第1実施形態
まず、図1に基づき、本願発明の第1実施形態に係る光学コンバータ200について説明する。図1は、本願発明の第1実施形態に係る光学コンバータ200を含むカメラシステム1の概略構成図である。
本願発明の第1実施形態に係るカメラシステム1は、撮像部306を有するカメラ本体300と、コンバータ光学系210を有する光学コンバータ200と、レンズ鏡筒光学系110を有するレンズ鏡筒100とを有する。
カメラ本体300と光学コンバータ200とは、マウント接続部250において、カメラ本体300のマウントと光学コンバータ200のマウントとで、機械的に接続されると同時に電気的に接続される。光学コンバータ200とレンズ鏡筒100とは、マウント接続部150において、光学コンバータ200のマウントとレンズ鏡筒100のマウントとで、機械的に接続されると同時に電気的に接続される。
カメラ本体300は、カメラ本体制御部302、カメラ本体通信部304、撮像部306、DC/DCコンバータ308、バッテリー310を有する。また、図1には示されていないが、カメラ本体300は、レリーズ釦や操作用タッチパネル、押しボタンスイッチ等のユーザインタフェース、液晶画面を有する。カメラ本体300は、被写体の像を撮影する機能、カメラシステム1の全体を制御する機能を有する。
バッテリー310は、1次電池や2次電池で構成され、DC/DCコンバータ308等介して、カメラ本体300に電圧を供給する。DC/DCコンバータ308は、バッテリー310から供給される電圧を変換して、カメラ本体300に変換後の電圧を供給する。
撮像部306は、撮像素子、撮像素子駆動回路、画像処理回路を有する。撮像部306は、被写体の像を画像信号に変換して、カメラ本体制御部302に出力する。
撮像素子駆動回路は、カメラ本体制御部302によって制御されて、撮像素子に、撮像素子を駆動するための駆動信号を出力する。
撮像素子は、CCDやCMOS等のイメージセンサで構成される。撮像素子は、撮像素子駆動回路からの駆動信号を入力して動作する。撮像素子は、撮像面に入射される被写体の像を光電変換して、画像処理回路に、画像信号を出力する。画像処理回路は、撮像素子から出力される画像信号に対して、増幅処理、ノイズ処理、AD変換処理等の信号処理を施して、カメラ本体制御部302に出力する。
カメラ本体制御部302は、カメラ本体通信部304を有する。カメラ本体通信部304と光学コンバータ200のコンバータ通信部206とは、マウント接続部250を介して、機械的に接続されると共に電気通信可能に接続される。
カメラ本体通信部304は、光学コンバータ200のコンバータ通信部206と通信して、光学コンバータ200と情報の送受信を行なう。また、カメラ本体通信部304は、光学コンバータ200のコンバータ通信部206を介して、レンズ鏡筒100のレンズ鏡筒通信部106と通信して、レンズ鏡筒100と情報の送受信を行なう。
また、カメラ本体制御部302は、カメラ本体300、および、カメラシステム1全体の制御を行う。
たとえば、カメラ本体制御部302は、カメラ本体300に備えられるレリーズ釦から半押し操作の信号を受けたときは、カメラ本体通信部304を介して、レンズ鏡筒100と光学コンバータ200とに制御信号を出力して、フォーカシング制御を行う。
また、カメラ本体制御部302は、カメラ本体300に備えられるレリーズ釦から全押し操作の信号を受けた時は、撮像部306やクイックリターンミラー等に制御信号を出力して、被写体の像を撮像部306で撮像する制御を行う。
撮像部306で撮影された画像信号は、カメラ本体制御部302に出力される。カメラ本体制御部302は、入力された画像信号を用いて、液晶画面に画像を表示させる制御を行ったり、記憶装置に画像信号を記憶させる制御を行ったりする。
また、カメラ本体制御部302は、カメラ本体300等に備えられるユーザインターフェースを介して入力される撮影者の指示に応じて、撮像部306の蓄積時間を変更する制御を行ったり、カメラ本体300に備えられる液晶画面の表示を切り換える制御を行ったりする。
レンズ鏡筒100は、レンズ鏡筒演算部101、レンズ鏡筒ブレ補正部102、レンズ鏡筒制御部104、レンズ鏡筒通信部106、レンズ鏡筒光学系110、DC/DCコンバータ112、ブレ検出部114を有する。レンズ鏡筒100は、マウント接続部150を介して、光学コンバータ200と機械的に接続されると同時に電気的に接続される。
DC/DCコンバータ112は、マウント接続部150を介して、光学コンバータ200のDC/DCコンバータ212から入力される電圧を変換して、レンズ鏡筒100に変換後の電圧を供給する。
レンズ鏡筒光学系110は、ズームレンズ、フォーカスレンズを有する。レンズ鏡筒100は、レンズ鏡筒光学系110に含まれるレンズを駆動するズームレンズ駆動モータ、フォーカスレンズ駆動モータを有する。レンズ鏡筒光学系110は、被写体の像を、カメラ本体300の撮像部306に形成する。
ズームレンズは、倍率調整を行う際に、カメラシステム1の光軸に沿って移動する。ズームレンズ駆動モータは、レンズ鏡筒制御部104からの制御信号を受けて、所定の倍率が得られる位置にズームレンズを移動させる。
フォーカスレンズは、ピント調整を行う際に、カメラシステム1の光軸に沿って移動する。フォーカスレンズ駆動モータは、レンズ鏡筒制御部104からの制御信号を受けて、ピントが合う位置にフォーカスレンズを移動させる。
ブレ検出部114は、角速度センサ、信号処理回路を有する。ブレ検出部114は、撮影時の手振れ等による振れを検出して、カメラシステム1の振れに関するブレ信号をレンズ鏡筒演算部101に出力する。
角速度センサは、カメラの振れを検出して、カメラの振れに関するブレ出力を、信号処理回路に出力する。信号処理回路は、ブレ出力に対して、増幅処理、ノイズ処理、AD変換処理等の信号処理を施して、レンズ鏡筒演算部101に出力する。
レンズ鏡筒ブレ補正部102は、ブレ補正レンズ、ブレ補正レンズ駆動モータを有する。レンズ鏡筒ブレ補正部102は、カメラシステム1の振れに応じて、ブレ補正レンズ駆動モータを駆動させて、ブレ補正レンズを移動させ、撮影時の振れによる取得画像への影響を補正する。
レンズ鏡筒ブレ補正部102は、レンズ鏡筒演算部101からのレンズ鏡筒ブレ補正信号BS1に従い、ブレ補正レンズ駆動モータを駆動させて、ブレ補正レンズを移動させる。
レンズ鏡筒制御部104は、レンズ鏡筒演算部101、レンズ鏡筒通信部106を有する。レンズ鏡筒通信部106は、マウント接続部150を介して、光学コンバータ200のコンバータ通信部206と通信可能に接続されている。
レンズ鏡筒演算部101は、ブレ検出部114から入力されたブレ信号を用いて、ブレを補正するためのレンズ鏡筒ブレ補正信号BS1を演算して、レンズ鏡筒ブレ補正部102とレンズ鏡筒通信部106とに出力する。
レンズ鏡筒通信部106は、光学コンバータ200のコンバータ通信部206と通信して、光学コンバータ200と情報の送受信を行なう。また、レンズ鏡筒通信部106は、光学コンバータ200のコンバータ通信部206を介して、カメラ本体300のカメラ本体通信部304と通信して、カメラ本体300と情報の送受信を行なう。
レンズ鏡筒通信部106は、レンズ鏡筒演算部101から入力されたレンズ鏡筒ブレ補正信号BS1を、光学コンバータ200に送信する。
また、レンズ鏡筒制御部104は、レンズ鏡筒100全体の制御を行う。たとえば、撮影者が、カメラ本体300のユーザインターフェースを介して入力した信号は、レンズ鏡筒通信部106を介して、レンズ鏡筒制御部104に入力される。レンズ鏡筒制御部104は、撮影者が入力した信号に応じて、ズームレンズやフォーカスレンズの制御を行う。
光学コンバータ200は、コンバータ演算部201、コンバータブレ補正部202、コンバータ制御部204、コンバータ通信部206、コンバータ記憶部208、コンバータ光学系210、DC/DCコンバータ212、バッテリー214を有する。本実施形態に係る光学コンバータ200は、カメラシステム1のブレを補正する機能と、カメラシステム1の焦点距離を長くする機能を有する。
光学コンバータ200は、カメラ本体300側に備えられるマウント接続部250を介して、カメラ本体300と機械的に接続されると同時に電気的に接続される。また、光学コンバータ200は、レンズ鏡筒100側に備えられるマウント接続部150を介して、レンズ鏡筒100と機械的に接続されると同時に電気的に接続される。
バッテリー214は、1次電池や2次電池で構成され、DC/DCコンバータ212を介して、光学コンバータ200およびレンズ鏡筒100のDC/DCコンバータに電圧を供給する。
DC/DCコンバータ212は、バッテリー214から供給される電圧を変換して、光学コンバータ200およびレンズ鏡筒100のDC/DCコンバータに変換後の電圧を供給している。
コンバータ光学系210は、複数の光学レンズを組み合わせて構成されていて、カメラシステム1の焦点距離を長くする特性を有している。コンバータ光学系210は、カメラ本体300の撮像部306に形成される被写体の像を拡大する機能を有する。
コンバータブレ補正部202は、ブレ補正レンズ、ブレ補正レンズ駆動モータを有する。コンバータブレ補正部202は、カメラシステム1の振れに応じて、ブレ補正レンズ駆動モータを駆動させて、ブレ補正レンズを移動させ、撮影時の振れによる取得画像への影響を補正する。
コンバータブレ補正部202は、コンバータ演算部201からのコンバータブレ補正信号BS2に従い、ブレ補正レンズ駆動モータを駆動させて、ブレ補正レンズを移動させる。
コンバータ制御部204は、コンバータ演算部201、コンバータ通信部206、コンバータ記憶部208を有する。コンバータ通信部206は、カメラ本体300側のマウント接続部250を介して、カメラ本体通信部304と機械的に接続されると共に電気通信可能に接続される。また、コンバータ通信部206は、レンズ鏡筒100側のマウント接続部150を介してレンズ鏡筒通信部106と機械的に接続されると共に電気通信可能に接続される。
コンバータ演算部201は、レンズ鏡筒ブレ補正信号BS1と、光学コンバータ200の光学変換特性に関する情報とを利用して、カメラシステム1の像ブレを適切に補正するためのブレ補正量に関するコンバータブレ補正信号BS2を演算する。
コンバータ通信部206は、レンズ鏡筒100のレンズ鏡筒通信部106およびカメラ本体300のカメラ本体通信部304と通信して、情報の送受信を行う。
コンバータ記憶部208は、光学コンバータ200の焦点距離に関する情報や有効口径に関する情報など、光学コンバータ200の光学変換特性に関する情報を記憶する。コンバータ制御部204は、コンバータ記憶部208に記憶された光学変換特性に関する情報を、コンバータ通信部206を介して、レンズ鏡筒100およびカメラ本体300に送信する。
また、コンバータ制御部204は、光学コンバータ200の制御を行う。たとえば、撮影者が、カメラ本体300のユーザインターフェースを介して入力した信号は、コンバータ通信部206を介して、コンバータ制御部204に入力される。コンバータ制御部204は、撮影者の入力信号に応じて、コンバータ光学系の制御を行う。
次に、図1に示すカメラシステム1におけるブレ補正動作の一例を、図5に示すフローチャート1に基づいて説明する。フローチャート1は、光学コンバータ200において行われるブレ補正動作について説明したものである。
カメラ本体300の電源スイッチをONにすると、カメラシステム1を構成するカメラ本体300と光学コンバータ200とレンズ鏡筒100とに電圧が供給される。カメラ本体300の電源スイッチをONにすると、カメラシステム1全体に電圧が供給されて、カメラシステム1は動作状態になる。
カメラシステム1が動作状態になると、レンズ鏡筒100でのブレ補正が行われる。本実施形態に係るレンズ鏡筒100は、光学コンバータ200によってカメラシステム1の焦点距離が長くなっていることを考慮しないで、ブレ補正を行う。
すなわち、レンズ鏡筒100のレンズ鏡筒演算部101は、レンズ鏡筒ブレ検出部114が出力するブレ信号を利用して、レンズ鏡筒ブレ補正部102がブレを補正するためのレンズ鏡筒ブレ補正信号BS1を演算し、レンズ鏡筒ブレ補正部102に出力する。
レンズ鏡筒ブレ補正部102は、レンズ鏡筒演算部101が出力したレンズ鏡筒ブレ補正信号BS1を入力して、ブレを補正するように動作する。
本実施形態では、これらのレンズ鏡筒演算部101でのレンズ鏡筒ブレ補正信号BS1の演算、および、レンズ鏡筒ブレ補正102でのブレ補正動作に関して、光学コンバータ200によってカメラシステム1の焦点距離が長くなっていることを考慮しない。
ここで、レンズ鏡筒演算部101は、レンズ鏡筒ブレ補正信号BS1を、レンズ鏡筒ブレ補正部102に出力するだけでなく、レンズ鏡筒通信部106にも出力する。
レンズ鏡筒通信部106は、レンズ鏡筒ブレ補正信号BS1が入力されると、光学コンバータ200に送信する。
すなわち、レンズ鏡筒100は、レンズ鏡筒100でのブレ補正と同期させて、レンズ鏡筒100での像ブレの補正に関するレンズ鏡筒ブレ補正信号BS1を、光学コンバータ200に送信する。
また、カメラシステム1が動作状態になると、レンズ鏡筒100において上述のブレ補正動作が開始されるとともに、光学コンバータ200では、ステップS101が実行される。
ステップS101で、光学コンバータ200のコンバータ通信部206は、レンズ鏡筒100から、レンズ鏡筒100での像ブレ補正に関するレンズ鏡筒ブレ補正信号BS1を受信する。ステップS101で、コンバータ通信部206がレンズ鏡筒ブレ補正信号BS1を受信するとステップS102が実行される。
ステップS102で、コンバータ演算部201は、レンズ鏡筒ブレ補正信号BS1と、コンバータ記憶部208に記憶されている光学コンバータ200の光学変換特性に関する情報とを利用して、カメラシステム1のブレ補正が適切に行われるように、コンバータブレ補正部202を制御するためのコンバータブレ補正信号BS2を演算する。
コンバータ演算部201は、レンズ鏡筒ブレ補正信号BS1に基づくコンバータブレ補正部202によるブレ補正が、レンズ鏡筒ブレ補正信号BS1に基づくレンズ鏡筒ブレ補正部102によるブレ補正を修正するように、コンバータブレ補正信号BS2を演算する。
コンバータブレ補正部202は、コンバータ演算部201から出力されたコンバータブレ補正信号BS2に従い、レンズ鏡筒部ブレ補正部102と協働して、カメラシステム1の像ブレを適切に補正する。
本実施形態においては、ステップS102で、コンバータ演算部201が、レンズ鏡筒ブレ補正信号BS1と、光学コンバータ200の光学変換特性に関する情報とを利用して、コンバータブレ補正部202を制御している。そのため、本実施形態に係る構成によって、好適なブレ補正機能を有するカメラシステム1を実現できる。
なぜなら、上述したように、カメラシステム1は、光学コンバータ200を含んでいるので、カメラシステム1の焦点距離は、光学コンバータ200を含まないときと比較して、長くなっている。
光学コンバータ200を含むカメラシステム1においては、光学コンバータ200によってカメラシステム1の焦点距離が延長されているため、ある振れの大きさθに対する被写体の像の振れが、光学コンバータ200を含まないときと比較して大きい。
また、レンズ鏡筒100では、レンズ鏡筒演算部101は、光学コンバータ200を含まないものとして、レンズ鏡筒ブレ補正部102を制御する。したがって、カメラシステム1において、レンズ鏡筒100がブレ補正を行うブレ補正量は、カメラ本体300の撮像部306において不足する。
カメラシステム1においては、光学コンバータ200がブレ補正を行うことによって、レンズ鏡筒100がブレ補正を行うブレ補正量の不足分を補う。
カメラシステム1においては、コンバータ演算部201は、レンズ鏡筒100のレンズ鏡筒ブレ補正信号BS1と、光学コンバータ200の光学変換特性に関する情報とを用いて、コンバータ200のコンバータブレ補正部202の像面におけるブレ補正方向が、レンズ鏡筒100のブレ補正部102の像面におけるブレ補正方向と同一方向になるようにコンバータブレ補正信号BS2を演算して、コンバータブレ補正部202に出力する。
コンバータブレ補正部202のブレ補正方向と、レンズ鏡筒ブレ補正部102のブレ補正方向とを同一とすることによって、コンバータ演算部201は、レンズ鏡筒100におけるブレ補正の不足分を補い、カメラシステム1の像ブレを適切に補正することができる。
本実施形態においては、ステップS102に示すように、コンバータ演算部201が、レンズ鏡筒ブレ補正信号BS1と、光学コンバータ200の光学変換特性に関する情報とを利用して、コンバータブレ補正部202を制御している。
そのため、本実施形態に係るカメラシステム1では、コンバータブレ補正部202によるブレ補正がレンズ鏡筒ブレ補正部102によるブレ補正の不足分を補い、カメラシステム1の像ブレを適切に補正することができる。
したがって、本実施形態においては、好適なブレ補正機能を有するカメラシステム1を実現できる。
ステップS103では、ブレ補正機能を継続するか否かの判断を行う。カメラ本体のモード切替スイッチに撮影を中止する入力があったときや、カメラ本体300の電源スイッチをOFFにしたときに、ブレ補正機能を終了させる。
第2実施形態
次に、図2に基づき、本願発明の第2実施形態に係る光学コンバータ200aについて説明する。図2は、本願発明の第2実施形態に係る光学コンバータ200aを含むカメラシステム2の概略構成図である。
本願発明の第2実施形態に係る光学コンバータ200aは、第1実施形態の光学コンバータ200と比較して、コンバータ光学系210aの光学変換特性が異なる。
第1実施形態の光学コンバータ200aは、カメラシステム2の焦点距離を長くする特性であったのに対して、第2実施形態の光学コンバータ200aは、カメラシステム2の焦点距離を短くする特性を有する。
以下の説明では、第1実施形態のカメラシステム2の説明と重複する部分については省略する。
第2実施形態の光学コンバータ200aは、コンバータ演算部201、コンバータブレ補正部202、コンバータ制御部204、コンバータ通信部206、コンバータ記憶部208、コンバータ光学系210a、DC/DCコンバータ212、バッテリー214を有する。光学コンバータ200aは、カメラシステム2のブレを補正する機能、カメラシステム2の焦点距離を短くする機能を有する。
コンバータ光学系210aは、複数の光学レンズを組み合わせて構成されていて、カメラシステム2の焦点距離を短くする特性を有している。コンバータ光学系210aは、カメラ本体300の撮像部306に形成される被写体の像を縮小する役割を有する。
次に、図2に示すカメラシステム2におけるブレ補正動作の一例を、図5に示すフローチャート1に基づいて説明する。フローチャート1は、光学コンバータ200aにおいて行われるブレ補正動作について説明したものである。
カメラシステム2が動作状態になると、第1実施形態と同様にレンズ鏡筒100においてブレ補正動作が開始されるとともに、光学コンバータ200aでは、ステップS101が実行される。
ステップS101で、光学コンバータ200aのコンバータ通信部206は、レンズ鏡筒100から、レンズ鏡筒100での像ブレ補正に関するレンズ鏡筒ブレ補正信号BS1を受信する。ステップS101で、コンバータ通信部206がレンズ鏡筒ブレ補正信号BS1を受信するとステップS102が実行される。
ステップS102で、コンバータ演算部201は、レンズ鏡筒ブレ補正信号BS1と、コンバータ記憶部208に記憶されている光学コンバータ200aの光学変換特性に関する情報とを利用して、カメラシステム2のブレ補正が適切に行われるように、コンバータブレ補正部202を制御するためのコンバータブレ補正信号BS3を演算する。
コンバータ演算部201は、レンズ鏡筒ブレ補正信号BS1に基づくコンバータブレ補正部202によるブレ補正が、レンズ鏡筒ブレ補正信号BS1に基づくレンズ鏡筒ブレ補正部102によるブレ補正を修正するように、コンバータブレ補正信号BS3を演算する。
コンバータブレ補正部202は、コンバータ演算部201から出力されたコンバータブレ補正信号BS3に従い、レンズ鏡筒部ブレ補正部102と協働して、カメラシステム2の像ブレを適切に補正する。
本実施形態においては、ステップS102で、コンバータ演算部201が、レンズ鏡筒ブレ補正信号BS1と、光学コンバータ200aの光学変換特性に関する情報とを利用して、コンバータブレ補正部202を制御している。そのため、本実施形態に係る構成によって、好適なブレ補正機能を有するカメラシステム2を実現できる。
なぜなら、上述したように、カメラシステム2は、光学コンバータ200aを含んでいるので、カメラシステム2の焦点距離は、光学コンバータ200aを含まないときと比較して、短くなっている。
光学コンバータ200aを含むカメラシステム2においては、光学コンバータ200aによってカメラシステム2の焦点距離が短縮されているため、ある振れの大きさθに対する被写体の像の振れが、光学コンバータ200aを含まないときと比較して小さい。
また、レンズ鏡筒100では、レンズ鏡筒演算部101は、光学コンバータ200aを含まないものとして、レンズ鏡筒ブレ補正部102を制御する。したがって、カメラシステム2において、レンズ鏡筒100がブレ補正を行うブレ補正量は、カメラ本体300の撮像部306において過大となる。
カメラシステム2においては、光学コンバータ200aがブレ補正を行うことによって、レンズ鏡筒100がブレ補正を行うブレ補正量の過大分をキャンセルする。
カメラシステム2においては、コンバータ演算部201は、レンズ鏡筒100のレンズ鏡筒ブレ補正信号BS1と、光学コンバータ200aの光学変換特性に関する情報とを用いて、コンバータ200のコンバータブレ補正部202の像面におけるブレ補正方向が、レンズ鏡筒100のブレ補正部102の像面におけるブレ補正方向と逆方向になるようにコンバータブレ補正信号BS3を演算して、コンバータブレ補正部202に出力する。
コンバータブレ補正部202のブレ補正方向と、レンズ鏡筒ブレ補正部102のブレ補正方向とを逆方向にすることによって、コンバータ演算部201は、レンズ鏡筒100におけるブレ補正の過大分をキャンセルし、カメラシステム2の像ブレを適切に補正することができる。
本実施形態においては、ステップS102に示すように、コンバータ演算部201が、レンズ鏡筒ブレ補正信号BS1と、光学コンバータ200aの光学変換特性に関する情報とを利用して、コンバータブレ補正部202を制御している。
そのため、本実施形態に係るカメラシステム2では、コンバータブレ補正部202によるブレ補正がレンズ鏡筒ブレ補正部102によるブレ補正の過大分をキャンセルし、カメラシステム2の像ブレを適切に補正することができる。
したがって、本実施形態においては、好適なブレ補正機能を有するカメラシステム2を実現できる。
ステップS103では、ブレ補正機能を継続するか否かの判断を行う。カメラ本体のモード切替スイッチに撮影を中止する入力があったときや、カメラ本体300の電源スイッチをOFFにしたときに、ブレ補正機能を終了させる。
第3実施形態
次に、図3に基づき、本願発明の第3実施形態に係るレンズ鏡筒100aについて説明する。レンズ鏡筒100aは、焦点距離を変換する光学コンバータ200bに接続可能である。図3は、本願発明の第3実施形態に係るレンズ鏡筒100aを含むカメラシステム3の概略構成図である。
第3実施形態のカメラシステム3は、撮像部306を有するカメラ本体300と、コンバータ光学系210を有する光学コンバータ200bと、レンズ鏡筒光学系110を有するレンズ鏡筒100aとを有する。以下の説明では、第1実施形態のカメラシステム1の説明と重複する部分については省略する。
カメラシステム3の光学コンバータ200bは、カメラシステム1の光学コンバータ200と比較して、カメラシステム1のバッテリー214とブレ補正部202を含まない点で異なる。光学コンバータ200aは、コンバータ制御部204、コンバータ通信部206、コンバータ記憶部208、コンバータ光学系210、DC/DCコンバータ212を有する。
光学コンバータ200bは、バッテリーを有さないため、カメラ本体300のバッテリー310から、DC/DCコンバータ212に、電圧が供給される。カメラ本体300のバッテリー310は、カメラ本体300のDC/DCコンバータ308に電圧を供給するとともに、光学コンバータ200aのDC/DCコンバータ212に電圧を供給する。
カメラシステム3のレンズ鏡筒100aは、カメラシステム1のレンズ鏡筒100に、修正部108を加えて構成される。レンズ鏡筒100aは、レンズ鏡筒演算部101、レンズ鏡筒ブレ補正部102、レンズ鏡筒制御部104a、レンズ鏡筒通信部106a、修正部108、レンズ鏡筒光学系110、DC/DCコンバータ112、ブレ検出部114を有する。
レンズ鏡筒制御部104aは、レンズ鏡筒演算部101、レンズ鏡筒通信部106、修正部108を有する。レンズ鏡筒通信部106aは、マウント接続部150を介して、光学コンバータ200bのコンバータ通信部206と通信可能に接続されている。
レンズ鏡筒通信部106aは、光学コンバータ200bのコンバータ通信部206と通信して、光学コンバータ200bの光学変換特性を受信する。
レンズ鏡筒演算部101は、ブレ検出部114から入力されたブレ信号を用いて、ブレを補正するためのレンズ鏡筒ブレ補正信号BS1を演算して、修正部108に出力する。
修正部108は、光学コンバータ200bの光学変換特性とレンズ鏡筒演算部101から入力されたレンズ鏡筒ブレ補正信号BS1とを用いて、カメラシステム3でのブレ補正が適切に行われるように、レンズ鏡筒ブレ補正部102を制御するためのレンズ鏡筒ブレ修正信号BS4を、レンズ鏡筒ブレ補正部102に出力する。
レンズ鏡筒ブレ補正部102は、修正部108からのレンズ鏡筒ブレ修正信号BS4に従い、ブレ補正レンズ駆動モータを駆動させて、ブレ補正レンズを移動させる。
第3実施形態のカメラシステム3は、第1実施形態および第2実施形態のカメラシステムと異なり、コンバータ200bはブレ補正を行う構成を有していない。したがって、第3実施形態のカメラシステム3では、レンズ鏡筒100aのレンズ鏡筒ブレ補正部102のみでブレ補正を行う。
次に、図3に示すカメラシステム3におけるブレ補正動作の一例を、図6に示すフローチャート2に基づいて説明する。フローチャート2は、レンズ鏡筒100aにおいて行われるブレ補正動作について説明したものである。
カメラ本体300の電源スイッチをONにすると、カメラシステム3を構成するカメラ本体300と光学コンバータ200bとレンズ鏡筒100aとに電圧が供給される。カメラ本体300の電源スイッチをONにすると、カメラシステム3全体に電圧が供給されて、カメラシステム3は動作状態になる。
カメラシステム3が動作状態になると、レンズ鏡筒100aのレンズ鏡筒演算部101は、レンズ鏡筒ブレ検出部114からのブレ信号を利用してレンズ鏡筒ブレ補正信号BS1を演算し、修正部108に出力する。
本実施形態に係るレンズ鏡筒演算部101は、光学コンバータ200bによってカメラシステム3の焦点距離が長くなっていることを考慮しないで、レンズ鏡筒ブレ補正信号BS1を演算し、修正部108に出力する。
また、カメラシステム3が動作状態になると、レンズ鏡筒100aのレンズ鏡筒演算部101において、上述のレンズ鏡筒ブレ補正信号BS1の演算が開始されるとともに、ステップS201が実行される。
ステップS201で、レンズ鏡筒通信部106aは、光学コンバータ200bから、コンバータ記憶部208に記憶されている光学コンバータ200bの光学変換特性に関する情報を受信する。
レンズ鏡筒制御部104aのメモリは、レンズ鏡筒通信部106aで受信された光学コンバータ200bの光学変換特性に関する情報を記憶する。ステップS201で、レンズ鏡筒制御部104aのメモリが光学コンバータ200bの光学変換特性に関する情報を記憶するとステップS202が実行される。
ステップS202で、修正部108は、レンズ鏡筒ブレ補正信号BS1と、レンズ鏡筒制御部104aのメモリに記憶されている光学コンバータ200bの光学変換特性に関する情報とを利用して、カメラシステム3のブレ補正が適切に行われるように、レンズ鏡筒ブレ補正部102を制御するためのレンズ鏡筒ブレ修正信号BS4を演算する。
本実施形態においては、ステップS202で、修正部108が、レンズ鏡筒ブレ補正信号BS1と、光学コンバータ200bの光学変換特性に関する情報とを利用して、レンズ鏡筒ブレ修正信号BS4を演算し、レンズ鏡筒ブレ補正部102に出力している。そのため、本実施形態に係る構成によって、好適なブレ補正機能を有するカメラシステム3を実現できる。
なぜなら、カメラシステム3は、光学コンバータ200bを含んでいるので、カメラシステム3の焦点距離は、光学コンバータ200bを含まないときと比較して、長くなっている。
光学コンバータ200bを含むカメラシステム3においては、光学コンバータ200bによってカメラシステム3の焦点距離が延長されているため、ある振れの大きさθに対する被写体の像の振れが、光学コンバータ200bを含まないときと比較して大きい。
また、レンズ鏡筒100aでは、レンズ鏡筒演算部101は、光学コンバータ200bを含まないものとして、レンズ鏡筒ブレ補正信号BS1を演算する。したがって、カメラシステム3において、レンズ鏡筒100aがレンズ鏡筒ブレ補正信号BS1に基づいて、ブレ補正を行おうとすると、そのブレ補正量は、カメラ本体300の撮像部306において不足する。
カメラシステム3においては、修正部108がレンズ鏡筒ブレ修正信号BS4を演算して、レンズ鏡筒演算部101が演算したレンズ鏡筒ブレ補正信号BS1の不足分の補正量を補う。
カメラシステム3においては、修正部108は、レンズ鏡筒演算部101のレンズ鏡筒ブレ補正信号BS1と、光学コンバータ200bの光学変換特性に関する情報とを用いて、修正部108は、レンズ鏡筒演算部101が演算するレンズ鏡筒ブレ補正信号BS1の補正量が大きくなるように、レンズ鏡筒ブレ修正信号BS4を演算し、レンズ鏡筒ブレ補正部102に出力する。
レンズ鏡筒ブレ補正信号BS1の補正量が大きくなるように、レンズ鏡筒ブレ修正信号BS4を演算することによって、修正部108は、レンズ鏡筒ブレ補正信号BS1におけるブレ補正の不足分を補い、カメラシステム3の像ブレを適切に補正することができる。
本実施形態においては、ステップS202に示すように、修正部108が、レンズ鏡筒ブレ補正信号BS1と、光学コンバータ200bの光学変換特性に関する情報とを利用して、レンズ鏡筒ブレ補正信号BS1を修正している。
そのため、本実施形態に係るカメラシステム3では、修正部108による修正がレンズ鏡筒演算部101によるブレ補正量の不足分を補い、カメラシステム3の像ブレを適切に補正することができる。
したがって、本実施形態においては、好適なブレ補正機能を有するカメラシステム3を実現できる。
ステップS203では、ブレ補正機能を継続するか否かの判断を行う。カメラ本体のモード切替スイッチに撮影を中止する入力があったときや、カメラ本体300の電源スイッチをOFFにしたときに、ブレ補正機能を終了させる。
なお、本実施形態において、光学コンバータは、カメラシステム3の焦点距離を短くする特性を有していても良い。すなわち、光学コンバータのコンバータ光学系は、複数の光学レンズを組み合わせて構成されていて、カメラシステム3の焦点距離を短くする特性を有していてもよい。
光学コンバータがカメラシステム3の焦点距離を短くする特性を有している場合は、修正部108は、レンズ鏡筒演算部101のレンズ鏡筒ブレ補正信号BS1と、光学コンバータの光学変換特性に関する情報とを用いて、修正部108は、レンズ鏡筒演算部101が演算するレンズ鏡筒ブレ補正信号BS1の補正量が小さくなるように、レンズ鏡筒ブレ修正信号BS4を演算し、レンズ鏡筒ブレ補正部102に出力する。
光学コンバータがカメラシステム3の焦点距離を短くする特性を有している場合は、レンズ鏡筒ブレ補正信号BS1の補正量が小さくなるように、レンズ鏡筒ブレ修正信号BS4を演算することによって、修正部108は、レンズ鏡筒ブレ補正信号BS1におけるブレ補正の過大分をキャンセルして、カメラシステム3の像ブレを適切に補正することができる。
第4実施形態
次に、図4に基づき、本願発明の第4実施形態に係るコンパクトカメラ400について説明する。コンパクトカメラ400は、焦点距離を変換する光学コンバータ200cに接続可能である。図4は、本願発明の第4実施形態に係るコンパクトカメラ400を含むカメラシステム4の概略構成図である。
第4実施形態のカメラシステム4は、本体部410とレンズ部430とを有するコンパクトカメラ400と、コンバータ光学系210aを有する光学コンバータ200cとを有する。
コンパクトカメラ400と光学コンバータ200cとは、マウント接続部350で、コンパクトカメラ400のマウントと光学コンバータ200aのマウントによって、機械的に接続されると同時に電気的に接続される。
コンパクトカメラ400は、本体部410とレンズ部430とを含んで構成される。本体部410は、本体演算部411、本体制御部412、本体通信部414、修正部416、ブレ検出部428、撮像部420、DC/DCコンバータ422、バッテリー424を有する。
本体部410は、被写体の像を撮影する撮像部420を有し、また、カメラシステム4全体の制御を行っている。また、レンズ部430は、カメラ光学系432を有し、焦点距離やピントを調整する。
バッテリー424は、1次電池や2次電池で構成され、DC/DCコンバータ422を介して、コンパクトカメラ400に電圧を供給する。また、光学コンバータ200cのDC/DCコンバータ212を介して、光学コンバータ200cに電圧を供給する。
ブレ検出部418は、撮影時の手振れ等による振れを検出して、カメラシステム4の振れに関するブレ信号を本体制御部412に出力する。
撮像部420は、被写体の像を画像信号に変換して、本体制御部412に出力する。撮像部420は、本体制御部412に制御されて撮影動作し、画像信号を本体制御部412に出力する。
本体制御部412は、本体演算部411、本体通信部414、修正部416を有する。本体通信部414は、マウント接続部350を介して、光学コンバータ200cのコンバータ通信部206に、機械的に接続されると共に電気通信可能に接続される。
本体演算部411は、ブレ検出部418から入力されたブレ信号を用いて、ブレを補正するための演算部補正信号BS5を演算して、修正部416に出力する。
修正部416は、光学コンバータ200cの光学変換特性と本体演算部411から入力された演算部補正信号BS5とを用いて、カメラシステム4でのブレ補正が適切に行われるように、カメラブレ補正部434を制御するためのブレ修正信号BS6を、カメラブレ補正部434に出力する。
レンズ部430は、カメラ光学系432、カメラブレ補正部434を有する。カメラ光学系432は、ズームレンズ、フォーカスレンズを有し、コンパクトカメラの光学系を調整する。
カメラブレ補正部434は、修正部416からのブレ修正信号BS6に従い、ブレ補正レンズ駆動モータを駆動させて、ブレ補正レンズを移動させる。
カメラシステム4の光学コンバータ200cは、第3実施形態の光学コンバータ200cと比較して、コンバータ光学系が焦点距離を短くするコンバータ光学系210aである点で異なる。光学コンバータ200cは、コンバータ制御部204、コンバータ通信部206、コンバータ記憶部208、コンバータ光学系210a、DC/DCコンバータ212を有する。
コンバータ光学系210aは、複数の光学レンズを組み合わせて構成されていて、カメラシステム4の焦点距離を短くする特性を有している。コンバータ光学系210aは、カメラ本体400の撮像部420に形成される被写体の像を縮小する役割を有する。
次に、図4に示すカメラシステム4におけるブレ補正動作の一例を、図6に示すフローチャート2に基づいて説明する。フローチャート2は、コンパクトカメラ400において行われるブレ補正動作について説明したものである。
コンパクトカメラ400の電源スイッチをONにすると、カメラシステム4を構成するコンパクトカメラ400と光学コンバータ200cとに電圧が供給される。コンパクトカメラ400の電源スイッチをONにすると、カメラシステム4全体に電圧が供給されて、カメラシステム4は動作状態になる。
カメラシステム4が動作状態になると、コンパクトカメラ400の本体演算部411は、ブレ検出部418からのブレ信号を利用して演算部補正信号BS5を演算し、修正部416に出力する。
本実施形態に係る本体演算部411は、光学コンバータ200cによってカメラシステム4の焦点距離が短くなっていることを考慮しないで、演算部補正信号BS5を演算し、修正部416に出力する。
また、カメラシステム4が動作状態になると、コンパクトカメラ400の本体演算部411において、上述の演算部補正信号BS5の演算が開始されるとともに、ステップS201が実行される。
ステップS201で、本体通信部414は、光学コンバータ200cから、コンバータ記憶部208に記憶されている光学コンバータ200cの光学変換特性に関する情報を受信する。
本体制御部412のメモリは、本体通信部414で受信された光学コンバータ200cの光学変換特性に関する情報を記憶する。ステップS201で、本体制御部412のメモリが光学コンバータ200cの光学変換特性に関する情報を記憶するとステップS202が実行される。
ステップS202で、修正部416は、演算部補正信号BS5と、本体制御部412のメモリに記憶されている光学コンバータ200cの光学変換特性に関する情報とを利用して、カメラシステム4のブレ補正が適切に行われるように、カメラブレ補正部434を制御するためのブレ修正信号BS6を演算する。
本実施形態においては、ステップS202で、修正部416が、演算部補正信号BS5と、光学コンバータ200cの光学変換特性に関する情報とを利用して、ブレ修正信号BS6を演算し、カメラブレ補正部434に出力している。そのため、本実施形態に係る構成によって、好適なブレ補正機能を有するカメラシステム4を実現できる。
なぜなら、カメラシステム4は、光学コンバータ200cを含んでいるので、カメラシステム4の焦点距離は、光学コンバータ200cを含まないときと比較して、短くなっている。
光学コンバータ200cを含むカメラシステム4においては、光学コンバータ200cによってカメラシステム4の焦点距離が短縮されているため、ある振れの大きさθに対する被写体の像の振れが、光学コンバータ200cを含まないときと比較して小さい。
また、コンパクトカメラ400では、本体演算部411は、光学コンバータ200cを含まないものとして、演算部補正信号BS5を演算する。したがって、カメラシステム4において、コンパクトカメラ400がブレ補正を行おうとするブレ補正量は、コンパクトカメラ400の撮像部306において過大となる。
カメラシステム4においては、修正部416がブレ修正信号BS6を修正して、本体演算部411が演算した演算部補正信号BS5の過大分をキャンセルする。
カメラシステム4においては、修正部416は、本体演算部411の演算部補正信号BS5と、光学コンバータ200cの光学変換特性に関する情報とを用いて、修正部416が修正するブレ修正信号BS6のブレ補正方向が、本体演算部411が演算する演算部補正信号BS5のブレ補正方向と反対方向になるようにブレ修正信号BS6を演算して、カメラブレ補正部434に出力する。
ブレ修正信号BS6のブレ補正方向と、演算部補正信号BS5のブレ補正方向とを逆にすることによって、修正部416は、演算部補正信号BS5におけるブレ補正の不足分を補い、カメラシステム4の像ブレを適切に補正することができる。
本実施形態においては、ステップS202に示すように、修正部416が、演算部補正信号BS5と、光学コンバータ200cの光学変換特性に関する情報とを利用して、演算部補正信号BS5を修正している。
そのため、本実施形態に係るカメラシステム4では、修正部416による修正が本体演算部411によるブレ補正量の不足分を補い、カメラシステム4の像ブレを適切に補正することができる。
したがって、本実施形態においては、好適なブレ補正機能を有するカメラシステム4を実現できる。
ステップS203では、ブレ補正機能を継続するか否かの判断を行う。カメラ本体のモード切替スイッチに撮影を中止する入力があったときや、コンパクトカメラ400の電源スイッチをOFFにしたときに、ブレ補正機能を終了させる。
なお、本願発明は、上述した実施形態に限定されない。
ブレ補正部は、例えば、CCD、CMOS等の撮像素子を移動させることにより、ブレを補正するものであっても良い。
また、ブレ補正部は、例えば、切出し防振、画像回復等の電子的なブレ補正手段であっても良い。
また例えば、本発明に係るコンバータに取り付け可能な光学機器は、上述のようなレンズ鏡筒やスチルカメラに限らず、例えば、動画を対象としたビデオカメラのような光学機器であっても良い。