率が低下する可能
性が高い。燃焼効率の低下とは、フリーカーボンが未燃
焼状態で残存したり燃焼が遅延することであり、その結
果、焼結鉱の品質、歩留、生産性が悪化する。
含有率の低い小粒径原料の燃焼性向上およびそのような
原料の発熱量の有効利用による焼結鉱の品質、歩留、生
産性の改善を図ることができる焼結鉱の製造方法を提供
することである。
めに、本発明者らは種々の検討を行い、フリーカーボン
含有率の低い小粒径原料の燃焼性改善には、この原料に
事前に造粒処理を行っておくか、あるいはフリーカーボ
ン含有率が80質量%以上の燃料と共に造粒することによ
って対応できることを見い出した。
い小粒径原料の粒子が通常の鉄鉱石とともに造粒される
と造粒物あたりの発生熱量が低くなり、この造粒物を焼
結塊成化に必要な温度まで加熱することが困難となる。
カーボン含有率の低い小粒径原料同士で構成される造粒
物ならば、この造粒物を溶融反応に必要な温度まで加熱
することが可能である、また、この原料とフリーカー
ボン80質量%以上含有する燃料と造粒しても同じ原理で
の効果が享受できる、との着想を得て、本発明を完成し
た。
の発明では、このようにフリーカーボン含有率の低い小
粒径原料の燃焼性を改善するという課題については何ら
言及がなく、その解決手段についても何ら開示すること
も示唆することもない。
リーカーボン含有率の低い小粒径原料は、それ自体の発
熱量が小さいので、焼結原料内に散在させると、焼結に
際して燃焼性の低下や燃焼の遅延によって周囲の発熱量
を十分に活用できない。よって、それ自体で造粒させる
か、あるいは発熱原料の近傍に配置させることによっ
て、そのような問題の解決を図るのである。
小粒径原料とCaO 含有原料とを造粒しておくと、発熱原
料の近傍に易溶融原料が配置されるので、焼結塊成化の
際の融体流動性が確保される。また、FeO 含有原料と配
合しておいても溶融が促進されて、焼結塊成化の際の融
体流動性が確保される。
くと造粒物自身の他原料への埋没が著しく抑制され、そ
のための達成手段として高速攪拌羽根を内蔵する混合機
を使用することが望ましい。
て、フリーカーボン含有量5質量%以上かつ70質量%以
下で粒径−1mmの比率50質量%以上の原料、またはフリ
ーカーボン含有量80質量%以上の燃料とフリーカーボン
含有量5質量%以上かつ70質量%以下で粒径−1mmの比
率50質量%以上の原料とを合わせた原料に、揮発分を除
くCaO 換算組成を12質量%以上60質量%以下となるよう
にCaO 含有原料の全量もしくは一部を配合し、造粒を行
い、得られる造粒物を焼結原料の一部として使用するこ
とを特徴とする焼結鉱の製造方法。
方法において、フリーカーボン含有量5質量%以上かつ
70質量%以下で粒径−1mmの比率50質量%以上の原料、
またはフリーカーボン含有量80質量%以上の燃料とフリ
ーカーボン含有量5質量%以上かつ70質量%以下で粒径
−1mmの比率50質量%以上の原料とを合わせた原料に、
FeO 組成を5質量%以上となるようにFeO 含有原料の全
量もしくは一部を配合し、造粒を行い、得られる造粒物
を焼結原料の一部として使用することを特徴とする焼結
鉱の製造方法。
方法において、フリーカーボン含有量5質量%以上かつ
70質量%以下で粒径−1mmの比率50質量%以上の原料、
またはフリーカーボン含有量80質量%以上の燃料とフリ
ーカーボン含有量5質量%以上かつ70質量%以下で粒径
−1mmの比率50質量%以上の原料とを合わせた原料に、
揮発分を除くCaO 換算組成を12質量%以上60質量%以下
およびFeO 組成を5質量%以上となるようにCaO 含有原
料の全量もしくは一部およびFeO 含有原料の全量もしく
は一部を配合し、造粒を行い、得られる造粒物を焼結原
料の一部として使用することを特徴とする焼結鉱の製造
方法。
混合機を用いることを特徴とする上記(1) ないし(3) 項
のいずれかに記載の焼結鉱の製造方法。
本発明の実施の形態について具体的に説明する。以下に
おいて、「%」は特にことわりがない限り、「質量%」
である。
代表的な造粒工程を示す工程図である。図中、フリーカ
ーボン含有量5%以上かつ70%以下で粒径−1mmの比率
50%以上の原料(1) と、フリーカーボン含有量80%以上
の燃料(2) と、CaO 含有原料(3) と、FeO 含有原料(4)
とは、それぞれホッパー(5) から切り出された後にベル
トコンベアー(6) で造粒機にまで搬送され、造粒機を構
成するミキサーもしくは高速攪拌羽根内蔵型混合機( 以
下、単に「ミキサー」と言う)(7)で造粒される。本明細
書においては、図1で配合する原料全体を「ダスト等」
と称する。これに対して追加添加されるこれ以外の原料
を残原料と称し、この残原料としては、鉄鉱石、副原
料、返鉱がある。これは図1の場合とは別に焼結原料に
配合される。したがって、後述する図2における造粒α
は図1のミキサー(7) による造粒に相当する。
(1) または原料(1) +燃料(2) の二つの配合例につい
て、それぞれCaO 原料および/またはFeO 原料を配合す
ることから、全部で次のような6つの配合例が考えられ
る。
合した場合/ 原料(1) +燃料(2) に原料(3) を配合した
場合。 第3、4配合例: 原料(1) に原料(4) を配合した場合/
原料(1) +燃料(2) に原料(4) を配合した場合。
料(4) を配合した場合/ 原料(1) +燃料(2) に原料(3)
+原料(4) を配合した場合。 これらの配合例においては、図1に示すように、本発明
にしたがって造粒を行ってから、それぞれの残原料を混
合するだけでも、あるいはそのときの混合物をさらに造
粒してもよく、さらには残原料を造粒して先の造粒物と
単位に混合するだけでもよい。その他多くの変更例が考
えられる。
を説明する工程図である。本発明にはすでに述べたよう
に、原料(1) または原料(1) +(2) を造粒し、あるいは
造粒せず、これに造粒したあるいは造粒しないCaO 含有
原料またはFeO 含有原料を配合して必要によりさらに造
粒を行い、場合によってそれに造粒したあるいは造粒し
ない残原料を配合して混合物として、焼結機に供給する
態様が包含される。
合し、造粒するのであり、従来法である。 方法 (ア):ダスト等を造粒し、残原料も別途造粒し、両
者を混合して焼結原料としてその他の原料とともに焼結
機で焼結に供する。
途造粒し、両者を混合して再び造粒して、そのとき得ら
れた焼結原料をその他の原料とともに焼結機で焼結に供
する。
料を配合し、得られた混合物を造粒し、そのとき得られ
た焼結原料をその他の原料とともに焼結機で焼結に供す
る。
ないダスト等を造粒し、これにCaO 原料またはFeO 原料
を配合し、得られた混合物を造粒し、一方、残原料も別
途造粒し、両者の造粒物を混合し、そのとき得られた焼
結原料をその他の原料とともに焼結機で焼結に供する。
粒γ、造粒δとするのは、造粒する原料が異なることか
らそれを区別するためである。すでに述べたように、造
粒αはダスト等を造粒することから、図1のミキサー
(7) による造粒に相当する。
回収されるダスト、高炉原料槽や炉頂部のダストキャッ
チャーダスト等が挙げられる。ダストは乾燥状態で回収
されたもの、湿式処理後脱水されたもの等処理工程が製
造所によって異なるがいずれの形態でも構わない。ただ
し、フリーカーボン含有率が70%超の場合には、後述す
る燃料(2) として用いてもよく、一方、フリーカーボン
含有率が5%未満の場合には、残部がFeO を主体とする
ものであれば、後述する原料(4) として用いてもよい。
さらにフリーカーボン含有率が5 〜70%であっても、粒
径−1mm の比率50%未満というように粗大粒の場合に
は、後述する燃料(2) として用いてもよい。
を5%以上かつ70%以下と制約した理由は次の通りであ
る。5%未満の場合には、得られる熱量が配合全燃料か
ら得られる熱量に対して非常に小さくなり、造粒処理し
ても焼結品質等に目立った改善が得られがたい。一方、
70%を超える場合には、通常の焼結製造プロセスで得ら
れる熱量とほぼ同等の熱量が得られるので事前造粒の効
果が小さくなる。
50%以上と制限した。これが50%未満の場合には、造粒
時に粒子の埋没が起こりにくく、フリーカーボンが未燃
焼状態で残存する可能性が小さくなるから特段の工夫を
要しないからである。
は、造粒による燃焼性向上および該原料の発熱量の有効
利用に対する効果が顕著になる条件設定を意味する。燃
料(2) としては、高炉用コークスの篩下である粉コーク
ス、無煙炭、さらにはCDQ 集塵粉等が挙げられる。な
お、燃料(2) の粒度については特に制限はないが、小粒
径燃料を使用すると燃料(2) の燃焼性も改善され、原料
(1) の燃焼性向上との相乗効果が得られる。
て、生石灰、石灰石、ドロマイト、高炉スラグ、製鋼ス
ラグ等が挙げられ、酸化カルシウム、炭酸カルシウム、
Caを含有する複合酸化物 (カルシウムフェライト、カル
シウムシリケート等) が包含される。
原料に対する配合量は、CaO 含有原料を配合し揮発分を
除去した焼結原料においてCaO 濃度で12%以上60%以下
に制限した。これは、CaO 12%未満では、1350℃の高温
下でも造粒物が溶融しないからであり、一方、60%を超
えると焼結原料全体のCaO 成分が偏り、高CaO ゾーンと
低CaO ゾーンとの反応が十分に進行しない状態で焼結が
完了し、焼成が不均一になるからである。このCaO 適正
ゾーンにおいて、ヘミカルシウムフェライトとダイカル
シウムフェライト組成間のCaO 組成 (20〜40%) は低融
点領域であり、特に溶融が進行しやすくなる。
て、ミルスケール、HBI 粉(HotBriquette Iron) 、ダス
トを還元処理した産物 (例えば脱亜鉛処理粉、還元ペレ
ット) 、焼結の返鉱、製鋼スラグ、磁鉄鉱等が挙げられ
る。また、赤鉄鉱やピソライト鉱、マラマンバ鉱もFeO
を含有しているので対象となる。
原料における配合量は、FeO 含有原料を配合した焼結原
料におけるFeO 濃度で5%以上としたのは、5%未満で
はどのような成分組成においても融液流動性が改善しな
いことを実験的に確認したからである。
合する場合、焼結原料におけるCaO濃度を造粒物として
の成品換算で12%以上60%以下、FeO 濃度を10%以上と
すると造粒物の溶融が著しく改善する。
ドラムミキサー、高速攪拌羽根を内蔵した混合機、また
は高速攪拌羽根を内蔵した混合機とドラムミキサーを直
列に組み合わせた装置を用いても構わない。高速攪拌羽
根を内蔵した混合機を用いた場合、ドラムミキサーだけ
の造粒よりも効果が大きい。これは、ダストのような粒
径の細かい原料を造粒するには、原料を水と共に攪拌す
ることによって、水を原料全体に均一に配置させること
が可能となり、擬似粒子径を均一に大きくすることが可
能となるからである。
粒物に残りの焼結原料、つまり残原料( 鉄鉱石と、CaO
含有原料、FeO 含有原料、コークスなどの副原料と、返
鉱)を配合し造粒するか、あるいは残原料を造粒してか
ら先の造粒物と混合する。このときの配合および造粒方
法の一例を図2に示す。
分かるように、ダスト等の造粒を行ってから、残原料を
別の造粒機で造粒した後に合流させる方法(ア) 、さらに
合流後に全原料を再び造粒する方法(イ) 、ダスト等の造
粒物に残原料を加えて造粒する方法(ウ) 、ダスト等の造
粒物に残原料の一部を配合して再び造粒した後に、造粒
処理した残りの残原料に合流させる方法(エ) が挙げられ
る。
効果を具体的に説明する。
よび歩留/品質の評価を行うものである。
小型焼結試験機に焼結原料を装入した後に、バッチ焼成
を実施するものである。本例の実施条件は次の通りであ
った。
表1に示す。配合比は新原料の質量比率で表示した。
した。但し、ダストについては、ダストAおよびBの2
種類の原料の合計量で2.0 %とし、その条件下でダスト
間の置換配合を実施した。
った。さらに造粒機種として、ドラムミキサー (4分間
処理) 、高速攪拌羽根を内蔵した混合機 (1分間処理)
を使用した。
ス分けしてそれぞれを表2に示す。 (3)評価項目 焼結鉱の特性の評価は、生産率、成品歩留、還元粉化性
指数(RDI) でもって行った。
ス内の熱電対で計測される排ガス温度がピークに達する
までに要した時間で定義した。焼結成品は、焼結ケーキ
をクラッシャーで粉砕後、SI試験機で4回落下後の+5
mm産物と定義し、−5mm産物を返鉱と定義した。
び焼結ストランド面積で割って算出し、成品歩留は成品
量を成品+返鉱の量で割って算出した。還元粉化性指数
は日本鉄鋼協会の製銑部会法に拠った。
次の通りであった。 [実施例1]本例は、ダストA、B (または細粒コークス
添加) に対して、CaO 含有原料(石灰粉、生石灰、ドロ
マイト、製鋼スラグ) および/またはFeO 含有原料 (ミ
ルスケール、還元ペレット篩下) を配合したダスト等を
造粒する例である造粒は表2のケース (ア)-1に準じて行
った。
これを造粒し、残原料としては、表1に示す全体配合と
なるように、残りの原料を別途造粒したものを合流させ
た。なお、図3および図4における配合比はダスト等の
それを言うだけで、残原料については言及していない。
3および図4に示す。図3および図4に示す結果からも
分かるように、ダスト等の造粒物におけるCaO 濃度が12
〜60%、FeO 濃度が5%以上で生産性、歩留、RDI が改
善した。特に、RDI の改善が大きかった。RDI の大幅な
改善は、CaO やFeO 成分の傾斜 (ダスト系の造粒物と残
原料間の濃度差) によって、ヘマタイトとカルシウムフ
ェライトの共存が避けられたためである。
/造粒方法の効果を示す例である。それぞれの予備造粒
配合条件に、表2に示す造粒方法を適用させた。
と同様にダスト等のそれを指し、造粒αに供する原料で
ある。但し、造粒法(エ)-1(□) および(エ)-2(◇) につい
ては、表1に示す原料L、A、Bを図2の造粒αを行っ
て造粒し、次いでこの得られた造粒物に原料D、G、
H、I、Oを配合し、造粒γを行った。
も分かるように、ドラムミキサーのみの予備造粒方法
(ケース:(ア)-1) (図中、〇で示す) でもベース造粒法
と比較すると生産率、成品歩留、RDI の改善が見られ
る。
ダスト等の造粒に使用すると (ケース:(ア)-2 、(イ)-1
、(ウ)-1 、(エ)-1 、2)、さらに改善は大きくなった。
それぞれ、◎、△、▽、□、◇に相当する。
使用した場合、ダスト類造粒物に残原料を造粒せずに配
合して全原料造粒したとき (ケース (ウ)-1)(▽) には、
ドラムミキサーのみの予備造粒方法 (ケース:(ア)-1)と
比較して、生産率のみの改善に留まった。
ついては、CaO 傾斜 (ダスト系の造粒物と残原料間の濃
度差) の造粒が強化されたので、改善が著しかった。
低い小粒径原料を予備造粒することによって、カーボン
の燃焼性改善によって、歩留が改善され生産率が改善さ
れる一方、還元粉化性も改善される。
有率の高い燃料やCaO 含有原料、FeO 含有原料と併せて
造粒すると、また高速攪拌羽根を内蔵した造粒機の使用
によってさらに改善度合いがさらに大きくなる。
造粒方法の模式的工程図である。
図である。
石の特性評価を示すグラフである。
石の特性評価を示すグラフである。
造された焼結鉱石の特性評価を示すグラフである。
Claims (4)
- 【請求項1】 DL式焼結機を使用する焼結鉱の製造方
法において、フリーカーボン含有量5質量%以上かつ70
質量%以下で粒径−1mmの比率50質量%以上の原料、ま
たはフリーカーボン含有量80質量%以上の燃料とフリー
カーボン含有量5質量%以上かつ70質量%以下で粒径−
1mmの比率50質量%以上の原料とを合わせた原料に、揮
発分を除くCaO 換算組成を12質量%以上60質量%以下と
なるようにCaO 含有原料の全量もしくは一部を配合し、
造粒を行い、得られた造粒物を焼結原料の一部として使
用することを特徴とする焼結鉱の製造方法。 - 【請求項2】 DL式焼結機を使用する焼結鉱の製造方
法において、フリーカーボン含有量5質量%以上かつ70
質量%以下で粒径−1mmの比率50質量%以上の原料、ま
たはフリーカーボン含有量80質量%以上の燃料とフリー
カーボン含有量5質量%以上かつ70質量%以下で粒径−
1mmの比率50質量%以上の原料とを合わせた原料に、Fe
O 組成を5質量%以上となるようにFeO 含有原料の全量
もしくは一部を配合し、造粒を行い、得られた造粒物を
焼結原料の一部として使用することを特徴とする焼結鉱
の製造方法。 - 【請求項3】 DL式焼結機を使用する焼結鉱の製造方
法において、フリーカーボン含有量5質量%以上かつ70
質量%以下で粒径−1mmの比率50質量%以上の原料、ま
たはフリーカーボン含有量80質量%以上の燃料とフリー
カーボン含有量5質量%以上かつ70質量%以下で粒径−
1mmの比率50質量%以上の原料とを合わせた原料に、揮
発分を除くCaO 換算組成を12質量%以上60質量%以下お
よびFeO 組成を5質量%以上となるようにCaO 含有原料
の全量もしくは一部およびFeO含有原料の全量もしくは
一部を配合し、造粒を行い、得られた造粒物を焼結原料
の一部として使用することを特徴とする焼結鉱の製造方
法。 - 【請求項4】 造粒の際に、高速攪拌羽根を内蔵する混
合機を用いることを特徴とする請求項1ないし3のいず
れかに記載の焼結鉱の製造方法。
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