JP5511096B2 - 流体吐出モジュールを取り付ける方法及び装置 - Google Patents

流体吐出モジュールを取り付ける方法及び装置 Download PDF

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Description

本発明は、流体吐出モジュールのプリント枠への取付に関する。インクジェットプリンタは、通常、インク供給部からノズルを備えたインクノズルアセンブリまでのインク流路を有し、ノズルからはインク液滴が吐出される。インク液滴の吐出は、圧電変位素子、サーマルバブルジェット発生素子、又は静電変位素子等のアクチュエータによりインク流路内のインクを加圧することによって制御されることができる。通常のプリントヘッドモジュールは、インク流路及び関連するアクチュエータの対応するアレイを備えたノズルの列又はアレイを有し、各ノズルからの液滴の吐出は、独立して制御されることができる。いわゆる「ドロップ・オン・デマンド式」のプリントヘッドモジュールでは、各アクチュエータは、液滴を媒体上の特定の位置に選択的に吐出するように駆動される。プリント動作中、プリントヘッドモジュールと媒体とは、互いに対して移動することができる。
一例では、プリントヘッドモジュールは、半導体プリントヘッド本体と圧電アクチュエータとを有することができる。プリントヘッド本体はシリコン製であってもよく、ポンプ室を画成するようにエッチングされている。ノズルは、プリントヘッド本体に取り付けられている別個の基板によって画成されることができる。圧電アクチュエータは、圧電材料の層を有しており、それは、印加電圧に応じて形状が変化、即ち撓曲する。圧電層の撓曲により、インク流路に沿って位置するポンプ室内のインクが加圧される。
プリント精度は、複数の要因によって影響を受け得る。精密なプリントには、媒体に対するノズルの精密な位置決めが必要となり得る。複数のプリントヘッドを使用して同時にプリントする場合には、プリントヘッドに含まれるノズルの互いに対する精密な整列もまた、精密なプリントにとって重要となり得る。整列及び取付を行う間、及びその後に、プリントヘッドの整列状態を維持することが重要となり得る。
本発明は、流体吐出モジュールの枠への取付に関する。一態様において、本明細書に開示されているシステム及び方法は、取付面を有する取付部品を備えた流体吐出モジュールを取り付けるように構成された枠を特徴とする。一つ又は複数のコネクタが、プリント枠に着脱自在に取り付けるように構成され、枠と流体吐出モジュールの取付面との間に位置決めされる。対応する流体吐出モジュールの取付面に隣接して位置決めされたコネクタの合わせ面の一部が、取付面と直接接触する。流体吐出モジュールの取付面又はコネクタの合わせ面の少なくとも一方に一つ又は複数の凹部が形成され、一つ又は複数の凹部は実質的に均一な厚さを有し、接着剤で充填されている。接着剤は、一つ又は複数の凹部内に形成された実質的に均一な層であり、流体吐出モジュールを枠に対して整列させた後に硬化される。
別の態様では、本明細書に開示されているシステム及び方法は、コネクタの第1面を枠に取り付け、流体吐出モジュールの取付面をコネクタの反対側の第2面に隣接して位置決めすることを特徴とする。取付面又はコネクタの反対側の第2面の少なくとも一方が、接着剤で充填された一つ又は複数の凹部を有している。流体吐出モジュールを枠に対して整列させ、流体吐出モジュールの整列後、取付面とコネクタの第2面との間に位置決めされた接着剤を硬化させると、それにより流体吐出モジュールがコネクタに固定される。流体吐出モジュールの取付面の一部とコネクタの第2面の一部とは直接接触し、接着剤は、硬化中の接着剤の実質的に全ての収縮が取付面と垂直に起こるように位置決めされる。
別の態様では、本明細書に開示されているシステム及び方法は、一つ又は複数のMEMSデバイスアセンブリを取り付けるように構成された枠を特徴とする。一つ又は複数のMEMSデバイスアセンブリの各々は、取付面を有する取付部品を有している。一つ又は複数のコネクタが、枠に着脱自在に取り付けるように構成され、枠と一つ又は複数のMEMSデバイスアセンブリの取付面との間に位置決めされる。コネクタの合わせ面の一部が、対応するMEMSデバイスアセンブリの取付面に隣接して位置決めされ、取付面と直接接触する。一つ若しくは複数のMEMSデバイスアセンブリの取付面又は一つ若しくは複数のコネクタの合わせ面の少なくとも一方に、一つ又は複数の凹部が形成される。一つ又は複数の凹部は実質的に均一な厚さを有し、接着剤で充填されている。接着剤は、一つ又は複数の凹部内に形成された実質的に均一な層を含み、MEMSデバイスアセンブリに対応する接着剤は、MEMSデバイスアセンブリを枠に対して整列させた後に硬化される。
別の態様では、本明細書に開示されているシステム及び方法は、一つ又は複数の流体吐出モジュールを取り付けるように構成された枠と、一つ又は複数の流体吐出モジュールと、を特徴とする。各流体吐出モジュールは、第1取付面と第2取付面とを有する取付部品を有している。一つ又は複数のコネクタが、枠に着脱自在に取り付けるように構成される。各流体吐出モジュールについて、第1コネクタが枠と第1取付面との間に位置決めされ、第2コネクタが枠と第2取付面との間に位置決めされる。一つ若しくは複数の流体吐出モジュールの第1取付面及び第2取付面又は一つ若しくは複数のコネクタの合わせ面の少なくとも一方に、一つ又は複数の凹部が形成される。一つ又は複数の凹部は実質的に均一な厚さを有し、接着剤で充填されている。接着剤は、一つ又は複数の凹部内に形成された実質的に均一な層を含む。各流体吐出モジュールについて、第1取付面と第1コネクタとの間の接合面にある接着剤は、流体吐出モジュールを枠に対して第1方向に整列させた後に硬化され、第2取付面と第2コネクタとの間の接合面にある接着剤は、流体吐出モジュールを枠に対して第2方向及び第3方向に整列させた後に硬化される。
本発明の実施態様は、以下の特徴のうちの一つ又は複数を有することができる。ねじが、コネクタを枠に着脱自在に取り付けることができる。コネクタの少なくとも一部は光透過性材料を含み、コネクタの光透過性部分を透過する光に露光することにより、接着剤を硬化させることができる。一つ又は複数の流体吐出モジュールは、一つ又は複数の流体吐出モジュールを枠に対して整列させるための基準を有することができる。接着剤は、硬化中の接着剤の実質的に全ての収縮が取付面と垂直に起こるように位置決めされることができる。取付部品は、取付部品とコネクタとの間の接合面に第2接着剤を受け入れるように構成された一つ又は複数の開口部を有することができる。一つ又は複数のMEMSデバイスアセンブリの各々は、アクチュエータ、センサ、又はその双方を有することができる。システムはまた、第1合わせ面と第2合わせ面とを有するブラケットを有してもよく、第1合わせ面は第1コネクタにより枠に取り付けられ、第2合わせ面は第2コネクタにより取付部品に取り付けられる。
以下の更なる特徴のうちの一つ又は複数も有することができる。流体吐出モジュールを枠に対して整列させることは、流体吐出モジュールを、枠に取り付けられた一つ又は複数の流体吐出モジュールに対して整列させることを含むことができる。接着剤を硬化させることは、コネクタの光透過部分を通じて接着剤を紫外光に露光することを含むことができる。流体吐出モジュールを整列させることは、マスクを枠に対して整列させることと、第1カメラ対をマスク上の基準に対して整列させることと、流体吐出モジュールを、第1カメラ対と固定された関係にある第2カメラ対と整列させることとを含むことができる。流体吐出モジュールを整列させることは、キャリブレーションマスクを使用して第1カメラ対と第2カメラ対とを較正することを含むことができる。
本発明の実施態様は、以下の利点のうちの一つ又は複数を実現することができる。コネクタは着脱自在であってもよく、そのため接着剤が硬化した後に流体吐出モジュールをプリント枠から取り外すことができる。取り外しは、コネクタとプリント枠との間の接着ボンドを破壊することなしに行うことができ、他の流体吐出モジュール及びプリント枠に損傷を与える可能性が軽減又は防止される。接着剤はコネクタと取付部品との間に位置決めされてもよく、接着剤のほとんどの収縮又は縮み(それがある場合)は、ノズルフェイスと垂直な方向に起こり得る。この方向への収縮は、流体吐出モジュールの整列に対して他の方向への収縮ほど大きい影響を有しないため、整列の向上を得ることができる。透明なコネクタを使用することにより、紫外光によって硬化される接着剤を使用することが可能となる。かかる接着剤は、以下の利点のうちのいずれも提供しないか、一部又は全てを提供することができる。部品の熱膨張によって流体吐出モジュールの整列のずれが引き起こされ得るが、紫外光は、接合される構成要素に対してほとんど又は全く熱を与えず、したがって硬化中に熱膨張はほとんど又は全く起こらない。かかる接着剤はまた、他の接着剤より作用時間が長い場合もあり、それにより流体吐出モジュールが適切に整列している時間をより長くすることが可能となる。かかる接着剤はまた、他のタイプの接着剤より速く硬化し得るため、流体吐出モジュールのより短時間での取付が促進される。二次接着剤を使用する実施態様では、二次接着剤が接着強さの向上をもたらす間に、紫外光によって硬化する接着剤が流体吐出モジュールの正確な整列を維持することができる。
本発明の一つ又は複数の実施形態の詳細を、添付図面及び以下の説明において示す。本発明の他の特徴、目的及び利点は、説明、図面及び特許請求の範囲から明らかとなろう。
プリント枠に取り付けられた例示的な流体吐出モジュールの斜視図である。 プリント枠に取り付けられた複数の流体吐出モジュールの斜視図である。 例示的な流体吐出モジュールをプリント枠に取り付ける例示的な方法を示すフローチャートである。 例示的なアライメント装置の斜視図である。 図3Aに示すアライメント装置の一部の斜視図である。 アライメントマスクの概要図である。 基準の概要図である。 キャリブレーションマスクの概要図である。 アライメントマスク及びノズルフェイスの概要図である。 プリント枠に取り付けられた流体吐出モジュールの例の断面斜視図である。 図4Aの線B−Bに沿った概要断面斜視図である。 図4Bに示す断面の一部の概要断面平面図である。 図3Aに示す装置を使用して流体吐出モジュールの整列及び取付を行う例示的な方法を示すフローチャートである。 プリント枠に取り付けられた例示的な流体吐出モジュールの概要断面図である。
それぞれの図面における同様の参照符号は同様の要素を示す。
流体吐出モジュールを枠(本明細書では「枠」又は「プリント枠」と称する)に取り付ける方法、装置、及びシステムについて説明する。正確な流体吐出、例えばプリントには、流体吐出モジュールの精密な整列が望ましい。プリントのために二つ以上の流体吐出モジュールを組み合わせる場合、プリント精度のため、各流体吐出モジュールを他の流体吐出モジュールに対して精密に整列させなければならない。本明細書に記載されている方法、装置、及びシステムは、有利には、流体吐出モジュールをプリント枠に取り付けるときの流体吐出モジュールの精密な整列を提供し、その一方で、また、例えば流体吐出モジュールの修理又は交換のための、単一の流体吐出モジュールの容易な取り外しも提供する。
コネクタの第1面がプリント枠に接続される。コネクタは、少なくとも一部分は、光の透過を可能にする材料から形成されることができ、例えばコネクタの少なくとも一部は透明又は半透明であってもよい。一例では、コネクタはガラスから形成される。プリント枠は、一つ又は複数の流体吐出モジュールを取り付けるように構成される。流体吐出モジュールの取付面が、コネクタの反対側の第2面に隣接して位置決めされる。次に流体吐出モジュールをプリント枠及び/又はプリント枠に取り付けられた一つ又は複数の流体吐出モジュールに対して整列される。流体吐出モジュールの整列後、取付面とコネクタの第2面との間に位置決めされた接着剤485(図4B参照)が硬化され、それにより流体吐出モジュールをコネクタに固定することができる。それにより流体吐出モジュールがプリント枠に結合される。好ましくは、コネクタはプリント枠に着脱自在に接続され、したがって流体吐出モジュールを取り外さなくてはならない場合、コネクタをプリント枠から分離することができる。
図1Aは、プリント枠140に取り付けられた例示的な流体吐出モジュール100を示す。図1Aでは、いくつかの隠れた機構を破線で示す。実施態様によっては、流体吐出モジュール100は、複数の流体吐出装置、例えばプリントヘッドを備える流体吐出システムに含まれることができる。各流体吐出装置は、流体吐出モジュール、例えば流体吐出モジュール100を有することができる。流体吐出モジュール100は、矩形の板形状のプリントヘッドモジュールを有することができ、これは、半導体加工技術を用いて製造された基板であってもよい。各流体吐出モジュール100はまた、プリントヘッドモジュールを支持するハウジングを、外部プロセッサからデータを受け取りプリントヘッドモジュールに駆動信号を提供するフレックス回路等の他の構成要素と共に、有することができる。プリントヘッドモジュールは基板を有することができ、基板には複数の流体流路が形成されている。プリントヘッドモジュールはまた、流体を流路から選択的に吐出させる複数のアクチュエータも有している。したがって、各流路が、その関連するアクチュエータと共に、個々に制御可能な微小電気機械素子(MEMS)流体吐出装置を提供する。基板は、流路体とノズル層と膜層とを有することができる。流路体、ノズル層、及び膜層は、各々がシリコン、例えば単結晶シリコンであってもよい。流体流路は、流体入口と、上昇部と、膜層に隣接するポンプ室と、ノズル層を通じて形成されたノズルで終端となる下降部と、を有することができる。アクチュエータの作動により膜がポンプ室内に変位し、ノズルから流体が押し出される。
更に図1Aにおいて、図示される例示的な流体吐出モジュール100はプリントヘッドケーシング105を有している。流体吐出モジュール100はまた、取付面120を有する取付部品110も有している。流体吐出モジュール100とプリント枠140との間の取付面120上に、コネクタ130が位置決めされる。コネクタ130は透明か、或いは半透明であってもよい。コネクタ130は、ねじ135を使用してプリント枠140に取り付けられ、ねじ135は図1Aでは破線で示される。或いは、単一のねじ135が使用されてもよく、又は他の固着技法、例えばピン又はリベットが用いられてもよい。上記で考察したように、後にプリント枠140に損傷を与えることなく比較的容易に取り外すことが可能であるように、好ましくはコネクタ130はプリント枠140と着脱自在に取り付けられる。コネクタ130は、プリント枠140の反対側に合わせ面132を有することができる。流体吐出モジュール100の取付部品110は、コネクタ130に(例えばコネクタ130の合わせ面132に)、例えば接着剤485によって接着される。取付部品110は、ねじ135の取り外しを可能にし、それにより流体吐出モジュール100のプリント枠140からの取り外しを可能にするように構成された開口(図4B参照)を有することができる。
流体吐出モジュール100は、流体入口170と、流体出口180と、流体の液滴を吐出するように構成された基板190とを有している。流体は、例えば、化学物質、生物学的物質、又はインクであってもよい。他の実施態様では、流体吐出モジュール100は流体出口180(これは任意にプリント流体の再循環スキームを提供することができる)を含まない。
図1Bは、プリント枠140に取り付けられた複数の流体吐出モジュール100を示す。各流体吐出モジュール100は取付部品110を有している。各取付部品110とプリント枠140との間にコネクタ130が位置決めされ、図示しているプリント枠140は、任意の上部分141を備える。流体入口170が各流体吐出モジュール100に流体を供給し、任意の流体出口180が各流体吐出モジュール100に流体回収路を提供する。以下で更に詳細に考察するとおり、本明細書に記載されている方法、装置、及びシステムにより、流体吐出モジュール100の精密な整列が、プリント枠140に対してのみならず、一つ又は複数の他の流体吐出モジュール100に対しても同様に可能となる。
図2は、流体吐出モジュール100をプリント枠140に取り付ける例示的な方法200を示すフローチャートである。説明のため、方法200は図1Aに示す例示的な流体吐出モジュール100を例示的なプリント枠140に取り付けることに関連して記載するものとするが、しかしながら、方法200を実行することにより、異なる構成の流体吐出モジュール100を、同じ、又は異なる構成のプリント枠140に取り付けることができる、ということは理解されなければならない。
コネクタ130がプリント枠140に取り付けられる(ステップ210)。先述のとおり、好ましくはコネクタ130はプリント枠140に着脱自在に取り付けられ、後にプリント枠140に損傷を与えることなく比較的容易に取り外すことが可能である。一実施態様では、コネクタ130は、プリント枠140内に形成された、ねじ切りされた開口部145(図3B参照)の中に受け入れられる一つ又は複数のねじによってプリント枠140に取り付けられる。
接着剤485、又は硬化させると接着剤となる何らかの材料が、コネクタ130の表面、取付部品110の取付面120、又はその双方に塗布される。取付面120がコネクタ130と向かい合うようにして、流体吐出モジュール100がコネクタ130に隣接して位置決めされる(ステップ220)。次に流体吐出モジュール100が、プリント枠140に対して、又は一つ若しくは複数の隣接する流体吐出モジュール100に対して、又はその双方に対して整列される(ステップ230)。接着剤485は、未硬化のとき、流体吐出モジュール100とコネクタ130との間の互いに対する移動が可能な材料から形成されてもよく、それにより整列プロセスが容易となる。整列が達成されると、次に接着剤485が硬化され、流体吐出モジュール100がコネクタ130に固着される(ステップ240)。接着剤485が硬化すると、流体吐出モジュール100とコネクタ130との互いの大幅な移動は不可能となる。
図3Aは、プリント枠140と流体吐出モジュール100とを支持する例示的なアライメント装置300を示す。アライメント装置300は、上記の整列ステップ230を実現するために使用することのできるデバイスの一例である。しかしながら、他の構成のアライメント装置300を使用することができ、記載される装置は一例に過ぎない、ということは理解されなければならない。説明のため、アライメント装置300は、流体吐出モジュール100をプリント枠140に対して整列させることに関連して記載するが、アライメント装置300を使用して、異なる構成の流体吐出モジュール100を、同じ、又は異なる構成のプリント枠140に対して整列させることができる、ということは理解されなければならない。
この実施態様では、アライメント装置300はベース305を有している。ベース305にカメラ支持レール315が取り付けられ、カメラ支持体325が、そのカメラ支持レール315に取り付けられ、かつそれに沿って移動するように構成される。カメラ支持体325は、カメラアセンブリ350を支持する。プリント枠支持体330もまた、ベース305に取り付けられる。プリント枠支持体330は、プリント枠140と、マスクホルダ335とを支持する。マスクホルダ335は、アライメントマスク340を支持する。以下で更に詳細に考察するように、アライメントマスク340をカメラアセンブリ350と共に使用して、一つ又は複数の流体吐出モジュール100をプリント枠140に対して整列させることができる。マニピュレータアセンブリ355が、マニピュレータベース345とマニピュレータレール347とによってベース305に取り付けられる。マニピュレータアセンブリ355は、流体吐出モジュール100をプリント枠に対して移動させるように構成される。マニピュレータベース345は、マニピュレータレール347に沿って移動するように構成される。
図3Bは、アライメント装置300の一部の拡大図である。流体吐出モジュール100がプリント枠140に位置決めされる。コネクタ130が取付部品110とプリント枠140との間に位置決めされ、コネクタ130がプリント枠140に取り付けられる。マスクホルダ335がアライメントマスク340を支持し、アライメントマスク340は、以下で更に詳細に考察する基準341を有している。マニピュレータアセンブリ355はマニピュレータプレート380を有し、これは、マニピュレータプレート380の移動によって流体吐出モジュール100のプリント枠140に対する移動が生じるように構成されている。
この実施態様では、カメラアセンブリ350は二つの低倍率カメラ360と四つの高倍率カメラ370とを有しているが、より多い、又はより少ないカメラを使用してもよい。以下で更に詳細に考察するように、高倍率カメラは、キャリブレーションマスク344(図3E参照)を使用して較正されることができる。光エミッタ390が、コネクタ130に光を送るように構成される。この実施態様では、光エミッタ390は紫外光を発するように構成される。
図3Cは、アライメントマスク340の実施態様の概要図である。アライメントマスク340は、基準341の一つの行を有している。基準341は、流体吐出モジュール100を整列させるための参照マークとして使用することができる。
図3Dは、基準341の実施態様の概要図である。この実施態様では、基準341は、基準点343の周りに配置された誘目性の特徴(conspicuity feature)342を含む。誘目性の特徴342により、高倍率カメラ370による基準点343の位置特定が容易になる。本開示において基準341との整列というとき、それは基準点343との整列を指すことができる。すなわち、例えば高倍率カメラ370を基準341と整列させることは、高倍率カメラ370を基準点343と整列させることを含み得る。誘目性の特徴342は、低倍率カメラ360、拡大倍率のないカメラ、又は人間の目にとって誘目性の高いサイズであってもよい。
図3Eは、キャリブレーションマスク344の実施態様の概要図である。キャリブレーションマスクは、第1行338と第2行339とに配列された基準341を有している。基準341は、四つの高倍率カメラ370の各々が特定の基準341と整列したとき、四つの高倍率カメラ370が適切に位置決めされるように構成される。高倍率カメラ370は、高倍率カメラ370の視野の中心、又は高倍率カメラ370の視野内にある他の何らかの参照点が基準371と整列したとき、基準371と整列する。例えば、高倍率カメラ370を、図3Eの破線の円内に示される四つの基準341と整列させることにより較正することができる。この実施態様では、第1行338の基準341間の間隔Sは、第2行339の基準341間の間隔Sに等しい。第1行338と第2行339とは互いに平行で、距離Dだけ離れている。実施態様によっては、較正されると、再び較正が行われない限り、及びそのときまで、四つの高倍率カメラ370は、互いに整列後の固定された関係に維持される。
図3Fは、アライメントマスク340と基板190との実施態様の概要図である。基板190は、二つ又はそれより多くの基準341(この例では二つの基準)を有することができるノズルフェイス195を有する。ノズルフェイス195上の基準341は、ノズルフェイス195が適切に整列すると、かかる基準341によって画定されるラインが、アライメントマスク340上の基準341によって画定されるラインと平行になるように位置決めされる。基板190は流体吐出モジュール100に取り付けられているため、基板190のノズルフェイス195の適切な整列は、流体吐出モジュール100の適切な整列を意味する。
図3Fでは、四つの高倍率カメラ370の視野を破線の円として示す。視野の各々は、図3Fでは説明のため十字線によって表される中心を有する。高倍率カメラ370の第1対の視野の中心は、第1ライン378を画定する。高倍率カメラ370の第2対の視野の中心は、第2ライン379を画定する。図示される高倍率カメラ370は、上述したように、キャリブレーションマスク344によって較正されているため、第1ライン378と第2ライン379とは互いに平行で、距離Dだけ離れている。高倍率カメラ370の第1対371を、アライメントマスク340上の基準341のうちの二つに対して整列させることができる。高倍率カメラ370の第2対372を、流体吐出モジュール100のノズルフェイス195上に位置決めすることができる。第1ライン378と第2ライン379とは平行であるため、ノズルフェイス195が適切に整列したならば、ノズルフェイス195上の基準341によって画定されるラインは、アライメントマスク340上の基準341によって画定されるラインと平行となる。ノズルフェイス195が高倍率カメラ370の第2対372に対して整列すると、ひいては所望の整列が実現される。
図4Aは、プリント枠140に取り付けられた例示的な流体吐出モジュール100の断面を示す。コネクタ130が、プリント枠140と取付部品110の取付面120との間にある。コネクタ130は、ねじ135によってプリント枠140に固着され、取付部品110は、接着剤485によってコネクタ130、例えばプリント枠140の反対側にあるコネクタ130の合わせ面132に接合される。流体吐出モジュール100は、コネクタ130によってプリント枠140に取り付けることのできる流体吐出モジュール100の一例に過ぎない。他の構成の流体吐出モジュールもまた、コネクタ130を使用してプリント枠140に取り付けることができる。説明のため、例示的な流体吐出モジュール100について以下に更に詳細に説明する。
コネクタ130の反対側にある取付部品110の表面に、任意のカバー476を取り付けることができる。カバー476は、ねじ135の取り外し等のために、ねじ135にアクセスすることを可能にするように構成された開口478(図4B参照)を備えることができる。カバー476は、取付部品110内の任意の開口部又は凹部に流体が溜まるのを防止するように構成されることができる。実施態様によっては、カバー476は、取付部品がコネクタ130に取り付けられた後に、取付部品110に取り付けられてもよい。二次接着剤が、例えば以下で更に考察するような開口部472を介して塗布される例では、カバー476は、二次接着剤の塗布後に取り付けられる。カバー476は、接着、スナップ取付具、ファスナ(例えば、ねじ、リベット、ピン)、又は他の何らかの好適な機構によって取付部品110に取り付けられることができる。
流体は、流体入口170から(図1A参照)流体吐出モジュール100の上部供給チャンバ410に入ることができる。流体は、上部供給チャンバ410から供給フィルタ415を通過して下部供給チャンバ420に至ることができる。下部供給チャンバ420から、流体はインターポーザ430を通過して基板190に至ることができる。基板190は、一つの流体通路192又は複数の通路192と、ノズルフェイス195上に形成された一つ又は複数のノズル(図示せず)とを有することができる。ノズルのいずれを通じても吐出されない流体は、基板190を出て下部回収チャンバ450に至ることができる。流体は、下部回収チャンバ450から回収フィルタ455(任意)を通過して上部回収チャンバ460に至ることができる。流体は、上部回収チャンバ460から流体出口180(図1A参照)に至ることができる。
実施態様によっては、流体吐出モジュール100を通過する流体の一部は基板190に入るのではなく、基板190を迂回して、直接下部供給チャンバ420から下部回収チャンバ450に通ることができる。このバイパス流により、流体吐出モジュール100を通じる流体の全体的な流速をより高くなるよう促進することができ、それにより、例えば流体吐出モジュール100から混入物を取り除いたり、流体吐出モジュール100の温度制御を促進したりすることができる。
図4Bは、図1A及び図4Aに示す線4B−4Bに沿った、図4Aに示すアセンブリの一部の断面の概要図である。この実施態様では、取付面120は、コネクタ130、例えばコネクタ130の取付面に接触する接触領域470を有している。取付部品110はまた、接着剤485を受け入れるように構成された一つ又は複数の凹部480も有している。したがって、コネクタ130と取付面120とは、接触領域470で直接接触し、かつ一つ又は複数の凹部480の領域内で接着剤485により接合される。他の実施態様では、コネクタ130は、取付部品110の取付面120にある一つ又は複数の凹部480に加えて、又はそれに代えて、接着剤を受け入れるように構成された一つ又は複数の凹部を有している。複数の凹部480を有する実施態様では、凹部480の全てが同じ深さであってもよい。凹部480に均一な深さを提供することにより、コネクタ130全体にわたり、かつ特定の流体吐出モジュール130を取り付けるために使用される複数のコネクタ130間で均一な厚さの接着剤485をもたらすことができる。この均一な厚さの接着剤485により、硬化中の流体吐出モジュール100の捩れ等によって整列のずれが起こる可能性を低下させることができる。
不均一な厚さの接着剤は望ましくないことがある。例えば、ノズルフェイス195をz方向と直交させることを意図する場合、不均一な厚さの接着剤485により、この所望の直交関係が損なわれる結果となり得る。接着剤485が硬化中に収縮し、その収縮によって流体吐出モジュール100が動く場合、不均一な厚さの接着剤485により、流体吐出モジュール100のある部分が他の部分より大きく動く結果となり得る。凹部480がない場合、少なくとも取付部品110とコネクタ130との間に直接の接触がないことが理由となって、接着剤480の厚さを制御することは困難であり得る。接着剤485の膨張又は収縮が、流体吐出モジュール100の全ての部分において等しい影響を有し、それらが互いに打ち消し合う場合、均一な厚さの接着剤485によって硬化中の整列のずれを防止することができる。したがって、凹部480は、接着剤485の厚さを制御することにより流体吐出モジュールの適切な整列を促進する。
上記で考察したように、接触領域470でコネクタと直接接触した取付面120を有することは、特に接着剤485が硬化中に収縮する場合、コネクタ130と取付部品110とのz方向における所望の相対位置を維持することに役立つ。接触領域470は、「データム」又は「データム機構」と称することができる。これは、接触領域470が、流体吐出モジュールとコネクタとの間に、かかる機構なしに達成され得るであろうものより高い正確さ及び精度で所望の関係を構築することができるためである。例えば取付部品110が圧縮又は他の変形に対して抵抗性を有するならば、コネクタ130と接触領域470との間の直接接触により、コネクタ130と取付部品110とがz方向に互いに対して移動することを軽減又は防止することができる。したがって、取付部品110は、変形に抵抗性を有する材料から構成することができる。例えば、取付部品110は、液晶ポリマー(LCP)から構成することができる。
接触領域470は、取付部品110の製造中に、取付部品110とコネクタ130との間の接触に所望のレベルの正確さ及び精度をもたらすような方法で形成されることができる。例えば、接触領域470は、取付部品110とコネクタ130との間の接触の不均一性を最小限に抑えるよう、取付部品110の取付面120にわたって所望の平坦度で製造されることができる。例えば、接触領域470は、取付部品110にわたり、全ての接触領域470のコネクタ130との接触を促進する平坦度で製造されることができる。すなわち、接着剤485の硬化前、硬化中、又は硬化後のコネクタ130、取付部品130、又はその双方の反りを回避するため、全接触領域470がコネクタ430と接触することが望ましい場合もある。接触領域470はまた、ノズルフェイス195及び同じ流体吐出モジュール100の他の取付部品110上の接触領域470と所望の平行度で形成されることができる。
任意に、取付部品110は、二次接着剤を取付部品110とコネクタ130との間の接合面に塗布するための一つ又は複数の開口部472(図4A及び図4B参照)を有することができる。二次接着剤は、紫外線硬化タイプではなくてもよく、実施態様によっては、取付部品110とコネクタ130との間に更なる接着強さを提供し得る。二次接着剤は、紫外線接着剤が硬化した後に硬化させることができる。二次接着剤は、例えばエポキシ系接着剤であってもよい。二次接着剤は、開口部472を通じて補助凹部482(図4B参照)に導入することができる。任意のカバー476によって開口部472を覆うことができる。
この実施態様では、取付部品110は、ねじ135又は他のかかる連結手段の取り外しを可能にする開口490を有している。コネクタ130をプリント枠140に取り付けている全てのねじ135を取り外すと、プリント枠140に損傷を与えることなくコネクタ130をプリント枠140から切り離して取り外すことが可能となる。したがって、ねじ135を取り外すことにより、コネクタ130と共に流体吐出モジュール100を取り外すことができる。
図5は、流体吐出モジュール100をプリント枠140に取り付ける別の方法500を示すフローチャートである。流体吐出モジュール100を整列させて取り付けるため、マスクホルダ335にキャリブレーションマスク344が置かれる(ステップ505)。そのキャリブレーションマスク344を用いて四つの高倍率カメラ370が較正される(ステップ515)。次にマスクホルダ335からキャリブレーションマスク344が取り外され、マスクホルダ335にアライメントマスク340が置かれる(ステップ525)。アライメントマスク340をプリント枠140に対して整列させる(ステップ535)。次にコネクタ130がプリント枠140に取り付けられる(ステップ545)。凹部480を少なくとも部分的に塞ぐように、取付部品110に接着剤が塗布される(ステップ555)。コネクタ130の表面が取付部品110の取付面120上の接触領域470に接触するように、流体吐出モジュール100がプリント枠140内に位置決めされる(ステップ565)。次に高倍率カメラ370の第1対371を、アライメントマスク340上の基準341と整列させる(ステップ575)。マニピュレータプレート380を流体吐出モジュール100と接触させて置くことにより、マニピュレータアセンブリ355を流体吐出モジュール100と係合する。次に、マニピュレータアセンブリ355が流体吐出モジュール100を操作することにより、ノズルフェイス195上の基準341が高倍率カメラ370の第2対372と整列することができる(図3F参照)(ステップ585)。次に光エミッタ390がコネクタ130に光を当てる(ステップ595)。この実施態様では、光は紫外光である。コネクタ130は、この実施態様では透明であるため、光はコネクタ130を通じて進み、接着剤に到達する。この実施態様では、接着剤は、紫外光に露光されると硬化するタイプである。光エミッタ390は、接着剤を硬化させるのに十分な時間にわたり光を当てる。更なる流体吐出モジュール100を同様にプリント枠140と整列させて、そこに取り付けることができる。
或いは、接着剤はコネクタ130に塗布されてもよく、取付部品120の取付面120が接触領域470と接触した状態になると、接着剤が流れて凹部480を少なくとも部分的に塞ぐことができる。また、高倍率カメラ370の第1対371をアライメントマスク340上の基準341と整列させるのは、コネクタ130をプリント枠140に固着する前であっても、取付部品110に接着剤を塗布する前であっても、流体吐出モジュール100をプリント枠140内に置く前であっても、又は他の何らかの時点であってもよい。
実施態様によっては、アライメント装置300は、マニピュレータアセンブリ355を制御するように構成されたマニピュレータアクチュエータを有している。アライメント装置300は、高倍率カメラ370の二つの対から入力を受け取ってマニピュレータアクチュエータを制御する信号を提供するようにプログラムされたマイクロプロセッサを更に有することができる。装置は、可動カメラ支持体325を制御するアクチュエータを更に有することができる。一実施態様では、マイクロプロセッサは、高倍率カメラ370の二つの対から入力を受け取り、カメラ支持体325のアクチュエータとマニピュレータアクチュエータとを制御するようにプログラムされる。
図6は、流体吐出モジュール100を取り付けるシステムの別の実施態様の概要断面図である。この実施態様では、流体吐出モジュール100のプリント枠に対する位置を三つの次元で調節することができるように、第1コネクタ532と第2コネクタ536とが用いられる。図示される特定の例には、第1合わせ面552と第2合わせ面556とを有するブラケット550が含まれる。ブラケット550は、第1合わせ面552と第2合わせ面556とが互いに対して直角をなすように形成されることができる。第1コネクタ532は、プリントヘッドケーシング105に近接したプリント枠140の表面にねじ135によって取り付けられる。ブラケット550の第1合わせ面552は、プリント枠140の反対側にある第1コネクタ532の表面に近接して配置される。このように配置されると、第2合わせ面556は、プリント枠140と反対側のブラケット550の側面となる。ブラケット550は、ブラケット550の第1合わせ面552の第1凹部582にある接着剤485によって、第1コネクタ532に取り付けられる。第2コネクタ536は、ねじ135によってブラケット550の第2合わせ面556に取り付けられる。流体吐出モジュール100は、取付部品110の取付面120が、ブラケット550の第2合わせ面556の反対側にある第2コネクタ536の表面に近接するように配置される。取付部品110は、取付部品110の取付面120に形成された第2凹部586にある接着剤485によって、第2コネクタ536に取り付けられる。したがって、流体吐出モジュール100は、第1コネクタ532と、ブラケット550と、第2コネクタ536とによってプリント枠に取り付けられる。
ブラケット550を使用することにより、流体吐出モジュールの位置をプリント枠に対してx、y及びz方向に調節することができる。例えば、ブラケット550は、第2合わせ面556がz方向に所望の位置にあるように位置決めされることができる。或いは、第2コネクタ536が既にブラケット550に取り付けられていてもよく、ブラケット550を、第2コネクタ536がz方向に所望の位置にあるように位置決めすることができる。更に、プリント枠140又は他の構成要素の妨げとなって制限を受けることのない範囲で、ブラケット550をy方向の周りに回転させて、所望の角度位置を実現することができる。次に第1凹部582の接着剤485を硬化させてブラケット550の位置を固定することができる。
次に、第2コネクタ536上に流体吐出モジュール100を位置決めし、x方向及びy方向に適宜整列させることができる。次に第2凹部586の接着剤486を硬化させて流体吐出モジュールを第2コネクタ536に取り付けることができる。したがって、この実施態様は、流体吐出モジュール100の位置を三つの次元で調節することが可能である。複数の流体吐出モジュール100をプリント枠140に取り付けて整列させる場合、複数のブラケット550を使用することができる。例えば、ブラケット550の一部又は全てを、第2合わせ面556又は第2コネクタ536の一部又は全てがz方向に共通の位置にあるように位置決めすることができる。この調節自在性により、z方向における流体吐出モジュール100の正確な整列が可能となり、例えば、取付部品110の厚さにおける、又は取付部品110と、基板190等の流体吐出モジュール100の他の構成要素との間の関係における製造上のばらつきを補償することができる。
二つのコネクタを使用して流体吐出モジュールの位置を調節する上記の例は、ブラケットを使用しているが、他の構成も可能である。流体吐出モジュールを、プリント枠との連結に用いられる一つ又は複数のコネクタと固着された状態になる前に三つの方向に調節することができる限り、あらゆるコネクタ及び他の構成要素(例えばブラケット)を使用することができる。
本明細書に図示及び説明される実施態様では、コネクタ130は、全体が光の透過を可能にする材料から形成された実質的に矩形の構成要素として構成される。しかしながら、他の構成のコネクタ130も可能である。例えば、コネクタ130は、一つの一体部品ではなく、二つ又はそれより多くの別個の構成要素から形成されることができる。コネクタ130は、感光性(例えば紫外光感受性)接着剤を硬化させるため光を透過させることが可能な少なくとも一部分がある限り、透明でない、又は半透明の部分を含んでもよい。他の実施態様では、コネクタ130は不透明であってもよい。また、実施態様によっては、接着剤は、光以外による方法、例えば、時間、温度、化学反応、又は他の何らかの過程、特徴、若しくは特性による方法で硬化可能なタイプであってもよい。コネクタ130は実質的に矩形の形状に構成される必要はなく、例えば流体吐出モジュール100の異なる構成の取付部品に適合するように、異なる形で構成されてもよい。上述したように、一例では、コネクタ130はガラスから形成される。しかしながら、他の実施態様では、コネクタ130は、流体吐出モジュール100及びプリント枠140と同様の熱膨張率を有する材料から形成されてもよい。例えば、コネクタ130は、シリコン、液晶ポリマー(LCP)、炭化ケイ素、石英、又は他の何らかの好適な材料から構成されることができる。実施態様によっては、本明細書に記載されている構成要素、例えば、取付部品110、コネクタ130、及びプリント枠140は、熱膨張率が低い材料から形成されることができる。
上記の方法及び装置は、流体吐出モジュールのプリント枠との連結に関連している。しかしながら、この方法及び装置は、他の用途に用いられてもよい。例えば、記載されるコネクタ及び接合技法は、MEMSデバイス、例えばアクチュエータ又はセンサが流体吐出モジュール100の基板に形成されるMEMSデバイスアセンブリで用いることができる。これにより、複数のMEMSデバイスアセンブリの互いに対する精密な整列が可能となる。
流体吐出モジュール100及び流体吐出モジュール用の取付部品110について上記に説明している。流体吐出モジュール100によって滴下される例示的な流体は、インクである。しかしながら、例えば、発光ディスプレイの製造に用いられるエレクトロルミネセンス材料、回路基板製造に用いられる液体金属、又は生物学的流体等、他の流体を使用することができる、ということは理解されなければならない。
本明細書及び特許請求の範囲全体を通じた「前」、「後」、「上」、及び「下」等の用語の使用は、流体吐出モジュール及び本明細書に記載されている他の要素の様々な構成要素間を区別して説明するために過ぎない。「前」、「後」、「上」、及び「下」の使用は、流体吐出モジュールの特定の向きを含意するものではない。同様に、本明細書全体を通じた要素について記載するための水平方向及び垂直方向の使用は、記載する実施態様に関するものである。他の実施態様では、同じ、又は類似した要素が、場合によって水平方向又は垂直方向以外の向きであり得る。
本発明の複数の実施形態について説明した。しかしながら、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく様々な変更を行うことができる、ということが理解されよう。したがって、他の実施形態は以下の特許請求の範囲の内にある。

Claims (3)

  1. 流体吐出モジュールを枠に取り付ける方法であって、
    コネクタの第1面を前記枠に取り付けるステップと、
    前記流体吐出モジュールの取付面を、前記コネクタの反対側の第2面に隣接して位置決めするステップであって、前記取付面又は前記コネクタの前記反対側の第2面の少なくとも一方が、接着剤で充填された一つ又は複数の凹部を備える、ステップと、
    前記流体吐出モジュールを前記枠に対して整列させるステップと、
    前記流体吐出モジュールを整列させた後、前記取付面と前記コネクタの前記第2面との間に位置決めされた前記接着剤を硬化させるステップであって、それにより前記流体吐出モジュールを前記コネクタに固定する、ステップと、
    を含み、
    前記流体吐出モジュールの前記取付面の一部と前記コネクタの前記第2面の一部とが直接接触し、前記接着剤が、硬化中の前記接着剤の実質的に全ての収縮が前記取付面と垂直に起こるように位置決めされる、方法であって、
    前記流体吐出モジュールを整列させるステップが、
    マスクを前記枠に対して整列させるステップと、
    第1カメラ対を前記マスク上の基準に対して整列させるステップと、
    前記流体吐出モジュールを、前記第1カメラ対と固定された関係にある第2カメラ対と整列させるステップと、
    を含む、方法
  2. 前記流体吐出モジュールを整列させるステップが、キャリブレーションマスクを用いて前記第1カメラ対及び前記第2カメラ対を較正するステップを含む、請求項に記載の方法。
  3. 一つ又は複数の流体吐出モジュールを取り付けるように構成された枠と、
    前記一つ又は複数の流体吐出モジュールであって、各々が取付部品を備える、前記流体吐出モジュールと、
    前記枠に着脱自在に取り付けられる第1コネクタと、
    第1合わせ面と第2合わせ面とを有するブラケットであって、前記第1合わせ面が、前記第1コネクタと接触するように位置決めされる、ブラケットと、
    前記ブラケットに着脱自在に取り付けられ、かつ前記取付部品と接触する第2コネクタと、
    前記ブラケットの前記第1合わせ面及び前記第2合わせ面又は前記一つ若しくは複数のコネクタの合わせ面の少なくとも一方に形成された一つ又は複数の凹部であって、実質的に均一な厚さを有し、かつ接着剤で充填された一つ又は複数の凹部と、
    前記一つ又は複数の凹部内に形成された実質的に均一な層を含む前記接着剤であって、各流体吐出モジュールについて、前記ブラケットを前記枠に対して第1方向に整列させた後、前記第1合わせ面と前記第1コネクタとの間の接合面にある前記接着剤が硬化され、及び前記流体吐出モジュールを前記枠に対して第2方向及び第3方向に整列させた後、前記第2取付面と前記第2コネクタとの間の接合面にある前記接着剤が硬化される、前記接着剤と、
    を含む、システム。
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