JP5513882B2 - コンクリート製溝の溝上部構造の改修工法とコンクリート製溝の溝蓋設置方法 - Google Patents
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尚、図中に示す楕円形10A、10Bは、一般的に使用されている切断用の切削円盤であって、これらは円盤駆動機構を備えた切断装置に取り付けられて用いられものであるが、図では切断装置を省略してある。
図10において、溝1の内幅より小径の切削円盤10A(以下、小径切削円盤ともいう)を溝内に水平に挿入する。
図15において、前記図14で説明した工程で、切り離された溝側壁上部部分は、適当な手段で除去する。例えば破砕機で粉砕しての除去でもよいし、クレ−ンの吊り上げで除去してもよい。
全面でなく部分的であったり、厚さが均等でなかったりすると、蓋100の設置が不安定となって、ガタツキが生じ易く、設計予定外の早期破損の不都合を生ずるため、特に、注意を要する。従来、接着剤として生コンクリートが用いられていたため、均等化が難しく、コンクリート型枠を設ける等の手間を要していたのである。
請求項1のコンクリート製溝の溝上部構造の改修工法の発明は、円盤の側面にダイヤモンド細粉が施された切削円盤を用い、溝内幅よりも大径の回転する前記切削円盤を両溝側壁に掛け渡るように水平に維持させたまま垂直下方に押し下げながら当該両溝側壁の各々の内側を断面半月状に切削して行き、所望の深さ位置で一方の溝側壁の上部部分を水平に切り離すべく、当該一方の溝側壁の厚み方向に水平に切り込み、切り込んだ状態のままで当該溝側壁の延在方向に切断して行くことで、当該一方の溝側壁の上部部分を除去可能に切断することを特徴とする。
この切削円盤4は、円盤4の一方の側面である下面側に図示していないダイヤモンド細粉がほぼ全面的に施されたもので、図示されていない回転駆動装置に着脱自在に取り付けられ、円盤の回転軸方向に回転する円盤のダイヤモンド細粉が施された面側(図示の例では下面)を被切削物例えばコンクリート面に押し付け行くことにより、当該コンクリート面が円形に切削されていき、当該円盤の外径に相応する内径の所望の深さの円筒状の凹穴或いは貫通穴を穿つ機能を備えたものである。以下、このような機能を備えた円盤と当該円盤を回転駆動する機構を備えた装置を円形穴穿設装置ともいう。
以下、この様な切削円盤を特殊切削円盤ともいう。又、このように円盤側面側での切削が可能な切削円盤を面切削円盤ともいう。
この切削円盤4を図示されていない回転駆動装置に装着して、当該切削円盤4を両溝側壁2、3に掛け渡るように水平に維持させたままで回転させながら垂直下方に押し下げて行く。以下、この工程を垂直切削工程ともいう。
この切断部を図中の符号41で示す。以下、この溝側壁2の上部部分を除去可能に水平に切断する作業を水平切断工程ともいう。
即ち、先の水平切断工程(第3工程)で、一方の溝側壁2を水平切断したら、水平切断しながら達した任意の位置、即ち、図3の第3工程において除去すべき当該一方溝側壁2の上部部分の延在長さ分の位置まで達したら、その到達位置において、円盤4を回転させながら、他方の溝側壁3(図3において右の溝側壁)の厚さ方向に水平に切り込み、更に切り込んだ状態のままで当該溝側壁3の延在方向、即ち、断面半月状の切削位置即ち断面半月状の切削部位32まで切断して行く。
両溝側壁2、3の断面半月状の切削部位22、32において切削円盤4の回転を止めて垂直上方に引き上げることで、切削円盤4を溝1から容易に外すことができる。
こうして、左右の溝側壁2、3を水平切断して各々の上部部分を、適宜な常套手段で除去すると、左右の溝側壁2、3の水平切断部分(41)が図4に示すような平らな切削面23、33となる。
例えば、一方の溝側壁2(左)の延在方向に所要長さ切断し終えた切断終了位置において、切断終了位置から先に未切断の上部部分が残る場合には、当該切断終了位置において、適宜切断用の切削円盤を用いて垂直方向に切断しておく。
先ず、図5の第5工程において、平面状に切削された両溝側壁2、3の切削面23、33即ち後述する蓋10(図7〜図9)の下面側が接着される接着面上に被せられる予定の蓋即ち溝蓋10の少なくとも四隅若しくは四隅の近傍に置かれる予定の位置に、各々前記切削面23、33と蓋10の下面との間に、接着剤(図示せず)を塗布するに必要な所定間隙を確保するための間隙スペーサ部材5、5、5、5を少なくとも乗せ置くように配置しておく。以下、これを間隙スペーサ部材配設工程ともいう。
この工程に用いる長尺仕切部材6、6、は溝蓋10の重みを受けて圧縮する有弾性部材を用いるのが好適であり、この例では合成樹脂製のスポンジを用いている。
これにより、被せられた溝蓋10が水平移動即ち位置ずれが防止される。以下この作業工程を溝蓋位置固定工程ともいう。
この場合、蓋用接着剤としてのモルタルの厚さ即ち盛り度合いは、被せられる溝蓋10の下面側に全面的に接触する量とするのが好適である。
尚、蓋用接着剤はモルタルに限らず適宜な接着剤を用いてもよい。
又、長尺仕切り部材6、6を用いることにより切削面23、33への蓋用の接着剤の全面塗布作業において、当該接着剤の溝内への流れ込みが手軽で容易に防止できるので、作業の迅速化を図ることができる。
2 溝側壁(左)
22 切削部位(左)
23 切削面(左)
3 溝側壁(右)
32 切削部位(右)
33 切削面(右)
4 切削円盤
41 切断部
5 間隙スペーサ部材
6 長尺仕切部材
7 凹部(溝側壁)
8 棒材(嵌合部材)
10 溝蓋
Claims (15)
- 円盤の側面にダイヤモンド細粉が施された切削円盤を用い、溝内幅よりも大径の回転する前記切削円盤を両溝側壁に掛け渡るように水平に維持させたまま垂直下方に押し下げながら当該両溝側壁の各々の内側を断面半月状に切削して行き、所望の深さ位置で一方の溝側壁の上部部分を水平に切り離すべく、当該一方の溝側壁の厚み方向に水平に切り込み、切り込んだ状態のままで当該溝側壁の延在方向に切断して行くことで、当該一方の溝側壁の上部部分を除去可能に切断することを特徴とするコンクリート製溝の溝上部構造の改修工法。
- 円盤の側面にダイヤモンド細粉が施された切削円盤を用い、溝内幅よりも大径の回転する前記切削円盤を両溝側壁に掛け渡るように水平に維持させたまま垂直下方に押し下げながら当該両溝側壁の各々の内側を断面半月状に切削して行き、所望の深さ位置で一方の溝側壁の上部部分を水平に切り離すべく、当該一方の溝側壁の厚み方向に水平に切り込み、切り込んだ状態のままで当該溝側壁の延在方向に切断した後、他方の溝側壁の上部部分も水平に切り離すべく、当該他方の溝側壁の厚み方向に水平に切り込み、切り込んだ状態のままで当該他方の溝側壁の延在方向に水平に切断して行くことで、溝の両溝側壁の上部部分を切除可能に切断することを特徴とするコンクリート製溝の溝上部構造の改修工法。
- 一方の溝側壁の延在方向に切断した後、前記切断終了位置において相対する他方の溝側壁の厚み方向に水平に切り込むことを特徴とする請求項2のコンクリート製溝の溝上部構造の改修工法。
- 他方の溝側壁の厚み方向に水平に切り込んで、当該他方の溝側壁の断面半月状の切削部位に向けて当該他方の溝側壁の延在方向に水平に切断して行くことを特徴とする請求項3のコンクリート製溝の溝上部構造の改修工法。
- 両溝側壁の断面半月状の切削部位において切削円盤を上方に引き上げて溝から外すことを特徴とする請求項4のコンクリート製溝の溝上部構造の改修工法。
- 切削円盤は外周縁にノコ刃を備えた円盤を用いることを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れかのコンクリート製溝の溝上部構造の改修工法。
- ダイヤモンド細粉が円盤の両側面に施された切削円盤を用いることを特徴とする請求項1乃至請求項6の何れかのコンクリート製溝の溝上部構造の改修工法。
- 請求項1乃至請求項7に記載の何れかの切削工法によって平面状に切削された両溝側壁の切削面上の、新たに被せられる溝蓋の少なくとも四隅の位置に、各々前記切削面と蓋の下面との所定間隙を確保する間隙スペーサ部材を配置して溝蓋を安定設置することを特徴とするコンクリート製溝の溝蓋設置工法。
- 両溝側壁の各切削面上の溝側の縁に沿って、前記接着面上に施される接着剤の溝内への流入を防止する長尺仕切部材を各々配置することを特徴とする請求項8に記載のコンクリート製溝の溝蓋設置工法。
- 長尺仕切部材は溝蓋の重みを受けて圧縮する有弾性部材であることを特徴とする請求項9に記載のコンクリート製溝の溝蓋設置工法。
- 有弾性部材はスポンジであることを特徴とする請求項10に記載のコンクリート製溝の溝蓋設置工法。
- 間隙スペーサ部材と長尺仕切部材との配置部分を除く切削面上に施される接着剤はモルタルであることを特徴とする請求項8乃至請求項11の何れかに記載のコンクリート製溝の溝蓋設置工法。
- 溝側壁の切削面と溝蓋の下面との両面に互いの開口部が合致する凹部を穿ち、前記溝蓋を切削面に被せた際に前記両凹部に上下側部分が収まる嵌合部材を介在させて溝蓋の水平移動を防止することを特徴とする請求項8乃至請求項12の何れかに記載のコンクリート製溝の溝蓋設置工法。
- 凹部は穿孔ドリル穴で、嵌合部材は前記穿孔ドリル穴に収まる棒材であることを特徴とする請求項13に記載のコンクリート製溝の溝蓋設置工法。
- 棒材は金属製棒材又は合成樹脂製棒材であることを特徴とする請求項14に記載のコンクリート製溝の溝蓋設置工法。
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