JP5511208B2 - 耐食性の良好な省合金二相ステンレス鋼材とその製造方法 - Google Patents

耐食性の良好な省合金二相ステンレス鋼材とその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、大気環境、水環境、および塩化物環境で使用されるオーステナイト相とフェライト相の二相を有する二相ステンレス鋼のうち、Ni,Mo等の高価な合金の含有量を抑えた省合金二相ステンレス鋼材に係わる。詳しくは溶体化熱処理を施した二相ステンレス圧延鋼材であり、たとえばダム、水門、真空設備用材料、海水淡水化用材料、石油精製、化学工業などのプラントにおける配管や熱交換器等として従来オーステナイト系ステンレス鋼が使われていた分野の一部に代替して本発明鋼材を用いることができる。
二相ステンレス鋼は、鋼の組織にオーステナイト相とフェライト相の両相を有し、高強度高耐食性の材料として以前から石油化学装置材料、ポンプ材料、ケミカルタンク用材料等に使用されている。更に、二相ステンレス鋼は、一般に低Niの成分系であることから、直近の金属原料高騰の状況に伴い、ステンレス鋼の主流であるオーステナイト系ステンレス鋼より合金コストが低く、かつ変動が少ない材料として注目を浴びている。
二相ステンレス鋼の直近のトピックとして省合金タイプの開発とその使用量増加がある。省合金タイプとは、従来の二相ステンレス鋼より高価な合金の含有量を抑え、低い合金コストであることのメリットを更に増大させた鋼種で、特許文献1〜3等に開示されている。これらはASTM-A240で規格化されており、それぞれS32001、S32101、S32304に対応する。従来の二相ステンレス鋼のメイン鋼種はJIS SUS329J3LやSUS329J4Lであるが、これらはオーステナイト系の高耐食鋼SUS316Lよりも更に高耐食であり、高価なNiやMoをそれぞれ約6〜7%,約3〜4%添加している。これに対し省合金二相ステンレス鋼は、耐食性をSUS316Lもしくは汎用鋼のSUS304Lに近いレベルとした代わりに、NiやMoをNやMnで代用し、NiやMoをS32304では約1〜4%,S32101では約0〜1%と大幅に低減している。
特にNは、オーステナイト相を安定にしかつオーステナイト相に固溶して強度、耐食性を高める有効な元素であり、特に二相ステンレス鋼の場合、Cr、Moはフェライト相に濃化するためオーステナイト相の耐食性を確保するためにはNの添加は重要である。更に、溶接される鋼材の場合、二相ステンレス鋼では溶接熱影響部において加熱によりフェライト相割合が増加するが、冷却時に冷却速度が大きいため拡散が追いつかず、オーステナイトに変態しきらずに高フェライト量のままとなり、耐食性を大きく低下させることがあるが、拡散速度の大きいNを添加することにより、このような場合でもオーステナイト相を確保出来る効果があることから、積極的に添加される。
US/4828630号公報 特開昭61−56267号公報 WO2002/27056号公報
これらの省合金二相ステンレス鋼においては、本来、SUS304やSUS316Lと比べ遜色ない耐食性を有するように設計されているにもかかわらず、耐食性が本来対応するオーステナイト系鋼種、例えば、S32101はSUS304、S32304はSUS316Lより低くなる現象が、特にNiをNで代替して高Nとなった省合金二相ステンレス鋼でしばしば発生した。
本発明は、省合金タイプの二相ステンレス鋼について、成分設計を変えず合金コストを極力抑えた上で、上述のような耐食性の低下を生じない省合金二相ステンレス鋼を提供することを目的とする。
本発明者らは、21Cr−1.5Ni−5Mn−0.21%N系を含むNi節減型二相ステンレス鋼と種々の実験室溶製鋼の鋼片を用いて熱間圧延・溶体化熱処理実験を行い、耐食性評価と組織観察を進めた結果、金属組織観察により耐食性良好な鋼材を判別できること、また、熱間圧延後の溶体化熱処理の条件を特定することで、耐食性向上成分を付加せずに、省合金二相ステンレス鋼材の耐食性が改善されることを見出した。
まず、供試材の耐食性を評価し、かつその鋼材の組織を種々の方法で観察した結果、当該鋼材において耐食性低下をもたらすのはフェライト相粒界への窒化物の析出による鋭敏化であることを見出した。次に、窒化物の析出を抑制する手法について熱処理条件を種々変更し、鋭意検討した結果、二相ステンレス鋼に散在する粗大なフェライト相の中に微細なオーステナイトを晶出させることにより、フェライト相粒界への窒化物の析出を抑制できることが判明した。更に、当該微細オーステナイトを晶出することができる条件を検討した結果、溶体化熱処理の温度を比較的低温で短時間の、熱延時の鋳片もしくは鋼片の再加熱温度との関係で示される一定範囲とすることで実現できることを見出した。以下に詳細に説明する。
窒素含有量を高くした省合金二相ステンレス鋼において、鋭敏化をもたらす機構は下記の通りである。溶体化熱処理によりフェライト相に窒素が固溶するが、元来フェライト相の窒素固溶限は比較的小さく、冷却時に固溶限を超えた分の窒素が窒化物として粒界に析出することにより鋭敏化を生じる。その析出速度は過飽和窒素量に対応するため、窒化物析出温度域の800℃以下になる際のフェライト相中に固溶している窒素量を低減しておくことにより、窒化物の析出を抑制できる。フェライト相の窒素固溶量を低減するには、フェライト相が窒化物析出温度域より高温となっている間に、フェライト相中の窒素をオーステナイト相中に移動させれば良い。この際に問題となるのが、フェライト相が粗大な結晶粒である場合に窒素が隣接するオーステナイト相へ到達し得ない場合があることである。フェライト相中の窒素の拡散速度はオーステナイト相よりも圧倒的に速いものの、二相鋼の場合、オーステナイト相におけるクロム炭化物の析出による鋭敏化を防止するために熱処理後、水冷を行うことから、このような急冷時に固溶Nを低減しうる十分な時間を確保できないことがある。
これを防止する方法について検討したところ、当該鋼に観察される粗大なフェライト相中に微細なオーステナイト結晶粒を晶出させれば、窒素拡散に費やせる時間が短くても、当該微細オーステナイト結晶粒が近傍にあることにより吸収でき、フェライト中の窒素量を低下させることが出来ることが判った。具体的には、鋼材表面と平行な面を検鏡面とし少なくとも0.5mm2以上の観察視野で顕微鏡組織を観察した場合、結晶粒の長径が1μm以上20μm以下のオーステナイト相結晶粒が観察視野0.1mm2あたり50個以上存在していればよい。
更に、当該組織を実現する方法として下記の通り明確化した。まず、オーステナイト相を低温で確実に晶出させるために、二相鋼の中でもオーステナイトが比較的安定である成分系とする必要がある。そのため、オーステナイト量を推定する式として広く使用されているNi−bal.を規定した。
このNi−bal.を規定した成分系を前提として、溶体化熱処理条件に関しては以下の方法を見出した。一般に二相鋼の場合、熱処理温度を低温化するほど平衡フェライト量が低下し、オーステナイトの量が増加する。従って、熱処理温度における平衡フェライト量が熱延後で熱処理前のフェライト量より少なくなる低温で熱処理を行うと、オーステナイト相が生じることになる。
具体的には、溶体化熱処理温度を930℃以上で、かつ熱延時における鋳片もしくは鋼片の再加熱温度より150℃低い温度以下とすればよいことが判明した。この場合、熱延による転位と冷却時に析出した析出物がフェライト粒内に散在しているため、これを核として微細なオーステナイト相が生成する。但し、熱処理を長時間行うと、微細オーステナイト粒が結合し粗大となり、その結果として、フェライト相からオーステナイト相への窒素移動距離が長くなるため、熱処理条件に上限を設ける必要がある。具体的には、熱処理時間T(hr)が下記の<2>式を満足するように設定すれば良いことが判明した。
LMP=(t+273)×(20+log10T)≦25200・・・<2>
但し、tは熱処理温度(℃)、Tは熱処理時間(hr)である。
以上の結果、Ni節減型二相ステンレス鋼材の化学組成と組織および製造方法について明示した本発明に至った。
すなわち、本発明の要旨とするところは以下の通りである。
(1)質量%で、C:0.06%以下,Si:0.1〜1.5%,Mn:0.1〜6.0%,P:0.05%以下,S:0.005%以下,Ni:0.78〜4.0%,Cr:19.0〜23.0%,Mo:1.0%以下,Cu:3.0%以下,N:0.15〜0.25%、Al:0.003〜0.050%、O:0.007%以下を含有し、更に、Ti:0.003〜0.05%、Nb:0.02〜0.15%、V:0.05〜0.5%のうちの1種または2種以上を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物である組成を有し、<1>式で表されるNi−bal.が−8以上−4以下であり、オーステナイト相面積率が40〜70%であり、鋼材表面と平行な面を検鏡面とし、少なくとも0.5mm2以上の観察視野で顕微鏡組織を観察した場合、結晶粒の長径が1μm以上20μm以下のオーステナイト相結晶粒が観察視野0.1mm2あたり50個以上存在していることを特徴とする、耐食性の良好な省合金二相ステンレス鋼材
Ni−bal.=(Ni+0.5Mn+0.5Cu+30C+30N)
−1.1(Cr+1.5Si+Mo+W)+8.2・・・・・・<1>
上記の式において各元素名は何れもその含有量(%)を表す。
)更に、質量%でW:0.03〜1.0%、Co:0.02〜1.0%のうちの1種または2種以上を含有することを特徴とする(1)に記載の耐食性の良好な省合金二相ステンレス鋼材。
)更に、質量%で、B:0.0005〜0.0040%、Ca:0.0005〜0.0050%、Mg:0.0001〜0.0030%、REM:0.005〜0.050%のうちの1種または2種以上を含有することを特徴とする(1)または(2)のいずれか1項に記載の耐食性の良好な省合金二相ステンレス鋼材。
)(1)〜()のいずれか1項に記載の組成を有する二相ステンレス鋼の鋳片もしくは鋼片を再加熱後熱延し、その後溶体化熱処理する工程において、溶体化熱処理温t(℃)を、930℃以上かつ鋳片もしくは鋼片の再加熱温度より150℃低い温度以下とし、溶体化熱処理時間T(hr)を下記式<2>で示す範囲とすることを特徴とする(1)〜()のいずれか1項に記載の耐食性の良好な省合金二相ステンレス鋼材の製造方法。
LMP=(t+273)×(20+log10T)≦25200・・・<2>
但し、tは熱処理温度(℃)、Tは熱処理時間(hr)である。
本発明により、Ni節減型二相ステンレス鋼におけるフェライト粒界の鋭敏化に起因する耐食性の劣化を回避することができた。これにより、大気環境、水環境、および塩化物環境で使用される耐食性を有すると共に衝撃靭性に優れた安価なNi節減型二相ステンレス熱間圧延鋼材を提供することが可能となり、ダム、水門、真空設備用材料、海水淡水化用材料、石油精製、化学工業などのプラントにおける配管や熱交換器等として従来オーステナイト系ステンレス鋼が使われていた分野の一部に代替して本発明鋼材を用いることができるなど産業上寄与するところは極めて大である。
本発明の二相ステンレス鋼材の組織写真の例であり、微細オーステナイト粒を白い矢印で示した。 本発明における溶体化熱処理の温度及び時間の適正範囲を示す図である。
以下に、先ず、本発明の(1)に記載の鋼組成の限定理由について説明する。
Cは、ステンレス鋼の耐食性を確保するために、0.06%以下の含有量に制限する。0.06%を越えて含有させるとCr炭化物が生成して、耐食性,靱性が劣化する。
Siは、脱酸のため0.1%以上添加する。しかしながら、1.5%を超えて添加すると靱性が劣化する。そのため、上限を1.5%に限定する。好ましい範囲は、0.2〜1.0%である。
Mnは、脱酸のため0.1%以上添加する。さらに1%以上の添加によりオーステナイト相を増加させ靭性を改善するとともに、Nの固溶度を上げ窒化物を析出し難くし、耐食性を向上させる効果を有する。しかしながら、6.0%を超えて添加すると上記効果が飽和するとともに不動態被膜を弱体化させ耐食性が劣化する。そのため、上限を6%に限定する。好ましい含有量は2.0〜6.0%であり、耐食性の点から最も好ましい範囲は2.0超〜4.0%未満である。
Pは、熱間加工性および靱性を劣化させるため、0.05%以下に限定する。好ましくは、0.03%以下である。
Sは、熱間加工性、靱性および耐食性をも劣化させるため、0.005%以下に限定する。好ましくは、0.0020%以下である。
Niは、二相ステンレス鋼中のオーステナイト相を増加させること、および加工誘起マルテンサイトの生成を抑制し靱性を向上させること、更に各種酸に対する耐食性を改善するのに有効な元素であり、0.25%以上は必須であるが、実施例のNi含有量(表1の鋼No.11)に基づいて、下限を0.78%とした。一方、Niは、高価な合金であるため本発明では可能な限り抑制し4.0%以下とする。好ましい範囲は、1.0〜3.0%未満である。
Crは、基本的な耐食性を確保するため19.0%以上含有させる。一方23.0%を超えて含有させるとフェライト相分率が増加し靭性および溶接部の耐食性を阻害する。このためCrの含有量を19%以上23%以下とした。好ましい含有量は19.0〜22.0%である。
Moは、ステンレス鋼の耐食性を付加的に高める非常に有効な元素である。本発明鋼ではコストの点より1.0%以下の含有量を上限とするが、非常に高価な元素であり、さらには0.5%以下とすることが望ましい。
Cuは、ステンレス鋼の酸に対する耐食性を付加的に高める元素であり、かつオーステナイト相を安定にし靭性を改善する効果を有する。3.0%を越えて含有させると固溶度を超えてεCuが析出し脆化を発生するので上限を3.0%とした。好ましい含有量は0.5〜2.0%である。
Nは、前述のように、オーステナイト相を安定にしかつオーステナイト相に固溶して強度、耐食性を高め、特に溶接される鋼材の場合、溶接熱影響部の耐食性を高める有効な元素であり、積極的に添加される。
一方、Nの固溶限度を高めるCr,Moの少ない省合金二相ステンレス鋼の場合、高Nとすると前述のような粒界への窒化物析出による特性低下の問題が生じ、本発明に示される製造条件の最適化を必要とするようになる。その問題を生じるN量は、本発明鋼においては0.15%を超えた場合であり、これを本発明のN量の下限とした。一方、0.25%を越えて含有させると熱処理条件に関係なくCr窒化物を析出して靭性および耐食性を阻害するようになるため含有量の上限を0.25%とした。
Alは、鋼の脱酸のための重要な元素であり、鋼中の酸素を低減するためにSiとあわせて含有させる。Si含有量が0.3%を越える場合は添加しなくて良い場合もあるが、酸素量の低減は靭性確保のために必須であり、このために0.003%以上の含有が必要である。一方でAlはNとの親和力が比較的大きな元素であり、過剰に添加するとAlNを生じてステンレス鋼の靭性を阻害する。その程度はN含有量にも依存するが、Alが0.050%を越えると靭性低下が著しくなるためその含有量の上限を0.050%と定めた。好ましくは0.030%以下である。
O(酸素)は、非金属介在物の代表である酸化物を構成する重要な元素であり、過剰な含有は靭性を阻害する。また粗大なクラスター状酸化物が生成すると表面疵の原因となる。このためその含有量の上限を0.007%と定めた。好ましくは0.005%以下である。
次に、本発明の二相鋼において良好な特性を得るためにはオーステナイト相面積率を40〜70%の範囲にすることが必要である。40%未満では靱性不良が、70%超では熱間加工性、応力腐食割れの問題が出てくる。また、何れの場合も耐食性が不良となる。特に本発明鋼ではオーステナイト相を可能な限り多めにした方がよい。当該オーステナイト量を確保するには、本発明の規定範囲内でオーステナイト相増加元素とフェライト相増加元素の含有割合を調整することによって行う事が出来る。具体的には、下記<1>式で示すNi―bal.式を−8〜−4の範囲とする。好ましくは−7.1〜−4である。
Ni−bal.=(Ni+0.5Cu+0.5Mn+30C+30N)
−1.1(Cr+1.5Si+Mo+W)+8.2・・・・・<1>
オーステナイト結晶粒の分布は本発明の圧延鋼材の耐食性を判定するための重要因子である。本発明者らは、21Cr−1.5Ni−5Mn−0.21%N系を含むNi節減型二相ステンレス鋼と種々の実験室溶製鋼の鋼片を用いて熱間圧延・溶体化熱処理実験をおこない、金属組織観察と耐食性を評価し、鋼材表面と平行な面を検鏡面とし少なくとも0.1mm2以上の観察視野で顕微鏡組織を観察した場合、結晶粒の長径が1μm以上20μm以下の微細なオーステナイト相結晶粒が観察視野0.1mm2あたり50個以上存在していれば、耐食性が良好であることを見出した。
その設定根拠は下記の通りである。検鏡面を鋼材表面と平行な面とするのは、加工方向と直角の断面とした場合より、下記の点で優れているためである。二相鋼は圧延を行うと組織が厚み方向に圧縮され、非常に薄いα相とγ相が交互に並んだ形となっている。それに対し鋼材表面と平行な面は組織の圧縮がなされておらず、比較的粗大な組織が観察され、以下の測定をしやすい。更に当該面は、実際に腐食環境に晒される面であるため直接的な評価になることもあり、当該面を選定した。
検鏡面をバフ研磨し、例えば10%しゅう酸溶液中における電解エッチング等により、オーステナイト粒界を表出するエッチングを行った後、顕微鏡観察を行う。観察視野は少なくとも0.5mm2以上とする。これは、二相ステンレス鋼の鋼材表面は、場所によっては数十μmレベルの粗大なフェライト相、オーステナイト相が見られ、微細オーステナイト結晶粒は粗大フェライト中の方に観察されるため、明確にカウントするためにはある程度広い面積を観察する必要があるためである。
ここでカウント対象とする微細なオーステナイト相結晶粒としては、その長径が1μm以上20μm以下のものに限定する。上限値は評価実験を行い、耐食性向上効果のあった材料に見られた微細オーステナイト結晶粒の径を測定することで導き出した。下限値は光学顕微鏡でオーステナイト相と明確に観察しうる限度として規定した。
図1に組織写真の例を示す。白い矢印で示したものが微細オーステナイト粒である。この微細なオーステナイト相結晶粒の数として、実施例に示すように観察視野0.1mm2あたり50個以上存在していれば、耐食性が良好であることを見出した。具体的な評価手順としては、例えばJIS規定と同様の500倍で、12視野の組織写真を撮影した場合、Lサイズ89mm×127mmの写真12視野分で0.5425mm2となるからその中で50×(0.5425÷0.1)=272個以上微細オーステナイト粒があることを確認すればよい。
次に、本発明の(2)に記載の省合金二相ステンレス鋼材の鋼組成の限定理由について説明する。
Tiは、極微量で窒化物を形成しCr窒化物の析出を抑制する効果があり、必要に応じて添加される。上記効果を発揮するには0.003%以上の添加が必要である。
一方0.05%を越えて二相ステンレス鋼に含有させると粗大なTiNが生成して鋼の靭性を阻害するようになる。このためその含有量を0.003〜0.05%と定めた。Tiの好適な含有率は0.003〜0.020%である。
Nbは、同様にCr窒化物の析出を抑制し耐食性を高める作用も有する。また、Nbが形成する窒化物、炭化物は熱間加工および熱処理の過程で生成し、結晶粒成長を抑制し、鋼材を強化する作用を有する。このために0.02%以上含有させる。一方過剰な添加は熱間圧延前の加熱時に未固溶析出物として析出するようになって靭性を阻害するようになるためその含有量の上限を0.15%と定めた。添加する場合の好ましい含有率範囲は、0.03%〜0.10%である。
Vも同様に耐食性を高める目的のために0.05%以上含有させるが、0.5%を超えて含有させると粗大なV系炭窒化物が生成し、靱性が劣化する。そのため、上限を0.5%に限定する。添加する場合の好ましい含有量は0.06〜0.30%の範囲である。
次に、本発明の(3)に記載の省合金二相ステンレス鋼材の鋼組成の限定理由について説明する。
Wは、Moと同様にステンレス鋼の耐食性を付加的に向上させる元素であり、Vに比べて固溶度が大きい。本発明鋼において耐食性を高める目的のためには0.03〜1.0%を含有させる。
Coは、鋼の靭性と耐食性を高めるために有効な元素であり、選択的に添加される。その含有量が0.02%未満であると効果が少なく、1.0%を越えて含有させると高価な元素であるためにコストに見合った効果が発揮されないようになる。そのため添加する場合の含有量を0.02〜1.0%と定めた。
更に、本発明の(4)に記載の省合金二相ステンレス鋼材の鋼組成の限定理由について説明する。
B,Ca,Mg,REMは、いずれも鋼の熱間加工性を改善する元素であり、その目的で1種または2種以上添加される。B,Ca,Mg,REMいずれも過剰な添加は逆に熱間加工性および靭性を低下するためその含有量の上下限を次のように定めた。Bについては0.0005〜0.0040%、Caについては0.0005〜0.0050%、Mgについては0.0001〜0.0030%、REMについては0.005〜0.050%である。ここでREMはLaやCe等のランタノイド系希土類元素の含有量の総和とする。
更に、本発明の(5)に記載の省合金二相ステンレス鋼材の製造方法の限定理由について説明する。
本発明の鋼材の製造方法としては、上記(1)〜(4)のいずれか1項に記載の組成を有する二相ステンレス鋼の鋳片もしくは鋼片を再加熱後熱延し、その後溶体化熱処理を施すものである。
溶体化熱処理は熱間圧延中に析出したCrの析出物を固溶し、加工結晶粒を再結晶させ、更に本発明に必要な微細オーステナイトを晶出させるために実施する。このためには、930℃以上の温度が必要である。また、微細オーステナイト相を晶出させるには、熱処理温度を、平衡フェライト量が熱延材のフェライト量より低くなるように制御する。熱延まま材のフェライト量はおおよそ、熱延時の鋳片,鋼片の再加熱時の平衡フェライト量に左右されると考えられ、実験の結果、再加熱温度より150℃低い温度以下で熱処理すれば微細オーステナイト粒を晶出しうることが判った。析出物の固溶と再結晶は熱処理温度が高いほど進行するが、過度に高くなると、本発明の狙いの微細オーステナイト粒が粗大化してしまう。その条件を規定するためには、<2>式で示すLMPが25200以下となるような条件で温度、時間を規定すればよい。LMPの式はラーソン・ミラーパラメーターとして知られており、例えば特開平7−316744号公報にあるように温度と時間で表される拡散の指標である。この値が大きくなるほど拡散が進行し、従って粒成長が進行し微細オーステナイト粒の粒径が大きくなる。従って、この値に上限を設けることで微細オーステナイト粒の粗大化を抑止する。実験の結果、当該値が25200以下の場合、微細オーステナイト粒を20μm以下に抑えうることが判明した。具体的な熱処理条件は図2のようになる。なお、図2は、以下に述べる実施例の表2の鋼No.1と2の実験結果をプロットしたものである。
以下に実施例について説明する。表1に供試鋼の化学組成を示す。空欄は無添加ゆえ分析していないことを示す。なお表1に記載されている成分以外はFeおよび不可避的不純物元素である。また表中のREMはランタノイド系希土類元素を意味し、含有量はそれら元素の合計を示している。これらの鋼は実験室の50kg真空誘導炉によりMgOるつぼ中で溶製され、厚さが約100mmの扁平鋼塊に鋳造した。鋼塊の本体部分より熱間圧延用素材を加工した。この素材を表2の「再加熱温度」で示す温度で1〜2h加熱後、仕上温度約950℃の条件にて圧延し、12mm厚×約700mm長の熱間圧延鋼板を得た。なお、圧延直後の鋼材温度が800℃以上の状態より200℃以下までスプレー冷却を実施した。溶体化熱処理については、表2の「熱処理温度」および「熱処理時間」に示す条件で均熱後、水冷した。
次に、以下の通り特性評価を行った。熱間加工性の評価は圧延材約700mmのうち最も長い耳割れの長さを耳割れ長さとし、この大小を比較した。オーステナイト面積率については、圧延方向と平行な断面を埋込み鏡面研磨し、KOH水溶液中で電解エッチングを行った後、光学顕微鏡観察により画像解析を行うことによってフェライト面積率を測定し、残りの部分をオーステナイト面積率とした。更に耐食性を評価すべく、表層から各サンプルより8枚ずつ採取した試験片の表面を#600研磨し、ASTM G48 のE法に規定されたCPT(臨界孔食発生温度)測定を行った。
更に、表層から採取した試験片の表面を、凹凸を除去した後樹脂に埋め込み鏡面研磨したものに、10%シュウ酸溶液中で電解エッチングを行い組織を表出させた。当該材を500倍で光顕観察し、Lサイズ12枚の写真を撮影し、画像解析装置にて長径が1μm以上20μm以下のオーステナイト粒の個数をカウントした。
評価結果を表2に示す。本発明の鋼組成と溶体化熱処理条件を満足する鋼No.1〜13の発明例は、いずれも良好な耐食性と靭性を示した。なお、靭性については、母材の−20℃でのVノッチシャルピー値が170J/cm2以上を良好と判定した。
鋼No.1,2,Aについては、溶体化熱処理条件を種々変更して評価した。それによってオーステナイト粒の個数が異なっていた。オーステナイト粒の個数が50個/0.1mm2を超えるとCPTが10℃を超え、鋼の耐食性を良好に維持できることが判った。また、図1に示すような範囲で熱処理を行うことで、微細オーステナイト粒の個数を50個/0.1mm2以上に出来た。900℃熱処理では耐食性は良好だが、再結晶が不良であった。発明例の他の鋼はいずれも1180℃再加熱−1000℃×20分熱処理で微細オーステナイト粒の個数を確保しCPTを良好に出来た。なお、鋼組成が本発明に該当しない、Nの低い鋼No.Aでは、高温熱処理でも耐食性を維持した。
熱間加工性については、P,S,Cuが過剰な場合に低下し、耳割れが25mm以上となった(鋼No.F,G,J)。また、B,Ca,Mg,REMの添加(表2の鋼No.2,5,6,7,9)によって向上し耳割れが非常に少なくなった。
靭性については、Si,Alの高い鋼NoD,L、および逆に少なすぎて脱酸不良でOが高い鋼No.C,Kは介在物により低靭性であった。鋼No.IはCrが高すぎるため、また鋼No.NはNi−bal.が低すぎるためフェライト安定性が高く、微細オーステナイト粒を少量しか得られなかった。
耐食性については、C,Mn,Sが過剰の鋼No.B,E,GおよびCrの少なすぎる鋼No.Hは不良であった。高Nの鋼No.Mは1180℃再加熱−1000℃×20分熱処理でも窒化物析出により耐食性が低下した。
以上の実施例からわかるように本発明により耐食性が良好な省合金型二相ステンレス鋼が得られることが明確となった。
本発明により、ダム、水門、真空設備用材料、海水淡水化用材料、石油精製、化学工業などのプラントにおける配管や熱交換器等として従来オーステナイト系ステンレス鋼が使われていた分野の一部に代替して安価なNi節減型二相ステンレス鋼材を用いることができるなど産業上寄与するところは極めて大である。

Claims (4)

  1. 質量%で、C:0.06%以下、Si:0.1〜1.5%、Mn:0.1〜6.0%、P:0.05%以下、S:0.005%以下、Ni:0.78〜4.0%、Cr:19.0〜23.0%、Mo:1.0%以下、Cu:3.0%以下、N:0.15〜0.25%、Al:0.003〜0.050%、O:0.007%以下を含有し、更に、Ti:0.003〜0.05%、Nb:0.02〜0.15%、V:0.05〜0.5%のうちの1種または2種以上を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物である組成を有し、<1>式で表されるNi−bal.が−8以上−4以下であり、オーステナイト相面積率が40〜70%であり、鋼材表面と平行な面を検鏡面とし、少なくとも0.5mm2以上の観察視野で顕微鏡組織を観察した場合、結晶粒の長径が1μm以上20μm以下のオーステナイト相結晶粒が観察視野0.1mm2あたり50個以上存在していることを特徴とする、耐食性の良好な省合金二相ステンレス鋼材。
    Ni−bal.=(Ni+0.5Mn+0.5Cu+30C+30N)
    −1.1(Cr+1.5Si+Mo+W)+8.2・・・・・・<1>
    上記の式において各元素名は何れもその含有量(%)を表す。
  2. 更に,質量%で、W:0.03〜1.0%、Co:0.02〜1.0%のうちの1種または2種以上を含有することを特徴とする請求項1に記載の耐食性の良好な省合金二相ステンレス鋼材。
  3. 更に,質量%で、B:0.0005〜0.0040%、Ca:0.0005〜0.0050%、Mg:0.0001〜0.0030%、REM:0.005〜0.050%のうちの1種または2種以上を含有することを特徴とする請求項1または2に記載の耐食性の良好な省合金二相ステンレス鋼材。
  4. 請求項1〜のいずれか1項に記載の組成を有する二相ステンレス鋼の鋳片もしくは鋼片を再加熱後熱延し、その後溶体化熱処理する工程において、溶体化熱処理温度t(℃)を、930℃以上かつ鋳片もしくは鋼片の再加熱温度より150℃低い温度以下とし、溶体化熱処理時間T(hr)を下記式<2>で示す範囲とすることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の耐食性の良好な省合金二相ステンレス鋼材の製造方法。
    LMP=(t+273)×(20+log10T)≦25200・・・<2>
    但し、tは熱処理温度(℃)、Tは熱処理時間(hr)である。
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