JP5516125B2 - ブレーキペダル後退防止装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ブレーキペダル後退防止装置、特に、車両前方から外力が加えられた場合に動作するブレーキペダル後退防止装置に関する。
従来、ブレーキペダルの操作力に応じた液圧を液圧回路内に発生させて、その液圧回路内の液圧をホイールシリンダに供給することにより車両の車輪に制動力を付与する車両用液圧ブレーキ装置が知られている。このような車両用液圧ブレーキ装置の場合、ブレーキペダルおよびそのリンク機構等のブレーキペダル装置が隔壁であるダッシュパネルの車室側に配置され、ブレーキブースタやマスターシリンダ等の液圧発生部はダッシュパネルの外側に配置されている。
ところで、万が一車両前方より大きな外力が付与された場合、例えば、衝突などにより外力を受けた場合、その外力により液圧発生部等を含む車室外構成部品がダッシュパネル側に移動してダッシュパネルを変形させると共に、ブレーキペダル装置を車両後方に押し出してしまうことが考えられる。そのような場合でもブレーキペダル装置、特にブレーキペダルパッドの過度の運転者への接触を回避し、運転者へのダメージを最小限に抑えられるようにできる構造を備えておくことが望ましい。例えば、特許文献1には、ブレーキペダル部分のスペース効率を高めて車室内空間を拡大させることにより、外力が付与された場合の運転者へのダメージを軽減しようとする構造を有するブレーキペダル装置が記載されている。また、車両後方へのブレーキペダルパッドの移動を抑制しようとする構造が特許文献2や特許文献3に開示されている。
特開2006−321381号公報 特開2008−204096号公報 特開平10−324228号公報
しかし、ブレーキペダル装置の周辺には、ステアリングコラムが存在すると共に、コラムタイプの電動パワーステアリング装置など様々な部品が存在する場合がある。また、そのような部品は車種によって大きさや配置が異なるため、ブレーキペダル装置周辺のスペースが減少する傾向にある。また、スペースの減少により、ブレーキペダル装置を構成する各部品の形状も複雑化する傾向にあり、前述のように、外力が付与された場合の運転者へのダメージを軽減する構造も複雑化する傾向がある。そのため、簡略化した構造で効率的な軽減効果が得られる構造の提案が望まれている。
本発明はこうした状況に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、外力が付与された場合の運転者へのダメージを軽減できるような簡略化した構造のブレーキペダル後退防止装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある態様のブレーキペダル後退防止装置は、ブレーキペダルが配置される車室の内外を隔てる隔壁とこの隔壁より車両後方の車体構成部材との間に配置されると共に前記隔壁に固定されるペダルブラケットと、前記ペダルブラケットに揺動自在に支持されると共に一端にブレーキペダルを有するブレーキアームと、前記ペダルブラケットに支持されると共に前記ブレーキペダルの前記隔壁側に向う変位をリンク機構を介して液圧変換部に伝達するように前記隔壁側に向かって揺動可能な踏力伝達レバーと、前記車体構成部材と前記踏力伝達レバーとの間に配置されるブラケットであって、第1固定部において前記ペダルブラケットに固着され、第2固定部において前記車体構成部材に固着され、第3固定部において前記ペダルブラケットに回転自在に支持される後退防止ブラケットと、を含む。
この態様によると、後退防止ブラケットは、第1固定部側における拘束が解放されれば、第3固定部においてペダルブラケットと相対的な回転が可能になる。そのため、後退防止ブラケットの第2固定部と車体構成部材とが固定されている状態で、隔壁がペダルブラケット共々車両後方に移動した場合、ペダルブラケットの車両後方への移動に伴い同じ方向に移動しようとする踏力伝達レバーは、ペダルブラケットと後退防止ブラケットとの相対回転により当該踏力伝達レバーより車両後方にある後退防止ブラケットや車体構成部材と接触し易くなる。この接触により踏力伝達レバーは、車両前方に押し戻される。踏力伝達レバーが車両前方に押し戻されることにより、リンク機構によりブレーキアームが隔壁側に向って変位する。つまり、ブレーキペダルを隔壁側に退避させる。その結果、外力が付与され隔壁が車室側に変形した場合でも運転者へのダメージを軽減できる。
前記隔壁と前記車体構成部材との距離が縮まるように変位する所定値以上の外力を受けた場合、前記後退防止ブラケットと前記ペダルブラケットとの固着状態を解除し、前記第3固定部を中心に前記後退防止ブラケットと前記ペダルブラケットとを相対的に回転させて、前記踏力伝達レバーを前記後退防止ブラケットまたは前記車体構成部材の少なくとも一方と接触させて車両前方に揺動させるようにしてもよい。この場合、隔壁と車体構成部材との距離が縮まるように変位する所定値以上の外力を受けた場合に限り、後退防止ブラケットとペダルブラケットとの固着状態が解除される。その結果、後退防止ブラケットとペダルブラケットとは第3固定部において相対的に回転可能となり、踏力伝達レバーは後退防止ブラケットや車体構成部材と接触し易くなる。この接触により踏力伝達レバーは、実質的に車両前方に押し戻され、ブレーキペダルが隔壁側に退避させられる。逆に、所定値以上の外力が加えられない通常使用時は、ペダルブラケットは後退防止ブラケットを介して車体構成部材にしっかりと固着されると共に、隔壁にもしっかりと固着され、ブレーキアームと踏力伝達レバーを揺動自在にしっかりと支持する。その結果、ブレーキペダルの踏み込みによるブレーキアームの変位を踏力伝達レバーに確実に伝達し、運転者の踏力をブレーキブースタ等に伝達し制動力を発生させることができる。
前記後退防止ブラケットは、前記所定値以上の外力を受けた場合に前記車体構成部材が変形する前に破断する破断部を前記第3固定部と前記第1固定部との間に有してもよい。破断部は、所定値以上の外力を受けたときに破断するように後退防止ブラケットの肉厚と破断部の幅に基づいて、その強度を決定してもよい。また、所定値以上の外力を受けたときに破断するように破断部の形状を決定したもよい。この態様によれば、所定値以上の外力を受けたときの固着状態の解除をスムーズに行うことができると共に、所定値以上の外力を受けない場合は、固着状態の維持を確実に行うことができる。
本発明によれば、外力が付与されて隔壁が車室側に変形する場合でもブレーキペダルの車両後方への移動を抑制し運転者へのダメージを軽減できる。
実施の形態に係るブレーキペダル後退防止装置の概略構成を説明する説明図である。 実施の形態に係るブレーキペダル後退防止装置の後退防止ブラケットの形状を説明する説明図である。
以下、図面を参照しながら、本発明を実施するための最良の形態について詳細に説明する。
図1は、本実施形態に係るブレーキペダル後退防止装置10を含むブレーキペダル装置100の全体構成を説明する説明図である。
エンジンルーム12と車室内空間14とを仕切る隔壁としてダッシュパネル16が略垂直に配置されている。ダッシュパネル16の上端部は、車両幅方向を長手方向として配置されると共にカウルの一部を構成する図示しないカウルインナパネルにスポット溶接等により固着されている。また、ダッシュパネル16の下端部は、図示しないフロアパネルにスポット溶接等により固着されている。
ダッシュパネル16を挟んでエンジンルーム12側には、ブレーキペダル18を構成するブレーキアーム20の一端に固定されたブレーキペダルパッド20aに付与された運転者の踏力を増強するための図示しないブレーキブースタが配置されている。また、ブレーキブースタによって増強された圧力を液圧に変換するためのマスタシリンダや液圧系の体積変化に追従してブレーキフルードを貯留及び補充するリザーバタンク等が配置されている。
一方、ダッシュパネル16を挟んで車室内空間14側、つまり、車両後方側には車両幅方向に延設された高強度及び高剛性部材の車体構成部材として機能するパイプ状のインパネリインフォース22が配設されている。また、ダッシュパネル16の上端部に配置されたカウルに対する補強を行うと共にインパネリインフォース22の補強を行う補強材24が配置され、この補強材24がインパネリインフォース22に溶接等で固定され一体となりインパネリインフォースアッシとなっている。本実施形態の場合、インパネリインフォースアッシの補強材24にインパネリインホースブラケット26が固定されている。
ダッシュパネル16の車室内空間14側には、ペダルブラケット28が固定されている。ペダルブラケット28は、車幅方向に間隔をおいて対向する2枚の側板28aと、その2枚の側板28aを接続する接続板28bとで構成され、側板28aに形成されたフランジ部が左右それぞれ2本のボルト30でダッシュパネル16に強固に固定される。ペダルブラケット28の側板28aには、ブレーキアーム20の揺動中心となる揺動シャフト32が挿通する開口部34が形成されている。また、ペダルブラケット28の側板28aには、ブレーキアーム20のダッシュパネル16側に向う変位をリンク機構として機能するリンクプレート36を介してブレーキブースタに伝達するようにダッシュパネル16側に向かって揺動可能な踏力伝達レバー38の揺動中心となる揺動シャフト40が挿通する開口部42が形成されている。踏力伝達レバー38において、揺動シャフト40から所定距離隔てた位置には、ブレーキブースタに接続されるプッシュロッド38aが設けられている。踏力伝達レバー38が揺動してプッシュロッド38aがダッシュパネル16側に押し込まれることで、ブレーキブースタが動作する。
また、ペダルブラケット28の開口部34に挿通される揺動シャフト32には、後退防止ブラケット44が回動自在に挿通支持されている。この後退防止ブラケット44は、インパネリインホースブラケット26と踏力伝達レバー38との間に配置される。そして、この後退防止ブラケット44は、一端が第1固定部として機能してペダルブラケット28の側板28aの裏面側に固着される。また、他端が第2固定部として機能してインパネリインホースブラケット26に固着される。なお、後退防止ブラケット44において、揺動シャフト32が挿通する部分が第3固定部として機能して、後述するがペダルブラケット28との固着状態が解除された場合に、ペダルブラケット28によって回転自在に支持される構造になっている。
図2に後退防止ブラケット44の側面図を示す。前述したように後退防止ブラケット44は、第1固定部44a、第2固定部44b、第3固定部44cを有すると共に、ペダルブラケット28と同様に2枚の側板28aと接続板46bで構成された断面が略コの字型の部材である。具体的には、2枚の側板46aを接続板46bで接続した形状である。図2に現れている側板46aは、第1固定部44aを先端に有するアーム部48を有する。第1固定部44aは、接続点Pにおいてペダルブラケット28の側板28aと例えばスポット溶接により強固に接続される。また、図2に現れている側板46aは、第3固定部44cとなる開口部50が形成され、その開口部50に揺動シャフト32が挿通している。後述するが、後退防止ブラケット44のペダルブラケット28に対する固着状態が解除された場合、後退防止ブラケット44は、揺動シャフト32を中心に回動自在となる。一方、図2に現れていない側の側板には、第1固定部44aを有するアーム部48は形成されず、揺動シャフト32が挿通する開口部50のみが形成されている。つまり、第3固定部44cのみを有する。接続板46bは、インパネリインホースブラケット26と固着するための雌ねじ部52が固定され、第2固定部44bを構成している。したがって、第2固定部44bはインパネリインホースブラケット26側から挿入されるボルトによってインパネリインホースブラケット26に強固に固着される。
なお、図1に示す各部材には、センサ等が設けられているが本実施形態における動作には直接関与しないので、その説明を省略する。
上述のように構成されるブレーキペダル装置100の動作について説明する。まず、通常動作について説明する。
前述したように、ブレーキアーム20および踏力伝達レバー38を揺動自在に支持するペダルブラケット28は、一端側がボルト30によりダッシュパネル16に強固に固着されている。また、他端側は、後退防止ブラケット44が第1固定部44aおよび第3固定部44cにより強固に固定され、実質的にペダルブラケット28と後退防止ブラケット44が一体化されている。そして、後退防止ブラケット44の第2固定部44bがインパネリインホースブラケット26にボルトで強固に固着されている。つまり、ブレーキアーム20および踏力伝達レバー38は、車体側に強固に固定されたペダルブラケット28および後退防止ブラケット44によって支持されて、安定して回動できるようになっている。なお、図1は、ブレーキアーム20および踏力伝達レバー38は、何ら外力が付与されていない基準位置に復帰している状態が示されている。この復帰動作は、図示しないリターン機構によって実現することができる。
この基準状態から運転者がブレーキペダルパッド20aをダッシュパネル16側に向かって踏み込むと、ブレーキアーム20は、揺動シャフト32を中心に矢印A方向に揺動し変位する。このときリンクプレート36も変位して、踏力伝達レバー38を揺動シャフト40を中心に矢印Bに揺動させる。踏力伝達レバー38には、プッシュロッドが接続されているので、矢印B方向への揺動量に応じた変位をブレーキブースタに伝達して運転者の踏力を増強する。マスタシリンダは増強された圧力を液圧に変換して運転者の要求に対応する制動力を発生するように液圧を発生する。
次に、ブレーキペダルの後退防止動作について説明する。
例えば、車両が衝突などにより前方より大きな外力を付与された場合、ブレーキブースタやマスタシリンダと共にダッシュパネル16が図1中矢印C方向に移動し車室内空間14側に突出する場合がある。この場合、ブレーキペダル装置100全体が車室内空間14の後方、つまり運転者側に向かい変位することになる。この場合、特に運転者と最も近い関係にあるブレーキペダルパッド20aが運転者に接触する可能性があるので、その接触を回避または軽減する構造が必要となる。そこで、本実施形態では、隔壁として機能するダッシュパネル16と車体構成部材として機能するインパネリインフォース22(またはインパネリインホースブラケット26)との距離が縮まるように変位する所定値以上の外力を受けた場合、後退防止ブラケット44が機能し、ブレーキペダルパッド20aを含むブレーキアーム20をダッシュパネル16側に退避するように動作させる。
具体的には、ダッシュパネル16とインパネリインフォース22との距離が縮まるように変位する所定値以上の外力を受けた場合に、後退防止ブラケット44とペダルブラケット28との相対位置関係を変化させることによって踏力伝達レバー38を矢印B方向に強制的に揺動させる。前述したように、踏力伝達レバー38とブレーキアーム20とはリンクプレート36によって接続されているので、踏力伝達レバー38が矢印B方向に強制的に揺動させられることによりブレーキアーム20も矢印A方向に強制的に揺動する。つまりブレーキペダルパッド20aがダッシュパネル16側に向かって、強制的に退避させられることになる。
ここで、後退防止ブラケット44とペダルブラケット28との相対位置関係を変化させることによって踏力伝達レバー38を矢印B方向に強制的に揺動させる構成を説明する。前述したように、ペダルブラケット28と後退防止ブラケット44は一体化され、ダッシュパネル16とインパネリインホースブラケット26に固定されている。そして、車両前方から所定値以上の外力が付与され、ダッシュパネル16が車室内空間14側に突出した場合、図2に示すように、その外力に伴う荷重は矢印D方向に作用し、インパネリインホースブラケット26に固定された後退防止ブラケット44の第2固定部44bに集中することになる。そのために、後退防止ブラケット44は、第3固定部44cを中心に矢印E方向に回動するような力を受ける。そこで、本実施形態の後退防止ブラケット44は、第1固定部44aと第3固定部44cとの間に所定値以上の外力が付与された場合に、ペダルブラケット28との固着状態を解除して、ペダルブラケット28と後退防止ブラケット44とが相対回転できるような構造を有している。例えば、第1固定部44aと第3固定部44cとの間に強度的な弱部を設定する。例えば、所定値以上の外力が付与された場合に破断する破断部を形成する。前述したように、後退防止ブラケット44は、第3固定部44cを中心に回動可能に揺動シャフト32で支持されているので、所定値以上の外力によって矢印D方向の荷重が付与された場合、アーム部48に応力が集中して、例えば範囲Nで示す領域で破断もしくは亀裂が生じる。この破断部を構成する弱部の強度は、例えは、後退防止ブラケット44のアーム部48部の肉厚とその幅に基づいて決定することができる。
アーム部48において、破断または所定量以上の亀裂が生じると、後退防止ブラケット44とペダルブラケット28との相対位置関係が変化するように、揺動シャフト32を中心に回動自在となる。その結果、ダッシュパネル16の車室内空間14側への変位に伴い、ペダルブラケット28、後退防止ブラケット44、ブレーキアーム20、踏力伝達レバー38等が全体として車両後方に向かって変位する場合でも、後退防止ブラケット44は実質的に矢印D方向に向く荷重により回動することになる。つまり、ペダルブラケット28と後退防止ブラケット44とが相対的に回動して、第2固定部44b側が踏力伝達レバー38に向かう方向に変位する姿勢となり接触する。その結果、後退防止ブラケット44が踏力伝達レバー38をダッシュパネル16側に押し戻すことになり、踏力伝達レバー38を強制的に矢印B方向に回動させる。その結果、ブレーキアーム20も矢印A方向に回動して、ブレーキペダルパッド20aをダッシュパネル16側に退避させる。この退避量は車種に応じて適宜設定されることが望ましいが、例えば、100mm程度ダッシュパネル16側に退避するようにできる。このブレーキペダルパッド20aの退避により、所定値以上の外力が車両前方から付与された場合、ブレーキペダルパッド20aが運転者の足等に接触する可能性を低下させると共に、もし接触する場合でも運転者に与えるダメージを大きく軽減することができる。このように、後退防止ブラケット44とペダルブラケット28との相対回転が可能になることで、踏力伝達レバー38と後退防止ブラケット44との接触が容易になり、踏力伝達レバー38を車両前方に押し戻すことができる。なお、後退防止ブラケット44とペダルブラケット28との相対回転が可能になることで、ダッシュパネル16の変形状態によっては、踏力伝達レバー38が後退防止ブラケット44より先にインパネリインホースブラケット26に接触する場合もある。この場合も踏力伝達レバー38はインパネリインホースブラケット26によって車両前方に押し戻される姿勢となるので、ブレーキペダルパッド20aを速やかに車両前方に退避させることができる。
このように、後退防止ブラケット44は、第1固定部44aと第2固定部44bを有する共に、後退防止ブラケット44の回動を可能とする第3固定部44cを有する。その結果、通常時は、第1固定部44aと第2固定部44bによりペダルブラケット28をダッシュパネル16とインパネリインフォース22(インパネリインホースブラケット26)との間に強固に固定し、ブレーキペダル装置100としても強度を維持する。一方、衝突等所定値以上の外力が車両前方から付与された場合には、後退防止ブラケット44を破断部で破断させて後退防止ブラケット44とペダルブラケット28との相対関係を変化させることによって、後退防止ブラケット44またはインパネリインホースブラケット26により踏力伝達レバー38を強制的に揺動させて、ブレーキアーム20をダッシュパネル16側に揺動させる。その結果、ブレーキペダルパッド20aの運転者側への後退を効果的に防止することができる。
なお、ダッシュパネル16の車室内空間14側への変位に伴いインパネリインホースブラケット26が変形すると、ブレーキアーム20は運転者側に大きく接近することになる。そこで、後退防止ブラケット44の破断は、ダッシュパネル16の車室内空間14側への変位に伴いインパネリインホースブラケット26が変形する前の段階で行われるようにインパネリインホースブラケット26の強度と後退防止ブラケット44の領域N周辺の強度を設定することが望ましい。インパネリインホースブラケット26の変形の前にブレーキペダルパッド20aを退避させることによりブレーキペダルパッド20aの退避動作を効果的に行い、運転者へのダメージ軽減を効果的に実施できる。
なお、上述した実施形態では、後退防止ブラケット44とペダルブラケット28との固着状態の解除をアーム部48を破断させることにより行う例を示した。別の実施形態では、第1固定部44aにおける接続点Pにおけるスポット溶接を剥離するようにしてもよい。また、図2の例では、矢印D方向に荷重がかかった場合に、その応力が一点に集中することを避けるため、つまり応力を分散させるようにアーム部48を形成した。そして、所定値以上の外力による荷重が矢印D方向にかかった場合にアーム部48のいずれかの位置で破断するようにしている。応力の集中点を形成すると、破断のタイミングにバラツキが出る場合が有るからである。ただし、破断のタイミングのバラツキが低減でき入るように強度設計できる場合は、薄肉化や切込部、くびれ部等により応力集中点を形成して、そこを破断部としてもよい。
以上、本発明を上述の各実施の形態を参照して説明したが、本発明は上述の各実施の形態に限定されるものではなく、各実施の形態の構成を適宜組み合わせたものや置換したものについても本発明に含まれるものである。また、当業者の知識に基づいて各種の設計変更等の変形を各実施の形態に対して加えることも可能であり、そのような変形が加えられた実施の形態も本発明の範囲に含まれうる。
10 ブレーキペダル後退防止装置、 14 車室内空間、 16 ダッシュパネル、 18 ブレーキペダル、 20 ブレーキアーム、 20a ブレーキペダルパッド、 22 インパネリインフォース、 26 インパネリインホースブラケット、 28 ペダルブラケット、 32,40 揺動シャフト、 36 リンクプレート、 38 踏力伝達レバー、 44 後退防止ブラケット、 44a 第1固定部、 44b 第2固定部、 44c 第3固定部、 100 ブレーキペダル装置。

Claims (1)

  1. ブレーキペダルが配置される車室の内外を隔てる隔壁とこの隔壁より車両後方の車体構成部材との間に配置されると共に前記隔壁に固定されるペダルブラケットと、
    前記ペダルブラケットに揺動自在に支持されると共に一端にブレーキペダルを有するブレーキアームと、
    前記ペダルブラケットに支持されると共に前記ブレーキペダルの前記隔壁側に向う変位をリンク機構を介して液圧変換部に伝達するように前記隔壁側に向かって揺動可能な踏力伝達レバーと、
    前記車体構成部材と前記踏力伝達レバーとの間に配置されるブラケットであって、第1固定部において前記ペダルブラケットに固着され、第2固定部において前記車体構成部材に固着され、第3固定部において前記ペダルブラケットに回転自在に支持される後退防止ブラケットと、
    を含み、
    前記隔壁と前記車体構成部材との距離が縮まるように変位する所定値以上の外力を受けた場合、前記後退防止ブラケットと前記ペダルブラケットとの固着状態を解除し、前記第3固定部を中心に前記後退防止ブラケットと前記ペダルブラケットとを相対的に回転させて、前記踏力伝達レバーを前記後退防止ブラケットまたは前記車体構成部材の少なくとも一方と接触させて車両前方に揺動させ、
    前記後退防止ブラケットは、前記所定値以上の外力を受けた場合に前記車体構成部材が変形する前に破断する破断部を前記第3固定部と前記第1固定部との間に有することを特徴とするブレーキペダル後退防止装置。
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