JP5515851B2 - 電動式ステアリング位置調整装置及び車両 - Google Patents

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Description

本発明は、ステアリング機構の傾動位置及び伸縮位置の少なくとも一方を、電動モータを使用して位置調整するようにした電動式ステアリング位置調整装置、及びそれを備えた車両に関する。
この種の電動式ステアリング位置調整装置としては、例えばエンジンオフでキーシリンダから車両キーを抜いたり、運転席側のドアを開くための動作をしたりすると、制御装置は降車要求がなされているものと判断し、自動でチルトアップするとともに、ステアリングホイールが前進して乗降性を向上させるようにした構成が知られている。
このような電動式ステアリング位置調整装置として、例えばチルト用モータ及びテレスコ用モータを設けて、チルト動作及びテレスコ動作を電動的に行うために、チルト用モータ及びテレスコ用モータに、4つの電界効果トランジスタ(FET)で構成されるフルブリッジ回路を個別に接続し、各フルブリッジ回路を構成する4つの電界効果トランジスタ(FET)をパルス幅変調(PWM)信号で駆動することにより、チルト用モータ及びテレスコ用モータに供給する電流を任意に制御して、モータ速度を可変するようにしたステアリング位置調整制御装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許第4304755号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載の従来例にあっては、チルト用モータ及びテレスコ用モータのそれぞれを個別に設けた4つの電界効果トランジスタを有するフルブリッジ回路で駆動するので、チルト用モータ及びテレスコ用モータを任意の速度で駆動することが可能であるが、チルト用モータ及びテレスコ用モータのそれぞれに個別にフルブリッジ回路を必要とするので、計8個の電界効果トランジスタが必要となり、これら電界効果トランジスタはメカニカルリレーに比較して高価であるので、部品コストが嵩むとともに、フルブリッジ回路をパルス幅変調(PWM)信号によってスイッチング動作させるには電界効果トランジスタのゲートを駆動するためのプリドライバ回路も必要であり、電動式ステアリング位置調整装置全体の製造コストが嵩み、最近の低コスト化の要求に応えられないという未解決の課題がある。
そこで、本発明は、上記従来例の未解決の課題に着目してなされたものであり、簡易な構成でステアリングホイールのチルト動作及びテレスコピック動作の少なくとも一方を可変速度動作させることができる電動式ステアリング位置調整装置及び車両を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、請求項1に係る電動式ステアリング位置調整装置は、ステアリングホイールが装着されるステアリング機構と、該ステアリング機構の傾動位置及び伸縮位置の少なくとも一方を位置調整する電動モータを有する姿勢調整機構と、該姿勢調整機構の位置調整のための位置調整指令を設定する位置調整指令設定手段と、該位置調整指令設定手段で設定された位置調整指令に基づいて目標速度を得るように前記電動モータを駆動するモータ制御手段とを備え、前記モータ制御手段は、前記電動モータに電流を供給するリレーブリッジ回路と、該リレーブリッジ回路のグランド側に介挿された1個のスイッチング素子と、前記位置調整指令設定手段の位置調整指令に基づいて前記リレーブリッジ回路を制御するとともに、前記スイッチング素子を目標速度に応じてスイッチング動作させる動作制御手段とを備える。また、前記位置調整指令設定手段は、ステアリング移動位置を設定するステアリング位置移動スイッチと、外部から入力されるステアリング動作要求に基づいて位置調整指令を設定する外部指令設定手段とを備え、前記ステアリング位置移動スイッチのステアリング移動位置に基づいて設定された位置調整指令及びこれに対応する第1目標速度、並びに前記外部指令設定手段で設定された位置調整指令及びこれに対応する前記第1目標速度よりも速い第2目標速度を前記動作制御手段に出力する。
さらにまた、請求項に係る電動ステアリング位置調整装置は、請求項に係る発明において、前記動作制御手段は、前記リレーブリッジ回路を制御する際に、前記スイッチング素子をオフ状態とした後に、前記リレーブリッジ回路を制御するように構成されていることを特徴としている。
また、請求項3に係る車両は、上記のいずれかの電動ステアリング位置調整装置を備えることを特徴としている。
本発明によれば、電動モータを駆動するリレーブリッジ回路と、このリレーブリッジ回路のグランド側に1個のスイッチング素子を接続し、動作制御手段で位置調整指令に基づいてリレーブリッジ回路を制御するとともに、スイッチング素子を目標速度に応じてスイッチング動作させるので、モータ制御手段を簡易な構成としながら電動モータを可変速度駆動することができるという効果が得られる。
本発明の一実施形態を示す概略構成図である。 本発明に適用し得る制御回路を示すブロック図である。 図2のマイクロコンピュータで実行するモータ制御処理手順の一例を示すフローチャートである。 図2のモータ駆動回路の具体的構成を示す回路図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の一実施形態を示す電動式ステアリング装置の概略構成図である。この電動式ステアリング装置1は、いわゆる首振りチルト方式を採用しており、ステアリングホイール2から延びてステアリングギア(図示せず)に連結されたステアリングシャフト3をその軸の周りに回転可能に保持する三つのステアリングコラム、すなわち、アッパコラム4,ミドルコラム5,ロアコラム6を備えている。そして、各コラム4,5,6の相対位置を適宜調節することによって、ステアリングシャフト3、ひいてはステアリングホイール2が所望の位置に保持される。
アッパコラム4は、内部空間にステアリングシャフト3のユニバーサルジョイント(図示せず)を収容している。アッパコラム4は、ミドルコラム5の後端に形成されたフォーク部51にチルトヒンジピン51aを介してチルト可能に取り付けられている。すなわち、アッパコラム4を、チルトヒンジピン51aを支点として適宜揺動させることにより、ステアリングホイール2のチルト位置を調節することができる。
ミドルコラム5は、ロアコラム6に内嵌・保持され、アッパコラム4を支持するフォーク部51と共に軸線方向に摺動可能になっている。すなわち、車体側に固定されたロアコラム6に対してミドルコラム5を適宜進退させることにより、アッパコラム4がステアリングシャフト3と共にその軸方向に移動し、ステアリングホイール2のテレスコピック位置を調節することができる。
アッパコラム4のチルト位置は、電動チルト機構7によって調節される。この電動チルト機構7は、ギアボックス70が付設された例えば直流モータで構成されるチルト用電動モータ71と、このチルト用電動モータ71に駆動される伸縮ロッド装置72とを備えている。
伸縮ロッド装置72から延びるアクチュエータロッド72aは、チルト用電動モータ71の回転に応じて伸縮される。
伸縮ロッド装置72の前端部は、ミドルコラム5に固定されたブラケット52にピン53で枢着されており、ヒンジを構成している。アクチュエータロッド72aの後端部は、アッパコラム4に固定されたブラケット42にピン43で枢着されており、ヒンジを構成している。したがって、伸縮ロッド装置72からアクチュエータロッド72aを徐々に繰り出せば、アッパコラム4がミドルコラム5に対して反時計方向に滑らかに回転することになり、ステアリングホイール2を上向きに徐々に傾けることができる。一方、伸縮ロッド装置72中にアクチュエータロッド72aを徐々に収納すれば、アッパコラム4がミドルコラム5に対して時計方向に滑らかに回転することになり、ステアリングホイール2を下向きに徐々に傾けることができる。
アッパコラム4のテレスコピック位置は、電動チルトアクチュエータ7と略同一構造の電動テレスコピック機構8によって調節される。すなわち、この電動テレスコピック機構8は、ギアボックス80が付設された例えば直流モータで構成されるテレスコ用電動モータ81と、このテレスコ用電動モータ81に駆動される伸縮ロッド装置82とを備えている。
伸縮ロッド装置82の前端部は、ロアコラム6に固定されたブラケット62にピン63で枢着されており、ヒンジを構成している。アクチュエータロッド82aの後端部は、ミドルコラム5のフォーク部51に固定されたブラケット55にピン56で枢着されており、ヒンジを構成している。
したがって、伸縮ロッド装置82からアクチュエータロッド82aを繰り出せば、ミドルコラム5がロアコラム6から繰り出されることになり、ステアリングホイール2を後退させることができる。
一方、伸縮ロッド装置82内にアクチュエータロッド82aを収納すれば、ミドルコラム5がロアコラム6に繰り込まれることになり、ステアリングホイール2を前進させることができる。
なお、ミドルコラム5に固定されたブラケット52は、ロアコラム6に形成された溝6aに案内され、ミドルコラム5と共にロアコラム6に対して軸線方向に沿って摺動できるようになっている。
そして、チルト用電動モータ71及びテレスコ用電動モータ81は、図2に示す制御手段としての制御装置100によって駆動制御される。この制御装置100は、動作制御手段としてのマイクロコンピュータ101を備えている。このマイクロコンピュータ101には、チルト位置を設定する位置調整指令設定手段としてのチルトスイッチ102のスイッチ信号がインタフェース103を介して入力されるとともに、テレスコピック位置を設定する位置調整指令設定手段としてのテレスコスイッチ104のスイッチ信号がインタフェース105を介して入力される。また、マイクロコンピュータ101は、キースイッチ信号や車速信号等の車両情報を得ることができる車両ネットワーク106にインタフェース107を介して接続されている。
また、マイクロコンピュータ101の出力側には、チルト用モータ駆動回路108及びテレスコ用モータ駆動回路109が接続され、さらに、チルト用電動モータ71及びテレスコ用電動モータ81の回転角を検出するモータ回転角センサ110及び111の回転位置信号がモータ回転角検出インタフェース112及び113を介して入力されている。さらに、マイクロコンピュータ101にはチルト位置やテレスコ位置を記憶するEEPROM等の不揮発性メモリ114が接続されている。
そして、マイクロコンピュータ101では、図3に示すモータ制御処理を実行する。このモータ制御処理は、先ず、ステップS1で、車両ネットワーク106にアクセスしてイグニッション信号IGを読込み、次いでステップS2に移行して、エンジン始動時でイグニッション信号IGがオン状態であるか否かを判定し、エンジン始動時ではなくイグニッション信号IGがオフ状態であるときには、前記ステップS1に戻り、エンジン始動時であってイグニッション信号IGがオン状態であるときにはステップS3に移行する。
このステップS3では、不揮発性メモリ114に形成されたチルト位置記憶領域にチルト位置が記憶されているか否かを判定し、チルト位置が記憶されていないときにはステップS4に移行して、電動チルト機構7をマニュアル動作範囲の上側動作開始位置まで下降させる比較的高速の速度指令となる後述する高デューティ比のパルス幅変調信号SPを出力するとともに、モータ回転方向に応じてリレー駆動信号SR1及びSR2の一方をオン状態に、他方をオフ状態に制御してからステップS6に移行し、チルト位置が記憶されているときにはステップS5に移行して、記憶されたチルト位置まで電動チルト機構7を下降させる比較的高速の速度指令値を形成し、これを図4に示すチルト用のモータ駆動回路108に出力してからステップS6に移行する。
このステップS6では、テレスコ位置が不揮発性メモリ114のテレスコ位置記憶領域に記憶されているか否かを判定し、テレスコ位置が記憶されていないときには、ステップS8にジャンプし、テレスコ位置が記憶されているときにはステップS7に移行して、記憶されたテレスコ位置まで電動テレスコピック機構8を伸張させる比較的高速の速度指令値となる高デューティ比のパルス幅変調信号SPを出力するとともに、回転方向に応じてリレー駆動信号SR1及びSR2の一方をオン状態に、他方をオフ状態に制御してテレスコピック用のモータ駆動回路109に出力してからステップS8に移行する。
ステップS8では、車両ネットワーク106にアクセスして図示しない車速センサで検出した車速検出値Vsを読込み、次いでステップS9に移行して、車速検出値Vsが、車両が走行状態であると判断可能な閾値Vst以上であるか否かを判定し、Vs≧Vstであるときには後述するステップS15にジャンプし、Vs<Vstであるときには車両が停止状態にあるものと判断してステップS10に移行する。
このステップS10では、チルトスイッチ102からチルト位置を指定するスイッチ信号ST1が入力されたか否かを判定し、スイッチ信号ST1が入力されたときには、ステップS11に移行して、入力されたスイッチ信号ST1に応じたチルト位置に電動チルト機構7を制御する比較的遅い速度指令値をチルト用のモータ駆動回路108に出力してからステップS12に移行し、スイッチ信号ST1が入力されていないときには、直接ステップS12に移行する。
このステップS12では、テレスコスイッチ104からテレスコ位置を指定するスイッチ信号ST2が入力されたか否かを判定し、スイッチ信号ST2が入力されているときにはステップS13に移行して、入力されたスイッチ信号ST2に応じたテレスコ位置に電動テレスコピック機構8を制御する比較的遅い速度指令値をテレスコピック用のモータ駆動回路109に出力してからステップS14に移行し、スイッチ信号ST2が入力されていないときには直接ステップS14にジャンプする。
このステップS14では、前回のスイッチ信号ST1又はST2が入力されてから位置調整が終了したと判断できる所定時間T1が経過したか否かを判定し、所定時間T1が経過していないときにはこれが経過するまで待機し、所定時間T1が経過したときにはステップS15に移行する。
ステップS15では、車両ネットワーク106にアクセスしてキースイッチ(図示せず)から出力されるキースイッチ信号KSを読込み、次いでステップS16に移行して、キースイッチ信号KSがオフ状態即ち運転者が降車する可能性がある状態であるか否かを判定し、キースイッチ信号KSがオン状態を継続しているときには運転者が降車の可能性がほぼ無いものと判断して前記ステップS8に戻り、キースイッチ信号KSがオフ状態となるとステップS17に移行する。
このステップS17では、現在のチルト位置は不揮発性メモリ114のチルト位置記憶領域に記憶されているチルト位置と一致するか否かを判定し、両者が一致しないときには、ステップS18に移行して、現在のチルト位置を不揮発性メモリ114のチルト位置記憶領域に更新記憶してからステップS19に移行し、両者が一致するときには直接ステップS19にジャンプする。
このステップS19では、現在のテレスコ位置は不揮発性メモリ114のテレスコ位置記憶領域に記憶されているテレスコ位置と一致するか否かを判定し、両者が一致しない場合には、ステップS20に移行して、現在のテレスコ位置を不揮発性メモリ114のテレスコ位置記憶領域に更新記憶してからステップS21に移行し、両者が一致する場合には、そのままステップS21にジャンプする。
このステップS21では、電動チルト機構7を自動制御する場合の上側退避位置に移動制御する比較的高速の速度指令としての高デューティ比のパルス幅変調信号SPと回転方向に応じたリレー駆動信号SR1及びSR2をチルト用モータ駆動回路108に出力してからステップS22に移行し、電動テレスコピック機構8を縮み側退避位置に移動制御する比較的高速の速度指令としての高デューティ比のパルス幅変調信号SPと回転方向に応じたリレー駆動信号SR1及びSR2をテレスコ用モータ駆動回路109に出力してから前記ステップS1に戻る。
この図3の処理が動作制御手段に対応し、イグニッション信号IG及びキースイッチ信号KSを検出することにより、比較的高速の目標速度を設定して高デューティ比のパルス幅変調信号SPを出力し、チルトスイッチ102及びテレスコスイッチ104のスイッチ信号に基づいて比較的低速の目標速度を設定して低デューティ比のパルス幅変調信号SPを出力する。
また、チルト用モータ駆動回路108及びテレスコ用モータ駆動回路109のそれぞれは、図4に示すように、2つの双極リレーRL1及びRL2を備えたリレーブリッジ回路120を有する。
双極リレーRL1は、共通接点Ccがチルト用モータ71又はテレスコ用モータ81の一方の入力端子taに接続され、常開接点Cnoが電源端子Vccに接続され、常閉接点Cncがスイッチング素子としての電界効果トランジスタQ1を介して接地されている。そして、双極リレーRL1の付勢コイルL1の一端が電源端子Vccに接続され、他端がnpn型トランジスタQ2を介して接地されている。また、付勢コイルL1と並列にダイオードD1が逆方向接続されている。
双極リレーRL2は、共通接点Ccがチルト用モータ71又はテレスコ用モータ81の他方の入力端子tbに接続され、常開接点Cnoが電源端子Vccに接続され、常閉接点Cncが前述した電界効果トランジスタQ1を介して接地されている。そして、双極リレーRL2の付勢コイルL2の一端が電源端子Vccに接続され、他端がnpn型トランジスタQ3を介して接地されている。また、付勢コイルL1と並列にダイオードD2が逆方向接続されている。
さらに、双極リレーRL1の常閉接点Cncと双極リレーRL2の常閉接点Cncとの間と、双極リレーRL1の常開接点Cnoと双極リレーRL2の常開接点Cnoとの間とダイオードD3が逆方向接続されている。
そして、電界効果トランジスタQ1のゲートと、npnトランジスタQ2及びQ3のベースがマイクロコンピュータ101の出力端子tc1、tc2及びtc3に個別に接続されている。
マイクロコンピュータ101では、チルト用電動モータ71又はテレスコ用電動モータ81を正転駆動する場合には、先ず、例えば出力端子tc2から出力されるリレー駆動信号SR1をオン状態に制御し、これと同時に出力端子tc2から出力されるリレー駆動信号SR2をオフ状態に制御し、次いで僅かに遅れて出力端子tc1から回転速度に応じたデューティ比のパルス幅変調信号SPを出力する。
また、マイクロコンピュータ101は、チルト用電動モータ71又はテレスコ用電動モータ81を逆転駆動する場合には、先ず、例えば出力端子tc2から出力されるリレー駆動信号SR1をオフ状態に制御し、出力端子c3から出力されるリレー駆動信号SR2をオン状態に制御し、次いで僅かに遅れて出力端子tc1から回転速度に応じたデューティ比のパルス幅変調信号SPを出力する。
さらに、マイクロコンピュータ101は、チルト用電動モータ71又はテレスコ用電動モータ81の回転を停止させる場合には、先ず、出力端子tc1から出力されているパルス幅変調信号SPをオフ状態に制御し、これから僅かに遅れて出力端子tc2又はtc3から出力されているオン状態のリレー駆動信号SR1又はSR2をオフ状態に制御する。
次に、上記実施形態の動作を説明する。
今、イグニッション信号IG及びキースイッチ信号KSがともにオフ状態であって、車両が停車していて運転者が降車しているものとする。この状態では、前回の降車時の自動チルト制御及び自動テレスコ制御によって、電動チルト機構7ではステアリングシャフト3が上方に傾斜されてステアリングホイール2が運転者から上方に離間した上側退避位置となり、且つ電動テレスコピック機構8では車両前方側に収縮して、ステアリングホイール2が運転者の膝より前方位置に離間した縮み側退避位置となっており、運転席シートの上前方に広い空間が形成されている。
このため、図3のモータ制御処理では、イグニッション信号IGを読込んだときに、これがオフ状態であることから、イグニッション信号IGがオン状態となるまで待機する。
この状態で、運転者が運転席に着座してからイグニッションスイッチ(図示せず)をオン操作することにより、イグニッション信号IGがオン状態となると、先ず、チルト位置が不揮発性メモリ114に記憶されているか否かを判定し(ステップS3)、チルト位置が不揮発性メモリ114に記憶されているときには設定されたチルト位置まで、電動チルト機構7でステアリングシャフト3を下降させて、ステアリングホイール2を運転者の操作位置となるように制御する。すなわち、チルト用モータ駆動回路108に対して、例えばチルト用電動モータ71を逆転駆動するリレー駆動信号SR1をオフ状態とし、リレー駆動信号SR2をオン状態とした後に、比較的高速の速度指令値となるデューティ比の大きいパルス幅変調信号SPを出力端子tc1から出力する。
これによって、チルト用モータ駆動回路108から比較的大きなモータ電流がチルト用電動モータ71の端子tb側から端子ta側へ向けて流れるように出力されて、チルト用電動モータ71が高速で逆転駆動されることにより、電動チルト機構7を下側に傾倒させることにより、ステアリングホイール2が上側退避位置から記憶位置まで速やかに戻される。
次いで、電動テレスコピック機構8についてテレスコ位置制御が行われる。このテレスコ位置制御では、不揮発性メモリ114にテレスコ位置が記憶されていない場合には、電動テレスコピック機構8のテレスコ用電動モータ81が駆動されず、ミドルコラム5がロアコラム6内に挿入された収縮位置を維持するが、不揮発性メモリ114にテレスコ位置が記憶されている場合には、図3のモータ制御処理で、ステップS6からステップS7に移行して、収縮位置からテレスコ位置までミドルコラム5が伸長するようにテレスコ用電動モータ81が駆動制御される。この場合も、テレスコ用電動モータ81の駆動制御は、前述した電動チルト機構7のチルト用電動モータ71の駆動制御と全く同じに行われ、テレスコ用電動モータ81を逆転駆動してテレスコピック機構8を前側退避位置から速やかに記憶位置まで伸長させる。
このようにして、電動チルト機構7の自動チルト制御及び電動テレスコピック機構8の自動テレスコ制御を終了すると、図3のモータ制御処理で、ステップS7からステップS8に移行して、車両ネットワーク106にアクセスして車速センサ(図示せず)で検出した車速検出値Vsを読込み、これが走行状態であると判断できる閾値Vst以上であるか否かを判定し、車両が停車状態を維持しているときにはVs<Vstとなるので、ステップS9からステップS10〜S13のマニュアル位置制御処理を行う。
このマニュアル位置制御処理では、運転者がチルトスイッチ102を操作して、電動チルト機構7を所望位置に上下させるスイッチ信号ST1が入力されたときには、先ず、チルト用電動モータ71を比較的低速で回転駆動するようにデューティ比の小さいパルス幅変調信号SPを出力端子tcから出力し、次いでスイッチ信号ST1が電動チルト機構7を上昇させるスイッチ信号であるか下降させるスイッチ信号であるかに応じてリレー駆動信号SR1及びSR2の何れか一方をオン状態とし、他方をオフ状態とする。このため、前述した自動チルト制御と同様に、スイッチ信号ST1がオン状態を継続している間に下降又は上昇のスイッチ信号に応じてチルト用電動モータ71を比較的低速でマニュアルチルト制御する。
また、同様にテレスコスイッチ104が操作されて、電動テレスコピック機構8におけるミドルコラム5を収縮又は伸長させるスイッチ信号ST2がマイクロコンピュータ101に入力されると、これに応じて上述した電動チルト機構7と同様に、スイッチ信号ST2がオン状態となった時点でチルト用電動モータ71を比較的低速で回転駆動するようにデューティ比の小さいパルス幅変調信号SPを出力端子tcから出力し、次いでスイッチ信号ST1が電動テレスコピック機構8を上昇させるスイッチ信号であるか下降させるスイッチ信号であるかに応じてリレー駆動信号SR1及びSR2の何れか一方をオン状態とし、他方をオフ状態とする。このため、前述した自動テレスコ制御と同様に、スイッチ信号ST2がオン状態を継続している間に下降又は上昇のスイッチ信号に応じてテレスコ用電動モータ81を比較的低速でマニュアルテレスコ制御する。
その後、キースイッチ信号KSがオン状態を継続している間、車速検出値Vsが閾値Vst未満である停車状態と判断されたときにマニュアルチルト制御及びマニュアルテレスコ制御が可能となる。
しかしながら、キースイッチ信号KSがオフ状態となると、図3の処理においてステップS16からステップS17に移行し、現在のチルト位置が不揮発性メモリ114のチルト位置記憶領域に記憶されているチルト位置と一致するか否かを判定し、チルト位置が記憶されていない場合には、現在のチルト位置がチルト位置記憶領域に記憶される(ステップS18)。
同様に、現在のテレスコ位置が不揮発性メモリ114のテレスコ位置記憶領域に記憶されているテレスコ位置と一致するか否かを判定し、テレスコ位置が記憶されていない場合には、現在のテレスコ位置がテレスコ位置記憶領域に記憶される(ステップS20)。
次いで、電動チルト機構7を上方の上側退避位置に比較的高速で移動させるデューティ比の大きいパルス幅変調信号SPが出力されるとともに、リレー駆動信号RL1及びRL2の一方がオン状態に、他方がオフ状態に制御されてチルト用電動モータ71が上記とは逆方向に自動チルト制御される。したがって、ステアリングホイール2が上方の上側退避位置に比較的高速で退避される。
次いで、電動テレスコピック機構8を比較的高速で収縮させるデューティ比の大きいパルス幅変調信号SPが出力されるとともに、リレー駆動信号RL1及びRL2の一方がオン状態に、他方がオフ状態に制御されて、テレスコ用電動モータ81が自動テレスコ制御されて、ミドルコラム5が収縮されてステアリングホイール2が車両前方側の縮み側退避位置に退避され、運転者の前部に移動空間が形成されて、運転者が乗降を容易に行うことができる。
このように、上記実施形態によると、チルト用モータ駆動回路108及びテレスコ用モータ駆動回路109のそれぞれを、図4に示すように、2つの双極リレーRL1及びRL2を備えたリレーブリッジ回路120でチルト用電動モータ71又はテレスコ用電動モータ81の回転方向を制御し、これらチルト用電動モータ71又はテレスコ用電動モータ81に供給するモータ電流値については1つの電界効果トランジスタQ1のゲートを駆動するパルス幅変調信号SPのデューティ比を制御するようにしたので、安価に構成可能なリレーブリッジ回路を適用するとともに、1つの半導体スイッチング素子としての電界効果トランジスタQ1を使用して、モータ速度制御可能なモータ駆動回路108及び109を簡易な構成で安価に構成することができる。
また、電界効果トランジスタが1つで済むので、4つの電界効果トランジスタで構成するフルブリッジ回路のようにプリドライブ回路を設ける必要がなく、制御回路100の構成を小型化することができるとともに、安価に構成することができる。
なお、上記実施形態においては、図3のモータ制御処理で、車両が停車状態であるときにのみ電動チルト機構7及び電動テレスコピック機構8の位置制御を行う場合について説明したが、これに限定されるものではなく、任意の時点で電動チルト機構7及び電動テレスコピック機構8の位置制御を行うようにしてもよく、さらには運転席に乗員が着座しているか否かを検出する着座センサを設け、この着座センサで運転者の着座を検出したときに、電動チルト機構7及び電動テレスコピック機構8を退避位置からチルト位置及びテレスコ位置に自動チルト制御及び自動テレスコ制御するようにしてもよく、着座センサで着座を検出している状態でドアスイッチからドア開状態を表すスイッチ信号が入力されたときに、運転者が降車するものと判断して電動チルト機構7及び電動テレスコピック機構8を夫々退避位置に自動チルト制御及び自動テレスコ制御するようにしてもよい。
また、上記実施形態においては、車速検出値Vsが所定閾値Vst以上であるときに車両が走行状態であると判断してチルト調整及びテレスコ調整を禁止した場合について説明したが、これに限定されるものではなく、車速検出値Vsが規定車速(例えば、時速5km以上)のときにチルト調整及びテレスコ調整の調整速度を一定速度以下の低速のみ可能とするようにしてもよい。
また、上記実施形態においては、姿勢調整機構として電動チルト機構7及び電動テレスコピック機構8の双方を設けた場合について説明したが、何れか一方を省略してもよい。
また、上記実施形態においてはモータ制御をソフトウェアで行う場合について説明したが、これに限定されるものではなく、論理回路や比較回路等を組み合わせたハードウェア回路で構成することもできる。
1…電動式ステアリング装置、2…ステアリングホイール、3…ステアリングシャフト、4…アッパコラム、5…ミドルコラム、6…ロアコラム、7…電動チルト機構、8…電動テレスコピック機構、71…チルト用電動モータ、81…テレスコ用電動モータ、100…制御装置、101…マイクロコンピュータ、102…チルトスイッチ、104…テレスコスイッチ、106…車両ネットワーク、108…チルト用モータ駆動回路、109…テレスコ用モータ駆動回路、114…不揮発性メモリ、120…リレーブリッジ回路、RL1,RL2…双極リレー、Q1…電界効果トランジスタ、Q2,Q3…npnトランジスタ

Claims (3)

  1. ステアリングホイールが装着されるステアリング機構と、該ステアリング機構の傾動位置及び伸縮位置の少なくとも一方を位置調整する電動モータを有する姿勢調整機構と、該姿勢調整機構の位置調整のための位置調整指令を設定する位置調整指令設定手段と、該位置調整指令設定手段で設定された位置調整指令に基づいて目標速度を得るように前記電動モータを駆動するモータ制御手段とを備え、
    前記モータ制御手段は、前記電動モータに電流を供給するリレーブリッジ回路と、該リレーブリッジ回路のグランド側に介挿された1個のスイッチング素子と、前記位置調整指令設定手段の位置調整指令に基づいて前記リレーブリッジ回路を制御するとともに、前記スイッチング素子を目標速度に応じてスイッチング動作させる動作制御手段とを備え
    前記位置調整指令設定手段は、ステアリング移動位置を設定するステアリング位置移動スイッチと、外部から入力されるステアリング動作要求に基づいて位置調整指令を設定する外部指令設定手段とを備え、前記ステアリング位置移動スイッチのステアリング移動位置に基づいて設定された位置調整指令及びこれに対応する第1目標速度、並びに前記外部指令設定手段で設定された位置調整指令及びこれに対応する前記第1目標速度よりも速い第2目標速度を前記動作制御手段に出力することを特徴とする電動式ステアリング位置調整装置。
  2. 前記動作制御手段は、前記リレーブリッジ回路を制御する際に、前記スイッチング素子をオフ状態とした後に、前記リレーブリッジ回路を制御するように構成されていることを特徴とする請求項に記載の電動式ステアリング位置調整装置。
  3. 前記請求項1又は2に記載の電動式ステアリング位置調整装置を備えることを特徴とする車両。
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