JP5506543B2 - スクロール圧縮機 - Google Patents
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Description
また、前記緩衝材を構成する樹脂材は、エンジニアリングプラスチックまたはスーパーエンジニアリングプラスチックで構成した樹脂板とすることが好ましく、特に、前記樹脂板は、ポリカーボネート、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、PEEK、PTFE、ポリベゾイミダゾール樹脂のうちの少なくとも何れかにすると良い。
軸受ハウジングに隙間ばめで配置され且つ外輪に回り止め部材が設けられた前記玉軸受には、その外輪の外周面に前記回り止め部材が挿入される穴或いは溝が形成され、前記軸受ハウジングの内面には前記回り止め部材が係合する凹溝が形成された構成にすることが好ましい。また、前記緩衝材は、軸受ハウジングに形成した前記凹溝の幅と長さが概ね一致する方形の樹脂板に形成され、この樹脂板は前記玉軸受の外輪外周面に挿入された前記回り止め部材に保持されると共に、前記凹溝に挿入配置される構成にすると良い。更に、前記回り止め部材は円筒形状の2本の回り止めピンで構成され、これら回り止めピンは前記玉軸受の外輪外周面の穴に挿入して設置され、前記樹脂板には前記2本の回り止めピンを挿入するための穴が形成された構成とすることが好ましい。
両歯型のスクロール圧縮機100は、鏡板30の両面に渦巻き状のスクロールラップ31、32が形成された旋回スクロール1、この旋回スクロール1のラップ31,32と噛合って圧縮作動室を形成する渦巻き状のスクロールラップ41,42が鏡板44,45に形成された左側固定スクロール2及び右側固定スクロール3、前記旋回スクロール1を駆動する主クランク軸4、この主クランク軸4と同期回転する補助クランク軸5、主クランク軸4と補助クランク軸5を同期して回転させるためのタイミングベルト6、このタイミングベルト6が装架される2個のタイミングプーリ7A,7B、前記主クランク軸4を駆動するモータ(図4の60を参照)の動力を前記主クランク軸4に伝達するために用いるVプーリ8などを備えている。また、前記左側固定スクロール2及び前記右側固定スクロール3のほぼ中央部には、圧縮された空気を吐出する吐出口9が形成されている。
なお、図4において、70は前記熱交換器54下流の吐出側圧力を検出する吐出側圧力検出器、71は圧縮機100への吸込圧力を検出する吸込側圧力検出器である。
モータ60で発生した動力は、Vプーリ8にVベルト64を介して伝達される。これにより、主クランク軸4が回転し、同期用のタイミングベルト6及びタイミングプーリ7A,7Bを介して補助クランク軸5にも動力が伝達され、補助クランク軸5も主クランク軸4と共に同期回転する。両クランク軸4,5が同期回転すると、旋回スクロール1が、固定スクロール2,3の双方に対して自転することなく偏心運動(旋回運動)する。流体は吸込口(図示せず)から吸い込まれ、旋回スクロール1の回転が進むにつれて圧縮され、吐出口9から吐出される。
まず、プーリ7A,7Bが設けられている側の左側固定スクロール2に軸受11と軸受12を組付ける。次に、主クランク軸4及び補助クランク軸5を組み付ける。この際、前記2本のクランク軸4,5に予め旋回スクロール1を組付けたアセンブリとしてから組付けるようにすると良い。その後、前記両クランク軸4,5にそれぞれ右側固定スクロール3用の軸受13または14を取り付け、最後に右側固定スクロール3を前記軸受13,14の外輪に組付ける。軸受13,14の外輪は右側固定スクロールに隙間ばめとして組付けられる。
前記玉軸受13,14には、それぞれの外輪の外周部に回り止めピンを挿入するための穴が形成されており、右側固定スクロール3の軸受ハウジング3aには前記穴に対応する凹溝(切欠き)が形成されている。玉軸受13,14の組立時には、前記玉軸受の外輪に形成された前記穴に回り止めピン46A,46Bが挿入された状態で固定スクロール3の軸受ハウジング3aに組み込み、前記回り止めピン46A,46Bが軸受ハウジングの前記凹溝に挿入されることで、玉軸受の外輪が軸受ハウジングに対し回転規制される。
(クリープ力)=(外輪と軸受ハウジング間の摩擦係数)×(回転荷重)
前記樹脂板47は、図5に示すように、軸受ハウジング3aに形成した凹溝3bの幅と長さが概ね一致する方形に形成されており、また、玉軸受14の外輪外周面に挿入された前記2つの回り止めピン46Bを挿入するための概ね円形の穴47aが、前記回り止めピン46Bと同数の2個形成されている。この樹脂板47は、前記玉軸受14の外輪に回り止めピン46Bを取り付けた後に、この回り止めピン46Bに挿入され、玉軸受14が軸受ハウジング3aに組み込まれる際に、前記回り止めピン46Bと共に樹脂板47も軸受ハウジング3aの凹溝3bに挿入される。その後、玉軸受14は、与圧ばね16と軸受押え74により軸方向に位置決めされる。
2…左側固定スクロール(2a:軸受ハウジング)
3…右側固定スクロール(3a:軸受ハウジング、3b:凹溝)
4…主クランク軸
5…補助クランク軸
6…タイミングベルト
7A,7B…タイミングプーリ
8…Vプーリ
9…吐出口
10A,10B…ダストラップ
11,12,13,14,17,18…玉軸受
15,16…与圧バネ
21A,21B…冷却風通路
22A,22B…カバー
23…冷却空気用通路
30,44,45…鏡板
31,32…旋回スクロールのラップ
41,42…固定スクロールのラップ
46A,46B…回り止めピン(回り止め部材)
47…樹脂板(緩衝材)(47a:穴)
50…圧縮機ユニット
51…筐体(51a〜51c:取入口、51d:排気口)
52…ダクト
54…熱交換器
56…ファン
58…ベース
60…モータ
62…圧縮機支持部材
64…Vベルト
66…矢印
70…吐出側圧力検出器、71…吸込側圧力検出器
72…ドライヤ
73,74…軸受押え
100…スクロール圧縮機。
Claims (5)
- 鏡板の両側に渦巻き状のラップを有する旋回スクロールと、この旋回スクロールの両側に配置され前記旋回スクロールのラップと噛合う渦巻き状のラップを有する2つの固定スクロールと、前記両側に配置された固定スクロールに回転支持され前記旋回クロールを旋回運動させるために前記固定スクロールのラップ外周部に位置して回転支持された複数のクランク軸と、これら複数のクランク軸をそれぞれ支持するために前記固定スクロールに設けられた複数の軸受とを備えるスクロール圧縮機において、
前記クランク軸を支持する複数の軸受の少なくとも一つを玉軸受とし、この玉軸受の外輪を固定スクロールの軸受ハウジングに隙間ばめで配置すると共に、前記玉軸受の外輪が周方向に回転するのを規制する回り止め部材を設け、且つ前記回り止め部材と前記軸受ハウジングとの間に緩衝材を設け、
前記緩衝材を樹脂材で構成し、クリープ力と機械振動により前記回り止め部材が前記軸受ハウジングとの間で相対すべりを発生して摩耗するのを前記樹脂材により抑制すると共に、
前記緩衝材を構成する樹脂材は、エンジニアリングプラスチックまたはスーパーエンジニアリングプラスチックで構成した樹脂板である
ことを特徴とするスクロール圧縮機。 - 請求項1に記載のスクロール圧縮機において、前記緩衝材としての樹脂板は、ポリカーボネート、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、PEEK、PTFE、ポリベゾイミダゾール樹脂のうちの少なくとも何れかであることを特徴とするスクロール圧縮機。
- 請求項1または2に記載のスクロール圧縮機において、軸受ハウジングに隙間ばめで配置され且つ外輪に回り止め部材が設けられた前記玉軸受は、与圧バネ及び軸受押えを介して前記軸受ハウジングに位置決めされていることを特徴とするスクロール圧縮機。
- 鏡板の両側に渦巻き状のラップを有する旋回スクロールと、この旋回スクロールの両側に配置され前記旋回スクロールのラップと噛合う渦巻き状のラップを有する2つの固定スクロールと、前記両側に配置された固定スクロールに回転支持され前記旋回クロールを旋回運動させるために前記固定スクロールのラップ外周部に位置して回転支持された複数のクランク軸と、これら複数のクランク軸をそれぞれ支持するために前記固定スクロールに設けられた複数の軸受とを備えるスクロール圧縮機において、
前記クランク軸を支持する複数の軸受の少なくとも一つを玉軸受とし、この玉軸受の外輪を固定スクロールの軸受ハウジングに隙間ばめで配置すると共に、前記玉軸受の外輪が周方向に回転するのを規制する回り止め部材を設け、且つ前記回り止め部材と前記軸受ハウジングとの間に緩衝材を設け、
軸受ハウジングに隙間ばめで配置され且つ外輪に回り止め部材が設けられた前記玉軸受には、その外輪の外周面に前記回り止め部材が挿入される穴或いは溝が形成され、前記軸受ハウジングの内面には前記回り止め部材が係合する凹溝が形成されており、
前記緩衝材は、軸受ハウジングに形成した前記凹溝の幅と長さが概ね一致する方形の樹脂板に形成され、この樹脂板は前記玉軸受の外輪外周面に挿入された前記回り止め部材に保持されると共に、前記凹溝に挿入配置されている
ことを特徴とするスクロール圧縮機。 - 請求項4に記載のスクロール圧縮機において、前記回り止め部材は円筒形状の2本の回り止めピンで構成され、これら回り止めピンは前記玉軸受の外輪外周面の穴に挿入して設置され、前記樹脂板には前記2本の回り止めピンを挿入するための穴が形成されていることを特徴とするスクロール圧縮機。
Priority Applications (1)
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JP2010122936A JP5506543B2 (ja) | 2010-05-28 | 2010-05-28 | スクロール圧縮機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2010122936A JP5506543B2 (ja) | 2010-05-28 | 2010-05-28 | スクロール圧縮機 |
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JP5506543B2 true JP5506543B2 (ja) | 2014-05-28 |
Family
ID=45412763
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2010122936A Active JP5506543B2 (ja) | 2010-05-28 | 2010-05-28 | スクロール圧縮機 |
Country Status (1)
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2010
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