JP5507158B2 - 壁掛け型空気調和装置 - Google Patents
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Description
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、ファンガードを備えた空気調和装置において、ファンガードのワイヤーを外力に抗して支持することができ、かつ、容易に取り付け可能な構成を提供することを目的とする。
この構成によれば、吹出口の長手方向に延びるワイヤーを一対の支持体により束ね、この支持体が吹出口内にワンタッチで取り付けられるので、ファンガードを吹出口に容易に取り付けることができる。また、ワイヤーを縦羽根と横羽根との間の空間に延在させることにより、外力によってワイヤーを脱落させ、或いは吹出口の奥や手前に移動させることが難しくなっているので、ワイヤーを外力に抗して支持し、吹出口に手を入れられない状態を保つことができる。
また、この場合、吹出口の上縁部及び下縁部間に掛け渡される支柱の受け溝に、ワイヤーが係止されるので、ワイヤーを、外力に抗してより強く支持できる。また、この場合、支柱の受け溝に対して前面側からワイヤーを係止させることができるので、ファンガードをより容易に取り付けることができる。
この場合、支持体を吹出口に容易にワンタッチで取り付けることが可能であり、取り付け後は上縁部または下縁部の弾性力により確実に支持体を固定できる。
この場合、吹出口の上縁部または下縁部を弾性変形させて、支持体を吹出口に容易にワンタッチで取り付けることができる。
この場合、縦羽根によってワイヤーの上下いずれか、若しくは上下両方向の移動が規制されるので、ワイヤーを外力に抗してより確実に支持し、吹出口に手を入れられない状態を保つことができる。
図1は本発明を適用した実施の形態に係る壁掛け型空気調和装置1の断面図であり、図2は壁掛け型空気調和装置1の分解斜視図である。
壁掛け型空気調和装置1は、断面略C字状に形成されたフィンアンドチューブ型の熱交換器2をフレーム3に配設し、この熱交換器2の内側に送風機(クロスフローファン)4を配置して構成され、熱交換器2にはグリル10を被せられる。フレーム3は樹脂成形により断面略L字状に形成された部材であり、熱交換器2から流下するドレン水を受けるドレンパン31、及び、送風機4を収容するスクロール部32を備え、フレーム3の背面には、据付板50の係止爪51を受ける凹部が形成されている。このフレーム3及びグリル10によって壁掛け型空気調和装置1の筐体が構成される。
フレーム3と据付板50、及び、フレーム3とグリル10とは互いにビスにより連結され、ビス止め作業を行うためのサービスホール15がグリル10の下面に開口している。サービスホール15は、通常使用時においてはビスキャップ14により塞がれている。
送風機4の一端にはファンモーター46が連結され、ファンモーター46が、軸受け47を介してフレーム3に取り付けられている。より詳細に説明すると、送風機4の一端には、ファンモーター46の出力軸が挿入される穴41が設けられ、この穴41に挿入されたファンモーター46の出力軸は、送風機4の側面から螺入されるセットスクリュー42によって、送風機4に固定される。また、ファンモーター46の側方には電装ボックス55が配置される。
フレーム3の背面側の下部には、冷媒配管やドレン管を収容するための長手形状の空間である配管収容部33が形成され、配管収容部33内の上記配管を押さえ込む配管押え52、53が取り付けられる。
送風機4は、上面吸込口11及び前面吸込口12から熱交換器2を介して室内空気を吸い込み、熱交換器2において熱交換された空気を、スクロール部32と舌部48との間の空間を通じて、壁掛け型空気調和装置1の下面に開口する吹出口13から被調和室内に吹き出す。
吹出口13には風向変更用の横羽根としての2枚のフラップ60、60が設けられる。フラップ60はフラップ軸61を有し、このフラップ軸61を中心として上下に回動する。2枚のフラップ60、60は、フラップ駆動モーター63によって連動して駆動され、吹出口13を開閉するとともに、吹出口13からの風向を上下方向において設定する。
そして、縦羽根85とフラップ60との間に、ファンガード70が設けられている。ファンガード70は、吹出口13の長手方向に沿って、互いに平行に掛け渡された2本のワイヤー71、71と、これらワイヤー71、71の端を束ねる支持体72、73とを備えて構成される。ファンガード70は、ワイヤー71、71によって、吹出口13の奥へ手を差し入れることができないようにする。
ファンガード70の支持体72は、長手形状の吹出口13の一端側に取り付けられ、吹出口13の他端側には支持体73が取り付けられる。
また、吹出口13には、長手方向に三等分するように、フラップ60を支持する2つの支柱65が設けられる。支柱65は、吹出口13の上縁部13aと下縁部13bとの間に掛け渡され、2枚のフラップ60、60のフラップ軸61、61が差し込まれる2つの支持穴66、66を有する。吹出口13の両端には、それぞれ、フラップ60を取り付けるためのフラップ支持部68が設けられ、これら2つのフラップ支持部68の各々は、2枚のフラップ60、60のフラップ軸61、61が差し込まれる支持穴69、69が形成される。つまり、フラップ60は、2つの支柱65及び2つのフラップ支持部68により、回動可能に支持される。そして、ファンガード70は、ワイヤー71が、フラップ60が取り付けられる支持穴66、69よりも奥で、かつ、縦羽根85よりも前に位置するように取り付けられる。
ファンガード70の両端に位置する支持体72、73は、柱状の本体に、2本のワイヤー71の端部がそれぞれ差し込まれる2つの端部受け74を有する。柱状の本体の上端には上当接板75が形成され、平板状の上当接板75の上面には突起76が立設され、本体の下端には下当接板77が形成されている。
一方、図6に示すように、受け穴13cのほぼ直下に相当する位置において、下縁部13bには下当接板77の外形に合わせて支持枠13d(受け部)が設けられている。支持枠13dは、下当接板77を嵌合可能な枠であり、この支持枠13dに嵌め込まれた下当接板77は、水平方向に移動しないよう固定される。
まず、支持体72の上当接板75を吹出口13に差し入れて、突起76を受け穴13c(図5)に嵌合させる。次いで、支持体72の下部を回動させて下当接板77を吹出口13に入れ、支持枠13d(図6)にあてがう。
ここで、支持体72の上部を押し上げ、或いは、支持体72とともに上縁部13aを押し上げて、上縁部13aを押圧すると、上縁部13aが撓んで支持体72が上がる。ここで下当接板77を支持枠13dに入れこみ、上縁部13aを押圧する力を解くと、上縁部13aが復元し、上縁部13aと下縁部13bとの間に支持体72が固定される。支持体72は、上部においては突起76が受け穴13cに入り込み、下部においては下当接板77が支持枠13dに入り込んでおり、これを離脱させるためには上縁部13aと下縁部13bとの間隔を拡げなくてはならない。このため、ファンガード70は、ワンタッチで簡単に取り付け可能である上に、容易に脱落しないよう保持される。
また、図4及び図5に示すように、突起76は前側が後方側より高い形状になっているため、突起76を受け穴13cから離脱させるためには、上縁部13aを押圧して、上縁部13aを取り付け時より大きく変形させる必要がある。このため、支持体72を取り外す場合には、より大きな力が必要となる。つまり、取り付けが容易で、かつ脱落しにくい構造となっている。支持体73についても同様である。
一方、送風機4のメンテナンス等で吹出口13から工具等を差し入れる必要がある場合には、上縁部13aを強く押し上げることで支持体72、73を取り外すことが可能である。このように、ファンガード70は、メンテナンス等の妨げにならず、取り付けが容易で、かつ、脱落しにくい、有用な構成となっている。
図1及び図5に示すように、縦羽根85の前縁には、後方に切れ込んだ2つの受け部85a、85bが形成されている。受け部85aは、ワイヤー71が収まる大きさの曲線を描いて後方に凹となっており、ワイヤー71の上下において前方に張り出している。また、受け部85bも同様に、ワイヤー71が収まる大きさの凹状の曲線を描き、ワイヤー71の上において前方に張り出している。このため、図1に示すように、受け部85aにワイヤー71が収まった状態では、ワイヤー71を上下に移動すると受け部85aの張り出しに当接する。受け部85bにおいても、ワイヤー71を上に移動すると受け部85bの張り出しに当接する。従って、縦羽根85によって、ワイヤー71を上下に動かせないように制限されている。さらに、図1に示すように受け部85a、85bに収まったワイヤー71、71は、いずれも後方に押し込まれた場合に縦羽根85に当接する。このため、縦羽根85によって、ワイヤー71が後方に押し込まれないように規制されている。
この図7に示すように、支柱65の前縁には、2本のワイヤー71、71を係合可能な受け溝67a、67bが形成されている。受け溝67a、67bは、支柱65において吹出口13の前側に露出し、吹出口13の前側からワイヤー71、71を挿入できる。このため、上述した手順で支持体72、73を吹出口13に取り付ける際に、ワイヤー71、71を受け溝67a、67bに容易にセットできる。
すなわち、支持体72、73を吹出口13に取り付ける場合には、支持体72、73の上部を上縁部13aに当てて支持体72、73ごと上縁部13aを押し上げ、支持体72、73の下部を回動させて支持枠13dに下当接板77を入れるという一連の、ワンタッチで済む動作を行えばよい。
さらに、支柱65の受け溝67a、67bが、吹出口13の前面側に露出するので、支柱65の受け溝67a、67bに対して前面側からワイヤー71、71を係止させることができるので、ファンガード70をより容易に取り付けることができる。
さらにまた、支持体72、73は、吹出口13の上縁部13aと下縁部13bとの間に、上縁部13aを弾性変形させて取り付けられるので、吹出口13に容易にワンタッチで取り付けることが可能であり、取り付け後は上縁部13aの弾性力により確実に支持体72、73を固定できる。
また、上記実施形態においては、壁掛け型空気調和装置1に本発明を適用した例について説明したが、本発明はこれに限らず、天井埋込型空気調和装置や、天井吊下型空気調和装置にも適用可能である。
2 熱交換器
3 フレーム(筐体)
4 送風機
10 グリル(筐体)
13 吹出口
13a 上縁部
13b 下縁部
13c 受け穴(穴)
13d 支持枠(受け部)
32 スクロール部
48 舌部
60 フラップ(横羽根)
65 支柱
67a、67b 受け溝
70 ファンガード
71 ワイヤー
72、73 支持体
75 上当接板
76 突起
77 下当接板
85 縦羽根
85a、85b 受け部
Claims (5)
- 熱交換器及び送風機を収容した筐体の吹出口に、風向変更用の縦羽根及び横羽根、並びにファンガードを備えた壁掛け型空気調和装置において、
前記ファンガードが、前記吹出口の長手方向に延びる複数本のワイヤーと、これらワイヤーの両端を束ねる一対の支持体とを備え、
前記ファンガードが、前記複数本のワイヤーを、縦羽根と横羽根との間の空間内に延在させて、一対の前記支持体を、前記吹出口内に固定して取り付けられ、
前記吹出口の上縁部及び下縁部間に支柱が掛け渡され、前記支柱には前記横羽根の軸を支持する支持穴と前記複数本のワイヤーが係止される受け溝とが設けられ、
前記受け溝は前記支柱の前縁に形成され、上側に位置する前記受け溝には下方から前記ワイヤーを入れて前方へ押し込むことで前記ワイヤーが嵌め込まれ、下側の前記受け溝には、前方から前記ワイヤーが押し込まれて嵌め込まれ、前記ワイヤーを把持することを特徴とする壁掛け型空気調和装置。 - 前記受け溝は、前記支持穴よりも奥に位置し、前記ワイヤーを前記横羽根より後方で把持し、前記ファンガードは、前記複数本のワイヤーが、前記支持穴よりも奥で、かつ、前記縦羽根よりも前に位置するように取り付けられることを特徴とする請求項1記載の壁掛け型空気調和装置。
- 前記支持体は、前記吹出口の上縁部と下縁部との間に、前記上縁部または前記下縁部の少なくともいずれかを弾性変形させて取り付けられることを特徴とする請求項1または2記載の壁掛け型空気調和装置。
- 前記支持体の上端または下端のいずれか一方には突起が形成され、他方には板状部が形成され、
前記吹出口の上縁部または下縁部のいずれか一方には前記突起に係合する穴が形成され、他方には前記板状部を支持する受け部が形成されたことを特徴とする請求項3記載の壁掛け型空気調和装置。 - 前記縦羽根に、前記ワイヤーの上下いずれか、若しくは上下両方向の移動を規制するワイヤー受け部を設けたことを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の壁掛け型空気調和装置。
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