JP5505832B2 - 貫通スリーブ及びそれを用いた貫通部付き区画体の施工方法 - Google Patents

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Description

本発明は、配線や配管等を挿通するための貫通部を備えたコンクリート製の区画体(例えば、壁やスラブ)を形成するのに用いられる貫通スリーブ及びそれを用いた貫通部付き区画体の施工方法に関する。
従来の貫通スリーブは、図8に示すように、区画体Wの設計厚み寸法よりも大なる長さ寸法(筒軸心方向の長さ寸法)を有するように一体的に構成された異径筒状の単一の埋込部材31から構成されている。当該埋込部材31のうち、径寸法の小さい側の小径筒部32の先端側は、区画体Wの外面から突出配置されて、区画体Wを形成した後に配線用又は配管用のダクト部材(図示しない)の先端部が外挿される筒状の受け口部32aに構成されている。
つまり、この貫通スリーブは、ダクト部材の先端部が受け口部32aに外挿される接続形態を採ることで、ダクト部材と区画体Wとの接続箇所を二重筒構造にし、これにより、ダクト部材の内部への液体(主として雨水)の侵入を抑止することのできるように構成されている。
ところが、上記従来の貫通スリーブでは、区画体Wの設計厚み寸法よりも大なる長さ寸法を有するように一体的に構成された異径筒状の単一の埋込部材から構成されているため、以下(1)、(2)の問題点がある。
(1)施工時において、区画体Wの外面を構成するための一対の型枠の少なくとも一方側に小径筒部32の先端側を突出させるための開口部を形成しなければならず、施工に手間と時間が掛かる。また、型枠の材料の再利用も難しくなる。
(2)区画体Wの厚み寸法の変化に対応できない。つまり、区画体Wの設計厚み寸法が大きい場合には、受け口部32aの突出寸法がある程度は必要なため、施工時において大径筒部側を現場で継ぎ足されなければならず、施工に手間と時間がかかる。
また、区画体Wの設計厚み寸法が小さい場合には、施工時において他方の型枠にも開口部を形成して大径筒部の先端側を突出させるか、或いは、受け筒部32aの突出寸法を大きくするかの対応を採らなければならない。よって、施工に手間と時間がかかるか、ダクト部材の接続部の態様が制限されることになる。
本発明は、上述の実状に鑑みて為されたものであって、その主たる課題は、ダクト部材と区画体との接続箇所での止水性は維持しながらも、施工の手間や時間が少なくて済み、且つ、区画体の厚み寸法の変化にも対応し得る貫通スリーブ及びそれを用いた貫通部付き区画体の施工方法を提供する点にある。
本発明の第1特徴構成は、貫通スリーブに係り、その特徴は、
コンクリート製の区画体の外面を構成する一対の型枠のうちの一方側の型枠の内面に対する取付け部を一端側の端縁部に備えた筒状の第1埋込部材と、該第1埋込部材の他端側から第1埋込部材に対する所定の挿入長さ範囲で一端側から外挿可能又は内挿可能に構成され且つ一対の型枠のうちの他方側の型枠の内面に対する当付け部を他端側の端縁部に備えた筒状の第2埋込部材と、配管用又は配線用のダクト部材の先端部が内挿又は外挿可能な受け口部を備えた受け部材とが備えられ、
前記両埋込部材の少なくとも一方の内面側には、前記受け部材の受け口部の先端部が区画体の外面よりも外方に配置される状態で前記受け部材を筒軸心方向に当て付けて取付け可能な受け部材用の取付け部が備えられている点にある。
上記構成によれば、第1埋込部材の他端側から第1埋込部材に対する所定の挿入長さ範囲で第2埋込部材を外挿又は内挿するとともに、第1埋込部材の一端側の取付け部を一方側の型枠の内面に取付け、且つ、前記第2埋込部材の他端側の当付け部を他方側の型枠の内面に当付けることで、一対の型枠の内面と両埋込部材の外周面とで形成されるコンクリート用の空間を構成することができる。
そして、ダクト部材用の前記受け口部の先端部が区画体の外面よりも外方に配置される状態で前記受け部材を取付け可能な取付け部が両埋込部材の少なくとも一方の内面側に備えられているから、前記空間に打設したコンクリートの硬化を待って型枠を取り外してから、受け口部の先端部が区画体の外面よりも外方に配置される状態で受け部材を取付け部に取付けることができる。
そのため、ダクト部材と区画体との接続箇所の止水性を得るための受け口部の存在は維持しながらも、区画体を構成するための型枠に開口部を不要にすることができるから、型枠に開口部を形成する手間と時間を不存とすることができる。
しかも、所定の挿入長さ範囲内で第1埋込部材と第2埋込部材との挿入長さを区画体の設計厚み寸法に対応して変更することで、第1埋込部材と第2埋込部材との接続体の全体の長さ(筒軸心方向の長さ)を区画体の設計厚み寸法に合わせることができる。
したがって、ダクト部材と区画体との接続箇所での止水性は維持しながらも、施工の手間や時間を少なくすることができるとともに、区画体の厚み寸法の変化にも対応することができる。
本発明の第2特徴構成は、前記挿入長さ範囲の複数の挿入長さ位置の各々で又は挿入長さ範囲の任意の挿入長さ位置で前記両埋込部材を固定可能な固定手段が備えられている点にある。
上記構成によれば、所定の挿入長さ範囲内で第1埋込部材と第2埋込部材との挿入長さを区画体の設計厚み寸法に対応して変更し、その挿入長さ位置において前記固定手段で前記両埋込部材を固定することができる。
したがって、両型枠や両埋込部材の組み付け中やコンクリートの打設時などの施工途中で第1埋込部材と第2埋込部材との挿入長さが不測に変化する不都合を防止することができる。
本発明の第3特徴構成は、前記固定手段が、前記両埋込部材の一方に形成された筒軸心方向に沿うスリット状又は長孔状の固定部材用挿通部と、該固定部材用挿通部に対する挿通状態で固定部材用挿通部の周縁部を両埋込部材の他方側に押圧して両埋込部材を固定可能な固定部材とから構成されている点にある。
上記構成によれば、前記両埋込部材の一方に形成された筒軸心方向に沿うスリット状又は長孔状の固定部材用挿通部の両側縁部と固定部材との接当で筒軸心方向に直交する方向に対する両埋込部材の相対移動を規制しながら、固定部材用挿通部の筒軸心方向の長さ範囲において両埋込部材の接続体の全体長さを無段階的に微妙に調整することができる。
本発明の第4特徴構成は、コンクリート製の区画体の外面を構成する一対の型枠のうちの一方側の型枠の内面に対する取付け部を一端側の端縁部に備えた筒状の第1埋込部材と、該第1埋込部材の他端側から第1埋込部材に対する所定の挿入長さ範囲で一端側から外挿可能又は内挿可能に構成され且つ一対の型枠のうちの他方側の型枠の内面に対する当付け部を他端側の端縁部に備えた筒状の第2埋込部材と、配管用又は配線用のダクト部材の先端部が内挿又は外挿可能な受け口部を備えた受け部材とが備えられ、
前記両埋込部材の少なくとも一方の内面側には、前記受け部材の受け口部の先端部が区画体の外面よりも外方に配置される状態で前記受け部材を取付け可能な受け部材用の取付け部が備えられており、
前記受け部材用の取付け部が、前記両埋込部材の少なくとも一方の内面から突出形成された取付け片部から構成されているとともに、前記受け部材には、前記取付け片部に対する被取付け片部が受け口部の外周面よりも外方に位置する状態で備えられ、
前記受け部材を前記取付け部に取付けた状態において前記取付け片部と前記被取付け片部の一方又は両方を底部とするシール材充填用の溝部が受け口部の外側に形成されるように構成されている点にある。
上記構成によれば、本発明の第1特徴構成と同様に、ダクト部材と区画体との接続箇所での止水性は維持しながらも施工の手間や時間を少なくすることができるとともに、区画体の厚み寸法の変化にも対応することができることに加えて、前記取付け部が、前記両埋込部材の少なくとも一方の内面から突出形成された取付け片部から構成されているとともに、前記受け部材には、前記取付け片部に対する被取付け片部が受け口部の外周面よりも外方に位置する状態で備えられているから、型枠を取り外した状態では、前記取付け片部又は前記被取付け片部或いはそれらの両方が区画体の外面側に望むことになる。よって、取付け片部と被取付け片部との取付け操作を容易に行うことができる。
さらに、前記受け部材を前記取付け部に取付けた状態において前記取付け片部と前記被取付け片部の一方又は両方を底部とするシール材充填用の溝部が受け口部の外側に形成されるから、その取付け片部や被取付け片部を利用する形態で受け部材と両埋込部材との接続箇所からの液体の侵入を抑止するためのシール材充填用の溝部を形成することができ、別途、シール材充填用の溝部を形成する部材を設ける場合に比べ、構造の簡素化を図ることができる。
本発明の第5特徴構成は、第1〜第4特徴構成のいずれかに記載の貫通スリーブを用いた貫通部付き区画体の施工方法であって、
前記第1埋込部材の取付け部を前記一方側の型枠の内面に取り付け、且つ、第2埋込部材の当て付け部を前記他方側の型枠の内面に当て付けて、区画体の厚み寸法に対応した挿入長さ位置となる相対配置で前記両埋込部材を型枠に配設した状態で、両型枠の内面と両埋込部材の外周面とで形成される空間内にコンクリートを打設し、
打設されたコンクリートの硬化を待って型枠を取り外した後に前記受け部材を前記受け部材用の取付け部に取り付ける点にある。
上記構成によれば、区画体を構成するための型枠に開口部を形成することなく、しかも、区画体の厚み寸法の変化にも対応しながら、ダクト部材と区画体との接続箇所の止水性を得るための受け口部を備えた貫通部付きの区画体を形成することができる。
本発明の第6特徴構成は、前記コンクリートを打設するのに先立ち、前記第1埋込部材と前記第2埋込部材の一方又は両方の外周面にテープ材を巻着して止水用の凸部を形成する点にある。
上記構成によれば、例えば、毛細管現象等によって両埋込部材の外周面とコンクリートとの僅かな隙間を通じて液体が通過するのを抑止し得る止水用の凸部を備えた貫通部付きの区画体を容易に形成することができる。
本発明の第7特徴構成は、前記コンクリートを打設するのに先立ち、前記挿入長さ範囲の複数の挿入長さ位置の各々で又は挿入長さ範囲の任意の挿入長さ位置で前記両埋込部材を固定可能な固定手段で区画体の厚み寸法に対応する設定挿入長さ位置で前記両埋込部材を固定するとともに、
前記両埋込部材の外周面のうち、前記固定手段による固定領域よりも区画体の外面のうちの屋外側となる外面の側に位置する部位に前記テープ材を巻着する点にある。
上記構成によれば、前記両埋込部材の外周面のうち、前記固定手段による固定領域よりも区画体の外面のうちの屋外側となる外面の側に位置する部位に前記テープ材を巻着するから、隙間等が生じることの多い前記固定手段の固定領域の手前側に液体の侵入を抑止
し得る止水用の凸部を備えた貫通部付きの区画体を容易に形成することができる。
貫通部付き区画体の使用状態を示す説明斜視図 貫通部付き区画体の使用状態を示す縦断面図 貫通スリーブの分解図 貫通スリーブの分解図 (a)施工方法を示す斜視図、(b)施工方法を示す断面図 (a)施工方法を示す斜視図、(b)施工方法を示す断面図 (a)施工方法を示す斜視図、(b)施工方法を示す断面図 従来の貫通部付き区画体を示す縦断面図
[第1実施形態]
図1、図2は、コンクリート製の壁体W(区画体の一例)の配管挿通部を示し、1は壁体Wに埋め込まれた板金製等の貫通スリーブ、2は多数の配管Pが内装された金属製のダクト部材、3はダクト部材2と壁体Wとの接続箇所を覆う状態で壁体Wに固定されたウォールカバーである。
前記ウォールカバー3は、断面L字状で且つ正面視コの字状に形成された上下一対の分割カバー部材3A、3Bから構成されている。当該ウォールカバー3は、複数(本例では6本)の取付けビス4(取付け手段の一例)で壁体Wに対して取付けられている。更に、ウォールカバー3の外周縁部には、雨水等の侵入を防止するためのシール材5が設けられている。
前記貫通スリーブ1は、図1〜図7に示すように、壁体Wの外面を構成するための一対の型枠6A、6Bのうちの一方側(本例では、室内側)の型枠6Aの内面6aに対する取付け部7を一端側の端縁部に備えた横長四角筒状(筒状の一例)の第1埋込部材8と、該第1埋込部材8の他端側から第1埋込部材8に対する所定の挿入長さ範囲L1で一端側から外挿可能(外挿可能又は内挿可能の一例)に構成され且つ他方側(本例では、屋外側)の型枠6Bの内面6bに対する当付け部9を他端側の端縁部に備えた横長四角筒状の第2埋込部材10と、前記ダクト部材2の先端部2aが外挿可能(内挿可能又は外挿可能の一例)な横長四角筒状の受け口部11を備えた受け部材12とから構成されている。
そして、第2埋込部材10の内面側(両埋込部材の少なくとも一方の内面側の一例)には、受け部材12の受け口部11の先端部11Aが壁体Wの外面よりも外方に配置される状態で受け部材12を取付け可能な取付け部13が備えられている。また、当該貫通スリーブには、前記挿入長さ範囲L1の任意の挿入長さ位置で両埋込部材8、10を固定可能な固定手段14が備えられている。
前記第1埋込部材8は、上側部材8Aと下側部材8Bとを溶接等の固着手段で固着して構成されている。当該第1埋込部材の左右の両側壁部8a、8a、上壁部8b、下壁部8cの各々の一端側の端縁部には、屋内側型枠6Aの内面6aに取付けるための釘15(取付け手段の一例)用の挿通孔8dを備えた取付け片8e(前記取付け部7の一例)が外方に向かって突出する状態に折り曲げ形成されている。当該取付け片8eの各々は、それが形成された各壁部8a、8b、8cの幅寸法に略相当する幅寸法に構成されている。
また、第1埋込部材8の上壁部8bと下壁部8cの左右幅方向で離れた二箇所(1又は複数箇所の一例)には、筒軸心方向(つまり、壁体Wの厚み方向)に沿う長孔状の取付けボルト用の挿通孔8f(固定部材用挿通部の一例)が形成されている。当該挿通孔8fの筒軸心方向における長さ寸法は、前記の所定挿入長さ範囲L1に対応する長さ寸法に構成されている。
前記第2埋込部材10は、上側部材8Aと下側部材10Bとを溶接等の固着手段で固着し、第1埋込部材8を内挿可能なように第1埋込部材8の内形寸法よりも僅かに大きな外形寸法に構成されている。
当該第2埋込部材10の上壁部10bと下壁部10cの各々の左右幅方向で離れた二箇所(1又は複数箇所の一例)には、第2埋込部材10と第1埋込部材8との挿入接続状態で第1埋込部材8の長孔状の挿通孔8fの一部と重なる挿通孔10dが形成されている。
つまり、第1埋込部材8と第2埋込部材10とを所望の挿入長さ位置にした状態で第1埋込部材8の挿通孔8fと第2埋込部材10の挿通孔10dとに取付けボルト16を挿通させて、その挿通状態の取付けボルト16に取付けナット17を羅着することにより両埋込部材8、10を固定可能に構成されている。
なお、長孔状の挿通孔8f、挿通孔10d、取付けボルト16、取付けナット17は、前記固定手段14を構成する。また、取付けボルト16、取付けナット17は固定部材に相当し、当該第2埋込部材10の他端側の端縁部(つまり、屋外側の端縁部)は前記当付け部9に相当する。
20は、第2埋込部材10の外周面に止水用の凸部を形成するために適宜に貼着されるブチルゴム製のテープ材である。
前記取付け部13は、第2埋込部材10の左右の両側壁部10a、10aの上下中央箇所、及び、上下両壁部10b、10cの左右幅方向で離れた二箇所(1又は複数箇所の一例)において、シール材21の充填深さに対応又は略対応した長さ寸法分L2だけ他端側の端縁部から後退した位置に突出形成された取付け片部10eから構成されている。
当該取付け片部10eの中央位置には、前記受け部材12を取付けるための取付けボルト18用の挿通孔10fが貫通形成されているとともに、取付け片部10eの裏面側には、前記挿通孔10fを挿通した取付けボルト18と羅合する取付けナット19が溶接等の固着手段により固着されている。
なお、前記取付け片部10eは、第2埋込部材10の内面に溶接等の固着手段で固着するための被固着片部10gを備えた断面L字状の部材から構成されている。
前記受け部材12は、筒状の受け口部11を構成する上側部材12A、下側部材12Bと、前記取付け部13に対する被取付け部22を構成する環状の一端側部材12Cとを溶接等の固着手段で固着して構成されている。
前記被取付け部22は、前記受け口部11の一端側の端縁部から外方に突出する環状の被取付け片部12aから構成されている。当該被取付け片部12aの外形寸法は、第2埋込部材10の内部に挿入可能なように第2埋込部材10の内形寸法よりも僅かに小に構成されている。
当該被取付け片部12aには、前記第2埋込部材10の取付け片部13に対して取付けボルト18で取付けるための複数(本例では6つ)の挿通孔12bが貫通形成されている。
つまり、当該貫通スリーブ1は、前記受け部材12を第2埋込部材10の他端側の開口部から第2埋込部材10の内部に挿入し、受け部材12の被取付け片部12aを第2埋込部材10の取付け片部10eに当て付け、その状態で取付けボルト18を被取付け片部12aの挿通孔12b及び取付け片部10eの挿通孔10fに表側から挿通させて取付け片部10eの取り付けナットと螺着することにより、受け部材12を第2埋込部材10に取付け可能に構成されている。
また、当該貫通スリーブ1は、受け部材12の被取付け片部12aと第2埋込部材10の取付け片部13と取付けボルト18で取付けた状態で、環状の被取付け片部12aを底部とし、第2埋込部材10の内周面と受け口部11の外周面を両側壁部とするシール材充填用の溝部23が形成されるように構成されている。
なお、前記受け口部11の上壁部11bと左右の両側壁部11a、11aにおける他端縁(先端縁)には、受け口部11の外周面に到達した液体が受け口部11の他端縁を超えてダクト側に移動するのを阻止する凸条11d(凸部の一例)がヘミング加工等により一体形成されている。
次に、前述の如く構成された貫通スリーブ1を用いて貫通部付きの区画体Wを形成する施工方法について説明する。
先ず、前記第1埋込部材8の取付け部13を屋内側型枠6Aの内面6aに釘15で取り付け、且つ、第2埋込部材10の当て付け部9を屋外側型枠6Bの内面6bに当て付けて、区画体Wの厚み寸法に対応した挿入長さ位置となる相対配置で前記両埋込部材8、10を型枠に配設する(図5を参照)。
前記両埋込部材8、10は、第2埋込部材10の一端側を第1埋込部材8の他端側に外挿させる状態で第2埋込部材10の一端側を第1埋込部材8の他端側に前記挿入長さ分だけ差し込み、その状態で取付けボルト16と取付けナット17とを螺着することで固定する。また、第2埋込部材10の両端縁部、及び、両埋込部材8、10の固定領域(具体的には、長孔状の挿通孔8fや取付けボルト16を覆うように止水テープ24を貼着する。
また、第2埋込部材10の外周面に前記テープ20を貼着して止水用の凸部を形成する。なお、前記テープ20の貼着は、第2埋込部材10の外周面に予め貼着する方法、或いは、第2埋込部材10を型枠に配設した後に貼略する方法の何れを採用してもよい。
次に、両型枠6A、6Bの内面6a、6bと両埋込部材8、10の外周面とで形成される空間内にコンクリートを打設し、該コンクリートが硬化するのを待って両型枠6A、6Bを取り外す(図6を参照)。
そして、取付けボルト18でもって第2埋込部材10の取付け片部10eに受け部材12の被取付け片部12aを取付けるとともに、その被取付け片部12aを底部とする溝部23内にバックアップ材25を配設したのちにシール材21を充填し、貫通部付きの区画体Wを形成する(図7を参照)。
その後、ダクト部材2の接続やウォールカバー3の取付け等の後作業を行って区画体の配管挿通部が完成する(図2を参照)。
[その他の実施形態]
(1)前述の第1実施形態では、前記第2埋込部材10が、第1埋込部材8に外挿可能に構成されている場合を例に示したが、第1埋込部材8に内挿可能に構成されていてもよい。
(2)前述の第1実施形態では、前記受け部材12の受け口部11が、前記ダクト部材2の先端部が外挿可能に構成されている場合を例に示したが、ダクト部材2の先端部が内挿可能に構成されていてもよい。
(3)前述の第1実施形態では、受け部材12を取付け可能な取付け部13が第2埋込部材10のみに備えられている場合を例に示したが、第1埋込部材8のみ、或いは、第1埋込部材と第2埋込部材10の両方に備えられていてもよい。
(4)前述の第1実施形態では、前記固定手段14が、前記挿入長さ範囲L1の任意の挿入長さ位置で前記両埋込部材8、10を固定可能に構成されている場合を例に示したが、挿入長さ範囲L1の複数の挿入長さ位置の各々で固定可能に構成されていてもよい。その場合、例えば、筒軸芯方向に沿う長孔状の挿通孔8fを設けるのに代え、筒軸芯方向に沿って分散する複数の挿通孔を設ければよい。
(5)前述の第1実施形態では、前記固定手段を構成する固定部材用挿通部として、筒軸心方向に沿う長孔状の挿通孔8fを例に示したが、筒軸心方向に沿うスリット状の挿通孔等であってもよい。
(6)前述の第1実施形態では、固定部材用挿通部に対する挿通状態で固定部材用挿通部の周縁部を両埋込部材の他方側に押圧して両埋込部材8、10を固定可能な固定部材が、両埋込部材8、10とは別体の取付けボルト16と取付けナット17から構成されている場合を例に示したが、例えば、取付けボルト又は取付けナットの一方が、両埋込部材8、10の一方に固着されている等であってもよい。
(7)前述の第1実施形態では、前記両埋込部材8、10を固定可能な固定手段14が備えられている場合を例に示したが、固定手段14が備えられていなくともよい。
(8)前述の第1実施形態では、被取付け片部12aが環状に連なる環状片部から構成され、取付け片部10eが環状に連ならない小片部から構成されている場合を例に示したが、これとは逆であってもよく、或いは、被取付け片部12aと取付け片部10eの両方が、環状に連なる環状片部、又は、環状に連ならない小片部から構成されていてもよい。
(9)前述の第1実施形態では、前記第2埋込部材10のみに止水用の凸部を形成する場合を例に示したが、前記第1埋込部材8のみ、或いは、両埋込部材8、10に止水用の凸部を形成してもよい。
(10)止水用の凸部を形成する具体的構成は、前述の実施形態で示したテープ材を巻着するのに限らず、板金製や木製等の別部材を配設する等であってもよい。
(11)前述の第1実施形態では、第1埋込部材8、第2埋込部材10、受け部材12の各々が分離不能に構成されている場合を例に示したが、複数の部材に分離可能に構成されていてもよい。
(12)前述の第1実施形態では、取付け部7が第1埋込部材8のみに備えられている場合を例に示したが、第2埋込部材10にも備えられていてもよい。
W 区画体(壁)
L1 挿入長さ範囲
2 ダクト部材
6A、6B 型枠
7 取付け部
8 第1埋込部材
8f 固定部材用挿通部
9 当付け部
10 第2埋込部材
10e 取付け片部
11 受け口部
12 受け部材
12a 被取付け片部
13 取付け部
14 固定手段
16、17 固定部材(取付けボルト、取付けナット)
20 テープ材
23 溝部

Claims (7)

  1. コンクリート製の区画体の外面を構成する一対の型枠のうちの一方側の型枠の内面に対する取付け部を一端側の端縁部に備えた筒状の第1埋込部材と、該第1埋込部材の他端側から第1埋込部材に対する所定の挿入長さ範囲で一端側から外挿可能又は内挿可能に構成され且つ一対の型枠のうちの他方側の型枠の内面に対する当付け部を他端側の端縁部に備えた筒状の第2埋込部材と、配管用又は配線用のダクト部材の先端部が内挿又は外挿可能な受け口部を備えた受け部材とが備えられ、
    前記両埋込部材の少なくとも一方の内面側には、前記受け部材の受け口部の先端部が区画体の外面よりも外方に配置される状態で前記受け部材を筒軸心方向に当て付けて取付け可能な受け部材用の取付け部が備えられている貫通スリーブ。
  2. 前記挿入長さ範囲の複数の挿入長さ位置の各々で又は挿入長さ範囲の任意の挿入長さ位置で前記両埋込部材を固定可能な固定手段が備えられている請求項1記載の貫通スリーブ。
  3. 前記固定手段が、前記両埋込部材の一方に形成された筒軸心方向に沿うスリット状又は長孔状の固定部材用挿通部と、該固定部材用挿通部に対する挿通状態で固定部材用挿通部の周縁部を両埋込部材の他方側に押圧して両埋込部材を固定可能な固定部材とから構成されている請求項2記載の貫通スリーブ。
  4. コンクリート製の区画体の外面を構成する一対の型枠のうちの一方側の型枠の内面に対する取付け部を一端側の端縁部に備えた筒状の第1埋込部材と、該第1埋込部材の他端側から第1埋込部材に対する所定の挿入長さ範囲で一端側から外挿可能又は内挿可能に構成され且つ一対の型枠のうちの他方側の型枠の内面に対する当付け部を他端側の端縁部に備えた筒状の第2埋込部材と、配管用又は配線用のダクト部材の先端部が内挿又は外挿可能な受け口部を備えた受け部材とが備えられ、
    前記両埋込部材の少なくとも一方の内面側には、前記受け部材の受け口部の先端部が区画体の外面よりも外方に配置される状態で前記受け部材を取付け可能な受け部材用の取付け部が備えられており、
    前記受け部材用の取付け部が、前記両埋込部材の少なくとも一方の内面から突出形成された取付け片部から構成されているとともに、前記受け部材には、前記取付け片部に対する被取付け片部が受け口部の外周面よりも外方に位置する状態で備えられ、
    前記受け部材を前記取付け部に取付けた状態において前記取付け片部と前記被取付け片部の一方又は両方を底部とするシール材充填用の溝部が受け口部の外側に形成されるように構成されている貫通スリーブ。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の貫通スリーブを用いた貫通部付き区画体の施工方法であって、
    前記第1埋込部材の取付け部を前記一方側の型枠の内面に取り付け、且つ、第2埋込部材の当て付け部を前記他方側の型枠の内面に当て付けて、区画体の厚み寸法に対応した挿入長さ位置となる相対配置で前記両埋込部材を型枠に配設した状態で、両型枠の内面と両埋込部材の外周面とで形成される空間内にコンクリートを打設し、
    打設されたコンクリートの硬化を待って型枠を取り外した後に前記受け部材を前記受け部材用の取付け部に取り付ける貫通部付き区画体の施工方法。
  6. 前記コンクリートを打設するのに先立ち、前記第1埋込部材と前記第2埋込部材の一方又は両方の外周面にテープ材を巻着して止水用の凸部を形成する請求項5記載の貫通部付き区画体の施工方法。
  7. 前記コンクリートを打設するのに先立ち、前記挿入長さ範囲の複数の挿入長さ位置の各々で又は挿入長さ範囲の任意の挿入長さ位置で前記両埋込部材を固定可能な固定手段で区画体の厚み寸法に対応する設定挿入長さ位置で前記両埋込部材を固定するとともに、
    前記両埋込部材の外周面のうち、前記固定手段による固定領域よりも区画体の外面のうちの屋外側となる外面の側に位置する部位に前記テープ材を巻着する請求項6記載の貫通部付き区画体の施工方法。
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