JP5507306B2 - 力覚センサ用チップおよび加速度センサ用チップ - Google Patents

力覚センサ用チップおよび加速度センサ用チップ Download PDF

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Description

本発明は、抵抗素子を用いて外力を検出する力覚センサ用チップおよび、抵抗素子を用いて加速度を検出する加速度センサ用チップに関する。
工作機械やロボット等の自動作業機械では、その作業動作上で、作業対象物に対して力を加えたり、外部から力の作用を受けたりする。この場合、自動作業機械では、自身に加わる外部からの力やモーメントを検出し、当該力やモーメントに対応した制御を行うことが要求される。このような力やモーメントに対応する制御を高精度で行うためには、外部から加わる力(外力)とモーメントを正確に検出することが必要となる。
そこで従来から、各種の力覚センサが提案されている。力覚センサは、原理的な構造として、外力に応じて弾性変形する起歪体の変形部分に複数の歪検出用抵抗素子を設けた構造を有するものが知られている。力覚センサの起歪体に外力が加わると、起歪体の変形度合い(応力)に応じた電気信号が複数の歪検出用抵抗素子から出力される。そして、これらの電気信号に基づいて、起歪体に加わった2成分以上の力等を検出することができる。
力覚センサの一種としては、6軸力覚センサが知られている。6軸力覚センサは、印加された外力を直交座標系の3軸(X軸、Y軸、Z軸)の各軸方向の応力成分(力:Fx,Fy,Fz)と、各軸方向のトルク成分(モーメント:Mx,My,Mz)とに分け、6軸成分として検出するものである。
このような力覚センサは、外力の印加によって歪検出用抵抗素子が変形してその抵抗値が変化するという性質を利用し、当該歪検出用抵抗素子の抵抗値の変化から出力電圧の変化を検出し、外力の大きさを測定する。ここで、力覚センサで用いられる歪検出用抵抗素子は、温度によって抵抗値が変化する温度依存性を有している。従って、駆動のための電圧を印加し始めてから歪検出用抵抗素子の温度が定常状態となるまでは抵抗値が変動(ドリフト)し、それに伴って出力電圧も不安定な状態となる。このような状態を過渡状態といい、従来の力覚センサは、この過渡状態においては正確に外力を測定することができないという問題があった。
そこで、特許文献1に係る半導体圧力センサは、電圧印加後から定常状態になるまでの時間(過渡状態)を短縮するために、半導体基板にヒーター電極を備え、当該ヒーター電極によって半導体基板を介して歪検出用抵抗素子(ピエゾ抵抗素子)を加熱して発熱を促進し、過渡状態を短縮する構成とした。
特開2009−175088号公報(請求項1参照)
しかしながら、特許文献1に係る半導体圧力センサは、基板上における各機能部を限られたスペース内でレイアウトしなければならないという制約があるため、半導体基板の周縁部であって歪検出用抵抗素子から離れた場所にヒーター電極が形成されているが、半導体基板を介して中央部付近の歪検出用抵抗素子まで熱が伝達されるまでのタイムラグや、各抵抗素子間の温度ムラが発生するという問題が生じた。そして、当該タイムラグや温度ムラを解消するために半導体基板に印加する電圧を増加させると、コストが増加するとともに、熱によって半導体基板が変形するおそれがあるという問題があった。
本発明は、前記した問題点に鑑み創案されたものであり、低電圧で、かつ、タイムラグおよび温度ムラなく歪検出用抵抗素子の自己発熱を促進することができ、電圧印加後から歪検出用抵抗素子の温度が定常状態になるまでの時間を大幅に短縮することができる力覚センサ用チップおよび加速度センサ用チップを提供することを課題とする。
前記課題を解決するために本発明に係る力覚センサ用チップは、外力を検出するための力覚センサ用チップであって、前記外力が印加される作用部と、前記作用部を周囲から支持する支持部と、前記作用部と前記支持部とを連結する連結部と、を有するベース部材と、前記外力が印加された場合における前記ベース部材の変形発生部に形成された複数の歪検出用抵抗素子と、前記歪検出用抵抗素子の上層に、抵抗素子用配線および層間絶縁膜を介して形成された薄膜抵抗と、前記支持部上に形成された高電位側電極および低電位側電極と、前記薄膜抵抗と、前記高電位側電極および前記低電位側電極と、を接続する薄膜抵抗用配線と、を備え、前記薄膜抵抗は、平面視した場合において、複数の前記歪検出用抵抗素子を包含する面積で形成され、当該薄膜抵抗の一端が前記薄膜抵抗用配線を介して前記高電位側電極と接続され、当該薄膜抵抗の他端が前記薄膜抵抗用配線を介して前記低電位側電極と接続されている構成とする。
このような構成を備える力覚センサ用チップは、薄膜抵抗が歪検出用抵抗素子の近傍(上層)に配置されているため、薄膜抵抗に電圧を印加すると、その抵抗熱がタイムラグなく歪検出用抵抗素子に伝達される。
そして、このような構成を備える力覚センサ用チップは、歪検出用抵抗素子上層の薄膜抵抗が複数の歪検出用抵抗素子を包含する面積で形成されているため、高電位側電極および低電位側電極から薄膜抵抗に電圧を印加すると、その抵抗熱によって複数の歪検出用抵抗素子が温度ムラなく加熱される。
また、本発明に係る力覚センサ用チップは、外力を検出するための力覚センサ用チップであって、前記外力が印加される作用部と、前記作用部を周囲から支持する支持部と、前記作用部と前記支持部とを連結する連結部と、を有するベース部材と、前記外力が印加された場合における前記ベース部材の変形発生部に形成された複数の歪検出用抵抗素子と、前記歪検出用抵抗素子の上層に、抵抗素子用配線および層間絶縁膜を介して形成された薄膜抵抗と、前記支持部上に形成された高電位側電極および低電位側電極と、前記薄膜抵抗の上層に形成されるとともに、前記薄膜抵抗と、前記高電位側電極および前記低電位側電極と、を接続する薄膜抵抗用配線と、を備え、前記薄膜抵抗は、前記歪検出用抵抗素子のそれぞれの面積と同等の面積で、かつ、前記歪検出用抵抗素子の数と同じ数で形成され、当該薄膜抵抗の一端が前記薄膜抵抗用配線を介して前記高電位側電極と接続され、当該薄膜抵抗の他端が前記薄膜抵抗用配線を介して前記低電位側電極と接続されている構成である。
このような構成を備える力覚センサ用チップは、歪検出用抵抗素子上層の薄膜抵抗が歪検出用抵抗素子の面積と同等の面積で、かつ、同じ数で形成されているため、薄膜抵抗の抵抗熱を歪検出用抵抗素子に対してのみ効率良く伝達させることができる。従って、薄膜抵抗に印加する電圧をより抑えることができるとともに、抵抗熱のベース部材に対する影響を極力抑えることができる。
また、本発明に係る力覚センサ用チップは、前記薄膜抵抗の上層に、前記層間絶縁膜を介して形成された保護膜を備えることが好ましい。
このような構成を備える力覚センサ用チップは、チップ最表面に形成された保護膜によって、外力印加による破損を防止することができる。
また、本発明に係る力覚センサ用チップは、前記薄膜抵抗の上層に、前記薄膜抵抗用配線および前記層間絶縁膜を介して形成された保護膜を備えることが好ましい。
このような構成を備える力覚センサ用チップは、チップ最表面に形成された保護膜によって、外力印加による破損を防止することができる。
また、本発明に係る力覚センサ用チップは、前記連結部が、前記作用部の中心に対して4回対称となるように形成され、前記高電位側電極と前記低電位側電極とは、前記支持部上において互いに対角の位置に形成されることが好ましい。
このような構成を備える力覚センサ用チップは、作用部を中心として4回対称となるように連結部を形成することで、支持部によって作用部を四方向からバランス良く支持することができる。また、高電位側電極と低電位側電極とを対角の位置に形成することで、薄膜抵抗と各電極との配線設計が容易となる。
また、本発明に係る力覚センサ用チップは、前記作用部と前記支持部と前記連結部とが、第1貫通孔によって機能的に分離されていることが好ましい。
このような構成を備える力覚センサ用チップは、作用部と支持部とを貫通孔で分離することにより、作用部に印加された外力を支持部等に分散させずに、歪検出用抵抗素子に集中させることができる。従って、作用部に印加された外力をより正確に検出することができる。
また、本発明に係る力覚センサ用チップは、前記連結部は、各々が剛性の高い領域と剛性の低い領域とから構成されることが好ましい。
このような構成を備える力覚センサ用チップは、作用部に外力が印加された際に、剛性の低い領域が剛性の高い領域にかかる余分な歪みを吸収し、一方向への力またはモーメントの印加による力覚センサ用チップ全体の歪みの発生を抑制することができる。従って、特定の方向の力またはモーメントに対応する歪検出用抵抗素子Sに選択的に歪みを発生させることができ、他軸干渉を大幅に抑制することができる。
また、本発明に係る力覚センサ用チップは、前記剛性の高い領域と前記剛性の低い領域とが、第2貫通孔によって機能的に分離されていることが好ましい。
このような構成を備える力覚センサ用チップは、剛性の高い領域と剛性の低い領域とを貫通孔で分離することにより、作用部に印加された外力を支持部等に分散させずに、歪検出用抵抗素子に集中させることができる。従って、作用部に印加された外力をより正確に検出することができる。
さらに、前記課題を解決するために本発明に係る加速度センサ用チップは、加速度を検出するための加速度センサ用チップであって、前記加速度が作用した際に変位する重錘部を有する作用部と、前記作用部を周囲から支持する支持部と、前記作用部と前記支持部とを連結する連結部と、を有するベース部材と、前記加速度が作用した場合における前記ベース部材の変形発生部に形成された複数の歪検出用抵抗素子と、前記歪検出用抵抗素子の上層に、抵抗素子用配線および層間絶縁膜を介して形成された薄膜抵抗と、前記支持部上に形成された高電位側電極および低電位側電極と、前記薄膜抵抗と、前記高電位側電極および前記低電位側電極と、を接続する薄膜抵抗用配線と、を備え、前記薄膜抵抗は、平面視した場合において、複数の前記歪検出用抵抗素子を包含する面積で形成され、当該薄膜抵抗の一端が前記薄膜抵抗用配線を介して前記高電位側電極と接続され、当該薄膜抵抗の他端が前記薄膜抵抗用配線を介して前記低電位側電極と接続されている構成とする。
このような構成を備える加速度センサ用チップは、薄膜抵抗が歪検出用抵抗素子の近傍(上層)に配置されているため、薄膜抵抗に電圧を印加すると、その抵抗熱がタイムラグなく歪検出用抵抗素子に伝達される。
そして、このような構成を備える加速度センサ用チップは、歪検出用抵抗素子上層の薄膜抵抗が複数の歪検出用抵抗素子を包含する面積で形成されているため、高電位側電極および低電位側電極から薄膜抵抗に電圧を印加すると、その抵抗熱によって複数の歪検出用抵抗素子が温度ムラなく加熱される。
また、本発明に係る加速度センサ用チップは、加速度を検出するための加速度センサ用チップであって、前記加速度が作用した際に変位する重錘部を有する作用部と、前記作用部を周囲から支持する支持部と、前記作用部と前記支持部とを連結する連結部と、を有するベース部材と、前記加速度が作用した場合における前記ベース部材の変形発生部に形成された複数の歪検出用抵抗素子と、前記歪検出用抵抗素子の上層に、抵抗素子用配線および層間絶縁膜を介して形成された薄膜抵抗と、前記支持部上に形成された高電位側電極および低電位側電極と、前記薄膜抵抗の上層に形成されるとともに、前記薄膜抵抗と、前記高電位側電極および前記低電位側電極と、を接続する薄膜抵抗用配線と、を備え、前記薄膜抵抗は、前記歪検出用抵抗素子のそれぞれの面積と同等の面積で、かつ、前記歪検出用抵抗素子の数と同じ数で形成され、当該薄膜抵抗の一端が前記薄膜抵抗用配線を介して前記高電位側電極と接続され、当該薄膜抵抗の他端が前記薄膜抵抗用配線を介して前記低電位側電極と接続されている構成である
このような構成を備える加速度センサ用チップは、歪検出用抵抗素子上層の薄膜抵抗が歪検出用抵抗素子の面積と同等の面積で、かつ、同じ数で形成されているため、薄膜抵抗の抵抗熱を歪検出用抵抗素子に対してのみ効率良く伝達させることができる。従って、薄膜抵抗に印加する電圧をより抑えることができるとともに、抵抗熱のベース部材に対する影響を極力抑えることができる。
また、本発明に係る加速度センサ用チップは、前記薄膜抵抗の上層に、前記層間絶縁膜を介して形成された保護膜を備えることが好ましい。
このような構成を備える加速度センサ用チップは、チップ最表面に形成された保護膜によって、加速度が作用することによる破損を防止することができる。
また、本発明に係る加速度センサ用チップは、前記薄膜抵抗の上層に、前記薄膜抵抗用配線および前記層間絶縁膜を介して形成された保護膜を備えることが好ましい。
このような構成を備える加速度センサ用チップは、チップ最表面に形成された保護膜によって、加速度が作用することによる破損を防止することができる。
また、本発明に係る加速度センサ用チップは、前記連結部が、前記作用部の中心に対して4回対称となるように形成され、前記高電位側電極と前記低電位側電極とは、前記支持部上において互いに対角の位置に形成されることが好ましい。
このような構成を備える加速度センサ用チップは、作用部を中心として4回対称となるように連結部を形成することで、支持部によって作用部を四方向からバランス良く支持することができる。また、高電位側電極と低電位側電極とを対角の位置に形成することで、薄膜抵抗と各電極との配線設計が容易となる。
また、本発明に係る加速度センサ用チップは、前記作用部と前記支持部と前記連結部とが、第1貫通孔によって機能的に分離されていることが好ましい。
このような構成を備える加速度センサ用チップは、作用部と支持部とを貫通孔で分離することにより、作用部に作用した加速度を支持部等に分散させずに、歪検出用抵抗素子に集中させることができる。従って、作用部に作用した加速度をより正確に検出することができる。
また、本発明に係る加速度センサ用チップは、前記連結部は、各々が剛性の高い領域と剛性の低い領域とから構成されることが好ましい。
このような構成を備える加速度センサ用チップは、作用部に加速度が作用した際に、剛性の低い領域が剛性の高い領域にかかる余分な歪みを吸収し、一方向への加速度の作用による加速度センサ用チップ全体の歪みの発生を抑制することができる。従って、特定の方向の加速度に対応する歪検出用抵抗素子Sに選択的に歪みを発生させることができ、他軸干渉を大幅に抑制することができる。
また、本発明に係る加速度センサ用チップは、前記剛性の高い領域と前記剛性の低い領域とが、第2貫通孔によって機能的に分離されていることが好ましい。
このような構成を備える加速度センサ用チップは、剛性の高い領域と剛性の低い領域とを貫通孔で分離することにより、作用部に作用した加速度を支持部等に分散させずに、歪検出用抵抗素子に集中させることができる。従って、作用部に作用した加速度をより正確に検出することができる。
本発明に係る力覚センサ用チップおよび加速度センサ用チップによれば、低電圧で、かつ、タイムラグおよび温度ムラなく歪検出用抵抗素子の自己発熱を促進することができ、電圧印加後から歪検出用抵抗素子の温度が定常状態になるまでの時間を大幅に短縮することができる。
第1実施形態および第2実施形態に係る力覚センサ用チップの全体構成を示す斜視図である。 第1実施形態および第2実施形態に係る力覚センサ用チップの全体構成を示す平面図である。 第1実施形態に係る力覚センサ用チップの断面を示す概略図であって、図2のA−A断面図である。 第1実施形態に係る力覚センサ用チップの薄膜抵抗とその配線状態を示す概略図であり、図2に示す力覚センサ用チップから保護膜および薄膜抵抗上の層間絶縁膜を除去した状態を示す平面図である。 第1実施形態および第2実施形態に係る力覚センサ用チップの歪検出用抵抗素子とその配線状態を示す概略図であり、図2に示す力覚センサ用チップから保護膜、層間絶縁膜、薄膜抵抗、薄膜抵抗用配線および歪検出用抵抗素子上の配線を除去した状態を示す平面図である。 図5における歪検出用抵抗素子Syb2と各素子・各電極の実際の配線状態を示す概略図である。 第1実施形態、第2実施形態および第3実施形態に係る力覚センサ用チップにおいて、LPFおよびADコンバータをチップ内部に設けた場合の電気接続関係を示す回路図であり、(a)は、ハーフブリッジ回路を示す図、(b)は、フルブリッジ回路を示す図、である。 第1実施形態、第2実施形態および第3実施形態に係る力覚センサ用チップにおいて、LPFおよびADコンバータをチップ外部に設けた場合の電気接続関係を示す回路図であり、(a)は、ハーフブリッジ回路を示す図、(b)は、フルブリッジ回路を示す図、である。 ADコンバータの具体的構成を示す概略図である。 第1実施形態および第2実施形態に係る力覚センサ用チップの動作を示す図である。 第2実施形態に係る力覚センサ用チップの薄膜抵抗とその配線状態を示す概略図であり、図2に示す力覚センサ用チップから保護膜、薄膜抵抗上の層間絶縁膜および薄膜抵抗用配線を除去した状態を示す平面図である。 第2実施形態に係る力覚センサ用チップの断面を示す概略図であって、図2のA−A断面図である。 第3実施形態に係る力覚センサ用チップの歪検出用抵抗素子とその配線状態を示す概略図である。 第3実施形態に係る力覚センサ用チップの歪検出用抵抗素子とその配線状態の具体例を示す概略図であり、(a)は、ハーフブリッジ回路を示す図、(b)はフルブリッジ回路を示す図、である。 第1実施形態、第2実施形態および第3実施形態の変形例に係る力覚センサ用チップにおいて、LPFおよびADコンバータをチップ内部に設けた場合の電気接続関係を示す回路図であり、(a)は、バッファアンプを追加したハーフブリッジ回路を示す図、(b)は、バッファアンプを追加したフルブリッジ回路を示す図、である。 第1実施形態、第2実施形態および第3実施形態の変形例に係る力覚センサ用チップにおいて、LPFおよびADコンバータをチップ外部に設けた場合の電気接続関係を示す回路図であり、(a)は、バッファアンプを追加したハーフブリッジ回路を示す図、(b)は、バッファアンプを追加したフルブリッジ回路を示す図、である。 第1実施形態および第2実施形態に係る加速度センサ用チップの全体構成を示す斜視図である。 第1実施形態に係る加速度センサ用チップの薄膜抵抗とその配線状態を示す概略図であり、図17に示す加速度センサ用チップから保護膜および薄膜抵抗上の層間絶縁膜を除去した状態を示す平面図である。 第2実施形態に係る加速度センサ用チップの薄膜抵抗とその配線状態を示す概略図であり、図17に示す加速度センサ用チップから保護膜、薄膜抵抗上の層間絶縁膜および薄膜抵抗用配線を除去した状態を示す平面図である。
以下、本発明の第1実施形態に係る力覚センサ用チップ100について、図面を適宜参照しながら詳細に説明する。力覚センサ用チップ100は、図1に示すように、直交する3軸(X軸、Y軸、Z軸)の各々についての力とモーメントを検出する力覚センサのセンサ機能を担うチップである。力覚センサ用チップ100は、図1および図3に示すように、平板状のベース部材10上に種々の部材および層が積層されて構成されている。なお、力覚センサ用チップ100の積層構造の詳細については、後記する。
ベース部材10は、力覚センサ用チップ100の土台となる部材である。ベース部材10は、図1および図2に示すように、作用部11と、支持部12と、連結部13A,13B,13C,13D(以下、連結部13という)と、を有している。また、ベース部材10には、第1貫通孔14a,14b,14c,14dと、第2貫通孔15a,15b,15c,15dが形成されている。ベース部材10は、例えば、シリコン等の半導体基板で構成することができる。
作用部11は、外部からの力(外力)が印加される領域である。作用部11は、図2に示すように、ここでは正方形状であり、力覚センサ用チップ100の中央部に形成されている。なお、作用部11の形状は、外部からの力を受け止め易い形状であれば正方形状に限られず、例えば円形状等とすることもできる。
支持部12は、連結部13を介して作用部11を支持する領域である。支持部12は、図2に示すように、ここでは四角枠状をなしており、作用部11と連結部13とを囲むようにこれらの周囲に形成されている。なお、支持部12の形状は、作用部11を支持できる形状であれば四角枠状に限られず、例えば円形枠状等とすることもできる。
連結部13は、作用部11と支持部12とを連結する領域である。連結部13は、図2に示すように、作用部11と支持部12の間に形成され、ここではT字梁状をなしている。なお、連結部13の形状は、作用部11と支持部12とを連結できる形状であればT字梁状に限られず、例えばY字梁状等とすることもできる。
連結部13は、図2に示すように、作用部11の中心に対して4回対称となるように、力覚センサ用チップ100の四辺に対応して形成することが好ましい。このように、作用部11を中心として4回対称となるように連結部13を形成することで、支持部12が四方向からバランス良く作用部11を支持することができる。
連結部13は、図2に示すように、橋梁部13Aa,13Ba,13Ca,13Daと、弾性部13Ab,13Bb,13Cb,13Dbと、の2つの領域から構成されている。なお、図2において、橋梁部13Aa,13Ba,13Ca,13Daは、実線の波括弧で表す領域として、弾性部13Ab,13Bb,13Cb,13Dbは、一点鎖線で四角く囲った領域として、示している。
橋梁部13Aa,13Ba,13Ca,13Daは、図2に示すように、長さ方向における一方の端部が作用部11に接続され、他方の端部がそれぞれに対応する弾性部13Ab,13Bb,13Cb,13Dbの長さ方向における中心部と接続されている。また、弾性部13Ab,13Bb,13Cb,13Dbは、図2に示すように、長さ方向における両端部が支持部12の内周に接続され、中心部がそれぞれに対応する橋梁部13Aa,13Ba,13Ca,13Daの他方の端部と接続されている。
ここで、橋梁部13Aa,13Ba,13Ca,13Daは、それぞれ剛性の高い領域として、弾性部13Ab,13Bb,13Cb,13Dbは、それぞれ剛性の低い領域として形成することが好ましい。
このように、連結部13を剛性の高い領域と剛性の低い領域とに分けて形成することで、作用部11に外力が印加された際に、弾性部13Ab,13Bb,13Cb,13Dbが、橋梁部13Aa,13Ba,13Ca,13Daにかかる余分な歪みを吸収し、一方向への力またはモーメントの印加による力覚センサ用チップ100全体の歪みの発生を抑制することができる。従って、特定の方向の力またはモーメントに対応する歪検出用抵抗素子Sに選択的に歪みを発生させることができ、他軸干渉を大幅に抑制することができる。
なお、他軸干渉とは、単一成分の力の入力があった際に、その他の成分の力の入力が「0」であるにも関わらず、ノイズ等の外乱によって測定結果が「0」とならない現象、すなわち、成分の力またはモーメントの測定値が他軸の力またはモーメントによって変動する現象のことを指している。
第1貫通孔14a,14b,14c,14dは、図2に示すように、ベース部材10の厚さ方向に貫通して形成されたスリット状の孔である。当該第1貫通孔14a,14b,14c,14dは、前記した作用部11と支持部12と連結部13とを機能的に分離する役割を果たしている。力覚センサ用チップ100は、このような第1貫通孔14a,14b,14c,14dを有することにより、作用部11に印加された外力を支持部12等に分散させずに、後記する歪検出用抵抗素子Sに集中させることができ、作用部11に印加された外力をより正確に検出することができる。
第2貫通孔15a,15b,15c,15dは、図2に示すように、ベース部材10の厚さ方向に貫通して形成された略L字状の孔である。当該第2貫通孔15a,15b,15c,15dは、前記した剛性の高い領域とした橋梁部13Aa,13Ba,13Ca,13Daと、剛性の低い領域とした弾性部13Ab,13Bb,13Cb,13Dbと、を機能的に分離する役割を果たしている。力覚センサ用チップ100は、このような第2貫通孔15a,15b,15c,15dを有することにより、作用部11に印加された外力を支持部12等に分散させずに、後記する歪検出用抵抗素子Sに集中させることができ、作用部11に印加された外力をより正確に検出することができる。
次に、図2〜図6を参照しながら、第1実施形態に係る力覚センサ用チップ100の内部構成について、詳細に説明する。力覚センサ用チップ100は、図3に示すように、ベース部材10と、歪検出用抵抗素子Sと、抵抗素子用配線21と、薄膜抵抗22と、薄膜抵抗用配線24と、層間絶縁膜25と、保護膜26と、からなる積層構造を有している。
このような力覚センサ用チップ100は、ベース部材10の表面に半導体製造プロセス技術(フォトリソグラフィ等のエッチング処理、レジストパターン、イオン注入、P−CVD、スパッタリング、RIE等の成膜処理)を適用して各層を積層することによって、製造することができる。
歪検出用抵抗素子(ピエゾ抵抗素子)Sは、力覚センサ用チップ100において、外力の大きさや方向を検出するための素子である。歪検出用抵抗素子Sは、変形によって抵抗値が変化する物質で構成されており、抵抗値の変化を電気信号として検出することで、外力の大きさや方向を測定する。歪検出用抵抗素子Sは、例えば、半導体製造工程においてベース部材10にボロン等の不純物をイオン注入することで形成することができる。
歪検出用抵抗素子Sは、図3に示すように、ベース部材10の上層に形成されるとともに、図2に示すように、外力が印加された場合におけるベース部材10の変形発生部、すなわち、作用部11と連結部13との接続部分にあたる変形発生部に複数(ここでは3つ)形成されている。ここで変形発生部とは、図2に示すように、作用部11に印加される外力による歪みが最も発生する作用部11と橋梁部13Aa,13Ba,13Ca,13Daとの接続部分近傍のことを指している。なお、歪検出用抵抗素子Sは、図2に示すように、橋梁部13Aa,13Ba,13Ca,13Daの長軸方向に対して各々が平行となるように形成されている。
抵抗素子用配線21は、歪検出用抵抗素子Sと、後記する信号電極27a、GND電極27b等を接続するための配線である。抵抗素子用配線21は、図3に示すように、歪検出用抵抗素子Sの上層において、断面T字状で形成されている。ここで、抵抗素子用配線21の断面形状は、歪検出用抵抗素子Sと、後記する信号電極27a、GND電極27b等を電気的に接続可能であれば、上記のような形状に限定されない。なお、抵抗素子用配線21による歪検出用抵抗素子Sと信号電極27aおよびGND電極27b等との配線状態については、後記する。
薄膜抵抗22は、通電による抵抗熱によって歪検出用抵抗素子Sを加熱するためのものである。薄膜抵抗22は、図3に示すように、歪検出用抵抗素子Sの近傍である上層に、抵抗素子用配線21および後記する層間絶縁膜25を介して形成される。また、薄膜抵抗22は、図3に示すように、複数の歪検出用抵抗素子Sと所定間隔を置いて、対向するように対面位置に形成されている。
薄膜抵抗22は、歪検出用抵抗素子Sの上層に一部でも形成されていれば、通電による抵抗熱によって歪検出用抵抗素子Sを十分に加熱することができる。従って、薄膜抵抗22は、例えば図2に示す連結部13Aに形成された3つの歪検出用抵抗素子Sのそれぞれの面積の一部あるいは全部と対向するように、3つの歪検出用抵抗素子Sと所定間隔を置いて対向するように形成する。
但し、薄膜抵抗22は、図4に示すように平面視した場合において、複数の歪検出用抵抗素子Sを包含する面積で形成することが好ましい。この「複数の歪検出用抵抗素子Sを包含する面積」とは、例えば、図2に示す連結部13Aに形成された3つの歪検出用抵抗素子Sとその間のピッチ部分を全て合計した面積以上のことを意味している。従って、3つの歪検出用抵抗素子Sとその間のピッチ部分を全て合計した面積と完全に一致させて形成してもよく、あるいは、図4に示すように、3つの歪検出用抵抗素子Sとその間のピッチ部分を全て合計した面積よりも大きく形成してもよい。なお、薄膜抵抗22は、図4に示すような略長方形状のみに限定されず、ベース部材10の形状や配線状態に合わせて、正方形状、円形状、菱形状に形成することもできる。
また、薄膜抵抗22は、図4に示すように、その一端が後記する薄膜抵抗用配線24を介して高電位側電極23aと接続され、その他端が薄膜抵抗用配線24を介して低電位側電極23bと接続されている。
このような薄膜抵抗22に対して、高電位側電極23aおよび低電位側電極23bから電圧を印加すると、抵抗熱が発生し、当該抵抗熱が層間絶縁膜25、抵抗素子用配線21を介して、歪検出用抵抗素子Sに伝達される。従って、力覚センサ用チップ100は、薄膜抵抗22を備えることによって、例えばセンサ起動直後の歪検出用抵抗素子Sの発熱を促進し、電圧印加後から定常状態になるまでの時間を大幅に短縮することができる。
なお、前記したように、薄膜抵抗22は歪検出用抵抗素子Sと対向する近傍(上層)に配置されるため、その抵抗熱はタイムラグなく歪検出用抵抗素子Sに伝達される。また、前記したように、薄膜抵抗22は複数の歪検出用抵抗素子Sを包含する面積で形成されているため、複数の歪検出用抵抗素子Sを温度ムラなく加熱することができる。従って、力覚センサ用チップ100は、このような薄膜抵抗22を備えることで、歪検出用抵抗素子Sの発熱を促進する際の電力消費を最小限に抑えることができるとともに、過剰な熱によるベース部材10の変形を防止することができる。
高電位側電極23aおよび低電位側電極23bは、支持部12上に形成された電極であり、薄膜抵抗22に対して電圧を印加することで、当該薄膜抵抗22に抵抗熱を発生させるための電極である。力覚センサ用チップ100は、センサ起動直後から高電位側電極23aおよび低電位側電極23bによって薄膜抵抗22に電圧を印加することで、薄膜抵抗22の抵抗熱によって歪検出用抵抗素子Sの発熱を促進し、電圧印加後から歪検出用抵抗素子の温度が定常状態になるまでの時間を大幅に短縮することができる。
高電位側電極23aおよび低電位側電極23bは、図4に示すように、支持部12上において互いに対角の位置に二対で形成されることが好ましい。高電位側電極23aおよび低電位側電極23bをこのような位置関係で形成・配置することにより、薄膜抵抗22と各電極とのの配線設計が容易となる。
薄膜抵抗用配線24は、前記したように、薄膜抵抗22を高電位側電極23aおよび低電位側電極23bに電気的に接続するための配線である。薄膜抵抗用配線24は、図3に示すように、薄膜抵抗22の上層に形成されている。また、薄膜抵抗用配線24は、図4に示すように平面視すると、第2貫通孔15a,15b,15c,15dに沿って形成され、その一端が高電位側電極23aまたは低電位側電極23bと接続され、その他端が薄膜抵抗22と接続されている。
層間絶縁膜25は、薄膜抵抗22と抵抗素子用配線21とを絶縁するための膜(層)である。層間絶縁膜25は、図3に示すように、ベース部材10と、歪検出用抵抗素子Sと、抵抗素子用配線21と、薄膜抵抗22と、を被覆するように形成されている。層間絶縁膜25は、例えば酸化膜で構成することができる。
保護膜26は、力覚センサ用チップ100を保護するための膜(層)である。保護膜26は、図3に示すように、薄膜抵抗22の上層に、層間絶縁膜25を介して形成されている。保護膜26は、例えば窒化膜で構成することができる。力覚センサ用チップ100は、チップ最表面に保護膜26を備えることで、外力印加による破損を防止することができる。
次に、図5および図6を参照しながら、第1実施形態に係る力覚センサ用チップ100の歪検出用抵抗素子S(Sxa1,Sxa2,Sxa3,Sxb1,Sxb2,Sxb3,Sya1,Sya2,Sya3,Syb1,Syb2,Syb3)の周囲の構成と、各素子・各電極の配線状態について、詳細に説明する。なお、図5における各素子・各電極の配線状態は、縮尺の関係上簡略化して示している。
図5に示すように、力覚センサ用チップ100の歪検出用抵抗素子S周囲の支持部12上には、信号電極27aと、GND電極27bと、温度補償用抵抗素子28と、温度補償用電極30と、が形成されている。
信号電極27aおよびGND電極27bは、歪検出用抵抗素子Sに対して電圧を印加するための電極である。信号電極27aは、歪検出用抵抗素子Sの一端と抵抗素子用配線21aによって接続され、当該抵抗素子用配線21aは、後記するようにセンサ内部またはセンサ外部のADコンバータ32と接続され(図7、図8参照)、歪検出用抵抗素子Sの電流−電圧特性から抵抗値が測定されるとともに、印加される外力が解析される。また、GND電極27bは、歪検出用抵抗素子Sの他端と抵抗素子用配線21bによって接続されている。
ここで、支持部12の右辺に配置された信号電極27a,27a,27aは、図5に示すように、抵抗素子用配線21a,21a,21aを介して、それぞれ歪検出用抵抗素子Sxa1,Sxa2,Sxa3と接続される。また、支持部12の下辺に配置された信号電極27a,27a,27aは、図5に示すように、抵抗素子用配線21a,21a,21aを介して、それぞれ歪検出用抵抗素子Syb1,Syb2,Syb3と接続されている。また、符号は省略したものの、支持部12の左辺および上辺に配置された信号電極27a,27a,27aも同様に配線される。
また、支持部12の右辺に配置されたGND電極27b,27b,27bは、図5に示すように、抵抗素子用配線21b,21b,21bを介して、それぞれ歪検出用抵抗素子Sxa1,Sxa2,Sxa3と接続される。また、支持部12の下辺に配置されたGND電極27b,27b,27bは、図5に示すように、抵抗素子用配線21b,21b,21bを介して、それぞれ歪検出用抵抗素子Syb1,Syb2,Syb3と接続されている。また、符号は省略したものの、支持部12の左辺および上辺に配置されたGND電極27b,27b,27bも同様に配線される。
図6は、図5に示した歪検出用抵抗素子Syb2と各素子・各電極の実際の配線状態を示したものである。図6に示すように、歪検出用抵抗素子Sおよび温度補償用抵抗素子28の一端側は、それぞれグラウンド電位GNDに接続されている。また、歪検出用抵抗素子Sの他端側は、信号電極27aと接続され、温度補償用抵抗素子28の他端側は、温度補償用電極30と接続されている。なお、図示は省略したが、図5に示したその他の歪検出用抵抗素子Sxa1,Sxa2,Sxa3,Sxb1,Sxb2,Sxb3,Sya1,Sya2,Sya3,Syb1,Syb3についても、同様の配線状態となっている。
温度補償用抵抗素子28は、歪検出用抵抗素子Sの温度補償を行うための素子である。温度補償用抵抗素子28は、歪検出用抵抗素子Sと同じ素子で構成されており、図5に示すように、外力による歪みの影響を受けることのない支持部12上に形成されている。温度補償用抵抗素子28は、その一端が温度補償用配線29bを介して温度補償用電極30と接続され、その他端が温度補償用配線29aを介してグラウンド電位と接続されている。また、温度補償用抵抗素子28の一端は、抵抗素子用配線21bを介して歪検出用抵抗素子Sと接続されるとともに、図示しないグラウンド電位と接続されている。さらに、温度補償用抵抗素子28は、後記するADコンバータ32とも接続され、温度補償用抵抗素子28によって生成される歪検出信号が当該ADコンバータ32に入力されるように構成されている(図7、図8参照)。
温度補償用配線29a,29bは、温度補償用抵抗素子28を温度補償用電極30および図示しないグラウンド電位に接続するための配線である。また、温度補償用電極30は、温度補償用抵抗素子28に対して電圧を印加するための電極である。
力覚センサ用チップ100は、この温度補償用電極30に所定の電圧を印加した際の抵抗値と、室温の際の抵抗値との比を求めることで、周囲温度に基づいて、歪検出用抵抗素子Sxa2,Sxb2,Sya2,Syb2の温度補償を行うことができる。すなわち、力覚センサ用チップ100は、温度補償用抵抗素子28および温度補償用電極30を設けることで、外力の影響を受けることのない温度補償用抵抗素子28の抵抗値変化をもとに、外力測定用の歪検出用抵抗素子Sxa2,Sxb2,Sya2,Syb2の抵抗変化の測定結果を常に補正することができ、周囲温度に影響されない力およびモーメントの測定を行うことができる。なお、温度補償用抵抗素子28は、後記する第3実施形態に係る力覚センサ用チップ102のように、全ての歪検出用抵抗素子Sに対応して12個設けることもできる(図13参照)。
バイアス電極31は、ベース部材10に対して、図示しない外部電源から与えられたバイアス電圧を印加するための電極である。このバイアス電極31を介して印加されるバイアス電圧により、歪検出用抵抗素子Sの界面に空乏層が成長し、歪検出用抵抗素子Sとベース部材10との間と、隣接する歪検出用抵抗素子S間の絶縁を行うことができる。従って、各歪検出用抵抗素子S間のリーク電流を防止し、電流ノイズの影響を低減することができる。また、電気的にベース部材10を一定電位に固定することにより、電位のふらつき防止やノイズ耐性を向上させることができ、連結部13の上層に形成された歪検出用抵抗素子Sの歪みに対応したピエゾ効果に基づく抵抗変化量を、高い精度で測定することができる。
次に、図7および図8を参照しながら、第1実施形態に係る力覚センサ用チップ100における歪検出用抵抗素子Sと温度補償用抵抗素子28の電気接続関係について、簡単に説明する。力覚センサ用チップ100は、図7(a)の回路図に示すように、歪検出用抵抗素子Sと、温度補償用抵抗素子28と、がブリッジ回路の下半分に対応するハーフブリッジ回路HBを構成している。なお、図7(a)に示す歪検出用抵抗素子Sは、具体的には図5における歪検出用抵抗素子Sxa2,Sxb2,Sya2,Syb2を意味している。
ハーフブリッジ回路HBにおいて、歪検出用抵抗素子Sおよび温度補償用抵抗素子28の一端側(本図上の下側)は、図7(a)に示すように、相互に連結されるとともに、グラウンド電位GNDに接続されている。また、歪検出用抵抗素子Sおよび温度補償用抵抗素子28の他端側(本図上の上側)は、それぞれ信号電極27aおよび温度補償用電極30と接続されている。また、信号電極27aおよび温度補償用電極30は、それぞれチップ外部に設けられた外付抵抗と接続されており、ブリッジ回路を構成している。
また、ハーフブリッジ回路HBにおいて、歪検出用抵抗素子Sおよび温度補償用抵抗素子28は、図7(a)に示すように、センサ内部に設けられたLPF(ローパスフィルタ)34およびADコンバータ32と接続され、歪検出用抵抗素子Sおよび温度補償用抵抗素子28によって生成される歪検出信号が当該ADコンバータ32に入力されるように構成されている。
また、歪検出用抵抗素子Sおよび温度補償用抵抗素子28は、図8(a)に示すように、センサ外部の図示しないアナログ基板に配置されたLPF(ローパスフィルタ)34およびADコンバータ32と接続され、歪検出用抵抗素子Sおよび温度補償用抵抗素子28によって生成される歪検出信号が当該ADコンバータ32に入力されるように構成されていてもよい。
ADコンバータ32は、具体的には図9に示すように、歪検出信号をAD変換するΔΣADコンバータ(デルタシグマADコンバータ)32aと、2つの歪検出信号の差をとるPGA(Programmable Gain Amplifier)32bと、リファレンス電圧を印加するRef.(Reference)32cと、AD変換のタイミングパルスを発振するOSC(Oscillator)32dと、インターフェイスであるI/F(Interface)32eと、を備えている。
ここで、ΔΣADコンバータ32aとは、アナログ信号をデジタル信号に変換するコンバータであって、通常のADコンバータよりも低消費電力かつ高速クロック動作および高SNR(signal-to-noise ratio:信号対雑音比)を実現可能なコンバータのことを指している。なお、ΔΣADコンバータ32aを始めとするADコンバータ32の各構成はいずれも周知の構成であるため、その詳しい機能・動作等の説明は省略する。
このように構成したハーフブリッジ回路HBでは、歪検出用抵抗素子Sおよび温度補償用抵抗素子28からの歪検出信号がADコンバータ32に入力されると、ADコンバータ32は、2つの歪検出信号の差をとって温度補償された歪検出信号を算出し、かつ、当該温度補償後の歪検出信号をAD変換してデジタル値に変換する。また、ADコンバータ32は、デジタル変換した歪検出信号を、演算処理を行うための図示しないセンサ外部のコンピュータ等に入力する。そして、当該コンピュータ等は、支持部12に印加された正確な外力を算出する。
さらに、ハーフブリッジ回路HBでは、温度補償用抵抗素子28からの歪検出信号が図示しないセンサ外部のモニタ装置等に入力され、温度補償用抵抗素子28が正常に機能しているかどうかについても監視を行う。
力覚センサ用チップ100は、図7(b)の回路図に示すように、前記したハーフブリッジ回路HBの信号電極27aおよび温度補償用電極30と接続された外付抵抗R1,R2をチップ内部に設けてフルブリッジ回路FBを構成してもよい。フルブリッジ回路FBにおいて、歪検出用抵抗素子Sおよび温度補償用抵抗素子28の一端側(本図上の下側)は、図7(b)に示すように、相互に連結されるとともに、グラウンド電位GNDに接続されている。また、歪検出用抵抗素子Sおよび温度補償用抵抗素子28の他端側(本図上の上側)は、それぞれ信号電極27aおよび温度補償用電極30の一端側(本図上の下側)に接続されている。そして、信号電極27aおよび温度補償用電極30の他端側(本図上の上側)は、それぞれ外付抵抗R1,R2と接続された後に相互に連結され、センサ外部の電源電圧VEに接続されている。
また、フルブリッジ回路FBにおいて、歪検出用抵抗素子Sおよび温度補償用抵抗素子28は、図7(b)に示すように、センサ内部に設けられたLPF(ローパスフィルタ)34およびADコンバータ32と接続され、歪検出用抵抗素子Sおよび温度補償用抵抗素子28によって生成される歪検出信号が当該ADコンバータ32に入力されるように構成されている。
また、歪検出用抵抗素子Sおよび温度補償用抵抗素子28は、図8(b)に示すように、センサ外部の図示しないアナログ基板に配置されたLPF(ローパスフィルタ)34およびADコンバータ32と接続され、歪検出用抵抗素子Sおよび温度補償用抵抗素子28によって生成される歪検出信号が当該ADコンバータ32に入力されるように構成されていてもよい。
力覚センサ用チップ100は、このようなフルブリッジ回路FBで構成することで、歪検出用抵抗素子Sの抵抗値の変化から、温度変化による抵抗値の変化をキャンセルし、歪検出用抵抗素子Sにおける外力による抵抗値の変化のみを適切に取り出すことができる。従って、作用部11に印加された外力をより正確に検出することができる。
次に、図10を参照しながら、第1実施形態に係る力覚センサ用チップ100の動作、すなわち外力の大きさと方向の検出方法の一例について、簡単に説明する。なお、説明の便宜上、図10に示す各変形パターン42は、その変形状態を誇張して示している。また、以下の説明では、前記したように、直交座標系の3軸(X軸、Y軸、Z軸)におけるX軸方向の力をFxと、Y軸方向の力をFyと、Z軸方向の力をFzとし、またX軸に対して回転方向に与えられるモーメントをMxと、Y軸に対して回転方向に与えられるモーメントをMyと、Z軸に対して回転方向に与えられるモーメントをMzとする。
Fx[N],Fy[N],Fz[N],Mx[N・cm],My[N・cm],Mz[N・cm]からなる外力(軸力)が、力覚センサ用チップ100の作用部11に印加されると、その大きさに応じて連結部13に変形が生じる。そして、この連結部13の変形に従って、歪検出用抵抗素子Sが歪み、その歪みに応じた歪検出信号を解析することで、外力の大きさと方向を検出することができる。
なお、外部構造体(例えばマニピュレータの末梢端部等)に加えられた外力を伝達する外力伝達部材(図示せず)が作用部11に接続され力覚センサ用チップ100の作用部11に外力が印加される。この際、外部構造体に加えられた外力を減衰する減衰機構をセンサ筺体に設けることでセンサのダイナミックレンジを大きくすることができる。
ここで、6つの外力のいずれか、またはこれらを組み合せたものが力覚センサ用チップ100におけるチップ中央部の作用部11に印加されると、外力が印加された作用部11は、チップ周囲部の支持部12および、連結部13によって支持されながら、その位置を変化させる。その結果、作用部11と支持部12とを連結する連結部13において、印加された外力に応じた固有の変形が生じる。そして、この連結部13で変形が生じると、その変形の仕方に応じた特有の歪検出信号が出力される。
図10では、作用部11に印加された外力の種類を(a)に、その際の変形パターンを(b)に、印加された外力に特徴的な歪検出信号を(c)に示している。この力覚センサ用チップ100の変形パターンは、平面形状での変形パターン41と縦断面形状での変形パターン42とで示している。また、歪検出信号は、抵抗値増減の演算式で表現している。なお、抵抗値増減の演算式で用いられている各抵抗変化量R11,R12,R13,R21,R22,R23,R31,R32,R33,R41,R42,R43は、前記した12個の歪検出用抵抗素子(Sxa1,Sxa2,Sxa3),(Sxb1,Sxb2,Sxb3),(Sya1,Sya2,Sya3),(Syb1,Syb2,Syb3)に関して、それぞれ(R11,R12,R13),(R31,R32,R33),(R21,R22,R23),(R41,R42,R43)で対応させて示している。
図10に示されるように、外力Fxが印加されると、矢印43のような力が加わり、出力信号として、((R21−R23)+(R43−R41))/4の演算式で決まる歪検出信号を得ることができる。また、外力Fzが印加されると、矢印44のような力が加わり、出力信号として、−(R12+R22+R32+R42)/4の演算式で決まる歪検出信号を得ることができる。また、外力Myが印加されると、矢印45のような力が加わり、出力信号として、(R12−R32)/2の演算式で決まる歪検出信号を得ることができる。そして、外力Mzが印加されると、矢印46のような力が加わり、出力信号として、((R13−R11)+(R23−R21)+(R33−R31)+(R43−R41))/8の演算式で決まる歪検出信号を得ることができる。そして、これらの歪検出信号を例えば周知の行列演算によって適切に演算することで、力覚センサ用チップ100の作用部11に印加された外力を知ることができる。
ここで、前記したような力覚センサ用チップ100の動作時においては、当該センサに駆動のための電圧を印加し始めてから、歪検出用抵抗素子Sの温度が定常状態となって動作が安定するまでに所定の時間が必要となる。しかし、力覚センサ用チップ100は、歪検出用抵抗素子Sの近傍(上層)に薄膜抵抗22が配置されているため、センサ駆動と同時に当該薄膜抵抗22に対して電圧を印加することによって、その抵抗熱をタイムラグなく歪検出用抵抗素子Sに伝達することができる。従って、歪検出用抵抗素子Sの自己発熱を促進することができ、電圧印加後から歪検出用抵抗素子Sの温度が定常状態になるまでの時間を大幅に短縮することができる。
次に、図11および図12を参照しながら、第2実施形態に係る力覚センサ用チップ101について、詳細に説明する。第2実施形態に係る力覚センサ用チップ101は、ベース部材10に積層される薄膜抵抗22の面積および薄膜抵抗用配線24の配線経路以外は、前記した力覚センサ用チップ100と同様の構成を備えている。従って、前記した力覚センサ用チップ100と重複する構成については、同じ符号を付して説明を省略する。
また、第2実施形態に係る力覚センサ用チップ101は、第1実施形態に係る力覚センサ用チップ100と、全体構成(図1,2)、歪検出用抵抗素子Sとその配線状態(図5)、電気接続関係を示す回路図(図7)、動作(図10)が同じであるため、これらについても説明を省略する。
力覚センサ用チップ101は、図11に示すように平面視すると、薄膜抵抗22が歪検出用抵抗素子Sのそれぞれの面積と同等の面積で、かつ、当該歪検出用抵抗素子Sの数と同じ数で形成されている。また、薄膜抵抗22は、図11に示すように、歪検出用抵抗素子Sと所定間隔を置いて対向するように形成されている。
ここで、前記した「歪検出用抵抗素子Sのそれぞれの面積と同等の面積」とは、図11に示すようにチップ上方から平面視した場合において、個々の歪検出用抵抗素子Sがその上層に形成された薄膜抵抗22によって隠れる面積のことを意味している。但し、個々の歪検出用抵抗素子Sの面積とその上層の薄膜抵抗22の面積を厳密に一致させる必要はなく、薄膜抵抗22の面積が歪検出用抵抗素子Sの面積よりも多少小さいか、あるいは大きくてもよい。
また、薄膜抵抗22は、図12に示すように、歪検出用抵抗素子Sの近傍である上層に、抵抗素子用配線21および層間絶縁膜25を介して形成されている。
薄膜抵抗22の上層には、図12に示すように、薄膜抵抗用配線24が形成されている。そして、薄膜抵抗22は、図11に示すように、薄膜抵抗用配線24を介して、薄膜抵抗22の一端が高電位側電極23aと、他端が低電位側電極23bと接続されている。さらに、薄膜抵抗22の上層には、薄膜抵抗用配線24および層間絶縁膜25を介して、保護膜26が形成されている。
力覚センサ用チップ101は、このように歪検出用抵抗素子Sの上層において、薄膜抵抗22が歪検出用抵抗素子Sの面積と同等の面積で、かつ、同じ数で形成されているため、薄膜抵抗22の抵抗熱を歪検出用抵抗素子Sに対してのみ効率良く伝達させることができる。従って、薄膜抵抗22に印加する電圧をより抑えることができるとともに、抵抗熱のベース部材10に対する影響を極力抑えることができる。
次に、図13および図14を参照しながら、第3実施形態に係る力覚センサ用チップ102について、詳細に説明する。第3実施形態に係る力覚センサ用チップ102は、図示は省略したものの、前記した力覚センサ用チップ100,101と同様に、ベース部材10と、歪検出用抵抗素子Sと、抵抗素子用配線21と、薄膜抵抗22と、薄膜抵抗用配線24と、層間絶縁膜25と、保護膜26と、からなる積層構造を有している。従って、前記した力覚センサ用チップ100,101と重複する構成については、同じ符号を付して説明を省略する。また、力覚センサ用チップ102は、電気接続関係を示す回路図(図7)についても、前記した力覚センサ用チップ100,101と同様である。
但し、力覚センサ用チップ102は、前記した力覚センサ用チップ100,101とはベース部材10における貫通孔の形状、チップ内部における配線レイアウトおよび、温度補償用抵抗素子28の数が異なっている。すなわち、力覚センサ用チップ102は、図13に示すように、ベース部材10に4つ形成した第1貫通孔16を略直線状のスリット孔とするとともに、図13を平面視した場合における右側の第1貫通孔16の外側中央の領域に非変形領域(自由端)を形成している。そして、この非変形領域に、モニタ用抵抗素子28aを配置している。
また、力覚センサ用チップ102は、図13に示すように、ベース部材10に4つ形成した第2貫通孔17を鉤状のスリット孔で形成するとともに、第2貫通孔17の内側の領域に非変形領域を形成している。そして、この非変形領域に、温度補償用抵抗素子28およびモニタ用抵抗素子28aを配置している。
また、力覚センサ用チップ102においては、図13に示すように、歪検出用抵抗素子Sが外力が印加された場合におけるベース部材10の変形発生部、すなわち、作用部11と連結部13との接続部分にあたる変形発生部に複数(ここでは3つ)形成されている。また、この歪検出用抵抗素子Sの近傍には、当該歪検出用抵抗素子Sの数に合わせて、12個の温度補償用抵抗素子28が配置されている。そして、歪検出用抵抗素子Sの上層には、前記した力覚センサ用チップ100,101と同様に、薄膜抵抗22が形成されている(図示省略)。なお、当該薄膜抵抗22は、力覚センサ用チップ100のような複数の歪検出用抵抗素子Sを包含する面積、あるいは、力覚センサ用チップ101のような歪検出用抵抗素子Sのそれぞれの面積と同等の面積で、かつ、当該歪検出用抵抗素子Sの数と同じ数で形成することができる。
モニタ用抵抗素子28aは、チップ温度(センサ組み立て後はセンサアッシーの温度も)を取得するものである。モニタ用抵抗素子28aは、ピエゾ抵抗素子で構成されており、環境温度の変化を抵抗値の変化として検出する。モニタ用抵抗素子28aは、歪検出用抵抗素子Sと同じ特性を有する素子で構成されている。また、モニタ用抵抗素子28aは、図13に示すように、ベース部材10上もしくは作用部11の非変形領域上に形成される。また、支持部12上と作用部11の非変形領域上の両方に設けてもよい。
なお、前記したように、温度補償用抵抗素子28はベース部材10上に歪検出用抵抗素子Sごとに設けられ、当該歪検出用抵抗素子Sとブリッジ回路を構成しているが、モニタ用抵抗素子28aは、チップ単位で設けられている。そして、モニタ用抵抗素子28aとブリッジ回路を構成する他の抵抗素子は、チップ外部の図示しないアナログ基板上に設けられている。
モニタ用抵抗素子28aは、図13に示すように、印加される外力Fによる歪みの影響を受けない非変形領域に配置されている。すなわち、モニタ用抵抗素子28aのそれぞれは、前記したように、対応する温度補償用抵抗素子28の近傍であって、非変形領域となっている第2貫通孔17の内側の領域および、右側の第1貫通孔16の外側の領域に配置されている。力覚センサ用チップ102は、このように外力の影響を受けない場所にモニタ用抵抗素子28aを配置することで、力覚センサ用チップ102のチップ温度を取得できるように構成されている。
ここで、力覚センサ用チップ102をハーフブリッジ回路HBで構成すると、具体的には図14(a)に示すような配線状態となる。なお、図14(a)は、図13における歪検出用抵抗素子Syb3とその近傍の温度補償用抵抗素子28とでハーフブリッジ回路HBを構成した場合の例である。また、図14(a)に示す配線状態は、前記した図7(a)に示す電気接続関係の具体的な素子配置および配線状態を示したものである。
ハーフブリッジ回路HBにおいては、図14(a)に示すように、歪検出用抵抗素子Syb3および温度補償用抵抗素子28の一端側(本図上の上側)が相互に連結されとともに、その連結部分が図示しないグラウンド電位GNDと接続されている。また、歪検出用抵抗素子Syb3の他端側(本図上の下側)は、図示しない信号電極27aと接続され、温度補償用抵抗素子28の他端側(本図上の下側)は、図示しない温度補償用電極30と接続されている。
なお、ハーフブリッジ回路HBの場合、歪検出用抵抗素子Sは連結部13上に設けられ、温度補償用抵抗素子28は支持部12上または、前記した非変形領域上に設けられている。
また、力覚センサ用チップ102をフルブリッジ回路FBで構成すると、具体的には図14(b)に示すような配線状態となる。なお、図14(b)は、図13における歪検出用抵抗素子Syb1とその近傍の温度補償用抵抗素子28とでフルブリッジ回路FBを構成した場合の例である。また、図14(b)に示す配線状態は、前記した図7(b)に示す電気接続関係の具体的な素子配置および配線状態を示したものである。
フルブリッジ回路FBにおいては、図14(b)に示すように、歪検出用抵抗素子Syb1の一端側(本図上の上側)および外付抵抗R2の一端側(本図上の上側)が相互に連結されるとともに、その連結部分が図示しない信号電極27aと接続されている。また、温度補償用抵抗素子28の他端側(本図上の下側)および外付抵抗R1の一端側(本図上の上側)が相互に連結されるとともに、その連結部分が図示しない温度補償用電極30と接続されている。
また、外付抵抗R1および外付抵抗R2の他端側(本図上の下側)が相互に連結されるとともに、その連結部分が図示しない電源電圧と接続されている。そして、歪検出用抵抗素子Syb1の他端側(本図上の上側)および温度補償用抵抗素子28の一端側(本図上の上側)が相互に連結されるとともに(図示省略)、図示しないグラウンド電位GNDに接続されている。
なお、フルブリッジ回路FBの場合、歪検出用抵抗素子Sは連結部13上に設けられ、温度補償用抵抗素子28および、ブリッジを形成する他の抵抗素子(外付抵抗R1,R2)は支持部12上または、前記非変形領域上に設けられている。
このように、第3実施形態に係る力覚センサ用チップ102は、第1貫通孔16および第2貫通孔17の形状を工夫することでベース部材10上に非変形領域を確保し、当該非変形領域上に温度補償用抵抗素子28およびモニタ用抵抗素子28aを配置している。従って、力覚センサ用チップ102は、歪検出用抵抗素子Sごとに温度補償を行うことができるため、センサ出力値から環境温度の影響を適切に除去して外力をより正確に検出することができる。
次に、図15を参照しながら、前記した力覚センサ用チップ100,101,102の変形例について説明する。図15(a)に示すハーフブリッジ回路HB2および、図15(b)に示すフルブリッジ回路FB2は、前記した力覚センサ用チップ100,101,102のハーフブリッジ回路HBおよびフルブリッジ回路FB(図7参照)に、バッファアンプ33を追加したものである。従って、前記したハーフブリッジ回路HBおよびフルブリッジ回路FBと重複する構成については、同じ符号を付して説明を省略する。
バッファアンプ33は、歪検出信号のハイ・インピーダンスをロー・インピーダンスに変換することにより、ノイズの影響を抑制するものである。バッファアンプ33は、図15に示すように、歪検出用抵抗素子Sおよび温度補償用抵抗素子28と、ADコンバータ32との間に接続される。また、バッファアンプ33は、図15に示すように、図7のADコンバータ32と同じくセンサ内部に設けられる。力覚センサ用チップ100,101は、このようなバッファアンプ33を備えることにより、ノイズの影響を抑え、作用部11に印加された外力をより正確に検出することができる。
また、バッファアンプ33は、図16に示すように、図8のADコンバータ32と同じくセンサ外部の図示しないアナログ基板に設けられてもよい。
また、前記した力覚センサ用チップ100,101,102は、いずれもセンサの表面側に歪検出用抵抗素子S、薄膜抵抗22等を積層して構成しているが、これらを裏面側にも積層し、両面の歪検出用抵抗素子Sで外力およびモーメントを検出する構成としてもよい。この場合、センサの裏面側における歪検出用抵抗素子Sおよび薄膜抵抗22の構成は、前記した図1、図2、図4、図5、図11、図13と同様となる。このように、力覚センサ用チップ100,101,102の両面に歪検出用抵抗素子S、薄膜抵抗22等を設けることにより、例えば単一成分の力の入力があった際に、より正確に外力を検出することができる。従って、片面で構成するよりも他軸干渉をより有効に防止することができる。
次に、図17〜図19を参照しながら、薄膜抵抗22を備える加速度センサ用チップ200について、簡単に説明する。ここで、加速度センサは、抵抗素子を用いて直交する3軸(X軸、Y軸、Z軸)の各々についての加速度を測定するセンサであり、加速度センサ用チップ200は、そのセンサ機能を担うチップである。
加速度センサ用チップ200は、図17に示すように、作用部11に重錘部50を備えること以外は、前記した力覚センサ用チップ100,101と同様の構成を備えている。従って、前記した力覚センサ用チップ100,101と重複する構成については、同じ符号を付して説明を省略する。また、加速度センサ用チップ200は、前記した力覚センサ用チップ100,101と、歪検出用抵抗素子Sとその配線状態(図5)、電気接続関係を示す回路図(図7)が同じであるため、これらについても説明を省略する。
なお、加速度センサ用チップ200は、作用部11に働いた慣性力による歪検出用抵抗素子Sの歪みを検出するものであるため、前記したような作用部11に外力を直接印加するための外力伝達部材(図示せず)は不要である。また、加速度センサ用チップ200は、連結部13がより撓んだほうが加速度に対する感度が向上する。従って、重錘部50を有する作用部11や支持部12よりも連結部13を薄く形成することが好ましい。
重錘部50は、加速度がセンサ筺体(図示せず)に作用した際に慣性力を受けて変位するものである。重錘部50は、図17に示すように、支持部12の中央に配置され、例えば、正方形状をなしている。重錘部50の具体的な配置場所は、センサ筺体が加速度を受ける際に支持部12に対して変位可能であれば限定されず、例えばベース部材10(図3参照)の底部に配置することができる。重錘部50は、例えば、ガラス等の平板で構成することができる。
このような構成を備える加速度センサ用チップ200においては、加速度を伴った外力がセンサ筺体、ひいては支持部12に印加されると、重錘部50が支持部12に対して相対的に変位してベース部材10の変形発生部に設けられた歪検出用抵抗素子Sが歪み、その抵抗値が変化する。そして、この抵抗値の変化から歪検出用抵抗素子の出力電圧の変化を検出し、加速度の大きさを測定する。
ここで、加速度センサ用チップ200は、前記した力覚センサ用チップ100,101と同様に、薄膜抵抗22が歪検出用抵抗素子Sと対向する近傍(上層)に配置されている。薄膜抵抗22は、具体的には、図18に示すように平面視した場合において、複数の歪検出用抵抗素子Sを包含する面積で形成されている。
このような構成を備える加速度センサ用チップ200は、歪検出用抵抗素子S上層の薄膜抵抗22が複数の歪検出用抵抗素子Sを包含する面積で形成されているため、高電位側電極23aおよび低電位側電極23bから薄膜抵抗22に電圧を印加すると、その抵抗熱によって複数の歪検出用抵抗素子Sがタイムラグおよび温度ムラなく加熱される。従って、低コストで歪検出用抵抗素子Sの自己発熱を促進して過渡状態を短縮することができるとともに、過剰な熱によるベース部材10の変形も防止することができる。
また、薄膜抵抗22は、図19に示すように平面視した場合において、歪検出用抵抗素子Sのそれぞれの面積と同等の面積で、かつ、当該歪検出用抵抗素子Sの数と同じ数で形成してもよい。
このような構成を備える加速度センサ用チップ201は、歪検出用抵抗素子S上層の薄膜抵抗22が歪検出用抵抗素子Sの面積と同等の面積で、かつ、同じ数で形成されているため、薄膜抵抗22の抵抗熱を歪検出用抵抗素子Sに対してのみ効率良く伝達させることができる。従って、薄膜抵抗22に印加する電圧をより抑えることができるとともに、抵抗熱のベース部材10に対する影響を極力抑えることができる。
10 ベース部材
11 作用部
12 支持部
13 連結部
13A,13B,13C,13D 連結部
13Aa,13Ba,13Ca,13Da 橋梁部(剛性の高い領域)
13Ab,13Bb,13Cb,13Db 弾性部(剛性の低い領域)
14a,14b,14c,14d 第1貫通孔
15a,15b,15c,15d 第2貫通孔
16 第1貫通孔
17 第2貫通孔
21,21a,21b 抵抗素子用配線
22 薄膜抵抗
23a 高電位側電極
23b 低電位側電極
24 薄膜抵抗用配線
25 層間絶縁膜
26 保護膜
27a 信号電極
27b GND電極
28 温度補償用抵抗素子
28a モニタ用抵抗素子
29a,29b 温度補償用配線
30 温度補償用電極
30a モニタ用電極
31 バイアス電極
32 ADコンバータ
32a ΔΣADコンバータ(デルタシグマADコンバータ)
32b PGA(Programmable Gain Amplifier)
32c Ref.(Reference)
32d OSC(Oscillator)
32e I/F(Interface)
33 バッファアンプ
34 LPF(ローパスフィルタ)
41 平面形状における変化パターン
42 断面形状における変化パターン
43 Fx印加時の力
44 Fz印加時の力
45 My印加時の力
46 Mz印加時の力
50 重錘部
100,101,102 力覚センサ用チップ
200 加速度センサ用チップ
FB,FB2 フルブリッジ回路
GND グラウンド電位
HB,HB2 ハーフブリッジ回路
R1,R2 外付抵抗
S,Sxa1,Sxa2,Sxa3,Sxb1,Sxb2,Sxb3,Sya1,Sya2,Sya3,Syb1,Syb2,Syb3 歪検出用抵抗素子(ピエゾ抵抗素子)
VE 電源電圧

Claims (16)

  1. 外力を検出するための力覚センサ用チップであって、
    前記外力が印加される作用部と、前記作用部を周囲から支持する支持部と、前記作用部と前記支持部とを連結する連結部と、を有するベース部材と、
    前記外力が印加された場合における前記ベース部材の変形発生部に形成された複数の歪検出用抵抗素子と、
    前記歪検出用抵抗素子の上層に、抵抗素子用配線および層間絶縁膜を介して形成された薄膜抵抗と、
    前記支持部上に形成された高電位側電極および低電位側電極と、
    前記薄膜抵抗と、前記高電位側電極および前記低電位側電極と、を接続する薄膜抵抗用配線と、を備え、
    前記薄膜抵抗は、平面視した場合において、複数の前記歪検出用抵抗素子を包含する面積で形成され、当該薄膜抵抗の一端が前記薄膜抵抗用配線を介して前記高電位側電極と接続され、当該薄膜抵抗の他端が前記薄膜抵抗用配線を介して前記低電位側電極と接続されていることを特徴とする力覚センサ用チップ。
  2. 外力を検出するための力覚センサ用チップであって、
    前記外力が印加される作用部と、前記作用部を周囲から支持する支持部と、前記作用部と前記支持部とを連結する連結部と、を有するベース部材と、
    前記外力が印加された場合における前記ベース部材の変形発生部に形成された複数の歪検出用抵抗素子と、
    前記歪検出用抵抗素子の上層に、抵抗素子用配線および層間絶縁膜を介して形成された薄膜抵抗と、
    前記支持部上に形成された高電位側電極および低電位側電極と、
    前記薄膜抵抗の上層に形成されるとともに、前記薄膜抵抗と、前記高電位側電極および前記低電位側電極と、を接続する薄膜抵抗用配線と、を備え、
    前記薄膜抵抗は、前記歪検出用抵抗素子のそれぞれの面積と同等の面積で、かつ、前記歪検出用抵抗素子の数と同じ数で形成され、当該薄膜抵抗の一端が前記薄膜抵抗用配線を介して前記高電位側電極と接続され、当該薄膜抵抗の他端が前記薄膜抵抗用配線を介して前記低電位側電極と接続されていることを特徴とする力覚センサ用チップ。
  3. 前記薄膜抵抗の上層に、前記層間絶縁膜を介して形成された保護膜を備えることを特徴とする請求項に記載の力覚センサ用チップ。
  4. 前記薄膜抵抗の上層に、前記薄膜抵抗用配線および前記層間絶縁膜を介して形成された保護膜を備えることを特徴とする請求項に記載の力覚センサ用チップ。
  5. 前記連結部は、前記作用部の中心に対して4回対称となるように形成され、
    前記高電位側電極と前記低電位側電極とは、前記支持部上において互いに対角の位置に形成されることを特徴とする請求項から請求項のいずれか一項に記載の力覚センサ用チップ。
  6. 前記作用部と前記支持部と前記連結部とは、第1貫通孔によって機能的に分離されていることを特徴とする請求項1から請求項のいずれか一項に記載の力覚センサ用チップ。
  7. 前記連結部は、各々が剛性の高い領域と剛性の低い領域とから構成されることを特徴とする請求項1から請求項のいずれか一項に記載の力覚センサ用チップ。
  8. 前記剛性の高い領域と前記剛性の低い領域とは、第2貫通孔によって機能的に分離されていることを特徴とする請求項1から請求項のいずれか一項に記載の力覚センサ用チップ。
  9. 加速度を検出するための加速度センサ用チップであって、
    前記加速度が作用した際に変位する重錘部を有する作用部と、前記作用部を周囲から支持する支持部と、前記作用部と前記支持部とを連結する連結部と、を有するベース部材と、
    前記加速度が作用した場合における前記ベース部材の変形発生部に形成された複数の歪検出用抵抗素子と、
    前記歪検出用抵抗素子の上層に、抵抗素子用配線および層間絶縁膜を介して形成された薄膜抵抗と、
    前記支持部上に形成された高電位側電極および低電位側電極と、
    前記薄膜抵抗と、前記高電位側電極および前記低電位側電極と、を接続する薄膜抵抗用配線と、を備え、
    前記薄膜抵抗は、平面視した場合において、複数の前記歪検出用抵抗素子を包含する面積で形成され、当該薄膜抵抗の一端が前記薄膜抵抗用配線を介して前記高電位側電極と接続され、当該薄膜抵抗の他端が前記薄膜抵抗用配線を介して前記低電位側電極と接続されていることを特徴とする加速度センサ用チップ。
  10. 加速度を検出するための加速度センサ用チップであって、
    前記加速度が作用した際に変位する重錘部を有する作用部と、前記作用部を周囲から支持する支持部と、前記作用部と前記支持部とを連結する連結部と、を有するベース部材と、
    前記加速度が作用した場合における前記ベース部材の変形発生部に形成された複数の歪検出用抵抗素子と、
    前記歪検出用抵抗素子の上層に、抵抗素子用配線および層間絶縁膜を介して形成された薄膜抵抗と、
    前記支持部上に形成された高電位側電極および低電位側電極と、
    前記薄膜抵抗の上層に形成されるとともに、前記薄膜抵抗と、前記高電位側電極および前記低電位側電極と、を接続する薄膜抵抗用配線と、を備え、
    前記薄膜抵抗は、前記歪検出用抵抗素子のそれぞれの面積と同等の面積で、かつ、前記歪検出用抵抗素子の数と同じ数で形成され、当該薄膜抵抗の一端が前記薄膜抵抗用配線を介して前記高電位側電極と接続され、当該薄膜抵抗の他端が前記薄膜抵抗用配線を介して前記低電位側電極と接続されていることを特徴とする加速度センサ用チップ。
  11. 前記薄膜抵抗の上層に、前記層間絶縁膜を介して形成された保護膜を備えることを特徴とする請求項に記載の加速度センサ用チップ。
  12. 前記薄膜抵抗の上層に、前記薄膜抵抗用配線および前記層間絶縁膜を介して形成された保護膜を備えることを特徴とする請求項10に記載の加速度センサ用チップ。
  13. 前記連結部は、前記作用部の中心に対して4回対称となるように形成され、
    前記高電位側電極と前記低電位側電極とは、前記支持部上において互いに対角の位置に形成されることを特徴とする請求項から請求項12のいずれか一項に記載の加速度センサ用チップ。
  14. 前記作用部と前記支持部と前記連結部とは、第1貫通孔によって機能的に分離されていることを特徴とする請求項から請求項13のいずれか一項に記載の加速度センサ用チップ。
  15. 前記連結部は、各々が剛性の高い領域と剛性の低い領域とから構成されることを特徴とする請求項から請求項14のいずれか一項に記載の加速度センサ用チップ。
  16. 前記剛性の高い領域と前記剛性の低い領域とは、第2貫通孔によって機能的に分離されていることを特徴とする請求項から請求項15のいずれか一項に記載の加速度センサ用チップ。
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