JP4300178B2 - パンツ型紙おむつ - Google Patents
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Description
パンツ型紙おむつには、着用者の身体に対する密着性、即ち、着用者の胴周りや脚周りのフィット性の向上を図るために外装体に胴周りや脚周りに沿うように糸ゴム等の弾性部材が配設されたものがある(例えば、特許文献1及び特許文献2参照。)。
吸収体(11)を有する吸収性本体部(1、201)と、前記吸収性本体部が取り付けられて、当該吸収性本体部とともに着用者の脚周りに接触する脚周り部(2a)を形成し、且つ、前記着用者の胴周りに接触する胴周り部(2b)を形成する吸収体取付シート部(2)とを備えるパンツ型紙おむつ(100、200)であって、
前記吸収体取付シート部は、それぞれ略矩形状に形成され、着用者の腹側に設けられる腹側部(21)及び前記着用者の背側に設けられる前記腹側部と別体の背側部(22)を有し、前記腹側部及び前記背側部の胴周り方向側の端部(21a、22a)どうしが接続されてなり、
前記腹側部及び前記背側部の各々には、前記胴周り方向に略平行に延設された複数の第一の弾性部材(例えば、第一糸ゴム25等)と、前記胴周り方向と交差する方向に延設された複数の第二の弾性部材(例えば、第二糸ゴム26、226等)とが重なって設けられ、
前記複数の第二の弾性部材は、前記吸収体取付シート部の前記腹側部及び前記背側部において、前記吸収性本体部の幅方向の中心が重なる位置を最下点として股下側に凸に、且つ、当該パンツ型紙おむつが着用された着用者の左右側となる位置を最上点として前記吸収体取付シート部の胴周り開口側に凸となるように曲線状に延設され、
前記複数の第一の弾性部材は、前記腹側部及び前記背側部の各々において、胴周り開口側から脚周り開口側まで全面に亘って配置され、
前記複数の第二の弾性部材は、互いの間隔が前記腹側部及び前記背側部の幅方向両端部にて収束するように配置されていることを特徴としている。
前記腹側部の第二の弾性部材の数に比べて、前記背側部の第二の弾性部材の数が多いことを特徴としている。
前記第二の弾性部材の振幅が前記吸収体取付シート部の上下方向の長さと略等しくなっていることを特徴としている。
前記第一の弾性部材及び前記第二の弾性部材の少なくとも何れか一方は、前記吸収体側の所定位置にて切断されていることを特徴としている。
従って、吸収体取付シート部の幅方向縁部を従来のように着用者の脚周りに沿うように所定のR形状に切り欠く必要がなくなり、パンツ型紙おむつの構成材料を無駄にすることがなくなるとともに、簡略な構造で着用者の脚周りのフィット性の向上を適正に図ることができる。
また、第二の弾性部材は、吸収体取付シート部の吸収性本体部の幅方向の中心が重なる位置を最下点として股下側に凸に、且つ、当該パンツ型紙おむつが着用された着用者の左右側となる位置を最上点として吸収体取付シート部の胴周り開口側に凸となるように曲線状に延設されている。これにより、吸収体取付シート部に、着用者の脚周りに沿うような配置で第二の弾性部材が設けられた脚周り部を構成することができることとなって、着用者の脚周りのフィット性の向上をより適正に図ることができる。
図1は、本発明を適用した実施形態1のパンツ型紙おむつの展開図であり、図2は、図1のパンツ型紙おむつを組み立てた斜視図である。また、図3は、図1のIII−III線におけるパンツ型紙おむつの要部断面図であり、図4は、図1のIV−IV線におけるパンツ型紙おむつの要部断面図である。
具体的には、吸収性本体部1は、図3に示すように、例えば、表面(人体との当接面)側に配された透液性のトップシート12と、裏面側に配された不透液性のバックシート13と、これらトップシート12とバックシート13との間に配設され、綿やパルプ等の吸収性素材や、繊維或いはフィルム等のシート状基材と高吸水性樹脂とが組み合わされて形成された吸収体コア(吸収体)11とにより構成されている。
腹側部21及び背側部22は、例えば、それぞれ略矩形状をなし、互いにほぼ等しい形状に形成されている。より具体的には、腹側部21及び背側部22は、その上下方向の長さが着用者の腰部から臀部全体にかけて被覆することができる程度の長さに設定されている。即ち、パンツ型に成形された状態で、腹側部21及び背側部22の股下部側の部分は、吸収性本体部1の長手方向の縁部1aとともに着用者の脚周りに接触する脚周り部2a、2aを形成するとともに、腹側部21及び背側部22の脚周り部2aよりも上側の部分にて着用者の胴周りに接触する胴周り部2bを形成するようになっている。
さらに、腹側部21及び背側部22の表面シート23と裏面シート24との間には、幅方向Aと交差する方向に延設された複数の第二糸ゴム26(第二の弾性部材)が所定間隔を空けて延設されている。より具体的には、第二糸ゴム26は、例えば、腹側部21及び背側部22の幅方向A側の一方の端部21a、22aから他方の端部21a、22aまでほぼコサインカーブを描くように延設されている。即ち、第二糸ゴム26は、腹側部21及び背側部22の幅方向Aの中心(吸収性本体部1の幅方向Aの中心が重なる位置)を最下点として股下側に凸に、且つ、腹側部21及び背側部22の幅方向A側の両端部21a、22a(着用者の左右側となる位置)を最上点として吸収体取付シート部2の胴周り開口側に凸となるように曲線状に延設されている。つまり、第二糸ゴム26は、着用者の脚周りに沿うような形状に延設されている。
ここで、第一糸ゴム25及び第二糸ゴム26の吸収体取付シート部2に対する配設は、当該吸収体取付シート部2に対する吸収性本体部1の取り付け以前に行われるようになっている。
具体的には、第一糸ゴム25にあっては、所定の力で引っ張られた状態で例えばホットメルト接着剤が塗布された腹側部21及び背側部22の裏面シート24上に配設されるようになっている。
また、第二糸ゴム26にあっては、例えば、裏面シート24上にその胴周り開口側の所定位置から中央部よりもわずかに股下側の部分にかけて上下方向に並ぶように、当該裏面シート24の幅方向Aに沿って配置される。その後、当該第二糸ゴム26は、その裏面シート24の幅方向Aの中心に対応する部分が所定の糸ゴム掴み手段(図示略)により掴まれて股下部側に引き寄せられることにより、引っ張られた状態となって略等間隔を空けたままコサインカーブ状に配設される。
その後、第一糸ゴム25及び第二糸ゴム26は、吸収体コア11側の所定位置にて切断されるようになっている。
従って、吸収体取付シート部2の幅方向縁部を従来のように着用者の脚周りに沿うように所定のR形状に切り欠く必要がなくなって、パンツ型紙おむつ100の構成材料を無駄にすることがなくなる。さらに、脚周りのフィット性をより向上させるために脚周りギャザーを設ける必要がなくなって、当該パンツ型紙おむつ100を着用者の身体に沿うようなすっきりした外観とすることができる。このように、簡略な構造で着用者の脚周りのフィット性の向上を適正に図ることができる。
以下に、実施形態2のパンツ型紙おむつ200について図5〜図8を参照して説明する。
ここで、図5は、本発明を適用した実施形態2のパンツ型紙おむつ200の展開図であり、図6は、パンツ型紙おむつ200を組み立てた斜視図である。また、図7は、パンツ型紙おむつ200に備わる吸収性本体部201の斜視図であり、図8は、図7のVIII−VIII線における吸収性本体部201の要部断面図である。
なお、実施形態2のパンツ型紙おむつ200は、第二糸ゴム226の配置及び吸収性本体部201以外の点では上記実施形態1と略同様であるので、同様の構成には同一の符号を付してその説明を省略する。
その後、当該複数の第二糸ゴム226は、その裏面シート24のAの中心に対応する部分にあっては、所定の糸ゴム掴み手段により掴まれて全ての第二糸ゴム226が股下側に引き寄せられ、さらに、その裏面シート24の幅方向Aの端部に対応する部分にあっては、糸ゴム掴み手段により掴まれて全ての第二糸ゴム226が胴周り開口側に引き寄せられることにより、引っ張られた状態となって所定のコサインカーブ状に配設される。
また、立体ギャザー215の自由端部には、糸ゴム214等の弾性部材が長手方向に亘って配されており、当該吸収性本体部201は長手方向に伸縮自在となっている。
以下に、実施形態3のパンツ型紙おむつ300について図9〜図11を参照して説明する。
ここで、図9は、本発明を適用した実施形態3のパンツ型紙おむつ300の展開図であり、図10は、パンツ型紙おむつ300を組み立てた斜視図である。また、図11は、パンツ型紙おむつ300を組み立てた斜視図であり、ファスニングテープ303を離脱させた状態を示すものである。なお、図9にあっては、ファスニングテープ303の図示は省略している。
また、実施形態3のパンツ型紙おむつ300は、吸収体取付シート部302以外の点では上記実施形態1及び実施形態2と略同様であるので、同様の構成には同一の符号を付してその説明を省略する。
即ち、吸収体取付シート部302は、例えば、上記実施形態1及び実施形態2に備わる腹側部21及び背側部22に比べて長尺な略矩形状に形成されている。具体的には、吸収体取付シート部302は、上記実施形態1及び実施形態2と同様に、表面シート23及び裏面シート24を備えて構成されており、これらの間に、第一糸ゴム25及び第二糸ゴム26が配設されている。
第一糸ゴム25は、吸収体取付シート部302の幅方向A側の一方の端部302aから他方の端部302aまで亘らせるように幅方向Aと略平行に所定間隔を空けて複数延設されている。
第二糸ゴム26は、吸収体取付シート部302の幅方向A側の一方の端部302aから他方の端部302aまでコサインカーブを描くように延設されている。即ち、第二糸ゴム26は、吸収体取付シート部302の幅方向Aの中心を軸として略左右対称となるように延設されており、当該パンツ型紙おむつ300を着用した状態にて腹側及び背側の中心となる部分を最下点として股下側に凸に、且つ、吸収体取付シート部302の着用者の左右側となる位置を最上点として吸収体取付シート部302の胴周り開口側に凸となるように曲線状に延設されている。
また、吸収体取付シート部302の一方の端部302aには、当該吸収体取付シート部302の表面に係止離脱自在なファスニングテープ303が設けられている(図11参照)。このファスニングテープ303により、吸収体取付シート部302の端部どうしを互いに係止離脱自在な係止部が構成されている。
従って、吸収体取付シート部302の幅方向A縁部を従来のように着用者の脚周りに沿うように所定のR形状に切り欠く必要がなくなって、パンツ型紙おむつ300の構成材料を無駄にすることがなくなる。このように、簡略な構造で着用者の脚周りのフィット性の向上を適正に図ることができる。
例えば、第一糸ゴム25、第二糸ゴム26等の本数は、図示された本数に限られるものではなく、例えば、当該パンツ型紙おむつ100、200、300のサイズや胴周りや脚周りの締め付け力等に応じて適宜変更しても良い。
また、第一の弾性部材及び第二の弾性部材として第一糸ゴム25及び第二糸ゴム26、226を例示したが、これに限られるものではなく、例えば、平板状のゴムであっても良いし、ゴム以外の弾性部材であっても良い。
1、201 吸収性本体部
11 吸収体コア(吸収体)
2、302 吸収体取付シート部
21 腹側部
22 背側部
25 第一糸ゴム(第一の弾性部材)
26、226 第二糸ゴム(第二の弾性部材)
303 ファスニングテープ(係止部)
Claims (4)
- 吸収体を有する吸収性本体部と、前記吸収性本体部が取り付けられて、当該吸収性本体部とともに着用者の脚周りに接触する脚周り部を形成し、且つ、前記着用者の胴周りに接触する胴周り部を形成する吸収体取付シート部とを備えるパンツ型紙おむつであって、
前記吸収体取付シート部は、それぞれ略矩形状に形成され、着用者の腹側に設けられる腹側部及び前記着用者の背側に設けられる前記腹側部と別体の背側部を有し、前記腹側部及び前記背側部の胴周り方向側の端部どうしが接続されてなり、
前記腹側部及び前記背側部の各々には、前記胴周り方向に略平行に延設された複数の第一の弾性部材と、前記胴周り方向と交差する方向に延設された複数の第二の弾性部材とが重なって設けられ、
前記複数の第二の弾性部材は、前記吸収体取付シート部の前記腹側部及び前記背側部において、前記吸収性本体部の幅方向の中心が重なる位置を最下点として股下側に凸に、且つ、当該パンツ型紙おむつが着用された着用者の左右側となる位置を最上点として前記吸収体取付シート部の胴周り開口側に凸となるように曲線状に延設され、
前記複数の第一の弾性部材は、前記腹側部及び前記背側部の各々において、胴周り開口側から脚周り開口側まで全面に亘って配置され、
前記複数の第二の弾性部材は、互いの間隔が前記腹側部及び前記背側部の幅方向両端部にて収束するように配置されていることを特徴とするパンツ型紙おむつ。 - 前記腹側部の第二の弾性部材の数に比べて、前記背側部の第二の弾性部材の数が多いことを特徴とする請求項1に記載のパンツ型紙おむつ。
- 前記第二の弾性部材の振幅が前記吸収体取付シート部の上下方向の長さと略等しくなっていることを特徴とする請求項1又は2に記載のパンツ型紙おむつ。
- 前記第一の弾性部材及び前記第二の弾性部材の少なくとも何れか一方は、前記吸収体側の所定位置にて切断されていることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載のパンツ型紙おむつ。
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