JP5405933B2 - 吸収性物品 - Google Patents

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Description

本発明は伸縮機能と連動して動的に変化する図柄を有する着用物品に関する。
乳幼児用の使い捨ておむつ等の外表面に動物やキャラクター等の図柄をプリントしてあるものが多く見られる。これは子供にかわいいおむつを穿かせたいという需要者の要望を満足し、とりわけ、月齢の上がった幼児においては自分の気に入ったキャラクターのあるおむつを欲しがるため、やはり需要者の要求に合致する。他方、使い捨ておむつ等は機能性の物品であって、近年その基本性能である吸収保持性はもとより、極めて高い防漏性や穿き心地、さらには快適性までもが求められるようになってきている。かかるおむつ等の機能と上述したデザイン的特徴とを互いに作用し合うようなものはこれまであまりなく、最近プリント柄をおむつにおける伸縮性のサイドフラップに施し柄の伸び縮みを見せるものが提案された(特許文献1参照)。
特開2005−111175号公報
本発明は、着用物品の伸縮性部と非伸縮性部とを有する伸縮性領域の機能に即応して図柄が施され、これを着脱するとき等の伸縮に応じて前記図柄が効果的かつ動的に変化する着用物品の提供を課題とする。
本発明は、着用時の形状でウエスト開口部と一対のレッグ開口部とを構成する着用物品であって、該着用物品内において伸縮性部と非伸縮性部とを有する伸縮性領域に動的図柄が施されており、該図柄が前記伸縮性部と非伸縮性部とに跨って配置されている着用物品を提供するものである。
本発明の着用物品においては、伸縮性領域に配置された図柄の一部がその機能に即応して施されこれを着脱するとき等の伸縮に応じて前記図柄が効果的かつ動的に変化する。特に着用時に起伏のある乳幼児等の体形に対して柔らかくかつ好適にフィットし理想的な装着状態を可能とする機能と連動して、幼児の興味をそそる又は知育に効果のある図柄の動的変化を実現しうる作用効果を奏する。
本発明の好ましい実施形態(実施形態1)である動的に変化する図形を有する使い捨ておむつを概ね着用したときの形状で模式的に示す斜視図である。 図1に示した使い捨ておむつの一部切欠展開平面図である。 図2のIII−III線に沿った拡大断面図である。 本実施形態1のサイドフラップにおける図柄の動的変化を模式的に示す拡大正面図である。 本実施形態1のサイドフラップにおける図柄の動的変化の変形例を模式的に示す拡大正面図である。 本実施形態1のサイドフラップにおける図柄の動的変化の別の変形例を模式的に示す拡大正面図である。 本実施形態1のサイドフラップにおける図柄の動的変化のまた別の変形例を模式的に示す拡大正面図である。 本実施形態1のサイドフラップにおける図柄の動的変化の変形例を模式的に示す拡大正面図である。 本実施形態1のサイドフラップにおける図柄の動的変化の変形例を模式的に示す拡大正面図である。 本発明の別の好ましい実施形態(実施形態2)に係る動的に変化する図形を有する使い捨ておむつを模式的に示す一部切欠展開平面図である。 本発明の別の好ましい実施形態(実施形態3)に係る動的に変化する図形を有する使い捨ておむつを模式的に示す一部切欠展開平面図である。 図11のXII−XII線に沿った拡大断面図である。
図1〜3に基づいて、本発明の一実施形態(実施形態1)の動的に変化する図形50を有する展開型使い捨ておむつについて詳述する。
本実施形態のおむつは、着用時の形状でウエスト開口部と一対のレッグ開口部とを構成する。伸縮性シート2からなるサイドフラップSrは、おむつ10において本体21の後身ごろR(着用者の背側)に連続して左右一対で配されており、そのサイドフラップSrには、それぞれ非伸縮化処理を施された非伸縮性部17が所定の範囲に配置されている。前記各サイドフラップSrは、それぞれその幅方向外方縁部にファスニングテープ1を有する。乳幼児等に着用させるときには、この後身ごろRを着用者の背側に配し、さらにおむつ股下中央部Cが股間に沿うようわたし、前身ごろFを着用者の下腹部にあて装着する。次いで、固定のために、おむつ後部のサイドフラップSrを背中の方から腹側にわたし、この背側サイドフラップSrを非伸縮性シート9からなるサイドフラップSf上に重ね合わせる。ファスニングテープ1をランディングテープ(ファスナー受け部)6に押圧して、ファスニングテープ1に設けられた面状ファスナー12によりランディングテープ6の表面と接合させてメカニカルファスナーの作用で係着させる。おむつの使用後には、逆にファスニングテープ1をランディングテープ6から引き剥がし、後身ごろに連続するサイドフラップSrからおむつを展開して乳幼児等から脱がせる。
本実施形態においては、非伸縮性部17とそれ以外の伸縮性部(図1に示したものでは伸縮性部材2の非伸縮性部17とファスニングテープ1以外の部分)22とを有する上記伸縮性領域(伸縮性部材2と一致する領域)であるサイドフラップSrに図柄50が施されている。該図柄50は、その一部を非伸縮性部17に描かれた図柄非伸縮部51と、その他の部分の伸縮性部22においてサイドフラップSr上に描かれた図柄伸縮部52とからなる。このように図柄50を伸縮性部と非伸縮性部とを跨るように配置することで、おむつの着脱時に、サイドフラップSrに描かれた図柄50の図柄伸縮部52が伸縮して動的に変化する。他方、非伸縮性である図柄非伸縮部51は変化をしない。つまり一つのまとまった図柄中で伸縮する部位としない部位が存在し、その図柄50に単に全体が伸び縮みする単調な変化とは異なる特有な変化を生じることとなる。この変化の利用例は後述するが、これはあたかも図柄のモチーフが躍動的に動くような、多様な変化を演出することが可能となる。乳幼児は目立った動きをするものに対し特に興味を示すが、本実施形態によればそのような乳幼児の興味をひきつけ、おむつを替えるときの操作を容易なものとする。さらに、おむつ交換時の母親などの視覚的にもまた楽しさを演出する。
上記効果に加え、詳細な構造は後述するが、サイドフラップSrにおいて着用時における身丈方向の上方に非伸縮性部17を偏倚して配置したことにより、前記サイドフラップSrの前記引張り力の大きさが上方から下方に向け減少し好適な引張応力の分配がなされる。これにより、脚まわりの締め付け具合と腰まわりの締め付け具合とがバランスよく両立させることができる。
図2に示したように、本実施形態1に示した展開型使い捨ておむつ10は、液透過性の表面シート4(着用者の肌に当接する側)、液不透過性の裏面シート3(着用したときの外面側)及び両シート3,4間に介在された液保持性の吸収体5を具備する。おむつ全体の展開形状としては、実質的に縦長の砂時計形状、すなわち、その長手方向(Y方向)の両端部(前身ごろF側,後身ごろR側)が幅広にされ、中間部Cが括れた形状とされている。
本実施形態1においては、表面シート4及び裏面シート3、両シートに介在された吸収体5、さらに表面シート4の上側で肌当接面側の幅方向(X方向)両側にサイドシート8が配設され非伸縮性の積層体を形成する。さらに前記非伸縮性の積層体に、弾性部材15、16等と合わせて組み立てた部分に、長手方向(Y方向)の腹側の一端に一対の前記非伸縮性サイドフラップSfをなす非伸縮性シート9が取り付けられている。このおむつ本体21の背側端に一対の背側サイドフラップSrをなす伸縮性シート2が配設され、そこにファスニングテープ1が取り付けられて乳幼児用おむつ10が形成されている。
図2に示すように、使い捨ておむつ10には、吸収体5における幅方向(図2のX方向であり、身幅方向ということがある。)の両側部に沿って長手方向(図2のY方向であり、側縁部についてみると着用時の身丈方向と一致する。)に延びるサイドシート8が表面シート4の上面(肌当接面)に形成されている。該サイドシート8は、一対の起立性防漏カフをなす糸状ないし細紐状の弾性部材15を備えた不織布からなる。各サイドシート8は、吸収体5の側縁近傍に対応する位置とレッグギャザー形成用の糸状ないし細紐状の弾性部材16との間において、おむつ長手方向(Y方向)にわたって表面シート4上に固定されている。前記の起立性の防漏カフをなす部分は表面シート4に固着されておらず、この防漏カフの自由端(内端)側は、おむつ展開状態において、弾性部材15のギャザー形成作用によっておむつ長手方向(Y方向)に沿って立体的に起立するようにされている。この立体ギャザーとなる防漏カフが起立して肌にしっかりと当接し、排泄物の外部への移行を遮断して横漏れを効果的に防止する。なお、図2のkは防漏カフの自由端縁位置、kはその基端位置を表しており、この位置kの外側方で表面シート4に固着されている。この防漏カフがなす伸縮性の領域に動的に変化する図柄を施してもよい。
図3は、図2のIII−III線断面図である(ただし、弾性部材は図示していない。)。前記サイドフラップSrをなす伸縮性シート2は、その右端縁を表面シート4と裏面シート3との間に挟まれ接合されている。また前記サイドフラップSrの端縁においては、ファスニングテープ1が接合されている。
前記ファスニングテープ1は、基材シート11と、該基材シート11の内側面の一部に取り付けられた面状のメカニカルファスナー(面状ファスナー)12の内側面にあるオス材のメカニカルファスナー12iとから構成されている。前記ファスニングテープ1は、前記基材シート11が背側サイドフラップSrの裏面(肌側と反対側)に背側サイドフラップSrの外端縁Seを跨ぎ越すように配され装着される。ファスニングテープ1は特に上記構造に限定されるものではなく、基材シート11上の面状ファスナー12が部分的にサイドフラップSrに重ねられ、前記基材シート11と前記面状ファスナー12とがサイドフラップSrを挟むように固着されてもよい。その他、基材シート11と面状ファスナー12に前記基材シート11の取付を補強する補強部材(図示せず)を加えたものであってもよい。各部材の接着方法は特に限定されず、通常のこの種のシート材等に用いられる接着剤によって接着することができる。
図4〜9は、前記実施形態1のサイドフラップSrにおける図柄の動的変化を変形例を含め模式的に示す拡大正面図である。図中、左側が着用前B(伸縮性部材の伸縮前)であり、右側が着用後D(伸縮性部材の伸縮後)である。網点で示されているのが図柄伸縮部52であり、それ以外の図柄は図柄非伸縮部51である。また、図柄非伸縮部51を含む破線で示した領域が非伸縮部17である。サイドフラップの中心線Sc及び有効伸縮領域の中心線Gと図柄伸縮部52及び図柄非伸縮部51の関係は後述する。本実施形態において、着用時Dにおいては矢印mの方向にファスニングテープ1を引き伸ばし着用する。上記着用時は非伸縮部の身幅方向の範囲51a部分は非伸縮性のため図柄の変化はしない。以下に各変形例を含め詳述するが図柄についてはこれらに限定されるものではなく、また発明の特徴を示すことを考慮して模式的に幾分誇張して示した部分もあり、伸縮する寸法等において実際の変化が必ずしも図示したものと一致しなくてもよい。
図4に示す図柄50においては「うさぎ」をモチーフにしている。図柄伸縮部52は脚部分であり、上半身が図柄非伸縮部51である。着用前Bの伸縮をしていないサイドフラップSrに描かれた図柄50のうさぎは脚が揃えられ、まるでその場で止まっているかのように見える。ところが、このような構成で描いた図柄50はおむつを着用するにあたり、腹側中心方向にファスニングテープ1を引き伸ばしていくと伸縮性部に描かれた図柄伸縮部52(図4では脚)は矢印mの方向への伸縮に従い徐々に変化をはじめる。このとき、うさぎの左脚の踵は伸縮基線Q側に伸縮し、他方、右脚つま先はファスニングテープ1側に伸縮する。ファスニングテープ1がランディングテープ6に押圧され身体に装着された時、つまり着用後Dの図柄50におけるうさぎの脚は前後に開かれ、あたかも、うさぎが歩行中のように見え、図柄に躍動感を演出することができる。なお、図4及びそれ以降の図面では非伸縮性部17を部材の積層順序に関わらず破線で示した。
図5に示す変形例においては「ボールとねこ」をモチーフにしている。図柄伸縮部52はボールであり、ねこが図柄非伸縮部51である。着用前Bの伸縮をしていないサイドフラップSrに描かれた図柄50のボールはしぼんだ形状(楕円形)であり、ねこは今にもボールから落ちそうである。このような構成で描いた図柄50はおむつを着用するにあたり、上記のようにファスニングテープ1を引き伸ばしていくと伸縮性部に描かれた図柄伸縮部52(図5ではボール)は矢印mの方向への伸縮に従い徐々に変化をはじめ、あたかもボールに空気が入り膨らんでいくようになる。着用後Dでは、ねこが円形のボールの上に安定して乗って遊ぶ図柄となり、図柄に楽しさを演出することができる。
図6に示す変形例においては「傘とうさぎ」をモチーフにしている。図柄伸縮部52は傘であり、うさぎが図柄非伸縮部51である。着用前Bの伸縮をしていないサイドフラップSrに描かれた図柄50のうさぎの傘は閉じられているように見える。このような構成で描いた図柄50はおむつを着用するにあたり、上記のようにファスニングテープ1を引き伸ばしていくと伸縮性部に描かれた図柄伸縮部52(図6では傘)は矢印mの方向への伸縮に従い徐々に変化をはじめ、徐々に傘の親骨は開き、うさぎの上方を覆っていくようになる。着用後Dのうさぎの傘は大きく開かれ、うさぎが傘をさして雨をしのいでいるような図柄となり、ストーリーを持った図柄を演出することができる。
図7に示す変形例においては「花」をモチーフにしている。図柄伸縮部52は花弁であり、茎、葉が図柄非伸縮部51である。着用前Bの伸縮をしていないサイドフラップSrに描かれた図柄50の花弁は閉じられ、咲く前の蕾ようにも見える。このような構成で描いた図柄50はおむつを着用するにあたり、上記のようにファスニングテープ1を引き伸ばしていくと伸縮性部に描かれた図柄伸縮部52(図7では花弁)は矢印mの方向への伸縮に従い徐々に変化をはじめ、徐々に花弁が開いていくようになる。着用後Dの花弁は開花し、大輪の花を咲かせたような図柄となり、図柄に華やかさを演出することができる。
図8に示す変形例においては「蝶と花」をモチーフにしている。図柄伸縮部52は花弁と蝶の羽であり、図柄における蝶の羽以外の部分が図柄非伸縮部51である。着用前Bの伸縮をしていないサイドフラップSrに描かれた図柄50の花弁と蝶の羽は閉じられており、蝶は開花を待っているように見える。このような構成で描いた図柄50はおむつを着用するにあたり、上記のようにファスニングテープ1を引き伸ばしていくと伸縮性部に描かれた図柄伸縮部52(図8では花弁と蝶の羽)は矢印mの方向への伸縮に従い徐々に変化をはじめ、徐々に花弁は開き、蝶の羽もひろがっていくようになる。着用後Dの花弁は開花し、蝶の羽は大きく開かれ、あたかも開花した花から蝶が羽ばたいているような図柄となり、蝶の喜びが伝わってきそうな図柄を演出することができる。
図9に示す変形例においては「ボールと子供」をモチーフにしている。図柄伸縮部52はボールであり、子供が図柄非伸縮部51である。着用前Bの伸縮をしていないサイドフラップSrに描かれた図柄50のボールは子供の近くにあり、かつ、しぼんでいるように見える。このような構成で描いた図柄50はおむつを着用するにあたり、上記のようにファスニングテープ1を引き伸ばしていくと伸縮性部に描かれた図柄伸縮部52(図9ではボール)は矢印mの方向への伸縮に従い徐々に変化をはじめ、徐々にボールは膨らみ、かつ、子供のそばから離れていくようになる。着用後Dのボールは子供から離れ、あたかも子供がボールをこちらに向かって転がしたように見え、手品のような驚きを演出できる図柄となる。
本実施形態における図柄50の大きさは特に限定されず、モチーフにあわせ適宜設定されるのが好ましい。なお、上述の良好な装着状態をサイドフラップSrに発現させ、その機能を考慮しつつ着用後Dの図柄50のモチーフに動的な変化を好適に演出しようとしたとき、乳幼児用展開型おむつに施される図柄伸縮部52の変化率は110〜150%が好ましく、120〜140%であることがさらに好ましい。ここで述べる「変化率」とは着用前Bでの図柄伸縮部52の伸縮方向(矢印m)の幅hと、着用後Dにおける図柄伸縮部52の伸縮方向の幅hとの割合を示す。つまり(h/h)×100=変化率となる。また、同様におむつ交換時等に赤ちゃんの興味を惹き落ち着かせる効果や知育等の効果を発現する点で好ましくは、図柄非伸縮部51と図柄伸縮部52との幅の比率((h/h)を50〜150%とすることが好ましく、70〜120%とすることがさらに好ましい。なお、図柄非伸縮部51及び図柄伸縮部52が1つの図柄50内に複数ある場合には伸縮方向(矢印m)に存在する着用前Bにおける図柄伸縮部52の伸縮方向の総計を幅hとし、着用後Dにおける図柄伸縮部52の伸縮方向の総計を幅hとする。例えば、図8においては花弁と蝶の羽とで2つの図柄伸縮部52が存在している。着用前Bにおける花弁の伸縮方向の幅h11と着用前Bにおける蝶の羽の伸縮方向の幅h12の総計(h11+h12)がhとなる。また、着用後Dにおける花弁の伸縮方向の幅h21と着用後Dにおける蝶の羽の伸縮方向の幅h22の総計(h21+h22)がhとなる。図柄非伸縮部51が複数存在する場合も上記と同じ方法で図柄非伸縮部51の幅hを求めることができる。
本実施形態において図柄50はサイドフラップSrに施されているが、上記のような図柄50の視覚効果は伸縮性を有するどのような場所に設けることができる。例えば本実施形態において図示してはいないが上述のとおり防漏カフに設けたり、パンツ型おむつのレッグギャザーやウエストギャザー部に設けてもよい。その場合、着用前Bと着用後Dで伸縮の差がある部位が好ましい。そのようにすることでパンツ型おむつの装着者である幼児が伸縮操作に興味を持つことにより、自分でパンツ型おむつを脱いだり穿いたりすることを促すことができ、パンツトレーニングの一環としての作用を奏する。また、図柄の構成も複数の図柄伸縮部52と複数の図柄非伸縮部51とを組み合わせて1つの図柄50としてもよい。
図2及び図3に戻っておむつの構造的な特徴についてさらに説明する。前記サイドフラップSrは、その裏面(肌当接側と反対側)のファスニングテープ1の右端Stからサイドフラップの伸縮性の起点となる伸縮性基線Qの間において非伸縮性部17を配置している。先に述べたとおり、ファスニングテープ1を配設した、伸縮性シート2からなるサイドフラップSrは、その上方に非伸縮性部17を偏倚して有する(図2参照)。ここでいう上方とは、着用者の身丈方向にみて上方、つまり着用者の頭部の方向であり、側縁部(サイドフラップ)SrのY方向における中心線Sc(SからScまでの距離とScからSiまでの距離とが等しくなる位置の線)を基準として上方である。そして偏倚とは、単に所定の基線の上方に非伸縮性部17の全体があることのみならず、非伸縮性部17全体の面積のうち所定の基線(前記中心線Sc又は後記有効伸長領域Wの中心線G)よりも上方により多くの部分の面積が配されていることである。つまり、中心線Scを例にとっていえば、それより上方にそのすべての部分があることはもとより、非伸縮性部の一部が中心線Scより下方にあっても中心より上方にある部分の面積(A)がそれより下方にある部分の面積(A)より大きければよい(A>A)。
また、前記非伸縮性部17がサイドフラップSrの有効伸長領域Wの上方に偏奇していることが好ましい。ここで、「有効伸長領域」とは、ファスニングテープ1より生じる引張り力がサイドフラップSrに伝わり、該サイドフラップSrの伸縮性機能に直接作用する伸縮可能領域を意味する。本実施形態1のサイドフラップSrにおいて、単純な形状としてモデル化していえば、図2に示すとおり、ファスニングテープ1の外方端Stからサイドフラップの伸縮性の起点となる伸縮基線Qまでの身幅方向(X方向)において、ファスニングテープ1の身丈方向(Y方向)における上端仮想延長線gから下端仮想延長線gまでの長方形の領域として有効伸長領域Wが分画される。本実施形態において特に好ましくは、図示したもののように、ファスニングテープ1の上端仮想延長線gから下端仮想延長線gにかけての中心線G(gからGまでの距離とGからgまでの距離とが等しくなる位置の線。)を基準として上方に偏倚して非伸縮性部17を配置することである。なお、「非伸縮性部」とは前記サイドフラップSrにおける伸縮性をその周辺より低下あるいは喪失した部分のことをいう。
本実施形態において上記伸縮基線Qは、おむつの正中面切断線Pcと展開状態において平行である(図2参照)。ここでおむつの正中面切断線とは、本実施形態においておむつは左右対称でありその中心線である。なお、本発明においては、上記伸縮基線Qが正中面切断線Pcと平行でなくてもよく、正中面切断線Pcに対して傾斜していたり、点在していていたり、あるいは点が線状に配設されているものでもよい。
本実施形態における非伸縮性部17は、非伸縮性の不織布が伸縮性部材(複合部材を含む)で構成される伸縮性シート2からなるサイドフラップSrに配され、その部分で非伸縮化処理が施されてなる。つまり、非伸縮性部は非伸縮性の不織布等が伸縮しにくい、あるいは伸縮しない状態で固着されている。非伸縮化のための処理方法は特に制限されず、通常の非伸縮性の部材を接着剤やヒートシール処理等によって接着することにより形成したり、伸縮性材料よりなる前記サイドフラップSrに接着剤やヒートシール加工を施し所定の部分を非伸縮性に変質させたりしてもよい。
本実施形態1においては、図2に示すとおり、非伸縮性部17は、サイドフラップSrの特定の位置に配置された略長方形部分であり、前記サイドフラップSrにおける有効伸長領域Wにかかり、他方、中心線Scないし中心線Gを越えない範囲内において配置されている。この非伸縮性部17があることにより、サイドフラップSrはその部分で非伸縮性とされる一方、非伸縮性部17の両端外方に位置する幅t及びtの領域(図3参照)は伸縮自在な部分とされ、その長さ(t+t)が有効伸縮長となる。これに対し、中心線Scないし中心線Gより下方においてはStからQにわたる幅t(=t+t+t)が有効伸縮長となる。このように、サイドフラップSrにおける有効伸縮長の相違(t>t+t)によって該サイドフラップSrの上方は下方よりも大きな伸縮力が作用する状態とされ、ファスイングテープ1を引いたときに上方において下方よりも大きい引張り力(引張応力)が生じることとなる。
本実施形態1のおむつ10においては上記構成としたことにより、装着時にファスニングテープ1をまっすぐ、着用者の脇腹からお臍の方に向けて身幅方向f(図1参照)、すなわち図2に示した展開状態のおむつにおいては幅方向(X方向)に引張って面状ファスナー12をランディングテープ6に止着するだけで、背側サイドフラップSrにはその上方端側でより強い引張り力f(図1参照)が作用し、着用者の身丈方向に対して適度に上方から下方に減衰して付加される。すなわち、着用者のレッグ側周囲よりもウエスト側周囲への締め付け力が増し、ウエスト部での隙間が開くことが抑制される。また、同時に背側サイドフラップSrの内方端側での引張り力fも完全に消失することはなく適度に作用し、過度になりがちなレッグ部での締め付け力が減少して適度なものとなり、おむつを外したときの赤ちゃんの脚への跡つきなどが生じにくくなる。なお、本実施形態における非伸縮性シート9からなるサイドフラップSfを伸縮性シート2で構成して伸縮性を有するものとしてもよい。赤ちゃんの肌に当接するサイドフラップSfに伸縮性を付与することにより脚周り及び胴回りへのフィット性を向上させ、上記赤ちゃんの脚への跡つきなどが更に生じにくくなる。
本実施形態においては、上記のように伸縮性のサイドフラップSrに非伸縮性部17を好適に配設し、その非伸縮性部とこれと隣接する伸縮性部とに跨って図柄50を配置したことにより、上述の図柄の変化による視覚効果に加え、おむつ着用時の締め付け力を脚まわりと胴まわりとに適度に分配できる。つまり、簡単な操作でしかも見た目の面白さも表現しつつ外形が直線的ではなく大きく緩やかな丸みと起伏のある乳幼児等の体形に対して柔らかくかつ好適にフィットし理想的な装着状態も実現することができる。なお、本発明における図柄が所定の部位間に跨って配置されるとは連続した1つの図柄が2つの部位間に連続して施されていることのほか、断続的に描かれた図形や文字等のまとまりが2つの部位にわたり施されていることを含み、つまり2つの部位の境界上に図柄がない場合を含みうる意味である。
前記実施形態1においては、前記非伸縮性部17のX方向の幅を広げることにより、サイドフラップSrにおける引張り力をそれに応じて強くすることができる。また、前記非伸縮性部17の長手方向(Y方向)の位置及びその長さを変えることにより、サイドフラップSrにおける引張り力の強く及ぶ位置を変え、さらにおむつ本体における引張り力の強く及ぶ部分を変えることができる。前記非伸縮性部17の形状は長方形に限らず引張り力を調節したい位置、大きさ、範囲により例えば三角形、正方形、多角形、半円形、かまぼこ型などのように変形させることができる。あるいは、複数の部分に分割して設けてもよい。描かれる図柄の大きさ及び形状は上記脚周りへの最適なバランスを考慮した非伸縮性部17の形状に合わせ決めてもよい。このようにして、製造時に複雑な工程の追加や部材の大幅な変更等を伴わずに、前記非伸縮性部17の幅や位置及びその長さの変更により着用者の性別や年齢、乳幼児の月齢、ニーズ等に応じて引張り力を作用させる部分や力の配分を選択し適宜作り分けることができる。非伸縮性部17は、その上端がサイドフラップSrの上端S(図2参照)に必ずしも接する必要はなく、ファスニングテープ1の上端仮想延長線gから下端仮想延長線gの中心線Gを基準として非伸縮性部17を上方に偏倚する範囲で、その目的に合わせて自由に設計することができる。
図10は、本発明の別の実施形態(実施形態2)における乳幼児用の展開型使い捨ておむつ20の一部切欠展開平面図である。図10においては、弾性帯7を伸長した状態で示している。本実施形態2のおむつ20においては、おむつ本体21全体が砂時計形状に、とくに中間部Cにおいて緩やかにくびれのある全体において長手方向(Y方向)に長尺矩形基調の外形形状とされている。
本実施形態2においては、非伸縮性のサイドフラップSr,Sfが、表面シート4、裏面シート3、及びサイドシート8により、吸収体5の幅方向(X方向)外側に所定の範囲に大きく延在して形成されている。背側サイドフラップSrにおいて弾性帯7(紐状弾性部材7a及び台紙となる繊維シート7bとで構成された複合弾性部材)がファスニングテープ1の基材シート11と部分的に重なる形態で裏面シート3と表面シート4の間に挟み込まれ配設されている。したがって、装着前の自然形状では、背側サイドフラップSrはやや縮んだ状態で適度なギャザーが生じている。また、装着の際にファスニングテープ11を引張るとその引張り力で前記弾性帯7が伸長する。
本実施形態2においても、前記実施形態1と同様に、前記背側サイドフラップSrには、その上方に長方形の非伸縮性部17が偏倚して配置される。ここでいう上方とは、前記実施形態1と同じである。ただし、側縁部Srの下縁Siは部材の切り替え部分ではなく、領域的ないし機能的に定められればよい。また本実施形態2における「有効伸長領域W」は機能的には区画される領域として実施形態1における定義と同様である。本実施形態2においては、図10に示すとおり、吸収体5の幅方向(X方向)外側方に延在するおむつ本体の一部である背側サイドフラップSrにおいて、弾性帯7の作用により画成される前記有効伸長領域Wの幅方向(X方向)であって、サイドフラップSrの中心線Scを基準として、好ましくはファスニングテープ1の上端仮想延長線gから下端仮想延長線gまでの中心線Gを基準として、上方に偏倚して前記非伸縮性部17を配置する。本実施形態2において、背側サイドフラップSrの伸縮性を示す伸縮起点はとくに機能上から定められればよく、吸収体5の存在により伸縮性が制限されることも考慮され、図示したもののように前記正中面切断線Pcに平行な線状の伸縮基線Qであっても、それと異なる例えば図中Q’で示した局所的なものとしてみてもよい。前記非伸縮部は、背側サイドフラップの裏面シート3の外側(肌当接側と反対側)において弾性帯7が伸長していない状態で非伸縮性部17を接着剤等で固着することにより配置される。なお、本発明においては、前記非伸縮性部17の配置方法としては、上記の他、例えば背側サイドフラップの裏面シート3の外側(肌当接側と反対側)において前記弾性帯7が伸長していない状態でヒートシールにより表面シート4から裏面シート3までを固着することにより伸縮性を低下あるいは喪失させる方法であってもよい。
本実施形態2においては、上記の構成としたため装着時にファスニングテープ1をまっすぐに身幅方向に引いたときに背側後縁側(上端側)での引張り力が強く働き、本実施形態1で説明した場合と同様の胴まわりと脚まわりとの理想的な締め付け具合が同時に実現される。
図11は本発明の別の実施形態(実施形態3)における乳幼児用の展開型使い捨ておむつ30の一部切欠展開平面図であり、図12はそのXII−XII線断面の断面図である(ただし、弾性部材は図示していない。)。本実施形態3のおむつ30は、腹側前部Efから背側後部Erに至る長手方向(Y方向)に延びる非伸縮性中央部としての吸収性本体80が配され、これは吸収体5を挟み込むように表面シート4、裏面シート3及びサイドシート8とが積層して組み立てられている。本実施形態3においては、前記積層したシートの裏面シートのさらに外側(非肌当接面)に外装伸縮性不織布13が積層してあり、前記吸収性本体80の幅方向(X方向)両端より外方にその伸縮性不織布が延在してサイドフラップSr,Sfを形成している。そして、前記サイドフラップSrの全面が伸縮性不織布からなるものである。本実施形態3の前記サイドフラップSrには、その上方に非伸縮性部17が偏倚して配置される。ここでいう上方とは、前記実施形態1におけるのと同様である。また、実施形態3における「有効伸長領域W」は、機能的に区画される領域として前記実施形態1におけるのと同義である。本実施形態3において伸縮基線Qは、吸収性本体80の幅方向の側縁によって直線的なものとして形成される。本実施形態3においても、前記実施形態1、2で説明した場合と同様の胴まわりと脚まわりとの理想的な締め付け具合が実現される。
本発明の着用物品における図柄50は上記のようなイラストだけではなく文字、記号を含む概念である。そのため上記実施形態のような乳幼児用展開型使い捨ておむつに限らず、大人用の各種おむつであってもよい。また本発明は、尿とりパッド等の吸収パッドと組み合わせて用いる展開型おむつカバーであってもよく、この場合、吸収パッドに配設された吸収体を、上記展開型おむつに係る各実施形態の吸収体5としてみることができる。具体的には、吸収パッドの吸収体がおむつカバーの腹側前身ごろFから背側後身ごろRに股下中間部Cを介して配置されるよう吸収パッドとおむつカバーを組み合わせて装着する。このとき、おむつカバーの伸縮性側縁部に取り付けられたファスニングテープが上記各実施形態において示したのと同様の機能を果たし、装着者の体形に合わせた理想的なフィット性を実現することができる。
上記したような図柄50は、いろいろな手法によって各部材に付与することができるが、印刷法や転写法によって付与するのが有用である。例えば、印刷法は、スクリーン印刷、グラビア印刷、オフセット印刷などによって実施することができる。印刷等には、常用のインクを特に限定することなく使用することができる。また、図柄付きのシートなどを別に作製しておいて、これを各部材に貼り合わせてもよい。
表面シート4、裏面シート3、非伸縮性シート9、及び吸収体5としては、通常の吸収性物品等において用いられている各種材料を用いることができる。ファスニングテープ1の基材シート11の形成材料としては、通常の使い捨ておむつ等において用いられている不織布又は合成樹脂製フィルム等の各種のテープ材料を用いることができ、特に、風合いや摘み易さの観点から、不織布を用いることが好ましい。ランディングテープ6の形成材料としては、使い捨ておむつ等において用いられているメカニカルファスナーのメス材となる不織布や、不織布又は編布を接合した合成樹脂製フィルム等が好ましく、特に、それ自身でメカニカルファスナーのメス材となる不織布が好ましい。面状のメカニカルファスナー(面状ファスナー)を形成する材料としては、例えば、通常この種の物品に用いるものを好適に使用することができる。非伸縮性部17の形成材料としては、前記基材シート11のようなやや剛性のあるものが好ましく、例えばスパンボンド不織布、スパンボンド−メルトブローン複合不織布(SM,SMS,SMMS等の略号で示される場合もある)などの伸縮性のない不織布がよい。
上記各実施形態においてはサイドフラップSrに伸縮性シート2、伸縮性の弾性帯7又は伸縮性不織布が用いられているが、この伸縮性シート、弾性帯又は不織布は、シートの最大伸長率が100%以上であり、シートないし帯を所定の方向に伸長率100%まで伸長させた後に収縮させたときの伸長回復率、すなわち100%伸長時の伸長回復率が、60%以上であるものが好ましい。このような伸長性を面内方向の少なくとも一方向に有すればよい。ここで伸長回復率は、以下の方法によって測定される。このときの伸長率とは次式で定義されるものとする。
伸長率(%)=〔(K2−K0)/K0〕×100
[伸長回復率の測定方法]
長さ50mm、幅25mmのシートのサンプル片を用意し、引っ張り試験機((株)オリエンテック社製「テンシロン」RTC−1150A〔商品名〕)を用いて、チャック間隔K0にサンプル片を固定し、300mm/分の速度で伸長率100%の長さK2(K2=K0×2)まで伸長させた後、引っ張り速度と同様の速度で引っ張り力を開放して、応力が0になったときのサンプル片の長さを伸長回復後の長さK1とする。この測定結果から次式により、伸長率100%伸長時の伸長回復率を算出する。
伸長率100%伸長時の伸長回復率(%)
=〔(K2−K1)/(K2−K0)〕×100 最大伸長率が100%以上である方向を複数有する場合は、そのうちのいずれか1方向のみにおいて上記最大伸長率及び伸長回復率を示すものも伸縮性シートに含まれる。
前記実施形態1に用いられるサイドフラップSrとなる伸縮性シート2又は前記実施形態3における外装伸縮性不織布13としては伸縮性不織布が挙げられ、例えば、弾性繊維層の両面に、同一の又は異なる、実質的に非弾性の非弾性繊維層が積層されているものがある。このとき弾性繊維層と、非弾性繊維層とは、弾性繊維層の構成繊維が繊維形態を保った状態で、繊維交点の熱融着によって全面で接合されていることが好ましい。この実施形態においては、弾性繊維層と、非弾性繊維層との界面及びその近傍において、弾性繊維層の構成繊維と、非弾性繊維層の構成繊維との交点が熱融着しており、実質的に全面で均一に接合されていることが好ましい。また、2つの非弾性繊維層のうちの少なくとも一方においては、その構成繊維の一部が弾性繊維層に入り込んだ状態、及び/又は、弾性繊維層の構成繊維の一部が少なくとも一方の非弾性繊維層に入り込んだ状態になっていることが好ましい。
弾性繊維層の構成繊維としては、例えば熱可塑性エラストマーやゴムなどを原料とする繊維を用いることができる。弾性繊維層は弾性を有する繊維の集合体であるが、伸縮弾性を損なわない限りにおいて非弾性繊維が含まれていてもよい。非弾性繊維層は、伸長性を有するが、実質的に非弾性のものである。ここでいう、伸長性は、構成繊維自体が伸長する場合と、構成繊維自体は伸長しなくても、繊維どうしの交点において熱融着していた両繊維どうしが離れたり、繊維どうしの熱融着等により複数本の繊維で形成された立体構造が構造的に変化したり、構成繊維がちぎれたりして、繊維層全体として伸長する場合のいずれであってもよい。非弾性繊維層を構成する繊維としては、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリエステル(PETやPBT)、ポリアミド等からなる繊維等が挙げられる。また、芯鞘型又はサイド・バイ・サイドの複合繊維、分割繊維、異形断面繊維、捲縮繊維、熱収縮繊維等を用いることもできる。
上記実施形態の伸縮性不織布は、その面内方向の少なくとも一方向に伸縮性を有するが、面内のすべての方向に伸縮性を有していてもよい。その場合には、方向によって伸縮性の程度が異なることは妨げられない。伸縮する方向に関し伸縮性の程度は伸長率100%伸長時の荷重が10〜500cN/25mmであることが好ましく、特に20〜100cN/25mmであることがより好ましい。また伸長率100%に伸長させた状態から収縮させたときの残留歪みが15%以下であることが好ましく、10%以下であることがより好ましい。
また、伸縮シートとして特開2007−138374号公報に記載の内容を参照することができ、その製造方法については特開2007−84966号公報、特開2007−22066号公報などを参考にしてもよい。
本実施形態3に用いられる伸縮性不織布についても前記同様のものが挙げられる。
本実施形態2に用いられるサイドフラップSrとなる伸縮性の弾性帯7としては、基材シート上に糸状又は帯状の弾性体が伸長状態で貼着されてなる伸縮性部材であって、該基材シート上に該弾性体を接着部及び非接着部を有するように貼着してある。弾性体としては、各種エラストマー樹脂が用いられる。また、弾性帯の製造方法については特開2000−26015号公報などを参考にしてもよい。
本発明に用いられるファスニングテープは、前述した実施形態に限定されることなく、適宜変更が可能である。例えば、メカニカルファスナー(面状ファスナー)はメス材でもよい。その場合には、例えば、使い捨ておむつの腹側部の非肌当接面側に、対となるオス材のメカニカルファスナー12iをランディングテープとして設ければよい。またファスニングテープは、使い捨ておむつの腹側部の両側縁部に配されていてもよい。例えば本実施形態1においてランディングテープ6は、腹側前身ごろFのおむつ外側表面、つまり非肌当接面側の面に貼り付けられており、横長矩形で、その長辺がおむつ幅方向(X方向)とほぼ一致している(図1、図2参照)。ランディングテープ6はファスニングテープ1が止着されることで、使い捨ておむつの装着形態を形成できるようになっているが、使い捨ておむつの非肌当接面側の面が、オス材のメカニカルファスナー12iに止着可能なシートから形成されている場合には、ランディングテープ6は必ずしも必要ない。また、本発明のファスニングテープは上記実施形態に限定されるものではなく、要求される性能や形態に応じて、各実施形態の利点を活かして適宜選択することができる。
1 ファスニングテープ
2 伸縮性シート
3 裏面シート
4 表面シート
5 吸収体
7 弾性帯
8 サイドシート
9 非伸縮性シート
10、20、30 展開型の使い捨ておむつ
13 外装伸縮性不織布
15 立体ギャザー形成用の弾性部材
16 レッグギャザー形成用の弾性部材
17 非伸縮性部
21 おむつ本体
22 伸縮性部
50 図柄
51 図柄の非伸縮部
52 図柄の伸縮部
80 吸収性本体

Claims (4)

  1. 着用時の形状でウエスト開口部と一対のレッグ開口部とを構成する着用物品であって、
    前記着用物品は左右の開放可能な脇身ごろをなすサイドフラップを有する展開型着用物品であり、該サイドフラップは前身ごろ及び後身ごろからそれぞれ連続し、かつ、該サイドフラップの前身ごろ側及び後身ごろ側の少なくとも一方は伸縮性部と非伸縮性部とを有する伸縮性領域をなし、該伸縮性領域に動的図柄が施されており、
    前記図柄が前記伸縮性部と前記非伸縮性部とに跨って配置され、該図柄の一部が位置する前記非伸縮性部は、伸縮性の前記サイドフラップの身丈方向にみて上方に偏倚して配置されている着用物品。
  2. 前記図柄の施された伸縮性のサイドフラップの幅方向端縁にはファスニングテープが取り付けられており、前記図柄の一部が位置する非伸縮性部は、サイドフラップにおいて前記ファスニングテープの上端仮想延長線と下端仮想延長線とで区画される有効伸長領域の身丈方向にみて上方に偏倚して配置されている請求項に記載の着用物品。
  3. 前記伸縮性領域は、伸縮性の部材に非伸縮化処理が施されてなる請求項1又は2に記載の着用物品。
  4. 前記非伸縮化処理が、前記伸縮性部材への非伸縮性部材の取り付け又は組み込みによりなされる請求項に記載の着用物品。
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