JP5514634B2 - アーク溶接方法およびその装置 - Google Patents
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Description
この現象を解消するため、例えば、図11、図12に示すように、アークトーチ100のノズルの先端からワークWに延びるアークAに磁場(図12にBで示す)を作用させることにより、ローレンツ力F(図12にFで示す)を用いてアークAを前方へ振らせる技術が提案されている(特許文献1参照)。
すると、この曲がったアークAがノズル自体を焼くことなり、ノズルの先端部が消耗していくため、先端部チップの交換頻度が上がる。
また、アークAが根元側から前方へ曲がることで、アークAがワークWから浮いてしまい、入熱領域が浅くなるため、最終的に入熱量が低下する。
それに加えて、溶接工程中に、アークトーチの進行方向後側の領域の溶融金属が厚みの薄い方のワークに向かって押されて移動する方向に、アークトーチからシールドガスを噴出させるので、シールドガスの噴出により押されて移動する溶融金属は、厚みの薄い方のワークの母材の凹んだ部分を埋めることができる。その結果、厚みの薄い方のワークの板厚がアンダカットにより薄くなるのを抑制して、溶接後のワークの強度を確保することができる。
それに加えて、溶接工程中に、アークトーチの進行方向後側の領域の溶融金属が厚みの薄い方のワークに向かって押されて移動する方向に、アークトーチからシールドガスを噴出させるので、シールドガスの噴出により押されて移動する溶融金属は、厚みの薄い方のワークの母材の凹んだ部分を埋めることができる。その結果、厚みの薄い方のワークの板厚がアンダカットにより薄くなるのを抑制して、溶接後のワークの強度を確保することができる。
図1は、本発明の参考例のプラズマアーク溶接装置1の斜視図である。
プラズマアーク溶接装置1は、アークトーチとしてのプラズマトーチ10と、磁場生成機構としての磁場生成部材20と、支持フレーム30と、を備える。
第2ノズル14の先端には、円環形状の第2噴出口15が形成されており、この第2噴出口15を通して、シールドガスが噴出する。
第2ノズル14の噴出口15は、第1ノズル12の噴出口13よりも、電極10の軸方向の先端側に位置している。
磁場生成部材20がワークの内部に生成する磁場Bは、プラズマトーチ10の進行方向(接合方向)に対して直交する方向の磁場である。この磁場Bと、プラズマトーチ10とワークWとの間に流れる電流Iとに起因したローレンツ力Fにより、アークAの先端側はプラズマトーチ10の進行方向前方へ曲げられる。
すなわち、プラズマトーチ10の進行方向(接合方向)に向かって突き合わせ部の一側(例えば左側)には、N極の電磁石21(N)が、接合方向の前後に2つ配置される。
プラズマトーチ10の進行方向(接合方向)に向かって突き合わせ部の他側(例えば右側)には、S極の電磁石21(S)が、接合方向の前後に2つ配置される。
同様に、接合方向後方の電磁石21(N)と電磁石21(S)は、突き合わせ部の延びる方向(接合線)と直交する平面内で互いに対向して配置される。そのため、接合方向後方の電磁石21(N)から電磁石21(S)へ向かう磁場の方向Bは、突き合わせ部の延びる方向(接合線)と直交する。
すなわち、支持フレーム30によって、4つの電磁石21は、その下端面が、クランプ31の上面との間に微小な間隙を隔てる高さに支持される。
支持フレーム30によって、プラズマトーチ10は、その下端から延びるアークAが、ワークWの突き合わせ部を溶接する所定の高さに支持される。
具体的には、厚みが薄い板材であるワークW(1)と、ワークW(1)よりも厚みが厚い板材であるワークW(2)を突き合わせ溶接して、テーラードブランク材を形成する。
また、第1ノズル12の第1噴出口13からプラズマガスを噴出させつつ、電極11とワークW(1)、W(2)との間に電圧を印加してアークAを発生させる。また、第2ノズル14の第2噴出口15から、アークAの周囲を囲むようにシールドガスを噴出させる。
(1)ワークWの内部に磁場Bを生成することにより、磁場Bが最も強い箇所はワークWの内部であり、ワークWから離れるにしたがって磁場Bは弱くなる。したがって、アークAを曲げるローレンツ力Fは、ワークWに近いほど強く、プラズマトーチ10に近いほど弱くなる。そのため、アークAの先端側のみを接合方向前方へ曲げることができる。
(2)アークAの先端側のみを接合方向前方へ曲げることができるため、例えばアークAが根元側から曲がる場合のように、アークAがワークWから浮いてしまうことがなく、深い入熱領域が得られる。そのため、十分な溶け込み深さを確保することができる。
(3)アークAの先端側のみを接合方向前方へ曲げて、しかも十分な溶け込み深さを確保することができるため、アークAの接合方向前方に十分な入熱量を確保することができる。そのため、溶接速度を向上させることができる。
(4)アークAの先端側のみを接合方向前方へ曲げることができるため、例えばアークAが根元側から曲がる場合のように、曲がったアークAがノズル自体を焼いてしまうことがなく、ノズルにダメージを及ぼさない。そのため、ノズル先端部の消耗を低減することができる。
プラズマアーク溶接装置2は、アークトーチとしてのプラズマトーチ40と、磁場生成機構としての磁場生成部材20と、支持フレーム30と、を備える。
この第1ノズル42は、筒状の内筒部44と、この内筒部44を囲んで設けられた外筒部45と、を備える。
外筒部45の先端部分は、先端に向かうに従って細くなる略円錐形状であり、この外筒部45の先端部分の外周面には、電極41の軸方向に対して傾斜した複数の溝部46が形成される。この溝部46は、外筒部45の先端まで延びている。
第2ノズル47の噴出口48は、電極41から離れる方向に向いている。また、第2ノズル47の噴出口48は、第1ノズル42の噴出口43よりも、電極41の軸方向の基端側に位置している。
また、上述の第1ノズル42の溝部46は、第2ノズル47の噴出口48まで延びている。
具体的には、厚みが薄い板材であるワークW(1)と、ワークW(1)よりも厚みが厚い板材であるワークW(2)を突き合わせ溶接して、テーラードブランク材を形成する。
また、第1ノズル42の第1噴出口43からプラズマガスを噴出させつつ、電極41とワークW(1)、W(2)との間に電圧を印加してアークAを発生させる。また、第2ノズル47の第2噴出口48から、アークAの周囲を囲むようにシールドガスを噴出させる。
具体的には、図8に示すように、ワークW(1)、W(2)の8箇所にシールドガスが吹き付けられ、各箇所でのシールドガスの流れる方向は、図8中黒矢印で示すようになる。
(5)厚みの異なるワークW(1)、W(2)を溶接する場合、螺旋状に流れるシールドガスを溶融池Pの表面に吹き付けて、アークAの進行方向後側の溶融金属を、薄い方のワークW(1)に向かって移動させることができる。これにより、この移動した溶融金属により薄い方のワークW(1)の母材の凹んだ部分を埋めることができる。その結果、薄い方のワークW(1)の板厚がアンダカットにより薄くなるのを抑制して、溶接後のワークWの強度を確保できる。
40…プラズマトーチ(アークトーチ)
20…磁場生成部材(磁場生成機構)
48…第2噴出口(噴出口)
A…アーク
B…磁場
I…電流
F…ローレンツ力
Claims (2)
- アークトーチを用いて、厚みの異なる2つのワークにアーク溶接を施すアーク溶接方法であって、
前記アークトーチが進行する接合方向に対して直交する方向の磁場を前記ワークの内部に生成し、
前記アークトーチと前記ワークとの間に流れる電流と、前記磁場とに起因したローレンツ力により、アークの先端側を前記アークトーチの進行方向前方へ曲げて溶接するとともに、
溶接工程中に、前記アークトーチの進行方向後側の領域の溶融金属が厚みの薄い方のワークに向かって押されて移動する方向に、前記アークトーチからシールドガスを噴出させる、アーク溶接方法。 - 厚みの異なる2つのワークにアーク溶接を施すアークトーチと、
前記アークトーチが進行する接合方向に対して直交する方向の磁場であって、当該磁場と、前記アークトーチと前記ワークとの間に流れる電流とに起因したローレンツ力により、アークの先端側を前記アークトーチの進行方向前方へ曲げる磁場を、前記ワークの内部に生成する磁場生成機構と、を備え、
前記アークトーチは、溶接工程中に、当該アークトーチの進行方向後側の領域の溶融金属が厚みの薄い方のワークに向かって押されて移動する方向にシールドガスを噴出させる噴出口を備える、アーク溶接装置。
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