JP5513034B2 - 展開型着用物品 - Google Patents

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Description

本発明は、展開型おむつや展開型おむつカバーなどの展開型着用物品に関する。
展開型の使い捨ておむつは、通常、着用者の背側に沿わされる後部、腹側に沿わされる前部、該後部と前部との間で股下に位置する中間部を有する。この中間部を着用者の股下に沿わせて着用するとき、背側のサイドフラップを着用者の腹側に引き延ばして固定部材によりおむつ前部の外表面に固着する。これにより、おむつを腰周りで適度に締め付け、ずれ落ちないように固定することができる。上記固定部材としては、固着と剥離が自在に行える機械的な接合を可能とするファスニングテープが広く用いられている。前記ファスニングテープは、一般的に、面状のメカニカルファスナーを有し、例えばこれが基材シートと共におむつのフラップ部に取り付けられた構造を有する。このメカニカルファスナーとしては、繊維等との係合を可能とする微小な鉤型のフック状突起部や、きのこ状のもの等を多数有する面状ファスナー(雄材)が挙げられる。他方、腹側前部で上記面状ファスナー(雄材)を受ける部分は通常の不織布でもよいが、上記フックの効果的な掛かりを実現するよう、例えばループ状ないし毛羽立った表面繊維構造を有するランディングテープ(雌材)等が用いられる。前記の展開型の使い捨ておむつにおいては、液漏れ防止及び装着快適性の観点から、腰周り及び脚周り双方の装着フィット性の向上を追求したものが提案されている。
例えば、ファスニングテープを取り付ける背側のおむつ本体の側縁部に伸縮性シートを採用し、そのおむつ本体との固定点の位置を着用者の身丈方向においてずらすようにして、装着した際の密着性を確保しようとしたものがある(特許文献1)。これにより、伸縮性のサイドフラップの上下で伸縮する部分の長さが異なり、引張り力が調節されフィット性が良化するとされる。しかしこのおむつは、装着前における背側のおむつ本体の側縁部と前記サイドフラップとの非接合部分において身丈方向に隙間ができ、おむつ本体の側縁部で表面シートおよび裏面シートに浮きやめくれが生じやすい。また、前記サイドフラップとおむつ本体との接合部が複雑な構造となる。このため生産性に劣り、さらには前記サイドフラップの伸長の調節域の設計自由度が制限され、その伸長の程度をより効果的に設定するには難がある。
また、おむつ長手方向の一端部の両側にウエストバンド部とバンド止着部が設けられ前記ウエストバンド部に高弾性領域と低弾性領域とが形成されたサイドフラップを具備する使い捨ておむつが開示されている(特許文献2)。該ウエストバンドは、装着者の腸骨領域に当接する部分に形成された高弾性領域によって腹回りの締め付け圧を高め、それ以外の部分に形成された低弾性領域によって股下部側の締め付け圧を低くする。これによりずれ落ちを効果的に防止し装着感を向上させることを目標とする。
また、おむつのサイドフラップが長さ方向において外側と内側とに二分されており、外側寄りが易伸長性に、内側寄りが難伸長性に形成されていることにより脚周りの密着性を向上させ、モレを抑制するおむつが開示されている(特許文献3)。しかしこのおむつは、ファスニングテープをターゲットテープにまっすぐに止着する通常の止め方では脚周りがきつくなり跡つきなどの不具合が生じるとともに、ウエスト周りには隙間が空いてしまう。
特開2004−174210号公報 特開2006−102278号公報 特開2003−180745号公報
以上の点に鑑み、本発明は、伸縮性の側縁部に取り付けられたファスニングテープをまっすぐに引き延ばして接合相手部分に止着するだけで脚まわりと胴まわりとにかかる締め付け力の強弱のバランスを好適化し、装着者の体形に合わせた理想的なフィット性を実現することができる展開型着用物品の提供を課題とする。
本発明は、腹側前部、背側後部、及び該両部の間の股下中間部を有する展開型着用物品であって、該着用物品の前記腹側前部及び/又は背側後部は幅方向両側の側縁部を有し、前記腹側及び背側の少なくとも一方の側縁部には伸縮性が付与され、該一方の伸縮性側縁部の幅方向外方縁側にファスニングテープが取り付けられており、さらに前記伸縮性側縁部にはその着用時における身丈方向上方に偏倚して非伸縮性部が配置されている展開型着用物品により上記の課題を解決するものである。
本発明の展開型着用物品においては、装着時にファスニングテープを胴まわり方向にそのまままっすぐ引いて接合相手部分に止着するだけで、締め付け力を脚まわりと胴まわりとに適度に分配でき、通常、外形が直線的ではなく、大きく緩やかな丸みと起伏のある乳幼児等の体形に対して柔らかくかつ好適にフィットし理想的な装着状態を実現することができる。
本発明の好ましい実施形態(実施形態1)である非伸縮性部を有する使い捨ておむつを概ね着用したときの形状で模式的に示す斜視図である。 図1に示した展開型使い捨ておむつ(実施形態1)のサイドフラップ(領域II周辺)を伸長した状態で模式的に示した拡大平面図である。 図1に示した展開型使い捨ておむつの一部切欠展開平面図である。 図3のIV−IV線に沿った拡大断面図である。 本実施形態1のサイドフラップにおける非伸縮性部の変形例1をファスニングテープとともに模式的に示す拡大正面図である。 本実施形態1のサイドフラップにおける非伸縮性部の変形例2をファスニングテープとともに模式的に示す拡大正面図である。 本実施形態1のサイドフラップにおける非伸縮性部の変形例3をファスニングテープとともに模式的に示す拡大正面図である。 本実施形態1のサイドフラップにおける非伸縮性部の変形例4をファスニングテープとともに模式的に示す拡大正面図である。 本実施形態1のサイドフラップにおける非伸縮性部の変形例5をファスニングテープとともに模式的に示す拡大正面図である。 本実施形態1のサイドフラップにおける非伸縮性部の変形例6をファスニングテープとともに模式的に示す拡大正面図である。 本発明の別の好ましい実施形態(実施形態2)に係る非伸縮性部を有する使い捨ておむつを模式的に示す一部切欠展開平面図である。 本発明の別の好ましい実施形態(実施形態3)に係る非伸縮性部を有する使い捨ておむつを模式的に示す一部切欠展開平面図である。 図12のXIII−XIII線に沿った拡大断面図である。
以下、本発明の展開型着用物品について、その好ましい実施形態としての乳幼児用の展開型使い捨ておむつに基づき、図面を参照して説明する。
図1〜4に基づいて、本発明の一実施形態(実施形態1)の非伸縮性部17を有する展開型使い捨ておむつ全体、次いで本実施形態1の非伸縮性部17を有する側縁部(サイドフラップ)Srとファスニングテープ1について詳述する。さらに、図5〜10に基づき、実施形態1おける変形例を示し、図11〜13に基づき、実施形態2及び3についてそれぞれ説明する。
本発明においては、着用時に固定のためにファスニングテープをそのまままっすぐ、具体的には身幅方向fへ向け引張ることによって生じる引張り力が伝わって側縁部(サイドフラップ)Srへの引張り力の上下のバランスが好適化することを利用する。詳細は後述するが、側縁部Srにおいて着用時に身丈方向の上方に非伸縮性部17を偏倚して配置したので前記側縁部Srにおいては、前記引張り力の大きさが上方から下方に向け減少し好適な引張応力の分配がなされる。好ましくは、前記引張り力がおむつ本体に伝わる際に、おむつ本体が着用者の腰周りに当接する部分(上部)から脚周りに当接する部分(下部)に至る間において勾配をもって減少する形態であり、つまり側縁部Srの上方と下方とで強弱に傾斜的な関係があることが好ましい。ただし、必ずしも引張り力が規則的に減少する場合に限定されない。
本実施形態(第1実施形態)のおむつにおいて、伸縮性シート2からなる側縁部(サイドフラップ)Srは、おむつ10の後部R(着用者の背側)に左右一対で配されており、そのサイドフラップSrには、それぞれ非伸縮性部17をなす非伸縮性不織布が所定の範囲に配置されている。また、前記各サイドフラップSrは、それぞれその幅方向外方縁部にファスニングテープ1を有する。乳幼児等に着用させるときには、この後部Rを着用者の腰、背側に配し、さらにおむつ股下中央部Cが股間に沿うようわたし、前部Fを着用者の下腹部にあて装着する。次いで、固定のために、おむつ後部のサイドフラップSrを背中の方から腹側にわたし、この背側サイドフラップSrを腹側前部FのサイドフラップSf上に重ね合わせる。そして、ファスニングテープ1をランディングテープ(ファスナー受け部)6に押圧して、ファスニングテープ1に設けられた面状ファスナー12によりランディングテープ6の表面と接合させてメカニカルファスナーの作用で係着させる。おむつの使用後には、逆にファスニングテープ1をランディングテープ6から引き剥がし、後部のサイドフラップSrからおむつを展開して乳幼児等から脱がせる。
図3、4に示したように、本実施形態1に示した展開型使い捨ておむつ10は、液透過性の表面シート4(着用者の肌に当接する側)、液不透過性の裏面シート3(着用したときの外面側)及び両シート3,4間に介在された液保持性の吸収体5を具備する。おむつ全体の展開形状としては、図3に示すような実質的に縦長の砂時計形状、すなわち、その長手方向(Y方向)の両端部(腹側前部F,背側後部R)が幅広にされ、中間部Cが括れた形状とされている。
本実施形態1においては、表面シート4及び裏面シート3、両シートに介在された吸収体5、さらに表面シート4の上側で肌当接面側の幅方向(X方向)両側にサイドシート8が配設され非伸縮性の積層体を形成する。さらに前記非伸縮性の積層体に、弾性部材15、16等と合わせて組み立てた部分に、長手方向(Y方向)の腹側の一端に一対のサイドフラップSfをなす非伸縮性シート9が取り付けられている。このおむつ本体21の背側端に一対の伸縮性の背側サイドフラップSrをなす伸縮性シート2が配設され、そこにファスニングテープ1が取り付けられて乳幼児用おむつ10が形成されている。
図3に示すように、使い捨ておむつ10には、吸収体5における幅方向(図3のX方向であり、身幅方向ということがある。)の両側部に沿って長手方向(図3のY方向であり、側縁部についてみると着用時の身丈方向と一致する。)に延びるサイドシート8が表面シート4の上面(肌当接面)に形成されている。該サイドシート8は、一対の起立性防漏カフをなす糸状ないし細紐状の弾性部材15を備えた不織布からなる。各サイドシート8は、吸収体5の側縁近傍に対応する位置とレッグギャザー形成用の糸状ないし細紐状の弾性部材16との間において、おむつ長手方向(Y方向)にわたって表面シート4上に固定されている。前記の起立性の防漏カフをなす部分は表面シート4に固着されておらず、この防漏カフの自由端(内端)側は、おむつ展開状態において、弾性部材15のギャザー形成作用によっておむつ長手方向(Y方向)に沿って立体的に起立するようにされている。この立体ギャザーとなる防漏カフが起立して肌にしっかりと当接し、排泄物の外部への移行を遮断して横漏れを効果的に防止する。なお、図3のkは防漏カフの自由端縁位置、kはその基端位置を表しており、この位置kの外側方で表面シート4に固着されている。
図4は、図3のIV−IV線断面図である(ただし、弾性部材は図示していない。)。前記サイドフラップSrをなす伸縮性シート2は、その右端縁を表面シート4と裏面シート3との間に挟まれ接合されている。また前記サイドフラップSrの端縁においては、ファスニングテープ1が接合されている。
前記ファスニングテープ1は、基材シート11と、該基材シート11の内側面の一部に取り付けられた面状のメカニカルファスナー(面状ファスナー)12とから構成されている。前記ファスニングテープ1は、前記基材シート11が背側サイドフラップSrの裏面(肌側と反対側)に配されるようにして装着される。ファスニングテープ1は特に上記構造に限定されるものではなく、基材シート11上の面状ファスナー12が部分的にサイドフラップSrに重ねられ、前記基材シート11と前記面状ファスナー12とがサイドフラップSrを挟むように固着されてもよい。その他、基材シート11と面状ファスナー12に前記基材シート11の取付を補強する補強部材(図示せず)を加えたものであってもよい。各部材の接着方法は特に限定されず、通常のこの種のシート材等に用いられる接着剤によって接着することができる。
前記サイドフラップSrは、その裏面(肌当接側と反対側)のファスニングテープ1の右端Stからサイドフラップの伸縮性の起点となる伸縮性基線Qの間において非伸縮性部17を配置している。本実施形態における非伸縮性部17を含むサイドフラップSrとファスニングテープ1について、図2に基づきより詳述する。先に述べたとおり、ファスニングテープ1を配設した、伸縮性シート2からなるサイドフラップSrは、その上方に非伸縮性部17を偏倚して有する(図2参照)。
ここでいう上方とは、着用者の身丈方向にみて上方、つまり着用者の頭部の方向であり、側縁部(サイドフラップ)SrのY方向における中心線Sc(SからScまでの距離とScからSiまでの距離とが等しくなる位置の線)を基準として上方である。そして偏倚とは、単に所定の基線の一方に非伸縮性部17の全体があることのみならず、非伸縮性部17全体の面積のうち所定の基線(前記中心線Sc又は後記有効伸長領域Wの中心線g)よりも上方により多くの部分の面積が配されていることである。つまり、中心線Scを例にとっていえば、それより上方にそのすべての部分があることはもとより、非伸縮性部の一部が中心線Scより下方にあっても中心より上方にある部分の面積(A)がそれより下方にある部分の面積(A)より大きければよい(A>A)。例えば図2中の二点鎖線で示したところまで中心線Scを越えて下方の部分に延在する形状の非伸縮性部17aであってもよい。
また、前記非伸縮性部17がサイドフラップSrの有効伸長領域Wの上方であることが好ましい。ここで、「有効伸長領域」とは、ファスニングテープ1より生じる引張り力がサイドフラップSrに伝わり、該サイドフラップSrの伸縮性機能に直接作用する伸縮可能領域を意味する。本実施形態1のサイドフラップSrにおいて、単純な形状としてモデル化していえば、図2に示すとおり、ファスニングテープ1の外方端Stからサイドフラップの伸縮性の起点となる伸縮基線Qまでの身幅方向(X方向)において、ファスニングテープ1の身丈方向(Y方向)における上端gから下端gまでの長方形の領域として有効伸長領域Wが分画される。本実施形態において特に好ましくは、図示したもののように、ファスニングテープ1の上端gから上端gにかけての中心線g(gからgまでの距離とgからgまでの距離とが等しくなる位置の線。)を基準として上方に偏倚して非伸縮性部17を配置することである。なお、「非伸縮性部」とは前記サイドフラップSrにおける伸縮性をその周辺より低下あるいは喪失した部分のことをいう。
本実施形態において上記伸縮基線Qは、おむつの正中面切断線Pcと展開状態において平行である(図3参照)。ここでおむつの正中面切断線とは、着用者の正中面、つまり着用者の中心身丈方向線Pa(図1参照)と中心前後方向線Pbとがなす面がおむつを切断する線である。なお、本発明においては、上記伸縮基線Qが正中面切断線Pcと平行でなくてもよく、正中面切断線Pcに対して傾斜していたり、点在していていたり、あるいは点が線状に配設されているものでもよい。
本実施形態における前記非伸縮性部17は、おむつ本体の外側に位置する伸長していない自然状態のサイドフラップSrの裏面(肌側と反対側)において、非伸縮性の不織布が伸縮しにくいあるいは伸縮しない状態で固着され形成されている。前記非伸縮性部17の形成方法は特に制限されず、通常の非伸縮性の部材を接着剤やヒートシール加工等によって接着することにより形成したり、伸縮性材料よりなる前記サイドフラップSrに接着剤やヒートシール加工を施し所定の部分を非伸縮性に変質させたりしてもよい。
本実施形態1においては、図2に示すとおり、非伸縮性部17は、サイドフラップSrの特定の位置に配置された長方形部分であり、前記サイドフラップSrにおける有効伸長領域Wにかかり、他方、中心線Scないし中心線gを越えない範囲内において配置されている。この非伸縮性部17があることにより、サイドフラップSrはその部分で非伸縮性とされる一方、非伸縮性部17の両端外方に位置する幅t及びtの領域は伸縮自在な部分とされ、その長さ(t+t)が有効伸縮長となる。これに対し、中心線Scないし中心線gより下方においてはStからQにわたる幅t(=t+t+t)が有効伸縮長となる。このように、サイドフラップSrにおける有効伸縮長の相違(t>t+t)によって該サイドフラップSrの上方は下方よりも大きな伸縮力が作用する状態とされ、ファスイングテープ1を引いたときに上方において下方よりも大きい引張り力(引張応力)が生じることとなる。
本実施形態1のおむつ10においては上記構成としたことにより、装着時にファスニングテープ1をまっすぐ、着用者の脇腹からお臍の方に向けて身幅方向f、すなわち図3に示した展開状態のおむつにおいては幅方向(X方向)に引張って面状ファスナー12をランディングテープ6に止着するだけで、背側サイドフラップSrにはその上方端側でより強い引張り力f(図1参照)が作用し、着用者の身丈方向に対して適度に上方から下方に減衰して付加される。すなわち、着用者のレッグ側周囲よりもウェスト側周囲への締め付け力が増し、ウェスト部での隙間が開くことが抑制される。また、同時に背側サイドフラップSrの内方端側での引張り力fも完全に消失することはなく適度に作用し、過度になりがちなレッグ部での締め付け力が減少して適度なものとなり、おむつを外したときの赤ちゃんの脚への跡つきなどが生じにくくなる。
従来のおむつは、そのサイドフラップとして折角伸縮性の材料を適用しても、ファスニングテープを引っ張ったときの張力が一様であり、赤ちゃんの腰まわりと脚まわりに同時にフィットさせることができないことがある。具体的には、赤ちゃんのおなかの腹部のふくらみと、背中のくびれ部、おむつの部分がしっかりとフィットせずどこかに隙間ができてしまうことがあった。そのため、寝かせている間に脚まわりの隙間から尿や軟らかい便が漏れ出てしまうことさえある。これを改善しようとして母親が自分の判断でやや脚の方に下向きにファスニングテープを引きつけて止めようとする。これで丁度良い角度と強さでファスイングテープ1を引き込み止着されればよいが、丸みのある赤ちゃんの体に対してはなかなか巧くいくものではない。例えば、かえって脚まわりを締めすぎて腿の付け根をやや鬱血させてしまったり、逆に、腹まわりを強く締めた分だけ脚まわりが緩まり隙間ができ、結局股間から便や尿が漏れ出してしまったりする。
これに対し、本発明によれば、ファスニングテープ1を上述のように、そのまま、まっすぐに引張るとき、伸縮性のサイドフラップSrが、その伸び応力を上下に勾配を生じさせてバランスを取り、ほぼ理想的なバランスで脚まわりの締め付け具合と腰まわりの締め付け具合とを両立して実現することができる。
前記実施形態1においては、前記非伸縮性部17のX方向の幅を広げることにより、サイドフラップSrにおける引張り力をそれに応じて強くすることができる。また、前記非伸縮性部17の長手方向(Y方向)の位置及びその長さを変えることにより、サイドフラップSrにおける引張り力の強く及ぶ位置を変え、さらにおむつ本体における引張り力の強く及ぶ部分を変えることができる。このようにして、製造時に複雑な工程の追加や部材の大幅な変更等を伴わずに、前記非伸縮性部17の幅や位置及びその長さの変更により着用者の性別や年齢、乳幼児の月齢、ニーズ等に応じて引張り力を作用させる部分や力の配分を選択し適宜作り分けることができる。非伸縮性部17は、その上端がサイドフラップSrの上端S(図2参照)に必ずしも接する必要はなく、サイドフラップSrの中心線Scを基準として(好ましくはファスニングテープ1の上端線gから下端線gの中心線gを基準として)非伸縮性部17を上方に偏倚する範囲で、その目的に合わせて自由に設計することができる。
前記非伸縮性部17の形状は長方形に限らず引張り力を調節したい位置、大きさ、範囲により例えば三角形、正方形、多角形、半円形、かまぼこ型などのように変形させることができる。あるいは、複数の部分に分割して設けても良い。
非伸縮性部17の幅方向(X方向)最大幅(tmax)部分は有効伸長領域における引張り力が最大となることから、着用者の腰のくびれた部分に配されることが好ましい。着用者が乳幼児であるか大人であるかにより、また、その適応サイズにより最適な位置、大きさ、範囲を選択できる。乳幼児であればサイドフラップSrのより上部に小さい範囲で引っぱり力が強くなる形が適している。大人用であれば、有効伸長領域の中心線gに近い位置に大きな非伸縮性部17が配されることが適している。ただし非伸縮性部17を大きくしすぎないことにより、サイドフラップSrの伸長時に非伸縮性部17と伸縮性シート2との境界部分に引き攣れやしわを生じさせず好ましい。また、非伸縮性部17の幅方向最大幅(tmax)部分から非伸縮性部17の上端部および下端部にかけてまるみをつけた半円形やかまぼこ型あるいは角度をつけた三角形などの形にすることにより引き攣れやしわを抑えて見た目の印象や装着者の不快感を解消することができる(後述の変形例参照)。また、吸収体5のある部分では、ない部分に比較してその厚みにより引張り力が増強することから、吸収体5の背側端部の位置によっても非伸縮性部17の位置、大きさ、範囲を調節することが望ましい。すなわち、吸収体5の背側端部よりもおむつ着用時の身丈方向(Y方向)にみて上方に非伸縮性部17の幅方向最大幅(tmax)部分が配されることが望ましい。
このように、本発明は、非伸縮性部17を伸縮性サイドフラップSrに適宜必要な箇所に配置でき、これによって前記サイドフラップSrの有効伸長領域に適切な引張応力の強弱の設定を自在に行うことができるのである。
図5〜10は、前記実施形態1のサイドフラップSrにおける非伸縮性部17の変形例をファスニングテープ1とともに模式的に示す拡大正面図である。前記図5〜7において変形例1〜3として示す非伸縮性部17は、いずれも着用時の身丈方向に向け長手方向を持つが、各変形例でその平面視における形状を異にする。以下に各変形例について詳述する。
図5に示す変形例1においては、該非伸縮性部17はその上端側の幅よりも下端側の幅が広い形状である。具体的には、図5においては、前記非伸縮性部17は略L字状の形状であり、その下端側の幅(t=t41+t42)が幅方向最大幅(tmax)となり上端側の幅(t41)より広い。この差(t42)によってサイドフラップSrの引張応力に強弱が傾斜的に付与される。また、変形例2の図6においては、着用時の身丈方向(Y方向)の上方を頂点とし下方を底辺とする三角形の形状である。下端側の幅(t)を幅方向最大幅(tmax)とし、上方の頂点との間においてサイドフラップSrの引張応力に強弱が傾斜的に付与される。非伸縮性部17を変形例1及び2の形状とすることにより、例えば、サイドフラップSrの上端縁Sに比して有効伸長領域Wの中心線g付近により大きな引張り力が働くことから、おむつ本体においてはおむつ上端部よりも装着者の腰に当接される部分に局部的に強い引張り力が働き、脚周りに比して腰周りにおけるより高いフィット性が得られる。また、吸収体5の背側端部との関係でいえば、吸収体5の背側端部が有効伸長領域Wの中心線gよりもおむつ着用時の身丈方向(Y方向)にみて下方に位置している場合、吸収体背側端部の上方近傍において、吸収体がある部分以上の引張り力が働くことから、特にこの部分からのモレを防止する観点において効果的である。さらに図5の略L字状の形状では局所的に引張り力を増強するのに効果的であり、図6の三角形では非伸縮性部17が大きい場合の伸長時の引き攣れなどの見た目の印象を改善するのに効果的である。
図7及び図8に示す変形例3及び4においては、非伸縮性部17は上端が下端よりも幅広の形状である。具体的には、図7及び図8においては、前記図5及び6における非伸縮性部17をそれぞれ逆にした形状である。この場合、サイドフラップSrにおいて、中央線gより上端縁Sに向かって徐々に引張応力が傾斜的に強められる。これら変形例3及び4の非伸縮性部17の形状とすることにより、例えば、おむつ本体において、吸収体5がおむつ本体の背側後方縁21r付近まで迫っている形状である場合など背側後方縁21rからの液漏れを適切に防止することができる。
図9及び図10の示す変形例5及び6においては、非伸縮性部17はその上端から下端に至る長手方向の中間位置(t)が幅方向最大幅(tmax)であり、該非伸縮性部17の上部及び下部の幅(t41)から中間位置の幅(t=t41+t42)へ向かって引張応力が傾斜的に強められる。変形例5及び6の非伸縮性部17の形状とすることにより、最も引張り力を強めたい部分を中心にその上部及び下部にかけて連続的に幅を狭めることで、伸長時の引き攣れやしわを抑える効果がある。これにより見た目の印象やしわによる不快感を解消でき、特に大人用おむつなどの非伸縮性部17が大きい場合に適している。
上記変形例1〜6の効果を検証するため、上記サイドフラップSrをなす伸縮性シート2に配置される非伸縮性部17の幅tを変えたときの引張応力の変化を代表的な材料を用いて測定した。その結果を(表1)に示す。
(測定方法)
伸縮性のパネル材を幅70mm、長さ20mmにカットし、測定サンプルA、B及びCを作成した。測定サンプルAは非伸縮性化を施さず、測定サンプルBは幅方向中央に標準幅(7.5mm)の非伸縮性化を施し、測定サンプルCはその倍の幅の非伸縮性化を施した。これらを測定機械「テンシロンRTC−1150」(オリエンテック社製)(商品名)にて自然状態でチャック間の距離K0が50mmとなるよう幅方向両端部を把持し、引張速度300mm/min、戻り速度300mm/minで、伸長率100%の距離まで引張り、引張応力を測定した。表1では、各伸長率に相当する距離K1まで引張った時における各サンプルの引張応力を、測定サンプルAの引張応力を基準値100とした比率(INDEX)で示している。このときの伸長率とは次式で定義されるものとする。
伸長率(%)=〔(K1−K0)/K0〕×100
表1のとおり、非伸縮性化の幅に応じて引張応力比率も高められ、標準的な非伸縮性化(測定サンプルB)では約1割弱、標準の2倍の非伸縮性化(測定サンプルC)では約2〜3割程度の引張応力が高まることが分かる。
(表1)
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
測定サンプル 伸長率
20% 40% 60% 80% 100%
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
A 100 100 100 100 100
B 103 104 106 108 110
C 120 123 126 130 136
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図11は、本発明の別の実施形態(実施形態2)における乳幼児用の展開型使い捨ておむつ20の一部切欠展開平面図である。図11においては、弾性帯7を伸長した状態で示している。本実施形態2のおむつ20においては、おむつ本体21全体が砂時計形状に、とくに中間部Cにおいて緩やかにくびれのある全体において長手方向(Y方向)に長尺矩形基調の外形形状とされている。
本実施形態2においては、非伸縮性のサイドフラップSr,Sfが、表面シート4、裏面シート3、及びサイドシート8により、吸収体5の幅方向(X方向)外側に所定の範囲に大きく延在して形成されている。そして、背側サイドフラップSrにおいて弾性帯7(紐状弾性部材7a及び台紙となる繊維シート7bとで構成された複合弾性部材)がファスニングテープ1の基材シート11と部分的に重なる形態で裏面シート3と表面シート4の間に挟み込まれ配設されている。したがって、装着前の自然形状では、背側サイドフラップSrはやや縮んだ状態で適度なギャザーが生じている。また、装着の際にファスニングテープ11を引張るとその引張り力で前記弾性帯7が伸長する。
本実施形態2においても、前記実施形態1と同様に、前記背側サイドフラップSrには、その上方に長方形の非伸縮性部17が偏倚して配置される。ここでいう上方とは、前記実施形態1と同じである。ただし、側縁部Srの下縁Siは部材の切り替え部分ではなく、領域的ないし機能的に定められればよい。また本実施形態2における「有効伸長領域W」は機能的には区画される領域として実施形態1における定義と同様である。本実施形態2においては、図11に示すとおり、吸収体5の幅方向(X方向)外側方に延在するおむつ本体の一部である背側サイドフラップSrにおいて、弾性帯7の作用により画成される前記有効伸長領域Wの幅方向(X方向)であって、サイドフラップSrの中心線Scを基準として、好ましくはファスニングテープ1の上端線gから下端線gまでの中心線gを基準として、上方に偏倚して前記非伸縮性部17を配置する。本実施形態2において、背側サイドフラップSrの伸縮性を示す伸縮起点はとくに機能上から定められればよく、吸収体5の存在により伸縮性が制限されることも考慮され、図示したもののように前記正中面切断線Pcに平行な線状の伸縮基線Qであっても、それと異なる例えば図中Q’で示した局所的なものとしてみてもよい。前記非伸縮部は、背側サイドフラップの裏面シート3の外側(肌当接側と反対側)において弾性帯7が伸長していない状態で非伸縮性部17を接着剤等で固着することにより配置される。なお、本発明においては、前記非伸縮性部17の配置方法としては、上記の他、例えば背側サイドフラップの裏面シート3の外側(肌当接側と反対側)において前記弾性帯7が伸長していない状態でヒートシールにより表面シート4から裏面シート3までを固着することにより伸縮性を低下あるいは喪失させる方法であってもよい。
本実施形態2においては、上記の構成としたため装着時にファスニングテープ1をまっすぐに身幅方向に引いたときに背側後縁側(上端側)での引張り力が強く働き、本実施形態1で説明した場合と同様の胴まわりと脚まわりとの理想的な締め付け具合が同時に実現される。
図12は本発明の別の実施形態(実施形態3)における乳幼児用の展開型使い捨ておむつ30の一部切欠展開平面図であり、図13はそのXIII−XIII線断面の断面図である(ただし、弾性部材は図示していない。)。本実施形態3のおむつ30は、腹側前部21fから背側後部21rに至る長手方向(Y方向)に延びる非伸縮性中央部としての吸収性本体80が配され、これは吸収体5を挟み込むように表面シート4、裏面シート3及びサイドシート8とが積層して組み立てられている。本実施形態3においては、前記積層したシートの裏面シートのさらに外側(非肌当接面)に外装伸縮性不織布13が積層してあり、前記吸収性本体80の幅方向(X方向)両端より外方にその伸縮性不織布が延在してサイドフラップSr,Sfを形成している。そして、前記サイドフラップSrの全面が伸縮性不織布からなるものである。本実施形態3の前記サイドフラップSrには、その上方に非伸縮性部17が偏倚して配置される。ここでいう上方とは、前記実施形態1におけるのと同様である。また、実施形態3における「有効伸長領域W」は、機能的に区画される領域として前記実施形態1におけるのと同義である。本実施形態3において伸縮基線Qは、吸収性本体80の幅方向の側縁によって直線的なものとして形成される。本実施形態3においても、前記実施形態1、2で説明した場合と同様の胴まわりと脚まわりとの理想的な締め付け具合が実現される。
表面シート4、裏面シート3、及び吸収体5としては、通常の吸収性物品等において用いられている各種材料を用いることができる。ファスニングテープ1の基材シート11の形成材料としては、通常の使い捨ておむつ等において用いられている不織布又は合成樹脂製フィルム等の各種のテープ材料を用いることができ、特に、風合いや摘み易さの観点から、不織布を用いることが好ましい。ランディングテープ6の形成材料としては、使い捨ておむつ等において用いられているメカニカルファスナーのメス材となる不織布や、不織布又は編布を接合した合成樹脂製フィルム等が好ましく、特に、それ自身でメカニカルファスナーのメス材となる不織布が好ましい。面状のメカニカルファスナー(面状ファスナー)を形成する材料としては、例えば、通常この種の物品に用いるものを好適に使用することができる。非伸縮性部17の形成材料としては、前記基材シート11のようなやや剛性のあるものが好ましく、例えばスパンボンド不織布、スパンボンド−メルトブローン複合不織布(SM,SMS,SMMS等の略号で示される場合もある)などの伸縮性のない不織布がよい。
上記各実施形態においてはサイドフラップSrに伸縮性シート2、伸縮性の弾性帯7又は伸縮性不織布が用いられているが、この伸縮性シート、弾性帯又は不織布は、シートの最大伸長率が100%以上であり、シートないし帯を所定の方向に伸長率100%まで伸長させた後に収縮させたときの伸長回復率、すなわち100%伸長時の伸長回復率が、60%以上であるものが好ましい。このような伸長性を面内方向の少なくとも一方向に有すればよい。ここで伸長回復率は、以下の方法によって測定される。このときの伸長率とは次式で定義されるものとする。
伸長率(%)=〔(K2−K0)/K0〕×100
[伸長回復率の測定方法]
長さ50mm、幅25mmのシートのサンプル片を用意し、引っ張り試験機((株)オリエンテック社製「テンシロン」RTC−1150A〔商品名〕)を用いて、チャック間隔K0にサンプル片を固定し、300mm/分の速度で伸長率100%伸長時の長さK2(K2=K0×2)まで伸長させた後、引っ張り速度と同様の速度で引っ張り力を開放して、応力が0になったときのサンプル片の長さを伸長回復後の長さK1とする。この測定結果から次式により、伸長率100%伸長時の伸長回復率を算出する。
伸長率100%伸長時の伸長回復率(%)
=〔(K2−K1)/(K2−K0)〕×100 最大伸長率が100%以上である方向を複数有する場合は、そのうちのいずれか1方向のみにおいて上記最大伸長率及び伸長回復率を示すものも伸縮性シートに含まれる。
前記実施形態1に用いられるサイドフラップSrとなる伸縮性シート2又は前記実施形態3における外装伸縮性不織布13としては伸縮性不織布が挙げられ、例えば、弾性繊維層の両面に、同一の又は異なる、実質的に非弾性の非弾性繊維層が積層されているものがある。このとき弾性繊維層と、非弾性繊維層とは、弾性繊維層の構成繊維が繊維形態を保った状態で、繊維交点の熱融着によって全面で接合されていることが好ましい。この実施形態においては、弾性繊維層と、非弾性繊維層との界面及びその近傍において、弾性繊維層の構成繊維と、非弾性繊維層の構成繊維との交点が熱融着しており、実質的に全面で均一に接合されていることが好ましい。また、2つの非弾性繊維層のうちの少なくとも一方においては、その構成繊維の一部が弾性繊維層に入り込んだ状態、及び/又は、弾性繊維層の構成繊維の一部が少なくとも一方の非弾性繊維層に入り込んだ状態になっていることが好ましい。
弾性繊維層の構成繊維としては、例えば熱可塑性エラストマーやゴムなどを原料とする繊維を用いることができる。弾性繊維層は弾性を有する繊維の集合体であるが、伸縮弾性を損なわない限りにおいて非弾性繊維が含まれていてもよい。非弾性繊維層は、伸長性を有するが、実質的に非弾性のものである。ここでいう、伸長性は、構成繊維自体が伸長する場合と、構成繊維自体は伸長しなくても、繊維どうしの交点において熱融着していた両繊維どうしが離れたり、繊維どうしの熱融着等により複数本の繊維で形成された立体構造が構造的に変化したり、構成繊維がちぎれたりして、繊維層全体として伸長する場合のいずれであってもよい。非弾性繊維層を構成する繊維としては、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリエステル(PETやPBT)、ポリアミド等からなる繊維等が挙げられる。また、芯鞘型又はサイド・バイ・サイドの複合繊維、分割繊維、異形断面繊維、捲縮繊維、熱収縮繊維等を用いることもできる。
上記実施形態の伸縮性不織布は、その面内方向の少なくとも一方向に伸縮性を有するが、面内のすべての方向に伸縮性を有していてもよい。その場合には、方向によって伸縮性の程度が異なることは妨げられない。伸縮する方向に関し伸縮性の程度は伸長率100%伸長時の荷重が10〜500cN/25mmであることが好ましく、特に20〜100cN/25mmであることがより好ましい。また伸長率100%に伸長した状態から収縮させたときの残留歪みが15%以下であることが好ましく、10%以下であることがより好ましい。
また、伸縮性シートとして特開2007−138374号公報に記載の内容を参照することができ、その製造方法については特開2007−84966号公報、特開2007−22066号公報などを参考にしてもよい。
本実施形態3に用いられる伸縮性不織布についても前記同様のものが挙げられる。
本実施形態2に用いられるサイドフラップSrとなる伸縮性の弾性帯7としては、基材シート上に糸状又は帯状の弾性体が伸長状態で貼着されてなる伸縮性部材であって、該基材シート上に該弾性体を接着部及び非接着部を有するように貼着してある。弾性体としては、各種エラストマー樹脂が用いられる。また、弾性帯の製造方法については特開2000−26015号公報などを参考にしてもよい。
本発明に用いられるファスニングテープ1は、前述した実施形態に限定されることなく、適宜変更が可能である。例えば、メカニカルファスナー(面状ファスナー)はメス材でもよい。その場合には、例えば、使い捨ておむつの腹側部の非肌当接面側に、対となるメカニカルファスナーのオス材をランディングテープとして設ければよい。またファスニングテープ1は、使い捨ておむつの腹側部の両側縁部に配されていてもよい。例えば本実施形態1においてランディングテープ6は、腹側前部Fのおむつ外側表面、つまり非肌当接面側の面に貼り付けられており、横長矩形で、その長辺がおむつ幅方向(X方向)とほぼ一致している(図1参照)。ランディングテープ6はファスニングテープ1が止着されることで、使い捨ておむつの装着形態を形成できるようになっているが、使い捨ておむつの非肌当接面側の面が、オス材のメカニカルファスナー12に止着可能なシートから形成されている場合には、ランディングテープ6は必ずしも必要ない。また、本発明のファスニングテープ1は上記実施形態に限定されるものではなく、要求される性能や形態に応じて、各実施形態の利点を活かして適宜選択することができる。
本発明の展開型着用物品は上記実施形態のような乳幼児用使い捨ておむつに限らず、大人用のおむつであってもよい。また本発明は、尿とりパッド等の吸収パッドと組み合わせて用いる展開型おむつカバーであってもよく、この場合、吸収パッドに配設された吸収体を、上記展開型おむつに係る各実施形態の吸収体5としてみることができる。具体的には、吸収パッドの吸収体がおむつカバーの腹側前部Fから背側後部Rに股下中間部Cを介して配置されるよう吸収パッドとおむつカバーを組み合わせて装着する。このとき、おむつカバーの伸縮性側縁部に取り付けられたファスニングテープ1が上記各実施形態において示したのと同様の機能を果たし、装着者の体形に合わせた理想的なフィット性を実現することができる。
1 ファスニングテープ
2 伸縮性シート
3 裏面シート
4 表面シート
5 吸収体
7 弾性帯
8 サイドシート
9 非伸縮性シート
10、20、30 展開型の使い捨ておむつ
13 外装伸縮性不織布
15 立体ギャザー形成用の弾性部材
16 レッグギャザー形成用の弾性部材
17 非伸縮性部
21 おむつ本体
80 吸収性本体

Claims (2)

  1. 肌当接面側の表面シート、非肌当接面側の裏面シート、及び両シート間の吸収体を具備し、腹側前部、背側後部、及び該両部の間の股下中間部を有する展開型着用物品であって、
    前記展開型着用物品の前記腹側前部及び/又は背側後部は前記股下中間部よりも幅方向両側外方に延出する側縁部を有し、前記腹側及び背側の少なくとも一方の側縁部には弾性帯が取り付けられて伸縮性が付与され、該弾性帯の最大伸長率が100%以上であり、100%伸長時の伸長回復率が60%以上であり、
    前記一方の伸縮性側縁部の幅方向外方縁側にファスニングテープが取り付けられ、該ファスニングテープは、基材シートと該基材シートの内側面に取り付けられた面状のメカニカルファスナーとから構成され、前記基材シートが前記側縁部の非肌当接面側に配されており、
    前記ファスイングテープの基材シートが配された面と同じ面である、前記側縁部の非肌当接面側には、前記ファスニングテープ端部から前記側縁部の伸縮性の起点となる伸縮性基線の間において、スパンボンド不織布、スパンボンド−メルトブローン複合不織布で伸縮性のない不織布からなる非伸縮性部が固着されており、前記非伸縮性部は、長方形、三角形、多角形、半円形及びかまぼこ型形状のいずれかの形状を有しており、
    前記非伸縮性部は、前記ファスニングテープ端部から前記側縁部の伸縮性の起点となる伸縮性基線の間であって、着用時の身丈方向にみて前記ファスニングテープの上端線と下端線とで区画される前記側縁部の有効伸長領域において、身丈方向上方に偏倚して配置され、前記ファスイングテープを幅方向に引くと前記側縁部の上方において下方よりも大きい引張り力が生じる展開型着用物品。
  2. 前記非伸縮性部が着用時の身丈方向に向け長手方向を持つ形状にされ、かつ該非伸縮性部の形状が下記(i)〜(iii)のいずれかである請求項記載の展開型着用物品。
    (i)前記非伸縮性部の上端が下端よりも幅広である。
    (ii)前記非伸縮性部の下端が上端よりも幅広である。
    (iii)前記非伸縮性部の上端から下端に到る長手方向の中間位置が最も幅広である。
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