JP4020545B2 - 吸収性物品 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、脚廻りを過度に締め付けることがなく、フィット性に優れ、ムレが生じ難く、外観に優れた使い捨ておむつ等の吸収性物品に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
従来、液透過性の表面シート、液不透過性の防漏シート及び液保持性の吸収体を備えた本体と、背側部に形成された一対のサイドフラップ部とを具備し、該サイドフラップ部を止着手段を介して腹側部の外面に止着して使用される使い捨ておむつが広く知られている。
斯かる使い捨ておむつにおいては、通常、前記本体の両側部にレッグ部弾性部材が配され、レッグギャザーにより脚廻りからの漏れが防止されるようになっている。
【0003】
しかし、通常、レッグ部弾性部材は、装着時に形成されるレッグ開口縁部の下半部全体に亘って配されているため、脚廻りの締め付けが強くなり過ぎることがあり、装着者が痛みを訴える場合がある。また、レッグ開口縁部が、着用者の肌に強く面接するため、脚廻りにムレが生じ易く、かぶれ等の原因となる場合がある。更に、レッグ開口縁部の下半部全体に亘って配されたレッグ部弾性部材の収縮により、おむつ自体が下方にずり落ち易く、フィット性が損なわる場合がある。
【0004】
従って、本発明の目的は、脚廻りを過度に締め付けることがなく、フィット性に優れ、ムレが生じ難く、外観に優れた使い捨ておむつ等の吸収性物品を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、液透過性の表面シート、液不透過性の防漏シート、及び液保持性の吸収体を備えた実質的に縦長の本体と、背側部における該本体の左右両側に形成された一対のサイドフラップ部とを具備する吸収性物品において、前記本体には、レッグギャザー形成用のレッグ部弾性部材が配されておらず、前記サイドフラップ部の外縁部に、フラップ部弾性部材が伸長状態で固定され、該フラップ部弾性部材の収縮により、該サイドフラップ部における該フラップ部弾性部材の内側に凹部が形成されており、前記サイドフラップ部は、略三角形状をなしている吸収性物品を提供することにより、上記の目的を達成したものである。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明をその好ましい一実施形態に基づいて説明する。
本実施形態の吸収性物品としての使い捨ておむつ1は、液透過性の表面シート2、液不透過性の防漏シート3、及び液保持性の吸収体4を備えた実質的に縦長の形態を有する本体10を備えている。
表面シート2及び防漏シート3は、それぞれ吸収体4よりも大きい外形寸法を有し、これら両シート2,3間に吸収体4が挟持固定されている。
防漏シート3は、その両側縁部が吸収体4の両側縁4a(一方のみ図示)よりも左右外方に位置するように延出しており、その延出部分は、本体10の両側部に、使い捨ておむつ1の長手方向に沿う一対のレッグ部11,11を形成している。
また、防漏シート3の外面には、不織布製の外層シート5が配されており、該外層シート5は、その両側縁部が吸収体4の両側縁4a(一方のみ図示)よりも左右外方に位置するように延出しており、その延出部分は、防漏シート3と共にレッグ部11,11を形成している。
【0007】
本体10は、使い捨ておむつ1を平面状に拡げた状態(以下、展開状態という)において、略矩形状の縦長形状をなしており、本体10の長手方向の両側部には、左右一対の立体ガード6,6が設けられている。各立体ガード6は、弾性部材61を有するシート材62を配して形成されており、各立体ガード6の自由端63は、その基端64よりも、使い捨ておむつ1の中央側に位置し、該基端64は、シート材62を、吸収体4の上方において表面シート2に接着固定して形成されている。各シート材62は、自由端63とは反対側の縁部が吸収体4の側縁4aよりも外方に位置するように延出しており、その延出部分は、防漏シート3に貼り合わされ、防漏シート3及び外層シート5と共にレッグ部11,11を形成している。
【0008】
また、使い捨ておむつ1の長手方向の両端部には、それぞれ弾性部材81を有するシート材82,82が配され、それぞれ背側立体ガード8A及び腹側立体ガード8Bが形成されている。尚、本体10には、レッグギャザー形成用のレッグ部弾性部材が配されていない。ここで、レッグ部弾性部材とは、一端部が着用者の背側に配される背側部Aに位置し、他端部が腹側に配される腹側部Bに位置するように配される弾性部材をいい、通常、レッグ開口縁部13の下半部U全体に亘ってレッグギャザーを形成するものである。
【0009】
そして、本使い捨ておむつ1は、背側部Aの左右両側部に、前記サイドフラップ部としての一対の背側サイドフラップ部7,7を有している。背側サイドフラップ部7は、おむつの展開状態において、おむつの幅が最小となる部分における両側縁部よりも左右外方に位置する背側部の一部分であり、略三角形状の縦長形状をなしている。
【0010】
各背側サイドフラップ部7は、伸縮性を有するフラップ部形成用のシート材73を、本体10の側部10aに、該側部10aから外方に突出するように固定して形成されている。そして、シート材73のみからなる伸縮部7Aに、副止着手段72が設けられ、非伸縮性の他のシート材74,74を該シート材73に貼り合わせて形成された非伸縮部7Bに、主止着手段71が設けられている。尚、主副の両止着手段71,72は、片面に係合用突起が多数植設されてなる機械的ファスナーの雄部材からなり、背側サイドフラップ部7に溶着、接着等の適宜の接合方法により接合されて設けられ、それぞれ、腹側部B外面の被止着部9に着脱自在に係合するようになされている。機械的ファスナーの雄部材としては、例えばクラレ社製の「マジックテープ(登録商標)」等を用いることができる。
【0011】
而して、背側サイドフラップ部7における使い捨ておむつ1の左右外側部の外縁部7aには、フラップ部弾性部材75が伸長状態で固定されており、該フラップ部弾性部材75の収縮により、該背側サイドフラップ部7における該フラップ部弾性部材75の内側に凹部Gが形成されている。
【0012】
フラップ部弾性部材75は、その一端部75aが、装着時に形成されるレッグ開口縁部13の下半分の部分である下半部Uに位置し、他端部75bが、非伸縮部7Bの近傍に位置するように配されている。
【0013】
背側サイドフラップ部7における、フラップ部弾性部材75が固定された外縁部7aは、背側サイドフラップ部7に凹部Gを良好に形成させる観点及び脚廻りに良好なフィット性を得る観点から、その伸張率が5〜150%であることが好ましく、10〜100%であることがより好ましく、20〜80%であることが更に好ましい。
【0014】
ここで、伸張率は、次のようにして測定される。
フラップ部弾性部材75の収縮部(収縮している部分)の全体が含まれるように外縁部7aを切りとり、フラップ部弾性部材75の該収縮部上にあり且つ収縮方向に平行な線上にある2点を任意に定め、その2点間の最短距離をAとする。
その収縮状態から、フラップ部弾性部材75を伸ばしていき、シート材73が元の長さに戻ったときの前記2点間の距離をBとする。伸張率は、次式を用いて求める。
伸張率(%)={(B−A)/A}×100
尚、シート材73の元の長さに戻ったときとは、フラップ部弾性部材75によるシート材73のシャーリング、たわみ、ゆがみ等が消失した状態をいう。
【0015】
各背側サイドフラップ部7の凹部Gは、使い捨ておむつ1の肌当接面側に凹状をなし非肌当接面側に凸状をなすように形成されており、各凹部Gは、各背側サイドフラップ部7における外縁部7aと、おむつ1の長手方向の中心線P側の内縁部7bとの間の中間部に、該背側サイドフラップ部7の長手方向に亘るように形成されている。
また、自然状態における各凹部Gは、背側部Bのウエスト開口縁部12に向かうに従って深さd(図3参照)が増大し、その長手方向に直交する方向の断面形状は、図2に示すように略円弧状をなしている。
【0016】
また、各フラップ部弾性部材75の長さは、足廻りのフィット性の向上、凹部Gの良好な形成等の観点から、レッグ開口縁部13の下半部Uに基点をもち背側方向に3cm以上あることが好ましく、下半部Uの中点から非伸縮部7Bの下端部の間に全長で配されていることが特に好ましい。
尚、各背側サイドフラップ部7の内縁部7bは、おむつ1の展開状態において、おむつの長手方向の中央線Pに略平行であり、該内縁部7bの近傍には、該内縁部7bに沿って前記立体ガード6が配されている。斯かる立体ガード6の存在によって、各背側サイドフラップ部7に形成される凹部Gが、より深く、また、より形態安定性に優れたものとなっている。
【0017】
次に、本実施形態の使い捨ておむつ1を構成する各部材の形成材料について説明する。
表面シート2、防漏シート3、吸収体4、外層シート5並びに立体ガード6,8A,8B形成用のシート材62,82及び弾性部材61,81の形成材料としては、通常、使い捨ておむつ等の吸収性物品に用いられるものを特に制限なく用いることができる。
【0018】
また、背側サイドフラップ部7(シート材73)の形成材料としては、織布、編布、合成樹脂製のフィルムや不織布等、従来公知の各種の材料を用いることができ、特に、伸縮性を有する不織布、エラストマーフィルム、エラストマーフォーム及びそれらに伸縮性を有する繊維素材をラミネートしたもの等の伸縮性材料が好ましい。
【0019】
また、フラップ部弾性部材75の形成材料としては、通常公知の各種の弾性材料を用いることができ、その素材としては、天然ゴムの他、スチレン−ブタジエン、ブタジエン、イソプレン、ネオプレン等の合成ゴム、EVA、伸縮性ポリオレフィン、ウレタン等の伸縮性の素材を広く用いることができ、その形態としては、糸ゴムの様な線状の他、幅広の帯状(平ゴム含む)、薄膜状、更にはフォーム材等を用いることができる。これらの材料は、一種を単独で用いても良いし、複数種類を組み合わせても良い。また、サイドフラップ部7の外縁部7aに固定されるフラップ部弾性部材75は、1つであっても良いし、複数であっても良い。
【0020】
本実施形態の使い捨ておむつ1は、非伸縮部7Bを摘み部として、着用者に装着固定される。即ち、本使い捨ておむつ1は、非伸縮部7Bを手に摘んで腹側部B方向に引っ張り、該非伸縮部7Bを、両止着手段71,72を介して腹側部B外面の被止着部9に固定することにより、装着者に容易に装着固定することができる。
【0021】
そして、本使い捨ておむつ1においては、従来の使い捨ておむつが有するレッグ部弾性部材を有していないため、脚廻りが過度に締め付られる可能性が格段に低下する。
また、各背側サイドフラップ部7におけるフラップ部弾性部材75の内側に凹部Gが形成されており、該凹部Gによって、装着時における着用者の肌とサイドフラップ部7の内面(肌当接面)との間に所定の間隙が形成されるため、脚廻りに、ムレやカブレ等が生じ難い。また、図5に示すように、着用時における着用者の両側部に袋状の膨出部Sが形成されるため、外観が意匠的にも優れたものとなる。
【0022】
また、背側サイドフラップ部7にフラップ部弾性部材75が配されているため、脚廻りに良好なフィット性が得られる。また、従来のレッグギャザーは股下部で収縮するため、おむつが下方にずれ落ちやすかったが、本発明のおむつではレッグギャザーがなく、そのかわりにフラップ部弾性部材75が大腿部から股下部にわたって外側を覆っているため、おむつが下方にずり落ち難く、股下部Cにおいても良好なフィット性を得ることができる。
【0023】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記の実施形態に制限されず本発明の趣旨を逸脱しない範囲内において種々の変更が可能である。
例えば、上記の実施形態における背側サイドフラップ部7,7は、本体10にシート材73を固定して形成されているが、本発明におけるサイドフラップ部は、本体10を構成する部材の一部、例えば立体ガード形成用のシート材62及び/又は外層シート5を、本体10の両側方に更に延出させて形成されたものであっても良い。
【0024】
また、サイドフラップ部に形成される凹部Gは、1つであっても良いし、複数のフラップ部弾性部材75を配する等により複数存在しても良い。また、フラップ部を固定する外縁部7aは最外縁73a近傍に限定されず、フラップ部弾性部材75が背側サイドフラップ部7に凹部を形成させることが可能な限り内方側でも良い。また、フラップ部弾性部材の一端部75aは、装着時に形成されるレッグ開口縁部の上半部に位置していても良い。
また、フラップ部弾性部材の固定方法に特に制限はなく、例えばシート材73を折り返して包み込んでも良いし、複数のシート材間に挟み込んでも良い。
【0025】
また、止着手段は、各サイドフラップ部7に一つでも良く、止着手段としては、シート表面に粘着剤を塗布して形成した粘着部でも良く、また、ホック等従来公知の各種のものを特に制限なく用い得る。また、本発明は、赤ん坊や成人用の使い捨ておむつの他、失禁パットや生理用ナプキン等に適用することもできる。
【0026】
【発明の効果】
本発明の吸収性物品は、脚廻りを過度に締め付けることがなく、フィット性に優れ、ムレが生じ難く、外観に優れたものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の一実施形態としての使い捨ておむつを、自由状態において表面シート側から視た斜視図である。
【図2】図2は、図1のX−X断面図である。
【図3】図3は、図1の使い捨ておむつを平面状に拡げた状態における一方の背側サイドフラップ部を示した平面図である。
【図4】図4は、図3のY−Y断面図である。
【図5】図5は、図1の使い捨ておむつの装着状態を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 吸収性物品(使い捨ておむつ)
10 本体
2 表面シート
3 防漏シート
4 吸収体
5 外層シート
7 背側サイドフラップ部
7a 外縁部
75 フラップ部弾性部材
G 凹部
A 背側部
B 腹側部
C 股下部
U レッグ開口縁部の下半部

Claims (4)

  1. 液透過性の表面シート、液不透過性の防漏シート、及び液保持性の吸収体を備えた実質的に縦長の本体と、背側部における該本体の左右両側に形成された一対のサイドフラップ部とを具備する吸収性物品において、
    前記本体には、レッグギャザー形成用のレッグ部弾性部材が配されておらず、
    前記サイドフラップ部の外縁部に、フラップ部弾性部材が伸長状態で固定され、該フラップ部弾性部材の収縮により、該サイドフラップ部における該フラップ部弾性部材の内側に凹部が形成されており、
    前記サイドフラップ部は、略三角形状をなしている吸収性物品。
  2. 前記サイドフラップ部の前記フラップ部弾性部材が固定された外縁部は、その伸張率が5〜150%である請求項1記載の吸収性物品。
  3. 前記本体の長手方向の両側部に、弾性部材を有する一対のシート材が配されて左右一対の立体ガードが形成されている請求項1又は2に記載の吸収性物品。
  4. 前記フラップ部弾性部材は、その一端部が、装着時に形成されるレッグ開口縁部の下半部に位置している請求項1〜の何れかに記載の吸収性物品。
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