JPH0739975B2 - 分布型触覚センサ - Google Patents

分布型触覚センサ

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JPH0739975B2
JPH0739975B2 JP2045750A JP4575090A JPH0739975B2 JP H0739975 B2 JPH0739975 B2 JP H0739975B2 JP 2045750 A JP2045750 A JP 2045750A JP 4575090 A JP4575090 A JP 4575090A JP H0739975 B2 JPH0739975 B2 JP H0739975B2
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JP
Japan
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semiconductor strain
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strain gauges
crystal silicon
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智紀 片野
光男 小林
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工業技術院長
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、ロボットハンド等に取り付けて、ハンドに
対して垂直方向に加わる力の分布を検出することのでき
る分布型触覚センサに関する。
[従来の技術] この種の触覚センサはロボットハンドなどに設けられ、
その触覚検知により把持力の強さや、面圧分布等の情報
を得る目的で開発が進められてきた。第6図はこのよう
な分布型触覚センサの一例を示し、第7図はその1つの
触覚検出素子を取出して示したものである。これらの図
に示すように、触覚検出素子10は適当なヤング率を有す
る弾性体1の上に、第7図に示すように荷重検出用半導
体ストレンゲージ3A1,3A2,およびダミー用半導体ストレ
ンゲージ3B1,3B2が形成された単結晶シリコン板2と、
この単結晶シリコン板2上の中央部に、はんだ付けで固
定された受圧部(荷重を受ける部分)5とで構成されて
おり、分布型触覚センサはこれらの触覚検出素子10を接
着層4を介して弾性体1上にアレイ状に並べて構成され
る。
なお、単結晶シリコン板2上には、上述した荷重検出用
半導体ストレンゲージ3A1,3A2,およびダミー用半導体ス
トレンゲージ3B1,3B2の他に、これらを結合する図示し
ない配線に加えて、信号取り出し用のはんだパッド6が
形成されており、これらのはんだパッド6は、窓7Aを有
するフレキシブルプリント板7のはんだパッド7Bと溶融
接合される。
次にこのような触覚検出素子10がどのように荷重を検出
するかについて説明する。
いま、荷重検出用半導体ストレンゲージ3A1,3A2,および
ダミー用半導体ストレンゲージ3B1,3B2を組込んで、第
8図のようにホイートストンブリッジ回路を構成すると
端子T1,T2間に次式のように出力eoが得られる。
eo=1/4・KS(‐ε3A1‐ε3A2+ε3B1+ε3B2)ei
(1) ここで、eiは電源電圧、ε3A1〜ε3B2は荷重検出用半導
体ストレンゲージおよびダミー用半導体ストレンゲージ
3A1〜3B2の長手方向の歪量、KSはゲージファクタと呼ば
れる定数である。
そこで、受圧部5に垂直荷重が負荷された場合を考える
と、第9図に示すように単結晶シリコン板2の表面にお
ける0−E線上には、第10図のようなX方向の歪ε
発生する。なおここでAは第7図に示す荷重検出用半導
体ストレンゲージ3A1および3A2が配置されている位置に
相当し、大きい圧縮歪(負の歪)が発生している。ま
た、第10図では0−E線上の歪分布しか図示していない
が、この垂直荷重による歪の量は受圧部5の中心で最大
となり、単結晶シリコン板2の端縁に近づく程小さくな
る。このため特に歪の分布は示さないが、ダミーゲージ
として設けられたダミー用半導体ストレンゲージ3B1お
よび3B2の位置では僅かな歪しか発生していない。第11
図はこのような歪発生の状態を図示したもので、ε3A1
〜ε3B2は荷重検出用半導体ストレンゲージおよびダミ
ー用半導体ストレンゲージ3A1〜3B2の歪量を示してお
り、従って式(1)により大きい出力eoが得られること
が分る。よって、分布型触覚センサ全体としては、マト
リクス状に並べられた複数の触覚検出素子10を適当にス
キャニングすることで、加えられた力の分布を知ること
ができる。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、以上述べてきた従来技術による分布型触
覚センサでは、環境温度によってオフセット電圧が大き
く変動すると言う問題点があり、この点について以下に
詳しく説明する。
第6図において、弾性体1及び接着層4はエポキシ等の
樹脂でできており、単結晶シリコン板2とでは膨脹係数
に一桁の開きがあるために温度変化によって単結晶シリ
コン板2には熱歪が発生する。第12図は、ある温度T
(℃)だけ温度降下があったときに、第13図に示す単結
晶シリコン板2の表面上の線分0−E、あるいは0′−
E′上に発生する歪εの分布を示したものである。こ
のように荷重検出用半導体ストレンゲージ3A1および3A2
では位置Aで示されるような圧縮歪(負の歪)が発生
し、またダミー用半導体ストレンゲージ3B1および3B2で
は位置Bで示すように引張歪(正の歪)が発生する。か
くして各歪量ε3A1〜ε3B2は第14図のようになり、荷重
が負荷されてないにもかかわらず、式(1)により大き
な出力eoの発生することが分る。つまり、これが温度変
化の影響によって発生するオフセット電圧の変動とな
る。ところで、この種の分布型触覚センサでは信号処理
の段階で温度補正を行うのが一般的であるが、温度によ
りオフセット変動量が大きい場合、補正誤差が大きくな
る可能性が高く、正確な荷重の検出が困難であり、ま
た、信号を処理する電圧範囲が大きくなるためにダイナ
ミックレンジが低下する等の問題点があった。
本発明の目的は、上述した従来の問題点に鑑み、温度変
化によるオフセット電圧変動を格段に抑制することがで
き、常に安定して加えられた力の分布が検出可能な分布
型触覚センサを提供することにある。
[課題を解決するための手段] かかる目的を達成するために、本発明は、半導体ストレ
ンゲージが配設された単結晶シリコン板の中央部に荷重
を受ける受圧部を有し、該受圧部に加えられた垂直荷重
により前記単結晶シリコン板を変形させて前記半導体ス
トレンゲージから得られる抵抗値の変化により前記垂直
荷重の大きさが検出可能な触覚検出素子の複数を弾性体
上にアレイ状に配設してなる分布型触覚センサにおい
て、前記受圧部近傍に放射方向に配設した複数の荷重検
出用半導体ストレンゲージと、前記単結晶シリコン板の
端縁近傍に該端縁とは直角の方向に配設した複数の温度
補償用半導体ストレンゲージと、前記端縁近傍で、かつ
該端縁に沿った方向の歪が発生しない部位に配設した複
数のダミー用半導体ストレンゲージとを具え、前記荷重
検出用半導体ストレンゲージと前記温度補償用半導体ス
トレンゲージとのそれぞれを直列に接続して複数のアク
ティブゲージを構成し、該複数のアクティブゲージと前
記複数のダミー用半導体ストレンゲージとをホイートス
トンブリッジ回路に組込み、該ホイートストンブリッジ
回路を介して前記垂直荷重を検出するようにしたことを
特徴とするものである。
[作用] 本発明によれば、受圧部近傍に放射方向に配置した荷重
検出用半導体ストレンゲージは受圧部に対する垂直荷重
により大きい歪を発生するが、同時に温度変化に対して
発生する歪は小さい。一方、単結晶シリコン板の端縁近
傍に端縁とは直角の方向に設けた温度補償用半導体スト
レンゲージは荷重に対してはほとんど歪を発生しない
が、温度変化に対しては荷重検出用半導体ストレンゲー
ジとほぼ正反対の歪を発生する。従って、これらの温度
補償用半導体ストレンゲージを荷重検出用半導体ストレ
ンゲージと組合せて直列に接続させることにより、温度
変化に対する歪量を相殺することができるので、これら
をもってアクティブゲージとする。更にまた、単結晶シ
リコン板上の歪が発生しない位置、方向に配置したダミ
ーゲージとしてのダミー用半導体ストレンゲージは、荷
重負荷および温度変化に対してほとんど歪を生じないの
で以上のアクティブゲージおよびダミー用半導体ストレ
ンゲージをホイートストンブリッジ回路に組込むことに
よって、温度によるオフセット変動を小さく抑えて、荷
重を常に正確に検出することができる。
[実施例] 以下に、図面に基づいて本発明の実施例を詳細かつ具体
的に説明する。
第1図は本発明による触覚検出素子の構成の一例を示
す。ここで、3A1および3A2、3B1および3B2、3C1および3
C2は、単結晶シリコン板2上に配設したそれぞれ荷重検
出用半導体ストレンゲージ、ダミー用半導体ストレンゲ
ージ、温度補償用半導体ストロンゲージであり、これら
を接続する配線は図示されてない。6は信号取り出し用
のはんだパッド、さらに5ははんだ付けにより単結晶シ
リコン板2上に固定された受圧部である。
なおこのような単結晶シリコン板2による触覚検出素子
100は第6図と同様にして弾性体1上にアレイ状に配設
された上、フレキシブルプリント板5により信号が取り
出されるもので、分布型触覚センサ全体としての構成は
従来と同様であってよい。
第1図においてダミー用半導体ストレンゲージ3B1,3B2
の抵抗値を、荷重検出用半導体ストレンゲージ3A1,3A2
および温度補償用半導体ストレンゲージ3C1,3C2の2倍
とする。そこで以上計6個の荷重検出用半導体ストレン
ゲージ3A1,3A2、ダミー用半導体ストレンゲージ3B1,3B
2、および温度補償用半導体ストレンゲージ3C1,3C2によ
り第2図のようにホイートストンブリッジ回路を組む
と、次のような出力電圧eoが得られる。
eo=1/8・KS(‐ε3A1‐ε3A2‐ε3C1‐ε3C2+2ε3B1
+2ε3B2)e1 …(2) ここで、eiは電源電圧、ε3A1,ε3A2は荷重検出用半導
体ストレンゲージの、ε3B1,ε3B2はダミー用半導体ス
トレンゲージの、ε3C1,ε3C2は温度補償用半導体スト
レンゲージの、それぞれ長手方向の歪、KSはゲージファ
クタである。
ついで、このように構成した触覚検出素子による荷重検
出動作について説明する。
まず受圧部5に垂直荷重が負荷されたとすると、第10図
で説明したように荷重検出用半導体ストレンゲージ3A1
および3A2には大きい圧縮歪が発生し、また温度補償用
半導体ストレンゲージ3C1および3C2にも多少の歪が生ず
ると共にダミー用半導体ストレンゲージ3B1および3B2に
も微小ながら歪が発生する。これらの歪量を図示すると
第3図のようになり式(2)によって、従来とほぼ同じ
大きさの出力eoが得られる。
次にある温度T(℃)だけ温度が降下した場合は、第12
図のところで説明したように荷重検出用半導体ストレン
ゲージ3A1および3A2にはAの位置に示すような圧縮歪が
発生し、また温度補償用半導体ストレンゲージ3C1およ
び3C2にはBの位置に示すような引張歪が生ずる。また
第13図のところで説明したように、ダミー用半導体スト
レンゲージ3B1および3B2が配置されている線分0〃−E
〃上の位置にも線分0−E上と同様に、第12図に示した
ような歪が分布するが、ダミー用半導体ストレンゲージ
3B1および3B2は線分0〃−E〃上のほぼ中央、すなわち
第12図でCの位置に配置されているため、歪はほとんど
発生しない。このときの歪の発生状態を示したのが第4
図であり、式(2)によって得られる出力eoは非常に小
さいものとなり、温度によるオフセット電圧の変動は小
さいと言える。なお第4図ではeoを負の出力として表示
しているが、実際には接着の状況などにより第12図とは
異なる歪分布となることにより、eoが正の出力となるこ
とも有り得るのはいうまでもない。
第5図は本発明による別の実施例を示したものであり、
その原理および構成動作,等については先に述べた実施
例と同様であり、その説明を省略する。
[発明の効果] 以上説明してきたように、本発明によれば、半導体スト
レンゲージが形成された単結晶シリコン板の中央部に受
圧部を有し、受圧部に加えられた垂直荷重により単結晶
シリコン板を変形させて、半導体ストレンゲージの抵抗
値変化により、垂直荷重の大きさが検出可能な触覚検出
素子の複数を弾性体上に、アレイ状に配列してなる分布
型触覚センサにおいて、受圧部近傍に放射方向に複数の
荷重検出用半導体ストレンゲージを配置し、単結晶シリ
コン板の端縁近傍に、端縁とは直角の方向に複数の温度
補償用半導体ストレンゲージを配置し、これらの荷重検
出用半導体ストレンゲージと温度補償用半導体ストレン
ゲージとをそれぞれ直列接続して複数のアクティブゲー
ジを構成し、各アクティブゲージ内で温度により発生す
る歪が相殺されるようになすと共に単結晶シリコン板上
の歪が発生しない位置、方向にダミーゲージとしての複
数のダミー用半導体ストレンゲージを配置し、上述のア
クティブゲージ及びダミー用半導体ストレンゲージをホ
イートストンブリッジ回路に組込むようにしたので、温
度によルオフセット電圧変動を小さく抑えることができ
るようになった。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明による触覚検出素子の構成図、第2図は
本発明によるホイートストンブリッジ回路の構成図、 第3図および第4図は本発明により、正常時および温度
降下時に検出される歪および出力電圧のグラフ、 第5図は本発明の他の実施例による触覚検出素子の構成
図、 第6図は従来例の断面図、 第7図は従来の触覚検出素子の構成図、 第8図は従来例によるホイートストンブリッジ回路の構
成図、 第9図は従来例による歪発生にかかわる説明図、 第10図は触覚検出素子上に発生する歪の分布図、 第11図および第14図は従来例による正常時および温度下
降時に検出される歪および出力電圧のグラフ、 第12図は温度下降時に触覚検出素子表面上に発生する歪
の分布図、 第13図は第12図に関連する歪発生の説明図である。 1……弾性体、2……単結晶シリコン板、3A1,3A2……
荷重検出用半導体ストレンゲージ、3B1,3B2……ダミー
用半導体ストレンゲージ、3C1,3C2……温度補償用半導
体ストレンゲージ、5……受圧部、6……はんだパッ
ド、7……フレキシブルプリント基板、ε3A1,ε3A2
ε3B1,ε3B2,ε3C1,ε3C2……歪量、eo……出力電
圧、100……圧覚検出素子。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】半導体ストレンゲージが配設された単結晶
    シリコン板の中央部に荷重を受ける受圧部を有し、該受
    圧部に加えられた垂直荷重により前記単結晶シリコン板
    を変形させて前記半導体ストレンゲージから得られる抵
    抗値の変化により前記垂直荷重の大きさが検出可能な触
    覚検出素子の複数を弾性体上にアレイ状に配設してなる
    分布型触覚センサにおいて、 前記受圧部近傍に放射方向に配設した複数の荷重検出用
    半導体ストレンゲージと、 前記単結晶シリコン板の端縁近傍に該端縁とは直角の方
    向に配設した複数の温度補償用半導体ストレンゲージ
    と、 前記端縁近傍で、かつ該端縁に沿った方向の歪が発生し
    ない部位に配設した複数のダミー用半導体ストレンゲー
    ジと を具え、前記荷重検出用半導体ストレンゲージと前記温
    度補償用半導体ストレンゲージとのそれぞれを直列に接
    続して複数のアクティブゲージを構成し、該複数のアク
    ティブゲージと前記複数のダミー用半導体ストレンゲー
    ジとをホイートストンブリッジ回路に組込み、該ホイー
    トストンブリッジ回路を介して前記垂直荷重を検出する
    ようにしたことを特徴とする分布型触覚センサ。
JP2045750A 1990-02-28 1990-02-28 分布型触覚センサ Expired - Lifetime JPH0739975B2 (ja)

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