JP5504555B2 - 鋼板の縦型酸洗装置 - Google Patents

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Description

本発明は、鋼板の酸洗装置、特に、ぶりきやTFS(ティンフリースチール)などの製造に用いられる電気めっきラインにおけるめっき処理装置の上流側に設けられた縦型酸洗装置に関する。
ぶりきやTFSなどを製造するための電気めっきラインでは、めっき不良の防止のため、めっき処理前の鋼板には、その表面の洗浄・活性化を目的として酸洗処理が施される。この酸洗処理には、例えば非特許文献1に記載されている図6に模式的に示すような、硫酸などの酸液2中に設けられ、鋼板1を誘導するための複数のシンクロール3と、酸液2面上方に設けられ、鋼板1を誘導する、またはさらに鋼板1に通電するための複数の上ロール(通電もする場合はコンダクターロール)4と、鋼板1を酸液2で電解酸洗するための複数の電極11と、上ロール4の上方に設けられ、上ロール4側になる面に厚み3mm程度の耐酸ゴム7がライニングされた鉄皮6からなる複数の蓋5(カバーリフターと呼ばれる)とを有する縦型酸洗装置が用いられる。特に、TFSの電気めっきラインでは、酸液としては濃度が5〜100g/lで40〜80℃に温度調整された硫酸が用いられる場合が多い。
日本鉄鋼協会編「第3版鉄鋼便覧」第VI巻二次加工・表面処理・熱処理・溶接、丸善株式会社(1982)P404-405
しかしながら、このような縦型酸洗装置を用いると、酸液の蒸気や上ロールのネック部に付着した酸液がカバーリフターのライニングされた耐酸ゴムに付着し、ゴムの劣化粉、工場内の埃、粉塵などの汚れを含んだ液滴となって上ロール上の鋼板表面に落下し、電気めっき処理後にしみ状の表面欠陥となって残るという問題がある。また、上ロールのネック部に付着した酸液が直接上ロール上の鋼板表面に飛翔し、同様な問題を引き起こすこともある。
本発明は、このような電気めっきラインにみられる酸液に起因したしみ状の表面欠陥を低減できる鋼板の縦型酸洗装置を提供することを目的とする。
この目的は、酸液中に設けられ、鋼板を誘導するためのシンクロールと、前記酸液の液面上方に設けられ、鋼板を誘導する、またはさらに鋼板に通電するための上ロール(通電もする場合はコンダクターロール)と、前記上ロールの上方に設けられ、少なくとも前記上ロール側になる面が合成樹脂からなるカバーリフターとを有する鋼板の縦型酸洗装置であって、前記カバーリフターが鋼板の進行を側面から見たときに傾斜して配置され、かつ前記傾斜したカバーリフターの下端部が上ロールのロール胴体直上から外れた位置にある縦型酸洗装置によって達成される。
合成樹脂としては、ポリアクリニトルあるいはポリ塩化ビニルが好適である。
前記カバーリフターの傾斜角度は水平方向に対して5〜55°であることが好ましい。
さらに、上ロールのロール胴体直上から外れた位置に設けられ、前記上ロール上にある鋼板表面に向けて酸液を噴射するスプレー手段を有することがより好ましい。
本発明の鋼板の縦型酸洗装置により、TFSの電気めっきラインにみられる酸液に起因したしみ状の表面欠陥を低減できる、あるいはほぼ皆無にできるようになり、TFSなどの歩留まりを向上できた。
図1に、鋼板の縦型酸洗装置の一例を模式的に示す。
この装置では、図6に示した従来の縦型酸洗装置のカバーリフター5の鉄皮6にライニングされた耐酸ゴム7の代わりに、耐酸性を有するポリアクリニトルあるいはポリ塩化ビニルなどの合成樹脂8が用いられている。耐酸ゴム7の代わりに、合成樹脂8を用いることにより、少なくともゴムの劣化粉に起因した汚れをなくすことができ、しみ状の表面欠陥が低減される。なお、ポリ塩化ビニルのような強度の高い合成樹脂8を用いれば、必ずしも背面に鉄皮6を用いる必要もなく、合成樹脂8の板を、そのままカバーリフター5として用いることもできる。
図2に、本発明の鋼板の縦型酸洗装置の別の例を模式的に示す。
この装置では、図1のように分割されたカバーリフター5でなく、上ロール4側になる面に合成樹脂8が用いられている1つのカバーリフター5からなり、かつカバーリフター5が傾斜して配置され、カバーリフター5の下端部が上ロール4のロール胴体直上から外れた位置にくるようになっている。合成樹脂8が用いられたカバーリフター5を傾斜して配置することにより、酸液が付着しても、液滴は傾斜面に沿って下降するが、カバーリフター5の下端部が上ロール4のロール胴体直上から外れた位置にあるため、液滴が鋼板1上に落下することはなく、しみ状の表面欠陥はさらに低減されることになる。
こうしたカバーリフター5の傾斜の効果を発揮させるには、カバーリフター5の傾斜角度を水平方向に対して5°以上にする必要がある。また、上ロール4との接触など装置上の制約から、傾斜角度の上限は55°である。なお、カバーリフター5の傾斜角度は水平方向に対して15〜45°であることがより好ましい。
図3に、本発明の鋼板の縦型酸洗装置の別の例を模式的に示す。
この装置では、図2のような1つのカバーリフター5ではなく、合成樹脂8が用いられた複数のカバーリフター5からなり、かつ1つのカバーリフター5は、カバーリフター5を5〜55°傾斜させるために山形の構造となっている。このように、カバーリフター5を傾斜させる方向は同一にする必要はないが、傾斜面に沿って下降した液滴が鋼板1上に落下しないように、各傾斜されたカバーリフター5の下端部は、上ロール4のロール胴体直上から外れた位置にくるようにする必要がある。
また、上ロール4のロール胴体直上から外れた位置には、上ロール4上にある鋼板1表面に向けて酸液を噴射するスプレー手段9が設けられており、上ロール4のネック部から飛翔し、鋼板1表面に付着した酸液をこのスプレー手段9で除去できるようになっている。なお、スプレー手段9は上ロール4のロール胴体直上から外れた位置にあるため、スプレー手段9から液滴が鋼板1上に落下することもない。
したがって、本装置を用いれば、酸液に起因するしみ状の表面欠陥をほぼ完全になくすることができる。
さらに、この装置では、山形頂上部近傍にはのぞき窓10が設けられており、外から内部を観察できるようになっている。
図4に、鋼板の縦型酸洗装置の別の例を模式的に示す。
上記図1〜3および6は、鋼板の進行を側面から見たときの図であるが、この図は鋼板の進行を正面から見たときの図である。このように、山形の構造の合成樹脂8が用いられたカバーリフター5を設けることも可能である。もちろん、各傾斜されたカバーリフター5の下端部は、上ロール4のロール胴体直上から外れた位置にくるようになっている。
TFSの電気めっきラインにおいて、図6の従来の酸洗装置、図1の本発明の酸洗装置、図3の本発明の酸洗装置を用い、しみ状の表面欠陥の発生率を調査した。このとき、本発明の装置では、合成樹脂としてポリ塩化ビニルを用い、カバーリフターの水平方向に対する傾斜角度は20〜30°とした。また、図3の本発明の酸洗装置では、スプレー手段を用いない場合と用いた場合で調査した。表面欠陥の発生率は、各条件で1コイルのTFS鋼板を作製し、得られた鋼板コイルを長さ約1mのシートに剪断後、全シートの表裏面を目視で検査し、表裏のどちらか一方にでもしみ状の表面欠陥があれば「欠陥ありシート」とし、[(欠陥ありのシート数)/(全シート数)]×100により求めた。
結果を図5に示す。
図6の従来の酸洗装置の耐酸ゴムをポリ塩化ビニルに代えた図1の本発明の酸洗装置を用いると、しみ状の表面欠陥の発生率は半減する。また、ポリ塩化ビニルを用いたカバーリフターを傾斜させた図3の本発明の酸洗装置を用いると、しみ状の表面欠陥の発生率は著しく減少し、さらに図3の本発明の酸洗装置でスプレー手段を併用すると、しみ状の表面欠陥はほとんど発生しなくなる。
板の縦型酸洗装置の一例を模式的に示す図である。 本発明の鋼板の縦型酸洗装置の例を模式的に示す図である。 本発明の鋼板の縦型酸洗装置の別の例を模式的に示す図である。 板の縦型酸洗装置の別の例を模式的に示す図である。 各縦型酸洗装置を用いたときの表面欠陥発生率を示す図である。 電気めっきラインなどに用いられている従来の鋼板の縦型酸洗装置の一例を模式的に示す図である。
符号の説明
1 鋼板
2 酸液
3 シンクロール
4 上ロール(コンダクターロール)
5 カバーリフター(蓋)
6 鉄皮
7 耐酸ゴム
8 合成樹脂
9 スプレー手段
10 のぞき窓
11 電極

Claims (4)

  1. 酸液中に設けられ、鋼板を誘導するためのシンクロールと、前記酸液の液面上方に設けられ、鋼板を誘導する、またはさらに鋼板に通電するための上ロールと、前記上ロールの上方に設けられ、少なくとも前記上ロール側になる面が合成樹脂からなるカバーリフターとを有する鋼板の縦型酸洗装置であって、前記カバーリフターが鋼板の進行を側面から見たときに傾斜して配置され、かつ前記傾斜したカバーリフターの下端部が上ロールのロール胴体直上から外れた位置にある縦型酸洗装置。
  2. 合成樹脂がポリアクリニトルあるいはポリ塩化ビニルである請求項1に記載の鋼板の縦型酸洗装置。
  3. カバーリフターの傾斜角度が水平方向に対して5〜55°である請求項1または2に記載の鋼板の縦型酸洗装置。
  4. 上ロールのロール胴体直上から外れた位置に設けられ、前記上ロール上にある鋼板表面に向けて酸液を噴射するスプレー手段を有する請求項1から3のいずれか1項に記載の鋼板の縦型酸洗装置。
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