JP5510384B2 - インジェクタ駆動装置 - Google Patents

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Description

本発明は、圧電素子を駆動して燃料噴射弁の開閉を行うインジェクタ駆動装置に関する。
内燃機関の各気筒に燃料を噴射するインジェクタの一つとして、圧電素子(ピエゾ素子)を用いて燃料噴射弁の開閉を行うものがある。燃料噴射を制御する燃料噴射制御装置は、圧電素子を駆動するためのインジェクタ駆動装置(EDU:Electronic injector Driver Unit)を備えている。このインジェクタ駆動装置は、ECU(Electronic Control Unit)から入力した噴射信号に基づいて駆動信号その他の信号を生成する駆動制御回路と、駆動信号に従って圧電素子への充放電を行う充放電回路とから構成されている。充放電回路は、バッテリ電圧を昇圧する高電圧発生回路、高電圧発生回路と圧電素子の一端子との間に直列に設けられた充電スイッチとコイル、充電スイッチとグランドとの間に設けられた放電スイッチ、各圧電素子の他端子とグランドとの間に接続された気筒選択スイッチなどから構成されている(特許文献1参照)。
特開2010−185364号公報
ECUとインジェクタ駆動装置との間は通信線を含むハーネスにより接続されており、その通信線を通してECUからインジェクタ駆動装置に噴射信号が送信される。そのため、噴射信号には車載機器等から発生する種々のノイズが加わる虞がある。図6は、インジェクタ駆動装置に入力された噴射信号と圧電素子の駆動状態を示している。Hレベルは噴射指示および充電動作を示し、Lレベルは非噴射指示および放電動作を示している。(a)はノイズがない場合であり、(b)〜(d)はノイズが加わった場合である。ノイズが加わると、本来噴射すべきでないタイミングで噴射し、或いは噴射の中断が生じる。
インジェクタ駆動装置において噴射信号に重畳したノイズを除去するには、コンデンサを用いて応答性を低下させ、噴射信号を平滑処理する方法がある。しかし、この方法では、想定されるノイズの幅が大きくなるほどコンデンサの静電容量を大きく設定する必要があり、ノイズの有無にかかわらず常に応答性を悪化させ、噴射タイミングに大きなずれが生じる。また、ノイズが短い周期で繰り返し加わった場合にはノイズを除去しきれない場合が生じ、誤噴射または充電スイッチと放電スイッチが短周期でオンとオフを繰り返す事態も懸念される。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、その目的は、噴射指令に対する噴射の応答性を極力維持しつつ、ノイズによる誤噴射や充放電回路の短周期でのスイッチングを防止するインジェクタ駆動装置を提供することにある。
請求項1に記載したインジェクタ駆動装置は、インジェクタが備える圧電素子への充放電に係る噴射信号そのものを入力するのではなく、インジェクタの噴射動作を指令する噴射指令信号を入力し、その噴射指令信号に基づいて噴射信号を形成する噴射信号形成手段を備えている。充放電回路は、噴射信号が噴射指示レベルにある期間ではインジェクタが開弁するように圧電素子を充電し、噴射信号が非噴射指示レベルにある期間ではインジェクタが閉弁するように圧電素子を放電させる。
噴射指令信号に加わるノイズの最大幅をTnとした場合、規定の噴射指令信号は、3・Tnよりも大きい規定値Taの幅を持つ第1レベルの第1期間(プリトリガ)と、Tnよりも大きい規定値Tbの幅を持つ第2レベルの第2期間(分離期間)と、噴射時間に応じた長さを持つ第1レベルの第3期間(メイントリガ)と、Tb+Tnよりも大きい規定値Tcの幅を持つ第2レベルの第4期間(終了認識期間)とから構成されている。
噴射信号形成手段は、噴射信号が非噴射指示レベルにある噴射停止状態において、噴射指令信号がTnより長く第1レベルを維持した後第2レベルに変化した時点(つまりTnより幅広の第1期間が終了して第2期間に移行する時点)で噴射信号を噴射指示レベルに変化させる。また、噴射信号が噴射指示レベルにある噴射状態において、噴射指令信号がTb+Tnを超えて第2レベルを維持した時点で噴射信号を非噴射指示レベルに変化させる。
本手段によれば、Ta>3・Tnの関係があるので、第1レベルを持つ第1期間の開始時または終了時に第2レベルのノイズが重畳した場合、第1期間の幅は少なくとも2・Tnだけ確保される。また、第1期間の中央に第2レベルのノイズが重畳した場合、第1期間はノイズを挟んで前部と後部に分かれるが、何れの幅も少なくともTnを超えて確保される。さらに、第1期間の中間部(中央部以外)に第2レベルのノイズが重畳した場合、前部と後部の少なくとも一方の幅はTnを超えて確保される。従って、何れの場合でも噴射信号は正しく噴射指示レベルに変化する。
Tb>Tnの関係があるので、第2レベルを持つ第2期間に第1レベルを持つノイズが重畳しても、第2期間が消滅することはない。これにより、第1期間後の第1レベルから第2レベルへの変化が生じてパルス状のプリトリガが発生するので、プリトリガが終了した時点で噴射信号は正しく噴射指示レベルに変化する。
Tc>Tb+Tnの関係があるので、第1レベルを持つ第1期間の終了時または第3期間の開始時に第2レベルのノイズが重畳しても、その第2レベルの幅は高々Tb+Tnであるため噴射信号を非噴射指示レベルに変化させることはない。また、第1レベルを持つ第3期間の途中に第2レベルのノイズが重畳しても、その幅は高々Tnであるため誤って噴射信号を非噴射指示レベルに変化させることもない。
上述した種々のノイズのうち、第1期間の終了時に第2レベルのノイズが重畳した場合には、噴射信号が噴射指示レベルに変化するタイミングは最大でTnだけ早くなる。第1期間の中間部に第2レベルのノイズが重畳してその前部の幅がTnより大きい場合には、噴射信号が噴射指示レベルに変化するタイミングは最大で2・Tnだけ早くなる。第1期間の終了時に第1レベルのノイズが重畳した場合には、噴射信号が噴射指示レベルに変化するタイミングは最大でTnだけ遅くなる。
第3期間の終了時に第2レベルのノイズが重畳した場合には、噴射信号が非噴射指示レベルに変化するタイミングは最大でTnだけ早くなり、第3期間の終了時に第1レベルのノイズが重畳した場合には、噴射信号が非噴射指示レベルに変化するタイミングが最大でTnだけ遅くなる。
このように本手段によれば、想定される最大幅Tnまでのノイズであれば、噴射指令信号から噴射信号を形成する際に確実に除去することができ、ノイズが残存することによる誤噴射や充放電回路の短周期でのスイッチングを防止できる。また、ノイズが加わらないときには噴射信号のタイミング遅れは発生せず、ノイズが加わった場合でも噴射信号のタイミングのずれを2・Tn以下に抑えることができる。
すなわち、本手段は、高々2・Tnのタイミングのずれを許容することによって、誤噴射等の発生を防止可能とするものである。このタイミングのずれは、従来のノイズ平滑処理を用いたときのタイミングのずれに比べて小さいので、噴射指令に対する実噴射の応答性を極力高く維持することができる。
請求項2に記載したインジェクタ駆動装置は、噴射停止状態において、噴射指令信号がTa+Tnを超えて第1レベルを維持した時点で噴射信号を噴射指示レベルに変化させる。上述したようにTb>Tnの関係があるので、想定された幅Tn以下のノイズであれば第2期間が消滅することはない。しかし、仮にTnを超える幅のノイズが重畳し第2期間が消滅したとしても、噴射信号を噴射指示レベルに変化させることができる。
第1期間に第1レベルのノイズが重畳されると、第1期間の見掛け上の幅は最大でTa+Tnに広がる。従って、噴射停止状態において噴射指令信号が第1レベルに変化してからTa+Tnの時間が経過していない時点では第2期間が発生する可能性がある。そこで、噴射指令信号がTa+Tnを超えて第1レベルを維持した時点で噴射信号を噴射指示レベルに変化させる。本手段によれば、噴射が行われない事態を確実に防止することができる。また、噴射信号が非噴射指示レベルに変化するタイミングのずれを最大でTnとすることができる。
本発明の一実施形態を示す燃料噴射制御装置の構成図 噴射信号形成回路の構成図 (a)噴射指令信号IJtn、(b)噴射信号Dn、(c)圧電素子の駆動電流、(d)端子間電圧の波形図 異なる4つのケースについて示す噴射指令信号IJtn、噴射信号Dn、信号Sc1、Sc2、Sc3の波形図 さらに異なる4つのケースについて示す噴射指令信号IJtn、噴射信号Dnの波形図 従来構成における噴射信号と圧電素子の駆動状態を示す図
以下、本発明の一実施形態について図1ないし図5を参照しながら説明する。
図1は、車両に搭載されたディーゼルエンジン(内燃機関)の燃料噴射を制御する燃料噴射制御装置の構成図である。燃料噴射弁としてのインジェクタI1〜I4は、圧電素子P1〜P4(ピエゾ素子)を用いたアクチュエータにより、コモンレールの燃料出口から各気筒(本実施形態では4気筒)に高圧燃料を噴射する。この圧電素子P1〜P4は、積層体(ピエゾスタック)により構成されて容量性をなし、充電されることにより伸長して噴射弁を開弁させ、放電されることにより縮小して噴射弁を閉弁させるようになっている。
燃料噴射制御装置1は、エンジンを制御するECU2と、充放電により圧電素子P1〜P4を駆動するインジェクタ駆動装置3(EDU)とから構成されている。ECU2は、各気筒ごとにPNP形トランジスタ4と抵抗5とからなるオープンコレクタ形式の出力部6を備えており、通信線W(ワイヤハーネス)を通してインジェクタ駆動装置3に対し噴射指令信号IJt1〜IJt4を出力する。この噴射指令信号IJt1〜IJt4は、インジェクタI1〜I4の噴射動作を指令する信号であり、ノイズによる誤噴射等を防止するために後述するようにプリトリガとメイントリガとを含む特別な信号となっている。
インジェクタ駆動装置3は、入力部7、充放電回路8およびモノリシックICとして形成された駆動制御回路9を備えている。駆動制御回路9は、バッテリ電圧VBから制御用電源電圧Vccを生成する制御用電源電圧生成回路や噴射指令信号IJt1〜IJt4に基づいて圧電素子P1〜P4の充放電に係る噴射信号D1〜D4を形成する噴射信号形成回路10(図2参照)を備えている。
インジェクタ駆動装置3の電源端子3d1と3d2との間にはバッテリ電圧VBが供給され、出力端子3p1〜3p4と出力端子3m1〜3m4との間にはそれぞれインジェクタI1〜I4の圧電素子P1〜P4が接続されている。出力端子3p1〜3p4は、インジェクタ駆動装置3の内部(ノードn1)で共通に接続されている。
入力部7は、コンデンサ11と抵抗12〜14とから構成されており、入力した噴射指令信号IJt1〜IJt4からノイズを除去するとともに信号レベルの調整を行う。ただし、本実施形態のインジェクタ駆動装置3は、噴射指令信号IJt1〜IJt4および噴射信号形成回路10を採用したことにより非常に高いノイズ除去能力を有している。従って、このCRフィルタは必要に応じて設ければよく、設けた場合でもコンデンサ11の容量値および抵抗12〜14の抵抗値は従来よりも十分に小さくて済む。
充放電回路8は、噴射信号Dn(n=1、2、3、4)が噴射指示レベル(Hレベル)にある期間に当該インジェクタInが開弁するように圧電素子Pnを充電し、噴射信号Dnが非噴射指示レベル(Lレベル)にある期間に当該インジェクタInが閉弁するように圧電素子Pnを放電させる。そのための回路として、バッテリ電圧VBを昇圧する高電圧発生回路11、充電スイッチとして動作するMOSトランジスタ12、放電スイッチとして動作するMOSトランジスタ13、充放電用のコイル14および気筒選択スイッチ15を備えている。気筒選択スイッチ15は、各気筒ごとにMOSトランジスタ16を備えている。
MOSトランジスタ12、13は、高電圧発生回路11の出力端子とグランドとの間に直列に接続されており、その共通接続ノードn2と出力端子3p1〜3p4の共通接続ノードn1との間にコイル14が接続されている。
図3(c)、(d)は、それぞれ圧電素子Pnの駆動電流、端子間電圧を表している。駆動制御回路9は、噴射信号DnがLレベル(非噴射指示レベル)からHレベル(噴射指示レベル)になると、噴射させる何れか1つのインジェクタInの気筒選択スイッチ15(MOSトランジスタ16)をオンさせ、MOSトランジスタ13をオフさせた状態でMOSトランジスタ12をオンオフ駆動する。MOSトランジスタ12がオンすると、高電圧発生回路11からMOSトランジスタ12とコイル14を通して圧電素子Pnに充電電流が流れ、MOSトランジスタ12がオフすると、還流ダイオード13aとコイル14を通して圧電素子Pnに充電電流が流れる。このスイッチング動作により、圧電素子Pnが充電されて伸長しインジェクタInの噴射弁が開弁する。
駆動制御回路9は、噴射信号DnがHレベルからLレベルになると、気筒選択スイッチ15(MOSトランジスタ16)をオンに維持し、MOSトランジスタ12をオフさせた状態でMOSトランジスタ13をオンオフ駆動する。MOSトランジスタ13がオンすると、圧電素子Pnからコイル14とMOSトランジスタ13を通して放電電流が流れ、MOSトランジスタ13がオフすると、圧電素子Pnからコイル14と還流ダイオード12aを通して高電圧発生回路11に放電電流が流れる。このスイッチング動作により、圧電素子Pnが放電されて収縮しインジェクタInの噴射弁が閉弁する。
図3(a)、(b)は、それぞれ本実施形態で用いる噴射指令信号IJtn、噴射信号Dnの波形を示している。噴射指令信号IJtnに加わるノイズの最大幅をTnとした場合、ECU2から送られてくる規定の噴射指令信号IJtnは、3・Tnよりも大きい規定値Taの幅を持つHレベル(第1レベルに相当)の第1期間(プリトリガ)と、Tnよりも大きい規定値Tbの幅を持つLレベル(第2レベルに相当)の第2期間(分離期間)と、噴射時間に応じた長さを持つHレベルの第3期間(メイントリガ)と、Tb+Tnよりも大きい規定値Tcの幅を持つLレベルの第4期間(終了認識期間)とから構成されている。
後述する噴射信号形成回路10は、噴射信号DnがLレベル(非噴射指示レベル)にある噴射停止状態において(時刻t1より前)、噴射指令信号IJtnがTnより長くHレベルを維持した後Lレベルに変化した時点(時刻t3)で、噴射信号DnをHレベル(噴射指示レベル)に変化させる。また、噴射信号DnがHレベルにある噴射状態において、噴射指令信号IJtnがTb+Tnを超えてLレベルを維持した時点(時刻t7)で噴射信号DnをLレベルに変化させる。さらに、噴射信号形成回路10は、噴射信号DnがLレベルにある噴射停止状態において、噴射指令信号IJtnがTa+Tnを超えてHレベルを維持した時点(保護動作待機時間の経過時点)で噴射信号DnをHレベルに変化させる。
図2は、ECU2から入力した噴射指令信号IJtnに基づいて噴射信号Dnを形成する噴射信号形成回路10の構成を示している。噴射信号形成回路10(噴射信号形成手段)は、規定値Taを超える幅を持つプリトリガが入力されたこと、メイントリガが終了したこと、および保護動作待機期間が経過したことを認識するため、CR回路17、18と、基準電圧生成回路19、20、21と、コンパレータ22、23、24を備えている。これらの回路は、電源線25から制御用電源電圧Vccの供給を受けて動作する。
CR回路17は、一端がグランドに接続されたコンデンサ17aと抵抗17bとの並列回路により構成されており、他端側はPNP形トランジスタ26を介して電源線25に接続されている。CR回路18も、同様にしてコンデンサ18aと抵抗18bとの並列回路により構成されており、PNP形トランジスタ27を介して電源線25に接続されている。噴射指令信号IJtnは、バッファ28と抵抗29を介してトランジスタ26のベースに与えられるとともに、インバータ30と抵抗31を介してトランジスタ27のベースに与えられている。これらCR回路17、18はモノリシックICに対し外付けとされているので、ノイズ環境に応じて定数を調整することができる。
基準電圧生成回路19、20、21は、それぞれ電源線25とグランドとの間に直列に接続された抵抗19a、19b、抵抗20a、20b、抵抗21a、21bにより構成されており、基準電圧Vr1、Vr2、Vr3を出力する。コンパレータ22、23は、それぞれCR回路17の電圧Vd1と基準電圧Vr1、Vr2とを比較して得た信号Sc1、Sc2を出力し、コンパレータ24は、CR回路18の電圧Vd2と基準電圧Vr3とを比較して得た信号Sc3を出力する。
コンパレータ22〜24の後段には、一方の入力が反転入力端子とされたANDゲート32、33、34、RSフリップフロップ35、36、37、ANDゲート38およびORゲート39を備えている。信号Sc3は、ANDゲート32、33、34の各反転入力端子とRSフリップフロップ35、36、37のリセット入力端子に与えられるリセット信号である。
信号Sc1は、ANDゲート32を介してRSフリップフロップ35のセット入力端子に与えられる。ANDゲート38にはRSフリップフロップ35の出力信号と噴射指令信号IJtnの反転信号とが入力され、その出力信号はANDゲート33を介してRSフリップフロップ36のセット入力端子に与えられる。ORゲート39にはRSフリップフロップ36の出力信号と信号Sc2が入力され、その出力信号はANDゲート34を介してRSフリップフロップ37のセット入力端子に与えられる。このRSフリップフロップ37の出力信号が噴射信号Dnとなる。
続いて、図3(a)、(b)および図4(a)も参照しながら噴射信号形成回路10の動作を説明する。図4(a)は、入力した噴射指令信号IJtnが図3(a)に示す規定波形と同じ場合における噴射指令信号IJtn、噴射信号Dn、信号Sc1、信号Sc2、信号Sc3の波形を示している。
噴射信号DnがLレベルを保持している噴射停止状態(図4(a)に示す時刻t1より前)では、トランジスタ26がオンしているのでCR回路17の電圧Vd1はVccに初期化される。このとき信号Sc1、Sc2はLレベルである。一方、トランジスタ27はオフしてCR回路18の電圧Vd2が十分に低下しているので、信号Sc3はHレベルとなり、RSフリップフロップ35〜37がリセットされる。
この噴射停止状態において噴射指令信号IJtnがLレベルからHレベルに変化すると(時刻t1)、トランジスタ27が直ちにオンするのでCR回路18の電圧Vd2はVccに初期化される。その結果、信号Sc3はLレベルになり、ANDゲート32〜34が通過可能状態となり、RSフリップフロップ35〜37のリセットが解除される。
一方、トランジスタ26はオフするので、CR回路17の電圧Vd1は時定数に従って徐々に低下する。そして、時刻t1からTnだけ経過した時点(時刻t2)で信号Sc1がHレベルに変化し、RSフリップフロップ35がセットされる。すなわち、RSフリップフロップ35は、プリトリガが成立するための条件であるTnより長くHレベルを維持したことを認識するために設けられている。
その後、噴射指令信号IJtnがLレベルに変化すると(時刻t3)、ANDゲート38の出力はLレベルからHレベルに変化し、RSフリップフロップ36がセットされる。すなわち、RSフリップフロップ36は、規定値Ta以上の幅を持つプリトリガが入力されたことを認識するために設けられている。これに伴いRSフリップフロップ37もセットされるので、噴射信号Dnは噴射状態を示すHレベルに変化する。RSフリップフロップ37は、噴射信号Dnの状態を保持する機能を持つ。
その後、噴射指令信号IJtnがLレベルからHレベルに変化してメイントリガが開始されると(時刻t4)、その時点からTnだけ経過した時点で信号Sc1が再びHレベルに変化し、Ta+Tnより長く経過した時点(時刻t5)で信号Sc2がHレベルに変化する。しかし、RSフリップフロップ35〜37は既にセットされており、リセット信号Sc3もLレベルであることから噴射信号DnはHレベルのまま維持される。
噴射指令信号IJtnがHレベルからLレベルに変化すると(時刻t6)、トランジスタ27がオフしてCR回路18の電圧Vd2は時定数に従って徐々に低下する。そして、Lレベルへの変化時点からTb+Tnを超えると(時刻t7)、信号Sc3がLレベルからHレベルに変化してRSフリップフロップ35〜37がリセットされるので、噴射信号Dnは噴射停止状態を示すLレベルに変化する。
図4(b)は、噴射指令信号IJtnがHレベルに変化した後、想定されたTnを超える幅を持つHレベルのノイズが加わり、プリトリガとメイントリガとを分離するLレベルの第2期間(分離期間)が消滅した場合の信号波形を示している。CR回路17の電圧Vd1は、噴射指令信号IJtnがHレベルに変化した時から時定数に従って徐々に低下し、コンパレータ23の出力信号Sc2は、保護動作待機時間(Ta+Tn)が経過した後にHレベルに変化する(時刻t51)。このHレベルの信号Sc2は、ORゲート39を通して直接RSフリップフロップ37をセットするので、噴射信号DnをHレベル(噴射状態)に変化させることができる。この場合の噴射状態への変化タイミングは、ノイズのない規定通りのプリトリガが入力されたときに比べTnだけ遅れることになる。
図4(c)は、噴射指令信号IJtnのプリトリガの中間部にLレベルのノイズが加わり、プリトリガが前部と後部に分けられた場合の信号波形を示している。プリトリガの幅は3・Tnよりも大きい規定値Taとされており、想定されるノイズの幅はTn以下であるので、前部と後部の少なくとも一方の幅はTnを超えて確保される。同図では、前部の幅がTnより小さく、後部の幅がTnより大きい場合を示している。
後部のプリトリガが開始されると、Tnだけ経過した時点で信号Sc1がHレベルに変化し、RSフリップフロップ35がセットされる。その後、噴射指令信号IJtnがLレベルに変化すると(時刻t3)、RSフリップフロップ36、37がセットされ、噴射信号Dnは噴射状態を示すHレベルに変化する。その後の動作は、図4(a)と同様である。この場合の噴射状態への変化タイミングは、ノイズのない規定通りのプリトリガが入力されたときと同じである。
ノイズにより分けられたプリトリガの前部の幅がTnより大きい場合には、前部のプリトリガが終了した時点で噴射信号DnがHレベルに変化する。また、プリトリガの中央にノイズが加わった場合には、前部と後部の何れの幅も少なくともTnを超えて確保されるので、前部のプリトリガが終了した時点で噴射信号DnがHレベルに変化する。これらの場合の噴射状態への変化タイミングは、ノイズのない規定通りのプリトリガが入力されたときに比べ最大で2・Tnだけ早まることになる。
図4(d)は、メイントリガの途中にLレベルのノイズが加わった場合の波形を示している。噴射指令信号IJtnにLレベルのノイズが加わると(時刻t41)、トランジスタ26がオンしてCR回路17の電圧Vd1はVccに初期化されるので、信号Sc1、Sc2はLレベルになる。しかし、ノイズの最大幅TnはTb+Tnよりも小さいので、信号Sc3がHレベルに移行することはなく、RSフリップフロップ35〜37はセット状態のまま保持されて噴射信号DnはHレベルを維持する。
図5は、噴射指令信号IJtnに対するその他のノイズ重畳態様における噴射指令信号IJtnと噴射信号Dnの波形を示している。図5(a)、(b)は、それぞれプリトリガの開始時にHレベルのノイズが加わった場合、プリトリガの開始時にLレベルのノイズが加わった場合を示している。前者の場合には、プリトリガの幅が最大でTa+Tnに増加する。しかし、上述した保護動作待機時間はTa+Tnより長く規定されているので、プリトリガの途中で信号Sc2がHレベルになることはなく、次の第2期間(分離期間)の開始を待って噴射信号DnがHレベルに変化する。
後者の場合には、プリトリガの幅が最大でTa−Tnにまで減少する。しかし、上述したようにプリトリガの規定幅Taは3・Tnよりも大きいので、ノイズが重畳されたプリトリガの幅は少なくとも2・Tnだけ確保される。従って、第2期間の開始時に噴射信号DnがHレベルに変化する。上記何れの場合にも、噴射状態への変化タイミングはノイズのない規定通りのプリトリガが入力されたときと同じである。
図5(c)、(d)は、それぞれメイントリガの終了時にHレベルのノイズが加わった場合、メイントリガの終了時にLレベルのノイズが加わった場合を示している。前者の場合にはメイントリガがLレベルに移行するタイミングが最大でTnだけ遅れ、後者の場合にはメイントリガがHレベルに移行するタイミングが最大でTnだけ早まる。その結果、噴射信号DnがLレベルに移行するタイミングも最大でTnだけずれることになる。
以上説明したように、本実施形態のインジェクタ駆動装置3は、ECU2からインジェクタInの噴射信号Dnそのものを入力するのではなく、インジェクタInの噴射動作を指令する噴射指令信号IJtnを入力し、その噴射指令信号IJtnに基づいて噴射信号Dnを形成する噴射信号形成回路10を備えている。
噴射指令信号IJtnは、Ta、Tb、Tc、Tdの規定幅を持つ第1期間(プリトリガ)、第2期間(分離期間)、第3期間(メイントリガ)、第4期間(終了認識期間)から構成されている。噴射信号形成回路10は、噴射停止状態においてTnより長い幅を持つプリトリガを認識した時点で噴射信号Dnを噴射指示レベルにし、噴射状態において噴射指令信号IJtnがTb+Tnを超えてLレベルを維持した時点で噴射信号Dnを非噴射レベルにする。
規定幅Ta〜Tdは、ECU2との間の通信線W(ワイヤハーネス)などを介して噴射指令信号IJtnに加わるノイズの最大幅Tnを考慮して規定されるので、内燃機関、車搭機器、ワイヤハーネスの引き回しなどの動作環境が変化しても、想定されるノイズの除去に必要且つ十分な範囲内で最適な規定値を設定することができる。
この場合、Taを3・Tnより大きくなるように規定したので、プリトリガの開始時、終了時、中間部の何れにLレベルのノイズが加わっても、プリトリガに従って正しく噴射状態に移行する。また、TbをTnより大きくなるように規定したので、第2期間(分離期間)にLレベルのノイズが加わっても第2期間が消滅することはなく、プリトリガが終了した時点で噴射状態に移行する。仮に第2期間が消滅したとしても、噴射指令信号IJtnがTa+Tnを超えてHレベルを維持した時点で噴射状態に移行するので、噴射が行われない事態を確実に防止することができる。さらに、TcをTb+Tnより大きくなるように規定したので、プリトリガの終了時、メイントリガの開始時またはメイントリガの途中にLレベルのノイズが加わっても、誤って噴射停止状態に移行することがない。
このように、想定される最大幅Tnまでのノイズであれば、噴射指令信号IJtnから噴射信号Dnを形成する際に除去することができ、ノイズが残存することによる誤噴射や充放電回路8の短周期でのスイッチングを防止できる。また、ノイズが加わらないときには噴射信号Dnのタイミング遅れは発生せず、ノイズが加わった場合でも噴射信号のタイミングのずれを最大でも2・Tn以下に抑えることができる。駆動制御回路9は、入力部7に設けた補助的なフィルタ(省略可能)を除き、ノイズの主要な除去手段としてフィルタを用いていないので、噴射指令に対する実噴射の応答性を極力高く維持することができる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の変形、拡張を行うことができる。
噴射信号DnがLレベルにある噴射停止状態において、噴射指令信号IJtnがTa+Tnを超えてHレベルを維持した時点で噴射信号Dnを噴射指示レベルに変化させる保護動作待機動作は、必要に応じて採用すればよい。
噴射指令信号IJtnの第1レベル、第2レベルをそれぞれLレベル、Hレベルとしてもよい。噴射信号Dnの噴射指示レベル、非噴射指示レベルをそれぞれLレベル、Hレベルとしてもよい。
上述した実施形態は、アクチュエータとして圧電素子を用いたインジェクタに限らず、電磁ソレノイドを用いたインジェクタにも適用可能である。この場合には、充放電回路に替えて通断電回路を用いればよい。
図面中、3はインジェクタ駆動装置、8は充放電回路、10は噴射信号形成回路(噴射信号形成手段)、P1〜P4は圧電素子、I1〜I4はインジェクタ、IJt1〜IJt4は噴射指令信号、D1〜D4は噴射信号である。

Claims (2)

  1. 燃料を噴射するインジェクタの噴射動作を指令する噴射指令信号を入力し、その噴射指令信号に基づいて前記インジェクタが備える圧電素子の充放電に係る噴射信号を形成する噴射信号形成手段と、前記噴射信号が噴射指示レベルにある期間では前記インジェクタが開弁するように前記圧電素子を充電し、前記噴射信号が非噴射指示レベルにある期間では前記インジェクタが閉弁するように前記圧電素子を放電させる充放電回路とを備えたインジェクタ駆動装置であって、
    前記噴射指令信号に加わるノイズの最大幅をTnとした場合、前記噴射指令信号は、3・Tnよりも大きい規定値Taの幅を持つ第1レベルの第1期間と、Tnよりも大きい規定値Tbの幅を持つ第2レベルの第2期間と、噴射時間に応じた長さを持つ第1レベルの第3期間と、Tb+Tnよりも大きい規定値Tcの幅を持つ第2レベルの第4期間とから構成され、
    前記噴射信号形成手段は、前記噴射信号が非噴射指示レベルにある噴射停止状態において、前記噴射指令信号がTnより長く第1レベルを維持した後第2レベルに変化した時点で前記噴射信号を噴射指示レベルに変化させ、前記噴射信号が噴射指示レベルにある噴射状態において、前記噴射指令信号がTb+Tnを超えて第2レベルを維持した時点で前記噴射信号を非噴射指示レベルに変化させることを特徴とするインジェクタ駆動装置。
  2. 前記噴射信号形成手段は、前記噴射停止状態において、前記噴射指令信号がTa+Tnを超えて第1レベルを維持した時点で前記噴射信号を噴射指示レベルに変化させることを特徴とする請求項1記載のインジェクタ駆動装置。
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