〔実施形態1〕
本発明の第1の実施形態に係る表示パネルの構成について、図1および図2を参照して説明する。図1は、本実施形態に係る表示パネル1の構成を示すブロック図である。表示パネル1は、アクティブマトリックス型の液晶表示パネルである。
図1に示すように、表示パネル1は、制御部11、ソースドライバ12、ゲートドライバ13、補助容量ドライバ14、対向電極ドライバ15、および、表示部16を備えている。
制御部11は、ソースドライバ12を制御する制御信号#11a、ゲートドライバ13を制御する制御信号#11b、補助容量ドライバ14を制御する制御信号#11c、および、対向電極ドライバ15を制御する制御信号#11dを出力する。
表示部16には、N本のゲートバスラインGL1〜GLNとM本のソースバスラインSL1〜SLMとが互いに交差するように格子状に形成されている。また、表示部16には、N本のゲートバスラインGL1〜GLNにほぼ平行に、N本の補助容量バスラインCSL1〜CSLNが形成されている。また、表示部16には、対向電極用配線COMLが形成されている。図1に示すように、以下では、n番目のゲートバスラインをゲートバスラインGLn、m番目のソースバスラインをソースバスラインSLm、n番目の補助容量バスラインを補助容量バスラインCSLnと表すことにする。
また、図1に示すように、表示部16は、ゲートバスラインGLn(1≦n≦N)と、ソースバスラインSLm(1≦m≦M)とによって画定される画素領域Pn,mを備えている。
図1に示すように、ソースドライバ12には、M本のソースバスラインSL1〜SLMの末端が接続されている。ソースドライバ12は、M本のソースバスラインSL1〜SLMに対し、それぞれ、ソース信号#SL1〜#SLMを供給する。
また、ゲートドライバ13には、N本のゲートバスラインGL1〜GLNの末端が接続されている。ゲートドライバ13は、N本のゲートバスラインGL1〜GLNに対し、それぞれ、ゲート信号#GL1〜#GLNを供給する。
また、補助容量ドライバ14には、N本の補助容量バスラインCSL1〜CSLNの末端が接続されている。補助容量ドライバ14は、N本の補助容量バスラインCSL1〜CSLNに対して、それぞれ、補助容量信号#CSL1〜#CSLNを供給する。
また、対向電極ドライバ15には、対向電極用配線COMLの末端が接続されている。対向電極ドライバ15は、対向電極用配線COMLに対して、共通電位VCOMを供給する。
図2は、画素領域Pn,mにおける表示パネル1の構成を示す回路図である。図2に示すように、表示パネル1は、画素領域Pn,mにおいて、ゲートがゲートバスラインGLnに接続され、ソースがソースバスラインSLmに接続されたトランジスタMn,mを備えている。トランジスタMn,mは、例えば、薄膜トランジスタ(TFT:Thin Film Transistor)であるが、本発明は、具体的なトランジスタの種類によって限定されるものではない。また、本実施形態では、トランジスタMn,mとして、ゲートに印加される電位がハイレベルであるとき導通状態となり、ゲートに印加される電位がローレベルであるとき遮断状態となるようなトランジスタを例にとり説明を行うが本発明はこれに限定されるものではなくゲートに印加される電位がローレベルであるとき導通状態となり、ゲートに印加される電位がハイレベルであるとき遮断状態となるようなトランジスタであっても本発明に適用することができる。
また、図2に示すように、トランジスタMn,mのドレインには、画素電極PEn,mが接続されている。また、表示パネル1は、画素領域Pn,mにおいて、画素電極PEn,mに対向して対向電極ECOMを備えており、対向電極ECOMは、対向電極用配線COMLに接続されている。また、表示パネル1は、画素電極PEn,mと対向電極ECOMとの間に、液晶LCを備えており、画素電極PEn,mと対向電極ECOMとの間には、画素容量CLCが形成されている。
画素電極PEn,mと対向電極ECOMとの間には、画素電極PEn,mに蓄積された電荷に応じた電場が誘起され、当該電場の大きさに応じて、液晶LCの配向が決定される。換言すれば、画素電極PEn,mと対向電極ECOMとの間の電位差の絶対値に応じて、液晶LCの配向が決定される。また、液晶LCの透過率は、当該配向に応じて決まる。本実施形態においては、上記電位差の絶対値が大きくなるにつれて液晶LCの透過率が大きくなるノーマリーブラックの場合を例にとり説明を行うが、本発明はこれに限定されるものではなく、上記電位差の絶対値が大きくなるにつれて液晶LCの透過率が小さくなるノーマリーホワイトの場合であっても適用することができる。また、液晶LCの透過率がより大きくなると、当該液晶LCを備える画素領域Pn,mの輝度はより大きくなる。
また、トランジスタMn,mのドレインには、画素電極PEn,mと並列に、第1の補助容量電極CE1n,mが接続されている。また、画素領域Pn,mは、第1の補助容量電極CE1n,mに対向して、補助容量バスラインCSLnに接続された第2の補助容量電極CE2n,mを備えており、第1の補助容量電極CE1n,mと第2の補助容量電極CE2n,mとの間には、画素容量CLCと並列に、補助容量CCSが形成されている。換言すれは、第1の補助容量電極CE1n,m、および、第2の補助容量電極CE2n,mは、補助容量CCSを有するキャパシタCn,mを構成している。
(表示パネル1の動作例1)
以下では、図3の(a)〜(d)、および、図4の(a)〜(d)を参照して、本実施形態に係る表示パネル1の動作の第1の例について説明する。
まず、図3の(a)〜(d)を参照して、ソースドライバ12が、ソースバスラインSLmに対して、高階調に対応するソース信号#SLmを供給する場合について説明する。
図3の(a)は、ソースバスラインSLmに供給されるソース信号#SLmの波形の一例を示すタイミングチャートである。
図3の(b)は、ゲートバスラインGLnに供給されるゲート信号#GLnの波形を示すタイミングチャートである。
図3の(c)は、対向電極用配線COMLに供給される共通電位VCOMと、画素電極PEn,mに印加される電位VPEn,mとを示すタイミングチャートである。
図3の(d)は、補助容量バスラインCSLnに供給される補助容量信号#CSLnの波形を示すタイミングチャートである。図3の(d)に示すように、補助容量信号#CSLnは、連続する2つの垂直走査期間Tvを1周期として、電位VCS1、および、電位VCS2を交互にとる信号である。より具体的には、図3の(d)に示すように、補助容量信号#CSLnは、1垂直走査期間Tvにおける期間T1において電位VCS1をとり、期間T2において電位VCS2をとる。また、補助容量信号#CSLnは、それに引き続く垂直走査期間Tvにおける期間T3において電位VCS2をとり、期間T4において電位VCS1をとる。なお、図3の(d)に示すように、電位VCS1、および、電位VCS2の具体的な値は、VCS1<VCS2を満たすものとする。
図3の(c)および(d)に示すように、補助容量信号#CSLnが、最も低い電位(電位VCS1)であるときであって、ゲート信号#GLnがハイレベルであるときに、液晶LCへの印加電圧は正極性へと変化し、補助容量信号#CSLnが、最も高い電位(電位VCS2)であるときであって、ゲート信号#GLnがハイレベルであるときに、液晶LCへの印加電圧は負極性へと変化する。
ここで、液晶LCへの印加電圧とは、画素電極PEn,mに印加される電位VPEn,mと対向電極ECOMに印加される電位VCOMとの電位差のことである(以下同様)。
また、本実施形態においては、画素電極PEn,mに印加される電位VPEn,mの極性と、画素電極PEn,t(t≠m、1≦t≦M)に印加される電位VPEn,tの極性とが同じ極性である場合について説明を行う。
なお、1垂直走査期間Tvは、当該期間の開始時点の境界時刻を含むが、当該期間の終了時点の境界時刻を含まないものとして定義されているものとする。すなわち、図3の(d)においては、1垂直走査期間Tvは、t2≦t<t5を満たす時刻tの集合、または、t5≦t<t8を満たす時刻tの集合として定義されているものとする(以下同様)。
以下では、表示パネル1の画素領域Pn,mの各部の動作について、説明する。
まず、図3の(b)に示すように、時刻t1において、ゲート信号#GLnがローレベルからハイレベルに立ち上がり、一定期間経過後、ローレベルへと立ち下がる。ゲート信号#GLnがハイレベルである期間において、トランジスタMn,mは導通状態になる。トランジスタMn,mが導通状態になると、ソース信号#SLmが、画素電極PEn,mおよび第1の補助容量電極CE1n,mに供給される。図3の(c)に示すように、時刻t1から時刻t2までの期間において、画素電極PEn,mに印加される電位VPEn,mは、電位V1から電位V2(V2は正)まで立ち上がる。
続いて、時刻t3において、補助容量信号#CSLnが、電位VCS1から電位VCS2まで立ち上がる。このとき、ゲート信号#GLnはローレベルであるので、トランジスタMn,mは、遮断状態である。したがって、画素電極PEn,mに蓄積された電荷と第1の補助容量電極CE1n,mに蓄積された電荷との和は不変である。一方で、補助容量信号#CSLnの値が変化すると、画素電極PEn,mおよび第1の補助容量電極CE1n,mの各々に蓄積された電荷は、変化する。それに伴い、画素電極PEn,mの電位VPEn,mは、電位V2から電位V3へと変化する。ここで、電位V3の具体的な値は、
V3=(VCS2−VCS1)×CCS/ΣC+V2
によって定まる。また、ΣCは、トランジスタMn,mのドレインに互いに並列に接続された容量の総和であり、本実施形態においては、具体的に、ΣC=CLC+CCSである。なお、上述のように、VCS1<VCS2であるので、電位V3は、電位V2よりも大きい。
また、図3の(c)に示すように、電位V3と共通電位VCOMとの電位差は、電位V2と共通電位VCOMとの電位差よりも大きい。すなわち、時刻t3から時刻t4までの期間における液晶LCの透過率は、時刻t2から時刻t3までの期間における液晶LCの透過率よりも大きい。すなわち、時刻t3から時刻t4までの期間における画素領域Pn,mの輝度は、時刻t2から時刻t3までの期間における画素領域Pn,mの輝度よりも大きい。
続いて、時刻t4において、ゲート信号#GLnがローレベルからハイレベルに立ち上がり、一定期間経過後、ローレベルへと立ち下がる。ゲート信号#GLnがハイレベルである期間において、トランジスタMn,mは導通状態になり、ソース信号#SLmが、画素電極PEn,mおよび第1の補助容量電極CE1n,mに供給される。
図3の(c)に示すように、時刻t4から時刻t5までの期間において、画素電極PEn,mに印加される電位VPEn,mは、電位V3から電位V4(V4は負)まで立ち下がる。
続いて、時刻t6において、補助容量信号#CSLnが、電位VCS2から電位VCS1まで立ち下がる。このとき、ゲート信号#GLnはローレベルであるので、トランジスタMn,mは、遮断状態である。したがって、画素電極PEn,mに蓄積された電荷と第1の補助容量電極CE1n,mに蓄積された電荷との和は不変である。一方で、補助容量信号#CSLnの値が変化すると、画素電極PEn,mおよび第1の補助容量電極CE1n,mの各々に蓄積された電荷は、変化する。それに伴い、画素電極PEn,mの電位VPEn,mは、電位V4から電位V1へと変化する。ここで、電位V1の具体的な値は、
V1=(VCS1−VCS2)×CCS/ΣC+V4
によって定まる。また、上述のように、VCS1<VCS2であるので、電位V1は、電位V4よりも小さい。
また、図3の(c)に示すように、電位V1と共通電位VCOMとの電位差は、電位V4と共通電位VCOMとの電位差よりも大きい。すなわち、時刻t6から時刻t7までの期間における液晶LCの透過率は、時刻t5から時刻t6までの期間における液晶LCの透過率よりも大きい。すなわち、時刻t6から時刻t7までの期間における画素領域Pn,mの輝度は、時刻t5から時刻t6までの期間における画素領域Pn,mの輝度よりも大きい。
時刻t7以降の動作は、上述した時刻t1以降の動作と同様である。
なお、上記の説明においては、ΣC=CLC+CCSとしたが、本発明はこれによって限定されるものではない。例えば、トランジスタMn,mのドレインと、ゲートバスラインGLnとの間に、容量(寄生容量)Cgdが存在し、トランジスタMn,mのドレインと、ソースバスラインSLmとの間に、容量(寄生容量)Csdが存在するような場合には、ΣC=CLC+CCS+Cgd+Csdとなる。また、上記の容量に加えて、液晶容量CLCに並列に更に容量Cextが存在するような場合には、ΣC=CLC+CCS+Cgd+Csd+Cextとなる。ΣCについての上記の定義は、以下の説明においても同様である。
また、実際上は、図3の(b)に示すゲート信号#GLnがハイレベルである期間は、1垂直走査期間Tvに比べて十分に短い。
以上のように、本実施形態に係る表示パネル1は、複数のゲートバスラインゲートバスラインGL1〜GLNと、複数のソースバスラインSL1〜SLMと、複数の補助容量バスラインCSL1〜CSLNと、前記複数のゲートバスラインのうち任意のゲートバスラインGLnに接続されたゲートと、前記複数のソースバスラインのうち任意のソースバスラインSLmに接続されたソースとを備えたトランジスタMn,mと、前記トランジスタのドレインに接続された画素電極PEn,mと、一端(第1の補助容量電極CE1n,m)が前記画素電極と並列に前記トランジスタのドレインに接続され、他の一端(第2の補助容量電極CE2n,m)が前記複数の補助容量バスラインのうち任意の補助容量バスラインCSLnに接続されたキャパシタCn,mと、前記複数のソースバスラインのそれぞれの一端に接続され、前記任意のソースバスラインに対してソース信号を供給するソースドライバ12と、前記複数のゲートバスラインのそれぞれの一端に接続され、前記トランジスタを導通させる導通信号を前記任意のゲートバスラインに対して逐次的に供給するゲートドライバ13と、液晶層(液晶LC)を介して前記画素電極に対向する対向電極ECOMと、前記対向電極に接続された対向電極用配線COMLと、前記対向電極用配線に対して共通電位VCOMを供給する対向電極ドライバ15と、を備えた表示パネルであって、前記ゲートドライバが前記任意のゲートバスラインに対して前記導通信号(ゲート信号#GLnのハイレベル区間)を供給してから次の前記導通信号を供給するまでの1走査期間(1垂直走査期間Tv)において、前記任意の補助容量バスラインCSLnに対し、前記導通信号に同期して、少なくとも第1の電圧レベルおよび前記第1の電圧レベルと異なる第2の電圧レベル(すなわち少なくとも電位VCS1および電位VCS2)からなる矩形状の電圧信号(補助容量信号#CSLn)を供給する補助容量ドライバ14を備えている。また、前記1走査期間において、前記矩形状の電圧信号が前記第1の電圧レベルである期間、および、前記第2の電圧レベルである期間、すなわち、期間T1、および期間T2は、それぞれ、前記液晶の応答時間よりも長い。
したがって、表示パネル1は、前記1走査期間において、上記任意のゲートバスラインに上記トランジスタを介して接続された上記画素電極に対し、2値の電圧レベルを印加することができる。すなわち、表示パネル1は、上記1走査期間において、上記画素電極PEn,mが形成された画素領域Pn,mにおける画像の輝度を2値に変化させることができる。
これによって、上述した動画ボケの現象を抑制することができる。
また、本発明に係る表示パネル1が備えている上記補助容量ドライバ14は、前記導通信号に同期して、前記矩形状の電圧信号(補助容量信号#CSLn)を供給することができる。したがって、前記導通信号に同期せずに電圧信号を供給する場合と異なり、画面のどの場所においても、明るい輝度での表示期間と暗い輝度での表示期間の割合をほぼ等しくすることができるので、動画ボケの抑制を効果的に行うことができる。
また、本発明に係る上記の表示パネル1においては、画像信号を一旦記憶しておくためのフレームメモリを用いることなく、上記動画ボケを抑制することができる。したがって、画像信号を一旦記憶しておくためのフレームメモリを用いる従来の構成に比べて、製造コストを削減することができる。また、画像信号を一旦記憶しておくためのフレームメモリを用いる従来の構成に比べて、消費電力を削減することができる。
また、本動作例においては、前記矩形状の電圧信号(補助容量信号#CSLn)は、前記1走査期間の少なくとも10パーセントの連続した期間において、前記第1の電圧レベルまたは前記第2の電圧レベルのうち一方の値の電圧レベル(すなわち電位VCS1または電位VCS2のうち一方の電圧レベル)をとっている。
したがって、上記動画ボケの現象を効果的に抑制することができる。
また、本動作例においては、前記矩形状の電圧信号(補助容量信号#CSLn)は、前記1走査期間(1垂直走査期間Tv)の開始から前記1走査期間の略10パーセントの期間が経過するまでの期間において、前記第1の電圧レベルまたは前記第2の電圧レベルのうち一方の電圧レベル(電位VCS1)をとり、前記1走査期間の略90パーセントの期間が経過してから前記1走査期間が終了するまでの期間において、前記第1の電圧レベルまたは前記第2の電圧レベルのうち他の一方の電圧レベル(電位VCS2)をとっている。
一般に明るい輝度と暗い輝度を切り替えて表示する場合、明るい輝度での表示の比率が90%以上の場合は動画ボケの改善を感じず、90〜10%の間で比率が小さくなるほど動画ボケの改善を感じ、10%程度でほぼ動画ボケが満足に改善されたと感じる。
したがって、上記の構成によれば、上記動画ボケの現象を効果的に抑制することができる。
次に、図4の(a)〜(d)を参照して、ソースドライバ12が、ソースバスラインSLmに対して、低階調に対応するソース信号#SLmを供給する場合について説明する。なお、上記の説明と重複する部分については、説明を省略する。
図4の(a)は、ソースバスラインSLmに供給されるソース信号#SLmの波形の一例を示すタイミングチャートである。以下では、図4の(a)に示すように、導通信号#GLnがハイレベルのときであって、補助容量バスライン#CSLnが低レベルであるときのソース信号#SLmの電位が、同条件での図3の(a)に示された波形の電位よりも低い場合、若しくは、導通信号#GLnがハイレベルのときであって、補助容量バスライン#CSLnが高レベルであるときのソース信号#SLmの電位が、同条件での図3の(a)に示された波形の電位より高い場合について説明する。
図4の(b)は、ゲートバスラインGLnに供給されるゲート信号#GLnの波形を示すタイミングチャートであり、図3の(b)と同様の波形である。
図4の(c)は、対向電極用配線COMLに供給される共通電位VCOMと、画素電極PEn,mに印加される電位VPEn,mとを示すタイミングチャートである。
図4の(d)は、補助容量バスラインCSLnに供給される補助容量信号#CSLnの波形を示すタイミングチャートであり、図3の(d)と同様の波形である。
まず、図4の(b)に示すように、時刻t1において、ゲート信号#GLnがローレベルからハイレベルに立ち上がり、一定期間経過後、ローレベルへと立ち下がる。図4の(a)に示すように、時刻t1から時刻t2までの期間において、ソース信号#SLmの共通電位VCOMに対する相対的な電位が、画素電極PEn,mの電位とほぼ等しいような場合には、画素電極PEn,mの電位VPEn,mは、電位V01のままほとんど変化しない。
続いて、時刻t3において、補助容量信号#CSLnが、電位VCS1から電位VCS2まで立ち上がる。それに伴い、画素電極PEn,mの電位VPEn,mは、電位V01から電位V02へと変化する。ここで、電位V02の具体的な値は、
V02=(VCS2−VCS1)×CCS/ΣC+V01
によって定まる。上述のように、VCS1<VCS2であるので、電位V02は、電位V01よりも大きい。
続いて、時刻t4において、ゲート信号#GLnがローレベルからハイレベルに立ち上がり、一定期間経過後、ローレベルへと立ち下がる。図4の(a)に示すように、時刻t4から時刻t5までの期間において、ソース信号#SLmの共通電位VCOMに対する相対的な電位が、画素電極PEn,mの電位VPEn,mとほぼ等しいような場合には、画素電極PEn,mの電位VPEn,mは、電位V02のままほとんど変化しない。
続いて、時刻t6において、補助容量信号#CSLnが、電位VCS2から電位VCS1まで立ち下がる。それに伴い、画素電極PEn,mの電位VPEn,mは、例えば、電位V02から電位V01へと変化する。
時刻t7以降の動作は、上述した時刻t1以降の動作と同様である。
図4の(c)に示すように、画素電極PEn,mの電位VPEn,mと、共通電位VCOMとの電位差の絶対値は、全期間において常にほぼ一定に保たれている。すなわち、低階調に対応するソース信号#SLmを供給する場合には、図4の(d)のように補助容量信号#CSLnの値を変化させる場合であっても、画素領域Pn,mが備える液晶LCの透過率をほぼ一定に保つことができる。
以上のように、本動作例においては、前記1走査期間(1垂直走査期間Tv)において、前記矩形状の電圧信号(補助容量信号#CSLn)が前記第1の電圧レベルであるときの前記液晶への印加電圧の極性と、前記矩形状の電圧信号が前記第2の電圧レベルであるときの前記液晶への印加電圧の極性とは、互いに異なった極性である。すなわち、補助容量信号#CSLnが電位VCS1であるときの画素電極PEn,mの電位V01と対向電極の電位VCOMとの差で表される液晶への印加電圧と、補助容量信号#CSLnが電位VCS2であるときの画素電極PEn,mの電位V02と対向電極の電位VCOMの差で表される液晶への印加電圧とは、互いに反対極性である。
上記の構成によれば、前記矩形状の電圧信号が前記第1の電圧レベルであるときであっても、前記矩形状の電圧信号が前記第2の電圧レベルであるときであっても、前記液晶への印加電圧の絶対値を十分に小さくすることができる。
したがって、上記の構成によれば、前記液晶への印加電圧の絶対値がより小さい場合により低輝度となるノーマリーブラック方式において、前記矩形状の電圧信号が前記第1の電圧レベルであるときであっても、前記矩形状の電圧信号が前記第2の電圧レベルであるときであっても、十分に低輝度な黒表示を行うことができる。
また、本動作例においては、前記第1の電圧レベルと、前記第2の電圧レベルとの電位差の絶対値は、液晶の閾値電圧の2倍以下である、ことが好ましい。すなわち、電位VCS1と電位VCS2との電位差の絶対値は、液晶の閾値電圧の2倍以下であることが好ましい。
一般に、液晶の配向は、当該液晶に閾値電圧以下の電圧が印加されても、影響を受けない。換言すれば、前記閾値電圧とは、液晶の配向が影響を受け始める電圧のことである(以下同様)。前記閾値電圧は、例えば、上記液晶の透過率が飽和する飽和電圧の100分の1の電圧であると定義することができる。
補助容量信号#CSLnの電位が電位VCS1である場合における画素電極PEn,mの電位と対向電極の電位VCOMとの差で表される液晶への印加電圧と、補助容量信号#CSLnの電位が電位VCS2である場合における画素電極PEn,mの電位と対向電極の電位VCOMとの差で表される液晶への印加電圧との電圧差をΔVLCと表すことにすると、ΔVLCは、
ΔVLC=(VCS2−VCS1)×CCS/ΣC
を満たす。ここで、CCS/ΣC<1であるので、ΔVLC<(VCS2−VCS1)が導かれる。
また、画素電極PEn,mの電位と対向電極の電位VCOMとの差で表される液晶への印加電圧をVLCと現すことにすると、補助容量信号#CSLnの電位が電位VCS1である場合に、
VLC=−ΔVLC/2
となるように設定し、補助容量信号#CSLnの電位が電位VCS2である場合に、
VLC=ΔVLC/2
と設定することが望ましい。ここで、ΔVLC/2が前記閾値電圧VLCth以下、すなわち、
ΔVLC/2≦VLCth
であれば、補助容量信号#CSLnの電位が電位VCS1であっても、電位VCS2であっても、黒表示を行うことができる。しがたがって、
VCS2−VCS1≦2×VLCth
であれば、補助容量信号#CSLnの電位が電位VCS1であっても、電位VCS2であっても、黒表示を行うことができる。
以上のように、上記の構成によれば、前記液晶への印加電圧の絶対値がより小さい場合により低輝度となるノーマリーブラック方式において、前記矩形状の電圧信号の電圧レベルが前記第1の電圧レベルであっても、前記第2の電圧レベルであっても、黒表示を行うことができる。
なお、後述する動作例に対しても、上記の導出方法をほぼ同様に当てはめることができる。
(表示パネル1の動作例2)
以下では、図5の(a)〜(d)、および、図6の(a)〜(d)を参照して、本実施形態に係る表示パネル1の動作の第2の例について説明する。
まず、図5の(a)〜(d)を参照して、ソースドライバ12が、ソースバスラインSLmに対して、高階調に対応するソース信号#SLmを供給する場合について説明する。
図5の(a)は、ソースバスラインSLmに供給されるソース信号#SLmの波形の一例を示すタイミングチャートであり、図3の(a)に示すソース信号#SLmの波形と同様の波形である。
図5の(b)は、ゲートバスラインGLnに供給されるゲート信号#GLnの波形を示すタイミングチャートである。図5の(b)に示すように、本動作例におけるゲート信号#GLnの波形は、図3の(b)に示すゲート信号#GLnの波形と同様であるとして説明を行う。
図5の(c)は、対向電極用配線COMLに供給される共通電位VCOMと、画素電極PEn,mに印加される電位VPEn,mとを示すタイミングチャートである。
図5の(d)は、補助容量バスラインCSLnに供給される補助容量信号#CSLnの波形を示すタイミングチャートである。図5の(d)に示すように、本動作例における補助容量信号#CSLnは、連続する2つの垂直走査期間Tv’を1周期として、電位VCS1’、電位VCS2’、および、電位VCS3’をとる信号である。より具体的には、図5の(d)に示すように、補助容量信号#CSLnは、1垂直走査期間Tv’における期間T1’において電位VCS2’をとり、期間T2’において電位VCS3’をとる。また、補助容量信号#CSLnは、それに引き続く垂直走査期間Tv’における期間T3’において電位VCS2’をとり、期間T4’において電位VCS1’をとる。なお、図5の(d)に示すように、電位VCS1’、電位VCS2’、および、電位VCS2’の具体的な値は、VCS1’<VCS2’<VCS3’を満たすものとする。
図5の(c)および(d)に示すように、補助容量信号#CSLnが、最も低い電位(電位VCS1’)であるときであって、ゲート信号#GLnがハイレベルであるときに、液晶LCへの印加電圧は正極性へと変化し、補助容量信号#CSLnが、最も高い電位(電位VCS3’)であるときであって、ゲート信号#GLnがハイレベルであるときに、液晶LCへの印加電圧は負極性へと変化する。
以下では、本動作例における表示パネル1の画素領域Pn,mの各部の動作について、説明する。
まず、図5の(b)に示すように、時刻t1’において、ゲート信号#GLnがローレベルからハイレベルに立ち上がり、一定期間経過後、ローレベルへと立ち下がる。ゲート信号#GLnがハイレベルである期間において、トランジスタMn,mは導通状態になる。トランジスタMn,mが導通状態になると、ソース信号#SLmが、画素電極PEn,mおよび第1の補助容量電極CE1n,mに供給される。図5の(c)に示すように、時刻t1’から時刻t2’までの期間において、画素電極PEn,mに印加される電位VPEn,mは、電位V1’から電位V2’(V2’は正)まで立ち上がる。
また、時刻t2’において、補助容量信号#CSLnが、電位VCS1’から電位VCS2’まで立ち上がる。このとき、ゲート信号#GLnはローレベルであるので、トランジスタMn,mは、遮断状態である。したがって、画素電極PEn,mに蓄積された電荷と第1の補助容量電極CE1n,mに蓄積された電荷との和は不変である。一方で、補助容量信号#CSLnの値が変化すると、画素電極PEn,mおよび第1の補助容量電極CE1n,mの各々に蓄積された電荷は、変化する。それに伴い、画素電極PEn,mの電位VPEn,mは、電位V2’から電位V3’へと変化する。ここで、電位V3’の具体的な値は、
V3’=(VCS2’−VCS1’)×CCS/ΣC+V2’
によって定まる。なお、上述のように、VCS1’<VCS2’であるので、電位V3’は、電位V2’よりも大きい。
続いて、時刻t3’において、補助容量信号#CSLnが、電位VCS2’から電位VCS3’まで立ち上がる。それに伴い、画素電極PEn,mの電位VPEn,mは、電位V3’から電位V4’へと変化する。ここで、電位V4’の具体的な値は、
V4’=(VCS3’−VCS2’)×CCS/ΣC+V3’
によって定まる。なお、上述のように、VCS2’<VCS3’であるので、電位V4’は、電位V3’よりも大きい。
また、図5の(c)に示すように、電位V4’と共通電位VCOMとの電位差は、電位V3’と共通電位VCOMとの電位差よりも大きい。すなわち、時刻t3’から時刻t4’までの期間における液晶LCの透過率は、時刻t2’から時刻t3’までの期間における液晶LCの透過率よりも大きい。すなわち、時刻t3’から時刻t4’までの期間における画素領域Pn,mの輝度は、時刻t2’から時刻t3’までの期間における画素領域Pn,mの輝度よりも大きい。
続いて、時刻t4’において、ゲート信号#GLnがローレベルからハイレベルに立ち上がり、一定期間経過後、ローレベルへと立ち下がる。ゲート信号#GLnがハイレベルである期間において、トランジスタMn,mは導通状態になり、ソース信号#SLmが、画素電極PEn,mおよび第1の補助容量電極CE1n,mに供給される。
図5の(c)に示すように、時刻t4’から時刻t5’までの期間において、画素電極PEn,mに印加される電位VPEn,mは、電位V4’から電位V5’(V5’は負)まで立ち下がる。
また、時刻t5’において、補助容量信号#CSLnが、電位VCS3’から電位VCS2’まで立ち下がる。それに伴い、画素電極PEn,mの電位VPEn,mは、電位V5’から電位V6’へと変化する。ここで、電位V6’の具体的な値は、
V6’=(VCS2’−VCS3’)×CCS/ΣC+V5’
によって定まる。なお、上述のように、VCS2’<VCS3’であるので、電位V6’は、電位V5’よりも小さい。
続いて、時刻t6’において、補助容量信号#CSLnが、電位VCS2’から電位VCS1’まで立ち下がる。それに伴い、画素電極PEn,mの電位VPEn,mは、電位V6’から電位V1’へと変化する。ここで、電位V1’の具体的な値は、
V1’=(VCS1’−VCS2’)×CCS/ΣC+V6’
によって定まる。なお、上述のように、VCS1’<VCS2’であるので、電位V1’は、電位V6’よりも小さい。
また、図5の(c)に示すように、電位V1’と共通電位VCOMとの電位差は、電位V6’と共通電位VCOMとの電位差よりも大きい。すなわち、時刻t6’から時刻t7’までの期間における液晶LCの透過率は、時刻t5’から時刻t6’までの期間における液晶LCの透過率よりも大きい。すなわち、時刻t6’から時刻t7’までの期間における画素領域Pn,mの輝度は、時刻t5’から時刻t6’までの期間における画素領域Pn,mの輝度よりも大きい。
時刻t7’以降の動作は、上述した時刻t1’以降の動作と同様である。
なお、上記の動作例においては、時刻t2’において、補助容量信号#CSLnが、電位VCS1’から電位VCS2’まで立ち上がり、時刻t5’において、補助容量信号#CSLnが、電位VCS3’から電位VCS2’まで立ち下がる場合について説明を行ったが、より一般には、補助容量信号#CSLnは、時刻t2’から数水平期間(水平期間Thの複数倍の期間)が経過するまでの間に電位VCS1’から電位VCS2’まで立ち上がり、時刻t5’から数水平期間(水平期間Thの複数倍の期間)が経過するまでの間に電位VCS3’から電位VCS2’まで立ち下がる。
また、本動作例においては、前記補助容量ドライバ14は、前記1走査期間(1垂直走査期間Tv’)において、前記任意の補助容量バスラインに対し、前記導通信号に同期して、前記第1の電圧レベルと、前記第2の電圧レベルと、前記第1の電圧レベルおよび前記第2の電圧レベルの何れとも異なる第3の電圧レベルとからなる矩形状の電圧信号(補助容量信号#CSLn)を供給する。
すなわち、本動作例においては、前記補助容量ドライバ14は、1垂直走査期間(1垂直走査期間Tv’)において、電位VCS1’、電位VCS2’、および、電位VCS3’からなる矩形状の電圧信号(補助容量信号#CSLn)を供給する。
したがって、本動作例においては、上記1走査期間において、上記任意の補助容量バスラインに印加される電圧レベルは、3値に変化する。換言すれば、上記1走査期間において、補助容量バスラインに印加される電圧レベルは、2回遷移する。上記1走査期間における上記電圧レベルの第1回目の遷移によって、上記電圧レベルの第1回目の遷移後において上記液晶に印加される電圧を、上記電圧レベルの第1回目の遷移後における表示に好適なものとし、上記電圧レベルの第2回目の遷移によって、高輝度と低輝度との切り替えを行うことができる。
すなわち、本動作例によれば、動画ボケの現象を効果的に抑制しつつ、より高輝度な表示が可能となる。
また、本動作例においては、前記ゲートドライバ13が前記任意のゲートバスラインGLnに対して前記導通信号(ゲート信号#GLnのハイレベル区間)を供給したときに、前記任意の補助容量バスラインCSLnに対して前記電圧レベルのうち、最も低い電圧レベルが供給されている場合には、前記補助容量ドライバ14は、前記任意の補助容量バスラインCSLnに対して、前記1走査期間(1垂直走査期間Tv’)において、前記電圧レベルが昇順である前記矩形状の電圧信号#CSLnを供給する。
すなわち、上述のように、時刻t1’から時刻t2’までの期間において、補助容量バスラインCSLnに対し、電圧レベルVCS1’、VCS2’、VCS3’のうち、最も低い電圧レベルVCS1’が供給されている場合には、補助容量ドライバ14は、補助容量バスラインCSLnに対し、時刻t2’から時刻t5’までの1走査期間(1垂直走査期間Tv’)において、時刻t2’から時刻t3’までの期間T1’において電圧レベルVCS2’をとり、時刻t3’から時刻t5’までの期間T2’において電圧レベルVCS3’(VCS2’<VCS3’)をとる補助容量信号#CSLnを供給する。
一般に、画素電極に電圧が印加されていない場合に、黒表示となるノーマリーブラック方式においては、液晶の応答に有限の時間を有することに起因して、低輝度から高輝度への立ち上がりが不十分となる現象が生じる。換言すれば、低輝度から高輝度への変化に要する時間が、高輝度から低輝度への変化に要する時間よりも大きいという特性がある。上記現象は、画素電極に印加される信号が正極性である場合には、画素電極の電位が高電圧へと変化するタイミングにおいて生じ得る。
上記の構成によれば、前記ゲートドライバが前記任意のゲートバスラインに対して前記導通信号を供給したときに、前記任意の補助容量バスラインに対して前記電圧レベルのうち、最も低い電圧レベルが供給されている場合には、上記1走査期間において、前記画素電極に対して、電圧レベルのより低い電圧信号を供給し、それに引き続き、電圧レベルのより高い電圧信号を供給することができる。
したがって、画素電極に印加される電位を段階的に高い電圧へと変化させることができる。これによって、ノーマリーブラック方式において生じ得る上記の低輝度から高輝度への立ち上がりが不十分となる現象を抑制することができる。
また、本動作例においては、前記ゲートドライバ13が前記任意のゲートバスラインGLnに対して前記導通信号(ゲート信号#GLnのハイレベル区間)を供給したときに、前記任意の補助容量バスラインCSLnに対して前記電圧レベルのうち、最も高い電圧レベルが供給されている場合には、前記補助容量ドライバ14は、前記任意の補助容量バスラインCSLnに対して、前記1走査期間において、前記電圧レベルが降順である前記矩形状の電圧信号を供給する。
すなわち、上述のように、時刻t4’から時刻t5’までの期間において、補助容量バスラインCSLnに対し、電圧レベルVCS1’、VCS2’、VCS3’のうち、最も高い電圧レベルVCS3’が供給されている場合には、補助容量ドライバ14は、補助容量バスラインCSLnに対し、時刻t5’から時刻t8’までの1走査期間(1垂直走査期間Tv’)において、時刻t5’から時刻t6’までの期間T3’において電圧レベルVCS2’をとり、時刻t6’から時刻t8’までの期間T4’において電圧レベルVCS1’(VCS1’<VCS2’)をとる補助容量信号#CSLnを供給する。
一般に、画素電極に電圧が印加されていない場合に、黒表示となるノーマリーブラック方式においては、液晶の応答に有限の時間を有することに起因して、低輝度から高輝度への立ち上がりが不十分となる現象が生じる。換言すれば、低輝度から高輝度への変化に要する時間が、高輝度から低輝度への変化に要する時間よりも大きいという特性がある。上記現象は、画素電極に印加される信号が負極性である場合には、画素電極の電位が低電圧へと変化するタイミングにおいて生じ得る。
上記の構成によれば、前記ゲートドライバが前記任意のゲートバスラインに対して前記導通信号を供給したときに、前記任意の補助容量バスラインに対して前記電圧レベルのうち、最も高い電圧レベルが供給されている場合には、前記1走査期間において、前記画素電極に対して、電圧レベルのより高い電圧信号を供給し、それに引き続き、電圧レベルのより低い電圧信号を供給することができる。
したがって、画素電極に印加される電位を段階的に低い電圧へと変化させることができる。これによって、ノーマリーブラック方式において生じ得る上記の低輝度から高輝度への立ち上がりが不十分となる現象を抑制することができる。
次に、図6の(a)〜(d)を参照して、ソースドライバ12が、ソースバスラインSLmに対して、低階調に対応するソース信号#SLmを供給する場合について説明する。なお、上記の説明と重複する部分については、説明を省略する。
図6の(a)は、ソースバスラインSLmに供給されるソース信号#SLmの波形の一例を示すタイミングチャートである。以下では、図6の(a)に示すように、導通信号#GLnがハイレベルのときであって、補助容量バスライン#CSLnが低レベルであるときのソース信号#SLmの電位が、同条件での図3の(a)に示された波形の電位よりも低い場合、若しくは、導通信号#GLnがハイレベルのときであって、補助容量バスライン#CSLnが高レベルであるときのソース信号#SLmの電位が、同条件での図3(a)に示された波形の電位より高い場合について説明する。
図6の(b)は、ゲートバスラインGLnに供給されるゲート信号#GLnの波形を示すタイミングチャートであり、図3の(b)と同様の波形である。
図6の(c)は、対向電極用配線COMLに供給される共通電位VCOMと、画素電極PEn,mに印加される電位VPEn,mとを示すタイミングチャートである。
図6の(d)は、補助容量バスラインCSLnに供給される補助容量信号#CSLnの波形を示すタイミングチャートであり、図5の(d)と同様の波形である。
まず、図6の(b)に示すように、時刻t1’において、ゲート信号#GLnがローレベルからハイレベルに立ち上がり、一定期間経過後、ローレベルへと立ち下がる。図6の(c)に示すように、時刻t1’から時刻t2’までの期間において、画素電極PEn,mに印加される電位VPEn,mは、例えば、電位V01’から電位V02’まで立ち下がる。
また、時刻t2’において、補助容量信号#CSLnが、電位VCS1’から電位VCS2’まで立ち上がる。それに伴い、画素電極PEn,mの電位VPEn,mは、電位V02’から例えば電位V01’へと変化する。
続いて、時刻t3’において、補助容量信号#CSLnが、電位VCS2’から電位VCS3’まで立ち上がる。それに伴い、画素電極PEn,mの電位VPEn,mは、電位V01’から電位V03’へと変化する。ここで、電位V03’の具体的な値は、
V03’=(VCS3’−VCS2’)×CCS/ΣC+V01’
によって定まる。なお、上述のように、VCS2’<VCS3’であるので、電位V03’は、電位V01’よりも大きい。
続いて、時刻t4’において、ゲート信号#GLnがローレベルからハイレベルに立ち上がり、一定期間経過後、ローレベルへと立ち下がる。図6の(c)に示すように、時刻t4’から時刻t5’までの期間において、画素電極PEn,mに印加される電位VPEn,mは、電位V03’から電位V04’まで立ち上がる。
また、時刻t5’において、補助容量信号#CSLnが、電位VCS3’から電位VCS2’まで立ち下がる。それに伴い、画素電極PEn,mの電位VPEn,mは、電位V04’から例えば電位V03’へと変化する。
続いて、時刻t6’において、補助容量信号#CSLnが、電位VCS2’から電位VCS1’まで立ち下がる。それに伴い、画素電極PEn,mの電位VPEn,mは、電位V03’から電位V01’へと変化する。
時刻t7’以降の動作は、上述した時刻t1’以降の動作と同様である。
図6の(c)に示すように、画素電極PEn,mの電位VPEn,mと、共通電位VCOMとの電位差の絶対値は、全期間において常にほぼ一定に保たれている。すなわち、図6の(d)のように補助容量信号#CSLnの値を変化させる場合であっても、画素領域Pn,mが備える液晶LCの透過率をほぼ一定に保つことができる。
また、本動作例においては、前記1走査期間(1垂直走査期間Tv’)において、最初の前記電圧レベルの遷移後の前記液晶への印加電圧の極性と、次の前記電圧レベルの遷移後の前記液晶への印加電圧の極性とは、互いに異なった極性である。補助容量信号#CSLnが電位VCS2’であるときの画素電極PEn,mの電位V01’と対向電極の電位VCOMの差で表される液晶への印加電圧と、補助容量信号#CSLnが電位VCS3’であるときの画素電極PEn,mの電位V03’と対向電極の電位VCOMの差で表される液晶への印加電圧とは、互いに反対極性である。
上記の構成によれば、前記1走査期間において、最初の前記電圧レベルの遷移後であっても、次の前記電圧レベルの遷移後であっても、前記液晶への印加電圧の絶対値を十分に小さくすることができる。
したがって、上記の構成によれば、前記液晶への印加電圧の絶対値がより小さい場合により低輝度となるノーマリーブラック方式において、前記1走査期間における最初の前記電圧レベルの遷移後であっても、次の前記電圧レベルの遷移後であっても、十分に低輝度な黒表示を行うことができる。
また、本動作例においては、前記第1の電圧レベル、前記第2の電圧レベル、および、前記第3の電圧レベルのうち、中間の電圧レベルと、前記第1の電圧レベル、前記第2の電圧レベル、および、前記第3の電圧レベルのうち、最も高い電圧レベルとの電位差の絶対値は、液晶の閾値電圧の2倍以下であることが好ましい。すなわち、本動作例においては、電位VCS1’、電位VCS2’、電位VCS3’のうち、中間の電圧レベルVCS2’と、最も高い電圧レベルVCS3’との電位差の絶対値は、液晶の閾値電圧の2倍以下であることが好ましい。
上記の構成によれば、前記第1の電圧レベル、前記第2の電圧レベル、および、前記第3の電圧レベルのうち、中間の電圧レベルと、前記第1の電圧レベル、前記第2の電圧レベル、および、前記第3の電圧レベルのうち、最も高い電圧レベルとの電位差の絶対値は、液晶の閾値電圧の2倍以下であるため、すなわち、本動作例においては、電位VCS1’、電位VCS2’、電位VCS3’のうち、中間の電圧レベルVCS2’と、最も高い電圧レベルVCS3’との電位差の絶対値は、液晶の閾値電圧の2倍以下であるため、前記矩形状の電圧信号の電圧レベルが前記第1の電圧レベル、前記第2の電圧レベル、および、前記第3の電圧レベルのうち、何れの電圧レベルであっても、前記液晶の配向が影響を受けないようにすることができる。
したがって、上記の構成によれば、前記液晶への印加電圧の絶対値がより小さい場合により低輝度となるノーマリーブラック方式において、前記矩形状の電圧信号の電圧レベルが前記第1の電圧レベル、前記第2の電圧レベル、および、前記第3の電圧レベルの何れであっても、黒表示を行うことができる。
(表示パネル1の動作例3)
以下では、図7の(a)〜(d)、および、図8の(a)〜(d)を参照して、本実施形態に係る表示パネル1の動作の第3の例について説明する。
まず、図7の(a)〜(d)を参照して、ソースドライバ12が、ソースバスラインSLmに対して、高階調に対応するソース信号#SLmを供給する場合について説明する。
図7の(a)は、ソースバスラインSLmに供給されるソース信号#SLmの波形の一例を示すタイミングチャートである。図7の(a)に示すように、本動作例におけるソース信号#SLmの波形は、図3の(a)に示すソース信号#SLmの波形と同様であるとして説明を行う。
図7の(b)は、ゲートバスラインGLnに供給されるゲート信号#GLnの波形を示すタイミングチャートである。図7の(b)に示すように、本動作例におけるゲート信号#GLnの波形は、図3の(b)に示すゲート信号#GLnの波形と同様であるとして説明を行う。
図7の(c)は、対向電極用配線COMLに供給される共通電位VCOMと、画素電極PEn,mに印加される電位VPEn,mとを示すタイミングチャートである。
図7の(d)は、補助容量バスラインCSLnに供給される補助容量信号#CSLnの波形を示すタイミングチャートである。図7の(d)に示すように、本動作例における補助容量信号#CSLnは、連続する2つの垂直走査期間Tv’’を1周期として、電位VCS1’’、電位VCS2’’、電位VCS3’’、および、電位VCS4’’をとる信号である。より具体的には、図7の(d)に示すように、補助容量信号#CSLnは、1垂直走査期間Tv’’における期間T1’’において電位VCS2’’をとり、期間T2’’において電位VCS3’’をとる。また、補助容量信号#CSLnは、それに引き続く垂直走査期間Tv’における期間T3’’において電位VCS4’’をとり、期間T4’’において電位VCS1’’をとる。なお、図7の(d)に示すように、電位VCS1’’、電位VCS2’’、電位VCS3’’、および、電位VCS4’’の具体的な値は、VCS1’’<VCS2’’<VCS4’’<VCS3’’、および、VCS2’’−VCS1’’<VCS3’’−VCS2’’、ならびに、VCS3’’−VCS4’’<VCS4’’−VCS1’’を満たすものとする。
図7の(c)および(d)に示すように、補助容量信号#CSLnが、最も低い電位(電位VCS1’’)であるときであって、ゲート信号#GLnがハイレベルであるときに、液晶LCへの印加電圧は正極性へと変化し、補助容量信号#CSLnが、最も高い電位(電位VCS3’’)であるときであって、ゲート信号#GLnがハイレベルであるときに、液晶LCへの印加電圧は負極性へと変化する。
以下では、本動作例における表示パネル1の画素領域Pn,mの各部の動作について、説明する。
まず、図7の(b)に示すように、時刻t1’’において、ゲート信号#GLnがローレベルからハイレベルに立ち上がり、一定期間経過後、ローレベルへと立ち下がる。ゲート信号#GLnがハイレベルである期間において、トランジスタMn,mは導通状態になる。トランジスタMn,mが導通状態になると、ソース信号#SLmが、画素電極PEn,mおよび第1の補助容量電極CE1n,mに供給される。図7の(c)に示すように、時刻t1’’から時刻t2’’までの期間において、画素電極PEn,mに印加される電位VPEn,mは、電位V1’’から電位V2’’(V2’’は正)まで立ち上がる。
また、時刻t2’’において、補助容量信号#CSLnが、電位VCS1’’から電位VCS2’’まで立ち上がる。それに伴い、画素電極PEn,mの電位VPEn,mは、電位V2’’から電位V3’’へと変化する。ここで、電位V3’’の具体的な値は、
V3’’=(VCS2’’−VCS1’’)×CCS/ΣC+V2’’
によって定まる。なお、上述のように、VCS1’’<VCS2’’であるので、電位V3’’は、電位V2’’よりも大きい。
続いて、時刻t3’’において、補助容量信号#CSLnが、電位VCS2’’から電位VCS3’’まで立ち上がる。それに伴い、画素電極PEn,mの電位VPEn,mは、電位V3’’から電位V4’’へと変化する。ここで、電位V4’’の具体的な値は、
V4’’=(VCS3’’−VCS2’’)×CCS/ΣC+V3’’
によって定まる。なお、上述のように、VCS2’’<VCS3’’であるので、電位V4’’は、電位V3’’よりも大きい。
また、図7の(c)に示すように、電位V4’’と共通電位VCOMとの電位差は、電位V3’’と共通電位VCOMとの電位差よりも大きい。すなわち、時刻t3’’から時刻t4’’までの期間における液晶LCの透過率は、時刻t2’’から時刻t3’’までの期間における液晶LCの透過率よりも大きい。すなわち、時刻t3’’から時刻t4’’までの期間における画素領域Pn,mの輝度は、時刻t2’’から時刻t3’’までの期間における画素領域Pn,mの輝度よりも大きい。
続いて、時刻t4’’において、ゲート信号#GLnがローレベルからハイレベルに立ち上がり、一定期間経過後、ローレベルへと立ち下がる。ゲート信号#GLnがハイレベルである期間において、トランジスタMn,mは導通状態になり、ソース信号#SLmが、画素電極PEn,mおよび第1の補助容量電極CE1n,mに供給される。
図7の(a)に示すように、時刻t4’’から時刻t5’’までの期間において、画素電極PEn,mに印加される電位VPEn,mは、電位V4’’から電位V5’’(V5’’は負)まで立ち下がる。
また、時刻t5’’において、補助容量信号#CSLnが、電位VCS3’’から電位VCS4’’まで立ち下がる。それに伴い、画素電極PEn,mの電位VPEn,mは、電位V5’’から電位V6’’へと変化する。ここで、電位V6’’の具体的な値は、
V6’’=(VCS4’’−VCS3’’)×CCS/ΣC+V5’’
によって定まる。なお、上述のように、VCS4’’<VCS3’’であるので、電位V6’’は、電位V5’’よりも小さい。
続いて、時刻t6’’において、補助容量信号#CSLnが、電位VCS4’’から電位VCS1’’まで立ち下がる。それに伴い、画素電極PEn,mの電位VPEn,mは、電位V6’’から電位V1’’へと変化する。ここで、電位V1’’の具体的な値は、
V1’’=(VCS1’’−VCS4’’)×CCS/ΣC+V6’’
によって定まる。なお、上述のように、VCS1’’<VCS4’’であるので、電位V1’’は、電位V6’’よりも小さい。
また、図7の(c)に示すように、電位V1’’と共通電位VCOMとの電位差は、電位V6’’と共通電位VCOMとの電位差よりも大きい。すなわち、時刻t6’’から時刻t7’’までの期間における液晶LCの透過率は、時刻t5’’から時刻t6’’までの期間における液晶LCの透過率よりも大きい。すなわち、時刻t6’’から時刻t7’’までの期間における画素領域Pn,mの輝度は、時刻t5’’から時刻t6’’までの期間における画素領域Pn,mの輝度よりも大きい。
時刻t7’’以降の動作は、上述した時刻t1’’以降の動作と同様である。
なお、上記の動作例においては、時刻t2’’において、補助容量信号#CSLnが、電位VCS1’’から電位VCS2’’まで立ち上がり、時刻t5’’において、補助容量信号#CSLnが、電位VCS3’’から電位VCS4’’まで立ち下がる場合について説明を行ったが、より一般には、補助容量信号#CSLnは、時刻t2’’から数水平期間(水平期間Thの複数倍の期間)が経過するまでの間に電位VCS1’’から電位VCS2’’まで立ち上がり、時刻t5’’から数水平期間(水平期間Thの複数倍の期間)が経過するまでの間に電位VCS3’’から電位VCS4’’まで立ち下がる。
また、本動作例においては、前記補助容量ドライバ14は、前記1走査期間(垂直走査期間Tv’’)において、前記任意の補助容量バスラインCSLnに対し、前記導通信号に同期して、前記第1の電圧レベルと、前記第2の電圧レベルと、前記第1の電圧レベルおよび前記第2の電圧レベルの何れとも異なる第3の電圧レベルとからなる矩形状の電圧信号を供給し、前記1走査期間(垂直走査期間Tv’’)の次の1走査期間において、前記第1の電圧レベル、前記第2の電圧レベル、および、前記第3の電圧レベルのうち、何れか2つの電圧レベルと、前記第1の電圧レベル、前記第2の電圧レベル、および、前記第3の電圧レベルの何れとも異なる第4の電圧レベルとからなる矩形状の電圧信号(補助容量信号#CSLn)を供給する。
すなわち、本動作例においては、前記補助容量ドライバ14は、連続する2垂直走査期間において、電位VCS1’’、電位VCS2’’、電位VCS3’’、および、電位VCS4’’からなる矩形状の電圧信号(補助容量信号#CSLn)を供給する。
したがって、本動作例においては、前記補助容量ドライバ14は、前記1走査期間において、前記任意の補助容量バスラインに対し、前記導通信号に同期して、前記第1の電圧レベルと、前記第2の電圧レベルと、前記第1の電圧レベルおよび前記第2の電圧レベルの何れとも異なる第3の電圧レベルとからなる矩形状の電圧信号を供給することができるので、上記1走査期間において、上記任意の補助容量バスラインに印加される電圧レベルは、3値に変化する。換言すれば、上記1走査期間において、補助容量バスラインに印加される電圧レベルは、2回遷移する。上記1走査期間における上記電圧レベルの第1回目の遷移によって、上記電圧レベルの第1回目の遷移後において上記液晶に印加される電圧を、上記電圧レベルの第1回目の遷移後における表示に好適なものとし、上記電圧レベルの第2回目の遷移によって、高輝度と低輝度との切り替えを行うことができる。
したがって、上記の構成によれば、動画ボケの現象を効果的に抑制しつつ、より高輝度な表示が可能となる。
さらに、上記の構成によれば、前記1走査期間の次の1走査期間において、前記第1の電圧レベル、前記第2の電圧レベル、および、前記第3の電圧レベルのうち、何れか2つの電圧レベルと、前記第1の電圧レベル、前記第2の電圧レベル、および、前記第3の電圧レベルの何れとも異なる第4の電圧レベルとからなる矩形状の電圧信号を供給することができるので、前記1走査期間の次の1走査期間において、前記第1の電圧レベル、前記第2の電圧レベル、および、前記第3の電圧レベルとからなる矩形状の電圧信号を供給する場合に比べて、高輝度と低輝度の輝度レベルの調整をより柔軟に行うことができる。
したがって、上記の構成によれば、上記動画ボケの現象をより一層効果的に抑制しつつ、高輝度な表示を行うことができる。
また、本発明に係る表示パネルにおいては、前記1走査期間(垂直走査期間Tv’’)における最初の前記電圧レベルの遷移の前後における前記電圧レベルの電位差の絶対値|VCS2’’−VCS1’’|は、前記1走査期間における次の前記電圧レベルの遷移の前後における前記電圧レベルの電位差の絶対値|VCS3’’−VCS2’’|よりも小さい。ここで、記号|a|はaの絶対値を表すものとする。
したがって、本動作例においては、時刻t3’’における補助容量信号#CSLnの電圧レベルの遷移に伴う画素領域Pn,mの輝度の変化を、輝度を高める効果は維持しつつ大きくすることができる。
したがって、本動作例においては、上記動画ボケの現象をより効果的に抑制することができる。また、時刻t5’’から時刻t8’’までの1垂直走査期間Tv’’についても同様である。
次に、図8の(a)〜(d)を参照して、ソースドライバ12が、ソースバスラインSLmに対して、低階調に対応するソース信号#SLmを供給する場合について説明する。なお、上記の説明と重複する部分については、説明を省略する。
図8の(a)は、ソースバスラインSLmに供給されるソース信号#SLmの波形の一例を示すタイミングチャートであり、図6の(a)と同様の波形である。
図8の(b)は、ゲートバスラインGLnに供給されるゲート信号#GLnの波形を示すタイミングチャートである。図8の(b)に示すように、本動作例におけるゲート信号#GLnの波形は、図3の(b)に示すゲート信号#GLnの波形と同様であるとして説明を行う。
図8の(c)は、対向電極用配線COMLに供給される共通電位VCOMと、画素電極PEn,mに印加される電位VPEn,mとを示すタイミングチャートである。
図8の(d)は、補助容量バスラインCSLnに供給される補助容量信号#CSLnの波形を示すタイミングチャートであり、図6の(d)と同様の波形である。
まず、図8の(b)に示すように、時刻t1’’において、ゲート信号#GLnがローレベルからハイレベルに立ち上がり、一定期間経過後、ローレベルへと立ち下がる。図8の(a)に示すように、時刻t1’’から時刻t2’’までの期間において、画素電極PEn,mに印加される電位VPEn,mは、電位V01’’から電位V02’’まで立ち下がる。
また、時刻t2’’において、補助容量信号#CSLnが、電位VCS1’’から電位VCS2’’まで立ち上がる。それに伴い、画素電極PEn,mの電位VPEn,mは、電位V2’’から例えば電位V01’’へと変化する。
続いて、時刻t3’’において、補助容量信号#CSLnが、電位VCS2’’から電位VCS3’’まで立ち上がる。それに伴い、画素電極PEn,mの電位VPEn,mは、電位V01’’から電位V03’’へと変化する。ここで、電位V03’’の具体的な値は、
V03’’=(VCS3’’−VCS2’’)×CCS/ΣC+V01’’
によって定まる。なお、上述のように、VCS2’’<VCS3’’であるので、電位V03’’は、電位V01’’よりも大きい。
続いて、時刻t4’’において、ゲート信号#GLnがローレベルからハイレベルに立ち上がり、一定期間経過後、ローレベルへと立ち下がる。図8の(c)に示すように、時刻t4’’から時刻t5’’までの期間において、画素電極PEn,mに印加される電位VPEn,mは、電位V03’’から電位V04’’まで立ち上がる。
また、時刻t5’’において、補助容量信号#CSLnが、電位VCS3’’から電位VCS4’’まで立ち下がる。それに伴い、画素電極PEn,mの電位VPEn,mは、電位V04’’から例えば電位V03’’へと変化する。
続いて、時刻t6’’において、補助容量信号#CSLnが、電位VCS4’’から電位VCS1’’まで立ち下がる。それに伴い、画素電極PEn,mの電位VPEn,mは、電位V03’’から例えば電位V01’’へと変化する。
時刻t7’’以降の動作は、上述した時刻t1’’以降の動作と同様である。
図8の(c)に示すように、画素電極PEn,mの電位VPEn,mと、共通電位VCOMとの電位差の絶対値は、全期間において常にほぼ一定に保たれている。すなわち、図8の(d)のように補助容量信号#CSLnの値を変化させる場合であっても、画素領域Pn,mが備える液晶LCの透過率をほぼ一定に保つことができる。
上記の動作例1から動作例3においては、1垂直走査期間の後半における画素領域Pn,mの輝度が、当該1垂直走査期間の前半における画素領域Pn,mの輝度よりも大きい場合について説明を行ったが、本発明はこれに限られるものではない。以下では、1垂直走査期間の後半における画素領域Pn,mの輝度が、当該1垂直走査期間の前半における画素領域Pn,mの輝度よりも小さくなる場合の動作例4〜動作例6について、図9〜図11を参照して説明する。
なお、本動作例においては、前記1走査期間1垂直走査期間Tv’’において、最初の前記電圧レベルの遷移後における前記画素電極の電位と前記対向電極の電位との差によって表される前記液晶への印加電圧の極性と、次の前記電圧レベルの遷移後における前記画素電極の電位と前記対向電極の電位との差によって表される前記液晶への印加電圧の極性とは、互いに異なった極性である。すなわち、補助容量信号#CSLnが電位VCS2’’であるときの画素電極PEn,mの電位V01’’と対向電極の電位VCOMとの差で表される液晶への印加電圧と、補助容量信号#CSLnが電位VCS3’’であるときの画素電極PEn,mの電位V03’’と対向電極の電位VCOMの差で表される液晶への印加電圧とは、互いに反対極性である。
上記の構成によれば、前記1走査期間において、最初の前記電圧レベルの遷移後であっても、次の前記電圧レベルの遷移後であっても、前記液晶への印加電圧の絶対値を十分に小さくすることができる。
したがって、上記の構成によれば、前記液晶への印加電圧の絶対値がより小さい場合により低輝度となるノーマリーブラック方式において、前記1走査期間における最初の前記電圧レベルの遷移後であっても、次の前記電圧レベルの遷移後であっても、十分に低輝度な黒表示を行うことができる。
また、本動作例においては、前記第1の電圧レベル、前記第2の電圧レベル、前記第3の電圧レベル、および、前記第4の電圧レベルのうち、2番目に低い電圧レベルと、前記第1の電圧レベル、前記第2の電圧レベル、前記第3の電圧レベル、および、前記第4の電圧レベルのうち、最も高い電圧レベルとの電位差の絶対値は、液晶の閾値電圧の2倍以下である、ことが好ましい。すなわち、本動作例においては、電位VCS1’’、電位VCS2’’、電位VCS3’’、および、電位VCS4’’のうち、2番目に低い電圧レベルVCS2’’と、最も高い電圧レベルVCS3’’との電位差の絶対値は、液晶の閾値電圧の2倍以下であることが好ましい。
上記の構成によれば、前記第1の電圧レベル、前記第2の電圧レベル、前記第3の電圧レベル、および、前記第4の電圧レベルのうち、2番目に低い電圧レベルと、前記第1の電圧レベル、前記第2の電圧レベル、前記第3の電圧レベル、および、前記第4の電圧レベルのうち、最も高い電圧レベルとの電位差の絶対値は、液晶の閾値電圧の2倍以下である、ことが好ましい。すなわち、本動作例においては、電位VCS1’’、電位VCS2’’、電位VCS3’’、および、電位VCS4’’のうち、2番目に低い電圧レベルVCS2’’と、最も高い電圧レベルVCS3’’との電位差の絶対値は、液晶の閾値電圧の2倍以下であるため、前記第3の電圧レベル、および、前記第4の電圧レベルの何れの電圧レベルであっても、前記液晶の配向が影響を受けないようにすることができる。
したがって、上記の構成によれば、前記液晶への印加電圧の絶対値がより小さい場合により低輝度となるノーマリーブラック方式において、前記矩形状の電圧信号の電圧レベルが前記第1の電圧レベル、前記第2の電圧レベル、前記第3の電圧レベル、および、前記第4の電圧レベルの何れであっても、黒表示を行うことができる。
(表示パネル1の動作例4)
以下では、図9の(a)〜(d)を参照して、本実施形態に係る表示パネル1の動作の第4の例について説明する。
図9の(a)は、ソースバスラインSLmに供給されるソース信号#SLmの波形の一例を示すタイミングチャートである。図9の(a)に示すように、本動作例におけるソース信号#SLmの波形は、図3の(a)に示すソース信号#SLmの波形とほぼ同様であるとして説明を行う。
図9の(b)は、ゲートバスラインGLnに供給されるゲート信号#GLnの波形を示すタイミングチャートである。図9の(b)に示すように、本動作例におけるゲート信号#GLnの波形は、図3の(b)に示すゲート信号#GLnの波形と同様であるとして説明を行う。
図9の(c)は、対向電極用配線COMLに供給される共通電位VCOMと、画素電極PEn,mに印加される電位VPEn,mとを示すタイミングチャートである。
図9の(d)は、補助容量バスラインCSLnに供給される補助容量信号#CSLnの波形を示すタイミングチャートである。図9の(d)に示すように、本動作例における補助容量信号#CSLnは、連続する2つの垂直走査期間Tvを1周期として、電位VCS11、電位VCS12をとる信号である。より具体的には、図9の(d)に示すように、補助容量信号#CSLnは、1垂直走査期間Tvにおける期間T11において電位VCS12をとり、期間T12における時刻t13から時刻t14において電位VCS11をとり、期間T12における時刻t14から時刻t15において電位VCS12をとる。また、補助容量信号#CSLnは、それに引き続く垂直走査期間Tvにおける期間T13において電位VCS11をとり、期間T14における時刻t16から時刻t17において電位VCS12をとり、期間T14における時刻t17から時刻t18において電位VCS11をとる。なお、図9の(d)に示すように、電位VCS11、および、電位VCS12の具体的な値は、VCS11<VCS12を満たすものとする。
以下では、本動作例における表示パネル1の画素領域Pn,mの各部の動作について、説明する。
まず、図9の(b)に示すように、時刻t11において、ゲート信号#GLnがローレベルからハイレベルに立ち上がり、一定期間経過後、ローレベルへと立ち下がる。ゲート信号#GLnがハイレベルである期間において、トランジスタMn,mは導通状態になる。トランジスタMn,mが導通状態になると、ソース信号#SLmが、画素電極PEn,mおよび第1の補助容量電極CE1n,mに供給される。図9の(c)に示すように、時刻t11から時刻t12までの期間において、画素電極PEn,mに印加される電位VPEn,mは、電位V11から電位V12(V12は正)まで立ち上がる。
また、時刻t12において、補助容量信号#CSLnが、電位VCS11から電位VCS12まで立ち上がる。それに伴い、画素電極PEn,mの電位VPEn,mは、電位V12から電位V13へと変化する。ここで、電位V13の具体的な値は、
V13=(VCS12−VCS11)×CCS/ΣC+V12
によって定まる。なお、上述のように、VCS11<VCS12であるので、電位V13は、電位V12よりも大きい。
続いて、時刻t13において、補助容量信号#CSLnが、電位VCS12から電位VCS11まで立ち下がる。それに伴い、画素電極PEn,mの電位VPEn,mは、電位V13から電位V12へと変化する。
図9の(c)に示すように、電位V13と共通電位VCOMとの電位差は、電位V12と共通電位VCOMとの電位差よりも大きい。すなわち、時刻t12から時刻t13までの期間における液晶LCの透過率は、時刻t13から時刻t14までの期間における液晶LCの透過率よりも大きい。すなわち、時刻t12から時刻t13までの期間における画素領域Pn,mの輝度は、時刻t13から時刻t14までの期間における画素領域Pn,mの輝度よりも大きい。
続いて、時刻t14において、ゲート信号#GLnがローレベルからハイレベルに立ち上がり、一定期間経過後、ローレベルへと立ち下がる。ゲート信号#GLnがハイレベルである期間において、トランジスタMn,mは導通状態になり、ソース信号#SLmが、画素電極PEn,mおよび第1の補助容量電極CE1n,mに供給される。また、時刻t14において、補助容量信号#CSLnが、電位VCS11から電位VCS12まで立ち上がる。
図9の(a)に示すように、時刻t14から時刻t15までの期間において、画素電極PEn,mに印加される電位VPEn,mは、電位V12から、例えば、電位V11まで立ち下がる。
また、時刻t15において、補助容量信号#CSLnが、電位VCS12から電位VCS11まで立ち下がる。それに伴い、画素電極PEn,mの電位VPEn,mは、電位V11から電位V14へと変化する。ここで、電位V14の具体的な値は、
V14=(VCS11−VCS12)×CCS/ΣC+V11
によって定まる。なお、上述のように、VCS11<VCS12であるので、電位V14は、電位V11よりも小さい。
続いて、時刻t16において、補助容量信号#CSLnが、電位VCS11から電位VCS12へと立ち上がる。それに伴い、画素電極PEn,mの電位VPEn,mは、電位V14から電位V11へと変化する。
図9の(c)に示すように、電位V14と共通電位VCOMとの電位差は、電位V11と共通電位VCOMとの電位差よりも大きい。すなわち、時刻t15から時刻t16までの期間における液晶LCの透過率は、時刻t16から時刻t17までの期間における液晶LCの透過率よりも大きい。すなわち、時刻t15から時刻t16までの期間における画素領域Pn,mの輝度は、時刻t16から時刻t17までの期間における画素領域Pn,mの輝度よりも大きい。
続いて、時刻t17において、ゲート信号#GLnがローレベルからハイレベルに立ち上がり、一定期間経過後、ローレベルへと立ち下がる。また、補助容量信号#CSLnが、電位VCS12から電位VCS11まで立ち下がる。時刻t17以降の動作は、上述した時刻t11以降の動作と同様である。
なお、上記の動作例においては、補助容量信号#CSLnが、時刻t12において、電位VCS11から電位VCS12まで立ち上がり、時刻t15において、電位VCS12から電位VCS11まで立ち下がる場合について説明を行ったが、より一般には、補助容量信号#CSLnは、時刻t12から数水平期間(水平期間Thの複数倍の期間)が経過するまでの間に電位VCS11から電位VCS12まで立ち上がり、時刻t15から数水平期間(水平期間Thの複数倍の期間)が経過するまでの間に電位VCS12から電位VCS11まで立ち下がる。
また、上記の動作例においては、補助容量信号#CSLnが、時刻t14において、電位VCS11から電位VCS12まで立ち上がる場合について説明を行ったが、より一般には、補助容量信号#CSLnは、時刻t13から時刻t15までの間に電位VCS11から電位VCS12まで立ち上がる。
本動作例のように、本発明に係る表示パネル1は、1垂直走査期間の後半における画素領域Pn,mの輝度が当該1垂直走査期間の前半における画素領域Pn,mの輝度よりも小さくなるように補助容量信号#CSLnを供給することによっても、1垂直走査期間における画素領域Pn,mの輝度の変化を生じせしめることができる。
したがって、本動作例においても、上記動画ボケの現象を抑制することができる。
(表示パネル1の動作例5)
以下では、図10の(a)〜(d)を参照して、本実施形態に係る表示パネル1の動作の第5の例について説明する。
図10の(a)は、ソースバスラインSLmに供給されるソース信号#SLmの波形の一例を示すタイミングチャートである。図10の(a)に示すように、本動作例におけるソース信号#SLmの波形は、図3の(a)に示すソース信号#SLmの波形とほぼ同様であるとして説明を行う。
図10の(b)は、ゲートバスラインGLnに供給されるゲート信号#GLnの波形を示すタイミングチャートである。図10の(b)に示すように、本動作例におけるゲート信号#GLnの波形は、図3の(b)に示すゲート信号#GLnの波形とほぼ同様であるとして説明を行う。
図10の(c)は、対向電極用配線COMLに供給される共通電位VCOMと、画素電極PEn,mに印加される電位VPEn,mとを示すタイミングチャートである。
図10の(d)は、補助容量バスラインCSLnに供給される補助容量信号#CSLnの波形を示すタイミングチャートである。図10の(d)に示すように、本動作例における補助容量信号#CSLnは、連続する2つの垂直走査期間Tv’を1周期として、電位VCS11’、電位VCS12’、および、電位VCS13’をとる信号である。より具体的には、図10の(d)に示すように、補助容量信号#CSLnは、1垂直走査期間Tv’における期間T11’において電位VCS12’をとり、期間T12’における時刻t13’から時刻t14’において電位VCS13’をとり、期間T12’における時刻t14’から時刻t15’において電位VCS12’をとる。また、補助容量信号#CSLnは、それに引き続く垂直走査期間Tv’における期間T13’において電位VCS11’をとり、期間T14’における時刻t16’から時刻t17’において電位VCS13’をとり、期間T14’における時刻t17’から時刻t18’において電位VCS11’をとる。なお、図10の(d)に示すように、電位VCS11’、電位VCS12’、および、電位VCS13’の具体的な値は、VCS11’<VCS13’<VCS12’を満たすものとする。
以下では、本動作例における表示パネル1の画素領域Pn,mの各部の動作について、説明する。
まず、図10の(b)に示すように、時刻t11’において、ゲート信号#GLnがローレベルからハイレベルに立ち上がり、一定期間経過後、ローレベルへと立ち下がる。ゲート信号#GLnがハイレベルである期間において、トランジスタMn,mは導通状態になる。トランジスタMn,mが導通状態になると、ソース信号#SLmが、画素電極PEn,mおよび第1の補助容量電極CE1n,mに供給される。図10の(a)に示すように、時刻t11’から時刻t12’までの期間において、画素電極PEn,mに印加される電位VPEn,mは、電位V11’から電位V12’(V12’は正)まで立ち上がる。
また、時刻t12’において、補助容量信号#CSLnが、電位VCS11’から電位VCS12’まで立ち上がる。それに伴い、画素電極PEn,mの電位VPEn,mは、電位V12’から電位V13’へと変化する。ここで、電位V13’の具体的な値は、
V13’=(VCS12’−VCS11’)×CCS/ΣC+V12’
によって定まる。なお、上述のように、VCS11’<VCS12’であるので、電位V13’は、電位V12’よりも大きい。
続いて、時刻t13’において、補助容量信号#CSLnが、電位VCS12’から電位VCS13’まで立ち下がる。それに伴い、画素電極PEn,mの電位VPEn,mは、電位V13’から電位V14’へと変化する。ここで、電位V14’の具体的な値は、
V14’=(VCS13’−VCS12’)×CCS/ΣC+V13’
によって定まる。なお、上述のように、VCS13’<VCS12’であるので、電位V14’は、電位V13’よりも小さい。
図10の(c)に示すように、電位V13’と共通電位VCOMとの電位差は、電位V14’と共通電位VCOMとの電位差よりも大きい。すなわち、時刻t12’から時刻t13’までの期間における液晶LCの透過率は、時刻t13’から時刻t14’までの期間における液晶LCの透過率よりも大きい。すなわち、時刻t12’から時刻t13’までの期間における画素領域Pn,mの輝度は、時刻t13’から時刻t14’までの期間における画素領域Pn,mの輝度よりも大きい。
続いて、時刻t14’において、ゲート信号#GLnがローレベルからハイレベルに立ち上がり、一定期間経過後、ローレベルへと立ち下がる。ゲート信号#GLnがハイレベルである期間において、トランジスタMn,mは導通状態になり、ソース信号#SLmが、画素電極PEn,mおよび第1の補助容量電極CE1n,mに供給される。また、時刻t14’において、補助容量信号#CSLnが、電位VCS13’から電位VCS12’まで立ち上がる。
図10の(c)に示すように、時刻t14’から時刻t15’までの期間において、画素電極PEn,mに印加される電位VPEn,mは、電位V14’から電位V15’(V15’は負)まで立ち下がる。
また、時刻t15’において、補助容量信号#CSLnが、電位VCS12’から電位VCS11’まで立ち下がる。それに伴い、画素電極PEn,mの電位VPEn,mは、電位V15’から電位V16’へと変化する。ここで、電位V16’の具体的な値は、
V16’=(VCS11’−VCS12’)×CCS/ΣC+V15’
によって定まる。なお、上述のように、VCS11’<VCS12’であるので、電位V16’は、電位V15’よりも小さい。
続いて、時刻t16’において、補助容量信号#CSLnが、電位VCS11’から電位VCS13’へと立ち上がる。それに伴い、画素電極PEn,mの電位VPEn,mは、電位V16’から電位V11’へと変化する。
図10の(c)に示すように、電位V16’と共通電位VCOMとの電位差は、電位V11’と共通電位VCOMとの電位差よりも大きい。すなわち、時刻t15’から時刻t16’までの期間における液晶LCの透過率は、時刻t16’から時刻t17’までの期間における液晶LCの透過率よりも大きい。すなわち、時刻t15’から時刻t16’までの期間における画素領域Pn,mの輝度は、時刻t16’から時刻t17’までの期間における画素領域Pn,mの輝度よりも大きい。
続いて、時刻t17’において、ゲート信号#GLnがローレベルからハイレベルに立ち上がり、一定期間経過後、ローレベルへと立ち下がる。また、補助容量信号#CSLnが、電位VCS12’から電位VCS11’まで立ち下がる。時刻t17’以降の動作は、上述した時刻t11’以降の動作と同様である。
なお、上記の動作例においては、補助容量信号#CSLnが、時刻t12’において、電位VCS11’から電位VCS12’まで立ち上がり、時刻t15’において、電位VCS12’から電位VCS11’まで立ち下がる場合について説明を行ったが、より一般には、補助容量信号#CSLnは、時刻t12’から数水平期間(水平期間Thの複数倍の期間)が経過するまでの間に電位VCS11’から電位VCS12’まで立ち上がり、時刻t15’から数水平期間(水平期間Thの複数倍の期間)が経過するまでの間に電位VCS12’から電位VCS11’まで立ち下がる。
また、上記の動作例においては、補助容量信号#CSLnが、時刻t14’において、電位VCS13’から電位VCS12’まで立ち上がる場合について説明を行ったが、より一般には、補助容量信号#CSLnは、時刻t13’から時刻t15’までの間に電位VCS13’から電位VCS12’まで立ち上がる。
本動作例のように、本発明に係る表示パネル1は、1垂直走査期間の後半における画素領域Pn,mの輝度が当該1垂直走査期間の前半における画素領域Pn,mの輝度よりも小さくなるように補助容量信号#CSLnを供給することによっても、1垂直走査期間における画素領域Pn,mの輝度の変化を生じせしめることができる。
したがって、本動作例においても、上記動画ボケの現象を抑制することができる。また、本動作例においては、補助容量信号#CSLnは、3値の電圧レベルをとる。したがって、上述した動作例4に比べて、上記動画ボケの現象を抑制する効果は維持しつつ、高輝度な表示を行うことができる。
(表示パネル1の動作例6)
以下では、図11の(a)〜(d)を参照して、本実施形態に係る表示パネル1の動作の第6の例について説明する。
図11の(a)は、ソースバスラインSLmに供給されるソース信号#SLmの波形の一例を示すタイミングチャートである。図11の(a)に示すように、本動作例におけるソース信号#SLmの波形は、図3の(a)に示すソース信号#SLmの波形とほぼ同様であるとして説明を行う。
図11の(b)は、ゲートバスラインGLnに供給されるゲート信号#GLnの波形を示すタイミングチャートである。図11の(b)に示すように、本動作例におけるゲート信号#GLnの波形は、図3の(b)に示すゲート信号#GLnの波形とほぼ同様であるとして説明を行う。
図11の(c)は、対向電極用配線COMLに供給される共通電位VCOMと、画素電極PEn,mに印加される電位VPEn,mとを示すタイミングチャートである。
図11の(d)は、補助容量バスラインCSLnに供給される補助容量信号#CSLnの波形を示すタイミングチャートである。図11の(d)に示すように、本動作例における補助容量信号#CSLnは、連続する2つの垂直走査期間Tv’’を1周期として、電位VCS11’’、電位VCS12’’、電位VCS13’’、および、電位VCS14’’をとる信号である。より具体的には、図11の(d)に示すように、補助容量信号#CSLnは、1垂直走査期間Tv’’における期間T11’’において電位VCS12’をとり、期間T12’’における時刻t13’’から時刻t14’’において電位VCS13’’をとり、期間T12’’における時刻t14’’から時刻t15’’において電位VCS12’’をとる。また、補助容量信号#CSLnは、それに引き続く垂直走査期間Tv’’における期間T13’’において電位VCS11’’をとり、期間T14’’における時刻t16’’から時刻t17’’において電位VCS14’’をとり、期間T14’’における時刻t17’’から時刻t18’’において電位VCS11’’をとる。なお、図11の(d)に示すように、電位VCS11’’、電位VCS12’’、電位VCS13’’、および、電位VCS14’’の具体的な値は、VCS11’’<VCS13’’<VCS14’’<VCS12’’を満たすものとする。
以下では、本動作例における表示パネル1の画素領域Pn,mの各部の動作について、説明する。
まず、図11の(b)に示すように、時刻t11’’において、ゲート信号#GLnがローレベルからハイレベルに立ち上がり、一定期間経過後、ローレベルへと立ち下がる。ゲート信号#GLnがハイレベルである期間において、トランジスタMn,mは導通状態になる。トランジスタMn,mが導通状態になると、ソース信号#SLmが、画素電極PEn,mおよび第1の補助容量電極CE1n,mに供給される。図11の(c)に示すように、時刻t11’’から時刻t12’’までの期間において、画素電極PEn,mに印加される電位VPEn,mは、電位V11’’から電位V12’’(V12’’は正)まで立ち上がる。
また、時刻t12’’において、補助容量信号#CSLnが、電位VCS11’’から電位VCS12’’まで立ち上がる。それに伴い、画素電極PEn,mの電位VPEn,mは、電位V12’’から電位V13’’へと変化する。ここで、電位V13’’の具体的な値は、
V13’’=(VCS12’’−VCS11’’)×CCS/ΣC+V12’’
によって定まる。なお、上述のように、VCS11’’<VCS12’’であるので、電位V13’’は、電位V12’’よりも大きい。
続いて、時刻t13’’において、補助容量信号#CSLnが、電位VCS12’’から電位VCS13’’まで立ち下がる。それに伴い、画素電極PEn,mの電位VPEn,mは、電位V13’’から電位V14’’へと変化する。ここで、電位V14’’の具体的な値は、
V14’’=(VCS13’’−VCS12’’)×CCS/ΣC+V13’’
によって定まる。なお、上述のように、VCS13’’<VCS12’’であるので、電位V14’’は、電位V13’’よりも小さい。
図11の(c)に示すように、電位V13’’と共通電位VCOMとの電位差は、電位V14’’と共通電位VCOMとの電位差よりも大きい。すなわち、時刻t12’’から時刻t13’’までの期間における液晶LCの透過率は、時刻t13’’から時刻t14’’までの期間における液晶LCの透過率よりも大きい。すなわち、時刻t12’’から時刻t13’’までの期間における画素領域Pn,mの輝度は、時刻t13’’から時刻t14’’までの期間における画素領域Pn,mの輝度よりも大きい。
続いて、時刻t14’’において、ゲート信号#GLnがローレベルからハイレベルに立ち上がり、一定期間経過後、ローレベルへと立ち下がる。ゲート信号#GLnがハイレベルである期間において、トランジスタMn,mは導通状態になり、ソース信号#SLmが、画素電極PEn,mおよび第1の補助容量電極CE1n,mに供給される。また、時刻t14’’において、補助容量信号#CSLnが、電位VCS13’’から電位VCS12’’まで立ち上がる。
図11の(a)に示すように、時刻t14’’から時刻t15’’までの期間において、画素電極PEn,mに印加される電位VPEn,mは、電位V14’’から電位V15’’(V15’’は負)まで立ち下がる。
また、時刻t15’’において、補助容量信号#CSLnが、電位VCS12’’から電位VCS11’’まで立ち下がる。それに伴い、画素電極PEn,mの電位VPEn,mは、電位V15’’から電位V16’’へと変化する。ここで、電位V16’’の具体的な値は、
V16’’=(VCS11’’−VCS12’’)×CCS/ΣC+V15’’
によって定まる。なお、上述のように、VCS11’’<VCS12’’であるので、電位V16’’は、電位V15’’よりも小さい。
続いて、時刻t16’’において、補助容量信号#CSLnが、電位VCS11’’から電位VCS14’’へと立ち上がる。それに伴い、画素電極PEn,mの電位VPEn,mは、電位V16’’から電位V17’’へと変化する。ここで、電位V17’’の具体的な値は、
V17’’=(VCS14’’−VCS11’’)×CCS/ΣC+V16’’
によって定まる。なお、上述のように、VCS11’’<VCS14’’であるので、電位V17’’は、電位V16’’よりも大きい。
図11の(c)に示すように、電位V16’’と共通電位VCOMとの電位差は、電位V17’’と共通電位VCOMとの電位差よりも大きい。すなわち、時刻t15’’から時刻t16’’までの期間における液晶LCの透過率は、時刻t16’’から時刻t17’’までの期間における液晶LCの透過率よりも大きい。すなわち、時刻t15’’から時刻t16’’までの期間における画素領域Pn,mの輝度は、時刻t16’’から時刻t17’’までの期間における画素領域Pn,mの輝度よりも大きい。
続いて、時刻t17’’において、ゲート信号#GLnがローレベルからハイレベルに立ち上がり、一定期間経過後、ローレベルへと立ち下がる。また、補助容量信号#CSLnが、電位VCS14’’から電位VCS11’’まで立ち下がる。時刻t17’’以降の動作は、上述した時刻t11’’以降の動作と同様である。
なお、上記の動作例においては、補助容量信号#CSLnが、時刻t12’’において、電位VCS11’’から電位VCS12’’まで立ち上がり、時刻t15’’において、電位VCS12’’から電位VCS11’’まで立ち下がる場合について説明を行ったが、より一般には、補助容量信号#CSLnは、時刻t12’’から数水平期間(水平期間Thの複数倍の期間)が経過するまでの間に電位VCS11’’から電位VCS12’’まで立ち上がり、時刻t15’’から数水平期間(水平期間Thの複数倍の期間)が経過するまでの間に電位VCS12’’から電位VCS11’’まで立ち下がる。
また、上記の動作例においては、補助容量信号#CSLnが、時刻t14’’において、電位VCS13’’から電位VCS12’’まで立ち上がる場合について説明を行ったが、より一般には、補助容量信号#CSLnは、時刻t13’’から時刻t15’’までの間に電位VCS13’’から電位VCS12’’まで立ち上がる。
本動作例のように、本発明に係る表示パネル1は、1垂直走査期間の後半における画素領域Pn,mの輝度が当該1垂直走査期間の前半における画素領域Pn,mの輝度よりも小さくなるように補助容量信号#CSLnを供給することによっても、1垂直走査期間における画素領域Pn,mの輝度の変化を生じせしめることができる。
したがって、本動作例においても、上記動画ボケの現象を抑制することができる。また、本動作例においては、補助容量信号#CSLnは、4値の電圧レベルをとる。したがって、動作例4、および、動作例5に比べて、より高輝度の表示を行い、より効果的に上記動画ボケの現象を抑制することができる。
上記の動作例1〜6では、n番目のゲートバスラインGLnに供給されるゲート信号#GLn、および、n番目の補助容量バスラインCSLnに供給される補助容量信号#CSLnを例に挙げ説明を行ったが、n番目以外のゲートバスラインGLp(p≠n)に供給されるゲート信号#GLp、および、n番目以外の補助容量バスラインCSLp(p≠n)に供給される補助容量信号#CSLpに対しても同様である。
また、本発明に係る表示パネル1における補助容量ドライバ14は、補助容量バスラインCSLnに対し、補助容量信号#CSLnを、ゲート信号#GLnに同期して供給する。
さらに、画素電極PEn,mに対して上述のような極性反転信号が印加される場合、すなわち、画素電極PEn,mの電位VPEn,mが1水平走査期間ごとに対向電極の電圧VCOMに対する極性を反転する場合には、補助容量ドライバ14は、補助容量信号#CSLn+1の極性を補助容量信号#CSLnの極性に対し反転させて供給する。
図12の(a)は、ゲートバスラインGLn〜GLn+3に対してそれぞれ供給されるゲート信号#GLn〜#GLn+3の波形の一例を示すタイミングチャートであり、図12の(b)は、上述した動作例1における、補助容量バスラインCSLn〜CSLn+3のそれぞれに対して供給される補助容量信号#CSLn〜#CSLn+3の波形の一例を示すタイミングチャートであり、図12の(c)は、上述した動作例2における、補助容量バスラインCSLn〜CSLn+3のそれぞれに対して供給される#CSLn〜#CSLn+3の波形の一例を示すタイミングチャートである。
動作例1のように、選択期間における補助容量信号の電位レベルが、1水平ライン期間ごとに、複数の電位レベルのうちの最大の電位レベルと、最小の電位レベルとに切り替わる場合、すなわちライン反転駆動である場合には、図12の(b)〜(c)に示すように、補助容量ドライバ14は、補助容量信号#CSLn+1の極性を補助容量信号#CSLnの極性に対し反転させて供給する。
また、図12の(b)〜(c)に示すように、補助容量ドライバ14は、補助容量バスラインCSLnに対し、補助容量信号#CSLn〜#CSLn+3を、それぞれ、ゲート信号#GLn〜#GLn+3に同期して供給する。
また、その他のゲート信号#GLq(q≦n−1、q≧n+4)、および、その他の補助容量信号#CSLq(q≦n−1、q≧n+4)に対しても同様である。
なお、選択期間における補助容量信号の電位レベルが、複数の水平ライン期間ごとに、複数の電位レベルのうちの最大の電位レベルと、最小の電位レベルとに切り替わる場合には、補助容量ドライバ14は、複数の補助容量バスラインごとに極性を反転させた補助容量信号を供給するような構成とすることが好ましい。
(表示パネル1の動作例7)
上述した動作例1〜6においては、補助容量ドライバ14が、複数の補助容量バスラインCSL1〜CSLNのそれぞれに対し、水平走査期間Th毎に補助容量信号#CSL1〜#CSLNを順次供給する場合、すなわち、補助容量信号#CSLnと補助容量信号#CSLn+1との間に、水平走査期間Thの長さに対応する位相差が存在する場合を例に挙げ説明を行ったが、本発明はこれに限られるものではない。
以下では、図13の(a)〜(b)を参照して、本実施形態に係る表示パネル1の動作の第7の例について説明する。また、本動作例においては、選択期間における補助容量信号の電位レベルが、2つの水平ライン期間ごとに、複数の電位レベルのうちの最大の電位レベルと、最小の電位レベルとに切り替わる場合を例にとり説明を行う。
図13の(a)は、ゲートバスラインGLn〜GLn+3に対してそれぞれ供給されるゲート信号#GLn〜#GLn+3の波形の一例を示すタイミングチャートであり、図13の(b)は、本動作例における、補助容量バスラインCSLn〜CSLn+3のそれぞれに対して供給される補助容量信号#CSLn〜#CSLn+3の波形の一例を示すタイミングチャートである。
図13の(b)に示すように、補助容量ドライバ14は、補助容量バスラインCSLn、および、補助容量バスラインCSLn+1に対し、互いに同相である補助容量信号#CSLn、および、補助容量信号#CSLn+1を供給する。換言すれば、補助容量ドライバ14は、隣接する2本の補助容量バスラインを1対とし、当該1対の補助容量バスラインに対して、共通の補助容量信号を供給する。
このように、本動作例においては、前記補助容量ドライバ14は、前記複数のゲートバスラインGL1〜GLNのうちn番目のゲートバスラインGLnに前記トランジスタMn,m及び前記キャパシタCn,mを介して接続された前記補助容量バスラインCSLnと、前記複数のゲートバスラインGL1〜GLNのうちn+1番目のゲートバスラインGLn+1に前記トランジスタMn+1,m及び前記キャパシタCn+1,mを介して接続された前記補助容量バスラインCSLn+1とに対し、前記矩形状の電圧信号(補助容量信号#CSLn、および補助容量信号#CSLn+1)を同期して供給する。
1対の補助容量バスラインに対して共通の補助容量信号を供給するための構成としては、例えば、補助容量信号#CSLn、および、補助容量信号#CSLn+1を、補助容量ドライバ14における同一の信号生成手段によって生成し、それぞれ、補助容量バスラインCSLn、および、補助容量バスラインCSLn+1に対し供給すればよい。
したがって、本動作例においては、より簡単な構成の前記補助容量ドライバ14により、上記動画ボケの現象を抑制することができる。
また、本発明に係る表示パネルにおいては、前記補助容量ドライバ14は、前記複数のゲートバスラインGL1〜GLNのうちn番目のゲートバスラインGLnに前記トランジスタMn,m及び前記キャパシタCn,mを介して接続された前記補助容量バスラインCSLnと、前記複数のゲートバスラインGL1〜GLNのうちn+2番目のゲートバスラインGLn+2に前記トランジスタMn+2,m及び前記キャパシタCn+2,mを介して接続された前記補助容量バスラインCSLn+2とに対し、前記矩形状の電圧信号(補助容量信号#CSLn、および補助容量信号#CSLn+2)を同期して供給するような構成としてもよい。
上記の構成によれば、より簡単な構成の前記補助容量ドライバ14により、フリッカや極性反転に応じたスジの発生を抑制しつつ、上記動画ボケの現象を抑制することができるという更なる効果を奏する。
また、補助容量ドライバ14は、隣接する3本以上の補助容量バスラインを1組とし、当該1組の補助容量バスラインに対して、共通の補助容量信号を供給するような構成としてもよい。
以上の動作例1〜7において説明したように、本実施形態に係る表示パネル1は、補助容量バスラインCSL1〜CSLNに対し、1垂直走査期間において、複数の電圧レベルからなる矩形状の補助容量信号#CSL1〜#CSLNを供給することによって、1垂直走査期間において、画素領域Pn,mの輝度が相対的に高い期間(以下、「明期間」と呼ぶ)と、画素領域Pn,mの輝度が相対的に低い期間(以下、「暗期間」と呼ぶ)とを生じせしめることができる。
また、1垂直走査期間において、明期間と暗期間が存在することによって、表示パネル1に表示される画像のぼやけを抑制することができる。
また、1垂直走査期間における明期間の長さと暗期間の長さとは、補助容量ドライバ14が供給する補助容量信号#CSLnのデューティ比を変えることにより、調整することが可能である。
ここで、選択期間における補助容量信号#CSLnの電位レベルが、複数の電位レベルのうち、最小の電位レベルをとった直後の1垂直走査期間においては、補助容量信号#CSLnのデューティ比とは、当該1垂直走査期間における補助容量信号#CSLnの電圧レベルが複数の電圧レベルのうち最大の電圧レベルをとる期間の割合のことであり、選択期間における補助容量信号#CSLnの電位レベルが、複数の電位レベルのうち、最大の電位レベルをとった直後の1垂直走査期間においては、補助容量信号#CSLnのデューティ比とは、当該1垂直走査期間における補助容量信号#CSLnの電圧レベルが複数の電圧レベルのうち最小の電圧レベルをとる期間の割合のことである。
図14の(c)は、図5の(d)に示された補助容量信号#CSLnであって、デューティ比が約90パーセントとなるように設定された補助容量信号#CSLnの波形を示している。
図14の(c)に示すように、補助容量信号#CSLnの電圧レベルが相対的に低い期間である期間TDは、1垂直走査期間Tv’の約10パーセントであり、補助容量信号#CSLnの電圧レベルが相対的に高い期間である期間TBは1垂直走査期間Tv’の約90パーセントである。また、図14の(c)に示した1垂直走査期間Tv’は、画素電極PEn,mに対し、正極性の電位が印加された直後の垂直走査期間である。したがって、当該補助容量信号#CSLnのデューティ比は約90パーセントである。
図14の(b)に示すように、期間TDにおける画素電極PEn,mの電位VPEn,mと供給電位VCOMとの電位差は、期間TBにおける画素電極PEn,mの電位VPEn,mと供給電位VCOMとの電位差よりも小さいので、期間TDは暗期間に対応し、期間TBは明期間に対応する。換言すれば、デューティ比が約90パーセントとなるように設定された補助容量信号#CSLnを供給することによって、1垂直走査期間の約90パーセントの期間が明期間となり、残りの約10パーセントの期間が暗期間となる。
図15の(c)は、図5の(d)に示された補助容量信号#CSLnであって、デューティ比が約10パーセントとなるように設定された補助容量信号#CSLnの波形を示している。
図15の(c)に示すように、補助容量信号#CSLnの電圧レベルが相対的に低い期間である期間TDは、1垂直走査期間Tv’の約90パーセントであり、補助容量信号#CSLnの電圧レベルが相対的に高い期間である期間TBは1垂直走査期間Tv’の約10パーセントである。また、図15の(c)に示した1垂直走査期間Tv’は、画素電極PEn,mに対し、正極性の電位が印加された直後の垂直走査期間である。したがって、当該補助容量信号#CSLnのデューティ比は約10パーセントである。
図15の(b)に示すように、期間TDにおける画素電極PEn,mの電位VPEn,mと供給電位VCOMとの電位差は、期間TBにおける画素電極PEn,mの電位VPEn,mと供給電位VCOMとの電位差よりも小さいので、期間TDは暗期間に対応し、期間TBは明期間に対応する。換言すれば、デューティ比が約10パーセントとなるように設定された補助容量信号#CSLnを供給することによって、1垂直走査期間の約10パーセントの期間が明期間となり、残りの約90パーセントの期間が暗期間となる。
図16は、上記デューティ比と輝度の関係を示すグラフである。図16の縦軸は、最低輝度を0.0、最高輝度を1.0とした相対輝度を表しており、図16の横軸は、上記デューティ比を表している。
図16に示すように、デューティ比が大きいほど、相対輝度は大きい。
図17は、上記デューティ比と表示パネル1に表示される動画像の視認性との関係を示す実験データのグラフである。
図17の縦軸は、表示パネル1に表示される動画像を観察する観察者が感じる視認性を5段階評価で表しており、当該視認性が高いほど、観察者によって当該動画像がよりクリアに、すなわち、よりぼやけが少なく見えていることを示している。図17の横軸は、上述したデューティ比を表している。
図17における点線は、複数の観察者のそれぞれによってなされた視認性の評価のうち、最も低い評価を表すグラフであり、図17における破線は、複数の観察者のそれぞれによってなされた視認性の評価のうち、最も高い評価を表すグラフであり、図17における実線は複数の観察者のそれぞれによってなされた視認性の評価の平均値を示すグラフである。
図17に示すように、デューティ比が約10パーセント以下では、全ての観察者が視認性に対して最高の評価を行っている。一方で、デューティ比が約90パーセント以上になると、ほとんどの観察者が視認性の変化を感じ取ることができないことがわかる。
図17に示された実験データから、上述したデューティ比の設定は、約10パーセントから約90パーセントの範囲内で行うことが好ましいことがわかる。
また、本実施形態に係る表示パネル1においては、ソースドライバ12は、補助容量ドライバ14が供給する補助容量信号#CSL1〜#CSLNの振幅の大きさに応じて、ソース信号#SL1〜#SLMの振幅の大きさを設定することが好ましい。
図18の(a)は、ゲート信号#GLnの波形を示すタイミングチャートであり、図18の(b)は、共通電位VCOMと、ソース信号#SLmの振幅がより大きい場合に画素電極PEn,mに印加される電位VPEn,mの波形を示すタイミングチャートであり、図18の(c)は、ソース信号#SLmの振幅がより大きい場合に補助容量バスラインCSLnに供給される補助容量信号#CSLnの波形を示すタイミングチャートである。
また、図18の(d)は、共通電位VCOMと、ソース信号#SLmの振幅がより小さい場合に画素電極PEn,mに印加される電位VPEn,mの波形を示すタイミングチャートであり、図18の(e)は、ソース信号#SLmの振幅がより小さい場合に補助容量バスラインCSLnに供給される補助容量信号#CSLnの波形を示すタイミングチャートである。
図18の(b)に示す振幅A1、および、図18の(d)に示す振幅A2は、ソース信号#SLmの振幅を表している。
図18の(b)〜(e)に示すように、補助容量ドライバ14は、ソース信号#SLmの振幅がより大きい場合には、振幅のより小さい補助容量信号#CSLnを供給し、ソース信号#SLmの振幅がより小さい場合には、振幅のより大きい補助容量信号#CSLnを供給する。
このように、補助容量ドライバ14が振幅のより小さい補助容量信号#CSLnを供給する場合には、ソースドライバ12が、より振幅の大きいソース信号#SLmを供給し、補助容量ドライバ14が振幅のより大きい補助容量信号#CSLnを供給する場合には、ソースドライバ12が、より振幅の小さいソース信号#SLmを供給することによって、補助容量信号#CSLnの振幅がより大きい場合であっても、より小さい場合であっても、1垂直走査期間Tvにおける画素領域Pn,mの輝度の平均値をほぼ一定に保つことができる。
また、上述したような、補助容量バスラインCSL1〜CSLNに対し複数の電圧レベルからなる矩形状の補助容量信号#CSL1〜#CSLNを供給するための具体的な構成は、例えば、補助容量ドライバ14が、当該複数の電圧レベルを供給する複数の電源と、当該複数の電源から供給される電圧レベルのうち、何れかを選択するセレクタとを備えることによって実現することができる。
図19は、4値の電圧レベルからなる補助容量信号#CSL1〜#CSLNを供給するための、補助容量ドライバ14の構成を示すブロック図である。
図19に示すように、補助容量ドライバ14は、第1の電源B1、第2の電源B2、第3の電源B3、および、第4の電源B4を備えている。また、図19に示すように、補助容量ドライバ14は、補助容量バスラインCSLn(1≦n≦N)に接続された第nのセレクタSELn(1≦n≦N)を備えている。
また、図19に示すように、第nのセレクタSELnには、制御部11から出力される制御信号#11cが供給される。
図19に示すように、第1の電源B1から出力される第1の電位、第2の電源から出力される第2の電位、第3の電源から出力される第3の電位、および、第4の電源から出力される第4の電位は、第nのセレクタSELn(1≦n≦N)に供給されている。第nのセレクタSELnは、上記第1の電位、第2の電位、第3の電位、および、第4の電位のうち、制御信号#11cに応じて、何れか1つの電位を選択し、補助容量バスラインCSLnに対して供給する。
なお、上記第1〜第4の電源の具体的な構成は、本発明を限定するものではないが、例えば、それぞれ、上記第1〜第4の電位に対応するデジタル値が入力されるDAC(Digital−Analog Converter)を用いてもよいし、他の構成を用いてもよい。
上記のように、本発明に係る表示パネル1における前記補助容量ドライバ14は、前記矩形状の電圧信号(補助容量信号#CSLn)の振幅の大きさを変更する振幅変更手段を備えていることが好ましい。
このように、前記補助容量ドライバ14が、前記矩形状の電圧信号の振幅の大きさを変更する振幅変更手段を備えることによって、より効果的に動画ボケの現象を抑制することができる。
また、本発明に係る表示パネル1においては、前記ソースドライバ12は、前記矩形状の電圧信号の振幅(補助容量信号#CSLn)がより小さい場合に、より振幅の大きな前記ソース信号#SLmを供給し、前記矩形状の電圧信号(補助容量信号#CSLn)の振幅がより大きい場合に、より振幅の小さな前記ソース信号#SLmを供給する。
上記の構成によれば、前記ソースドライバは、前記矩形状の電圧信号の振幅がより小さい場合に、より振幅の大きな前記ソース信号を供給し、前記矩形状の電圧信号の振幅がより大きい場合に、より振幅の小さな前記ソース信号を供給することができるため、前記矩形状の電圧信号の振幅がより大きい場合であっても、前記矩形状の電圧信号の振幅がより小さい場合であっても、上記動画ボケの現象を効果的に抑制することができるという更なる効果を奏する。
なお、前記ソース信号の振幅とは、正極性書き込み時における前記ソース信号の電位から負極性書き込み時における前記ソース信号の電位を引き算したものとして定義されるものとする(以下同様)。また、正極性書き込み時とは、前記導通信号供給時であって前記矩形状の電圧信号が最も低い電圧レベルである場合を指し、負極性書き込み時とは、前記導通信号供給時であって前記矩形状の電圧信号が最も高い電圧レベルである場合を指す(以下同様)。
〔実施形態2〕
実施形態1においては、表示パネル1が、N本のゲートバスラインGL1〜GLN、および、N本の補助容量バスラインCSL1〜CSLNを備える構成について説明を行ったが、本発明はこれに限られるものではない。
以下では、図20および図21を参照して、本発明の第2の実施形態に係る表示パネル2について説明を行う。なお、すでに説明した部分については、同じ符号を付し、説明を省略する。
図20は、本実施形態に係る表示パネル2の構成を示すブロック図である。図20に示すように、表示パネル2は、表示パネル1における補助容量ドライバ14に代えて、補助容量ドライバ24を備えており、表示パネル1における表示部16に代えて、表示部26を備えている。
図20に示すように、表示部26には、N本のゲートバスラインGL1〜GLN(本実施形態においては、Nは偶数であるとして説明を行う)とM本のソースバスラインSL1〜SLMとに加えて、N/2本の補助容量バスラインCSL1〜CSLN/2を備えている。
また、図20に示すように、ゲートバスラインGLn(nは奇数とする)によって画定される画素領域Pn,mに形成された第2の補助容量電極CE2n,m、および、ゲートバスラインGLn+1によって画定される画素領域Pn+1,mに形成された第2の補助容量電極CE2 n+1,mは、共に、補助容量バスラインCSLp(p=(n+1)/2)に接続されている。
補助容量ドライバ24は、N/2本の補助容量バスラインCSL1〜CSLN/2のそれぞれに対して、補助容量信号#CSL1〜#CSLN/2を供給する。
また、本実施形態におけるソースドライバ12は、ソースバスラインSLmに対し、連続する2つの水平走査期間ごとに極性を反転させるソース信号を供給するものとして説明を行う。
表示パネル2のその他の構成は、表示パネル1と同様である。
図21の(a)は、表示パネル2におけるゲートドライバ13が、ゲートバスラインGLn〜GLn+3のそれぞれに対して供給するゲート信号#GLn〜#GLn+3の波形の一例を示すタイミングチャートであり、図21の(b)は、表示パネル2における補助容量ドライバ24が、補助容量バスラインCSLp(p=(n+1)/2)および補助容量バスラインCSLp+1のそれぞれに対して供給する補助容量信号#CSLpおよび補助容量信号#CSLp+1の波形の一例を示すタイミングチャートである。
図21の(a)〜(b)に示すように、補助容量ドライバ24は、ゲート信号#GLn、および、ゲート信号#GLn+1に同期して、補助容量バスラインCSLp(p=(n+1)/2)に対して、補助容量信号#CSLp(p=(n+1)/2)を供給し、ゲート信号#GLn+2、および、ゲート信号#GLn+3に同期して、補助容量バスラインCSLp+1(p=(n+1)/2)に対して、補助容量信号#CSLp+1(p=(n+1)/2)を供給する。
このように、本実施形態に係る表示パネル2においては、前記複数のゲートバスラインGL1〜GLNの本数は偶数であり、前記複数の補助容量バスラインの本数は、前記ゲートバスラインの本数の半数(すなわちN/2本)であり、前記複数のゲートバスラインのうち2k−1番目(kは自然数)のゲートバスラインGL2k-1に前記トランジスタM2k-1,mを介して接続された前記キャパシタC2k-1,mの前記他の一端(第2の補助容量電極CE2 2k-1,m)と、前記複数のゲートバスラインのうち2k番目のゲートバスラインGL2k,mに前記トランジスタM2k,mを介して接続された前記キャパシタC2k,mの前記他の一端(第2の補助容量電極CE2 2k)とが、前記複数の補助容量バスラインのうちk番目の補助容量バスラインCSLkに接続されている。
本実施形態に係る表示パネル2は、実施形態1における表示パネル1に比べて、補助容量バスラインの本数を半分にすることができる。したがって、表示パネル2における表示部26の構成を、表示パネル1における表示部16の構成に比べて簡単にすることができる。また、表示パネル2における補助容量ドライバ24は、N/2本の補助容量バスラインCSL1〜CSLN/2のそれぞれに対して、補助容量信号#CSL1〜#CSLN/2を供給すればよいので、N本の補助容量バスラインCSL1〜CSLNのそれぞれに対して、補助容量信号#CSL1〜#CSLNを供給する表示パネル1における補助容量ドライバ14に比べて構成を簡単にすることができる。すなわち、本実施形態に係る表示パネル2によれば、実施形態1における表示パネル1に比べてより簡単な構成により、上記動画ボケの現象を抑制することができる。
〔実施形態3〕
以下では、図22および図23を参照して、本発明の第3の実施形態に係る表示パネル3について説明する。
図22は、本実施形態に係る表示パネル3の構成を示すブロック図である。図22に示すように、表示パネル3は、制御部31、ソースドライバ12、補助容量ドライバ141、補助容量ドライバ142、および、表示部36を備えている。また、表示パネル3は、図示しないゲートドライバ、および、図示しない対向電極ドライバを備えている。ここで、上記図示しないゲートドライバ、および、上記図示しない対向電極ドライバは、それぞれ、表示パネル1におけるゲートドライバ13、および、対向電極ドライバ15と同様の構成である。
図22に示すように、表示部36の両側には、それぞれ、補助容量ドライバ141、および、補助容量ドライバ142が配置されている。また、補助容量ドライバ141には、制御部31から制御信号#11c2が供給され、補助容量ドライバ142には、制御部31から制御信号#11c1が供給されている。
表示部36には、M本のソースバスラインSL1〜SLM、および、図示しないN本のゲートバスラインが形成されている。なお、当該図示しないN本のゲートバスラインは、表示パネル1におけるN本のゲートバスラインGL1〜GLNと同様の構成である。また、表示部36には、表示パネル1における対向電極用配線COMLと同様の図示しない対向電極用配線が形成されている。
また、図22に示すように、表示部36の左側半面には、ソースバスラインSL1〜SLMとほぼ垂直に、N本の補助容量バスラインCSLL1〜CSLLNが形成されており、表示部36の右側半面には、ソースバスラインSL1〜SLMとほぼ垂直に、N本の補助容量バスラインCSLR1〜CSLRNが形成されている。また、N本の補助容量バスラインCSLL1〜CSLLNとN本の補助容量バスラインCSLR1〜CSLRNとは互いに絶縁されている。また、図22に示すように、補助容量バスラインCSLLnと補助容量バスラインCSLRnとは、同一直線上に配置されている。したがって、換言すれば、本実施形態においては、表示パネル1における補助容量バスラインCSLnが、絶縁部を介して同一直線上に形成された2本の補助容量バスラインCSLLn、および、補助容量バスラインCSLRnから構成されている。
また、N本の補助容量バスラインCSLL1〜CSLLNのぞれぞれの一端は、補助容量ドライバ141に接続されており、N本の補助容量バスラインCSLR1〜CSLRNのぞれぞれの一端は、補助容量ドライバ142に接続されている。
なお、補助容量バスラインCSLL1〜CSLLNと、補助容量バスラインCSLR1〜CSLRNとは絶縁されている。
補助容量ドライバ141は、補助容量バスラインCSLL1〜CSLLNに対し、それぞれ、補助容量信号#CSLL1〜#CSLLNを供給し、補助容量ドライバ142は、補助容量バスラインCSLR1〜CSLRNに対し、それぞれ、補助容量信号#CSLR1〜#CSLRNを供給する。
図23は、図22に示す領域Rにおける表示部36の構成を示す回路図である。図23に示すように、ソースバスラインSL1〜SLkによって画定される画素領域Pn,1〜Pn,kに形成されている第2の補助容量電極CE2n,1〜CE2n,kは、補助容量バスラインCSLLnに接続されており、ソースバスラインSLk+1〜SLMによって画定される画素領域Pn,k+1〜Pn,Mに形成されている第2の補助容量電極CE2n,k+1〜CE2n,Mは、補助容量バスラインCSLRnに接続されている。画素領域Ps,1〜Ps,k、(s≠n、1≦s≦N)および、画素領域Ps,k+1〜Ps,M(s≠n、1≦s≦N)に対しても同様である。
ここで、上記kの値は、M/2程度であることが好ましい。ここで、Mはソースバスラインの本数である。また、上記kの値は、ほぼ0.45×Mから0.55×Mまでの範囲であることが好ましい。
補助容量ドライバ141、および、補助容量ドライバ142は、実施形態1において説明した補助容量ドライバ14と同様の動作を行う構成としてもよいし、互いに異なる補助容量信号を供給するような構成としてもよい。例えば、補助容量ドライバ141が実施形態1の動作例2のような補助容量信号#CSLL1〜#CSLLNを供給し、補助容量ドライバ142が実施形態1の動作例5のような補助容量信号CSLR1〜#CSLRNを供給してもよい。また、補助容量ドライバ141が出力する補助容量信号#CSLL1〜#CSLLNのデューティ比と、補助容量ドライバ142が出力する補助容量信号#CSLR1〜#CSLRNのデューティ比とが異なるような構成としてもよい。
また、ソースドライバ12が、ソースバスラインSL1〜SLkに対し、図18の(b)に示すような振幅のより大きいソース信号#SL1〜#SLkを供給し、ソースバスラインSLk+1〜SLMに対し、図18の(d)に示すような振幅のより小さいソース信号#SLk+1〜#SLMを供給する場合には、補助容量ドライバ141は、補助容量バスラインCSLL1〜CSLLNに対し、図18の(c)に示すような振幅のより小さい補助容量信号#CSLL1〜#CSLLNを供給し、補助容量ドライバ142は、補助容量バスラインCSLR1〜CSLRNに対し、図18の(e)に示すような振幅のより大きい補助容量信号#CSLR1〜#CSLRNを供給することが好ましい。
また、本実施形態に係る表示パネル3は、2つの前記補助容量ドライバ(補助容量ドライバ141、および、補助容量ドライバ142)を備え、前記任意の補助容量バスライン(補助容量バスラインCSLn)は、絶縁部を介して同一直線上に形成された2本の補助容量バスライン(補助容量バスラインCSLLn、および、補助容量バスラインCSLRn)から構成され、2つの前記補助容量ドライバのうち一方の前記補助容量ドライバ(補助容量ドライバ141)は、前記1走査期間(1垂直走査期間)において、前記2本の補助容量バスラインのうち一方の補助容量バスライン(補助容量バスラインCSLLn)に対し、前記導通信号(ゲート信号GLnのハイレベル区間)に同期して、第1の電圧レベルおよび前記第1の電圧レベルと異なる第2の電圧レベルからなる矩形状の電圧信号(補助容量信号#CSLLn)を供給し、2つの前記補助容量ドライバのうち他の一方の前記補助容量ドライバ(補助容量ドライバ142)は、前記1走査期間において、前記2本の補助容量バスラインのうち他の一方の補助容量バスライン(補助容量バスラインCSLRn)に対し、前記導通信号に同期して、第1の電圧レベルおよび前記第1の電圧レベルと異なる第2の電圧レベルからなる矩形状の電圧信号(補助容量信号#CSLRn)を供給する。
本実施形態に係る表示パネル3によれば、上記一方の補助容量バスライン(補助容量バスラインCSLLn)に接続された画素電極と、上記他の補助容量バスライン(補助容量バスラインCSLRn)に接続された画素電極とに対し、互いに独立に上記矩形状の電圧信号(補助容量信号#CSLLn、および、補助容量信号#CSLRn)を供給することができる。
したがって、上記の構成によれば、上記一方の補助容量バスラインに接続された画素電極を備える画素領域と、上記他の一方の補助容量バスラインに接続された画素電極を備える画素領域とが、それぞれ上記動画ボケの現象の改善効果が異なる画像を表示することができるため、ユーザに対して、本発明による上記動画ボケの改善効果を訴求することができる。すなわち、ユーザに対して、本発明による上記動画ボケの改善効果を効果的にアピールすることができる。
また、上述のように、前記ソースドライバ12は、前記一方の補助容量バスライン(補助容量バスラインCSLLn)に前記キャパシタCn,m(m≦k)および前記トランジスタMn,mを介して接続された前記ソースバスラインSLmと、前記他の補助容量バスライン(補助容量バスラインCSLRn)に前記キャパシタCn,r(r≧k+1)および前記トランジスタMn,rを介して接続された前記ソースバスラインSLrとに対し、それぞれ振幅の異なったソース信号を供給してもよい。
したがって、本動作例においては、上記一方の補助容量バスライン(補助容量バスラインCSLLn)に接続された画素電極PEn,m(m≦k)と、上記他の一方の補助容量バスライン(補助容量バスラインCSLRn)に接続された画素電極PEn,m(m≧k+1)とに対し、互いに独立に上記矩形状の電圧信号(補助容量信号#CSLLn、および、補助容量信号#CSLRn)を供給することによって、上記動画ボケの現象以外の画像の視認性を同一にしつつ、上記一方の補助容量バスラインに接続された画素電極を備える画素領域と、上記他の一方の補助容量バスラインに接続された画素電極を備える画素領域とが、それぞれ上記動画ボケの現象の改善効果が異なる画像を表示することができるため、ユーザに対して、本発明による上記動画ボケの改善効果をより効果的に訴求することができる。すなわち、ユーザに対して、本発明による上記動画ボケの改善効果をより効果的にアピールすることができる。
また、上記一方の補助容量バスライン(補助容量バスラインCSLLn)の長さは、上記任意の補助容量バスライン(表示パネル1における補助容量バスラインCSLn)の長さの略45パーセントから略55パーセントの長さであり、上記他の補助容量バスライン(補助容量バスラインCSLRn)の長さは、上記任意の補助容量バスライン(表示パネル1における補助容量バスラインCSLn)の長さから上記一方の補助容量バスライン(補助容量バスラインCSLLn)の長さを引いた長さに略等しい。
したがって、上記の構成のように構成された表示パネル3によれば、上記表示部36の一方の半面に配置された画素電極PEn,m(n≦k)を備える画素領域の輝度、および、もう一方の半面に配置された画素電極PEn,m(n≧k+1)を備える画素領域の輝度を、上記1走査期間において、各々独立に制御することができる。したがって、上記の構成によれば、上記動画ボケの現象をより効果的に抑制することができる。
また、前記一方の補助容量バスラインの負荷特性と、前記他の一方の補助容量バスラインの負荷特性とを略同一にすることができるため、前記一方の補助容量バスラインに接続された補助容量ドライバの構成と、前記他の一方の補助容量バスラインに接続された補助容量ドライバの構成とを略同一にすることができる。
したがって、上記の構成によれば、設計および製造がより容易な構成によって、ユーザに対して、本発明による上記動画ボケの改善効果を効果的にアピールすることができる。
また、本実施形態に係る表示パネル3においては、前記一方の補助容量ドライバ(補助容量ドライバ141)は、前記矩形状の電圧信号の振幅の大きさを変更する第1の振幅変更手段(図19に示す構成と同様の構成)を備えており、前記他の一方の補助容量ドライバ(補助容量ドライバ142)は、前記矩形状の電圧信号の振幅の大きさを変更する第2の振幅変更手段(図19に示す構成と同様の構成)を備えている。
したがって、上記の構成によれば、前記一方の補助容量ドライバ、および、前記他の一方の補助容量ドライバが、それぞれ振幅の異なった前記矩形状の電圧信号を供給することによって、上記一方の補助容量バスラインに接続された画素電極を備える画素領域と、上記他の一方の補助容量バスラインに接続された画素電極を備える画素領域とが、それぞれ上記動画ボケの現象の改善効果が異なる画像を表示することができるため、ユーザに対して、本発明による上記動画ボケの改善効果を訴求することができる。すなわち、ユーザに対して、本発明による上記動画ボケの改善効果をより効果的にアピールすることができる。
また、前記ソースドライバ12は、前記一方の補助容量ドライバ(補助容量ドライバ141)が前記一方の補助容量バスラインCSLLnに振幅のより小さい前記矩形状の電圧信号(補助容量信号#CSLLn)を供給した場合には、前記一方の補助容量バスラインCSLLnに前記キャパシタCn,m(m≦k)および前記トランジスタMn,mを介して接続された前記ソースバスラインSLmに対して振幅のより大きい前記ソース信号#SLmを供給し、前記一方の補助容量ドライバ(補助容量ドライバ141)が前記一方の補助容量バスラインCSLLnに振幅のより大きい前記矩形状の電圧信号(補助容量信号#CSLLn)を供給した場合には、前記一方の補助容量バスラインCSLLnに前記キャパシタCn,mおよび前記トランジスタMn,mを介して接続された前記ソースバスラインSLmに対して振幅のより小さい前記ソース信号#SLmを供給し、前記他の一方の補助容量ドライバ(補助容量ドライバ142)が前記他の一方の補助容量バスラインCSLRnに振幅のより小さい前記矩形状の電圧信号(補助容量信号#CSLRn)を供給した場合には、前記他の一方の補助容量バスラインに前記キャパシタCn,mおよび前記トランジスタMn,mを介して接続された前記ソースバスラインSLmに対して振幅のより大きい前記ソース信号#SLmを供給し、前記他の一方の補助容量ドライバ(補助容量ドライバ142)が前記他の一方の補助容量バスラインCSLRnに振幅のより大きい前記矩形状の電圧信号(補助容量信号#CSLRn)を供給した場合には、前記他の一方の補助容量バスラインCSLRnに前記キャパシタCn,mおよび前記トランジスタMn,mを介して接続された前記ソースバスラインSLmに対して振幅のより小さい前記ソース信号#SLmを供給することが好ましい。
上記の構成によれば、前記一方の補助容量ドライバが前記一方の補助容量バスラインに供給する前記矩形状の電圧信号の振幅に応じて、前記一方の補助容量バスラインに前記キャパシタおよび前記トランジスタを介して接続された前記ソースバスラインに対して前記ソースドライバが供給するソース信号の振幅を制御し、前記他の一方の補助容量ドライバが前記他の一方の補助容量バスラインに供給する前記矩形状の電圧信号の振幅に応じて、前記他の一方の補助容量バスラインに前記キャパシタおよび前記トランジスタを介して接続された前記ソースバスラインに対して前記ソースドライバが供給するソース信号の振幅を制御することによって、上記動画ボケの現象以外の画像の視認性を同一にしつつ、上記一方の補助容量バスラインに接続された画素電極を備える画素領域と、上記他の一方の補助容量バスラインに接続された画素電極を備える画素領域とが、それぞれ上記動画ボケの現象の改善効果が異なる画像を表示することができる。したがって、ユーザに対して、本発明による上記動画ボケの改善効果をより効果的にアピールすることができる。
〔実施形態4〕
実施形態1〜3においては、主に、ライン反転駆動方式に対する本発明の適用について説明を行ったが、本発明はこれに限定されるものではない。以下では、隣り合う画素電極に対して、互いに反対極性の電位が供給されるドット反転駆動方式に対して本発明を適用した場合について図24および図25を参照して説明を行う。
図24は、本実施形態に係る表示パネルにおける表示部46の構成を示す回路図である。本実施形態に係る表示パネルの他の構成は、実施形態1における表示パネル1の構成と同様である。
図25は、表示部46の各画素電極に印加される電位の極性を示す図である。図25に示すように、本実施形態においては、互いに隣接する画素に対して、反対極性の電位が印加される。このようなドット反転駆動を行うためには、例えば、本実施形態におけるソースドライバが、任意のタイミングにおいて、ソース信号#SLmの極性とソース信号#SLm+1の極性とが反対の極性であるようなソース信号#SL1〜#SLMを供給するような構成とすればよい。
図24に示すように、表示部46における画素領域Pn,mに形成された第2の補助容量電極CE2n,mは、補助容量バスラインCSLnに接続され、画素領域Pn,m+1に形成された第2の補助容量電極CE2n,m+1は、補助容量バスラインCSLn-1に接続されている。
また、画素領域Pn+1,mに形成された第2の補助容量電極CE2n+1,mは、補助容量バスラインCSLn+1に接続され、画素領域Pn+1,m+1に形成された第2の補助容量電極CE2n+1,m+1は、補助容量バスラインCSLnに接続されている。
また、本実施形態における補助容量ドライバは、補助容量信号#CSLnの極性と補助容量信号#CSLn+1の極性とが反対の極性であるような補助容量信号#CSL1〜#CSLNを供給する。これは、例えば、本実施形態における補助容量ドライバを実施形態1における補助容量ドライバ14と同じ構成とすることによって実現することができる。
このように、本実施形態に係る表示パネルにおいては、前記キャパシタCn,mの前記一端(第1の補助容量電極CE1n,m)が、前記複数のゲートバスラインのうちn番目のゲートバスラインGLnと、前記複数のソースラインのうちm番目のソースバスラインSLmとに接続された前記トランジスタMn,mに接続されている場合には、前記キャパシタCn,mの前記他の一端(第1の補助容量電極CE2n,m)は、前記複数の補助容量バスラインのうちn番目の補助容量バスラインCSLnに接続され、前記キャパシタCn,m+1の前記一端(第1の補助容量電極CE1n,m+1)が、前記複数のゲートバスラインのうちn番目のゲートバスラインGLnと、前記複数のソースラインのうちm+1番目のソースバスラインSLm+1とに接続された前記トランジスタMn,m+1に接続されている場合には、前記キャパシタCn,m+1の前記他の一端(第2の補助容量電極CE2n,m+1)は、前記複数の補助容量バスラインのうちn−1番目の補助容量バスラインCSLn-1に接続されている。
上記のように構成された表示パネルによれば、互いに隣接する画素電極に印加される電位が互いに反対の極性であるドット反転駆動を行うことによって、フリッカやクロストークなどを抑制しつつ、上記動画ボケの現象を抑制することができる。
(まとめ)
以上のように、本発明に係る表示パネルは、複数のゲートバスラインと、複数のソースバスラインと、複数の補助容量バスラインと、前記複数のゲートバスラインのうち任意のゲートバスラインに接続されたゲートと、前記複数のソースバスラインのうち任意のソースバスラインに接続されたソースとを備えたトランジスタと、前記トランジスタのドレインに接続された画素電極と、一端が前記画素電極と並列に前記トランジスタのドレインに接続され、他の一端が前記複数の補助容量バスラインのうち任意の補助容量バスラインに接続されたキャパシタと、前記複数のソースバスラインのそれぞれの一端に接続され、前記任意のソースバスラインに対してソース信号を供給するソースドライバと、前記複数のゲートバスラインのそれぞれの一端に接続され、前記トランジスタを導通させる導通信号を前記任意のゲートバスラインに対して逐次的に供給するゲートドライバと、液晶を介して前記画素電極に対向する対向電極と、前記対向電極に接続された対向電極用配線と、前記対向電極用配線に対して共通電位を供給する対向電極ドライバと、を備えた表示パネルであって、前記ゲートドライバが前記任意のゲートバスラインに対して前記導通信号を供給してから次の前記導通信号を供給するまでの1走査期間において、前記任意の補助容量バスラインに対し、前記導通信号に同期して、少なくとも第1の電圧レベルおよび前記第1の電圧レベルと異なる第2の電圧レベルからなる矩形状の電圧信号を供給する補助容量ドライバを備えており、前記1走査期間において、前記矩形状の電圧信号が前記第1の電圧レベルである期間、および、前記第2の電圧レベルである期間は、それぞれ、前記液晶の応答時間よりも長い、ことを特徴としている。
液晶表示装置のようなホールド型の表示装置においては、あるフレームが表示されてから次のフレームが表示されるまで、物体がその位置に留まって表示されるが、観察者の視線は、物体が留まって表示されている期間であってもその物体を追尾しようと画面上を移動するため、当該動く物体の輪郭がぼけているように認識されてしまうという動画ボケの現象が発生する。
本発明に係る表示パネルは、上記のように、複数のゲートバスラインと、複数のソースバスラインと、複数の補助容量バスラインと、前記複数のゲートバスラインのうち任意のゲートバスラインに接続されたゲートと、前記複数のソースバスラインのうち任意のソースバスラインに接続されたソースとを備えたトランジスタと、前記トランジスタのドレインに接続された画素電極と、一端が前記画素電極と並列に前記トランジスタのドレインに接続され、他の一端が前記複数の補助容量バスラインのうち任意の補助容量バスラインに接続されたキャパシタと、前記複数のソースバスラインのそれぞれの一端に接続され、前記任意のソースバスラインに対してソース信号を供給するソースドライバと、前記複数のゲートバスラインのそれぞれの一端に接続され、前記トランジスタを導通させる導通信号を前記任意のゲートバスラインに対して逐次的に供給するゲートドライバと、液晶層を介して前記画素電極に対向する対向電極と、前記対向電極に接続された対向電極用配線と、前記対向電極用配線に対して共通電位を供給する対向電極ドライバと、を備えた表示パネルであって、前記ゲートドライバが前記任意のゲートバスラインに対して前記導通信号を供給してから次の前記導通信号を供給するまでの1走査期間において、前記任意の補助容量バスラインに対し、前記導通信号に同期して、第1の電圧レベルおよび前記第1の電圧レベルと異なる第2の電圧レベルからなる矩形状の電圧信号を供給する補助容量ドライバを備えているため、上記任意のゲートバスラインに上記導通信号が供給されてから次の上記導通信号が供給されるまでの1走査期間において、上記任意のゲートバスラインに上記トランジスタを介して接続された上記画素電極に対し、第1の電圧レベルおよび前記第1の電圧レベルと異なる第2の電圧レベルを印加することができる。
また、本発明に係る表示パネルにおいては、前記1走査期間において、前記矩形状の電圧信号が前記第1の電圧レベルである期間、および、前記第2の電圧レベルである期間は、それぞれ、前記液晶の応答時間よりも長い。ここで、前記液晶の応答時間とは、前記液晶に電界が印加されてから液晶の配向が変化するまでに要する時間のことであり、一般的に1ms以上を要する。
したがって、上記の構成によれば、上記1走査期間において、上記画素電極が形成された画素領域における画像の輝度を2値に変化させることができる。
これによって、上記動画ボケの現象を抑制することができるという効果を奏する。
また、本発明に係る表示パネルが備えている上記補助容量ドライバは、前記導通信号に同期して、上記第1の電圧レベルおよび上記第2の電圧レベルからなる矩形状の電圧信号を供給することができる。したがって、上記矩形状の電圧信号の電圧レベルは、上記導通信号供給されてから一定の時間が経過した後に変化する。
したがって、前記導通信号に同期せずに上記電圧信号を供給する場合と異なり、画面上の全ての画素領域の各々において、映像データが更新されてから、一定の時間が経過した後に明暗の切り替えを行うことができる。
また、本発明に係る上記の表示パネルにおいては、画像信号を一旦記憶しておくためのフレームメモリを用いることなく、上記動画ボケを抑制することができる。したがって、画像信号を一旦記憶しておくためのフレームメモリを用いる従来の構成に比べて、製造コストを削減することができるという効果を奏する。また、画像信号を一旦記憶しておくためのフレームメモリを用いる従来の構成に比べて、消費電力を削減することができるという効果を奏する。
また、本発明に係る表示パネルにおいては、前記矩形状の電圧信号は、前記1走査期間の少なくとも10パーセントの連続した期間において、前記第1の電圧レベルまたは前記第2の電圧レベルのうち一方の値の電圧レベルをとる、ことが好ましい。
上記の構成によれば、前記矩形状の電圧信号は、前記1走査期間の少なくとも10パーセントの連続した期間において、前記第1の電圧レベルまたは前記第2の電圧レベルのうち一方の値の電圧レベルをとるため、上記動画ボケの現象を効果的に抑制することができるという更なる効果を奏する。
また、本発明に係る表示パネルにおいては、前記矩形状の電圧信号は、前記1走査期間の開始から前記1走査期間の略10パーセントの期間が経過するまでの期間において、前記第1の電圧レベルまたは前記第2の電圧レベルのうち一方の電圧レベルをとり、前記1走査期間の略90パーセントの期間が経過してから前記1走査期間が終了するまでの期間において、前記第1の電圧レベルまたは前記第2の電圧レベルのうち他の一方の電圧レベルをとる、ことが好ましい。
一般に明るい輝度と暗い輝度を切り替えて表示する場合、視聴者は、明るい輝度での表示の比率が90%以上の場合は動画ボケの改善を感じず、90〜10%の間で比率が小さくなるほど動画ボケの改善を感じ、10%程度でほぼ動画ボケが満足に改善されたと感じる。
したがって、上記の構成によれば、上記動画ボケの現象を効果的に抑制することができるという更なる効果を奏する。
また、本発明に係る表示パネルにおいては、前記1走査期間において、前記矩形状の電圧信号が前記第1の電圧レベルであるときの前記画素電極の電位と前記対向電極の電位との差によって表される前記液晶への印加電圧の極性と、前記矩形状の電圧信号が前記第2の電圧レベルであるときの前記画素電極の電位と前記対向電極の電位との差によって表される前記液晶への印加電圧の極性とは、互いに異なった極性である、ことが好ましい。
上記の構成によれば、前記矩形状の電圧信号が前記第1の電圧レベルであるときであっても、前記矩形状の電圧信号が前記第2の電圧レベルであるときであっても、前記液晶への印加電圧の絶対値を十分に小さくすることができる。
したがって、上記の構成によれば、前記液晶への印加電圧の絶対値がより小さい場合により低輝度となるノーマリーブラック方式において、前記矩形状の電圧信号が前記第1の電圧レベルであるときであっても、前記矩形状の電圧信号が前記第2の電圧レベルであるときであっても、十分に低輝度な黒表示を行うことができるという更なる効果を奏する。
また、本発明に係る表示パネルにおいては、前記第1の電圧レベルと、前記第2の電圧レベルとの電位差の絶対値は、液晶の閾値電圧の2倍以下である、ことが好ましい。
一般に、液晶の配向は、当該液晶に閾値電圧以下の電圧が印加されても、影響を受けない。換言すれば、前記閾値電圧とは、液晶の配向が影響を受け始める電圧のことである(以下同様)。
上記の構成によれば、前記第1の電圧レベルと、前記第2の電圧レベルとの電位差の絶対値は、液晶の閾値電圧の2倍以下であるため、前記矩形状の電圧信号の電圧レベルが前記第1の電圧レベルであっても、前記第2の電圧レベルであっても、前記液晶の配向が影響を受けないようにすることができる。
したがって、上記の構成によれば、前記液晶への印加電圧の絶対値がより小さい場合により低輝度となるノーマリーブラック方式において、前記矩形状の電圧信号の電圧レベルが前記第1の電圧レベルであっても、前記第2の電圧レベルであっても、黒表示を行うことができるという更なる効果を奏する。
また、本発明に係る表示パネルにおいては、前記補助容量ドライバは、前記1走査期間において、前記任意の補助容量バスラインに対し、前記導通信号に同期して、前記第1の電圧レベルと、前記第2の電圧レベルと、前記第1の電圧レベルおよび前記第2の電圧レベルの何れとも異なる第3の電圧レベルとからなる矩形状の電圧信号を供給する、ことが好ましい。
上記の構成によれば、前記補助容量ドライバは、前記1走査期間において、前記任意の補助容量バスラインに対し、前記導通信号に同期して、前記第1の電圧レベルと、前記第2の電圧レベルと、前記第1の電圧レベルおよび前記第2の電圧レベルの何れとも異なる第3の電圧レベルとからなる矩形状の電圧信号を供給することができるので、上記1走査期間において、上記任意の補助容量バスラインに印加される電圧レベルは、3値に変化する。換言すれば、上記1走査期間において、補助容量バスラインに印加される電圧レベルは、2回遷移する。上記1走査期間における上記電圧レベルの第1回目の遷移によって、上記電圧レベルの第1回目の遷移後において上記液晶に印加される電圧を、上記電圧レベルの第1回目の遷移後における表示に好適なものとし、上記電圧レベルの第2回目の遷移によって、高輝度と低輝度との切り替えを行うことができる。
すなわち、上記の構成によれば、動画ボケの現象を効果的に抑制しつつ、より高輝度な表示が可能となるという更なる効果を奏する。
また、本発明に係る表示パネルにおいては、前記矩形状の電圧信号は、前記1走査期間の少なくとも10パーセントの期間において、前記第1の電圧レベル、前記第2の電圧レベル、または、前記第3の電圧レベルのうち、何れかの電圧レベルをとる、ことが好ましい。
上記の構成によれば、前記矩形状の電圧信号は、前記1走査期間の少なくとも10パーセントの期間において、前記第1の電圧レベル、前記第2の電圧レベル、または、前記第3の電圧レベルのうち、何れかの電圧レベルをとるため、上記動画ボケの現象を効果的に抑制することができるという更なる効果を奏する。
また、本発明に係る表示パネルにおいては、前記矩形状の電圧信号は、前記1走査期間の開始から前記1走査期間の略10パーセントの期間が経過するまでの期間において、前記第1の電圧レベル、前記第2の電圧レベル、または、前記第3の電圧レベルのうち何れか1つの電圧レベルをとり、前記1走査期間の略90パーセントの期間が経過してから前記1走査期間が終了するまでの期間において、前記第1の電圧レベル、前記第2の電圧レベル、または、前記第3の電圧レベルのうち他の1つの電圧レベルをとる、ことが好ましい。
一般に明るい輝度と暗い輝度を切り替えて表示する場合、視聴者は、明るい輝度での表示の比率が90%以上の場合は動画ボケの改善を感じず、90〜10%の間で比率が小さくなるほど動画ボケの改善を感じ、10%程度でほぼ動画ボケが満足に改善されたと感じる。
したがって、上記の構成によれば、上記動画ボケの現象を効果的に抑制することができるという更なる効果を奏する。
また、本発明に係る表示パネルにおいては、前記1走査期間において、最初の前記電圧レベルの遷移後における前記画素電極の電位と前記対向電極の電位との差によって表される前記液晶への印加電圧の極性と、次の前記電圧レベルの遷移後における前記画素電極の電位と前記対向電極の電位との差によって表される前記液晶への印加電圧の極性とは、互いに異なった極性である、ことが好ましい。
上記の構成によれば、前記1走査期間において、最初の前記電圧レベルの遷移後であっても、次の前記電圧レベルの遷移後であっても、前記液晶への印加電圧の絶対値を十分に小さくすることができる。
したがって、上記の構成によれば、前記液晶への印加電圧の絶対値がより小さい場合により低輝度となるノーマリーブラック方式において、前記1走査期間における最初の前記電圧レベルの遷移後であっても、次の前記電圧レベルの遷移後であっても、十分に低輝度な黒表示を行うことができるという更なる効果を奏する。
また、本発明に係る表示パネルにおいては、前記第1の電圧レベル、前記第2の電圧レベル、および、前記第3の電圧レベルのうち、最も高い電圧レベルと、前記第1の電圧レベル、前記第2の電圧レベル、および、前記第3の電圧レベルのうち、中間の電圧レベルとの電位差の絶対値は、液晶の閾値電圧の2倍以下である、ことが好ましい。
上記の構成によれば、前記第1の電圧レベル、前記第2の電圧レベル、および、前記第3の電圧レベルのうち、最も高い電圧レベルと、前記第1の電圧レベル、前記第2の電圧レベル、および、前記第3の電圧レベルのうち、中間の電圧レベルとの電位差の絶対値は、液晶の閾値電圧の2倍以下であるため、前記矩形状の電圧信号の電圧レベルが前記第1の電圧レベル、前記第2の電圧レベル、および、前記第3の電圧レベルのうち何れの電圧レベルであっても、前記液晶の配向が影響を受けないようにすることができる。
したがって、上記の構成によれば、前記液晶への印加電圧の絶対値がより小さい場合により低輝度となるノーマリーブラック方式において、前記矩形状の電圧信号の電圧レベルが前記第1の電圧レベル、前記第2の電圧レベル、および、前記第3の電圧レベルの何れであっても、黒表示を行うことができるという更なる効果を奏する。
また、本発明に係る表示パネルにおいては、前記補助容量ドライバは、前記1走査期間において、前記任意の補助容量バスラインに対し、前記導通信号に同期して、前記第1の電圧レベルと、前記第2の電圧レベルと、前記第1の電圧レベルおよび前記第2の電圧レベルの何れとも異なる第3の電圧レベルとからなる矩形状の電圧信号を供給し、前記1走査期間の次の1走査期間において、前記第1の電圧レベル、前記第2の電圧レベル、および、前記第3の電圧レベルのうち、何れか2つの電圧レベルと、前記第1の電圧レベル、前記第2の電圧レベル、および、前記第3の電圧レベルの何れとも異なる第4の電圧レベルとからなる矩形状の電圧信号を供給する、ことが好ましい。
上記の構成によれば、前記補助容量ドライバは、前記1走査期間において、前記任意の補助容量バスラインに対し、前記導通信号に同期して、前記第1の電圧レベルと、前記第2の電圧レベルと、前記第1の電圧レベルおよび前記第2の電圧レベルの何れとも異なる第3の電圧レベルとからなる矩形状の電圧信号を供給することができるので、上記1走査期間において、上記任意の補助容量バスラインに印加される電圧レベルは、3値に変化する。換言すれば、上記1走査期間において、補助容量バスラインに印加される電圧レベルは、2回遷移する。上記1走査期間における上記電圧レベルの第1回目の遷移によって、上記電圧レベルの第1回目の遷移後において上記液晶に印加される電圧を、上記電圧レベルの第1回目の遷移後における表示に好適なものとし、上記電圧レベルの第2回目の遷移によって、高輝度と低輝度との切り替えを行うことができる。
したがって、上記の構成によれば、動画ボケの現象を効果的に抑制しつつ、より高輝度な表示が可能となるという更なる効果を奏する。
さらに、上記の構成によれば、前記1走査期間の次の1走査期間において、前記第1の電圧レベル、前記第2の電圧レベル、および、前記第3の電圧レベルのうち、何れか2つの電圧レベルと、前記第1の電圧レベル、前記第2の電圧レベル、および、前記第3の電圧レベルの何れとも異なる第4の電圧レベルとからなる矩形状の電圧信号を供給することができるので、前記1走査期間の次の1走査期間において、前記第1の電圧レベル、前記第2の電圧レベル、および、前記第3の電圧レベルとからなる矩形状の電圧信号を供給する場合に比べて、高輝度と低輝度の輝度レベルの調整をより柔軟に行うことができる。
したがって、上記の構成によれば、上記動画ボケの現象をより一層効果的に抑制しつつ、高輝度な表示を行うことができるという更なる効果を奏する。
また、本発明に係る表示パネルにおいては、前記1走査期間における最初の前記電圧レベルの遷移の前後における前記電圧レベルの電位差の絶対値は、前記1走査期間における次の前記電圧レベルの遷移の前後における前記電圧レベルの電位差の絶対値よりも小さい、ことが好ましい。
上記の構成によれば、前記1走査期間における最初の前記電圧レベルの遷移の前後における前記電圧レベルの電位差の絶対値は、前記1走査期間における次の前記電圧レベルの遷移の前後における前記電圧レベルの電位差の絶対値よりも小さいため、前記次の前記電圧レベルの遷移の前後における輝度差を、前記最初の前記電圧レベルの遷移の前後における輝度差よりも大きくすることができる。したがって、上記の構成によれば、上記動画ボケの現象をより効果的に抑制することができるという更なる効果を奏する。
また、本発明に係る表示パネルにおいては、前記矩形状の電圧信号は、前記1走査期間の少なくとも10パーセントの期間において、前記第1の電圧レベル、前記第2の電圧レベル、前記第3の電圧レベル、または、前記第4の電圧レベルのうち、何れかの電圧レベルをとる、ことが好ましい。
上記の構成によれば、前記矩形状の電圧信号は、前記1走査期間の少なくとも10パーセントの期間において、前記第1の電圧レベル、前記第2の電圧レベル、前記第3の電圧レベル、または、前記第4の電圧レベルのうち、何れかの電圧レベルをとるため、上記動画ボケの現象を効果的に抑制することができるという更なる効果を奏する。
また、本発明に係る表示パネルにおいては、前記矩形状の電圧信号は、前記1走査期間の開始から前記1走査期間の略10パーセントの期間が経過するまでの期間において、前記第1の電圧レベル、前記第2の電圧レベル、前記第3の電圧レベル、または、前記第4の電圧レベルのうち何れか1つの電圧レベルをとり、前記1走査期間の略90パーセントの期間が経過してから前記1走査期間が終了するまでの期間において、前記第1の電圧レベル、前記第2の電圧レベル、前記第3の電圧レベル、または、前記第4の電圧レベルのうち他の1つの電圧レベルをとる、ことが好ましい。
一般に明るい輝度と暗い輝度を切り替えて表示する場合、視聴者は、明るい輝度での表示の比率が90%以上の場合は動画ボケの改善を感じず、90〜10%の間で比率が小さくなるほど動画ボケの改善を感じ、10%程度でほぼ動画ボケが満足に改善されたと感じる。
したがって、上記の構成によれば、上記動画ボケの現象を効果的に抑制することができるという更なる効果を奏する。
また、本発明に係る表示パネルにおいては、前記1走査期間において、最初の前記電圧レベルの遷移後における前記画素電極の電位と前記対向電極の電位との差によって表される前記液晶への印加電圧の極性と、次の前記電圧レベルの遷移後における前記画素電極の電位と前記対向電極の電位との差によって表される前記液晶への印加電圧の極性とは、互いに異なった極性である、ことが好ましい。
上記の構成によれば、前記1走査期間において、最初の前記電圧レベルの遷移後であっても、次の前記電圧レベルの遷移後であっても、前記液晶への印加電圧の絶対値を十分に小さくすることができる。
したがって、上記の構成によれば、前記液晶への印加電圧の絶対値がより小さい場合により低輝度となるノーマリーブラック方式において、前記1走査期間における最初の前記電圧レベルの遷移後であっても、次の前記電圧レベルの遷移後であっても、十分に低輝度な黒表示を行うことができるという更なる効果を奏する。
また、本発明に係る表示パネルにおいては、前記第1の電圧レベル、前記第2の電圧レベル、前記第3の電圧レベル、および、前記第4の電圧レベルのうち、2番目に低い電圧レベルと、前記第1の電圧レベル、前記第2の電圧レベル、前記第3の電圧レベル、および、前記第4の電圧レベルのうち、最も高い電圧レベルとの電位差の絶対値は、液晶の閾値電圧の2倍以下である、ことが好ましい。
上記の構成によれば、前記第1の電圧レベル、前記第2の電圧レベル、前記第3の電圧レベル、および、前記第4の電圧レベルのうち、2番目に低い電圧レベルと、前記第1の電圧レベル、前記第2の電圧レベル、前記第3の電圧レベル、および、前記第4の電圧レベルのうち、最も高い電圧レベルとの電位差の絶対値は、液晶の閾値電圧の2倍以下であるため、前記矩形状の電圧信号の電圧レベルが前記第1の電圧レベル、前記第2の電圧レベル、前記第3の電圧レベル、および、前記第4の電圧レベルの何れの電圧レベルであっても、前記液晶の配向が影響を受けないようにすることができる。
したがって、上記の構成によれば、前記液晶への印加電圧の絶対値がより小さい場合により低輝度となるノーマリーブラック方式において、前記矩形状の電圧信号の電圧レベルが前記第1の電圧レベル、前記第2の電圧レベル、前記第3の電圧レベル、および、前記第4の電圧レベルの何れであっても、黒表示を行うことができるという更なる効果を奏する。
また、本発明に係る表示パネルにおいては、前記ゲートドライバが前記任意のゲートバスラインに対して前記導通信号を供給したときに、前記任意の補助容量バスラインに対して前記電圧レベルのうち、最も低い電圧レベルが供給されている場合には、前記補助容量ドライバは、前記任意の補助容量バスラインに対して、前記1走査期間において、前記電圧レベルが昇順である前記矩形状の電圧信号を供給する、ことが好ましい。
一般に、画素電極に電圧が印加されていない場合に、黒表示となるノーマリーブラック方式においては、液晶の応答に有限の時間を有することに起因して、低輝度から高輝度への立ち上がりが不十分となる現象が生じる。換言すれば、低輝度から高輝度への変化に要する時間が、高輝度から低輝度への変化に要する時間よりも大きいという特性がある。上記現象は、画素電極に印加される信号が正極性である場合には、画素電極の電位が高電圧へと変化するタイミングにおいて生じ得る。
上記の構成によれば、前記ゲートドライバが前記任意のゲートバスラインに対して前記導通信号を供給したときに、前記任意の補助容量バスラインに対して前記電圧レベルのうち、最も低い電圧レベルが供給されている場合には、上記1走査期間において、前記画素電極に対して、電圧レベルのより低い電圧信号を供給し、それに引き続き、電圧レベルのより高い電圧信号を供給することができる。
したがって、画素電極に印加される電位を段階的に高い電圧へと変化させることができる。これによって、ノーマリーブラック方式において生じ得る上記の低輝度から高輝度への立ち上がりが不十分となる現象を抑制することができるという更なる効果を奏する。
また、本発明に係る表示パネルにおいては、前記ゲートドライバが前記任意のゲートバスラインに対して前記導通信号を供給したときに、前記任意の補助容量バスラインに対して前記電圧レベルのうち、最も高い電圧レベルが供給されている場合には、前記補助容量ドライバは、前記任意の補助容量バスラインに対して、前記1走査期間において、前記電圧レベルが降順である前記矩形状の電圧信号を供給する、ことが好ましい。
一般に、画素電極に電圧が印加されていない場合に、黒表示となるノーマリーブラック方式においては、液晶の応答に有限の時間を有することに起因して、低輝度から高輝度への立ち上がりが不十分となる現象が生じる。換言すれば、低輝度から高輝度への変化に要する時間が、高輝度から低輝度への変化に要する時間よりも大きいという特性がある。上記現象は、画素電極に印加される信号が負極性である場合には、画素電極の電位が低電圧へと変化するタイミングにおいて生じ得る。
上記の構成によれば、前記ゲートドライバが前記任意のゲートバスラインに対して前記導通信号を供給したときに、前記任意の補助容量バスラインに対して前記電圧レベルのうち、最も高い電圧レベルが供給されている場合には、前記1走査期間において、前記画素電極に対して、電圧レベルのより高い電圧信号を供給し、それに引き続き、電圧レベルのより低い電圧信号を供給することができる。
したがって、画素電極に印加される電位を段階的に低い電圧へと変化させることができる。これによって、ノーマリーブラック方式において生じ得る上記の低輝度から高輝度への立ち上がりが不十分となる現象を抑制することができるという更なる効果を奏する。
また、本発明に係る表示パネルにおいては、前記補助容量ドライバは、前記複数のゲートバスラインのうちn番目のゲートバスラインに前記トランジスタ及び前記キャパシタを介して接続された前記補助容量バスラインと、前記複数のゲートバスラインのうちn+1番目のゲートバスラインに前記トランジスタ及び前記キャパシタを介して接続された前記補助容量バスラインとに対し、前記矩形状の電圧信号を同期して供給する、ことが好ましい。
上記の構成によれば、前記複数のゲートバスラインのうちn番目のゲートバスラインに前記トランジスタ及び前記キャパシタを介して接続された前記補助容量バスラインと、前記複数のゲートバスラインのうちn+1番目のゲートバスラインに前記トランジスタ及び前記キャパシタを介して接続された前記補助容量バスラインとに対し、前記矩形状の電圧信号を同期して供給することができるため、より簡単な構成の前記補助容量ドライバにより、上記動画ボケの現象を抑制することができるという更なる効果を奏する。
また、本発明に係る表示パネルにおいては、前記補助容量ドライバは、前記複数のゲートバスラインのうちn番目のゲートバスラインに前記トランジスタ及び前記キャパシタを介して接続された前記補助容量バスラインと、前記複数のゲートバスラインのうちn+2番目のゲートバスラインに前記トランジスタ及び前記キャパシタを介して接続された前記補助容量バスラインとに対し、前記矩形状の電圧信号を同期して供給する、ことが好ましい。
上記の構成によれば、前記補助容量ドライバは、前記複数のゲートバスラインのうちn番目のゲートバスラインに前記トランジスタ及び前記キャパシタを介して接続された前記補助容量バスラインと、前記複数のゲートバスラインのうちn+2番目のゲートバスラインに前記トランジスタ及び前記キャパシタを介して接続された前記補助容量バスラインとに対し、前記矩形状の電圧信号を同期して供給することができるので、より簡単な構成の前記補助容量ドライバにより、フリッカや極性反転に応じたスジの発生を抑制しつつ、上記動画ボケの現象を抑制することができるという更なる効果を奏する。
また、本発明に係る表示パネルにおいては、前記複数のゲートバスラインの本数は偶数であり、前記複数の補助容量バスラインの本数は、前記ゲートバスラインの本数の半数であり、前記複数のゲートバスラインのうち2k−1番目(kは自然数)のゲートバスラインに前記トランジスタを介して接続された前記キャパシタの前記他の一端と、前記複数のゲートバスラインのうち2k番目のゲートバスラインに前記トランジスタを介して接続された前記キャパシタの前記他の一端とが、前記複数の補助容量バスラインのうちk番目の補助容量バスラインに接続されている、ことが好ましい。
上記の構成によれば、上記表示パネルに形成される上記補助容量バスラインの本数を、上記複数のゲートバスラインの本数の半分にすることができるため、より簡単な構成の表示パネルにより、上記動画ボケの現象を抑制することができるという更なる効果を奏する。
また、本発明に係る表示パネルにおいては、前記補助容量ドライバは、前記矩形状の電圧信号の振幅の大きさを変更する振幅変更手段を備えている、ことが好ましい。
上記の構成によれば、前記補助容量ドライバは、前記矩形状の電圧信号の振幅の大きさを変更する振幅変更手段を備えているため、より効果的に動画ボケの現象を抑制することができるという更なる効果を奏する。
また、本発明に係る表示パネルにおいては、前記ソースドライバは、前記矩形状の電圧信号の振幅がより小さい場合に、より振幅の大きな前記ソース信号を供給し、前記矩形状の電圧信号の振幅がより大きい場合に、より振幅の小さな前記ソース信号を供給する、ことが好ましい。
上記の構成によれば、前記ソースドライバは、前記矩形状の電圧信号の振幅がより小さい場合に、より振幅の大きな前記ソース信号を供給し、前記矩形状の電圧信号の振幅がより大きい場合に、より振幅の小さな前記ソース信号を供給することができるため、前記矩形状の電圧信号の振幅がより大きい場合であっても、前記矩形状の電圧信号の振幅がより小さい場合であっても、上記動画ボケの現象を効果的に抑制することができるという更なる効果を奏する。
なお、前記ソース信号の振幅とは、正極性書き込み時における前記ソース信号の電圧レベルから負極性書き込み時における前記ソース信号の電圧レベルを引き算したものとして定義されるものとする(以下同様)。また、正極性書き込み時とは、前記導通信号供給時であって前記矩形状の電圧信号が最も低い電圧レベルである場合を指し、負極性書き込み時とは、前記導通信号供給時であって前記矩形状の電圧信号が最も高い電圧レベルである場合を指す(以下同様)。
また、本発明に係る表示パネルは、2つの前記補助容量ドライバを備え、前記任意の補助容量バスラインは、絶縁部を介して同一直線上に形成された2本の補助容量バスラインから構成され、2つの前記補助容量ドライバのうち一方の前記補助容量ドライバは、前記1走査期間において、前記2本の補助容量バスラインのうち一方の補助容量バスラインに対し、前記導通信号に同期して、第1の電圧レベルおよび前記第1の電圧レベルと異なる第2の電圧レベルからなる矩形状の電圧信号を供給し、2つの前記補助容量ドライバのうち他の一方の前記補助容量ドライバは、前記1走査期間において、前記2本の補助容量バスラインのうち他の一方の補助容量バスラインに対し、前記導通信号に同期して、第1の電圧レベルおよび前記第1の電圧レベルと異なる第2の電圧レベルからなる矩形状の電圧信号を供給してもよい。
上記の構成によれば、絶縁部を介して同一直線上に形成された2本の補助容量バスラインのうち一方の補助容量バスラインに対して、上記一方の補助容量ドライバによって、上記矩形状の電圧信号が供給され、上記他の一方の補助容量バスラインに対して、上記他の一方の補助容量ドライバによって、上記矩形状の電圧信号が供給される。
したがって、上記の構成によれば、上記一方の補助容量バスラインに接続された画素電極と、上記他の一方の補助容量バスラインに接続された画素電極とに対し、互いに独立に上記矩形状の電圧信号を供給することができる。
したがって、上記の構成によれば、上記一方の補助容量バスラインに接続された画素電極を備える画素領域と、上記他の一方の補助容量バスラインに接続された画素電極を備える画素領域とが、それぞれ上記動画ボケの現象の改善効果が異なる画像を表示することができるため、ユーザに対して、本発明による上記動画ボケの改善効果を訴求することができる。すなわち、ユーザに対して、本発明による上記動画ボケの改善効果を効果的にアピールすることができるという更なる効果を奏する。
また、本発明に係る表示パネルにおいては、前記ソースドライバは、前記一方の補助容量バスラインに前記キャパシタおよび前記トランジスタを介して接続された前記ソースバスラインと、前記他の一方の補助容量バスラインに前記キャパシタおよび前記トランジスタを介して接続された前記ソースバスラインとに対し、それぞれ振幅の異なったソース信号を供給する、ことが好ましい。
上記の構成によれば、前記ソースドライバは、前記一方の補助容量バスラインに前記キャパシタおよび前記トランジスタを介して接続された前記ソースバスラインと、前記他の一方の補助容量バスラインに前記キャパシタおよび前記トランジスタを介して接続された前記ソースバスラインとに対し、それぞれ振幅の異なったソース信号を供給することができるため、上記一方の補助容量バスラインに接続された画素電極と、上記他の一方の補助容量バスラインに接続された画素電極とに対し、互いに独立に上記矩形状の電圧信号を供給することによって、上記動画ボケの現象以外の画像の視認性を同一にしつつ、上記一方の補助容量バスラインに接続された画素電極を備える画素領域と、上記他の一方の補助容量バスラインに接続された画素電極を備える画素領域とが、それぞれ上記動画ボケの現象の改善効果が異なる画像を表示することができるため、ユーザに対して、本発明による上記動画ボケの改善効果をより効果的に訴求することができる。すなわち、ユーザに対して、本発明による上記動画ボケの改善効果をより効果的にアピールすることができるという更なる効果を奏する。
また、本発明に係る表示パネルにおいては、前記一方の補助容量バスラインの長さは、前記任意の補助容量バスラインの長さの略45パーセントから略55パーセントの長さであり、前記他の一方の補助容量バスラインの長さは、前記任意の補助容量バスラインの長さから前記一方の補助容量バスラインの長さを引いた長さに略等しい、ことが好ましい。
上記の構成によれば、上記任意の補助容量バスラインは、表示パネルにおいて画像を表示する表示部を上記ソースバスラインに平行に2等分する中心線から±5パーセントの範囲内において、上記一方の補助容量バスラインと、上記他の一方の補助容量バスラインとに電気的に分離されている。
したがって、上記の構成によれば、上記表示部の一方の半面に配置された画素電極を備える画素領域の輝度、および、もう一方の半面に配置された画素電極を備える画素領域の輝度を、上記1走査期間において、各々独立に制御することができる。また、前記一方の補助容量バスラインの負荷特性と、前記他の一方の補助容量バスラインの負荷特性とを略同一にすることができるため、前記一方の補助容量バスラインに接続された補助容量ドライバの構成と、前記他の一方の補助容量バスラインに接続された補助容量ドライバの構成とを略同一にすることができる。
したがって、上記の構成によれば、設計および製造がより容易な構成によって、ユーザに対して、本発明による上記動画ボケの改善効果を効果的にアピールすることができるという更なる効果を奏する。
また、本発明に係る表示パネルにおいては、前記一方の補助容量ドライバは、前記矩形状の電圧信号の振幅の大きさを変更する第1の振幅変更手段を備えており、前記他の一方の補助容量ドライバは、前記矩形状の電圧信号の振幅の大きさを変更する第2の振幅変更手段を備えている、ことが好ましい。
上記の構成によれば、前記一方の補助容量ドライバは、前記矩形状の電圧信号の振幅の大きさを変更する第1の振幅変更手段を備えており、前記他の一方の補助容量ドライバは、前記矩形状の電圧信号の振幅の大きさを変更する第2の振幅変更手段を備えているため、前記一方の補助容量ドライバ、および、前記他の一方の補助容量ドライバは、それぞれ振幅の異なった前記矩形状の電圧信号を供給することができる。
したがって、上記の構成によれば、前記一方の補助容量ドライバ、および、前記他の一方の補助容量ドライバが、それぞれ振幅の異なった前記矩形状の電圧信号を供給することによって、上記一方の補助容量バスラインに接続された画素電極を備える画素領域と、上記他の一方の補助容量バスラインに接続された画素電極を備える画素領域とが、それぞれ上記動画ボケの現象の改善効果が異なる画像を表示することができるため、ユーザに対して、本発明による上記動画ボケの改善効果を訴求することができる。すなわち、ユーザに対して、本発明による上記動画ボケの改善効果をより効果的にアピールすることができるという更なる効果を奏する。
また、本発明に係る表示パネルにおいては、前記ソースドライバは、前記一方の補助容量ドライバが前記一方の補助容量バスラインに振幅のより小さい前記矩形状の電圧信号を供給した場合には、前記一方の補助容量バスラインに前記キャパシタおよび前記トランジスタを介して接続された前記ソースバスラインに対して振幅のより大きい前記ソース信号を供給し、前記一方の補助容量ドライバが前記一方の補助容量バスラインに振幅のより大きい前記矩形状の電圧信号を供給した場合には、前記一方の補助容量バスラインに前記キャパシタおよび前記トランジスタを介して接続された前記ソースバスラインに対して振幅のより小さい前記ソース信号を供給し、前記他の一方の補助容量ドライバが前記他の一方の補助容量バスラインに振幅のより小さい前記矩形状の電圧信号を供給した場合には、前記他の一方の補助容量バスラインに前記キャパシタおよび前記トランジスタを介して接続された前記ソースバスラインに対して振幅のより大きい前記ソース信号を供給し、前記他の一方の補助容量ドライバが前記他の一方の補助容量バスラインに振幅のより大きい前記矩形状の電圧信号を供給した場合には、前記他の一方の補助容量バスラインに前記キャパシタおよび前記トランジスタを介して接続された前記ソースバスラインに対して振幅のより小さい前記ソース信号を供給する、ことが好ましい。
上記の構成によれば、前記一方の補助容量ドライバが前記一方の補助容量バスラインに供給する前記矩形状の電圧信号の振幅に応じて、前記一方の補助容量バスラインに前記キャパシタおよび前記トランジスタを介して接続された前記ソースバスラインに対して前記ソースドライバが供給するソース信号の振幅を制御し、前記他の一方の補助容量ドライバが前記他の一方の補助容量バスラインに供給する前記矩形状の電圧信号の振幅に応じて、前記他の一方の補助容量バスラインに前記キャパシタおよび前記トランジスタを介して接続された前記ソースバスラインに対して前記ソースドライバが供給するソース信号の振幅を制御することによって、上記動画ボケの現象以外の画像の視認性を同一にしつつ、上記一方の補助容量バスラインに接続された画素電極を備える画素領域と、上記他の一方の補助容量バスラインに接続された画素電極を備える画素領域とが、それぞれ上記動画ボケの現象の改善効果が異なる画像を表示することができる。したがって、ユーザに対して、本発明による上記動画ボケの改善効果をより効果的にアピールすることができるという更なる効果を奏する。
また、本発明に係る表示パネルにおいては、前記キャパシタの前記一端が、前記複数のゲートバスラインのうちn番目のゲートバスラインと、前記複数のソースラインのうちm番目のソースバスラインとに接続された前記トランジスタに接続されている場合には、前記キャパシタの前記他の一端は、前記複数の補助容量バスラインのうちn番目の補助容量バスラインに接続され、前記キャパシタの前記一端が、前記複数のゲートバスラインのうちn番目のゲートバスラインと、前記複数のソースラインのうちm+1番目のソースバスラインとに接続された前記トランジスタに接続されている場合には、前記キャパシタの前記他の一端は、前記複数の補助容量バスラインのうちn−1番目の補助容量バスラインに接続されている、ことが好ましい。
上記のように構成された表示パネルによれば、互いに隣接する画素電極に印加されるソース信号の極性が互いに反対の極性であるドット反転駆動を行うことによって、フリッカやクロストークなどを抑制しつつ、上記動画ボケの現象を抑制することができるという更なる効果を奏する。
また、上記のように構成された表示パネルを備えた液晶表示装置も本発明の範疇に含まれる。
また、本発明に係る駆動方法は、複数のゲートバスラインと、複数のソースバスラインと、複数の補助容量バスラインと、前記複数のゲートバスラインのうち任意のゲートバスラインに接続されたゲートと、前記複数のソースバスラインのうち任意のソースバスラインに接続されたソースとを備えたトランジスタと、前記トランジスタのドレインに接続された画素電極と、一端が前記画素電極と並列に前記トランジスタのドレインに接続され、他の一端が前記複数の補助容量バスラインのうち任意の補助容量バスラインに接続されたキャパシタと、前記複数のソースバスラインのそれぞれの一端に接続され、前記任意のソースバスラインに対してソース信号を供給するソースドライバと、前記複数のゲートバスラインのそれぞれの一端に接続され、前記トランジスタを導通させる導通信号を前記任意のゲートバスラインに対して逐次的に供給するゲートドライバと、液晶を介して前記画素電極に対向する対向電極と、前記対向電極に接続された対向電極用配線と、前記対向電極用配線に対して共通電位を供給する対向電極ドライバと、を備えた表示パネルを駆動する駆動方法であって、前記ゲートドライバが前記任意のゲートバスラインに対して前記導通信号を供給してから次の前記導通信号を供給するまでの1走査期間において、前記任意の補助容量バスラインに対し、前記導通信号に同期して、少なくとも第1の電圧レベルおよび前記第1の電圧レベルと異なる第2の電圧レベルからなる矩形状の電圧信号を供給する電圧信号供給工程を含んでおり、前記1走査期間において、前記矩形状の電圧信号が前記第1の電圧レベルである期間、および、前記第2の電圧レベルである期間は、それぞれ、前記液晶の応答時間よりも長い、ことを特徴としている。
上記の方法によれば、本発明に係る上記表示パネルと同様の効果を奏する。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
また、上述した各実施形態における表示パネルを備えている液晶表示装置も本発明に含まれる。