JP5516287B2 - トンネル接続構造およびトンネル施工方法 - Google Patents
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特許文献1に記載された接続構造は、トンネル合流部の断面が全体楕円形(長円形あるいは玉子形)となるように、本線用および支線用の覆工と上下の接続覆工とが接続され、これらの接続部にて覆工同士が連続した滑らかな曲面となるように構成されている。
このような構成によれば、パイプルーフの剛性を活用して地盤を支えることが可能となるため、上部接続覆工の仕様低減を図ることができるとともに、施工時の地盤改良範囲を小さくできることや、地山の崩落に対する安全性を高めることができる。
このような構成によれば、地盤改良材あるいは凍結材によって曲線パイプルーフの周辺地盤が改良されるとともに、ロックボルトによってパイプルーフが周辺地盤に支えられることによって、パイプルーフに作用する土圧を低減できるため、周辺地盤の変形をさらに抑制でき、部材仕様の低減による工事費削減や、施工時の安全性向上を図ることができる。
このような構成によれば、トンネル覆工に要求される性能に応じてセグメントの構造を使い分けることができるとともに、各種のセグメントに対応した接続部を介して上部および下部の接続覆工を接続するだけで、トンネル合流部を構築することができる。
ここで、支保工はH鋼等の鋼製部材をボルト等の部材で固定する形式であれば施工時間が短縮できるため好ましい。
この際、上部接続覆工の設置位置周辺の地盤改良範囲を小さくするために、予め前記第1および第2トンネル施工後に、両トンネル内からそれらの断面を結ぶように曲線パイプルーフを施工し、その周囲のみ地盤改良を実施してもよいし、上部接続覆工の設置位置の周辺の地山の崩落防止のために、地盤改良に加えロックボルトを施工してもよい。さらに、曲線パイプルーフを設置する場合は、上部接続覆工設置後に、パイプルーフと上部接続覆工で構成される空間に埋め戻しを行うことが好ましい。
このような施工方法によれば、パイプループの剛性を活用して周辺地盤を支えることができるため、地盤改良範囲や掘削範囲を最小化でき、工事コストの削減につながるとともに、施工時の地山崩落に対する安全性を高めることができる。
図1に示すように、本発明のトンネル接続構造は、水平方向左右に隣り合う第1トンネルとしての本線トンネル1と第2トンネルとしての支線トンネル2とを接続してトンネル合流部3を構築するものである。本線トンネル1および支線トンネル2は、それぞれ図1の紙面奥行き方向であるトンネル前後方向に延びて構築されたシールドトンネルであって、本実施形態では、本線トンネル1および支線トンネル2の各中心O1,O2が距離(中心間距離)Lだけ離れて隣り合う位置における接続構造に関して説明する。なお、中心間距離Lは、トンネル前後方向の位置に応じて変動してもよい。
0.08≦b/a≦0.4 …(1)
0°≦θ1≦45° …(2)
0°≦θ2≦45° …(3)
また、図6に示すトンネルの施工手順は、基本的に図5のものと同様であるが、曲線パイプルーフ6の施工後に、曲線パイプルーフ6のトンネル内空側から曲線パイプルーフ6に穿孔しロックボルト13を施工することが追加される。もしくはトンネル内から地山を削孔してロックボルト13を施工し、曲線パイプルーフ6と接続材(図示しない)を介して結合してもよい。
上部接続覆工4と第1および第2覆工11,21との接続位置である交差角度θ1,θ2のパラメータとして、それぞれ0°、22.5°、45°の3種類と−22.5°(比較例)とに設定するとともに、ライズ比(b/a)のパラメータとして、0%から40%までの範囲を設定した。
本実施例の解析モデルを図7に示す。解析モデルは、1リングの剛性一様モデルを用い、地盤を適宜なばねで評価する(図7(B) 参照)とともに、地盤側からの土圧および水圧を荷重として加えた(図7(A) 参照)。解析モデルにおける第1覆工11、第2覆工21、上部接続覆工4および下部接続覆工5は、鋼殻を有した鋼製セグメントで構成され、その断面は、図7(C)に示すように、桁高1000mm×板厚90mmの一対の主桁と、これらの主桁を地山側で連結する板厚6mmのスキンプレートとを有したものである。この解析モデルの諸元を表1に示す。
図8に示すように、鉛直変位量は、交差角度θ1,θ2が0°、22.5°、45°のいずれの場合もライズ比(b/a)が0%から大きくなるに従って低下し、ライズ比(b/a)が20%程度で最小値となり、ライズ比(b/a)が20%から40%にかけて最小値を維持するか、若干増加する程度となっている。そして、図9に示すように、変位剛性は、交差角度θ1,θ2が0°、22.5°、45°のいずれの場合もライズ比(b/a)が8%程度から40%程度の範囲において、ライズ比(b/a)が0%の場合の2倍以上の曲げ剛性が確保されていることが解る。
例えば、前記実施形態では、下部接続覆工5を上部接続覆工4と上下対称に形成するものとしたが、これに限らず、上部接続覆工4と下部接続覆工5とで互いに異なるライズ形状や接続位置としてもよい。
さらに、前記実施形態では、本線トンネル(第1トンネル)1および支線トンネル(第2トンネル)2を複数のセグメントを組み合わせて構築されるシールドトンネルとしたが、これに限らず、第1および第2トンネルの構造および工法は適宜に選択した任意のものが適用可能である。
従って、上記に開示した形状、材質などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状、材質などの限定の一部もしくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。
Claims (3)
- 略水平方向に隣り合う第1および第2のトンネルを接続して1つのトンネル断面を構成するトンネル接続構造であって、
前記トンネルは、前記第1トンネルの覆工の外側部からなる第1覆工と、前記第2トンネルの覆工の外側部からなる第2覆工と、前記第1および第2の覆工の上部間を接続する上部接続覆工と、前記第1および第2の覆工の下部間を接続する下部接続覆工とを有して構成され、
少なくとも前記上部接続覆工は、前記第1覆工に接続される第1接続部と前記第2覆工に接続される第2接続部とに渡って上方に凸な円弧状に形成され、前記第1接続部および第2接続部の各位置において前記上部接続覆工に沿った接線と前記第1覆工および第2覆工のそれぞれに沿った接線とが一致しないとともに、
少なくとも前記上部接続覆工の形状は、前記第1接続部と第2接続部とを結ぶ直線からの当該上部接続覆工の頂点高さが、前記第1接続部と第2接続部との離間距離に対して8%程度以上40%程度以下に設定され、
前記第1接続部は、前記第1トンネルの中心を通る鉛直線から外側に向かって0°程度以上45°程度以下の範囲に設けられ、前記第2接続部は、前記第2トンネルの中心を通る鉛直線から外側に向かって0°程度以上45°程度以下の範囲に設けられ、
少なくとも前記上部接続覆工の外周側に曲線パイプルーフが上に凸で位置し、この曲線パイプルーフと前記第1覆工および第2覆工との接続位置が前記第1接続部および第2接続部からそれぞれ離れて設けられ、
前記曲線パイプルーフに加え、前記曲線パイプルーフから地盤に注入された地盤改良材あるいは凍結材による改良地盤が形成され、当該曲線パイプルーフのトンネル内空側から地盤に放射状にロックボルトが設けられ、当該曲線パイプルーフと接続されていることを特徴とするトンネル接続構造。 - 請求項1に記載のトンネル接続構造において、
前記第1覆工および第2覆工と前記上部接続覆工および下部接続覆工とは、それぞれ鉄筋コンクリートから形成されるRC造、鋼殻を有した鋼構造、または鋼殻とコンクリートからなる合成構造、のいずれかの構造もしくはそれらの組合せからなる複数のセグメントで構成されていることを特徴とするトンネル接続構造。 - 請求項1または請求項2に記載のトンネル接続構造を用いたトンネル施工方法であって、
前記第1および第2のトンネル施工後に、場合によっていずれかのトンネル内空側から反対側のトンネルまでパイプルーフを施工し、トンネル内から上部接続覆工および下部接続覆工を設置する位置の周囲を地盤改良して周辺地盤を安定化させ、その後、支保工を設置して前記第1覆工および第2覆工を支持し、トンネル内空の地盤を部分的に掘削してから、場合によって前記パイプルーフのトンネル内空側から地盤に放射状にロックボルトを施工し、前記上部接続覆工および下部接続覆工を構築し、撤去部覆工および支保工を撤去することを特徴とするトンネル施工方法。
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