JPH10274572A - 計量装置 - Google Patents

計量装置

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JPH10274572A
JPH10274572A JP8006197A JP8006197A JPH10274572A JP H10274572 A JPH10274572 A JP H10274572A JP 8006197 A JP8006197 A JP 8006197A JP 8006197 A JP8006197 A JP 8006197A JP H10274572 A JPH10274572 A JP H10274572A
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strain
sides
load
bridge
connection point
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JP8006197A
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Kazufumi Naito
和文 内藤
Takao Suzuki
隆夫 鈴木
Taro Hijikata
太郎 土方
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Ishida Co Ltd
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Ishida Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 起歪体の上面と下面に歪ゲージが形成されて
いる両面型のロードセルの上面と下面に温度勾配が生じ
ても計量精度を維持できる計量装置を提供する。 【解決手段】 左右および上下対称に形成された起歪体
5の第1の面Uにブリッジ回路8の第1のハーフブリッ
ジ8uを構成する第1の辺B1と第2の辺B2を形成
し、前記起歪体5の第2の面Bにブリッジ回路8の第2
のハーフブリッジ8bを構成する第3の辺B3と第4の
辺B4を形成し、前記第2の辺B2と第3の辺B3の接
続点cと、前記第1の辺B1と第4の辺B4の接続点d
の間にブリッジ駆動電圧を印加し、前記第1の辺B1と
第2の辺B2の接続点aと、前記第3の辺B3と第4の
辺B4の接続点bから荷重信号を取り出すようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、歪ゲージを含む
ブリッジ回路を起歪体の第1と第2の面に形成した、い
わゆる両面型のロードセルを用いた計量装置に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の計量装置のロードセルは、荷重
を受けて歪を発生する起歪体に複数の歪ゲージを取り付
け、これら歪ゲージによりブリッジ回路を形成して、起
歪体の歪を検出することにより、荷重を検出している。
【0003】図5は、従来の両面型のロードセルを用い
た計量装置のブリッジ回路とその駆動回路を示す図であ
る。図において、ブリッジ回路8の第1と第2の辺B
1,B2は、直方体からなる起歪体の第1の面である上
面Uに形成されている。また、ブリッジ回路8の第3と
第4の辺B3,B4は、起歪体の第2の面である下面B
に形成されている。前記第1の辺B1は歪ゲージR1と
ブリッジバランス調整用素子T1と零点温度補償素子E
1の直列体で構成され、前記第2の辺B2は歪ゲージR
2とブリッジバランス調整用素子T2の直列体で構成さ
れている。また、前記第3の辺B3は歪ゲージR3とブ
リッジバランス調整用素子T3の直列体で構成され、前
記第4の辺B4は歪ゲージR4とブリッジバランス調整
用素子T4の直列体で構成されている。ここで、前記第
4の辺B4に零点温度補償素子E4を直列に接続した場
合には、前記第1の辺B1の零点温度補償素子E1が省
略される。
【0004】駆動電源20の電圧Voは、前記第1,第
2の辺B1,B2の接続点aと、前記第3,第4の辺B
3,B4の接続点bとの間に印加され、荷重信号は、前
記第2,第3の辺B2,B3の接続点cと、前記第1,
第4の辺B1,B4の接続点dとの間から取り出され
て、信号処理回路14に入力され、荷重信号から被計量
物の重量を示す計量信号が算出される。Fは起歪体のヤ
ング率温度補償素子で、起歪体のヤング率が温度上昇と
ともに減少して歪量が増大するのを補償している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】起歪体は温度変化によ
って変形するので、歪検出精度を確保するために、起歪
体内の温度分布も考慮する必要がある。例えば、冷凍食
品のような低温の物品が載せられた場合、計量台からの
吸熱によって、前記起歪体の上面と下面に温度差が生じ
る。このため、上面Uに設けられた第1および第2の辺
B1,B2と、下面Bに設けられた第3および第4の辺
B3,B4との間に温度差が生じ、歪ゲージ61〜64
の抵抗温度係数(TCR)がゼロでない場合は、温度差
に相当した抵抗値変化が発生する。接続点cの電位Vc
は、駆動電源20の電圧をVoとすると、 Vc=Vo・(R3+T3)/(R2+T2+R3+T
3) となり、また、接続点dの電位Vdは、 Vd=Vo・(R4+T4)/(R1+T1+E1+R
4+T4) または、E1の代わりにE4を用いた場合、 Vd=Vo・(R4+T4+E4)/(R1+T1+R
4+T4+E4) となる。
【0006】例えば、起歪体の上面が下面より低温にな
ると、第1の辺B1と第2の辺B2の抵抗体は同一温度
であるから、抵抗値は同じだけ大きくなるので、電位V
cとVdは同じだけ低下し、電位VcとVdの差は変わ
らない。しかし、接続点c,dの電位Vc,Vd自体の
低下分は、荷重信号を計量信号に変換する信号処理回路
に設定された基準電位に対し、荷重信号の計量誤差とな
って表れ、計量精度が低下するという問題点がある。
【0007】この発明は、前記の課題を解決して、計量
精度を維持できるロードセルを用いた計量装置を提供す
ることを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明の一構成に係る計量装置は、負荷された荷重
に応じて荷重信号を出力するロードセルを備え、前記ロ
ードセルは、負荷された荷重に応じて歪みを生起する起
歪体と、前記歪を検出するブリッジ回路とを有してい
る。前記ブリッジ回路を構成する第1〜第4の辺は、第
1と第3の辺および第2と第4の辺がそれぞれ相対向し
ており、前記第1〜第4の辺のうち、隣接する第1と第
2の辺には、前記起歪体の第1の面に設けられて前記荷
重による引張りを受ける第1の歪ゲージおよび圧縮を受
ける第2の歪ゲージが接続され、隣接する第3と第4の
辺には、前記起歪体の第1の面に対向する第2の面に設
けられた前記荷重による圧縮を受ける第3の歪ゲージお
よび引張りを受ける第4の歪ゲージが接続され、前記第
1と第3の辺、または前記第2と第4の辺に、前記第
1,第2の歪ゲージを含む第1のハーフブリッジおよび
前記第3,第4の歪ゲージを含む第2のハーフブリッジ
の温度ドリフトをそれぞれ補償する第1,第2の零点温
度補償素子が接続されている。前記第1と第4の辺の接
続点と、前記第2と第3の辺の接続点との間に、ブリッ
ジ駆動電圧が印加され、前記第1と第2の辺の接続点
と、前記第3と第4の辺の接続点との間から前記荷重信
号が取り出される。
【0009】この構成によれば、起歪体の第1の面に第
1の辺と第2の辺からなる第1のハーフブリッジを形成
し、前記起歪体の第2の面に第3の辺と第4の辺からな
る第2のハーフブリッジを形成し、前記第1と第4の辺
の接続点と前記第2と第3の辺の接続点の間にブリッジ
駆動電圧を印加し、前記第1と第2の辺の接続点(前記
第1のハーフブリッジの中間接続点)と前記第3と第4
の辺の接続点(前記第2のハーフブリッジの中間接続
点)から荷重信号を取り出すので、前記起歪体の第1の
面と第2の面に温度差が生じても、前記第1のハーフブ
リッジと第2のハーフブリッジの荷重信号出力端の電位
は変わらない。
【0010】本発明の好ましい実施形態では、前記零点
温度補償素子は引張歪ゲージと圧縮歪ゲージの間に位置
している。この実施形態では、零点温度補償素子の温度
が引張歪ゲージの温度と圧縮歪ゲージの温度の中間温度
となるので、温度ドリフトを効果的に補償できる。
【0011】他の好ましい実施形態では、前記各歪ゲー
ジは蒸着形成されたものである。この実施形態によれ
ば、各ハーフブリッジを構成する引張歪ゲージと圧縮歪
ゲージは、起歪体の同一面に同一工程で蒸着できるか
ら、同じ温度特性となるので、温度ゼロバランスおよび
ブリッジバランスがとり易い。
【0012】前記起歪体は、例えば、両側面を貫通する
中空部を備えた直方体からなり、その上面と下面が前記
第1と第2の面をそれぞれ形成している。
【0013】さらに他の実施形態では、前記荷重信号が
取り出される接続点に、風袋重量を補償する風袋補償抵
抗体が接続されている。この実施形態によれば、計量台
に物品が載せられていないときに、ロードセルから出力
される荷重信号が、荷重零を示す信号に補正される。こ
のため、この荷重信号から物品の重量を示す計量信号を
生成する信号処理回路の構成が簡単になる。このとき、
前記接続点の電位が一定に保持されるから、風袋重量分
が正確に一定値となる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施形態を図面
に基づいて説明する。図1に、この発明の一実施形態に
係る計量装置の概略正面図を示す。この計量装置1は、
物品を載せる計量台2と、この計量台2の重量が負荷さ
れるロードセル3と、このロードセル3を支持する基台
4と、ロードセル3からの荷重信号を処理して、物品の
重量を示す計量信号を生成する信号処理回路14とを備
えている。
【0015】図2の概略斜視図に示すように、前記ロー
ドセルは、いわゆる両面ゲージ型のロードセルで、物品
の荷重を受けて歪を発生するアルミ合金またはステンレ
スからなる起歪体5と、この起歪体5の第1の面である
上面Uに形成されたブリッジ回路8の第1のハーフブリ
ッジ8uと、起歪体5の第2の面である下面Bに形成さ
れた破線で示す第2のハーフブリッジ8bと、前記第
1,第2のハーフブリッジ8u,8bを信号処理回路1
4に接続する配線19が形成されているフレキシブルプ
リント配線基板(FPC)のような柔軟な配線シート1
2u,12bを備えている。図3に示す前記配線シート
12u,12bの一端の接続部13u,13bは、起歪
体5の上面Uと下面Bにそれぞれ接着され、後述するよ
うに、半田付けで前記第1,第2のハーフブリッジ8
u,8bに接続され、その他端部はコネクタ15で前記
信号処理回路14に接続されている。
【0016】前記起歪体5は、図1に示すように、計量
装置1の基台4に固定される固定剛体部5aと、物品を
支持する計量台2が取り付けられる可動剛体部5bとが
左右に配置され、固定剛体部5aと可動剛体部5bとを
連結する上ビーム部5cと下ビーム部5dが上下に配置
されている。固定剛体部5a、可動剛体部5bおよびビ
ーム部5c,5dにより囲まれた中空部7の四隅の部
分、つまり、固定剛体部5aとビーム部5c,5dの
間、および可動剛体部5bとビーム部5c,5dの間の
部分に、ノッチ部9が形成されて薄肉に形成され、この
4つの薄肉に形成された部分が歪発生部61〜64を形
成している。
【0017】前記のように、起歪体5は、左右対称形、
つまり図1に示すように、左右方向の中央の垂直面VP
に関して面対称に形成されており、さらにその中心点C
に関して点対称形に形成されている。計量台2に被計量
物が載置されると、その荷重により、起歪体5は2点鎖
線で示すように、ノッチ部9で変形し、図2の歪発生部
61,63に圧縮歪みが、歪発生部62,64に引張り
歪みがそれぞれ発生する。
【0018】図3(A)は起歪体5の上面Uに形成され
た第1のハーフブリッジ8uを示す平面図、図3(B)
は起歪体5の下面Bに形成された第2のハーフブリッジ
8bを示す底面図、図4はブリッジ回路8とその信号処
理系を示す図で、各符号の添字1〜4は、それぞれブリ
ッジ回路8の第1〜第4の辺B1〜B4に配置されてい
る回路素子であることを示している。
【0019】図3および図4に示すように、ブリッジ回
路8は、歪発生部61〜64の歪を検出する圧縮側歪ゲ
ージR1,R3および引張側歪ゲージR2,R4と、ブ
リッジ回路8の各辺B1〜B4の出力を調整する調整用
素子であるブリッジバランス調整用素子T1〜T4と、
ブリッジ回路8の零点が温度により変化するのを補償す
る感温抵抗体からなる零点温度補償素子E1,E3と、
これらを接続する配線Lとを有している。また、ブリッ
ジ回路8の第1の辺B1は、圧縮側歪ゲージR1とブリ
ッジバランス調整用素子T1と零点温度補償素子E1の
直列体で構成され、第2の辺B2は、引張側歪ゲージR
2とブリッジバランス調整用素子T2で構成され、第3
の辺B3は、圧縮側歪ゲージR3とブリッジバランス調
整用素子T3と零点温度補償素子E3の直列体で構成さ
れ、第4の辺B4は、引張側歪ゲージR4とブリッジバ
ランス調整用素子T4の直列体で構成されている。
【0020】図3(A),(B)に示すように、起歪体
5の上面Uには、周知の蒸着技術によって、歪発生部6
1,62の真上の部分に前記第1のハーフブリッジ8u
の歪ゲージR1,R2が、また、歪ゲージR1とR2の
間の部分に前記ブリッジバランス調整用素子T1,T2
が、それぞれ位置し、さらに、これらを接続する配線L
がパターン形成されている。同様に、起歪体5の下面B
には、前記歪発生部63,64の真下の部分に前記第2
のハーフブリッジ8bの歪ゲージR3,R4が、また、
歪ゲージR3とR4の間の部分にブリッジバランス調整
用素子T3,T4がそれぞれ位置し、さらに、これらを
接続する配線Lがパターン形成されている。
【0021】また、第1のハーフブリッジ8uを構成す
る歪ゲージR1,R2、ブリッジバランス調整用素子T
1,T2、および配線Lのうちの直列配線部分は、歪発
生部61,62間の中点O1に対して左右対称に配置さ
れている。同様に、第2のハーフブリッジ8bを構成す
る歪ゲージR3,R4、ブリッジバランス調整用素子T
3,T4、および配線Lのうちの直列配線部分は、歪発
生部63,64間の中点O2に対して左右対称に配置さ
れている。
【0022】前記第1,第2のハーフブリッジ8u,8
bの前記パターン形成された部分を除く他の配線部分
は、前述のとおり、配線シート12u,12bに形成さ
れている。また、前記零点温度補償素子E1,E3は、
独立の部品として前記中点O1,O2の近傍に配置さ
れ、零点温度補償素子E1は、リード線L1を介して配
線シート12uに形成された接続点21,22間に接続
され、零点温度補償素子E3は、リード線L3を介して
配線シート12bに形成された接続点23,24間に接
続されている。さらに、前記起歪体5のヤング率が温度
により変化するのを補償する感温抵抗体からなるヤング
率温度補償素子Fが、独立の部品として、前記中点O1
の近傍に配置され、リード線L2を介して、配線シート
12u上に形成された配線26に接続されている。
【0023】前記第1,第2のハーフブリッジ8u,8
b、および前記零点温度補償素子E1,E3、およびヤ
ング率温度補償素子Fは、風等外部温度影響およびスト
レスからの保護のために、図2に示すように、ブチルゴ
ムやシリコンのような樹脂製の保護層10によって覆わ
れている。
【0024】また、ブリッジ回路8は、図4に示すよう
に、第1の辺B1と第4の辺B4の接続点dと、第2の
辺B2と第3の辺B3の接続点cの間に、駆動電源20
からブリッジ駆動電圧が印加され、第1の辺B1と第2
の辺B2の接続点aと、第3の辺B3と第4の辺B4の
接続点bとの間から、荷重信号が取り出されるととも
に、接続点aと接続点bの間に、中間接続点eが接地さ
れている風袋補償抵抗体r1,r2が接続されている。
【0025】また、この信号処理回路14には、前記ヤ
ング率温度補償素子Fが配線26を介して接続されてい
る。なお、前記接続点a,bは図3に示すように配線L
上に形成されており、接続点c,dは配線シート12
u,12bの配線19の接続点(図示していない)で形
成される。
【0026】上記構成において、第1のハーフブリッジ
8uを構成する歪ゲージR1,R2、ブリッジバランス
調整用素子T1,T2、および一部の配線Lとが、歪発
生部61と62の中点O1に対して左右対称に配置さ
れ、第2のハーフブリッジ8bを構成する歪ゲージR
3,R4、ブリッジバランス調整用素子T3,T4、お
よび一部の配線Lとが、歪発生部63と64の中点O2
に対して左右対称に配置されている。これは、前記第
1,第2のハーフブリッジ8u,8bの製造工程におい
て、蒸着によって形成した薄膜を、例えばマスクでウェ
ットエッチングする場合に、このマスクを左右対称にで
きることを意味し、これにより、左右のエッチングの溶
け具合が均一になり、左右の歪ゲージの寸法、つまり、
抵抗値が同一に形成される。したがって、歪ゲージR1
とR2、R3とR4の発熱量も左右で同一となって温度
的にバランスされるため、歪ゲージ自体の発熱による誤
差が少なくなる。しかも、起歪体5が左右対称であり、
かつ、第1,第2のハーフブリッジ8u,8bも中央の
垂直面VP(図1)に対して左右対称なので、歪ゲージ
R1とR2、R3とR4から発生した熱の分布も左右で
同一となるから、歪ゲージR1とR2、R3とR4ばか
りでなく、配線Lの温度分布も左右で同一となるので、
発熱による誤差が一層少なくなる。
【0027】また、歪ゲージR1〜R4と配線Lとを銅
・ニッケル合金のような同一材質で形成した場合、同一
工程でエッチング加工が可能となるので、生産性が向上
する。この場合、通常、厚みは同一に蒸着されるので、
抵抗値を小さくしたい配線Lは幅を広く形成しておく。
ここで、このロードセル3は、配線Lも同様に左右対称
に配置されているので、配線Lの抵抗値も左右でバラン
スされる。このように、製造工程を簡素化しつつ、出力
誤差の小さいブリッジ回路8を形成できる。
【0028】上記のように、第1,第2のハーフブリッ
ジ8u,8bを左右対称に形成したことから、第1,第
2のハーフブリッジ8u,8bと配線シート12u,1
2bの接続部13u,13bは、図3(A),(B)に
示すように、左右の歪発生部61,62,63,64間
の中点部O1,O2に設けられており、これによって、
ブリッジ回路8の左右対称性を確保して、ブリッジ回路
8の出力を誤差なく取り出すことが出来る。
【0029】例えば、接続部13u,13bを起歪体5
の左端部または右端部に設けた場合、配線Lが歪ゲージ
R1〜R4のいずれかの周辺を通過して左端部または右
端部へ引き出される。したがって、配線Lは、起歪体5
の歪の影響を受け易くなるとともに、歪ゲージR1〜R
4の側方の狭いスペースを通す必要からその幅を広くで
きないことになる。これに対して、この実施形態のよう
に接続部13u,13bを中点部O1,02に設ける
と、配線Lは歪ゲージR1〜R4の周辺を通過しないか
ら起歪体5の歪の影響を受けないとともに、歪ゲージに
よるスペースの制約を受けないので、その幅を広くする
ことができる。
【0030】また、計量開始時において歪ゲージR1〜
R4が発熱し、これに伴って歪ゲージR1〜R4の抵抗
値が変化してブリッジ回路8の出力が変化するが(パワ
ーオン・ドリフト)、起歪体5が左右対称形であるた
め、歪ゲージR1〜R4の発熱による起歪体5の温度上
昇は左右対称に起こるので、起歪体5の温度が安定する
前に計量を開始しても、ブリッジ回路8から精度の高い
計量信号が得られる。したがって、一層の高速計量が可
能になる。
【0031】また、物品からの計量台2を介した吸熱ま
たは放熱によって起歪体5の上面Uと下面Bに温度差が
生じても、第1のハーフブリッジ8uを構成しているR
1,T1,E1,R2,T2は同じ温度であり、また、
第2のハーフブリッジ8bを構成しているR3,T3,
E3,R4,T4も同じ温度である。したがって、第1
のハーフブリッジ8uの抵抗値(R1+T1+R2+T
2+E1)が変化して第1のハーフブリッジ8uを流れ
る電流i1の値が変っても、(R2+T2)/(R1+
T2+R2+T2+E1)の値は変らないので、接続点
aの電位は変わらない。同様に、第2のハーフブリッジ
8bの抵抗値(R3+T3+E3+R4+T4)が変化
して第2のハーフブリッジ8bを流れる電流i2の値が
変っても、(R3+T3+E3)/(R3+T3+R4
+T4)の値は変らないので、接続点aの電位は変わら
ない。このように、起歪体5の上面Uと下面Bに温度差
が生じても、荷重信号の出力端である接続点a,bの電
位は変わらないので、信号処理回路14に設定された基
準電位を変える必要がない。
【0032】ブリッジ回路8の接続点aと接続点bの間
に接続された風袋補償抵抗体r1,r2は、図1に示す
計量台2およびその台上に載せられる容器等の風袋荷重
を補償するためのものである。すなわち、風袋補償抵抗
体r1,r2は前記電流値i1,i2を増大させて、計
量台2上に被計量物品が載せられていないゼロ荷重のと
きの接続点a,接続点bの電位Va0,Vb0が、それ
ぞれロードセル3に風袋荷重が加えられていないときの
電位となるように、それぞれ電圧降下させるものであ
る。このように、風袋補償抵抗体r1,r2を設ける
と、ブリッジ回路8から信号処理回路14に入力される
荷重信号は、風袋重量を差し引いた被計量物品のみの荷
重信号となり、直接重量信号に変換できるので、信号処
理回路14の構成が簡単になる。
【0033】つぎに、信号処理回路14において、前記
入力された荷重信号に対し、前記ヤング率温度補償素子
Fの抵抗値に基づいて起歪体5のヤング率の温度補償が
施されたのち、物品の重量を示す計量信号が生成され
る。
【0034】なお、上記実施形態では、図4のブリッジ
バランス調整用素子T1〜T4をブリッジ回路8の各辺
B1〜B4にそれぞれ設けたが、相対向する一対の辺、
例えば第1の辺B1と第3の辺B3、または第2の辺B
2と第4の辺B4にのみ設けてもよい。
【0035】また、零点温度補償素子E1,E3を第
1,第3の辺B1,B3に設けたが、これらE1,E3
に代えて、図4に破線で示すように、第2,第4の辺B
2,B4に、零点温度補償素子E2,E4をそれぞれ設
けてもよい。
【0036】また、本発明の計量装置1としては、計量
台2を形成する計量ホッパをロードセルの可動剛体部に
取り付けてなる計量器を基台4に複数個取り付け、各計
量器での計量値を組み合わせて、目標値の許容範囲内と
なる組合せを選択する組合せ計量装置も含まれる。
【0037】
【発明の効果】以上のように、本発明に係る計量装置に
よれば、左右および上下対称に形成された起歪体の上面
にブリッジ回路の第1のハーフブリッジを構成する第1
の辺と第2の辺を形成し、前記起歪体下面にブリッジ回
路の第2のハーフブリッジを構成する第3の辺と第4の
辺を形成し、前記第2の辺と第3の辺の接続点と、前記
第1の辺と第4の辺の接続点の間にブリッジ駆動電圧を
印加し、前記第1の辺と第2の辺の接続点と、前記第3
の辺と第4の辺の接続点の間から荷重信号を取り出す構
成としたものであるから、起歪体内の温度差に基づく計
量誤差の生じない計量装置が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る計量装置の概略正面
図である。
【図2】図1のロードセルの概略斜視図である。
【図3】(A)は図5のロードセルの起歪体の上面にパ
ターン形成された第1のハーフブリッジを示す平面図、
(B)は同起歪体の下面にパターン形成された第2のハ
ーフブリッジを示す底面図である。
【図4】ブリッジ回路とその信号処理系を示す図であ
る。
【図5】従来のブリッジ回路とその信号処理系を示す図
である。
【符号の説明】
1…計量装置、2…計量台、3…ロードセル、4…基
台、5…起歪体、5a…固定剛体部、5b…可動剛体
部、7…中空部、8…ブリッジ回路、8u…第1のハー
フブリッジ、8b…第2のハーフブリッジ、12u,1
2b…配線シート、13u,13b…接続部、14…信
号処理回路、61〜64…歪発生部、C…起歪体の中心
点、B1〜B4…第1〜第4の辺、E1,E3…零点温
度補償素子、F…ヤング率温度補償素子、L…配線、O
1,O2…中点、R1〜R4…歪ゲージ、T1〜T4…
ブリッジバランス調整用素子、U…起歪体の上面、B…
起歪体の下面、VP…中央の垂直面、a…第1と第2の
辺の接続点、b…第3と第4の辺の接続点、c…第2と
第3の辺の接続点、d…第1と第4の辺の接続点、r
1,r2…風袋補償抵抗体。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 負荷された荷重に応じて荷重信号を出力
    するロードセルを備え、 前記ロードセルは、負荷された荷重に応じて歪みを生起
    する起歪体と、前記歪を検出するブリッジ回路とを有
    し、 前記ブリッジ回路を構成する第1〜第4の辺は、第1と
    第3の辺および第2と第4の辺がそれぞれ相対向してお
    り、 前記第1〜第4の辺のうち、隣接する第1と第2の辺に
    は、前記起歪体の第1の面に設けられて前記荷重による
    引張りを受ける第1の歪ゲージおよび圧縮を受ける第2
    の歪ゲージが接続され、隣接する第3と第4の辺には、
    前記起歪体の第1の面に対向する第2の面に設けられた
    前記荷重による圧縮を受ける第3の歪ゲージおよび引張
    りを受ける第4の歪ゲージが接続されており、 前記第1と第3の辺、または前記第2と第4の辺に、前
    記第1,第2の歪ゲージを含む第1のハーフブリッジお
    よび前記第3,第4の歪ゲージを含む第2のハーフブリ
    ッジの温度ドリフトをそれぞれ補償する第1,第2の零
    点温度補償素子が接続されており、 前記第1と第4の辺の接続点と、前記第2と第3の辺の
    接続点との間に、ブリッジ駆動電圧が印加され、前記第
    1と第2の辺の接続点と、前記第3と第4の辺の接続点
    との間から前記荷重信号が取り出される計量装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記零点温度補償素
    子は引張歪ゲージと圧縮歪ゲージの間に位置している計
    量装置。
  3. 【請求項3】 請求項1において、前記各歪ゲージは蒸
    着形成されたものである計量装置。
  4. 【請求項4】 請求項1または2において、前記起歪体
    は、両側面を貫通する中空部を備えた直方体からなり、
    その上面と下面が前記第1と第2の面をそれぞれ形成し
    ている計量装置。
  5. 【請求項5】 請求項1〜3のいずれかにおいて、前記
    荷重信号が取り出される接続点に、風袋重量を補償する
    風袋補償抵抗体が接続されている計量装置。
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