〔実施形態1〕
本発明の第1の実施形態に係る表示パネルの構成について、図1および図2を参照して説明する。図1は、本実施形態に係る表示パネル1の構成を示すブロック図である。表示パネル1は、アクティブマトリックス型の液晶表示パネルである。
図1に示すように、表示パネル1は、制御部11、ソースドライバ12、ゲートドライバ13、対向電極ドライバ14、補助容量ドライバ15、および、表示部16を備えている。
制御部11は、ソースドライバ12を制御する制御信号#11a、ゲートドライバ13を制御する制御信号#11b、対向電極ドライバ14を制御する制御信号#11c、および、補助容量ドライバ15を制御する制御信号#11dを出力する。
表示部16には、N本のゲートバスラインGL1〜GLNとM本のソースバスラインSL1〜SLMとが互いに交差するように格子状に形成されている。また、表示部16には、N本のゲートバスラインGL1〜GLNにほぼ平行に、N本の対向電極バスラインCOML1〜COMLNが形成されている。また、表示部16には、補助容量バスラインCSLが形成されている。図1に示すように、以下では、n番目のゲートバスラインをゲートバスラインGLn、m番目のソースバスラインをソースバスラインSLm、n番目の対向電極バスラインを対向電極バスラインCOMLnと表すことにする。
また、図1に示すように、表示部16は、ゲートバスラインGLn(1≦n≦N)と、ソースバスラインSLm(1≦m≦M)とによって画定される画素領域Pn,mを備えている。
図1に示すように、ソースドライバ12には、M本のソースバスラインSL1〜SLMの末端が接続されている。ソースドライバ12は、M本のソースバスラインSL1〜SLMに対し、それぞれ、ソース信号#SL1〜#SLMを供給する。
また、ゲートドライバ13には、N本のゲートバスラインGL1〜GLNの末端が接続されている。ゲートドライバ13は、N本のゲートバスラインGL1〜GLNのそれぞれに対し、それぞれ、ゲート信号#GL1〜#GLNを供給する。
また、対向電極ドライバ14には、N本の対向電極バスラインCOML1〜COMLNの末端が接続されている。対向電極ドライバ14は、N本の対向電極バスラインCOML1〜COMLNに対して、それぞれ、対向電極信号#COML1〜#COMLNを供給する。
また、補助容量ドライバ15には、補助容量バスラインCSLの末端が接続されている。補助容量ドライバ15は、補助容量バスラインCSLに対して、補助容量電位VCSを供給する。
図2は、画素領域Pn,mにおける表示パネル1の構成を示す回路図である。図2に示すように、表示パネル1は、画素領域Pn,mにおいて、ゲートがゲートバスラインGLnに接続され、ソースがソースバスラインSLmに接続されたトランジスタMn,mを備えている。トランジスタMn,mは、例えば、薄膜トランジスタ(TFT:Thin Film Transistor)であるが、本発明は、具体的なトランジスタの種類によって限定されるものではない。また、本実施形態では、トランジスタMn,mとして、ゲートに印加される電位がハイレベルであるとき導通状態となり、ゲートに印加される電位がローレベルであるとき遮断状態となるようなトランジスタを例にとり説明を行うが本発明はこれに限定されるものではなくゲートに印加される電位がローレベルであるとき導通状態となり、ゲートに印加される電位がハイレベルであるとき遮断状態となるようなトランジスタであっても本発明を適用することができる。
また、図2に示すように、トランジスタMn,mのドレインには、画素電極PEn,mが接続されている。また、表示パネル1は、画素領域Pn,mにおいて、画素電極PEn,mに対向して対向電極ECOMn,mを備えており、対向電極ECOMn,mは、対向電極バスラインCOMLnに接続されている。また、表示パネル1は、画素電極PEn,mと対向電極ECOMn,mとの間に、液晶LCを備えており、画素電極PEn,mと対向電極ECOMn,mとの間には、画素容量CLCが形成されている。
画素電極PEn,mと対向電極ECOMn,mとの間には、画素電極PEn,mの電位VPEn,mと対向電極ECOMn,mの電位VECOMn,mとの電位差に応じた電場が誘起され、当該電場の大きさに応じて、液晶LCの配向が決定される。また、液晶LCの透過率は、電位VPEn,mと電位VECOMn,mとの電位差の絶対値に応じて決まる。本実施形態においては、上記電位差の絶対値が大きくなるにつれて液晶LCの透過率が大きくなるノーマリーブラックの場合を例にとり説明を行うが、本発明はこれに限定されるものではなく、上記電位差の絶対値が大きくなるにつれて液晶LCの透過率が小さくなるノーマリーホワイトの場合であっても適用することができる。なお、液晶LCの透過率がより大きくなると、当該液晶LCを備える画素領域Pn,mに表示される画像の輝度はより大きくなる。
また、トランジスタMn,mのドレインには、画素電極PEn,mと並列に、第1の補助容量電極CE1n,mが接続されている。また、画素領域Pn,mは、第1の補助容量電極CE1n,mに対向して、補助容量バスラインCSLに接続された第2の補助容量電極CE2n,mを備えており、第1の補助容量電極CE1n,mと第2の補助容量電極CE2n,mとの間には、画素容量CLCと並列に、補助容量CCSが形成されている。換言すれは、第1の補助容量電極CE1n,m、および、第2の補助容量電極CE2n,mは、補助容量CCSを有するキャパシタCn,mを構成している。
なお、本実施形態においては、表示パネル1の画素領域Pn,mが上記キャパシタCn,mを備えている場合を例にとり説明を行うが、本発明はこれに限定されるものではない。すなわち、画素領域Pn,mが上記キャパシタCn,mを備えないような場合であっても、本発明を適用することができる。
(表示パネル1の動作例1)
以下では、図3の(a)〜(d)を参照して、本実施形態に係る表示パネル1の動作の第1の例について説明する。
図3の(a)は、ソースバスラインSLmに供給されるソース信号#SLmの波形の一例を示すタイミングチャートである。
また、以下では、補助容量バスラインCSLの電位は一定であるとして説明を行う。
図3の(b)は、ゲートバスラインGLnに供給されるゲート信号#GLnの波形を示すタイミングチャートである。
図3の(c)は、液晶電極PEn,mの電位VPEn,mを示すタイミングチャートである。
図3の(d)は、対向電極バスラインCOMLnに供給される対向電極信号#COMLnの波形を示すタイミングチャートである。図3の(d)に示すように、対向電極信号#COMLnは、連続する2つの垂直走査期間Tvを1周期として、電位VCOM1、および、電位VCOM2を交互にとる信号である。より具体的には、図3の(d)に示すように、対向電極信号#COMLnは、1垂直走査期間Tvにおける期間T1において電位VCOM2をとり、期間T2において電位VCOM2をとる。また、対向電極信号#COMLnは、それに引き続く垂直走査期間Tvにおける期間T3において電位VCOM1をとり、期間T4において電位VCOM2をとる。なお、図3の(d)に示すように、電位VCOM1、および、電位VCOM2の具体的な値は、VCOM1<VCOM2を満たすものとする。
図3の(c)および(d)に示すように、対向電極信号#COMLnが、最も高い電位(電位VCOM2)であるときであって、ゲート信号#GLnがハイレベルであるときに、液晶LCへの印加電圧は正極性へと変化し、対向電極信号#COMLnが、最も低い電位(電位VCOM1)であるときであって、ゲート信号#GLnがハイレベルであるときに、液晶LCへの印加電圧は負極性へと変化する。
ここで、液晶LCへの印加電圧とは、画素電極PEn,mに印加される電位と対向電極ECOMn,mに印加される電位との差分の電圧のことである(以下同様)。
また、本実施形態においては、画素電極PEn,mに印加される電位VPEn,mの極性と、画素電極PEn,t(t≠m、1≦t≦M)に印加される電位VPEn,tの極性とが同じ極性である場合について説明を行う。
また、1垂直走査期間Tvは、当該期間の開始時点の境界時刻を含むが、当該期間の終了時点の境界時刻を含まないものとして定義されているものとする。すなわち、図3の(d)においては、1垂直走査期間Tvは、t2≦t<t5を満たす時刻tの集合、または、t5≦t<t8を満たす時刻tの集合として定義されているものとする(以下同様)。
以下では、表示パネル1の画素領域Pn,mの各部の動作について、説明する。
まず、図3の(b)に示すように、時刻t1において、ゲート信号#GLnがローレベルからハイレベルに立ち上がり、一定期間経過後、ローレベルへと立ち下がる。ゲート信号#GLnがハイレベルである期間において、トランジスタMn,mは導通状態になる。トランジスタMn,mが導通状態になると、ソース信号#SLmが、画素電極PEn,mおよび第1の補助容量電極CE1n,mに供給される。図3の(c)に示すように、時刻t1から時刻t2までの期間において、画素電極PEn,mの電位VPEn,mは、電位V1から電位V2(V2>VCOM2)まで増加する。
続いて、時刻t3において、対向電極信号#COMLnが、電位VCOM2から電位VCOM1まで立ち下がる。すなわち、対向電極ECOMn,mの電位が、電位VCOM2から電位VCOM1まで立ち下がる。このとき、ゲート信号#GLnはローレベルであるので、トランジスタMn,mは、遮断状態である。したがって、画素電極PEn,mに蓄積された電荷と第1の補助容量電極CE1n,mに蓄積された電荷との和は不変である。一方で、対向電極信号#COMLnの値が変化すると、画素電極PEn,mおよび第1の補助容量電極CE1n,mの各々に蓄積されたそれぞれの電荷は、変化する。それに伴い、画素電極PEn,mの電位VPEn,mは、電位V2から電位V3へと変化する。ここで、電位V3の具体的な値は、
V3=(VCOM1−VCOM2)×CLC/ΣC+V2
によって定まる。上述のように、VCOM1<VCOM2であるので、電位V3は、電位V2よりも小さい。
なお、上記ΣCは、トランジスタMn,mのドレインに互いに並列に接続された容量の総和である。例えば、トランジスタMn,mのドレインに接続された容量が、画素容量CLC、および、補助容量CCSのみであるような場合には、ΣC=CLC+CCSである。ただし、一般には、上記容量に加えて、トランジスタMn,mのドレインと、ゲートバスラインGLnとの間に、容量(寄生容量)Cgdが存在し、トランジスタMn,mのドレインと、ソースバスラインSLmとの間に、容量(寄生容量)Csdが存在する。このような場合には、ΣC=CLC+CCS+Cgd+Csdとなる。また、上記の容量に加えて、液晶容量CLCに並列に更に容量Cextが存在するような場合には、ΣC=CLC+CCS+Cgd+Csd+Cextとなる(以下同様)。
また、電位V3、電位V2、電位VCOM1、および、電位VCOM2は、
V3−VCOM1−(V2−VCOM2)=(VCOM2−VCOM1)×(ΣC−CLC)/ΣC
を満たし、上記のように、VCOM1<VCOM2であるので、V3−VCOM1>V2−VCOM2が成り立つ。すなわち、時刻t3から時刻t4までの期間における画素電極PEn,mの電位VPEn,mと対向電極ECOMn,mの電位VECOMn,mとの電位差は、時刻t2から時刻t3までの期間における画素電極PEn,mの電位VPEn,mと対向電極ECOMn,mの電位VECOMn,mとの電位差よりも大きい。したがって、時刻t3から時刻t4までの期間における画素領域Pn,mの輝度は、時刻t2から時刻t3までの期間における画素領域Pn,mの輝度よりも大きい。
続いて、時刻t4において、ゲート信号#GLnがローレベルからハイレベルに立ち上がり、一定期間経過後、ローレベルへと立ち下がる。ゲート信号#GLnがハイレベルである期間において、トランジスタMn,mは導通状態になり、ソース信号#SLmが、画素電極PEn,mおよび第1の補助容量電極CE1n,mに供給される。
図3の(c)に示すように、時刻t4から時刻t5までの期間において、画素電極PEn,mの電位VPEn,mは、電位V3から電位V4(V4<VCOM1)まで減少する。
続いて、時刻t6において、対向電極信号#COMLnが、電位VCOM1から電位VCOM2まで立ち上がる。すなわち、対向電極ECOMn,mの電位が、電位VCOM1から電位VCOM2まで立ち上がる。このとき、ゲート信号#GLnはローレベルであるので、トランジスタMn,mは、遮断状態である。したがって、画素電極PEn,mに蓄積された電荷と第1の補助容量電極CE1n,mに蓄積された電荷との和は不変である。一方で、対向電極信号#COMLnの値が変化すると、画素電極PEn,mおよび第1の補助容量電極CE1n,mの各々に蓄積されたそれぞれの電荷は、変化する。それに伴い、画素電極PEn,mの電位VPEn,mは、電位V4から電位V1へと変化する。ここで、電位V1の具体的な値は、
V1=(VCOM2−VCOM1)×CLC/ΣC+V4
によって定まる。また、上述のように、VCCOM1<VCCM2であるので、電位V1は、電位V4よりも大きい。
また、電位V1、電位V4、電位VCOM1、および、電位VCOM2は、
VCOM2−V1−(VCOM1−V4)=(VCOM2−VCOM1)×(ΣC−CLC)/ΣC
を満たし、上記のように、VCOM1<VCOM2であるので、VCOM2−V1>(VCOM1−V4)が成り立つ。すなわち、時刻t6から時刻t7までの期間における画素電極PEn,mの電位VPEn,mと対向電極ECOMn,mの電位VECOMn,mとの電位差は、時刻t5から時刻t6までの期間における画素電極PEn,mの電位VPEn,mと対向電極ECOMn,mの電位VECOMn,mとの電位差よりも大きい。したがって、時刻t6から時刻t7までの期間における画素領域Pn,mの輝度は、時刻t5から時刻t6までの期間における画素領域Pn,mの輝度よりも大きい。
時刻t7以降の動作は、上述した時刻t1以降の動作と同様である。
なお、図3の(b)に示すゲート信号#GLnがハイレベルである期間は、1垂直走査期間Tvに比べて十分に短い。
以上のように、本実施形態に係る表示パネル1は、複数のゲートバスラインGL1〜GLNと、複数のソースバスラインSL1〜SLMと、複数の対向電極バスラインCOML1〜COMLNと、前記複数のゲートバスラインのうち任意のゲートバスラインGLnに接続されたゲートと、前記複数のソースバスラインのうち任意のソースバスラインSLmに接続されたソースとを備えたトランジスタMn,mと、前記トランジスタのドレインに接続された画素電極PEn,mと、液晶(液晶LC)を介して前記画素電極に対向する対向電極であって、前記複数の対向電極バスラインのうち任意の対向電極バスラインCOMLnに接続された対向電極ECOMn,mと、前記複数のソースバスラインのそれぞれの一端に接続され、前記任意のソースバスラインSLmに対してソース信号#SLmを供給するソースドライバ12と、前記複数のゲートバスラインのそれぞれの一端に接続され、前記トランジスタを導通させる導通信号(ゲート信号#GLnのハイレベル区間)を前記任意のゲートバスラインGLnに対して逐次的に供給するゲートドライバ13と、を備えた表示パネルであって、前記ゲートドライバ13が前記任意のゲートバスラインに対して前記導通信号を供給してから次の前記導通信号を供給するまでの1走査期間(1垂直走査期間Tv)において、前記任意の対向電極バスラインCOMLnに対し、少なくとも第1の電圧レベルおよび前記第1の電圧レベルと異なる第2の電圧レベル(すなわち電位VCOM1および電位VCOM2)からなる矩形状の電圧信号(対向電極信号#COMLn)を供給する対向電極ドライバ14を備えている。
したがって、表示パネル1は、前記1走査期間において、上記任意のゲートバスラインに上記トランジスタを介して接続された上記画素電極に対し、2値の電圧レベルを印加することができる。すなわち、表示パネル1は、上記1走査期間において、上記画素電極PEn,mが形成された画素領域Pn,mにおける画像の輝度を2値に変化させることができる。
これによって、上述した動画ボケの現象を抑制することができる。
また、本発明に係る上記の表示パネル1においては、画像信号を一旦記憶しておくためのフレームメモリを用いることなく、上記動画ボケを抑制することができる。したがって、画像信号を一旦記憶しておくためのフレームメモリを用いる従来の構成に比べて、製造コストを削減することができる。また、画像信号を一旦記憶しておくためのフレームメモリを用いる従来の構成に比べて、消費電力を削減することができる。
また、本実施形態に係る表示パネル1においては、前記対向電極ドライバ14は、前記1走査期間(1垂直走査期間Tv)において、前記任意の対向電極バスラインCOMLnに対し、前記導通信号(ゲート信号#GLnのハイレベル区間)に同期して、前記第1の電圧レベルおよび前記第2の電圧レベルからなる矩形状の電圧信号(対向電極信号#COMLn)を供給する。
したがって、前記導通信号に同期せずに上記電圧信号を供給する場合と異なり、画面上の全ての画素領域の各々において、映像データが更新されてから、一定の時間が経過した後に明暗の切り替えを行うことができる。また、画面のどの場所においても、明るい輝度での表示期間と暗い輝度での表示期間の割合をほぼ等しくすることができるので、動画ボケの抑制を効果的に行うことができる。
また、本動作例においては、前記矩形状の電圧信号(対向電極信号#COMLn)は、前記1走査期間の少なくとも10パーセントの期間において、前記第1の電圧レベルまたは前記第2の電圧レベルのうち一方の値の電圧レベル(すなわち電位VCOM1または電位VCOM2のうち一方の電圧レベル)をとっている。
したがって、上記動画ボケの現象を効果的に抑制することができる。
また、本動作例においては、前記矩形状の電圧信号(対向電極信号#COMLn)は、前記1走査期間(1垂直走査期間Tv)の開始から前記1走査期間の略10パーセントの期間が経過するまでの期間において、前記第1の電圧レベルまたは前記第2の電圧レベルのうち一方の電圧レベルをとり、前記1走査期間の略90パーセントの期間が経過してから前記1走査期間が終了するまでの期間において、前記第1の電圧レベルまたは前記第2の電圧レベルのうち他の一方の電圧レベルをとっている。
一般に明るい輝度と暗い輝度を切り替えて表示する場合、視聴者は、明るい輝度での表示の比率が90%以上の場合は動画ボケの改善を感じず、90〜10%の間で比率が小さくなるほど動画ボケの改善を感じ、10%程度でほぼ動画ボケが満足に改善されたと感じる。
したがって、上記の構成によれば、上記動画ボケの現象を効果的に抑制することができる。
また、本発明に係る表示パネルにおいては、前記1走査期間(1垂直走査期間Tv)において、前記矩形状の電圧信号(対向電極信号#COMLn)が前記第1の電圧レベルであるときの前記液晶への印加電圧の極性と、前記矩形状の電圧信号が前記第2の電圧レベルであるときの前記液晶への印加電圧の極性とが、互いに異なった極性となるような構成としてもよい。
すなわち、前記1走査期間(1垂直走査期間Tv)において、前記矩形状の電圧信号(対向電極信号#COMLn)が電位VCOM1であるときの前記画素電極PEn,mの電位VPEn,mと対向電極ECOMn,mの電位との差によって表される前記液晶への印加電圧の極性と、前記矩形状の電圧信号(対向電極信号#COMLn)が電位VCOM2であるときの前記画素電極PEn,mの電位VPEn,mと対向電極ECOMn,mの電位との差によって表される前記液晶への印加電圧の極性とが、互いに異なった極性となるような構成としてもよい。
上記の構成によれば、前記矩形状の電圧信号が前記第1の電圧レベルであるときであっても、前記矩形状の電圧信号が前記第2の電圧レベルであるときであっても、前記液晶への印加電圧の絶対値を十分に小さくすることができる。
したがって、上記の構成によれば、前記液晶への印加電圧の絶対値がより小さい場合により低輝度となるノーマリーブラック方式において、前記矩形状の電圧信号が前記第1の電圧レベルであるときであっても、前記矩形状の電圧信号が前記第2の電圧レベルであるときであっても、十分に低輝度な黒表示を行うことができる。
また、本発明に係る表示パネルにおいては、前記第1の電圧レベルと、前記第2の電圧レベルとの電位差の絶対値が、液晶の閾値電圧の2倍以下となるような構成としてもよい。
すなわち、電位VCOM1と電位VCOM2との電位差の絶対値|VCOM1−VCOM2|が、液晶LCの閾値電圧の2倍以下となるような構成としてもよい。
一般に、液晶の配向は、当該液晶に閾値電圧以下の電圧が印加されても、影響を受けない。換言すれば、前記閾値電圧とは、液晶の配向が影響を受け始める電圧のことである(以下同様)。。前記閾値電圧は、例えば、上記液晶の透過率が飽和する飽和電圧の100分の1の電圧であると定義することができる。
対向電極信号#COMLnの電位が電位VCOM1である場合における画素電極PEn,mの電位と対向電極の電位VCOMn,mとの差で表される液晶への印加電圧と、対向電極信号#COMLnの電位が電位VCOM2である場合における画素電極PEn,mの電位と対向電極の電位VCOMn,mとの差で表される液晶への印加電圧との電位差をΔVLCと表すことにすると、ΔVLCは、
ΔVLC=(VCOM2−VCOM1)×(ΣC−CLC)/ΣC
を満たす。ここで、(ΣC−CLC)/ΣC<1であるので、ΔVLC<(VCOM2−VCOM1)が導かれる。
また、画素電極PEn,mの電位と対向電極の電位VCOMn,mとの差で表される液晶への印加電圧をVLCと現すことにすると、対向電極信号#COMLnの電位が電位VCOM1である場合に、
VLC=−ΔVLC/2
となるように設定し、対向電極信号#COMLnの電位が電位VCOM2である場合に、
VLC=ΔVLC/2
と設定することが望ましい。ここで、ΔVLC/2が前記閾値電圧VLCth以下、すなわち、
ΔVLC/2≦VLCth
であれば、対向電極信号#COMLnの電位が電位VCOM1であっても、電位VCOM2であっても、黒表示を行うことができる。しがたがって、
VCOM2−VCOM1≦2×VLCth
であれば、対向電極信号#COMLnの電位が電位VCOM1であっても、電位VCOM2であっても、黒表示を行うことができる。
以上のように、上記の構成によれば、前記液晶への印加電圧の絶対値がより小さい場合により低輝度となるノーマリーブラック方式において、前記矩形状の電圧信号の電圧レベルが前記第1の電圧レベルであっても、前記第2の電圧レベルであっても、黒表示を行うことができる。
なお、後述する動作例に対しても、上記の導出方法をほぼ同様に当てはめることができる。
以上のように、上記の構成によれば、前記第1の電圧レベルと、前記第2の電圧レベルとの電位差の絶対値は、液晶の閾値電圧の2倍以下であるため、前記矩形状の電圧信号の電圧レベルが前記第1の電圧レベルであっても、前記第2の電圧レベルであっても、前記液晶の配向が影響を受けないようにすることができる。
したがって、上記の構成によれば、前記液晶への印加電圧の絶対値がより小さい場合により低輝度となるノーマリーブラック方式において、前記矩形状の電圧信号の電圧レベルが前記第1の電圧レベルであっても、前記第2の電圧レベルであっても、黒表示を行うことができるという更なる効果を奏する。
(表示パネル1の動作例2)
以下では、図4の(a)〜(d)を参照して、本実施形態に係る表示パネル1の動作の第2の例について説明する。
図4の(a)は、ソースバスラインSLmに供給されるソース信号#SLmの波形の一例を示すタイミングチャートであり、図3の(a)に示すソース信号#SLmの波形とほぼ同様の波形である。
図4の(b)は、ゲートバスラインGLnに供給されるゲート信号#GLnの波形を示すタイミングチャートである。図4の(b)に示すように、本動作例におけるゲート信号#GLnの波形は、図3の(b)に示すゲート信号#GLnの波形と同様であるとして説明を行う。
図4の(c)は、液晶電極PEn,mの電位VPEn,mを示すタイミングチャートである。
図4の(d)は、対向電極バスラインCOMLnに供給される対向電極信号#COMLnの波形を示すタイミングチャートである。図4の(d)に示すように、本動作例における対向電極信号#COMLnは、連続する2つの垂直走査期間Tv’を1周期として、電位VCOM1’、電位VCOM2’、および、電位VCOM3’をとる信号である。より具体的には、図4の(d)に示すように、対向電極信号#COMLnは、1垂直走査期間Tv’における期間T1’において電位VCOM2’をとり、期間T2’において電位VCOM1’をとる。また、対向電極信号#COMLnは、それに引き続く垂直走査期間Tv’における期間T3’において電位VCOM2’をとり、期間T4’において電位VCOM3’をとる。なお、図4の(d)に示すように、電位VCOM1’、電位VCOM2’、および、電位VCOM2’の具体的な値は、VCOM1’<VCOM2’<VCOM3’を満たすものとする。
図4の(c)および(d)に示すように、対向電極信号#COMLnが、最も高い電位(電位VCOM3’)であるときであって、ゲート信号#GLnがハイレベルであるときに、液晶LCへの印加電圧は正極性へと変化し、対向電極信号#COMLnが、最も低い電位(電位VCOM1’)であるときであって、ゲート信号#GLnがハイレベルであるときに、液晶LCへの印加電圧は負極性へと変化する。
以下では、本動作例における表示パネル1の画素領域Pn,mの各部の動作について、説明する。
まず、図4の(b)に示すように、時刻t1’において、ゲート信号#GLnがローレベルからハイレベルに立ち上がり、一定期間経過後、ローレベルへと立ち下がる。ゲート信号#GLnがハイレベルである期間において、トランジスタMn,mは導通状態になる。トランジスタMn,mが導通状態になると、ソース信号#SLmが、画素電極PEn,mおよび第1の補助容量電極CE1n,mに供給される。図4の(c)に示すように、時刻t1’から時刻t2’までの期間において、画素電極PEn,mの電位VPEn,mは、電位V1’から電位V2’(V2’>VCOM3’)まで増加する。
また、時刻t2’において、対向電極信号#COMLnが、電位VCOM3’から電位VCOM2’まで立ち下がる。
このとき、ゲート信号#GLnはローレベルであるので、トランジスタMn,mは、遮断状態である。したがって、画素電極PEn,mに蓄積された電荷と第1の補助容量電極CE1n,mに蓄積された電荷との和は不変である。一方で、対向電極信号#COMLnの値が変化すると、画素電極PEn,mおよび第1の補助容量電極CE1n,mの各々に蓄積されたそれぞれの電荷は、変化する。それに伴い、画素電極PEn,mの電位VPEn,mは、電位V2’から電位V3’へと変化する。ここで、電位V3’の具体的な値は、
V3’=(VCOM2’−VCOM3’)×CLC/ΣC+V2’
によって定まる。なお、上述のように、VCOM2’<VCOM3’であるので、電位V3’は、電位V2’よりも小さい。
続いて、時刻t3’において、対向電極信号#COMLnが、電位VCOM2’から電位VCOM1’まで立ち下がる。それに伴い、画素電極PEn,mの電位VPEn,mは、電位V3’から電位V4’へと変化する。ここで、電位V4’の具体的な値は、
V4’=(VCOM1’−VCOM2’)×CLC/ΣC+V3’
によって定まる。なお、上述のように、VCOM1’<VCOM2’であるので、電位V4’は、電位V3’よりも小さい。
また、電位V3’、電位V4’、電位VCOM1’、および、電位VCOM2’は、
V4’−VCOM1’−(V3’−VCOM2’)=(VCOM2’−VCOM1’)×(ΣC−CLC)/ΣC
を満たし、上記のように、VCOM1’<VCOM2’であるので、V4’−VCOM1’>V3’−VCOM2’が成り立つ。すなわち、時刻t3’から時刻t4’までの期間における画素電極PEn,mの電位VPEn,mと対向電極ECOMn,mの電位VECOMn,mとの電位差は、時刻t2’から時刻t3’までの期間における画素電極PEn,mの電位VPEn,mと対向電極ECOMn,mの電位VECOMn,mとの電位差よりも大きい。したがって、時刻t3’から時刻t4’までの期間における画素領域Pn,mの輝度は、時刻t2’から時刻t3’までの期間における画素領域Pn,mの輝度よりも大きい。
続いて、時刻t4’において、ゲート信号#GLnがローレベルからハイレベルに立ち上がり、一定期間経過後、ローレベルへと立ち下がる。ゲート信号#GLnがハイレベルである期間において、トランジスタMn,mは導通状態になり、ソース信号#SLmが、画素電極PEn,mおよび第1の補助容量電極CE1n,mに供給される。
図4の(a)に示すように、時刻t4’から時刻t5’までの期間において、画素電極PEn,mの電位VPEn,mは、電位V4’から電位V5’(V5’<VCOM1’)まで減少する。
また、時刻t5’において、対向電極信号#COMLnが、電位VCOM1’から電位VCOM2’まで立ち上がる。それに伴い、画素電極PEn,mの電位VPEn,mは、電位V5’から電位V6’へと変化する。ここで、電位V6’の具体的な値は、
V6’=(VCOM2’−VCOM1’)×CLC/ΣC+V5’
によって定まる。なお、上述のように、VCOM1’<VCOM2’であるので、電位V6’は、電位V5’よりも大きい。
続いて、時刻t6’において、対向電極信号#COMLnが、電位VCOM2’から電位VCOM3’まで立ち上がる。それに伴い、画素電極PEn,mの電位VPEn,mは、電位V6’から電位V1’へと変化する。ここで、電位V1’の具体的な値は、
V1’=(VCOM3’−VCOM2’)×CLC/ΣC+V6’
によって定まる。なお、上述のように、VCOM2’<VCOM3’であるので、電位V1’は、電位V6’よりも大きい。
また、電位V1’、電位V6’、電位VCOM2’、および、電位VCOM3’は、
VCOM3’−V1’−(VCOM2’−V6’)=(VCOM3’−VCOM2’)×(ΣC−CLC)/ΣC
を満たし、上記のように、VCOM2’<VCOM3’であるので、VCOM3’−V1’>VCOM2’−V6’が成り立つ。すなわち、時刻t6’から時刻t7’までの期間における画素電極PEn,mの電位VPEn,mと対向電極ECOMn,mの電位VECOMn,mとの電位差は、時刻t5’から時刻t6’までの期間における画素電極PEn,mの電位VPEn,mと対向電極ECOMn,mの電位VECOMn,mとの電位差よりも大きい。したがって、時刻t6’から時刻t7’までの期間における画素領域Pn,mの輝度は、時刻t5’から時刻t6’までの期間における画素領域Pn,mの輝度よりも大きい。
時刻t7’以降の動作は、上述した時刻t1’以降の動作と同様である。
なお、上記の動作例においては、時刻t2’において、対向電極信号#COMLnが、電位VCOM3’から電位VCOM2’まで立ち下がり、時刻t5’において、対向電極信号#COMLnが、電位VCOM1’から電位VCOM2’まで立ち上がる場合について説明を行ったが、より一般には、対向電極信号#COMLnは、時刻t2’から数水平期間(水平期間Thの複数倍の期間)が経過するまでの間に電位VCOM3’から電位VCOM2’まで立ち下がり、時刻t5’から数水平期間(水平期間Thの複数倍の期間)が経過するまでの間に電位VCOM1’から電位VCOM2’まで立ち上がる。
以上のように、本動作例においては、前記対向電極ドライバ14は、前記1走査期間(1垂直走査期間Tv’)において、前記任意の対向電極バスラインに対し、前記導通信号に同期して、前記第1の電圧レベルと、前記第2の電圧レベルと、前記第1の電圧レベルおよび前記第2の電圧レベルの何れとも異なる第3の電圧レベルとからなる矩形状の電圧信号(対向電極信号#COMLn)を供給する。
すなわち、本動作例においては、前記対向電極ドライバ14は、1垂直走査期間において、電位VCOM1’、電位VCOM2’、および、電位VCOM3’からなる矩形状の電圧信号(対向電極信号#COMLn)を供給する。
したがって、本動作例においては、上記1走査期間において、上記任意のゲートバスラインに上記トランジスタを介して接続された上記画素電極に対し、3値の電圧レベルを印加することができる。換言すれば、上記1走査期間において、上記画素電極に印加される電圧レベルは、2回遷移する。上記1走査期間における上記電圧レベルの第1回目の遷移によって、上記電圧レベルの第1回目の遷移後において上記液晶に印加される電圧を、上記電圧レベルの第1回目の遷移後における表示に好適なものとし、上記電圧レベルの第2回目の遷移によって、高輝度と低輝度との切り替えを行うことができる。
すなわち、上記の構成によれば、動画ボケの現象を効果的に抑制しつつ、より高輝度な表示が可能となる。
また、本動作例においては、前記ゲートドライバ13が前記任意のゲートバスラインGLnに対して前記導通信号(ゲート信号#GLnのハイレベル区間)を供給したときに、前記任意の対向電極バスラインCOMLnに対して、前記電圧レベルのうち、最も高い電圧レベルが供給されている場合には、前記対向電極ドライバ14は、前記任意の対向電極バスラインCOMLnに対して、前記1走査期間において、前記電圧レベルが降順である前記矩形状の電圧信号(対向電極信号#COMLn)を供給する。
すなわち、本動作例においては、上述のように、時刻t1’から時刻t2’までの期間において、対向電極バスラインCOMLnに対し、電位VCOM1’、電位VCOM2’、および、電位VCOM3’のうち、最も高い電圧レベル電位VCOM3’が供給されている場合には、対向電極ドライバ14は、対向電極バスラインCOMLnに対し、時刻t2’から時刻t5’までの1走査期間(1垂直走査期間Tv’)において、時刻t2’から時刻t3’までの期間T1’において電圧レベルVCOM2’をとり、時刻t3’から時刻t5’までの期間T2’において電圧レベルVCOM1’(VCOM1’<VCOM2’)をとる対向電極信号#COMLnを供給する。
一般に、画素電極に電圧が印加されていない場合に、黒表示となるノーマリーブラック方式においては、液晶の応答に有限の時間を有することに起因して、低輝度から高輝度への立ち上がりが不十分となる現象が生じる。換言すれば、低輝度から高輝度への変化に要する時間が、高輝度から低輝度への変化に要する時間よりも大きいという特性がある。上記現象は、画素電極の電位と、対向電極の電位との電位差が増大するタイミングにおいて生じ得る。
上記の構成によれば、前記ゲートドライバが前記任意のゲートバスラインに対して前記導通信号を供給したときに、前記任意の対向電極バスラインに対して前記電圧レベルのうち、最も高い電圧レベルが供給されている場合には、上記1走査期間において、前記画素電極に対して、電圧レベルのより高い電圧信号を供給し、それに引き続き、電圧レベルのより低い電圧信号を供給することができる。
したがって、画素電極の電位と、対向電極の電位との電位差を段階的に増加させることができる。これによって、ノーマリーブラック方式において生じ得る上記の低輝度から高輝度への立ち上がりが不十分となる現象を抑制することができる。
また、本動作例においては、前記ゲートドライバ13が前記任意のゲートバスラインGLnに対して前記導通信号(ゲート信号#GLnのハイレベル区間)を供給したときに、前記任意の対向電極バスラインCOMLnに対して、前記電圧レベルのうち、最も低い電圧レベルが供給されている場合には、前記対向電極ドライバ14は、前記任意の対向電極バスラインCOMLnに対して、前記1走査期間において、前記電圧レベルが昇順である前記矩形状の電圧信号(対向電極信号#COMLn)を供給する。
すなわち、本動作例においては、上述のように、時刻t4’から時刻t5’までの期間において、対向電極バスラインCOMLnに対し、電位VCOM1’、電位VCOM2’、および、電位VCOM3’のうち、最も低い電圧レベル電位VCOM1’が供給されている場合には、対向電極ドライバ14は、対向電極バスラインCOMLnに対し、時刻t5’から時刻t8’までの1走査期間(1垂直走査期間Tv’)において、時刻t5’から時刻t6’までの期間T3’において電圧レベルVCOM2’をとり、時刻t6’から時刻t8’までの期間T4’において電圧レベルVCOM3’(VCOM3’>VCOM2’)をとる対向電極信号#COMLnを供給する。
一般に、画素電極に電圧が印加されていない場合に、黒表示となるノーマリーブラック方式においては、液晶の応答に有限の時間を有することに起因して、低輝度から高輝度への立ち上がりが不十分となる現象が生じる。換言すれば、低輝度から高輝度への変化に要する時間が、高輝度から低輝度への変化に要する時間よりも大きいという特性がある。上記現象は、画素電極の電位と、対向電極の電位との電位差が増大するタイミングにおいて生じ得る。
上記の構成によれば、前記ゲートドライバが前記任意のゲートバスラインに対して前記導通信号を供給したときに、前記任意の対向電極バスラインに対して前記電圧レベルのうち、最も低い電圧レベルが供給されている場合には、上記1走査期間において、前記画素電極に対して、電圧レベルのより低い電圧信号を供給し、それに引き続き、電圧レベルのより高い電圧信号を供給することができる。
したがって、画素電極の電位と、対向電極の電位との電位差を段階的に増加させることができる。これによって、ノーマリーブラック方式において生じ得る上記の低輝度から高輝度への立ち上がりが不十分となる現象を抑制することができる。
また、本動作例においては、前記矩形状の電圧信号(対向電極信号#COMLn)は、前記1走査期間(1垂直走査期間Tv’)の少なくとも10パーセントの期間において、前記第1の電圧レベル、前記第2の電圧レベル、または、前記第3の電圧レベルのうち、何れかの電圧レベルをとる、ことが好ましい。
すなわち、本動作例においては、前記矩形状の電圧信号(対向電極信号#COMLn)は、前記1走査期間(1垂直走査期間Tv’)の少なくとも10パーセントの期間において、電位VCOM1’、電位VCOM2’、電位VCOM3’のうち、電圧レベルをとる、ことが好ましい。
上記の構成によれば、前記矩形状の電圧信号は、前記1走査期間の少なくとも10パーセントの期間において、前記第1の電圧レベル、前記第2の電圧レベル、または、前記第3の電圧レベルのうち、何れかの電圧レベルをとるため、上記動画ボケの現象を効果的に抑制することができる。
また、本発明に係る表示パネルにおいては、前記1走査期間(1垂直走査期間Tv’)において、最初の前記電圧レベルの遷移後における前記画素電極の電位と前記対向電極の電位との差によって表される前記液晶への印加電圧の極性と、次の前記電圧レベルの遷移後おける前記画素電極の電位と前記対向電極の電位との差によって表される前記液晶への印加電圧の極性とは、互いに異なった極性となるような構成としてもよい。
すなわち、本発明に係る表示パネルにおいては、前記1走査期間(1垂直走査期間Tv’)において、最初の前記電圧レベルの遷移(対向電極信号#COMLnの時刻t2’における電位VCOM3’から電位VCOM2’への遷移)後の前記液晶への印加電圧の極性と、次の前記電圧レベルの遷移(対向電極信号#COMLnの時刻t3’における電位VCOM2’から電位VCOM1’への遷移)後の前記液晶への印加電圧の極性とが、互いに異なった極性となるような構成としてもよい。
上記の構成によれば、前記1走査期間において、最初の前記電圧レベルの遷移後であっても、次の前記電圧レベルの遷移後であっても、前記液晶への印加電圧の絶対値を十分に小さくすることができる。
したがって、上記の構成によれば、前記液晶への印加電圧の絶対値がより小さい場合により低輝度となるノーマリーブラック方式において、前記1走査期間における最初の前記電圧レベルの遷移後であっても、次の前記電圧レベルの遷移後であっても、十分に低輝度な黒表示を行うことができる。
また、本発明に係る表示パネルにおいては、前記第1の電圧レベル、前記第2の電圧レベル、および、前記第3の電圧レベルのうち、中間の電圧レベル(すなわち電位VCOM2’)と、前記第1の電圧レベル、前記第2の電圧レベル、および、前記第3の電圧レベルのうち、最も低い電圧レベル(すなわち電位VCOM1’)との電位差の絶対値が、液晶の閾値電圧の2倍以下となるような構成としてもよい。
上記の構成によれば、前記第1の電圧レベル、前記第2の電圧レベル、および、前記第3の電圧レベルのうち、中間の電圧レベルと、前記第1の電圧レベル、前記第2の電圧レベル、および、前記第3の電圧レベルのうち、最も低い電圧レベルとの電位差の絶対値は、液晶の閾値電圧の2倍以下であるため、前記矩形状の電圧信号の電圧レベルが前記第1の電圧レベル、前記第2の電圧レベル、および、前記第3の電圧レベルのうち、何れの電圧レベルであっても、前記液晶の配向が影響を受けないようにすることができる。
したがって、上記の構成によれば、前記液晶への印加電圧の絶対値がより小さい場合により低輝度となるノーマリーブラック方式において、前記矩形状の電圧信号の電圧レベルが前記第1の電圧レベル、前記第2の電圧レベル、および、前記第3の電圧レベルの何れであっても、黒表示を行うことができるという更なる効果を奏する。
(表示パネル1の動作例3)
以下では、図5の(a)〜(d)を参照して、本実施形態に係る表示パネル1の動作の第3の例について説明する。
図5の(a)は、ソースバスラインSLmに供給されるソース信号#SLmの波形の一例を示すタイミングチャートである。図5の(a)に示すように、本動作例におけるソース信号#SLmの波形は、図3の(a)に示すソース信号#SLmの波形とほぼ同様であるとして説明を行う。
図5の(b)は、ゲートバスラインGLnに供給されるゲート信号#GLnの波形を示すタイミングチャートである。図5の(b)に示すように、本動作例におけるゲート信号#GLnの波形は、図3の(b)に示すゲート信号#GLnの波形と同様であるとして説明を行う。
図5の(c)は、液晶電極PEn,mの電位VPEn,mを示すタイミングチャートである。
図5の(d)は、対向電極バスラインCOMLnに供給される対向電極信号#COMLnの波形を示すタイミングチャートである。図5の(d)に示すように、本動作例における対向電極信号#COMLnは、連続する2つの垂直走査期間Tv’’を1周期として、電位VCOM1’’、電位VCOM2’’、電位VCOM3’’、および、電位VCOM4’’をとる信号である。より具体的には、図5の(d)に示すように、対向電極信号#COMLnは、1垂直走査期間Tv’’における期間T1’’において電位VCOM3’’をとり、期間T2’’において電位VCOM1’’をとる。また、対向電極信号#COMLnは、それに引き続く垂直走査期間Tv’における期間T3’’において電位VCOM2’’をとり、期間T4’’において電位VCOM4’’をとる。なお、図5の(d)に示すように、電位VCOM1’’、電位VCOM2’’、電位VCOM3’’、および、電位VCOM4’’の具体的な値は、VCOM1’’<VCOM2’’<VCOM3’’<VCOM4’’、VCOM4’’−VCOM3’’<VCOM3’’−VCOM1’’、および、VCOM2’’−VCOM1’’<VCOM4’’−VCOM2’’を満たすものとする。
図5の(c)および(d)に示すように、対向電極信号#COMLnが、最も高い電位(電位VCOM4’’)であるときであって、ゲート信号#GLnがハイレベルであるときに、液晶LCへの印加電圧は正極性へと変化し、対向電極信号#COMLnが、最も低い電位(電位VCOM1’’)であるときであって、ゲート信号#GLnがハイレベルであるときに、液晶LCへの印加電圧は負極性へと変化する。
以下では、本動作例における表示パネル1の画素領域Pn,mの各部の動作について、説明する。
まず、図5の(b)に示すように、時刻t1’’において、ゲート信号#GLnがローレベルからハイレベルに立ち上がり、一定期間経過後、ローレベルへと立ち下がる。ゲート信号#GLnがハイレベルである期間において、トランジスタMn,mは導通状態になる。トランジスタMn,mが導通状態になると、ソース信号#SLmが、画素電極PEn,mおよび第1の補助容量電極CE1n,mに供給される。図5の(c)に示すように、時刻t1’’から時刻t2’’までの期間において、画素電極PEn,mの電位VPEn,mは、電位V1’’から電位V2’’(V2’’>VCOM4’’)まで増加する。
また、時刻t2’’において、対向電極信号#COMLnが、電位VCOM4’’から電位VCOM3’’まで立ち下がる。それに伴い、画素電極PEn,mの電位VPEn,mは、電位V2’’から電位V3’’へと変化する。ここで、電位V3’’の具体的な値は、
V3’’=(VCOM3’’−VCOM4’’)×CLC/ΣC+V2’’
によって定まる。なお、上述のように、VCOM3’’<VCOM4’’であるので、電位V3’’は、電位V2’’よりも小さい。
続いて、時刻t3’’において、対向電極信号#COMLnが、電位VCOM3’’から電位VCOM1’’まで立ち下がる。それに伴い、画素電極PEn,mの電位VPEn,mは、電位V3’’から電位V4’’へと変化する。ここで、電位V4’’の具体的な値は、
V4’’=(VCOM1’’−VCOM3’’)×CLC/ΣC+V3’’
によって定まる。なお、上述のように、VCOM1’’<VCOM3’’であるので、電位V4’’は、電位V3’’よりも小さい。
また、電位V3’’、電位V4’’、電位VCOM1’’、および、電位VCOM3’’は、
V4’’−VCOM1’’−(V3’’−VCOM3’’)=(VCOM3’’−VCOM1’’)×(ΣC−CLC)/ΣC
を満たし、上記のように、VCOM1’’<VCOM3’’であるので、V4’’−VCOM1’’>V3’’−VCOM3’’が成り立つ。すなわち、時刻t3’’から時刻t4’’までの期間における画素電極PEn,mの電位VPEn,mと対向電極ECOMn,mの電位VECOMn,mとの電位差は、時刻t2’’から時刻t3’’までの期間における画素電極PEn,mの電位VPEn,mと対向電極ECOMn,mの電位VECOMn,mとの電位差よりも大きい。したがって、時刻t3’’から時刻t4’’までの期間における画素領域Pn,mの輝度は、時刻t2’’から時刻t3’’までの期間における画素領域Pn,mの輝度よりも大きい。
続いて、時刻t4’’において、ゲート信号#GLnがローレベルからハイレベルに立ち上がり、一定期間経過後、ローレベルへと立ち下がる。ゲート信号#GLnがハイレベルである期間において、トランジスタMn,mは導通状態になり、ソース信号#SLmが、画素電極PEn,mおよび第1の補助容量電極CE1n,mに供給される。
図5の(c)に示すように、時刻t4’’から時刻t5’’までの期間において、画素電極PEn,mの電位VPEn,mは、電位V4’’から電位V5’’(V5’’<VCOM1’’)まで減少する。
また、時刻t5’’において、対向電極信号#COMLnが、電位VCOM1’’から電位VCOM2’’まで立ち上がる。それに伴い、画素電極PEn,mの電位VPEn,mは、電位V5’’から電位V6’’へと変化する。ここで、電位V6’’の具体的な値は、
V6’’=(VCOM2’’−VCOM1’’)×CLC/ΣC+V5’’
によって定まる。なお、上述のように、VCOM1’’<VCOM2’’であるので、電位V6’’は、電位V5’’よりも大きい。
続いて、時刻t6’’において、対向電極信号#COMLnが、電位VCOM2’’から電位VCOM4’’まで立ち上がる。それに伴い、画素電極PEn,mの電位VPEn,mは、電位V6’’から電位V1’’へと変化する。ここで、電位V1’’の具体的な値は、
V1’’=(VCOM4’’−VCOM2’’)×CLC/ΣC+V6’’
によって定まる。なお、上述のように、VCOM2’’<VCOM4’’であるので、電位V1’’は、電位V6’’よりも大きい。
また、電位V1’’、電位V6’’、電位VCOM2’’、および、電位VCOM4’’は、
VCOM4’’−V1’’−(VCOM2’’−V6’’)=(VCOM4’’−VCOM2’’)×(ΣC−CLC)/ΣC
を満たし、上記のように、VCOM2’’<VCOM4’’であるので、VCOM4’’−V1’’>VCOM2’’−V6’’が成り立つ。すなわち、時刻t6’’から時刻t7’’までの期間における画素電極PEn,mの電位VPEn,mと対向電極ECOMn,mの電位VECOMn,mとの電位差は、時刻t5’’から時刻t6’’までの期間における画素電極PEn,mの電位VPEn,mと対向電極ECOMn,mの電位VECOMn,mとの電位差よりも大きい。したがって、時刻t6’’から時刻t7’’までの期間における画素領域Pn,mの輝度は、時刻t5’’から時刻t6’’までの期間における画素領域Pn,mの輝度よりも大きい。
時刻t7’’以降の動作は、上述した時刻t1’’以降の動作と同様である。
なお、上記の動作例においては、時刻t2’’において、対向電極信号#COMLnが、電位VCOM4’’から電位VCOM3’’まで立ち下がり、時刻t5’’において、対向電極信号#COMLnが、電位VCOM1’’から電位VCOM2’’まで立ち上がる場合について説明を行ったが、より一般には、対向電極信号#COMLnは、時刻t2’’から数水平期間(水平期間Thの複数倍の期間)が経過するまでの間に電位VCOM4’’から電位VCOM3’’まで立ち下がり、時刻t5’’から数水平期間(水平期間Thの複数倍の期間)が経過するまでの間に電位VCOM1’’から電位VCOM2’’まで立ち上がる。
以上のように、本動作例においては、前記対向電極ドライバ14は、前記1走査期間(垂直走査期間Tv’’)において、前記任意の対向電極バスラインCOMLnに対し、前記第1の電圧レベルと、前記第2の電圧レベルと、前記第1の電圧レベルおよび前記第2の電圧レベルの何れとも異なる第3の電圧レベルとからなる矩形状の電圧信号を供給し、前記1走査期間の次の1走査期間において、前記第1の電圧レベル、前記第2の電圧レベル、および、前記第3の電圧レベルのうち、何れか2つの電圧レベルと、前記第1の電圧レベル、前記第2の電圧レベル、および、前記第3の電圧レベルの何れとも異なる第4の電圧レベルとからなる矩形状の電圧信号を供給する。
すなわち、本動作例においては、前記対向電極ドライバ14は、連続する2垂直走査期間において、電位VCOM1’’、電位VCOM2’’、電位VCOM3’’、および、電位VCOM4’’からなる矩形状の電圧信号(対向電極信号#COMLn)を供給する。
上記の構成によれば、前記対向電極ドライバは、前記1走査期間において、前記任意の対向電極バスラインに対し、前記導通信号に同期して、前記第1の電圧レベルと、前記第2の電圧レベルと、前記第1の電圧レベルおよび前記第2の電圧レベルの何れとも異なる第3の電圧レベルとからなる矩形状の電圧信号を供給することができるので、上記1走査期間において、上記画素電極に印加される電圧レベルは、3値に変化する。換言すれば、上記1走査期間において、上記画素電極に印加される電圧レベルは、2回遷移する。上記1走査期間における上記電圧レベルの第1回目の遷移によって、上記電圧レベルの第1回目の遷移後において上記液晶に印加される電圧を、上記電圧レベルの第1回目の遷移後における表示に好適なものとし、上記電圧レベルの第2回目の遷移によって、高輝度と低輝度との切り替えを行うことができる。
したがって、上記の構成によれば、動画ボケの現象を効果的に抑制しつつ、より高輝度な表示が可能となる。
さらに、上記の構成によれば、前記1走査期間の次の1走査期間において、前記第1の電圧レベル、前記第2の電圧レベル、および、前記第3の電圧レベルのうち、何れか2つの電圧レベルと、前記第1の電圧レベル、前記第2の電圧レベル、および、前記第3の電圧レベルの何れとも異なる第4の電圧レベルとからなる矩形状の電圧信号を供給することができるので、前記1走査期間の次の1走査期間において、前記第1の電圧レベル、前記第2の電圧レベル、および、前記第3の電圧レベルとからなる矩形状の電圧信号を供給する場合に比べて、高輝度と低輝度の輝度レベルの調整をより柔軟に行うことができる。
したがって、上記の構成によれば、上記動画ボケの現象をより一層効果的に抑制しつつ、高輝度な表示を行うことができる。
また、本動作例においては、前記1走査期間(垂直走査期間Tv’’)における最初の前記電圧レベルの遷移の前後における前記電圧レベルの電位差の絶対値|VCOM4’’−VCOM3’’|は、前記1走査期間における次の前記電圧レベルの遷移の前後における前記電圧レベルの電位差の絶対値|VCOM3’’−VCOM1’’|よりも小さい。ここで、記号|a|はaの絶対値を表すものとする。
したがって、本動作例においては、時刻t3’’における対向電極信号#COMLnの電圧レベルの遷移に伴う画素領域Pn,mの輝度の変化を、時刻t2’’における対向電極信号#COMLnの電圧レベルの遷移に伴う画素領域Pn,mの輝度の変化よりも大きくすることができる。
したがって、本動作例においては、上記動画ボケの現象をより効果的に抑制することができる。また、時刻t5’’から時刻t8’’までの1垂直走査期間Tv’’についても同様である。
また、本動作例においては、前記矩形状の電圧信号(対向電極信号#COMLn)は、前記1走査期間(垂直走査期間Tv’’)の少なくとも10パーセントの期間において、前記第1の電圧レベル、前記第2の電圧レベル、前記第3の電圧レベル、または、前記第4の電圧レベルのうち、何れかの電圧レベル(すなわち電位VCOM1’’、電位VCOM2’’、電位VCOM3’’、および、電位VCOM4’’のうち何れかの電圧レベル)をとる、ことが好ましい。
上記の構成によれば、前記矩形状の電圧信号は、前記1走査期間の少なくとも10パーセントの期間において、前記第1の電圧レベル、前記第2の電圧レベル、前記第3の電圧レベル、または、前記第4の電圧レベルのうち、何れかの電圧レベルをとるため、上記動画ボケの現象を効果的に抑制することができる。
また、本発明に係る表示パネルにおいては、前記1走査期間において、最初の前記電圧レベルの遷移後における前記画素電極の電位と前記対向電極の電位との差によって表される前記液晶への印加電圧の極性と、次の前記電圧レベルの遷移後における前記画素電極の電位と前記対向電極の電位との差によって表される前記液晶への印加電圧の極性とは、互いに異なった極性である、ことが好ましい。
上記の構成によれば、前記1走査期間において、最初の前記電圧レベルの遷移後であっても、次の前記電圧レベルの遷移後であっても、前記液晶への印加電圧の絶対値を十分に小さくすることができる。
したがって、上記の構成によれば、前記液晶への印加電圧の絶対値がより小さい場合により低輝度となるノーマリーブラック方式において、前記1走査期間における最初の前記電圧レベルの遷移後であっても、次の前記電圧レベルの遷移後であっても、十分に低輝度な黒表示を行うことができるという更なる効果を奏する。
また、本発明に係る表示パネルにおいては、前記1走査期間(垂直走査期間Tv’’)において、最初の前記電圧レベルの遷移(対向電極#COMLnの時刻t2’’における電位VCOM4’’から電位VCOM3’’への遷移)後における前記画素電極の電位と前記対向電極の電位との差によって表される前記液晶への印加電圧の極性と、次の前記電圧レベルの遷移(対向電極#COMLnの時刻t3’’における電位VCOM3’’から電位VCOM1’’への遷移)後における前記画素電極の電位と前記対向電極の電位との差によって表される前記液晶への印加電圧の極性とは、互いに異なった極性となるような構成としてもよい。
上記の構成によれば、前記1走査期間において、最初の前記電圧レベルの遷移後であっても、次の前記電圧レベルの遷移後であっても、前記液晶への印加電圧の絶対値を十分に小さくすることができる。
したがって、上記の構成によれば、前記液晶への印加電圧の絶対値がより小さい場合により低輝度となるノーマリーブラック方式において、前記1走査期間における最初の前記電圧レベルの遷移後であっても、次の前記電圧レベルの遷移後であっても、十分に低輝度な黒表示を行うことができる。
また、本発明に係る表示パネルにおいては、前記第1の電圧レベル、前記第2の電圧レベル、前記第3の電圧レベル、および、前記第4の電圧レベルのうち、2番目に低い電圧レベル(すなわち電位VCOM2’’)と、前記第1の電圧レベル、前記第2の電圧レベル、前記第3の電圧レベル、および、前記第4の電圧レベルのうち、最も高い電圧レベル(すなわち電位VCOM4’’)との電位差の絶対値が、液晶の閾値電圧の2倍以下となるような構成としてもよい。
上記の構成によれば、前記第1の電圧レベル、前記第2の電圧レベル、前記第3の電圧レベル、および、前記第4の電圧レベルのうち、2番目に低い電圧レベルと、前記第1の電圧レベル、前記第2の電圧レベル、前記第3の電圧レベル、および、前記第4の電圧レベルのうち、最も高い電圧レベルとの電位差の絶対値は、液晶の閾値電圧の2倍以下であるため、前記矩形状の電圧信号の電圧レベルが前記第1の電圧レベル、前記第2の電圧レベル、前記第3の電圧レベル、および、前記第4の電圧レベルのうち、最も低い電圧レベルであっても、前記第1の電圧レベル、前記第2の電圧レベル、前記第3の電圧レベル、および、前記第4の電圧レベルのうち、最も高い電圧レベルであっても、前記液晶の配向が影響を受けないようにすることができる。
したがって、上記の構成によれば、前記液晶への印加電圧の絶対値がより小さい場合により低輝度となるノーマリーブラック方式において、前記矩形状の電圧信号の電圧レベルが前記第1の電圧レベル、前記第2の電圧レベル、前記第3の電圧レベル、および、前記第4の電圧レベルの何れであっても、黒表示を行うことができる。
(表示パネル1の動作例4)
以下では、図6の(a)〜(d)を参照して、本実施形態に係る表示パネル1の動作の第4の例について説明する。
図6の(a)は、ソースバスラインSLmに供給されるソース信号#SLmの波形の一例を示すタイミングチャートである。図6の(a)に示すように、本動作例におけるソース信号#SLmの波形は、図3の(a)に示すソース信号#SLmの波形とほぼ同様であるとして説明を行う。
図6の(b)は、ゲートバスラインGLnに供給されるゲート信号#GLnの波形を示すタイミングチャートである。図6の(b)に示すように、本動作例におけるゲート信号#GLnの波形は、図3の(b)に示すゲート信号#GLnの波形と同様であるとして説明を行う。
図6の(c)は、液晶電極PEn,mの電位VPEn,mを示すタイミングチャートである。
図6の(d)は、対向電極バスラインCOMLnに供給される対向電極信号#COMLnの波形を示すタイミングチャートである。図6の(d)に示すように、本動作例における対向電極信号#COMLnは、連続する2つの垂直走査期間Tvを1周期として、電位VCOM11、電位VCOM12をとる信号である。より具体的には、図6の(d)に示すように、対向電極信号#COMLnは、1垂直走査期間Tvにおける期間T11において電位VCOM11をとり、期間T12における時刻t13から時刻t14において電位VCOM12をとり、期間T12における時刻t14から時刻t15において電位VCOM11をとる。また、対向電極信号#COMLnは、それに引き続く垂直走査期間Tvにおける期間T13において電位VCOM12をとり、期間T14における時刻t16から時刻t17において電位VCOM11をとり、期間T14における時刻t17から時刻t18において電位VCOM12をとる。なお、図6の(d)に示すように、電位VCOM11、および、電位VCOM12の具体的な値は、VCOM11<VCOM12を満たすものとする。
以下では、本動作例における表示パネル1の画素領域Pn,mの各部の動作について、説明する。
まず、図6の(b)に示すように、時刻t11において、ゲート信号#GLnがローレベルからハイレベルに立ち上がり、一定期間経過後、ローレベルへと立ち下がる。ゲート信号#GLnがハイレベルである期間において、トランジスタMn,mは導通状態になる。トランジスタMn,mが導通状態になると、ソース信号#SLmが、画素電極PEn,mおよび第1の補助容量電極CE1n,mに供給される。図6の(c)に示すように、時刻t11から時刻t12までの期間において、画素電極PEn,mの電位VPEn,mは、電位V11から電位V12(V12>VCOM12)まで増加する。
また、時刻t12において、対向電極信号#COMLnが、電位VCOM12から電位VCOM11まで立ち下がる。それに伴い、画素電極PEn,mの電位VPEn,mは、電位V12から電位V13へと変化する。ここで、電位V13の具体的な値は、
V13=(VCOM11−VCOM12)×CLC/ΣC+V12
によって定まる。なお、上述のように、VCOM11<VCOM12であるので、電位V13は、電位V12よりも小さい。
続いて、時刻t13において、対向電極信号#COMLnが、電位VCOM11から電位VCOM12まで立ち上がる。それに伴い、画素電極PEn,mの電位VPEn,mは、電位V13から電位V12へと変化する。
また、電位V12、電位V13、電位VCOM11、および、電位VCOM12は、
V12−VCOM12−(V13−VCOM11)=(VCOM11−VCOM12)×(ΣC−CLC)/ΣC
を満たし、上記のように、VCOM11<VCOM12であるので、V12−VCOM12<V13−VCOM11が成り立つ。すなわち、時刻t13から時刻t14までの期間における画素電極PEn,mの電位VPEn,mと対向電極ECOMn,mの電位VECOMn,mとの電位差は、時刻t12から時刻t13までの期間における画素電極PEn,mの電位VPEn,mと対向電極ECOMn,mの電位VECOMn,mとの電位差よりも小さい。したがって、時刻t13から時刻t14までの期間における画素領域Pn,mの輝度は、時刻t12から時刻t13までの期間における画素領域Pn,mの輝度よりも小さい。
続いて、時刻t14において、ゲート信号#GLnがローレベルからハイレベルに立ち上がり、一定期間経過後、ローレベルへと立ち下がる。ゲート信号#GLnがハイレベルである期間において、トランジスタMn,mは導通状態になり、ソース信号#SLmが、画素電極PEn,mおよび第1の補助容量電極CE1n,mに供給される。また、時刻t14において、対向電極信号#COMLnが、電位VCOM12から電位VCOM11まで立ち下がる。
図6の(c)に示すように、時刻t14から時刻t15までの期間において、画素電極PEn,mの電位VPEn,mは、電位V12から、電位V11(V11<VCOM11)まで減少する。
また、時刻t15において、対向電極信号#COMLnが、電位VCOM11から電位VCOM12まで立ち上がる。それに伴い、画素電極PEn,mの電位VPEn,mは、電位V11から電位V14へと変化する。ここで、電位V14の具体的な値は、
V14=(VCOM12−VCOM11)×CLC/ΣC+V11
によって定まる。なお、上述のように、VCOM11<VCOM12であるので、電位V14は、電位V11よりも大きい。
続いて、時刻t16において、対向電極信号#COMLnが、電位VCOM12から電位VCOM11へと立ち下がる。それに伴い、画素電極PEn,mの電位VPEn,mは、電位V14から電位V11へと変化する。
また、電位V11、電位V14、電位VCOM11、および、電位VCOM12は、
VCOM11−V11−(VCOM12−V14)=(VCOM11−VCOM12)×CCS/ΣC
を満たし、上記のように、VCOM11<VCOM12であるので、VCOM11−V11<VCOM12−V14が成り立つ。すなわち、時刻t16から時刻t17までの期間における画素電極PEn,mの電位VPEn,mと対向電極ECOMn,mの電位VECOMn,mとの電位差は、時刻t15から時刻t16までの期間における画素電極PEn,mの電位VPEn,mと対向電極ECOMn,mの電位VECOMn,mとの電位差よりも小さい。したがって、時刻t16から時刻t17までの期間における画素領域Pn,mの輝度は、時刻t15から時刻t16までの期間における画素領域Pn,mの輝度よりも小さい。
続いて、時刻t17において、ゲート信号#GLnがローレベルからハイレベルに立ち上がり、一定期間経過後、ローレベルへと立ち下がる。また、時刻t17において、対向電極信号#COMLnが、電位VCOM11から電位VCOM12まで立ち上がる。時刻t17以降の動作は、上述した時刻t11以降の動作と同様である。
なお、上記の動作例においては、対向電極信号#COMLnが、時刻t12において、電位VCOM12から電位VCOM11まで立ち下がり、時刻t15において、電位VCOM11から電位VCOM12まで立ち上がる場合について説明を行ったが、より一般には、対向電極信号#COMLnは、時刻t12から数水平期間(水平期間Thの複数倍の期間)が経過するまでの間に電位VCOM12から電位VCOM11まで立ち下がり、時刻t15から数水平期間(水平期間Thの複数倍の期間)が経過するまでの間に電位VCOM11から電位VCOM12まで立ち上がる。
また、上記の動作例においては、対向電極信号#COMLnが、時刻t14において、電位VCOM12から電位VCOM11まで立ち下がる場合について説明を行ったが、より一般には、対向電極信号#COMLnは、時刻t13から時刻t15までの間に電位VCOM12から電位VCOM11まで立ち下がる。
本動作例のように、本発明に係る表示パネル1は、1垂直走査期間の後半における画素領域Pn,mの輝度が当該1垂直走査期間の前半における画素領域Pn,mの輝度よりも小さくなるように対向電極信号#COMLnを供給することによっても、1垂直走査期間における画素領域Pn,mの輝度の変化を生じせしめることができる。
したがって、本動作例においても、上記動画ボケの現象を抑制することができる。
(表示パネル1の動作例5)
以下では、図7の(a)〜(d)を参照して、本実施形態に係る表示パネル1の動作の第5の例について説明する。
図7の(a)は、ソースバスラインSLmに供給されるソース信号#SLmの波形の一例を示すタイミングチャートである。図7の(a)に示すように、本動作例におけるソース信号#SLmの波形は、図3の(a)に示すソース信号#SLmの波形とほぼ同様であるとして説明を行う。
図7の(b)は、ゲートバスラインGLnに供給されるゲート信号#GLnの波形を示すタイミングチャートである。図7の(b)に示すように、本動作例におけるゲート信号#GLnの波形は、図3の(b)に示すゲート信号#GLnの波形と同様であるとして説明を行う。
図7の(c)は、液晶電極PEn,mの電位VPEn,mを示すタイミングチャートである。
図7の(d)は、対向電極バスラインCOMLnに供給される対向電極信号#COMLnの波形を示すタイミングチャートである。図7の(d)に示すように、本動作例における対向電極信号#COMLnは、連続する2つの垂直走査期間Tv’を1周期として、電位VCOM11’、電位VCOM12’、および、電位VCOM13’をとる信号である。より具体的には、図7の(d)に示すように、対向電極信号#COMLnは、1垂直走査期間Tv’における期間T11’において電位VCOM11’をとり、期間T12’における時刻t13’から時刻t14’において電位VCOM12’をとり、期間T12’における時刻t14’から時刻t15’において電位VCOM11’をとる。また、対向電極信号#COMLnは、それに引き続く垂直走査期間Tv’における期間T13’において電位VCOM13’をとり、期間T14’における時刻t16’から時刻t17’において電位VCOM12’をとり、期間T14’における時刻t17’から時刻t18’において電位VCOM13’をとる。なお、図7の(d)に示すように、電位VCOM11’、電位VCOM12’、および、電位VCOM13’の具体的な値は、VCOM11’<VCOM12’<VCOM13’を満たすものとする。
以下では、本動作例における表示パネル1の画素領域Pn,mの各部の動作について、説明する。
まず、図7の(b)に示すように、時刻t11’において、ゲート信号#GLnがローレベルからハイレベルに立ち上がり、一定期間経過後、ローレベルへと立ち下がる。ゲート信号#GLnがハイレベルである期間において、トランジスタMn,mは導通状態になる。トランジスタMn,mが導通状態になると、ソース信号#SLmが、画素電極PEn,mおよび第1の補助容量電極CE1n,mに供給される。図7の(c)に示すように、時刻t11’から時刻t12’までの期間において、画素電極PEn,mの電位VPEn,mは、電位V11’から電位V12’(V12’>VCOM13’)まで増加する。
また、時刻t12’において、対向電極信号#COMLnが、電位VCOM13’から電位VCOM11’まで立ち下がる。それに伴い、画素電極PEn,mの電位VPEn,mは、電位V12’から電位V13’へと変化する。ここで、電位V13’の具体的な値は、
V13’=(VCOM11’−VCOM13’)×CLC/ΣC+V12’
によって定まる。なお、上述のように、VCOM11’<VCOM13’であるので、電位V13’は、電位V12’よりも小さい。
続いて、時刻t13’において、対向電極信号#COMLnが、電位VCOM11’から電位VCOM12’まで立ち上がる。それに伴い、画素電極PEn,mの電位VPEn,mは、電位V13’から電位V14’へと変化する。ここで、電位V14’の具体的な値は、
V14’=(VCOM12’−VCOM11’)×CLC/ΣC+V13’
によって定まる。なお、上述のように、VCOM11’<VCOM12’であるので、電位V14’は、電位V13’よりも大きい。
また、電位V13’、電位V14’、電位VCOM11’、および、電位VCOM12’は、
V14’−VCOM12’−(V13’−VCOM11’)=(VCOM11’−VCOM12’)×(ΣC−CLC)/ΣC
を満たし、上記のように、VCOM11’<VCOM12’であるので、V14’−VCOM12’<V13’−VCOM11’が成り立つ。すなわち、時刻t13’から時刻t14’までの期間における画素電極PEn,mの電位VPEn,mと対向電極ECOMn,mの電位VECOMn,mとの電位差は、時刻t12’から時刻t13’までの期間における画素電極PEn,mの電位VPEn,mと対向電極ECOMn,mの電位VECOMn,mとの電位差よりも小さい。したがって、時刻t13’から時刻t14’までの期間における画素領域Pn,mの輝度は、時刻t12’から時刻t13’までの期間における画素領域Pn,mの輝度よりも小さい。
続いて、時刻t14’において、ゲート信号#GLnがローレベルからハイレベルに立ち上がり、一定期間経過後、ローレベルへと立ち下がる。ゲート信号#GLnがハイレベルである期間において、トランジスタMn,mは導通状態になり、ソース信号#SLmが、画素電極PEn,mおよび第1の補助容量電極CE1n,mに供給される。また、時刻t14’において、対向電極信号#COMLnが、電位VCOM12’から電位VCOM11’まで立ち下がる。
図7の(c)に示すように、時刻t14’から時刻t15’までの期間において、画素電極PEn,mの電位VPEn,mは、電位V14’から電位V15’(V15’<VCOM11’)まで減少する。
また、時刻t15’において、対向電極信号#COMLnが、電位VCOM11’から電位VCOM13’まで立ち上がる。それに伴い、画素電極PEn,mの電位VPEn,mは、電位V15’から電位V16’へと変化する。ここで、電位V16’の具体的な値は、
V16’=(VCOM13’−VCOM11’)×CLC/ΣC+V15’
によって定まる。なお、上述のように、VCOM11’<VCOM13’であるので、電位V16’は、電位V15’よりも大きい。
続いて、時刻t16’において、対向電極信号#COMLnが、電位VCOM13’から電位VCOM12’へと立ち下がる。それに伴い、画素電極PEn,mの電位VPEn,mは、電位V16’から電位V11’へと変化する。ここで、電位V11’の具体的な値は、
V11’=(VCOM12’−VCOM13’)×CLC/ΣC+V16’
によって定まる。なお、上述のように、VCOM12’<VCOM13’であるので、電位V11’は、電位V16’よりも小さい。
また、電位V11’、電位V16’、電位VCOM12’、および、電位VCOM13’は、
VCOM12’−V11’−(VCOM13’−V16’)=(VCOM12’−VCOM13’)×(ΣC−CLC)/ΣC
を満たし、上記のように、VCOM12’<VCOM13’であるので、VCOM12’−V11’<VCOM13’−V16’が成り立つ。すなわち、時刻t16’から時刻t17’までの期間における画素電極PEn,mの電位VPEn,mと対向電極ECOMn,mの電位VECOMn,mとの電位差は、時刻t15’から時刻t16’までの期間における画素電極PEn,mの電位VPEn,mと対向電極ECOMn,mの電位VECOMn,mとの電位差よりも小さい。したがって、時刻t16’から時刻t17’までの期間における画素領域Pn,mの輝度は、時刻t15’から時刻t16’までの期間における画素領域Pn,mの輝度よりも小さい。
続いて、時刻t17’において、ゲート信号#GLnがローレベルからハイレベルに立ち上がり、一定期間経過後、ローレベルへと立ち下がる。また、時刻t17’において、対向電極信号#COMLnが、電位VCOM12’から電位VCOM13’まで立ち上がる。時刻t17’以降の動作は、上述した時刻t11’以降の動作と同様である。
なお、上記の動作例においては、対向電極信号#COMLnが、時刻t12’において、電位VCOM13’から電位VCOM11’まで立ち下がり、時刻t15’において、電位VCOM11’から電位VCOM13’まで立ち上がる場合について説明を行ったが、より一般には、対向電極信号#COMLnは、時刻t12’から数水平期間(水平期間Thの複数倍の期間)が経過するまでの間に電位VCOM13’から電位VCOM11’まで立ち下がり、時刻t15’から数水平期間(水平期間Thの複数倍の期間)が経過するまでの間に電位VCOM11’から電位VCOM13’まで立ち上がる。
また、上記の動作例においては、対向電極信号#COMLnが、時刻t14’において、電位VCOM12’から電位VCOM11’まで立ち下がる場合について説明を行ったが、より一般には、対向電極信号#COMLnは、時刻t13’から時刻t15’までの間に電位VCOM12’から電位VCOM11’まで立ち下がる。
本動作例のように、本発明に係る表示パネル1は、1垂直走査期間の後半における画素領域Pn,mの輝度が当該1垂直走査期間の前半における画素領域Pn,mの輝度よりも小さくなるように対向電極信号#COMLnを供給することによっても、1垂直走査期間における画素領域Pn,mの輝度の変化を生じせしめることができる。
したがって、本動作例においても、上記動画ボケの現象を抑制することができる。また、本動作例においては、対向電極信号#COMLnは、3値の電圧レベルをとる。したがって、上述した動作例4に比べて、より効果的に上記動画ボケの現象を抑制することができる。
(表示パネル1の動作例6)
以下では、図8の(a)〜(d)を参照して、本実施形態に係る表示パネル1の動作の第6の例について説明する。
図8の(a)は、ソースバスラインSLmに供給されるソース信号#SLmの波形の一例を示すタイミングチャートである。図8の(a)に示すように、本動作例におけるソース信号#SLmの波形は、図3の(a)に示すソース信号#SLmの極性を反転させた波形であるとして説明を行う。
図8の(b)は、ゲートバスラインGLnに供給されるゲート信号#GLnの波形を示すタイミングチャートである。図8の(b)に示すように、本動作例におけるゲート信号#GLnの波形は、図3の(b)に示すゲート信号#GLnの波形とほぼ同様であるとして説明を行う。
図8の(c)は、液晶電極PEn,mの電位VPEn,mを示すタイミングチャートである。
図8の(d)は、対向電極バスラインCOMLnに供給される対向電極信号#COMLnの波形を示すタイミングチャートである。図8の(d)に示すように、本動作例における対向電極信号#COMLnは、連続する2つの垂直走査期間Tv’’を1周期として、電位VCOM11’’、電位VCOM12’’、電位VCOM13’’、および、電位VCOM14’’をとる信号である。より具体的には、図8の(d)に示すように、対向電極信号#COMLnは、1垂直走査期間Tv’’における期間T11’’において電位VCOM11’をとり、期間T12’’における時刻t13’’から時刻t14’’において電位VCOM13’’をとり、期間T12’’における時刻t14’’から時刻t16’’において電位VCOM11’’をとる。また、対向電極信号#COMLnは、それに引き続く垂直走査期間Tv’’における期間T13’’において電位VCOM14’’をとり、期間T14’’における時刻t17’’から時刻t18’’において電位VCOM12’’をとり、期間T14’’における時刻t18’’から時刻t20’’において電位VCOM14’’をとる。なお、図8の(d)に示すように、電位VCOM11’’、電位VCOM12’’、電位VCOM13’’、および、電位VCOM14’’の具体的な値は、VCOM11’’<VCOM12’’<VCOM13’’<VCOM14’’を満たすものとする。
以下では、本動作例における表示パネル1の画素領域Pn,mの各部の動作について、説明する。
まず、図8の(b)に示すように、時刻t11’’において、ゲート信号#GLnがローレベルからハイレベルに立ち上がり、一定期間経過後、ローレベルへと立ち下がる。ゲート信号#GLnがハイレベルである期間において、トランジスタMn,mは導通状態になる。トランジスタMn,mが導通状態になると、ソース信号#SLmが、画素電極PEn,mおよび第1の補助容量電極CE1n,mに供給される。図8の(c)に示すように、時刻t11’’から時刻t12’’までの期間において、画素電極PEn,mの電位VPEn,mは、電位V11’’から電位V12’’(V12’’<VCOM14’’)まで減少する。
また、時刻t12’’において、対向電極信号#COMLnが、電位VCOM14’’から電位VCOM11’’まで立ち下がる。それに伴い、画素電極PEn,mの電位VPEn,mは、電位V12’’から電位V13’’へと変化する。ここで、電位V13’’の具体的な値は、
V13’’=(VCOM11’’−VCOM14’’)×CLC/ΣC+V12’’
によって定まる。なお、上述のように、VCOM11’’<VCOM14’’であるので、電位V13’’は、電位V12’’よりも小さい。
続いて、時刻t13’’において、対向電極信号#COMLnが、電位VCOM11’’から電位VCOM13’’まで立ち上がる。それに伴い、画素電極PEn,mの電位VPEn,mは、電位V13’’から電位V14’’へと変化する。ここで、電位V14’’の具体的な値は、
V14’’=(VCOM13’’−VCOM11’’)×CLC/ΣC+V13’’
によって定まる。なお、上述のように、VCOM11’’<VCOM13’’であるので、電位V14’’は、電位V13’’よりも大きい。
また、電位V13’’、電位V14’’、電位VCOM11’’、および、電位VCOM13’’は、
VCOM13’’−V14’’−(VCOM11’’−V13’’)=(VCOM13’’−VCOM11’’)×(ΣC−CLC)/ΣC
を満たし、上記のように、VCOM11’’<VCOM13’’であるので、VCOM13’’−V14’’>VCOM11’’−V13’’が成り立つ。すなわち、時刻t13’’から時刻t14’’までの期間における画素電極PEn,mの電位VPEn,mと対向電極ECOMn,mの電位VECOMn,mとの電位差は、時刻t12’’から時刻t13’’までの期間における画素電極PEn,mの電位VPEn,mと対向電極ECOMn,mの電位VECOMn,mとの電位差よりも大きい。したがって、時刻t13’’から時刻t14’’までの期間における画素領域Pn,mの輝度は、時刻t12’’から時刻t13’’までの期間における画素領域Pn,mの輝度よりも大きい。
続いて、時刻t14’’において、対向電極信号#COMLnが、電位VCOM13’’から電位VCOM11’’まで立ち下がる。それに伴い、画素電極PEn,mの電位VPEn,mは、電位V14’’から電位V13’’へと変化する。
続いて、時刻t15’’において、ゲート信号#GLnがローレベルからハイレベルに立ち上がり、一定期間経過後、ローレベルへと立ち下がる。ゲート信号#GLnがハイレベルである期間において、トランジスタMn,mは導通状態になり、ソース信号#SLmが、画素電極PEn,mおよび第1の補助容量電極CE1n,mに供給される。
図8の(c)に示すように、時刻t14’’から時刻t15’’までの期間において、画素電極PEn,mの電位VPEn,mは、電位V14’’から電位V15’’(V15’’>VCOM11’’)まで増加する。
また、時刻t16’’において、対向電極信号#COMLnが、電位VCOM11’’から電位VCOM14’’まで立ち上がる。それに伴い、画素電極PEn,mの電位VPEn,mは、電位V15’’から電位V11’’へと変化する。ここで、電位V11’’の具体的な値は、
V11’’=(VCOM14’’−VCOM11’’)×CLC/ΣC+V15’’
によって定まる。なお、上述のように、VCOM11’’<VCOM14’’であるので、電位V11’’は、電位V15’’よりも大きい。
続いて、時刻t17’’において、対向電極信号#COMLnが、電位VCOM14’’から電位VCOM12’’へと立ち下がる。それに伴い、画素電極PEn,mの電位VPEn,mは、電位V11’’から電位V14’’へと変化する。ここで、電位V14’’の具体的な値は、
V14’’=(VCOM12’’−VCOM14’’)×CLC/ΣC+V11’’
によって定まる。なお、上述のように、VCCOM12’’<VCOM14’’であるので、電位V14’’は、電位V11’’よりも小さい。
また、電位V11’’、電位V14’’、電位VCOM12’’、および、電位VCOM14’’は、
V14’’−VCOM12’’−(V11’’−VCOM14’’)=(VCOM14’’−VCOM12’’)×(ΣC−CLC)/ΣC
を満たし、上記のように、VCOM12’’<VCOM14’’であるので、V14’’−VCOM12’’>V11’’−VCOM14’’が成り立つ。すなわち、時刻t17’’から時刻t18’’までの期間における画素電極PEn,mの電位VPEn,mと対向電極ECOMn,mの電位VECOMn,mとの電位差は、時刻t16’’から時刻t17’’までの期間における画素電極PEn,mの電位VPEn,mと対向電極ECOMn,mの電位VECOMn,mとの電位差よりも大きい。したがって、時刻t17’’から時刻t18’’までの期間における画素領域Pn,mの輝度は、時刻t16’’から時刻t17’’までの期間における画素領域Pn,mの輝度よりも大きい。
続いて、時刻t18’’において、対向電極信号#COMLnが、電位VCOM12’’から電位VCOM14’’へと立ち上がる。それに伴い、画素電極PEn,mの電位VPEn,mは、電位V14’’から電位V11’’へと変化する。
続いて、時刻t19’’において、ゲート信号#GLnがローレベルからハイレベルに立ち上がり、一定期間経過後、ローレベルへと立ち下がる。時刻t19’’以降の動作は、上述した時刻t11’’以降の動作と同様である。
なお、上記の動作例においては、対向電極信号#COMLnが、時刻t12’’において、電位VCOM14’’から電位VCOM11’’まで立ち下がり、時刻t16’’において、電位VCOM11’’から電位VCOM14’’まで立ち上がる場合について説明を行ったが、より一般には、対向電極信号#COMLnは、時刻t12’’から数水平期間(水平期間Thの複数倍の期間)が経過するまでの間に電位VCOM14’’から電位VCOM11’’まで立ち下がり、時刻t16’’から数水平期間(水平期間Thの複数倍の期間)が経過するまでの間に電位VCOM11’’から電位VCOM14’’まで立ち上がる。
本動作例のように、本発明に係る表示パネル1は、1垂直走査期間における画素領域Pn,mの輝度の変化を生じせしめることができる。
したがって、本動作例においても、上記動画ボケの現象を抑制することができる。また、本動作例においては、対向電極信号#COMLnは、4値の電圧レベルをとる。したがって、動作例4、および、動作例5に比べて、より効果的に上記動画ボケの現象を抑制することができる。
上記の動作例1〜6では、n番目のゲートバスラインGLnに供給されるゲート信号#GLn、および、n番目の対向電極バスラインCOMLnに供給される対向電極信号#COMLnを例に挙げ説明を行ったが、n番目以外のゲートバスラインGLp(p≠n)に供給されるゲート信号#GLp、および、n番目以外の対向電極バスラインCOMLp(p≠n)に供給される対向電極信号#COMLpに対しても同様である。
また、本発明に係る表示パネル1における対向電極ドライバ14は、対向電極バスラインCOMLnに対し、対向電極信号#COMLnを、ゲート信号#GLnに同期して供給する。
さらに、ソース信号#SLmが上述のような極性反転信号である場合、すなわち、ソース信号#SLmが1水平走査期間ごとに極性を反転する信号である場合には、対向電極ドライバ14は、対向電極信号#COMLn+1の極性を対向電極信号#COMLnの極性に対し反転させて供給する。
図9の(a)は、ゲートバスラインGLn〜GLn+3に対してそれぞれ供給されるゲート信号#GLn〜#GLn+3の波形の一例を示すタイミングチャートであり、図9の(b)は、上述した動作例1における、対向電極バスラインCOMLn〜COMLn+3のそれぞれに対して供給される対向電極信号#COMLn〜#COMLn+3の波形の一例を示すタイミングチャートであり、図9の(c)は、上述した動作例2における、対向電極バスラインCOMLn〜COMLn+3のそれぞれに対して供給される対向電極信号#COMLn〜#COMLn+3の波形の一例を示すタイミングチャートである。
動作例1のように、選択期間におけるソース信号#SLmの電位レベルが、1水平走査期間ごとに、複数の電位レベルのうちの最大の電位レベルと、最小の電位レベルとに切り替わる場合、すなわちライン反転駆動である場合には、図9の(b)〜(c)に示すように、対向電極ドライバ14は、対向電極信号#COMLn+1の極性を対向電極信号#COMLnの極性に対し反転させて供給する。
また、図9の(b)〜(c)に示すように、対向電極ドライバ14は、対向電極バスラインCOMLnに対し、対向電極信号#COMLn〜#COMLn+3を、それぞれ、ゲート信号#GLn〜#GLn+3に同期して供給する。
また、その他のゲート信号#GLq(q≦n−1、q≧n+4)、および、その他の対向電極信号#COMLq(q≦n−1、q≧n+4)に対しても同様である。
なお、選択期間におけるソース信号#SLmの電位レベルが、複数の水平走査期間ごとに、複数の電位レベルのうちの最大の電位レベルと、最小の電位レベルとに切り替わる場合、には、対向電極ドライバ14は、複数の対向電極バスラインごとに極性を反転させた対向電極信号を供給するような構成とすることが好ましい。
(表示パネル1の動作例7)
上述した動作例1〜6においては、対向電極ドライバ14が、複数の対向電極バスラインCOML1〜COMLNのそれぞれに対し、水平走査期間Th毎に対向電極信号#COML1〜#COMLNを順次供給する場合、すなわち、対向電極信号#COMLnと対向電極信号#COMLn+1との間に、水平走査期間Thの長さに対応する位相差が存在する場合を例に挙げ説明を行ったが、本発明はこれに限られるものではない。
以下では、図10の(a)〜(b)を参照して、本実施形態に係る表示パネル1の動作の第7の例について説明する。また、本動作例においては、選択期間におけるソース信号#SLmの電位レベルが、2つの水平走査期間ごとに、複数の電位レベルのうちの最大の電位レベルと、最小の電位レベルとに切り替わる場合を例にとり説明を行う。
図10の(a)は、ゲートバスラインGLn〜GLn+3に対してそれぞれ供給されるゲート信号#GLn〜#GLn+3の波形の一例を示すタイミングチャートであり、図10の(b)は、本動作例における、対向電極バスラインCOMLn〜COMLn+3のそれぞれに対して供給される対向電極信号#COMLn〜#COMLn+3の波形の一例を示すタイミングチャートである。
図10の(b)に示すように、対向電極ドライバ14は、対向電極バスラインCOMLn、および、対向電極バスラインCOMLn+1に対し、互いに同相である対向電極信号#COMLn、および、対向電極信号#COMLn+1を供給する。換言すれば、対向電極ドライバ14は、隣接する2本の対向電極バスラインを1対とし、当該1対の対向電極バスラインに対して、共通の対向電極信号を供給する。
このように、本動作例においては、前記対向電極ドライバ14は、前記複数のゲートバスラインのうちn番目のゲートバスラインGLnに前記トランジスタMn,mを介して接続された前記画素電極PEn,mに対向する前記対向電極ECOMn,mが接続された前記対向電極バスラインCOMLnと、前記複数のゲートバスラインのうちn+1番目のゲートバスラインGLn+1に前記トランジスタMn+1,mを介して接続された前記画素電極PEn+1,mに対向する前記対向電極ECOMn+1,mが接続された前記対向電極バスラインCOMLn+1と、に対し、前記矩形状の電圧信号(対向電極信号#COMLn、および対向電極信号#COMLn+1)を同期して供給する。
1対の対向電極バスラインに対して共通の対向電極信号を供給するための構成としては、例えば、対向電極信号#COMLn、および、対向電極信号#COMLn+1を、対向電極ドライバ14における同一の信号生成手段によって生成し、それぞれ、対向電極バスラインCOMLn、および、対向電極バスラインCOMLn+1に対し供給すればよい。
したがって、本動作例においては、より簡単な構成の対向電極ドライバ14により、上記動画ボケの現象を抑制することができる。
また、本発明に係る表示パネルにおいては、前記対向電極ドライバ14は、前記複数のゲートバスラインのうちn番目のゲートバスラインGLnに前記トランジスタMn,mを介して接続された前記画素電極PEn,mに対向する前記対向電極ECOMn,mが接続された前記対向電極バスラインとCOMLn、前記複数のゲートバスラインのうちn+2番目のゲートバスラインGLn+2に前記トランジスタMn+2,mを介して接続された前記画素電極PEn+2,mに対向する前記対向電極ECOMn+2,mが接続された前記対向電極バスラインCOMLn+2とに対し、前記矩形状の電圧信号を同期して供給するような構成としてもよい。
上記の構成によれば、前記複数のゲートバスラインのうちn番目のゲートバスラインに前記トランジスタを介して接続された前記画素電極に対向する前記対向電極が接続された前記対向電極バスラインと、前記複数のゲートバスラインのうちn+2番目のゲートバスラインに前記トランジスタを介して接続された前記画素電極に対向する前記対向電極が接続された前記対向電極バスラインと、に対し、前記矩形状の電圧信号を同期して供給することができるため、より簡単な構成の前記対向電極ドライバにより、フリッカや極性反転に応じたスジの発生を抑制しつつ、上記動画ボケの現象を抑制することができる。
また、対向電極ドライバ14は、隣接する3本以上の対向電極バスラインを1組とし、当該1組の対向電極バスラインに対して、共通の対向電極信号を供給するような構成としてもよい。
以上の動作例1〜7において説明したように、本実施形態に係る表示パネル1は、対向電極バスラインCOML1〜COMLNに対し、1垂直走査期間において、複数の電圧レベルからなる矩形状の対向電極信号#COML1〜#COMLNを供給することによって、1垂直走査期間において、画素領域Pn,mの輝度が相対的に高い期間(以下、「明期間」と呼ぶ)と、画素領域Pn,mの輝度が相対的に低い期間(以下、「暗期間」と呼ぶ)とを生じせしめることができる。
また、1垂直走査期間において、明期間と暗期間が存在することによって、表示パネル1に表示される画像のぼやけを抑制することができる。
また、1垂直走査期間における明期間の長さと暗期間の長さとは、対向電極ドライバ14が供給する対向電極信号#COMLnのデューティ比を変えることにより、調整することが可能である。
ここで、対向電極信号#COMLnのデューティ比とは、前記液晶へ正極性の印加電圧が印加された直後の1垂直走査期間においては、当該1垂直走査期間における対向電極信号#COMLnの電圧レベルが複数の電圧レベルのうち最小の電圧レベルをとる期間の割合のことであり、前記液晶へ負極性の印加電圧が印加された直後の1垂直走査期間においては、当該1垂直走査期間における対向電極信号#COMLnの電圧レベルが複数の電圧レベルのうち最大の電圧レベルをとる期間の割合のことである。また、デューティ比とは、1垂直走査期間における「明期間」の割合に対応している。
以下では、図11の(a)〜(d)、および、図12の(a)〜(d)を参照して、対向電極ドライバ14が供給するデューティ比の異なる2つの対向電極信号#COMLnについて説明する。
図11の(a)は、ソースバスラインSLmに供給されるソース信号#SLmの波形の一例を示すタイミングチャートである。図11の(a)に示すように、ソース信号#SLmの波形が図8の(a)に示すソース信号#SLmと同様の波形である場合を例にとる。
図11の(b)は、ゲートバスラインGLnに供給されるゲート信号#GLnの波形を示すタイミングチャートである。図11の(b)に示すように、ゲート信号#GLnの波形が図3の(b)に示すゲート信号#GLnの波形とほぼ同様の波形である場合を例にとる。
図11の(c)は、液晶電極PEn,mの電位VPEn,mを示すタイミングチャートである。
図11の(d)は、対向電極バスラインCOMLnに供給される対向電極信号#COMLnの波形であって、デューティ比が約10パーセントとなるように設定された波形を示すタイミングチャートである。図11の(d)に示すように、対向電極信号#COMLnは、連続する2つの垂直走査期間Tv’’’を1周期として、電位VCOM21、電位VCOM22、および、電位VCOM23をとる信号である。より具体的には、図11の(d)に示すように、対向電極信号#COMLnは、1垂直走査期間Tv’’’における期間TBにおいて電位VCOM22をとり、期間TDにおいて電位VCOM21をとる。また、対向電極信号#COMLnは、それに引き続く垂直走査期間Tv’’における期間TBにおいて電位VCOM22をとり、期間TDにおいて電位VCOM23をとる。なお、図11の(d)に示すように、電位VCOM21、電位VCOM22、および、電位VCOM23の具体的な値は、VCOM21<VCOM22<VCOM23を満たすものとする。
図11の(b)に示すように、時刻t21においてゲート信号#GLnがローレベルからハイレベルに立ち上がり、一定期間経過後、ローレベルへと立ち下がる。図11の(c)に示すように、時刻t21から時刻t22までの期間において、画素電極PEn,mの電位VPEn,mは、電位V21から電位V22(V22<VCOM23)まで減少する。
また、時刻t22において、対向電極信号#COMLnが、電位VCOM23から電位VCOM22まで立ち下がる。それに伴い、画素電極PEn,mの電位VPEn,mは、電位V22から電位V23へと変化する。ここで、電位V23の具体的な値は、
V23=(VCOM22−VCOM23)×CLC/ΣC+V22
によって定まる。なお、上述のように、VCOM22<VCOM23であるので、電位V23は、電位V22よりも小さい。
続いて、時刻t23において、対向電極信号#COMLnが、電位VCOM22から電位VCOM21まで立ち下がる。それに伴い、画素電極PEn,mの電位VPEn,mは、電位V23から電位V24へと変化する。ここで、電位V24の具体的な値は、
V24=(VCOM21−VCOM22)×CLC/ΣC+V23
によって定まる。なお、上述のように、VCOM21<VCOM22であるので、電位V24は、電位V23よりも小さい。
また、電位V23、電位V24、電位VCOM21、および、電位VCOM22は、
VCOM21−V24−(VCOM22−V23)=(VCOM21−VCOM22)×(ΣC−CLC)/ΣC
を満たし、上記のように、VCOM21<VCOM22であるので、VCOM21−V24<VCOM22−V23が成り立つ。すなわち、時刻t23から時刻t24までの期間における画素電極PEn,mの電位VPEn,mと対向電極ECOMn,mの電位VECOMn,mとの電位差は、時刻t22から時刻t23までの期間における画素電極PEn,mの電位VPEn,mと対向電極ECOMn,mの電位VECOMn,mとの電位差よりも小さい。したがって、時刻t23から時刻t24までの期間における画素領域Pn,mの輝度は、時刻t22から時刻t23までの期間における画素領域Pn,mの輝度よりも小さい。
図11の(a)および図11の(d)に示すように、負極性のソース信号#SLmが印加された直後の1垂直走査期間Tv’’’において、対向電極信号#COMLnの電圧レベルが相対的に高い期間である期間TB(時刻t22から時刻t23までの期間)は、1垂直走査期間Tv’’’の約10パーセントであり、対向電極信号#COMLnの電圧レベルが相対的に低い期間である期間TD(時刻t23から時刻t24までの期間)は1垂直走査期間Tv’’’の約90パーセントである。すなわち、図11の(d)に示す対向電極信号#COMLnのデューティ比は約10パーセントである。また、図11の(d)に示す期間TBは「明期間」に対応し、期間TDは、「暗期間」に対応する。
このように、対向電極ドライバ14は、デューティ比が約10パーセントである対向電極信号#COMLnを供給することによって、1垂直走査期間のうち約10パーセントの期間を「明期間」とし、約90パーセントの期間を「暗期間」とすることができる。
一方で、図12の(d)は、デューティ比が約90パーセントである対向電極信号#COMLnの波形を示すタイミングチャートである。図12の(a)に示すソース信号#SLm、および、図12の(b)に示すゲート信号#GLnは、それぞれ、図11の(a)に示すソース信号#SLm、および、図11の(b)に示すゲート信号#GLnと同様の信号である。また、図12の(c)は、液晶電極PEn,mの電位VPEn,mを示すタイミングチャートである。
図12の(a)および、図12の(d)に示すように、負極性のソース信号#SLmが印加された直後の1垂直走査期間Tv’’’において、対向電極信号#COMLnの電圧レベルが相対的に高い期間である期間TB’(時刻t22から時刻t23’までの期間)は、1垂直走査期間Tv’’’の約90パーセントであり、対向電極信号#COMLnの電圧レベルが相対的に低い期間である期間TD(時刻t23’から時刻t24までの期間)は1垂直走査期間Tv’’’の約10パーセントである。すなわち、図12の(d)に示す対向電極信号#COMLnのデューティ比は約90パーセントである。また、図12の(d)に示す期間TB’は「明期間」に対応し、期間TD’は、「暗期間」に対応する。
このように、対向電極ドライバ14は、デューティ比が約90パーセントである対向電極信号#COMLnを供給することによって、1垂直走査期間のうち約90パーセントの期間を「明期間」とし、約10パーセントの期間を「暗期間」とすることができる。
このように、対向電極ドライバ14は、対向電極信号#COMLnのデューティ比を変更することによって、1垂直走査期間における「明期間」と「暗期間」の割合を変更することができる。
図13は、上記デューティ比と輝度との関係を示すグラフである。図13の縦軸は、最低輝度を0.0、最高輝度を1.0とした相対輝度を表しており、図13の横軸は、上記デューティ比を表している。
図13に示すように、デューティ比が大きいほど、相対輝度は大きい。
また、図14は、上記デューティ比と表示パネル1に表示される動画像の視認性との関係を示す実験データのグラフである。
図14の縦軸は、表示パネル1に表示される動画像を観察する観察者が感じる視認性を5段階評価で表しており、当該視認性が高いほど、観察者によって当該動画像がよりクリアに、すなわち、よりぼやけが少なく見えていることを示している。図14の横軸は、上述したデューティ比を表している。
図14における黒塗りの四角印は、複数の観察者のそれぞれによってなされた視認性の評価のうち、最も高い評価に対応する実験データであり、図14における白抜きの三角印は、複数の観察者のそれぞれによってなされた視認性の評価のうち、最も低い評価に対応する実験データであり、図14における黒塗りの三角印は複数の観察者のそれぞれによってなされた視認性の評価の平均値を示している。
図14に示すように、デューティ比が約10パーセント以下では、全ての観察者が視認性に対して最高の評価を行っている。一方で、デューティ比が約90パーセント以上になると、ほとんどの観察者が視認性の変化を感じ取ることができないことがわかる。
図14に示された実験データから、上述したデューティ比の設定は、約10パーセントから約90パーセントの範囲内で行うことが好ましいことがわかる。
以上のように、前記矩形状の電圧信号(対向電極信号#COMLn)は、前記1走査期間(1垂直走査期間Tv’’’)の開始から前記1走査期間の略10パーセントの期間が経過するまでの期間において、前記第1の電圧レベル、前記第2の電圧レベル、または、前記第3の電圧レベルのうち何れか1つの電圧レベル(すなわち、電位VCOM21、電位VCOM22、または、電位VCOM23のうち何れか1つの電圧レベル)をとり、前記1走査期間の略90パーセントの期間が経過してから前記1走査期間が終了するまでの期間において、前記第1の電圧レベル、前記第2の電圧レベル、または、前記第3の電圧レベルのうち他の1つの電圧レベル(すなわち、電位VCOM21、電位VCOM22、または、電位VCOM23のうち他の1つの電圧レベル)をとる。
上述のように、明るい輝度と暗い輝度を切り替えて表示する場合、視聴者は、明るい輝度での表示の比率が90%以上の場合は動画ボケの改善を感じず、90〜10%の間で比率が小さくなるほど動画ボケの改善を感じ、10%程度でほぼ動画ボケが満足に改善されたと感じる。
したがって、上記の構成によれば、上記動画ボケの現象を効果的に抑制することができる。
また、前記矩形状の電圧信号(対向電極信号#COMLn)が2つの前記走査期間において、前記第1の電圧レベル、前記第2の電圧レベル、前記第3の電圧レベル、および、前記第4の電圧レベルをとる場合であっても、前記矩形状の電圧信号(対向電極信号#COMLn)は、前記1走査期間の開始から前記1走査期間の略10パーセントの期間が経過するまでの期間において、前記第1の電圧レベル、前記第2の電圧レベル、前記第3の電圧レベル、または、前記第4の電圧レベルのうち何れか1つの電圧レベルをとり、前記1走査期間の略90パーセントの期間が経過してから前記1走査期間が終了するまでの期間において、前記第1の電圧レベル、前記第2の電圧レベル、前記第3の電圧レベル、または、前記第4の電圧レベルのうち他の1つの電圧レベルをとる、ことが好ましい。
上述のように、明るい輝度と暗い輝度を切り替えて表示する場合、視聴者は、明るい輝度での表示の比率が90%以上の場合は動画ボケの改善を感じず、90〜10%の間で比率が小さくなるほど動画ボケの改善を感じ、10%程度でほぼ動画ボケが満足に改善されたと感じる。
したがって、上記の構成によれば、上記動画ボケの現象を効果的に抑制することができるという更なる効果を奏する。
また、本実施形態に係る表示パネル1においては、ソースドライバ12は、対向電極信号#COML1〜#COMLNの振幅の大きさに応じて、ソース信号#SL1〜#SLMの振幅の大きさを変更するような構成とすることが好ましい。
図15の(a)は、ゲート信号#GLnの波形を示すタイミングチャートであり、図15の(b)は、振幅のより小さい対向電極信号#COMLnの波形を示すタイミングチャートであり、図15の(c)は、図15の(b)に示す対向電極信号#COMLnが供給されている場合の、画素電極PEn,mに印加される電位VPEn,mの波形の一例を示すタイミングチャートであり、図15の(d)は、振幅のより大きい対向電極信号#COMLnの波形を示すタイミングチャートであり、図15の(e)は、図15の(d)に示す対向電極信号#COMLnが供給されている場合の、画素電極PEn,mに印加される電位VPEn,mの波形の一例を示すタイミングチャートである。
図15の(c)に示す振幅A1、および、図15の(e)に示す振幅A2は、ソース信号#SLmの振幅を表している。
図15の(b)〜(e)に示すように、例えば、対向電極ドライバ14は、ソース信号#SLmの振幅がより大きい場合には、振幅のより小さい対向電極信号#COMLnを供給し、ソース信号#SLmの振幅がより小さい場合には、振幅のより大きい対向電極信号#COMLnを供給する。
図16は、対向電極信号#COMLnの振幅を1.0ボルト、1.5ボルト、または、2.0ボルトとしたときのソース信号#SLmの振幅と、画素領域Pn,mの輝度との関係を示すグラフである。図16の縦軸は、ソース信号#SLmの振幅を表し(単位:ボルト)、図16の横軸は、最低輝度を0.0、最高輝度を1.0とした相対輝度を表している。また、図16における実線は対向電極信号#COMLnの振幅が2.0ボルトである場合を示しており、図16における点線は対向電極信号#COMLnの振幅が1.5ボルトである場合を示しており、図16における太線は対向電極信号#COMLnの振幅が1.0ボルトである場合を示している。
図16に示すように、ソース信号#SLmの振幅と相対輝度との間には、ソース信号#SLmの振幅が増加すると、相対輝度が増加するという正の相関がある。また、対向電極信号#COMLnの振幅がより小さくなると、相対輝度の変化は、ソース信号#SLmの変化に対して、より敏感になる。すなわち、対向電極信号#COMLnの振幅がより小さくなると、図16に示すグラフの傾きは、より小さくなる。
換言すれば、ソースドライバ12は、対向電極信号#COMLnの振幅がより小さい場合には、相対輝度に対するソース信号#SLmの振幅の変化の割合がより小さくように、ソース信号#SLmを供給し、対向電極信号#COMLnの振幅がより大きい場合には、相対輝度に対するソース信号#SLmの振幅の変化の割合がより多くなるように、ソース信号#SLmを供給する。
また、図16に示すように、ソース信号#SLmの振幅と対向電極信号#COMLnの振幅との関係は、ソース信号#SLmの振幅が基準ソース振幅SLST未満であるか否かに応じて変わる。ここで、基準ソース振幅SLSTとは、対向電極信号#COMLnの振幅を変化させても、相対輝度は不変であるようなソース信号#SLmの振幅の値のことである。
図16に示すように、ソース信号#SLmの振幅が基準ソース振幅SLSTである場合には、対向電極信号#COMLnの振幅を変化させても、相対輝度は不変である。以下では、ソース信号#SLmの振幅が基準ソース振幅SLSTであるときの相対輝度を基準相対輝度BRSTと呼ぶことにする。
また、図16に示すように、相対輝度が基準相対輝度BRST未満である範囲において当該相対輝度を一定に保つためには、対向電極信号#COMLnの振幅がより大きいときに、より振幅の小さいソース信号#SLmを供給すればよく、相対輝度が基準相対輝度BRST以上である範囲において当該相対輝度を一定に保つためには、対向電極信号#COMLnの振幅がより大きいときに、より振幅の大きいソース信号#SLmを供給すればよい。
換言すれば、ソース信号#SLmの振幅が基準ソース振幅SLST未満である場合に当該相対輝度を一定に保つためには、対向電極信号#COMLnの振幅がより大きいときに、より振幅の小さいソース信号#SLmを供給すればよく、ソース信号#SLmの振幅が基準ソース振幅SLST以上である場合に当該相対輝度を一定に保つためには、対向電極信号#COMLnの振幅がより大きいときに、より振幅の大きいソース信号#SLmを供給すればよい。
また、上述したような、対向電極バスラインCOML1〜COMLNに対し複数の電圧レベルからなる矩形状の対向電極信号#COML1〜#COMLNを供給するための具体的な構成は、例えば、対向電極ドライバ14が、当該複数の電圧レベルを供給する複数の電源と、当該複数の電源から供給される電圧レベルのうち、何れかを選択するセレクタとを備えることによって実現することができる。
図17は、4値の電圧レベルからなる対向電極信号#COML1〜#COMLNを供給するための、対向電極ドライバ14の構成を示すブロック図である。
図17に示すように、対向電極ドライバ14は、第1の電源B1、第2の電源B2、第3の電源B3、および、第4の電源B4を備えている。また、図17に示すように、対向電極ドライバ14は、対向電極バスラインCOMLn(1≦n≦N)に接続された第nのセレクタSELn(1≦n≦N)を備えている。
また、図17に示すように、第nのセレクタSELnには、制御部11から出力される制御信号#11cが供給される。
図17に示すように、第1の電源B1から出力される第1の電位、第2の電源から出力される第2の電位、第3の電源から出力される第3の電位、および、第4の電源から出力される第4の電位は、第nのセレクタSELn(1≦n≦N)に供給されている。第nのセレクタSELnは、上記第1の電位、第2の電位、第3の電位、および、第4の電位のうち、制御信号#11cに応じて、何れか1つの電位を選択し、対向電極バスラインCOMLnに対して供給する。
なお、上記第1〜第4の電源の具体的な構成は、本発明を限定するものではないが、例えば、それぞれ、上記第1〜第4の電位に対応するデジタル値が入力されるDAC(Digital−Analog Converter)を用いてもよいし、他の構成を用いてもよい。
上記のように、本発明に係る表示パネル1における前記対向電極ドライバ14は、前記矩形状の電圧信号(対向電極信号#COMLn)の振幅の大きさを変更する振幅変更手段を備えていることが好ましい。
このように、対向電極ドライバ14が、前記矩形状の電圧信号の振幅の大きさを変更する振幅変更手段を備えることによって、より効果的に動画ボケの現象を抑制することができる。
また、上記のように、前記ソースドライバ12は、予め定められた基準振幅未満の振幅の前記ソース信号#SLmを供給する場合には、前記矩形状の電圧信号(対向電極信号#COMLn)の振幅がより小さいときに、より振幅の大きな前記ソース信号#SLmを供給し、前記矩形状の電圧信号(対向電極信号#COMLn)の振幅がより大きいときに、より振幅の小さな前記ソース信号#SLmを供給し、予め定められた基準ソース振幅以上の振幅の前記ソース信号#SLmを供給する場合には、前記矩形状の電圧信号(対向電極信号#COMLn)の振幅がより小さいときに、より振幅の小さな前記ソース信号#SLmを供給し、前記矩形状の電圧信号(対向電極信号#COMLn)の振幅がより大きいときに、より振幅の大きな前記ソース信号#SLmを供給することが好ましい。
なお、上記基準振幅としては、例えば、上述した基準ソース振幅SLSTをとればよい。
上記の構成によれば、前記矩形状の電圧信号(対向電極信号#COMLn)の振幅がより大きい場合であっても、前記矩形状の電圧信号の振幅がより小さい場合であっても、上記動画ボケの現象を効果的に抑制することができる。
なお、前記ソース信号の振幅とは、正極性書き込み時における前記ソース信号の電位から負極性書き込み時における前記ソース信号の電位を引き算したものとして定義されるものとする(以下同様)。また、正極性書き込み時とは、前記導通信号供給時であって前記矩形状の電圧信号が最も高い電圧レベルである場合を指し、負極性書き込み時とは、前記導通信号供給時であって前記矩形状の電圧信号が低い高い電圧レベルである場合を指す(以下同様)。
〔実施形態2〕
実施形態1においては、表示パネル1が、N本のゲートバスラインGL1〜GLN、および、N本の対向電極バスラインCOML1〜COMLNを備える構成について説明を行ったが、本発明はこれに限られるものではない。
以下では、図18および図19の(a)〜(b)を参照して、本発明の第2の実施形態に係る表示パネル2について説明を行う。なお、すでに説明した部分については、同じ符号を付し、説明を省略する。
図18は、本実施形態に係る表示パネル2の構成を示すブロック図である。図18に示すように、表示パネル2は、表示パネル1における対向電極ドライバ14に代えて、対向電極ドライバ24を備えており、表示パネル1における表示部16に代えて、表示部26を備えている。
図18に示すように、表示部26には、N本のゲートバスラインGL1〜GLN(本実施形態においては、Nは偶数であるとして説明を行う)とM本のソースバスラインSL1〜SLMとに加えて、N/2本の対向電極バスラインCOML1〜COMLN/2が形成されている。
また、図18に示すように、ゲートバスラインGLn(nは奇数とする)によって画定される画素領域Pn,mに形成された対向電極ECOMn,m、および、ゲートバスラインGLn+1によって画定される画素領域Pn+1,mに形成された対向電極ECOMn+1,mは、共に、対向電極バスラインCOMLp(p=(n+1)/2)に接続されている。
対向電極ドライバ24は、N/2本の対向電極バスラインCOML1〜COMLN/2のそれぞれに対して、対向電極信号#COML1〜#COMLN/2を供給する。
また、本実施形態におけるソースドライバ12は、ソースバスラインSLmに対し、連続する2つの水平走査期間ごとに極性が反転するソース信号を供給するものとして説明を行う。
表示パネル2のその他の構成は、表示パネル1と同様である。
図19の(a)は、表示パネル2におけるゲートドライバ13が、ゲートバスラインGLn〜GLn+3のそれぞれに対して供給するゲート信号#GLn〜#GLn+3の波形の一例を示すタイミングチャートであり、図19の(b)は、表示パネル2における対向電極ドライバ24が、対向電極バスラインCOMLp(p=(n+1)/2)および対向電極バスラインCOMLp+1のそれぞれに対して供給する対向電極信号#COMLpおよび対向電極信号#COMLp+1の波形の一例を示すタイミングチャートである。
図19の(a)〜(b)に示すように、対向電極ドライバ24は、ゲート信号#GLn、および、ゲート信号#GLn+1に同期して、対向電極バスラインCOMLp(p=(n+1)/2)に対して、対向電極信号#COMLp(p=(n+1)/2)を供給し、ゲート信号#GLn+2、および、ゲート信号#GLn+3に同期して、対向電極バスラインCOMLp+1(p=(n+1)/2)に対して、対向電極信号#COMLp+1(p=(n+1)/2)を供給する。
このように、本実施形態に係る表示パネル2においては、前記複数のゲートバスラインGL1〜GLNの本数は偶数であり、前記複数の対向電極バスラインの本数は、前記ゲートバスラインの本数の半数(すなわちN/2本)であり、前記複数のゲートバスラインのうち2k−1番目(kは自然数)のゲートバスラインGL2k-1に前記トランジスタM2k-1,mを介して接続された前記画素電極PE2k-1,mに対向する前記対向電極ECOM2k-1,mと、前記複数のゲートバスラインのうち2k番目のゲートバスラインGL2kに前記トランジスタM2k,mを介して接続された前記画素電極PE2k,mに対向する前記対向電極ECOM2k,mとが、前記複数の対向電極バスラインのうちk番目の対向電極バスラインCOMLkに接続されている。
本実施形態に係る表示パネル2は、実施形態1における表示パネル1に比べて、対向電極バスラインの本数を半分にすることができる。したがって、表示パネル2における表示部26の構成を、表示パネル1における表示部16の構成に比べて簡単にすることができる。また、表示パネル2における対向電極ドライバ24は、N/2本の対向電極バスラインCOML1〜COMLN/2のそれぞれに対して、対向電極信号#COML1〜#COMLN/2を供給すればよいので、N本の対向電極バスラインCOML1〜COMLNのそれぞれに対して、対向電極信号#COML1〜#COMLNを供給する表示パネル1における対向電極ドライバ14に比べて構成を簡単にすることができる。すなわち、本実施形態に係る表示パネル2によれば、実施形態1における表示パネル1に比べてより簡単な構成により、上記動画ボケの現象を抑制することができる。
〔実施形態3〕
以下では、図20および図21を参照して、本発明の第3の実施形態に係る表示パネル3について説明する。
図20は、本実施形態に係る表示パネル3の構成を示すブロック図である。図20に示すように、表示パネル3は、制御部31、ソースドライバ12、対向電極ドライバ141、対向電極ドライバ142、および、表示部36を備えている。また、表示パネル3は、図示しないゲートドライバ、および、図示しない補助容量ドライバを備えている。ここで、上記図示しないゲートドライバ、および、上記図示しない補助容量ドライバは、それぞれ、表示パネル1におけるゲートドライバ13、および、補助容量ドライバ15と同様の構成である。
図20に示すように、表示部36の両側には、それぞれ、対向電極ドライバ141、および、対向電極ドライバ142が配置されている。また、対向電極ドライバ141には、制御部31から制御信号#11c2が供給され、対向電極ドライバ142には、制御部31から制御信号#11c1が供給されている。
表示部36には、M本のソースバスラインSL1〜SLM、および、図示しないN本のゲートバスラインが形成されている。なお、当該図示しないN本のゲートバスラインは、表示パネル1におけるN本のゲートバスラインGL1〜GLNと同様の構成である。また、表示部36には、表示パネル1における補助容量バスラインCSLと同様の図示しない補助容量バスラインが形成されている。
また、図20に示すように、表示部36の左側半面には、ソースバスラインSL1〜SLMとほぼ垂直に、N本の対向電極バスラインCOMLL1〜COMLLNが形成されており、表示部36の右側半面には、ソースバスラインSL1〜SLMとほぼ垂直に、N本の対向電極バスラインCOMLR1〜COMLRNが形成されている。また、N本の対向電極バスラインCOMLL1〜COMLLNとN本の対向電極バスラインCOMLR1〜COMLRNとは互いに絶縁されている。また、図20に示すように、対向電極バスラインCOMLLnと対向電極バスラインCOMLRnとは、同一直線上に配置されている。したがって、換言すれば、本実施形態においては、表示パネル1における対向電極バスラインCOMLnが、絶縁部を介して同一直線上に形成された2本の対向電極バスラインCOMLLn、および、対向電極バスラインCOMLRnから構成されている。
また、N本の対向電極バスラインCOMLL1〜COMLLNのぞれぞれの一端は、対向電極ドライバ141に接続されており、N本の対向電極バスラインCOMLR1〜COMLRNのぞれぞれの一端は、対向電極ドライバ142に接続されている。
対向電極ドライバ141は、対向電極バスラインCOMLL1〜COMLLNに対し、それぞれ、対向電極信号#COMLL1〜#COMLLNを供給し、対向電極ドライバ142は、対向電極バスラインCOMLR1〜COMLRNに対し、それぞれ、対向電極信号#COMLR1〜#COMLRNを供給する。
図21は、図20に示す領域Rにおける表示部36の構成を示す回路図である。図21に示すように、ソースバスラインSL1〜SLkによって画定される画素領域Pn,1〜Pn,kにそれぞれ形成されている対向電極ECOMn,1〜ECOMn,kは、対向電極バスラインCOMLLnに接続されており、ソースバスラインSLk+1〜SLMによって画定される画素領域Pn,k+1〜Pn,Mにそれぞれ形成されている対向電極ECOMn,k+1〜ECOMn,Mは、対向電極バスラインCOMLRnに接続されている。画素領域Ps,1〜Ps,k、(s≠n、1≦s≦N)および、画素領域Ps,k+1〜Ps,M(s≠n、1≦s≦N)に対しても同様である。
ここで、上記kの値は、M/2程度であることが好ましい。ここで、Mはソースバスラインの本数である。また、上記kの値は、ほぼ0.45×Mから0.55×Mまでの範囲であることが好ましい。
対向電極ドライバ141、および、対向電極ドライバ142は、実施形態1において説明した対向電極ドライバ14と同様の動作を行う構成としてもよいし、互いに異なる対向電極信号を供給するような構成としてもよい。例えば、対向電極ドライバ141が実施形態1の動作例2のような対向電極信号#COMLL1〜#COMLLNを供給し、対向電極ドライバ142が実施形態1の動作例5のような対向電極信号COMLR1〜#COMLRNを供給してもよい。また、対向電極ドライバ141が出力する対向電極信号#COMLL1〜#COMLLNのデューティ比と、対向電極ドライバ142が出力する対向電極信号#COMLR1〜#COMLRNのデューティ比とが異なるような構成としてもよい。
また、ソースドライバ12が、ソースバスラインSL1〜SLkに対し、図15の(c)に示すような振幅のより大きいソース信号#SL1〜#SLkを供給し、ソースバスラインSLk+1〜SLMに対し、図15の(e)に示すような振幅のより小さいソース信号#SLk+1〜#SLMを供給する場合には、対向電極ドライバ141は、対向電極バスラインCOMLL1〜COMLLNに対し、図15の(b)に示すような振幅のより小さい対向電極信号#COMLL1〜#COMLLNを供給し、対向電極ドライバ142は、対向電極バスラインCOMLR1〜COMLRNに対し、図15の(d)に示すような振幅のより大きい対向電極信号#COMLR1〜#COMLRNを供給することが好ましい。
上記のように、本実施形態に係る表示パネル3は、2つの前記対向電極ドライバ(対向電極ドライバ141、および、対向電極ドライバ142)を備え、前記任意の対向電極バスライン(対向電極バスラインCOMLn)は、絶縁部を介して同一直線上に形成された2本の対向電極バスライン(対向電極バスラインCOMLLn、および、対向電極バスラインCOMLRn)から構成され、2つの前記対向電極ドライバのうち一方の前記対向電極ドライバ(対向電極ドライバ141)は、前記1走査期間において、前記2本の対向電極バスラインのうち一方の対向電極バスライン(対向電極バスラインCOMLLn)に対し、前記導通信号(ゲート信号GLnのハイレベル区間)に同期して、第1の電圧レベルおよび前記第1の電圧レベルと異なる第2の電圧レベルからなる矩形状の電圧信号(対向電極信号#COMLLn)を供給し、2つの前記対向電極ドライバのうち他の一方の前記対向電極ドライバ(対向電極ドライバ142)は、前記1走査期間において、前記2本の対向電極バスラインのうち他の一方の対向電極バスライン(対向電極バスラインCOMLRn)に対し、前記導通信号に同期して、第1の電圧レベルおよび前記第1の電圧レベルと異なる第2の電圧レベルからなる矩形状の電圧信号(対向電極信号#COMLRn)を供給する。
本実施形態に係る表示パネル3によれば、上記一方の対向電極バスライン(対向電極バスラインCOMLLn)に接続された画素電極と、上記他の一方の対向電極バスライン(対向電極バスラインCOMLRn)に接続された画素電極とに対し、互いに独立に上記矩形状の電圧信号(対向電極信号#COMLLn、および、対向電極信号#COMLRn)を供給することができる。
したがって、上記の構成によれば、上記一方の対向電極バスラインに接続された画素電極を備える画素領域と、上記他の一方の対向電極バスラインに接続された画素電極を備える画素領域とが、それぞれ上記動画ボケの現象の改善効果が異なる画像を表示することができるため、ユーザに対して、本発明による上記動画ボケの改善効果を訴求することができる。すなわち、ユーザに対して、本発明による上記動画ボケの改善効果を効果的にアピールすることができる。
また、上述のように、前記ソースドライバ12は、前記一方の対向電極バスライン(対向電極バスラインCOMLLn)に接続された前記対向電極ECOMn,m(m≦k)に対向する前記画素電極PEn,mに前記トランジスタMn,mを介して接続された前記ソースバスラインSLmと、前記他の一方の対向電極バスライン(対向電極バスラインCOMLRn)に接続された前記対向電極ECOMn,r(r≧k+1)に対向する前記画素電極PEn,rに前記トランジスタMn,rを介して接続された前記ソースバスラインSLrとに対し、それぞれ振幅の異なったソース信号を供給するような構成としてもよい。
このように、上記一方の対向電極バスライン(対向電極バスラインCOMLLn)に接続された画素電極PEn,m(m≦k)と、上記他の一方の対向電極バスライン(対向電極バスラインCOMLRn)に接続された画素電極PEn,m(m≧k+1)とに対し、互いに独立に上記矩形状の電圧信号(対向電極信号#COMLLn、および、対向電極信号#COMLRn)を供給することによって、上記動画ボケの現象以外の画像の視認性を同一にしつつ、上記一方の対向電極バスラインに接続された画素電極を備える画素領域と、上記他の一方の対向電極バスラインに接続された画素電極を備える画素領域とが、それぞれ上記動画ボケの現象の改善効果が異なる画像を表示することができるため、ユーザに対して、本発明による上記動画ボケの改善効果をより効果的に訴求することができる。すなわち、ユーザに対して、本発明による上記動画ボケの改善効果をより効果的にアピールすることができる。
また、上記一方の対向電極バスライン(対向電極バスラインCOMLLn)の長さは、上記任意の対向電極バスライン(表示パネル1における対向電極バスラインCOMLn)の長さの略45パーセントから略55パーセントの長さであり、上記他の対向電極バスライン(対向電極バスラインCOMLRn)の長さは、上記任意の対向電極バスライン(表示パネル1における対向電極バスラインCOMLn)の長さから上記一方の対向電極バスライン(対向電極バスラインCOMLLn)の長さを引いた長さに略等しい。
したがって、上記の構成のように構成された表示パネル3によれば、上記表示部36の一方の半面に配置された画素電極PEn,m(n≦k)を備える画素領域の輝度、および、もう一方の半面に配置された画素電極PEn,m(n≧k+1)を備える画素領域の輝度を、上記1走査期間において、各々独立に制御することができる。
また、前記一方の対向電極バスライン(対向電極バスラインCOMLLn)の負荷特性と、前記他の一方の対向電極バスライン(対向電極バスラインCOMLRn)の負荷特性とを略同一にすることができるため、前記一方の対向電極バスライン(対向電極バスラインCOMLLn)に接続された対向電極ドライバ141の構成と、前記他の一方の対向電極バスライン(対向電極バスラインCOMLRn)に接続された対向電極ドライバ142の構成とを略同一にすることができる。
したがって、上記の構成によれば、設計および製造がより容易な構成によって、ユーザに対して、本発明による上記動画ボケの改善効果を効果的にアピールすることができる。
また、本発明に係る表示パネル3においては、前記一方の対向電極ドライバ(対向電極ドライバ141)は、前記矩形状の電圧信号の振幅の大きさを変更する第1の振幅変更手段(図17に示す構成と同様の構成)を備えており、前記他の一方の対向電極ドライバ(対向電極ドライバ142)は、前記矩形状の電圧信号の振幅の大きさを変更する第2の振幅変更手段(図17に示す構成と同様の構成)を備えている。
したがって、前記一方の対向電極ドライバ、および、前記他の一方の対向電極ドライバは、それぞれ振幅の異なった前記矩形状の電圧信号を供給することができる。
したがって、上記の構成によれば、前記一方の対向電極ドライバ、および、前記他の一方の対向電極ドライバが、それぞれ振幅の異なった前記矩形状の電圧信号を供給することによって、上記一方の対向電極バスラインに接続された画素電極を備える画素領域と、上記他の一方の対向電極バスラインに接続された画素電極を備える画素領域とが、それぞれ上記動画ボケの現象の改善効果が異なる画像を表示することができるため、ユーザに対して、本発明による上記動画ボケの改善効果を訴求することができる。すなわち、ユーザに対して、本発明による上記動画ボケの改善効果をより効果的にアピールすることができる。
また、本発明に係る表示パネルにおいては、
前記ソースドライバ12は、
予め定められた基準振幅未満の振幅の前記ソース信号#SLmを供給する場合には、
前記一方の対向電極ドライバ(対向電極ドライバ141)が前記一方の対向電極バスライン(対向電極バスラインCOMLLn)に振幅のより小さい前記矩形状の電圧信号(対向電極信号#COMLLn)を供給する場合に、前記一方の対向電極バスラインに接続された前記対向電極ECOMn,m(m≦k)に対向する前記画素電極PEn,mに前記トランジスタMn,mを介して接続された前記ソースバスラインSL1〜SLkに対して、振幅のより大きい前記ソース信号#SL1〜#SLkを供給し、
前記一方の対向電極ドライバ(対向電極ドライバ141)が前記一方の対向電極バスライン(対向電極バスラインCOMLLn)に振幅のより大きい前記矩形状の電圧信号(対向電極信号#COMLLn)を供給する場合に、前記一方の対向電極バスラインに接続された前記対向電極ECOMn,m(m≦k)に対向する前記画素電極PEn,mに前記トランジスタMn,mを介して接続された前記ソースバスラインSL1〜SLkに対して、振幅のより小さい前記ソース信号#SL1〜#SLkを供給し、
予め定められた基準振幅以上の振幅の前記ソース信号#SLmを供給する場合には、
前記他の一方の対向電極ドライバ(対向電極ドライバ142)が前記他の一方の対向電極バスライン(対向電極バスラインCOMLRn)に振幅のより小さい前記矩形状の電圧信号(対向電極信号#COMLRn)を供給する場合に、前記他の一方の対向電極バスラインに接続された前記対向電極ECOMn,r(r≧k+1)に対向する前記画素電極PEn,rに前記トランジスタMn,rを介して接続された前記ソースバスラインSLk+1〜SLMに対して、振幅のより小さい前記ソース信号#SLk+1〜#SLMを供給し、
前記他の一方の対向電極ドライバ(対向電極ドライバ142)が前記他の一方の対向電極バスライン(対向電極バスラインCOMLRn)に振幅のより大きい前記矩形状の電圧信号(対向電極信号#COMLRn)を供給する場合に、前記他の一方の対向電極バスラインに接続された前記対向電極ECOMn,r(r≧k+1)に対向する前記画素電極PEn,rに前記トランジスタMn,rを介して接続された前記ソースバスラインSLk+1〜SLMに対して、振幅のより大きい前記ソース信号#SLk+1〜#SLMを供給する。
なお、上記基準振幅としては、例えば、上述した基準ソース振幅SLSTをとればよい。
上記の構成によれば、上記動画ボケの現象以外の画像の視認性を同一にしつつ、上記一方の対向電極バスラインに接続された対向電極を備える画素領域と、上記他の一方の対向電極バスラインに接続された対向電極を備える画素領域とが、それぞれ上記動画ボケの現象の改善効果が異なる画像を表示することができる。したがって、ユーザに対して、本発明による上記動画ボケの改善効果をより効果的にアピールすることができる。
〔実施形態4〕
実施形態1〜3においては、主に、ライン反転駆動方式に対する本発明の適用について説明を行ったが、本発明はこれに限定されるものではない。以下では、隣り合う画素電極に対して、互いに反対極性のソース信号が供給されるドット反転駆動方式に対して本発明を適用した場合について図22および図23を参照して説明を行う。
図22は、本実施形態に係る表示パネルにおける表示部46の構成を示す回路図である。本実施形態に係る表示パネルの他の構成は、実施形態1における表示パネル1の構成と同様である。
図23は、表示部46の各画素電極に印加されるソース信号の極性を示す図である。図23に示すように、本実施形態においては、互いに隣接する画素に対して、互いに反対極性のソース信号が印加される。このようなドット反転駆動を行うためには、例えば、本実施形態におけるソースドライバが、任意のタイミングにおいて、ソース信号#SLmの極性とソース信号#SLm+1の極性とが互いに反対の極性であるようなソース信号#SL1〜#SLMを供給するような構成とすればよい。
図22に示すように、表示部46における画素領域Pn,mに形成された対向電極ECOMn,mは、対向電極バスラインCOMLnに接続され、画素領域Pn,m+1に形成された対向電極ECOMn,m+1は、対向電極バスラインCOMLn-1に接続されている。
また、画素領域Pn+1,mに形成された対向電極ECOMn+1,mは、対向電極バスラインCOMLn+1に接続され、画素領域Pn+1,m+1に形成された対向電極ECOMn+1,m+1は、対向電極バスラインCOMLnに接続されている。
また、本実施形態における対向電極ドライバは、対向電極信号#COMLnの極性と対向電極信号#COMLn+1の極性とが反対の極性であるような対向電極信号#COML1〜#COMLNを供給する。これは、例えば、本実施形態における対向電極ドライバを実施形態1における対向電極ドライバ14と同様の構成とすることによって実現することができる。
このように、本実施形態に係る表示パネルにおいては、前記複数のゲートバスラインのうちn番目のゲートバスラインGLnと、前記複数のソースラインのうちm番目のソースバスラインSLmとに接続された前記トランジスタMn,mに接続された前記画素電極PEn,mに対向する前記対向電極ECOMn,mは、前記複数の対向電極バスラインのうち、n番目の対向電極バスラインCOMLnに接続され、前記複数のゲートバスラインのうちn番目のゲートバスラインGLnと、前記複数のソースラインのうちm+1番目のソースバスラインSLm+1とに接続された前記トランジスタMn,m+1に接続された前記画素電極PEn,m+1に対向する前記対向電極ECOMn,m+1は、前記複数の対向電極バスラインのうち、n−1番目の対向電極バスラインCOMLn-1に接続されている。
上記のように構成された表示パネルによれば、互いに隣接する画素電極に印加されるソース信号の極性が互いに反対の極性であるドット反転駆動を行うことによって、フリッカやクロストークなどを抑制しつつ、上記動画ボケの現象を抑制することができる。
(まとめ)
以上のように、本発明に係る表示パネルは、複数のゲートバスラインと、複数のソースバスラインと、複数の対向電極バスラインと、前記複数のゲートバスラインのうち任意のゲートバスラインに接続されたゲートと、前記複数のソースバスラインのうち任意のソースバスラインに接続されたソースとを備えたトランジスタと、前記トランジスタのドレインに接続された画素電極と、液晶を介して前記画素電極に対向する対向電極であって、前記複数の対向電極バスラインのうち任意の対向電極バスラインに接続された対向電極と、前記複数のソースバスラインのそれぞれの一端に接続され、前記任意のソースバスラインに対してソース信号を供給するソースドライバと、前記複数のゲートバスラインのそれぞれの一端に接続され、前記トランジスタを導通させる導通信号を前記任意のゲートバスラインに対して逐次的に供給するゲートドライバと、を備えた表示パネルであって、前記ゲートドライバが前記任意のゲートバスラインに対して前記導通信号を供給してから次の前記導通信号を供給するまでの1走査期間において、前記任意の対向電極バスラインに対し、少なくとも第1の電圧レベルおよび前記第1の電圧レベルと異なる第2の電圧レベルからなる矩形状の電圧信号を供給する対向電極ドライバを備えている、ことを特徴としている。
液晶表示装置のようなホールド型の表示装置においては、あるフレームが表示されてから次のフレームが表示されるまで、物体がその位置に留まって表示されるが、観察者の視線は、物体が留まって表示されている期間であってもその物体を追尾しようと画面上を移動するため、当該動く物体の輪郭がぼけているように認識されてしまうという動画ボケの現象が発生する。
本発明に係る表示パネルは、上記のように、複数のゲートバスラインと、複数のソースバスラインと、複数の対向電極バスラインと、前記複数のゲートバスラインのうち任意のゲートバスラインに接続されたゲートと、前記複数のソースバスラインのうち任意のソースバスラインに接続されたソースとを備えたトランジスタと、前記トランジスタのドレインに接続された画素電極と、液晶を介して前記画素電極に対向する対向電極であって、前記複数の対向電極バスラインのうち任意の対向電極バスラインに接続された対向電極と、前記複数のソースバスラインのそれぞれの一端に接続され、前記任意のソースバスラインに対してソース信号を供給するソースドライバと、前記複数のゲートバスラインのそれぞれの一端に接続され、前記トランジスタを導通させる導通信号を前記任意のゲートバスラインに対して逐次的に供給するゲートドライバと、を備えた表示パネルであって、前記ゲートドライバが前記任意のゲートバスラインに対して前記導通信号を供給してから次の前記導通信号を供給するまでの1走査期間において、前記任意の対向電極バスラインに対し、第1の電圧レベルおよび前記第1の電圧レベルと異なる第2の電圧レベルからなる矩形状の電圧信号を供給する対向電極ドライバを備えているため、上記任意のゲートバスラインに上記導通信号が供給されてから次の上記導通信号が供給されるまでの1走査期間において、上記任意のゲートバスラインに上記トランジスタを介して接続された上記画素電極に対し、第1の電圧レベルおよび前記第1の電圧レベルと異なる第2の電圧レベルを印加することができる。
一般に、画素領域が表示する画像の輝度は、上記画素電極に印加される電圧に応じて変化する。したがって、上記の構成によれば、上記1走査期間において、上記画素電極が形成された画素領域における画像の輝度を2値に変化させることができる。
これによって、上記動画ボケの現象を抑制することができるという効果を奏する。
また、本発明に係る上記の表示パネルにおいては、画像信号を一旦記憶しておくためのフレームメモリを用いることなく、上記動画ボケを抑制することができる。したがって、画像信号を一旦記憶しておくためのフレームメモリを用いる従来の構成に比べて、製造コストを削減することができるという効果を奏する。また、画像信号を一旦記憶しておくためのフレームメモリを用いる従来の構成に比べて、消費電力を削減することができるという効果を奏する。
また、本発明に係る表示パネルにおいては、前記対向電極ドライバは、前記1走査期間において、前記任意の対向電極バスラインに対し、前記導通信号に同期して、少なくとも前記第1の電圧レベルおよび前記第2の電圧レベルからなる矩形状の電圧信号を供給する、ことが好ましい。
上記の構成によれば、前記任意の対向電極バスラインに対し、前記導通信号に同期して、上記第1の電圧レベルおよび上記第2の電圧レベルからなる矩形状の電圧信号を供給することができる。
したがって、前記導通信号に同期せずに上記電圧信号を供給する場合と異なり、画面上の全ての画素領域の各々において、映像データが更新されてから、一定の時間が経過した後に明暗の切り替えを行うことができる。また、画面のどの場所でも明るい輝度での表示期間と暗い輝度での表示期間の割合をほぼ等しくすることができるので、動画ボケの抑制を効果的に行うことができる。
また、本発明に係る表示パネルにおいては、前記矩形状の電圧信号は、前記1走査期間の少なくとも10パーセントの期間において、前記第1の電圧レベルまたは前記第2の電圧レベルのうち一方の値の電圧レベルをとる、ことが好ましい。
上記の構成によれば、前記矩形状の電圧信号は、前記1走査期間の少なくとも10パーセントの期間において、前記第1の電圧レベルまたは前記第2の電圧レベルのうち一方の値の電圧レベルをとるため、上記動画ボケの現象を効果的に抑制することができるという更なる効果を奏する。
また、本発明に係る表示パネルにおいては、前記矩形状の電圧信号は、前記1走査期間の開始から前記1走査期間の略10パーセントの期間が経過するまでの期間において、前記第1の電圧レベルまたは前記第2の電圧レベルのうち一方の電圧レベルをとり、前記1走査期間の略90パーセントの期間が経過してから前記1走査期間が終了するまでの期間において、前記第1の電圧レベルまたは前記第2の電圧レベルのうち他の一方の電圧レベルをとる、ことが好ましい。
一般に明るい輝度と暗い輝度を切り替えて表示する場合、視聴者は、明るい輝度での表示の比率が90%以上の場合は動画ボケの改善を感じず、90〜10%の間で比率が小さくなるほど動画ボケの改善を感じ、10%程度でほぼ動画ボケが満足に改善されたと感じる。
したがって、上記の構成によれば、上記動画ボケの現象を効果的に抑制することができるという更なる効果を奏する。
また、本発明に係る表示パネルにおいては、前記1走査期間において、前記矩形状の電圧信号が前記第1の電圧レベルであるときの前記画素電極の電位と前記対向電極の電位との差によって表される前記液晶への印加電圧の極性と、前記矩形状の電圧信号が前記第2の電圧レベルであるときの前記画素電極の電位と前記対向電極の電位との差によって表される前記液晶への印加電圧の極性とは、互いに異なった極性である、ことが好ましい。
上記の構成によれば、前記矩形状の電圧信号が前記第1の電圧レベルであるときであっても、前記矩形状の電圧信号が前記第2の電圧レベルであるときであっても、前記液晶への印加電圧の絶対値を十分に小さくすることができる。
したがって、上記の構成によれば、前記液晶への印加電圧の絶対値がより小さい場合により低輝度となるノーマリーブラック方式において、前記矩形状の電圧信号が前記第1の電圧レベルであるときであっても、前記矩形状の電圧信号が前記第2の電圧レベルであるときであっても、十分に低輝度な黒表示を行うことができるという更なる効果を奏する。
また、本発明に係る表示パネルにおいては、前記第1の電圧レベルと、前記第2の電圧レベルとの電位差の絶対値は、液晶の閾値電圧の2倍以下である、ことが好ましい。
一般に、液晶の配向は、当該液晶に閾値電圧以下の電圧が印加されても、影響を受けない。換言すれば、前記閾値電圧とは、液晶の配向が影響を受け始める電圧のことである(以下同様)。
上記の構成によれば、前記第1の電圧レベルと、前記第2の電圧レベルとの電位差の絶対値は、液晶の閾値電圧の2倍以下であるため、前記矩形状の電圧信号の電圧レベルが前記第1の電圧レベルであっても、前記第2の電圧レベルであっても、前記液晶の配向が影響を受けないようにすることができる。
したがって、上記の構成によれば、前記液晶への印加電圧の絶対値がより小さい場合により低輝度となるノーマリーブラック方式において、前記矩形状の電圧信号の電圧レベルが前記第1の電圧レベルであっても、前記第2の電圧レベルであっても、黒表示を行うことができるという更なる効果を奏する。
また、本発明に係る表示パネルにおいては、前記対向電極ドライバは、前記1走査期間において、前記任意の対向電極バスラインに対し、前記導通信号に同期して、前記第1の電圧レベルと、前記第2の電圧レベルと、前記第1の電圧レベルおよび前記第2の電圧レベルの何れとも異なる第3の電圧レベルとからなる矩形状の電圧信号を供給する、ことが好ましい。
上記の構成によれば、前記対向電極ドライバは、、前記1走査期間において、前記任意の対向電極バスラインに対し、前記導通信号に同期して、前記第1の電圧レベルと、前記第2の電圧レベルと、前記第1の電圧レベルおよび前記第2の電圧レベルの何れとも異なる第3の電圧レベルとからなる矩形状の電圧信号を供給することができるので、上記1走査期間において、上記任意のゲートバスラインに上記トランジスタを介して接続された上記画素電極に対し、3値の電圧レベルを印加することができる。換言すれば、上記1走査期間において、上記画素電極に印加される電圧レベルは、2回遷移する。上記1走査期間における上記電圧レベルの第1回目の遷移によって、上記電圧レベルの第1回目の遷移後において上記液晶に印加される電圧を、上記電圧レベルの第1回目の遷移後における表示に好適なものとし、上記電圧レベルの第2回目の遷移によって、高輝度と低輝度との切り替えを行うことができる。
すなわち、上記の構成によれば、動画ボケの現象を効果的に抑制しつつ、より高輝度な表示が可能となるという更なる効果を奏する。
また、本発明に係る表示パネルにおいては、前記矩形状の電圧信号は、前記1走査期間の少なくとも10パーセントの期間において、前記第1の電圧レベル、前記第2の電圧レベル、または、前記第3の電圧レベルのうち、何れかの電圧レベルをとる、ことが好ましい。
上記の構成によれば、前記矩形状の電圧信号は、前記1走査期間の少なくとも10パーセントの期間において、前記第1の電圧レベル、前記第2の電圧レベル、または、前記第3の電圧レベルのうち、何れかの電圧レベルをとるため、上記動画ボケの現象を効果的に抑制することができるという更なる効果を奏する。
また、本発明に係る表示パネルにおいては、前記矩形状の電圧信号は、前記1走査期間の開始から前記1走査期間の略10パーセントの期間が経過するまでの期間において、前記第1の電圧レベル、前記第2の電圧レベル、または、前記第3の電圧レベルのうち何れか1つの電圧レベルをとり、前記1走査期間の略90パーセントの期間が経過してから前記1走査期間が終了するまでの期間において、前記第1の電圧レベル、前記第2の電圧レベル、または、前記第3の電圧レベルのうち他の1つの電圧レベルをとる、ことが好ましい。
一般に明るい輝度と暗い輝度を切り替えて表示する場合、視聴者は、明るい輝度での表示の比率が90%以上の場合は動画ボケの改善を感じず、90〜10%の間で比率が小さくなるほど動画ボケの改善を感じ、10%程度でほぼ動画ボケが満足に改善されたと感じる。
したがって、上記の構成によれば、上記動画ボケの現象を効果的に抑制することができるという更なる効果を奏する。
また、本発明に係る表示パネルにおいては、前記1走査期間において、最初の前記電圧レベルの遷移後における前記画素電極の電位と前記対向電極の電位との差によって表される前記液晶への印加電圧の極性と、次の前記電圧レベルの遷移後における前記画素電極の電位と前記対向電極の電位との差によって表される前記液晶への印加電圧の極性とは、互いに異なった極性である、ことが好ましい。
上記の構成によれば、前記1走査期間において、最初の前記電圧レベルの遷移後であっても、次の前記電圧レベルの遷移後であっても、前記液晶への印加電圧の絶対値を十分に小さくすることができる。
したがって、上記の構成によれば、前記液晶への印加電圧の絶対値がより小さい場合により低輝度となるノーマリーブラック方式において、前記1走査期間における最初の前記電圧レベルの遷移後であっても、次の前記電圧レベルの遷移後であっても、十分に低輝度な黒表示を行うことができるという更なる効果を奏する。
また、本発明に係る表示パネルにおいては、前記第1の電圧レベル、前記第2の電圧レベル、および、前記第3の電圧レベルのうち、中間の電圧レベルと、前記第1の電圧レベル、前記第2の電圧レベル、および、前記第3の電圧レベルのうち、最も低い電圧レベルとの電位差の絶対値は、液晶の閾値電圧の2倍以下である、ことが好ましい。
上記の構成によれば、前記第1の電圧レベル、前記第2の電圧レベル、および、前記第3の電圧レベルのうち、中間の電圧レベルと、前記第1の電圧レベル、前記第2の電圧レベル、および、前記第3の電圧レベルのうち、最も低い電圧レベルとの電位差の絶対値は、液晶の閾値電圧の2倍以下であるため、前記矩形状の電圧信号の電圧レベルが前記第1の電圧レベル、前記第2の電圧レベル、および、前記第3の電圧レベルの何れの電圧レベルであっても、前記画素電極の電位の絶対値がより小さい場合により低輝度となるノーマリーブラック方式において、前記矩形状の電圧信号の電圧レベルが前記第1の電圧レベル、前記第2の電圧レベル、および、前記第3の電圧レベルの何れであっても、黒表示を行うことができるという更なる効果を奏する。
また、本発明に係る表示パネルにおいては、前記対向電極ドライバは、前記1走査期間において、前記任意の対向電極バスラインに対し、前記第1の電圧レベルと、前記第2の電圧レベルと、前記第1の電圧レベルおよび前記第2の電圧レベルの何れとも異なる第3の電圧レベルとからなる矩形状の電圧信号を供給し、前記1走査期間の次の1走査期間において、前記第1の電圧レベル、前記第2の電圧レベル、および、前記第3の電圧レベルのうち、何れか2つの電圧レベルと、前記第1の電圧レベル、前記第2の電圧レベル、および、前記第3の電圧レベルの何れとも異なる第4の電圧レベルとからなる矩形状の電圧信号を供給する、ことが好ましい。
上記の構成によれば、前記対向電極ドライバは、前記1走査期間において、前記任意の対向電極バスラインに対し、前記導通信号に同期して、前記第1の電圧レベルと、前記第2の電圧レベルと、前記第1の電圧レベルおよび前記第2の電圧レベルの何れとも異なる第3の電圧レベルとからなる矩形状の電圧信号を供給することができるので、上記1走査期間において、上記画素電極に印加される電圧レベルは、3値に変化する。換言すれば、上記1走査期間において、上記画素電極に印加される電圧レベルは、2回遷移する。上記1走査期間における上記電圧レベルの第1回目の遷移によって、上記電圧レベルの第1回目の遷移後において上記液晶に印加される電圧を、上記電圧レベルの第1回目の遷移後における表示に好適なものとし、上記電圧レベルの第2回目の遷移によって、高輝度と低輝度との切り替えを行うことができる。
したがって、上記の構成によれば、動画ボケの現象を効果的に抑制しつつ、より高輝度な表示が可能となるという更なる効果を奏する。
さらに、上記の構成によれば、前記1走査期間の次の1走査期間において、前記第1の電圧レベル、前記第2の電圧レベル、および、前記第3の電圧レベルのうち、何れか2つの電圧レベルと、前記第1の電圧レベル、前記第2の電圧レベル、および、前記第3の電圧レベルの何れとも異なる第4の電圧レベルとからなる矩形状の電圧信号を供給することができるので、前記1走査期間の次の1走査期間において、前記第1の電圧レベル、前記第2の電圧レベル、および、前記第3の電圧レベルとからなる矩形状の電圧信号を供給する場合に比べて、高輝度と低輝度の輝度レベルの調整をより柔軟に行うことができる。
したがって、上記の構成によれば、上記動画ボケの現象をより一層効果的に抑制しつつ、高輝度な表示を行うことができるという更なる効果を奏する。
また、本発明に係る表示パネルにおいては、前記1走査期間における最初の前記電圧レベルの遷移の前後における前記電圧レベルの電位差の絶対値は、前記1走査期間における次の前記電圧レベルの遷移の前後における前記電圧レベルの電位差の絶対値よりも小さい、ことが好ましい。
上記の構成によれば、前記1走査期間における最初の前記電圧レベルの遷移の前後における前記電圧レベルの電位差の絶対値は、前記1走査期間における次の前記電圧レベルの遷移の前後における前記電圧レベルの電位差の絶対値よりも小さいため、前記次の前記電圧レベルの遷移の前後における輝度差を、前記最初の前記電圧レベルの遷移の前後における輝度差よりも大きくすることができる。したがって、上記の構成によれば、上記動画ボケの現象をより効果的に抑制することができるという更なる効果を奏する。
また、本発明に係る表示パネルにおいては、前記矩形状の電圧信号は、前記1走査期間の少なくとも10パーセントの期間において、前記第1の電圧レベル、前記第2の電圧レベル、前記第3の電圧レベル、または、前記第4の電圧レベルのうち、何れかの電圧レベルをとる、ことが好ましい。
上記の構成によれば、前記矩形状の電圧信号は、前記1走査期間の少なくとも10パーセントの期間において、前記第1の電圧レベル、前記第2の電圧レベル、前記第3の電圧レベル、または、前記第4の電圧レベルのうち、何れかの電圧レベルをとるため、上記動画ボケの現象を効果的に抑制することができるという更なる効果を奏する。
また、本発明に係る表示パネルにおいては、前記矩形状の電圧信号は、前記1走査期間の開始から前記1走査期間の略10パーセントの期間が経過するまでの期間において、前記第1の電圧レベル、前記第2の電圧レベル、前記第3の電圧レベル、または、前記第4の電圧レベルのうち何れか1つの電圧レベルをとり、前記1走査期間の略90パーセントの期間が経過してから前記1走査期間が終了するまでの期間において、前記第1の電圧レベル、前記第2の電圧レベル、前記第3の電圧レベル、または、前記第4の電圧レベルのうち他の1つの電圧レベルをとる、ことが好ましい。
一般に明るい輝度と暗い輝度を切り替えて表示する場合、視聴者は、明るい輝度での表示の比率が90%以上の場合は動画ボケの改善を感じず、90〜10%の間で比率が小さくなるほど動画ボケの改善を感じ、10%程度でほぼ動画ボケが満足に改善されたと感じる。
したがって、上記の構成によれば、上記動画ボケの現象を効果的に抑制することができるという更なる効果を奏する。
また、本発明に係る表示パネルにおいては、前記1走査期間において、最初の前記電圧レベルの遷移後における前記画素電極の電位と前記対向電極の電位との差によって表される前記液晶への印加電圧の極性と、次の前記電圧レベルの遷移後における前記画素電極の電位と前記対向電極の電位との差によって表される前記液晶への印加電圧の極性とは、互いに異なった極性である、ことが好ましい。
上記の構成によれば、前記1走査期間において、最初の前記電圧レベルの遷移後であっても、次の前記電圧レベルの遷移後であっても、前記液晶への印加電圧の絶対値を十分に小さくすることができる。
したがって、上記の構成によれば、前記液晶への印加電圧の絶対値がより小さい場合により低輝度となるノーマリーブラック方式において、前記1走査期間における最初の前記電圧レベルの遷移後であっても、次の前記電圧レベルの遷移後であっても、十分に低輝度な黒表示を行うことができるという更なる効果を奏する。
また、本発明に係る表示パネルにおいては、前記第1の電圧レベル、前記第2の電圧レベル、前記第3の電圧レベル、および、前記第4の電圧レベルのうち、2番目に高い電圧レベルと、前記第1の電圧レベル、前記第2の電圧レベル、前記第3の電圧レベル、および、前記第4の電圧レベルのうち、最も低い電圧レベルとの電位差の絶対値は、液晶の閾値電圧の2倍以下である、ことが好ましい。
上記の構成によれば、前記第1の電圧レベル、前記第2の電圧レベル、前記第3の電圧レベル、および、前記第4の電圧レベルのうち、2番目に高い電圧レベルと、前記第1の電圧レベル、前記第2の電圧レベル、前記第3の電圧レベル、および、前記第4の電圧レベルのうち、最も低い電圧レベルとの電位差の絶対値は、液晶の閾値電圧の2倍以下であるため、前記矩形状の電圧信号の電圧レベルが前記第1の電圧レベル、前記第2の電圧レベル、前記第3の電圧レベル、および、前記第4の電圧レベルのうち、最も低い電圧レベルであっても、前記第1の電圧レベル、前記第2の電圧レベル、前記第3の電圧レベル、および、前記第4の電圧レベルのうち、最も高い電圧レベルであっても、前記液晶の配向が影響を受けないようにすることができる。
したがって、上記の構成によれば、前記液晶への印加電圧の電位の絶対値がより小さい場合により低輝度となるノーマリーブラック方式において、前記矩形状の電圧信号の電圧レベルが前記第1の電圧レベル、前記第2の電圧レベル、前記第3の電圧レベル、および、前記第4の電圧レベルの何れであっても、黒表示を行うことができるという更なる効果を奏する。
また、本発明に係る表示パネルにおいては、前記ゲートドライバが前記任意のゲートバスラインに対して前記導通信号を供給したときに、前記任意の対向電極バスラインに対して、前記電圧レベルのうち最も高い電圧レベルが供給されている場合には、前記対向電極ドライバは、前記任意の対向電極バスラインに対して、前記1走査期間において、前記電圧レベルが降順である前記矩形状の電圧信号を供給する、ことが好ましい。
一般に、画素電極に電圧が印加されていない場合に、黒表示となるノーマリーブラック方式においては、液晶の応答に有限の時間を有することに起因して、低輝度から高輝度への立ち上がりが不十分となる現象が生じる。換言すれば、低輝度から高輝度への変化に要する時間が、高輝度から低輝度への変化に要する時間よりも大きいという特性がある。上記現象は、画素電極の電位と、対向電極の電位との電位差が増大するタイミングにおいて生じ得る。
上記の構成によれば、前記ゲートドライバが前記任意のゲートバスラインに対して前記導通信号を供給したときに、前記任意の対向電極バスラインに対して前記電圧レベルのうち、最も高い電圧レベルが供給されている場合には、上記1走査期間において、前記画素電極に対して、電圧レベルのより高い電圧信号を供給し、それに引き続き、電圧レベルのより低い電圧信号を供給することができる。
したがって、画素電極の電位と、対向電極の電位との電位差を段階的に増加させることができる。これによって、ノーマリーブラック方式において生じ得る上記の低輝度から高輝度への立ち上がりが不十分となる現象を抑制することができるという更なる効果を奏する。
また、本発明に係る表示パネルにおいては、前記ゲートドライバが前記任意のゲートバスラインに対して前記導通信号を供給したときに、前記任意の対向電極バスラインに対して、前記電圧レベルのうち最も低い電圧レベルが供給されている場合には、前記対向電極ドライバは、前記任意の対向電極バスラインに対して、前記1走査期間において、前記電圧レベルが昇順である前記矩形状の電圧信号を供給する、ことが好ましい。
一般に、画素電極に電圧が印加されていない場合に、黒表示となるノーマリーブラック方式においては、液晶の応答に有限の時間を有することに起因して、低輝度から高輝度への立ち上がりが不十分となる現象が生じる。換言すれば、低輝度から高輝度への変化に要する時間が、高輝度から低輝度への変化に要する時間よりも大きいという特性がある。上記現象は、画素電極の電位と、対向電極の電位との電位差が増大するタイミングにおいて生じ得る。
上記の構成によれば、前記ゲートドライバが前記任意のゲートバスラインに対して前記導通信号を供給したときに、前記任意の対向電極バスラインに対して前記電圧レベルのうち、最も低い電圧レベルが供給されている場合には、上記1走査期間において、前記画素電極に対して、電圧レベルのより低い電圧信号を供給し、それに引き続き、電圧レベルのより高い電圧信号を供給することができる。
したがって、画素電極の電位と、対向電極の電位との電位差を段階的に増加させることができる。これによって、ノーマリーブラック方式において生じ得る上記の低輝度から高輝度への立ち上がりが不十分となる現象を抑制することができるという更なる効果を奏する。
また、本発明に係る表示パネルにおいては、前記対向電極ドライバは、前記複数のゲートバスラインのうちn番目のゲートバスラインに前記トランジスタを介して接続された前記画素電極に対向する前記対向電極が接続された前記対向電極バスラインと、前記複数のゲートバスラインのうちn+1番目のゲートバスラインに前記トランジスタを介して接続された前記画素電極に対向する前記対向電極が接続された前記対向電極バスラインと、に対し、前記矩形状の電圧信号を同期して供給する、ことが好ましい。
上記の構成によれば、前記複数のゲートバスラインのうちn番目のゲートバスラインに前記トランジスタを介して接続された前記画素電極に対向する前記対向電極が接続された前記対向電極バスラインと、前記複数のゲートバスラインのうちn+1番目のゲートバスラインに前記トランジスタを介して接続された前記画素電極に対向する前記対向電極が接続された前記対向電極バスラインと、に対し、前記矩形状の電圧信号を同期して供給することができるため、より簡単な構成の前記対向電極ドライバにより、上記動画ボケの現象を抑制することができるという更なる効果を奏する。
また、本発明に係る表示パネルにおいては、前記対向電極ドライバは、前記複数のゲートバスラインのうちn番目のゲートバスラインに前記トランジスタを介して接続された前記画素電極に対向する前記対向電極が接続された前記対向電極バスラインと、前記複数のゲートバスラインのうちn+2番目のゲートバスラインに前記トランジスタを介して接続された前記画素電極に対向する前記対向電極が接続された前記対向電極バスラインと、
に対し、前記矩形状の電圧信号を同期して供給する、ことが好ましい。
上記の構成によれば、前記複数のゲートバスラインのうちn番目のゲートバスラインに前記トランジスタを介して接続された前記画素電極に対向する前記対向電極が接続された前記対向電極バスラインと、前記複数のゲートバスラインのうちn+2番目のゲートバスラインに前記トランジスタを介して接続された前記画素電極に対向する前記対向電極が接続された前記対向電極バスラインと、に対し、前記矩形状の電圧信号を同期して供給することができるため、より簡単な構成の前記対向電極ドライバにより、フリッカや極性反転に応じたスジの発生を抑制しつつ、上記動画ボケの現象を抑制することができるという更なる効果を奏する。
また、本発明に係る表示パネルにおいては、前記複数のゲートバスラインの本数は偶数であり、前記複数の対向電極バスラインの本数は、前記ゲートバスラインの本数の半数であり、前記複数のゲートバスラインのうち2k−1番目(kは自然数)のゲートバスラインに前記トランジスタを介して接続された前記画素電極に対向する前記対向電極と、前記複数のゲートバスラインのうち2k番目のゲートバスラインに前記トランジスタを介して接続された前記画素電極に対向する前記対向電極とが、前記複数の対向電極バスラインのうちk番目の対向電極バスラインに接続されている、ことが好ましい。
上記の構成によれば、上記表示パネルに形成される上記対向電極バスラインの本数を、上記複数のゲートバスラインの本数の半分にすることができるため、より簡単な構成の表示パネルにより、上記動画ボケの現象を抑制することができるという更なる効果を奏する。
また、本発明に係る表示パネルにおいては、前記対向電極ドライバは、前記矩形状の電圧信号の振幅の大きさを変更する振幅変更手段を備えている、ことが好ましい。
上記の構成によれば、前記対向電極ドライバは、前記矩形状の電圧信号の振幅の大きさを変更する振幅変更手段を備えているため、より効果的に動画ボケの現象を抑制することができるという更なる効果を奏する。
また、本発明に係る表示パネルにおいては、前記ソースドライバは、予め定められた基準振幅未満の振幅の前記ソース信号を供給する場合には、前記矩形状の電圧信号の振幅がより小さいときに、より振幅の大きな前記ソース信号を供給し、前記矩形状の電圧信号の振幅がより大きいときに、より振幅の小さな前記ソース信号を供給し、予め定められた基準振幅以上の振幅の前記ソース信号を供給する場合には、前記矩形状の電圧信号の振幅がより小さいときに、より振幅の小さな前記ソース信号を供給し、前記矩形状の電圧信号の振幅がより大きいときに、より振幅の大きな前記ソース信号を供給する、ことが好ましい。
上記の構成によれば、前記ソースドライバは、予め定められた基準振幅未満の振幅の前記ソース信号を供給する場合には、前記矩形状の電圧信号の振幅がより小さいときに、より振幅の大きな前記ソース信号を供給し、前記矩形状の電圧信号の振幅がより大きいときに、より振幅の小さな前記ソース信号を供給し、予め定められた基準振幅以上の振幅の前記ソース信号を供給する場合には、前記矩形状の電圧信号の振幅がより小さいときに、より振幅の小さな前記ソース信号を供給し、前記矩形状の電圧信号の振幅がより大きいときに、より振幅の大きな前記ソース信号を供給することができるため、前記矩形状の電圧信号の振幅がより大きい場合であっても、前記矩形状の電圧信号の振幅がより小さい場合であっても、上記動画ボケの現象を効果的に抑制することができるという更なる効果を奏する。
なお、前記ソース信号の振幅とは、正極性書き込み時における前記ソース信号の電位から負極性書き込み時における前記ソース信号の電位を引き算したものとして定義されるものとする(以下同様)。また、正極性書き込み時とは、前記導通信号供給時であって前記矩形状の電圧信号が最も高い電圧レベルである場合を指し、負極性書き込み時とは、前記導通信号供給時であって前記矩形状の電圧信号が低い高い電圧レベルである場合を指す(以下同様)。
また、本発明に係る表示パネルは、2つの前記対向電極ドライバを備え、前記任意の対向電極バスラインは、絶縁部を介して同一直線上に形成された2本の対向電極バスラインから構成され、2つの前記対向電極ドライバのうち一方の前記対向電極ドライバは、前記1走査期間において、前記2本の対向電極バスラインのうち一方の対向電極バスラインに対し、前記導通信号に同期して、第1の電圧レベルおよび前記第1の電圧レベルと異なる第2の電圧レベルからなる矩形状の電圧信号を供給し、2つの前記対向電極ドライバのうち他の一方の前記対向電極ドライバは、前記1走査期間において、前記2本の対向電極バスラインのうち他の一方の対向電極バスラインに対し、前記導通信号に同期して、第1の電圧レベルおよび前記第1の電圧レベルと異なる第2の電圧レベルからなる矩形状の電圧信号を供給してもよい。
上記の構成によれば、絶縁部を介して同一直線上に形成された2本の対向電極バスラインのうち一方の対向電極バスラインに対して、上記一方の対向電極ドライバによって、上記矩形状の電圧信号が供給され、上記他の一方の対向電極バスラインに対して、上記他の一方の対向電極ドライバによって、上記矩形状の電圧信号が供給される。
したがって、上記の構成によれば、上記一方の対向電極バスラインに接続された画素電極と、上記他の一方の対向電極バスラインに接続された画素電極とに対し、互いに独立に上記矩形状の電圧信号を供給することができる。したがって、
したがって、上記の構成によれば、上記一方の対向電極バスラインに接続された画素電極を備える画素領域と、上記他の一方の対向電極バスラインに接続された画素電極を備える画素領域とが、それぞれ上記動画ボケの現象の改善効果が異なる画像を表示することができるため、ユーザに対して、本発明による上記動画ボケの改善効果を訴求することができる。すなわち、ユーザに対して、本発明による上記動画ボケの改善効果を効果的にアピールすることができるという更なる効果を奏する。
また、本発明に係る表示パネルにおいては、前記ソースドライバは、前記一方の対向電極バスラインに接続された前記対向電極に対向する前記画素電極に前記トランジスタを介して接続された前記ソースバスラインと、前記他の一方の対向電極バスラインに接続された前記対向電極に対向する前記画素電極に前記トランジスタを介して接続された前記ソースバスラインとに対し、それぞれ振幅の異なったソース信号を供給する、ことが好ましい。
上記の構成によれば、前記ソースドライバは、前記一方の対向電極バスラインに接続された前記対向電極に対向する前記画素電極に前記トランジスタを介して接続された前記ソースバスラインと、前記他の一方の対向電極バスラインに接続された前記対向電極に対向する前記画素電極に前記トランジスタを介して接続された前記ソースバスラインとに対し、それぞれ振幅の異なったソース信号を供給することができるため、上記一方の対向電極バスラインに接続された画素電極と、上記他の一方の対向電極バスラインに接続された画素電極とに対し、互いに独立に上記矩形状の電圧信号を供給することによって、上記動画ボケの現象以外の画像の視認性を同一にしつつ、上記一方の対向電極バスラインに接続された画素電極を備える画素領域と、上記他の一方の対向電極バスラインに接続された画素電極を備える画素領域とが、それぞれ上記動画ボケの現象の改善効果が異なる画像を表示することができるため、ユーザに対して、本発明による上記動画ボケの改善効果をより効果的に訴求することができる。すなわち、ユーザに対して、本発明による上記動画ボケの改善効果をより効果的にアピールすることができるという更なる効果を奏する。
また、本発明に係る表示パネルにおいては、前記一方の対向電極バスラインの長さは、前記任意の対向電極バスラインの長さの略45パーセントから略55パーセントの長さであり、前記他の一方の対向電極バスラインの長さは、前記任意の対向電極バスラインの長さから前記一方の対向電極バスラインの長さを引いた長さに略等しい、ことが好ましい。
上記の構成によれば、上記任意の対向電極バスラインは、表示パネルにおいて画像を表示する表示部を上記ソースバスラインに平行に2等分する中心線から±5パーセントの範囲内において、上記一方の対向電極バスラインと、上記他の一方の対向電極バスラインとに電気的に分離されている。
したがって、上記の構成によれば、上記表示部の一方の半面に配置された画素電極を備える画素領域の輝度、および、もう一方の半面に配置された画素電極を備える画素領域の輝度を、上記1走査期間において、各々独立に制御することができる。また、前記一方の対向電極バスラインの負荷特性と、前記他の一方の対向電極バスラインの負荷特性とを略同一にすることができるため、前記一方の対向電極バスラインに接続された対向電極ドライバの構成と、前記他の一方の対向電極バスラインに接続された対向電極ドライバの構成とを略同一にすることができる。
したがって、上記の構成によれば、設計および製造がより容易な構成によって、ユーザに対して、本発明による上記動画ボケの改善効果を効果的にアピールすることができるという更なる効果を奏する。
また、本発明に係る表示パネルにおいては、前記一方の対向電極ドライバは、前記矩形状の電圧信号の振幅の大きさを変更する第1の振幅変更手段を備えており、前記他の一方の対向電極ドライバは、前記矩形状の電圧信号の振幅の大きさを変更する第2の振幅変更手段を備えている、ことが好ましい。
上記の構成によれば、前記一方の対向電極ドライバは、前記矩形状の電圧信号の振幅の大きさを変更する第1の振幅変更手段を備えており、前記他の一方の対向電極ドライバは、前記矩形状の電圧信号の振幅の大きさを変更する第2の振幅変更手段を備えているため、前記一方の対向電極ドライバ、および、前記他の一方の対向電極ドライバは、それぞれ振幅の異なった前記矩形状の電圧信号を供給することができる。
したがって、上記の構成によれば、前記一方の対向電極ドライバ、および、前記他の一方の対向電極ドライバが、それぞれ振幅の異なった前記矩形状の電圧信号を供給することによって、上記一方の対向電極バスラインに接続された画素電極を備える画素領域と、上記他の一方の対向電極バスラインに接続された画素電極を備える画素領域とが、それぞれ上記動画ボケの現象の改善効果が異なる画像を表示することができるため、ユーザに対して、本発明による上記動画ボケの改善効果を訴求することができる。すなわち、ユーザに対して、本発明による上記動画ボケの改善効果をより効果的にアピールすることができるという更なる効果を奏する。
また、本発明に係る表示パネルにおいては、
前記ソースドライバは、
予め定められた基準ソース振幅未満の振幅の前記ソース信号を供給する場合には、
前記一方の対向電極ドライバが前記一方の対向電極バスラインに振幅のより小さい前記矩形状の電圧信号を供給する場合に、前記一方の対向電極バスラインに接続された前記対向電極に対向する前記画素電極に前記トランジスタを介して接続された前記ソースバスラインに対して、振幅のより大きい前記ソース信号を供給し、
前記一方の対向電極ドライバが前記一方の対向電極バスラインに振幅のより大きい前記矩形状の電圧信号を供給する場合に、前記一方の対向電極バスラインに接続された前記対向電極に対向する前記画素電極に前記トランジスタを介して接続された前記ソースバスラインに対して、振幅のより小さい前記ソース信号を供給し、
前記他の一方の対向電極ドライバが前記他の一方の対向電極バスラインに振幅のより小さい前記矩形状の電圧信号を供給する場合に、前記他の一方の対向電極バスラインに接続された前記対向電極に対向する前記画素電極に前記トランジスタを介して接続された前記ソースバスラインに対して、振幅のより大きい前記ソース信号を供給し、
前記他の一方の対向電極ドライバが前記他の一方の対向電極バスラインに振幅のより大きい前記矩形状の電圧信号を供給する場合に、前記他の一方の対向電極バスラインに接続された前記対向電極に対向する前記画素電極に前記トランジスタを介して接続された前記ソースバスラインに対して、振幅のより小さい前記ソース信号を供給し、
予め定められた基準ソース振幅以上の振幅の前記ソース信号を供給する場合には、
前記一方の対向電極ドライバが前記一方の対向電極バスラインに振幅のより小さい前記矩形状の電圧信号を供給する場合に、前記一方の対向電極バスラインに接続された前記対向電極に対向する前記画素電極に前記トランジスタを介して接続された前記ソースバスラインに対して、振幅のより小さい前記ソース信号を供給し、
前記一方の対向電極ドライバが前記一方の対向電極バスラインに振幅のより大きい前記矩形状の電圧信号を供給する場合に、前記一方の対向電極バスラインに接続された前記対向電極に対向する前記画素電極に前記トランジスタを介して接続された前記ソースバスラインに対して、振幅のより大きい前記ソース信号を供給し、
前記他の一方の対向電極ドライバが前記他の一方の対向電極バスラインに振幅のより小さい前記矩形状の電圧信号を供給する場合に、前記他の一方の対向電極バスラインに接続された前記対向電極に対向する前記画素電極に前記トランジスタを介して接続された前記ソースバスラインに対して、振幅のより小さい前記ソース信号を供給し、
前記他の一方の対向電極ドライバが前記他の一方の対向電極バスラインに振幅のより大きい前記矩形状の電圧信号を供給する場合に、前記他の一方の対向電極バスラインに接続された前記対向電極に対向する前記画素電極に前記トランジスタを介して接続された前記ソースバスラインに対して、振幅のより大きい前記ソース信号を供給する、ことが好ましい。
上記の構成によれば、上記動画ボケの現象以外の画像の視認性を同一にしつつ、上記一方の対向電極バスラインに接続された対向電極を備える画素領域と、上記他の一方の対向電極バスラインに接続された対向電極を備える画素領域とが、それぞれ上記動画ボケの現象の改善効果が異なる画像を表示することができる。したがって、ユーザに対して、本発明による上記動画ボケの改善効果をより効果的にアピールすることができるという更なる効果を奏する。
また、本発明に係る表示パネルにおいては、前記複数のゲートバスラインのうちn番目のゲートバスラインと、前記複数のソースラインのうちm番目のソースバスラインとに接続された前記トランジスタに接続された前記画素電極に対向する前記対向電極は、前記複数の対向電極バスラインのうち、n番目の対向電極バスラインに接続され、前記複数のゲートバスラインのうちn番目のゲートバスラインと、前記複数のソースラインのうちm+1番目のソースバスラインとに接続された前記トランジスタに接続された前記画素電極に対向する前記対向電極は、前記複数の対向電極バスラインのうち、n−1番目の対向電極バスラインに接続されている、ことが好ましい。
上記のように構成された表示パネルによれば、互いに隣接する画素電極に印加されるソース信号の極性が互いに反対の極性であるドット反転駆動を行うことによって、フリッカやクロストークなどを抑制しつつ、上記動画ボケの現象を抑制することができるという更なる効果を奏する。
また、上記のように構成された表示パネルを備えた液晶表示装置も本発明の範疇に含まれる。
また、本発明に係る駆動方法は、複数のゲートバスラインと、複数のソースバスラインと、複数の対向電極バスラインと、前記複数のゲートバスラインのうち任意のゲートバスラインに接続されたゲートと、前記複数のソースバスラインのうち任意のソースバスラインに接続されたソースとを備えたトランジスタと、前記トランジスタのドレインに接続された画素電極と、液晶を介して前記画素電極に対向する対向電極であって、前記複数の対向電極バスラインのうち任意の対向電極バスラインに接続された対向電極と、前記複数のソースバスラインのそれぞれの一端に接続され、前記任意のソースバスラインに対してソース信号を供給するソースドライバと、前記複数のゲートバスラインのそれぞれの一端に接続され、前記トランジスタを導通させる導通信号を前記任意のゲートバスラインに対して逐次的に供給するゲートドライバと、を備えた表示パネルを駆動する駆動方法であって、前記ゲートドライバが前記任意のゲートバスラインに対して前記導通信号を供給してから次の前記導通信号を供給するまでの1走査期間において、前記任意の対向電極バスラインに対し、前記導通信号に同期して、第1の電圧レベルおよび前記第1の電圧レベルと異なる第2の電圧レベルからなる矩形状の電圧信号を供給する電圧信号供給工程を含んでいる、ことを特徴としている。
上記の方法によれば、本発明に係る上記表示パネルと同様の効果を奏する。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
また、上述した各実施形態における表示パネルを備えている液晶表示装置も本発明に含まれる。